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技巧派勇者の生まれ里

#アックス&ウィザーズ #群竜大陸 #勇者 #勇者の伝説探索


●???
「ねぇ……助かるんだよね?母さんは、きっと助かるよね?」
 泣きじゃくりながら、薬師の老人に訴えかけ続ける少年。しかし、老人は困った顔をして首を振るばかり。
「もし……もしも、良質な魔法石と、シニガミ草があれば……」
 危険な領域にある危険なアイテム。老人には技術があっても、それを手に入れる術がなかった。
「それって、何処にあるの?」
 僅かな救い。少年は母が助かる道があることを知って、その目を輝かせた。
「ああ、この里の北側にもある可能性はあるのじゃがのぅ……腕の立つ者を集めてからじゃないと危険……人集めだけでも数日もかかってしまうじゃろうて」
 後3日も持たんじゃろう。悠長にしている暇がないことを少年が知ると。背に持っていた木刀と手に取り、年齢から想像もつかない程の力強い目と声で。
「だったら……オレが行く。誰よりも近いオレが助けないで、誰が助けてあげられるんだ!」
 少年は老人の呼び止める声も聞かずに走りだす。危険だから近づいてはダメだ。そう言われていた場所が丁度北にある。場所の目処は立っていた。
 こうして無謀にも近い少年の挑戦は始まった。そして、その蛮行こそが。勇者誕生の決定的瞬間だった――。

●グリモアベース
「勇者の生まれ里……と噂されている場所が見つかったんだが、行ってみたい猟兵はいないか?」
 神坂・急須(必殺ドリブル【ケマーリ・ファンタジア】・f15846)が集まった猟兵たちに声を掛ける。
 かつて仔竜を連れて歩いたという勇者。その逸話は絵本にもなるほど有名だったのだが、今まで出生の場所を中々特定することが難しかったそうだ。
 しかし、勇者の伝説を辿る中で1つ。点と点が繋がるものがあった。
「あの勇者、アイテム職人というだけではなく、薬師としても活躍していたらしくてな。その製法の起源と言われている村があるそうだ」
 そう言って地図を広げていく急須。その場所は、大きな滝の裏の洞窟をくぐった先にある、隠れ里のような場所だった。
「しかし近年敵が増え続けたせいで、この村は自足できるみたいだけれども、近くの村ではポーションが不足しているらしいんだ。そこで。薬作成を手伝ってくれれば、勇者が作っていた薬について詳しくは教えてくれるそうなんだけれども、どうだろう?手伝ってくれないか?」
 勇者の伝説をひとつひとつ解き明かす事は、群竜大陸の発見に繋がる。しかしそれ以上に、困っている人たちが居たら放っておくわけにはいかないだろう。
「もし薬について教えて貰えたら、材料を集めて実際に作ってみるのもいいかもしれないね。うんうん、きっと楽しいに違いない」
 こうして、猟兵たち勇者の伝説が残る里と向かうことになる。この物語は、優しさとその内に秘めた力強さ。勇者が勇者たる所以を見つける物語――。


えんぷ茶
 オープニングを読んで頂きましてありがとうございます。えんぷ茶(てぃ)です。お待たせ致しました。ハートフルな勇者の伝説が再びやって参りました!
 前回の勇者の伝説シナリオ『竜と勇者と約束の鐘』のお話とは、関係こそしているものの、参加していなくても読んでいなくても。本シナリオ単体として楽しめるお話を展開していくつもりですので、前回をご存知ない方もぜひぜひご参加頂ければと思います。

 第1章では、材料を探す。材料を作る。完成したポーションを村に届ける。どれかのお手伝いをして頂くことになります。安全なルートと安全な場所での作業となる為、戦闘はプレイングに指定がない限りはございません。村のお仕事に関わりながら、穏やかな日常を過ごして頂ければと思います。無事に任務完了出来れば、勇者の伝説と、シニガミ草、良質な魔法石、秘薬の精製方法。仕事ぶり次第では色々と教えてもらえるかもしれません。

 第2章では、シニガミ草を取りにいくことになります。シニガミ草は名前の通り、とっても危険な草で、特殊な花粉などで様々な状態異常を与えるそうです。毒麻痺火傷凍傷呪縛出血沈黙忘却石化睡眠盲目気絶etc……。ですので、取り扱いには十分気をつけてください。状態異常の効能はプレイングで指定OKです。

 第3章では、良質な魔法石を手に入れる為に、モンスターの群れと戦うことになります。これらの任務を全て達成すれば、勇者秘伝の薬が生成され入手できるようになるかもしれません。

 偶にはこういうハートフルなお話で猟兵さんもPL様も癒されてみてはいかがでしょうか。プレイングをお待ちしております。
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第1章 日常 『ポーションを作ろう!』

POW   :    誰も行ったことの無いであろう場所へ探しに行ってみる。

SPD   :    近隣の森を広範囲で探ってみる。

WIZ   :    新たな材料を使って新ポーションの作成方法を考えてみる。

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
モッチ・モチ
「POW」
ポーションは肩こりにも効くんでしょうか?
ワタシ、最近戦いばかりでお疲れなんデスよね。あ、もちろん人助けがしたいのも本当デスヨ?

村の人のお仕事を手伝いマス!
話しを聞いて、頼まれたことをせっせと行いマスヨ♪
材料集めは宝探しみたいで楽しいデスネ♪
誰も行ったことがなさそうな場所へ行って、大物を狙ってみマスネ。
村の人を驚かせちゃいましょう!

村の人と交流もできたら嬉しいデス♪

(アドリブ、他キャラとの絡み歓迎、お任せしマス)



「ポーションは肩こりにも効くんでしょうか?」
「ああ、肩凝り腰痛痛み止め、なんでもござれさ」
 最近戦いばかりでお疲れのモッチ・モチ(ボス専門バスター・f09023)は、もちろん人助けがしたい想いもあるが、ポーションそのものにも興味を持っていた。
「村の人のお仕事を手伝いマス!」
「はは、足りないから手伝ってもらうんだ。自分の分が欲しかったらその分追加で働いてもらうぞ?」
「はい、お任せくだサイ!」
 モッチは真剣に村人の話を聞いて材料集めに同行する。モッチは滅多にすることのない体験に心踊っていた。
「宝探しみたいで楽しいデスネ♪」
誰も行ったことがなさそうな獣道を鼻歌混じりに進んでいく。目指すは質も量も全てだった。
「おいおい、危険なんだから。くれぐれも注意してくれよ!」
「大丈夫デスヨ!」
 村の人を驚かせようと、森の奥へと潜っていく。村人もモッチのことを気にしつつも、自分の作業があるためか。そのまま見送って自身の作業へと戻っていく。

 日が暮れようとしていたのか。茜色の空を背に、モッチは大量の材料を背負って村へと帰ってくる。村の人たちにとっては、その材料の量、質。全てが予想を上回っていた。
「これくらいあれば、ポーション作れますネ!」
 出発前と同じ笑顔で応えるモッチに、村人たちの反応は驚きから次第に笑いへと変わっていく。その後モッチは村の人と語り合い、勇者の伝説について教えてもらうのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルク・フッシー
…ポーション作り、ですか?
ぼ、ボクも手伝って…いいですか?が、がんばりますっ…

け、結構難しいですね…材料や手順を絵に描いて、整理してみましょう…

(無言で作業している)………………
(懸命に作業している)………………
(とにかく作業している)………………

………えっ、もうお仕事…終わり…ですか……ふぅ……疲れました…

えっ、勇者の伝説、ですか?ま、待ってください…絵に描いて記録しないと…



「…ポーション作り、ですか?ぼ、ボクも手伝って…いいですか?」
「ああ、是非ともお願いするよ」
 ルク・フッシー(ただの少年猟兵・f14346)は、村人たちの指導のもと、ポーション作りを手伝おうとするものの、教え方が大雑把だったのだろう。ルクは少しばかり苦戦していた。
「け、結構難しいですね…絵に描いて、整理もいいですか......?」
「ああ、大丈夫だ。ゆっくりでいいから、しっかり覚えな?」
 材料や手順を絵に描いて、整理して。万全の準備を整えていくルク。ただの絵ではなく、それぞれの工程に一言メモを添え、手順書のように仕上げていく。
「で、できました.......」
「お。大丈夫そう............?」
 村人はルクの分かりやすいイラストに心底驚いていた。しかし、ルクはそんなことを気にも止めずに作業へと没頭していく。
 その作業速度は黙々と理解度と共にあがり......仕事が終わるころには、熟練の村人にも負けないペースで作業を進められるようになっていた。
「あ、あんたすげぇな。もう今日の作業は終了だ」
「………えっ、もうお仕事…終わり…ですか……ふぅ……疲れました…」
 よほど集中していたのか、大きく身体を伸ばすルク。そんなルクに水を渡す村人は笑顔で感謝の言葉を述べる。
「な、なぁ。よかったら、その絵。俺たちにくれないか?息子たちに教えるのに役に立ちそうだから、さ。できることならなんでもお礼をするからよ」
 自分の絵が使われることに少し戸惑いはあるものの、為になるのであればと了承するルク。ではお礼に、と村人はルクに勇者の伝説について話をしていくのだが。
「えっ、勇者の伝説、ですか?ま、待ってください…絵に描いて記録しないと…」
 バタバタと慌てて絵を描き始めるルクだったが、依頼を達成するまでの期間、村人たちと穏やかな時間を仲良く過ごしていくのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

モン・サンシン
【SPD】

うみゃー、森の中なら色んなところ登ったりして探してみるー!(もう完全に猫のように駆け回る)

高すぎたり危なそうなところに何かあったりしたとき

『ホトケぇぇぇぇぇ!』で何かを取るか障害物をどかせる

予言とかは外れまくりでもこんな時には役に立つ力だよー、うみゃみゃー!


ペーナァ・キャットハウス
spd
うちも“ゆうしゃ"を目指してるからね
こういうのは放っとかれへんやん

材料探し手伝うよ
薬の事はよく知らへんから材料になる物の特徴とかよく聞いて
間違えに気を付けながら採集し持ち帰る

ちょっと広い場所を探す必要が出てきたら
【オルタナティブ・ダブル】でお姉ちゃん呼び出して手分けして探すよ

手伝い終わったらお礼に勇者の伝説についてお話聞いてみたいかもや
だってそういうのわくわくするやん

◇別人格「クラおねえちゃん」
第二口調で喋ります
邪魔な障害物とかあれば手に持った鉄パイプから衝撃波を出して薙ぎ払います

アドリブ歓迎 キャラ崩壊気にしません



「うみゃー!!」
 モン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)は、薬の材料になりそうなものを探して森の中へと向かっていた。
 大きな木を素早く登ったかと思うと、ちょっとした崖になっているところも飄々と進んでいく。
「すげぇ身軽な身のこなしだな……」
「うみゃ、こういうのは得意だにゃー!」
 目利きの為に着いてきていた村人も、思わず感嘆の声を漏らす。村人の傍にいたペーナァ・キャットハウス(お外でゴロゴロ・f05485)も、材料を探す為に村人からしっかりと情報を聞き出している。
「薬の事はよく知らへんから材料になる物の特徴とか教えてくれへんか?」
 材料の間違えは大きな失敗を生むことになると、細心の注意を払うペーナァ。一方、行動力の化身のようなモンは村人の反応に興が乗ったのか、さらに危険なずっと高い木をよじ登っていく……。
「んみゃ!?あれは!!」
 モンが肉球を指して村人にアピールする。しかし場所が高いのか、村人は一生懸命その先を見ようとするが、良く分からなかったのか。両手で目を覆い分からないことをアピールしている。
 しかし、その材料は手を伸ばしても届かないところにあるだけでなく枝も細いため、近づくにはあまりにもリスクが高すぎた。
「んみゅ……もって帰らないと分からないか。それなら……!」
「ホトケぇぇぇぇぇ!」
 モンが叫ぶと、優しい突風が突如として材料を包み込むように吹き荒れる。『しょうがないな、力貸すよ』と言わんばかりに風はモンの元へと材料を運ぶ。まるで何かが材料を掴んで動かしているように。
「うみゃー!ありがとー!」
 風の起こし主の存在のことを知っているのだろうか。モンはその力の正体に感謝の言葉を述べると木を一気に降りて村人に取ってきた材料を見せる。
「おお、これはかなりいい……いや、素晴らしいってもんじゃねぇな!」
 喜ぶ村人にモンは笑顔で応える。その様子を見ていたペーナァは、己も負けじともうひとりの自分。『クラおねえちゃん』を召還する。
「ちょっと広い場所を探す必要が出てきたら、おねえちゃん手伝って?」
「オレは雑用係じゃねぇぞ……」
 渋る言葉で返事をするクラおねえちゃんだったが、なんだかんだ協力的だった。2人は手分けして材料を探しに出た。
 ペーナァは木の根に付いているような、細かな材料を的確に集め、クラおねえちゃんは大きな木を手に持った鉄パイプから衝撃波を出してぶっ倒し、手が届きにくい材料を豪快に集めていく。
 モンが質だというならば、2人は量。材料の種類だけでなく、その数も村人が驚くには十分すぎる量を採取した。
「あんたら……みんなすげぇな。まるで勇者様みてぇだ」
「勇者のお話は聞いてみたいかもな」
「うみゃー!勇者のお話だって!?」
「オレは……魔王の方が」
 勇者の話と聞いて集まってくる猟兵たちに村人は豪快に笑った。
「はっはっは……そんなに興味あるのかい。もう採取は十分だし、早く帰って語ろうか」
「いや、だからオレは……!」
 クラおねえちゃんだけは何か言いたげだったが、こうして採取の任務は無事に完了し、3人は勇者の伝説について村人にしっかりと教えてもらうのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ウィーリィ・チゥシャン
(POW)
敵が増え続けてるって事はいずれ薬の材料も足りなくなるかも知れないから、新しい材料の採取場所も探しておいた方がいいだろうな。
村の人から材料の特徴と「どういった場所で採れるか」を尋ね、まだ村人たちが探しに行ってない場所に探しに行ってみる。
多少道程が困難だったり危険だったりしても猟兵なら問題ないし。
その際、『料理』の知識を活かして料理に使えそうなハーブや野草も一緒に探す。

材料を発見したら、その場所に至るまでの安全なルートを探して一緒に地図に書き込んでおく。



「敵が増え続けてるって事はいずれ薬の材料も足りなくなるかも知れない……か」
 ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)は、今だけはなくこれから野村のことも考えていた。
「新しい材料の採取場所も探しておいた方がいいだろうな。材料って、どういった場所で採れるんだ?」
「開拓までしてくれる……のか?」
 予想していなかった提案に、村人は嬉しそうに材料についての情報と村周辺の地図をウィーリィに預ける。
「任せとけって!」
 ウィーリィは、道無き道を掻き分けて進んでいく。険しい未開の山を進んでいくことはモンスターだったり山賊だったり、何かしらがいる危険性があったものの、ウィーリィは臆することなく進んでいく。
 それが猟兵の生き様であると言わんばかりに逞しく進んで道を開拓していくウィーリィだが、ふと足を止める。
「……この野草は食えそうだな」
 猟兵だけではなく、彼には料理人というもう1つの生き様、志があった。さらに進んでいけば、村人が言っていた材料たちが茂り、実っている場所がいくつも見つかる。
「道は通ってきたから、よし。後は地図に書き込んで……だな」
 預かった地図に辿ったルートをメモしながら戻るウィーリィ。村人と合流し、その地図を手渡すと、村人はその地図を抱きしめて喜んだ。
「材料がいつか枯渇したらってみんな不安がってたんだ……それに、その野草……食べられるのか?」
「ああ、食べられるぜ」
 その後、大量に材料を採取して村に戻った2人は、ウィーリィの作った料理と伝説の勇者の話を肴に夜遅くまで盛り上がるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レド・ダークライト
【アレンジ、絡み歓迎】
···勇者の伝説か。興味はないが、これはポーション作りの良い勉強になりそうだ。
人のあまり行かないようなところの方が、材料も多く見つかるかもしれないし【情報収集】をしてから散策するか。

山登りをするなら【クライミング】くらいできるので大丈夫だろう。
問題はこの広さだと1人では探すのはきついかもしれない···が、困った時はユーベルコードだろう。
【黒影の血痕】を使い捜索に参加してもらう。正直役に立ちそうなのはこれしかないというのもあるが。
さて、材料が見つかればいいが···。



「……勇者の伝説か。興味は無いが」
 レド・ダークライト(紅き閃光・f01284)は、そうは言うもののポーション作りには興味があったのか、村人たちに材料の特徴を聞くと、人のあまり行かないような険しい山へと向かった。
 しかし、その山はあまりにも険しすぎた。登るにしてもそれは絶壁。大きな崖がレドを待ち受けていた。
「……この程度の山か」
 レドは素手で崖のような山を楽々と登っていく。鍛えあげられた肉体は、岩を掴み、僅かな窪みを蹴り上げて、止まることなく身体を高く高く。崖の上まで運んでいった。
「この広さだと1人では探すのはきつい……か」
 崖を登りきり、森の奥へと進んでいくが。その森はあまりに広かった。この範囲を一人で探索するのは厳しいと判断したレドは。コウモリの翼を持つオオカミを呼び出した。
「探し物を手伝え。モノは分かるだろ?」
「グルルルル……!」
 それで材料がどういうものなのか伝わったのかは分からないが、オオカミは1つ唸った後に走り出す。五感を共有しているレドは瞳を閉じて、オオカミから受け取る五感を整理する――。
「……見つかった、な」
 オオカミとレドは見事材料と新規開拓地を見つけ出し、村人たちへと報告する。その場所を行くのはあまりに険しく、村人たちは行くことこそ断念したものの。
 材料のお礼にとレドに勇者の伝説についてとポーション作りの話を教えるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『状態異常注意!危険な花畑!?』

POW   :    力づくで花を引きちぎる。こんな花なんかに絶対負けない!

SPD   :    素早く花を全て刈り取る。こんな花なんかに絶対負けない!

WIZ   :    魔法や知恵で花を枯らす。こんな花なんかに絶対負けない!

👑11
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●危険な花畑
「この花……シニガミ草は、とても強力な薬になる反面。とても危険な毒を持っているのじゃ」
 少年は、薬師の老人の話を思い返していた。忘れては命の危険がある。そんなことになって、母に更なる心配事を増やすわけにはいかない。
「でも、毒があるのは花粉だけ。呼吸で花粉を吸ってしまわなければ大丈夫、大丈夫……」
 少年は薬師から貰ったビンを口と鼻を覆うようにあてて進む。花粉が入ることが無ければ、悪いことは起きない。その言葉を信じて、少年は危険な花畑からシニガミ草を採取していく――。

●秘伝のポーションを求めて
 勇者の伝説を村人たちから聞いた猟兵たちは、秘伝のポーションについても聞くべく、村長の家へと向かっていた。
「勇者のように、秘伝のポーションを作りたいって言うのかい?」
 村長の質問に頷く猟兵たち。しかし村長の答えは、首を振ることだけだった。
「私たちは材料も作り方も知っているんだけれども、一度も完成したことがないのさ……コホッコホッ」
 体調が優れないのか。話の途中に咳き込んでしまう村長。聞くところによれば村長は既に結構な長生きなのだという。
「そんなポーションを作ることができれば、私も多くの人も。もう少し長生きできるんだろうけれどねぇ……。ゴホッ……せめて、材料と言われているものがある場所だけでも教えてあげるよ。もし薬に興味があるのならば、いつかは完成させておくれ」
 弱々しい足取りで部屋へと戻っていく村長を見送った猟兵たちは、勇者も向かって材料を集めたと言われている危険な花畑へと足を運ぶのであった――。
ウィーリィ・チゥシャン
(SPD)
ポーション作りはあくまで俺達人間の都合。
シニガミ草はただそこに咲いているだけで罪はない。
だから、可能な限り花畑は荒らさずに必要な分だけ採取する。
花粉を吸いこまない様に布で口と鼻を多い、『シーブズ・ギャンビット』の早業と彩輝刀の『二回攻撃』で素早く刈り取る。

もし花粉の影響で「睡眠」になりそうになったら、懐に入れたスパイスの瓶の匂いを嗅いで意識を取り戻す。
『料理』の腕前はこういう時にも役立つんだぜ!

もし誰かが倒れているの発見したら救助最優先。



「シニガミ草はただそこに咲いているだけで罪はない、よな」
 ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)は、可能な限り花畑は荒らさずにシニガミ草を採取することを第一に考えていた。
 ポーション作りはあくまで猟兵と村人たちの都合であり、花畑や近くにするであろう生物には関係のないこと。
 花粉を吸いこまない様に布で口と鼻を覆うと、ウィーリィはサイキックエナジーで出来た包丁を取り出して素早く静かに刈り取っていく。その包丁の形を少しずつ調整し、刀身の形状を変えることで、最適な形に整えながら行われていく……。
 刀身ややがて鎌のような形に落ち着き、順調に採取しているウィーリィだったが、いくら花粉が入らないように布で口と鼻を覆っていたとしても限界はあった。
「花粉……か。眠たくなって……こうなったら!」
 徐々に睡眠に襲われるウィーリィだったが、懐に入れたスパイスの瓶の匂いを取り出して、その香りを嗅いでいく。
「結構キツい香りだぜ……でも!」
 粘膜に染みていくような強烈な辛み。それでも、思わず涙が出そうなほどの痛みさえ伴う匂いを嗅いだことで、意識は直ぐに覚醒する。
 料理の腕前、料理の知識を応用させることで難なく採取を続けるウィーリィは、誰か他の猟兵が倒れていないか辺りを見渡しつつ、採取を続けるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

モッチ・モチ
危険な花粉!
そんな花をどうやって摘めば……!

あ、こんな時はこれデス!

アイテムの「酸素ガム」を取り出し、口に。
「シニガミ草も、これで恐るるに足らず!」
口、鼻を塞ぎ、空気を吸わないようにしつつ、シニガミ草を攻略!

それにしても村長が言っていた、一度もポーション作成に成功した事がないとはどういう事なんでしょうか。気になりマスネ。材料の量なのか質なのか……。よくよく注意して観察して、採取することとしましょう♪



「それにしても村長が言っていた、一度もポーション作成に成功した事がないとはどういう事なんでしょうか」
 モッチ・モチ(ボス専門バスター・f09023)は、ポーションの制作について思うところがあった。その原因が材料の量なのか質なのか。量なら過程で減らせるだろうと、モッチは質にこだわって採取を始めようとしていた。
「危険な花粉!そんな花をどうやって摘めば……!」
 しかし、気をつけなくてはならないのはそれだけではない。シニガミ草の花粉は名前の通り、大変危険なものである。慎重かつ効率よく作業をする必要がある。
「あ、こんな時はこれデス!」
 小気味いい音楽が聞こえてきそうな雰囲気で酸素ガムを取り出すと、モッチはそれをそのまま口に入れる。
「シニガミ草も、これで恐るるに足らず!」
 口、鼻を塞ぎ、空気を吸わないようにして採取を始めるモッチ。吸ってしまいそうになっても、口から鼻から、むしろ空気を送りだしていくことで、花粉の侵入を確実に防いでいた。
 花粉対策が万全なこともあり、余裕をもって作業を続けるモッチは、ふと周りを見渡す。その周りで猟兵たちが効率よく採取していることに気付く。
「量が大丈夫そうならば、後は質デス!」
 物量は他の猟兵たちに任せ、モッチは大きさや色合いなどから質の良さそうなシニガミ草を選別して刈り取ることにするのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ペーナァ・キャットハウス
spd

モンちゃん(f00444)と同行するよ

とりあえずシニガミ草って名前からしてヤバい感じしかせえへんやん!
でもうち“ゆうしゃ"やからね、負けへんからね!

まずはこのヤバそうな花畑を一気に刈り取るで!
使うのはUC【剣圧波】
視界内全部を一太刀でばっさり
舞い上がる花粉はモンちゃんに任せます

あとは猫じゃらしに使えそうな草とかあったらそれも摘んで
それでモンちゃんと遊びます
上から吊るす様にしてダッシュとかしたり

…ケットシーさんって、やっぱ猫なん!?

アドリブや絡み全然オーケーです


モン・サンシン
【SPD】

うみゃっ、同じ勇者のペーナァと同行するよー!

こうなったら吸う前に全速力で刈るサポートするよー!
(ここでも猫のように走りつつ花粉だけを刈る要領で『ホトケぇぇぇぇぇ!』で花粉を飛ばすようにする)

花粉飛ばしに集中できるから安心だよー、うみゃー!



「とりあえずシニガミ草って名前からしてヤバい感じしかせえへんやん! でもうち“ゆうしゃ"やからね、負けへんからね!」
「うみゃっ、サポートなら任せて、ペーナァ!」
 ペーナァ・キャットハウス(お外でゴロゴロ・f05485)と、モン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)はペアを組んで共にシニガミ草攻略を目指すことにしていた。
「まずはこのヤバそうな花畑を一気に刈り取るで! モンちゃん準備はええか?」
「うみゃー!」
 モンの声と共に、収めた状態剣の剣に力を溜めるペーナァ。それは気なのか魔力なのか。それともまた別の何かか。“ゆうしゃ"であると言う自負と誇り。未来へ描く何かが剣という媒体に一身に込められ、それは今を歩くペーナァの力となって解き放たれる――。
「一太刀でばっさり……! てりゃぁぁぁ!」
 抜き放った際に剣圧から発生した衝撃波。ただ1つの単調な太刀の動き。しかし、その衝撃波は何重にも重なる切れ味と共に。シニガミ草を刈り取っていく――!
「お願い! ホトケぇぇぇぇぇ!」
 モンはその衝撃波を追うようにして走っていた。モンが狙っているのは花粉。飛んでペーナァや他の猟兵たちに影響を与えないように、1つたりとも通さないとばかりに気合を込めて胡散臭そうな仏の力を借りる。

 ――しょうがないな――

 どこからともかく声が聞こえる。その力は、舞い上がる花粉を一点に集めていく……まるで花粉専用のブラックホールのように花粉を集め。束になった花粉は黄色く黒い小さな球体となり固まったのち、消失していった。
「うみゃー!ありがとー!」
 それでも花粉は次々と舞い上がるが、その度に不思議な力がモンとペーナァを守るかのように花粉を吸いこんでいく……。
 変わらぬ吸引力を誇る仏の力により、花粉から身を守ることに成功した2人は、難なくシニガミ草を回収するのであった――が。
「なんやこれ? 猫じゃらしに使えそうな草やな……」
「んみゃー? 何か見つけたのー?」
 ペーナァはシニガミ草と共に生えていた猫じゃらしのような何かを拾い上げる。モンはそれを見ると無意識にだろうか、尻尾がピクリと動く。
「モンちゃん……ほれほれ……」
「うみゃっ、んみゃー!」
 上から吊るす様にしてダッシュとかしたり……2人はちょっとした遊びを楽しんでいく。
「……ケットシーさんって、やっぱ猫なん!?」
 また1つ、疑問が生まれたり生まれなかったりしたものの、モンとペーナァはシニガミ草を沢山採取することに成功するのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルク・フッシー
えっと…花粉に毒性があるなら、とにかく顔に集中して【オーラ防御】を張れば防げるでしょうか…?

…うう…なんか、変な気分に……ボクは、何をやってるんでしょうか…ああ、なんて綺麗な花畑…描かなきゃ…(花粉を防ぎきれず、魅了の状態異常を受けている)

(しかし絵を描こうとスケッチブックを開くと、先の村やそこに住む人々の絵が目に入る)

…はっ!?そ、そうです…ボクにはやるべき事が…!
こ、こんな所で負けていられません!頑張って薬の材料を採取しないと…!



「えっと……花粉に毒性があるなら、とにかく顔に集中して」
 ルク・フッシー(ただの少年猟兵・f14346)は、全身にオーラを纏うことで、どうにか花粉を防ごうと考えていた。
「……うう……なんか、変な気分に……」
 しかし、オーラだけでは完全には防げなかったのか、その身体に徐々に毒が染みわたり、ルクの理性を壊していく。
「ボクは、何をやってるんでしょうか……」
 徐々に徐々に溶けていく思考。花粉を吸ってしまったルクは、段々と、その花畑に魅了されてしまう。
「ああ、なんて綺麗な花畑……描かなきゃ……」
 どうしてこんなにも美しい花畑を目の前にして、あろうことか花を刈り取ろうとしてしまっていたのだろうと、慌ててスケッチブックを取り出すルク。
「……あれ……、この、絵は……!」
 スケッチブックに描かれていたのは、先の村やそこに住む人々の絵の数々。ルクは忘れてしまいそうになっていた触れ合いを思い出す。
 薬作りを手伝ったこと。一緒にお話をしたこと。ありがとうと感謝されたこと。そして……。
「……はっ!? そ、そうです……ボクにはやるべき事が……!」
 自分の使命を思い出したルクは、スケッチブックをしまい再びシニガミ草の採取へと挑む。
 強い意志の元、再度張られたオーラは、花粉を1粒たりとも許さず、ルクはしっかりと採取に集中することができたのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レド・ダークライト
【アレンジ、絡み歓迎】
ほう、ポーションにはシニガミ草というのが必要になるんだな···。
なるべく花粉を吸わないよう、素早く事を済ませる必要がありそうだ。

····草のあるところまで来たが、よく考えれば力づくで事を済ませることが出来そうだ。
要は毒を消してしまえば済む話。
念の為花粉を吸わないようように気をつけながら、【光防の増血】で花粉の毒を浄化しつつ状態異常力を上げ、「範囲攻撃」でさくっと刈り取ってしまおう。

もしも「野生の勘」が危険だと感じたら即撤退だ。
無駄に自身を危険に晒す必要は無い。


プラシオライト・エターナルバド
毒と薬に関しては少々詳しいかと思いますので、お力になれましたら、と

「世界知識」シニガミ草についての知識を備える
花粉だけに気を付ければ問題ないという思い込みは危険ですね
「毒耐性」はありますが、念の為マスクもつけて
重々気を付けましょう

様々なアメグリーンの薬をお持ちします
回復薬に解毒薬…異常状態になったお方がいればお渡し致します
飲めそうにない状態なら、エレノアに薬弾を込めて撃ちましょう

シニガミ草を見つけたら
「スライムメイカー」で知性の高いスライムを生成
先に採取してもらって観察、対処
採取の際は「念動力」を使って直接草に触れないように

材料を集めて、必ず秘伝のポーションをお作り致しましょう

連携アドリブ歓迎



「ほう、ポーションにはシニガミ草というのが必要になるんだな……」
 レド・ダークライト(紅き閃光・f01284)は、綺麗な花畑に忍んでいる何かを感じ取りながらも、力づくで事を済ませようとしていた。
「なるべく花粉を吸わないよう、素早く事を済ませる必要がありそうだ」
「花粉だけに気を付ければ問題ないという思い込みは危険ですよ」
 明らかに脳筋突破を図ろうとするレドに、プラシオライト・エターナルバド(かわらないもの・f15252)は、解毒薬を手渡す。
「毒を消してしまえば済む話ではないのか? マスクまでして」
「ええ、用心するに越したことはないでしょう」
 毒を消してしまえば済む話。そう思っていたレドだったが、確かに危険は1つでも少ない方がいいと、プラシオライトの行動を先に見守ることにした。
「どうするつもりだ?」
「こうするのです。アメグリーンに命を一滴……」
 プラシオライトは、知性の高いスライムを生成し、先に採取してもらって動きを観察する。花粉こそ吸い込まないスライムだが、その足元から徐々に身体の色が変色している様子が分かる。
「どうやら、根元にも毒があるようです」
 プラシオライトは念動力で直接草に触れないように慎重に採取を始める。その動きは繊細で、確かに毒の付け入る隙はないようにも思えた。しかし。
「そこまでやるのも時間が足りん。任せとけ」
 プラシオライトから貰った解毒薬をちらつかせたレドは、大丈夫だと、視線を一度合わせると前に進む。そこには空気も毒。足元も毒の地獄絵図。それでもレドは顔色1つ変えずに己がなすことをこなすべく。その力を存分に振るう――!
「我が光で悪しきものを滅せよ!」
 炎を弾く光と毒を浄化する光を身に纏い、その手に握られた剣で次々と刈り取っていく。
 危険を感じたら直ぐに一旦下がろうとおも思っていたレドだったが、予めプラシオライトから情報と解毒薬を預かっていたこともあり。危機感はまるで感じなかった。
 大量に刈り取られたシニガミ草を、スライムとプラシオライトが回収していき、プラシオライトとレドは自然と役割分担をし、より効率よく採取を行っていく。

 こうして、十分すぎるほどのシニガミ草採取した猟兵たちは、次の採取への準備をするべく、一度村へと帰還するのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 集団戦 『エレメンタル・バット』

POW   :    魔力食い
戦闘中に食べた【仲間のコアや魔法石、魔力】の量と質に応じて【中心のコアが活性化し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    魔力幻影
【コアを持たないが自身とそっくりな蝙蝠】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    魔力音波
【コアにため込んだ魔力を使って両翼】から【強い魔力】を放ち、【魔力酔い】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●本物の魔石
「本物の魔石は……洞窟の奥にあるそうのじゃ」
 少年は、薬師の老人の話を思い返していた。森の奥にある洞窟の奥には、貴重な鉱石や魔石が採れることでそれなりに有名だった。
「しかし、自然と出来る魔石では足りぬ……かもしれんのじゃ。何か特別なものがあればいいのじゃが――」
 少年は洞窟に落ちている魔石には触れず、奥へ奥へと進んでいく。やがて、最奥へとたどり着いた勇敢な少年。
 彼を待っていたのは、身体の中心にどこまでも濃い魔力が篭った魔石を身につけていた、モンスターだった――。

●村長の命を救う為に。
 シニガミ草を採取した猟兵たちは、一度支度をし直してから洞窟へと向かおうとする中で村人たちに声をかけられた。
「なぁ……あんたたち、本当に秘伝のポーションを作れると思うか?」
 切羽詰まったようなやや早口気味な喋り方。深刻そうな話を予感した猟兵たちは、思わず耳を傾ける。村人たちは話を続ける。
「村長の具合が良くないんだ……薬師様も、原因が分からないとおっしゃられているし、長くは持たないんだ。頼む、俺たちも作り方は知っている!シニガミ草は量も質も申し分ない。後は材料が根本的に違うとするならば……魔石なんだ」
 旅は道連れ世は情け。目の前の人を救おうとせずして、世界を救うことなんて叶わぬ夢物語に過ぎないのかもしれない。
 いや、そんな大袈裟な話ではないのだろう。目の前に苦しんでいる人を知ってしまった猟兵たちの返事なんて1つしかないのである。
 お宝発掘のような空気から一変。村長と村人たちの頼みに応える為、猟兵たちは洞窟の奥へと向かう。

 その洞窟の先に待っていたのは、身体の中心にどこまでも濃い魔力が篭った魔石を身につけていた、モンスター。その身体に纏う魔石は、洞窟に落ちている魔石とは違い、かなり強い魔力が込められているようにも感じる。
 このモンスターの魔石なら。そう閃いた猟兵たちは得物を握る。物語のハッピーエンドと掴むために。最初で最後の戦いが、これから始まろうとしていた――!
 
モッチ・モチ
とても高価そうな、いえ、効果が高そうな蝙蝠たちデスネ。
しかもたくさん居マスヨ?ポーションを作るには好都合デスネ♪

相手が数で来るならこちらも手数で勝負デス!
UC「モッチモチフィールド」展開!
自身の周りに念弾を展開し、守りもオッケー。念弾を飛ばして攻撃もオッケー。攻守ともにばっちりデス♪

これで村の人の助けになれそうデスネ。ポーション作りもお手伝いして、分けてもらえたら、効能を自分で試してみたいデス♪
おっと、他の猟兵さんがまだ戦っているようならお助けしないとデスネ♪


ルク・フッシー
…待ってて、ください。村長…皆さん…

いつものように攻撃したら、魔石まで巻き込んでしまいそうですね…
…ここは、小さい方の筆で蝙蝠の翼に傷を描き、【斬撃描画】 を発動して切り落とします

片翼を失えばまともに飛べるとは思えません、そうなれば戦えなくなった蝙蝠に他の蝙蝠が群がってくるのではないでしょうか?
ボクは倒れた蝙蝠を1箇所に集め、それを守るように動きます

多くの蝙蝠にボクが袋叩きにされる構図になるでしょうけど…か、覚悟を決めるしかない…!よ、予想ができてるなら、が、がんばれます…!



「…待ってて、ください。村長…皆さん…」
 ルク・フッシー(ただの少年猟兵・f14346)は、守りたい村の人々の為に、震える思いで目の前の蝙蝠……、エレメンタル・バットに立ち向かおうとしていた。
「いつものように攻撃したら、魔石まで巻き込んでしまいそうですね…」
 そう、エレメンタル・バットのこそ。伝説のポーションには必要不可欠。派手な攻撃で魔石を傷つけてしまう心配がある以上、何か策が必要だった。
 バタバタと翼を動かして威嚇してくる蝙蝠。その翼の発せられる音が、ルクの恐怖心を更に駆り立てる……が。
「片翼を失えばまともに飛べるとは思えません、そうなれば……!」
 これならいける!ルクは強い確信に勇気を貰い、蝙蝠の隙を狙って小さい方の筆で蝙蝠の翼に斬撃エフェクトの傷を描く――!
「どりゃあー!」
 筆を離すと、蝙蝠の翼は瞬く間に千切れ、地面へと落ちていく。倒れた蝙蝠は強い魔力の塊に過ぎない。強い魔力欲しさに、仲間だった蝙蝠が、一斉に弱った蝙蝠へと襲い掛かかる。
 ルクは倒れた蝙蝠を守るように動く。そうすれば、自然と蝙蝠は集まり。魔石を守ることにも繋がる。
 魔力を喰らおうと、蝙蝠たちは魔石を守るルクを狙う。沢山の蝙蝠に襲われる覚悟を決め――。
「相手が数で来るならこちらも手数で勝負デス!」
 モッチ・モチ(ボス専門バスター・f09023)が念弾を操り、蝙蝠たちを追い払い、ルクの元へとやってくる。
「とても高価そうな、いえ、効果が高そうな蝙蝠たちデスネ」
「ありがとう、ございます…」
 人の悲しみを、悲しみに応えようとしている人を見ると身体が勝手に動いてしまう。猟兵にはよくあることなのだろう。
「しかもたくさん居マスヨ?ポーションを作るには好都合デスネ♪」
「はい、必ず作りましょう……!」
 村の人を助ける為に、モッチは壁にぶつかっては速度を上げて跳ね返る、弾力のある弾で蝙蝠たちを制圧していく。
 自身の周りに念弾を展開し、攻撃を行うだけではない。速度のある弾を避けて進むことは難しく、蝙蝠たちも集団で迂闊には攻撃できないでいた。
 単身で念弾をかいくぐってこようにも、ルクの斬撃エフェクトの絵の餌食となって翼を斬り落とされる。
 こうして。ルクの作戦はモッチの援護も合わさり、効率よく蝙蝠たちを倒していくのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

モン・サンシン
ペーナァと同行みゃっ、材料集めの次は魔物退治だねー。勇者っぽい冒険たのしー…ところだけど村長さんのために大急ぎだー!勇者2人いる時点で自信あるけどこうなったらテレビで見た技を真似て試すしかないにゃ。まだまだ勇者の話もたくさん聞きたいっ。

戦闘

『猫々無敗流最終決戦奥義猫破肉球拳』を応用して肉球型波動で宝石を取り出すことを意識した戦闘を心がける。うみゃー…まだ撃てる長さは短いけど宝石もらうにはピッタリにゃ。

戦闘終了後

村におかーちゃんが作ってくれたお菓子をお土産で置いていくよー。仲間と一緒にたべたーい!

絡みやアドリブ歓迎にゃ


ペーナァ・キャットハウス
モンちゃんと同行

ええっ!? 村長さんそんなに危ないん!?
よっしゃ、うちらに任せとき!
勇者コンビで魔石手に入れてくるでー

とりあえずモンちゃんが大技狙いみたいやし…
コウモリさんを挟む様にうちが動いて攻撃仕掛けていくよ

飛ぶ相手をモンちゃんの射程範囲内に収めるには地面に叩きつけるしかないね
ジャンプして背後から剣で斬りつけていく
届かなそうなら「フック付きワイヤー」を天井に打ち込んだりして立体的に仕掛けていく
上手く攻撃が当たりそうならその際「衝撃波」も乗せてモンちゃんの方へ叩きつける
うちらのコンビネーションに勝てるわけないやん! さぁ石貰うで!

アドリブとか全然おーけーです



「村長さんのために大急ぎだー!」
「よっしゃ、うちらに任せとき!」
 モン・サンシン(イタズラ大好き猫・f00444)とペーナァ・キャットハウス(お外でゴロゴロ・f05485)は魔石を手に入れる為に村にお菓子をお土産を置いてから魔物退治へと向かう。戻って来た時に皆で笑いながら食べられますように、そんな願掛けと共に。
「勇者コンビで魔石手に入れてくるでー!」
「うみゃー!」
 意気込みの通り、どんどん洞窟を下っていき、モンスター『エレメンタル・バット』との遭遇に至る。
「うみゃー! テレビで見た技真似するよー!」
 ここには勇者2人居る。だったら何かが起こる筈。モンはまだまだ勇者の話もたくさん聞きたい。そんな思いを胸に、蝙蝠にゼロ距離まで素早く近づくと、独特な構えで肉球に身体中から力を集めていく――。
「猫々無敗流最終決戦奥義! 猫破肉球拳!!」
 モンが叫ぶと、肉球に溜まっていた力が波動となって具現化する。その波動は小規模ながらも異常なまでの力強さで蝙蝠を吹き飛ばす――!
「うみゃー!!」
 宝石を取り出すことに意識していたモンは、蝙蝠の魔石だけに波動を当て、魔石だけを吹き飛ばす。
 魔力を失った蝙蝠はそのまま地面に落ちて消えていく。骸の海へ帰っていくのだろう。

「モンちゃんが大技狙いみたいやし……戦いやすいようにコウモリに攻撃仕掛けていこか」
 一方、その様子を見ていたペーナァ。モンの技の威力の高さを波動の範囲を概ね把握していた。
 範囲の狭さこそが強力な技のからくり。しかし、範囲に蝙蝠をおびき寄せなくては、攻撃するのも一苦労である。
 だからペーナァはフック付きワイヤーを天井に打ち込んでいた。その間にもモンは蝙蝠を追いかけて仕留めようとするが、蝙蝠も一度技を見てしまった為か、洞窟を逃げながら魔石を食べて魔力を吸収する機会を伺っていた。
「これでよし!」
 準備を整えたペーナァは、ワイヤーを使うことでより立体的に動き、アクロバティックな身のこなしで蝙蝠を追い詰めていく。 
「モンちゃんいくで!」
 剣で斬りつけ、弱った蝙蝠を衝撃波で追い打ちかけ、モンのところへと叩きつけるペーナァ。
 モンは固定砲台に専念して動かずペーナァの援護を待ってから肉球から波動を出し、蝙蝠から1匹ずつ魔石を引き剝がしていく。

 2人のコンビネーションはまさに阿吽の呼吸。蝙蝠と確実に倒したモンとペーナァは沢山の魔石を手に入れるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

プラシオライト・エターナルバド
なるほど、それほど濃厚な魔力が籠った魔石……気になりますね
私も少々いただきたいくらいでございますが…
秘伝のポーションにお使いになるのですものね
優先は勿論そちらです
戦闘後に落ちている魔石を幾らか拾うくらいにしておきましょう

エレノアで光属性の衝撃波を撃って仕留めます
動き回って当てにくいなら
網状にしたトリックスターでまとめてしまいましょう
倒した敵は共食いされないように
念動力で早目に回収したい所です

敵のUCには【カラーチェンジ】を撃って相殺を
それでも魔力酔いをする人がいれば、回復薬弾を撃ちます

これで秘伝のポーションが完成するのですね
作成に人手も必要ならお手伝い致しましょう


ウィーリィ・チゥシャン
ちょっと敵の数が多いけど、つまりそれだけ材料が沢山採れるって事だよな。
大丈夫。俺達ならやれる!

大包丁と盾代わりの鉄鍋を構えて敵群に突っ込み、敵の攻撃は『盾受け』でガードしてすかさず『カウンター』と『二回攻撃』で返り討ちに。
可能な限り多くの敵を集めた所で『飢龍炎牙』でまとめて薙ぎ払う。
敵が魔石の魔力を使い切る前に倒したいところだな。

もし先客の冒険者がいたら援護に向かう。
「大丈夫か? 加勢するぜ!」
『かばう』でカバーリングしながら仲間と連携し体勢を立て直し、共に協力して敵を片付ける。


レド・ダークライト
【アレンジ、絡み歓迎】
戦闘と聞いて心躍るのは俺だけか?
薬草集めやらが楽しくなかった訳では無いが、これは格別だ。
···要はあの魔石さえ傷つけなければいいということだろう?

手始めに狭い「地形を利用」し、コアを傷つけない程度に「衝撃波」を放ち動きを鈍らせる。
隙さえできればこちらのものだ!
【盟約の鉄血】を使い、魔石を傷つけないように避けながら「早業」で両羽を貫く!
いわゆる串刺しだ。
あとは勝手に弱った蝙蝠に寄って来たやつを「2回攻撃」で素早く羽を切り落とし、またそれの繰り返しだ。
ああ、「傷口を抉る」ように生きたまま魔石を抉り出すのもいいかもしれないな?
言っておくがこれは虐殺でもなんでもない。人助け、だ。



●収集完了
「戦闘と聞いて心躍るのは俺だけか?」
 薬草集めやらが楽しくなかった訳では無いのだろう、しかし魔物を駆逐出来ると思うと心が躍って仕方ないレド・ダークライト(紅き閃光・f01284)は、まるで魔王のようなどす黒い笑みを浮かべていた。
「ちょっと敵の数が多いけど、つまりそれだけ材料が沢山採れるって事だよな。加勢するぜ!」
 大丈夫。俺達ならやれる! と大包丁と盾代わりの鉄鍋を構えてエレメンタル・バットの群れに突っ込んでいくのはウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)だ。
「喰らい尽くせ、炎の顎!」
 ウィーリィの放つ高火力の紅蓮の炎は龍の姿へと変貌し、蝙蝠たちを囲んで逃がさず、なぎ倒すかのようにじわりじわりと追い詰めていく。
「……要はあの魔石さえ傷つけなければいいということだろう?」
 レドはコアを傷つけない程度に加減した衝撃波を放ち、蝙蝠の動きを抑制していく。その衝撃波はウィーリィの炎と合わさり、熱風の渦となり、蝙蝠たちを徐々にと衰弱させていた。
「隙さえできればこちらのものだ!」
 しかし、蝙蝠たちもただでやられる訳にはいかないと、仲間のコアや魔法石、魔力を食べようと画策していた。
「濃厚な魔力が籠った魔石……気になりますね私も少々いただきたいくらいでございますが……」
 プラシオライト・エターナルバド(かわらないもの・f15252)は、2人の戦闘を後方でサポートしながらも、蝙蝠の不審な動きをチェックしていた。当然、蝙蝠たちが仲間のコアを食べてしまおうとする可能性には最初から気づいていた。
「配合番号09。効能は≪事象の停止≫です」
 共食いがあることを強く警戒していたプラシオライトは、アメグリーンの薬を蝙蝠めがけて投げる。エレノアで光属性の衝撃波を撃って薬を更に押し通し、熱風の中へと薬を織り交ぜる。
 衝撃波によって運ばれた薬は熱風に溶けて蝙蝠たちに降りかかり、共食いの動きを止めていく。一瞬の隙をついて念動力で回収に行くプラシオライト。
 ウィーリィは盾役としてプラシオライトについていき、回収の間、他の蝙蝠たちが攻めてこないようにカバーリングしていく。
 蝙蝠たちも死んでなるものかと言わんばかりに魔力の音波を放っていく。魔力酔いを起こす程の強力な音であるが……。
「隙さえできればこちらのものだ!」
 魔力酔いとは無縁の脳筋であるレドにとっては、位置が固定された的でしかなかった。
「我が鉄血を捧げ、盟約を果たせ!」
 自らの血を吸わせ、レドの得物は紅い光を放つ。振るう度に衝撃波が走る程の威圧感漂うその武器を構えると、魔石を傷つけないように避けながら蝙蝠たちの両羽を貫いた――!
「生きたまま魔石を抉り出すのもいいかもしれないな?」
 斬り落としていたかと思うと、今度は蝙蝠の魔石をそのまま素手で鷲掴みにして強引に引き裂いていく。
「言っておくがこれは虐殺でもなんでもない。人助け、だ」
 不敵な笑みを浮かべ続けながら『人助け』を楽しんでいくレドに、少々引き気味になっていたかもしれない猟兵たちであった、が。
 必要な魔石を確保するには十分過ぎる成果となったことは言うまでもなかった――。

●秘伝のポーション
 村に帰ると、直ぐにポーション作りは始まった。作り方は、シニガミ草を入れて煮た後に越した水に氷感覚で魔石を砕いて入れて飲む。それだけの簡単な水薬だった。
「んっ……んっ……ふぅ……」
 村長はゆっくりと秘伝のポーションを飲むと、直ぐに咳は止まって安らかな一定リズムの寝息と立てて眠る。
 急に咳き込むこともなく、暫くは一安心といったところだろう。猟兵たちは、そんな村長たちの様子を見守ると、宴の席へと案内される。
 猟兵たちこそが、今ここ村人たちにとっては英雄であり、勇者なのだから。村で用意した飲食物だけでなく、猟兵が用意していた飲食物も並んでいる。即席ながらも、祝いの日を楽しむには十分だった。
「ああ、勇者がどうやって洞窟から魔石を手に入れたって?」
 村人たちは、猟兵たちに伝承の続きを話す……が。その伝承は皆バラバラだった。巨大なモンスターを倒したという者もいれば、共食いさえ、魔力を蓄積させたモンスターを罠にかけた、など。村人たち全員が違う勇者の武勇伝を語る。真相は不明だ。
 ただ、共通していることが1つだけあった。その洞窟が、勇者と仔竜との出会いの日だったということである。

 猟兵たちは村長が目を覚ましたことを確認すると、魔石やシニガミ草など、採取の余りを勇者の伝説に関連するものとして持ち帰る。
 こうしてまた1つ、猟兵たちは勇者の伝説について知ることに成功するのであった――。


「母さん……母さん……!よかった……」
「迷惑……かけたわねぇ……あら、その子は?」
「へへっ、オレと母さんを助けてくれたんだ。こいつの名前は――」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月09日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ
🔒
#群竜大陸
🔒
#勇者
🔒
#勇者の伝説探索


30




種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト