●温泉地ならぬ温泉スペースシップの危機
(ジョワジョワジョワジョワジョワジョワ……)
ジャグジー温泉の音がする。
(ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ……)
広い温泉の水音がする。
(ザザー……ザザー……)
ウォータースライダーならぬ温泉スライダーの水が流れる音がする。
ここは、温泉施設特化スペースシップ。行楽地として重宝されている宇宙船で、他の宇宙船の人々が疲れを癒しにたびたび利用する施設である。
各種、温泉が揃っており、大人気スペースシップとなっている。
施設内は家族ずれや若者、さらにはお年寄りなど、老若男女幅広い層が楽しく、そして気持ちよく利用していた。多くの利用者がいるが、中はとても広く、混雑にはなっていない。
「ふぅ、ごくらくごくらく……」
『効能:疲労回復、神経痛、骨および関節等の痛み、美容・若返り効果』と立て看板の立っている温泉の方からは、ピチピチのおばあさんの声も聞こえてくる。
ここではよく見る光景だ。
が、しかし、その時は突然やってきた。
(ビーーー!!!!ビーーーー!!!!ビーーー!!!!ビーーーー
!!!!)
突如けたたましい警報音が鳴り響いた。温泉利用者たちは知っていた。これは緊急避難警報。銀河帝国の襲撃がある際に作動して、避難を呼びかけるための警報だ。
その直後、激しい爆発音、次に眩いビーム光が施設を飲み込む。
(ゴゴゴゴ……!!バキバキバキ……メキャキャキャメキャ!!)
超々頑丈に出来ている宇宙船の装甲を貫いているのだろうか、凄まじい音だけがする。
やがて、光が落ち着くと、施設は跡形もなく、人の姿もなく、船壁には穴が開いている。
船体には、大穴が開き、宇宙船の大半が失われていた。
残されたのは、かつて宇宙船だった、とてもとても大きなスペースデブリ(宇宙ゴミ)、そして静寂よりも静かな宇宙空間だけだった。
●危機を回避せよ
「みなさん!危険が危ないデス!」
グリモア猟兵のモッチ・モチ(バーチャルフードファイター・f09023)は、予知した内容を説明したのち、そう叫んだ。興奮状態だ。危険と危ないは意味が重複していることすらも気にならないくらいに。
「これは予知なので、ビーム攻撃はまだ発生していないデス。猟兵のみなさんで、この危機を回避してほしいデス」
モッチは、胸に手を当てると少しの落ち着きを見せ、さらに続けた。
「ビームを撃ったのは、帝国のスペースシップ。みなさんをこの宇宙船にワタシが転移させマスので、敵をやっつけちゃってくだサイ。敵の数は分かりませんが、船のサイズから考えるとそう多くはないデス。ワタシの勘はよく当たります!」
大雑把な言い方だが、敵宇宙船には強力なビームを撃つ設備を搭載していると考えると、敵の数が多くないという読みはあながち間違ってはいないだろう。
「えーっと、確認デス。最終目的は、敵宇宙船内の敵を全部やっつける、デス。どんな強い敵が出てくるか分からないので、みなさん注意してくだサイね」
「あ、大事なことを言い忘れてました。戦闘のあとは、温泉スペースシップの温泉でゆっくり疲れを癒してくだサイ。ワタシの読みでは、他の利用者は避難してしまっていないハズ。貸し切りデス!」
モッチは、ワタシの読みはよく当たりマス!とにっこりと微笑んだ。
「あと、注意としましては、男女ともに水着の着用が義務付けられていマス。水着は施設に用意があるので安心してくだサイ」
スペースシップワールドの人たちは、猟兵たちに協力的なので、温泉スペースシップの利用も快く受けてくれるでしょう。
「ではでは、温泉のため……もとい、敵を倒すため、みなさん頑張ってくだサイ!みなさん無事に戻ってきてくだサイね!」
オノマトP
みなさんはじめまして、オノマトPと申します。
●作戦目的:敵をすべて倒すこと
●戦闘後:
戦闘後は温泉施設を利用できますので、節度を守って楽しく温泉を利用してください。
『知り合いを誘っての戦闘・温泉の参加』
可能です。旅団の方、知り合いの方、誘ってみてはいかがでしょうか?
『温泉だけ参加したい』
そんな方も歓迎しています。
●水着:
普段から着衣を行わない場合もあるブラックタールやテレビウムのような種族の方は、普段通りの恰好ということで、水着なしでも水着を着ている人と同じように描写されます。また、プレイングに水着のことを書いても書いていなくても、それによって問題が起こったりはしませんのでご安心を。
最近、寒くなってきましたね。みんなであったまりに行きましょう。
それでは、みなさんのご検討を祈っています。
第1章 集団戦
『クローン騎兵』
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POW : ジェノサイダー
【自身の寿命】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ジェノサイドモード】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD : インペリアル・インテリジェンス
【銀河帝国式戦術ドローン】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ : ブラスターレイン
【熱線銃(ブラスター)】を向けた対象に、【連続射撃】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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帝国スペースシップ船内、格納庫。
本来は、宇宙用戦闘機、弾薬、兵器などが保管・管理されている場所だ。
今はなぜか何もなく、きれいさっぱりとただ広い空間になっていた。
比較的広く、戦うに十分なスペースがありそうだ。
そこに突然現れる人影。それも複数。
「転移完了デス!」
グリモア猟兵のモッチ・モチ(バーチャルフードファイター・f09023)が、猟兵たちを連れて転移してきた。
「ワタシは戦闘に参加できません。みなさんの検討をお祈りしていマス」
その言葉とほとんど同時に、複数の足音が近づいてくる。
(ダダダダダダダ……)
通路から格納庫にワラワラと現れたのは、足の先から頭の先まで戦闘スーツで身を包んだクローン騎兵たちだった。
(ガチャガチャッ)
クローン騎兵たちが手にしていた熱線銃(ブラスター)の銃口を、猟兵たちに一斉に向け戦闘態勢を取った。
戦いの火ぶたは、猟兵たちが宇宙船に着いて早々、切って落とされた。
(キュイイイイイイイーーーーーン………ジャカ、ジャキ、ガチャ…ッ)
騎兵達が持つ銃から機械音がしたかと思うと、銃がその形を変えていく。すべての騎兵達の持つ銃が、それも同時に。
強化された銃で一斉に撃たれたら、ただでは済まないだろう。
「わ、私のユーベルコードで攻撃をします!相手はまだ準備が整っていない様子。今が先制のチャンスです!」
(ガチャ!!)
月守・咲凛(エルフの鎧装騎兵・f06652)が身に着けた装備を瞬時に展開しながら申し出た。
「行きます!フルバースト・マキシマム!」
エネルギー弾と実弾の協奏曲。発射音、それと硝煙の香りと共に、一斉に放たれた咲凛の攻撃が騎兵達目掛けて飛んでいく。
射撃の反動で、膝まである青髪がなびく。体から生えている水晶体が、体から離れるとパリンと音を立てては消えていく。
(ズッ……ガガガガガガガアアアアァァァァ
!!!!)
着弾、そして爆発。煙があがり、火の手があがる。
騎兵を見ると、多くの騎兵が爆発によって横たわっていた。
「や、やりました!」
咲凛は敵撃破に喜びの声をあげる。しかし彼女に慢心はない。銃を構え直すとその小さな体で戦場を踊るように舞い続けた。
月守・咲凛
先ずは敵兵の排除、ですね。
ユーベルコードの範囲攻撃で敵の数を減らしてから戦闘開始。機動力を活かして射撃戦に徹して、不用意に敵に近付かないよう注意を払います。
味方が居た場合、基本的に自分は回避重視で飛び回りながら味方への援護射撃、味方の隙を狙っている敵を先に排除します。
彩波・いちご
宇宙船にも温泉はあるんですねー……
なんてのんきなこと言ってる場合じゃないですね
いやでも、宇宙での戦いは初めてなんで、私の力がどれほど役に立てるか……ちょっと不安ですが、私にできることといえばやっぱり、歌うことだけです!
「私の歌で皆さんを癒します。皆さん恐れず戦ってくだーい!」
温泉郷のローカルアイドルは伊達じゃありません……あまり大口叩ける肩書でもないですが、そこはそれ
【シンフォニックキュア】の優しいバラードで皆さんを癒し、
さらに激しいロックへのメドレーで皆さんを鼓舞しますよ
「私の歌を聞きなさーい!」
あ、一応。私の性別は隠してますからね?
アイドルの女の子ですのでっ(見た目は
喜んだのもつかの間、船内に散らばっていた騎兵達が格納庫に集まりだしていた。
(ダダダダダ
……!!)
格納庫に駆け込んでくる足音が響き、元々いた騎兵の隊に合流するものと、猟兵たちを挟み込もうとするものとに分かれた。
「…………」
無言の騎兵達は、仲間の敵討ちとばかりに猟兵たちに向け熱線銃(ブラスター)を見舞った。
(チュンチュンチュン……チュンチュンチュン
……!!)
独特なブラスターの発射音と光の線が交錯する。
敵の数も多く、弾幕を避けきれずに攻撃を受ける猟兵も見受けられた。
「ここは私の出番ですね!」
彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が名乗りを上げた。
「私の歌で皆さんを癒します。皆さん恐れず戦ってくだーい!」
格納庫に響く大きく元気な声が、自然と仲間たちの士気を高める。
初の宇宙での戦いに、ほんの少し、ほんのちょっとだけ不安を感じていたいちごだったが、味方の負傷を見るや、迷いは晴れた。
「温泉郷のローカルアイドルは伊達じゃありません……あまり大口叩ける肩書でもないですが、そこはそれ。【シンフォニックキュア】!私の歌を聞きなさーい!」
いちごは蒸気機関式拡声器(シンフォニックデバイス)を手に持つと、癒しのバラードを紡いでいく。
「~♪~♪」
銃声鳴り響く中、癒しの歌が負傷者の傷を癒していく。
実際には音楽はない。だが、傷を負った者たちは確かに聞いた。心に響く歌声と音楽を。
「……………」
(ガチャ)
猟兵達の回復行動に気付いた騎兵の一隊が、それを阻止するべく銃口をいちごに向けた。
ちょうどいちごにとって死角となる方向。いちごの気付きも一瞬遅れた。
「あ、あぶないです!」
(ズダダダダダ
……!!)
咲凛のガトリングによる援護射撃がいちごを狙い撃とうと構えていた一隊にヒットする。
「ありがとう、助かりました」
「い、いえ!こちらこそ素敵な歌声をありがとうございます!」
二人はお互いを称えあう。
「この恩は、激しいロックでお返しします!」
いちごは構えた拡声器を握りなおすと、バラードからロックに切り替える。
「!♪!♪!♪!♪」
女性のものとは思えぬほどの熱いロックな歌声。鳴り響く銃声。飛び交うブラスターの赤や黄色のバレットライン。
ここはもう、まごうことなきライブ会場そのものだった。
ライブの主役は歌い続ける。恐れず強く。仲間想う心と共に。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
唐草・魅華音
(ビキニ着用して、動きを確認して)水着…弾薬が携帯しづらいな…刀もむき出しで持ってかないとだな。…まあいいか。目標、帝国軍。排除するよ。…え?今つけなくてもよかったの?…ま、いっか。
相手を撹乱して、連携行動を乱すよ。敵の隊列から『戦闘知識』から検索して行動パターン分析し、【バトル・インテリジェンス】起動してパターン分析を元に敵の隊列の要所を狙って攻撃。敵を徹底的にかき乱す。
「恥ずかしい?敵が目の前にいるのに、そんな事言う時じゃないでしょ」
アドリブ、共闘OKです。
挟み撃ちでも迎え撃てないと悟った騎兵達は、陣形を変えてきた。騎兵の数が減ってきているのも理由の一つかもしれない。
騎兵達は死角がないようにしながら、一か所に固まった。
「わたしが敵の陣形から次の行動を予測します!『バトル・インテリジェンス』!!」
ピンクの髪をなびかせながら、水着姿の唐草・魅華音(戦場の咲き響く華・f03360)は、敵の変化に対応すべくすぐに行動に移した。
「わたしが敵を撹乱します!」
彼女の頭上に『バトル・インテリジェンス』の効果によって、AI搭載型戦術ドローンが召喚される。
が、それとほぼ同時だった。
「…………」
相変わらず無言を貫く騎兵達は、自分たちも一斉に銀河帝国式戦術ドローンを展開した。すごい数のドローンが出現する。
「数よりも質です!」
ドローンとリンクした魅華音は、自身の『戦闘知識』の情報をドローンの解析能力に上乗せさせる。
数VS質。
敵のドローンは質は劣るが数がある。クラウドコンピューターのようにそれぞれのドローンが計測した情報を共有させていた。
「そこっ!」
魅華音は敵の陣形の要所を的確にとらえ、弾丸を撃ちこんでいく。
敵の攻撃は魅華音に集中していたが、それはすなわち魅華音の目論見通り、敵を翻弄されていることに他ならなかった。
きっと撹乱目的でなく、直接攻撃を狙っていたら、こう上手くはいかなかったかもしれない。
(ガキン…ッ、ガキン…ッ)
敵の戦闘用スーツに銃弾が当たる音がする。反射した銃弾が敵陣形の中を飛び回る。
「わたしの弾は何度も反射し、その着弾点は、敵のスーツの、繋ぎ目を射抜くッ!」
高性能ドローンに身を任せることで、初めて成せる技。
一体、二体……と、敵が膝をつき倒れていく。
しかし、敵のブラスターによる攻撃も、敵ドローンの効果によって精度が増していた。
魅華音が避け切れなかったブラスターのエネルギー弾が、水着の端をチリチリと焼く。
「ッ!?……恥ずかしい?敵が目の前にいるのに、そんな事言う時じゃないでしょ」
自分に気迫の篭った声でそう言いきかせると、魅華音はギアを一段階あげた。
ここは戦場。彼女は身をもって知っている。何が命取りになるかわからない現実を。
(ガキン…ッ、ガキン…ッ)
乱反射の音色で、踊るように戦場をかけるその様は、ピンクの髪の妖精を思わせるほどの綺麗さと美しさであった。
成功
🔵🔵🔴
ソーニャ・ロマネンコ
まったく…何故温泉船を襲ったのだ…?
まぁ、こんな奴等じゃ武装のしっかりしている船団を襲えば返り討ちにされるだけだろうがな。
さて、仕事を始めよう。
使う技能は
【スナイパー6、2回攻撃4、援護射撃3、鎧砕き1、戦闘知識4、第六感3、暗視1、目立たない2、視力4】
辺りか、後方からの狙撃や援護がメインだな。
ユーベルコードは【特殊弾装填】、馬鹿でかいドラゴンを相手にする訳でも無し…攻撃回数を重視して運用する事になるだろうな。
敵の殲滅が目的だが、敵を強化するドローンの破壊も視野に入れておこう。
あぁ…あと戦いの後の温泉は…遠慮しておこう。
皆が満足するまで私は警戒と警備をしておくさ、それが私の仕事だからな。
数を減らすにつれ、騎兵達の動きに変化が出てきた。
劣勢を見て陣形を整える者、逃げようとする者、がむしゃらになる者などが出てくる。
「狙った獲物は逃がさない」
ソーニャ・ロマネンコ(妖狐の戦場傭兵・f03219)は、そうつぶやくと、対物ライフルを手に取り、グリップをにぎる。
背を向け撤退をしようとする騎兵に向かい、スコープを覗く。
「ッ!!」
(ターン……、ターン……、ターン……)
ソーニャはテンポよく引き金を引き、【特殊弾装填】を熟練の動きで次々と敵に見舞っていく。
「一発一発がオーダーメイドの高級品だ。…受け取れ…!」
射程を活かした見事な射撃は、敵を逃げることも近づくことも許さない。
「まったく…何故温泉船を襲ったのだ…?まぁ、こんな奴等じゃ武装のしっかりしている船団を襲えば返り討ちにされるだけだろうがな」
ソーニャの弾丸は、一人の逃走も許さなかった。
「逃がさない。ここですべて仕留める」
鋭い眼光で敵を見据えると、戦場において百戦錬磨の腕をもって、ソーニャは弾丸を放つ。
冷静で正確な射撃は、一部のスキもなく、かけらの無駄もなく、そこに手心など一切ありはしない。
(ターン……、ターン……、ターン……)
ライフルの乾いた銃声が耳に響く。
「おまけだ」
(ターン…)
ソーニャが放った弾丸が、ドローンを撃ち抜く。
(バババーン……ッ!!)
1射3撃。貫通させた弾丸で3体のドローンを一発で仕留めた。
ソーニャは驚きもせず、次のドローンをスコープに収めると、引き金を引く。
(ターン……、ターン……、ターン……)
成功
🔵🔵🔴
ユキノ・サーメッティア
温泉!
そういや、温泉入ったことないかも?
でも入るその前に…憩いの場は壊す無粋な輩を排除しなきゃね
「無粋な輩は入浴禁止だよ!ってねー」
ユーベルコード『トリニティ・エンハンス』で
【オーラ防御】と併用して水の膜を纏って防御の面を強化
【ダッシュ】で走って【ジャンプ】で床のみならず
壁や天井を駆け巡って
すれ違いざまに斬りつけたり勢い乗せた蹴りつけしたりで
攪乱してやろう
攻撃するときは【範囲攻撃】や【衝撃波】乗せてみようか
ここの尖兵倒して敵宇宙船への勢いつけよー!
ユキノ・サーメッティア(ミレナリィドールのマジックナイト・f00911)は思う。人生初の温泉に入りたい。まずはその前に憩いの場は壊す無粋な輩を排除しなきゃ、と。
「無粋な輩は入浴禁止だよ!ってねー」
ユキノは敵目掛けて走りだした。
敵とユキノとの距離が詰まる。
「……………」
物言わぬ騎兵達は、すぐさま銃口をユキノに向けた。
(ジャキッ!)
自身の寿命を対価に強化されたブラスターが音を立て、発射完了を知らせる。
(ピチューン……!!ピチューン……!!ピチューン……!!ピチューン
……!!)
一斉に発射されたブラスターのエネルギー弾がユキノに向かう。
帯状に伸びた光の束がユキノに届く束の間の一瞬、
「ユーベルコード『トリニティ・エンハンス』!!」
ユキノは着弾直前、技名の発声と共に技を展開させた。
(バシュー!!)
熱を持ったブラスターのエネルギーがユキノに当たったと思われた。
しかし、ユキノは傷一つ負っていない。むしろ余裕の表情さえ浮かべている。
「甘い、甘いな~キミたち」
見ると、赤い髪と赤い瞳が水の膜を通してゆらゆらと揺れている。
水の膜を自身の周りに即座に展開させブラスターの熱を逃がし、攻撃を無力化させた見事な頭脳プレイに敵も思わずたじろいだ。
「今度はこちらからいくよ」
ユキノは走る勢いそのままに、壁や天井を駆け、三次元的な動きで敵を翻弄する。
「…………」
騎兵達も意図せぬ動きに照準が合わず、発射されたブラスターは空を切る。
(ザシュ……ガッ……バシュ……ダダダ
……!!)
斬撃や蹴り、衝撃波など多彩な技で敵を翻弄し、手駒のように操っている。
直線的、かと思えば不規則に。蝶や森に住む野生の獣のように、しなやかに、それでいて力強く宙を駆ける。
あとには倒した敵の横たわる姿のみ。
「憩いの場は壊す無粋な輩を排除しなきゃね」
触れることすら許さない動きで敵を翻弄した赤髪の少女は、そう言うと颯爽と次の獲物を狙いに動くのだった。
成功
🔵🔵🔴
ジャン・クロニエミ
「おいおいおい、めちゃくちゃいるじゃないの。おっさん歳なんだから、優しくしてくれよー」
なんといっても数がいるからなぁ。ヒット&アウェイでいこうか。
サイコキネシスで態勢崩したところを、足を止めずに念動剣で斬り抜けて、離脱した俺に追い打ちをかけてくる奴にはもういっちょサイコキネシス。
とはいえ、おっさん歳だから1人じゃ大変なんだよなぁ。ここは若い子たちの勢いに便乗しよう。
ガンガン攻めてく子たちの死角から狙う敵とか討ち漏らしとか、おっさんはそういうこまかーいところをなんとかしようかな。
おっさん、できることなら疲れることしたくねーのよ、歳だから。
統率の取れた動きをしていた騎兵達だったが、いよいよ勝てない状況に追い込まれ、彼らは最後の作戦を出してきた。
ドローンを飛ばし、自身を操らせると、てんでバラバラ、別々に行動を開始した。
「…………」
敵の数はだいぶ減ってきているので、火力はそれほどでもない。が、討ち漏らしが不安になる数とばらけた行動に、猟兵達は、対応を迫られた。
「おっさん歳だからなぁ……」
ジャン・クロニエミ(フォースナイト・f10018)は、敵の行動を見るや、口癖の「おっさん歳だからなぁ……」発動。
敵を追い回したりはなるだけしたくない。出来ることなら疲れるような戦闘はなるだけ避けたい。
「おっさん、できることなら疲れることしたくねーのよ、歳だから」
そこに、ブラスターを構えながらこちらに走りこんでくる騎兵が1体、ジャンに向かってくる。
「ガンガン攻めてく子たちの死角から狙う敵とか討ち漏らしとか、おっさんはそういうこまかーいところをなんとかしたいんだがな」
被った帽子に手を添えると、顎を引いて敵を見据えた。
敵が何発もこちらにブラスターを見舞ってくる。
(ピチューン!!ピチューン!!)
「おいおいおい、おっさん歳なんだから、優しくしてくれよー」
(キンキンッ!)
前に出つつ、手に構えたサイキックエナジーでできた光の剣でブラスターのエネルギーを弾くと、勢いそのままに距離を詰めた。
剣の間合いにはもう少し近づく必要がある。それくらいの距離に来た時、ジャンは念を込め、【サイコキネシス】で敵の体勢を崩しにかかる。
「…………?」
(ぐらっ)
自身のバランサーの不調を疑うレベルの意図せぬ体の傾きに、騎兵は混乱し、体勢をぐらつかせた。
(ザシュ……ッ!)
斬りつけた、そう思ったときにはジャンはすでに敵後方に斬り抜けている。
(バタ…………ドカアアアアン!!)
騎兵が膝から崩れるように倒れこんだかと思うと、ブラスターの誤作動による爆発に巻き込また。
「若い子に任せたいんだがなぁ」
自身の大立ち回りにそのような感想を抱きつつも、しっかりした立ち回りと剣捌きに、熟練の風格さえ感じられた。
ジャンは脱力した様子で、木の葉を思わせる付かず離れずの動きを取ると、ブラスターのエネルギーを避けながら、味方のアシストという一番楽じゃない自ら担うため戦場に戻っていった。。
成功
🔵🔵🔴
メルト・プティング
温泉!ステキですね!データベースで閲覧したので知識はありますが、実際に体験するのははじめてです!
温泉を満喫する為にも、厄介な帝国軍にはご退場願いましょう!
とはいえクローン騎兵ってなんとなーく苦手なんですよね
数は多いしなんかブラスターでめっちゃ撃ってくるし!アレ痛いんですよ!!
そんなわけで【念動力】によるヒットアンドアウェイで牽制攻撃をしながら逃げ回りますっ
そして大勢で追いかけてきて纏まったところで大技で一網打尽ですよ!
数には数を!【エレクトリカルパレード】で勝負です!
数十人もの夢の国在住な感じのするキャラクター達による特攻、コレで決まりですっ!
減らしては増え、減らしては増えを繰り返すクローン騎兵。
無限に沸き続けるなんてことは、あってくれるなと猟兵達が切に願い出した頃。メルト・プティング(夢見る電脳タール・f00394)は、ヒットアンドアウェイの戦法で騎兵を着実に倒していた。
「クローン騎兵ってなんとなーく苦手なんですよね。数は多いしなんかブラスターでめっちゃ撃ってくるし!アレ痛いんですよ!!」
メルトは痛そうに、スカートの焼け焦げた部分をさする。
「近づいたらハチの巣にされそうですからね。なるだけ牽制して逃げ回ります」
逃げるメルトの後ろをぞろぞろと敵の大群が追いかける。作戦通りうまく敵のヘイトを集めることができたようだ。
「でも、これはちょっと多くない?」
気付けば敵の大群が後ろを追いかけてくる状況。射程なのか、走行中の射撃が苦手なのか、ブラスターを撃ってこないのが不幸中の幸い。
(ゾロゾロゾロ……ゾロゾロゾロ……)
「ちょ、ちょっとこの数は予定外だけどでもがんばる!大技で一網打尽です!」
メルトは振り向き、カメラに写る女子高生のようにポーズを決める。顔の近くで行うピースサインも忘れない。とても可愛い。
「さあ、夢見る世界にご招待です!【夢の国の行進曲(エレクトリカルパレード
)】!!」
(~♪~♪~♪~♪)
宇宙船館内放送の誤作動か、格納庫にクリスマスバージョンっぽいパレードの音楽が鳴りだした。
ブラスターのバレットラインがまるでレーザーの演出のように飛び交う。
敵の爆発によって起こった白煙はスモーク演出のようにモクモクとあたりに広がっている。
そのスモークに何十もの小さな影が映る。
そこから姿を現したのは、小さなキャラクター達。コミカルな見た目で愛らしく、動物を模した人型や妖精を模したものなど様々な種類のキャラクターがお目見えする。
「ハハッ!」
その可愛さに猟兵の誰かの笑い声がした。そう、猟兵のうちの誰かの声だ。決して小型戦闘用キャラクターによる声ではない。
「ぜんたーい、進め!」
メルトの号令に、キャラクター達が一斉に敵陣に突っ込む。
(モクモクモク……)
お見せしたいが、スモークによって、中でキャラクター達がどんなことをしているかは分からない。きっとすごいことが起きているに違いない。
先ほどから、スモークの中より、ドカーン!!ドゴーン!!など、何かの破壊音がしきりにしている。
「コレで決まりですっ!」
その言葉を合図に、スモークの中は静かになった。そしてやがて煙が晴れる。
メルトを追い回していた敵の全滅。残っていたのはその事実と、敵の残骸だけだった。
「温泉を満喫する為にも、残りの厄介な帝国軍にはご退場願いましょう!」
メルトの恐ろしい、、もとい、可愛らしい攻撃によって、温泉施設防衛にまた一歩近づいたのだった。
成功
🔵🔵🔴
琥星・流矢
宇宙温泉かぁ、星を眺めながら浸かったり出来んのかな?さくっとお仕事終わらせて土産買って温泉入ろう。敵さんは銃火器とか持ってるみたいだが、「ま、何とかなるだろ。トラブルも旅の楽しみのひとつだ」
……といっても、真正面から殴り込むのは怖いな。ダクトみたいな目立たない通路を通って、敵の裏に回り込んで奇襲を仕掛けようか。
ドローンを操っている奴がいるんだろ?ユーベルコードの『クラウチングスタート』で、死角から膝蹴りだ。
あとは、一対一なら足技で応戦する感じでいくか。複数相手なら逃げよう。「正面からの殴り合いは強い人に任せよう……」
しかし、宇宙船で殴り込んでくるとはなぁ。「他の客の事も考えろよ、まったく……」
(ビィーーーー!!ビィーーーー!!ビィーーーー!!)
「主砲、エネルギー充填85パーセント。あと10分で発射します。乗組員は持ち場に着いてください。繰り返します、主砲……」
格納庫を赤いパトランプがくるくると回りながら警告を知らせる。
もう足止めの必要がないとなったのか、その放送を合図に、クローン騎兵達は撤退を開始し始めた。個々がバラバラに複数の通路に逃げ込んでいく。
「逃がすな!なんとしても発射を阻止するんだ!」
猟兵の誰かが叫び、騎兵のあとを追って通路に飛び込んだ。
その瞬間……!
「ぐわぁー!!」
飛び込んだ猟兵が痛みに叫ぶ。逃走すると見せかけ反転してきた騎兵にブラスターの一撃をお見舞いされたのだった。
「あの猟兵、まずいんじゃ……」
その様子を見ていた一人の男が呟いた。
シーフ、そして破戒僧の力を操る、琥星・流矢(世界旅人・f10204)は、奇襲を行うべく、宇宙船のダクトを移動中だった。正確には天井の高い通路上のダクト内だ。
「ま、トラブルも旅の楽しみのひとつだな」
実は幸運なことに、彼はダクト移動中に敵のコントロールルームを発見していたり、敵のボスと思わしき人工兵器がある場所を特定していたりと、良い意味でのトラブルにも遭遇していた。
「遠距離武器をメインにして戦う敵相手に、ま、何とかなるだろ、と思っていたが、まさかこういう展開になるとはな」
自信の幸運と、目の前にある味方の危機を目にしつつ、流矢は行動に移す。
(ガンッ…!)
通路天井に設置されたダクト口の格子を蹴破ると、そこからするりと抜け出し、ダクトの縁(ふち)に手をかけて、天井に張り付くような姿勢を取る。
「ユーベルコード【クラウチングスタート】」
流矢が静かに技名を口にする。
ユーベルコード【クラウチングスタート】。【クラウチングの姿勢を取ること】により、【高速接近からスピードの乗った膝蹴り】で攻撃を行う技。
クラウチングの姿勢。地上ではなく、天井に張り付いた体勢で行ったのだ。
(ダッ!)
流矢が天井を蹴る。
重力と技が生み出すスピードは、相乗効果となり、目に捉えることもできないスピードを生んだ。
それは一瞬の流れ星が如く、宙を駆け、敵の頭を流矢の膝蹴りがとらえる。
(ガツン
……!!)
敵からしたら何をされたのか分からなかっただろう。完全な死角、それも天井からの突然の奇襲だった。
「…………」
騎兵一体が完全にその活動を停止させる。
「…………」
急に現れた猟兵に、物言わぬ他の騎兵達もたじろいだ様子だ。
しかし、人数が一人とみると、手にもつ強化ブラスターをジャキッと構えをとる。
「複数か、正面からの殴り合いは避けた方が良さそうだ」
流矢は負傷した猟兵を助け起こすと、仲間との合流を急ぎ走りだした。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『帝国騎士』
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POW : インペリアルブレイド
【念動力を宿した「飛ぶ斬撃」】が命中した対象を爆破し、更に互いを【念動力の鎖】で繋ぐ。
SPD : ダークフォースバリア
自身に【鮮血の如きオーラ】をまとい、高速移動と【赤黒い電撃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : インペリアルフラッグ
【念動力で形成した帝国の旗】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を『帝国の領土』であると見る者に認識させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑17
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ーーコントロール室ーー
仄暗さに赤みのある光が溶け合う一室。大画面メインモニターには、様々な情報が映し出され、その片隅にはタイマーが動き、また一方ではパーセンテージが上昇している表示が映っている。
「騎兵の雑魚どもでは時間稼ぎにもならんか……」
同じくメインモニターの一角に表示されたクローン騎兵生存個体数を見ながら、艦長席にもたれ掛かる人物がつぶやいた。
(ビィーーーー!!ビィーーーー!!)
「主砲、エネルギー充填85パーセント。あと10分で発射します。乗組員は持ち場に着いてください。繰り返します、主砲……」
館内アナウンスが鳴り響く。
だが、残念なことに乗組員はもはや彼一人。
「仕方ない、残り10分。私が責任もって守り切ろう」
コントロールルームには彼一人しかいない。あまりの攻撃に人員をすべて迎撃に向かわせた。
「いずれここにも猟兵どもがくるだろう。だがここを10分死守すれば、勝てはしないものの負けではない。ならばこの10分、守り切って見せよう。私が冠する『帝国騎士』の名に恥じぬ働きを持ってな」
クローン騎兵残存個体数が0を表示、それとほぼ同時にコントロールルーム出入り口の隔壁がプシューと音を立てて開いた。
「フハハハハハは!来たか猟兵ども!貴様らに止められるかな?この私を!!」
漆黒のマントを翻し、紅のブレードを抜刀すると、対峙する、仮面から覗く赤い眼光、その悪意を持って。
警報音が鳴り響く。
赤いランプがくるくると部屋を照らす。
先着の猟兵達の来訪の足音が雪崩れ込む。
張り詰める緊張の中……、
今、開戦の時来たる!!
唐草・魅華音
周囲の敵影、なし。弾薬補充、完了。…目標、敵大将。排除開始するね。
速度でかき回して翻弄しながらダメージ重ねていくね。
【機略縦横の流法】発動、命中力を上げて、銃を撃ちながら弾幕で相手の動きを抑制しつつ、隙をみてからダッシュで接近。近づいた所でスライディングして後背をとり、刀で斬りつけるよ。
「あなたが何であれ、わたしにはただの敵。敵ならば倒すだけ」
共闘、アドリブOK
「周囲の敵影、なし。弾薬補充、完了。…目標、敵大将。排除開始するね」
魅華音は、装備、体調、戦場の盤面を確認し、コントロールルーム内にするりと身を潜り込ませる。
中は薄暗く、宇宙船の制御および操縦席が規則正しく十分な余裕のあるスペースを持って並んでいる。
中央の巨大モニターは様々な情報であふれていた。
警告音と赤いランプが、薄暗い部屋をより一層不気味なものへとしていた。
「…………空気が重い」
戦場を駆けまわっていた魅華音にはありありと感じられる。
戦場の空気を粘っこくして一纏めにしたような、そんな圧倒的殺意。部屋に入るのを思わずためらわせるほどの悪魔的迫力。
(ごくり……)
魅華音の唾を飲む音でさえ、耳に大きく届いて聞こえるほどの緊張があたりを支配する。
「ほう。愛らしいお客が来たものだな。まるでピンクの妖精のようだ」
「ッ!」
意図せぬ方向からの声に、魅華音は自身の警戒レベルを一気に引き上げた。
部屋の入口からは、艦長席の背もたれによってちょうど死角となる位置からの声。
声のぬしはゆっくりした動作で立ち上がると、退屈そうな声で話し出した。
「手ぬるいと思っていたところだ、丁度いい。次はお前が相手になるのか?」
手ぬるいだとか丁度いいだとか、魅華音は何のことを言っているのかと思ったが、その答えはすぐに見つかった。
コントロールルームの床、部屋の中央付近、そこに何人もの猟兵達が横たわっていた。
「か、彼らは……!」
「ふっ、こいつらは生きたまま土産として皇帝に献上する。ドローン騎兵全滅の失態、このまま手ぶらでは帰れないのでな。貴様も土産としてお持ち帰りだ」
猟兵達の生死が分かり、魅華音はその点は安堵した。
「あなたが何であれ、わたしにはただの敵。敵ならば倒すだけ」
「ふっ、やれるものならやってみろ。土産物風情がッ!」
両者同時に動き出す!
魅華音は初動、部屋を駆けまわり射撃をしつつの撹乱を狙う。
帝国騎士は初動、念動力を宿した「飛ぶ斬撃」を何度も振るう。
騎士の斬撃は魅華音を捉えることなく、部屋の壁にぶち当たる。
(ドッカン!!)
斬撃がぶち当たった壁で爆発、そこに亀裂のような跡を残す。
「ずいぶんやりにくそうですね。ここでは威力と方向を制限せざるを得ないのでは?」
ここは宇宙船のいわば心臓部。帝国騎士からすればやみくもに攻撃する訳にもいかない。
「『我はこの戦場に適応し、制する…流法(モード)、機略縦横』!!」
これは好機とばかりに、魅華音は【機略縦横の流法(キリャクジュウオウノモード)】の発動と共に場を御す。
倒れた猟兵、座席やデスクに制御盤といった障害物がまるで存在しない、そう感じられるほど彼女の感覚は鋭く研ぎ澄まされいていく。
「ちょこまかとっ!」
帝国騎士が気持ちを言葉にしつつ、魅華音の先読み、斬撃を彼女の移動先に「置き」にいく。
「ッ!!」
しかし魅華音もかすかに大振りとなったその隙を見逃しはしなかった。
制御デスクを蹴り慣性を殺すと、近づき接近戦の構えを取る。
「ぬかったな!間合いの差で私の勝ちだ、ガハハハハハハ!」
騎士の念動力によって赤く光る刀身がさらに輝きを増す。そこから一歩踏み込み横振りの一撃を放った。
「失礼ですが見え見えですよ?」
戦闘スイッチの入った魅華音は、冷ややかにそう口にすると、その小さな体で地面を滑った。
「なっ!?股抜き、だとっ!?」
騎士の股を潜り抜けると、水着によって露出の多い恰好を利用し、摩擦によって急停止。振り向きざまに剣による攻撃を放った。
(ガチぃっ!!)
剣と剣が交錯する。
「やるな土産物」
「それほどでも」
一瞬の硬直のあと、魅華音は騎士から飛ぶように離れた。
「ふん、体重差でそのまま潰そうかと思ったが、なかなか戦い慣れているようだ。ふん、生意気な」
身に受けた銃弾の傷を撫でながらそう言うと、仮面の奥の赤い眼光が笑ったように歪む。
息を飲む攻防、戦場という盤面で騎士と少女は次なる一手を指す!
成功
🔵🔵🔴
メルト・プティング
うう、ひどい目にあいました…お気に入りの制服に焦げが…
絶対に許せないのですがクローン兵さん達は全滅してるので、上司の方に責任をとってもらいます!帝国騎士さんを全力でぶちのめしますよ!
あっ、でも斬られたら痛いので程々に距離は保ちますね。
というわけで戦闘です!
コントロールルームに向かうまでに【贋作形成】で自分の偽物を作り、物陰から【念動力】で本物っぽく動かしてぶつけます!
ぶつけてダメージになれば良し、失敗して偽物が破壊されても猟兵の姿をしたものを迎撃したということで安堵から一瞬隙ができるはず!
そこにサイキック電撃による【マヒ攻撃】を叩き込み、後続の猟兵さん達の為に相手の動きを鈍らせちゃいましょう!
宇宙船最奥部。長い廊下の先。硬く分厚い隔壁扉が今はその口を開けている。
「ここがコントロールルームのようですね」
メルトは部屋の入口付近で息をひそめると、開いたままの出入り口から中の様子を伺う。
「ガハハハハハハ!!」
中では敵のボスと思われる騎士が交戦中でこちらに気付いている様子はない。中からする騎士の高笑いからもそれは伺えた。
メルトの緊張が一気に高まる。
「さて、先手を取れそうです。ここは可愛く不意打ちで行きましょう」
メルトはルーム内にいる敵に気付かれないように、なるだけ静かに手早く事にかかる。
【贋作形成(フェイクプロダクション)】。
(むにょむにょむにょむにょ……)
顔ができ、服ができ、スカートができ、といった具合に徐々にその形がはっきりしていく。
「完成です。ふふん、こう見えて結構器用なんですよ?」
姿、形、色、すべてにおいてJK。
彼女のユーベルコードが彼女そっくりの偽物を作り出した。
「あとはこれを、念動力で動かして…っと」
歩き方までそっくり再現した偽物は敵の背後にそろりそろりと近づいていく。
メルトも偽物の後について、こっそりと中に入り、視認できる位置で偽物を操る。
中に入ると、薄暗い部屋の中に硝煙の匂いが立ち込めていた。ここで戦闘がまさに行われている、その実感がメルトの集中をさらに研ぎ澄まさせていく。
「この距離なら……!」
制御パネルに身を隠しながら、メルトは自身の贋作を騎士目掛けて突撃させた。部屋は薄暗い、ばれることはないはずだ。
(……カタン)
「ん?誰だ!!」
メルトの贋作が、床に落ちていたモノに当たり音を立て、騎士が素早くそれに反応。騎士と贋作の距離はまだ数メートル。気付かれるには早すぎる距離。
部屋の薄暗さは気付かれずに接近するのに向いていたが、思わぬデメリットもはらんでいた。
「え?あっ、ちょ><」
急に作戦がばれてテンパるメルト。動悸がバクバクで、目の前がグルグルである。
(コツっ!……わたわたわた!?)
彼女の狼狽が念動力の操作を誤らせ、贋作が躓きよろめいた。贋作が両手を前にブンブンしつつ、前のめりにずっこける。
「え、ちょ><」
予測不能の動きに今度は騎士が面食らった。仮面から覗く眼光がバツの字になる。かわいい。
(ゴチーン!)
贋作の頭と騎士の頭が思い切りぶつかる。
すごい音を立ててぶつかった音は広いコントロールルームに響き、もし自分だったらと考えるとぞっとするほど痛そうな音だった。
「ぐわぁぁぁぁ!?」
声を上げて痛がる騎士は、鮮血の如きオーラを身に纏い、怒りに肩をプルプルさせている。
「隙あり!」
(ビリビリバリバリバリ!!)
「アガガガガガガ
……!?」
メルトはアクシデントを利用し、電撃による強烈な一撃で、巧みな連続攻撃を喰らわせた。
「焦げた制服の責任、帝国騎士さんに取ってもらいますからね!」
騎士に大ダメージが加わり、メルトの奇襲は大々々成功となった。
大成功
🔵🔵🔵
月守・咲凛
「今度は私の番です、いきますよー!」
敵の攻撃は見切りで回避、
浮遊しながら肩のガトリングで先ずは牽制射撃、足留めしながら続いてキャノン砲で砲撃、ビームライフルで銃撃、腰のビームキャノンで攻撃、と散々遠距離攻撃した上で、脚部のミサイル発射、爆発を隠れ蓑にして二刀流ビームチェーンソーのなぎ払いで斬り込んで近接戦闘。
と思わせてすぐに残像を残してバックジャンプ、からコード・アクセラレーター発動してやっぱり遠距離攻撃で〆ます。
「くっ、こんなはずではっ」
騎士は大きく体勢を崩している。
「温泉施設を破壊するだけの簡単な仕事だった、はずだ。我々の敵の安息を妨げ、士気を下げるという目的も完璧だった」
騎士は鮮血のオーラを身に宿しながら、わなわなと立ち上がる。
部屋の温度が上昇するのがわかる。
それほどの憎悪のエネルギーが騎士を覆い、猟兵達に向けられた。
「もうコントロールルームがどうなろうが知ったこっちゃない!貴様らタダで帰れると思うなよ!」
(ダッ!)
騎士が地を、いや、正確には強固な宇宙航行にも耐える強化床を蹴ると、高速で移動を始めた。
所狭しと飛び回る。
「到着です。今度は私の番です、いきますよー!」
コントロールルームに入るやいなや、咲凛は騎士とは一定の距離を取りつつ射撃体勢を取った。
「良かろう!まずは貴様からだ!」
騎士が手にオーラを集中させる。禍々しく、赤黒いオーラは電撃へと属性を変化させ、騎士の手に宿る。
(バチバチバチ!!)
収まりきらない電撃がバチバチと騎士の手で爆ぜる。その手を前に突き出すと、赤黒い電撃が真っ直ぐ咲凛へと走った。
「えいっ!」
咲凛が首をぐるっと回すと、それまで顔があった場所に赤黒い電光が流れ、咲凛の頬に熱をもたらしながら、後方へと駆け抜けていった。
「なっ、電撃を見切ってのヘッドスリップ、だとっ!?」
「お返しにフルコースをお見舞いです!」
騎士の驚嘆に咲凛が弾丸で応える。
そこからは、達人同士の戦闘のように1秒が何秒にも引き延ばされたような、意識が加速しすべてがスローに見えるような、そんな高速戦闘が繰り広げられた。
(ズガガガガガガガ
……!!)
咲凛が浮遊しながら肩のガトリングを騎士に見舞う。騎士がそれをあえてギリギリで避けるが、咲凛の本命はガトリング射撃ではない。任意の場所におびき出すためのいわばフラグ。
続け様に キャノン砲で砲撃、ビームライフルで銃撃、腰のビームキャノンで攻撃と次々に遠距離での攻撃を被せ、騎士の接近を許さない。
「これで終わりではありませんよ!」
脚部からミサイルを発射すると、両者の視界を遮るほどの爆炎が起こった。
「大味な技で視界を奪う。ふんっ、読めたぞ。貴様の次の行動がな!」
騎士は近接に備え、構えを取ると、視界の端に写った煙幕の影を横薙ぎに切り裂いた。
「っ!?」
完全に捉えた。騎士のタイミングと読みは完璧だった。誤算がひとつあるとすれば、咲凛の読みがそれを上回っていたことだろう。
「それは残像ですっ」
騎士は『切らされた』のだ。まやかしの偶像を。
「武装ユニット全開放、撃ちます!」
咲凛は全弾に気持ちを乗せて、騎士に向かって放った渾身のユーベルコード【コード・アクセラレーター】。射線が咲凛を中心として放射状に伸びる。
音、発光、そして爆音。
すべてを無に帰すような間髪入れずの連続攻撃は見るものを圧巻した。
それだけの攻撃を放ってなお、少女は気を抜くことはない。
敵の撃破を確認するまでは。
もくもくと立ち込める煙から目を逸らすことなく、じっと見据える。
(パリン……パリン……)
少女の髪から離れ、散りゆく結晶体の割れる音だけが戦場にこだまするのだった。
大成功
🔵🔵🔵
「あぶない。宇宙戦艦装甲にも使われる素材でできたアーマーでなければ危なかった」
とはいえ、あれだけの火力を受けたあと、騎士も軽傷では済まなかった様子。
騎士は苦々しそうに、そうつぶやくとゆっくりした動作で自身の負傷度を確認しつつ立ち上がった。
「猟兵はみな根絶やしにしてやる。ここのいるもの全員だ。覚悟しろ」
戦いもいよいよ佳境。
勝つのは果たしてどちらとなるのかっ!
ルネ・アッシュフォード
【恋華荘】で参加
●技能
残像1、見切り1を活用していきます
●プレイング
さて、温泉のため…じゃなかった、スペースシップを守るために頑張っちゃおっか!
【フォックスファイア】を牽制でいれつつ、刀で剣劇を仕掛けていきます
「いちごちゃんとのステージライブ、私張り切っちゃうね♪」
いちごちゃんへあまり気が向かないように前に出て、連携を取って戦っていくね、隙があれば相手のブレードを斬り落としにいく
いちごちゃんの合図があればそれに合わせ【フォックスファイア】の狐火を合わせる形で一点集中
「ええ、いこっか。いちごちゃん♪」
ラ、ラブってちょっと恥ずかしいけど嬉しいな
成功したらちょっと照れつつハイタッチを
彩波・いちご
【恋華荘】のルネさんと一緒に突入です
「あとはあれを倒せば、宇宙温泉楽しめそうですね?」
寮の仲間を助っ人に呼んで、暢気に温泉ローカルアイドル空気を読まずに登場です
「ここは帝国の領土?ノンノンノン!ここは私のライブ会場です♪」
チャームストロベリーを通して響く歌声
バックダンサーのごとく舞い踊る触手【異界の抱擁】が帝国騎士の動きを捕らえ、ルネさんの剣劇のアシストを
そしてタイミング見計らってルネさんに合図
「行きましょう!私たちふたりの合わせ技!」
同じ目標を狙って、呼び出した【フォックスファイア】の狐火を一転集中
「いっけぇ!」
名付けて、ツインラブファイア……なんて?(くすっ
成功したらルネさんとハイタッチを
折紙・栞
【恋華荘】の人と連携します
というより、通りすがりに一撃お見舞いしていく辻支援です
軽快に戦っている二人を見て、じーっと観察(興味本位)
なんか良い感じだと感じたので、
ウィザード・ミサイルを帝国騎士の上空に全て展開
全力で炎のシャワーをお見舞いします
ちょっと派手なライトアップ代わり?
いきなり乱入したので挨拶はしておきます
「とおり、すがりの、猟兵、です」(ぺこり)
とどめとかはお任せで
「あとはあれを倒せば、宇宙温泉楽しめそうですね?」
コントロールルームに現着したのは、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)、ルネ・アッシュフォード(妖狐の剣豪・f00601)の2名だ。
「だね、温泉のため…じゃなかった、スペースシップを守るために頑張っちゃおっか!」
道中で顔見知りに合流し、最奥部に到着した二人は、お互いに目的を確認しあった。
「銀河帝国に歯向かう愚か者どもが。これ以上ここで好き勝手はさせんぞ!」
(ブンッ!!)
騎士が【インペリアルフラッグ】、【念動力で形成した帝国の旗】を猟兵達目掛けてやり投げの要領で投げた。
旗は一直線に進むと、ルネに向かって飛来する。
(カツーン)
旗は何事もなかったように壁まで飛んでいきぶっ刺さった。
「ふん、残像か。下手な小細工を。だが、その旗の効果はここからだ!『ここを帝国の領土とする』!」
騎士のオーラが一気に増大する。
「ここは帝国の領土?ノンノンノン!ここは私のライブ会場です♪」
ピンマイク型のシンフォニックデバイス『チャームストロベリー』から、いちごが歌を届ける。
その歌に合わせて前に出たのはルネ。飛ぶように一歩で距離を詰めると、騎士に向かって剣劇を繰り出した。
「そんな攻撃、……なにっ!?」
直線的な攻撃を楽々躱そうとした刹那、騎士の顔面に狐火が降りかかり、騎士の意識と視界を引きつけた。
さらに続け様に、いちごのユーベルコード【異界の抱擁(テンタクルス・スタンピード)】が、触手を出現させると騎士の足元から絡みつき、動きを妨害する。
その様子をそっと影から見ていた折紙・栞(ホワイトブック・ガール・f03747)は、そっと援護にウィザード・ミサイルを展開。騎士の頭上から降り注ぐ炎はまるで、炎のシャワーの演出のように戦場を彩る。
「行きましょう!私たちふたりの合わせ技!」
「ええ、いこっか。いちごちゃん♪」
二人の同時フォックスファイアが合わさり混ざり合い、一つの巨大な炎となって騎士を襲う。
「いっけぇ!ツインラブファイア……なんて?」
いちごが茶目っ気混じりに微笑むと、ルネも恥ずかしそうにしつつも笑顔で返す。
「ぐわあああああああぁぁぁぁ!?」
騎士は二人の愛の狐火に焼かれ、身をもだえるように攻撃を受けた。
合体技の成功に二人は、ハイタッチを交わす。一人は嬉しそうに、もう一人はちょっと恥ずかしそうに。
そんな二人の様子を影から見守っていた栞は、二人に会釈し、
「とおり、すがりの、猟兵、です」
お二人はいい感じですね、などと野暮なことは言わず、ただ一言そう交わすと、主役を立てる黒子がすっと舞台袖に下がるように援護できる位置へと下がっていった。
事な連携によってダメージを受けた騎士。その騎士の念動力による剣はその姿をぼやぼやさせながら、辛うじて維持しているかのように不確かになる。
「貴様ら、ただでは帰れないと思え…!」
絞り出すような騎士の声は、窮鼠のような迫力があり、戦いはまだまだ佳境なのだと猟兵達は察するのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シル・ウィンディア
帝国の騎士様
わたしがお相手しますよっ!
光刃剣を二刀流に構えて
油断泣く接敵して攻撃を仕掛けます
相手の間合いに入る前に、サイドステップを利用して
側面に回って斬りつけて行きます
一度攻撃をしたら、すぐに離脱っ!
わたしの体格じゃ、真正面から勝負はできないからね
騎士の剣は【見切り】を使って回避
出来ない場合は、光刃剣をクロスさせて防御します
フラッグはインペリアルブレイドは間合い広いから回避専念だね
隙を見せたら【高速詠唱】と【全力魔法】で
エレメンタル・ファランクスで攻撃仕掛けるね
わたしの全力砲撃、じっくり味わってねっ!!
「帝国の騎士様!わたしがお相手しますよっ!」
青い瞳、青い髪、白い肌の少女は真っ直ぐ騎士を見据えて宣言した。
シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)が二振りの光刃を両手に携えて構えを取る。
「ふん、面白い。貴様に何が出来ようというのか。見物だな」
騎士はインペリアルフラッグを槍のように構え、迎え撃つ。
「たぁっ!!」
シルが踏み込み、二人の間合いが一気に詰まる。
先手は騎士。シルの突進を見るや、投てきモーションを切り替え、フラッグを突き刺すように前に出す。後手、シル。小さな体躯を活かした見事な体捌きで回避、そのまま相手の側面に回り込む。
回避行動と次の攻撃動作が一体となり、流れのままにシルは光刃剣での一撃を振るう。
「読めているぞ」
騎士がそう言うが早いか、シルの放つ一閃を赤黒い刀刃で受けようと構えた。
(ぼやぁ……)
「っ!」
騎士は慌てて後ろ飛びに回避した。ダメージの蓄積で念動剣が朧げに揺らめいたからだ。
シルの一閃は、騎士の脇腹をかすかにかすめてそのまま斬り抜けた。騎士の脇腹は、戦闘用特殊スーツの鎧をも切り裂き、鎧のヒビからは赤黒い煙が噴き出す。
「畳みかけるっ!」
騎士の後ろ飛びで距離の開いた二人の間合いを、機と見るやシルは追撃を試みる。
「『闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ…。我が手に集いて、全てを撃ち抜きし光となれっ!!』【エレメンタル・ファランクス】!!」
シルの高速詠唱が、敵に一部の猶予も与えることなく、襲い掛かる。
火、水、風、土、4種の魔術砲撃が放たれ、避け切ることのできなかった騎士がもろにその攻撃喰らう。
「あ、があああああああああ!?」
騎士の叫びがシルの攻撃の激しさを表しているかのようだった。
「わたしの全力砲撃、じっくり味わってねっ!!」
青髪の少女はあれだけの魔力を消費したにも拘らず、そんなことを微塵も感じさせない笑顔でそう言い捨てたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ユキノ・サーメッティア
雑兵も片付いて、後は指揮官ただ一人だねー
「文字通りに退路もないってね」
こいつも片付けて、はやく温泉に浸かろうね~
【ダッシュ】で間合いを詰めて
両手に持った剣で応戦しようか
体格はそんなによくないし、
攻撃に【衝撃波】を伴わせて、一撃一撃を重くしちゃうよー
相手の攻撃で降り切ったら隙ができそうな攻撃を【見切り】して
【残像】を重ねたUC『シャドウネーベル』
追跡じゃなく、回避として使うの
手応えはないだろうけど、振り切ったりで一瞬の隙は出来そうなので
その瞬間があったら、2本の剣を交差させるように
【鎧砕き】【鎧無視攻撃】を乗せた攻撃を繰り出してあげましょう
…隙できなかったら、【マヒ攻撃】の銃撃ですねー
「くっ、こいつら個々の戦闘力がやばすぎる。ここは一度脱出用ポッドで離脱を……」
爆発に乗じて、猟兵達と距離を取りにかかる帝国騎士。
「雑兵も片付いて、後は指揮官ただ一人だねー。文字通りに退路もないってね」
そこに立ちはだかるは赤髪の少女、ユキノ。
「邪魔だ!どけ!」
ユキノを突き飛ばそうと、騎士が払いのけるようにインペリアルフラッグを振るった。
しかし、ユキノはそれよりも早く小さい体をさらに低くさせながら間合いを詰め、懐に入った。
「なっ!?」
騎士が見下ろす。ユキノが見上げる。目と目が合う。
(にこっ♪)
ユキノは微笑むと両手に持った剣に意識を高め、複数回の斬撃を打ち込んだ。
「ぐはっ!?」
一撃一撃に乗った【衝撃波】は、ユキノの斬撃の威力を底上げし、その威力は一撃ごとに騎士の体を浮かせるほどだった。
「こいつ……っ」
懐のユキノを取り捕まえようと、騎士が両手で抱きしめようとするが、そこにユキノの姿はない。
「くそ、どこだっ
!…………………そこかっ!!」
騎士は自身の死角となる背後に、気配という目に見えぬ感覚だけを頼りにノールックでフラッグによる薙ぎ払いを繰り出した。
鋭く振るった旗が手ごたえなく空を切る。
「大振りになりましたね?」
気配の正体。それはユキノが彼女の『ユーベルコード【シャドウネーベル】(霧の人影を召喚する)』に【残像】を重ねた、言わば即席のスケープゴートだった。
一瞬できた隙。そこにユキノは交差させた二振りの剣を叩き込んだ。
「(この鎧なら、こんな体重の軽い相手の剣など……)」
「鎧があるから大丈夫、そう考えてますね?」
ユキノは二振りの剣を、鎧に向けて振ると、刃をそのままススーッと紙でも切るように通した。
「な、んだとっ!?これは特注の宇宙戦艦装甲を利用した鎧だぞっ!?ぐふっ!?」
騎士は驚きの声を上げ、口からは血を吐いたのか、むせるような音を出した。その様子は仮面で見えないが、ダメージは深刻なものとなっただろう。
「私の目には、隙だらけの鎧に見えたけどね」
ユキノは笑顔でウインクすると、騎士にそう告げるのだった。
成功
🔵🔵🔴
メルト・プティング
なんか想定とちょっと……だいぶ?違う展開になりましたが、これはチャンスですね!畳み掛けます!……とはいえ偽物をぶつけた時なんかすっごい怒ってる感じだったので、おっかないからまた物陰に隠れましょう。
コントロールルームということは、なんか大事な計器とか壊したらヤバそうな機械があると思うので、そんな感じの機械の後ろに飛び込んで盾にしちゃいます!どうですか!壊したら困るのは貴方の方ですよっ!!
こうすれば一旦ボクの事は諦めて他の猟兵さんの対処を優先すると思うので、あとはスキを伺って背中から【目が電撃銃】で不意打ちズドーンです!
卑怯?いいえっ、頭脳プレーというのです!!
※他猟兵の方との絡み、アレンジOK
(先ほどはなんか想定とちょっと……だいぶ?違う展開になりましたが、これはチャンスですね!畳み掛けます!)
コントロールルーム内、制御モニターの影、彼女の姿はそこにあった。
先ほど見事(?)な奇襲により帝国騎士に深手を負わせたメルトは、隠れていた。物陰に。だって騎士めっちゃ怒ってたから。
「ぐわあああああああ!?」「あ、ががががががが!?」「がはっ!?」
先ほどから騎士のやられ声がしている。猟兵達と交戦しているようだ。
「大事な計器類の影なら、たとえ相手が来ても盾にしちゃいます!壊したら困るのは相手です、完璧な作戦です!」
メルトは物陰に潜みつつ、騎士の様子を伺うために顔を覗かせた。
「はぁ……はぁ……」
見ると、騎士が肩で息をしながら立っている。猟兵達の度重なる攻撃でかなり疲弊しているようだ。
「まだ、だ……。またやり直せばいい……。インペリアルフラッグのテリトリーのおかげでまだ移動するだけは出来そうだ。はぁ……はぁ……ぐわっ」
騎士の声が聞こえてくる。騎士は猟兵による追撃を受け、唸り声を上げて吹っ飛んだ。ゴロゴロと地面を転がり、やがて止まる。
「はぁ……はぁ……」
受け身もままならぬ状態で床に転がる騎士。息遣いもますます荒くなっていく。
満身創痍の状況。猟兵からすれば圧倒的チャンス。
とどめを刺すのは今しかない。
ーー絶好のタイミングで騎士が吹っ飛ばされた先、
ーーそれは、
ーーーーーーーーーーーーーーーメルトの目の前だった。
「…………(ハァ……ハァ……)」
全身黒い恰好の仮面を着けた男がJKを前にハァハァ言っている構図。
「…………(ハァハァ……ハァハァ……)」
騎士の顔の正面に、メルトがしゃがみ込んでいる形。
「あ
…………(ハァハァ……ハァハァ……)」
「っ
!!…………【目が電撃銃(メガテーザーカノン
)】!!」
「ぐわああああああああああああ!!」
「【目が電撃銃】!!【目が電撃銃】!!」
「ぐわああああああああああああああ!!」
虚を突かれた騎士を、メルトは高圧電流でズドーンと射抜いた。
心なしか無表情に。心なしか汚らわしいものを見るような目で。
騎士は猟兵達の活躍の前に敗れた。
温泉スペースシップは無事守られたのだった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 日常
『観光巡り』
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POW : 運動行為を行って心を癒します。
SPD : 観光地の体験コースで遊びます。
WIZ : 観光地の情報を得て、知らない知識を得ます。
👑11
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ーーー温泉スペースシップ内ーーー
レジャープールのような景観。流れる水の音。
ここはあらゆる温泉が集う人気施設。
係員が笑顔でお出迎え。
日々の疲れを癒してくださいませ。
施設案内
・あらゆる温泉(流れる温泉、ウォータースライダー式温泉、ジャグジー温泉、などなど施設内を探せばなんでも見つかりそう)
・サウナ
・シャワー
・水風呂
・水着貸し出しコーナー
・無料ドリンクスタンド(牛乳、フルーツ牛乳、コーヒー牛乳、などなど。係員に頼めば他の飲み物も見つかるかも)
他の方と共同参加の場合は、プレイング冒頭に【】で相手の名前やグループ名などを書いておくと分かりやすいです
「施設内は大変滑りやすくなっております。温泉サイドは走らないようお願いします」
温泉監視員のアナウンスが施設内にこだまする。
ここは温泉スペースシップ。レジャープールのように様々な温泉が設置された大人気レジャースペースシップ施設だ。
老若男女問わず、様々な利用者が平日休日関係なく賑わう憩いの場。
そのはずだが、今日はその憩いの場の利用者の数が少ない。
それもそのはず。今日は貸し切りだ。銀河帝国の急襲を受け、利用客はすべて避難している。
係員達も利用客と同様に避難したが、危機が去ったあと、彼らだけ戻ってきた。
温泉スペースシップの運営側の計らいで、今回、猟兵達の貸し切りとしてもらえることとなったからだ。
「「「いらっしゃいませ。心ゆくまでご堪能くださいませ」」」
係員達は笑顔に、心弾ませる猟兵達であった。
メルト・プティング
【ファータ(f02060)】さんと参加ですよー!
種族的には着なくても問題ないのですが、マナーとのことなので水着着用です!
温泉については資料で閲覧したことはありますが、実際に入るのは初めてです
色んな施設があって目移りしちゃいますが、まずは目を引くあのなんかすっごい迫力のあるウォータースライダーにいきたいですね!
でも二人の体格差で一緒に滑るとファータさんを潰してしまいそう……はっ、名案ですよ!
ボクの胸の所に入れちゃうのはどうでしょう、胸の体積はファータさんが収まれる程度に【バウンドボディ】で増やしますので!
ところでファータさんを胸に押し込んでると周囲から視線を感じるのですが、気のせいでしょうか?
ファータ・カンタータ
メルト(f00394)さんに誘われて参加
水着着用
実はこちらの世界に来るの初めてなのでドキドキですね…!
天然の温泉に入ったことはあれど、こういう施設に入るのも初めてです!
あの大きいやつはなんでしょう…えっ、あの高さから滑るんですか?
この世界の温泉は凄いですね!潰されたりしないか不安ですが、メルトさんに名案があるそうなので従います
アトラクションが多いかと思いきや、普通にお湯に浸かることも出来るんですね
最近働き詰めでゆっくりする機会が減ってたので気持ちがいいです…
ってあれ?メルトさん溶けてないですか!?大丈夫なんですか!?め、メルトさんがお湯になっちゃいます!(混乱
また機会があったら行きたいですねっ
「私は、天然の温泉に入ったことはあれど、こういう施設に入るの初めてです!」
「そうなんですか?私は実際に入るの初めてです!温泉についての資料で閲覧したことはありますが」
ファータ・カンタータ(遥か彼方の花びら・f02060)とメルト・プティング(夢見る電脳タール・f00394)は楽しそうにおしゃべりしながら、プールサイドならぬ温泉サイドを歩いていた。
「実はこちらの世界に来るの初めてなのでドキドキです…!」
フィータがガラス張りの天井を見上げながら、そう声を漏らした。ガラスには星々が煌めき、吸い込まれそうなほどの深い深い宇宙が広がっている。大気がないので瞬(またた)くことなく、光りっぱなしの星々。天上に輝く光が織りなすその光景も目新しかった。
宇宙は何もかも飲み込みそうなほど広大で、冷たそうな印象を受けるが、温泉の暖気がその印象を和らげてくれる。
初めてスペースシップワールドに来るフィータにとって、ここは珍しいものばかり。キョロキョロと楽しそうに施設内を見て回っている。
メルトはフィータに、今度案内しますね、などと声をかけながら施設内を散策していると、どこからか大きめの水音が聞こえてきた。
(ザバザバザバザバザバー……)
温泉ウォータースライダーを流れる湯が、プール状の温泉に流れ込む音がする。
数ある温泉施設の中でも、ここは人気の温泉スポット、温泉ウォータースライダー。
猟兵達もこのスライダーが気になっている人が多いようだ。
「色んな施設があって目移りしちゃいますが、まずは目を引くあのなんかすっごい迫力のあるウォータースライダーにいきたいですね!」
張り切っている様子のメルトは、スライダーを指刺しながらフィータに声をかけた。くねくねとカーブを描いた大きな設備に目を、いや、電脳ゴーグルを輝かせている。
「あの大きいのは…、えっ、あの高さから滑るんですか?」
身長が27センチほどのフェアリーであるフィータからすれば、このウォータースライダーはとてつもなく大きなものに見える。好奇心と不安が入り混じった複雑な表情を浮かべる。
一緒にスライダーを滑った際には押しつぶされるかもしれないという不安もあった。
フィータの表情に気付いたメルトは、しばし考えを巡らせる。
(以下、メルト=メ、フィータ=フ)
メ「はっ、名案ですよ!」
フ「メルトさん、ほんとですか!なら、メルトさんにお任せします!」
メ「フィータさんに、私の胸のとこに入ってもらうんです」
フ
「…………」
メ
「…………」
フ「名案です!」
メ「でしょー!」
フ「じゃー少し失礼しますね?っとと、こうでしょうか。気を付けないと滑ってしまいそうですね。おっとっと」
メ「ひゃっ?!」
フ「メルトさん!?大丈夫ですか?!」
メ「だ、だいじょうぶ。アッ……ちょっと……んっ!……その、くすぐったくって……はぅ……っぁ、そ、そこは……っひゃうん?!」
フ「ほ、ほんとに大丈夫ですか?」
メ「だ、大丈夫です!あ、そうだ、胸の体積はファータさんが収まれる程度に【バウンドボディ】で増やしますので!」
(むにゅむにゅむにゅ……)
フ「メルトさんすごいです!これなら安定してます!」
メ「完璧です!ではさっそく温泉スライダーに挑戦しましょう!」
メ(ところでファータさんを胸に押し込んでると周囲から視線を感じるのですが、気のせいでしょうか?)
その後、二人は何度もスライダーを満喫。一息つくために、普通の温泉に移動。
メルトもフィータも、普段の疲れとスライダーの疲れが同時に襲ってきたため、今はまったりと温泉に漬かっている。
「アトラクションが多いかと思いきや、普通にお湯に浸かることも出来るんですね。最近働き詰めでゆっくりする機会が減ってたので気持ちがいいです…。ってあれ?メルトさん溶けてないですか!?大丈夫なんですか!?め、メルトさんがお湯になっちゃいます!(混乱」
はたして、フィータはメルトを救うことができるのか……!そして、まったりJK・メルトの運命はいかに……!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
當良邑・祈
「ここがモチさんの言っていた温泉ですか…」
旅団でモッチ・モチが温泉は好きか、と皆に問いかけていたのでいずこに秘湯があるのかと思っていたが、
「まさか空の上、船の中とはなぁ」
温泉とは本来、星から湧き出る恵みである、大地を持たず放浪するスペースシップワールドの人々はいかなる望郷・哀愁の念で船の中に温泉を作り上げたのか、
しかしながら、宇宙で見る光らない星々というのもなかなかに風情がある。
あれら全てがもとより人の住めぬ星、今や人の住めない星、かつて人が住んでいた星
地上から見上げる限り光に覆われて見えぬ星々の真の姿
ゆりかごをでることではじめてみえるせかい
(ロケーション、他の人との絡み等はおまかせします)
(カポーン……)
桶の音が遠くで鳴ったのが聞こえる。
「ここがモチさんの言っていた温泉ですか…」
當良邑・祈(サイボーグの化身忍者・f09602)は温泉に漬かりながら、そこから見える景色を見渡していた。
辺りには様々な温泉が見え(温泉を見て回るだけでも楽しそうだ)、天井と正面はガラス張りになっている。そこからは、どこまでもどこまでも果て無く続く宇宙を望むことができる。
「宙(ソラ)を見ながら入る温泉もまた良いものだな」
一部機械化された祈の神経系が、様々な情報を電気信号として彼女に伝える。心地よい温度、湯の感触、温泉の香りといった電気信号が彼女本来の感覚と合わさり混ざりあって、祈に深い安らぎを与えてくれている。
「ふぅ……」
グリモア猟兵のモッチ・モチが、旅団で温泉を紹介する発言をしていたので気になって来て見たのだが……。
「まさか空の上、それも船の中とはなぁ」
秘湯や名湯といった類のものを想像していた祈にとって、これは予想外だった。まず、大地にすらないのだ。
「なかなかの風情だな」
祈が正面に目を向けると、丁度、スペースシップが星を横切るところだった。ここから見ると、リンゴほどの大きさに見えるが、実際に近づいてみたら、とてつもないサイズなのだろう。
今見えているリンゴサイズと形容した星も、遠くに見えている星々も、そのどれもが居住可能惑星ではない。
「人の住めぬ星、今や人の住めない星、かつて人が住んでいた星……」
祈は、大地を持たず放浪するスペースシップワールドの人々の事に思いを馳せた。彼らはいかなる望郷・哀愁の念で船の中に温泉を作り上げたのか。
居住可能惑星がなくなったことで人類は宙へと飛び立った。そうなることで初めて目にすることができる景色。今、自分の前に広がるこの光景がそうなのだと思うと、得も言えぬ感情が込み上げてくる。
「ゆりかごをでることではじめてみえるせかい、か……」
温泉という、スペースシップワールドに息づく人々の叡智に心動かしながら、祈は目を閉じ、じっと温泉に感じ入るのだった。
成功
🔵🔵🔴
ユキノ・サーメッティア
さ、激しい運動したあとだし
目的の温泉に入ろ~
とと、水着着なきゃ…
(でも普段とたいして変わらない水着着用)
ウォータースライダーにでも行ってみよう!
勢いよく滑り落ちてみよっかね~
他に流れる温泉でぷか~と浮かびながら流されて
「温泉にって楽しいねー!」
(なにか温泉の認識を間違えてそう)
あぁ、お風呂上がりにフルーツ牛乳でも飲もうかー
温泉に入ったあとは牛乳を飲むのがマナーだって聞いたけど…?
「さ、激しい運動したあとだし目的の温泉に入ろ~、っとと、水着着なきゃ…」
ユキノ・サーメッティア(空白・f00911)は、自身が普段着であることを思い出し、直前で踵を返す。森の中での生活が長かったゆえ、普段から開放的な服装を好んでいるせいか、時たまこういうことがある。
急いで水着に着替えなおすとお待ちかねの温泉タイム。
戦闘後ゆえ、汗はもとより爆炎による煙の影響などのニオイも気になる。シャワーの前に腰を掛けると、ささーっと全身と赤く肩くらいまであるセミロングの髪を洗う。洗い残しがないように全身しっかり洗い、汗やニオイを洗い流していく。
「ふんふふーん……♪」
森で生活していた頃は使うことのなかった石鹸やシャンプーを使いつつ、鼻歌混じりに洗っていく。
(ザパー)
仕上げに頭から桶で水を被ると、犬のようにぶるぶると顔を振って余分な水気を飛ばす。
「さて、どれから行ってみようかな」
多種多様な温泉設備がある施設を前に目移りしてしまう。
ユキノは目についたものからやってみようと、一番目につく温泉ウォータースライダーからやってみることにした。
大きな設備で、ぐるぐるととぐろを巻くようなスライダーが目に付く。
「キャー!><」
早速チャレンジしてみると、思った以上の加速にユキノははしゃぐ。複数のカーブや時折来る直線的なコースがより一層のスリルと興奮を与えてくれる。勢いよく滑り落ちていき、ゴール地点の温泉プールにザバーンと水しぶきをあげて飛び込むと自然と笑みがこぼれた。
次は流れるプールならぬ流れる温泉で楽しみ、次はあっち、その次はこっち、と温泉設備を満喫していく。
「温泉って楽しいねー!」
少し(?)一般の認識と違っていそうだが、それはそれで楽観的な所もある彼女らしさなのかもしれなかった。
ひとしきり楽しんだあと、そういえば、とユキノは思い出す。
「温泉に入ったあとは牛乳を飲むのがマナーだって聞いたけど…?」
ユキノは無料ドリンクスタンドでフルーツ牛乳を選ぶと、腰に手を当て、ぐびっと一杯。
「ぷはーっ染みるーっ」
火照った体に、フルーツ牛乳の冷たさと甘さが染みわたっていく。
お風呂上りの一杯。ユキノは温泉の醍醐味をまた一つ学んだのだった。
成功
🔵🔵🔴
アリシア・カナート
【恋華荘】の皆様とお邪魔させて頂きます
ご主人様と温泉なんてこの上ない至福
……この水着という下着めいたものは温泉には不要だと思いますが(黒のチューブトップをつまんで引っ張ってみて)
ふむ、スライダー風呂とは何かと思いましたが、急流に乗って温もりと涼しさの両方を得るという設備ですか
ルネ様のように滑ればよいのですね。参考になります
それではご主人様には人肌の温もりも加えましょう(滑り出す直前にぴったりくっついて)
ふむ、流れで水着がずれてしまいますね。これでは……おや?
アレはルネ様……ああ、やはり水着が
ではご主人様を隠す役はルネ様にお譲りしましょう(激突を予知してしれっと後ろに回り
ご主人様、大丈夫ですか?
彩波・いちご
【恋華荘】で参加
レンタル水着(スカート付きのワンピース、女物)を借りて着替えます
「スライダーですか、いってみます?」
ウォータースライダー温泉へ並び、まずは先行するルネさんを見送って、2人目として滑ろうとしたら
「アリシアさん?!」滑り出す直前にぴったりくっつかれてそのままふたりで滑ることに…しかもアリシアさんの水着がずれてぴっとり腕に当たってる気がするのですが…
って感じで滑り降りていたら、出口にルネさん?!
アリシアさんが避けたため、私はそのままルネさんに激突して押し倒す事に
手と唇に柔らかい感触が…その後ルネさんからの平手が頬に
「すみません…」
赤面して謝りつつ、仲直り
また3人で温泉巡り続けましょう
ルネ・アッシュフォード
【恋華荘】で参加
●プレイング
いちごちゃんとアリシアちゃんと一緒にウォータースライダー式温泉へ
水着は白のビキニを借りて着用
「それじゃあ、先に失礼するね?」
順番が来たら、おずおずと勢いに身を任せて滑るよ
ちょっと怖いけど楽しいって結構勢いがあるのね…って
あれ水着!?い、急いで探さなきゃって、あ、意外に近くに
っていちごちゃん?!急いで離れないとぶつk
っとわたわたしてる間に後ろからいちごちゃんたちが滑り落ちてきて
ぶつかってとらぶる、激突した際にキス&胸に手が当たる形に
「あいたた…いちごちゃんだいじょ…?」
ぷしゅーっと火が出るくらいに赤面して思わず平手打ち
正気に戻ったらその事を謝り仲直り後は楽しみます
(ザッパーン……!)
利用者のうちの誰かが、温泉ウォータースライダーから流れてきて、そのまま温泉プールに飛び込んだ。水を打つ大きな音と高い水しぶきがあがり、人の流れ込んだ勢いの速さを物語っていた。
それをプールサイド、いや、温泉サイドから眺める3人の女性(?)達がいる。
黒のチューブトップを着ているのがアリシア・カナート(誉れなき歌声・f08356)、スカート付きのワンピースを着ているのが彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)、白のビキニを着ているのが、ルネ・アッシュフォード(妖狐の剣豪・f00601)だ。
「……この水着という下着めいたものは温泉には不要だと思いますが」
アリシアは、黒のチューブトップをつまんで引っ張りながら、そう水着の感想を呟いた。
良く似合う三者三様の水着を着ている姿は、どこからどう見ても美少女三人組だ。
「スライダーですか、いってみます?」
人が流れ込む様を見ていたいちごは、そう後ろの二人に声をかけると、ステップを上がり、トットットっと階段を登っていく。
「ふむ、スライダー風呂とは何かと思いましたが、急流に乗って温もりと涼しさの両方を得るという設備ですか」
アリシアがそう分析しながら、いちごのあとを追う。
私もご一緒します、とルネもそのあとについていった。
「なかなかどうして距離のありそうなスライダーですね」
アリシアは階段を登りながら、自分たちが登ってきた高さを確認する。なかなかの高さまで来ていた。
「上から見るとまた違いますね」
てっぺんまで登ると、そこは5階建ての建物くらいの高さがあるように感じられる。上を見れば、ガラス張りの天井の向こうに満点の星宙が広がっており、幻想的な美しい景色が目に映る。
「誰から行きますか?え?私?」
たまたまスライダーの一番近いところにいたルネに白羽の矢が立った。
「それじゃあ、先に失礼するね?」
ルネはスライダー入口に立つと、そのまま横になり、スライド体制を取った。お湯が流れており、その流れに身を任せると、そのままススーッと体が移動を開始する。
最初はゆっくりしたカーブが、次に直線的な動きをし、徐々に勾配が強くなっていくと、加速がついていく。何度もカーブを重ね、遠心力で右に左に持っていかれながら、蛇のようにとぐろを巻いたスロープを通過すると、ようやく出口へと到着する。
(バシャーン!!)
「ふぅ……ちょっと怖いけど楽しいって結構勢いがあるのね…って」
自身の恰好に気づき、ルネは慌てて胸元を両腕で隠す。
緊急事態だ。
水着が、ない。
~~~一方その頃スタート地点では~~~
いちごがスタンバイをし、いよいよ滑り出そうという時だ。
「ルネ様のように滑ればよいのですね。参考になります。それではご主人様には人肌の温もりも加えましょう」
アリシアがいちごの肌にぴっとりと肌を合わせる。しっかり掴まっていないと危険なので腕を回して離れないようにも気を配る。
「アリシアさん?!」
いちごが慌てている間に、二人はスライダーを滑り始めていた。
温泉の温かさに加え、アリシアの精密に作られた体から温度を受け取り、二重の意味で心地よい。
(ご主人様と温泉なんてこの上ない至福)
(アリシアさんの水着がずれてぴっとり腕に当たってる気がするのですが…)
一人は焦りのせいで、一人は幸せのせいで鈍る思考の中、時間の経過も滑る速度も忘れさせ、あっという間にゴール付近。
「「おや?」」
最後の直線に来てゴール付近に人影の姿があることに二人は気づいた。そして、二人がその人物を察知したのも同時だった。
「「ルネさん(様)」」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(バシャーン
!!!!)
高く大きな水しぶきがあがり、それと同時に湯気がもくもくと立ち込める。
「んん……」
いちごがはっきりしない意識の中、手を伸ばし、目を開ける。
(むにゅ)
口と唇に感触を感じ、次いで頬に鋭い痛みを感じ、次いで、目の前がチカチカと明滅させながら、いちごは本能で一言、
「すみません……」
赤面しながら謝罪の言葉を発する。
ルネ、アリシア、いちごの三名はその後、温泉を存分に楽しんだ。ルネは少し照れながら、アリシアは主人の頬を気遣いながら、いちごは片側の頬をほんのり赤くさせながら。
三人の仲はこんなアクシデントでは崩れない。
固い絆で結ばれているのだからーー。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
唐草・魅華音
【M&F】
わたしはすぐに帰投する予定だったのですが……フォルティが遊びたいと言いますので、付き合いましょう。一つ、問い詰めたい事もありますので。
フォルティに引っ張られてあちこちの温泉を回ります。流れる温泉で一緒にゆらゆら流されたり…「フォルティ、はしゃぎすぎです。迷子になりますよ」ウォータースライダーで2人一緒に流れたり「ふむ、意外とスピード出るんですね」ジャグジーでゆっくり浸かったりして「フォルティ、どうしてこの任務に行くのに、最初から水着着用しなければならないなどと言ったのでしょうか
?」「……フォルティ、排除です」
アドリブ、他との絡みOK
フォルティ・アルディリア
【M&F】
※魅華音の呼び方:ミカ
こっそり戦闘見てたけど…うん、水着で戦闘に向かうとは予想外。あたしの冗談を真に受けちゃったりして…うん、一緒に遊んで楽しんでうやむやにしちゃったらいいかもね♪ミカー♪あっそぼーう♪
ミカを引っ張りまわしてたっぷり遊んじゃうよー♪流れる温泉で「やっほー♪」ってじゃばじゃば流れに逆らったり乗っかって派手に進んじゃったり。ウォータースライダーで「きゃーっ♪早い早いー♪」ってはしゃいだり「冷静すぎだよミカー」ちょっと疲れたらジャグジーでのんびり―「え?えーと…その場のノリ?♪」「ごめんなさいだよー、ミカー」
アドリブ、他との絡みOK
激しい戦闘が終わり、ほっと一息つけると、唐草・魅華音(戦場の咲き響く華・f03360)は帰り支度をしていた所、フォルティ・アルディリア(スペースノイドの電脳魔術士・f05860)に呼び止められた。
「ミカ、あっそぼーう♪」
フォルティの元気いっぱいな誘いに断る理由などありはしなかった。
すぐに帰投する予定でいた魅華音だったが、ひとつフォルティに問い詰めたいこともあり、彼女の誘いを承諾したのだった。
二人がやってきたのは温泉スペースシップ。
施設内は、数多くの温泉があり、どれから入るか迷ってしまうほどだ。
魅華音が中の様子を見回していると、フォルティが魅華音の手を引っ張り、声をかけた。
「今日はたっぷり遊ぼう!」
「フォルティ、はしゃぎすぎです。迷子になりますよ」
年齢はフォルティの方が上だが、魅華音の方がおねえさんのようにフォルティのことを嗜める。
そんな魅華音の忠告が届いているのかいないのか、流れる温泉、ウォータースライダー、ジャグジーと、施設の温泉を網羅していく。
「きゃーっ♪早い早いー♪」
「ふむ、意外とスピード出るんですね」
「冷静すぎだよミカー」
温泉スライダーでは、二人仲良く滑る姿は仲睦まじい限りだ。
お互いにお湯を掛け合ったり、流れる温泉ではしゃいでみたり。二人の間に笑い声の絶えない時間続いた。
ひとしきりアトラクション系の温泉を楽しんだ二人は、ジャグジー温泉を利用することにした。
ボコボコと泡が立つ様は、見ているだけでも何とも楽しげで、実際にその温泉に漬かってみると、泡の感触が面白い。疲労回復効果も期待でき、これはスライダーをもう何回か滑れるんじゃないかとフォルティの脳内ではプランが練られていた。
「ところで」
と、魅華音がフォルティに話しかける。
「フォルティ、どうしてこの任務に行くのに、最初から水着着用しなければならないなどと言ったのでしょうか?」
魅華音がフォルティに問い詰めたかったこと、それはまさにこのことだ。
戦場に着いたら、水着姿の猟兵が自分しかいない。帰ろうにも敵を放置することも魅華音には正義感ゆえにできず、そのまま戦闘に加わるしかなかった。
フォルティは恐る恐る回答を切り出す。
「え?えーと…その場のノリ?♪」
フォルティは、てへっ、そんな声が聞こえてきそうな表情を浮かべつつ、少し反省の色が見える面持ちでそう回答した。
「……フォルティ、排除です」
「ごめんなさいだよー、ミカー」
魅華音が両手を合わせ、手の隙間からお湯をフォルティ目掛けて飛ばし、フォルティは全面降伏の声をあげた。
二人の楽しげな声は、彼女らがのぼせる直前までやむことはなく、その睦まじさは宇宙広しと言えど、二人に勝るものはいないだろう。
ーーーーーーーーーーーーー
温泉スペースシップを無事、銀河帝国の魔の手から守り切った猟兵達。
しかし、銀河帝国の脅威が完全になくなった訳ではない。
今後も迫りくる敵に、猟兵達は今日も己が信念のため、目的のために、戦い続けるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵