バトルオブフラワーズ⑩〜無敵を壊すエモパワー!〜
●絶対無敵の女ウサギ怪人!
「まじびびった! だってモンキーやられてっし!」
システム・フラワーズの内部。マニアック怪人エイプモンキーが陣取るエリアの先にカワイイ怪人ラビットバニーはいた。というより、かなり驚いていた。エイプモンキーの実力とユーベルコードは幹部怪人3人の中でも最強の能力故に突破できると思っていなかったのだ。だが猟兵達の実力は予想以上だったのだ。エイプモンキーは撃破され尽くされ、復活すらできなくなっていた。
「でもまあ、あーしが全員始末すりゃいいか」
彼女のその言葉にはわけがあり、自信もある。なぜならば彼女のユーベルコードは最強の盾でもあるからだ。どんな攻撃も、すべてを無効化する、『絶対無敵バリア』がある限り、彼女を倒すことなど不可能なのだ。
「まーなんとかなるっしょ! アゲてくぞー!」
花びらが舞う中で、ラビットバニーは愛用の赤べこキャノンを撫でながら、猟兵達を待ち受ける。
●グリモアベース・ブリーディングルーム
「皆、エイプモンキー撃破お疲れ様じゃったのー。最初の山場は越えたけど、まだ怪人幹部が立ち塞がっておるからのー」
そう言ってグリモア猟兵のメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)は猟兵達を激励する。だが、エイプモンキーは撃破し、次に立ち塞がるのはカワイイ怪人ラビットバニーだ。彼女の武器である赤べこキャノンの他に、独自のカンフー武術、さらにシステム・フラワーズへのハッキングまで行ってくる強敵である。だが彼女の本領はそのユーベルコードにある。
「エイプモンキーとは別ベクトルで厄介でのー。なんと『絶対無敵バリア』を常時展開しておる。あらゆる攻撃を一切受け付けんし、バリア自体には弱点はない。つまり完全無敵のバリアということじゃのー」
実際、何も対策せずにラビットバニーに挑めば、傷一つ与えることなく蹴散らされるのは目に見えている。だがこの絶対無敵バリアの攻略法はあるのだろうか、と思案する猟兵達。
「そのことに関してじゃけどのー。実はこのラビットバニーは『エモい』ものに目がない。実際、それを見たらバリアを張るのを忘れるくらいにのー」
要はラビットバニーの心を乱せば、バリアがが解けて攻撃も通るようになるというのだ。そしてその『エモい』の基準だが、彼女の判定はかなり緩いらしい。例として挙げると、かわいい仕草とか、血だらけで立ち上がるとか、突然のパンチラとか……とにかく『エモい』と思わせたら勝ちなのだ。
「もちろん、エイプモンキー同様、バリアなしでもかなりの実力者じゃけー、エモく思わせる方法の他に戦闘方法も考えておくのじゃぞー?」
そう忠告してメイスンは転移を開始する。『エモい』こそ鍵。自分が思う『エモさ』を解き放ち、ラビットバニーのバリアを打ち破り、勝利を勝ち取るのだ!
ライラ.hack
エモいって何だっけ?とググっ調べましたが、どういうことだっばよ、となりました。
どうもこんばんわ、皆様。ライラ.hackです。
このたびはシステム・フラワーズに侵入した怪人幹部の一人「ラビットバニー 」を撃破するのが目的です。
ラビットバニーがいるのは、咲き乱れる花々の空間で、花々が集まって足場になっています。
またラビットバニーは倒されても別地点で復活する仕組みです。
その能力は「絶対無敵バリア」であり、ありとあらゆる攻撃が一切効きません。ですが彼女は「エモい」ものに目がなく、目撃した場合バリアが解除されるようです。
さらにこのシナリオは以下の特殊ルールがあります。
●特殊ルール
ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
以上です。特殊ルールと幹部というボスとの戦いから、判定はかなり厳しめになるかと思います。御容赦下さい。
さらにラビットバニーはバリアを解除したとしても侮れない相手ですので、油断することなく、戦いに赴いて頂ければ勝利に近づくと思います。
それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『カワイイ怪人『ラビットバニー』』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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オル・クブナス
さて…『エモい』という言葉について再考察してみるとしますか。
悲劇的、喜劇的、感動的、賞賛もの、かっこいい、かわいらしい、美しい、浪漫がある、素晴らしい…要は各人の琴線に触れるもの、という意味なのですかね。
では、私なりに『エモい』と判断した手によって戦わせて頂くことに致しましょう。
我が器装纏鎧は六面体のフォルムへの変形による圧倒的防御力と無尽蔵の武器による圧倒的制圧力がウリでございます。
俗に言う浪漫の塊、私なりのエモさでございます。これが彼女の琴線に触れ、バリアを解除することができればその勢いのまま制圧してしまいましょう。
では、参りましょう
…器装纏鎧(ブラックボックス)起動
戦闘を開始します…!!
●黒き立方体、エモさ黒光り!
システム・フラワーズ内部は花びらが舞う幻想的な空間となっている。だがその奥へと続く道は怪人幹部達が立ちはだかり、撃破しなければ先に進むことはできない。そして現在猟兵達の道に立ち塞がるのはカワイイ怪人「ラビットバニー」だ。ウサギの被り物とバニー衣装に身を包み、豊満な肉体を持つ女性である。だがそのユーベルコードは極めて強力。『絶対無敵バリア』という文字通り、攻撃を一切と通さないバリアを展開しているのだ。そして手に持った愛用の武器・赤べこキャノンや独自の武術など駆使して敵を打ち砕く戦闘スタイルだ。
まともに相手すれば敗北は必然。だが彼女の攻略は『エモさ』にある。事前に得た情報を下に猟兵達はラビットバニーと相対する。そして黒いタキシードに身を包んだ猟兵が目の前に立つ。
「さて…『エモい』という言葉について再考察してみるとしますか」
紳士的に真面目に考えだす彼の名前はオル・クブナス(殴られ屋・f00691)。『殴られ屋』を名乗るブラックタールである。その稼業は極めて特殊で、独自の美学で動き、独特のルールで復讐を代行する咎人殺しでもある。だが今回は殴られ屋ではなく猟兵としてこの戦場に赴いている。
そしてオルの思考は単純に『エモい』とは何か、に集約していた。頭を捻っている彼を見てラビットバニーは物珍しそうな視線を送る。
「なんかー、小難しく考えてる奴けどさー!エモさっていうのはこう、ピンとくるものっしょ!」
「失礼、これが私の性分でして。悲劇的、喜劇的、感動的、賞賛もの、かっこいい、かわいらしい、美しい、浪漫がある、素晴らしい…要は各人の琴線に触れるもの、という意味なのですかね」
理論的に考えだすと止まらないオル。知識欲が強く、考察しだすと深く考えだす。その仕草はある意味、芝居がかっているとも言える。だが戦場に立つ者とは思えず、ラビットバニーも少々呆れだす。
「あのー、もう始めていい?そんな理論的な姿にエモさ感じないんで、一方的にやっちゃうよ?」
「ああ、お待たしまして申し訳ありません。では、私なりに『エモい』と判断した手によって戦わせて頂くことに致しましょう」
そう言うとオルは自身の能力「器装纒鎧(ブラックボックス)」を起動する。ブラックタールの特性を最大に生かし、武器を内包した黒い立方体に変化し、超攻撃力と超耐久力を得るユーベルコードだ。その六面体のフォルムへの変形は、ある種究極の機能美を体現しており、その波打つ液体金属は圧倒的防御力を誇り、さらに内包する無尽蔵の武器による圧倒的制圧力も強者であるならば肌で感じさせる物があった。
「これこそ、私の『エモさ』……俗に言う浪漫の塊、私なりのエモさでございます」
その慄然とした美しさと機能美を体現した六面体に変形したオルに対し、ラビットバニーは雷を撃たれたようなショックに襲われていた。
「こ、これはモンキーの言ってた男の浪漫ってヤツじゃね!あーしの理解の及ばないエモさを感じるっしょ……」
そしてエモさを感じたラビットバニーから「絶対無敵バリア」が解除される。これでオルの攻撃もようやく通すことができる。狙い通り解除できたので、勢いのまま制圧しようとしたオルの動きを止めたのは、ラビットバニーの威圧感だった。手に持った赤べこキャノンを回転させ、オルに向けて砲門を向ける。
「それじゃあーしの浪漫砲、見せてあげる!あかべこキャノン『一撃必殺モード』!」
そういって赤べこキャノンが変形を見せる。砲門の上の赤べこが怒りの表情に変わり、砲門からはチリつくような威圧が感じられる。今の赤べこキャノンは攻撃特化。オルの圧倒的防御力を、圧倒的破壊力で押し通そうという気なのだ。
勝負は一瞬で決まる。そう感じた両者は一歩も動かない。いや、動けない。だが花びらが風に吹かれたように舞った瞬間、攻防は瞬時に繰り広げられる。ラビットバニーは赤べこキャノンを発射。強力かつ無慈悲な砲弾がオルに迫る。そして同時にオルは内蔵した無数の武器を触手のように伸ばし、ラビットバニーを切り刻まんと瞬斬撃を繰り出す!
「これは…痛み分けというわけですね。致し方ありません」
結果はというと、オルの言った通りとなっていた。まず赤べこキャノンの砲弾はオルの防御力を突破し、六面体の三分の一を抉り取っていた。その威力は暴虐とも言える。対し、ラビットバニーも無事というわけではない。無数の斬撃を咄嗟に躱しつつも、最後の斬撃が身体に刻まれており、出血が見られる。絶対無敵バリアに守られたラビットバニーにダメージを与える、というのは彼女にとっても驚くべき経験となっていた。
オルはこの結果を見て冷静沈着な判断を下す。赤べこキャノンの威力は侮れず、さらに傷に混乱している今は無理をするべきではない、と。そう瞬時に判断すると器装纒鎧を解除し、花びらが舞う空間に溶け込むように撤退していった。この引き際も鮮やか、と言わざるを得ない。
「…男の浪漫って奴も侮れないじゃん。これは次もあーしのエモさセンサーもビンビンに反応させられそうな予感がするっしょ!」
ラビットバニーは久方ぶりの手傷と華麗なる撤退に、相手への賞賛を深める。そして再び絶対無敵バリアを展開し、次の猟兵の襲撃に備える。初戦はオルの活躍により、猟兵侮りがたしの印象を与えることにも成功していた。
成功
🔵🔵🔴
リズ・ルシーズ
アドリブ・連携歓迎だよ
【SPD】
エモい?エモいって何だろ、心を動かせばいいなら。お誂え向きの兵装があるよ!
【アラクネフォビア】を使って戦うよ、八本の機械の脚で蹂躙だね
しっかり、恐怖を味わってもらうよ!
ドスドスと尖った蜘蛛の脚で地面を穿ちながら、敵に近付いていくよ。まるで本物の蜘蛛のような紅い輝きで威嚇しながらだね。ある程度近付いたら【空中戦】を使って、巨体で敵に飛び掛かるよ!。【恐怖を与える】のにはお誂え向きの兵装だよね!
バリアが解けたら砲台から糸を吐き出して【時間稼ぎ】しつつ、そのまま、擬似刻印の光【属性攻撃】のレーザーで【零距離射撃】だね
●六本機械蜘蛛は怖いけど、エモい!?
カワイイ怪人ラビットバニーはエモさに弱い。というより目がないというのが適切であろうか。感受性が高いとも言えるその性質は、キマイラフューチャー世界のブランド形成にも役に立っていた。それ故に彼女はオブビリオンとなった今でも無意識下で待っているのだろう。自分の心を震わせる「エモさ」が来るのを。それが現在は道を守る怪人幹部で、その最強の能力である「絶対無敵バリア」の解除条件であったとしても、だ。
「エモい?エモいって何だろ」
そんなラビットバニーに対して、首をかしげながら現れた少女は、リズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)。Rシリーズと呼ばれるサイボーグ作成の実験体のZ番目かつ最後の一体であり、その性格は天真爛漫で世間知らず。故に最近の言葉であるエモいなど、意味がよくわからないことでもあった。
「何か考える奴多すぎっしょ?エモさなんて人それぞれなんだし、心にグッとくるモノでいいじゃね?」
またエモさに関して考えている奴が来た、と内心呆れはしたが今度はさきほどとは違い無垢な少女と言える。それ故にラビットバニーは親切に教えてあげるつもりでいた。もちろん、絶対無敵バリアは解除するつもりはないが。
「なるほど、心を動かせばいいなら。お誂え向きの兵装があるよ!」
そう言うとリズは能力「Arachnophobia(アラクノフォビア)」を発動させる。するとリズの隣には黒色の大蜘蛛型の姿の自立型多脚機動砲台が召喚される。リズはその蜘蛛の搭乗口に騎乗し、中にあるケーブルと自身を接続。そうすることでリズと砲台蜘蛛と神経接続を完了。これにて大型ではあるが、精密操作と高速移動を可能するのだ。
「なにその蜘蛛みたいなマシンは!?エモいというか、キモッ!」
「八本の機械の脚で蹂躙だね。しっかり、恐怖を味わってもらうよ!」
あまりにも生々しい動きをするリズの大型蜘蛛砲台に生理的恐怖感を感じ出すラビットバニー。そんなラビットバニーを傍目に、ドスドスッと大きな音を立てて尖った蜘蛛の足を地面に穿ちながら、容赦なく突き進むリズ。機械の目のように付属されたライトが、本物の蜘蛛のような紅い輝きを放つ。それは大型捕食獣が獲物に威嚇している様に似ていた。
「ちょ、ちょっと!キモさとエモさは違うというか!あ、でもちょっとそのフォルムはエモい、かも?」
さすがはエモさ判定がガバガバなラビットバニーである。機械の蜘蛛は相変わらずスムーズな動きをしていて、女性的には生理的な恐怖が勝るというのに、その中でもエモさを見出しつつあった。そしてその瞬間、絶対無敵バリアが解除される。そもそも絶対無敵バリアさえあれば彼女を傷つけることはできないのだが、感受性の高さが裏目に出たのだろう。
「チャンス!行くよ、アラクノ!」
バリアの解除を確認したリズは砲門をラビットバニーに向ける。そこから放射されるのは粘着性の高い糸だ。それは本物の蜘蛛の糸のようにラビットバニーに纏わりつく。
「うわっ、なにこれ!?」
粘々としたネトネトの糸にもがくラビットバニー。だがそれは絶好の攻撃の隙となる。蜘蛛は空高く飛翔し、一気にラビットバニーに近づく。そしてもう一つの砲門をラビットバニーに向けて発射する。放たれるのはリズの大型蜘蛛砲台「アラクノ」のもう一つの武器、擬似刻印の光属性のレーザーだ。それを零距離の射撃、ラビットバニーは避けられるはずもなく攻撃を受ける。咄嗟にガードしたものの、ラビットバニーからは焦げる臭いが立ち込める。攻撃が通っているのは明らかであり、これでユーベルコードを封じた。さらに追撃の射撃を行おうとするリズ。
「もー、ネバネバだしあっついし!激おこだよ、おこ!」
だがラビットバニーは自身を拘束している糸を力のみで引き千切る。本来はアラクノの糸は力で破れる代物ではないのだが、ラビットバニーの身体能力はそれを上回った。そして封印されていた彼女の力が目覚め、兎面の目が光る。そこから繰り出されるのはラビットバニーの武術「うさちゃんカンフー」だ。
「ほぉー……あたたたたたたたたた!あたァ!」
アラクノの六本の足の内一本にキックの連撃を加えて装甲を削り取っていく。そしてトドメの回し蹴りによってアラクノの足がへし折れて、切断される。それによってバランスを失ったアラクノは倒れ込む。リズも神経接続をしているので多少の痛みを感じていた。だが痛みで目を離した隙にラビットバニーが消えていた。そしてその居場所は自動追尾を行っていた砲門によって判明した。上――空へと飛翔したラビットバニーは足を上に振り上げ振り下ろさんとしていた。
「うさちゃんカンフー、奥義!ラビットかかと落とし!」
「させないよ!」
空中で身動きの取れないラビットバニーに対して、リズは再度のレーザーを放射。ラビットバニーの身体を焼き尽くすが、焦げた身体でも彼女は止まらない。そのままの勢いで踵を振り下ろし、アラクノのボディ部分に炸裂。その威力は強烈故に装甲にすべてにヒビが入り、アラクノはそのまま両断される。そして破壊を予期していたリズは神経接続を咄嗟に解除して、ナノワイヤーで離脱をしていた。
「これ以上は無理だね……悔しいけど、逃げるよ!」
リズは戦闘継続の不利を悟り、離脱を選択する。それはエモさの対象であったアラクノの破壊によって絶対無敵バリアが復活したラビットバニーに対して、極めて合理的な判断だったと言わざるを得ない。だがしかとそのダメージはラビットバニーに刻まれたのだ。
成功
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フィロメーラ・アステール
「正直、エモいとかよくわからないけど!」
たぶん楽しく戦えばいいのでは!?
楽しませるなら簡単だぜ!
花の足場は使わない!
【空中戦】技術を活用し、花びらの空を舞うぞー!
でも足場をぶつけて攻撃してくるかも?
そこで【はじまりを刻む地の新星】だ!
【全力魔法】で無機物を魔力生命体に変換!
空気の構成物質は基本的に無機物!
これを操れば、花びらをうまく操作できないはず!
【第六感】に身を委ね、大気に抱かれ空を舞う!
花びらに追われる【ダンス】を演出!
この【パフォーマンス】で敵の目を楽しませて!
花びらを操る心も盛り上げ、エモい感じに!
バリアが解けたら【オーラ防御】をまとった【気合い】の【残像】【踏みつけ】で攻撃するぞ!
●エモさ爆裂、フラワーダンス!
まだレーザーで焦げ臭いラビットバニーの上を飛翔する一筋の流星。いや、流星ではなくフェアリーだ。彼女の名前はフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)。運命の風に乗って漂流する星くずの妖精であり、「非常に珍しいレアな存在、出会えたらラッキー!」と自称して憚らないフェアリーである。
「正直、エモいとかよくわからないけど!」
フィロメーラ自身、エモさというのはよく理解できないでいた。だが彼女は基本的にノリと勢いで何とかするタイプである。故に楽しく戦えば何とかなる、という思考に行きついていた。つまりそれはいつも通りということでもある。
「楽しませるなら簡単だぜ!」
「ふーん、今度はフェアリー?でもあーしのエモ判定はただカワイイじゃ駄目っしょ」
ラビットバニーは両手の指先からシステム・フラワーズ制御ビームを放ち、足場の花びらを操作し始める。だがフェアリーである彼女に足場はそこまで必要ではない。空中に舞う花びらを足場に、空中を華麗に舞う。
「中々にすばしっこいじゃん!でもあーしから逃げられないし!」
空中を舞うフィロメーラを捕らえようと花の足場を流水のように飛ばしてくるラビットバニー。だがそこはフィロメーラも想定の内である。
「目覚めろー! 愉快な仲間たち!」
フィロメーラの能力「はじまりを刻む地の新星(コズミックイニシャライザー)」が発動する。これは無機物を魔力生命体(自我を与えることもできる)に変換し、操作する能力。今回の無機物とは酸素そのもの。つまり空気中にどこにでも存在している代物だ。空気を自体を魔力生命体に変換することで花びらが飛来してくる場所を阻害して、うまくラビットバニーが花の足場を構成できないようにする。
「なんかうまくいかないしー!ん、あれは……」
うまくフィロメーラを捉えられずに苦心するラビットバニー。だが彼女は目撃する。花の川を避けて、花びらを飛び回るように踊るフェアリーの姿を。フィロメーラは大気に抱かれて空を舞っている感覚を感じながら、本能のままに舞う。それはまさしく花びらとダンスしている妖精の幻想的な姿であった。自身が操作する花の足場や、システムフラワーズの内部に舞う花びらの効果もあって、一種のエンターテイメントとして完成しつつあるその場面は、ラビットバニーの心を震わせた。
「なにこれ……、ちょーエモいんですけど……!」
フィロメーラのダンスパフォーマンスにその身に宿る絶対無敵バリアは弾け飛ぶように解除される。彼女の表情が見えたら感動で涙を流していたかもしれない。だが兎の被り物をしているので表情はわからないが、攻撃のチャンスは到来したと判断したフィロメーラは優雅なダンスから、戦闘機のように速度を上げて飛翔する。
「これが、あたしの全力全霊だー!」
オーラを纏い、速度を上げながら軌跡を描く姿はまさしく流星。その勢いのままに空を翻弄するように飛び回り、ラビットバニーに強烈なスタンプ攻撃を仕掛ける。エモさに感動して動こうとしなかったラビットバニーの脇腹にその攻撃は突き刺さり、不意の攻撃もあって悶絶の声が上がる。
「いっ……!やったねーこのっ!今度はあーしの……ってちょっと!」
花びらを操作して飛び回れないように閉じ込めようとしたラビットバニーだったが、肝心のフィロメーラはすでにラビットバニーから距離を取り、逃げの一手に入っていた。その速度はさきほどの攻撃を仕掛けたまま、勢い止まらずといった感じだ。
「妖精は一か所に留まらないんだぜ!あっばよー!」
悪戯好きはフェアリーの性質。それは相手を翻弄することに長けているとも言える。フィロメーラはそういった意味で、ラビットバニーを完全に手玉に取ることが出来たのだ。
大成功
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黒天・夜久
とりあえず、考えた限りで「エモい」と言えそうな作戦で行きましょうか。
人形・ブラックウィドウを前面に出して、彼女に備わっている複腕は隠し、彼女があたかも猟兵であるように振舞わせます。
相手の技で足場がなくなっても【空中戦】で浮けます。
自分は彼女の影や服の中に分散して気づかれないように隠れます。その後、彼女が召喚したかのように、指先から影が滴り落ちて形作られるような感じで現れます。
喪服の女性が影のような青年を従えているというのは「エモい」に当てはまりませんか?
バリアが解除されたら、ブラックウィドウを【オーラ防御】を全開にして突撃させて組みつかせ、動きを阻害してユーベルコードで攻撃しましょう。
●喪服の女性って、何気にエモい?
フェアリーに翻弄されて悔しがるラビットバニー。だが猟兵は決して追撃を止めることはない。花びらに隠れるように息をひそめるのは、黒天・夜久(ふらり漂う黒海月・f16951)。ブラックタールの一人である。本来なら暗色系の流動体であるブラックタールという種族だが、なぜか人型をとると陶器のような肌部分ができるので、見た目は人間と全く区別がつかないくらいだ。その無表情な顔からは思考を読み取ることはできない。
「とりあえず、考えた限りで「エモい」と言えそうな作戦で行きましょうか。自分達で」
そして夜久の隣にさらに喪服の女性が現れる。これは彼が操る人形「ブラックウィドウ」である。四本の主腕と二本の副腕をもつ女性型戦闘人形で、現在はその2本の主腕と副腕は巧みに服の下に隠しており、ぱっと見では人形とはわからないほど精巧に造られている。夜久はまずブラックウィドウを猟兵に見立てさせ、自身は彼女の服の後ろに隠れてラビットバニーの死角に入る。
「くっそー、あのフェアリーめー!……ん、今度は辛気臭い女がきたじゃん?」
地団駄を踏んでいたラビットバニーであったが、ようやくブラックウィドウに気づく。喪服に身を包んだ女性が花びらが舞う空間に佇んている。一種の絵になる風景ではあるが、それでもラビットバニーは容赦することはしない。システム・フラワーズ制御ビームを地面に放ち、花の地面で拘束しようと試みる。だがその花の拘束具は指先から影が滴り落ちて形作られるような感じで現れた夜久によって切り刻まれる。後ろに隠れていて演出で出現しただけだが、それを視認していないラビットバニーからすれば、召喚された従者、という風にしか見えなかっただろう。
「……奥様には指一本触れさせません」
黒一色の薙刀「影ノ刃」を振って立ち塞がる夜久。本来であればブラックウィドウ用の武器ではあるが、従者を装うならば自身が装備するのが効果的ということで今回は持っていた。そしてその主人を守る従者に扮した夜久を見て、ラビットバニーは心震わせる。
「やだ、夫を亡くした奥さんを守るちょっと影のある従者……これ、ちょっとエモエモなんですけど!」
ラビットバニーが想像したシチュエーションにマッチしたのだろう。エモさを感じたことにより、絶対無敵バリアは解除される。それを感じた夜久はブラックウィドウを動かす。まさか守れている存在がこちらに向かってくるは思わず、ラビットバニーも不意を突かれた感じで掴まれる。そして隠していた主腕・副腕も現し、ラビットバニーを拘束する。
「ちょっと、これ喪服の奥さんじゃなくて人形!?」
至近距離でブラックウィドウの顔を見たことと、六本の腕で自身の身体を掴んでいることで喪服の女性が人形とはっきりと認識したラビットバニー。だがすでに時遅し。夜久は自身の能力「彼岸の獄(ヒガンノゴク)」の発動態勢に入っていた。
「咲け。散れ。悉く微塵に裂き散らせ」
そして自身の武器が無数の白い彼岸花の花びらに変わる。舞い散るシステム・フラワーズの花びらと混ざり合って、その彼岸花の花びらは舞う。それはまさしく敵を切り裂く鋭利な華であり、華麗にラビットバニーを切り裂く。肌を切り裂かれ出血するラビットバニー。だがオーラ防御を展開するブラックウィドウを掴み、怯むことなく力を込める。
「よくも騙したくれたし!あーしの感じたエモさを返せ、この野郎ー!」
そう言ってラビットバニーはブラックウィドウを無理矢理引き剥がし、両腕を地面に思いっきり叩きつける。するとその衝撃を感じたシステムフラワーズの地面の花びらが反応。まるで津波のように波打つように盛り上がり、夜久に襲い掛かる。空中に飛んで回避しようとするが、空を飲み込むほどの花びらにさすがの夜久も避けることはできずに花の津波に飲み込まれる。身動きが取れなくなった夜久を飛翔したラビットバニーが襲う。
「飛んでけーっつーの!」
咄嗟にブラックウィドウを引き戻しガードをする夜久だったが、それすらも貫通した衝撃を叩きつける蹴りを叩き込まれ、戦場外に飛ばされていく。だが確かなダメージを与えることには成功したのだ。戦果を確信し、夜久は薄れゆく意識の中で、飛ばされた先での無事を祈っていた。
苦戦
🔵🔴🔴
鳳鳴・ブレナンディハーフ
第二人格ブレナンディハーフ主導で戦場へ
「行くぞバニーくん! むっ?」
その時戦場に仮面の闘士が現れる
「バニーくん! 勝負はお預けだ!」
そして僕は仮面の闘士に挑みかかる
いずれも同じスタイルの徒手格闘
互いに技を尽くし、何度も位置を入れ替わり、時には静かに隙を窺い、時には激しく打ち合う
その顔は晴れやかだ
「今こそ人生最高の時だ!」
「それはこちらとて同じ!」
「「行くぞ!」」
【実力の拮抗した宿敵との真剣勝負】
エモくないわけがあろうか?
実は仮面の闘士はオルタナティブ・ダブルで出現した主人格
バリアが解除されたら主人格が怪力で僕をバニーに投げつけ攻撃だ
以後は僕が防御を…
拙僧が攻撃を担当し二人がかりで畳みかけるぞ!
●古今東西、死闘はエモさを感じる
「まったく、ひどい目にあったし。ってもう次がきたわけ?」
傷だらけになったお肌を気にしだすラビットバニー。だがそれすらも許さない怒涛の攻撃を仕掛けようとする猟兵。それが今現れた鳳鳴・ブレナンディハーフ(あるいは火照海・f17841)だ。剃髪の僧侶であり、元はとんでもないド変態であったが、現在は寺での修行を経て真人間になった経歴を持つアイスランド出身の多重人格者だ。その僧侶が持つ高い徳を持って、今まさにラビットバニーに挑もうとしていた。
「行くぞバニーくん!むっ?」
これから戦いを挑もうとした瞬間、別方向から天狗の仮面を被った闘士が現れる。そこから溢れ出すは強者のオーラ。
「ふーん、二人がかりってわけ?でもあーしのバリアは……」
「バニーくん!勝負はお預けだ!」
「…へっ?」
絶対無敵バリアに守られたラビットバニーを放って、鳳鳴は謎の仮面の闘士と対面する。そして言葉はいらないとばかり、拳を交え始める。
「ここで会ったのが百年目!覚悟しろ、天狗仮面!」
「それは拙僧とて同じ。今こそ息の根を止めよう」
そして激戦が始まる。二人のスタイルは同じ徒手格闘。体格も同程度で筋力・スピード・技量も互角。お互いが技を尽くし、位置取りも絶妙。何度も拳を応酬し、時には静かに隙を窺い、時には激しく打ち合う。それをラビットバニーは息を飲んで観戦している。あまりの真剣勝負に我を忘れて見入っているのだ。
「今こそ人生最高の時だ!」
「それはこちらとて同じ!」
鳳鳴の顔はとても晴れやかである。天狗面に隠れているが謎の闘士も同じであろう。そして最後の勝負と言わんばかりに二人の声は重なる。
「「行くぞ!」」
「こ、これが実力の拮抗したライバルとの真剣勝負。エモいし、熱いし、いいじゃん!」
その激突の瞬間、エモさを感じたラビットバニーからバリアが解除される。その瞬間を待っていた、と言わんばかりに仮面の闘士は鳳鳴の腕を掴み、ラビットバニーに向けて投げる。その怪力は凄まじく、エモさで震わしていたラビットバニーはガードできずにぶつかる。
「うわっ!ってちょ、なにっ!どゆことよ!?」
いきなりの展開についていけずに混乱するラビットバニー。だが叩きつけで動揺を誘った仮面の闘士は一気に距離を詰めてラビットバニーに対して連撃を加える。それに便乗する鳳鳴。
「くっ、でも舐めるなし!」
いきなりの攻撃でかなりの手数を貰ったラビットバニーだが、気を取り戻すと反撃を開始。防御に回った鳳鳴を攻撃しつつ、仮面の闘士のカウンターを繰り出し、天狗仮面を破壊する。そしてそこに現れた顔に、ラビットバニーは驚く。
「って、アンタ!あいつの同じ顔じゃん!」
そこに現れたのは坊主頭で鳳鳴と同じ顔をした人物であった。実は、最初に現れた人物こそ鳳鳴の第二人格「ブレナンディハーフ」であり、仮面の闘士は主人格「鳳鳴」を宿し「オルタナティブ・ダブル」で出現した分身であった。つまりこれは……
「マッチポンプじゃん!またあーしを騙してー!」
だが騙された悲しみによってうさちゃんカンフーは奥義を発動する。流水のような動きになり、鳳鳴とブレナンディハーフの攻撃を躱していく。まさしく水を相手にしているようでとらえようのない動きから、流れるような連続蹴りを分身体に放つ。そのキックはボディを貫き、首と頭を吹き飛ばし、あっという間に分身を消し去る。
「これがうさちゃんカンフー究極奥義『無双ウサギ』だし!吹っ飛べ―!」
そして強烈な後ろ回し蹴りがブレナンディハーフの側頭部に突き刺さり、そこから繰り出される流れるような所作で放たれた崩拳に体が浮遊する。そして直後に襲った身体の衝撃により、ブレナンディハーフは意識を失う。
「……拙僧や奴でも、難しいか。だがダメージは確かに……」
第二人格の気絶により、表出した主人格の鳳鳴。そう、確かに鳳鳴達の連撃はラビットバニーに確実なダメージを与えていた。でなければ奥義を出したラビットバニーの一撃によって、鳳鳴の命も危うかっただろう。吹き飛ばされるという貴重な体験をしながらも、鳳鳴はラビットバニーが追いつめられる実感を感じつつ、最後の勝利を確信していた。
苦戦
🔵🔴🔴
ファラン・ウルフブラッド
※アドリブ・絡み歓迎。
「ふむ、エモいとはそういうことか。 では、俺のエモいは・・・コレだな」
全長2mの神剣バルムンクを右手に、左手にはツェアシュラーゲン・トートを持ちます。
「『大は小を兼ねる』というだろ? 中でもこの二つは特に俺のお気に入りでな。見て分かるように『ぶっ壊す事』に特化しているんだ。何よりデカいは大正義。正義はエモい。ってな」
相手の攻撃は【見切り】で対応。
【怪力・範囲攻撃・衝撃波】を乗せた【吹き荒ぶ風の刃】で花びらを巻き込みながら攻撃。
【地形利用】で巻き上げた花びらでバニーをかく乱したら、【二回攻撃と属性攻撃(火)で強化したブレンネン・パトローネ】をぶっ放します。
●大は小を兼ね、エモいも兼ねる!
うさちゃんカンフー究極奥義まで使ったラビットバニーの体力は少なからず消耗したのか、肩で息をしている。やはり猟兵達の連戦は彼女にとっても負担になっているようだ。だが猟兵達の追撃は止むことはない。次に戦場に姿を現したのは、ファラン・ウルフブラッド(深淵を歩く剣王・f03735)。ダークセイヴァーの元国王で、クーデターによって亜空間に封印されていたが、帰還を果たし日夜、自身の目標の為に剣を振う男である。その顔は涼やかであるが、戦闘者のオーラは隠し様もなく、さらにファランが持つ二つの武器は隠せるものではない。
「ふむ、エモいとはそういうことか。では、俺のエモいは…コレだな」
今までの戦いでエモさを観察していたファランは、自身のエモさはどうするか悩みを解決する方法に行き付いていた。それは自身の自慢の武器達でもある。
そして、ウルフブラッド王家に伝わりし、全長2mの「神剣バルムンク」を右手に、左手には全長35cmの対オブリビオン用超大型拳銃「ツェアシュラーゲン・トート」を持つファラン。その威容は大型武器を両手に構え、とても大きく感じられる。
「『大は小を兼ねる』というだろ? 中でもこの二つは特に俺のお気に入りでな。見て分かるように『ぶっ壊す事』に特化しているんだ。何よりデカいは大正義。正義はエモい。ってな」
そう語りファランは二つの大型武器を見せびらかす。バルムンクを肩に乗せたり、シュアシュラーゲン・トートを器用に回転させながら、ラビットバニーに見せつける。
「んー、あーしのあかべこキャノンとは別方向にエモさを感じるねー。何というか複雑そうな機構とか入っている感じがするし、そっちの剣からは変な力感じるし!」
奇しくも大型武器を所持するラビットバニーの心に響き、エモさを感じたことにより絶対無敵バリアは解除される。これによりようやくファランは戦いのスタートラインに立てたとも言える。
「じゃ、始めよっか。遠慮なく吹っ飛ばすけど、ね!」
赤べこキャノンが一撃必殺モードに変化し、容赦ない威力の砲撃がファランを襲う。だがそれを予期していたファランは砲門の方向を見定め、ラビットバニーが引き金を引く瞬間を見極め、絶妙な見切りによる回避で砲撃を回避する。
「へえ、やるじゃん!」
「…ふぅ、逆に命中重視だったら危なかったな」
だが一撃で命を持っていかれるような砲撃を躱すには精神を削る。長期戦になれば圧倒的にこちらが不利になると悟ったファランは、バルムンクを持つ右腕に力を込める。その溜め込んだ力のままに剣を地面に振い、衝撃波を飛ばす。その際、衝撃波によって花びらを舞ってラビットバニーの視界を塞げれば、と思っていたがそう甘くはない。ラビットバニーは広範囲にも関わらず、軽快な動きでファランの衝撃波を回避する。
「ふーん、でもこれじゃあーしに届かないっしょ!」
だがファランはラビットバニーの言葉を無視して再びバルムンクを構える。ならば次の衝撃波を躱した瞬間に赤べこキャノンを放とうと準備をする。そしてファランの豪腕が振るわれ、衝撃波と共に花びらが舞う。だがさきほどと違うのは全長2mを超えるバルムンクがラビットバニーに向かって飛んできていたことだ。あまりの勢いのついた大型武器の投擲にラビットバニーは思いっきり身体を仰け反らせて避ける。だがそれによってファランから視線を切ってしまう。
それを逃すファランではない。唯一の隙が出来たところを狙うのが戦闘だ。花びらが舞うところを伝って移動し、ラビットバニーの死角へと移動する。そしてもう一つの武器ツェアシュラーゲン・トートを構える。火属性の力を銃身に込め、切り札である自身の能力「ブレンネン・パトローネ」を発動させる。銃の弾丸である.60口径の対化物用複合弾(HEIAP)に炎の力が宿る。そして死角と至近距離からラビットバニー向けて連射。大型の弾丸はラビットバニーの身体を抉り取り、銃弾がめり込む。そしてそこからブレンネン・パトローネの炎が燃え広がる。
この炎はファランによって延焼させることもできる。これでかなりのダメージを与えられるはずだ。そう確信したはずだったのだが、ファランにはただ運がなかった。銃弾を頭に撃っていればまだ離脱の隙はできたかもしれない。だが身体に撃ち込んだことにより、ラビットバニーの意識はあった。そして炎の肌を焼く痛みが彼女を現実へ繋ぎとめた。
「…あーしは、まだ負けられないっしょ!」
見えていなくても攻撃した方角ならばわかる。そこに渾身の赤べこキャノンの砲撃が放たれる。あまりに距離を詰めていたためにファランもこれには対応できずに、受けてしまう。もちろん、ツェアシュラーゲン・トートを咄嗟に防御に回し防具も着込んでいたはずだったが、一撃必殺モードの攻撃力はすべてを上回った。意識は何とかあったが、身体は空高く飛翔し、戦場外に吹き飛ばされる風景がファランの眼前に広がる。
「だが……あと少しだな」
ファランは戦闘者としての目からラビットバニーの限界を見ていた。あと少しのところ――その見立て通り、決着は近い。
苦戦
🔵🔴🔴
白石・明日香
(教祖やランケと一緒に行動)
エモい・・・・よくわからんけど魅せればいいのかな?
教祖を踏み台にしていいのか?>なんとかアタック
教祖の花吹雪に合わせて剣舞を披露するとしよう。
優雅で華麗にそして力強く(攻撃重視)!残像も駆使して幻想的に!
そして剣舞を舞いながらウサギに近づき、バリアが解けたら一気に飛び掛かって切り捨てる!舞いながらウサギを切り刻む!オレの舞の相手はお前だ!倒れるまで付き合ってもらうぜ!相手の攻撃が来たら?そんなときの為の残像だしな。
ワルゼロム・ワルゼー
(方針:WIZ 明日香&ランケと共闘)
絶対無敵バリアー…あれに対してまともにぶち当たるは愚の骨頂というもの
なれば我ら教団チーム、最大の「エモい」を披露して、かの鉄壁を破ってみせよう
明日香殿、ランケ殿、ジェット・システィマリス・アタックを仕掛けるぞ!
三位一体の魅せる連携に挑戦
すぐに攻撃は仕掛けず、まず各々できるだけ派手な演出でまずはバニーの目を惹こう
此方の場合、「鈴蘭の嵐」を敢えて演出のみに用い、花畑の花をも巻き上げて美しき花吹雪を起こすとしよう
他2人の演出が完了して絶対無敵バリアーが解けたら、そのまま連携攻撃!
【呪詛】【属性攻撃】【高速詠唱】で味方のアタックを援護するぞい
ローゼマリー・ランケ
※明日香、ワルゼーと共闘
アレンジ・遊び歓迎
副人格ベルとして参加
「……エモいとは、感情を揺さぶる事柄と認識しました」
最近読んだ本でそう感じた物がありましたね
確か、身分の違う者同士の恋愛の物語
ワルゼロムさん相手に【変装】【言いくるめ】【礼儀作法】を併用した即興劇で再現をしてみましょう
雰囲気や勢いで何とかなるでしょう
「あぁ、ワルゼロム様。例え許されぬとも、この想い、どうして抑えられましょうか……!」
身振り手振りを大仰にボディタッチ等、多少の無礼は後で謝りましょう
……頭の中で冷やかすロミィが煩い、私は真面目に演じているのです
バリアの解除が見られたら、演劇の勢いのまま戦闘へ
ナイフを用いたUCで応戦します
●エモい演劇「システィ・マリスの愛」開演
ファランに抉られた箇所から血が噴き出し、肌の焼ける臭いが充満する。それでもラビットバニーは立っている。怪人幹部として譲れない戦いをしている故なのだろうか。その執念には感嘆の念すら覚えるだろう。だがそれに幕を引く猟兵達が現れる。
「絶対無敵バリアー…あれに対してまともにぶち当たるは愚の骨頂というもの」
そう呟くのはワルゼロム・ワルゼー(枢機卿・f03745)。出自不明ながら、自らを生まれながらの「導く者」と認識しており、人生の謳歌と、腐敗した世界の救済を掲げた教団「システィ・マリス」の教祖として活動している女性だ。そして今回はその教団から二人の仲間を連れて戦場に参上した。
「エモい……よくわからんけど魅せればいいのかな?」
一人は白石・明日香(十字卿の末裔・f00254)。まず顔の刻まれた十字傷が目立つ銀髪ポニーテールの剣士である。その金と青のオッドアイは倒すべき敵をしっかりと捉えている。愛刀である「全てを食らうクルースニク」を抜き、いつでも戦闘は万全とばかり準備している。
「……エモいとは、感情を揺さぶる事柄と認識しました」
そしてもう一人はローゼマリー・ランケ(ヴァイスティーガー&シュバルツシュランゲ・f01147)。非番の際は地元の孤児院の世話係や、そこを支援する領主の子供の教育係として働いている女性だ。楽しい事・戦う事・子供が好きで、よく笑い、よく泣く。だが彼女は多重人格者である。今回表出している人格は副人格の「ベルトーシカ」。ローゼマリーとは違い淡々と事務的で大人な対応をする。だが根はそこまで変わらないのだから面白い部分もある。
そんな三人が結集し、力を合わせてラビットバニーを倒そうとしている。だがラビットバニーもタダでやられるほど甘くはない。さらに絶対無敵バリアは絶賛展開中なのだ。
「なれば我ら教団チーム、最大の「エモい」を披露して、かの鉄壁を破ってみせよう!明日香殿、ランケ殿、ジェット・システィマリス・アタックを仕掛けるぞ!」
「……なんだそれ、教祖を踏み台にしていいのか?」
「明日香、それはきっと違う」
ワルゼーが高らかに宣言し、ツッコミを入れつつも明日香とランケも動く。これは事前に打ち合わせした通りなのだ。一体何が始まるのか、とラビットバニーも様子を見る。いずれにしても絶対無敵バリアさえ破られなければ敗北はないのだから。
教祖たるワルゼーが望むのは三位一体の魅せる連携。まさしくぶっつけ本番だが、挑戦することに意義はある。まずはバリアを解くために派手な演出だ。
最初に動くのはワルゼーだ。ユーベルコード「鈴蘭の嵐」を発動させ、自身の装備を鈴蘭の花びらに変化させる。だがこれを攻撃に使うわけではない。辺りに舞うシステム・フラワーズの花びらを巻き上げて混成した色の花吹雪が美しく舞い広がる。その風景はまさしく幻想的、の一言である。
そして次に動いたのは明日香である。その赤い刀身のクルースニクを優雅に振い、剣舞を披露する。数々の花びらが舞う中で、それを切断することなく、剣風で纏う姿はまさしく華麗の一言に尽きる。本人は実戦の剣技が優れているが、剣舞の才もあるのではないかと思わせる技量である。
最後の締めはランケだ。最近読んだ本で、自身のエモさを感じるものがあったのを思い出していた。それは、身分の違う者同士の恋愛の物語。それを再現するべく、あっという間に紳士的な服装に身を包んだランケは男装の麗人として、ワルゼーへと近づく。再現するのは即興劇。幻想的なワルゼーや明日香の演出により、勢いで何とかなりそうな確信がランケにはあった。
「あぁ、ワルゼロム様。例え許されぬとも、この想い、どうして抑えられましょうか……!」
そういってワルゼーの手を取り、甲に口づけをするランケ。微笑みすべてを許す所作をするワルゼー。そして腰に手をまわし舞い散る花びらと一緒にダンスを始めるランケ。結構ボディダッチをしているのだが、それは謝れば許してくれるだろう。だが頭の中で冷やかす主人格の声が煩いのは玉に瑕ではあるが。
「ああ……、これがエモい……、うん、いいね……」
素晴らしい演出によりラビットバニーのエモさゲージは限界を突破した。絶対無敵バリアは解けているし、感動で打ち震えて隙もできている。
「では、真のジェット・システィマリス・アタックを見せようぞ!」
その隙を突くようにワルゼーの鈴蘭の花びらがラビットバニーに飛来し、その身を切り刻む。放心していたラビットバニーも、突然の攻撃にシステム・フラワーズ制御ビームで足場の花びらを操作することで対抗する。だがその花びらを猛然とした斬撃で切り刻む剣士が眼前に迫る。
「オレの舞の相手はお前だ!倒れるまで付き合ってもらうぜ!」
剣舞をしながらそのまま流れるようにラビットバニーに近づき、ワルゼーの花びらの放出にのって一気に間合いに飛び掛かっていたのだ。そして息もつかない連撃を加え続ける明日香。自身の能力「トリニティ・エンハンス」によってすべての魔力を攻撃に回したおかげで、ラビットバニーの防御を上回る攻撃を当て続けている。
「チョーシに乗んなし!」
明日香の斬撃にあかべこキャノンの「速射連射モード」でマシンガンのように弾丸を吐き出すラビットバニー。明日香も残像を使って巧みに躱すが、避けきれずに剣で弾いて防御態勢となる。防御になれば明日香も不利になる。だがそれを防いだのは、ランケのシュランゲ・ワイヤーだ。赤べこキャノンの砲身に巻き付き、攻撃軌道を変化させて明日香への攻撃を逸らさせる。そしてワイヤーを引っ張るようにして、一気に接近。能力「念動式蛇縛術(ベル・スペシャル)」を発動させる。ワイヤー付のナイフをいくつも複製し、器用に操り、ラビットバニーの身体を拘束し、切り刻む。
「こんなのあーしのうさちゃんカンフーで……!」
「させぬよ。明日香殿、ランケ殿、援護するぞい!」
拘束するワイヤーをカンフーの発頸で外そうとしたラビットバニーだが、飛来し爆発したワルゼーの魔法攻撃により集中力を乱される。それは呪詛も混じっており、ラビットバニーの思考も幾分か乱される。
「拘束完了です。明日香、今です」
「おう!これで終わりだ、ラビットバニー!」
ランケのワイヤーとナイフにより完全に動きを捕縛したラビットバニーに、天高く飛翔した明日香の脳天斬りが炸裂する。ウサギの被り物ごと真っ二つに切られ、鮮血が飛び散る。クルースニクの刀身はしかとその血を啜る。
「あーあ……あーしもここまで、か。でもゼファー、ドン……絶対、無限大の欲望(リビドー)を……手に入れて……」
そう言い残してラビットバニーの身体は崩れ去り、消滅していく。他の戦場でも多くの勝利を得たことにより、ラビットバニーの再生限界を超えた今、骸の海から蘇ることはなくなった。これで怪人幹部をまた一人葬ったことになる。
だがまだ戦争は続く。最後の一人の怪人幹部、そしてオブビリオン・フォーミュラ「ドン・フリーダム」を倒すまで戦いは終わらないのだ。だが強敵を倒しつくした3人は作戦の成功を祝って、高らかにハイタッチをしていた。
成功
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