「お菓子っていいよね、甘くて蕩けて…いつまでも食べていたい気持ちになるよ」
唐突にそんなことを言い出したのは、グリモア猟兵ステラ・ハシュマール。とても満足げで幸せそうにつぶやく彼女は、ちょっと不気味だ。そんな彼女は唐突に真面目な顔になって猟兵たちへと向き直り、話し出した。
「今回の依頼はアルダワ魔法学園世界でお菓子パーティーが開かれているところに、迷宮から災魔たちが侵攻していているところを食い止めてもらうことになるよ」
そういうと、グリモア猟兵の証である蒼白八面体のグリモアを取り出して、現場の説明に移りだす。
「現場の迷宮から出てきたのは【精霊をアイした術士の亡霊】だね。精霊を自在に操って来るそこそこ厄介な奴だけど、これはそこまで脅威じゃないかな。大群で列挙してきてはいるけど」
若干苦笑いしながらも、次と声を上げれば映像が切り替わり、巨大なドラゴンのものとなる。これが今回の元凶だろう。
「こいつが指揮をしている【錬金術ドラゴン】。こいつを倒せば万事解決なんだけど、まずは【精霊をアイした術士の亡霊】たちの数を減らさないとキツイかな。ある程度は学園の生徒たちも、こいつとは戦えるから、援護を頼むのも悪くないかもね。問題のドラゴンは防御技が豊富で、【捨て身の一撃】や反動の多いユーベルコードを使用するのは推奨できないかな。自分を強化も出来る技もあるし強敵だよ。その代わりに足が遅いから、スピードで翻弄してあげるのが一番かもね」
こんなところかとステラが一息ついたのち、一番重要なことだと何かを話し出す。
「この依頼が終わったら、お菓子パーティーに参加させてもらえるんだよ。絶対損はしないし、何よりボクが食べたい!」
本音はそれか……猟兵の何人かが呆れるが、事件が起きてるのは事実である。アルダワ魔法学園のため、そしてお菓子のため。猟兵よ、ドラゴンを討て!
しじる
皆さまはお菓子は何がお好きですか?私はポテトチップスとチョコレートが好きです。
どうも初めましての方は初めまして、そうでない方はこんにちは!しじるです。今回のシナリオは進軍してくるオブビリオンを倒して手作りお菓子を作って食べようと言うものです。
最初はカッコよく、最後はほんわかで行きたいと思うので、試験的に今回はリプレイ期間を長くします。(具体的には2日まで置きます)
もしよろしければ、皆さまどうかよろしくお願いいたします!
第1章 集団戦
『精霊をアイした術士の亡霊』
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POW : 『鈴生る月光の姿』で踊れや踊れ
【精霊の光球 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 『躍るエンブ』を我の前に示せ
【吹き荒れる精霊の焔嵐 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : 『アナタのシセン』は我と共にある
【『精霊』が視線を 】を向けた対象に、【風鼬乱舞の塊(ウィンド・エッジ)】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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ノエル・スカーレット
「お菓子パーティを襲うなんて絶対に許せませんね!」
「全ての人を幸せにするお菓子達は私が守ります。大好きなマカロンだけはなんとしても!!」
まずは【精霊をアイした術士の亡霊】をやっつけるですね。
『全てを燃やし尽くす我が炎‐スカーレッド・ノヴァ‐』
掌を天空に向け巨大な緋色の火球を13個出現させ、迷宮から次々に飛び出してきた亡霊達に火球を命中させて消し飛ばしていく。
「倒しても倒してもどんどん湧いてきますね~」
だったら作戦変更とばかりに火球を複数合体し超巨大な火球に変化させ亡霊の群れに放つ。
「全部一緒に消し飛べー!」
亡霊の攻撃を技能【残像15】を使用した素早い動きで避けながら戦う。
「お菓子パーティを襲うなんて絶対に許せませんね!」
そう憤怒するのは【ノエル・スカーレット】。お菓子、特にマカロンが好きな彼女にとって、この事態はとても許しがたいことであった。
「全ての人を幸せにするお菓子達は私が守ります。大好きなマカロンだけはなんとしても!!」
声に怒りを出して、彼女は詠唱する。この亡霊たちを焼き払う力を呼び出すために。
「全てを燃やし尽くす我が炎‐スカーレッド・ノヴァ‐」
宣言するや否や、その掌を天空へ掲げる。すると緋色に輝く灼熱の業火球が一つ二つ……計13個生み出され、それは獲物を食らわせろと猛りに猛っていた。そうして放たれると、亡霊たちをあっという間に浄化の炎で蒸発させていく。しかし火球の数に比べて亡霊たちの数の方が圧倒的に多い。最初は飲み込まれていた亡霊たちも、数にものを言わせて、そのまま侵攻し始めた。
「倒しても倒してもどんどん湧いてきますね~」
ならばと攻撃の手の内を変える。今の今まで飛ばしていた火球を融合させ、一つの大火球へと変化させた。最早それはまるで太陽の様。
「全部一緒に消し飛べー!」
叫び放たれた火球は亡霊たちを纏めて焼きつくした。後に残るは更地のみと思われた。だがそれでもまだいる亡霊たち。余程数が多いようだ。反撃とばかりに亡者たちは、【風鼬乱舞の塊(ウィンド・エッジ)】を打ち放つ。風の刃がスカーレットを襲う。
しかしそれがスカーレットに当たることはなかった。正確には、捉えたはずのスカーレットが揺らぎ消えていく。【残像】である。
小さな体と、目に映らぬ速度。二つが合わさり、それは攻撃を困難へと変えていた。
「そんなんじゃ、私には当たらないですよ!」
余談だが、そう小悪魔的に笑う彼女に、恋心を抱くことになった生徒が出たとか出なかったとか。
成功
🔵🔵🔴
ルリララ・ウェイバース
同じく精霊を友とする身だ
スパイラルホーンのルリララが成仏させてやろう
エレメンタルファンタジアで砂と石の嵐を起こして攻撃だぞ
行くぞ!ララ姉
(頭の中のララ)思いっきりいくよ~♪
風を得意とするララ姉(の人格)と協力して行くぞ
視線を向けねば、対象を絞れぬなら、視界を塞ぐまでだ
視界を塞がれたまま、飛礫に埋もれてしまえ
あ、声は出さぬぞ
折角の目眩ましが台無しだし
暴走したら、その時は、出来るだけ早く嵐の外まで逃げて、そのまま嵐を維持
要は倒せば良いのだろう?
学生や猟兵がいたら、逃げるように促すよ。
ベール・ヌイ
「お菓子作り・・・楽しみ・・・だから邪魔しないで・・・」
いつも眠たげな目が微妙にわくわくしてるように見えます
火鳥乱舞を起動させ、火の小鳥を作り出し、相手を撹乱させます
ベール自身は氷火双銃を使って【二回攻撃】【クイックドロウ】【属性攻撃】【誘導弾】で対処しつつ、【援護射撃】で味方の援護を行います
おなじ精霊を扱う者として思うところがあったか、【ルリララ・ウェイバース】と脳内の姉妹たちもまた、この戦場に加わっていた。
「行くぞ!ララ姉」
思いっきりいくよ~とララの人格が声を上げれば、巻き起こるのは風。しかもただの風ではない。土と石を巻き上げ、猛烈な空気を斬り裂く暴風となり、亡霊たちへと差し迫る。
巻き上げられた砂によって視線が遮られ、反撃すらままならない亡霊たちは、ただその風に身を引き裂かれていくだけ。風はさらに大きくなり、その勢力をどんどん増していく。
しかしここでトラブルが起きた。制御の難しいこのユーベルコード【エレメンタル・ファンタジア】。それでもウェイバースとその姉妹は巧みに扱えていたのだが、河童の川流れ、弘法筆も筆の誤り。今日に限ってその調整を間違えてしまった。調整を誤った竜巻は、あろうことが自分たちのいる方向へと突っ込んでくる。
これはたまったものじゃない。退避しつつ再制御を試みるが、そう上手く行かない。流石にこの事態に気付いた学生や猟兵たちも一次撤退をする。亡霊たちの眼が塞がれた攻めのチャンスだが、命には代えられない。
だが、それでも突っ込む影一つ。
「お菓子作り・・・楽しみ・・・だから邪魔しないで・・・」
いつもは眠たげな瞳で、今回はワクワクとした目をしていた【ベール・ヌイ】であった。彼女は暴風を恐れず突っ込み、目の塞がれた亡霊たちへと、その手に握られた氷火双銃を巧みに扱い撃ち抜いて行く。
あるときは熱線、ある時は氷連。氷と炎が美しく舞い踊る。そして極めつけにこのユーベルコードが放たれた。
「火の鳥よ…敵を啄め…不死鳥よ…仇なすモノを…倒せ」
宣言と共に現れるは火の鳥。それは次々と亡霊たちを焼き潰していく。死へと抗ったことへの罰を下すかのように。しかしそれでも殲滅しきれない。それだけ膨大な量であった。その何体かが視界を取り戻し、嵐の原因であるウェイバースへと攻撃を試みる。制御に必死の彼女に避ける術はなかった。
だがそれを見落とすヌイではない。彼女の援護射撃が光り、亡霊たちの脳天を綺麗に撃ち抜いた。
「私が援護する…制御に集中して」
それは言葉なしのコンビネーション。そこからウェイバースも、暴風の制御を取り戻し、暴風は改めて亡霊たちの方へと向かっていく。また目を潰された亡霊たちは、ヌイの射撃術に地に伏せていく。風が舞い、炎と氷の花弁が散る。即興ではあるが、この二人の連携には、学生たちや猟兵たちも、一瞬目を奪われるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
エルフィ・ヴェレキア
リース・フェンディット(f01364)と参加
呼称:猫さん
アドリブ可
お菓子いっぱい食べたい!
猫さん、一緒に頑張ろうね!
えっと、亡霊さんがいっぱい来るんだよね?
じゃあバトルキャラクターズでゲームの皆を召喚できるだけ召喚して
囮になってもらっちゃおう。
もしやられちゃったらその分また召喚できるかな?
まぁ、やってみたら分かるよね。
攻撃は……猫さん、頑張って!
敵の射程範囲外からすっごく応援する!
リース・フェンディット
エルフィ・ヴェレキア(f04586)と参加
「お菓子のためにがんばるニャ」
エルフィのバトルキャラクターを囮にしつつ、呼び出したライオンに乗ってなるべく相手の攻撃範囲内に長居しないように気を付けてヒット&アウェーで攻撃。なるべく孤立してる敵や外周の敵から削っていく。「いくニャ」
アドリブ可
「お菓子いっぱい食べたい!猫さん、一緒に頑張ろうね!」
「お菓子のためにがんばるニャ、いくニャよエルフィ!」
意気込みよく登場するのは【エルフィ・ヴェレキア】と【リース・フェンディット】の二人だ。
先に行動したのはヴェレキアであった。指を鳴らすと同時に無数のカードが召喚され、それを投擲すれば大小様々な戦闘用ゲームキャラクターたちが召喚される。ユーベルコード【バトルキャラクターズ】だ。
「皆、いけー!」
彼女の指示に従い、ゲームキャラクターたちは亡霊たちへと攻撃を仕掛ける。囮のつもりで召還されてはいるが、それでもそこそこ強いゲームキャラクターたち。拳や剣を振るえば、結構な量の亡霊たちを薙ぎ払ってみせた。それだけ倒してみせれば、もう十分すぎるほど注目を集めてくれた。
「いいよいいよ!猫さんも頑張れー!」
精一杯の声援が、フェンディットにも送られる。そのフェンディットはというと。
「もちろんだニャ!」
ユーベルコード【ライオンライド】によって呼び出した黄金のライオンに騎乗し、ゲームキャラクターたちへ注目がいっている亡霊たちをちぎっては投げを繰り返していた。一か所にとどまらず、自分に注目がいきそうなら攻撃を止め、そこにゲームキャラクターたちが攻撃を仕掛ける。互いのスイッチが巧みな連携攻撃。
戦場を駆ける黄金のライオンに跨るケットシーは、どこかのおとぎ話を連想しそうで、実に英雄的であった。その牙が振るわれれば亡霊はチリと化し、そちらに注目が行けばゲームキャラクターに蹂躙される。
おとぎ話の姫と王子のような巧みなコンビネーションに、生徒たちは見とれていた。そして誰かが言った。
「あんな連携が出来るように、僕らも頑張らないと!」
その一言に、皆鼓舞され、学生たちの士気が上がる。
奇しくもヴェレキアとフェンディットのコンビの連携は、学生たちの士気を高め、猟兵たちも戦いやすく、戦場のクラウドコントロールをうまくになっていた。
成功
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ニエベ・リコリン
こんなに美味しくて(もぐもぐ)満たされるお祭りを(ごっくん)
邪魔するなんて、デリカシーがなってないですねぇ
(どさくさに紛れてお菓子を頬張り飲み込んで)
グリモア猟兵さんのおかげで皆さんの手の内丸見えですよ?
無差別範囲攻撃をお持ちのようで、ならばそれ利用させて頂くですかねぇ
やるコトは事前に周りの猟兵さん達に話しておくですよ
よ~く敵の方々を観察して…みつけた、精霊の光球 を溜めるおバカさん
近くの敵に前に躍り出て、ひっ、お助け、あ~れ~
逃げ惑ってる振りで、
周りの敵を精霊の光球 を溜める敵の付近に誘導し…どかーん!
わたしはユーベルコードで無事、
周りの敵さんは巻き添えで大災害
仲間割れとは醜い光景ですねぇ♪
「こんなに美味しくて(もぐもぐ)満たされるお祭りを(ごっくん)邪魔するなんて、デリカシーがなってないですねぇ」
どさくさに紛れてお菓子を食べながら、自分がやろうとしていることを猟兵に伝えていく【ニエベ・リコリン】。彼女の作戦は実に見事で、何人か唸り声を上げる者もいた。そしていざ実践の時。
「あーれー、お助けぉ!」
わざとらしく悲鳴を上げながら亡霊たちの眼前をふらふら彷徨うリコリン。それを見た一体が、精霊の光球を溜めていた。発射直前だったこともあってか、一切の迷いなくそれをリコリン目掛けてはなってみせた。それが罠だとも知らず。
その放たれたリコリンのいた場所は、なんと同じように精霊の光球をチャージし終えた亡霊たちの集合場所。
刹那、巨大な爆音。精霊の光球が炸裂し、周囲にいた存在を無差別に攻撃しだす。巻き込まれた亡霊たちは、チャージしていた精霊の光球が暴発し、あらぬる方角へ飛んでいき、そこでも炸裂。同士討ち塗れの、阿鼻叫喚の地獄絵図が出来上がった。
さて、それをおこなって直撃を受けたはずのリコリンはどうなったかというと……。ユーベルコード【花毒術・エナトントキシン(アルカロイド・エナトントキシン)】によって全くの無傷。放たれた精霊の光球の光でさえも溶解する植物毒にて完全に無敵となっていた。
「わたしはユーベルコードで無事、周りの敵さんは巻き添えで大災害。仲間割れとは醜い光景ですねぇ」
更地となった中央で、一人嘲笑うその姿を見て誰かが言った。
「あ、あくまたん……」
いいえ、悪魔ではありません。決して悪魔ではなく、可愛らしい15歳オラトリオの少女がそこにいた。
大成功
🔵🔵🔵
アルトニア・スカディアナ
ドラゴンちゃん、亡霊ちゃんもお菓子に釣られまして?
【精霊をアイした術士の亡霊】には連れの赤き小さなドラゴンを「竜騎士の槍」に変え、振るい屠りまし。
【精霊の光球】は回避に徹し、半径mの目測と攻撃姿勢から、光球、来まし!と注意。
生まれながらの光で負傷者を癒しましょう。
【錬金術ドラゴン】ちゃん、大きくありまし…これは挑戦しませう!
『鈴生る月光の姿』で踊れや踊れに【錬金術ドラゴン】も巻込みミレナリオ・リフレクションで相殺しまし。
わらわのドラゴンもなかなかでございましょう?
周りの追撃に合わせドラゴニック・エンドで隙を突きましょう。
わたくしもお菓子作りが好きでございまし…ステラ様も是非食べてくださいませ♪
【アルトニア・スカディアナ】は負傷者の手当て中であった。いくら猟兵たちの攻撃が凄まじくとも、しかしそれでも亡霊たちの侵攻が止まるわけではない。亡霊たちの残党は、後方のこの治療スペースまでどうにか抜けて来ていた。
しかし誤算だったのは、治療に当たっているスカディアナが戦闘できることであった
紅い小さなドラゴンを、竜騎士の槍に変えて、戦場を駆けていく。その大槍が薙がれる度に亡霊たちは宙へと跳び、その肉体を塵へと変えていく。
精霊の光球がいくつか飛んでくるが、それも巧みにかわして、カウンター気味にユーベルコード【ドラゴニック・エンド】をブチ当てる。瞬間、槍が元のドラゴンに戻り、亡霊たちへと小さな体からは想像できない業火球を放って見せた。
火炎は火柱となり、周辺の残党亡霊を灰へと変えて見せた。
「わらわのドラゴンもなかなかでございましょう?」
そう誇らしげに呟くスカディアナは妖艶で、うっとり見とれる生徒もいたとかいなかったとか。
成功
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當良邑・祈
戦線の維持は学園の生徒、他の猟兵に任せて遊撃に徹する。
フック付きワイヤーを利用し高所に陣取り、戦況を観察、攻撃に専念し無防備な敵を突く、弱った敵を見つければ止めに加勢する。
紗桐・靜音
魔法学園には一度来てみたかったんだけど、お菓子パーティーの甘美な響きに引き寄せられた。だから、お菓子の為にも絶対ドラゴンを倒すわ。
でもその前に。先ずは精霊をアイした術士の亡霊を倒さないといけないのね。
「お菓子の為だけど、魔法学園の為。私だって、戦える」
無暗に接敵せず、『鈴生る月光の姿』と『躍るエンブ』の攻撃に注視して、可能な限り距離を取る。
その後の反撃には「巫覡載霊の舞」で攻撃する。『アナタのシセン』等の標的になっても神霊の力による防御で頑張る。でも寿命が縮むから無理はしない程度に。
戦況が好転しているなら、他の猟兵さんのサポートに回る。
魔法学園には一度来てみたかったんだけど、お菓子パーティーの甘美な響きに引き寄せられた。だから、お菓子の為にも絶対ドラゴンを倒す。そう心に熱いモノを秘めるのは【紗桐・靜音】だ。
だがドラゴンの前にまずは亡霊たちを蹴散らさなければならない。共に出陣した【當良邑・祈】も頷き、高所へとワイヤーで移動した。高所から猟兵や学生たちを援護射撃をするためだ。
状況は既に好転しており残党狩り状態。サポートに回りつつ、ユーベルコード【巫覡載霊の舞】にて着実に亡霊たちの数を減らしていく。寿命を削るが高威力の薙刀が展開され、払うごとに衝撃波が生まれる。着実に、亡霊は数を減らしていき、カウンター気味に撃ち込まれる衝撃波に塵へと帰っていく。
「お菓子の為だけど、魔法学園の為。私だって、戦える」
心に誓い、そう相手を殲滅する彼女は美しかった。
紗桐、彼女の影に隠れがちではあったが、當良邑もまた行動をしていた。死にかけの亡霊がいれば刈り取り、他の猟兵たちと共闘し、その数を確実に減らしていた。
いつの間にか猟兵たちの活躍により、亡霊たちは殲滅されつくしており、残されたのは指揮官のみ。全ての元凶【錬金術ドラゴン】だけだった。ドラゴンは大きく咆哮を轟かせ、唸り声を上げた。その黄金の肉体は見るモノを圧倒し、王者としての風格をしっかりと見せつけてくれた。
「下等ナ人間ガ、我ガ道ヲ阻ムカ!」
拙い人語で話し、威圧を猟兵たちへと突き付ける。しかしそれでも猟兵たちは恐れなど持たない。生徒たちに避難の指示を伝え、ドラゴンへと向き合う。生徒たちは訓練された兵士の様に、間違いなく鮮やかな引き際を見せた。
残されたのは猟兵たちと錬金術ドラゴンのみ。自らに絶対防御力に自信を誇るドラゴンは、錬金術の紋を辺りに展開し、戦闘の準備を整えた。
さあ猟兵よ、敵の指揮官は眼前に現れたり。その豪奢なる首を討ち、栄えあるお菓子パーティーを守り抜いてみせよ!
成功
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第2章 ボス戦
『錬金術ドラゴン』
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POW : 無敵の黄金
全身を【黄金に輝く石像】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : ドラゴンブレス
【炎・氷・雷・毒などのブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : アルケミックスラッシュ
【爪による斬撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に錬金術の魔法陣を刻み】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑17
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ベール・ヌイ
「さぁ・・・ドラゴン退治だ・・・」
「一つになったら・・・名前を改めないとね・・・穿て・・・鳳凰月下」
双銃を構えながら火鳥乱舞を起動させます。
今回は17体全部を一つにまとめて巨大な鳥を作り上げます
まず相手に近寄らないようにし双銃の属性攻撃+二回攻撃+誘導弾+クイックドロウで牽制し、誘惑でこちらに目を向けさせます
ベールに目を向けたを確認したあと上空から火の鳥を突撃させます
可能であれば魔法陣ごと攻撃し、魔法陣の破壊を狙います
ルリララ・ウェイバース
やっと親玉のお出ましか
近くにいる猟兵達には、声をかけ、出来るだけ連携を心掛けるぞ
敵を観察し、挙動が掴めたら、皆にも伝達
ブレス予知できたら遮蔽物に隠れるぞ
後、ルリララの攻撃は精霊任せな部分が多いから、大雑把なんで、ルリララも気をつけるが、皆も気をつけてくれ
敵のアルケミックスラッシュで刻まれた魔法陣を塗りつぶすように、ガイスプラッシュで攻撃
無敵の黄金で動かない時は、足元を溶岩で固めるようにも使って見るかな?攻撃が効かなくても動けなくなったら、拙かろうに。自分の防御を過信し過ぎだぞ。
真の姿でも外見変わらず、主人格のルリララのまま、各属性魔法を行使できる
錬金術ドラゴンの咆哮を皮切りに、最後の戦闘が幕を開ける。真っ先にその懐へ飛び込んだのは【ベール・ヌイ】だ。
「さぁ・・・ドラゴン退治だ・・・」
呟き、宙に舞っていた火の鳥たちを指揮するように双銃を構える。すると火の鳥たちは誘蛾灯に誘われる虫の様に、一つの場所へ集まりだし、互いを燃やし混ざり合っていく。時が来れば不死鳥は自らを燃やし、その灰の中より蘇る。その絶対的信頼より生まれるのは、一匹の王者。美しく緋色に燃え上がる不死の鳥であった。
「一つになったら・・・名前を改めないとね・・・穿て・・・鳳凰月下」
17体の火の鳥たちが一つになり、生まれた不死鳥は来たるときを宙で待機し、その間にヌイは双銃を手にドラゴンへと攻撃を仕掛ける。
響く銃声、香る硝煙。弾丸の一発一発が、確実にドラゴンへと被弾する。しかし素の防御力も大したことか、鱗が数枚抉れる程度で本体にダメージが伝わっていない。それでも煩わしいと感じたのだろうか。その爪を振り払い、ヌイを八つ裂きにしようとする。
風が金切り声を上げ、クマよりも鋭く太い鉤爪が大地を抉りながら差し迫る。ヌイはこれをギリギリで回避に成功するが、跳び散った瓦礫までは避けること敵わず、幾つかがその白い肌へと突き刺さる。鮮血が白を赭へと染めていく。
「くっ、だけど!」
しかしこれで良いのだ。視界がヌイに集中したドラゴンは、上空で待機を続ける鳳凰を忘却していた。刹那、空気を熱し、火の子を散らしてユーベルコード【火鳥乱舞】が突き刺さる。これは流石に効いたか、ドラゴンの巨体がグラリ、一瞬揺れる。
「下等生物ガ!」
炎が意思を持つかのように張り付き、ドラゴンの肉を焼いて行く。これは溜まったものではない。ドラゴンは自身の肉体を黄金へと変化させ、その火炎を燃えぬようにした。しかしこれが失敗だった。
「ナ、ナニ!?」
「固まってて良いのか?」
ドラゴンの足元には、気が付けば煮え立った溶岩が現れており、いくら無敵の黄金状態とはいえ、このまま硬直状態を続ければ溶岩で足を固められてしまう。そうなったら最早ただのサンドバッグだ。
ドラゴンのは憎し気に溶岩を生み出した元凶、【ルリララ・ウェイバース】を睨みつけた。それにウェイバースは余裕を持った不敵な笑みで答えた。
「自分の防御を過信し過ぎだぞ」
「キ、キサマァ!!」
最早どうしようもない、無敵を解除し未だ肉を焼く炎に苛まれながら、行動を封じてくれたお返しばかりに、ウェイバースへと鉤爪を放った。しかしそれは届かない。
「大地と炎の精霊達よ。私達に力を貸してくれ。破壊と再生の力を今ここに!」
詠唱と共に、もう一度大地が震え、溶岩が顔を出す。生命の源、大地を生み出し全てを焼きつくす破壊と再生の化身。それは一枚の流動する壁となり、ドラゴンの爪を腕ごと包み込んだ。
「ゲェ!?」
慌てて引っ込めようとドラゴンが力を籠めるがもう遅い。腕は溶岩に突っ込まれ、肉が焦げる不快な臭いと音を響かせた。金の融点は1064.43℃、溶岩はそれをたやすく超える。
「ガアアアアアアアアアアア!キ、キサマラァ!!」
金に近い鱗さえ溶解させ、その腕の装甲を完全に崩壊させたウェイバース。もちろん溶岩の中に魔法陣など描けない。描けたところで溶岩の上になんて乗れない。開幕の優勢は、ベール・ヌイとルリララ・ウェイバースによって猟兵側へと傾いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
當良邑・祈
「大きい」
ドラゴンをまえにごくごく当たり前な感想が盛れた。
映像あらかじめ見ていたがすぐ近くで目の当たりにして、敵の威容に身がすくむ。
【降魔化身法】-ワレイノリヲササゲル-
身体を甲殻で覆う、彼我の分析を行う。
錬金術ドラゴン、通常の生物とは在り方は違う、眼球などの急所を狙っても効果があるかはわからない、それでも物体として自立し動くならば負荷の避けれない部分はある、と関節を集中して狙う。
半端に距離をあければこの体格差だ、羽や尾で薙ぎ払われるだけでもこちらのダメージは図り知れない。
取る戦術はロープと機械脚を駆使し相手にとりつく、
懸念は相手のブレスだ、首の稼働範囲、口以外からの放出の可能性。
「いざ」
「大きい」
ドラゴンをまえにごくごく当たり前な感想が盛れた。当然だが錬金術ドラゴンは巨大だ。その大きさは映像で見るよりはるかに大きいだろう。それに一瞬身が竦む【當良邑・祈】。しかし彼女も猟兵である。すぐに恐怖は去り、眼前のドラゴンを打ち倒さんと意識を集中させる。
【降魔化身法】-ワレイノリヲササゲル-。ユーベルコードが発動し、當良邑の全身を、分厚く硬い装甲が覆っていく。代償に流血が発生したが、今は些細なことだろう。機械脚に力が入り、走り出す。その速度は常人のそれよりはるかに速く、あっという間にドラゴンへと張り付いてみせた。
「いざ」
「カトンボガ!」
ドラゴンが、口から七色不気味に輝くブレスを噴き出すが、それより先にロープが角へと絡みつく。そこからはターザンの要領で空へ飛び、ドラゴンのブレスを飛び越えて、その首元に取りつき、手に持つ手裏剣がギラリと輝いた。
いくら装甲が厚かろうと、同じ場所を刻まれれば剥げ落ち通用するようになる。手裏剣はやがて真皮に達し、ドラゴンから鮮血が噴き出した。
それからも當良邑はその機動力を生かし、致命的まではいかなくとも確実にダメージをドラゴンに与えて行った。その行動がドラゴンからすれば、まるで目の前を飛び回る蚊のようで、非常に鬱陶しい。それがドラゴンの集中力を削り、他の猟兵が攻撃しやすい状態を、上手く作り出すのであった。
成功
🔵🔵🔴
ノエル・スカーレット
ついにドラゴンの登場ですか。
血統大覚醒で金色の髪に覚醒して容姿が18歳相当の不死のヴァンパイアに変身に戦闘能力を強化。
大鎌を振りかぶりドラゴンに突撃し肉質が柔らかいであろう部分を切り裂いていく。
【残像20】で攻撃を避けつつ翼や尻尾、首など部分切断できそうな箇所を狙い【なぎ払い11】を使い攻撃する。隙を見て懐に飛び込み無防備な腹部に全力の一撃を放つ。
【アドリブ大歓迎です】
「下等生物ゴトキニ、コノ我ガ
・・・!!」
怒りに咆哮するドラゴン、しかし猟兵たちの攻撃は終わらない。一つ巨大な気配を感じたドラゴンはそちらを向く。そこには先程までいなかった金の髪を持った一匹のヴァンパイアがいた。【ノエル・スカーレット】の真の姿である。
世界は違えど自身と同じ上位存在を感知し、流石のドラゴンも一気に警戒度を跳ね上げる。
「下等生物か、私からすれば貴様の方がよほど下等に見えるがな」
その手に大鎌を展開し、真っ直ぐ迷いなくドラゴンへと向かう。それに対してドラゴンは、口から輝くブレスを吹き、スカーレットを焼き殺そうとする。しかし真の姿を解放したスカーレットにとっては、そんな物障害になり得ない。陽炎の様にふらりと消え、残像を残していつの間にかドラゴンの腕へ。
そこは溶岩の影響で装甲がはげ落ち肉質が非常に柔らかくなった場所。一閃、大鎌がゆらりと振るい抜かれれば赤い線。次の瞬間には、鮮血を迸らせながら宙に舞うドラゴンの腕があった。
「ガァアアア!?」
「これで鉤爪は打てんな」
それはドラゴンの攻撃手段を一つ封じたと同じ。猟兵たちへと勝利の天秤が大きく傾いた瞬間であった。
成功
🔵🔵🔴
紗桐・靜音
いよいよドラゴンのお出ましね。これが終わったらお菓子パーティー。私、頑張る。
でも流石はドラゴンね。防御が硬そうだし、強そう。そう言えば、ドラゴンは足が遅いってステラさんが言ってた。
なら今度はサポートじゃなく、速さを駆使してドラゴンと戦う。
ドラゴンは無敵化したりするらしいけど、敢えて「巫覡載霊の舞」を放って牽制する。無敵は凄いけど、何時までも続く訳じゃないから。
無敵じゃなくなったら、ドラゴンの周囲を走り回りながら薙刀で斬り付ける。
「どんなに強い相手でも、必ず弱点はある」
隙を突いた時に、再び「巫覡載霊の舞」を見舞うわ。近距離の衝撃波だもの、痛いじゃ済まない。
「お菓子の前を阻むには、少し役不足ね」
「どんなに強い相手でも、必ず弱点はある」
その弱点を見つけ出すために目を光らせるのは【紗桐・靜音】。戦巫女としての観察眼が輝く。そう言えばあのドラゴンはあまりブレスを使用しない。いや、性格には口内を晒さない。噛みつくなどの威力の高い行動があるのにしない。まさか、それに賭けた。
「……やるだけの価値はあるよね」
自身の寿命を削り、出現させるのは薙刀。ユーベルコード【巫覡載霊の舞】が輝く。無敵になろとも、溶岩が原因でなれないドラゴン、煩わしいと思ったのか猟兵たち全員にその強烈なブレスをお見舞いしてやろうと口を開く。その瞬間だ。
「…っ!ここ!」
ほんの一瞬の隙、ズレればブレスの直撃をもらうその時に、彼女は薙刀を振り、その強烈な衝撃波を、ドラゴンの口内にぶち込んだ。瞬間、ドラゴンの声にならない絶叫が辺り一帯に響き渡る。それは間違いなくドラゴンの弱点を突いたことの証明であった。
「お菓子の前を阻むには、少し役不足ね」
そう告げ、追撃に薙刀を走らせ続ける。この情報は大きい。ドラゴンの防御を崩すのに重要な情報が手に入った。やつの弱点は口内だ!
大成功
🔵🔵🔵
ニエベ・リコリン
わたしは生徒さんたちの護衛に着任するのです(しゅばっと敬礼)
(生徒たちの後を追おうとして、道を阻まれて)
えへへ…わたしも生徒さんの一人でして、見逃して欲しいのですが…
(諦めて)わーってるですよ、こいつやっつけりゃいいですよねっ!?
見掛け倒しであるコトを祈るばかりですーうわーん!
…なんて本気で逃げ回ってるなんて思ったですかねぇ?
逃げる振りして地形に刻まれた魔法陣を、
ユーベルコードによるお掃除(上書き)を試みるのです
一番危険そうなドラゴンブレスの前兆はよく観察して、
来そうなら周りに声を掛けつつ全力で逃げるのです
汚いブレスで周りが汚れたら、ドラゴンごとお掃除してやるですよ
※アドリブや絡み大歓迎です
猟兵全員が派手に立ち回るわけではない。地味ではあるが非常に重要な役回りにつく者もいた。【ニエベ・リコリン】がそうであった。
「わーにげろー!!」
片手に泡の付いたモップを持ち、それで辺りを掃除しながら逃げまわるその姿は、何所か滑稽にも見える。しかしこれは彼女の計算づくでの行動である。あえてこのように弱い人物を演じることで、ドラゴンから完全にマークが外れているのだ。それを利用して、生み出される魔法陣を、逃げるふりをしながら片っ端から塗りつぶしていってるのだ。これでは錬金術ドラゴンが得意とする錬金術紋に乗ってからの高火力での瞬殺が出来ない。
(…なんて本気で逃げ回ってるなんて思ったですかねぇ?ここに本気で逃げ出すような心の弱い子はいない。皆芯の通った強い子ばっかですよ!)
その演技は見事なもので、ドラゴンが全く異常に気付くことが無い。ドラゴンは目の前で自身を追い詰める猟兵にしか目が行ってなかった。それこそが、この戦闘でのドラゴンの大きな敗因だっただろう。
成功
🔵🔵🔴
リース・フェンディット
一章と同じくエルフィ(f04586)と参加
「ボスのお出ましニャ」
ライオンライドで呼び出したライオンに乗って攻撃
エルフィのバトルキャラクターを囮にしつつ戦い、ターゲットにされた時はサイズの小ささとスピードで翻弄する
「鬼さんこちら、ニャ」
攻撃力にはあまり自信がないので、出来るだけ関節などの防御の弱そうな部分を狙う
爪の攻撃で魔法陣が刻まれた際には、可能なら文字や図形を削るなどして魔法陣の効果を消すように心がける
相手が竜なので余裕があれば逆鱗がないか探してみる
「弱点はココニャ!」
アドリブ可
エルフィ・ヴェレキア
リース・フェンディット(f01364)と参加
呼称:猫さん
アドリブ可
わー大きい!ドラゴンだぁ!
でもドラゴンが相手だったあたしと猫さんのコンビネーション(と他の猟兵さん達)は負けないもんね!
戦い方はさっきと一緒!バトルキャラクターズでゲームの皆を召喚して囮になってもらうよ。
でも結構皆頑張ってたよね。攻撃ももっとやってもらおうかなぁ。
すっごく硬そうだから、いっぱい攻撃しないと倒せなさそうだもんね!
あ、ブレスが来たら守って貰うのも忘れないようにしないとね。
よーし、猫さん後ちょっとだよ!一緒に頑張ろ!
それで一緒に美味しいお菓子をいっぱい食べるの!
「ボスのお出ましニャ」
「わー大きい!ドラゴンだぁ!でもドラゴンが相手だったあたしと猫さんのコンビネーション(と他の猟兵さん達)は負けないもんね!」
そう意気揚々に戦線に入って来るのは、先の亡霊戦でも巧みなコンビネーションを見せた【リース・フェンディット】と【エルフィ・ヴェレキア】であった。
二人の内最初に行動したのはヴェレキアの方であった。空間に透明な盤が現れ、そこにカードがすっと置かれれば飛び出す戦闘用ゲームキャラクターたち。
「いけー皆!!」
ヴェレキアの指示のもと飛び込むゲームキャラクターたち。彼らはドラゴンの巨体に怯えることなく、真っ直ぐにドラゴンへと猛攻を仕掛ける。あるモノは砲撃、あるモノは剣戟、またあるモノは魔法でと、巧みに仕掛けていく。それでもやはり猟兵には届かないのか、ドラゴンが煩わしいとばかりに大きく尾を薙げば、まとめて吹き飛ばされ、クリスタルとして散っていった。だが、彼らの役目は囮。それはしっかりと果たされていた。
「鬼さんこちら、ニャ!」
黄金のライオンに乗ったフェンディットが叫ぶ。彼がいるところは、なんとドラゴンの背の上。ケットシーの体重の軽さが、ドラゴンの感知を潜り抜けたのだ。そのままフェンディットは刃を鱗と鱗の隙間に突き刺し、小さいながらもダメージを与えた。
「猫ゴトキガ、我ガ背ニ乗ルナ!!」
竜としてのプライドを刺激されたか、ドラゴンは体を大きく揺さぶり、フェンディットを払い落とそうとする。しかしそれでも落とされずフェンディットはしかり届いた。かの竜の弱点である口内に。
「弱点はココニャ!」
その小さくとも鋭い剣は、ドラゴンの口内をしかと斬り裂き、おびただしい血が一気に噴き出る。それこそまるで間欠泉のごとし。
「ガアアアアアアアアアアアア!!?オノレ猫ゴトキガ!!」
急所を突かれ、怒り狂ったドラゴンは、そのままフェンディットを食ってしまおうと口を閉じ始める。しかし噴き出す血潮に黄金ライオンと共に波乗って、食われてしまう前にフェンディットは口内を離脱。ドラゴンは虚空を噛みついた。
「よーし、猫さん後ちょっとだよ!」
「あと一押し…ニャ!」
出血量からしてドラゴンは間違いなく致命打を受けた。討伐までの秒読みが始まった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アルトニア・スカディアナ
さぁ、辿り着きましてよ、錬金術ドラゴン。
大きな力…眩しい限りでございまし。
レベルm半径内の射程範囲より下がり、繰り出される技を見極めましょう。
ドラゴンブレスの息を吐くタイミングを挑む猟兵に知らせ注意喚起しまし!
わたくしも念のため布で庇い防ぎ、爪による斬撃は槍で受け流し命中を避けますわ。
無敵の黄金で動けなくなれば、わたくしにお任せくださいませ。
ミレナリオ・リフレクションで相殺し、解き放ちましょう。
さぁ今でございまし!
解いた瞬間を、わたくしも猟兵の皆様と共に我が槍で串刺しましょう。
フフ…強い力は身を滅ぼすんでございまし…
無敵こそが油断だと心に刻みましょう。
ドラゴン討伐まであと少し、最後にその姿を現した猟兵は【アルトニア・スカディアナ】であった。彼女は今の今まで回避に集中し、ドラゴンの動きを見切ろうとしていた。そして今、それは完全なものとなった。
「小癪ナ下等生物ガァ!」
怒りに任せた、ドラゴンのブレスの前兆が訪れる。空気を大きく吸い、体内で魔力を製錬し、今打ち出される七色のブレス。それは自然に存在しない醜い綺麗とはとても言えない不気味な息吹、触れるモノを焼きつくす破滅の吐息。今までのブレスで最も大きい。それはこの辺り一帯が更地にされてもおかしくないほどであった。しかしこの辺りが滅び去ることはなかった。
同じように七色の光の炎が噴き出され、全く同じ威力でそれを完全に相殺してみせた。ユーベルコード【ミレナリオ・リフレクション】である。それは何度もブレスを見せられたスカディアナにとって、このブレスの再現は苦でも何でもない。
爆炎が晴れると同時に、一本の槍が土煙を引き裂いてドラゴンの口内に突き刺さった。それはスカディアナの相棒、小さき戦士、紅いドラゴンの変化したモノ。
「フフ…強い力は身を滅ぼすんでございまし…。油断、慢心。それこそドラゴン様の敗因ですこと」
その言葉が終わると共に、槍は元のドラゴンに戻り、その体色のような真っ赤なブレスが錬金術ドラゴンの顔面を焼き切った。
「ガアアアアア!?オノレ、オノレオノレオノレェ!!ワレガ、コンナ下等生物ニィ……グアアアアアアアアアアア!!」
その絶叫は学園中に響き渡り、錬金術ドラゴンは最後に天高くブレスを噴き上げこと切れた。そのブレスは、硝煙で曇った空を割り、粒子となったブレスが虹を描く。
青い空に綺麗な一閃の虹。それは猟兵たちの勝利を祝うファンファーレのようであった。こうして、凶悪な錬金術ドラゴンは、猟兵たちの活躍により討伐された。
さあ、お楽しみの時間だ、お菓子パーティが待ってるぞ、猟兵たちよ!
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『手作りお菓子を君に』
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POW : 大きなお菓子作りに挑戦!
SPD : お菓子いっぱい作るよ!
WIZ : お菓子は見た目が命! 出来映えにも拘るよ!
👑11
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すべてが終わり、猟兵たちによって守り抜かれたお菓子パーティ会場。そこにはたくさんのお菓子が並んでいた。ポテトチップスから始まり、チョコレート、マカロン、シュークリームにエクレア。お菓子のパラダイス、何でもござれ、見ているだけで幸せになれそうだった。そんな時、学生に一人が皆に声を掛けた。
「ねえねえ転校生さん、一緒にお菓子作らない?オリジナルのお菓子を作って食べたら、きっともっと美味しいと思うんだよ!」
そう無邪気に笑う生徒に乗って、猟兵たちも挑戦してみることになった。はてさて、一体どんなお菓子が出来上がるのだろうか。はたまた暗黒物質が生まれてしまうのか。それではちょっと覗いてみよう。
宝海院・棗
作りたいのはコンフェッティケーキとゼブラケーキの合体アレンジ!
ゼブラケーキらしく生地は2色!
白:ホワイトチョコ、白食紅
黒:竹炭、ブラックココア
2種の生地にカラフルスプリンクルを混ぜ込んで、深めのリング状の型に回転させながら流し込み、型を3周くらいするまで流し込んだら焼くよ!
焼けたら3層に切り分けて、ココアクッキーとチョコチップを混ぜ込んだムースやクッキードゥーを挟んで(上の層にはメロンゼリー、下の層にはイチゴもサンド)、周りをクリームでコーティングしたら、側面にカラフルスプリンクル、上面においりっていうお菓子をまぶし、穴にゼリービーンズとチョコバナナを入れて完成!
綺麗だし、とってもおいしいよ!
「よーし、私から行くよー!」
最初にお菓子を作ろうとしたのは【宝海院・棗】だった。彼女が作ろとしているのはコンフェッティケーキとゼブラケーキの合体アレンジ。ゼブラらしく生地は二色。ホワイトチョコとブラックココアを生かして、見事二色のゼブラを描く。そして型に二週三週を入れていく。オーブンに入れて焼き上がるのを暫し待ち、出てきたのはふんわり膨らんだ美味しそうなものが。だがこれで完成ではない。デコレーションの時間だ。
三層に切り分けてココアクッキーとチョコチップを混ぜ込んだムースやクッキードゥーを挟んで行く。しかしこれだけでない。上層にはメロンゼリーを、下層にはイチゴもサンドしていく。それが終われば周りを純白のクリームでコーティングしていき、側面にカラフルスプリンクル、上面においりをまぶして穴にゼリービーンズとチョコバナナを入れて完成。
「わぁ、素敵!」
「食べるの勿体ないよ!」
女子生徒のうけも非常に良いようだ。こうして猟兵はお菓子作りも凄いんだぞという印象を、先陣切って教えてくれた。
成功
🔵🔵🔴
紗桐・靜音
お菓子パーティーとっても素敵。どのお菓子も美味しそう。
「……え、私も作るの?」
お菓子作り……。私、お料理出来ないから難しそうね。
でも、私だって女の子。いつまでも台所に立てない子じゃ駄目。
早速、材料をあれこれ見定めつつ何を作るか考える。うん、決めたわ。作るのは大福。
ただの大福じゃ無くて、お餅の中に柔らかい生チョコを包むわ。
作業肯定は学園の人にアドバイスを貰う。意気込みだけじゃ作れないから。
少しずつ教えて貰いつつ、大福は完成。初めてのお菓子作りにしては多分上手く出来たわ。
「出来た。良ければ、他の猟兵さんもどうぞ」
と、自由に手に取れる様にお皿に並べる。美味しいお菓子は、皆で食べた方がきっと美味しい。
當良邑・祈
「そこのチョコレート、カバー用だから湯煎にかけて溶かしておいて」
そう言われ作業を始める、
がふと疑問に思う、目的はチョコレートの融点まで温度を上げ溶解させること、なぜ間に湯をかます必要があるのだろうか、水、比熱、熱伝導…
全体を均一かつ迅速に温めさえすればもっと効率がいいはずだ。
ぶあつめの銅鍋を探しチョコを投入、直火にかける。
しばらくのちチョコを刻み続ける仕事についていた。
「勉強になりました。」
それにしてもずいぶんと大量のチョコを準備したものである。
(メタ:アドリブ・他のへ組み込み可)
「ねえ、あなたも作ってみない?」
「……え、私も作るの?」
生徒に誘われて作ることになったのは【紗桐・靜音】だ。あまり料理のできない紗桐にとってはお菓子作りは未知の経験。しかし自分も女子、いつまでも台所に立てないものはいかがなものか。暫し考えるものの、結局挑戦することにした。
ドキドキしながら初めてのお菓子作り。挑戦するのは何になるのだろうか。
「決めた……大福にしよう」
そうして選んだ大福はタダの大福にあらず、中に生チョコを包んだ中々に難易度が高いモノであった。それでも挑戦するのは心意気が良い。早速作業にとりかかったが、アドレスする生徒はおれど、生チョコを作る人がいない。人手が足りないなら補充するまで。
「そこの人、ちょっとチョコ用意するの手伝って!」
「……私か?」
そうして声を掛けられたのは【當良邑・祈】。彼女も猟兵であるが、生徒はそんなことしったこっちゃない。
「これとこれをあとでいれるから、このチョコレート湯煎にかけて溶かしておいてね!」
キラッと星が出そうな勢いで告げた後、そのまま紗桐のアドバイスに戻る生徒。言われた通りに湯煎を開始するが、少しここで當良邑に疑問が浮かぶ。
(目的はチョコレートの融点まで温度を上げ溶解させること、なぜ間に湯をかます必要があるのだろうか)
もっと効率のいい方法があるはず。そう思った當良邑は厚底の鍋を見つけ出し、そこにチョコを入れて熱していく。悪気なぞない、純粋にこっちのほうが早いと思ったからやっただけ。しかしチョコは焦げやすいのだ。少しもしない間にブスブスと嫌な音と匂いが立ち始め……。
それに気づいた生徒にちょっとした講義とお叱りを受けた當良邑は、大人しくチョコを刻む作業に回された。
「勉強になりました」
それにしても大量にチョコを用意したモノだと思いながら、のんびりとチョコを刻むのであった。そうして當良邑がチョコを刻んで生チョコの材料にしてくれたおかげで、大福を作っていた紗桐はもとより、他の生徒もありがたい思いをするのであった。
さて紗桐の初めてのお菓子作りは順調に進んでおり、大福はみごと完成していた。
「出来た。良ければ、他の猟兵さんもどうぞ」
そうして出来上がった大福はとても甘く、とろりとした生チョコがその香りと甘味で幸せを彩る。ああ、なんと甘美なことか。こうして紗桐のお菓子作りは上手く行き、これを気に実力を付けていけるかは彼女次第だろう。大福、美味しゅうございました。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ニエベ・リコリン
●WIZ
めーんいべんと、待ちくたびれたのです♪
わたしはPOW溢れる方々の制作した巨大お菓子を、
デコデコしくデコってゆくですよ
とはいえお菓子作りの心得などこれっぽっちもなく…
ですので皆さんヤっちゃって下さいなのです(パチリと指を鳴らし)
召喚したオオマツユキソウ(細い葉で2足歩行するスノーフレークの花)
の皆さんに巨大お菓子を彩って頂くのです♪
あっ、ちょっとアラザン多すぎじゃないですかね…
あれパウダーシュガーじゃなくて小麦粉じゃねーです…?
あぁココアパウダーぶちまけやがったです…
召喚モノは術者の影響をよく受けるというよい例なのです
(周囲のお菓子を摘んで忍び足でその場を後に)
※アドリブや絡み大歓迎です
ベール・ヌイ
「お菓子・・・つくるよぉ・・・すやぁ・・・」
半分寝ている状態でしかし技能の料理4を使ってテキパキを動いてお菓子を作ります
つくるお菓子はプリン、カラメル部分を焼いてパリパリにしたものを作ります。
また、既成品のきび団子を持ってきてプリンと一緒に配ります
ノエル・スカーレット
マカロンを食べながらマカロン作りをする。
チョコレート、バニラ、いちご味など色々な味のマカロンを楽しむ。
ノエルは料理はあまり得意ではありません……。
マカロンを積み上げてマカロンのお城を作る♪
アドリブ大歓迎です。
上手く行く人もいれば失敗する人もいる。この二人はよくそれを体現してくれた。マカロンを食べながらウキウキとマカロンの城を積み上げていくのは【ノエル・スカーレット】。マカロン大好きな彼女にとっては、これはまさに夢のような光景であろう。詰まれていくマカロンはまさに七色いろいろ。しかしマカロンだけは流石に味気ない気がする。せっかくの美味しいお菓子作りなのだ、もっとデコレーションしても罰は当たらないだろう。
「どうしようかな?」
「じゃあわたしが手伝うですよ」
そう名乗り出たのは【ニエベ・リコリン】。しかし彼女にお菓子作りの知識はない(スカーレットもあまりないが)。そんな彼女で大丈夫なのだろうか。いや大丈夫だ、彼女には頼れる仲間がいる。
「いってこーい!」
そう言って召還するのはオオマツユキソウ(細い葉で2足歩行するスノーフレークの花)。彼らはリコリンの指示のもと、早速マカロンの巨城をデコレーションし始めた。華やかなマカロンの城は、上手い位に綺麗になっていき、大きさも相まって周囲の眼を凄く惹いていた。
「凄いですニエベ!」
「ふふ~ん、どんなもんです!」
スカーレットに褒められて鼻を伸ばし始めたリコリン。しかしここであることに気付いてしまった。あれ、さっきからパウダーシュガーだと思ってた白い粉、小麦粉じゃない?
「あれれれ~?」
嫌な予感とは常々当たるモノである。そう言えばさっきから振りかけているアラザンの量がやけに多い様な…。さらに嫌なこととは連続して起こるモノ。ココアパウダーの大きな缶をもったオオマツユキソウがこけたのだ。そしてその持った缶を投擲してしまったものだからさあ大変。飛んでいった缶は綺麗な弧を描き、それはマカロンの城に直撃した。奇跡的なバランスで立っていたマカロンの城は、その一撃でグラリと傾き、ゆっくりゆっくりと地上との角度が増していき…最後には大きな音を立てて崩壊しまった。その崩壊先にはスカーレットとリコリンの姿が…。猟兵である二人は潰されてもなんらダメージを負うことはなかったが、小麦粉とココアパウダーで色々と凄いことになっていた。召還するものは召還者の性格にいるといういい例になった。
「ニエベ~?」
「はっはっはっ…しーらねっです!!」
追いかけっこに発展した二人はともかく、マカロンの城が崩落する音にもひるまず、眠そうにお菓子作りをするものがいた。【ベール・ヌイ】である。
「お菓子・・・つくるよぉ・・・すやぁ・・・」
半分寝ている状態にも拘わらず、テキパキお菓子を次々に作っていく手腕は凄いの一言に尽きるだろう。作っているのはプリンのようだ。カラメルをパリッと焼いたものらしく、見るだけで涎が止まらない。そして何を思ったのか、ヌイは追いかけっこしている二人の前に出て、作ったプリンと一緒にきびだんごを差し出した。
「…おいしい」
「甘いです」
「頭……冷めた?」
二人をなだめるためだったのだろうか?その真相はヌイしか解らないが、たたこれだけは解る。プリン、とっても美味しかったと。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
リース・フェンディット
引き続きエルフィ(f04586)と参加
「お菓子ニャ、お菓子ニャ、美味しいニャー♪」と置いてあるお菓子を手あたり次第ほっぺがパンパンになるくらい詰め込んでご満悦。
お菓子作りに誘われたら「食べるのも得意だけど、実は作るのも得意ニャ!」と旅の間に磨かれた料理の腕を披露する。
そして手際よく材料を混ぜ合わせると、大量の猫の足の形をした厚めのジンジャークッキーを作る。
見えない所でエルフィがこっそり何かを埋め込んでいるのに気づいてないのはご愛敬。
そして「出来たニャー!」と出来たクッキーをみんなに振る舞う。
アドリブ可
エルフィ・ヴェレキア
引き続きリース・フェンディット(f01364)と参加
呼称:猫さん
アドリブ大歓迎
わーい!お菓子待ってましたー!
いただきまーす!
「へ、おはひふふへふほ?(え、お菓子作れるの?)」
「あふあふー!(やるやるー!)」
でも猫さんが上手過ぎてあんまりやる事ないかも……?
あ、じゃあ猫さんのクッキーを飾り付けしてあげよう!
「いろどりも大事」って誰かが言ってたし!
えーっと、材料の中で綺麗なやつ……これとこれとこれ!
……あ、そういえばフォーチュンクッキーっていうお菓子があったよね!
食べて中から出てきたらびっくりするような物も入れちゃおう♪
(結果はお任せします)
「お菓子ニャ、お菓子ニャ、美味しいニャー♪」
二人幸せそうにお菓子を頬張るのは【リース・フェンディット】と【エルフィ・ヴェレキア】だ。お菓子パーティ会場にあるお菓子は沢山で、二人だけでは到底食べきれない。そうしてお菓子を食べていると、生徒の一人が声を掛けて来た。
「ねえねえ、せっかくだから一緒にお菓子を作らない?」
「へ、おはひふふへふほ?(え、お菓子作れるの?)あふあふー!(やるやるー!)」
乗り気に答えるヴェレキアに、ちょっと苦笑しながらも一緒に作り満々のフェンディット。さっそく二人はお菓子作りをする事を決めた。
「食べるのも得意だけど、実は作るのも得意ニャ!」
そう言って手際よく生地をこねてドンドンと猫の足型のジンジャークッキーを作り上げていくのはフェンディット。装飾はヴェレキアに任せるようで、かなりの速度で作りしていく。
さて装飾を任されたヴェレキア。彩も大事と誰かに教わったようで、その教えの様に、綺麗にクッキーを彩っていく。そんな時、ヴェレキアはふと思いついた。
「……あ、そういえばフォーチュンクッキーっていうお菓子があったよね!」
思いつくや、フェンディットにばれないように、クッキーにこっそり何かを仕込んでいく。フェンディットはまったくそれに気づかない。よほど集中しているようだ。そうしてオーブンで焼きあげたら完成。
「出来たニャー!」
声を上げて皆を呼び出す。猟兵も生徒もこぞってそれに興味を示す。新しいお菓子は魅力的な物だ。さっそく生徒の一人がクッキーを食べた。カリッと良い音とともにクッキーが割れて中から何か出てくる。
「これは……猫ちゃんのイラストだ!」
可愛らしくデフォルメされた猫のイラストが、クッキーから飛び出してくる。皆これには大驚き。フォーチュンクッキーは上手く行ったのだった。
「にゃんと……」
驚いたのはフェンディットもである。仕込んだことに気付いてなかったのだから仕方ない。こうして、二人で作ったフォーチュンクッキーは、猟兵生徒関係なく大いに喜ばれたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ルリララ・ウェイバース
お互いを姉妹と認識する多重人格
菓子か!ルリララが見たこと無いものが一杯だぞ!
故郷はどっちかと言うと、果実とか素材の味を全面に出した
・・・・・・なちゅらるふーど、的な?
ルリ姉、良いアイデアが有るのか?
流石、暇があれば本ばかり読んでるだけはある!
ルリララちゃんに軽くディスられてる気がするけど、やって見るわよ
失敗しても、ルリは命の保証はしないからね
スイカを半分にし中身をくり抜いて、つぶした果肉と砂糖を混ぜた物を戻してっと
エレメンタル・ファンタジアで超低温の微風風をぶつけるわね
シャーベットよ
文句ないでしょ
後は、オルタナティブ・ダブルで二手に分かれて、それぞれの好きなものを食べ回る
「菓子か!ルリララが見たこと無いものが一杯だぞ!」
【ルリララ・ウェイバース】はその煌びやかなお菓子の山に目を輝かせ、年相応の反応を見せた。故郷では果物などの自然の甘味が大半で、こういう西洋菓子は見たことが無いようだ。
そんなウェイバースにお菓子を作らないかと声がかかる。一瞬不安そうになるが、そこは姉がいる。
「ルリ姉、良いアイデアが有るのか?流石、暇があれば本ばかり読んでるだけはある!」
ルリララちゃんに軽くディスられてる気がするけど、やって見るわよと声を響かせ入れ替わるのはルリ。丁度良く転がっていたスイカを拝借し、それの中身をくりぬく。そこに潰した果肉と砂糖を入れて混ぜ合わせ、ユーベルコード【エレメンタル・ファンタジア】を発動。極低温まで一気に冷やす。するとみるみるうちにそれは綺麗なシャーベットへと変化していった。
「文句ないでしょ?」
これには生徒たちも驚き、自分も食べたいと声を上げるのであった。それからしばらくして、ウェイバースが二人いるところ見た何も知らない生徒が、ドッペルゲンガーがいると大はしゃぎして叱られたのは別の話。姉妹は各々食べたいお菓子を食べれて幸せそうでした。
大成功
🔵🔵🔵
アルトニア・スカディアナ
綺麗な虹を仰いで、彼らを悼みませ。
さて、わらわは旅団【牛舎】の皆様と素敵なお菓子に触れ合うため参りましたのよ♪
チョコのポテトチップスなんて、初めて!
わたくしも料理致すはしくれ。
見知らぬお菓子に興奮気味に、どう作るか聞きましょう。
シュークリームに…初挑戦しまし!
承知しまし、霙様(f00115)交換励みに身を引締め
レシピに準じ霙様の声を気にとめ生地を混ぜ焼き穴を開け生クリームを入れませう♪
中は自然と空きますのね、意外ですわ。
小さなシュークリーム、たくさん作りませう。
紅茶を入れて。
ステラちゃん、霙様も、お味は如何?
運動後のティータイムは格別でありまし♪
カスタードも美味でありまし、霙様!
とても喜んで
瑞花・霙
アルトニア(f09479)一緒に
亡くなった人達に黙祷するの
チョコとポテトチップスって合うのかな?みぞれも初めて見たの!
アルトニア、シュークリームに挑戦するの?
じゃあ、みぞれも同じものにチャレンジするの!
数は少なくなるけど、大きい物にするの
カスタードクリームも美味しいらしいから、出来たら交換しようなの!
混ぜ方に気をつけるの!上手に膨らませる為にも
ね、不思議なの!どうして焼けたら中に穴が開くのかな?
アルトニアは紅茶もいれれるのね!すごいの!みぞれのにはミルクたっぷり入れてくれるとうれしいの!
ステラ、みぞれの分も味見してほしいのよ!上手にできてるといいな
んー!アルトニアのシュークリーム、美味しいの!
キール・ラトシエ
旅団【牛舎】。アルトニアさんのお誘いで参りました。
アルトニアさんさんお誘いありがとうございます。
ドラゴンとの戦は大変だったでしょう。
お疲れさまでした。
私もちょっとしたものをお持ちしましたよ。
カステラです。
紅茶にもきっと合うと思います。
シュークリームも紅茶もとても美味でした。
ステラ殿、グリモア猟兵としてのお勤め、とても大変だと思いますが、これからも頑張ってくださいね。
頼りにしています。
それではいつかまたどこかで……。
ネフラ・ノーヴァ
旅団牛舎、アルトニア殿に誘われて来てみたが、私は菓子作りは得意ではないので食べる方専門とさせてもらおう。甘いものは良いものだ。こんな細身ではあるがあれやこれやと食べ尽くそうではないか。アルトニア殿のシュークリーム、初挑戦というがなかなかのお点前だ。美味しく頂こうじゃないか。
旅団【牛舎】の面々、【アルトニア・スカディアナ】【瑞花・霙】【キール・ラトシエ】【ネフラ・ノーヴァ】は、この戦いで散った者たちへ、虹のもと祈りを捧げていた。オブビリオンといっても、元はこの世界に存在した存在。今はいくら歪んでいたとしても、その存在を無下にしていいというわけではないのだ。少し長く感じる祈りが終わると、さあお楽しみの時間だ。お菓子を作って食べる、甘い時間がやって来たのだ。
「シュークリームを作ってみますわ」
「私も同じの創るよ!」
そう名乗り出たのはスカディアナと瑞花だ。二人は早速シュークリームを作り始める。スカディアナは小さなものをたくさん。瑞花は大きなものを数個。それぞれお互いを励ましアドバイスしながら作り上げていく。その様子は微笑ましく、まるで仲の良い姉妹のようにも見えた。
そうして暫くして出来上がったシュークリームと一緒に他のお菓子を持ってきてテーブルを囲む。各々持参したものもあれば、会場のどこからか持ってきたものそれはさまざま。会場全部のお菓子を食べきることなど不可のだろう。
さあ食べようとした時だった。ちらりと視界の端に映るゴシックロリータの影。それは今回の現場に連れて来てくれた【ステラ・ハシュマール】だった。彼女も結局お菓子食べたさに会場をうろうろとしていたのだった。
「そうだわ、ステラちゃん運動後のティータイムは格別でありまし、一緒にどうかしら?」
「ふぇ、良いのかい?ボクは今回連れて来ただけだけど」
ただ連れて来ただけで、何もしていない自分が混ざって良いのか。それに少し不安を感じるハシュマール。
「良いんじゃないかなステラ殿、私達と食べましょう」
だけれども、ラトシエや他の皆の誘いもあって、ハシュマールもその穏やかな午後の一服に混ぜてもらうことになった。
「チョコのポテトチップスなんて、初めて!」
「チョコとポテトチップスって合うのかな?みぞれも初めて見たの!」
「いやいや、これが意外と合うんだよ?ポテトチップスの塩の味とチョコレートの甘さが程よくハーモニーを奏でてだね」
「む、シュークリーム結構なお手前で。美味しく頂こうじゃないか」
「ホントだ、美味しいですよお二人とも。そうだカステラを持ってきたんですよ」
旅団【牛舎】とステラ・ハシュマール、計五名のゆったりとした戦後のティータイムが行われ、時間がゆっくりと進んでいく。そこには邪悪などなく、幸せで溢れている。優しい甘い空間は、見るモノを癒し、いつまでもここに居たいと思わせてくれた。途中からは余興として、ハシュマールはどこからかヴァイオリンを取り出し、それで優雅な午後を演奏し始めた。それに合わせてスカディアナも聖歌を謡いだし、会場から多くの注目を集め始めた。お菓子片手に、皆その余興を食べながら見、各々のゆったりとした時間を過ごし始める。時にフラッシュモブを知っているだろうか。
公共の場に集まり前触れなく突如としてパフォーマンス(ダンスや演奏など)を行って、周囲の関心を引いたのち解散する行為の事だが、これが発生した。学生たちの中にも音楽に精通するものがいたのだろう。一人はドラムを、一人はギターを、一人はピアノを。スカディアナの聖歌に合わせて音楽が一音ずつ増えていく。それからは午後のお菓子パーティを彩る音楽会が始まった。楽しいお菓子パーティに彩が増え、皆が笑顔で曲を聴きながらお菓子を食べていく。まさしく楽しい一時であった。
しかし楽しい時間とはすぐさま去って行くものだ。時間はあっという間にお菓子パーティ終了時刻まで来てしまうのだった。
そうして幸せなお菓子パーティが終わり、猟兵たちはまた各々世界各地で起きているオブビリオンによる事件を解決に向かうのだ。彼らに一時の休みはあれど、永い休みは存在しない。未来が過去無くして存在しないように、過去もまた未来なくして存在しないのだ。この幸せな現在を守るため、猟兵はまた次の世界へ向かう。その理由こそそれぞれでも、確かな誰かの幸せを願って守るため。甘いお菓子の香りが、風に乗って揺らぐ午後のお話。 【END】
成功
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