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山に生きるウシを守れ

#獣人戦線 #戦後 #幻朧帝国 #【Q】 #ヨーロッパ戦線 #ウシ


●山間のウシの街
 グリモアベース。
「獣人戦線の世界でまた一つ事件が予知されたよ」
 どうか力を貸してほしい――そう猟兵達に呼びかけるのは狐獣人の姿をした饗庭・樹斉(沈黙の黄雪晃・f44066)というグリモア猟兵。

「今回向かってほしいのはヨーロッパの山間部にあるウシ獣人が多く住む街だよ。この街は場所柄あまり攻められずに比較的のんびりした日々を送ってるみたいなんだけど、どうにも今回幻朧帝国が逢魔弾道弾で破壊工作を仕掛けようとしてるみたいなんだ。それが成功したら一発で街が逢魔が辻になって滅んじゃうから何としても逢魔弾道弾の起爆前に阻止してこの街を守ってほしい」

 そう樹斉は空中に文字を浮かべつつ説明すると、今回やって来るエージェントについて得られた情報を猟兵に伝える。

「今回来るのは『ヘラジカ軍曹』ってオブリビオンだね。街の中心……一番高い所にある結構デカい鐘楼に、夕暮れ時にやって来るみたいだからそこで待ち伏せれば問題なく遭遇はできると思う逢魔弾道弾を持ってるみたいだけど起爆もスイッチ一つですぐに、とはいかない上に起爆前に倒しちゃえば一緒に消滅するみたい。だから遠慮なく攻撃叩き込んで倒しちゃって大丈夫だよ。攻撃方法はヘラジカの強い力での肉弾戦とかロケット弾の発射、ライフルで武装した獣人オブリビオンの配下を召喚したりするみたいだけど、油断しなければ何とかなると思うよ」

 具体的な戦い方は皆に任せると樹斉は言いつつ、空中に浮かべた文字を操りながら転送の準備を開始する。

「街自体は山間にある以外はあんまり変わった所はない、かな。ちょっと移動とか大変かもだけど現地のウシのひと達が普通に暮らせる程度だから問題にはならないと思う。あ、高い所から見下ろす街の景色は結構いい感じみたい。もし余裕があったらあちこち回って景色楽しむのもいいかもね。何にせよウシの皆を守るために、頑張っていこう!」

 狐のグリモア猟兵はそう明るい声で話を締め括ると、猟兵達をヨーロッパの山間の街へと転送したのだった。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 ヤギは割と信じられない傾斜でも登るそうですが、ウシも頑張れるのでしょうか。

 第一章はウシ獣人が大半を占めるヨーロッパの山間の街で観光を楽しみましょう。
 切り立った山に築かれた街は移動は大変ですが街のあちこちから見られる景色は素晴らしいようです。
 第二章は逢魔弾道弾を設置しようとやってくる『ヘラジカ軍曹』との戦いになります。
 こちらは断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 日常 『観光を楽しもう!』

POW   :    とにかく体当たりで積極的に楽しむ

SPD   :    あちこち素早く回りつつたっぷり楽しむ

WIZ   :    ガイドブックや案内を確認しながらのんびり楽しむ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​
キノ・コバルトリュフ
マーツータケ、キノコセラピーはいかがかな?
かぐわしいキノコは香りマツタケ、味シメジ!!
美味しそうなキノコ香りはみんなを元気にさせちゃうよ!
ナメコ!?なんだか、目が血走ってるね。
キノは食べても……おいしいけど食べちゃダメだからー。



●キノコの少女はのんびりと
 のんびりとした山間の街に、猟兵達は転移してきた。
「キノキノ、のんびりした街だね」
 大きなキノコ笠に青い子狐のような星霊スピカの『スピちゃん』を乗せたキノ・コバルトリュフ(キノコつむり🍄🍄🍄🍄🍄の星霊術士・f39074)というキノコつむりは街の風景を見て呟く。
 百年以上も戦争が続いているこの世界、その中でもゾルダートグラードの勢力域であるヨーロッパでこのような戦禍の影響の少ない景色が広がっているのは少し珍しいかもしれない。昨年の今頃にあった獣人世界大戦で超大国が打撃を受けて侵略の勢いが弱まった事も影響しているのだろうが、それでも砲撃や銃撃の痕跡などの物騒なものはぱっと見る限りでは見当たらない。
 そしてキノが視線を山の下方へと向ければ、平地で農作業をしているウシ獣人達の姿も見える。糧食レーションの素材である作物を栽培しているのだろう。険しい地形に守られているからある程度安定して作物を育てられるのだと、通りがかった世話好きそうな年配のウシの女性が教えてくれる。
『この街はちょっと高低差が激しいからねえ。アタシらでも滑り落ちたりはしないように道は広く作ってるけど、端の方に近づきすぎると危ないから気をつけるんだよ』
 親切に教えてくれた彼女はそこでふと首を傾げる。
『……しかしいい匂いがするねえ? なにか美味しいキノコでも食べてきたのかい?』
 その香りはキノの【ベルベットパフューム】、マツタケのようなかぐわしい香りはこのウシに好印象を与えたようだ。
『マツタケ! 有難う、落ちないよう気をつけるね』
 ウシの女性にお礼を言ってキノは街の中でも高所にあるという鐘楼を目指す。今回のエージェントがやってくるその場所はもう少し登らなければたどり着けないようだ。
 そしてキノは街の中を歩き坂道を登り、時折キノコ笠から飛び降りて歩き回るスピちゃんと共に、街のあちこちの景色を楽しみながら鐘楼へと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

印旛院・ラビニア(サポート)
・境遇的なものもあり、思考や嗜好は成人男性のものです(恥ずかしい境遇なのでバレないよう振る舞います)
・基本的にはヘタレで気弱、慎重な面がありますが、物事がうまくいったり周りに煽てられるとイキり散らかして墓穴を掘ることもあります
・なんだかんだで人がいい
・統制機構の効率化された食事やGGOのアイテム合成で簡単に作れる食事に慣れてるせいか手料理への美味しいもの判定はガバガバ
・GGO以外の世界は色々珍しがり興味を持って見てくれる

 猟兵に迷惑をかける行為はしません。例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。えっちな展開はコメディ目であれば許容
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 そしてバニー風味の衣装を纏う猟兵は、ウシ獣人達が行き交う街の大通りを通り鐘楼を目指している。
「みんなのんびりしてるなあ」
 呟く印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)はゲームプレイヤー、それも廃ゲーマーに分類される割と難しく激しいゲームに慣れているラビニアには少々長閑過ぎて物足りないかもしれない。
 島とか森に住人を集める系のゲームがなぜか思い出されるが、そちらのスローライフな世界観とはまるで違うこの世界。恐ろしい外敵にあっという間に滅ぼされかねないというのは、やはりリアルは恐ろしくままならない事を示しているのだろうか。
 とはいえこの街に訪れる悲劇は猟兵が頑張れば阻止しうるものであり、人のいいラビニアが見捨てるはずもない。
 しかし目的の鐘楼までは少々まだ距離がある。山の傾斜に沿うようになだらかな道が作られているがこのまま未知なりにのんびり歩いても十分たどり着けるだろうが、ちょっとした刺激が欲しくなる頃合いで。
 きょろきょろと周囲を見、ぴょんと屋根の上に飛び乗った。ウシが乗っても問題ないぐらいに頑丈な作りになっている屋根、ラビニアなら多少走ってもびくともしないだろう。
「こっちのほうが速いよね」
 下の通りの方から見えないようにこっそりと、それでいて素早く屋根を走り坂を一気に飛んでショートカット、驚くような速度で鐘楼を目指していくラビニアであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『ヘラジカ軍曹』

POW   :    スパイラルホーン
【大角】に【ヘラジカの力】を籠めて近接攻撃し、ダメージを与えた対象をレベル×1回転させる。
SPD   :    エルクロケット
【背負った部下達】から無限に供給される【ロケット弾】を、レベル分間射撃し続ける。足を止めて撃つと攻撃速度3倍。
WIZ   :    緊急増援
【味方陣地】から、【ライフル銃】で武装したX体の【獣人オブリビオン兵】を召喚する。X=自身の精神消耗度(0〜10)の2乗。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

●高き場所にヘラジカ来たり
 夕暮れ時を告げる鐘の音が、茜色に染まった山間の街に響く。
 街全体へと音を響かせる鐘楼はそれに見合った大きさで、周囲の建物は防衛拠点として頑丈な作りで緊急時にウシ達を多く受け入れる事ができるような広さがあった。
 そんな建物の前に、普通は誰も通らないであろう崖に等しい斜面を登り、並外れた巨体のヘラジカがやってくる。
 ヘラジカ軍曹――幻朧帝国のエージェントはこのウシ達の平和な街を逢魔が辻へと変えんと逢魔弾道弾をこの場所で起爆させようとしているのだ。
『……誰だ!?』
 だが、猟兵たちはその蛮行を許さない。
 予知によりこの鐘楼で待ち構えていた猟兵は逢魔弾道弾を設置せんとする巨漢のオブリビオンの前に立ちはだかり、戦闘態勢を取る。
『おのれ……任務達成の障害は全部吹き飛ばしてやろう!』
 背負った部下から武器を渡された軍曹が構え、そして鐘楼前での激戦が開始された。
ネッド・アロナックス(サポート)
めずらしい そざいはある?
なければ じょうほうを しいれて かえろうかな!
(※セリフはひらがな+カタカナ+空白で話します)

探し物や調べ物は楽しくて得意だよ
"くらげほうき"や"ゆきソリ"で空を飛んだり泳いだりしてヒトや物も運ぶよ

戦闘はサポートに回ることが多いかな
手強い敵は基本隠れながら隙を作って逃げる!
"クリーピングコイン"で物をひっかけて飛ばしたり
"しろくじら"の歌で余所見をさせたりね

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません
あとはおまかせ
よろしくおねがいします!


アウル・トールフォレスト(サポート)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

神秘的な雰囲気を纏う、植物の特徴を持つバイオモンスター
性格は楽観的でマイペース
大きな体躯の割に子供っぽく無邪気で天真爛漫。それでいて根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
常に楽しい、面白いで物事を判断し好奇心の赴くままに動く
猟兵としての役割は理解している
生命とは現在から未来へと伸ばす芽。決して、過去にしてはいけない

戦闘では主に鋭い爪を用い、身体の巨大化や変身等、無尽蔵の生命力に物を言わせた野性味溢れる肉弾戦を好む
理力の扱いも直感的であるが規格外であり、時に周囲の環境すら操り、植物による防御や捕縛等のサポートも行わせる



●ばら撒かれる破壊を潜り抜け
 その身体に見合ったサイズのロケット砲を部下から渡されたヘラジカ軍曹は構え、猟兵に向けて砲撃を開始する。
 大柄なヘラジカの背に隠れるように乗っている部下達は手慣れた手つきで軍曹へとロケット弾を次々に供給し、それを休みなくオブリビオンは連射して周囲に爆発と破壊をばら撒いていく。
「はでに あばれてるね」
 ロケット弾の爆風を魔法の『くらげほうき』に乗って空へ飛んで躱すガムゴム人はネッド・アロナックス(ガムゴム人の冒険商人・f41694)。
 山の中でも高い位置に造られた鐘楼、そして周囲の建物は頑丈に作られているようで、直撃でも受けない限りは崩落しなさそうなのは幸いかもしれない。
 ふわりふわりと水流を受け水を漂う海月のようにふわりと宙を舞うネッド、普段は隠れて戦うのが常だけれども相手がこの調子だと周り一帯が吹き飛ばされてしまうだろうから動き回った方が安全だという判断だ。
 ネッドが空中へと回避し撃墜せんとヘラジカ軍曹の注意が向いた所で、大きな体のアウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)というバイオモンスターがその健脚でヘラジカ軍曹へと一気に距離を詰めて左腕を伸ばす。
 あらゆる生命を捕食するという謎の魔術機構が埋め込まれたその腕、そして生えている鋭き爪を本能的に危険と感じたのか、ヘラジカ軍曹は大きく後方に跳ねて距離を取る。
 だが逃さない、更にダッシュで追いすがるアウルが伸ばした爪は軍曹の軍服の端と毛皮を僅かに裂いた。
『くっ……速度を上げていくぞ!』
 足を止めて砲撃に専念し始めたヘラジカ軍曹の連射が一気に加速、流石に突破出来ぬと判断したアウルは一旦後退して距離を取った。
 銃弾の弾幕のようにばら撒かれるロケット弾を突破するのは困難だろう――しかし、それをどうにかできるのが猟兵。
 空のネッドが金貨をばら撒く。それらは空飛ぶ不思議なクリーピングコイン、ヘラジカ軍曹の頭の周囲をキラキラ舞ってその目をくらませる。
「みきわめが だいじだよね」
 ネッドが起動しているユーベルコードは【独立独行】、ゴーイング・マイウェイ。あらゆる行動に成功できるようになるその力で目晦ましと陽動を成功させたのだ。
 その代償としてこの鐘楼の近くで拾ったガラクタが懐から少しずつ無くなって悲しい気分にはなるが、全て無くなる前にはどうにかなるだろう。
 そして目が眩み砲撃の照準が定まらぬところにアウルが再度仕掛けていく。
 このオブリビオンを放置すればこの町は逢魔が辻にされて滅び過去のものとなってしまう。
 ――未来への芽である生命を過去にしてはならない、決して。
「ちょーっとだけ、カタチを変えるよ」
 【新緑、始まりの息吹を此処に】のユーベルコードを起動、深い緑色の瞳が青の瞳の覚醒を経てアウルの肉体が獣化、獣の速度でヘラジカ軍曹へと襲い掛かる。
 ロケット弾の連射、しかし狙いの甘いそれを獣の速度で振り切ってヘラジカ軍曹の巨体に鋭い爪を突き立て、引き裂いた。
 強烈な一撃――だが頑丈な肉体と高い生命力もあってヘラジカ軍曹は倒れない。
 怒り狂う軍曹の砲撃を回避しつつアウルは離脱、空のネッドと共に一旦距離を取り次の攻撃の機会を窺うのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?


クローネ・マックローネ(サポート)
普段の口調は「クローネちゃん(自分の名前+ちゃん、相手の名前+ちゃん、だね♪、だよ!、だよね★、なのかな?)」
真剣な時は「クローネ(ワタシ、相手の名前+ちゃん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪

基本は一般人の安全を優先で♪
多少の怪我は厭わず積極的に動くね♪
シリアスな場面では状況の解決を優先するよ
コメディ色が強い場合はその場のノリを楽しむ方向で動くね♪
えっち系・状態変化系もばっちこいだよ♪
絡みOK、NG無しだよ★

UCは少人数を召喚する系か単体攻撃系を優先して使うよ♪
状況に応じてMS様が好きなのを使ってね★

後はMS様におまかせするね♪



●存在を隠し、或いは真正面から
「本当にきりがないね」
 背負った部下達から無尽蔵に供給され続けるロケット弾の砲撃で周囲に破壊をばら撒くヘラジカ軍曹を冷ややかに睨むのは筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)。
 幻朧帝国の破壊工作任務の為にやってきたこのオブリビオン、侵略の為の破壊と殺戮を巻き起こそうとしているその所業は、とてもではないが許せるものではない。
 もふもふには少々弱いトオルで相手は毛皮持つヘラジカではあるが、その悪行を阻止せねば。
 とはいえ、狙いを定める事を放棄して当たり構わずロケット砲を乱射するヘラジカ軍曹にはそう易々とは近づけない。
 しかし逆に遮蔽物の少ない――爆風で吹き飛ばされて更地になりつつあるヘラジカ軍曹の周囲であるが、オブリビオンの方もトオルを狙っていない。
『クソッ! どこにいる!?』
 いや、そもそもトオルのいる位置を認識できていない。その理由は彼が起動しているユーベルコード、【あやかしメダル「ぬらりひょん」】。
(「のらりくらりと惑わせよ」)
 彼が自分に貼り付けた妖怪ぬらりひょんが描かれたあやかしメダルの効果により、存在を気付かれ難くする効果を受けている。
 ロケット砲の砲口の向きから着弾位置を瞬間的に演算、移動しつつ爆風越しに熱線を放ち堅実にダメージを重ねていく。
 そしてそこにもう一人、ブラックタールのクローネ・マックローネ(ダークネスデウスエクスを従える者・f05148)がドスソード改を手に駆け付けてきて。
「西園寺ちゃん……アナタの力、ちょっと使わせてもらうね♪」
 起動するのは【クローネちゃんの巨大化ご当地怪人変身★】、疑似巨大化フードーーこの地方の名産らしい糧食製のブラートヴルストを彼女が口にすればその身体はみるみる巨大化、ブラートヴルストをを生やした巨大化ご当地怪人へと変身する。
 そして巨大化した勢いでドスソード改を振るうクローネ、通常の三倍に巨大化したリーチから放たれるその斬撃は受け切れぬと判断したヘラジカ軍曹は砲撃を一旦停止し後退、その大角にヘラジカの力を籠めて振りかぶり巨大なクローネの腕にぶつけんと反撃の突進を行う。
 しかしロケット弾の連射が止まったそのタイミングを見計らったかのように、ヘラジカ軍曹の足が熱線に撃ち抜かれる。
「油断大敵ってね」
『ちぃっ!?』
 トオルの攻撃による痛みに軍曹が怯み、前に出る速度が落ちる。
「遅いよ♪」
 命中した敵を回転させる強烈な大角の一撃を軽々回避した巨大化クローネは、返す刀でドスをヘラジカの胴体に突き立てねじ込んだ。
 ぐぶり、と吐血するヘラジカ軍曹。されど彼は倒れず踏み止まり、ヘラジカの角を振り回しロケット砲を再度乱射して追撃せんとする二人を追い払うと、憎悪の視線を猟兵達に向けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アラタマ・ミコト
荒魂鎮神命が命じるのでございます。
神器よ施されし封印を解きその力を示すべし!
荒魂鎮神命の無双をご覧に入れるのでございます。

……あらたまちゃんのらいふを削っているのです!
高れああいてむや素材をどろっぷするのです!!



●無双なり、荒魂鎮神命あらたましずむるのかみのみこと
 熱線で足を撃ち抜かれドスを胴にねじ込まれながらもその生命力で立ち続けるヘラジカ軍曹は、背の配下たちの給弾を受け取りながらロケット砲に装填、発射の一連の動きを高速で行い迫りくる猟兵達へと応戦を続ける。
 満身創痍の状態ながら淀み無く連射を続ける技量は幻朧帝国のエージェントだけあるか。
 しかしその抵抗も最早ここまで、新たにやってきたアラタマ・ミコト(極楽浄土にて俗世に塗れし即身仏・f42935)が厳かに告げる。
「荒魂鎮神命が命じるのでございます。神器よ施されし封印を解きその力を示すべし!」
 言葉と共に彼女の携えし三種の神器が一、天叢雲剣の封印が解除され、同時に空模様が急に悪化して雷雲がゴロゴロと音を立てて集まり始める。
 雷雲を呼ぶという天叢雲剣、その無限複製の封印を解除しながら向かってくるアラタマにヘラジカ軍曹はロケット砲を構え砲撃の連射で応戦しようとする。しかし一瞬空が光り、一条の稲妻がヘラジカ軍曹の角から胴体まで貫き、その体は雷撃により硬直してロケット砲の発射が止まってしまう。
 天叢雲剣の天候操作による雷の一撃、それを前段階にして接近したアラタマが神剣を振るえば、消耗した彼女の寿命に見合った分だけ増殖した刃の群れはヘラジカの巨体をずたずたに切り裂いて配下ごとその毛皮を鮮血に染め上げた。
(「れああいてむ……のーどろっぷ残念なのです」)
 無表情ながらちょっぴり落ち込んでいるアラタマの視線の先で、ヘラジカ軍曹が手に乗せていたロケットの砲弾が地面に落ち、遅れてヘラジカ軍曹が地面に倒れ絶命する。その背に背負われていた配下たちも上官と道を同じくし、懐に隠し持っていた逢魔弾道弾ごと消滅していった。

 散々にロケット砲で暴れまわったエージェントであったが周囲の建物や地形は何とか崩れ去ること無く戦いは終わり、戦闘音に駆けつけてきたウシ獣人達に猟兵達は事情を説明する。
 気づかぬ内に晒されていた町の危機、それを未然に防いでくれた猟兵へウシ達は感謝の言葉を述べて、そして外敵への警戒を強めると語ってくれた。
 彼らが猟兵に覚醒する日が来るのかはまだわからない。されどいつか共に戦うときはいい戦友になれる事を祈りつつ、猟兵達はグリモアベースへと帰還したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年04月25日


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#ヨーロッパ戦線
#ウシ


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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト