トワイライト・ザナドゥ⑪〜死への羽ばたき
●天からふりそそぐものが世界をほろぼす(改)
「御機嫌よう。遂にフォーミュラとの決戦に至ったトワイライト・ザナドゥ、集まってくれた皆に感謝を」
グリモアベースにある作戦会議室、招集に応じた猟兵たちをカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手・f21100)は一礼で出迎えた。
サイバーザナドゥの存亡を賭けた戦争もいよいよ最終局面だ。
「色々な形態を備えた『調停機セプテントリオン』だけど……今回は空中戦形態が相手だね」
世界最大のメガコーポ「ティタニウム・マキア」の保有する究極兵器にしてオブリビオン・フォーミュラ。
本人は世界の破壊を望まぬ意思を持ちながら、オブリビオンマシンであるが故に搭乗者に従う他無いのだという。
此処までの戦いで最終殲滅兵器アルコルの起動を阻止できたのは僥倖だろう。
だが究極を冠する力は伊達ではなく、依然として状況は予断を許さない。
「留意点は大きく三つ……と言っても本体の性能、名前通りの空中戦性能は改めて言うまでもないかな」
三本立てた指を続けて二つ折り、最後の一つ。
この形態のセプテントリオンは全身に中性子ミサイルを搭載しているのだとグリモア猟兵は告げる。
当然、残念ながら飾りではない。
高高度を飛翔する敵の狙いは生命体の殲滅。発射あるいは爆発を許せば……仮にセプテントリオンを撃破できたとしても、周囲一帯は生命の存在しえない死の荒野と化すだろう。
「例によって危険な戦いになるけれど……」
常の言葉で纏める前に、此度は一度折った指を立ててもう一つ。
「今回はこっちも幾らか戦闘機とロケットを飛ばせる。必要なら空中戦の補助に役立ててほしい」
サポートにしてもささやかだけど、と苦笑しつつ。
自力で飛行手段、或いは遠隔攻撃が可能ならベストだが……無くともある程度の足場は提供できる、との事だ。
「どうか、キミたちの武運と無事の帰還を祈っているよ」
改めて締め括る言葉と共にグリモアが輝き、豪奢な装飾の施されたゲートが開いて。
ふーみー
当シナリオをご覧くださりありがとうございます、ふーみーです。
滑り込みでお送りするトワイライト・ザナドゥクライマックス!
今回は『調停機セプテントリオン・兵団戦形態』とのボス戦になります。
プレイングボーナス:飛翔するセプテントリオンに攻撃を届かせる/中性子ミサイルの地上攻撃を阻止する。
また、試験的に難易度オプションも実施しています。
興味のある方はMSページをご覧ください。
それでは皆様の健闘をお祈りしています。
第1章 ボス戦
『調停機セプテントリオン・空中戦形態』
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POW : ダイビング・スターズ
【サイキックエナジー】を纏い空中高く舞い上がった後、敵めがけて急降下し、[サイキックエナジー]が尽きるまで【ライフルの連射】で攻撃し続ける。
SPD : アンタッチャブル・ウイング
任意の部位から最大レベル枚の【不可視のサイキックエナジーの翼】を生やして攻撃する。枚数を増やすと攻撃対象数、減らすと威力が増加。
WIZ : インビジブル・デトネイター
自身と武装を【隠蔽型サイキックエナジー】で覆い、視聴嗅覚での感知を不可能にする。また、[隠蔽型サイキックエナジー]を飛ばして遠距離攻撃も可能。
イラスト:柿坂八鹿
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●さだめを憂う
『間に合ってくれたか』
地上から凡そ2万メートル離れた上空、セプテントリオンは駆け付けた猟兵の存在を感じ取る。
その身はオブリビオンマシン。
絶技『サイキック・ハーツ』により融合した意志のかたまりと化した操縦者に隷従する破滅の権化。
ティタニウム・マキアのCEOや上級役員達だったモノが命ずる儘に無数の中性子ミサイルを解き放つのみ。
『――どうか』
抗う権利も、資格も無い。
今まさに世界に災いを振り撒かんとする悪しき兵器は、唯願う。
『願わくば、私が滅びを齎す前に、正しき者達が私を討ち果たさんことを……』
オズワルド・ダンタリオン
空中戦か。いいとも、付き合ってやろう――私の|箒騎《キャバリア》でね!
知らないのか?『魔法使いは箒で空を飛ぶ』んだ。逆説的に、|魔法使い《私》を乗せて飛ぶこの機体は箒である
では、状況を始めよう。魔術戦、展開!
機体を通して私の魔法力を放ち、|術式弾頭《マジックミサイル》で射撃戦に持ち込むぞ
だが、如何に私の操縦技術が優れていると言えど、フォーミュラ級オブリビオン相手では勝ちきれないだろう
敵の急降下攻撃を待ち受け、敢えて躱さずに魔杖を掲げる
相討ち覚悟で術式砲撃を撃ちこみ、決死の一撃を返してやるぞ
かつて一なるサイキックハーツを否定した者として、その絶技の在り様は認められない
なんとしても、墜ちてもらう!
●譲れぬもの
「空中戦か。いいとも、付き合ってやろう――私の|箒騎《キャバリア》でね!」
『|箒騎《キャバリア》……?』
高らかに口上を謳い上げ、オズワルド・ダンタリオン(夜を往く者・f43848)は仮面の下で不敵に笑う。
相対するセプテントリオンのアイレンズが訝るように明滅した。
このサイバーザナドゥの全てに破滅をもたらさんとするオブリビオン・フォーミュラの前に、
彼は|箒騎《キャバリア》……|機動箒騎《モビルブルーム》|Lord Walpurgis《ロードヴァルプルギス》を駆り対峙していた。
「知らないのか? 『魔法使いは箒で空を飛ぶ』んだ。逆説的に、|魔法使い《私》を乗せて飛ぶこの機体は箒である」
『……そうか』
「では、状況を始めよう。魔術戦、展開!」
存外律義に相槌が返ってくる一方、セプテントリオンを動かしているのは元CEOたちの意識のかたまり。
漆黒の躯体に搭載された無数の兵装が火を噴き、|術式弾頭《マジックミサイル》で射撃戦に応じる。
撃たせた時点で詰みだ。
中性子ミサイルは猟兵ひとり、キャバリアひとつを容易く消し飛ばし地表を焼き払う――筈だった。
『む……凌ぐか。これを』
「こういうのは得意なんだ。魔法使いだからね!」
|術式弾頭《マジックミサイル》は中性子ミサイルを迎え撃ち、曲がりなりにも|勝負《・・》を成立させる。
"箒"の機動性と魔法戦闘出力を増強する【|Witch-broom artist《ウィッチブルーム・アーティスト》】、道理を捻じ伏せる|理外の御業《ユーベルコード》。
それも限界はある。
世界を滅ぼす爆発、迎撃の余波と言えど間近で炸裂する破壊力は防御だけでも至難の業だ。
問題は無い。操縦技術の自負こそあれ、元よりこれだけで勝ちきれるとは考えていない。
機体制御に細心の注意を払いつつ、仮面の奥で目を凝らし調停機を見据える。
己が目的を果たす為に此処まで極端な手段に出る相手の事だ。
油断無く、徹底的に、確実に仕留めに来る事は分かっていた。
『……容赦は出来ない』
「いいとも。来たまえ」
サイキックエナジーを纏い空中高く舞い上がる露骨な攻撃の予備動作。
突破性能と手数に長ける【ダイビング・スターズ】から、ただでさえ手負いの状況で逃れる事は不可能だろう。
敢えて躱さず魔杖を掲げる。
……作戦通りだ。芝居がかった言動とは裏腹、オズワルドには命を賭す覚悟がある。
「かつて一なるサイキックハーツを否定した者として、その絶技の在り様は認められない」
防ぎきれずとも構わない。
ただ一発、猛禽の如く襲い掛かる敵に決死の一撃を返す事さえ出来れば良い。
「なんとしても、墜ちてもらう!」
『ぐ、ぅ……ッ!』
相討ちすら辞さない渾身の術式砲撃。
それは搭乗席を捉え、サイキックハーツにより混ざり合った意識のかたまりを打ち砕いた。
大成功
🔵🔵🔵
ラスク・パークス
↑
私は飛べない。空中戦は分が悪い。
『・ω・) だから元々浮いてる奴に頼るZE』
クロムキャバリア、ソティラスに搭乗。
自律人格持ちの巨神だから、機動はオート操縦で任せる。私は攻撃に専念。
背中の五対十枚の羽、クリスタルウイングビット(光学兵器反射型戦闘ドローン)を射出。
これは中性子ミサイルの迎撃に運用する。
……高高度核爆発、危険?地上に落ちるよりはマシだと思おう。
セプテントリオンへの攻撃は、真っ向勝負。機体全体を漆黒の闇で覆い、攻防10倍率。
ダイビング・スターズは、敵から急降下で近づいて来る。命中も移動も気にしない。……耐えて、ソティラス。
すれ違う一瞬、至近距離からレーザーライフルで急所を狙い撃つ。
●光と|闇《影》の合わさる時
ラスク・パークス(|最後の死神《『パクス・ザナドゥ』》・f36616)に空を飛ぶ翼は無い。
空中戦は分が悪い、というのは客観的な分析だ。
『・ω・) だから元々浮いてる奴に頼るZE』
『任されよう』
応じるは白銀のキャバリア。
|異世界《クロムキャバリア》にて契約を結んだ|光の巨神《ソティラス》はザナドゥの影より現れ、その躯体を眩く輝かせる。
人機一体、両者は今まさに滅びのもたらされんとする大空へと一瞬にして舞い上がった。
「私は攻撃に専念。起動は任せた」
『ああ』
『…………神、か』
異なる世界にて"神"として在り、今そのように相対するキャバリアに調停機は何を思ったのか。
オブリビオンマシンである彼(或いは彼女)の意思とは無関係に、中性子ミサイルは無慈悲に放たれる。
戦場となった都市一つを容易く不毛の焦土と化す鋼鉄の悪意。
極限まで集中させた意識でタイミングを測る。
「クリスタルウイングビット射出。――……闇よ」
巨神の背に広がる五対十枚の羽が無数のミサイルを迎え撃つ。
爆発自体は止められないが影響を上空方向に反射させる事は出来る。地上に落ちるよりはマシな筈だ。
今は間近で巻き込まれる自分たちの方こそ問題だった。
激突の瞬間を見極め、漆黒の闇がラスクごと巨神を覆う。
「ッ……!」
衝撃。
吹き飛ばされ喪失した平衡感覚を瞬時にして掴み直す。|次《・》が来る。
同じように爆発に巻き込まれた癖に、オブリビオンマシンは多少煤けた程度で戦闘を続行する。
未だ巨神が耐えると見れば黒き機体は空中高く舞い上がり、そして墜ちてくる。
【ダイビング・スターズ】。
中性子ミサイルの爆発にも耐えるほど攻防を強化した【ザナドゥの死神】の代償は機動力低下、避ける術は無い。
いつ尽きるとも知れないライフルの連射が機体を打ち据える。
単純な破壊力でミサイルを上回る事こそ無いが、貫通力に長けた超常の弾丸。
「……耐えて、ソティラス」
『我が名に懸けて』
『|ソティラス《救世主》』は墜ちない。そう信じる。
攻撃はラスクの役目だ。
急降下の勢いそのままに縮まる距離、闇纏う左手で黒き機体を掴む。
『む――』
「捕まえ、た……!」
零距離から押し当て放つレーザーライフル。
闇を纏い放たれた破壊の光が、搭乗席に巣食う意識のかたまりを消し飛ばした。
大成功
🔵🔵🔵
シズホ・トヒソズマ
核ミサイルの次は中性子ミサイルとか自重を知らない兵器ばっかりですねここ…ならばヒーローがやることは同じ
地上をミサイルの影響から守りつつ
敵も倒します
地上でインドラの電撃チャージを開始しながら敵を待ち構え
敵が中性子ミサイルを発射したらUC発動
使うのは神王サンサーラの力、『サンサーラディーヴァ』
眼前を広大無辺の仏国土と化す
これにより広がる全方位世界の範囲に入った中性子ミサイルとセプテントリオンに諸共にダメージを与える
ミサイルの爆発とその影響には
私への「到達不能」異常が与えられているので
私及び地上に届くことなく消えるのみ
ダメージで動きを緩めたセプテントリオンに向けて
インドラでチャージした電撃を発射追撃
●滅びを呑む無限
「核ミサイルの次は中性子ミサイルとか自重を知らない兵器ばっかりですねここ……」
確か"この世界から得られる利益が「上限に達した」との判断"がトワイライト・ザナドゥの名目だったか。
気軽に振るわれる世界滅亡の暴力、行き着くところまで行き着いたという意味ではあながち間違いでもないかとシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)は考える。
何であれヒーローがやることは同じ。
「地上をミサイルの影響から守りつつ……敵も倒します。インドラ、チャージ開始」
成長発電放射竜人人形を展開しシズホは上空の機影を睨む。
敵には碌な|溜め《・・》も無い。
遥か2万メートルの上空から、世界を滅ぼす中性子ミサイルの無数の弾頭が放たれる。
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ。応報を持って因果を制す! 力を借りますよサンサーラ!」
からくり人形の中から倒してきたオブリビオンの幻影を出現させる【|幻影装身《アームドオブリビオン・ミラージュ》】、
己が身に纏うは帝都櫻大戰で|見《まみ》えた神王の力。
眼前を広大無辺の仏国土と化す【サンサーラディーヴァ】の迎撃は到達不能の法則を敷く。
『む――、この力は!』
オブリビオンとして蘇った際には戦争の元凶たる幻朧帝をも凌ぐ力を得たエンシェント・レヰスが一角。
その権能はミサイル悉くを無為に消し去り、【アンタッチャブル・ウイング】を展開した調停機すら阻む。
隙はダメージと能力解析の為に動きを止めた一瞬で充分。
此度選んだ切り札はもう一つある。
「チャージ完了……!」
それは異なる戦場に於いてオブリビオン化したサンサーラの無限さえ貫いた竜神の力。
最弱にして最強の一端、一撃必殺を謳う超電竜撃滅形態の再現。
「――打ち砕け、インドラの雷霆!」
極大のエネルギーの塊は閃光となり、セプテントリオンの巨体を呑み込んで。
大成功
🔵🔵🔵
穂藤・野々
空は私の庭だもん、負けないよ
スカイカナルで空中戦
遮るものがない高高度ならではの立ち回りが大事ね
大丈夫、スピードと小回りを活かした戦いは得意なの
ミサイル発射の予備動作があれば、間髪入れずにお邪魔攻撃
余所見なんてさせないよ
相手からの攻撃は基本的に回避優先
念の為オーラ防御も展開しておくね
魔力を込めたスカイカナルで攻撃しながら、手の中には常にUC製のカードをスタンバイ
貴方にはこのカードが何色に見えるかな
私には澄んだ蒼を帯びて見えるの
これは空を映した水鏡
ありのままを受け止め、反射する鑑
エナジー攻撃も、中性子ミサイルも
万が一の時は空に向けて全部撥ね返しちゃうから
高く高く
地上に影響しない所まで
●希望の|色彩《いろ》
「空は私の庭だもん、負けないよ」
上級者向けフロートボード【スカイカナル】を操り穂藤・野々(虹を描く少女・f36805)は単身、
調停機セプテントリオンとの高高度空中戦に臨む。
遮るものの無い上空は前後左右に上下の全てが危険域。
地上での戦闘とはまるで勝手も異なるが……自在に宙を駆けるスタイルには慣れている。
『私に……その身一つで挑むか』
「大丈夫、スピードと小回りを活かした戦いは得意なの」
最大の脅威は漆黒の機体に搭載された無数の中性子ミサイルだった。
これは猟兵との戦闘を目的とした兵器ではない。
世界を滅ぼすという荒唐無稽を現実とする悪夢の具現であり、撃たせた時点でまともな戦闘の成立しない禁じ手。
故に、寸前に止める。
世界を書き換えるワールドハッカーのハッキングは機械に対して相性が良い。
フォーミュラを冠するオブリビオンマシンであっても例外ではなかった。
尤も、それだけだ。
「余所見なんてさせないよ」
『理解した。……君の戦術は学習された、という事だ』
セプテントリオンの残す声はどこか警告めいていた。
隠蔽型サイキックエナジーを纏う【インビジブル・デトネイター】は視聴嗅覚での感知を不可能にする。
「おっと……!」
レア装備は伊達ではない。
レースリボン【エルブロンシュ】の加護は超感覚的な気配を捉え、
視えず聴こえず匂いも無いサイキックエナジーの攻撃にも警鐘を鳴らす。
凡その方向とタイミングさえ分かれば展開したオーラ防御と組み合わせ、回避する事も不可能ではない。
先のように僅かな予備動作から機先を制するような芸当は、もう出来ない。
中性子ミサイルは発射された。
絶望的なまでの破壊力が漠然とした気配感知を塗り潰す。
「貴方にはこのカードが何色に見えるかな」
死よりもなお圧倒的な破滅の気配を前に、野々が取り出すのは一枚のカード。
仮に返答があったとしてもサイキックエナジーに覆われ彼女の耳には届かない。
引き延ばされたような時間の中、構わずに言葉を続ける。
「私には澄んだ蒼を帯びて見えるの」
これは空を映した水鏡。
ありのままを受け止め、反射する鑑。
灰色に閉ざされた曇天の向こう側にも確かに存在する色彩。
「――見せてあげるね、私のパレット」
自身の心に響いた色彩をカード化する【虹色パレット】が、その力を示す。
重く立ち込めていた暗雲は消し飛ばされた。
降り注ぐ陽光に迷彩効果を適応させる一瞬、追撃に移ろうとするセプテントリオンの機影が見えた。
「高く……高く。全部撥ね返しちゃうから」
地上に被害は出させない。
調停機がその動きを止める時まで、少女は蒼穹に舞い続ける。
大成功
🔵🔵🔵
オリヴィア・ローゼンタール
サイキックハーツ……!
武蔵坂の流儀に懸けて、その成就は阻止してみせる!
鋼の超人ヘラクレスに搭乗
脚部ブースター全開――|【推力移動】《テイクオフ》!!
コックピットに|【第六感】《アラート》が鳴り響く
数え切れない中性子ミサイル
虚空より取り出した巨大な弓で、片っ端から射抜く(貫通攻撃)
ここは任せましたよ、ヘラクレス――いいえ、|【己が道を征く者】《アルケイデス》よ
コックピットを飛び出し、白き翼の姿に変身
ミサイルを潜り抜けてセプテントリオンのもとへ(空中戦・空中機動)
聖槍に光を纏い(武器に魔法を纏う・全力魔法・神聖攻撃)、赫怒の聖煌剣を形成
魔力放出で急加速(不退転)、不可視の翼ごと――突き穿つ!!
●天焦がし輝くもの
「サイキックハーツ……! 武蔵坂の流儀に懸けて、その成就は阻止してみせる!」
全ての知的生命体を統合し地球を繁栄させる為のサイクルに組み込む理。
嘗て武蔵坂学園の|灼滅者《スレイヤー》達が否定した運命。
想いは今も変わらず在る。
ならば幾度でも阻むまでだと、オリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)の闘志が燃える。
一蓮托生、命運を託すは鋼の超人ヘラクレス。
「脚部ブースター全開――テイクオフ!!」
瞬時にしてトップスピードに至る暴力的な加速が返答だった。
企業に開発され尽くした街並みが遠ざかる。
全身に掛かる負荷も捻じ伏せ暗雲すら貫いた超高空、コックピットにアラートが鳴り響く。
世界に滅びをもたらさんとする中性子ミサイル。
数えきれない程の弾頭が空を侵し……一筋の矢が稲妻の如く駆けた。
虚空より取り出した巨大な弓に光の矢を番え、文字通り矢継ぎ早に片端から射抜き墜としていく。
オリヴィアの操縦|ではない《・・・・》。
既に彼女の姿は鋼の超人のコックピットに無い。
「ここは任せましたよ、ヘラクレス――いいえ、|【己が道を征く者】《アルケイデス》よ。
己が意志によって歩む道を決めるがいい――!」
其は人々を、人の世を護るために、己が損傷を顧みず、英雄然として立ち向かう勇者の本懐。
信じるからこそ躊躇は無い。
白き翼の姿に変じ、剛毅果断の弓術が拓く道をオリヴィアは征く。
『迎撃兵装起動。――超えられるか、六番目の猟兵』
「無論ッ!!」
破邪の聖槍に纏う光が赫怒の聖煌剣を形作る。
狙いを絞る程に威力を増す【アンタッチャブル・ウイング】は不可視の矛にして盾。
破壊するか、されるか。賽は既に投げられている。
「ぉおおおおおお!!!!」
燃え上がる魔力を推進力に変え更に加速。
輝く切っ先を真っ向から叩きつけて。
『ッ……見事……!』
すれ違い様に耳朶を打った短い音声。
鋼の超人の放つ矢を稲妻に例えたなら、その攻撃は流星と称するべきだろう。
不可視の翼を打ち砕き……巌の如き漆黒の機体をも、突き穿ってみせた。
大成功
🔵🔵🔵
筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?
向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
得意なのは近接戦闘とか、【情報収集】も兼ねた見回りとかお話を伺うのも好きですよぉ~。
非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
大丈夫ですよぉ~。手足の二・三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんよぉ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談するのも良いですねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
堅実にきちんと片づけたら、皆で美味しいものでも食べて帰りましょう~。
※アドリブ・連携歓迎
アイクル・エフジェイコペン(サポート)
猫っぽい舌足らず口調にゃ。こんにゃ感じで、可能なら末尾だけじゃにゃくて途中にも入れてほしいにゃ。めんどいならいいけど。
ちなみに機嫌悪い時は「に゛ゃ」って濁点入る感じにゃ。
正直状況とかよくわかってにゃいけどなんとなく気に入らない顔してるからぶっ殺すに゛ゃ。
パワーイズジャスティス。真正面から行っておもいっきり攻撃するのみにゃ。ユーベルコードは何使ってもいいにゃ。
基本はむちゃくちゃ猫かぶってかわいい子演じてるものだから、なるべくスマートに『せーとーはなれでぃー』的な感じで戦おうとするけど、むちゃくちゃ怒ったら地が出てむちゃくちゃ口が悪くなる。
「ぶっ殺おおおおおおす!●ぁぁぁぁぁぁっく!!」
ゾンビーヌ・ロッテンローズ(サポート)
デッドマンのコミックマスター×自由農夫、18歳の女です
普段の口調は「女性的(わたくし、~様、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」、心を許したら「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です
ゾンビとして蘇った文字通りの『腐』女子
男性が好きですが恋愛対象でなく、妄想のネタとして男同士でくっつけることを好みます
口調は作っているもので、本性は内気な陰キャです
ユーベルコードは所持する物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ギュスターヴ・ベルトラン(サポート)
よう、お出ましだな?
…ソレが怨嗟による存在であっても、殺す事に歓びを得る存在であっても
人の間に悲しみと苦しみが広がる以上は…神敵必滅、躯の海に叩き返す
■行動
ガラが悪くとも信心深いため戦う前に【祈り】を捧げる事を忘れない
敵の主義主張は聞き、それを受けて行動する。行動原理を理解しないまま行動はしない
連携相手がいるならば相手のフォローへ、居ないなら全力で敵をシバきに行く
戦場によっては屋内でも空が飛べるタイプの魔導バイクを乗り回す
「公序良俗に反することはしてねえぞ」と言うし実際にそうするタイプ
■攻撃
主武器:リングスラッシャーと影業、魔導書
近距離攻撃が不得意なので敵とは距離を取って戦う
アドリブ連帯歓迎
カグヤ・モンデンキント(サポート)
モンデンキント級要塞艦に宿ったヤドリガミですわ。
女性に年齢を聞くものではなくてよ
猟兵の方々はオブリビオンを殲滅することを目的としているご様子
ならばオブリビオンが発生した惑星を破壊すべく、地球型惑星を破壊できる規模の主砲であるユーベルコード「ジャッジメント・クセイド」を放ちますわ
止められたら、別のユーベルコードを使います
さもなくば、地殻を割らない程度に威力を抑えた主砲を撃ちます
これでもエネルギーを10桁以上減らしているので、近隣の津波や火山活動の活性化などにはお目こぼしくださいませ
一ノ瀬・斎都(サポート)
皇族出身の検非違使。前衛を任されることが多いが、
現場では他PC・NPCの判断を尊重し、
指示があればそれに従って行動する。
基本的には敵の引き受け・制圧を担当。
無理な突出や場を乱す行動は取らない。
ユーベルコードは指定に従い使用可。
多少の負傷は問題ない。
サポートとして扱いやすい範囲での描写・演出は歓迎。
口数は少なめ。
響納・リズ(サポート)
「ごきげんよう、皆様。どうぞ、よろしくお願いいたしますわ」
おしとやかな雰囲気で、敵であろうとも相手を想い、寄り添うような考えを持っています(ただし、相手が極悪人であれば、問答無用で倒します)。
基本、判定や戦いにおいてはWIZを使用し、その時の状況によって、スキルを使用します。
戦いでは、主に白薔薇の嵐を使い、救援がメインの時は回復系のUCを使用します。
自分よりも年下の子や可愛らしい動物には、保護したい意欲が高く、綺麗なモノやぬいぐるみを見ると、ついつい、そっちに向かってしまうことも。
どちらかというと、そっと陰で皆さんを支える立場を取ろうとします。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです
オルランド・ルーノ(サポート)
サポート世界をザナドゥのみにしてます
メガコーポ【キマイラバイオコーポレーション】社員
子会社の社長と兼任し【ヒッポグリフ珈琲】という低〜中流階級向けのカフェチェーンを運営してます
(派生ブランドでは上流階級向けもあり)
自社PRや悪徳企業の告発・市民寄り組織への支援の様子をよく配信しています(配信せずに戦う時もよくあります)
【戦場で自社商品配ってみた】が何故か人気
いつかは子会社を独立させメガコーポを裏切るつもりです
まだバレてません
様々な人物への商品提供やクーポン配布、色んな場所で新店舗開拓をよくしてます
〘配信・初対面の相手〙〘友人・脳内会話・独り言〙で口調を使い分けてるのでステシを参照お願いします
不破・静武(サポート)
年齢イコール彼女イナイ歴なので基本的な行動原理は「リア充爆発しろ」「リア充は死ね」です。オブリビオンは基本リア充扱いします。リア充に見えそうにないオブリビオンに対しては最初はやる気なさそうにしますが、状況を前進させる意思は一応あるので無理やり理屈をつけてリア充と決めつけます。それすら無理なら逃げたきゃ逃げていいよぐらいにやる気なく一応戦います。
基本的には『リア充ころし(焼却)』と『ガソリン』を併用して消毒という名の焼却を図ります。状況に応じて『リア充ころし(爆破)』や『リア充爆破スイッチ』等を併用して物理的にリア充爆発しろを実現させようとします。
見た目がやられ役なので逆襲くらう展開も可能です。
神崎・伽耶(サポート)
『あたしに名案があるわ!』(明るくニヤリ)
アドリブ連携OK。
普段の口調は姉御肌(あたし、キミ、だ、だね、だろう)。
テンションが上がると、~や!、?が増加します。
通常は、後先考えず反射的に行動します。
身体張ることを厭わないので、いつも少しだけ薄汚れています。
年下や人外(?)には少しだけ優しく、フォローしたり庇ったりします。
行動原理は好奇心、攻撃よりは防御が得意で、遊撃的なポジションを好みます。
機動力、観察力を生かし、バフやデバフを多用した、トリッキーな攻めを得意とします。
常識のある奇人変人ムーヴで描いていただけると大変喜びます。
いっそNPCだと思っていただいてもヨシ!
よろしくお願いします。
鳶沢・成美(サポート)
『え、これが魔導書? まあどうしよう?』
『まあどうでもいいや、オブリビオンなら倒すだけですよ』
故郷UDCアースの下町の古書店でたまたま見つけた魔導書を読んで覚醒した自称なんちゃって陰陽師
昨今でいう陽キャラ? みたいな行動は正直よくわからないのでマイペースに行動
でも集団での行動も嫌いじゃないですよ
元ボランティア同好会でつい気合い入れて掃除しちゃったりしなかったり
一応木工好きでゲートボール好きキャラのはず……たぶん
例え好みの容姿だろうと、事情があろうと敵ならスパッと倒すだけですよ
実はシルバーレイン世界の同位体である自分と融合していたことが判明
三角定規型詠唱定規の二刀流で戦う様に
アドリブ・絡み・可
音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。
自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
プロデューサーより
百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生
正義感が強く困っている人は見過ごせない
UCは業火の一撃、灼熱の束縛などを使っていきたい
攻撃には怪力、属性攻撃、2回攻撃、グラップルなどの技能をのせる
逆に敵の攻撃をからみんなをかばう、耐えるために
武器受け、挑発、おびき寄せ、時間稼ぎ、激痛耐性なども使用
敵に一撃入れられそうなら咄嗟の一撃や捨て身の一撃、カウンター
こいつがボスか…
みんな大丈夫?助けにきたよ!
そんなの許せない、ボクの炎で焼き払ってやる!
技能の勇気、覚悟、気合いは常に発動状態
アドリブ絡み歓迎
説得できる場合は説得したい
同情の余地がある敵には情を漏らすことも
ほかの技能も状況に合わせて使うよ
仇死原・アンナ(サポート)
鉄塊剣『錆色の乙女』,妖刀『アサエモン・サーベル』、戦闘用処刑道具『赤錆びた拷問器具』、『鎖の鞭』等装備してる物を使います
UCは指定した物をどれでも使用
普段の口調は(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)
戦闘中は(ワタシ、お前、呼び捨て、言い捨て)
処刑人として敵と戦います
同行者がいれば協力
メインは鉄塊剣で攻撃
鉄塊剣の使用が不向きな相手・場所では刀剣をメインにして相手をします。
拷問具や鞭を使い敵の行動を阻害、鉄塊剣や刀剣で敵を攻撃します。
ナイ・エグズィスト(サポート)
人間の探索者×サイキッカー、15歳の女です。
普段は普通に話さず、サイキックで話しています。
『(〇〇)』が無意識にサイキックにのせる独り言で、
「(〇〇)」がサイキックによる他人への話しかけです。
何故か生身でサイバーザナドゥを歩き、少しふわふわと浮いた感じがしますが、普通の少女です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
印旛院・ラビニア(サポート)
・境遇的なものもあり、思考や嗜好は成人男性のものです(恥ずかしいので自分からは喋らない)
・基本的にはヘタレで気弱、強者にビビるし弱者に慎重な面もありますが、物事がうまくいったり周りに煽てられるとイキって墓穴を掘ることもあります
・なんだかんだで人がいい
・やり込みゲーマーで現状を学ぶ【学習力】と自分のプレイに【チューニング】できる応用力が武器
・キャバリア・劫禍との関係はUCの秘密設定あたりで察してください
UCは活性化した物をどれでも使用し、例え依頼のためでも、公序良俗に反する行動はしません。えっちな展開はコメディ目であれば許容
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●空に散り、地に果てる
派遣された無人戦闘機が頼りない足場となる超高空。
決戦の場となる空間にはこの世界のオブリビオン・フォーミュラ、
調停機セプテントリオンの姿が……無かった。
ユーベルコード【インビジブル・デトネイター】。
視聴嗅覚での感知を不可能にする隠蔽型サイキックエナジーを纏い、敵は既に攻撃態勢に入っている。
超常の力を振るう猟兵とて必ずしも万能とは限らない。
増して敵の隠密もフォーミュラの行使するユーベルコードである。
五感以外の索敵能力ではその存在を捉えられない者が居た。
感知できたとて、攻撃に対処しきる術を持たない者が居た。
直後……中性子ミサイルの飛来に先んじて、空間をも砕かんばかりにサイキックエナジーの爆撃が連鎖した。
「世界に蔓延る悪を懲らしめ……けほっ、こほっ……
懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さんただいま参上……」
爆炎に照らされた戦場で兎にも角にも口上を唱え、音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)は周囲の状況を認識する。
壊滅状態だった。無事な者も居るが斃れた者も多い。
(……これもう駄目じゃない?)
持ち前のネガティブ、味方が居る前で全て口に出しはしない分別が鬱詐偽にもあった。
だが|悲観《ネガティブ》補正を抜きにしても状況は既に絶望的だった。
駆け付けた猟兵は全員が勝利の為に必須の戦力だ。
一人も欠けてはならないという事はつまり、一人欠ければもうお終いという事ではなかろうか。
それは不味い。とても不味い。
どうせこのままだと終わりなら。そんな開き直りにも似た思考が鬱詐偽を動かす。
「♬まだ死ぬには早いわ~! 世界に想いを遺して~!!」
響かせる【|鬱歌『Necroem』《ネガソン・マダシヌニハハヤイワ》】は死者、気絶者を再び起き上がらせるユーベルコード。
鬱詐偽ファンへの変化は戦闘力の低下を伴うが、どうにか戦線は復元される。
「これが世界最大のメガコーポ秘蔵の|究極兵器《オブリビオン・フォーミュラ》。いやはや、とんでもないですねぇ」
オルランド・ルーノ(カフェチェーン【ヒッポグリフ珈琲】をどうぞよろしく・f36556)はメガコーポ傘下のカフェチェーン社長にしてライブストリーマー。
戦場でいきなり自社製品を振る舞う配信スタイルは世界の存亡を賭した決戦の場でも変わらない。
「弊社には様々なフレーバーコーヒーも用意しております。バニラ&ナッツは初心者でもオススメですよ」
すかさず振る舞うは【ヒッポグリフフレーバーズ『バニラ&ナッツ』】。
飲んだ者に|自動回復能力《リジェネ》とリラックス効果、眠気および苦痛の耐性を付与するユーベルコードである。
"【ヒッポグリフ珈琲】は、平和を愛する皆様の為に!"の謳い文句……そして秘めたる野望の為に。
こんなところで世界を滅ぼされる訳にはいかない理由が彼にもあった。
「いきなり無茶苦茶するな……!」
初手の奇襲からは辛うじて立て直した。だが、状況は何も好転していないのだ。
数秒と経たぬ間の洗礼にギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)は顔を顰めた。
調停機セプテントリオン。その様子は予兆を通し幾らか認識している。
オブリビオンマシンであるが故に、搭乗席に巣食うCEOたちの意思に世界の破壊を強いられる心情は如何ばかりか
……等と思いを巡らせている暇も無い。
"次"が来る前に手を打つ必要がある。
打開の鍵はこの手の中に。
「――天にいますわれらの父よ、御名があがめられますように。御国がきますように」
単一存在に統合するセプテントリオンのそれとは異なる、ギュスターヴの【|人類進化:到達《サイキックハーツ》】。
術者自身にも制御できる力ではないが、しかしその祈りは|必ず《・・》有効なユーベルコードをもたらす。
後光が戦場を照らし出した。
正確に言えば天啓の光だ。
エンドブレイカー世界で|天啓授かりし覚醒者《オラクル》が行使する【ヘミソフィア・オラクル】……
その力は効果範囲内に於いて、全ての隠密行動を感知する。
『(想いを、ここに)』
無意識にサイキックにのせた独り言はナイ・エグズィスト(街の探索者・f45631)のものだ。
誰に向けたものでもない言葉を受け取った者は居ないだろう。
代わりにセプテントリオンが感知したのは、高度2万メートルの上空には有る筈が無い音。
145の人影と【雑踏】が明確な何かを示す事は無い。
ただ、明日には消えて無くなるかもしれない当たり前の日々を生きる誰かの影。無意識の思い。
微かな……本当に微かな影響力は、しかし世界の滅びに最前線で立ち向かう猟兵を確かに後押しする。
「わ、アレって噂の中性子ミサイルよね?」
視聴嗅覚をすり抜ける隠密は破られた。
神崎・伽耶(トラブルシーカー・ギリギリス・f12535)は無数のミサイルが既に放たれているのを目にする。
それはセプテントリオンと、それを操る意思が"実際に世界を滅ぼす"為の手段。
地上への着弾を許した時点で勝敗に関わらず壊滅的な被害が確定する滅びの具現。
「やっぱりギリギリってスリリングよね……!」
自分の死どころか世界の終わりと隣り合わせ。
そうそう味わえるものではない極限状況を肌で感じながら、熟考を許す猶予も無く半ば勢いで魔力を練る。
伽耶自身の魔力はあくまで起爆剤のようなものだ。
出鱈目な脅威と規格外の戦場には、此方もまた飛び切りの手段を以て。
「――ふたつ重ねて、どん!」
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する【Collateral Mirage】。
地上に降り注がんとするミサイルを、虚無の属性を宿す台風が飲み込む。
虚無とは文字通り全ての概念をゼロに固定する絶対的な終端だ。
それを台風……半径100km規模であれ2.4万発の原子爆弾に相当するエネルギー量と掛け合わせる。
制御できる等とは最初から考えてもいない。
滅びもたらすミサイルの群れを、暴走した災厄の渦が捉え飲み込む。
「ってワケでリズちゃん、後はお願いねぇ!」
「責任重大ですわね……!」
毒を以て毒を制す、と単純に済むほど現実は甘くない。
綺麗に相殺するようなコントロールなど望むべくもなく、溢れ出る余波自体も破滅的な災厄たり得る。
初手で痛打を受けながらも即座に己の為すべき事を定め、短時間で|仕込み《・・・》を済ませたのは
即興の連携も多数経験してきた響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)の力量ゆえと言っていい。
愛用している魔導杖ルナティック・クリスタが眩い輝きを宿し、解き放つ。
「天の雷よ、邪心に染まりし悪を滅する、天の裁きを与えん!! 【|かの者に裁きの雷を!《ジャッジメント・スパークニング・サンダー》】」
降り注ぐ裁きの雷による広域攻撃、此度のそれは檻を形作るようにミサイル処理の余波を封じ込める。
当然、負荷は決して小さくない。
握りしめた手の中で爆竹が弾ければどうなるかは有名だろう。
故に、もう一人。
「リア充は爆発しろ!! 爆発した? ……じゃあリア充だな!!!1!!」
遡れば第二次聖杯戦争の繰り広げられた2023年から3年間、不破・静武(人間の非モテの味方・f37639)はこんな事を続けているのだ。
彼のように独特なモチベーションで戦場に身を置く猟兵というのも少なくはない。
その攻撃性を猟兵としてオブリビオンに向ける為、自分自身の焚き付け方にも幾許かの年季と慣れがある。
「リア充は消毒だ~~!!」
ユーベルコード【|汚物は消毒だ《リアジュウハショウドクダ》】はリア充への怒りにより生み出される炎。
即ち特定対象に特化した攻撃性能を有する広域焼却である。
此度の静武は狙いを中性子ミサイル由来の爆発自体に定めた。
虚無の台風とぶつかり合い、雷の檻に生じた僅かな亀裂から溢れ出す破壊の余波。
そこに……目敏く、そして執拗に襲い掛かり焼き尽くす。
結果としてミサイルがもたらさんとした被害は全て無に帰される事となる。
「……まったく……これしきの事で随分と右往左往するものですわね」
足場の一つに憮然と佇み、カグヤ・モンデンキント(天体娘・f31348)は遥か遠方に指を向ける。
銀河帝国所属のモンデンキント級要塞艦3番艦カグヤを|器物《本体》とするヤドリガミがカグヤだ。
亜空間に保護された本体の計器は、伽耶の台風の効果範囲外に逃れていたミサイルの存在を見逃さない。
「御覧に入れましょう、カグヤの|雷《いかづち》を」
放つはインドラの矢に例えられ、惑星をも破壊する赫奕たる主砲型神器。
ユーベルコード【ジャッジメント・クルセイド】と名を同じくする天よりの光。
……であるならば。中性子ミサイルの一つや二つ|程度《・・》、消し去るなど容易い事。
『中性子ミサイルは対処されたか。見事……だが私を墜とさねば、先延ばしでしかないぞ』
「させない……! 皆が生きてる世界の破壊なんて、許さないよ!」
『……済まない』
「いや、まぁ……うん。謝られても……」
咳払い一つ、改めて百地・モユル(ももも・f03218)は闘志を燃やす。
セプテントリオンにも世知辛い事情はあるらしい。
その姿にはモユルも思うところが無いではないが……可能性を模索するには、その脅威は大きすぎた。
当人もオブリビオンとして討たれる事を望む以上、せめてそれを叶えるのが今出来る事か。
「【灼熱包囲網《バーニングシージ》】! ボクの剣から逃がしてたまるか!」
「正念場ですねぇ~。お手伝いするのですよぉ~」
間延びした声ながら向・存(葭萌の幽鬼・f34837)は既に攻撃を当てている。
刻銘剣の斬撃が刻み付けたのは【連鎖する呪い】。
その傷跡が癒える事は無く、因果への干渉が不慮の事故を次々と連続させる。
「……後は維持するだけ、ですねぇ~」
呪いが効果を発揮するのは敵を有効射程157m範囲内に収めている間のみ。
オルランドのフレーバーコーヒーに付与された持続回復効果で傷が癒えるのも待たず、
僵尸にして悪霊たる歴戦の将は空を駆ける。
モユルと存、二人のユーベルコードに追い立てられるように激しい空中戦を繰り広げていたセプテントリオンの動きが変わる。
追尾攻撃を振り切るような高速かつ直線的な急上昇。
それは逃げに非ず、宿すエネルギーを振り絞った大技の予備動作だった。
『……行くぞ。私のこの攻性プログラムは止まらない』
警告と共に【ダイビング・スターズ】は降り注ぐ。
応じる声が、一つ。
「……案ずるな」
鉄塊剣『錆色の乙女』を携え足場を蹴る。
仇死原・アンナ(処刑人、炎の花嫁、魔女、屠る騎士、そしてあいどる☆・f09978)の気迫に風が逆巻く。
凄まじい威力を宿すライフルの連射を前に、鉄塊の如き巨大剣が更に体積を増す。
「錆色の嵐が、貴様らの骨身を粉砕する……! 私は、処刑人だ!」
射程168メートル内を薙ぎ払う【錆砂嵐の刑】、その一振りは傘の如く攻撃を阻み火花を散らす。
攻撃は止まらない。
――否。
「油断大敵ってね。……行っておいで」
敵から存在を気付かれ難くする効果を付与する【あやかしメダル「ぬらりひょん」】。
怒涛の猛攻から|切り札《・・・》の一つを守り抜き、筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)は小さな背中を送り出す。
過去の経験から人間不信を患い初対面の相手を寄せ付けないトオルが、手札の限りを尽くして守ったのだ。
勝利の為にはそれだけ形振り構っていられない戦場であり……
同時、それに値するだけの"希望"だった。
アンナの【錆砂嵐の刑】は無差別であれば三度、悉くを薙ぎ払う。
一振りに留めたのは連携の為だ。
極大の斬撃の影に隠れ、トオルに託されたメダルで気配を薄れさせ、
アイクル・エフジェイコペン(クロスオーバー三代目・f36327)は究極兵器に真正面からぶち当たる。
「ええいうっとーしーに゛ゃっ!!」
『…………!』
ユーベルコードを相殺する【|全力拒否《オマエノソレハムチャクチャキニイラナイ》】。
魂を込めた全力の打撃は、力尽きるまで止まらない筈の大技に強制停止を叩きつける。
|これで二つ《・・・・・》。
急降下攻撃を阻まれたセプテントリオンはそのまま追撃行動に移る。
ユーベルコード【 アンタッチャブル・ウイング】。
触れたものを斬り裂く不可視のサイキックエナジーの翼、先の交錯で存を迎え撃った矛にして盾。
ただでさえ巨人の如きオブリビオンマシンのスケールだ。
余程の手練れでも無い限り、接近戦に持ち込まれれば足場諸共バラバラに引き裂かれ墜ちるのみ。
接近戦ではダメージを避け得ず、遠隔攻撃は既に高速飛行を続ける調停機を追い立てる為に振り絞っている。
翼の餌食にならない程度の中距離から、頑健なフォーミュラの機体にも通じる火力を。
そんな芸当をこなせる者が居るのか?
無論、居る。
「|機械《ロボ》相手ではありますが――綺麗な血の花咲かせませ!」
『我が躯体を、断つか……!』
その攻撃の直撃を避け得ない事は想定内。
受けた翼を断ち切られる程の損傷は想定外。
ゾンビーヌ・ロッテンローズ(元カルト組織「リビング・デッド魔導会」の腐薔薇姫・f40316)が放つ【|引き裂く薔薇棘《ローズスラッシュ》】の効果は絶対切断。
鋭く振るわれた鞭の一閃がセプテントリオンの体勢を崩す。
「しぶといですわね……! その性能、真に平和の為に使われたならどれだけ多くを救えた事か」
『…………』
成果は小さくない。
だが同時、最適の瞬間を突いたコンビネーションのダメージを最小限に抑えられた結果でもあった。
立て続けに二度、三度と狙う追撃は装甲の表層を僅かに削るばかり。
勢いを緩めず肉薄する翼の間合いに捉えられる前に後退する。
|物質《ハード》的な要素に留まらず、それを運用する|論理《ソフト》面にも及ぶフォーミュラの超性能。
猟兵たちの連携に次第に追い込まれながらも最適解を選択し続けるセプテントリオンは隙らしい隙を見せない。
逆に僅かにでも手を緩めれば、そこから一気に盤面を覆されかねない危うさがある。
故に、もう一手。
敵の性能を知り、味方の能力を知り、己の為し得る事を一つ一つ重ねていく。
「……調停機」
駆け付けたのはいずれも百戦錬磨の猟兵たち。
その連携を前に一歩も引かず渡り合うセプテントリオンの力を、
それが彼、或いは彼女自身の意に反し元CEOだった意思のかたまりに操られる現状を一ノ瀬・斎都(月ノ盾・f45704)は思う。
このトワイライト・ザナドゥで猛威を振るった他のメガコーポCEOも凶悪な難敵揃いだった。
元々セプテントリオンを製造したのだという『ティタニウム・マキア』のCEOも一筋縄ではいかないのだろう。
だが。
「紅き月が告げる、──狂え」
太陽と月の双剣より紅き月光を放出する【紅月詔】は狂気をもたらす。
他者を利用し尽くす事しか考えていない悪党が。
追い詰められる側になって猶も、搾取する側の余裕を保ち続ける事など出来るものか。
セプテントリオンは揺らがない。
ただ、それを操る意思が狂気に悶え……遂に致命的な隙を生じる。
「まあどうでもいいや、オブリビオンなら倒すだけですよ」
『ああ。それでいい』
鳶沢・成美(三角定規の除霊建築士・f03142)の行動原理はシンプルだった。
迷いは無く、気負う事も無い。
この大一番にあって変わらないその性質は、ある種の稀有な強みと言えたかもしれない。
「風の神様よろしくです」
何気ない呼びかけと共につむじ風を放つ【|風神旋風縛《フージーン》】がセプテントリオンを戒め、ユーベルコードを剥ぎ取る。
一瞬の事だ。フォーミュラを縛る代償は安くない。
大量に寿命を削られながらも限界を見極め……後は結末を見届けるのみ。
「きっと何とかなるよね。……多分……!」
セプテントリオンの飛翔は完全に停止するに至らず、
しかし一度封じられた【インビジブル・デトネイター】が再度展開されるまでのごく僅かな時間。
十秒前後の戦闘で大半を破壊された足場代わりの戦闘機、その上を印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)は駆ける。
同行するオブリビオンマシンにも頼らず生身でフォーミュラに相対する重圧は筆舌に尽くしがたい。
それでも……此処までバトンを繋がれたのだから、応えない訳にはいかない。
ラビニアの特技は観察と学習、それに自らを適応させるチューニング。
成し遂げる要素は揃っているのだ。どれ程の弱気に見舞われたとしても。
猟兵として目覚めたばかりの頃にも、勝利を捥ぎ取る決め手となった技に運命を懸ける。
「決めるよ、カウンター……っ!」
『ぐ、ぁ……っ!』
交錯の瞬間を見極め、踏み込む。
独自の技術を編み出す【スキルクロス・リユニオン】、|決死の反撃《マキシマムカウンター》は飛翔するフォーミュラの勢いも取り込み有効打を叩き込んだ。
動きが止まり、無防備に体勢が流れる。
「あのさ。最後に言い残す言葉とか、あったり……」
『……ただ、謝意を』
短いやり取りが最後となった。
此処で手を緩め奮戦を水泡に帰す事こそ有り得ない。
残された力の全てを注ぎ込む最後の集中砲火が黒き機体を飲み込み……滅びの翼は地に墜ちる。
―― 調停機セプテントリオン・空中戦形態、撃破 ――
成功
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