3
仔、ギガントピテクスの奇怪な事件

#UDCアース


●神を隠すならば?
 少女達は天を仰いだ。
 少女達は宇宙を仰いだ。
 されど其処に太陽は無く。
 白い天蓋すらも存在しない。

 影だ。巨大な影が、少女達を覆い尽くしたのだ。

 普通ならば叫ぶだろう。普通ならば気を失うだろう。
 其処には怪物が存在した。
 誰も視た事のない、キュクロープスのような。
 ――ありがとうございます。
 骸の海から浮上した、美しくて愛らしい、私達のご主人様。

●邪神担当と奇怪な事件
 誰が如何に見ても、男は狂気に慣れていた。
「クカカッ――貴様等。此度も邪神どもを蹂躙する依頼だ。悦び給え」
 常以上に昂揚したロバート・ブレイズ(Floating Horror・f00135)がケタケタとグリモアを弄りながら、猟兵達の反応を窺う。邪神騒動に此処まで興奮する爺は存在しないだろう。兎角。彼は資料を捲りながら説明を再開する。
「貴様等には某所で発生した神隠しを調査してもらう。情報収集から始まるのは基本の基本だ。若者の集団がとある建築物にて失踪する多々。もはやお約束に成りつつある『類』だが見棄てる選択肢は皆無。全力で探索し給え――ああ。噂によると『少女』の行方不明率が高いようだ。理由は貴様等の腕で解くが好い。近所の人などに訊くのも要だろう――あとは。俺の予想だが此度の邪神は巨大。予知で視えた影は人間の数倍と思考すべき。取り敢えず。油断も慢心も殺して向かえ。良き結果に期待する」
 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。
 今回も邪神案件。
 宜しくお願い致します。
213




第1章 冒険 『集団神隠し事件』

POW   :    雑居ビルの一室をくまなく捜索する

SPD   :    繁華街の人々に事件と関連のありそうな話や噂を尋ねる

WIZ   :    失踪者に共通する行動や過去を調べる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

 たとえば。違う種族で争いが起きた場合、原因とは何だろうか。猟兵達が召喚された場所は『在り来りな』建築物。異様でもない静かな空間――三階建てだろうか――だ。されど『目星』を振るまでもなく理解可能な事柄がひとつ。
 酷く三階が大きいのだ。重ねて。其処だけ窓がない。何が巨大な生物でも飼っているのだろうか。UDCの類が存在するならば――だが。先ずは一階と二階の調査だ。慎重に動かねば巣に囚われる。
 勿論、周辺調査も重要だろう。情報は無意味と思われるものから『生じる』理だ。為すべき事柄を成すが好い。
リリィ・ドラグヴァンディル
▶︎任務目標
目標、調査…オーダー登録完了。
索敵モードを起動、スキャン及び目視調査を開始します。
…何が在ろうと、起ころうと、私はただ任務を遂行するのみです。

▶︎調査
二階に上がり、フロアのスキャンを開始。
生体反応、魔術式反応、UDC反応を探索、該当する反応があった場合はデータベースに接続し反応パターンを解析します。
生体反応がある場合は救助、UDC反応であり単騎で対処可能な戦力であればメガビームランチャーによる【フルバースト・マキシマム】にて【一斉射撃】で殲滅、術式反応の場合はサンプルを採取して詳細解析を行いましょう。
「フェイズ1終了…フェイズ2に移行します…」

▶︎アドリブ歓迎、NG無し



少女は美しい。だが。綺麗な薔薇には弾が在る――リリィ・ドラグヴァンディル(紅百合・f15918)の双眸(索敵モード)に映るのは建築物の一階部分。其処には目立った武装も人影も魔力も無く、オブリビオンの気配は皆無。機械的な瞳には任務遂行の覚悟が宿り――何が在ろうと、起ころうと――少女(ヤドリガミ)は逸らさない。
 邪魔する存在も壁と成る物質も視得ないのだ。慎重に慎重を重ねて一階を『視』た後、二階への段を踏み始める。スキャン開始……魔術式反応無し。生体反応無し。UDC反応――有り。パターンを解析します――走る音。齧る音。何かを掴み、跳ねる影。酷く小柄な集団が群がる気。此れは。単騎での対処『容易』だ。
 召喚された武装は彼等を狙うには大き過ぎた。否。過剰だと思われるほどに高威力だったのだ。一斉に発射された光線が影も形も無く、不可解な反応に降り注ぐ。断末魔も聞こえない。されど正解だったのだ。先に攻撃された場合を考えると――フェイズ1終了…フェイズ2に移行します。

成功 🔵​🔵​🔴​

夷洞・みさき
邪神に神隠し、ね。被害者の用途は色々思いつくけど、見逃せるような事じゃないのは確かだね。
誰かが集めたのか、犠牲者自ら集まったのか気になるね。

【POW】
この建物自体、まともじゃないだろうし、自身に釘を刺して【呪詛耐性】を強化。
【呪詛耐性】の反応を指針に影響が顕著は所へと向けて調査する。

建物の所有者、失踪者の身元がわかるものを建物内から捜索。
三階はきっと『何か』の寝所だろうから、そこ以外で情報を集めよう。
失踪者に偏りがあるなら、共通点はありそうだし。


三階以外に失踪者が隔離されていたりするかな。
【掃除】【野生の勘】【聞き耳】で不自然に綺麗になっている所や隠し通路みたいな物が無いか気を付けよう。



上階からの轟きを耳に、夷洞・みさき(海に沈んだ六つと一人・f04147)は探索を始める。魚混じりのキマイラは傍から見れば死神だろう――被害者の用途は色々思いつくけど、見逃せるような事じゃないのは確かだね――想像しても顔色一つ変えないのだ。咎人を殺して魂を扱う、彼女にとっては日常と解せる。ぐさり……美しい鉛色が赤に濡れる。化粧はグロテスクを殺さず、刺さった『みさき』に耐性を施す。呪いと呼ばれる雷を発見する為に――誰かが集めたのか、犠牲者自ら集まったのか気になるね。
 失踪者の身元が判るものを探すのだ。彼等彼女等が呪われた場合、八寸の放つ輝きも増す――三階はきっと『何か』の寝所だろうから――集まったものは可愛らしい人形。綺麗な宝石。派手なお菓子……成程。噂によると『少女』の行方不明率が高い、だ。共通点が良く視得る。隔離されている可能性を脳髄に容れて。
 探すべきは隠し通路だ。失踪者が『洗脳』など成されずに隔離されて在るならば『地下』の有無も想像するが最善。如何やら勘に頼っても『無い』らしい。

 もう『遅い』のか。

成功 🔵​🔵​🔴​

奈々詩・空
【SPD】

神隠しってこわいっすね
ただ居なくなったってことはわかってるなら誰かしら何か知ってる可能性が高い
知らなくてもその人は知らないってことがわかるので問題はありません

ここは【対人情報収集淫魔】で私よりも年上な方々に神隠しについて聞いてみるかの。
あたいが直接聞いても遊びと勘違いされちゃうかもしれませんし。
そんでもって聞いてる間にうちは同い年か年下くらいの子達を探して噂について聞いてみましょ。
子供の噂話って結構真相に近いことってある気がしますな。



奈々詩・空(日々を過ごす・f00083)は記憶喪失で在る。しかし神隠しとは怖いものだ。己の精神と自らの肉、何方も失くしてしまうのだから――誰かしら何か知ってる可能性が高い。知らなくてもその人は知らないってことがわかるので――年上の方々に訊ねるべきだ。召喚されたのはサキュバスと呼ばれる種族の霊体。人を魅了させるのに特化した存在は強力な助っ人に成るだろう。ご奉仕はご褒美と同等なのだ。
 あたいが直接聞いても遊びと勘違いされちゃうかもしれませんし――記憶喪失は過去の諸々を落とす事で、現と未来は常々明るい。経験は少なくても濃密な時を貪れば、自ずと正解に辿り着く。彼女は賢いのだ。
 迫る淫魔は男性を寄せる。神隠しとは如何なるものか。行方不明の少女に共通点は――根こそぎ奪取するかの如く、サキュバスは翼を揺らして笑う。得られたものは『独りぼっち』『何かにのめり込んでいた』等。若者の興味本位が、自分は特別だと思う在り来たり――あとは子供に訊ねるのみ。同年代の方が真相に近い可能性。

 ねえ。ねえ。何でも。あそこにはちっさなお猿さんがいるらしいよ。
 たっくさんの! いっぱいいっぱい!!!

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
邪神騒動に此処まで興奮する爺は存在しないだろう
そうですね! 最近張り切り過ぎだろ……回転よりはまあ、いいか

兎も角、徹底的な調査をだな
邪神様、そろそろ働いてくれよ
一階の方を先ず見て、何も無い事を確認するんだ
俺は外回りからネットでこの辺りの情報を調べつつ
失踪絡みなら警察関係のデータベースをハッキングだ
一通り調べた結果から邪神様と合流して二階を調査する

内蔵無限紡績兵装で迸る蜘蛛糸を飛ばして三次元マッピングだ
糸の這う先が道、未知の攻撃があれば毒を流してやる
開かない鍵は開けながら前進して罠の知識で危険を見切る

まあ多少の痛みは耐える覚悟を持ってだな
未だだぞ、未だ食うな
この先は御馳走の山らしいから落ち着けよ



邪神騒動に此処まで興奮する爺は――そうですね――日常に塗り潰された本質など、数か月も経てば出現するものだ。最近張り切り過ぎだろ……回転よりはまあ、いいか。されど回転させるべき事柄は徹底的な調査で在る。再来するのは。最も信頼出来るのは。自らの中に存在する蜘蛛で、第四と記された女学生風の邪神と解せる。最近は大飯喰らいの彼女だが――そろそろ働いてくれよ。虻須の切実な願い。
 先ずは一階に『なにもない』事を邪神に確認させ、己は合間に電子の海へ。建築物の周囲を観察しながら失踪事件についてハッキング。警察のデータベースならば――人名が並ぶ。写真が並ぶ。住所が、家族構成が――九割が女学生風の邪神じみた『人』で在った。瞳の濁った、人生と世界を否定するような。
 続いて踏むのは二階への段。先程の轟きからUDCが存在するのは確実だ。展開される蜘蛛の糸が途中で『弄ばれ』る。子供が玩具を見つけて振り回すような感覚だ。勿論、無邪気な幼子が『脅えない』『怯えない』のは可笑しい。毒を這わせて無力化すべき。探索に邪魔な連中は麻痺させるに限る――未だだぞ、未だ食うな――鯛を咀嚼する為に正気を保て。この先はご馳走の山らしいから落ち着けよ。

 罠や鍵が見当たらないのは『誰かを招き入れる』在り方か。

成功 🔵​🔵​🔴​

輓馬・桜
【WIZ】
UDCにはUDCを。
というわけで[サモニング・ガイスト]で呼び出したUDC、古代日本の兵士そのものの姿をした幽霊を引き連れて、失踪者に共通する行動や過去を調べます。
1人では気付かないことも、2人でなら気付くかもしれませんし、誰かと相談すれば考えを整理することもできますからね。
えっ? 相手は幽霊で古代人なのにまともに会話が成り立つのかって?
安心してください。そのための[コミュ力]です。
「なるほど、そういう考え方もありますね! 流石です!」



ランドセルと帽子、制服は輓馬・桜(人間のシャーマン・f17773)を見た目で解り易く彩る。目には目を歯には歯を――UDCにはUDCを――小学一年生兼エージェントの二つの貌が古代の戦士を召喚する。探索に向くとは思考し難いが、此れはシャーマンの腕の見せ所だろう。一人よりも二人だ。二人で失踪者の過去や共通点を探り出せば万々歳――誰かと相談すれば考えを整理することもできますからね。
 周辺住民の言葉は聴いた。警察のデータベースにも繋がった。ならば彼の成すべき事柄は『霊』への接触だろう。古代の戦士とも『コミュニケーション』可能なノリと勢いは並の人間では不可能――なるほど、そういう考え方もありますね! 流石です――やはり少年特有の思考回路が存在するのだ。一般的な存在では解せないもので。
 兎角。少年の前に出現したのは少女の霊だ。ふわふわと逃れようとしても動けないようで。声を掛けると悲鳴を上げた。

 助けて! あたし。あたしは……ご主人様。ごめんなさい!

成功 🔵​🔵​🔴​

村井・樹
鬼が出るか、蛇が出るか、とはよく言いますが。
……それ以上に質の悪いものに往々にして出くわすのが、猟兵の宿命、なんですよねぇ


建物内を探索、『世界知識』と【秘匿するべき禁忌の術式】を併せ、それらしい儀式場や祭壇、教団らしい目印などを探してみましょうか?

『視力』を以て、細かな証拠も見逃さないよう、綿密に『情報収集』を。
近辺の方々に私の行動を見とがめられようものなら、『誘惑、催眠術、コミュ力、言いくるめ』で、逆に相手を協力者へと変えて見せましょうか?

得た情報は即座に整理を。
「メメ君、きみはどう思います?」なんて話しかけてもみたり。
……『不良』は、こういう雑談には全く靡いてくれませんからね。


アウル・トールフォレスト
人がいなくなっちゃうの?
それじゃあ探してあげなきゃね
迷子は寂しいものね

【戴冠・百獣支配】を使用
周辺にいる子たちに呼びかけて、建物について訪ねてみるよ。
後は建物の中に入って探索。ついてきてくれる子がいるなら一緒に探してもらうよ。(誘惑、動物使い、動物と話す)(野生の勘、聞き耳、視力、追跡)

おっきな影かぁ…わたしと同じような感じ?
その神様もおともだちがほしかったのかな?



鬼が出るか、蛇が出るか――村井・樹(Iのために・f07125)が。『紳士』が言葉を漏らす。猟兵とは埒外の存在で在り、埒外と遭遇する運命に在るのだろうか。『僕』の為にも面倒事は――それ以上に質の悪いものに往々にして出くわすのが、宿命、なんですよねぇ――思考を依頼に傾けよう。『紳士』的に探索を成すのだ。真似事を。贋作を。本物に最も近く始めよう。建築物内部、一階をぐるりと目視。其処から教団の印が儀式の痕跡が無いのか否か。模倣と共に――解った事柄は単純だ。儀式は『印』や『祭壇』などの道具に頼らないもの。即ち、人間の肉体だけを使用した類。
 視認出来たのは古い書物だ。人体についての、よくある、図鑑――折り目が在った。それは生命の神秘。仔の誕生を記した頁。嫌な汗が垂れるのは気の所為か。此れは欲『在る』ものが……メメ君、きみはどう思います?
 可愛らしい揺らめくUDCが目玉を輝かせ、ゆさりゆさりと『紳士』に触れる。上を示して、歩ませるように……『不良』の声は聞こえない。此処には『紳士』と『彼もしくは彼女』だけで。段を踏む。

 続けて出現したのは少女で在った。アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)と称される、巨躯の無垢なる生命体(かいぶつ)だ。笑みを浮かべておともだちを――人がいなくなっちゃうの? それじゃあ探してあげなきゃね――迷子はとっても寂しいからね。少女が呼び出したのは複数の小動物。鴉や雀や鼠や猫他、おともだちが鳴き始める。ついてきてくれる子と一緒に、失われた誰かを探すのだ。『高き森』の緑色が、隅々まで舐るように。観察する。歓迎する。おともだちとかくれんぼ――おっきな影かぁ…わたしと同じような感じ?
 神様も友達が欲しかったのだろう。そうに違いない。怪物(少女)はみんなを引き連れて、気付かぬうちに上階へ。轟音は既に止んで……小さなUDCの類も視得ない。ならば三階へ。確実に『存在する』だろう深部へと。狂気の巣窟へと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『邪神の女エージェント』

POW   :    素敵でしょう? 見て、私の子供たち
【身体に宿したUDCの幼生 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    ありがとうございます、わが主
対象のユーベルコードに対し【敬愛するUDCの息吹 】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    これが私のご主人様の恩寵よ
【憤り 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【粘つく触手を持ったUDCの棲む壺】から、高命中力の【抵抗の意志を喰らう触手】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

 失踪者は容易く発見された。洗脳されたのか。自らで堕ちたのか。理由は不明だが、少女達――異常なほどに成長した少女達が、猟兵達の眼前に立ち塞がる。小さな仔(UDC)どもが騒々しく、キイキイと威嚇の声を上げた。猟兵達は理解出来るだろう。

 彼女達はUDCの仔を――ご主人様の為に!
リリィ・ドラグヴァンディル
▶︎任務目標
ターゲットスキャン、対象のヒューマンを眷属化したUDCと認定、救助不能。
戦闘レベル確認…ドラグヴァンディルにて一掃します。

▶︎使用UCと戦法
UC【DAT-X101《ドラグヴァンディル》出撃】により、私の器物である機体ドラグヴァンディルに搭乗し【攻撃力】を強化。
「全武装フルオープン、殲滅…開始」
バリアフィールド【オーラ防御】を展開
肩部レールガン、右腕部ビームキャノン、左腕部ビームガトリングガン、腰部6連ミサイルを連携精密狙撃機能【援護射撃・スナイパー】にてロックオン、全武装フルバースト【一斉射撃】にて殲滅します。
「…ドラグヴァンディル、フルバースト…撃つ」

▶︎アドリブ歓迎



先手を得る術は経験の差で決まるものだ。紫の機械(在り方)が認識する――ターゲットスキャン、対象のヒューマンを眷属化したUDCと認定――誰が彼女等を救出出来る。誰が彼女等に声を掛ける。素敵に数敵な仔の群れが、悪魔じみた鳴き声を上げ――戦闘レベル確認…ドラグヴァンディルにて一掃します――力量も解らぬ猿など恐れる筈がない。破裂するような胎から涌いた、雑魚の喚きを静寂に還すのだ。其処には冷静が在った。出現したのは絶対的な暴力、即ちヤドリガミの本体(DAT-X101)だ。強化される威力は建築物諸共吹き飛ばす、過剰火力とも思考可能で――全武装フルオープン、殲滅…開始――展開されるバリアフィールドがカウントダウンを。
 増幅する器物(レールガン)が。装着する器物(ビームキャノン)が。連で繋がる器物(ミサイル)が――ドラグヴァンディル、フルバースト――初っ端から啼き叫ぶ、灰燼へと。嘲笑いも哄笑も憎しみも怒りも、否定された己の脳髄も。
 数多の仔(猿)と少女が朽ちる。破裂する前に蒸発した。

成功 🔵​🔵​🔴​

夷洞・みさき
例え、オブリビオンとの混じり物であっても現世で生を得たのなら、僕には禊潰す権限は無いね。

だから、君達がその子供達と現世に迷惑を掛けずに過ごすなら、僕としては見送ってもいいんじゃないかと思うんだ。
混血種なんて他にもいる事だしね。

あぁ、でも。知性の無い獣を潰すのは別に咎人殺しとは関係無い話だね。

【POW】
だから、後でご主人様とやらも還るだろうから、この船に乗って先に海に逝くといい。

屋内の為、砲門のみ具現化。捕らえた幼生はそのまま船に引きずり込んでゆく。

母親も一緒に逝くなら止めはしないよ。
正気に返ってほしいとは思うけども。

仔を奪われた君達は何を思う?
子を失う君達の親は何を思うかな。



例え、オブリビオンとの混じり物であっても――憎しみは消えない。怒りは消えない。自らの領域を。ご主人様の世界を。陥れる連中など赦されない――現世で生を得たのなら、僕には禊潰す権限は無いね――混血した種族など数多に存在する。テレビと生物が愛を育んでも問題ない世界、今更『これ』を嘲笑う権利は在らず。されど。あぁ、でも。知性の無い獣を潰すのは別に咎人殺しとは関係無い話だね。
 一人は吐いた。黙れ魚類。一人が叫んだ。知性が足りないのは誰でしょうか。一人が嗤った。ご主人様の悪口は――だから、後でご主人様とやらも還るだろうから――具現する物体は一部分で在った。室内で扱うには巨大なのだ。どがん、と、引き裂くような轟き……複数体の『仔』が捕縛される。骸に浸かった未知の金属が、容易く露出体を『繋いだ』のだ。捕縛ならば如何に優しいだろう。殺されるならば如何に楽だろう。涸れた波に。いざ征こう。いざ逝こう――愛しい我が仔といこう。
 幼生を助けられない。ならば。母親が取る行動など、哀れでいとおしい。

 仔を奪われた君達は何を思う?
 子を失う君達の親は何を思うかな。

大成功 🔵​🔵​🔵​

村井・樹
『紳士』が呼ぶから出てきてやったが、居なくなったガキ共皆、文字通り「狂気を孕んでいる」訳かよ
やっぱり、『我が主』がどうとか抜かす輩はろくなもんじゃねぇ
もっとろくでもねぇのは、その『ゴシュジンサマ』だろうがな

【存在証明】を発動

主、とやらが如何に素晴らしいお方かはさておき、この『俺』がここにいる事実は、息吹なんかで消し飛びやしねぇ

そして、俺一人で戦う気も端っから無い
俺も、ただ仁王立ちするために来たわけじゃあ無い

俺に目を引き付けている間に、敵の裏を『目立たない』偽メメで『だまし討ち、暗殺』してやる

敵の足元に武器を仕掛け、『ロープワーク、罠使い』で一気に締め上げてやる
子共々、静かに冷たい糸に抱かれてな



文字通り、狂気を孕んでいる。『紳士』が『不良』を呼び出して『不良』が思った第一だ。鎖に攫われる彼女等の貌は慈悲深いが――やっぱり、『我が主』がどうとか抜かす輩はろくなもんじゃねぇ――最も、唾棄すべき存在は邪神の類に違いない。『紳士』も『不良』も『僕』も、これは見過ごせないのだ。故に己の存在を証明する。仁王立ちするつもりはない。が、果たして此れが『挑発』以外の何なのか。
『不良』の眼光は異常なほどに鋭く視得た。UDCと混じった、交わった貌が汗に濡れる。いじょうだったのだ。此れに覗かれたくはない――奴の存在を赦していい筈がない。息吹が解かれる。じんわりと抱擁するような、母親の感情が存在を……殺す前に『それ』が動いた。一体の背中にからくりが笑う。紫色の可愛らしい偽物が貫いたのだ。ぽたりと奏でる体液の詩。一個の忘却が海に堕ちる。
 全体の動きが止まった。仕掛けるべき好機だ。『不良』の鋼が地を這って――子共々、静かに冷たい糸に抱かれてな。生きている証明に触れたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
こういう手合いだったか
前菜にしちゃ量が多い――悪いが終いにさせて貰うぞ

素敵でしょう? ああ、まあまあ美味そうだな
ロープワークで毒入りの網を張って
あるいは投げて片っ端から捕獲する
手繰り寄せてブン殴れば生命の終わりだ
跡形も無く喰らってやるから安心しろ

こういう事が何れ起こる覚悟はしていた
だから痛むのは俺の腕だけだ、問題無い
恨みたければ恨め、それがどうした?

怯えて竦め三下共
さっさとテメエの主人とやらを出しやがれ
こっちは虫の居所が最悪なんだ
テメエらだけじゃあ腹ごなしにもならねえ

捕まえた女の中身をハッキングし何が起ったのか詳らかに
本命はこの後だ、何があったか知らねえが
知ってそのまま狂気ごと喰い潰してやるよ



こういう手合いだったか――前菜と呼ぶには数が多い。食べ放題にも程度が要る。されど蜘蛛はグルメなのだ。満足するとは思えない――素敵でしょう。まあまあ。美味そうだな――増える。育まれる。愛される。キィキィと叫び始める。スパイスは少々が好ましい。故、調理の毒(炎)は強烈に。
 死が紡がれる。戯に誘われる。第四の蜘蛛の遊び場に連れ去られるのだ。放出された糸が先程の糸と混在し、仔と彼女等の逃げ場を潰す。其処に注がれる毒入りは美味い汁物に違いない。顔色を失った数人が引き寄せられ――撲った。覚悟に満ちた虻須の拳、それは牙とも称せる代物で『生命』が即座に吸収される。痛むのは腕だけだ。心も肉も腕のものだ。何も問題はない。恨みたければ恨め、それがどうした?
 もはや正気とは思えない。怯えて竦め三下野郎――倒れた女の肢肉(からだ)をハッキング。底の底の探る為に。ご主人様の面をぶん殴る為に。何が起きたのか――如何やら。遺伝は主人の方が強いらしい。
 知ってそのまま狂気ごと喰い潰してやるよ。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト
ようやく見つけた!
はじめまして、迷子のあなた。
あなた達も成長できるの?それとも成長させられた?
とにかくまずは、小さい子も一緒に静かにさせないとね。

【魅了・蠱惑坩堝】を発動。
広範囲に蜜を広げて、迷子も小さい子達も、わたしの言うことを聞いてくれるようにするよ。
苔を広げて足元から。蔓を伸ばして動けないように。ちょっと荒っぽいかもしれないけど、我慢してね。

怒ったりもしないよ、怒る理由が無いもの。
みんなで一緒に帰りましょ?

あ、でも…小さい子達はどうしよう?
ロバートおじさまに言えば、どうにかしてくれるかな?



それは帰る場所で在った。甘い。甘い。胸の焼けるような、夢の『高き森』で在った――ようやく見つけた! はじめまして、迷子のあなた――緑色にも金色にも視える、無邪気な少女が少女達に微笑んだ。騒がしい、寂しそうなおともだち候補は大切に扱わなければ――成長できるの? それとも成長させられた?――仔へと問い掛けは無意味に終わり、きぃきぃ声は治まらない。されど幻想に誘えば、朦朧と揺れる――とにかくまずは、小さい子も一緒に静かにさせないとね。
 迷子の迷子の少女達、あなたの、あなた達のおうちは『高き森』ですよ。歌声のような苔が生え、縛る為に蔓が伸びる。荒っぽいが『導く』為だ。其処に。底に。底無しに。悪意などは全き無い。脳髄に作用する魅了の坩堝。母性を包み込む更なる母性(森)の心。怪物に優しさが在ると、恐ろしいものだ――怒ったりもしないよ、怒る理由が無いもの。みんなで一緒に帰りましょ?
 酷な一言で在った。正しい、化け物の甘露で在った。一切の愛情を受けずに育った、彼女達は浄化される。言の葉と呼ばれる天使によって攫われるのだ。ほら。『高き森』のおともだちがいっぱい増えた。
 あ、でも…小さい子達はどうしよう?

 何処かの爺は後、頭を抱える結末を知らない。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『骸の海のギガントピテクス』

POW   :    震える巨体
【全身の筋肉】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    無骨な塊
【手に持った棍棒】を向けた対象に、【その後に振り被った棍棒】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    影化
【輪郭のぼやけた影】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

 仔が散った。彼女等は棲家を得た。
 故に。大物が現れるのは必然。
 巨体だった。
 巨体が過ぎて、建築物も歪で在ったのだ。
 骸の海から浮上した、恐るべき類人猿は。

 きぃきぃ逃れる仔を嘲り、自らの復活を悦んだ。
 たとえ不完全でも。
リリィ・ドラグヴァンディル
▶︎任務目標
戦闘レベル、ターゲット確認…対象をクラスAの脅威と断定。
デストロイモードを解放します。

▶︎使用UCと戦法
UC【《ドラグヴァンディル》砲殲滅モード】により、私の器物である機体を四つ足に変形させ跨いで搭乗。
バリアフィールド【オーラ防御】展開しつつ強化された速度で一定距離を保ち高機動で翻弄しつつ連携精密狙撃機能【スナイパー・援護射撃】にてロックオン。
「ターゲットロック、発射」
肩部レールガン、2連ビームキャノン、ビームガトリングガンによる【一斉発射】を浴びせ攻撃、ヒット&アウェイで捕まらないように砲撃を続けます。
「着弾確認、照準誤差修正の必要無し…機動砲撃を継続します」

▶︎アドリブ歓迎



山が動いた。肉が震えた。類人猿に対するは人類の知識、紅百合――戦闘レベル、ターゲット確認――UDC眷属に仔を孕ませ、自らの縄張りを拡大させる類なのだ。危険度も排除優先度も『クラスA』の脅威と解せるだろう。解放すべき殺戮(デストロイ)の宣言が傲慢な生物を『戦場』に引き摺り出す――ターゲットロック。
 強烈な肉の塊が衝撃を放つ寸前、それの『変形』は完了した。自ら(機体)を四つ足に成してオーラの強化を付与すると――高速接近。何方が先か。勝負に賭けたのだ。最も、有機物と無機物では『勝ち負け』もない。不規則な機動で30を嘲るが如く――発射――たとえ相手が異常でも此方は埒外だと魅せ付けるのみ。憑かれた娘どもの愛情を否定するべく、酷く冷静な光線が奔る。鉛玉が叫び続ける。
 蹂躙と呼ぶべきか。翻弄と呼ぶべきだ。ヤドリガミの猛攻が類人猿の腸と脳漿を狙い、思考能力と運動能力を鈍らせる――着弾確認、照準誤差修正の必要無し…機動砲撃を継続します――此れで倒れないのだ。膨れる傷口は怪物の証明。

成功 🔵​🔵​🔴​

夷洞・みさき
先の親仔は現世に属していたけど。
君はそうじゃないね。
ならば僕等を見逃す所以は鱗一枚も無いわけだね。

さぁ、同胞達、ここに咎人が顕れた。

君がどんな業を持っているかは知らないけれど。

僕は、僕等の業を持って君を骸の海に禊還そう。

【SPD】
同胞達、僕の躰も貸すから、こん棒の的を定められないようにしようか。

こん棒の攻撃は顔胴体以外で受け止め、そのまま、真の姿になり分裂回避。

こん棒に狙われる大怪魚は回避に専念。本来は呪詛をばら撒く人型の本体も魚化し、大怪魚として死角から巨人を襲う。

可能であれば後続のためにこん棒を破壊する。

現世の者を連れ帰ってしまったんだ。
あちらで家族仲良くするといいよ。



ぶくりぶくりと膨らむのは、化け物だけとは限らない。車輪は回る。歯車は受け止める。壊れても、毀れても、乞われても、恋われても――先の親仔は現世に属していたけど。君はそうじゃないね――化け魚に水死体。無傷の白が囁いた。同胞を連れて泳ぎ始め――君がどんな業を持っているかは知らないけれど――咎人は殺さねばならない。オブリビオンは還さねばならない。骸の海に。禊に。
 分裂した。六の巨きな怪魚がゆらり、向けられた得物を無碍に成す。本体の死(カラダ)も異の中の魚と化し、もはや誰にも触れられぬ。深海だ。此処は深海に支配されたのだ。業も術も要らない、ただ、餌が在れば問題ないのだ――いただきます。
 棍棒を守るように腕を差し出した。類人猿の脳髄は確かに機能して在ったのだ。再生する腕を何度も何度も、龍の魚に与えて逃れる。ならば消耗こそが重要だ。生命力を奪い尽くせば再構築も不可能だろう――現世の者を連れ帰ってしまったんだ。
 笑顔が。怒りが。骸の海から。幸せそうな。
 あちらで家族仲良くするといいよ。

成功 🔵​🔵​🔴​

村井・樹
あれがゴシュジンサマというべきか、アレの父親というべきか。
……どこかの分野の研究者なら垂涎モノかもしれないが、場所が場所だ、浪漫もへったくれもねぇ
さっさと、元の時代にでも還ればいい

伏線回収を使用

敵の眼前に鋼糸を舞わせ、『ロープワーク、フェイント』でヤツの目を引く
俺自身は『目立たない』よう、回避以外は極力動かないでおこう

何せあれは、早く動くものを追いかけ回すらしいしな
人って言うよりも、アレは獣だろう

だが、その糸はお前を捕らえる網であり、傷つける刃でもある
壊せども壊せども、俺がここに在るうちは幾らでも伸ばしてやる

手を伸ばし、壊せ。そしてその手を傷つけろ
そのバカみてぇな体力も、無限じゃあないだろ?



伏線は正しく回収されるべきだ――ゴシュジンサマというべきか、アレの父親というべきか――仔(アレ)の鳴き声が『不良』と『紳士』の隙間『僕』に吸い込まれ――浪漫もへったくれもねぇ。どこかの分野の研究者なら垂涎モノかもしれないが――ない。埋め込まれた『絆』は頑丈なものだ。故に骸の海へと。元の時代にでも還ればいい――どぷんと影が跳ねた。曖昧な輪郭が類人猿を抱き、圧倒的な暴力の宴に『合図』を。
 早いものを動くならば、己は極力目立たないが最善。三階に置かれた揺り籠他を『回収』し、複線(糸)に変えたならば仕込みは万全。あとは類人猿を破壊の坩堝に堕とすのみ――撲った。蹴り上げた。握り潰した。踏み躙った。されど傷は返るのみ。されど運命は作者(回収者)の掌。獣と人間の中間地点は自らの危機に気付かない。半永久的に伸びる『もの』は『僕』の為に創造された領域とも――手を伸ばし、壊せ。そしてその手を傷つけろ。「紳士的」とは行かないが、逝くには充分。
 そのバカみてぇな体力も、無限じゃあないだろ?

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
アンタが主人か、成程図体ばかりで手下のしつけがなっちゃいねえな
真の姿――真紅の双眸に漆黒の戦闘服を纏って
ファルシオン! 全部出せ、頭の回らんやつにゃ丁度いい

全端末にはひたすら回避機動を取ってもらい囮として扱う
多少掠った所でどうという事はねえ、覚悟はいいか?
囮に気を取られている内に捨て身の全力で思い切りブン殴る
体力があるんならさぞ喰い甲斐もあるだろうよ
根こそぎ生命力を奪い尽してやるか

あんまり暴れる様なら少し弱った所で
内臓無限紡績兵装のロープワークで捕縛用のカーボンワイヤーを形成
そのまま絡み付くような罠として、雁字搦めにしてやるさ

少しは大人しくなったか? じゃあ続きをやろうか
テメエはもうお終いだ



アンタが主人か――無尽蔵とも思える肉の山が、徐々に衰えを晒して往く。攻めるならば現が絶好で、虻須の畳み掛けは邪神を想起させる。否。彼こそが邪神の器なのだ――成程図体ばかりで手下のしつけがなっちゃいねえな――おそらく。類人猿は繁殖する為だけに彼女達を導いたのだろう。本来、眷属化した存在は『異常』でも戦闘経験は少ない――ファルシオン!
 叫びと共に出現したのは無数に。不規則に動き、攻撃を始める小型の機動端末。影と化した『獣』には無意味な餌食が相応しい。囮と化した複数の『もの』が暴力を受けて消滅する。されど好機は此処に在り――覚悟はいいか――死の宣告。捕食の宣言。根こそぎ。丸ごと脳髄までも……拳の一撃。噴き出す赤色に折れる音。生命を貪りながら続くのは蜘蛛の糸だ。弱り始めた類人猿に逃れ難い悪夢を魅せるのみ。
 此処は第四の蜘蛛の巣だ。獲物が抗う術は無い。抵抗に抵抗を重ねるだけ、苦痛を味わうものだ。キョウ化の猛攻は止まらない――テメエはもうお終いだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト
大きなお猿さん…!わたしよりおっきいかな?
これはわたしも負けてられないね。

【深緑、底知れぬ恐怖を育め】を発動。
力で勝負…したいけど、流石に少しは考えなきゃ。
わたしの声で動きを止める。ほんの少しだけでいいの(恐怖を与える、動物使い)
隙が出来ている間に爪で攻撃!その時攻撃と一緒にわたしの植物の種を傷口に混ぜて成長させる。植物が全身を覆うまで耐えるよ(怪力、生命力吸収)

危ない攻撃が来そうなら、後ろに下がりながら防御(野生の勘、オーラ防御)
止めはとっておき!光の槍を叩きつけてあげる!(属性攻撃、破魔)

今日はもう、小さい子達でいっぱいなの。
だからあなたは連れていけないの、ごめんなさい。
また、ね…?



今日はもう、小さい子達でいっぱいなの――巨大な存在に面を遭わせた少女は、怪物(バイオモンスター)とは思えない微笑みを差し出した。少女の精神には怒りよりも慈愛が。美しくて残酷な愛情が相応しい。故に『大きなお猿さん』は震え始めた。警戒か。攻撃へ移る為の予備動作か。否――これはわたしも負けてられないね――恐怖で在る。畏怖で在る。悪魔の従者が主人に首を垂れるが如く、類人猿の頭が揺れた。言葉。声。人類が意味を成す『もの』を放つならば、少女は怪物に対しての『意味』を注ぐ。動物に対しての微笑を……貌。黄金色の瞳は線を描き、哀れな怪物に巨大さを教えた。肉体的な巨など虚に等しく、其処には『高き森の怪物』が存在したのだ。一方的な引き裂きが齎すのは苗床と呼ばれる恐怖。類人猿の四肢、心臓部、脳髄にまで到達する『高き森』の種子――苔が悦ぶ。蔓が踊る。建築物全体を生息域に変化させる――あなたは連れていけないの、ごめんなさい。また、ね……?

 貫くべきは腹部だろう。魔を破壊する怪の光。
 此れで『お猿さん』は無防備だ。抗う術も失った。

成功 🔵​🔵​🔴​

アト・タウィル
すでに終えたモノが現れた、という話でしたね
いいでしょう、改めて終わらせましょうか

捻じれたフルートを口に当て、【狂気の操り人形】を演奏しましょう
操るのは、少女たち、その仔たち……ふふ、これでも少しは、攻撃をためらったりするのでしょうか?
ですが、今更の話です
影に変わろうとも、あなたが勝つ未来はありません
終わらせましょう、こので



死が総ての終わりだと、人間達は決め付けた。生命の幕閉じこそが最も美しいと、怪物の群れは悦んだ。されど魂の逝き先、骸の海すらも冒涜する埒外は――アト・タウィル(廃墟に響く音・f00114)は門を抉じ開けた。滑るような。貪るような。既に終えたモノが現れた。ならば先程『終わった』モノで嘲る(睨める)のみ。改めて――少女達が立ち上がる。攫われた魂が。失われた肉体が。超越性(クレイジー)に踊らされ、フルートの奴隷へと『停滞』させられる。響く音色は窮極もしくは虚空からの『鍵』で在り、門と称される『海』が荒れ狂う。影が震えた。
 仔を。妻の群れを。攻撃するのに躊躇いを晒したのか。否。類人猿は旧きもの。オブリビオンの一個体だ。仔や妻を守る為に動く『忘却』に在らず。歩み出した死の蠢きを作業の如く撲り潰す。一人。一匹。二人。二匹。三――たとえ心臓や四肢、果ては己を失っても暴力的な『理』は変わらないのだ。されど。あなたが勝つ未来はありません――宣言だった。
 類人猿。ギガントピテクスは人形の縄に殺された。無数に這い寄る触手の群れが『ギガントピテクス』を捕縛し、無気味な、捻じれたように。笛を吹くような『姿形』で。半永久的な音楽に――この手で。この触手で。終わったのだ。

 キュクロープス。ギガントピテクスの奇怪な事件は終幕を迎えた。
 少女達と子供達は安寧と呼ばれる泥に。
 類人猿は本来在るべき海へと。

 時代へと還されたのだ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月11日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース


30




種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠秋冬・春子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト