バトルオブフラワーズ⑪〜暴風の壁を突破せよ
「モンキーにウサギのバニーと来て、まさかのバイク!この統一感のなさ、流石キマイラフューチャーですね!」
集まってきた猟兵たちを前に、アホ毛をぴょこぴょこさせたアリア・ヴェルフォード(謎の剣士X・f10811)は元気にそう口にした。
現在、猟兵たちはシステム・フラワーズの内部に潜入し、敵の怪人幹部であるエイプモンキーとカワイイバニーの討伐に成功していた。
そして中枢への最後の関門として待ち構えていたのがスピード怪人『ウインドゼファー』である。
システム・フラワーズの内部は咲き乱れる花々によって足場が形成されているが、これまでと同様に現状その道の全てがウインドゼファーへと繋がっていた。
「そこで皆さんにはスピード怪人『ウインドゼファー』討伐していただきます!戦いは純粋な正面からのぶつかり合いになるでしょう!」
今回の敵であるウインドゼファーはエイプモンキーやカワイイバニーのように最強の何かを持っている訳ではなく、純粋に風を操る能力である。
しかし敵の幹部である以上その能力は並のオブリビオンの比ではなく、強力な門番として猟兵たちの前に立ち塞がっていた。
「そして敵は必ず先手を取ってきます!ぶつかり合いとは言いましたが無策で挑めばただ暴風に飲まれてしまうでしょう!ちゃんと対策を考えて行ってくださいね!」
そこまで説明してからアリアは転送の準備を行い、その後に最後の言葉を口にする。
「ここを抜ければいよいよ敵のボスに辿り着きます!革命なんて起こさせません!皆さん頑張ってください!」
小牧葵
こんにちは、小牧葵です。
敵の幹部も3人目、戦争の残り期間も少なくなってきましたね。
皆様の熱いプレイングをお待ちしています、よろしくお願いします。
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敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
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第1章 ボス戦
『スピード怪人『ウインドゼファー』』
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POW : フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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ベルカ・スノードロップ
◆WIZ
先制攻撃対策ですか
【全力魔法】でUCを発動
敵の攻撃を【見切り】
2本の車輪剣に、20本ずつ召喚した槍で【武器受け】です
残り140本
『どこから放つか』ですが
敵の動きを見てタイミングを、【見切り】
正面で相対したまま
敵の上空に出現させて、真上から【だまし討ち】
【誘導弾】で【鎧砕き】と【串刺し】を狙います
【スナイパー】で一点集中の波状攻撃です
槍の特性を活かして、風を切り裂いて穿ち貫けると信じています
「この世界を好き勝手にはさせませんよ」
ただ、10本ほどは、敵を囲むように地面に穿ちます
そこへ雷【属性攻撃】の通常魔法を放ちます
避雷針の応用ですが、これで不安定な敵の足元を崩してしまいましょう
●暴風を貫く闇、そして雷撃は開幕を告げる
花々に彩られた広場に足を踏み入れたベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)を強風が出迎える。
そして強風を産みだしている元凶、スピード怪人ウインドゼファーが広場の中央に居た。
「その風は警告です。私の役目は門番、それより先へと進むのであれば私が相手になりましょう」
そう告げる姿は威風堂々とした強者のそれであり、加えて戦う準備は万端といった様子である。
だがベルカを初めとした猟兵たちは世界を守るために戦いに来たのだ、警告を受け入れるつもりは毛頭ない。
「その警告は無駄です。私たちはあなたを倒し、この先に進むためにここに来たのですから」
ベルカは臆することなく強風の中へと足を踏み入れる、それと同時にウインドゼファーの身体に付属している全てのタイヤが高速回転を始めた。
「ならばここで散りなさい」
ウインドゼファーは2本の車輪剣を振るうと強風は周囲の花々を撒き散らせる暴風――嗤う竜巻へと姿を変え、ベルカを葬らんと唸りをあげて襲い掛かってくる。
この竜巻こそがウインドゼファーの先制攻撃、それを迎え撃つためにベルカは詠唱を行う。
『――我が夜の血に応え、顕現し、貫き穿て、夜王の槍』
花々に彩られた明るい戦場の中にベルカを中心としてその周囲に闇が溢れだす。
そして闇は蠢めきながら190本の魔法の槍へと姿を変え、主人であるベルカの指示を待っていた。
「盾に」
ベルカは1つの竜巻に対して20本ずつの槍を束ねて盾代わりとすることで初撃を受け止める。
ウインドゼファーは竜巻を操り2度3度と攻撃を仕掛けるが、ベルカも同様に槍の束を操りそれを受け止めていく。
「ほう、少しはやるようで「感心している暇はありませんよ」
そう感心しながら再度攻撃を仕掛けようとしたウインドゼファーを遮るように上空から残っていた槍が降り注がれる。
ウインドゼファーが気を抜く瞬間をベルカは虎視眈々と狙っていたのだ。
対応が遅れたウインドゼファーは数本の槍に刺されながら距離をとろうとするが、ベルカは次々と残りの槍を波状攻撃の如く放ちながら彼女を追い詰めていく。
そしてベルカは最後に残っていた10本の槍をウインドゼファーの周囲へと放ち、その動きを止める。
準備は整った、ベルカはその琥珀色の瞳と同じ色を持った雷魔法を放つ。
「この世界を好き勝手にはさせませんよ」
雷は散開して避雷針代わりとなっている槍へと落ち、槍に囲まれていた花々の足場は雷の熱に燃やされて崩れた。
当然槍の中心に居たウインドゼファーは自由落下によって底へと落ちていく。
「ちぃ!」
だがウインドゼファーも強力な怪人幹部の一人に他ならない。
彼女は再び竜巻を作りだしてそれに乗ることで別の足場へと着地し、なんとか難を逃れていた。
しかしウインドゼファーは闇の槍と落雷の余波によって多くの傷を負っており、それを見たベルカは確かな手応えを感じたのであった。
成功
🔵🔵🔴
流観・小夜
対象が先制行動を取る以上、対処必要と判断。
目に見えぬ暴風といえど花が散るほどであるならば、目視である程度は対処できるはず。義眼とゴーグルによる【視力】で、散る花の行く先を観察し回避行動を取りましょう。
暴風により姿勢が崩される可能性は、義肢に仕込んである棘鋸を使用し地面に張り付き、鋼鉄鎖を【ロープワーク】で体に巻き付けて吹き飛ばないよう対応。
暴風の隙間を視力で捉えたのなら、【早業】でライフルを素早く構え、対象をスコープで捉えます。【スナイパー】で正確に膝関節部を狙い、狙撃を実施しましょう。
私の弾丸は、たとえ吹き荒ぶ暴風であろうと、あなたを捉え続ける限り、貫きます。貫かせます。
※アドリブ・絡み歓迎
●揺るがぬ弾丸は暴風を穿つ
「対象発見、戦闘を開始します」
始まりを告げた花々の戦場、そこに転移してきた流観・小夜(駆動体α・f15851)
はゴーグル越しに自身の敵であるスピード怪人ウインドゼファーを見据える。
それと同時に戦場にやって来た新たな侵入者をウインドゼファーもまた視認し、迎撃のために動きだした。
「新手ですか。ふむ、ならばこういうのはどうでしょう」
ウインドゼファーがそう口にした直後、彼女を中心に強風が吹きそれが次第に暴風へと変わっていく。
そしてその暴風は次々と足場となっている花々を散らせることで広場に穴を作成するのである。
このままではいずれ足場が無くなり底へと落ちてしまうだろう。
「先制行動を確認、対処必要と判断します」
流観は思考を張り巡らせて今の状況からうてる最善の手を考える。
風は感じることができても視覚的にそれを視ることはそういう能力でもない限り不可能に等しいだろう。
ならば見るべきものは風ではなくそれが散らしていく花々の行き先だ。
流観は視神経に繋がっている義眼と視力強化のゴーグルに頼り、花々に注視することで暴風の行く先を観測し――荒れ狂う暴風の動きを捉えた。
「観測、完了」
そして暴風の行き先を予測し、その軌道から飛び跳ねて逃れることで穴の底に落ちる危険性を回避する。
これによって攻撃が来る前に避けることには成功したが、それでも未だ暴風圏内の中にいることには変わりない。
念には念を入れるべく流観は義肢に仕込まれている棘鋸によって自身と地面を固定。
さらに拘束用の鋼鉄鎖を自分の体に巻き付かせることで暴風の中でも十分な狙撃を行う姿勢を整える。
おそらくチャンスは一度きり、花々が乱れ舞う暴風の中で一瞬視界が通るその時だけだろう。
そこで外せばウインドゼファーは流観の居場所を察することになる。
そうなれば固定によって動けなくなっている自分が圧倒的に不利なのは間違いない。
「ふぅ……」
流観は一つ息を吐く。
そして荒れ狂う暴風の中、一瞬たりとも気を抜くことができない状況でただただ目を開いてその時を待ち続けた。
それは時間にして数十秒、されど感覚としては永劫に近い時間の果てに――その時は訪れる。
暴風の隙間、ウインドゼファーへと繋がる唯一の通り道がそこにあった。
――私の弾丸は――
狙うはウインドゼファーの膝関節部。
――たとえ吹き荒ぶ暴風であろうと――
流観は即座にライフルを構えてスコープを覗いてそれを捉える。
――あなたを捉え続ける限り――
再び暴風が視界を遮るが、一度捉えた標的を流観が見誤ることはない。
「貫きます。貫かせます」
そして強い信念を口にして流観はライフルの引き金を引く。
乾いた音と共に放たれた弾丸は、暴風の壁を突き破り――
「ぐぅ!!!」
見事ウインドゼファーの左膝を撃ち抜き、その機動力の大部分を奪い去った。
大成功
🔵🔵🔵
フランチェスカ・ヴァレンタイン
さて、それではドッグファイトと参りましょうか
マニューバを駆使した超高速機動で攻撃を見切り斧槍と蹴りでカウンターを見舞う、割と白熱した空中戦を
風は五行ですと木属性、相剋は金属性でしたかしら? 属性攻撃での付加なども
斬り結ぶ中で暴風の気流を見切って貫けそうな”薄い”箇所を探ります
「ブレイズランサー、ファランクスシフト――!」
空戦機動で舞いながら、広域展開ではなくCIWS的な意味合いでの”ファランクス”でUCの発動を
鎧無視攻撃を貫通に応用しつつ、ミサイルめいた光焔騎槍を2回攻撃で計156連装
ピンポイントの誘導弾で全て叩き込んで差し上げましょう…!
システムフラワーズに咲く花火、ですか。…綺麗ですね?
●宙舞う乙女と煌く光焔
花々が強風に煽られて舞う空間に転移されたフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)は猟兵と交戦している怪人に目を向ける。
そこには傷を負ってなお闘志を燃やし戦いを繰り広げるウインドゼファーの姿があった。
「次から次へと、まったく息をつく暇もないとは」
自身に対する敵意を感じてウインドゼファーはフランチェスカへと意識を向け、その迎撃のために荒れ狂う暴風で身を覆う。
「ですが、何人たりともここを通しはしません!」
誰よりも速くありたい、誰よりも速くなりたい、そしてすべてを手に入れるのだという欲望を胸にウインドゼファーはフランチェスカに向かって飛び立った。
その圧倒的な速度でこちらに向かってくる怪人に対し、フランチェスカも速度を上げるためにスラスターを全力で噴出させる。
「さて、それではドッグファイトと参りましょうか」
そして花々の大地を追いやった空中を舞台とした戦いの火蓋が落とされた。
繰り広げられるのは宙を余すところ無く飛び回りながら行われる壮絶な撃ち合い。
息もつけぬ超高速の世界、目まぐるしく変わる視界は一瞬でも気を抜けば敵の接近を許してその身に敵の一撃が刻まれることになる。
その中でフランチェスカは機殻斧槍であるヴァルフレイア・ハルバードを、ウインドゼファーは両手に持つ2本の車輪剣を用いて両者は何十合も斬り結んでいた。
速さはユーベルコードを用いたウインドゼファーがフランチェスカを上回るだろう。
しかしフランチェスカは熟達した空中戦闘機動により動きに一切の無駄を無くし、カウンターを中心とした戦法で立ち回ることで速度の差を補っていた。
互角の戦いが繰り広げられる白熱した空中戦。
だが超高速による身体的な負担は大きく、時間が経つにつれて既にダメージを負っているウインドゼファーの動きに陰りが見えていた。
「お疲れですかね?ならこういうのはいかがでしょう」
すかさずフランチェスカは五行思想に基づいた木である風に優位な金に由来する効果を思いつく限りに武器に付与することでウインドゼファーに対してプレッシャーをかける。
「くそっ…!」
そしてそれはウインドゼファーの動揺を誘うのには十分であり、彼女の身に纏う暴風が揺らぐのをフランチェスカは見逃さない。
「ブレイズランサー、ファランクスシフト――!」
フランチェスカの詠唱によって放たれるのはミサイルめいた騎槍型の舞い散る光焔。
「全て叩き込んで差し上げましょう…!」
短い刹那に二度唱えられたそれは合計で156発、それが弾幕となってウインドゼファーへと襲い掛かる。
「おのれ…!」
再度の飛翔でその場を逃れようとするウインドゼファーだが間に合わない。
光焔は次々とウインドゼファーへと叩き込まれて行き――空中に盛大な爆発を引き起こす。
「システムフラワーズに咲く花火、ですか。…綺麗ですね?」
空中に舞いながらそれを見届けたフランチェスカは、その表情に艶かしい微笑を浮かべたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
エルス・クロウディス
先手で暴風が飛んでくる……うーん、どうすっかな。
よし、ちょっと面白ムーブしよう。
まず、<早業>で槍の闇套を足場に<串刺し>にします。
次に横に<ジャンプ>してと壊態の鋼糸とクロークの闇套で全身を固めて、<武器受け>の構えを取ります。
<激痛耐性>頼りで<覚悟>を決めて暴風を受けて――事前に楔にした槍に結んだ鋼糸で、遠心、あるいは引き戻しの反動で敵までゴーだ!
お、槍が足場ごと吹っ飛ぶって?
チッチッ。
空間<属性攻撃>で縫い付けてっから、足場関係ないんだよなぁ!
長持ちはしないけど、この速度なら逆に十分!
近接したら逆綴で応戦。
見たときから色んなとこ砂鉄咬ませてやりたかったんだよね。
さぁ、色々壊してやる!
●独楽の如く宙を舞う
(「先手で暴風が飛んでくる……うーん、どうすっかな」)
袖の無い黒い外套をその身に纏ったエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)は戦場に潜みながら己の動き方を思案していた。
その視線の先に居るのはこの場を守る怪人ウインドゼファー。
これまでの戦いによって大きく消耗しているはずの彼女だが、未だその身に纏う暴風は健在であり、一手間違えれば戦況がひっくり返ることも考えられた。
「よし、ちょっと面白ムーブしよう」
だがエルスはそれがどうしたと、いつもの様に気ままに戦場へと向かっていく。
その声に反応してウインドゼファーもエルスに意識を向けて身構えた。
「あなた方がいったい何人で来ようと、私はこの命ある限りここを通させはしません」
決意を口にして、ウインドゼファーから放たれるのは彼女を中心として形成される暴風。暴風は周囲の花々を巻き込んで散らしていくことで足場を次々に崩壊させる。
崩壊はいずれエルスへと届き、その居場所を奪い去ることになるだろう。
「さて、やりますか」
エルスは十字槍である骸装:闇套を地面へと突き刺すと、すぐさま其処から離れるように横に飛び跳ねる。
そして自身の手袋から強力な鋼糸・壊態を引っ張りだし、素早く身にも纏う外套・闇套に撒きつけていった。
「しゃああああ来い!」
防御を整えたエルスは咆哮を上げながら迫りくる暴風を身体で受け止める。
叩きつけられる暴風に混ざった花々が数千の小刀の如くエルスの身体へと襲い掛かるが身に纏っていた壊態と闇套がそれを防ぐ。
しかし足場となっていた花々はそうはいかない。
エルスの立っていた床が崩壊し、踏ん張りを失ったエルスは暴風に飛ばされる。
「いかに防御を整えたところで足場が無ければ無駄な徒労ですね」
飛ばされる先は既に床の無い空間、もう終わりだとウインドゼファーはエルスから視界を切って背を向けた直後――背後から強烈な衝撃に襲われた。
「それが足場関係ないんだよなぁ!」
そこに居たのは飛ばされて落ちていったはずのエルスの姿。
「馬鹿な…っ!?」
一体どうやってここまで来たのか、そう驚くウインドゼファーだったが視界に映ったそれ見てすぐさま己の油断を恥じた。
そこには空中に浮いたままの十字槍とその柄に絡まっている糸がエルスの手袋へと繋がっていたのである。
そう、エルスは空間に縫い付けた十字槍を起点にして暴風の回転の流れに身を任せつつその遠心力によってウインドゼファーへと接近していたのだ。
「さぁ、色々壊してやる!」
エルスは奇襲によって体勢が崩れたウインドゼファーに向けて砂鉄と似た性質を持つ逆綴を振りかける。
それは機械の身体であるウインドゼファーに隙間から内部へと入り込み、毒の如く徐々に身体を蝕んだ。
「くそっ……!」
近くにいる男に反撃をしようとする彼女であったが、思うように動かない身体ではそうもいかない。
「見たときからそのボディーに砂鉄咬ませてやりたかったんだよね」
苦虫を噛み潰したようなウインドゼファーにエルスは笑顔を浮かべてそう言い放ったのであった。
成功
🔵🔵🔴
ラモート・レーパー
月鴉お兄ちゃんと連携
「不味そうだけど……好き嫌いはよくないから残さず食べる!」序盤は殺気を振りまきつつ黒剣を変化させたヨーヨーを振り回して囮役に撤するよ。
月鴉お兄ちゃんの仕込みが終わったら僕は[猟犬の魔笛]で呼んだ【ナイトハウンズ】と一緒に【死兆星】で透明化。【ナイトハウンズ】はそれぞれ動き回らせて敵を撹乱しつつ僕もヨーヨーの紐を敵の全身に巻きつけて拘束、「ここじゃないお花畑のゴールへようこそー」って言いながら引っ張って敵を破壊する。戦闘が終わったら首は月鴉お兄ちゃんに渡して残りは僕がもらって食べる!
月鴉・湊
ラモート君と連携。
彼女みたいな子に囮をさせるのは気が引けるが彼女が気を引いている間に隙を見切り、UCで透明化を行う。
そしてやつの死角へと移動して血の糸で拘束し無差別攻撃を止める。
その隙に彼女にも透明化してもらいラモート君と息を合わせ奴をバラバラにしてしまおう。
これがお前のゴールテープだ。ただし切れるのはお前だがな。
●終幕・暴風は盲目に落ちる
戦場にかつて無い暴風が吹き荒れる。
それは数多の傷を、深手を負いながらも命尽きるまで門番としての役目を果たそうとするウインドゼファーの覚悟の現れ。
しかし彼女を打ち破らねば、その先にいるドン・フリーダムによってキマイラフューチャーに災厄が降り注ぐことになるだろう。
最後に転移してきた2人の猟兵はこの決戦に終止符をつけるべく暴風の中心にいるウインドゼファーへと歩みを進めていく。
「不味そうだけど……好き嫌いはよくないから残さず食べる!」
そしてウインドゼファーを視界に捉えたラモート・レーパー(生きた概念・f03606)はそう口にする。
(「彼女みたいな子に囮をさせるのは気が引けるな……」)
その隣にはラモートを心配そうな目で見つめる着物の男性、月鴉・湊(染物屋の「カラス」・f03686)の姿があった。
「この身体も限界に近い……ですがまだ私には役目がある。あなた方に多くの傷を刻み込むという役目が」
近づいてくるラモートと月鴉を見たウインドゼファーはそう自身の決意を口にし、同時にウインドゼファーの全身に取り付いている各タイヤが最後の高速回転を始める。
「じゃあ、ぼくが相手だよ!」
それを見たラモートは単身走りだし、ウインドゼファーは2本の車輪剣を構えてそれを迎え撃った。
ラモートは殺気を放ちながら黒剣をヨーヨーへと変化させてウインドゼファーの周囲を動き回りながらそれを放つ。
対するウインドゼファーは未だ動かぬ月鴉にも注意しながら自身に向けて放たれるヨーヨーを車輪剣で打ち落とし続けていく。
「ふむ、動きませんか……なら」
だが何時までもこうしている訳にはいかない、ウインドゼファーは車輪剣を振るいラモートと月鴉へと1つずつ竜巻を放つ。
竜巻は花々を巻き上げながら両者へと襲い掛かるが――その到達より早くウインドゼファーに異変が襲った。
「なっ、これは!?」
ウインドゼファーは月鴉と自身の姿を認識できなくなっていたのである。
「誰にも気付かれぬまま、お前はここで居なくなるんだ。咎と一緒にな」
竜巻を操作することに意識を向けたウインドゼファーの隙を、ラモートが囮になっている間に密かにユーベルコードの準備を整えていた月鴉が突いたのだ。
「『』、役目近き者から隠れる天の光の名を借りて、『』が役目全うする」
その困惑に乗じてラモートは140匹の地獄の猟犬を召喚し、自身と共に透明化させた。
全員が透明化した戦場、しかしその中で透明化の中で盲目となったものはウインドゼファーだけだった。
月鴉のユーベルコードは自身と仲間には常に相手の姿を映しださせていたのである。
一方的な視界の確保、それは圧倒的な有利をラモートと月鴉にもたらした。
ウインドゼファーの放っていた竜巻は2人とも見失ったことであらぬ方向へと消えていったのである。
加えてラモ-トの地獄の猟犬の四方からの攻撃を、盲目となったウインドゼファーは防ぐことができず体中に余さず傷を作っていったのだ。
それが暫く続き、もう十分だと判断したラモートはヨーヨーの紐を、月鴉は血の糸でウインドゼファーを拘束する。
ぼろぼろになったウインドゼファーにそれに抵抗する力はもう残っていなかった。
「ここじゃないお花畑のゴールへようこそー」
「これがお前のゴールテープだ。ただし切れるのはお前だがな」
各々がそう口にしてラモートと月鴉はそれぞれの得物を引き抜くと、ウインドゼファーの機械の身体が軋んで悲鳴を上げる。
「役目を何一つ果たせぬとは……無念だ」
そして更に引き抜かれた糸によってウインドゼファーは細切れに切断され――二度と動くことは無かった。
風が止み、静けさを取り戻した花々の園。
月鴉はそっと好敵手の首を拾い上げ、残りをラモートが小さな手で吸い込んでいく。
「計画どおり倒せたね!」
「ああ、任務完了だ」
そしてその後処理が終わった後、ラモートの浮かべる笑顔に月鴉も笑顔で答えながら2人は戦場を去ったのであった。
成功
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