よくある話だった。
ヒーローとヴィランが跋扈する世界。故に多くの事件が発生し、或いは未然に防がれ、時には人目に知られずに始まっては終わる。
今回もそういった何かだったのだろう。
結論から言えば、とある家族の娘が消息を絶ち、次いでその兄も姿を消した。
二つの行方不明事件の間には少々月日が開いており、その期間には街で不審な出来事が発生している。
野生動物、或いはペットが頻繁に変死体として発見される。夜に不審な音が響く。ゴミ捨て場が酷く荒らされる、等だ。
これらの事件が起きながらも警察やヒーローたちの動きが鈍かったのは、人的被害が出なかった事と、場所が小さな田舎町であった事が重なったからだ。
しかし、二人目の行方不明者が出たことで、目聡いヒーロー達が動き始める。
やがて、事件は明るみへと晒されるだろう。
小さな始まりからはとても想定できないような、甚大な被害を振りまくといった形でだ。
「と、いった事になります。それを防ぐのが、皆さんの今回のお仕事です」
グリモアベースに投影された、映像化された予知。それを一通り流した後に、キーア・エントール(完全聖・f02455)は口を開いた。
「時期的には、二人目の被害者が消息不明になる前に跳ばします。かなりギリギリとなりますね」
というのも、二人目の被害者。最初の被害者の兄はどうやら独自の調査をしていた模様。そして幸か不幸か彼は優秀であり、真実の一端へ突き当たってしまうのだ。
「彼が何かを掴み、それ故に消息を絶つのはほぼ確定です。故に最初の目的は、彼の保護と直面した問題への対処となります」
それに成功すれば、真相への入り口は彼が開いてくれるでしょう。くれぐれも、よろしくお願いします。
転送の準備を整えたキーアは、頭を下げつつ、猟兵達を送り出した。
ももけも
お久しぶりです、ももけもです。
新しい世界が始まっていましたね、ハローワールド。
というわけで、さっそくですがお仕事です。
善と悪、そして正義とは何かを、示してきてください。
第1章 冒険
『暴走する触手強化型ヴィランを止めろ!』
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POW : 力任せに触手を引きちぎる!
SPD : 軽やかに触手を回避して戦う!
WIZ : 触手を絡ませるなど頭脳プレーで戦う!
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テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア
ケテルャア『腹減った、ので、ヴィラン、喰う』テケリャア
昔、実験体としてヴィランに扱われていた事を思い出し怒り狂う
本当は全部食べたいが、捕獲が最優先なので触手だけムシャムシャしよう。巨体と怪力を活かして正面突破
波のように迫る蠢きをぐっちゃぐっちゃと大喰らい
苦戦する際は己が盾と成り、他の猟兵が攻撃し易いように立ち回る
正義の心は空腹の証。今日もテケリリ以下略は自由の為に戦うのだ
ジャック・オズガルド
SPD。民間人に被害が出ないよう周囲を確認しつつショットガン、サブマシンガンで制圧する。攻撃する隙を与えないようショットガンはポンプアクションではなくオートマチック式のものを使用するとしよう。まずは相手の攻撃を回避し、一番ダメージを与えられそうな箇所に至近距離から散弾を浴びせる。…だが、敵は触手を持っている。組みつかれると厄介だな…。群れているやつらには中距離からサブマシンガンで薙ぎ払おう。民間人の避難が完了したなら本格的にグレネードやテルミット爆弾を使用できるだろう。見た感じ、やつらは炎に弱そうだ。
※テルミット爆弾は化学反応で炎を起こす爆弾。
夜。人気の無い、小さな通り。
街灯の光が当たらぬ暗がりから、影が這い出す。
人型ではない。常に輪郭が蠢く、粘性の高いものだった。
水音と摩擦音を発しながら進む影。その端が街灯の光に触れて形を表せば、触手。
すぐに光から離れ、再び闇に紛れようとするそれに、同じ不定形なナニカが跳びかかった。
「テケリャアァアァア!」
おおよそ人が発したとは思えない奇怪な音声を響かせたのは、テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(王冠・f16871)だ。
寸前の触手より更に粘度の高い液状の全身に複数の孔を開け、それを以て触手へ張り付く。直後より、咀嚼音と、それを掻き消す絶叫。
テケリリケテルリリは空腹であった。加えて敵はヴィランという情報。過去と現在の二つの起点から沸きあがる怒りが、より攻撃性を引き出している。
「オオオォオォオオアァァアアアァ!」
触手塊の奥より漏れ出た悲痛な叫び。食い千切られた部分より濁った液体を振り撒きながら、激しい身震いによってテケリリケテルリリを弾き飛ばす。
怒りも空腹も未だ収まらず、再度跳びかかろうとしたところに。片手を翳して静止をかけたのはジャック・オズガルド(元CIA特殊部隊員のUDCエージェント・f03045)だった。
「丁度良く射線が開いた。目標に機銃掃射を行うッ……!」
衝動によって動いては居るが、十分に理性も保つテケリリケテルリリは、従って動きを止める。それを横目で見つつ頷いたジャックは、携行した全銃火器を展開。噛み跡による負傷に狙いを点けて、全弾発射。弾倉が空になるまで引き金を引き続けた。
更に激しい絶叫が響く。痛みに悶えて無軌道に振り回す触手から飛び散った液体から、強く漂う臭い。ジャックはこれに、覚えがあった。
「薬か……ッ」
酷く顔を顰める。用済みとなった火器を投げ捨て、空いた手に持つのは手榴弾。人気の無い現状ならば、躊躇わずに使える。
ピンを抜いて投擲、少ししてからの爆炎。生かして敵を捕らえるという目的からして、過激に見える一連の攻勢。
だが、問題は無かった。最初に比べて幾分か輪郭は縮まったものの、敵は健在。触手も相当数あり、中に何があるかはまだ見えない。
つまり、まだ攻める必要があるということ。二者による苛烈なそれは、この場に置いて肯定される解だった。
闇より伸びた、手が触れる。
怒りを以て、振り払う。
成功
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八十神・昼子
【心境】
「絶望という夜が明け、希望という朝日が昇る。ランチブレイザー参上。」
既に被害が出てるのは如何としがたい不祥事ですが、これ以上の被害を出すわけにはいきません。
【行動】
判定:SPD
「トゥ!!」
触手で敵を捕縛するタイプのヴィランですか、ですがどんな触手もつかまらなければどうということはありません。
UC:Q極ブレイザーキックを発動します。
『力溜め』で両足にエネルギーを収束、超高度『ジャンプ』で触手を回避。
『踏みつける』落下の勢いを乗せて強烈な飛び蹴りを触手に喰らわせます。
歴代ヒーローが生み出し、脈々と伝え続けたこの必殺技は伊達ではありません。
アドリブ:歓迎します。
塩崎・曲人
あー、アレか
このヴィランが件の兄ちゃんを襲うんだな?
じゃあ先回りして潰しておくかね
「テメェコラァ、どこの誰の指示で暴れてやんだオラァ!」
と【睨撃粒子砲】をカマして情報を取れないか試してみる
駄目なら駄目で普通に殴り倒すがね
触手がすごくても本体はあるんだろう?
無論、件の犠牲者(予定)の保護は最優先さ
戦闘の被害が及ばないようにするのはもちろん、見つけたらなるべく目を離さないようにするぜ
後方支援系の仲間が居たらそいつに保護を頼めるのが一番か
【アドリブ絡み歓迎】
「イィイイィイァイイィイイ!?」
幾度目かの絶叫。本来静かである筈の場に、それはいやに響いた。
故にか否か。音源を探って駆け、この場に入り込んできてしまった影が一つ。
少年だった。予知によって行方不明になるとされた彼は、目にした惨状を見て何か言わんと口を開き。
「ォイィイアアアァア!」
叫ぶ触手塊が、他の全てを捨て置き彼へと突進する。
次に起こる悲劇が容易に想像できる場面。それを覆さんと、間に割り込む一人の男。
「テメェどこ中だコラァ!」
塩崎・曲人(正義の在り処・f00257)が裂帛の気合いと共に向けた眼光は、物理的な力となって触手塊を押しとどめた。
「後ろに下がってな兄ちゃん、ちょいと危ないんでな」
両手をポケットに突っ込みながら前蹴りを放ち、曲人は触手塊を押し返す。粗野な言動であるが、その声色には相手を安心させようという優しさが含まれている。
頷きつつも、少年は再度口を開く。何かを伝えようとする様子に曲人は耳を傾けようとするが。
「アゥエェエエエェ!」
訴えを掻き消すように、触手塊も再びの突進。少年を護りつつ、何事かの訴えを聴くに、曲人の手だけでは足りない。
判断に迷い動きが止まる。僅かな隙が窮地を招く。そんな時だった。
「トゥ!!」
掛け声と共に落ちる流星。八十神・昼子(新米ヒーロー“ランチブレイザー”・f16483)の放った跳び蹴りが、迫る触手塊を大きく吹き飛ばした。
「絶望という夜が明け、希望という朝日が昇る。ランチブレイザー参上!」
華麗に着地を決め、名乗り口上を上げる昼子。
昼子は自ら名乗る通り、ヒーローである。そして同時に、この世界の神であった。
原因も知れず、自分が何者であったかを失った昼子は、ヒーローであることを拠り所とした。そしてその在り方は、自らの愛し子を護らんとする神のそれの、純粋たる根源にとても近いものであった。
故に、如何に足りないものが多かろうと、人々の為に立ち上がった昼子は強い。
遠く離された触手塊は、今度は自らを構成する触手の大半を少年へと殺到させる。
迫る濁流の如きそれに、しかし怯むものは居ない。曲人と昼子、一瞬の視線交差。溜めの姿勢に入った昼子と、その前に出て触手を押し留める曲人。
長い永い数瞬。消耗しつつも防ぎ続ける盾の後ろから、遂に槍が飛翔する。
「正義の必殺。受けてみなさい!!」
Q極ブレイザーキック。連綿と磨かれ続けた正義の一撃は、大量の触手を根本より消し飛ばした。
闇より伸びた、手が触れる。
護る為に、押し返す。
「イ タィ ヨ オ 二 ィ チャア ァ アア ァああ あaaa aAaAaaaaa!!」
成功
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シール・スカッドウィル
――――そういうことか。
少年は……他の猟兵が保護しているか。
なら、少し無茶をする。
【再取】と【竜兵】を並列発動。
機動力を生かしつつ<第六感>を昇華した【直感】により、攻撃を捌きながら一直線に触手塊へ。
握りこんだ右手を思い切り突き立てる。
後は博打だ。
そのまま腕で触手をかき分けて、核を探す。
<スナイパー>としての忍耐力の見せ所だな……下地に使ったUCの吸収と軽減で、どこまで粘れるか。
核は十中八九……見つけたら、出来る限り拳を近づけて掌を開く。
事前に握りこんだ酷と幇に<全力魔法>。
【付与】による核への異常回復の支援効果から、保険の睡眠導入。
保護が必要なければ一番だが……どうなる?
アドリブ・連携歓迎
空廼・柩
触手を退けて兄の方を助ける
それだけの単純な任務――で終りそうにないのは俺の気のせい?
とはいえ触手に捕まる訳にもいかない
襲い来るそれは極力避ける
回避が難しければ…あまり得意じゃないけれど銃で撃って威嚇
回避の合間、移動しつつ拘束具を至る場所に配置
拘束具に引っかかってくれれば触手の動きも多少抑えられる筈
いっそ雁字搦めになってくれれば楽だけれど
一般人や猟兵へ触手が迫った時も拘束具を使う絶好の機会かもね
実は倒すのに少しだけ抵抗があるんだ
理由は「オニィチャン」って聞こえたから
…保護対象の兄に尋ねるよ
――ねえ、この単語に聞き覚えはない?
出来れば嫌な予感は当たってほしくないけれど
目を逸らしてばかりはいられない
「タスゥウウウウエエェエエ!」
ひとたび聞き取れる言語と化した叫びは、しかしてすぐに触手へと呑まれ不快音へと戻ってしまう。
一連の光景を前にしたシール・スカッドウィル(ディバイダー・f11249)、嫌な事実に確信を持ち始めた。
間違いであってくれ。正解であってくれ。二律背反の様で、一つの意思から生じる感情を抱えながら、シールは少年へと振り返る。
「オニィチャンって聞こえたんだ。――覚えは、ないかい?」
言葉に出して確認を取ろうとしたのは、空廼・柩(からのひつぎ・f00796)だった。
依然、酷い音が周囲に満ちている。その問いかけが正しく少年に聞き取れたかも怪しい。同じように、少年の言葉も聞き取り辛い状態だ。
それでも。確かに、二人には聴こえたのだ。――いもうとを、たすけてください。
「少し、無茶をする」
「宜しく頼むよ」
揃って前を向く。これ以上の言葉は不要だった。同じ目的の為に、全力を尽くすのみ。
傷だらけの触手が、兄を求めて伸び迫る。撒き散らされるは、血か涙か。
悲壮なる脅威に、自ら向かって進むのはシールだ。武器を手放すことにより、脅威への直感を限界まで研ぎ澄ます。内に滾る感情を燃料とし、肉体の稼働を押し上げる。傷つけぬようにと、押し分け、掻き分け、根本を目指す。
対照的に、脅威を惹き付け逸らし続けるのが柩だった。目の前に居るものに対して、後ろに居るのは護るべき者。故に決して下がれない。手持ちの拘束具を使い捨てるように、迫る触手に掛けては遠くに放り投げる。それが尽きれば、身一つでいなし続ける。
痛みを受け続ける二人。シールの傷から血が噴き、宙で燃えてそのまま消える。柩の皮膚が破け、碧いナニかを覗かせる。昂るその真の力を解き放てば、きっとすぐに目の前の脅威は消し去れるのだろう。
だが、それはしない。助けると決めたのだから。
「――今だ!」
柩が叫んだ。いなし続けた触手を拘束具によって二束へ纏め上げ、両腕をして左右へと弾く。何かが砕ける音と、碧色。
大半の触手を左右へと引っ張られ、遂に正面が無防備となる触手塊。燃える髪を靡かせ、懐へ潜り込むシール。
「開け!」
全力で振りかぶった右腕を、突き込む。蝕まれるような痛みに、歯を食いしばる。
素手で溶岩を掻き混ぜる如き所業。その末に、触れたもの。
「見つけた……!」
空いた左手を、右腕の突き込み口へ添える。両手での、全力魔法。右手で癒しを、左手で破壊を。
か細い命を繋ぎ留めつつ、蝕むものを切り開き、引き剥がす。一歩間違えれば握り潰してしまいそうなそれを、しかしシールは無事に成し遂げた。
最後の仕上げとばかりに左手の振るい、大きく触手塊を開き割る。右手で掴んだか細い肩を全力で引き寄せ、後方へと振りぬく。
投げ出される人型は、白と碧が斑となった腕に抱き留められた。身じろぎ一つしないが、小さくも確かに感じられる鼓動。
今までの喧騒は、嘘のように消え去った。触手塊だったものは、もう微動たりともしない。
護られた少年が、助けられた少女へと駆け寄った。無事とは言えないが、命はある。感謝の籠った言葉と、憧れを含んだ視線が猟兵達へと贈られた。
闇より伸びた、手が触れる。
救う為に、引き上げる。
大成功
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第2章 集団戦
『アーミーメン』
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POW : アーミースタンバトン
【伸縮する警棒型スタンガン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : ラバーミューテーション
自身の身体部位ひとつを【伸縮自在のゴム】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ : プロトデバイス
自身の装備武器に【アメリカ陸軍が開発した試作強化装置】を搭載し、破壊力を増加する。
👑11
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第一目的を達成した猟兵達。明確な被害者だと予知されていた兄妹は、救出に成功した。
だが、兄はともかくとして、妹の方は完全無事とは言えないだろう。癒しの力を持つ猟兵達がその場で可能な限りの処置を施したが、後遺症が出ないとも限らなかった。
触手塊に埋め込まれるといった、未知の改造を施されていたのだ。既知のもので無い故に、対処はどうにも手探りになってしまう。
そうした状況の中、落ち着きを取り戻した少年が、猟兵達へと声をかけてきた。
――心当たりがある。
そもそも、何故深夜に人通りの無い場所へ向かっていたかといえば、それを調べる為だったのだ。昨今の不審な出来事が発生した場所の分布を調べれば、ある一点を中心にと広がっている。加えて、妹が消息を絶つ前に近寄った場所と重なってもいた。
小さな通り、古びた空き家。最近改装されたのか、隠れ家的とも、怪しいともされる喫茶店。
そこを目指していたのだ。と少年が通りの奥を指差して、凍り付く。
その目線の先へと向き直る猟兵達。映ったのは、人型だ。先の触手塊に比べれば輪郭ははっきりとしているものの、人間とするには動きに骨が無さ過ぎるそれだ。
一つ、また一つと、人型は奥の闇より現れる。芯の無い立ち姿に反して、それらの挙動は機械的に統率されていた。不規則に揺れる頭部のバイザーは、全てが兄妹を捉えていて。
闇より伸びた、手が触れる。
シール・スカッドウィル
「触れるな」
お前たちが触れていいのは、俺たちだけだ。
お前たちの、終わりだけだ。
小回りが利いたほうがいいな。
インクとディムの二刀を駆使し、<2回攻撃>で敵の攻撃を迎撃。
【最適化】により、斬撃部の空間を断裂させて拘束。
接触面の連続性が千切れるんだ、逃れるなら相応の性質を持った抵抗がいる。
捕えている間に本体のほうを攻撃して、確実に仕留めよう。
敵の手は、自己強化、というか武器強化か。
【直感】により敵の攻撃を見切りつつ、【融解】で強化装置を融かし、【転写】で逆用。
もし迎撃の手が足りているようなら敵に突っ込み、これを乗せた汝劾を引き抜きざまに振り抜いて、思い切り<なぎ払>おう。
アドリブ、連携歓迎
八十神・昼子
【心境】
「よかった...よかった
...。」
でもごめんね。ごめんね。痛かったよね。
ごめんね…。
もう2度と、この子達に手を出させないッ。
【行動】
判定:POW
子供たちを巻き込まないように、背で庇うように前に出て展開します。。
UC:ヘビーアームド・ウェポナイズ!!
ランチブレイザー・重武装形態(パンツァーモード)へ移行。
ビームキャノンを左手に装備し、全力射撃で闘います。
【誘導弾】をセット。
アーミーメン軍団の中心部に攻撃を誘導させ、可能な限りのアーミーメンを巻き込むように射撃します。
哀れな先輩よ。これ以上あなたたちに積み重なせない。
。
せめて祈ろう。汝の正義に救いアレ!!
アドリブ:OKです。
「触れるな」
立ち塞がったのは、シールだった。異形の二刀、インクナビュラとディムライトを抜き、構えを取る。
一歩下がって、昼子も同じように立つ。助けられてよかった。でもごめんね、痛かったよね。口に出したか定かでないが、表情が気持ちを露わにしている。確かに取り返したが、それ以前に護れていなかったのだ、という自責の念が昼子を苛む。
「もう2度と、この子達に手を出させないッ」
重武装を展開。巨大であることは、身を護る盾にもできるということ。不動不退の覚悟を決め、砲口に火を灯す。
自らへの適性行動を感知した軟性の人型『アーミーメン』は、即座に戦闘態勢へと移行した。伸縮する腕に携えた、同じく伸縮する警棒。それによって、その場から隊列を崩さずに遠距離からの打撃を仕掛けてくる。
「お前が触れていいのは」
一閃、二旋。
その場で踊るように、シールは剣を振う。腕も警棒も、間合いに入ってはすり抜け、少しの後に、思い出したかのように勢いを失って切断。地面へと落ちていく。
「お前たちの、終わりだけだ」
前進。先の再現のように、伸びる腕の方へと進み込む。そして、より苛烈に切り刻みながら、敵の最前列へ文字通りに躍り出た。
アーミーメンは、伸ばした腕とは逆のものでシールを迎撃する。手にされた警棒は先のものと違い、強烈な電撃を放っていた。
斬っても斬ってもすぐさまに繋がる、或いは少し置いて再生する腕による攻撃に、髪を焦がしつつ、シールは舌打ちをする。一手、札を切るか。そう思った矢先で、背後から感じた強い熱と光。
発射準備が整った。ならば、とシールは大きく二刀を振りぬいた。生み出されたのは空間断裂。強烈な引力が、アーミーメンの隊列を崩し、一纏めにする。
「任せたぞ」
高く上空に跳び、シールは昼子の傍へと戻る。互いに目を合わせず、ただ頷くだけの意思疎通。
「哀れな先輩よ。これ以上あなたたちに積み重ねさせない」
昼子は、アーミーメンが何であったかを察していた。故に、終わらせてやることこそが、真に彼らの為になる。ヒーローとしての、尊い先達への手向けになると理解していた。
「汝の正義に救いアレ!!」
祈るように叫び、引き金を引く。審判の光、断罪の火、極大の熱線が放たれた。
着弾、爆発、音も無い。纏められた前線のアーミーメンは、黒い影だけを地面に焼き付け、消滅する。
彼らに、それを感じる機能が残っていたかは定かでない。だがきっと、痛みもなく終われたのだろう。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ロウガ・イスルギ(サポート)
『悪いが傭兵が「戦場」で負けるわけにはいかないんでな』
キマイラの戦場傭兵 × 探索者
年齢 22歳 男
外見 189.9cm 青い瞳
特徴 ワイルドな顔立ち ミリタリー マイペース 実は囚われていた 過去の記憶が無い
口調 フランク(オレ、相手の名前、だ、だぜ、だな、だよな?)
戦闘中は クール(俺、貴様、だ、だな、だろう、なのか?)
ロウガ・イスルギ(白朧牙虎・f00846)の眼前に在るのは、暴力的な数のアーミーメンだった。先の攻撃によって大きく数を減らしたにも関わらず、その物量は未だに脅威的だ。
「参ったな、キリがない」
困ったような言葉を吐きつつ、その表情にはどこか余裕がある。
手を組んで動かし、骨を鳴らす音を軽快に響かせる。それに反応したか、腕を伸ばすアーミーメン。先と同じ、マニュアルに従ったような単調な攻撃。だが、膨大な物量がその危険さを跳ね上げていた。
「ところで、貴様らパズルは得意か?」
迫る暴力に対し、ロウガは世間話でもするかの様に声をかけた。数瞬遅れて、連続した落下音。
音の出所は、細かく刻まれたアーミーメンの腕だったものだ。ロウガの言に合わせれば、パズルのピースというべきか。
「ふむ、これはメンテナンスが必要か」
そう呟くロウガの手元には、小さな擦過音と細い輝き。頑強なる体躯の印象に反し、細やかな手先の動きだけで張り巡らせていた、愛用のワイヤー『グレイプニル』の回収動作だ。
「まあ、夜はまだ長い。もう少し、付き合ってもらおうか」
後ろの子等ではなく、俺にな。と。
挑発的な言葉と共に、輝くは二つの猫目石。その圧は、魔除けの如くに。
成功
🔵🔵🔴
最神・真白(サポート)
『お兄さん、お姉さん、養ってください!』
神の人形遣い×グールドライバー、7歳の男です。
普段の口調は「恐ろしい神様(我、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)」、演技時は「子どもらしい(僕、相手の名前、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
数の暴力に少数精鋭で対応をすれば、討ち漏らしが生じるのは当然の帰結だった。
猟兵達の攻撃をすり抜けたアーミーメンが、最優先目標である兄妹へと迫る。
激しく明滅する電撃を纏った警棒、人の命など容易に奪えてしまうそれが振り下ろされようとして。
「目障りだ」
弾かれる。
一撃で警棒を跳ね返し、反対の腕でアーミーメンを吹き飛ばす二撃目。
それを為したのは、最神・真白(蚕の神・f16393)だった。正確には、真白の傍に立つ巨大な人影が、だ。
「貴様等の様なモノが蔓延るから、我が生き辛くなるのだ」
幼い顔立ちに宿る酷薄な表情。養って貰う対象はこの場に居ない為、真白は猫かぶりを止めていた。
「疾く消えよ」
数を増やして再び襲い来るアーミーメンに、真白はただ一言、告げる。
防衛、迎撃。
先と同じ結果をもたらした人影は、敵の規模に合わせるように更なる巨体となっていた。
神造の巨人。散らばった残骸を糸で繋ぎ合わせ、命を吹き込むは神の権能。
穢れたモノに触れるつもりはない。冷徹なる神の眼前で行われるのは、変則的な同士討ちとも言えるものだった。
成功
🔵🔵🔴
月夜・玲(サポート)
『さてと、I.S.T起動。お仕事お仕事。』
口調 元気(私、~君、だね、だよ、だよね、なのかな? )
お仕事ついでに研究も出来るんだから、この仕事良いよねぇ
さあ、私の研究成果の実験台になってもらうよ
模造神器という独自の兵器開発を生き甲斐とする研究者
誰にでも気さくに砕けた口調で話しかける
戦いは全て研究の為、楽しみながら戦闘を行う
全ては研究の為、研究と戦闘を楽しめる猟兵生活は結構気に入っている
戦闘スタイルは4本の模造神器から2本を選び、二刀流で敵と戦う形です
UCで遠距離戦闘にも対応したSF剣士
日常ではのんびりと景色を楽しんだり風情を楽しんだり
冒険では考察しながらじっくり進む
あとはお任せ!
大量かつ均一な品質、機械的な戦闘を仕掛けてくるアーミーメンという存在に、月夜・玲(頂の探究者・f01605)は心の中で舌なめずりをした。
「いいねぇいいねぇ、まさに試し斬りをしてくれと言わんばかりじゃない」
楽し気に呟きながら、両手を遊ばせる。弄繰り回されるのは、四つの剣の柄。『I.S.T』と名付けられた、独自の兵器群。
「よし、今日はこれに決めた」
二つ選び、抜刀。起動されたのは『Key of Chaos』と『Blue Bird』。混沌と幸運を手にし、散歩でもする様にアーミーメンへと足を向ける。
武器を手に近づく存在を脅威と捉え、数体が玲へと襲い掛かった。ゴム状の腕をしならせ、左右から挟み込むように打ち据えようとして。
『I.S.T起動。サポートモード、敵行動予測開始』
機械音声が響く。
「うん、上々。この程度の予測なら、誤差は許容範囲内だね」
無傷のまま、アーミーメンをすり抜ける玲。
歩みを止めぬまま、くるりと両手の『I.S.T』を一回転。
軽い風切り音。微塵となって崩れ落ちる、背後のアーミーメン。
「じゃあ、おかわりね」
二つの刃が、妖しく輝いた。
成功
🔵🔵🔴
マユラ・エリアル(サポート)
『さて、そうであるかもしれないし違うかもしれない』
『まあ、私は嘘同盟だからな。嘘だが。』
『さあ、スタイリッシュにキメようじゃないか!』
表情の変化に乏しく、感情を読み取り辛い女羅刹
真顔で変にジョークを言うので、それが真実か嘘なのか判断が付き辛い点が周囲を惑わせる
戦闘は冷静に、淡々と敵と対峙する。
戦闘
中・遠距離では氷系統の魔法を操り、近距離では右手の鉤爪で敵を切り裂く戦闘スタイル
日常
真面目な表情で変なものを探したり、楽しんだりする。表情の起伏が小さいので分かり辛いが全力で楽しむ性質
冒険
冷静に、己の知識を活かして物事に対処。
小粋なジョークを挟んで周囲を困惑させつつ、解決に向かう
「真打の登場さ」
数を大きく減らしたアーミーメン。その前に堂々と姿を晒したのは、マユラ・エリアル(氷刃の行方・f01439)だ。
何処か冷めたような、感情の読めない表情。その半分を生身の手で覆い、空いた手の鉤爪は敵対者へと突き付ける。体現するのは、かつて思い浮かべた凛々しき理想の姿。
「さあ、スタイリッシュにキメようじゃないか!」
また一つ、やりたいことをやれた。その時点で私の勝利だ。鉤爪の手で、指を鳴らす。響き渡るのは凱旋の先触れ。
鉤爪は輝く氷片となって宙に舞い、渦を巻いて吹き付けられる。急速冷却されたアーミーメンは、明らかなる脅威を前にしても動くことができない。
鉤爪の内より現れた、艶めかしい白い手。マユラはそれを跳ね上げて、頭上で再度に指を鳴らした。
「フィニッシュ!」
終幕を告げる。アーミーメンを取り巻く氷片は再び結ばれ、巨大な氷塊へと姿を変えた。
見届けたマユラは、上げた手をゆっくりと下ろしながら、一礼。終えて面を上げると同時に、砕け散る氷塊。
「これにてお終い。アンコールはどうかな?」
悪戯な笑みを浮かべて、答えのわかり切った問いかけ。
マユラの、猟兵達の目の前には。最早、動くものなど存在しなかった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『老師の骸』ジョセフ・シルバー』
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POW : 英雄殺し
【仕込みステッキによる斬撃】が命中した対象を切断する。
SPD : 練磨の眼光
技能名「【見切り】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : 無間断ち
対象のユーベルコードに対し【高速の連続切り】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
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押し寄せる敵を全て排除し、猟兵達は目的の建物へと足を踏み入れた。
誰も居ない真っ暗な店内。来客を告げる鈴の音が、物寂しく響き渡る。
最大限に警戒をしながら、調査が開始された。入口、客席、便所、厨房。それらに怪しいところはない。最後に残されたのは、店の奥にある小さな一室。恐らくは経営に関わる事務所。ごく一部の関係者以外は立ち入り禁止とされている。本命の場所だ。
恐る恐る扉を開ける。誰も居ない。だが、淀んだ臭いが立ち込めている。その発生源を辿れば、あったのは床下の収納と思わしき小さな扉。
開けば、下へと続く階段があった。
「ようこそ。当代のヒーロー達」
並べられた培養カプセル。注入された液体と、機器に取り付けられたランプの点滅する光に照らされて。老いた男が一人、立っている。
「君たちが有能であることが、とても嬉しいよ」
感情の籠らない誉め言葉。
「君たちは正義に従って、此処に来たのだろう。だが、私にもやるべきことがある。私の正義に従って」
培養カプセルの中身は、猟兵達が先に交戦したアーミーメン、だった。何かしらの動物の部位を異色された、アーミーメンだったもの、だ。
オブリビオンとして生まれた存在に、今を生きる存在の部位を移植する。それによって、オブリビオンであることから脱却できるのか。それが、老いた男『ジョセフ・シルバー』が語った研究命題だ。
オブリビオンを素材とした、無限に増やせるヒーロー。それによって悪を駆逐する。全ては大いなる平和の為に。
一通り告げて、ジョセフの纏う気配が変わる。これより先に言葉は不要。力を示せ。正義と正義がぶつかれば、勝者こそが真なる正義だ、と。
それに応えて、猟兵達も無言で構えた。かつてヒーローであったものに、礼を表して。
闇より伸びた、手が触れる。
過去より出でて、未来を捉えんと。
火土金水・明
「何かの実験をしていたのかは知りたくはありませんが、人を殺める事だけは許すことはできませんね。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【先制攻撃】で【高速詠唱】し【破魔】を付けた【属性攻撃】の【全力魔法】の【サンダーボルト】を【範囲攻撃】にして、『『老師の骸』ジョセフ・シルバー』が何処に移動しても巻き込めるようにして【2回攻撃】をします。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「オブリビオンは『骸の海』へ帰りなさい。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
「人を殺める事だけは、許すことはできませんね」
研究やら実験やらに興味はない、知りたくもない。だが、その禁忌だけは見過ごせない。火土金水・明(人間のウィザード・f01561)は、一言でジョセフの論を切り捨てる。
「殺してはいない。命はとても大事なものだ」
「詭弁です。それは現状の結果論でしかありません」
返答に対しても取り合わない。ジョセフの研究がとある兄妹を苦しめた。明もその惨状を目の当たりしたのだ。許容などはできなかった。
ジョセフは残念そうに首を竦め、その腕がブレる。瞬間、明に襲い来る斬撃。
「予想通りですね」
身体に届く前に、斬撃は放出されたオーラによって阻まれる。
老獪な相手が態々問答に付き合っていたのだ、不意打ちくらいは狙うだろう。明が前もって構築していた防御術式は、見事に役割を果たした。
そして、明もただ言葉を並べていただけではない。
指先をジョセフに向ける。詠唱は不要。先の会話に重ねて、既に終わっているのだから。
「受けよ、天からの贈り物」
術式起動、サンダーボルト。
ジョセフの頭上に展開された魔法陣から、雷が降り注ぐ。
「予想通りだね」
再び腕がブレる。無間断ち。霧散する雷。
「ええ、本当に」
詠唱は、既に終わっている。
ジョセフを雷が打ち付けた。背後から、左右から。
単語一つ、動作一つ、総てに詠唱を重ねるなど造作もなし。魔を以て荒し尽くすことこそが、その本領。
「オブリビオンは『骸の海』へ帰りなさい」
明は結論を突き付けた。その言葉にも、詠唱を重ねて。
大成功
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フィロメーラ・アステール
「勝てば正義、実にシンプルだな!」
つまり勝てばよかろう的な流れ!
手段を選ばず全力で行かせてもらうぞー!
【空中浮遊】して【ダッシュ】する機動力!
そして光の【残像】を放つ【迷彩】効果と、閃光の【目潰し】効果を併用し、狙いをつけにくくする!
……ってのは必死さを表す【演技】だ!
敵が『視界に頼らない戦法』に切り替える流れを作るためのね!
敵の意識が視界から逸れたら【早業】で仕込み!
【武器改造】魔法を放ち、ステッキが抜けにくくなるよう細工!
一瞬、遅らせるだけでいい!
あとは【第六感】で攻撃タイミングを読み、突撃!
【空中戦】テクで一瞬のズレをモノにして回避!
間合いを詰め【聖星辰・飛龍段波】の【衝撃波】を放つぞ!
「手厳しいものだ。言葉も、攻撃も」
轟音から無音。身を焦がしながらも、襲い来る雷を斬り掃ったジョセフ。煙と共に口から吐かれた言葉が響く。
瞬間、肉薄。抜刀、閃光。
フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)がそれを避けられたことは、正しく幸運の賜物であった。
得手とする高速戦闘、その構えをとった瞬間に、眼前へと迫る白刃。正道から逸れた奇襲。
「なるほど、これは勝てば正義ということだな!」
ならば、こちらも手段は選ばない。全身からの強烈な発光。それを点滅させながらの、空中舞踏。光を操る妖精の本領である幻惑を、フィロメーラは仕掛ける。
ただ目を開いているだけでも酔わされる。追おうとすれば、致命的に隙を作らされる。
そのような場に置かれたジョセフが、目を閉ざす選択をするのは自然なことだった。
空気の動き、震え。それだけを頼りに剣を振う。
空振り、修正、空振り、修正、……掠った、修正。
次の一太刀で仕留める。体感で得た確信に従い、最後の一閃を繰り出そうとして、……抜けない。
驚愕に目を開いたジョセフ。その眼前には、迫る流れ星。
「よそ見してちゃ危ない。基本中の基本だぞ!」
聖星辰・飛龍段波。
強烈な衝撃波に弾き飛ばされ、宙を舞う。
彼はその時になって初めて、手にした仕込みステッキに絡みつく極細の光の糸に気が付いた。
大成功
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アレクシア・アークライト
貴方のプラン、オブリビオンを使い物にならない程度に弱らせて捕縛する手間には見合っているのかしら?
私はむしろ、こんなふうにオブリビオンを無力化して捕まえる方法に興味があるわね。
その理由が、貴方がこいつらより強いオブリビオンだから、って言うんなら全く役に立たないけど。
・3層の力場を情報収集用に展開し、敵の動きを把握。残りの力場は防御に回す。
・念動力で敵の行動を阻害しつつ、距離を取って火焔や雷霆で攻撃。
・接近されそうな場合は、UCで身体を強化し、超近接格闘を仕掛ける。
・敵が弱ったなら、UCで培養カプセルのオブリビオンと融合させる。
せっかくだから、貴方自身も無理矢理融合させられる感覚を味わってみたら?
「貴方のプラン、オブリビオンを使い物にならない程度に弱らせて捕縛する手間には見合っているのかしら?」
態勢を立て直すジョセフに、アレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)が問いかける。
オブリビオンの制御方法。それが技術として確立されていることへの、淡い期待。
「見合っているとも。彼らは私が呼ぶことで顕れる存在だ。制御下から外れることは無い」
ジョセフは答えるが、応えない。
「そう」
平坦な一声。それを以て、アレクシアの認識は切り替わる。興味から排除、大義という正道に転がる、邪魔な小石へと。
「どうやら、期待には応えられなかったようだ」
言葉を投げかけると同時に、踏み込むジョセフ。勝つ為なら不意を打ち、その為には会話も使う。全ては彼の正義の為に。
先の戦闘で、ステッキからの抜刀は叶わなくなった。
だからどうした。ただの棒を名刀に変えることこそが、剣の業。
人の身のまま英雄を超えるべくして磨き上げられたその銘は、『英雄殺し』。
音の壁をも断つ斬撃は、アレクシアの纏う力場をも斬り裂いて。
二層。
距離にして拳一つ分、たったそれだけにして、余りにも遠い断絶。
目の前で動かなくなったステッキを一瞥、興味なさげに手を手を振るアレクシア。
割られた十層の力場がジョセフを包むように拘束し、射出。培養カプセルへと叩き付け、破壊。
その様はまるで。彼の行いを、無価値と断じるかのようだった。
大成功
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クレア・フォースフェンサー
オブリビオンを素材としてヒーローを作り出す。
それは確かに魅力的な研究です。
ただし、私達の管理下で行われるのであれば、の話ですが。
それができないのであれば、消えてもらいます。
敵は老練な戦士。
さらにオブリビオンとなったことにより、その力も大きく向上していると思われます。
全力を出して、その力に及ぶかどうか。各種デバイスをフル稼働させ、短期戦を挑みます。
オブリビオン化は確かに恐ろしいものですが、その力がUCとして再構成されていることに付け込める隙があります。
タイミングを図って【能力無効】を使用し、敵に全力の一撃を加えます。
敵を倒せた場合は、培養カプセル内のオブリビオンの命を吸収し消滅させます。
それはジョセフの意思か。それとも、受けたユーベルコードの影響か。或いは、暴走か。
壊れた培養カプセルに、醜悪な肉塊が一つ。
「オブリビオンを素材としてヒーローを作り出す。それは確かに魅力的な研究、だと思ったのですが」
見当違いでしたね、と。残念そうに首を振るのはクレア・フォースフェンサー(狩猟兵・f09175)だ。
クレアの言葉に反応を示したかのように、肉塊に埋まった老人の顔は唇を震わせる。漏れる獣の唸り声。最早、言葉による意思疎通は不可能。
咆哮し、ジョセフだったモノが跳びかかる。老練の技と獣の膂力が合わさった明確な脅威がクレアへと迫った。
果たしてそれは一瞬か、それとも永遠だったか。
クレアとジョセフだったモノの間で、数多のやり取りが繰り返された。
当たれば致命、技と体の揃った、ジョセフだったモノの攻撃。そこで僅かに欠けた心を糸口とし、各種デバイスのフル稼働を重ねて回避するクレア。
攻守入れ替わらずに、両者は均衡する。
続いた均衡も、崩れるのは一瞬だった。
一手。
ジョセフだったモノは、全く同じ攻撃をクレアへ繰り出してしまった。
研ぎ澄まされた神経がそれを逃すことなどない。既知であるが故の完璧かつ迅速な対処から、初めてクレアは反撃へと転ずる。
「アンチ・コード」
それで、終わりだった。
ジョセフだったモノが、崩れ始める。醜悪な肉塊から、肉片と老人へ。更には、存在を保つユーベルコードすらも、散らされて薄れる。
消えゆくジョセフは、クレアを、猟兵達を一人一人、眺めた。
口を開き、表情を変え、何事かを言おうとして。
何も残さず、消えていった。
街には一時の平和が戻った。
ジョセフの施設に残されたオブリビオンの被験体は、クレアが残さず吸収した為に脅威はない。
被害者であった兄妹の妹も、猟兵達と繋がりのある病院で治療を受けている。何かしらの力が後遺症の様に残る可能性はあるが、日常生活への復帰も遠くはない。
よって街の人々は、『少し妙な事件が続いていた』程度の認識で、これらの事を忘れていくのだろう。
闇より伸びた手が触れる。しかし、触れたことに気が付かない。
そうなるように尽力した人々が居たのだ。
栄誉も報酬も無くとも、それを善しとした人々が。
きっと、世界は。それを指して、正義と呼んできたのだろう。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年12月21日
宿敵
『『老師の骸』ジョセフ・シルバー』
を撃破!
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