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竜と踊るクリスマス

#アックス&ウィザーズ #クリスマス



「やあやあ、久しぶりだね? え、初めて? いやそんなことは気にしないでくれたまえ。君との友誼を確かめた気分になりたいものさ! ボクのことはロリポップさんと呼びたまえ!」
 犬耳の女が棒付きキャンディを振り回しながら楽しそうに話しかけてくる。
「なんのようかって? 君は拙速だなあ。もっとボクとお話してくれないのかい? 寂しいにも程があるのさ。ボクのこの小さな胸がはちきれそうだ!」
 言って、ロリ・ポップ(キマイラのバトルゲーマー・f00655)は自らの胸に手を当てる。
「あれ? はちきれたほうがボク的には嬉しいんじゃないだろうか? そうそう、用件だったね。あのさ、この世界におっきなツリーがあるんだ。この時期にはそのおっきなツリーをかざりつけてお祝いするんだってさ! アレだよアレ! クリスマスってやつ! この世界でなんていうのかわからないけど、お祭りはあるみたいだよ」
 ロリポップは君の前をゆっくりとあるいて横切った。その瞬間くるりと振り向き棒付きキャンディを君たちにむける。
「そのツリーが何者かに侵略されてるぞ! 困ったことにね。
自分が頂上のスターよろしく居座って、子どもたちが近づくのを邪魔してるのさ! 無敵スターのつもりかよ! 
 子どもたちのお楽しみのツリーがつかえないなんて、クリスマスが無駄になっちゃうじゃん? かわいそうじゃん? だからさ、その侵略者をたおしてきてほしいんだ!」
 君たちは問い返す。どんな侵略者であるのかと。
「ああ、ドラゴンだよ! ごめん、嘘ついた。話の途中だがワイバーンなんだ。まあちゃちゃっとたおしてきてよ。で、そのツリーんとこで子どもたちとあそんできていいからさ! きっと美味しいものとかもってきてくれてるとおもうよ。君たちももっていくのも自由さ。
そんで、ツリーを飾っておいで! めっちゃでかいから!」
 そんじゃあ。
 そういってロリポップはアックス&ウィザーズ世界へのゲートを開ける。
「お土産よろしくね! あ、そうそう。ツリー近くには山賊もいるんだって! ついでにちゃちゃっと片付けてきてね! よろしくさん!」


たぢまよしかづ
 たぢまよしかづです。
 あしたくりすますけーきかってきてもらいます。おいしいのだといいなとおもいます。
 某Mバーガーのちきんもかってきてもらいます。ちきんをくうのです。たべるのです。

 クリスマスツリーのスターよろしく居座るワイバーンを倒してきてください。
 その道程にはまずは山賊がいます。
 山賊がいると子どもたちが危険なのでさくっと倒してください。
 人数は10人程度。何人かでチームを組んで戦えばあっという間に倒せると思います。

 ラストはお祭りですのでできる限りの皆さんを拾いたいと思います。
 もちろん退治に参加していなくてもOKですし、ラストだけつまみ食いもどうぞどうぞ。
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第1章 集団戦 『山賊』

POW   :    山賊斬り
【装備している刃物】が命中した対象を切断する。
SPD   :    つぶて投げ
レベル分の1秒で【石つぶて】を発射できる。
WIZ   :    下賤の雄叫び
【下卑た叫び】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
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マルグリット・エーレ
クリスマスって甘い物が主役でしょう?だったら、私の出番だと思う。
こんなか弱い女の子一人に集団で襲ってくるなんて、なんて盗賊盗賊した盗賊なの。ひどいと思う。

ので、遠慮はいらないと思う。特に警告しないで、それっぽいのを見たらウィザード・ミサイルを打ち込む。
こう見えて私はかわいいので。
きっと山賊は目を血走らせて追ってくるはず。はず。
故に囮のように他の仲間のところに、すたこらっさっさと引き込む。だって私はかわいいので。

他のイェーガーだって助けてくれるでしょ。私はかわいいので。

それに、子供の笑顔ってとびっきり素敵だもの。甘い気持ちで胸いっぱい。胸焼けしそうなほどにね。


アンジェリカ・クリエムヒルト
「あなた達に構っている時間はありません。失せなさい!」
ユーベルコード「トリニティ・エンハンス」で防御力を上げ、山賊どもと対峙します。
多少の攻撃は板金鎧に任せ、私はルーンソードによる斬撃と炎の属性魔法とを組み合わせ、多彩な手筋で山賊を無力化しますわ。
「命までは取りません。反省したら真っ当な道を歩みなさい。反省しないその時は・・・」静かに殺気を込め「斬ります。」と言い放ちます。
これで山賊の被害が減ると良いのですけれど。


アリシア・マクリントック
皆の楽しみであるお祭りを邪魔しようなんて許せません!子供たちのためにも私の剣の錆になっていただきましょう。
そうは言っても山賊であっても人は人。素直に降伏するのであれば命までは取りません。ですが抵抗するというのなら、こちらも容赦はいたしません。それでもできるだけ命は奪わぬように注意します。
私の剣術は決闘用……複数相手にはあまり向いていないでしょう。他の猟兵や狼のマリアと協力して囲まれないよう注意して戦います。
攻撃は威力よりも正確さを重視して。相手を傷つけることが目的ではないのですから。


フェル・ドラグニエル
「山賊相手とはいえ、油断はできない…けどもさっさと倒して進もう!」
敵が仲間へ攻撃を仕掛けるタイミングで【ダッシュ】【勇気】【盾受け】【かばう】を用いり、【竜腕の籠手】からシールドを展開して受け止めます。
攻撃を受け止めたらすぐさまドラゴンランスを構えて【ドラゴニック・エンド】で反撃します。思いっきり【串刺し】です。
「この程度の攻撃で私を倒せると思わないでよ…ねっ! これでも食らえッ! 竜よ!我が攻撃に応えよっ!ドラゴニック…エンドォ!」


橘・焔
○心情
ジングルベールジングルベール、鈴が鳴る~♪
とまぁ、子どもの夢を汚す無粋な輩は消どk…もとい退場願おうかと

【SPD】で相手を撹乱し、縛り付ける
小柄な体躯と機動力を駆使し、山賊達の周りをちょこまか動き回る
我ながら女に飢えた山賊さん達には刺激的な姿恰好をしている自覚はある故、多少の目線誘導も駆使しながら油断を誘う
(服の隙間からチラッと見えたかも…!)「良い夢は見れた?…じゃあ、おやすみなさい」
ニヤけた面に手持ちの重く硬~い鞄で一撃、昏倒させる

一人倒した隙に自分に襲い掛かろうとしてくる山賊に対しては咎力封じで縛り付けて地面に転がす
「…小娘と思って油断したでしょ、残念でした」
…他は片付いた頃かな?


モン・サンシン
うみゃっ、クリスマスの邪魔する悪いやつはお仕置きしちゃうよ。

戦闘には援護する具合で参加。
攻撃が敵に命中する度に
「やーい、バチが当たったー」
「年に一度の楽しみを邪魔するからだよー」
とかクリスマスを邪魔するお前が悪い的におちょくったりする。

戦闘終了後
「ジングルにゃー、ジングルにゃー」などとうまく歌えてないがお菓子が大量に入ったプレゼントを持ってくる。
その後は一緒に遊ぶ。
「うみゃっ、クリスマスはこうじゃなきゃ!」


ノノ・スメラギ
クリスマス? どこだかの冬の風習だったよね。何かの生誕祭か何かだっけ? まあ、細かいところはよくわかんないけど、家族や友達とパーティーしたりプレゼント交換したりするんだろう? 大変結構な事じゃあないか! ボクも子供たちの笑顔のためにも一肌脱ぐとしよう。
最初の相手は山賊のオブリビオンかい? ちゃっちゃと蹴散らしてやろうじゃないか。複合魔導ディバイス・VMAXランチャーを連射モードにして空から強襲するよ。VMガンナーズも展開して一気に片付けるよ!(技能:2回攻撃、一斉斉射)
敵の攻撃は鎧を耐物モードに切り替えて(技能:防具改造)、シールドデバイスも展開して(技能:盾受け)対応するよ!


紬雁・紅葉
あら?せっかくのお祭りを邪魔するなんて…どんな神様でもご立腹ですよ?
子供の守護神ならなおの事…!

正面から山賊に歩み寄りながら【武器(薙刀)を振り回しておく】事で威圧感を与える
勿論射程に入った時点で当たるを幸い【なぎ払い】複数を傷つけ倒す
そうでなくても敵の陣形を乱し奇手遊撃を行う味方の援護の為に注意を引き付ける

今宵羅刹が物申す
聖なる夜に物申す
季節外れと笑わば笑え
鬼より醜い鬼は外!!

かく言う自分が楽し気に笑っている…

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


結城・蓮
子供達から笑顔を奪おうなんて、絶対に許してあげないよね。
いいよ、悪い子にもショウタイムは必要だからね、たっぷりボクのマジックを楽しんで行っておくれよ。

他の仲間と戦っている相手に、仕込みピアノ線で《無明の絃》を仕掛けるよ。
「マリオネットとボンレスハム、どちらがお好みかな?」
1人倒したら、また次の相手を拘束してサポートするよ。
仲間が苦しむのも見たくないからね。

さあ、こんな前哨戦なんかで苦戦していられないよ。
目指すはツリーの頂、ワイバーンだからね!


甲斐・ツカサ
オレの名はツカサ。…ツリーは狙われている!!(オレたちに)

山賊達からすれば謎の鉄の馬、オレからすれば宇宙バイク
間を取って宇宙馬イクで颯爽登場!宇宙冒険少年!

オレはツリーを守りたいし、ポップさんはツリーを守るべきだって言う
やりたい事とやるべき事が一致した今、この世界の声が聞こえる!
さあ、クリスマスを謳歌するためにアゲてこーか!!

あ、山賊は石つぶてを投げてくるんだっけ
でもオレ、10秒くらい先まで読めるから、避けるのなんてラクショー!
オレの目の前では石つぶてなんて止まった石ころに過ぎないよ!
「にしし」って笑って「くぅっ」って受け止めて「はっ!」ってそのまま投げ返してやろう!
にししくぅは、ってコトさ!


祝聖嬢・ティファーナ
『エレメンタルファンダジア』では【津波】や【竜巻】で範囲や影響も大きいので、「えぃ!やぁ!たぁ!」と戦いながら、軽傷以上の傷を受けた仲間を治癒します♪

自分の身に危険が迫ったら、迷わずに下がりながら『クリスタライズ』で姿を隠して人質や足手まといにならない様にします☆
ロリ・ポップさんには『フェアリィランド』に入ってもらえるか聞いてみて、入れるなら入っていてもらいます♪


アニエス・ブランシュ
子供たちに危険が及ぶといけませんし、まずは山賊から倒してしまいましょう

他の方と連携して攻撃するようにいたします
嵐の音で叫びが他の山賊に聞こえないように私の全力のエレメンタル・ファンタジア(2回攻撃、属性攻撃、全力魔法、高速詠唱、範囲攻撃)で氷の嵐を発生させて攻撃いたしますわ
暴走しそうになったら中断して暴走しないようにしますわね


石動・レイン
「いやはや、けしからん連中も世にいたものダネ。ここは一つ、クリスマスとはいえ独り身の私が一肌脱ごうじゃないカ」
鬱陶しげにドラゴニアン・チェインで山賊を攻撃し、更に繋がれた相手を某CEOの鉄球の如く振り回し他の山賊にぶつけていく。「なんで!私は!独り身なんダヨ!?」




「クリスマスって甘いものが主役でしょう? だったらそれは私の出番!
 こんなか弱い女の子一人に集団で襲いかかるなんてなんてひどい山賊なの?!」
 少女マルグリット・エーレ(秘せるフラクタル・f09722)は手にした銀色のスプゥンを山賊にびしりとむける。
 後ろにはわりと沢山の猟兵がいるがそれはそれ。様式美というものは必要なのである。
「ひーふーみー、おい! 13人いるじゃねえか! 円卓でももっと少ないわ!!!」
 山賊が様式美にツッコミをいれた。そりゃあそうだ。彼ら山賊は多数で徒党を組んで少数の弱者を狙う。今回においては同数、いやそれ以上の相手と戦うことになったのだ。文句のひとつもでる。
 普通に猟兵たちが有利なので、結論から言おう。
 勝ちは確定だ。それでは彼らのかっこいいところをダイジェストで流していこう。
 
 いの一番にとびだしたのはお菓子の少女マルグリット。
 先程の山賊なの? の言葉の直後、彼女は特に最後通告もなにもなしに50本もの炎の矢を遠慮なくフルスロットルで解き放つ。
 だって可愛い少女なので。当然その始まりの号砲がわりのそれに山賊たちは彼女を狙うが、どうにも美少女というものは要領がいいのだ。
「あなた達に構っている時間はありません。失せなさい!」
 と、防御力を炎と水と風の魔力壁で向上させながら山賊に警告するアンジェリカ・クリエムヒルト(人間のマジックナイト・f09434)のうしろのするっと入り込んで身を隠す。だってかわいいからしかたない。
 かわいい私をまもるのはあたりまえだもの。そう彼女は嘯いた。

 アンジェリカはマルグリットと入れ替わる形で前に飛び出していく。
 ルーンソードをきらめかせ、炎の斬撃を山賊に食らわせる。名付けるのであれば斬紅赫華。彼女が斬れば赫紅(あかくれない)の華が咲く。
「命まではとりません。反省したのなら真っ当な道を歩みなさい」
 彼女の静かな声はかえって山賊を激高させてしまう。
「反省の様子はありませんね」
 ほう、とその形のいい唇から吐息が漏れる。
 ならば、と少女は一歩進めば、山賊に紅の花が咲く。殺気とともに放たれたそれ。
 アンジェリカは正しいことを愛する少女だ。しかして、その正しさを侵すものには容赦はしない。
「斬ります」
 アンジェリカの後ろで山賊が倒れた。

「皆の楽しみであるお祭りを邪魔しようなんて許せません!」
 ふっくらとした愛らしいほっぺを膨らますのはアリシア・マクリントック(旅するお嬢様・f01607)。
 とはいえ、素直に降伏勧告をうけいれるのであれば命までとるつもりはないとはいえご覧の通りだ。
 できるだけ命までは奪わぬようにとアリシアはアンジェリカの背中を守るようにさり気なく前にでると、愛用のレイピアを煌めかせる。
 彼女の剣術は決闘用のものだ。貴きモノにつたわる、由緒正しい剣術。
 すう、と深呼吸をすれば少女の顔は愛らしいお嬢様から決闘士(デュエリスト)のものに変わる。細めた目で敵の弱点を探る。威力よりも正確さを重んじたその切っ先は山賊の真芯を突くのだった。
 アリシアの剣術が多対一であることはすぐに気づかれ、横合いから山賊がククリできりかかる。
「――ッ!」
 その瞬間。風が舞い込んできた。
 ガキィン、と金属と金属が打ち合う音がした。
「大丈夫?」
 攻撃の瞬間ダッシュで割り込んだのはフェル・ドラグニエル(蒼翼の竜騎士見習い・f01060)である。
 竜腕の籠手からはシールドが展開され山賊のククリを受け止めている。
「ありがとうございます」
 アリシアのお礼に怪我の心配はないとおもったフェルはすぐさまに逆の手にドラゴンランスを構えると、一呼吸する。
「わが声に応えよ!!」
 叫びその切っ先で目の前の山賊を串刺しにする。しかして少々浅い。それでもフェルは微笑んだ。浅いとはいえ『当たった』。
 故に因果は形をなす。召喚されたドラゴンの龍気がランスに宿る。つぷり、と切っ先が進む。
「これでも喰らえぇ! ドラゴニック……エンドォ!!!」
 気合の声とともに山賊はフェルに貫かれる。
「そんな程度の攻撃では私はたおせない」

「じんぐるべ~る、じんぐるべ~る♪」
 橘・焔(転生のオデュッセイア・f01608)は鼻歌まじりに前にでていく。
 楽しい楽しい子供の夢を穢す無粋な輩は消ど……もといご退場願おう。
 とん、と爪先が地面を蹴れば、少女の形の影が舞う。扇情的なその衣装に山賊は目をとられてしまう。
 味方が戦いやすいようにと視線誘導をかけているのだ。
 マフラーとオーバーオールのその隙間。何かがみえたような気がした山賊の手がとまる。随分と鼻の下の距離が伸びている。
「いい夢はみれた? ……じゃあ、おやすみなさい」
 にやけた面のその後ろ。重く硬いカバンが風をきる音がした。焔の重い一撃が山賊に炸裂する。
「か弱い小娘だとおもった? 油断は禁物よ。残念でした」
 倒れゆく山賊の明滅する視界にふうわりと赤いマフラーが揺れた。
 
 うみゃ! クリスマスの邪魔するわるいやつはお仕置きだー!
 いたずら子猫は跳ね回る。長い手足に細い体。サーバルキャットのケットシーであるモン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)はきゃいきゃいと跳ねながら援護攻撃をする。
 命中するたびに
「やーい、バチがあたった!」
「そこにはいないもん! うみゃ!」
「足元がお留守だよっ!」
 なんて煽られ山賊たちはモンを捕まえようとするが、するりするりとモンはその無骨な手をすり抜ける。
「やーい、やーい、おにさんこちらっ。じんぐるにゃー、じんぐるにゃー」
 歌いながらモンはクリスマスを邪魔するおじゃま虫をおちょくるのだ。
「プレゼントも用意したんだもん、倒し終えたらパーティなのみゃ!」
 モンの狙いはこんな場所なんかじゃあ、ないのだ。
 
「クリスマスはどこかの冬の風習だったわよね。細かいことはわからないけれども」
 みなが口にする「クリスマス」という言葉はノノ・スメラギ(銃斧の戦姫・f07170)には正直よくわからない。
 けれどそれがとっても楽しいものだというのはすごくわかる。
 モン含めたのしそうにそわそわしているものだってみかけるのだ。ならばその『たのしい』のための準備運動。
「ボクも子どもたちの笑顔のためにひとはだ脱ぐとしよう!」
 複合魔導ディバイスが起動する。
 キィイインとデバイスに魔力が充填する音がする。
「モードはVMAX、連射に固定、展開、VMガンナーズ。アーマーモードは耐物。シールドデバイス、オン! レディ!」
 GO!! その合図とともに高高度からの複合魔導デバイスが魔導の銃弾の雨を山賊に降らせる。
「こう見えて、VMAXランチャーは色々できるんだよ? 受けてみなよ!」
 その言葉を山賊は聞くことができたのだろうか?

 ノノの弾幕を背に、紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)はゆうらり、ゆうらりと歩く。まるでここが戦場だとしらないかのように。
「あら? せっかくのお祭りを邪魔するなんて。そんなこと、神様でも怒っちゃいますよ。
 子供の守護神であれば、なおのこと」
 柔らかな声。歩み寄る足並みはかろやかで。
 しかしてその手に持つ薙刀は凶悪なそれ。歩いてただ振り回す。たったそれだけの動きだ。到底戦っているようにはみえない。誰がみても舞を踊っている巫女にしかみえない。だがその舞は死の舞踏。ダンスマカブル。
「今宵羅刹が物申す
 聖なる夜に物申す
 季節外れと笑わば笑え
 鬼より醜い鬼は外!!」
 唄を歌うような、鈴の音のようなその軽やかな声は敵に対する最後通告。鬼は笑う。楽しげに。いっそう楽しげに。

 子供から笑顔を奪うことに立腹しているのは紅葉だけではない。結城・蓮(チキチータ・マジシャン・f10083)もそのひとり。
 少年にもみえるような――本人もそれは意識している――足取りで少女は進む。
「いいよ、悪い子にだってショウタイムは必要さ。さあ、マジックを楽しんでいっておくれよ」
 紅葉が薙刀で薙ぎ払う敵にたいして仕込んでおいたピアノ線を煌めかせる。
「種も仕掛けもございません」
 山賊の体を不可視のピアノ線が締め上げる。
「ねえ、マリオネットとボンレスハム、どちらがお好みかな?」
 仕掛けるブラインドコードは仲間のため。十本の細い指からはなたれる無明のいとは、山賊の動きを止める。
 張ったピアノ線がピィンと絶望の音をたてる。
 ふふ、と紅葉が笑みをみせ、山賊を真っ二つに薙いだ。
「ここはまだ前哨戦だからね。さあ、ツリーの頂きをめざそう。ツリーの頂点に煌くのは、星でなくてはいけないのだから」
 蓮はつぎの標的に向かう。

「ツリーが狙われている!!」
 俺たちにだけど。
 甲斐・ツカサ(宵空翔ける流星・f04788)は鉄の馬である相棒を駈り、戦場を駆け抜ける。
 見たこともないようなその動きに最初こそは驚いた山賊もやがて落ち着きを取り戻す。
「なんだそれは!」
「宇宙バイクだけど、まあお前たちにはわかんないだろうな。えっとわかるようにいうなら宇宙馬イク?」
 だれかが上手くない! と言った。その言葉にそうかな? わりといい感じだとおもうんだけどとツカサは笑う。
「颯爽登場! 宇宙冒険少年! 甲斐ツカサ!」
 少年は堂々たる名乗りをあげると、『眼』を起動する。礫の軌跡なんて簡単に見える。
「ポップさんはツリーを守れっていった。俺だって守りたい。そうさ、やるべきこととやりたいことが一致した。だから声がきこえるのさ! この世界のね!」
 にししとわらって、少年は受け止めた石ころをぽんぽんと手の上で弄ぶと、ハッ! と気合をこめて、投げつけて反撃をしかけた。
「さあ、クリスマスを謳歌するためにアゲていこーぜ!」
 宇宙冒険少年は皆にむかってエールを送る。

 えい、やあ、たあ!
 なんとも場違いな愛らしい声で人々を癒すのは祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f0258)。
 そのちいさな体であちこち飛び回り、みなを回復させていく。
 彼ら猟兵が調子よく戦えるのも彼女の尽力あってのことだ。
 しかして、回復役を狙うというのは、セオリーというもの。知能が低い山賊とてそれくらいはわかるだろう。
 ティファーナは力はすくない。攻撃されてしまったらその質量にたいしての防御力は相応だ。
「ひゃあ!」
 狙われた彼女は迷わずその場から下がり、自分を抱きしめる。長い時間は使えないが目くらましとしては十分だろう。
 彼女をみうしなった山賊はきょろきょろとあたりを見回す。
 そのすきにティファーナは怪我をしている猟兵をみつけ回復するために向かうのだった。

「子どもたちに危険が及ぶといけませんし」
 アニエス・ブランシュ(精霊魔術士・f09149)は高速詠唱で術式を組み上げる。
 属性は氷と風。アニエスのまわりに氷の嵐が顕現する。
 それはエレメンタルファンタジアで合成した『現象』。交わることのない属性と自然現象を組み立て放つ精霊魔術の秘奥。簡単なことではない。
 現に、術式は随分と不安定だ。
 アニエスは舌打ちをしそうな気分になってしまう。けれど。おあつらえ向きに突っ込んでくる山賊がいる。
 術式は暴走する予兆をみせている。時間はすくない。
「アイシクル、ストーム……!」
 力ある言葉にのり、山賊に氷の嵐が炸裂する。いちど、にどと続いて、3度めの直前に限界を感じたアニエスはその術式を霧散させる。
 嵐のあとには凍りつき動くことすらかなわない山賊の姿があった。

 息をきらせるアニエスを守るように石動・レイン(刹那的快楽主義者・f03930)が前にでる。
「いやはや、けしからん連中も世にいたものダネ。ここは一つ、クリスマスとはいえ独り身の私が一肌脱ごうじゃないカ」
 青年はどうにもけだるげにつぶやく。
「どうだイ? 君が一緒に過ごしてくれるなんて?」
 アニエスに声をかけるが、とうのアニエスは曖昧な笑みをうかべている。振られたのかな? そう思う。
 レインはドラゴンのオーラを山賊に向かって放出する。決して。決して八つ当たりなどではない。そう、間違いなくやつあたりではないのだ。
 竜の鎖が山賊に絡まる。青年は膂力でもって、その山賊ごと鎖を振り回す。
 油断をしていた山賊がその鎖(と山賊)によって薙ぎ払われた。
「なんで! 私は! 独り身なんダヨ!?」
 もう一度いう。決して八つ当たりなどではない。子どもたちのため。ひとはだぬいだのだ。
 八つ当たりなんかではない。

 かくして13人の猟兵たちは山賊御一行さまを危なげもなく片付けた。
 彼らの眼の先には山のように大きなツリーがそびえたっている。
 子どもたちのお祭りのためのツリーだ。
 その頂きには巨大な侵略者が雄叫びをあげていた。次に倒すべきはあの亜竜。
 
 
 
 ――つまり。
 話の途中だが、ワイバーンなんだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ワイバーン』

POW   :    ワイバーンダイブ
【急降下からの爪の一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【毒を帯びた尾による突き刺し】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    飛竜の知恵
【自分の眼下にいる】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    ワイバーンブラスト
【急降下】から【咆哮と共に衝撃波】を放ち、【爆風】により対象の動きを一時的に封じる。
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■説明■
 さて、ワイバーン戦です。
 ツリーの頂上にいますので、登ったりなりなんなりで、戦いにいってください。
 みなさんを見かければ、飛び回ってこうげきしてきます。

 ワイバーンの名前がながければ☆さんと呼んでいただいて構いません。
 おでこに星型の傷があるようです。

 ワイバーンをたおしたら、パーティがありますので、どうぞお楽しみくださいませ。
 わちゃわちゃっと戦う感じになると思いますのでド派手に戦ってみてください!
アンジェリカ・クリエムヒルト
ユーベルコード「ウィザード・ミサイル」を使いますわ。
「aria,whis,plea,desire・・・」呪文を詠唱しながら、ツリーと、祭りを楽しみにしている子供たちの顔を思い浮かべます。
(あの子達に祝福を、健やかなる成長とささやかなる幸福を、そしてそれを邪魔するものに)大きく息を吸い、真の姿を開放し「罰を!」そう叫び、50数本の炎の矢を四方八方から変則的な軌道でワイバーンに放ちます。


結城・蓮
ふふ。ついに本命のお出ましだね。
ここは戦い方的に暗殺者のボクの出番……ってまぁ、冗談はさておき。
キミが暴れると子供達が悲しむんだ。だから、悪いけど……地べたに引き摺り下ろしてあげるね。

巨体にどこまで通用するかわからないけど、《無明の絃》でまた縛らせてもらうよ!
攻撃も多彩みたいだからね、自由にさせるわけにはいかないのさ!!

危なくなった味方がいたら身を呈してかばうよ。
他人が傷つくくらいなら、ボクが傷ついた方が良い……!もちろん、やられっぱなしでいるつもりもないけれどね!

無事に片付いたら、子供達へのパーティの支度もしなきゃね。
やっぱり怪我なんてしてられないかな?


マルグリット・エーレ
ワイバーン。一口に言ってもやっぱり迫力ごいすーね。すごいー。
せっかく子供らのためにケーキを作って持ってきたのだけれど、背に腹は変えられないし、やっぱり甘いものは必要だもの。ね。

ぱっくり。自分で持ってきたケーキを食べる。ホールで。もりもりと。
そうするとユーベルコードの発動条件なので、それはもう俊敏に動いて、ワイバーンの「POW」のワイバーンダイブを華麗に回避。
ほらほら、次もあたらなーい。ね。
やっぱり私ってかわいいから。

なんて、ワイバーンの攻撃をひらりと回避しつつ、他のイェーガーたちに攻撃を促して、最後は美味しいところいただくの。

だってかわいいんだから。


橘・焔
○心情
…楽しいお祭りに無粋な亜竜なんていらない
それに、私達を見下ろすな

【POWで判定】
相手は上空から仕掛けてくる、コッチは下から攻めるしかない
地形的な不利はどうしようもないけど、要はやりようだよ
初撃の爪には細心の注意を払いつつ、回避行動と挑発を繰り返す
「竜さんこちら、手の鳴る方へ~」
あっかんべ~とかお尻ペンペンしても亜竜には分からない?
…まぁ、要は気分ってことで

亜竜の意識が十分こちらに向いたら“真の姿(より禍々しい紅い眼と銀髪)”を解放
“光の刃”を掲げ、亜竜の遥か上空に無数の光の剣を出現させる
「自分の“上”からなんて油断した?さぁ、地に縫い付けてあげる!『時よ止まれ、汝はいかにも美しい』!!」


シェーラ・メルフィーア
楽しいパーティをするためにがんばりましょうか。【ウィザード・ミサイル】で矢を放つわ。
これだけあればそれなり当たるで、しょ!
動きが鈍れば他の人が攻撃しやすくなるだろうし。

身体強化して(肉食べて)挑みたいところだけど、そんな暇もなさそうね。
倒せたらワイバーンの肉でも持ち帰りましょうか?


ヴィゼア・パズル
ドラゴン肉のパーティだ!…楽しみだな?
仲間と共に【全力魔法・2回攻撃・マヒ攻撃・属性攻撃】を叩き込もう。
折角のツリーが台無しになっては事だ。下から上に突き上げる形で、胴や羽を集中的に【爆轟】にて打ち上げる!
ドラゴン肉のステーキ…良い響きですね?…さぁ、大人しく狩られて下さい…!
眼が爛々と輝き、食材としか見ていない獣は竜の素材使った防具を纏い風を纏わせ、竜へ風の弾丸を向ける


フェル・ドラグニエル
「おでこに☆型の痣…もしかして、そこが急所なのでは?」
【蒼玉の術剣・序】を取り出し、【属性攻撃】【全力魔法】を用いりながら詠唱をし、【竜技・閃光】を発動します。
この一撃でヤツを地面まで引きずり込めれば勝機が見えてくるかもしれない…っ!
ワイバーンが反撃および仲間へ攻撃を仕掛けた時には【ダッシュ】【勇気】【盾受け】【かばう】を用いり、【竜腕の籠手】からシールドを展開して受け止めます。
「敵の攻撃は先ほどの山賊よりも強いみたい…だからこそ、油断せずに対処していこうっ!」

*他の参加者とのアドリブや連携も大歓迎です。


石動・レイン
「空を飛べるのは別に君だけじゃないんダヨ!」
己の翼を翻しツリーの天辺まで飛んでいく。
「クリスマスには鮭!ではなくワイバーンのフルコースといこうじゃないカ」
そう言って謎の恨みに突き動かされるがままに刃を振るう。


甲斐・ツカサ
くそう、ちょっとデカくて高いトコロにいるからって見下しやがって……すぐ同じ高さになってやる!

フック付きワイヤーを枝や幹に引っかけ、宇宙バイクをジャンプさせて駆け上がる!
こっちの動きを見透かしているような目を睨み返すように最短距離
先の読み合いならこっちも慣れたもの!
それに、こっちをずっと見るならその間に他のみんなを見逃すだろうし、望むところ!
逆に他を見るならその隙に距離を詰めちゃうぞ?

頂上近くまでくれば、次はフックを☆に引っ掛ける!
胴体を狙ったと見せかけて、実はフェイント、避けたところをワイヤー操作で足首や尻尾に、とかね
☆を掴んだその後は

おっと、話の途中だが済まない、文字数なんだ!
後半へ続く


モン・サンシン
うみゃー!意地悪ワイバーン退治だー!

ホトケぇぇぇぇぇ!を可能な限りぶつける。お告げとかは99%外すけど天罰だけは強いと教えなきゃ。…当のホトケはどう思ってるか分からないけどっ!

ワイバーンには帰ってほしいけど退治しなきゃいけないならしょうがないかー、と少し残念そうに攻撃はしかける。

用意したお菓子が大量に入ったプレゼント持って行かなきゃっ!


アリシア・マクリントック
うーん、困りましたね……飛ばれていては剣が届きません……
マリアはともかく私は木を登れませんし。
攻撃しに降りてきたところを狙うしかありませんね!
マリアに威嚇をさせたら攻撃を誘えないかしら?
降りてくるまでは回避に集中、隙をついて攻撃しましょう。
魔獣相手となれば傷つけないようにとは言っていられませんし、鱗の隙間や目玉などの弱そうなところを狙っていきましょう。攻撃の機械は少なそうですし、一撃の重さを重視です!
届くのであれば翼膜を傷つければ飛ぶのを難しくできるかもしれませんね。


ノノ・スメラギ
次はいよいよトビトカゲ狩りだね? ちょっと前に同じようなのに少し遅れを取ったけど、今度はそうはいかないさ!
VMAXガンナーズを展開、VMAXランチャーと合わせて一斉射撃しつつ、突撃してアックスフォームの渾身の一撃を翼に叩き込んでやろうじゃないか。(怪力+捨て身の一撃)少し危険かもしれないけど、コケツが何とかって言うだろう? それにそれなりに鍛えているからね!
敵の攻撃はナノメタルコートを対物モードにして(技能:防具改造)、さらにシールドデバイスの自動防御(技能:盾受け)に任せるよ!

とと、そうだそうだ、ツリーを傷つけては元も子もないからね。
そっちには攻撃が行かないように注意して戦うよ!


神威・くるる
予想して逃げるなら、逃げ切れへんくらいの手数で攻めれば
どないなってまうんやろねぇ?……ふふ。

黒猫ちゃんたちを呼び出して
追い立てて、爪を立てて、噛みついて
堕ちて来たなら特性の猫じゃらしで、遊んであげる
…傷をえぐってもーたら、堪忍え?

ワイバーンはんの血ぃて飲めるんやろか?
どないなお味するんやろなぁ
なぁんて、こっそり舌なめずり


バル・マスケレード
竜退治たァ、心が踊るじゃねェか、ええ?

……つってもまァ、派手なコトは他の連中に任せるがな。
『《終焉》の終焉』を活用して回避に専念しつつ、隙を伺ってナイフや剣の一撃で着実にダメージを稼ぐ。

技能は「ロープワーク」「地形利用」を特に活用してェな。
『久遠の《棘》』ってェ俺の武器…伸縮自在のイバラなんだが。
こいつをツリーに巻きつけて、自分を引っ張り上げていくって寸法だ。

「ヒハハハッ! 《終焉》をプレゼントに来たぜ、ワイバーンさんよォ!?」

テンション? これが平常運転よ。
連携なんて柄でもねェが…高所から落っこちそうな奴がいりゃあ
イバラを伸ばして拾ってみるかね。
少し痛ェだろうが、落ちるよりはマシってもんよ。


雛菊・ひばり
途中参戦になりますがよろしくですよ。

あのワイバーン、話のコシを折るのに定評があるばかりか、
今回は高所陣取っていい気になってやがるです。
ぎゃふんと言わせてやるです。ぎゃふん。

戦闘は目立たない所で【儔】を発動。
鳥型UDCを使役してワイバーンの更に頭上を取ってチクチク攻撃するです。

ワイバーンの攻撃を見るに、高いところから低いところに対する技ばっかりなので、これで敵の注意を逸らして味方の攻撃機会を増やせるはず。
決定打を与えるのではなく、継続して攻撃出来る様にヒット&アウェイな感じで嫌らしくやってやるですよ。

これは決してクリスマスが妬ましいからその鬱憤晴らしとか、そういうんじゃねーです。ほんとだよ?


祝聖嬢・ティファーナ
上昇気流で☆さんの空中制御を妨害しながら、周りの皆様に影響や被害が無いなら上昇気流に暗闇を加えます♪
目隠し/目くらましの暗闇で紅葉さんを先頭に皆様の攻撃のタイミングで暗闇を晴らします☆
暗闇以外にも皆様側には暗闇で防いで☆さんの眼の前で雷光/瞬光で視界を妨げます!

あとは、☆さんの翼に前後上下に暗闇や瞬光を混ぜた突風で、制御や体制維持を不安定にしちゃいます☆

ティファーナ自身が狙われたら紅葉さんや周りの皆様に聞こえるくらいの緊張感の無い「あ〜れ〜♪」と言いながら『クリスタライズ』で姿を消して混乱させてみます♪
基本的に紅葉さんから、次に皆様の側からは離れない様に頑張ってみます☆


紬雁・紅葉
祝聖嬢・ティファーナと一緒に行動

こちらの竜は神ならぬ獣物の怪並、とか…
なれば鳥獣の如く討たせていただく!

光り輝く古代倭剣…"剣神"の【神霊体】を宿し、【衝撃波を放つなぎなた】で☆を散々に打ち据える
ティファ―ナが不安定にした大気の中に衝撃波を打ち込み、衝撃波をかまいたちにして☆を大きく斬りつける

ツリーに被害が出ないよう、細心の注意を払う

業邪☆!総てを欲するは全てを失う事と知れ!!

とどめを刺したら柏手を一つ打ち
来世あらば、次は和魂と生らん事を…


難駄芭院・ナナコ
うおおお、クリスマスだ!
楽しいクリスマスを邪魔するヤツはこのアタイが許さねぇぜ!

章の途中だがワイバーンだと…? うっ、頭が…!バナナになっちまいそうだぜ!

バトルだな!アタイは黄金果実活性法を使ってパワーアップを図るぜ。
バナナを食べまくって急成長!よーし、いい感じにお姉さんになってきたぞぉ!これでバナナパワーも十分だな!
さぁ、敵の攻撃に注意しながらカウンターアタックを決めてやんよぉ!

テメーをぶっ潰しツリーの上からどかしてやるぜ!そしてツリーの頂上にはバナナをつけてやるぜ!
どうだ!バナナツリーだぜぇ!

●補足
アドリブ歓迎、ソロ参加なので誰かと一緒になってもオッケー
クリスマスをワクワクしながら参加です


伊兵・ミカ
ほしワイバーン…なんかこう、女の子風にいうと「かわいい」なのかな?
かわいさのかけらもないけど
それじゃあ、やろうか!

前衛、守り手で戦う
敵の攻撃がくるタイミングで無敵城塞を使用し、ガード
「ほら、こっちだ!」
声を上げて引き寄せる
無敵城塞が間に合わない連撃などがきたら武器受けで受け流す
(間に合え…!)
回復役や攻撃手を優先的にガードしていく
「お前の相手は俺だ!」

☆…ちゃん?☆くん?どっちなんだろう…
まぁ、どっちでもいいんだけど
ワイバーンにも感情はあるのかな




 ――オォオオン!
 人の言葉を遮るような鳴き声がツリーの頂から聞こえる。
 それは縄張りを侵す侵略者への警告。普段であれば一声鳴けば蜘蛛の子をちらすように逃げていくのだが、どうにも今回はそうならない。20人前後の人間たちは逃げようとしない。
 ――オォオオン!
 二度目の咆哮。それでも逃げないのを確かめたワイバーンは両の羽根をはためかせながら、悠々とおりてくる。
 退かないのであればそれは敵だ。食い尽くしてやる、と。
 途中、ワイバーンの動きが変わる。突如急降下を始め咆哮すれば、ワイバーン中心に爆風の衝撃波が拡がっていく。
 ――オォオオン!
 一声鳴くと、金色の目をぎょろりとさせて侵入者たちを威嚇した。しかし、その威嚇で逃げるようなものは一人とていない。
 ワイバーンと猟兵たちの戦いがはじまる。

「うぉおお! クリスマスだ! ハッピーベリークリスマスだ!
 楽しいクリスマスを邪魔するやつは、このアタイが許さねぇぜ!」
 片手でむきたてほやほやのバナナを剣のようにかざし難駄芭院・ナナコ(第七斉天・f00572)が見栄を切る。
 そしてバナナをがぶりと齧る。ひとつめ、もうひとつ。
 バナナを食べるたびにナナコの胸部が膨らみ、幼女らしい寸胴がきゅっと絞られ、腰元も健康的にはちきれそうになっていき、背もすらりと伸びる。擬音であらわすのなら、ぼん、きゅ、ぼん、しゃら~ん、である。
「これでバナナパワーも十分だな!」
 ぽい、とバナナの皮を捨てれば、モン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)がそれを拾った。
「みゃふふ」
 怪しげな笑いでひとつふたつと拾っていく。あとでいたずらにでもつかうつもりなのだ。
 とはいえ、モンとてワイバーンには帰ってほしい。しかしてワイバーンの帰る場所はまさにこのツリーである。故に退治するより他はない。
「ふん……」
 橘・焔(転生のオデュッセイア・f01608)はやっぱりこの邪魔者の亜竜が気に入らない。
 焔はナナコにアイコンタクトを送る。ナナコのほうはよくわかんなかったけど、焔がなにかやるのだと思い頷く。OK、たぶんなんかぐわーっとしてがーってなるアレだ。
 焔はすう、と息をすってから大声で、
「竜さんこちら、手の鳴る方へ~!」
 言ってあっかんべーとしたあとにお尻をじぶんでぺんぺんと叩く。みずみずしいおしりがぷるんと揺れた。
 竜が理解するとは思えないが、それはそれ、雰囲気というものだ。
 ワイバーンも真意までは理解はしていなかったが、焔の思惑通り、ワイバーンはいったん空中に飛び上がると焔をめがけて急降下する。
「おっしゃわかった! 今わかったガッテン!!」
 その急降下にあわせてナナコが飛び込んでいく。
「バナナ! パワーーー!!」
 ナナコはナイフとフォークをクロスにかまえて急降下からのダイブをうけとめると、返す刀でカウンターアタックを仕掛ける。
「デリシャスッ!バナナブレイカーーー!!!!! てめーをぶっ潰して、てめーのかわりにバナナを飾ってやるぜぇ!」
 焔はその隙に真の姿を現す。燃えるような紅い瞳。漆黒の髪が先端から銀色に変わっていく。
 銀の焔。それこそが彼女が彼女たる姿。銀の焔から放たれた同じ銀色の光の刃がワイバーンの遥か上空に無数に浮かぶ。その切っ先はすべてワイバーンに向かっている。
 くい、と焔が指をまげて、ナナコに逃げろとアイコンタクトする。
「ほいよ!」
 ナナコが後ろにむかって飛び退いた瞬間に、無数の光の刃がワイバーンに降り注いだ。
 ――オォオオン!
「自分の“上”からなんて油断した? さぁ、地に縫い付けてあげる! 『時よ止まれ、汝はいかにも美しい』!!」
 ワイバーンは怒りの声をあげて突進する。
「ホトケぇぇぇぇぇ!」
 モンが天に向かって叫ぶ。すると足元に大量に撒かれたバナナの皮によってワイバーンの足が滑りワイバーンの巨体が転がって、ドォンと地面を揺らす。
 巨体に対してバナナの皮の数はどうにも足りるものではなかった。ならばなぜ。
 それはモンのホトケの力である。99%当たらない予言でも天罰だけならよく当たる。
 その天罰であったのだ。
「………当のホトケはどう思ってるか分からないけどっ!」
 いいながらモンはにししっと笑った。

「ワイバーンって一口に言っても迫力すごいねえ。すごーい」
 もっきゅもっきゅとホールケーキをかじりながらマルグリット・エーレ(秘せるフラクタル・f09722)は驚愕の声をあげる。
 そもそもそのケーキは子供のためにもってきたものではあるのだが、まあパンがお菓子に変えれないのと同じくらいに背に腹だって変えることはできない。菓子パンは? って無粋な質問をしてはいけない。彼女ならこう応えるだろう。菓子パンは別腹。だって私は可愛いから。
 ごくん、と飲み込み終われば、マルグリットの速度が変わる。だって女の子は甘いものでデキているから。
 倒れてばたつくワイバーンを大きなスプーンでぺちこんぺちこんと叩く。
 わりとダメージははいっているが彼女はかわいいので表現もかわいくしたのだ。
 ワイバーンとていつまでも倒れたままではいない。
 起き上がって振り上げた爪がマルグリットを襲うがマルグリットはふわりとメアリーポピンズのように避ける。なぜならかわいいから。
「あたらなーい、やっぱり私ってかわいい」
 ワイバーンがころんだタイミングを見逃さないのはアリシア・マクリントック(旅するお嬢様・f01607)もまた同じく。
 木登りのできる愛狼のマリアに乗せてもらおうにも、無理があるだろう。故に降りてきたところを狙うしかない。そのチャンスがいま、目の前にあるのだ。
 相手は魔獣だ。傷つけないようになんては言ってはいられない。
 起き上がった直後で、動きの鈍いこのすきに!
 アリシアは鱗の継ぎ目を目ざとくみつけ、プリズムピアーズで攻撃するが、惜しくも外れてしまう。
 しかして彼女はあきらめない。
 継ぎ目が当たりにくいのであれば、翼の皮膜がある。
 そっちなら少しは当たりやすいだろう。
 機転をきかせたアリシアは愛用のレイピアを皮膜にむけるが、破り切るにはいたらない。
 さりとて多少のダメージは与えている。事実被膜への攻撃を嫌がって、ワイバーンは飛び立とうとする。
「やっぱり! 飛び上がるのはずるいです!」
 アリシアの可愛らしい文句にも耳を貸さずにワイバーンは再度高く飛び上がろうとするが一定の高さでその上昇が阻害された。
 祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)の空中制御の妨害の能力だ。
 暗闇もプレゼント! と思ったが暗視の無いものも多い。他のものに迷惑をかけることにもなりかねないのでそれは断念する。
 ワイバーンが暗視がある可能性だってあるのだ。属性と自然現象の組み合わせもやりすぎては暴走してしまうことにもなりかねない。
「私の世界では竜は龍神と呼ばれて神だったけど……こちらではケダモノ、モノノ怪のようなものね。なれば」
 鳥獣の如く討たせていただく、と紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)は歩を勧める。
 その周りを、ティファーナが飛び回る。
「大気コントロールの維持を」
「うん、わかってるよっ!」
 だん、紅葉は強く踏み込む。そして気合をのせた薙刀を振るう。
 ――古代倭剣"剣神"の神霊体を宿したその薙刀は振るうたびに衝撃波を発生させる。
 その衝撃波はしたたかにワイバーンをうちつける。ワイバーンは一声鳴くと、その場から衝撃波を放つ。急降下がなかった分威力はおちているがティファーナはたやすく吹き飛ばされてしまう。
「あ~~れ~~~~」
 大げさな声をだして、ティファーナはふんわりとその場から消えた。
 紅葉は一瞬焦るが、あの様子なら大丈夫だと口の端で笑い、再度薙刀を振るった。ツリーに被害が出ないように方向も調整する。
「業邪☆! 総てを欲するは全てを失う事と知れ!!」
 ティファーナの空気制御がなくなるとワイバーンはツリーの頂きに向かって上昇していく。

「楽しいパーティをするためにがんばりましょうか」
 シェーラ・メルフィーア(百味・f02300)がタクトを操り、魔女の矢(マレウスマレフィカム)を打ち込む。
 その数はゆうに50を超える。
「これだけあればそれなり当たるでしょ」
 下手な鉄砲も数撃ちゃあたる。それは真理だ。多少外す矢もないとは言わないが、大多数はワイバーンに吸い込まれる。標的が大きいのも幸いしたのだろう。
 シェーラはまた魔力をねりあげ炎の矢を発生させはじめる。弾幕のようなそのミサイルは誰かのための目くらましとしても作用するのだ。
 ふと、そこでシェーラは思う。
 ワイバーンのお肉っておいしいのかしら? トカゲは鶏肉のようでおいしいともきくのだけど、件のワイバーンはどうも筋が多そうだ。だとしたら煮込んだら?
 今すぐお肉をたべて身体強化もしたいものだけれども、流石にそんな暇はないかと苦笑する。
 練り上げた魔力はそろそろ形をなしてくる。あとはタクトで命令するだけだ。
「倒せたら、あのお肉……もってかえろうかしら?
 首元のお肉はとっても美味しそう、かしら?」
  
 同じくウィザードミサイルを振るうのはアンジェリカ・クリエムヒルト(人間のマジックナイト・f09434)。
 「aria,whis,plea,desire……」
 詠唱を進めて幾度に己の奥底から湧き上がる魔力が編み上がっていくのを感じる。
 この感覚は少しパズルのようで嫌いではない。
 しかして、編み上げるにはすこしだけ、フラグが足りない。
 だからアンジェリカは祭りを楽しみにしている子どもたちの顔を思い浮かべる。
(あの子たちに祝福を)
 ひとつ編み上がる。
(健やかなる成長とささやかなる幸福を)
 もうひとつ。
(そしてそれを邪魔するものに)
 足りなかったフラグは誰かのために戦うというその覚悟。
 覚悟を編み上げた少女は、真なる姿を開放する。
 その様子をみたシェーラはくすりと笑って、少女に合図をする。
 少女はこくりと頷いた。
 シェーラがタクトを振る。
 アンジェリカが『罰を!』と声による魔力の解放を告げる。
 ドドドドッ
 爆音をあげ女と少女の炎の矢が四方八方から100本以上の弾幕となってワイバーンに襲いかかった。
 その弾幕を抜け、上空から飛び込んでいくのは石動・レイン(刹那的快楽主義者・f03930)。
 サムライブレイドを構え、ドラゴンの皮膜をはためかせて急降下で飛び込んでいく。
「空を飛べるのは別に君だけじゃないんダヨ!」
 ニヤリと笑うレイン。
 ブレイドがワイバーンの背中を切り裂く。
「クリスマスには、鮭!」
 自分でクリスマスって言葉をつかってなにかイラッとしてしまった。
「ではなく、ではなくワイバーンのフルコースといこうじゃないカ」
 フルコースだけど、一人だけどな!
 なんかほんとにレインは悲しくなってきて、目の前の背中を再度切り裂く。
 なんかよくわからない謎の情動。
「ワイバーンの煮込み!」
「ワイバーンの角煮!」
「ワイバーンのステーキ!」
 ワイバーンの肉にあうのは何色のワインだろうな? やっぱ赤かナ? 勝利の美酒は赤ワインで決定ダ。
 そしてカンパイ! 一人だけどナ。
「ドラゴン肉のパーティですか? ドラゴン肉のステーキ! いい響きですね。そりゃあ楽しみだ! ご相伴に預からせてもらっていいですか?」
「まじデ?!」
 レインの言葉に反応して、ヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)がレインとは逆に下から突き上げるような爆轟でカウンターしながらレインに声をかける。レインはすわ、女の子の誘い? とちょっとだけ期待したが、ネコチャン(雄)だったことに少しだけ落胆するがでもぼっちよりはちょっとマシかもと思い直す。
「でハ、さっさと食材をたおさないとネ」
「そのとおりです」
 ヴィゼアとレイン、上下の攻撃に貫かれ、ワイバーンが一層苦しげな鳴き声をあげた。
「さあ、大人しく狩られてください……!」
 爆轟の勢いを増しながら、ネコの目もまた爛々と輝きはじめる。
 ヴィゼアにとってこの巨大な敵は大きなステーキにしか見えない。
「竜の素材も剥ぎ取りましょう。とてもよい防具になります」
 ドラゴンは(ワイバーンなのだが)肉も美味い。無駄な部分がなくて好きだ。さあ、クリスマスのディナーになってくれ、とヴィゼアは風の弾丸を向け、狩人の、猟犬の顔に豹変していく。
 食事の前の狩りはとてもいいものだ。

 そんな派手に戦う彼らを傍目に、バル・マスケレード(エンドブリンガー・f10010)は着実にロープワークを利用し、伸縮自在の棘「久遠の《棘》」を高所に巻き付け体を引っ張り上げていく。
 巨大なツリーだ。いくらでも枝はある。器用にのぼると枝先に向かう。
 ばさりと、枝の葉をかき分けると、ワイバーンと目があう。
 おっといきなり本命かよ!
 ワイバーンが衝撃波を伴う咆哮をあげる。「視えた」。
 それは宿主の少女が持つ終焉を見通す未来視の瞳。バルは視えた衝撃波の軌跡をひょいとよける。
 瞬間の後、その軌跡通りに衝撃波がバリバリと大きな音を立てて折れて落ちていく。
「おっと」
 崩れる足元から別の枝にイバラを伸ばし、飛び移る。では反撃だ。
「ヒハハハッ! 《終焉》をプレゼントに来たぜ、ワイバーンさんよォ!?」
 ハイテンションのまま、バルは腰元からナイフを取り出しワイバーンを切りつけた。

 ついに本命のおでましだ!
 結城・蓮(チキチータ・マジシャン・f10083)の心はワクワクとする。暗殺者としてのボクの出番だ、と。
 まあ、冗談なのだけど。
 見上げれば上の方でハイテンションで笑う男……? いや女性? がいた。
 イバラで移動しながらワイバーンと戦っているが少々ピンチのようにもみえる。
 しかたないなと蓮は両手をかざして、無明の絃をワイバーンに伸ばす。
 さすがの巨体の動きを止めるほどにはいたらないが、多少は動きが鈍くなった。
 ふう、と一息つくと、バルに手をふれば、ヒーロー・マスクのその御仁はサムズアップをしている。
 役にはたったらしい。
「恨みはないんだけど、キミが暴れると子どもたちが悲しむんだ。悪いけど、地べたにひきずりおろしてあげるね」
 くん、と糸をひけば、少しずつだけれどもワイバーンの飛行高度が下がる。

「くそうちょっとでかくて高いところにいるからって見下しやがって……!」
 フック付きワイヤーを枝に引っ掛けながら、宇宙バイクをジャンプさせ高いところに登るのは甲斐・ツカサ(宵空翔ける冒険家・f04788)。
 最短距離を駆ける冒険少年は一気にワイバーンとの距離をつめる。
 枝の上を宇宙バイクで疾走しながら、フックをワイバーンに引っ掛ければビィン、とワイヤーが伸び切り宇宙バイクが空を舞い、ワイバーンの尻尾にギリギリ着地? する。 その勢いのままにワイバーンの尻尾から背中を疾走すると、レイガスターとクロノエッジを両の手に構えバイクから飛び降り落下の勢いのままにワイバーンを貫いた。
「しゃああ!」
 ツカサは少年らしく叫ぶ。首元に刺さった刃を嫌がり、ワイバーンは大きく首を振って遠心力でツカサを振りほどく。
 吹き飛ばされたツカサはワイヤーを伸ばすがイマイチたりない。
「しかたねーな!」
「いてぇ!?」
 バルの伸ばしたイバラがツカサの体を掴み強引に枝に戻す。
「お前むちゃするなあ」
「あはは、冒険しすぎたみたいだ!」
 呆れるバルの言葉にツカサが笑う。
「だが、そういう無茶は嫌いじゃねえ! まだいけるか?」
「もちろん!」

「あのワイバーン、話のコシをおるのに定評があるばかりか、今回は高所陣取っていい気になってやがるです。ぎゃふんと言わせてやるです。ぎゃふん。」
 ツリーの影目立たないように鳥型UDCを発動させた、雛菊・ひばり(人間のUDCエージェント・f05236)は半目で恨み言を言う。
 漆黒のUDCは自身のたいせつな相棒。苦しみから開放してくれたたったひとりの……共生するもの。
 あの人の髪の色にそっくりな鳥のUDCが傍らにいることがすこしだけうれしい……のだろうか?それでも安心することだけは確かだ。
「あいつのじゃまをしてやるですよ」
 そう相棒に話しかけると相棒はひばりの意のままに動き始める。
 ワイバーンの頭上からチクチクとヒット&アウェイ。
 あまりにも邪魔なのかブンブンと首をふり、意識が仲間たちからはそらされる。
 ダメージはたいしたことはない。しかし狙いは奏して、仲間たちがワイバーンの隙を狙い攻撃していく。
 ざまーみろです。もっと嫌がらせしてやるです。これはぼっちクリスマスが妬ましいという鬱憤バラシではないのです。ほんとうだよ?

 さてはて、攻撃ばかりが猟兵たちの花ではない。
 巨体の攻撃というものはただ単純に殴るだけでもそれなりのダメージにはなる。
 しかして、そのダメージから後衛術者を守る者がいる。
 伊兵・ミカ(PigeonBlood・f05475)。鳩の血の色の宝石を宿す少年だ。
 ワイバーンの攻撃にタイミングよく無敵城塞でガードする。
 彼のおかげで傷を負わなかった後衛はすくなくはない。
 彼のよく通る声はかなりの確率でワイバーンの気を逸らすことができた。
 「ほら、こっちだ!」
 透明な、宝石のようなその声は冬の空によく響く。
「お前の相手は俺だ!」
 後ろに守るものがいるというのは少年にとって、心強いものだ。
 それが守るという誇りであることに少年はいつ気がつくだろうか?

「予想してにげるんやったら、逃げ切れへんくらいの手数でせめればええんちゃう?
 ふふ、どないなってまうんやろ?」
 神威・くるる(神の威を狩る黒猫・f01129)は片手を振って黒猫を呼ぶ。
 ふりふり、ふりふり。
 手に持った猫じゃらしによばれるよう黒猫たちが現れる。
「黒猫ちゃんたち、よろしゅうな」
 にこりと、くるるが笑えば猫がなく。
 おいたてて、つめたてて、そんでかみついて。
 おちてきたら猫じゃらしであそんだげる。特性やから、ちょっといたいかもしれへんけど。
 くすくすくすくす。黒猫は嗤う。
 傷、えぐったら堪忍ぇ?
 黒猫たちがワイバーンに群がる。最初はよけていたものの、やがてどんどん避けることができなくなっていく。
「ワイバーンはんの血ぃてのめるんやろか?
 どないなお味するんやろなぁ」
 黒猫は扇情的にぺろりと自分の唇をなめた。

 『展開、VMAXガンナーズ』
 つぎはいよいよトビトカゲ狩り。ついぞさいきん似たようなトカゲに遅れをとったことが少々心に棘を残す。
「今度はそうはいかないさ!」
 ノノ・スメラギ(銃斧の戦姫・f07170)は手動で標的をワイバーンに合わせる。
『VMAXランチャー、射撃準備完了。コマンド?』
「おっけー、ゴー!」
 ノノは黒猫に落されたワイバーンにめがけて、一斉射撃とともに自らも飛び込んでいく。
 少しどころかとても危険な特攻だ。コケツになんとかとかいうだろう? と本人は嘯く。
『損耗率計算、DANGER、危険領域に入ります』
「それなりに鍛えてるんだ。ナノメタルコートを対物モードに」
『ラージャ、シールドデバイス自動防御を設定しますか?』
「もちろん!」
 ノノのアックスフォームの渾身の一撃がワイバーンに着弾する。
 ふらりとワイバーンが揺れる。
 ワイバーンも傷だらけだ。限界は近い。
「おでこの星のあざ、もしかしてあれが急所なのでは?」
 フェル・ドラグニエル(蒼翼の竜騎士見習い・f01060)が指摘する。彼女は守るものだ。故に対象が守っているものが何かがみえてくるのだ。
 どうにもワイバーンは星型のあざをかばっているようにみえた。だから指摘する。
「まだいけますか?」
 フェルはノノに尋ねる。
「もういっぱつなら」
「じゅうぶんです。合わせてもらってもかまいませんか?」
「おっけー、タイミングは、アインツバイドライで」
「ちょっと気取ってますね」
「後一撃なら気取りたくなるでしょ?」
「たしかに」
「ランチャーモード起動。残り全部つかって」
『ラージャ』
 
「アイン」
 ノノの合図にフェルが蒼玉の術剣・序を取り出し、全力魔法の詠唱をはじめる。
「あらあら、魔法攻撃ならまぜてくださいな」 
 シェーラが笑う。アンジェリカも頷いた。

「ツヴァイ」
「猫ちゃんもまだいけるんやで」
「鳥もいけるですよ」
 仲間たちもカウントにあわせて、準備をする。
 彼らの思いは一つにかさなっていく。

「ドライ」
「「「「「「「「いっけええええええええ!」」」」」」」」
 フェルの竜技・閃光と、ノノのランチャーモードを皮切りに、19人の猟兵たちの攻撃が星のあざに向かう。

 ドォオオン。

 そうして、彼らのすべてをかけた攻撃はワイバーンを倒すに至ったのである。
 猟兵たちはみな歓声を上げる。

 ――パン。
 柏手が一つ打たれた。
「来世あらば、次は和魂と生らん事を……」
 紅葉の祈りが空に解けた。
 

 さあ、クリスマスパーティをはじめよう!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『ツリー・クライム』

POW   :    できるだけ高いところへ飾りをつける

SPD   :    ふわふわモールを巻いていく

WIZ   :    たくさんの光を灯そう

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

■説明■
みなさまのご尽力でワイバーンは見事たおされました。

ツリーの下でたのしいクリスマスパーティをどうぞ!
(執筆タイミングの都合でちょっと遅れてしまいましたが)

持ち込みOK!
子どもたちは皆さんに御礼を言っています。
子どもたちとともにゆっくりと遊んでください。
傷はなおっているものとします。

遊びにだけきてくださってもかまいません。
できる限りみなさんのプレイングをひろいたいとおもいます。
好きに楽しくあそんでくださったら嬉しく思います!

ペアで遊びにきてもらったり、なかよしさんで遊んでもらってもかまいません。
では最終章お楽しみください。
シェーラ・メルフィーア
【WIZ】
沢山のランタンに火を灯しましょう。
それをつるして、皆の足元が危うくないように。

ツリーにヤドリギ飾り、その下でキスをする恋人たちを淡く照らすように。
みんな幸せに過ごせるといいわね。

私はいい肉食べられれば幸せ♪


アリシア・マクリントック
私は子供たちにプレゼントを配りましょう
お菓子やぬいぐるみ、刺繍入りのハンカチなんかもいいかもしれませんね。
高価なものは避けたつもりだけれど……大丈夫よね?
そうだ、マリアと遊びたい子がいるかもしれません。大きな動物と触れ合う機会はなかなかないでしょうからきっと喜んでくれるでしょう。こう見えておとなしくていい子だから、噛んだりしませんよ?
手が空いたら私も皆さんと一緒にパーティーを楽しみましょう。
パーティーなんてサロンばっかりだったから楽しむ余裕があるなんて久しぶり!たまには羽目を外しても怒られないよね?


マルグリット・エーレ
れっつぱーりぃない!てわけでね、パーティなのよ。ありがとう。ありがとう。
せっかくなので、パーリィナイツの様子を動画配信したろっとね。思ったのね。ドローンをどろんって呼び出してね。
したらばね、子供らにスカートめくりやらなんなやら、いっぱいいたずらされる様子が配信されるセルフ失敗というか、あかーん!ってやつに。

うう…ひどい実況事故。でもまあいいんじゃない。わたしかわいいし。
子供らがいたずらしたくなる気持ちわからんでも…って、早速めくらないで…

せっかく持ってきたケーキを途中で食べてしまった勝手にセルフ罪滅ぼしだから、怒らないけれど。怒らないけれど。

私が可愛いからって、ちょっとやりすぎじゃない?


難駄芭院・ナナコ
(真の姿が解禁されているので、折角なので御披露目!)
先程使った黄金果実活性法の影響で成長したままの姿でクリスマスパーティーに参加、全力で楽しんじゃいます

ふふふ、お姉さんは出来るだけ高い場所に飾り付けをしちゃいますわよぉ。
目指すはてっぺんです!そして一番頂点にはこの大きな光るバナナでライトアップしてメリークリスマスバナナです♪

真の姿補足:怪盗として活動する正式な姿。
仮面を被って素顔を隠して背丈も成長したお姉さん姿
バナナレディ口調で子供たちにはお姉さんとして振る舞うが、油断すると素の口調に戻ってしまう
「はーい、お姉さんと一緒にパーティーを楽しみましょうねぇ♪ …よしっ、アタイもバナナ食べるぜぇ!」


祝聖嬢・ティファーナ
子供たちよりも小さいのに【フェアリーランド】の『妖精の世界』に前に一緒になった紅葉(f03588)に人間の子供たちが喜ぶプレゼントを出し(出て来る不思議な様子も見せます)ながら、渡してもらいます♪
あとは、降る雪を【エレメンタルファンタジア】で“光”に変えてみたりします☆

雪は溶けて消えても“光”なら中々溶けないだろうから、ツリーの飾り付けの高い部分まで飛んで飾り付けして行きます☆
子供たちやプレゼントに『妖精の粉』で光らせてあげます♪

紅葉さんの頭の上に座ったりして、皆様とお話しします♪


ヴィゼア・パズル
立派なモミの木だな…
【エレメンタル・ファンタジア】を応用し雪の結晶の中に光属性を閉じ込めた物を無数に精製。ゆらり、ふわりと降らせ葉を柔らかに飾ろう。

宵の中浮かび上がる樹と飾り、パーティにはご馳走が並ぶだろうか。猫らしく少し高いところから和やかな様子とツリーの一景を楽しみたいな。
ホットワインとご馳走のプレート片手なら悪くも無い。

【属性攻撃】スキルを応用、樹々の上のみ出力を調整して、雪を振らせよう。
局地的なホワイトクリスマスの完成となるかね。

雪に飾りと光が反射し映えれば…
あぁ、……良い夜だ。


アンジェリカ・クリエムヒルト
私はお料理ができませんから、子供達と一緒になって、ツリーの飾り付けを頑張りましょう。
そうだ、美汐さん(平賀・美汐、f06401)さんも誘って差し上げましょう。せっかくお祝いするのだから、人数は多い方がいいでしょうし、彼女は年若い子供達ともすぐに仲良くなってくれるでしょう。
私も今日は、やさしいおねえさん、として子供達と一緒に楽しみますわ。


平賀・美汐
アンジェリカ・クリエムヒルトさん(f09434)にさそわれちゃったので、遊びに行くわ。
私もツリーの飾り付けを手伝ったり、子供達の遊び相手になってあげる。
えっ? 私はお姉さんなんだからね、お・ね・え・さ・ん! 背がちっちゃくても、胸がちっちゃくても、お姉さんなんだかは!
でも、たまにはこういうのもいいものね。
せっかくのお祭りなんだから、みんなで一緒に楽しみましょう。


モン・サンシン
うみゃっ、やっとみんなと遊べるけどその前におやつ入りプレゼントのセットと【POW】で得意の木登りで飾り付けしたーい!それが終わったらみんなと遊ぶよー、うみゃー!


彩波・いちご
【恋華荘】で一緒に暮らしてる蓮さん(f10083)と一緒に参加です
戦闘には参加できなかった分、ここで盛り上げ頑張りますよー♪
温泉街ローカルとはいえ、アイドルの本領発揮です
サンタガール姿で蓮さんのマジックショーのアシスタントしますね♪
え?性別は内緒です

「さー、みんなー!素敵なマジックショーの始まりだよー」
司会して蓮さんの紹介して
私の周りで紙吹雪や鳩が舞うのを大袈裟に驚いてみたり
子供達の笑顔のために、目一杯道化に徹しますね

張り切りすぎてちょっと足を滑らせて、蓮さんに抱きつく羽目になってお姫様抱っこされますが、にっこりと笑顔をむけて、アドリブで場を繋ぎましょう♪

「蓮さん、私もすごく楽しいですよ♪」


結城・蓮
【恋華荘】の彩波・いちごさん(f00301)と一緒に
サンタガール姿のいちごさんにアシスタントになって貰って、子供達にマジックを披露するね
仕込みトランプを紙吹雪に変えていちごさんの周りに散らしてみたり、持ってもらったシルクハットの中でハンカチを鳩に変えたり。大袈裟で派手なのが喜ばれるよね
いちごさん、可愛いからきっと大人気だよね。実は男子らしいけど。ボクもまだ信じられないけど

いちごさんが転びそうになっても、慌てず抱きとめるよ。お姫様抱っこで
大丈夫ですよ、お姫様。なんてね

山賊にワイバーンなんてありがちな脅威なんだろうけど、やっぱり当事者としてはホッとするよね
みんなの表情が明るくて嬉しくなるね


伊兵・ミカ
ぼっち参加も、いいのかな…(キョロキョロ)
光を灯して回ろうかな
ゆっくり静かに

薄暗いほうへ行って、みんながワイワイしてるのを眺めるよ
こうしてるのが一番楽しい
誰かが幸せにしてるのがいいんだ

卑屈でもなんでもなくて、ええっとなんていうんだろ
俺にはまだ、自分で楽しむのが眩しすぎるのかな
幸せな誰かを見てるだけで今はいいかな

…誘われたらもちろん混じるけど(照れ


橘・焔
○心情
…無事に仕事を終えた後は、やっぱりご褒美だよね♪
少し遅めのクリスマスケーキだって、嬉しい美味しいに変わりはないから

【SPD】身軽さと快足を活かしてツリーを駆け上がりつつふわふわモールを巻いていく
「フフーフ、私の速さについてこれる?」
※同じ行動をとる猟兵達がいたら、どっちが多く巻けるか競争を仕掛けてみる(勝敗はマスター裁量にお任せします)
※もし同じ年代の猟兵が相手だったらなお一層燃える

ひとしきり巻き終わったらツリーを駆け下りてケーキとジュースを頂く
※ツリー登りで競った猟兵がいたら勝負を祝って乾杯
「…オブリビオンが蔓延る厳しい世界だとしても、こういうひと時の楽しみくらいあっても良いよね」


甲斐・ツカサ
とにかく高く登って☆(飛竜じゃない方)をつけるよ!
こういう時はフック付きワイヤーが便利だよね!
でも、本当の星はもっとずっと高い空にあるんだぜ、って子供たちに嬉しそうに教えよう

そのままいろんな冒険の話を
星の海を行く船や、魔王が封じられた地下迷宮、朝を待ち続ける夜の国……この世界にはオレだってまだ知らない色んな冒険が待ってるんだ!
だから、オレはそういうのを求めて、冒険の中で生活して、冒険を家にする……冒険者よりもっと冒険に入り浸ってる"冒険家"なのさ!


帰ったらポップさんにもお土産あげないとね!
蜂蜜で作ったあの世界のキャンディみたいなのをもらって来れたら良いな
メリークリスマス、ポップさん!




「さー、みんなー!素敵なマジックショーの始まりだよー」
 彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が子どもたちに呼びかけると、子どもたちはキラキラと目を輝かせて大きな拍手をする。
 その拍手にうんうん、といちごは頷く。サンタガール衣装のいちごは温泉街のローカルアイドルとはいえ、華やかな美少女にみえる。
 おねえちゃんかわいい! と子どもたちは大喜び。その言葉にいちご本人はまあ、性別は内緒なのだけど、と内心舌をだした。
「では、稀代のマジシャン、RENさんですよ~、さーみんなおっきな拍手!」
 いちごは片手を大きく広げ、結城・蓮(チキチータ・マジシャン・f10083)を呼ぶ。
 紹介された蓮はシルクハットの中からトランプを出すと、子どもたちにみせてシャッフルする。
 子どもたちの目が十分に集中したところで宙空にトランプを投げればトランプは紙吹雪にかわり舞う。
 いちごも子どもたちと大喜びで歓声をあげる。
「さすがのRENさん、すごいです!」
 今度は蓮は子どもたちにシルクハットの中身をみせた。中身は空っぽ。その中にましろいハンカチをいれて、また子どもたちにみせる。
「ワン、ツー、スリー」
 シルクハットをタクトで叩けば、数匹の白い鳩が飛び出し、子どもたちが大喜びで手をたたく。
 これくらい派手なほうが嬉しいよね、と蓮は微笑む。
「わぁ、わぁ、すご……うきゃっ」
 本当は盛り上げ役として大げさに驚いていたいちごはいまやほぼ観客と同じくらいにはしゃいでいる。もちろん司会の仕事はわすれてはいないが、蓮のマジックがすごいのだからしかたない。
 夢中になって足元がすこしおろそかになったいちごは転びそうになってしまう。
 蓮は慌てず抱きとめる。
 そのままお姫様のようにいちごを抱き上げると「大丈夫ですよ、お姫様」と微笑んだ。
 子どもたち(主に、少女たち)から黄色い歓声があがる。
「あはは、お姫様になっちゃいました。王子様RENさんに抱きとめられたい女の子はいますかー?」
 とアドリブで水を観客にむければ、女の子たちはほほを染めてきゃーと騒ぐ。
「なんだか、皆の表情が明るくてたのしくなるね」
「はい! 私もすごく楽しいですよ♪」

 アリシア・マクリントック(旅するお嬢様・f01607)は狼のマリアとともに子どもたちにプレゼントを配る。
 豪華なプレゼントになりすぎないように、品のいいプレゼントを慎重に選んだ。……はずだ。
 お菓子の詰め合わせにトナカイや狼のかわいいぬいぐるみ、それに綺麗な刺繍入りのシルクのハンカチーフ。
 子どもたちはもらったプレゼントの包をあけると嬉しそうに微笑みアリシアに次々にお礼をいう。
 子どもたちが遠巻きにマリアをみている。アリシアは微笑んで「噛まないから大丈夫」といえば、こどもたちはおずおずと手を伸ばす。
 もふ、と背中に触れると柔らかい感触に子どもたちはわいわいとマリアのまわりにあつまり、大喜びでもふもふするが、当のマリアは気持ちよさそうに尻尾を振る。
「ね、このこはおとなしいいい子なのよ」
 子どもたちは次第に大胆になり全身でマリアにだきついたりする。
「こら、乱暴にしちゃだめよ。そんな悪い子にはマリアががおーっておこっちゃうわよ」
 両手の指先をまるめてがおーと怖い顔でアリシアが脅せば、子どもたちはきゃーと逃げていく。
 アリシアの参加するパーティは普段はサロンでおしとやかにするものだった。だけれども今日だけは羽目をはずしてもいいよね、とはしゃぐアリシアだった。

 れっつらぱーりない。お昼だけど。
 せっかくだから動画配信したろ。ドローンをどろんとよんで。いい? ここわらうところ。だってわたしはかわいいし。
 マルグリット・エーレ(秘せるフラクタル・f09722)がドローンのカメラを向けて配信をはじめる。
「ワイバーンたおしたよー。くりすますぱーりない」
 すると悪ガキどもが彼女のまわりをくるくるとまわりはじめる。
「こどもたちいっぱ……」
 あろうことにこどもがドローンのカメラがまわっているというのに盛大にスカートをめくってしまう。
 もちろんここで視聴者がどどん、とふえた。
 みえ みえた みえ みえ みえ みえた ぴんく みえ みえ
 そんな字幕が流れる。
「あかーん、実況事故」
 そりゃわたしかわいいししかたないとはいえ!
 悪ガキたちの行動はエスカレートする。むなもとをさわったり、スカートをひっぱったり。
 ぐぬぬ、そりゃケーキはこっそりたべちゃいましたからセルフ罪滅ぼしだから怒らないけど?
 ガキありがとう そのばにいたかった ぱんつぬがせろ ここはぶら線はずしだろ!
 そんな過激な字幕もながれてきたところで、涙目のマルグリットがドローンのカメラを止めた。
「わたしがかわいいからってやりすぎ!」
 我慢の限界を超えたマルグリットが叫べば悪ガキどもは蜘蛛の子をちらすように逃げるのだった。

 ふっふっふ。真の姿! お披露目だ!
 難駄芭院・ナナコ(第七斉天・f00572)は黄金果実活性法の影響の仮面のセクシーガールのままの姿でパーティを楽しむ。
「さあて」
 ナナコはてっぺんを見上げるとにんまりと笑う。
 取り出したるは光る大きなバナナ。一番頂点に飾ってやるのだと登り始める。
 てっぺんに何かをかざりたいのはナナコだけではない。
 甲斐・ツカサ(宵空翔ける冒険家・f04788)もフック付きロープをつたって、星をかざりにいく。
「あら、少年。あなたも頂点をめざすのかしらだぜ?」
「うん! 負けないよ!」
 二人は頂点目指して競争をはじめる。
 そこに乱入するのは橘・焔(転生のオデュッセイア・f01608)。
 勝負の匂いには敏感だ。彼らは年齢も近い、それならなおいっそう燃えるしかない。
「フフーフ、私の速さについてこれる?」
 身軽さと快足を生かして、駆け上がりながら、ふわふわのモールでデコレーションしていく。
「メリークリスマスバナナです♪」
 一歩先んじたのはナナコ。
「うわ! 悔しい!」
 頂点に飾られたバナナをみてツカサと焔はすこし頬をふくらます。
「折衝案でバナナの上に星をのせましょう!」
 ナナコの提案にぱぁっとツカサが笑顔になる。焔もそれはいい、と喜ぶ
 三人は星バナナをかざりつけると地上におりたった。
「はーい、お姉さんと一緒にパーティを楽しみましょうねえ♪」
 ナナコが待ち構えていた子どもたちと手をつないで微笑む。
「よし、アタイもバナナたべるぜぇ!」
 お姉さんぶっていたナナコはテーブルにのっているバナナをみるやいなや、バナナレディからいつもの口調にもどってしまっている。あなおそろしや、バナナ。
「せめて、勝負を祝って乾杯しよう!」
 そう言う焔にナナコとツカサがジュースのはいったグラスでお互いを称え合った。
 カチンというガラスの音とカンパイの音頭に焔は楽しくなる。
 この世界。自分の世界、誰かの世界。6つの世界にはオブリビオンがはびこって、誰かに不幸をもたらしている毎日がつづいている。それでも。
「……オブリビオンが蔓延る厳しい世界だとしても、こういうひと時の楽しみくらいあっても良いよね」
 焔は皆の、子どもたちの笑顔をみてそう思う。
 そして、焔は彼らを守らないと、そう強く思い直すのだった。
 ツカサは星バナナを見上げるこどもたちを見つけると本当の星はもっと高いところにあるんだぜと笑う。
「どんなおほしさまがあるの?」
 そう尋ねる子どもたちに、ツカサは冒険譚を語り始める。
 星の海を行く船、魔王が封じられた地下迷宮、朝を待ち続ける夜の国、それからそれから。
 沢山の冒険譚に子供達の瞳が輝いた。
「でもさ」
 ツカサは空を見上げる。
「まだみたことないものがオレにはたくさんある。冒険はまだまだ沢山オレをまっている。
 だからそういうのを求めて冒険の中で生活して、冒険を家にする――冒険家なんだ!」
 その言葉に子どもたちは大喜びし、キャンディを財宝(トレジャー)だといって、ツカサにプレゼントした。
 キラキラ輝くはちみつ色のキャンディはほんとうに宝石のようで。
 ツカサは子どもたちにお礼をいうとお返しに、冒険で得たキラキラ光る石ころをあげると子供は宝物のように大事に胸に抱いた。
 ああ、そうだ。はちみつ色のキャンディをみて思う。
 ポップさんにお土産としておすそ分けしよう。

「うみゃみゃ」
 モン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)ははしっこく、ツリーにオーナメントを飾り付ける。
 真っ赤な玉に、きらきらひかるおさかなに。柊にりんごに、ステッキに。
 たくさんたくさん飾り付ける。かざりつけるたびにツリーは華やかになっていくのがなんだか嬉しい。
 おやつ入りのオーナメントは子供でも届くような低い場所につける。
 それでも届かなかった子供には手渡しでお菓子いりのオーナメントを渡す。
 こどもは嬉しそうにモンのまわりをくるくるとまわる。モンもそれが楽しくて一緒に回ればちょっとしたダンスパーティになってしまう。
「うみゃー、たのしいね」
「うん、ねこさんももっと踊ろう?」
 子どもたちにさそわれ猫は踊る。

 アンジェリカ・クリエムヒルト(人間のマジックナイト・f09434)は(平賀・美汐・f06401)を誘って、パーティに参加する。
 アンジェリカはお料理はつくれないから子どもたちと飾り付けを担当する。
 あか、みどり、きんいろ、沢山の色とりどりの飾りは宝物みたいでワクワクする。小さな少女が、高いところにリボンの形の飾りがつけたいという。アンジェリカは少女をだきあげれば少女は大喜びでオーナメントを結びつけた。
「うふふ、素敵です」
「えへへ、がんばったよ」
「あなたも、だきあげてもらう?」
 背伸びをしてオーナメントを飾り付けていた美汐に子どもが話しかけた。
「えっ? 私は私はお姉さんなんだからね、お・ね・え・さ・ん! 」
 美汐は頬をふくらませながらおねえさんを強調する。
「ええ~」
「背がちっちゃくてもお姉さんなんだからね!」
 むねもちっちゃいけど、その言葉はきこえるかどうかの大きさで。乙女にとって胸の大きさというものはとってもデリケートな問題なのである。
「ふふっ」
「ねえ、アンジェリカ? 今わらったでしょう?」
「ううん、笑ってないですよ。ホントですってば!」
 友人とそして子どもたち。きゃっきゃわいわいすごすお祭りはとても楽しい。
 こんな時間がいつまでも続けばいいとも思う。
「さあて、お料理も食べにいかないとね」
「そうね、じゃあ、飾り付けはここまでにして、みんなでごはんをたべましょう」
 アンジェリカの言葉に、子どもたちは手をあげてはーい! と答えるのだった。

 伊兵・ミカ(PigeonBlood・f05475)はキョロキョロと周りをみる。
 楽しそうな光景。一人で参加したものの、真ん中のほうはなんとなく居心地がわるい。
 そっと薄暗いところで座る。
 ワイワイするその楽しそうで幸せそうな光景が嬉しくて。
 誰かの幸せを見つめているのが一番楽しく思う。
 それは決して卑屈なわけではなくて。
 言葉には表しにくいのだけど、自分で楽しむということがわからないのだ。眩しくて、綺麗で。それをみているだけで十分に自分もまた幸せなのだ。
「んもー、おにいちゃんなにしてるの?」
 女の子が腰に手をあてて頬を膨らます。
「皆をここでみてるのが楽しくて」
「そんなの嘘だよ」
「嘘じゃないよ」
「あのね、皆と楽しくあそぶほうが絶対たのしいよ」
 女の子はミカの手をひく。
「だからね、お兄ちゃんも一緒にあそんで?」
 そういわれてミカはめをぱちくりとさせる。
「えっと」
「もんくはきかないよ! はやくいこう! お料理がなくなっちゃう」
 そんな少女の気遣いが嬉しくて、なんだかこそばゆくて、不思議な気持ちになる。
 ああ、これが、『楽しい』という気持ちなのだろう。

 立派な木だ。
 ヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)は木を見上げ目を細める。
 ふと、いいことを思いついた。
 エレメンタルファンタジアを起動し、雪の結晶に光属性を組み合わせた、雪のオーナメントを沢山つくる。
 それを木に飾れば幻想的なツリーを演出できる。
 下からみていた子どもがきれいきれいと騒ぐのを、すこし自慢げに微笑んで見下ろした。
 ヴィゼアはホットワインと料理ののったプレートをもってとんとん、と身軽にツリーに登る。
 パーティの和やかな様子を肴にのむワインはとても美味しい。
 少しスパイシーに味付けられたワインは体を芯からあたためてくれる。
 また、ウィゼアは素敵なことをおもいつく。
 氷属性のスキルを応用し、調整したそれは局地的に優しく降る雪。
 その美しさにウィゼアは喉を鳴らすと、食事を続ける。
 下ではこどもが雪が降ってきたとよろこんでいる。
 そのうちに、自分が降らせているものでもない六花が空から舞い落ちる。スキルの影響かはたまたどこかにいる神様の思し召しか。
 局所的なはずだったホワイトクリスマスは全体的になったようだ。

 雪は解けてしまってなくなるけれど。
 祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は降ってくる雪をエレメンタルファンタジアをもちいて、光にかえる。
 光ならそう簡単にはとけないから。
 雪雲に少しくらくなった空から星が降ってきたかのようなその光景にみな、ほう、とため息をつく。
 星がふってきた、と子どもが声をあげる。
 それがうれしくれティファーナは妖精の粉を振りまきながら飛び上がる。
 そしてオーナメントに妖精の粉をかけて光らせ、子どもたちへのプレゼントにも粉をかけひからせていく。
 それが物珍しくて近づいてくる子どもにも粉をかけると子どもも光る。
 子どもたちはうれしそうに走り回る。
 そんな子どもの頭の上に座って歌い始めると子どももまたうれしそうに歌い始めた。
 ジングルベル、ジングルベル。

 シェーラ・メルフィーア(百味・f02300)は飾られたランタンに火をともしていく。
 ゆっくりとパーティ会場は黄昏にそまっていく。
 こどもたちは帰るじかんだ。足元にはきをつけてね、とシェーラは微笑む。
 そうだ、とシェーラはツリーにヤドリギを飾る。
 クリスマスの夜、ヤドリギの下にいる女の子にはキスをしていい。そんな伝承はこの世界にはあるのだろうか? 誰かがそんな幸せを得ることができるといい、そんな優しい願いをこめ、ヤドリギの周りに淡いライトを飾る。誰かが気づいてくれるといいな。
 夜のクリスマスの準備を整えたシェーラはパーティ会場に向かう。
 きっとあのテーブルには美味しいお肉が山積みのはずだから。
 大好きなお肉をお腹いっぱいたべれたら私は幸せ。誰かの淡い幸せ(ロマンス)をねがった女自身は花よりだんご。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2018年12月27日


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#アックス&ウィザーズ
#クリスマス


30




種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト