7
シェフ機関車の料理パーティー!

#キマイラフューチャー

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#キマイラフューチャー


0




 冬の真夜中、雪の降りしきる銀世界にその怪人は現れた。
 その怪人は赤いスカーフに長いコック帽。手には陣太鼓を携えている。

 どん、どん、どん。

 怪人が陣太鼓を叩く。何事かと住民が顔を出せば、怪人は間髪入れずに手作りの激辛エビチリをお見舞いしたのだ。
 あまりの味に悶絶する住人を前に、怪人は若干不満そうにしながらも、住人を抱え上げる。

「あんな火力で作ったら誰だってこうなるんだよ」

 そう悪態をつきながらもどこか楽しそうに、怪人は去っていくのだった。

●恐怖のハプニング料理
「皆様、お仕事ですわよ」

 エリル・メアリアル(孤城の女王・f03064)がグリモアベースでスカートの裾を持ち上げ、優雅に語り始めた。

「今回の世界はキマイラフューチャー。その世界で、一般人の拉致事件が起こっていますの」

 エリルの予知では、機関車怪人が住民を拉致し、戦闘員へと改造しようとしているのだというが、拉致されてから改造までの経緯が、なんとも回りくどい。

「まず、この拉致事件、改造直前までの一部始終を面白おかしく編集して配信しているんですの」
 怪人は一般人を拉致する際、あの手この手の面白くなるような方法で拉致を決行する。
 拉致された一般人はアジトの一室に閉じ込められ、そこで、怪人による即興料理が振舞われるというのだ。
 だが、怪人は食材や設備を自分の好み通りに選ばず、全てサイコロで決めているらしい。その結果、時には食材すら用意出来ずに、皿を作るところから始める場合もあるという。
 怪人はそんな状況をボヤきつつも、なんとか料理を完成させるのだ。
「ちなみに、出来上がった料理はどれも、ちょっと……その」
 激辛だったり、生臭かったり、やたらと多かったり……とにかく出来上がった料理には必ず何かしらの欠陥があるようなのだが、拉致された人達は料理が出来上がるまでに繰り出された怪人のボヤキから、とりあえず食べてみてしまうのだという。
「味を率直に伝えても、怪人はボヤくだけで危害を加えたりはしませんの。そういう姿から、拉致された方はむしろ不便さを楽しむ姿に仲間意識さえ芽生えさせてしまうようですわね」
 さらに、そんなひょうきんな怪人の姿を描いた配信は、笑える動画として人気を博し、この怪人を『シェフ』の異名で呼ぶものさえ出始め、ブームを呼び起こしている。
「不便とハプニングを楽しむ旧人類の素晴らしさを拡散しつつ、拉致された人は忠実な部下へと洗脳してから改造する……一石二鳥の作戦っていうところかしらね」
 エリルがなんとも釈然としない様子で頷いたが、すぐに話を戻す。
「さて、敵の思惑はどうあれ、わたくし達の仕事はふたつ。拉致された一般人の救出と、このブームの終結ですわ。幸い、敵のアジトはもう割れていますし、タイミング的に配信中の潜入になると思うから、うまくブームを壊すか、むしろブームを乗っ取ったりしつつ、救出してくださいまし。キマイラフューチャーの世界では、猟兵はヒーロー。そういう立場をうまく利用するのもアリですわね」

 救出が完了すれば、怪人退治が待っている。のだが……。

「この怪人、料理には結構なプライドを持っているようで、本来の腕前ならば美味しい料理を作れるんだ、と息巻いてますの。一般人を救出出来たとしても、何か料理に関わる行動を起こしてくるに違いありませんわ」
 アジトのある地域は、本来ならコンコンコンすれば美味しい食材が出てくる素敵なエリアなのだ。本気を出すということは、そういった材料を利用しての料理対決になるだろうとエリルは告げた。
「まぁ、そうなればハプニングを求める相手にとって、相当追い詰められていることになりますわね。どんどん追い詰めて、退治しちゃってくださいまし!」
 そう言ったエリルのグリモアが輝きだす。
「さ、行ってらっしゃい。頑張ってくるんですわよー!」


G.Y.
 こんにちは。G.Y.です。今回は『キマイラフューチャー』を舞台に、猟兵の皆さんの活躍を描きたいと思います。
 敵は機関車怪人。真っ直ぐな性格で、どれだけ理不尽な目にあっても目的を達成しようとします。
 旅はしませんし、畑から開墾したりもしませんが、まぁ、そんな感じの冒険を楽しみましょう!

 皆様の素敵なプレイング、お待ちしております!
112




第1章 冒険 『住民戦闘員化計画を阻止せよ』

POW   :    正面突破あるのみ、怪人を張り倒して救出します。

SPD   :    怪人よりも早く一般人に接触、そのまま救出します。

WIZ   :    巧みな話術で怪人の気をそらし、気付いた時にはもう救出しています。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「奥さーん、ご存じでしょう? 機関車怪人でございまぁす」

 今日も今日とて、様々なコスプレをした機関車怪人が配信設備に向かって前説を始める。今日の料理はどうやらパイらしい。
 皿も既に焼いてある。今日こそは料理を振舞うのだ。どんなハプニングが起こるのだろうか……。監禁された一般人もまた、その様子を固唾をのんで見守っていた。

 だが、今日の配信は一味違う。何故ならば、この後猟兵達が乱入してくるからだ。

「おい、パイ食わねぇか!」

 そんなことは露知らず、機関車怪人は視聴者に向かってそんな言葉を口走っていた。
御神ヶ鎚・舞依奈
うん、シェフと呼ばれている怪人。一筋縄ではいかなさそう。【SPD】『三ツ光・仲秋の牡丹』を使って、【POW】猪突猛進タックル一発、背後からお見舞いしちゃうよ。小声で牡丹を召喚して、怪人のそばに。「ごー、よん、さん、にー、いち、ゴーっ!」カウントダウンで特攻するよ!・・・牡丹が動いてくれない!こうなったら、牡丹のお尻を蹴ってでも進ませるよ!鼻息が荒いし、牡丹怒ってる!?前足浮かせ過ぎぃー!(団子屋さん、なにやってるんですかっwww)



御神ヶ鎚・舞依奈(小人族のちっちゃな神子・f03830)は怪人をガラクタ置き場の影から眺めながら、一筋縄ではいかなさそうだ、と決意を新たにする。まずは一発、背後からタックルをお見舞いしてやろうと、『三ツ光・仲秋の牡丹』を用い、真珠色の猪を呼び出した。
 牡丹にまたがり、カウントダウンを開始する舞依奈。
「ごー、よん、さん……」
 思わず、レース直前のような緊張と興奮、闘争心が舞依奈の全身を駆け巡る!
「にー、いち……ゼロ」
 機関車怪人に向かって、狙いを定める。そして……!

「ゴー!」

 威勢の良い声で高らかに声を上げた舞依奈だったが……何故か牡丹が動かない!
 焦った舞依奈が牡丹のお尻を蹴ると、突然牡丹は思いっきり前足を上げ、その状態で突進を始めてしまった!

「前足浮かせすぎぃー!?」

 その勢いのまま、舞依奈が隠れていた『安全第一』の看板に激突!
 がっしゃぁぁあーん!と大きな音がアジト中に響き渡り、驚いた機関車怪人が思いっきり振り向いた!
 思わず料理の手を止めた怪人はただただ驚くばかりだったが、今回の事件の真髄は、怪人の配信放送に一部始終がしっかりと映されていたことであった!

『ちょっとまってちょっとまってちょっとまって……w』
『団子屋さん、なにやってるんですかwww』
『えらい勢いで前足が上がりましたけどwww』 

 配信にはこんなコメントばかりが飛び交う。そう、今や配信の主役は怪人ではない、舞依奈なのだ!

「すごい怖かったよぉーっ!!」

 涙目で叫ぶ舞依奈に、またもコメントが湧く!
 これが後に『団子屋ウィリー事件』と呼ばれるようになるのは、また別の話……。

成功 🔵​🔵​🔴​

知念・ダニエル
やぁやぁ、エビチリシェフ。知念・ダニエルでございます。
んー、悪いけど俺は辛党じゃないんすよね。どちらかっていうと甘党なんすよ。
シェフは甘党っすか?甘いもの勝負してもいいっすよ?
ちなみに俺の得意技は牛乳早飲みっす。リバースはしないっす。

【POW】でシェフにパイ生地を投げ付けておみまいしてやるっす。
あ、やっべ、これパイ生地じゃないっす、ピザ生地っす。
ふざけんなっす!【2回攻撃】でダブル攻撃っす!
理不尽?知らねぇっす。

ダブルで当たったら何故か歌って行進したくなるっす。
手でも振って行進してみますかね。
お茶の間の皆さんこんにちは、猟兵でございます。
おいパイ食わねぇか。



猟兵達による、突然の派手な登場によって、拉致された一般人達は脱出の機会を得ていた。
 機関車怪人は猟兵へと気をとられ、そこに知念・ダニエル(黄昏冥土・f00007)も姿を現すと、怪人の注目は、完全に猟兵へと向かうことになる。
「やぁやぁ、シェフ。知念・ダニエルでございます。シェフは甘党っすか?甘いもの勝負してもいいっすよ?」
 気だるげに語るダニエルの手にあるのは、パイ生地だ。
「なんだぁ?そのパイ生地菊練りしてやろうか?」
「あ、間違ったっす、これピザ生地っす」
 そういった瞬間、ダニエルは怪人に対してピザ生地を投げつけた!
「ぶっ!!」
 怪人の顔面にピザ生地が直撃する!その勢いで、もう一回ピザ生地を投げると、2発目も命中!
「ダブルで当たったっす!」
 すると、配信は大盛り上がり!猟兵に対するエールがどんどん送られてくる!
「これは……行進とかしたくなるっすね。歌っていいっすか?」
 怪人に聞いているのかいないのか、ダニエルは返答を待たずして配信機器の前で手を振り始めた。
「お茶の間の皆さんこんにちは、猟兵(イェーガー)でございます」
 これにはお茶の間の視聴者も思わず手をたたく(気がした)。

 猟兵達のさらなる強引な乱入によって、さらに一般人達は脱出の機会を得る。もともと大した拘束などされていなかった一般人達は、一人、また一人とその場を離れていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

常盤・はがね
■方針
住人達はノリで生きてるから
逃げ出す様なノリと怪人がボクの対応で手いっぱいになる様な状況を作り出すよ

■行動
能力値はWIZ、技能はハッキング、破壊工作
調理器具をハッキングして人質に取って怪人を脅迫だ
フフフ、せっかく温めた大事なパイ皿や食材がどうなってもいいのかい?
脅しに破壊工作で1つくらい派手に爆発
要求は簡単さ、6面ダイスの出目分、住人を解放してもらうよ
一方的に有利すぎる?ならダイスで6を出せば住人解放の代わりにボクが捕まってあげよう
動画で見た怪人の屑ダイス運なら適当言っても問題無いかな
もし出たら私は負け犬です看板を下げて放送に映ってあげても良いよ
まあボクが負けるなんて絶対ありえないけどね!



配信が大混乱を起こしている中、常盤・はがね(@生存中・f00829)はこっそりと調理器具にハッキングを行っていた。
「おいそこ何してる!」
 怪人がそれに気付いたとき、既にほぼすべての調理器具がはがねの手中にあった。
 はがねはにやりと笑い、オーブンをとんとんと叩く。
「ふふふ、せっかく温めた大事なパイ皿や食材がどうなってもいいのかい?」
「おぉーい!駄目だってぇ!忙しい中朝から練ったんだから!」
 焦る怪人の様子に、はがねは駄目押しとばかりにまだ使われていないオーブンを一つ爆破する。
「うおぉ!危ないってぇ!」
「なら、要求に従ってもらうよ? 要求は簡単さ。はい、サイコロ」
 はがねは、サイコロと共にボードを取り出した。ボードには1から6まで、出た出目によって何をするかが書かれている。
「ダイスの出目分、住人を解放してもらうよ。一方的に有利すぎると思うかい? 6を出せば住人解放の代わりにボクが捕まってあげるよ」
 はがねの捨て身とも思える提案だが、はがねにはある確信があった。
『こいつは絶対6を出せない』
 ダイスの神様はこの怪人には絶対に微笑まない。だからこそ追加でこんな提案もしてみる。
「もし出たら私は負け犬です看板下げて放送に映ってあげても良いよ」
「言ったな?よぉーし!」
 怪人は意気揚々とサイコロを振りながら踊りだした。大げさな身振り手振りの後、サイコロを天高く投げつける!
「それはサイコロ任せよぉー!とぉー!」

 出た出目は……3!

「あぁあーっ!」
「はい、解放」

 はがねの言葉に、怪人が崩れ落ちる。

「なんだょぉー!」

 こうして、猟兵達はさらに3人の救出に成功するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

杉崎・まなみ
「怪人さん!料理楽しみにしていますよぉ!」
趣味が食べ歩きなまなみ、今回の依頼を逆に大変楽しみにしていた
ただ1つ気になったのは『料理を作るのにかかる時間と味』だ
なんたってまなみも甘党
辛いのを食べたら姿に似合わないキレ方でネチネチシェフに詰め寄るかもしれない
「あんた食べてみなさいよぉ!水飲まず!ホレ飲み込みなさいよぉ!」
(但しシェフからのキレ返しには思わず笑ってしまう)

さらに言うと、この依頼後にフレンドと『プールに行く約束』をしていたのだ
待っていたらプールが終わってるかもしれない

という感じで【WIZ】まなみが料理を待つ内に、他の藩…じゃない猟兵が救出して貰うという流れを試みます



今回の依頼は、住人を解放することが主目標であることは明らかである。が、杉崎・まなみ(貴方を癒やす・f00136)にとっては、ちょっとだけ別の目的もあるようであった。
 それは、なんと怪人の料理を楽しむこと。
「怪人さん!料理楽しみにしていますよぉ!」
「お、わかるかい? やっぱり凡人にはね、わからないんですよ、僕の料理は」
 どんどん住人が解放されていく状況に絶望感を抱いていた怪人は、まなみの期待の眼差しに自信を取り戻していた。
 だが、調理器具は猟兵の妨害によってどれも今やボロボロだ。サラダはまだ途中、事前に入れていたパスタも伸びてドームのようになっている。これらは妨害があったとはいえ、一品作るのに相当な時間がかかっていたことを物語っていた。
 そんな怪人がまなみに振舞う料理として選んだのは、用意できた食材をありったけ投入し、煮込んだスープだ。調味料、香辛料も様々ブレンドされている。
 まなみは一口、スプーンですくって口に含む……と!
「辛っ!! 辛っ! 口から火が出るようです!」
 汗を滝のように流しだすまなみ。さらに言えば、もともとまなみは甘党だ。この辛さにはとても耐えられそうにない!ひとしきりむせた後、まなみは目を吊り上げて怪人に詰め寄った!
「あんた食べてみなさいよ!水飲まず!ほら!」
 その勢いに押され、最初はたじたじだった怪人も、やがてあまりの詰め寄りっぷりに、堪忍袋の緒がきれた!
「やかましいんだよ!甘いもの好きならそこらの木にへばりついて樹液でもすすってなさいよ!」
 思わず吹き出すまなみ。だが負けてはいられないとばかりに言葉を返し、ぎゃーぎゃー口喧嘩を始めてしまう。

 そんな状況では、隙だらけである。住人は一人、また一人とアジトから抜け出し、怪人が気付いた頃には残り人数ももうわずかとなっていたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

枯井戸・マックス
一連の有様に腹を抱えて笑っていたが、やっと落ち着いて戦線に加わる。

◇WIZ
「さて、俺も一勝負しようかね。ルールは簡単、一分以内にこの牛乳をどちらがより多く飲めるかだ」
持参した大量の瓶牛乳を取り出す。
「俺が勝ったら、上回った瓶の本数分だけ人質を解放してもらうぜ。もし俺が負けたら大学受験だろうがお遍路だろうが好きな罰ゲームを受けてやるさ。そして、この一本はハンデだ」
丸サングラスを光らせ無駄に自信満々に「挑発」してから、目の前で牛乳一本をパコッと飲み干す。
「今のスピードが持続すると思って下さい」

 喫茶店修行時代に依り代の肉人形を酷使してきたため、水分を大吞みさせる事にかけては自身ありな仮面である。



拉致された住人も残り少ない。既に状況的には逃げられる段階なのだが、猟兵達と怪人の熱いバトルに、むしろギャラリーまでもが形成されている。
 そんな戦いに終止符を打つべく、枯井戸・マックス(サモナー・ザ・アーティファクト・f03382)が怪人の前に出た。
「さて、俺も一勝負しようかね。ルールは簡単、一分以内にこの牛乳をどちらがより多く飲めるかだ」
 がちゃんと地面にコンテナを置くマックス。どうやら中には大量の瓶に入った牛乳が入っているようだ。
「俺が勝ったら、上回った瓶の本数分だけ人質を解放してもらうぜ。もし俺が負けたら大学受験だろうがお遍路だろうが好きな罰ゲームを受けてやるさ」
 そう言うと、マックスは二等分した牛乳のうち、相手の一本を手に取る。
「そして、この一本はハンデだ」
 マックスのサングラスがキラリと光った。おもむろに瓶を傾けると……瞬間、パコっ!という音と共に瓶の中が空っぽになっているではないか!
「今のスピードが持続すると思って下さい」
 何故か丁寧語になるマックス。
「ここにきてなんだ?ただただびっくり人間自慢のような……」
 といいつつも怪人もまた、対決を受け入れ牛乳を手に取った。

「レディー……ゴー!」

 怪人とマックスがほぼ同時に牛乳を飲み始める!
 だが、マックスの勢いは怪人を遥かに凌駕していた!

「ぐ、ぐぶっ!」

 11本目の段階で、怪人が耐え切れずにぶばっと噴き出してしまった!
「さぁ、人質を解放してもらおう」
 3本差をつけて格好つけるマックスだったが、依り代としている肉体もまた限界が近付いていたことは、まだ誰も知らなかったのであった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

ムルヘルベル・アーキロギア
【WIZ:巧みな話術で気をそらす】
ろくでもない環境で飯を作らされ、ぼやきながらも仕事に励んでいたら猟兵の強襲……敵ながら不憫である
「そういうわけでだ、怪人よ。腹を割って話そう!」
有無を言わさず怪人に詰め寄り、料理そっちのけで腹を割って話すのだ
なに、ゲームがしたい?
そんなこともあろうかとトランプも持ってきたぞ
もしかするとワガハイたちの熱気に配信用のカメラが曇ってしまうかもしれぬな!
他に暇そうな猟兵がいたら巻き込んでしまおう
「ともに輪を作ろうではないか!」
怪人は羨ましいなあ、隣がワガハイであるぞ?
ちなみに、もしも奴の注意がキマイラに行きそうになったらユーベルコードを使用する
「蚊がいたのだよ、蚊が」



もはや怪人は限界に近付いていた。度重なる猟兵達の襲撃に、何ラウンドか戦ったような表情になっているように感じられた。
 配信ももはや主役は猟兵達だ。旧人類の文化が楽しいのではない、何時、どんな時だってハプニングと理不尽は楽しいのだと、視聴者達は理解し始めていた。
 そんなボロボロの怪人に向かって、差し伸べる手があった。
「そういうわけでだ、怪人よ。腹を割って話そう!」
 怪人の現状を不憫に思ったムルヘルベル・アーキロギア(執筆者・f09868)だ。彼は有無を言わさず、怪人に詰め寄った!
 だが怪人は敵同士。そんな気などさらさらないのだが、ムルヘルベルの圧に押され、なんとなく乗せられそうになる。怪人もそこはなんとか回避しようと策に出る。
「いやぁー、ここにトランプでもあれば一晩中でもねぇ」
「なに、ゲームがしたい? そんなこともあろうかとトランプも持ってきたぞ」
 先読みをしたかのように突然トランプを取り出したムルヘルベル。二人でババ抜きを始めると、ヒートアップの熱でカメラが曇り始める!だが怪人はうんざいりしている。
「ともに輪を作ろうではないか!」
 リヤカーを引いて、コンロをキャンプファイアーに見立てて座るムルヘルベル。怪人はうんざりしている。
「怪人は羨ましいなぁ。隣がワガハイであるぞ?」
 押せ押せのムルヘルベルにげんなりしている怪人は、少し遠い目をして呟いた。
「伝わってくるのは君の熱気ばかり」

 こんな二人のやり取りが繰り広げられる裏では、とうとうすべての住人たちが解放されたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『レッツクッキングバトル!』

POW   :    お腹いっぱい!がっつりボリュームメニューを作る

SPD   :    みんなで健康になろう!繊細でヘルシーな料理を作る

WIZ   :    ついついつまんじゃう!おつまみやおやつを作る

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


全ての住人が解放され、配信はいまや猟兵への応援でいっぱいだ。
 目論見が潰えたかに思えた機関車怪人であったが、まだ、倒れるわけにはいかない。
「一生機関車怪人します」
 の標語を掲げ、この理不尽を、理不尽に立ち向かう姿を、この世界の隅々まで行き渡らせねばならない、という使命を持っていたからだ。
 だからこそ、彼のプライドがここでくじけてしまうのは、何としても避けねばならなかった。
 機関車怪人は立ち上がり、おもむろにボウルと菜箸を手に取った。そして、猟兵達に向かって何故かなまりの効いた口調で語り始めた。
「さぁー、そしたらね、今日はね、コンコンコンで出る料理を作っていきますよぉ」

「料理で勝てたらね、もうやめたりますからね。ま、勝てるとは思わんですけど。」

 こうして、なんとなく機関車怪人との料理対決が始まった!
常盤・はがね
料理勝負と聞いて愕然とする
ボクにとって食べものとはコンコンコンすれば出てくるものだった
自分で料理を作るなんて考えたこともなかった
だけど逃けられない戦いがここにある
たとえ圧倒的に不利だったとしても怪人なんかに絶対負けない!

【行動】
食パンに砂糖をふりかけて完成です
素材の味が生きてる



はがねは愕然としていた。
 はがねにとっての食べ物とはコンコンコンすれば出てくるものだったからだ。

「さぁー、どうしたんですか? 作らないんですか?」

 なまりの効いた口調であおってくる怪人に、はがねは拳をぎゅっと握りしめる。
 意を決して調理の舞台に立つ。逃げられない戦いがここにあるのだ。これ以上この怪人を野放しにしておくわけにはいかない。たとえ圧倒的に不利だったとしても……!

 そうしてはがねのとった行動は……食パンに砂糖をふりかけるだけ!!!

「さぁ、ボクの料理を食べるんだ!」
「ん、んんー?これは料理といえるのかぁ?」

 流石の怪人もあまりのシンプルさに言葉を失ってしまう。だが、怪人も作った料理はシンプルに玉子焼きだ。
 ここは救出された住人のうち、ギャラリーとして残っていた一人に判定を頼むことにする。
 快諾した住人は一口、ぱくりと食べた後……。

「……味がないねぇ」

 ぽそりと呟く住人。
 怪人の料理は少し早かった。対してはがねの料理は素材の味が生きている……。
 とはいえ、味としては大差ないと住民は判断したのだ。

「この勝負、引き分け!」

苦戦 🔵​🔴​🔴​

御神ヶ鎚・舞依奈
料理対決とな?ふむ・・・とはいえ、あれだけアジトがしっちゃかめっちゃかになってしまっておる、使える材料は、ご飯と、ブロッコリーに、このフリーズドライの『カツ丼』に『ビーフカレーライス』、などなど。【WIZ】お手軽メニューをお見舞いするのじゃ!スープは、塩コショウと謎の赤黒い粘性調味料(実は超激辛純カプサイシンエキス)ひとすくいに、ワインとこの透明なやつ(ウォッカ)どばどば。さらにこのレモン果汁(レモン味と色のタバスコ)どばどばっと。そこに卵・・・の代わりの『親子丼』、あとはビーフカレーライスを入れてこのように煮込み・・・スパイシーなスープが・・・(漂う湯気により気絶。そして、ライトオフ。)



舞依奈はしっちゃかめっちゃかになったアジトを眺めて、どんな料理を作るか思案していた。今、舞依奈の手にある食材は、ブロッコリーと、フリーズドライの『カツ丼』『ビーフカレーライス』など。

「これでお手軽メニューをお見舞いするのじゃ!」

 ざっくばらんに刻んだブロッコリーを鍋に入れ、煮込んだ後に塩コショウで味を調える。

「この見たこともないスパイスも入れるのじゃ」
 そう言って舞依奈が入れたのは、赤黒い粘性調味料だ。
「それ、味は確認したの?」
 判定役を買って出た住人がおそるおそる聞いた。
「ちょっとピリッと夏向きの……」
 実はこれカプサイシンエキスである。
「ワインと、これも入れるのじゃ」
 ワインと共に入れた食材は、ウォッカ。勢いよくどばどばと入っていく。
 さらにレモン果汁を投入して、卵がないので『親子丼』を代わりに投入!
 仕上げにビーフカレーライスを投入して……!

「スパイシーなスープが完成なのじゃっ……」

 舞依奈が漂う湯気に、ぱたりと倒れた。
 実は先ほど投入したレモン果汁、レモンフレーバーのタバスコだったのだ!
 あまりに刺激的な匂いに、判定役の住人がたじろぎながらも、スプーンを入れる。
 だが、いざ食べてみれば……?

「燃えるような辛さだ……けど美味い!」

 なんと、奇跡の出来栄えとなったのである!
 これにはチャーハンを作っていた怪人も悔しさを滲ませるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ムルヘルベル・アーキロギア
【WIZ:ついついつまんじゃう!おつまみやおやつを作る】
料理対決。であればなぜか都合よく用意されていた、この新鮮なワカサギを揚げるとしよう!
ワガハイはクリスタリアンであろう? スペースシップワールドではオーロラもよく見かけるのだ
そこらへんの【世界知識】を活かし、オーロラ風ソースを作るのである
……ああーっ! 足が滑って怪人の料理にオーロラ風ソースをかけてしまったぁー!!
ん、舐めたらあんまり美味しくないのであるなこれ。全部怪人の料理にかけてしまえ。
文句を言われたら酒を飲ませ黙らせる。つまみを作るからには酒もあるはずゆえ!
ワガハイ? ワガハイは【毒耐性】で弾く。あと、暴れるなら封印文法で鎮圧である。



メインディッシュは投入された。ムルヘルベルはそれをみて、おつまみとなる料理を作ることにした。
 コンコンコンとすると、出てきたのは新鮮なワカサギだ。
「これを揚げるとしよう!」
 意気揚々と、熱々の油に投入する。じゅわああ、と小気味よい音が響く。じっと見ていたムルヘルベルであったが、突如、周囲を見渡した。
「ワガハイの世界でよく見る、オーロラ風のソースをつくるのだ!」
 そこらじゅうをコンコンコンして、出てくる食材を片っ端から投入していく。見た目、どう見てもオーロラとは形容しがたい色合いのソースが出来上がっていくが、ムルヘルベルは得意げだ。
 揚げたてのワカサギに、いざ、ソースをかけようとしたその時!
 ムルヘルベルの足がつるりと滑る!体勢を崩したムルヘルベルは、その勢いのままソースを隣の怪人の料理にどばぁっ!!とふりかけてしまったのだ!
「あぁーっ!!あぁーっ!あぁーっ!」
 怪人が叫ぶ! てんこもりのオーロラ風ソースが怪人の料理を隠して、もはや何の料理だったのか判断かつかない!
「お前、何してんだよぉー!」
 妙にわざとらしかったムルヘルベルの行動に、怪人からの非難が浴びせられる!
「む、これあんまり美味しくないのぉ。残りもあげるのだ」
 聞いているのかいないのか、ムルヘルベルは、追い打ちでソースの残りをかける。

「さぁ、勝負はわからなくなってきたのお!」
「こんなことされたんじゃ誰だってわかんねーよ!」
 だが、いくら叫んでも怪人の元の料理が戻ってくるわけではない。作った本人自ら微妙と判断されたソースがけの料理は、アツアツサクサクのワカサギの天ぷらにかなうはずもなく、軍配はムルヘルベルに上がったのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シルヴィア・ジェノス
なんかすっごく愉快な感じの対決になっているけれど、ここは敢えて真っ向勝負【WIZ】おつまみとして鶏の甘辛揚げを作るわ
揚げた鶏のもも肉と醤油、砂糖、お酒にみりんに生姜、ニンニクを混ぜたものをフライパンに入れて火をかける。徐々に調味料が煮詰まって最強の甘辛ダレと化し、それが鶏肉にからまるわ。後は白ごまをかけて出来上がり。ご飯と一緒に食べても良し、おつまみにしても良し!
自分で一つ食べて、んー美味しい!と幸せいっぱいの顔しながら自画自賛してみるわ
「程良く柔らかな鶏肉、その脂と醤油の香ばしさ、甘い中に生姜とニンニクのピリっとした香りのするタレが混ざり合っておいしーい!ほら、怪人さん貴方もお一つどうぞ?」



シルヴィア・ジェノス(月の雫・f00384)は、この対決に限っては異色といってもいい。何故ならば、選ぶ材料、手際、全てにおいて非常に正統派だったからである。
「ここは敢えて、真っ向勝負!」
 そう意気込むシルヴィアは鶏もも肉を揚げながら、フライパンでタレの準備を始める。ベースとなるのは醤油、砂糖、酒、みりん。生姜とニンニクも混ぜ合わせ、焦げ付かないように火にかける。煮詰まってくれば、シルヴィア曰く最強の甘辛ダレと化す。それを見た目にもじゅわっとジューシーな揚げたての鶏肉にからめていく。
「あとは白ごまをかけて……出来上がり! ごはんと一緒に食べても良し、おつまみにしても良しの、鶏の甘辛揚げよ!」
 この調理場においてひと際輝くように見えるそれを眺めるギャラリーから、感嘆の声が上がる。ゴクリと生唾を飲む音すら聞こえてきそうだ。
 これはシルヴィアにとっても自信作。その味を確かめるべく、シルヴィアは一つつまんで、口に運ぶ。
「……んーっ♪ 程良く柔らかな鶏肉、その脂と醤油の香ばしさ、甘い中に生姜とニンニクのピリっとした香りのするタレが混ざり合っておいしーい!」
 シルヴィアが幸せいっぱいの顔で、自画自賛をした。
 その表情に思わず手の止まった怪人に向かって、シルヴィアが笑顔でお皿を向ける。
「ほら、怪人さん。貴方もお一つどうぞ?」
「……いいのかい?」
 その言葉に甘え、怪人はシルヴィアの料理を一口つまむ。
「美味い!」
 それは、シルヴィアの不戦勝が決まった瞬間でもあった。

成功 🔵​🔵​🔴​

杉崎・まなみ
「ふふん。料理なら任せてください!私が勝ちます!機関車の怪人なんだから、その上に付いている鐘でも鳴らしてちりんちりん言ってなさいよぉ」
余裕のある笑顔で怪人を見る
学園では寮生活のため、普通に自炊していたのだ

「怪人は、ムルヘルベルさんとの戦いでやられた、魚を使ってきそうな気がする…配信的に見栄えが良くなる、大きめの魚を使って炊き込んだり焼いたり…なら私はあっさりいこうかしら」

手元にあった鹿肉を使い、肉野菜炒めを5~6分程度で手早く作ります



激辛料理を食べさせられたまなみと、それに逆ギレした怪人。二人の関係は奇妙であった。口喧嘩は今もなお続いているが、その会話内容はそんなに痛々しく感じられないのだから。
「ふふん。料理なら任せてください! 私が勝ちます!」
 まなみは得意げに鼻を高くした。
「機関車の怪人なんだから、その上に付いている鐘でも鳴らしてちりんちりん言ってなさいよぉ」
「なんだとカブトムシ?」
 だが、事実まなみはアルダワ魔法学園での寮生活で、毎日のように自炊をして暮らしている。料理ならばお手のものなのだ。
 食材を選びながら、まなみは戦略を練る。
「怪人は、さっきやられた魚を使ってきそうな気がする……」
 怪人はまだ自身の主張を諦めたわけではない。猟兵達を倒す、それはただの通過点に過ぎないはずだ。
「配信的に見栄えが良くなる、大きめの魚を使って炊き込んだり焼いたり……」
 その目論見は大当たりだった。怪人は今、大きな魚を火にあぶっている。
「この魚は俺んだからな。ブロッコリーもだ」
「なら私はあっさりいこうかしら」
 そこでまなみがチョイスしたのは鹿肉だ。野菜も手頃なサイズに切って、一緒に炒める。手際も良く、ものの5~6分で料理は完成した。
「完成!」
 まなみの料理が出来上がった頃、怪人は魚を火の中に落とし、駄目にしていた。

 結局怪人の料理が完成したのは、まなみの料理がすっかり食べつくされた後。その時点で、勝負はとっくについていたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルゲディ・シュタインボック
スープカレーって、ご存じ?
UDCアースで出逢った料理なんだけど…怪人さん、作れる? この世界でも大昔にあったかしらね?

私は、出汁をたっぷり美味しくとってそれにスパイス加えて、コンコンして出てきた新鮮野菜とお肉を食べやすく、しかし豪快に素揚げしたのを器にいれて本格的に作っちゃうわ。どんな野菜とでも相性良くて、量もたっぷり良い香りだからヘルシーにお腹膨らんじゃうわよ。
良く知らない人はね、ただのカレーをスープ状に薄めたクソ不味いの作ってくるらしいのよね。怪人さんもそのクチだったりして。
勝ったら高笑いして、勝利の観衆にウィンクしちゃうわ。



「怪人さん、スープカレーって、ご存知?」
 すでにプライドがボロボロな怪人に、アルゲディ・シュタインボック(白金の癒杖・f03929)がそう問いかけた。
「UDCアースで出逢った料理なんだけど…怪人さん、作れる? この世界でも大昔にあったかしらね?」
「もちろん知ってますよぉ。ぼかぁね、特にスープカレーの味にはうるさいんだ。何故なら本日のスープはね」
「さ、本格的に作っちゃうわよ」
 アルゲディは長くなりそうな怪人の話をぶったぎり、鍋に火をかけ始めた。
「まずは出汁をたっぷり美味しくとって」
 アルゲディはコンコンコンして出てきた野菜等を切り分け、そのくずを煮込んで出汁を取り始めた。
「それにスパイスを加えて……」
 出汁の取れた鍋にスパイスを加えると、次は具材の準備だ。ナスやレンコン、ピーマンなどの新鮮な野菜と、骨付きの鶏肉を大きめに、しかし食べやすいサイズに切り分け、豪快に素揚げをする。
 出来上がった具材とスープを合わせ、しばらく煮込めば……。
「どんな野菜とでも相性良くて、量もたっぷり良い香りのスープカレー、出来上がり!」
 じゃーん、とカメラに向かって料理を掲げるアルゲディ。食欲をそそるスパイスの香りはカメラ越しにはわからないが、配信を見たものは思わず涎を垂らしてしまったことだろう。

「良く知らない人はね、ただのカレーをスープ状に薄めたクソ不味いの作ってくるらしいのよね」
 料理を審査員に配膳する中、アルゲディはやれやれ、といった口調で語り始めた。
「怪人さんもそのクチだったりして」
 にやっと挑発する目つきで、怪人を見やると、怪人は蒸気を噴き出した。
「なにを! ならご覧ください、私の料理、スープカレーのつけパスタを!」
 何を隠そう、怪人もアルゲディの挑発に乗って、スープカレーを作っていたのだ!
「あらまぁ、美味しそうじゃない」
 思いの外美味しそうな見栄えの料理に、アルゲディは感心したようだ。だが、怪人は大きな失敗をしていた。つけるために用意したパスタが、ゆで始めるのが早すぎたのか、それともゆで時間が長すぎたのか、妙に固まってしまっていたのだ。
「餅みたいだねぇ」
 怪人のパスタは、そう評された。スープカレーはまぁまぁ美味しかったが、奇をてらった結果が、勝敗を分けた。

「勝者、アルゲディ!」
 その言葉に、アルゲディは余裕たっぷりの高笑いをした。それは嗜虐的で、怪人のプライドを踏みにじるには十分すぎるほどである。
 駄目押しとばかりに、アルゲディは観衆に向かってウィンクしてアピールすると、観衆の関心は完全にアルゲディへと向けられた。
「くっそぉお、なまら悔しい!」
 地団駄を踏む怪人に、なおもアルゲディの高笑いは続く。
 料理バトルは、猟兵の完全勝利となって、結末を迎えたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『機関車怪人』

POW   :    トレイン・フリーク
【時刻表】【鉄道模型】【鉄道写真】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    出発進行!
自身の身長の2倍の【蒸気機関車】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    アクシデントクラッシュ
対象の攻撃を軽減する【高速走行モード】に変身しつつ、【煙を噴き上げながらの体当たり】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


人質には逃げられ、計画は失敗。
 自慢の料理は全て、味覚だけではない、驚きという面でも敗北した。
 カメラの向こうの視聴者達は勿論、周囲を取り囲む観衆も、今や完全に猟兵の味方だ。
 キマイラフューチャーの住人達は、ハプニングを楽しむ心は何も旧人類の特権だけではない、自分達にだって、誰にだって元からあるのだと、完全に理解したのだ。
 猟兵へと向けられた応援コールに、機関車怪人がわなわなと震える。
 そして、カチッという音が響いた気がした。
「うるさいんだよぉ! 皆して寄ってたかって猟兵猟兵ってさぁ!」
 怪人の頭から蒸気がポォーッと噴きあがる。
「そしたらもう俺が連れてってやるよ。死の国と書いて死国に!」
 その宣言を皮切りに猟兵達も各々武器を取り始める。
 最後の戦いが、今、始まろうとしている!
ムルヘルベル・アーキロギア
「見苦しい。結果を見よ、ワガハイらが正しくオヌシが間違っておるのだ」
「さあ言ってみよ。猟兵があってるのかオヌシがバカなのか!」
と挑発
「なんだ? 文句あるなら相撲でもしてやろうか、ん?」
まあワガハイ正面衝突とか御免なので不意打ちするつもり満々なのだが
彼奴が応じるようなら【ガジェットショータイム】を使用し相手となるガジェットを生み出す
今回のガジェットは……なんであるかこのオレンジ色の物体は
まあよい、蒸気でシューシュー言うておるが問題なかろ。彼奴にかかれ!
ワガハイには〈全力魔法〉と〈世界知識〉があるゆえ、見た目はともかくガジェットは彼奴と戦う力を持っているのだ
ドロップキックを喰らおうがへこたれぬぞ!



怒り心頭の機関車怪人に、ムルヘルベルが向かっていく。
「見苦しい。結果を見よ、ワガハイらが正しくオヌシが間違っておるのだ」
 周囲を見れば、ギャラリーは皆猟兵コールを送り、動画配信でも猟兵への応援コメントであふれている。
「さあ言ってみよ。猟兵があってるのか、オヌシがバカなのか!」
 ムルヘルベルが怪人を挑発する。怪人は蒸気を噴かせて答える。
「猟兵がバカだ!」
「なんだ? 文句あるなら相撲でもしてやろうか、ん?」
 ムルヘルベルがしこを踏む仕草で誘う。
「よぉーし、やってやろうじゃないか、今夜の一番を」
 機関車怪人はあっさりとムルヘルベルの挑発に乗るのであった。
 だが、ムルヘルベルはもともと真っ向勝負などする気はない。
「今じゃ!」
「!?」
 怪人が腰を落とした瞬間、ムルヘルベルはガジェットを展開した。
「今回のガジェットは……なんであるかこのオレンジ色の物体は」
 出てきたガジェットは、とても丸く、オレンジで、蒸気でシューシュー言っている。なんとなく柔らかそうな外装でもある。手には旗らしき武器を携えている。
「まあよい、彼奴にかかれ!」
 オレンジの物体は自身の身体を一旦押し付けて、シューッ!と一際大きく蒸気を放出すると、怪人に向かって突進していく!
「この野郎!」
 襲い来るオレンジの物体に、怪人のドロップキックが炸裂した。
 オレンジの物体がよろよろと後ずさりする。だが、それでもへこたれず、手に持った旗を怪人にお見舞した!
 だが!
「折れた!?」
 なんと、旗が中心からぼっきりと折れてしまったのだ!
 怪人にはそれなりのダメージを与えることは出来たようだが、思っていた通りのダメージとまではいかなかったようだ。
 オレンジの物体はぷしゅーっと蒸気を噴き出しながら、平らになって消えるのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

枯井戸・マックス
「やぁやぁ機関車怪人〜!今ここに対決を申し込〜む!」
牛乳対決で疲れ休んでいたが、満を持して再登場。
本体たる仮面を顔にあてがい武装召喚師の力を解放する。

「サモンアーマー・カプリコーン!」
和洋折衷 様々な魔術アーティファクトを召喚し、それらを組み替えて鎧として装着。仕上げに山羊の大角を頭部に召喚して変身完了。

「怪人君、また旅に出るんだよぉ」
大角で敵を掬い、回転をかけながら空中に放り投げる。
そして山羊の跳躍力と媒介道具(オリ武装)の次元を繋ぐ能力を応用し、空中にいる敵の四方八方から現れては連続で飛び蹴りを浴びせる。

しかし、この激しい運動が胃の限界まで牛乳を溜め込んだ依代にも相応のダメージを与え…。



「やぁやぁ機関車怪人〜!今ここに対決を申し込〜む!」
 背後から、あの牛乳対決を繰り広げたマックスが帰ってきた!!
 ぴゅーっと鳴る笛を投げ捨て、自らを依り代の顔へとあてがう。
「サモンアーマー……」
 マックスの周囲の空間が歪み始める。
「カプリコーン!!」
 歪んだ空間より、いくつもの魔術アーティファクトが出現した。アーティファクトはマックスを囲むように飛び交い、形を変え、あるいは組み合いながら鎧の形へと変貌していく。
 足に、腕に、そして胴体に。鎧がマックスを包むと、最後に山羊の大角が頭部に出現する。
 これぞ、枯井戸・マックスの武装召喚形態。鎧騎士の姿なのだ。

「怪人君、また旅に出るんだよぉ」
 変身を遂げたマックスは怪人へと突進。その勢いは驚異的で、怪人は回避する間もなく、大角にすくい上げられてしまう。そのままマックスは回転をかけ、空中へと放り投げた。
「うおおおっ!?」
 怪人は身体の自由を奪われ、空中を回転し続ける。それを見上げるマックスの脚に、力が込められ、そして、跳躍した。
 マックスの爆発的な跳躍は、瞬時にマックスを怪人のもとへと跳び上がらせ、その勢いのまま、蹴りを放つ。
 だが、それだけでは終わらない。怪人を突き抜けたマックスの姿が消え、周囲に次元の歪みが発生した。
 すると、その歪みからマックスが現れ、怪人を蹴る! またも歪みに消え、別の歪みから再びマックスが現れる。
「たぁぁっ!」
 マックスの連続の蹴りは、怪人の全身を激しく打ち付け、最後に、怪人の頭上にマックスが現れた。
「……はぁああぁぁーっ!!」

 一撃!
 マックスが着地した瞬間、空中の怪人が爆発した。まだ致命傷には至っていないが、かなりのダメージを与えたに違いない。
 ……その時、仁王立ちしていたマックスに異変が起こった。

「ぶっ……!!」

 鼻から牛乳が、飛び出たのだ。

『あぁーっ、吐いた、吐いちゃった!』

 寄せられる視聴者からのコメント!
 そのコメントの裏で、マックスが背を向けてうずくまる。
 その数秒後、マックスの陰から、シャーっという音が聞こえてくるのであった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルゲディ・シュタインボック
ここをあなたのキャンプ地とする!
永久に。つまり生きて帰れないわよ怪人さん。

相手が体当たりしてきたところで<見切り>でひらりとかわしてあげる。
うっかり背中を向けたところで、私の超必殺こと【刺激的な無花果(ファイゲ・アインラウフ)】をお見舞いしちゃう。
杖の石突きに魔力籠めて、お尻に突攻撃!
(アッー!)なダメージ、痔の痛みに近いでしょうね。
痛さにわめいているようなら、近くにあるキッチンの沸いてる鍋の湯気で温めるのをお勧め。温泉の蒸気治療とか、痔に効くらしいし。
嫌がってもそうでなくても、熱湯鍋に突き落とすけど。
リアクションを求めていく姿勢。
まぁ、ポッポポッポ言ってるわ。とか。



怪人は確実に大きなダメージを受けていた。その後に続けと言わんばかりに、アルゲディが前に出て、高らかに宣言した。
「ここをあなたのキャンプ地とする!」
 怪人を指さし、バチっとウィンクをするアルゲディ。
「永久に。つまり生きて帰れないわよ、怪人さん」
「何? 僕の料理が長かったって言いたいのかい!?」
 激昂した怪人がアルゲディへ向かって突進してくる! だが、アルゲディにはその動きが見えていた。
 ひらりと回避すると、怪人の背後に回り込む。
「愛と祈りをたっぷり籠めた、この一撃――」
「はっ!?」
 アルゲディが身体を屈ませる。その動きは非常に素早く、怪人に回避のすべは無い。
「さぁ、受けて地面に平伏しなさい!」
 杖の石突に魔力が籠る。そして……突いた!
「ああぁあ~~~っ!!」
 その一撃は、怪人にとっては非常に痛い、痛い一撃であった!
「ぁああっ、あぁあ! ぼ、ぼかぁね、痔持ちでぎっくり持ちなんだよぉ!」
 もんどりうつ怪人を見下ろしながら、それをした張本人であるはずのアルゲディが驚いたように言う。
「あらあら大変。温めた方がいいわ」
 まるで他人事のようなアルゲディは、キッチンでいまだに沸いていた大鍋を持ちだしてきた。
「痔には湯治がお勧めよ。温泉の蒸気治療とか、痔に効くらしいし」
 そして、尻に向かって熱々の熱湯をぶっかける!
「あぁぁああっ!!」
「本当はもっと大きな鍋があれば良かったんだけれどねぇ」
 アルゲディは怪人を鍋に突き落とす気でいたようだが、さすがにそれほど大きな鍋はこのキッチンに用意されていなかったようだ。
 だが、それでも十分すぎるほどの効果だ。怪人は尻を抑えながら走り回っている。
「あぁっ、ああっつ、あっついよ!」
「まぁ、ポッポポッポ言ってるわ。頭からもお尻からも煙を出しちゃって」
 そう言って笑い続けるアルゲディの姿は、ドS以外の何物でもなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

常盤・はがね
◼️思考
料理勝負に負けて逆ギレとか
なっさけなーい
でも旧人類のオブビリオンじゃ…それも仕方ないかな…?
旧人類は所詮…もう滅びた先の時代の敗北者だもんね!
◼️行動
タブレットの恨みがあるのでここぞとばかりに煽る
砂糖に食パンで涙目晒してたことは棚上げして煽る
きっと怒って突っ込んでくるから
【スカイステッパー】に《ジャンプ》で華麗に避けて
蒸気の噴出口に料理で使った砂糖とか投げ入れちゃおう
きっと焦げ付いたりダメージになるはず!
《踏み付け》で横っ面をドロップキックしたりもいいかな!
ふふふ、空を飛べない汽車なんてまな板の上のカープ!
ベイビーサブミッションだよ!



「料理勝負に負けて逆ギレとかなっさけなーい」
 未だ悶え続けていた怪人に、はがねが嘲笑の眼差しを送る。
「でも旧人類のオブリビオンじゃ……それも仕方ないかな? 旧人類は所詮……もう滅びた先の時代の敗北者だもんね!!」
 とてもいい笑顔が逆に憎たらしい。だが、立ち上がった怪人もその煽りに負けじとボヤきだす。
「旧人類の良さなんてね、バカにはわからないんですよ。食パン砂糖にまぶした料理出すなんて奴にはさぁ」
 そう言って優位に立とうとしたものの、頭から噴き出る蒸気に、かなりの怒りを感じられる。
 だが、はがねもはがねで、棚に上げてた痛いところを突かれて思わず反論する。
「味のない玉子焼き作ったやつが言うー!?」
「何だ、喧嘩か!」
 ちなみに、既に喧嘩している。
 怪人は機関車を呼び出し、はがねに向かって突進を開始した!
「君を生かしては帰さないよぉ!」
 激しい駆動音を上げ、機関車ははがねに向かって猛スピードで向かってくる!
 だが、はがねは大きく跳躍すると、何度もステップを踏むように空中にとどまり、突進を華麗に回避する。しかも、いつの間にかキッチンにあった砂糖を手にしていた。
「ふふふ、空を飛べない汽車なんてまな板の上のカープ!」
 汽車はもともと空を飛べないが、それはともかく、はがねは空中から、砂糖を一気にぶちまけた!
「あああーっ!!」
 ぶちまけられた砂糖は、機関車や怪人の煙突にシュートイン! 内部で焦げ付き、炎と黒煙が上がる!
 その炎は機関車もろとも怪人を包み、爆発!怪人は真っ黒になりながら吹き飛ばされるのであった。
「ベイビーサブミッションだよ!」
 はがねは得意げに笑うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

杉崎・まなみ
死国…連れて行かれるのはもちろん夜中…なのでしょうか
嫌な夢を見ることになりそう…倒さなくちゃ

POWに対しては、どれを出されても「うわぁー…」って引きます。ドン引きです
SPDに対しては、機関車に乗ったら横の動きが鈍くなるはずと予想し、攻撃には弧を描いた回避で対応します
WIZに対しては、どうせ煙を噴き上げるなら音がもの凄いのでそれを<第六感>で攻撃を察して反応します

回避後に【大地の奇跡】や【ジャッジメント・クルセイド】などを、バズーカな感じで撃ち込みます

「行きたいなら、あなた1人で行ってなさいよぉ!いやー出てしまいましたなぁ死国さん。じゃじゃじゃじゃじゃあって言ってさぁ!」



「死国……。連れていかれるのはもちろん夜中……なのでしょうか」
 まなみがちらりと怪人の乗っていた機関車を見ると、どうにも座席は固そうだ。もし何時間もそこに座って、寝てしまうようなものならば、お尻の肉がぼろぼろと取れていく悪夢でも見てしまいそうだ。
 そう勝手に想像して震えあがったまなみに、煤まみれになった怪人が語りかける。
「そうだよぉー、夜通し連れ回して、三回転くらいしてやるよ!」
 まだまだ戦えそうな怪人は、身体の形を変え、高速戦闘モードへと移行する。
「……倒さなくちゃ」
 まなみはぐっと杖を握りなおした。
 怪人は身体を屈め、クラウチングスタートの体勢を取ると、ぽおおぉぉーっ……!っと激しく蒸気を噴き出しはじめる。
 ぐっと足に力を込めた後、勢いをつけて走り出した!だが、その走りは、走りと呼ぶには速すぎる。機関車怪人は今、怪人自身が機関車となって、まなみへ一直線に体当たりを放つ!
 だが、その頭上の煙突から出る大きな音と、第六感を頼りに、まなみはその攻撃を軽やかに回避する。続けざまに、まなみが杖を構え、両手で怪人に向ける。
「地の神よ…私たちをお救いください…!」
 まなみの杖より、岩石を含んだ竜巻が発生し、発射された。その勢いは、まるで杖を砲身にしたバズーカだ。そして、見事怪人の後頭部に、岩石の竜巻が直撃する!
「行きたいなら、あなた1人で行ってなさいよぉ! いやー出てしまいましたなぁ死国さん。じゃじゃじゃじゃじゃあって言ってさぁ!」
 まなみは後頭部を抑えて悶える怪人に向かって、大見得を切るのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

御神ヶ鎚・舞依奈
うむ。再び仲秋の牡丹で、イノシシの牡丹を召喚して、【SPD】ダッシュ&早食い対決じゃ。ここから50メートル先の壁をコンコンすると出てくる、アイスクリームをカメラの前まで持ってきて3種完食じゃ!
ほれほれ、怪人さん、足下に気を付けないと、あ、落とした。



「今度はダッシュ&早食い対決じゃ!」
 舞依奈が怪人に向かって挑戦状をたたきつけた!
 すでに戦闘は始まっているが、そんなのはお構いなし。というか怪人もなんとなくノリ始めている。
「ここから50メートル先の壁をコンコンコンすると出てくるアイスクリームをカメラの前まで持ってきて3種完食じゃ!」
 そう言うと、舞依奈は牡丹を呼び出した。怪人も律義に構える。
「よーい……スタート!」
 同時に走り出す二人。リードしたのは怪人だったが、何故か後から来た舞依奈の方のソフトクリームが早く現れた!
『おぉっ!早いっ!』
 戻ってきた舞依奈の姿に、ギャラリーが湧く。遅れて怪人もやってきたが、やはり舞依奈の方が早い!
「あぁっ!」
 怪人が頭を押さえた。キンキンきてるらしい。それでも、なんとか食べ終え舞依奈に追いついてくる。
 2本目が、勝負だ。

「ほれほれ、怪人さん、足下に気を付けないと……」
 怪人と並走する舞依奈は、怪人を煽る。鬱陶しそうにした、次の瞬間!
「あっ!」
 怪人の身体のバランスが崩れた。その瞬間、手に持っていたソフトクリームが……地面にぼとり。
 思わず屈んでソフトクリームを救い上げようとした時、さらなる悲劇が怪人を襲う。
「うおぉおっ!!?」
 勢いのついた舞依奈と、イノシシの牡丹が真っ直ぐ突っ込んできたのだ!!
 激しく激突して、吹き飛ばされる怪人。思わぬダメージを与える結果となったのだった。
 ちなみに、対決も当然舞依奈の勝利に終わった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ムルヘルベル・アーキロギア
むう、まだ攻めきれぬか……ならばだめ押しと行こう!
とはいえオブリビオンとてもしかすれば改悛すらあり得るかもしれない
ゆえに封印文法を全力魔法・高速詠唱で使用、彼奴の動きを拘束する
その上でこう問いかけるのだ
「怪人よ、オヌシには罰を与える。だがオヌシが心を入れ替え、まともな料理をおみまいするというなら許してやろう」
……何? 断固として断る? そうかそうか、では罰であるな!
さらに拘束を強め、魔力を用いて彼奴をぐるんぐるん回転させたりは出来ぬだろうか
「回転ブンブンの刑に処す、心を入れ替えるまで!」
いやまあ一生オブリビオンするのであろうがな此奴は……


御狐・稲見之守
【アドリブ、他PC絡みご随意に】

UCフォックスファイアで機関車怪人を仕留めてやろう。

む、とどめのタイミングがそろそろ来るぞ、よぉーし!
……ま、まだじゃな。今ちょっとGUMIちゃん歌いだしちゃったから。

さあくるぞ……
これで終わりじゃ、やったぞぉー! じゃかじゃんっ!
(流れる主題歌ユーベルコード)

……え、とどめ差し切れてない? GUMIちゃんの曲かかってない?

気を取り直して準備はよいな。
とどめじゃ、やったぞぉー! じゃかじゃんっ!
(流れる主題歌ユーベルコード)



 機関車怪人は既に限界を越えていた。猟兵達のバリエーションに富んだ、数々の攻撃を受けたのだ。それでも、まだだと言わんばかりに、怪人は立ち上がる。
「むぅ、まだ攻め切れぬか……ならばダメ押しといこう!」
 ムルヘルベルの詠唱によって発生した魔力が怪人を拘束する。
「怪人よ、オヌシには罰を与える。だがオヌシが心を入れ替え、まともな料理をおみまいするというなら許してやろう」
「断る!」
 怪人は毅然と振舞った。
「そうかそうか、では罰であるな!」
 ムルヘルベルはその言葉を待っていたかのように魔力を高め、その魔力で怪人を振り回し始めた!
「回転ブンブンの刑に処す、心を入れ替えるまで!」
 だが、ぶんぶんと振り回される怪人に、そのつもりは無いのであろう。結局のところ、相手はオブリビオンなのだ。このまま倒し、凶行を止める他の手段はない。
「そぉれ! 最後の締めであるぞっ!」
 ムルヘルベルが宣言する。その様子を見ていた御狐・稲見之守(お稲見さん・f00307)が追撃の準備を始める。
「む、とどめのタイミングがそろそろ来るぞ、よぉーし!」
 稲見之守から放たれた20もの狐火が、怪人に直撃する。爆音が響き、とうとう、決着がついた……!?
 聞き覚えのある曲が戦場に響こうとした、が!
「……ま、まだじゃな」
 まだ怪人はよろよろと立ち上がってきたのだ!
「今ちょっとGUMIちゃん歌いだしちゃったから」
 そう言うと、稲見之守は改めて狐火を放つ。
「さぁくるぞ……これで終わりじゃ!」
 爆発!!
「やったぞぉー! じゃかじゃんっ!!」
 またも盛大に曲がかかる!とうとう、この戦いにも終止符が打たれたのだ!
「……え?とどめ差し切れてない? GUMIちゃんの曲かかってない?」
 爆風が晴れると、煙の中から怪人がふらふらと現れる。
「気を取り直して準備はよいな……!」
 三度目の正直!稲見之守の狐火が炸裂!
「とどめじゃ、やったぞぉー! じゃかじゃんっ!」
 今度こそ、盛大な音楽と共にユーベルコード(歌)が流れ始めた。すべての決着がついた瞬間だった。

「…………!!」
 機関車怪人の身体が薄くなってゆく。全ての力を使い果たしたオブリビオンは、もはや朽ちてゆくのみだ。
 死期を悟った機関車怪人は、腰をおろし、猟兵達に向かって語り掛ける。
「どう、面白くなってきたでしょう?」
 既に機関車怪人は立ち上がれない。
「もっともっと面白く出来るよ」
 地面に座り込み、猟兵達に顔を向けた。
「だからさ、みんなでまた戦おうよ」
 今までの戦いが走馬灯のように蘇る。だが、オブリビオンは世界の破壊者だ。いずれまた復活することがあるとしても、猟兵達は彼の言う言葉に『はい』と言うわけにはいかない。
 それぞれの想いを胸に秘めつつも、猟兵達は無言のまま、そのオブリビオンを見送るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月19日


挿絵イラスト