バトルオブフラワーズ⑩〜無敵のバリアを破るには
「皆様、ついにカワイイ怪人『ラビットバニー』への道が開かれました! アカネに力をお貸しくださいませ!」
グリモアベースに現れたアカネ・リアーブル(とびはねうさぎ・f05355)は、集まった猟兵達に向けて告げた。
システム・フラワーズ内部の「咲き乱れる花々の足場」は、ラビットバニーに集中していて、彼女を倒さないと先に進めない。
ラビットバニーは同時に一体しか存在しないが、彼女は「絶対無敵バリア」に覆われているためありとあらゆる攻撃が効かない。
だが、このバリアはラビットバニーが「エモい」ものを目撃すると一時的に解除される。
何を言っているのか分からない、という猟兵達に向けて、アカネもまた何を言っているのか分からない、という表情で解説を加えた。
「エモい……。とてもふんわりした言葉ですが、ラビットバニーのエモい基準はかなりゆるいです。例えば、かわいらしさや面白さ、男らしさや女らしさ。イケメンの壁ドンや見事な曲芸、血だらけで立ち上がる様子……。とにかく、SNSで流行りそうなものはだいたい「エモい」と感じるようです」
どんな攻撃も必ず無効化するバリアというのは、最強に近い能力だ。なので、制限が厳しかったりするのだろう。おそらく。
とにかく。
ラビットバニーは他のボスと同様、必ず先制攻撃を仕掛けてくる。
この攻撃に対処しつつ、反撃前に「エモい」行動をしてから攻撃をするとラビットバニーにダメージを与えることができる。
また、バリアが無くてもラビットバニーは相当な実力者なのは間違いない。エモさだけでなく攻撃への対処も大切だ。
「皆様が考えるエモさが、ラビットバニー攻略の鍵になります。どうかお気をつけて、皆様方のエモさを見せつけてくださいませ!」
エモさについて考えを巡らせる猟兵達に、アカネはグリモアを発動させた。
三ノ木咲紀
オープニングを読んでくださいまして、ありがとうございます。
マスターの三ノ木咲紀です。
今回はバオルオブフラワーのボス戦二戦目・ラビットバニー戦をご案内に伺いました。
概要はオープニングの通りです。
リプレイにはアドリブが入ることがあります。
アドリブ不可の場合は冒頭に「X」とお書きください。
また、NG要素等ございましたらプレイングにお書きください。
ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
それでは、皆様のエモパワー炸裂のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『カワイイ怪人『ラビットバニー』』
|
POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
イデア・ファンタジア
空想現界『空の白鯨』を使うよ。
水没世界を描くのはこのユーベルコードの条件だけど、もちろん私のアーティスト魂は妥協しないわ。
水の中で揺れる花畑!そこを泳ぐ熱帯魚達!空を悠然と泳ぐ鯨!
これが「エモい」じゃなかったら何なのかしら、そう思わない?
着込んでいた水着になって、この光景を泳ぐ様を見せつけ誘惑するわ。
「あなたも泳いでみない?出来るわよ、ほら」
カワイイバニーに水の浮力を与える事でこの世界に更に夢中になってもらいましょう。
……実は一緒に水の抵抗も与えてるのよね。スピードを削らせてもらうわ。
それじゃ、セプテントリオンからの塗料一斉射で沈んでもらいましょうか。
お花畑の中に立つラビットバニーに、イデア・ファンタジア(理想も空想も描き出す・f04404)はセプテントリオン:青のフェクダを突きつけた。
「あなたのバリアは強力かも知れないけれど、私のアーティスト魂は妥協しないわ!」
「そんなん知らんしー! あーしのバリアはサイキョーだって見せてあげっかんね!」
ラビットバニーが胸を張った瞬間、兎面の目が赤く光った。
同時に発動する、絶対無敵バリア。透明なバリアに包まれたラビットバニーは、うさちゃんカンフーモードに変身すると身体能力を爆発的に増大させた。
「ほらほら! あーしのスピードについてこれる?」
うさちゃんカンフーモードになったラビットバニーは、スピードと反応速度が爆発的に増大している。
もはや目では追えないほどのスピードを得たラビットバニーだったが、イデアのユーベルコードには対抗策があった。
「ファンタジアを今ここに、その姿を描き出そう! 君の名は――ディープダイバー!」
詠唱と同時に翻る青いペイントブギが、水没世界を描き出す。
描かれた水中世界は、幻想的に美しかった。
水の中で揺れる色とりどりの花と、その間を悠然と泳ぐ熱帯魚達の群れ。
目を空に転じれば、空中では鯨がゆったりと泳いでいる
その美しい水没世界に、ラビットバニーは呆然と呟いた。
「なにこれ、めっちゃエモいんですけど……」
描き出された水没世界に発動条件を満たした【空の白鯨】が、イデアに速度を与える。
同時に上着を脱ぎ捨て、着込んでいた水着姿となったイデアは、更に速度を上げるとラビットバニーの隣を泳いだ。
人魚のように素早く泳ぐイデアだったが、絶対的な速度を得たラビットバニーには及ばない。
だが、【空の白鯨】にはもう一つ効果があった。
「あなたも泳いでみない? 出来るわよ、ほら」
誘惑するように手を伸ばした時、イデアとカワイイバニーの速度が並んだ。
カワイイバニーに与えられた水の浮力が、カワイイバニーの速度を削る。カワイイバニーと目が合ったイデアは、にっこり微笑むとセプテントリオンを構えた。
「それじゃ、沈んでもらいましょうか」
「沈むのはあーただし!」
速度が並ばれた瞬間、ラビットバニーが赤べこキャノンを構える。
ラビットバニーの攻撃に対する対処が無かったため、反撃を許してしまったのだ。
塗料とキャノンの通常攻撃が交錯する。
塗料の弾を受けたラビットバニーは、痛そうに顔を歪めるとイデアを睨みつけた。
成功
🔵🔵🔴
霧沢・仁美
エモいってどういうことなのかよく分からないけど…こういうことでいいのかな。
事前に作ってきたお弁当をラビットバニーに渡すね。差し入れみたいなノリで。
「その、口に合うかは分からないけど…うまくできたとは思う」
(卵焼きとタコさんウィンナー、ウズラのゆで卵といった王道メニュー。味はまあ不味くはないという程度)
受け取ってもらえたら、全部食べきった直後に念動光弾で攻撃。
「いや食べ物は粗末にしちゃ駄目だし、でもあなたを倒すために来たんだし」
敵の高速移動に対してはフェイントを交えた【衝撃波】で牽制しつつ回避軌道を予測、移動先に置いておくような形で本命の攻撃(できれば念動光弾)を放つ。
ダメージを受け、よろりよろけたラビットバニーは、眼前に立つ霧沢・仁美(普通でありたい女子高生・f02862)の姿に再び兎面の目を光らせた。
「あーしはもう負けんしー!」
身体能力を爆発的に増大させたラビットバニーは、猛スピードで仁美の周囲を移動し始めた。
目にも止まらないスピードで動くラビットバニーに、仁美はそっとはお弁当を差し出した。
「その、口に合うかは分からないけど……うまくできたとは思う」
頬を赤らめながら差し出されたお弁当が、ふいに消える。
お弁当を受け取ったラビットバニーは、差し入れのように渡されたお弁当に感動の声を上げた。
「な、なにこれアオハルってやつ? 後輩が先輩に思いを伝えるとか、そーいうアレ? あーしにもアオハルって超エモいんですけどー!」
高速移動しているためよく分からないが、残像から察するにJKの手作りお弁当に感動しているらしい。
内容も卵焼きとタコさんウィンナー、ウズラのゆで卵といった王道メニューで、味もまあ不味くはない程度という完璧な布陣に、ラビットバニーが感動の声を上げる。
食べきった頃合いを見計らった仁美は、指を銃の形にするとラビットバニーに向けて【念動光弾】を放った。
高速移動で回避率の上がっているラビットバニーは、【念動光弾】を避けると少しスピードを落とした。
「ちょ! アオハルの後で攻撃するとか、マジあり得ないけど!」
「いや食べ物は粗末にしちゃ駄目だし、でもあなたを倒すために来たんだし」
冷静にツッコミを入れた仁美は、牽制の衝撃波を放った。
衝撃波を回避したラビットバニーは、赤べこキャノンの通常弾を仁美に放つ。
強力な攻撃を受けた仁美は、肩を押さえながらも再び衝撃波を放つ。
回避軌道を読んだ攻撃がラビットバニーにダメージを与えるのを確認した仁美は、激痛に膝をついた。
苦戦
🔵🔴🔴
マユラ・エリアル
ふむ、エモい事が弱点か…
ふむ…ふむ?
カッコいいポーズとかやってみればいいのか…?
まあとりあえずやるだけやってみるかな
●行動
右手の鉤爪を顔の前に構えてちょっとカッコつけたポーズ!
そこから更にカンフーっぽく左手を突き出し、右手を上に持っていきキメポーズ!
そこから少し舞踊っぽく舞って右腕の鉤爪を強調!
鉤爪の格好よさをアピールしていこう
●攻撃
『全力魔法』『属性攻撃』で魔法をブースト
氷刃展開を発動
展開した氷の刃も体の周囲を飛び回らせてエモさを強調!
相手のバリアが解除されたら、氷の刃を一斉掃射
さあ、スタイリッシュにキメようじゃないか!
…強すぎる能力というのもなかなか大変そうだな
敵ながら、少し苦労を感じるよ
繰り広げられる攻防を前に、マユラ・エリアル(氷刃の行方・f01439)は考え込んだ。
「ふむ、エモい事が弱点か……」
顎に当てた手を組み直し、考える。エモいとは何だろうか?
「カッコいいポーズとかやってみればいいのか……?」
考えていても仕方がない。とりあえずやるだけやってみようと決めたマユラは、ラビットバニーに一歩近づいた。
無表情のまま、マユラは右手の鉤爪を顔の前に構える。
姿勢正しく鉤爪を強調するマユラは、カンフーのように姿勢を深くするとラビットバニーの注目を集めた。
思わず見入るラビットバニーの視線を逸らすように、右手の鉤爪が消える。
直後に現れる左手の鉤爪。突き出された左手の上に右手を重ね、ポーズを決める。
「すご、エモーい!」
思わず見入るラビットバニーに、鉤爪を剣舞の剣ように弧を描かせた。
上に下に、螺旋を描く鉤爪はやがてピタリと止まり、右腕の鉤爪を強調するように輝かせる。
鉤爪のかっこよさを余すことなくアピールするマユラに、ラビットバニーは拍手を送った。
「エモい! エモいんですけど! 絶対無敵バリア張ってたら無効化必至だしー!」
拍手を収めたラビットバニーは、絶対無敵バリアを張るとマユラの足元を指さした。
ラビットバニーの両手の指先から、システム・フラワーズ制御ビームが放たれる。
マユラの足元が不安定に揺れ、姿勢を制御していられない。
バランスを崩しながらも、マユラはユーベルコードを詠唱した。
「氷刃の名は伊達じゃないという事を教えてやろう。覚悟しろ」
全力魔法と属性攻撃でブーストされた魔力を背景に、【氷刃展開】を発動させる。
展開した氷の刃が、水晶のように輝きながらマユラの周囲を飛び回る。
光を受けて輝く185本の氷の刃がきらめき、イリュージョンのような感動を与える。
「エモい! ユーベルコードを攻撃じゃなくてエモさに使うとか、それ自体エモすぎっしょ!」
「攻撃に使わないとは言っていない。さあ、スタイリッシュにキメようじゃないか!」
バリアが解除された瞬間を狙ったマユラの氷刃が、まるで意思を持ったかのようにラビットバニーに襲いかかる。
「……強すぎる能力というのもなかなか大変そうだな。敵ながら、少し苦労を感じるよ」
ユーベルコードの直撃を受けるラビットバニーに、マユラは同情の声を掛けた。
成功
🔵🔵🔴
アルル・アークライト
アドリブ歓迎
無敵バリア、成程ね?
相手にする身としては正しく悪夢の力ね
でも、だからって挫けてられる訳が無いでしょ
戦う前から負けを認めてなんていられる筈が無いでしょ
『無敵』が何よ
私の『勇気』はそんなんじゃ折られてやらないんだから
さあ勝負よ、ラビットバニー!
【星剣覚醒】で挑みかかるわ
相手の砲の射線を見切り、弾を可能な限りいなしてダッシュで接近
燃える星剣を手に、二回攻撃と言わず何度でも斬りかかるわ!
無敵バリアでいくら防がれても、何発弾を受けても
何度だって歯を食い縛って、気合いで立ち上がって、前に進んで
アイツに絶対、一太刀入れてやるんだから!
眼の前で繰り広げられる戦いに、アルル・アークライト(星剣使い・f01046)は眉を顰めた。
「無敵バリア、成程ね? 相手にする身としては正しく悪夢の力ね」
だが、だからって挫けていられる訳が無い。
「戦う前から負けを認めてなんて、いられる筈が無いでしょ」
己を鼓舞するように呟いたアルルは、拳を握り締めた。
無敵のバリアに対して、アルルは勇気を奮い起こした。
「『無敵』が何よ。私の『勇気』はそんなんじゃ折られてやらないんだから。さあ勝負よ、ラビットバニー!」
「次はあーたが遊んでくれるってー? 楽しもうじゃーん!」
楽しそうに笑ったラビットバニーは、赤べこキャノンを構えると攻撃回数を重視して砲撃を開始した。
雨のように降り注ぐ銃弾が、アルルに襲いかかる。真剣な目でラビットバニーの砲の射線を見切ったアルルは、手にした宝剣『スターフレイム』の真の姿を解放した。
「さあ、目覚めなさい!」
詠唱と同時に、宝剣『スターフレイム』が眩く輝き焔を纏う光の剣と化す。ダッシュで間合いを詰めたアルルは、燃える星剣を手に素早い二回攻撃を繰り出した。
必殺の斬撃はしかし、絶対無敵バリアによって阻まれる。
落ち着いた目のラビットバニーは、何度もラビットバニーに斬りかかる。
だが、エモさで意識を逸らすことをしなかったアルルの攻撃は、幾度攻撃を繰り出してもラビットバニーにダメージを与えることができない。
「もうおしまいー?」
余裕の笑みを浮かべたラビットバニーは、至近距離でアルルに砲撃を放つ。
威力重視で胸に砲弾を受けたアルルは、膝をついた。
折れそうになる戦意を鼓舞して、再び立ち上がる。宝剣『スターフレイム』が無数にひらめき、致命傷を幾度となく繰り出すが、その全てが絶対無敵バリアによって防がれる。
気合で立ち上がって、前に進む。全身に砲撃を受けたアルルは、それでも一歩踏み出した。
「アイツに絶対、一太刀入れてやるんだから!」
「エモくないから無駄だよー」
楽しそうに笑うラビットバニーの砲撃に、アルルはついに意識を手放した。
失敗
🔴🔴🔴
一駒・丈一
エモい行動か
俺が採るべき行動は唯一つ。
無敵バリアを展開しようがどうしようが
『決して退かぬ』ことだ
相手のカンフーモードに追従するように、
此方もSPD重視で
UC『無常なる処断』で連続攻撃を開始し、超高速の刀撃を幾度も繰り出そう。
一度発動すれば中止できない技だ。
これをもって、例え反撃を食らおうが、例え傷を負うが、例え刀が折れようが……
唯々只管に唯々我武者羅に武器を持ちて敵に挑む。
――其の在り方こそが、戦場における武人の矜持。
この矜持と行動を示す。
もしこの行動で相手を揺さぶりバリアを一瞬でも解除できれば
その瞬間に『早業』や『咄嗟の一撃』でさらにUCの刀撃を加速させ、一太刀浴びせることに全神経を費やそう
激戦が繰り広げられる戦場に、一駒・丈一(金眼の・f01005)は一歩進み出た。
真剣な目で敵を見据える。その視線に気付いたラビットバニーは、楽しそうに兎面の目を光らせた。
「なになに? 次はあーたが遊んでくれるってー?」
「俺が採るべき行動は唯一つ。無敵バリアを展開しようがどうしようが『決して退かぬ』ことだ」
「ウケるー! この速さについてこられる訳ないっしょ!」
楽しそうに笑ったラビットバニーの姿が消える。うさちゃんカンフーモードに入ったラビットバニーは、目にも止まらない早業で拳を丈一に繰り出した。
必殺の一撃を半身で避ける。【無常なる処断】を発動させた丈一は、介錯刀を繰り出した。
必殺の一撃はしかし、無敵のバリアによって阻まれる。
だが、丈一は攻撃を繰り出し続けた。
うさちゃんカンフーモードの攻撃に追随するように、激しい連続攻撃を繰り出す。
一度発動したら止められぬ超高速の刀撃と、一度発動したら無敵のバリアを張り続ける超高速のカンフーと。
まるで演舞のように繰り出される攻防が、戦場で繰り広げられる。
まともに戦えば良い戦いになっただろう。だが、ラビットバニーの絶対無敵バリアは未だ健在だった。
丈一は戦い続ける。
例え反撃を食らおうが、例え傷を負うが、例え刀が折れようが。
唯々只管に唯々我武者羅に武器を持ちて敵に挑む攻撃に、ラビットバニーは徐々に目を見開いた。
――其の在り方こそが、戦場における武人の矜持。
この矜持と行動を示す。
「これが俺の、エモい行動だ!」
「な……なにこれエモい! エモいって主張してるところがすごくエモい!」
「隙あり!」
憤怒の様相で睨む丈一は、一瞬破れたバリアの隙に全神経を費やした。
早業で打ち込まれる咄嗟の一撃が、ラビットバニーを抉る。
「捨て身の勢いで攻撃を止めないユーベルコード使って一撃を入れるなんて、まじびびるわー」
胸の傷を押さえて距離を取るラビットバニーに、丈一は不敵な笑みを浮かべた。
成功
🔵🔵🔴
大神・零児
エモい
ふむ、つまり感情や心を激しく揺さぶればいいのか
なら、攻撃をくらいながら自分を妖刀「魂喰」で斬る!(恐怖を与える・生命力吸収・激痛耐性・吸血・恫喝・勇気・殺気・存在感・覚悟・呪詛)
ただ斬ったわけじゃない
バリア解除とUC発動条件「戦闘で瀕死になる」を加速させるためだ!
召喚された大きな銀狼はバリア解除と同時にすぐさまバニーを攻撃だ!もちろん混乱・動揺・恐怖等での揺さぶり・精神的圧力もかける!(戦闘知識・咄嗟の一撃・地形の利用・2回攻撃・だまし討ち・見切り・フェイント・野生の勘・第六感・殺気・恐怖を与える・呪詛・学習力・ダッシュ・ジャンプ・武器落とし・吹き飛ばし・カウンター・早業)
ダメージを累積するラビットバニーに、大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は大きく頷いた。
最初は理解不能だったが、今ではエモいの意味を少し理解していた。
「エモい。ふむ、つまり感情や心を激しく揺さぶればいいのか」
なんでもないことのように頷く零児に、ラビットバニーは赤べこキャノンを構えた。
「あーしの心を揺さぶるには、もう生半可なのじゃ効かないかんね!」
叫んだ直後、絶対無敵バリアを張ったラビットバニーの砲撃が放たれた。
威力重視の砲撃が、零児を貫き爆発する。
「やりぃ! ……って、あーたなにしてんの!?」
ガッツポーズで拳を握ったラビットバニーが、驚きの声を上げる。
零児の胸に、妖刀「魂喰」が深々と突き刺さっていた。
ラビットバニーの砲弾を食らった直後に自らを攻撃した零児は、襲う激痛を堪えながら口元を歪めた。
「アイツが……でてくる……」
「ア、アイツってなにさ!」
まさか自分自身を攻撃するとは思っても見なかったラビットバニーは、動揺した様子で周囲を見渡した。
己の血を己の糧としながら立つ零児の身体からは、ただならぬ殺気と存在感が滲み出ている。
呪詛を受ける覚悟と勇気を現した零児は、腹の奥から吐き出される深く重い声に恐怖を覚えるラビットバニーに恫喝した。
「出てこい……大神の始祖!」
瀕死となった零児の召喚に応えて、大きな銀狼が現れた。
牙を剥いた銀狼は、床を蹴った直後ラビットバニーにジャンプで食らいつく。
自分を攻撃するとは思っていなかったラビットバニーは、精神的揺さぶりにろくに受け身も取れないまま銀狼の顎に飲まれる。
辛うじて腕で受け止めたラビットバニーは、猛然と食らいつく大神の始祖に混乱の声を上げた。
「痛い痛い! どーかしてるしこの猟兵!」
至近距離で赤べこキャノンを放ち、ようやく銀狼から解放されたラビットバニーの声を聞きながら、零児は誇らしげな目で気を失った。
成功
🔵🔵🔴
館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携可
正直エモいってどういうことかわからないんだよな
要は感情を揺さぶればいいってことか?
…まあ、やってみるか
●エモいこと
甘い未来を空想するってエモくないか?
例えば将来女の子と付き合う空想とか
いやむしろ結婚して一緒に食卓囲む空想とか
…別れたところを空想すると少し寂しくなるが
…恥ずかしいというか空しいな、これ
※素で言ってます
●戦闘
バリアが解除されたら攻撃
張り直されたら意味がないから、口は止めない
ラビットバニーの攻撃は【絶望の福音】で予測した上で「見切り、地形の利用」併用で回避
そのまま操作された足場に飛び乗って「カウンター、範囲攻撃、鎧砕き」で赤べこキャノンごと叩き斬る
推葉・リア
エモい!わかる!物凄くわかるわ!
だって私の推しキャラ達は皆尊いし、私のカラスの夜色とコンゴウインコの星色は果てしなく可愛い!!見て私の推しキャラにカラス達を!!
本当にバトルキャラクターズって凄くない?自分の大好きなゲームの推しキャラを呼べて作品の枠を越えて戦えて更に一緒に行動出来るのよ?
例えば私あまり近接攻撃得意じゃないけど、騎士の彼らは私の為に稽古をつけてくれるし騎士同士で互いに稽古したり、魔法を使うキャラ達は互いの魔法を見せ合ったり研究したり、子供達は一緒に遊んだりするのよ!
他の皆も素敵で私の生活に彩りを添えてくれて…だから攻撃も最高なのよっ!
(言った瞬間に全員一斉に攻撃)
【アドリブ歓迎】
エモい攻撃を繰り出す猟兵達に、推葉・リア(推しに囲まれた色鮮やかな日々・f09767)は目を輝かせた。
「エモい! わかる! 物凄くわかるわ!」
多彩で個性的な攻撃は、リアのイメージを存分に掻き立てる。あの攻撃はあの推しキャラがしても映えるに違いない。
妄想に頬を染めるリアに、ラビットバニーは兎面の目を輝かせた。
「あーたにエモさの何が分かるっての?」
うさちゃんカンフーモードに変身したラビットバニーが、リアに鋭い蹴りを繰り出す。攻撃をまともに受けたリアは、蹴られた肩を押さえながら詠唱を開始した。
「だって私の推しキャラ達は皆尊いし、私のカラスの夜色とコンゴウインコの星色は果てしなく可愛い!! 見て私の推しキャラにカラス達を!!」
激痛をものともしないリアの背後に、推しキャラクター達が現れた。
剣士に騎士に魔法使い。老若男女問わない総勢31体の推しキャラクターの姿に、リアは感動のため息を零した。
「本当にバトルキャラクターズって凄くない? 自分の大好きなゲームの推しキャラを呼べて、作品の枠を越えて、戦えて、更に一緒に行動出来るのよ?」
例えばリアはあまり近接攻撃得意じゃないが、騎士の彼らは私の為に稽古をつけてくれる。
本来なら語り合うこともできない世界の最強の騎士同士が互いに稽古したり、魔法を使うキャラ達は互いの魔法を見せ合ったり研究したり、子供達は一緒に遊んだりするのだ。
普通ではあり得ない、でもあったらいいなと思うシチュエーションが目の前で繰り広げられるのだ。しかも三次元で。
「他の皆も素敵で私の生活に彩りを添えてくれて……」
まるで生きているかのような臨場感で迎えてくれるバトルキャラクターズを一人一人熱意をもって語るリアに、ラビットバニーはエモさを感じる心を抑えるようにそっぽを向いた。
「確かにエモいけどー。あーしは別に推しキャラとかいないしー」
「推しキャラがいないなら、自分の甘い未来を空想するってエモくないか?」
真面目な顔で一歩踏み出した館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は、腕組みしながら言った。
今まで見てきた猟兵達の戦いは、皆それぞれに個性的で独特で、どれも敬輔には真似できる気がしない。
だが、ここに立っている以上最善は尽くさなければ。
(「要は感情を揺さぶればいいってことか? ……まあ、やってみるか」)
「例えば将来女の子と付き合う空想とか」
「いやあーしはフツーにイケメンの方が……」
「じゃあイケメンでいいや。想像してみろよ。隣の家に住むイケメンは幼馴染で、いつも一緒に畑仕事を手伝ったり家畜の世話をしたりしているんだ」
「畑仕事に家畜の世話!? それって今流行りの体験型リゾートっしょ! プチトマトの収穫体験とか、牛の乳搾り体験とか」
「……」
ダークセイヴァーとキマイラフューチャーの違いに、敬輔は目を閉じ眉間に皺を寄せる。
そんな敬輔には構わず、ラビットバニーはワクワクした様子で続けた。
「あそこって有名なデートスポットだしー! あーなんかイケメンと一緒に行くのも楽しいかもー!」
「いいよそれで。で、だ。幼馴染と少し手が触れただけでドキドキしたり……」
「とっておきのオシャレして、手作りのお弁当持っていったり……。アオハルー! エモいわー!」
「いやむしろ結婚して一緒に食卓囲む空想とか」
「それはまたエモいしー!」
あくまでも素の自分を崩さない敬輔の言葉は、本心からの言葉なだけに真実味を持ってラビットバニーの心に突き刺さった。
頬に手を当ててイヤイヤするように身体を揺らすラビットバニーに、リアは身を乗り出した。
「その甘い空想が現実化したのが、バトルキャラクターズなのよ! だから攻撃も最高なのよっ!」
リアがハイテンションに叫んだ直後、バトルキャラクターズが一斉に攻撃を仕掛けた。
騎士が剣士が魔法使いが、それぞれの技でラビットバニーに連続攻撃を叩き込む。
エモい会話に気を取られていたラビットバニーは、全身に攻撃を受けてよろりとよろける。
そこへ、敬輔が肉薄した。
死角から繰り出される鋭い斬撃がラビットバニーを切り裂く前に、再びうさちゃんカンフーモードになり張り直された絶対無敵バリアに弾かれる。
「も、もうエモがったりしないし!」
強がりながら高速移動と共に繰り出される鋭い手刀を【絶望の福音】で読んだ敬輔は、花びらの床の欠けた場所を敢えて踏んで身を屈めた。
敬輔の髪をわずかに切り裂きながら、手刀が頭上を通り過ぎる。身体を起こした敬輔は、再びバリアを張り直そうとするラビットバニーに叫んだ。
「別れたところを空想すると、少し寂しくならないか?」
「別れ……!」
甘い空想に浸っていたラビットバニーの顔が、青くなった。気がする。
ラビットバニーの動揺を読んだ敬輔は、そのまま足場を蹴り全力で駆けた。
身を低くし、体重と速度を乗せた黒剣がラビットバニーの胴を薙ぐ。
胴を両断されたラビットバニーは、声も上げずに花びらと化していく。
「……やっぱり、エモいってどういうことかわからないな」
黒剣を鞘に収めた敬輔の周囲を、無数の花びらが風に乗って舞う。
一陣の風になったラビットバニーを見送った猟兵達は、それぞれの思いを胸に帰途についた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴