アステロイドベルト強襲
●ある帝国将兵の独白
窓の外を見れば、どこまでも広がる漆黒の宇宙に、星々が小さく瞬いているのが見えた。
『光年』という距離の単位は、文字通り光の速さで何年かかるかを示した距離であるが、あの光はいったい何光年……あるいは、何十、何百光年もの彼方からやってきたものなのだろうか?
あの光を放った星は今、一体どうなっているのだろうか?
ふと、そんな事を考えた。
戦争があった。
かつて栄えた銀河帝国、その残光が戦火となって降り注いだ。
そしてその結末は……帝国軍の壊滅と、銀河皇帝の死を以て、銀河帝国の敗北に終わったのである。
敗残兵は散り散りとなり、今はもう追われる身。
戦力の補充も見込めず、ただ息を潜め、滅ぶのを待つばかり。
――いつか、火は消えるものだ。
ただ燃え尽きるだけかもしれない。誰かがその火を吹き消すかもしれない。
いずれにせよ、火は消えるものだ。もう、燃料だってほとんど残っていない。
――結局、銀河帝国と言う火は、この宇宙を焼き尽くすことは叶わなかった。
だが、その残り火を……少しでも長く燃やし続けようと、そう思うのはおかしい事だろうか?
ただ世界の選択によって吹き消されることに抗うことは、残された小さな火として間違ったことなのだろうか?
――否。断じて否。
遥か遠い星々の瞬きの合間に、決して遠いものではない……今となっては忌々しい、ワープアウトの光が見えた。
●滅び逝く者へ
「今はもうスペースシップワールドもすっかり平和……とは、なかなかいかないものですね」
グリモアベース。
やれやれと肩を竦めてみせるシャルロット・クリスティア(彷徨える弾の行方・f00330)の後ろ、グリモアが映し出した光景は、どこまでも広がるような宇宙空間のそれであった。
「銀河帝国軍の残党部隊が確認されました。皆さんにお願いしたいのは、その掃討です」
宇宙の命運をかけた一大戦争。銀河帝国軍と解放軍がぶつかり合ったあの決戦から早5か月。
この5か月を『もう』と取るか『まだ』と取るかは人それぞれであるところだろう。
ワープドライブの力の源である銀河皇帝を失った帝国は散り散りとなり、今はこうして散発的に掃討戦が展開される程度。
……むろん、『程度』と軽んじているわけにもいかない話であり、だからこそ、このようにグリモア猟兵が依頼として要請しているわけなのだが。
「詳しい座標は割愛しますが、今回確認できた残党は、アステロイドベルト……『小惑星帯』と言う意味だそうですが。その中の大型の小惑星を即席の基地として利用しているようです。元は資源採掘用だったとか何とか」
グリモアが示す画面に、大小さまざまな小惑星が移り込む。その中でもひときわ大きいそれには、窓らしきものから光が漏れているのが見えた。
「また、付近の小惑星には、砲台代わりに小型の歩行戦車が配置されているようです。考え無しに近づくと、手痛い反撃を受けることになるでしょうね」
そこで、と。シャルは人差し指を立ててみせる。
「今回は、ワープ航法にて周辺宙域に転移後、猟兵による奇襲をかけます。基地内から残党部隊の主力が出てくる前に、周辺の歩行戦車を叩いてください」
相手に地の利のある状況で、歩行戦車の援護射撃と主力部隊の反撃を正面から受けるとなると、どうしてもこちらの被害は避けられない。
故に、先んじて歩行戦車を叩く。
あまり手間取ってはいられない。スピードが鍵となるだろう。
「警備部隊を沈黙させたのち、迎撃に出てきた主力を撃破。……ここまでが我々の役目です。
主要戦力さえ仕留めてしまえば、残る基地の制圧は解放軍の方々がやってくれるそうなので、そこは気にしなくて構いませんよ」
それでは、ワープ用の宇宙船まで転送しますので準備をお願いします。
そう、シャルが転送用のゲートを開いたところで、「あ、そうだ」と自らの手をポンと叩く。
「ローリングストックってご存知ですか?」
食材や資源を多めに用意しておき、使った分だけ補充していく備蓄の方法である。
「ちょうどその船の保存食が入れ替えの時期らしくって。
ワープには時間がかかりますし、その間、保存食の消費に協力しがてら、せっかくなのでいろいろ味わってみるのもいいかもしれませんね」
お引き留めしてすいませんでした。では、改めてご武運を!
光り輝くグリモアの向こうに、スペースシップの清潔そうな空間が見えた。
ふねこ
まだだ、まだ(スペワは)終わらんよ!
はい、ふねこです。たまにはSFです。
例によって、更新タイミング等の大雑把な目安はマスター自己紹介にも随時書いていこうと思いますので、そちらもよろしければご確認くださいませ。
以下、補足情報になります。
第一章では、ワープアウトまでの待ち時間の間、大部屋で宇宙食を食べながら時間を潰してもらいます。
特に何もなければふねこ側でなんかかんか考えますが、「こんなのありそう!」とか「こんなの食べてみたい!」とかあればぜひプレイングにどうぞ。
スペースシップワールドのすごい技術なら宇宙食だって多種多様なものがあるでしょう、多分。
第二章でワープアウト後出撃、小惑星帯の各所に配置されている小型歩行戦車部隊を攻撃し、片付けたところで第三章で出撃してきた敵とやりあっていただきます。
この性質上、第二、第三ともに宇宙空間の戦闘になりますのでご留意くださいませ。
それでは、皆様のご参加お待ちしております!
第1章 日常
『宇宙食パーティ』
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POW : 色んな宇宙食を試してみよう
SPD : 宇宙食をさらに昇華してみよう
WIZ : こんなアイデア宇宙食を生み出してみよう
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ハヤト・ノーフィアライツ
SPD分野で。
ラーメンの宇宙食作ろうぜ、ラーメンの。
SSWの技術力なら、UDCのよりも更にラーメンっぽいのが作れるはずだ…!
無駄にUCで強化された【メカニック】の知識を動員して、それらしいものを改造してみよう。
…具材も増やして、量的にも多めに……
満足感を重視して……
……ん、俺は何を作ってんだろうか。
つい興が乗りすぎたか。
無駄に何バリエーションも作ってしまった……。
だがこの、「ラーメンライスにする追加パック」はアリな気がしてきたな。
逆流防止弁で流出を防ぎつつ、ラーメンライスができるぜ。
しかしまてよ、重力があるならインスタント作ったほうが早いんじゃないのか…?
アドリブ・連携は歓迎だ。
「ラーメンの宇宙食作ろうぜ、ラーメンの」
ハヤト・ノーフィアライツ(Knight Falcon・f02564)は開口一番、そんなことをのたまった。
UDCアースでも、お湯を注いで数分……でお馴染な即席のラーメンと言うものは、いたるところで保存食として重宝されている。
そしてその便利さと保存性は、決してここスペースシップワールドで通用しないものでは、ない。
無重力空間では敬遠されがちな『液体』も、この世界の技術力をもってすれば、より『本格的なラーメンっぽい』即席ラーメンが作れたとしても不思議はない……!
しかし、具体的にどうやって?
「生憎、おじさん普通の人間じゃないんでね」
そう、ハヤトはサイボーグであった。
機械化された身体、そこに刻み込まれたメカニック知識を以てすれば。
そこにあるものを組み合わせてバリエーションをいくつも生み出すことなど造作もないのである!
……と言うわけで、ひとまず満足感重視でいろいろ作ってみる。
即席麺でネックとなるのは、やはり具材の貧弱さである。
お値段も考えるとあまり贅沢に出来ないのはまぁわかるのだが、幸い(少なくとも今回に関しては)この点は気にする必要もない。
乾燥肉や野菜、だが、考え無しに追加するわけにもいかない。
可食状態になるまでの時間がずれると手間が増える。そしてそれらを戻すための『湯』が飛び散ってもいけない。
それでいてちゃんとスープは味わいたい。
「……俺は何を作ってんだろうか」
最終的にハヤトが我に返ったときには、既に目の前には多種多様なオリジナルの宇宙ラーメンの数々。
努力の甲斐あってどれも美味しい。
特に、逆流防止弁でスープや米がばらけないように工夫した『ラーメンライス用追加パック』は渾身の作と言っていいだろう。
……しかし。
「人工重力があるならインスタント作ったほうが早いんじゃないのか……?」
まぁ、何らかのトラブルで重力切れた時には重宝するんじゃないですかね。
成功
🔵🔵🔴
草野・千秋
星の光は地球上には届くのが時間がかかるそうです
ここスペースシップワールドもそうかもですが
あの星々の輝きはもう滅びてしまっているのかもしれませんね
そう考えると儚いものです
さて、宇宙食ですか
機動戦士なロボットアニメでは
ちゃんとしたお食事が出ていたようですが
僕の故郷UDCアースでは
フリーズドライみたいな宇宙食はありますね
たこやきとかアイスもあるって聞きました
スペースシップワールドではどんな宇宙食が出るのでしょう?
(具体的に何が出るかはおまかせ)
フリーズドライなら、お湯を注げば
復活して美味しくも?
食べることも戦いの備え
戦士たるものの務めです
きちんと栄養を摂らなければ
星の光は地球上には届くのが時間がかかる。そう、どこかで聞いたか見たかした記憶がある。
そう言うものは、世界が違ってもそうそう変わるものではないだろう。
ここは地球ではないが、スペースシップから見える星々の輝き、それを放ったはずの星は、もう滅びてしまっているのかもしれない。
そう思うと、どこか儚さを感じずにはいられない。
草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)が見やる窓の向こうには、ワープの為に入り込んでいる歪曲空間の奇怪な模様が見えるだけ。
技術による恩恵と言えば聞こえはいいが、そう考えるとこれは、過去の光を完全に置いてきぼりにしていることなのかもしれない。
……やめよう。
千秋は窓から視線を引き剥がし、目の前の食事に視線を落とす。
食べることも戦いの備え、戦士たるものの務めである。栄養を採って、これからの事に臨むのは大事なことだ。
「……本当に、以前見たアニメみたいですね」
故郷のUDCアースでの宇宙食はフリーズドライとかそんな感じのものであった。
そのイメージに反して、目の前に広がっているのは『普通の食事』と言っても差し支えない。
液体こそ、密封パックのドリンク程度であとは固形ばかりと言う特徴こそあるが、この辺りは無重力で飛び散ったりするのを嫌がってのものだろう。
その点に目をつぶれば……ちゃんと『食事』である。
「ちゃんと工夫されてる……」
トレーや椀には磁石的なものでも埋め込まれているのだろうか。
目の前のテーブルに置けばぴたりとくっつき、多少力を入れなければ離れない。
食器や蓋も同じだ。自発的に取らない限り勝手に取れることは無く、中身がぶちまけられることは決してない。
「UDCアースにはタコ焼きやアイスの宇宙食もあると聞きましたが……」
こちらではそう言う嗜好品にちかい食事事情はどうなっているのだろう。
むくむくと興味が湧いて出てくるのを感じながら、千秋は椀の蓋を開けるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
メイスン・ドットハック
保存食というとあまり美味しいイメージはないのー
ま、物資の消費はせんとのー
比較的味が豊かな、甘味系のものから手をつけていく
さらに主食系には持ち込んだお好みソースをかけて、味にアクセントが出るか、試してみる
万能調味料として疑いをもっていないお好みソースへの信頼、それに見合う保存食を探してリストアップしてこれからの食の発展に寄与する
その際に壊滅的な味になったとしても科学の進歩、宇宙食の進歩には必要な犠牲
メイスンも甘んじてダメージには付き合うつもりである
アドリブ絡みOK
「保存食というとあまり美味しいイメージはないのー」
保存食。それは文字通り『保存』に耐える食料の事である。
逆に言えば、『新鮮さ』と言うものとはどうしても無縁となる。
メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)がそう言うイメージを抱くのも無理はないだろう。
味にこだわるあまり、保存期間が短くなってしまっては元も子もないからだ。
とは言え、人類、その手の貪欲さは侮れぬものでもあり。
最近は長期保存の効くスイーツ系などの美味しい保存食も生み出されつつあった。
「このチーズケーキ缶結構イケるの」
もぐもぐ。
平ための円筒状の缶の口を開ければそこには隙間なくチーズケーキ。
スプーンを入れてみると結構しっかりしており食べごたえがある。密封してあるので缶をあけるまでは保存も平気。
技術の進歩と言うものは凄いものだと思う。
さて、とチーズケーキを堪能した後は主食系の保存食に向き直って。
普通順番逆じゃないのかと言う気もするが、まぁそれなりの味が保証できそうなものから頂いたということだろう、たぶん。
そんなメイスンの手元には、お好み焼きソース。
そう、あのちょっと甘辛なアレ。
「万能調味料じゃけぇ」
やっぱりお好み焼きは〇島風が好みなのかしらこの人。
ともあれ。
調理(と言っても加熱したり湯を淹れたりその程度の話だが)しては、ソースをかけ、食べる。
繰り返す。
「……やっぱり、濃い味のモンとはあまり合わんな」
難しい顔で手元のチューブバーを見やりながら、リストにバツ印を付けた。
やはり元々お好みソースの主張が強めなせいか、味の濃いものとはどうしても互いに主張し合って喧嘩する。
乾パンとか乾燥米とかは普通に美味しかったので、やはり薄味のものと合わせるのが無難だろうか。
もうちょっと薄味の保存食のバリエーションが今後増えることに期待したいメイスンであった。
……なお、チューブバーのお好みソース掛けは責任もってちゃんと食べた。
成功
🔵🔵🔴
神楽火・夢瑪
POW
神楽火・皇士朗(f03876)さんと同行
夢瑪が知っている宇宙食とは全然違うんだろうとは思っていましたけど……。
想像以上に色々な食べ物があってびっくりです。このお肉なんか、言われないと合成されたものだって気づかないですし。
皇士朗さんも食べてみて……って、また甘いのばっかり食べてますね?
そんなにお菓子ばかり食べても太らないなんて……理不尽の極みです。
神楽火・皇士朗
POW
神楽火・夢瑪(f02079)に同行
好きな時に好きなもんが食えるってのはきっと幸せなことなんだろう。この世界がそういう未来に向かって進んで行っているなら、それは本望だ。
それはそれとして、だ。宇宙だろうがどこだろうが「腹が減っては戦はできぬ」というのは同じだ。ついでに、カロリー補給と士気高揚って観点から、甘味が兵士に必要だってこともな。
おいおい、そんなにカリカリするなよ、夢瑪。今測定したが、お前の体型はそこまで気にするほど崩れてるわけじゃないぞ。
保存食、宇宙食の消費に協力してくれ。
この要請が意味するところは『保存食の世話になるような事態に遭遇しなかった』と言うことである。
良い事だ、と神楽火・皇士朗(アームズ・オブ・スティール・f03876)は思う。
「好きな時に好きなもんが食えるってのは、きっと幸せなことなんだろう」
蓄えていた食料を、在庫を気にしながら少しずつ切り崩していく。
そんな生活では、いくら味が改良されていようと美味しいものも美味しいとは思えないだろう。
だから、こうしてむしろ消費の心配をするような、そんな世界に向かっているのであれば、戦ってきた者にとってそれは本望だ。
そんな事を考えながら、目の前の様々な宇宙食を見やってみる。
「夢瑪が知っている宇宙食とは全然違うんだろうとは思っていましたけど……」
皇士朗の隣で、神楽火・夢瑪(シャイニングナイト・f02079)が感心したような声をあげた。
UDCアースでも宇宙開発と言うのは始まっており、いわゆる『宇宙食』も開発されつつある。
だが、完全に『宇宙での生活』に慣れ親しんだスペースシップワールドのそれとは比較にすらならないのは、当然と言えば当然の話。
「想像以上に色々な食べ物があってびっくりです。……ほら、このお肉なんか、言われないと合成されたものだって気づかないですし」
そうやって夢瑪がフォークで刺したそれは、傍から見ればただのハンバーグの欠片にも見える。
……が、実際は豆類を中心にバイオプラントで生産した素材で作られた合成肉。
これもUDCアース辺りでちらほら見かけるようにはなった概念ではあるが、完成度は段違いだ。
食感も味も完全に肉。言われなければまず気付かない。
「……って、また甘いのばっかり食べてますね?」
皇士朗さんも食べてみて……と夢瑪が視線を移してみれば、そこに映ったのはひたすら甘味系の食糧ばかりを口に放っていく皇士朗の姿。
「宇宙だろうがどこだろうが「腹が減っては戦はできぬ」というのは同じだ」
そして全く悪びれていない。
カロリー補給と士気高揚という観点から見ても、甘味は兵士に必要不可欠なのだ。
特にこの後作戦が控えていると考えれば、自分の行動はなに一つ間違っていない。そう皇士朗は主張する。
「そんなにお菓子ばかり食べても太らないなんて……理不尽の極みです」
「おいおい、そんなにカリカリするなよ、夢瑪。今測定したが、お前の体型はそこまで気にするほど崩れて……」
殴られた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
七篠・コガネ
5ヶ月…経つんですね。早いようなまだこれからのような…
あの戦争は僕自身にケジメを付ける戦いだったけど
現実はそんな単純じゃない。そんな気がします
うわー…食べ物いっぱい!あれもこれも食べたい…んですけど
生憎僕は飲食が出来ない体なのです…
なのでテイクアウト希望です!
ハッ!これは僕が居候している宇宙船コロニーで
流行った透明マシュマロじゃないですか!
腹持ちがいいから非常食にもダイエットにも良いんですって
うちの居候のお姉ちゃんが食べたがっていました!
いっぱい貰っていっちゃ駄目…ですかね?
ふふ…良いお土産が出来たです……って Σうぎゃッ!!(躓いて転倒)
ママ、マ…マシュマロが!!お煎餅に!
「5ヶ月……経つんですね」
早いような、それでいてまだこれからのような。
鋼鉄のボディの中に燻る感情を混ぜながら、七篠・コガネ(コガネムシ・f01385)は吐息に似た音を立てた。
銀河帝国攻略戦。
この世界の命運をかけたあの戦いは、彼にとって……もとはと言えば銀河帝国によって生み出された彼にとってすれば、ケジメをつけるための戦いであった。
無機物である自身の身を知るがゆえに有機生命を愛し、だからなのか『暗殺・殲滅』の為の敵味方の識別が不完全と断じられた我が身。
それが、帝国と決別するための。
……だが、世の中はそれで済むほど単純でもないらしい。
考えれば考えるほど思考の迷路に迷い込んでしまいそうな自分の頭を一度リセットして、積まれた保存食の山を見やる。
種類も大きさも様々で目移りする。飲食のできぬ自分の身が少し恨めしい。
テイクアウトを希望したらクルーが快く了承してくれたので、代わりと言っては何だが自分が暮らすコロニーにたくさん持って帰ってあげよう。そうささやかな決意を胸に顔を上げたコガネは、
「……ハッ!透明マシュマロ!」
透明な、マシュマロ。
コガネが見つけたそれは、腹持ちがよく、ダイエットにも非常食としても有用な、自分が居候している宇宙船コロニーで一時期流行ったと言われているものであった。
そう言えば、お姉ちゃんが食べたがっていたような気がする。
「ふふ……良いお土産が出来たです……」
両手いっぱいに透明マシュマロの袋(大量に持って帰っていいかちゃんと許可は取った)を抱えてご満悦のコガネ。
しかし、彼は一点、文字通り見落としていた。
両手に物をいっぱい抱えると、特に長身のウォーマシンでは、足元が見えない。
「……うぎゃッ!!」
ビターン。
小さな段差に引っかかって盛大に転ぶコガネ。
哀れ下敷きになった透明マシュマロは……ウォーマシンの重量で以てプレスされ、透明おせんべいへと変化を遂げていた。
大成功
🔵🔵🔵
アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
アドリブ(主に宇宙食)歓迎
保存食が食べ放題……どんなのがあるのかな。マリアの船には無かったような高級なのも、おいてるかも……?
合成魚肉のお寿司とか、大規模農場船で作ってるジャーキーとか……
無重力農法で作った果物のドライフルーツも美味しいって聞くし、
ひょっとしたら、銀河級パティシエ作のチョコレートやクッキーなんかも……!
美味しいもの、いっぱいありそう。楽しみだなぁ……♪
…………はっ!
いけない、いけないわ……これは猟兵のお仕事なんだから。
帝国の残党の人達をきちんと懲らしめないと。
……残党さん達、ご飯食べれてるのかな。
宇宙食、一緒に食べようって言ったら、仲良く出来ないかな……?
「保存食が食べ放題……」
じゅるり、と言う音は流石にはしたないので出さないことには成功した。
だが、そんな効果音を付けても違和感のない程度にはアヴァロマリア・イーシュヴァリエ(救世の極光・f13378)は目を輝かせてその場に立っていた。
……そこ、元から輝いているとか言わない。
「どんなのがあるのかな……。マリアの船には無かったような高級なのも、おいてるかも……?」
たとえば、合成魚肉を使ったボリュームたっぷりのお寿司。
たとえば、大規模農場船で作ってるジャーキー。
「無重力農法で作った果物のドライフルーツも美味しいって聞くし、ひょっとしたら、銀河級パティシエ作のチョコレートやクッキーなんかも……!」
わくわく。
聖者などと言っても、その実態は齢10歳の女の子。夢と想像は無限大。
きっと今の彼女の脳内には、色とりどりの美食に囲まれて幸せいっぱいの自分の姿が映っていることだろう。
「……はっ!いけない、いけないわ……!」
そう、聖者だろうと、10歳の女の子だろうと、今のマリアは猟兵としてこの場にいるのだ。
この後に、帝国の残党を懲らしめる仕事が残っているのを忘れてはいけない。
「……残党さん達、ご飯食べれてるのかな」
宇宙食、一緒に食べようって言ったら、仲良く出来ないかな……?
一緒に銀河級スイーツを堪能することが出来たら、きっと争いも無く平和な時間を過ごせることだろう。
そう、再び美味しい宇宙食に思考が向いた。
「…………」
しかし、現実は夢ほど優しくなかった。
黙々とジャーキーを齧るマリアの目は先ほどより心なしか濁っている気がした。
確かに、銀河級パティシエ作のスイーツは故郷の船にはない。
そして、故郷にないからって別の船にあるとは限らない。特に今乗ってるのは、軍事作戦に従事しているような船であるし、そのような高級スイーツは『保存食』と言う意味では向かないのではなかろうか。
……あまりにも見てて気落ちしていてかわいそうだったので、合成魚肉スシは出てきた。
保存食ではないから新鮮なうちにお食べ。
苦戦
🔵🔴🔴
ヴィヴィアン・ランナーウェイ
アドリブ・連携歓迎
POW
宇宙、空の向こうにこのような場所があるとは思いませんでしたわ!
前回の戦争も、参加できませんでしたし。
その分、今回は頑張らせていただきますわよ!
と、その前に腹ごしらえ。
宇宙食、というのでしたか。
ふふ、食べたことの無いものばかり。目移りしてしまいますわね!
宇宙食スイーツ、というものもあるとか。
やはり、甘味を求めるのは宇宙でもおなじということですか。
スイーツを中心にいただくとしましょう!
ティラミス、モンブラン、ショートケーキにチョコケーキ。和菓子の類もありますわね。
んー、美味しい!紅茶もありますし宇宙でティータイムも悪くないですわ!
英気を養い、戦闘に備えます!
「宇宙、空の向こうにこのような場所があるとは思いませんでしたわ!」
ヴィヴィアン・ランナーウェイ(走れ悪役令嬢・f19488)は目を輝かせていた。
端的に言ってはしゃいでいた。
普段は見上げるだけの空の上、星々の瞬く夜の向こうに、こんな景色が広がって、あまつさえそこにも人が住んでいるなどとは、少し前では想像もつかなかったに違いない。
ヴィヴィアンはアリス適合者である。
昔、自身がどんな世界に暮らしていたかは記憶にないが、少なくとも最近はアリスラビリンスを駆けまわり、猟兵として合流したのだってその後の事。
かつてこの世界で起こった大戦争は、話に聞くだけの身ではあれど。
だからと言って手を差し伸べぬ道理は無し。以前の戦争に参加できなかったのであれば、その分今に力を尽くすだけなのだ。
……しかし、腹が減っては戦は出来ぬ。
英気を養い、戦闘に備えるためにも腹ごしらえは大事なことだ。
「ふふ、食べたことの無いものばかり。目移りしてしまいますわね!」
宇宙を旅するのが初めてであれば、勿論宇宙食を目にするのも初めて。
アリスの世界のファンシーな料理の数々とはまた違う、技術の粋を集めた最先端の食糧は、さぞかし彼女の目に新鮮に映ったことだろう。
だが、それでも共通点を見つけ出すことはできる。
「ティラミス、モンブラン、ショートケーキにチョコケーキ。和菓子の類もありますわね……!」
そう、甘味である。
宇宙食でもスイーツはスイーツ。保存のきくように缶に入っていたり、きっと原材料や調理法も差異はあるであろうが、やはり甘味が欲しくなるのは宇宙でも人の性と言うのは変わらないらしい。
「んー、美味しい!紅茶もありますし宇宙でティータイムも悪くないですわ!」
体重なんぞは後で運動すればいいだけの事。
今はただ、宇宙世界の技術力に感謝しつつ、最先端の甘味に優雅な舌鼓を打つのであった。
成功
🔵🔵🔴
アマータ・プリムス
宇宙食ですか
最近は美味しくなったと聞きますがどうでしょう?
まずは試しに一口
ちょっとものたりませんね
【料理】の腕と【世界知識】を元にアレンジを加えてみましょうか
固形食を砕いて固めてタルトの生地に
載せるものは他の宇宙食から拝借しましょう
果物や乳製品があるといいですね
ドライフルーツやチーズは保存に向きますし
火が必要ならアルジェントムを【武器改造】して即席のコンロに
鍋や調理器具は中に入っておりますし問題ないですね
出来上がったタルトは他の皆様にも振舞いましょう
それにしても……
「これ、宇宙食じゃないかも知れません」
些細なことは気にしない方向で束の間の休息を楽しみましょう
これから忙しくなりそうですし
リア・ファル
SPD
共同・アドリブ歓迎です
銀河帝国の残党とあれば、放っておくワケにも行かないね
宙空戦闘なら、ボクの出番だしね!
ともあれ先ずは腹ごしらえかな?
(Dag's@Cauldron、オンラインコンテンツ配信スタート!)
SSWの進んだ宇宙食といっても、そのまま食べるには味気ない時もあるよね
そんな時にご紹介したいのが、
カンタン、ひと手間料理。宇宙食に一手間加えるだけで、ぐっと美味しくなるよ!
名付けて、リアのさっと一品!
こちらの合成パスタに、チューブ野菜ペーストを加えて、
調味料で味付けすれば、お手軽パスタ・ジェノベーゼ風のできあがり!
みんなも試してみてね!
「リアと」
「アマータの」
「「さっと一品!」」
なんか始まってた。
具体的には、二人の猟兵がカメラの前で何か放送を始めていた。
さらに正確に言うなら、宇宙食を使ってひと手間料理を紹介しようと放送の準備をしていたリア・ファル(三界の魔術師/トライオーシャン・ナビゲーター・f04685)が、同じく何やら加工を使用としていたらしきアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)を引っ張り込んでいた。
まぁ、巻き込まれたアマータも、メイドさんとして協力するのもやぶさかではなさそうなので大丈夫だろう。
「宇宙食も、最近は美味しくなったと聞きますが……」
「スペースシップの進んだ宇宙食といっても、そのまま食べるには味気ない時もあるよね」
画面の前で二人並びながら、テーブルに置いてある保存食を一個、適当につまんでみる。
……うん、やはり少し物足りない。
「そんな時にご紹介したいのが、カンタン、ひと手間料理。宇宙食に一手間加えるだけで、ぐっと美味しくなるよ!」
ぐっと。
言葉に合わせるようにガッツポーズを作ってみせるリア。
取り出したるは合成パスタ。長期保存も利き。お湯で戻すだけでパスタが食べられる優れものだが、それでもやっぱり単独だと味気ない。
「ここにチューブの野菜ペーストを加えて、調味料で味付けしてー」
まぜまぜ、まぜまぜ。
良い感じに野菜ペーストの緑色が均等になってくれば……。
「はい、お手軽パスタ・ジェノベーゼ風のできあがり!」
「忙しい時や疲れた時でも、手間がかからずすぐに作れますね」
ぱちぱちとアマータから拍手が鳴る。
これなら専門的な知識が無くても、お手軽に楽しめそうである。
さて、一方のアマータもただ相槌の為に連れてこられたわけではなく。
「では、当機からはもう少し本格的なものを」
メインディッシュはリアが作ってくれたので、こちらはスイーツ。
乾パンなどの固形物……それも、極力味の無いシンプルなものを、まずは砕く。
思いっきり細かくしても良いが、元の形を多少残しても独特の食感が出てそれもまたよし。
ともあれ砕いたソレを、器に入れて沿わせるように固める。
「ドライフルーツやチーズなどは保存に向きますし、備蓄してあるご家庭も多いかと存じます」
同じく提供されていた果物類や乳製品の宇宙食を中心に盛り付けて。
そしてそれをオーブンに入れてスイッチオン!
「……まぁ、見ての通り宇宙食とは言えないかもしれませんが」
確かに火も要れば調理器具もいる。
自分で用意出来ればそれでいいが、非常時の調理法としては少々向かないかもしれない。
とは言え、『平時の循環の為に消費する』と言うとき(まさに今回のようなとき)を考えれば、それも大した問題にはなるまい。
「そして焼き上がったものがこちらでございます」
ひょいと隣の……オーブンはいくつも借りられなかったので、こちらは自前の器材を改造したもの……から焼き上がったフルーツタルトをパスタの隣に並べる。
元々の食品の技術力もあるだろうが、パッと見ただけでは保存食にひと手間加えただけのものとは思えない二品がそこにあった。
「みんなも試してみてね!」
「それでは次回をお楽しみに」
次回があるかはおいておくとして、出来上がった料理はこの後スタッフと猟兵がおいしくいただきましたとさ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ユーノ・ディエール
【電池たべ隊】
POW
色んな宇宙食を試したいですね。電池以外の
先ずは古式ゆかしいチューブ型……懐かしいこの味
が、全くありません! 宇宙食はこうでないと
続いてフレーバー……エナジードリンク一択ですよね
合わせ技でコーラを少々。これで大分人の口に入れられる状態に
続いてフリーズドライの四角い何かをお湯で戻して
ペロ……これは、味噌汁! サムライエンパイアで頂きました
高級な部類の物ですね。ちなみに皆さんは何を食べてますか?
最後に最新の宇宙食、宇宙で捕獲した生物ですって……
何でしょうパルさん、これは一体……
モンゴ――な、何の事でしょう。これは牛肉ですよね?
あ、電池は結構です
フィーナ・ステラガーデン
【電池たべ隊】
戦いの前にとりあえずお腹いっぱいになっておきたいわね!
腹が減っては戦はできぬよ!
肉よ肉!いいから肉を持ってくるのよ!種類は問わないわ!
片っ端からひたすら食べるとするわ!
出来れば血がしたたるくらいのレアステーキが好みね!
表面をさっと焦がしてるくらいのやつよ!やつよ!
でも一緒にニンニクとか添えてたら早くも戦いが始まるわ!
肉オンリーを所望するわ!
別にお肉であればしゃぶしゃぶでもホルモンでも何でもいいわね!
飲み物はそうねえ。トマトジュースがいいわ!
パル・オールドシェル
こ、これは……
まさか解放軍艦でこれを見つけることになろうとは思いませんでした。
宇宙モンゴリアンデスワームの干物、ゴビ宙域特産の珍味がこんなところに。
僕はヒト用の糧食の摂取に向かない機体構造ですが、宇宙モンゴリアンデスワームなら話は別です。
お湯を注いで3分待ち、新鮮ふっくらな宇宙モンゴリアンデスワームを酢醤油で――
生き返った
……………………
干物から蘇生しぴぎゃーと鳴きながらのたうつ宇宙モンゴリアンデスワームは可愛らしいですね。毒腺は取ってあるみたいなのでそのまま踊り食い出来るでしょう。
宇宙モンゴリアンデスワームを頬張る前にその覚悟を宣言しながら、美味しいことを【祈り】いただきます。
天乃河・光
連携・アドリブ改変歓迎
なるほど。宇宙食ね、宇宙食……って、何があるのかな?
うーん困った。職業病かな、紅茶とスコーンばかり浮かんでしまうよ。
そうだね……強いて言えば、戦闘前だし何か軽く食べられるものがいいかな。
……ハンバーガー?へえ、サンドイッチみたいだね。うん、これはいい。
ちょっとしょっぱいけど、満足感があって悪くないね。
……そういえば、これ何の肉を使ってるんだい?
……えっ。
なるほど。宇宙食。
天乃河・光(一等星・f19385)は顎に手を当て、ふむと考える。
宇宙の、食事。まぁ、概念としてはわかる。理解できる。
だが残念ながら、具体的にどう、と言われると全然イメージがわかない。
頭の中に浮かぶのは、さっきから紅茶とスコーンばかり。アリスで淑女で王子様な身分としては仕方がない、のかもしれない。
「宇宙食……って、何があるのかな?」
「一口に宇宙食と言っても、いろいろありますよ」
悩む光の横にひょいと顔を出すユーノ・ディエール(アレキサンドライト・f06261)。
その手に握られているのは、古式ゆかしいチューブ型の合成食料。
飾りっ気も茶目っ気も全くない、ただ栄養補給のために生み出された、一周回って機能美すら感じさせるシンプルなもの。
「懐かしいこの味……が、全くありません!」
「ないんだ……」
その割にユーノの顔が満足げなのは、味気なさよりも懐かしさが上回っているからだろう。
「まぁ、他にもフリーズドライのスープとかもありますし。何か食べたいものはありまs」
「電池はいかがでしょう。丁度そこに大容量バッテリーが」
「結構です」
そうですか。
ユーノの即答をくらってパル・オールドシェル(古き戦友・f10995)がUターンして行った。
「こほん。では改めて……何か食べたいものは」
「肉よ肉!いいから肉を持ってくるのよ!」
ユーノの台詞を再び中断させたのはフィーナ・ステラガーデン(月をも焦がす・f03500)である。
パタパタ両手を振りながら一心不乱に肉を所望している。
隣に置いてあるのはトマトジュース。
鮮血のように真っ赤だが、フィーナがダンピールであることとの関係は……よく解らない。雰囲気で美味しさも変わるんだろう、たぶん。
「わかりました」
パル、再登場。
フィーナたちの目の前の皿に、ことりと置かれる干し肉的なブツ。
「……牛肉ですか?」
「牛肉!出来れば血がしたたるくらいのレアステーキが好みね!」
表面をさっと焦がしてるくらいのやつよ!やつよ!
ユーノの疑問を置き去りにまくしたてるフィーナ。
そうですか、と再びその干し肉的なものを持って撤収するパル。
「本当は新鮮ふっくらを酢醤油が一番なのですが」
「……あれ、本当に牛肉?」
傍から見守ってハンバーガーを齧っていた光が、意味深な独り言と共に去っていったパルを見送りながら疑問を口にした次の瞬間。
「ぴぎゃー」
「「「!?」」」
なんか甲高い声(?)がした。
方向は今まさに退場したパルの側からしていたが、明らかに彼女の声でも機械が発する音でもない。
何が起きたと慌てて音の方へ駆けていってみれば。
「おや、どうしましたか皆さん。リクエスト通りこれから表面を炙ろうと思ったのですが」
パルがキョトンとした顔で出迎えた。
その手に握られていたのは……闇のような紫色に蛍光緑の模様を発光させている、芋虫……芋虫?的な怪生物であった。なにこれ。
「宇宙モンゴリアンデスワーム……ゴビ宙域特産の珍味を、解放軍艦で見つけることになろうとは思いませんでした」
「え、さっきの干し肉ってそれだったの」
「はい、お湯で戻したら復活しました」
ぴぎゃー、びちびち。
「ふふ、可愛らしいですね。毒腺は取ってあるみたいなのでそのまま踊り食い出来るでしょう」
マジかよ。
パルの手の中でのたうつ宇宙モンゴリアンデスワーム(彼女のステシのアイテム説明文から考えてたぶん幼体)は、控えめに見ても美味しそうには見えない。
そもそも食べられるのかコレ。
「美味しいですよ」
「電池主食にする人に言われても説得力無い(よ)(です)(わ!)」
まったくだ。
食べる?遠慮する。視線だけで会話するユーノとフィーナ。そしてハンバーガーをもう一口と言うポーズのまま固まる光。
三者の様子を残念がりながら宇宙モンゴリ以下略を口に放り込むパル。
鳴り響く咀嚼音。
どんな音かは記述をあえて避けておく。だって筆者も想像できないから。
「……このハンバーガーの肉、もしかしたりしないよね……?」
そっちは豆類ベースの合成肉だから大丈夫ですよ光さん。
大成功
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ゼット・ドラグ
「数宮が美味い宇宙食を食わせてくれると聞いて」
【フリーダム】で参加。
敵がいなければ基本、俺は無能だ。
だから今は食べて英気を養うポンコツ。誰がポンコツだ。
【心情】
ふざけてる表面とは打って変わり、心の中では現状を複雑な気持ちで見据えていた。
戦争に負ける・・・俺も似たような経験がある。
ドラゴンに襲われ、育った街が壊滅。
だから、敗残兵の気持ちは分かる。
己の正義のために命を懸ける事も分かる。俺だって己の正義のためにドラゴンを殺してるいるから。
だから、正しい者同士ぶつかろう。
そして、その結果、俺達が勝つ。
俺達が正しいからじゃない、そうしなければ挑んでくる者達が浮かばれないからだ。
ブイバル・ブランドー
【フリーダム】で参加 帝国残党…彼等は一体何を想って戦っているのだろうか……いや、裏切った奴が考えるようなことでもないか。
我の食事機能は体内に入り込んだ異物エネルギーに変換して除去するというものを応用しているだけなので、実を言うとそんなに食べれない。というわけで大食いは高出力機たるアーマーに任せようか。こいつの食事機能はどういう仕組みなのか分からないのだが。
チューブ?スティック?あ、本当だ。ここに宇宙船のケーブル風味即席麺がある。食べてみるか?
数宮の宇宙食、いいな。これはアースでもよく作られているのか(もしかしたらアーマーがつまみ食いしちゃうかも)
謎のおっさんよ、宇宙食を消費してもらうぞ
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
【フリーダム】の面々で。
宇宙食の消費?
いや大変だってそれ。
チューブとかスティック状に固めた奴とかそういうのだろ?
それを調理するだなんて無理!
アタシはそもそも人間だってだけで料理人じゃねーから!
え、何?あの出前姿?
……仕方ねぇな。
宇宙食はそもそもペースト状にしたり
レトルト状態が多いからね。
程よく加熱して混ぜ合わせれば、
一応料理っぽい何かは作れるだろ。
レトルトのカレーと白飯を加熱して
『念動力』で火傷しないようにこねて、
不透明な食用フィルムで包む。
そうすりゃ即席のカレー握り完成って訳さ!
ちゃんと辛さは抑えてあるから召し上がれ!
……アレ?アタシ用に赤くしてたのどこ行った?
「宇宙食の消費?」
そうですよ、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)さん。
「いや大変だってそれ。チューブとかスティック状に固めた奴とかそういうのだろ?」
「チューブ?スティック?あ、本当だ。ここに宇宙船のケーブル風味即席麺がある」
食べる?
いらない。
ブイバル・ブランドー(の中身//自由すぎるアーマー・f05082)が差し出したケーブル風味即席麺を間髪入れずに拒否する多喜。
そりゃまぁ、名前からして美味しそうな要素がかけらも感じられないもの。
アレか、ウォーマシン用とかそう言うやつか。
「サイボーグのゼットは食べてるぞ」
「俺は数宮が美味い宇宙食を食わせてくれると聞いて来たんだが」
ひたすらボリボリとケーブル的な麺を齧るゼット・ドラグ(竜殺し・f03370)の表情はいまいち浮かない。
端的に言って美味しくなさそう。
「アタシはそもそも人間だってだけで料理人じゃねーから!」
何人か良い感じに加工して料理にしてた人もいたけど。
そう言うのが得意な面々と一緒にしてもらったら困ると多喜は言う。が。
「そうなると俺はひたすらケーブルを喰うだけのポンコツと化すぞ」
ポリポリ、ポリポリ。
竜殺しであるゼットの本分は戦闘である。
戦闘が未だ先である以上、今は食べて英気を養うほかない。そして食料がこれしかないのならこれを喰うほかない。
「なるほど、ポンコツだな」
「誰がポンコツだ」
「今自分で言ったばかりじゃねーか」
仕方ねぇな、とため息一つ。
そもそも宇宙食と言うものは、(他にもあるが)レトルトやペーストになっているものが多い。
食べられるように熱をくわえて組み合わせれば、それなりに様になるようにはなるだろう。
……と言うわけで。
用意するのはレトルトカレーと即席白米。
それぞれ加熱し、こねる。
……直接触ると熱いので、念動力で触れずにこねる。なんか怪しげな儀式にも見えるが、この際絵面は無視。
良い感じに米とカレーが均等に混ざりあったところで、火傷防止か諸々用に、不透明な食用フィルムでくるくると包む。
そうしてできたのは、ボール状の……。
「即席のカレー握り完成って訳さ!」
「なんだ、出来るんじゃないか。これはアースでもよく作られているのか?」
どうなんだろうな、とブイバルがゼットの方に向き直ってみると、彼は返事も無くひたすらポリポリしており。
「……どうした?」
「ん?……あぁいや、すまん。ちょっとな」
ゼットはばつが悪そうに頬を掻いた。
……正直なところ、今回の作戦に対して内心は複雑だ。
戦争に負ける……今回の『敵』である帝国軍の境遇に、ゼット自身もおぼえがある。
故郷を失ったものとして、帝国軍残党の気持ちも、解らないでもない。
そして、相容れない価値観の為に戦わざるを得ないということも。
自分は自分の正義のためにドラゴンを殺すし、ドラゴンもドラゴンで、あちらの正義があることだろう。
今回のことも、それと何ら変わることは無い。
どちらが正しくてどちらが間違っている、と言う話ではないのだ。
「……帝国残党が一体何を想って戦っているのかなど、我々には解らないさ」
そも、裏切った奴が考えるようなことでもないかもしれんがな。
ゼットの心境を察したのか、冗談めかしてそんなことを言うブイバルの手には、多喜の作ったカレー握り。
「ほら、目当ての美味い宇宙食だぞポンコツ」
「誰がポンコツだ」
「そうそう。せっかく作ったんだし、ちゃんと辛さは抑えてあるから召し上がれ!……ん?」
「どうした?」
何かに気付いたように周囲をきょろきょろしだす多喜。
探し物かとゼットが尋ねれば
「アタシ用に赤くしてたのどこ行った?ブイバルさん食ったかい?」
「いや、我は機能上あまり量は食えないから、アーマーに任せていたが。……あ」
あ。
ブイバルの視線の先を、多喜とゼットの視線が追う。
その三人の目に映ったのは、口を押えてのたうち回る謎のおっさんの姿だった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エルト・ドーントレス
アドリブ歓迎
5ヵ月か…
あっちこっち飛び回ってるせいでもっと時間がたってる気がしてたよ
あの頃は猟兵になりたてで戦場に立ってなかったんだよなぁ
だからこそ、こうして後始末に精を出してるんだけどさ
保存食の消費の手伝い?
タダ飯なら喜んで協力するけど
そうだな、チューブに入ったペーストとかゼリーみたいなその場ですぐに食べられるもの、ある?
作業しながら食べられるから便利なんだよね、あー言うの
味に関しては特に気にしないよ
好き嫌いとかもないし、味を気にするならそもそもほかの食べてるし
まー、さすがに激辛とか強烈に酸っぱいとかのは流石に勘弁だけど
それ以外に味のバリエーションがあるなら試してみるのもいいかもね
「五ヶ月か……」
エルト・ドーントレス(灰色の雷光・f14009)は、まさにしみじみと言った様子で吐息を零していた。
正直なところ、もっと時間が経っているような気がしていた。
この五か月、色々な……文字通り世界をまたいで、本当に色々な場所に行ったし、戦いもした。
帝国の残敵掃討もこなしたし、アックス&ウィザーズにも行った。アルダワやUDCアースにも行ったと思えば、キマイラフューチャーでの戦争にも参加した。
五か月前のあの頃はと言うと、まだ猟兵になりたてで、戦列に立つこともまだなかった頃の話だ。
それからの間に経た経験の量を思うと、『まだ五ヶ月』と言う思いは大きい。
「(まぁ、だからこそ、こうして後始末に精を出してるんだけどさ)」
実力は経験相応についてきていることは疑いようもない。
その事実は、誰よりも己が自覚している。
そんな彼の片手には『10秒チャージ!』とでかでかとプリントされたゼリー飲料。
ただ飯と言う事実だけでエルトにとっては喜ばしいものだが、その中でもゼリーとかペーストとか、そう言うものは特にありがたい。
味はまぁ、当然ちゃんとしたものには劣るが、味を気にしているようならそもそもこんなものは頂かない。
それを補って余りあるメリット。
作業の片手間に、簡単にエネルギーを補給できる。これに尽きる。
パワードスーツや数々の重装備や電子機械を駆る鎧装騎兵にとってすれば、装備のメンテナンスは最重要。
それに割ける時間は多ければ多いほどいいのである。
「せっかくだから、いくつか持って帰らせてもらおうかな」
どうせなら、いろんな味のバリエーションを試してみるのも一興かもしれない。
そんな事を考えながら、エルトは宇宙食の山に視線を向けた。
成功
🔵🔵🔴
非在・究子
う、宇宙食、を、食べながら、か。
……味とか、良く、分からないんだよ、な。
(バーチャルキャラクターとして『現実』というクソゲーに放り出されていた少女であるが、味覚には不全を抱えていて)
た、食べたところで、ま、満腹度と、HPか、MPが、回復して、ログが、残るだけ、だろうし……どうするか、な。
……で、でもまあ、使わないなら、廃棄する、感じみたいだし、ちょ、ちょっと、実験させて、もらうと、するか。
(と、何処からか、大きな釜を取り出して)
……ほ、保存食を、使って、『合成』を、やって、みる、ぞ。
れ、レシピが、分からない、から、適当に、放り込んで、何が、出来るかは、カミサマに、お任せと、いこう。
「う、宇宙食、を、食べながら、か……」
非在・究子(非実在少女Q・f14901)は悩んでいた。
「……味とか、良く、分からないんだよ、な」
究子はバーチャルキャラクターである。
バーチャルキャラクターと言っても千差万別なところはあるが、究子はゲームから生まれたバーチャルキャラクターである。
その中でも、特に『ゲームの仕様』に即した顕現を果たしている身である。
「た、食べたところで……」
究子の指が虚空を撫ぜる。
ひょい、と空間にポップする半透明のディスプレイ。
画面には『HP』『MP』『満腹度』と縦に並んで、三色のバーがそれぞれ横に向かって伸びていた。
現状、HPもMPも満タンで、満腹度もそこまで深刻に減ってはいない。
当然だ。まだ安全地帯(レストエリア)だもの。
食べたところで、このゲージが回復して行動ログに結果が残るだけ。そのゲージも現状問題ないので食べる意味はほとんどないと言って良いのだが……。
「……で、でもまあ、使わないなら、廃棄する、感じみたいだし……」
それは流石に勿体ないので、軽く実験させてもらうくらいなら罰も当たるまい。
ディスプレイをフリック。インベントリをタップ。
ドラッグ。ドロップ。
ぽん、と軽い音を立てて目の前に現れる巨大釜。
いったい何をするか?最近のRPGに親しんでいるものなら想像できる諸氏も多い事だろう。
そう、合成である。
といっても、宇宙食を使って何ができるかはわからない。そんな都合のいいレシピは獲得していない。
なので、売れ残ってそうなものを適当に放り込んでみるとする。
……ウィンドウに65%と出た。行けると踏んだ。
混ぜる。
火は無いものの、なんかグツグツ的な効果音がする。
混ぜる。
鍋の表面の色が変わった。
――ブブーッ!
……なんか不快な効果音と共に、ぼふんと煙が上がって釜の中身が消えた。
「……クソゲー」
やっぱり固定値は正義。乱数はクソ。
そうは言いつつも、この後しばらく乱数に挑みつづける究子ちゃんであった。
成功
🔵🔵🔴
ユナ・アンダーソン
WIZで判定
宇宙食って質素で味気ないイメージがあったけど
結構色んなバリエーションがあるのね……よし
ちょっとした料理を作ってみましょう!
えーっと、カレー味がこれ、野菜チューブがこれ……それから
こんな感じで料理技能を駆使して
色々混ぜ合わせながら料理していきます
美味しい料理が出来るのかダークマターが出来るかはお任せします
ダークマターが出来た場合は責任を持って自分で処理します
激痛耐性、狂気耐性あるし……大丈夫、大丈夫
アドリブで他の方との絡み歓迎
キリエ・ニール
どうも、開発元不明のスペース・ソイ・バー狂いのキリエです。
SPDで挑戦、アドリブ絡み歓迎
うふふふふ…宇宙食ってことは保存食ってことはソイバーだよね。
ソイバーはいいよ、サプリやレトルトにだって負けない完全食なんだよ…
第六感とコードで召喚した友達にも手伝ってもらってスペース・ソイ・バーを探して宣伝。
宇宙コンビニは勿論場末のお土産屋にだって置いてある保存食、きっとあるはず…
小豆ソイバースイカ風味ソイバー流星風味ソイバー、ソイバー宇宙磁気嵐味あ、新作のアステロイド小惑星食感バー…おお星屑味もある!
…あたり?はずれ?
ソイバーは完全無欠のあたり万点なんだよ全部頂きますぅ!!
ほらほら皆も食べようぜぇ…
「宇宙食って質素で味気ないイメージがあったけど……」
結構色んなバリエーションがあるのね。と、ユナ・アンダーソン(星骸のスティグマテイカ―・f02647)は感心の声をあげる。
スペースシップワールドの友人は数いれど、ユナ自身はまた別の話。
こういう本場の『宇宙食』になじみが無いのも仕方のないところである。
さて、どんなものがあるかな、と視線を走らせようとしたところで……。
「どうも、開発元不明のスペース・ソイ・バー狂いのキリエです」
なんか湧いた。
当の『スペースシップワールドの友人』の一人であるところのキリエ・ニール(勘頼りの放浪者・f00824)であった。
「ソイバー?」
イエス、ソイバー。豆を原材料とするスティック食品。
首を傾げるユナと、力強く頷くキリエ。
「ソイバーはいいよ、サプリやレトルトにだって負けない完全食なんだよ……」
「そ、そう……」
「カレー味に野菜味、小豆ソイバースイカ風味ソイバー流星風味ソイバー、ソイバー宇宙磁気嵐味もあるよ……」
両手の指の間では足りないので、背後に立つ岩石巨人くんにも持ってもらってありとあらゆるフレーバーのソイバーを差し出す。
ユナちゃんちょっと引いてますよキリエ君。
「おぉ!新作のアステロイド小惑星食感バーに星屑味まである!ほらほら、ユナも食べようぜぇ……」
「そ、そうね……じゃあせっかくだし……」
とりあえず差し出された宇宙磁気嵐味ソイバーを手に取るユナ。
まじまじ見つめる。
……いくら見つめたところで、味が全く想像できない。どうしようコレ。
しかし、きらきら輝く瞳をぶつけてくるキリエが目の前に立っている以上、突き返すのもこっそり捨てる選択肢もとれない。
……野菜ペーストをつけてみる(「おぉ、そう言うトッピングも定番でいいよね!」Byキリエ)。
少なくともこっちの味は保証されている。うまく打ち消せたらよいのだが。
「…………」
しばしの沈黙。
後、意を決してパクリ。
「……どぉ?」
きらきらエフェクトを瞳に纏わせたまま尋ねるキリエ。
それに対して、ユナの表情は渋いままでしばらく咀嚼音が響く。
「……個性的な味、かな……」
「でしょー!それぞれ味に個性があって飽きも来ない!ソイバーは完全無欠のあたり万点なんだよー!」
結果、丁重にお断りするタイミングを掴み損ねたユナは、しばらくキリエとのソイバーの旅に付き合わされるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 集団戦
『小型歩行戦車』
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POW : インペリアルキャノン
【機体上部に装備されたビームキャノン】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : タンクデサント
【完全武装した銀河帝国歩兵部隊】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : サイキックナパーム
【機体後部から投射する特殊焼夷弾】が命中した対象を燃やす。放たれた【搭乗者の念動力で操作できる】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
👑7
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●研がれる牙は密やかに
『通達。間もなく本艦はワープアウト、通常航行に移行。座標確認及び索敵後、作戦行動を開始します。
全クルーは不意の衝撃に備え、ワープアウト完了後ただちに配置につくようお願いします。
繰り返します――』
和やかな時間はそう長くは続かない。
ワープが終われば、敵地とは目と鼻の先。敵に感づかれる前に事を始めるには、もたもたしてはいられない。
部屋の中の喧騒はたちまち収まり、静寂と緊張感が場を包む。
――奇奇怪怪な色彩の異空間を抜けた先は、見渡す限りの黒い宇宙。
角度の都合か、窓からは目指す先の小惑星帯は見えない。
代わりに何が見えるのかと景色をゆっくり楽しむ間などは無く、猟兵達は一人また一人と発艦口へと向かう。
『小惑星帯』の名が示す通り、遠目に見れば帯のような、まるで何かの行軍かのように連なる小さな小さな星々の群れ。
人波を掻い潜っていくように、艦を離れた猟兵達がゆく。
――ちかり。
見据える先で、何かが光る。
目を凝らせば、小惑星を足場にしてへばりつく純白の機影が、センサー光を右へ左へと走らせている。
ちかり、ちかり。
ひときわ大きい小惑星の親玉、あれが予知にあった残党の基地なのだろう。
それらを囲むように、幾つもの小型戦車が、身を潜ませて周囲を伺っているのが見て取れた。
まだ、気取られてはいない。
戦車の砲塔は、猟兵達を向いてはいない。
――仕掛けられる。
いくつかのハンドサインが飛ぶ。猟兵達があちこちへと散って行く。
……猟犬の狩猟が、今まさに始まろうとしていた。
神楽火・皇士朗
引き続き神楽火・夢瑪(f02079)と行動
……やれやれ、女の子は難しいぜ。
さて、遊びは終わり。この先は戦場だ。行くぞ、夢瑪。
敵は歩行戦車か。距離を取っての撃ち合いは不利だな。先制攻撃して肉薄、乱戦に持ちこむぞ。
『ルシファー』のビームを一斉発射して弾幕を張り、敵が防御を固めた隙に突撃。左腕に内蔵された重力衝撃で脚部関節の部位破壊を狙う。
「時空も砕く衝撃、存分に味わいな!」
攻撃力重視の螺旋形衝撃波だ。装甲で覆うことがほぼ不可能な関節部じゃあ耐え切れんだろ。
神楽火・夢瑪
神楽火・皇士朗(f03876)さんと一緒に行動します
言っておきますけど、女の子が難しいんじゃなくて皇士朗さんがてんでダメダメなだけですからね?
――こほん。はい、ここからは真面目にお仕事の時間ですね。頑張りましょう、皇士朗さん。
遠距離戦闘は夢瑪もあまり得意ではありませんし、接近戦でいきましょう。
夢瑪は空中から攻撃しますね。『天星変身』!
高速飛行で近づいて、フォースセイバーでビーム砲を部位破壊です!
敵のビーム砲撃は残像で撹乱して回避。特殊焼夷弾の炎は夢瑪も念動力で対抗して、敵にぶつけ返すカウンターを狙います。
機械が相手ですから優しさは見せません。一気に殲滅して制圧します!
「……やれやれ、女の子は難しいぜ」
皇士朗は溜息をつく。
ワープ中での一件からこっち、距離にして一歩分くらい前を行く夢瑪の機嫌は悪いままだ。フォローのつもりだったのに。
「言っておきますけど、女の子が難しいんじゃなくて皇士朗さんがてんでダメダメなだけですからね?」
呟きが聞こえたらしく、振り返った夢瑪はそんなことをのたまう。
何が駄目だったんだろう。そう思い返してみてもいまいちわからない。
――それに、そもそもそんなことに思考を割いている状況でもない。
ついさっきまでただの白い点だった歩行戦車は、既に直近のいくつかは輪郭の判別が可能なほどに近づいている。
これ以上の接近は……おそらく感づかれずには難しいだろう。
さぁ、どうするか。
次の一手を考えていた丁度その時、上方で閃光が走った。
他の猟兵が、戦車の一台に先制攻撃を仕掛けたらしい。
視界に入っていた他の戦車のセンサーが、一斉にそちらを向いた。
仕掛けるならば……。
「さて、遊びは終わり。行くぞ、夢瑪」
「はい。頑張りましょう、皇士朗さん!」
今をおいて他にない。
ここから先は戦場、真面目なお仕事の時間。
先ほどまでの痴話喧嘩じみた空気はどこへやら、この瞬間から二人は『相棒』へと変わる。
皇士朗が手近な小惑星を蹴ると同時、夢瑪の背中から光輝くエナジーの翼が生じる。
跳躍。飛翔。
元より遠距離攻撃手段は双方とも苦手な身。
注意が逸れたこの一瞬に、近づけるだけ接近する。
気が逸れているとはいえ、全速での突撃に気付けぬほど帝国製センサーは不良品ではない。一斉に砲塔が二人の側へと向き直る。
「遅ぇ!」
だが、それよりも皇士朗の方が圧倒的に早い。
電磁加速砲、ビームカノン展開。ミサイルシステム・マルチロック。
四方にいるのは敵ばかり。全方位目掛けて弾幕を叩き込む。
あるものは掠め、あるものは小惑星にぶつかり戦車の足場を揺らす弾丸の雨。戦車隊の砲撃準備が一瞬止まった。
その弾幕の間隙を縫って、夢瑪が飛ぶ。
狙いをブレさせられながらも皇士朗目掛けて照準を付けようとする戦車の主砲、その砲身を半ばから、夢瑪のフォースセイバーが溶断した。
戦車隊は、戦車への誤射の危険がある夢瑪よりも、皇士朗の排除を優先したらしい。
弾幕の中では主砲の照準は定まらない。代わりに放たれるのは、宇宙空間であろうと構わずに広域をサイキックの炎で焼き払う特殊ナパーム弾。
炎の塊が皇士朗目掛けて殺到するも、それは途中で、まるで強引に軌道をゆがめられたかのように逸れ、あらぬ方向で爆発を起こしていく。
「皇士朗さんっ!」
「サンキュ!」
砲身が折れ一時的に動きの止まった戦車を背に、手を翳して念を放つ夢瑪。
その守りと声を受け、皇士朗が飛ぶ。
振りかぶるは左手。狙うは戦車の脚の関節部。
「時空も砕く衝撃、存分に味わいな!」
内部では相当な轟音が轟いた事だろう。
空気の無い宇宙ですら震えが走ったかのような錯覚と共に、戦車の脚の一本を粉々に打ち砕き、支えを失った戦車が中へふわりと浮いたところにパイルバンカーでトドメの一撃。
まずは、一つ。
「このまま一気に殲滅して制圧します……!」
戦いはまだ、始まったばかり。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ウォーヘッド・ラムダ
赭嶺・澪(ID:f03071)と一緒に参戦。
かつての仇敵の残党が残っているとなれば、排除せねばなるまい。
銀河帝国の残党は残らず破壊する。
本機は前衛にして敵の注意を引きつつ、排除を行う。
敵への接近・攻撃、または敵からの攻撃回避は装備『フライトブースター』『ダッシュブースター』、UC『アサルトモード』で行い、防御に関しては装備『アサルトヴェール』『重厚シールド』『超重装甲』で防御。
攻撃に関しては『ASMー7』『LLS-3』をメインにしつつ、他装備も使用。
余り前に出過ぎてはさすがに装甲が持たないのでな、澪の援護が届く程度の範囲での戦闘だ。
可能な限り澪側に敵が行かぬよう、こちらで排除。
※アドリブ歓迎
赭嶺・澪
ウォーヘッド・ラムダ(ID:f18372)と一緒に参戦。
残党狩りね、中々面白そうな依頼じゃない。
さぁ、お仕事といきましょう。
ラムダに前衛で敵を引き付けてもらってる間に、あたしは後衛で技能『スナイパー』『暗殺』『援護射撃』、UC『スナイプソルジャー』での援護射撃して確実に敵の数を減らしていきましょう。
特にラムダの方でカバーしきれない敵を優先的に排除し、後は倒せそうな敵を狙撃で潰してく。
敵がこちらに近接してきた場合には武器『Mvf20』『アサルトナイフ』での対処。
※アドリブ歓迎
「残党狩りね、中々面白そうな依頼じゃない」
「相変わらずだな」
宙に散らばる小惑星に張り付く小型戦車たちを見やりながら、楽しみを隠し切れない様子で赭嶺・澪(バレットレイヴン・f03071)が呟けば、やれやれとウォーヘッド・ラムダ(強襲用試作実験機・f18372)がごく短い相槌を打つ。
こういう奴だ。戦友の趣向をいちいち気にすることも無い。
ウォーヘッドの側にしてみれば、かつての仇敵の残党を排除する、ただそれだけのことである。
さて、と眼下を見やれば、一部の猟兵は既に攻撃にかかっているようだ。
ならば我々ものんびりしてはいられない。
……どちらかと言えば、自分の獲物まで取られてはたまらない、と言う意味で。
「さぁ、お仕事といきましょう」
「了解した、突入する」
背部ブースター展開、アサルトモード起動。
ウォーヘッドの漆黒の機影が、スラスター光の帯を残しながら敵陣へと肉薄する。
敵性体の急速接近。それもウォーマシンの熱量ともなれば、敵の感知は早い。
ビーム砲や、搭乗員からの弾幕が襲い掛かる。
メインブースターの他、姿勢制御用のバーニアに脚部のダッシュブースターをも駆使して、あるいは進路上の隕石を盾代わりにして。
高威力のビームキャノンはそれで捌く。他の牽制射撃などは、無駄に警戒して動きを制限させる方が愚策だ。
乾いた音を立てて、銃弾が装甲表面を跳ねる。
行動に支障はない。構うものか。
シールドで前面を守り、銃弾が盾を叩く衝撃を腕に感じながら、逆の腕がシールド裏をまさぐる。
レーザーソードLLS-3、ピックアップ。
ぶぉん、と音を立てて光刃を発振させれば、力任せに弾幕を抜き、ビームカノンを半身スレスレで躱し、すれ違いざまに戦車の胴を薙ぐ。
爆発の熱を盾で凌ぐ。
ウォーヘッドの紅いセンサーが、睥睨するかのように光る。
四方から伸びるビームカノンの砲身。
同時砲撃を許せば、さしもの強襲型ウォーマシンであれど撃墜は必至であるところだが、それは彼女が許さない。
「――レディ」
射線よし、距離よし。注意は他所へ。狙えない道理はない。
スナイパーライフルのスコープを構えた澪が、自身の舌を軽く舐めて湿らせる。
狙いは完璧。数機撃ち落とせば、彼も十分凌ぐだろう。
銃口が火を吹く。ボルトから吐き出された空薬莢が宇宙をふわふわと漂っていく。
今まさにウォーヘッドへと光を吐き出そうとしていた戦車がひとつ、ふたつ。
立て続けに爆ぜてしまえば、生き残りも目の前の敵を狩るどころではない。
どこだ、どこから来た。
……しかし、この状況で目の前の相手から注意を逸らすのは愚策である。
そのウォーマシンはただの獲物ではない。食い殺すに足る牙を携えた猟犬なのだから。
「奴は捉えさせん」
ウォーヘッドの対重装サブマシンガンが吼える。
近距離であれば、戦車の装甲を抜くことは不可能ではない。たちまち蜂の巣となり、弾け飛ぶ歩行戦車。
襲い掛かる黒き修羅と、姿見えぬ凶弾。
どちらとも無視できぬ脅威であり、それが同時に襲ってくるとなれば、白き戦車はただ恐怖するほかなかった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
メイスン・ドットハック
【WIZ】
警備部隊を排除するだけじゃのー
隠密というわけでもないし、派手にいこうかのー
ユーベルコード「蜂のように舞い、華のように散る」を発動し、電脳爆弾蜂を召喚し、周囲に展開
サイキックナパームが届く前に一匹の爆弾蜂をぶつけて炸裂させて防ぐ
攻撃は細やかな機動力を生かして、接合部を狙い爆裂させる
さらに内部に入れるようなら侵入して機関部で爆発させて各個撃破を狙う
自身も電脳魔術でミサイルを発現させて爆発させて脆くなった部分を狙って確実にトドメを刺していく
近づく敵は罠使いや地形の利用を駆使して設置した電脳地雷で対応していく
アドリブ絡みOK
エルト・ドーントレス
連携・アドリブ歓迎
歩行戦車の長所は踏破性能と地形効果を生かせること
逆に言えば小惑星から離れるわけにはいかないってわけだ
なら、敵の射程ギリギリからの長距離砲撃戦といきますか
まずはUCでステルス観測機を展開して、敵戦力と出入り用のゲートの位置を確認
不意打ちを受けないようこまめにチェックして、他の猟兵とも情報共有しておく
滑腔砲展開、榴弾装填
ダイレクトカノンサポート、開始
狙うは脚の関節部
鉄の棺桶になった本体を撃つのはその後で十分だろう
距離も取ってるし敵の位置もわかってるから回避には余裕があるはず
念のため撃っては移動する、を徹底して敵の射線上にとどまらないよう気を付けよう
隠密からの奇襲。
それは『先制攻撃』だからこそ効果を発揮するものだ。
つまるところ『先制』が成ってしまえば、後に続く者は別段隠れる必要性は無いということである。
少なくとも、この戦況においてのメイスンにとってはそうだ。
そも、クリスタリアンのメイスンの身体はよく煌めき、こと宇宙空間ではよく目立つことだろう。
仮に隠れたところで、見つかるのも時間の問題だ。
「隠密というわけでもないなら、派手にいこうかのー」
これが大気のある空間であれば、ぶぅんと言う耳障りな音がこれでもかと言うほど響いた事だろう。
メイスンの周囲を煙か靄かのように漂うそれは、無数の『蜂』の群れであった。
彼女の存在に気付いた戦車の一台が、ナパーム弾を放つ。
指先ひとつ。メイスンが指示を飛ばせば、その蜂の一匹が矢面に立つ。
質量差は歴然。普通に考えれば毒虫一匹でどうにかなるような代物ではない。
その筈であった。
……だが、そうではない。
メイスンの眼前で、ナパームが爆ぜる。多少の熱が頬を撫ぜるだけで、ただそれ以上のことは無い。
「爆発する蜂は、毒針持った蜂より怖いということじゃのー」
電脳爆弾蜂。それが彼らに与えられた呼称だった。
雀蜂より一回り大きい、だがそれでも小さな小さな虫に過ぎないそれらは、戦車や騎兵の火砲が飛び交うのが当然のスペースシップワールドの戦闘の中では非常に視認は困難だ。
あちこちで、小さな爆発が巻き起こる。
関節部や内部構造に入り込んだ電脳蜂が次々と爆ぜていく。
そして、目に見えぬところから牙を剥くのは、メイスンの蜂だけではない。
「歩行戦車の長所は踏破性能と地形効果を生かせること。逆に言えば……」
――小惑星から離れるわけにはいかないってわけだ。
次々と開かれていく戦端から少し離れたところで、灰色のパワードスーツが滑腔砲を構える。
それを身に纏ったエルトの元には、戦場の情報は十分すぎるほどに入ってきている。
戦場向けて飛ばしたステルス観測機とのデータリンクは、正常に行われている。
距離はあるが、支障は無い。
「榴弾装填……ダイレクトカノンサポート、開始」
エルトが採ったのは、射程ギリギリからの長距離砲撃。
敵の位置も、基地の発進口も常にチェックは走らせている。増援は……まだ、無い。
そしてそれが無いなら、安心して味方のマークの薄い敵に注力することが出来る。
撃ち放った榴弾が、一台の戦車の脚部を打ち砕く。
追撃の一射は要らない。
足回りを潰され擱座した戦車、わざわざ自分が手を下すまでも無く、他の誰かが仕留める事だろうし、そうでなくてもあんな鉄の棺桶は後回しでも問題あるまい。
――今のところ、反撃を受ける気配は無い。
多数の猟兵による一斉攻撃でただでさえ浮足立っているのだ。長距離の狙撃手を探す余裕も無いのだろう。
……そして、この混乱の中だからこそ、狙撃ポイントの変更には絶好のタイミングとなる。
決して位置を悟らせないように、あくまでも密やかに移動を開始するエルトの眼下で、また一台の戦車が、電脳蜂に群がられ爆ぜていく様が見えた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
アドリブ歓迎
真の姿は身体の宝石が巨大化し翼が生えたような形になり、それにより膨大なサイキックエナジーを得る
戦車、ちょっと乗ってみたい……やっぱり免許とかないと乗っちゃダメなのかな……(うずうず)
真の姿で強化したサイコキネシスで、歩行戦車が攻撃する時に向きをお互いに向けさせるようにしてみるね。
それ以外にも、足を無理矢理動かして転ばせたり、転んだらそのまま転がして他の戦車を巻き込んだり……歩兵がいっぱい出てきても、多いほうが巻き込める数も増えるし、問題なし、だね。
勝てないってわかったら、諦めて捕まってくれないかな……?
痛いのは、嫌だよね
……戦車、壊れてないのがあったら貰っちゃダメかな
リア・ファル
WIZ
アドリブ共闘歓迎
これより、銀河帝国の残党を掃討する!
行くよ、イルダーナ!
アンブッシュで攻め立てる訳だね、任せてよ
軌道を逸れそうなデブリにダミーの識別信号を備えて、
囮にして「時間稼ぎ」だ。
味方の猟兵には『イルダーナ』の機動性と、
『セブンカラーズ』の電撃「麻痺攻撃」弾で「援護射撃」
周辺宙域、デブリや小惑星帯の軌道予測演算を実施
「情報収集」の上、対象を「ハッキング」
敵の同士討ちを狙う
危険なタイミングには
UC【凪の潮騒】を放って牽制
動きの止まった小型歩行戦車に『イルダーナ』の全速で近づき、
『ヌァザ』で間接部や砲塔の駆動部を「部位破壊」の一閃
「奇襲成功……かな?」
「戦車、ちょっと乗ってみたい……やっぱり免許とかないと乗っちゃダメなのかな……」
そもそも乗せてもらえるだろうか。
アヴァロマリアはどことなくそわそわしていた。
そりゃまぁ確かに、ああいうガショガショした乗り物は、どうしても子供心をくすぐられるんだろう。
とは言っても、平時でもかなうかどうか怪しい願い事、このような戦時下であったら可能性はほぼゼロである。
「勝てないってわかったら、諦めて捕まってくれないかな……?」
「うーん……どうだろうね」
猟兵とオブリビオン。本質的には相容れない両者。
ただ、オブリビオンでも、その『元』が人であれば、あるいはと。そんな一縷の願いを抱くことすら否定するのはどことなくはばかられて。
戦車の代わりに相棒の宇宙戦闘機にマリアを乗せるリアも、曖昧な言葉でお茶を濁す程度の事しかできなかった。
それでも、だからと言って帝国残党の自由にさせるわけにはいかない。
やるしかないのだ。少なくとも今は。
「……行くよ、イルダーナ。しっかりつかまってて!」
「う、うん……!」
宇宙戦闘機『イルダーナ』。そのメインスラスターが火を吹く。
通り抜けざまに、小惑星に撃ちこんでいくのは、特殊な信号弾。
イルダーナの熱源とほぼ同様の反応を放つ、いわゆるダミー信号の類だ。
戦端は既に開いている。敵が爆ぜれば、その圧は周囲の小惑星にも影響を及ぼし、軌道を逸れて流れていく星が出る。
そのような、不規則な動きの星に信号弾を撃ちこめば、後の結果はわかることだろう。
イルダーナを掠めすらせず、まったく見当違いの小惑星にビームカノンの光芒が叩き込まれる。
連射の効かないカノン砲では、それは致命的過ぎる隙だ。
誰かの放った攻撃が、砲身から煙を上げる戦車を貫いていく。
それだけではない。ダミー信号を仕込ませた小惑星の中には、他の戦車がとりついたものも含まれている。
それを狙えば、同士討ちにもなりうる。混乱は確かに広がっていた。
だが、その中でも冷静な敵は居る。
いくらダミーを散らしたところで、流れていくだけの隕石やデブリの動きと、縦横無尽に駆け回る戦闘機の動きは完全に別物だ。冷静に動きを見れば、違いを判別することなど難しくは無い。
戦車の一台が、その砲口をイルダーナへと向ける。
「……っ!」
「大丈夫……!」
歯噛みするリアの後ろで、マリアが手を翳し、振った。
彼女の秘めた真の力、膨大なサイキックエナジーが、それだけで見えない巨大な手を振るったかのように、その砲身の向きを強引に変えさせ、あらぬ方向へと火線が走る。
その先の隕石が砕けた。ただの石ではありえない火が巻き起こったのは、そこに別の戦車がいたからだろう。
敵とは言え、少し申し訳ない気持ちになる。彼らだって、痛いのは嫌だろうに。
部位破壊と行動阻害、いわゆる味方の支援に徹する二人。
直接殺すでもない、かと言って確実に敵を追い詰めていくその戦術。
それを、滅びゆく兵士たちは何を思って見ていたのだろうか。
答える声は、無い。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
草野・千秋
スペースシップワールドの残党狩りですか
まだまだ猟兵のやる事は多い
この世界にまだ平和は訪れないのですね
(すこし寂しそう悲しそうに俯き、しかし顔を上げて)
小型歩行戦車部隊を破壊しなくては!
いきますよ!
(変身)(マシンベルトが唸る)
断罪戦士ダムナーティオー推参!
ヒーローの僕が来た!
戦闘開始と同時にUC発動
防御力を上げる
攻撃は2回攻撃と怪力と範囲攻撃使用
武器改造で雷属性攻撃の効果も付与
武器のチューニングは欠かさない
仲間が攻撃されそうならかばう
攻撃は第六感でかわしつつ
攻撃を受ける時は盾受けと激痛耐性
皆さん、お怪我は?
これしきの傷、なんのですよ!
ミスト・ペルメオス
【POW】
遅ればせながら加勢します。
鎧装騎兵の本領をお見せしましょうッ。
自前の機械鎧を駆って参戦。
念動力による感知と専用デバイスの情報収集を活かし、侵攻ルートを策定。
スラスターの使用は最低限に、慣性航行を以て敵拠点に接近。
こちらの有効射程に入る、もしくは敵に気取られた時点で戦闘機動に移行。
機械鎧ならではの立体機動を行いつつ狙いを定め、【オープンファイア】。
主兵装たる可変速ビームキャノンの対機動兵器/対艦・対拠点、2つのモードを切り替えつつ連続砲撃。
戦車に生半可な攻撃は無駄と判断。手数よりも威力重視で仕掛ける。
敵の反撃については、主にフェイントを交えた回避機動で対応。
※他の方との共闘等、歓迎です
「スペースシップワールドの残党狩りですか……」
そう呟く千秋の表情は浮かない。
オブリビオン・フォーミュラたる銀河皇帝が倒れたこの世界でも、まだ猟兵の出番は多いものだ。
平和と言うものは、そう簡単に手に入れられるものではないらしい。
そう考えると、少しばかり悲しくなる。
……だが、悲しいからと目を背けていては、それこそ平和を手に入れることなどできはしないのも、また確かな話。
「だからこそ、出来る限りのことをするだけです」
「……そうですね」
隣で慣性航行を続ける鎧装騎兵、ミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)の声を受けて、千秋は俯いていた顔を上げた。
基地へと近づいていく二人。スタスターなどを用いた自発的な航行は最小限に。
摩擦も空気抵抗も無い、宇宙だからこそできる、息を潜めた接近。
こちらの手が届く……あるいは、相手に感づかれるギリギリまで。
「……っ!気取られましたか!」
「ならば出て行くまでです!」
ミストの情報デバイスが、戦車隊の熱量の増大を感知した。
明らかな戦闘態勢。警戒の声をあげるのと、千秋が身を躍らせるのはほぼ同時。
同時に、千秋のベルトが眩い光を放ち始める。
身を包む光が晴れた時、そこにいるのは既に、柔和な一人の青年ではなく。
「断罪戦士ダムナーティオー……推参!」
白銀のヒーロー。悪を駆逐する一振りの鉄槌。
高らかに名乗りを上げる彼の声を、傍受した戦車たちは聞き逃さない。
一斉に注意が千秋へと向く。そして、その更に後ろから降り注ぐ光条があった。
「対ビームコート……!やはり、生半可な攻撃は無駄ですか……!」
光条を放った主……ビームキャノンを構えるミストが、戦車の装甲表面で弾けるビーム弾を見やり、舌打ちする。
スペースシップワールドで普及している粒子の弾丸。だが、普及しているからこそ、対策もそれなりに取られているのも、致し方の無いところ。
このご時世においても『実弾』が絶滅していない理由の一つと言えよう。
「(ならば
……!)」
モードチェンジ。低速高威力の対艦・対拠点モードから、高速高貫通力の対機動兵器モードへと切り替える。
反発力によって粒子を弾く対ビーム装甲であろうと、反発力を超える超高速弾であれば、貫くこともできる。
だが、それを黙って見ている戦車隊でもなく、数発のビームが反撃に飛ぶ。
それがどうした。宇宙戦闘の花形である鎧装騎兵の立体機動を以てすれば、まばらなビームの長距離射撃程度、躱すことは造作もない。
すべての戦車が攻撃を撃ちこめていれば、あるいは命中弾も出せたのであろうが、それは彼が許さなかった。
「これしきの傷、なんのですよ……!」
大盾を掲げた千秋が、射線の間に割って入る。
衝撃は、確かに痛い。
盾が貫通を許さないにしても、叩き込まれる衝撃を完全に殺せるわけではない。
強化された筋力でなければ、確実に打ち負けていたことだろう。
それを押し殺して、千秋は射線上を突き進む。
「悪を……駆逐する!」
肉薄。
大上段から、雷を帯びた長剣を戦車目掛けて振り下ろす。
断罪の刃が戦車を両断した丁度その時、その後ろで狙いを定めていた戦車に、高速ビームによる風穴があいた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
七篠・コガネ
小惑星帯…確かに、警備を展開するには持ってこいの条件ですね
まずは『羽型ジェット』で上空へ飛翔
眼下にいる歩行戦車達に電波のシャワー浴びせてやります!
ええ、帝国製ウォーマシン特有の電波です
昔はこうして内部情報を電波でやり取りしてたのですよ
戦車達のメインシステムを混乱させて動けなくさせてやります!【マヒ攻撃】
『歩行戦車共に告ぐ!こちら、白騎士ディアブロ直属殲滅部隊隊長ラプター!
攻撃の手を緩めよ!配置を散らすな!一箇所に留まりそして…下を向け!』
そしたらフルバースト・マキシマムⅡを【一斉発射】で浴びせます
丁度良く集まってくれればこっちのもの
撃ちやすい陣形になってくれて感謝ですよ
殲滅は…得意ですからね
ヴィクティム・ウィンターミュート
──さて、スロット・アンド・ランだ
この俺を相手に、テクノロジーで勝負することの愚かさを教えてやる
ガワも中にいる奴も、愉快で素敵なフラットラインにしてやる
全デバイス、コアクロック同期開始
出力増加、演算能力拡張
知覚向上、反射向上
さぁ──指先一つで地獄に行きな
拡張コードセット!
一撃で9回のウィルスランが始まるぜ!
ちょいと生命力は削れるが…景気づけと行こうじゃないか
コアも装備品も関係ねぇ!纏めてブラックアウトだ!
機動力を生かしたランニングハックは俺の十八番
ハッカーが後ろでコソコソと足を止めて仕掛けるもんだと思ってたか?
残念、俺は定石じゃ殺せない
そら、お前もお前…お終いだ
フューミゲイションはここからさ!
戦闘は、ただ銃の撃ち合い、力のぶつかり合いで決まるものではない。
武人でない身……暗殺兵器、あるいは己を端役と称する裏の者。
その身だからこそ、それはよく知っている。
猟兵の急襲と、戦車部隊の迎撃。
既に開始されているそれは、瞬く間に戦場を慌ただしく彩り始めている。
……だからこそ、これが効く。
ザ――。
ノイズが走った。
戦車の内部、幾つもの反応が明滅する、帝国兵が見るセンサーモニター。
耳に飛び込んでくる音。目に映る画面。それらが、不意に揺らいだ。
「(昔を思い出しますね)」
戦場を俯瞰する遥か上方。羽根のように推進器を広げたコガネは胸中で呟く。
自身の身から放つ、ウォーマシン特有の電波。
昔はこうやって、内部情報をやり取りしていたものだ。
見る限りの戦況は、猟兵の優位に事が運んでいるように見えた。実際そうだろう。
戦車隊の動きは、目に見えて浮足立っている。
……そして混乱した状況では、情報の真偽を冷静に吟味するのは難しい。
『歩行戦車共に告ぐ』『こちら、白騎士ディアブロ直属殲滅部隊隊長ラプター』
放った電波に、命令を乗せる。
『攻撃の手を緩めよ』『配置を散らすな』
固まって守勢に回れと、敵の立場の身でありながら、指示を飛ばす。
冷静に考えれば、おかしい話だ。いくら帝国製ウォーマシンの電波だからと言って、暗号だって定期的に変える中、敵味方の区別をつけることなど、そう難しい事ではない。
だが、冷静さの奪われた状況下では、話は別。
コガネのコアが輝きを帯びる。
『一か所に留まり……そして、下を向け』
明確に不可解なその指示。彼らが疑問を呈するその前に……撃ち放つ。
言われるがままに密集していた戦車隊が、莫大なエネルギーの前に蒸発していく。
「撃ちやすい陣形になってくれて感謝ですよ。殲滅は……得意ですからね」
……その様を、口笛を鳴らしながら見物する者がいた。
「……ま、流石に全滅とは行かねぇか。馬鹿じゃねぇ奴もいるにはいる」
派手な戦果はくれてやる。意地汚く逃げ延びた奴の処理こそ『端役』の出番。
ヴィクティム・ウィンターミュート(impulse of Arsene・f01172)がにやりと笑う。
爆風ではためいた外套の下で、強化服に発光ラインが走った。
――全デバイス、コアクロック同期開始。
――出力増加、演算能力拡張。
――知覚向上、反射向上。
「さて……スロット・アンド・ランだ」
笑みが濃くなる。より貪欲に、より凶暴に。
脳神経がフル回転しているのを感じる。
嗚呼。来た。キタ、キタキタ……!
たん。ヴィクティムの足が、足場代わりにしていた小惑星を蹴る。
目の前にあるのは、出鱈目な命令を飛ばした元凶を探してあちこちにセンサーを走らせている歩行戦車の姿。
成程、確かにハッカーと言うものは、後方からの攪乱がセオリーだろう。広域を索敵するのは決して間違いなどではない。
――だが残念。俺は定石じゃ殺せない。
それも定石に動く者の影に、こんな奴がいれば、なお。
戦車のセンサーに多い被せるように、ヴィクティムの右腕が掴みかかる。
これでもかと言うほどに攻性プログラムを搭載したパワーアーム。
そして、センサーと言うものは眼球と同じ。即ち『外部に露出し』『内部と直結した』器官だと言う事。
そんな場所を、そんな腕が捉えればどうなるか。考えるまでも無い。
「さぁ──指先一つで地獄に行きな!」
煙が上がる。戦車の装甲の内側で、伝達系と言う伝達系が焼き切れる。
宇宙服越しでなかったら、特有の悪臭がこれでもかと言うほどしたことだろう。
装甲越しでこれなのだ。多種多様な配線が敷かれたコクピットは、もっと悲惨なことになっているに違いない。
擦り切れ溶け落ちた線の熱と煙……あぁ、ともすれば、このご時世なら機会と神経接続でもしているかもしれない。
外から中から燻蒸間違いなしだ。
「この俺を相手に、テクノロジーで勝負することの愚かさを教えてやる」
――ガワも中にいる奴も、愉快で素敵なフラットラインにしてやる。
犠牲者とは名ばかりの電脳モンスターが、次の獲物を見定めた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
パル・オールドシェル
【単1電池食べ隊】
なるほど、敵の警戒網を高速で突破し、進路上の敵のみを掃討することで迅速に突入路を形成する。理に適った戦術です。流石フィーナさん。
ならばその突入役は僕と光さんで請け負いましょう。ヒューマンカウルの速力ならば……え? もっと速いものがある?
小型艦クラスの宇宙マグロ……これに乗れと言うんですか。確かに速力はありそうですが……いえ、今は問答の時間も惜しい。
乗りなお嬢さん。"往"くぜ、銀河の"果て"までよォ……!
"邪魔"するインペリアルアーミー共はビーム鉄パイプでかち割ってやンよォ。
そのキャノンごと車体をベッコベコにしてやらァ! オラーッッ!!!!
――不明なエラーを検出しました。
フィーナ・ステラガーデン
【単一電池食べ隊】
むふー!満腹だわ!
じゃあお仕事の時間ね!私の役割は発射台よ!
まだこっちに気付いていないなら
少し距離を開けてマグロを召喚するわ!(UC)
炎をパタパタ鎮火させて
光とパルを乗せて出撃よ!
いいかしらマグロ?2人を乗せて風になるのよ!
ピリオドの向こう側に連れて行きなさい!
「グロォ!!!」
うん!多分大丈夫ね!(通じてない)
じゃあ!いっけえええええーー!!!
(描写はフィーナよりマグロメインで大丈夫です。
マグロは「グロォ!」とかしか発語出来ない。
でかい。早い。うまい。脂が乗ってる。
勢いよく宇宙を泳ぐ)
(アレンジアドリブ大歓迎)
天乃河・光
【単1電池食べ隊】
なるほど、これほど質量の大きなマグロなら当たり負けすることはなさそうだね。
うん、マグロはいい目印にもなるし、今回は味方がたくさんいるからね。
斬り込んでワープで戻るヒット&アウェイ作戦で攪乱を狙うよ!
……いや、宇宙だし、マグロだし、大きいし、明らかにおかしいんだけど、当然のように受け入れられているってことは普通のことなんだよね。
これがグローバルスタンダード……いや、スペーススタンダードか……銀河は広いね。
まあ、悪い子じゃなさそうだし(?)郷に入っては……っていうからね。堂々と行こう!今日の私は白馬ならぬクロマグロの王子様さ!
「なるほど、敵の警戒網を高速で突破し、進路上の敵のみを掃討することで迅速に突入路を形成する」
理に適った戦術です。流石フィーナさん。
感心したようにうんうん頷くパルに、そうでしょと胸を張るフィーナ。
眼下では、猟兵達の激しい戦闘が繰り広げられている。
思った以上に戦いは大規模だ。
それ故に、主戦場からやや離れたところにいる彼女たちは、今のところ発見を許していない。
……なお、実際のところフィーナがどこまで考えているかはわからない。
パルがそう感じてフィーナが否定しないなら、もうそう言うことでいいか。
隣でやり取りを聞いていた光は一人、そう結論付けた。
さて、実際のところ突入路の確保と言うのは大事である。
こっちから攻め込むにしろ、相手が出てくるにしろ、その進路上をクリアにしておくのは重要だ。
「ならば、その突入役は光さんで請け負いましょう。ヒューマンカウルの速力ならば……」
「その必要はないわ!」
装備のチェックを始めたパルをはいはいと手で制すフィーナ。
「もとより今回の私の役割は発射台よ!ちゃーんともっと速いのを用意してあるわ!」
「なんと」
自信満々のフィーナに多少驚き気味のパル。ちょっと古めの帝国製パーツとは言え、スペースシップワールドの誇る技術を超える速度の当てとは。
「これよ!!」
「グロッ
!!!!(※鳴き声)」
マグロだった。
すさまじくデカいマグロだった。フィーナだったら一飲みできそうなくらいに巨大なマグロだった。
あとなんか燃えてたのでパタパタ鎮火させた。
「確かに速力はありそうですが……」
これには流石のパルさんもツッコミに回らざるを得ない。
いやしかし、問答をしている暇はない。戦況は刻々と動いているのだ。
無駄に時間を消費している場合ではないのである。
そんなわけで。
「乗りなお嬢さん。"往"くぜ、銀河の"果て"までよォ……!」
跨った。
適応早すぎませんかねパルさん。
「なるほど、これほど質量の大きなマグロなら当たり負けすることはなさそうだね」
そう言う問題ですかね光さん。
「……いや、宇宙だし、マグロだし、大きいし、明らかにおかしいんだけど、当然のように受け入れられているってことは普通のことなんだよね」
これがグローバルスタンダード……いや、スペーススタンダードか……。
世界、いやさ宇宙は広いとしみじみ感服するアリスラビリンスの王子様。
とりあえずフィーナの指示には従っているようだし、悪い子(子?)ではないんだろう。
ここは宇宙、故郷でも迷宮でもないのだから、郷に入っては郷に従えとも言う。
ならば合わせるのが筋であろう。
多少……どころではない違和感はあるが、細かいことは気にせず堂々と。
今日は白馬の王子様ならぬクロマグロの王子様だと、ひらりとパルの手を取ってそのマグロの背に乗る。
「いいかしらマグロ?2人を乗せて風になるのよ!」
「グロォ
!!!!(※わかってない)」
「ピリオドの向こう側に連れて行きなさい!(※わかってないことをわかってない)」
「グロォ
!!!!(※わかってない)」
「うん!多分大丈夫ね!」
――じゃあ!いっけえええええーー!!!
――カチ割ってやんよオラァ!!!!
勢いよく飛び出していく、背にヤンキーじみたウォーマシンと見目麗しき王子様を乗せた巨大マグロ。
誰か光に教えてやってくれ。これは宇宙でも明らかにスタンダードではないと。
なんでこっちのチームに常識人据えてくれなかったんですか。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
ユーノ・ディエール
【PWa】
要塞攻略戦ですか…
こちらユーノ、敵部隊を確認。では手はず通りに
ミハエラさんと連携し敵部隊を殲滅します
地上兵器が相手ですからね、騎乗したクルセイダーで直上より強襲
念動力を全開で敵部隊の動きを阻害します
フェーズ1クリア。ウェポンアンロック、続きます
発動した力で相当目立ちますからね……こちらに注意を引き付けつつ
連装キャノン、ミサイル、誘導レーザーを全開放、一斉発射
トップアタックで殲滅しましょう
念動力で延焼を狙うならば、同じ力で防ぐまで!
フェーズ2クリア、以降航空支援を継続――
先の攻撃で撃ち漏らした敵をミハエラさんに任せつつ
引き続き上空から援護射撃を継続、残敵掃討に移行します
アドリブ連携歓迎
ミハエラ・ジェシンスカ
【PWa】と合流する
悪いが私に食事をする機能はなくてな
わざわざ置物になって興を削ぐ必要もあるまい、と思ったまでだ
……まあカオスの気配を感じたというのもあるが
(もう1班の方を見る。やれやれとでもいう風に頭を振った)
ともあれこちらはこちらで狩りを始めるとしよう
まずはフォースレーダーで戦闘宙域の【情報収集】
地形と敵の位置を把握し
遠間からキャノンを【見切り】つつセイバードローンで敵を追い立てる
さしずめ猟犬だな
往け、セイバー!
ユーノの砲撃圏内まで追い込んだ敵の動きを【念動力】で阻害
その後の一斉射撃で制圧できれば良し
運よく生き残った敵がいるならば私が【念動加速】で切り込むまでだ
悪いが立て直す暇は与えん
「くしゅん」
「風邪か?」
「いえ、大丈夫です……誰かが噂でもしていたんでしょう」
それよりも、あなたも来ていたんですねと鼻を擦るユーノに、「わざわざ置物になって興を削ぐ必要もあるまい」と、ミハエラ・ジェシンスカ(邪道の剣・f13828)は肩を竦める。
「まぁ……カオスの気配を感じたというのもあるが」
「あぁ……」
二人の視線の先にあるのは、猛進する巨大クロマグロ。
あまりにもこの場に似つかわしくないヘンテコ極まりない光景。見間違いであってほしかった。
少なくとも他人であってほしかった。
「……まぁ、やろうか」
「……そうですね、では手筈通りに」
最終的に見なかったことにした。とりあえず我々は我々でやれることをしよう。
「データリンク完了。追い立てるぞ」
ミハエラのフォースレーダーによって、敵戦車のだいたいの位置は割れている、
位置をユーノと共有したのち、展開するのは自立飛行を可能としたセイバー型ドローン。
指示一つ。訓練された猟犬を思わせる飛翔剣が、散る。
それを追うように、ユーノも愛機を駆り、戦場へ。
襲い掛かる熱源は、探知は当然される。回避行動も、勿論とられる。
だが、それこそが狙い。
先んじて文字通り『斬り込んでいった』セイバードローンを嫌がった戦車部隊が、次々に足場の隕石を放棄し、移動を始める。
だが、目先の脅威に気を取られた連中が向かった先、それは『輝鉱戦態』と呼ばれる半鉱石状に姿を変えたユーノの射程内だった。
手を翳す。薙ぎ払う。
増幅されたサイキックエナジーが、次々と飛び込んできた歩行戦車を捉えていく。
「フェーズ1、クリア……!」
注意は惹いた。釘付けにした。
所詮は地上兵器。宇宙空間に対応しているとはいえ、足場を放棄してしまった以上は、その性能を十全に発揮するのは不可能だ。
それでも、それだけであれば、向こうも反撃の目はあっただろうが。戦車を捉えるフォースの力は一つだけではない。
「止めたぞ、ユーノ」
セイバードローンの帰還を見届けたミハエラが、更に多重の拘束を仕掛ける。
そうなってしまえば、武装の展開速度はどうあがいてもユーノに分がある。
「連装キャノン、ミサイル、誘導レーザー全開放……!」
後は、撃たれる前に撃つだけだ。
炸裂。閃光が放たれる。
大輪の花が咲き乱れるかのように、ユーノを中心として爆炎が次々と花開いていく。
「フェーズ2、クリア!」
「後は斬り込むだけだ」
煙が晴れるのを待つ必要はない。ミハエラのセンサーは既に撃ち漏らしを捉えていた。
――悪いが、立て直す暇は与えんさ。
血のように赤いフォースの刃が、砲火を潜り抜けた獲物を追い立てていく……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
数宮・多喜
【アドリブ改変歓迎】
【フリーダム】で参加。
さてさて、残党の割に陣容は一人前だねぇ。
ちゃんと陰にも隠れてやがる、が。
さらにそこに隠れて近付く奴がいるとは思うのかねぇ?
【人機一体】を発動させ、ついでに手近なデブリを纏って
『迷彩』の代わりにしてアステロイドへ近付く。
その後は蹂躙の時間さ、表立って突撃したみんなの攻撃を陽動にして
奴らの死角から強襲!
脱出ハッチをメーザーで溶接し、そのまま鉄の棺桶にしてしまうよ!
後は高速移動の衝撃で戦車隊をシェイクして、
アステロイドから宇宙空間に放り投げ。
他の皆に蜂の巣にしてもらおうじゃないの!
ビードット・ワイワイ
【フリーダム】
アドリブアレンジ歓迎
見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり
群れて隠れし雑兵が最後に行う火種の投下
されど察知されればただのボヤ。これが汝らの限界なり
惨め矮小憐れ無惨、もがく蟲は潰すに限る
己の無力を噛みしめよ。ここが汝の破滅なり
UCにて招くはかつて敗れし解放軍宇宙空母艦隊
命を賭して汝らを破らんとした者どもなり
過去は恨みを忘れておらず
精鋭共が群れを成して襲い来る
敗れし者に止めを刺すため
【呪詛】込められし【一斉発射】
隠れし戦車が【空中戦】で戦闘機に勝てると思わぬことよ
汝らが滅びるその瞬間まで安寧の時は無いと知れ
何度だろうと何時だろうと何処であろうと
破滅するそのときまで永劫続く破滅を知れ
ゼット・ドラグ
「小型歩行戦車か。わらわら居やがるな」
【フリーダム】で参加。
インペリアルキャノンを撃たせるのは面倒くさい事になりそうだ。
【竜を殺す百の刃】をワイヤー式投擲槍に変形させ【咄嗟の一撃】でビームキャノンの根元を狙って投げる。かわされたり、当たらなかったらワイヤーを操って切断しながら投擲槍を回収する。
撃たせてしまったら、他の戦車を【怪力】で投げて、インペリアルキャノンの射線をずらす。
それでもダメなら自分の身を盾にして、【怪力】で無理やりインペリアルキャノンの砲身を捻じ曲げる。
なぁに、どうせ俺は死なん。むしろ、強くなるぐらいだ。いくらでも殺してもらって構わん。今回は攻撃力重視で蘇ろう。
ブイバル・ブランドー
【フリーダム】 まだ気取られていないか。 …が、歩兵部隊が来るのも時間の問題。
奇襲のタイミングは周りに合わせ、選択したUCで狙撃能力をあらかじめ向上させておく。粒子砲に【誘導弾】の特性を乗せて多数の敵を巻き込み、できれば歩兵部隊にも痛手を負わせておきたい。
また、戦車や歩兵部隊と真っ向から潰し合うケースも考えなければならない。 その場合はアーマーを宇宙バイク形態に移行し、運転しながら戦うことにする。チェーンソー型武装をバイクに接続して歩兵や戦車を串刺しにする。激戦が予想されるので、戦車の装甲版のような磁性体が宙に舞うだろうから、それも電磁ビットで飛ばして攻撃手段に使う。
「……まだ気取られていないか」
息を潜め、戦場を伺う4人の猟兵。
その内の一人、ブイバルが小さく呟いた。
たかが残党とは言え、展開されている歩行戦車部隊は、思いのほか数が多く、そして広範囲に潜んでいた。
だが……いや、だからこそ、それぞれの戦場の余波が、他の戦場まで及んでくるのには幾許かのタイムラグを要する。
彼ら……『自由』の名を持つ艦の下に集った者たちが見据えるそこも、そんな主戦場から離れた場所に潜む戦車たちの陣地だった。
「小型歩行戦車か。わらわら居やがるな」
「残党の割に陣容は一人前だねぇ。ちゃんと陰にも隠れてやがる……が」
布陣を確認したゼットと多喜が顔を見合わせ、にやりと笑う。
そこに更に隠れて仕掛けに来る奴がいるとは、予想しているだろうか?
「どちらにせよ、気付かれるのも時間の問題。準備は?」
「あぁ、いつでも」
「俺も問題は無い。……ビードット?」
「構わぬ、構わぬ。我も往くとしよう」
ゼットが振り返った先で、黒鉄のウォーマシン……ビードット・ワイワイ(根源的破滅招来者・f02622)がギシリと間接を軋ませる。
――嗚呼、見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり。
ぱしゅん、姿勢制御のスラスターが小さく弾け、その黒い巨体が滑るように戦車の群れへと向かっていく。
「群れて隠れし雑兵が最後に行う火種の投下。されど察知されればただのボヤ。これが汝らの限界なり」
――惨め矮小憐れ無惨、もがく蟲は潰すに限る。
――己の無力を噛みしめよ。ここが汝の破滅なり。
無機質な声が、歌うように呪詛を紡ぐ。
身を隠すでもなく、不意打ちをかけに来るでもないビードットの接近。
戦車のセンサーと砲塔が彼を向いて……その操縦座にいた帝国兵は、己の目を疑うことになる。
いったいいつからそこにいたのだろうか。
どこかおぼろげな輪郭の、数多くの敵性艦が、そこに在った。
その表面に刻まれているのは、解放軍の紋章。
――過去は恨みを忘れておらず。精鋭共が群れを成して襲い来る。
蹂躙が、始まる。
ビードットが呼び出した、幻影の空母艦隊。
解き放たれた精鋭の機影が、飛び回っては固定砲座に過ぎない戦車部隊を蹴散らしていく。
「ったく、派手に始めたねぇ
……。……艦長!」
「わかっている」
そして蹂躙劇が盛大であればある程、その陰に潜むのは易い。
近くにあったデブリを迷彩代わりに、死角から接近をかける多喜とゼット。
敵の戦車は、宇宙を飛び回る過去の幻影に振り回されるばかり。
しかし、その中でも幾分冷静な敵はいるようで、その砲塔をその蹂躙劇の主であるビードットへ向けて……。
「やらせんよ」
その根元を、一振りの投擲槍が貫いた。
一直線に解き放たれる筈だったエネルギーがあらぬ方向へ漏出し、爆ぜる。
呆気ないものだ。
ワイヤーでつながれた投擲槍を回収しながら、ゼットが独りごちる。
まさに阿鼻叫喚。
完全に彼らの『自由』を許した戦車部隊は、もはや逃げ惑うことしか……否、逃げ惑うことすらも許されない。
一刻も早く離脱しようと足を動かす戦車の一台に、取り付く人影があった。多喜だ。
脱出も離脱も、させはしない。蹂躙劇からは逃げられない。
搭乗ハッチの接合部に、手にしたメーザー発振器をあてがう。
溶かす。継ぎ接ぐ。
完全ではなくていい、表面だけでもくっつけてしまえば十分だ。
後はそのまま蹴りだし、放り出してしまえば、中の者がどうにかする前に、彼女がやってくれる。
ジタバタと脚をばたつかせ、内側からハッチを開けようとがたがたと小刻みに震える戦車。
それを、遥か彼方からの一条の閃光が襲う。
「…………」
全長1.8mの真紅の荷電粒子砲。
一瞬でも自由を奪われた戦車など、射線さえ通ってしまえば、当てることは容易い。
そう、距離があろうと、ブイバルの技量と、この粒子砲の性能を以てすれば。
機関部を撃ち抜かれて爆散する戦車。
そこから放り出される内部構造に混じって、武装した帝国兵の姿が見えた。
……成程。戦車で無理ならば、放棄して中の歩兵による小回りで対処しようとでも思ったのだろうが。
だが、この乱戦の中で悠長に白兵戦の準備など、愚の骨頂。
ビードットが奏でる破滅の中で、反撃らしい反撃はゼットが割り込み、身動きも多喜が潰す。
そんな余裕は、一切与えることは無い。
――このまま、戦車共々沈むといいさ。
また一機、砲身がズタボロになった歩行戦車が宙に投げ出されるのを見た。
照準を向け……トリガー。また一つ。
「汝らが滅びるその瞬間まで安寧の時は無いと知れ。何度だろうと何時だろうと何処であろうと、破滅するそのときまで永劫続く破滅を知れ」
破滅の宴は、終わらない。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
非在・究子
た、戦いの、はじまり、だな。
ま、先ずは、小惑星帯での、雑魚掃除、か。
……小惑星の、間を、飛び回りつつ、って、感じの、アクションゲーか?
こ、ここはTASさんの、力を、借りると、する、か。
ゆ、UCで、呼び出した、『ツール』に、アタシ自身を、そうさ、させて、小惑星帯を、ジャンプで、移動しつつ、ビームライフルに、変形させた『ゲームウェポン』の攻撃を、叩き込む、ぞ。
……な、なにもない、空間で、方向を、変えたように、見える?
あ、当たり判定の有る、小石とかなら、足場に、できるだ、ろ?
ぶ、物理に、反してる? げ、ゲームって、そういう、もんだ、ろ。
(仮想ツールを介して『現実』を【ハッキング】して、書き換えつつ)
「ま、先ずは、小惑星帯での、雑魚掃除、か」
ボス戦の前には雑魚がいる。
よくある話だと究子は思う。
アクションゲーでも、シューティングでも、はたまたシミュレーションでもお約束だ。
……そして、こういう場合、単騎無双と言うのもまた、お約束なのである。
「……小惑星の、間を、飛び回りつつ、って、感じだな」
ビームライフルを構え、戦場に飛び込んでいく究子。
どもり、舌の回りきらぬ口調に反して、その動きには無駄が……そう、まさに一切の無駄が無い。
そう、彼女の身体を動かしているのは、彼女ではない。
Tool-Assisted Superplay。一般的にTASと呼ばれるそれ。
物理法則、手持ちの装備、対象の身体能力や敵の行動予測……様々な『仕様』を分析し、それに合わせた『最適な行動』を算出するプログラミングツール。
ユーベルコードで生み出したそれ。そして操作対象は……自分自身。
クリア条件は、敵部隊の殲滅。単純な『ゲーム』だ。
ギリギリをビームカノンの一撃が掠めていく。本当に紙一重。それでも彼女の肌には傷一つつくことは無い。
『仕様』として『可能』であれば行えるのだ。それ以上のことは無い。
「そういう、もんだ、ろ、ぉうっ!?」
そしてプログラム任せなものだから、時として究子自身の反応も追いつかないほどの動きを噛ませることもある。
上ずった声をあげながら、ナパームの炎を背中でやり過ごし。
次の瞬間には、ビームライフルの閃光が、対ビームコートの及ばぬ装甲の間隙を、針の穴を通すかのように貫いていた。
大成功
🔵🔵🔵
キリエ・ニール
ゴリゴリと、小惑星食感ソイバーを噛み砕いて、一口お茶を飲んで。
さて斬ろっか。
アドリブ・絡み歓迎
コードを使用、200の刀剣を展開しストームダイバーで強襲。
刀剣を百振り程焼夷弾の迎撃に飛ばす。
第六感で焼夷弾が飛ばされる場所を予測し空中で落とす。
爆発し発生した炎、念動力で動かせるそうだけど…
衝撃波を炎に叩きつけ、散らし、弱まった所をこちらの念動力で押しつぶす。
残り百振りの刀剣は対機甲の剣に変化させ鎧無視…戦車の隙間、装甲の継ぎ目、するっと斬る。
かじった程度のメカニックだけど…ワープの間に構造は学習したから、なんとかなるかな。
どうしても通らない装甲は、刺突を放ちそれを起点に衝撃波を流し込み対処する。
ユナ・アンダーソン
いよいよね
相手は戦車……接近戦はさして得意ではないはず
一気に接近して潰す
私が先頭に立って敵の攻撃を受け持つわ
皆、ついてきて!
戦闘
オーラ防御を範囲攻撃を応用して広範囲化
激痛耐性、火炎耐性で攻撃に耐えながら先頭に立って仲間を護り
そのまま敵に突撃し接近戦に持ち込みUCで攻撃
マイクロブラックホールを纏わせた大鎌を振り回して
周辺の敵をなぎ払いします
皆に炎が向かわないようにしないと
あっつ!
でも、このぐらいへっちゃらよ
当ると痛いじゃすまないわよ!
アドリブで他の方との絡み歓迎
ぼりぼり、もぐもぐ。
「はひぇ、ひろーふぁ」
「キリエ、飲みこんでから喋って?」
「ふぁい」
もぐもぐ、ずずず、ごくん。
「……さて、斬ろうか」
「そうね、始めましょ」
齧っていたソイバーを、お茶と一緒に喉奥に押し込んで、キリエとユナが頷きあう。
宇宙空間でどうやって飲み食いしていたかとかは気にしてはいけない。
「相手は戦車……接近戦はさして得意ではないはず」
「だーね、一気に接近して潰すとしようか」
「おっけー、キリエついてきて!」
たん、と二人同時に足場の小惑星を蹴る。
ユナが前、キリエがその後ろ。
迎撃の砲火が襲い掛かってくる。
雨あられ。気付かれてしまった以上は、その物量は接近には大きな障害だ。
その砲撃を、ユナが聖者の光を以てしてその身ごと盾となる。
直線的なものは、それで十分だ。攻撃手である後ろのキリエには、届かせはしない。
「あっつ
……!……でも、このくらいなら!」
当然痛みはある。だが、後のリターンを思えば十分だ。
ギリギリまで耐える必要はない。キリエが仕掛けられる程度まで耐えさえすれば。
「ありがと、ユナ。……それじゃ、始めようかァ!」
直線的な攻撃では埒が明かないと踏んだのだろう。
四方八方から、念動力でコントロールされたナパーム弾が二人へと襲い掛かる。
ユナのカバーも間に合いようもないそれに対して、キリエは口角を上げて……。
――炎が、爆ぜる。
巻き上がった煙。……それを切り裂くようにして、キリエが飛ぶ。
その周囲には、何十では足りないのではと思うほどの、無数の刀剣が付き従う。
展開は間に合った。その半数は盾代わりに犠牲にしたが、残りこれだけあれば、斬り捨てるには事足りる。
肉薄。取り付いた。
懐に潜り込んでしまえば、他の敵機も誤射を気にして、少なくともすぐには撃ってこない。
上部装甲に飛び乗って、装甲の継ぎ目に刃先を叩き落とす。
いくらスペースシップワールドの強靭な合金と言えど、その『継ぎ目』であれば多少なりとも強度は落ちる。
そうなれば、普段なら無理でも力任せにぶち抜いてやることは不可能ではない。
この刀はもうダメになるだろうが、なに、予備はいっぱいあるのだから。
装甲の向こう側の機関部をも貫いた手ごたえを感じながら、キリエは戦車を蹴り、離脱する。
爆発の熱を頬に感じながら、後ろを見やればまた別の戦車の残骸がキリエを出迎えて、それを新しい足場にして。
「そっちも調子良さそうじゃん?」
「えぇ。当たると痛いじゃ済まさないんだから」
その残骸の上に立つユナと、視線が合った。
その手には大鎌。刃には、傷も血もオイルも何一つなく、ただ、すべてを喰らうかのような虚無があるのみ。
すべてを喰らう、マイクロブラックホールの刃。汝、触れることなかれ。この刃に断てぬもの無し。
「それじゃ、引き続き……」
「斬って斬って、斬りまくりますか!」
どこか無邪気な。それでいて残酷な笑みを浮かべて。
――四の五の無用。ただ、斬り尽くすのみ。
二人は再び戦車の亡骸を蹴り、次の獲物に狙いを定めた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ハヤト・ノーフィアライツ
【宇宙キター】の面々で参加、連携。
さて、ご挨拶しなきゃな。
【戦闘知識】を生かして連中の布陣を分析。
宇宙バイクに【騎乗】し、最も密集している場所を中心として【誘導弾、一斉発射、鎧無視攻撃、早業】を駆使し、指定UCを撃ち込む。
【範囲攻撃】で歩兵も巻き込んでいくぜ。
陽動も兼ね派手にやる。
弾幕を抜けた奴らには【カウンター】気味に宇宙バイクで【ダッシュ】し【踏みつけ】、【吹き飛ばし】攻撃。やれる位置ならレーザーブレードを構え【串刺し】に。
UC【ファルコン・ストーム】も使って撹乱に回ろう。
後は若い連中がなんとかするさ。
敵の攻撃は【戦闘知識、視力】で感知し【早業】で回避
無理なら【激痛耐性、武器受け】で耐える
月代・十六夜
【宇宙キター】で連携。
さてさて、流石に戦車はどうにもできんが、小細工ならまかせとけってな。
隠密してるやつに目が向かないように陽動と行きますか。
仲間のミサイルや漂うデブリを足場にして【韋駄天足】で【ジャンプ】。
ミサイルと共に一気に接近して、着弾の隙に最寄りの相手に低空ジャンプで接近して抜刀【フェイント】からの【虚張盗勢】で銃火器を盗む。
そのまま敵陣を跳躍による高速機動で撹乱しながら、暴れる味方に集中してる敵の武器を盗んで援護しながら【時間稼ぎ】。
ん、転移すると光るのか…つまり、光の結晶で閃光効果を適度にばらまけば転移【フェイント】として機能するってことだな、おっけーぽいぽい。
ヴィヴィアン・ランナーウェイ
【宇宙キター】で連携
まずはミサイルに合わせて敵陣に切り込みつつ、近場から潰しましょう。
●覚悟と●勇気を持って。ええ、味方を信頼し、敵の攻撃にも臆せぬ心槍に込めて突きましょうか!
一台潰したらUCを発動。
ほかの戦車の背後へ回り破壊。背後へ回り破壊。それの繰り返しです。
砲撃の飛んでこない砲台の、何が怖いというのでしょうか。
さて、手は休めませんわよ。奇襲で敵が混乱しているうちにできるだけ叩きます。
それこそが戦のセオリーですわ!
アマータ・プリムス
【宇宙キター】で連携
数ばかり多い敵、というのも厄介ですね
ですが当機の得意分野です
サポートはお任せを
戦闘開始と共にラケルナを取り出し【目立たない】様に行動開始
皆様が陽動してくださっている間に当機は背後に回り秘書装置を用いて【ハッキング】で【だまし撃ち】
敵と味方の識別を混ぜてしまいましょう
「これも嗜みというものです」
混乱が生じ絶好のタイミングを見計らいUCを発動
イーリスを取り出し【楽器演奏】と共に【歌唱】
当機の役目は邪魔な歩兵を倒し本命の戦車への道を作ること
歌声の【衝撃波】による【範囲攻撃】で歩兵たちを吹き飛ばします
「さぁ、道は作りました。あとはどうぞ存分に暴れてくださいな」
「さて、俺達もご挨拶しなきゃな」
隼の名を冠する宇宙バイク。そのコンソールでは、幾つもの光点が明滅を繰り返している。
あるものは動き、あるものはぶつかり合い、そしてまたあるものは消えていく。
猟兵の攻勢は、素早く、そして激しかった。
画面上の反応が一つ消えるたびに、視界の端で爆発が起こる。それも次から次へと、矢継ぎ早に。
これ自分たちの出番ないんじゃないのか?
いやいや、決してそんなことは無いと、ハヤトは画面の一点を見つめた。
戦闘は広範囲に及んでいる。
そして結構な数の人数の猟兵が参戦しているとはいえ、各々が個々の判断で攻め込んでいる以上、どうしても攻め手の『穴』は発生する。
そして警備網に穴を作るような馬鹿はいない。反応が無いのは、大方息を潜めて気を伺っているのだろう。
こんな戦況で巣穴から出てきたところで、狩られるのがオチだからだ。
「それじゃ……お前さん方、準備はいいかい?」
「えぇ、始めると致しましょう!」
「小細工ならまかせとけってな」
ハヤトがバイクの後方に目を向ければ、そこに掴まるのは焦げ茶の髪を束ねた青年と、赤い髪のお嬢様。
彼ら……月代・十六夜(韋駄天足・f10620)とヴィヴィアンの様子に満足げにひとつ頷くと、ハヤトは愛機の操縦桿を強く握り込んだ。
「派手にやろうかねぇ……!」
ミサイルハッチ、オープン。
愛機から放たれたミサイルが、小惑星帯に殺到していく。
ぶつかる。爆ぜる。雨あられと降り注ぐ。
戦車部隊への命中弾としては、それほど多くはだろう。
ただでさえ遮蔽の多い空間に身を潜められているのだ。ミサイルの多くは、小惑星に着弾している。
だが、それで構わない。
直撃はせずとも、足場の小惑星に当たれば揺さぶることはできるし、何よりも「このような派手な攻撃を仕掛けてくるやつがやってきた」と知らしめることこそが重要なのだから。
余裕があれば穿っても見せようが、あくまで仕事としては『陽動』だ。
後の事は若い連中がやってくれる。そう言うことになっている。
「おーっほっほっほ!私が、来ましたわ!!」
若い連中が(高笑いと共に)やってくれる。
ミサイル着弾の爆発をバックに、きらーんと光るお嬢様。
誤射などないと、最短距離を突っ切ってきたヴィヴィアンは、既に手近な一台の背後に陣取っており。
ぶち抜いた。
動揺もツッコミも置いてけぼりにして、まず一つ。悪役令嬢は空気を読まないのだ。
新手と言う事実を戦車部隊が認識する前に、もう一つ。さらに次へ。
次々と、一体一体貫いていく。
混乱しているうちにできるだけ。奇襲と言うのはそう言うもの。
そして、その混乱をできるだけ長引かせるのも、奇襲の一つである。
「流石に戦車そのものはどうにもできんが……」
ヴィヴィアンを狙う戦車の一台。そこに軽い動作で降り立った十六夜が、何か一つ、腕を動かすのを他の戦車が見た。
攻撃?いや違う、それにしては動作が短すぎるし、戦車も無事に動いているように見える。
跳躍する十六夜。何もなかったかのように照準をつけ直す戦車。
だが、その戦車の主砲が、あらぬ場所からビーム粒子を漏出させるのが見えた。
満足そうに笑みを深くする十六夜。
その手の中では、小さな機械部品が踊っていた。
さすがに銃火器と言っても、戦車の主砲そのものをかっぱらうのは無理がある。
それでも、少しだけパーツに手を出すことくらいなら、やろうと思えば不可能でもない。
もちろん、中から人が出てこようものなら、そちらこそ盗ってやればいいだけの話だ。
ヴィヴィアンが一撃離脱で暴れまわるのなら、十六夜はそれの援護。
彼女が捉えられないよう、あらゆる手段を用いて妨害する。
それでも、いかんせん数が数だ。ハヤトの弾幕と十六夜の早業を以てしても、すべてをカバーしきるのは簡単ではない。
「(数ばかり多い敵、というのも厄介ですね)」
もっとも、それが当機の得意分野なのですが。
三人の勇戦の影で、ただ一人、蒸気式の端末を弄るメイドの姿があった。
彼女……アマータの外套を羽織ったその姿は、他の面子が派手に動き回っているのもあって、誰も気づいていない。
残る三人ですら、行動しているのは知っていても正確な場所は把握できていないだろう。
「これも嗜みというものです」
端末に命令を落とす。
ハッキング。
技術の発達した宇宙世界の歩行戦車。ある程度の電子戦対策は当然してあるだろうが、根本的に違う技術を不意に使われては、それも無力。
ヴィヴィアンと十六夜を狙っていた戦車の砲口が、困惑げに揺れる。
その原因は、照準システム。
無理もない。突然に、他の味方機までも『攻撃対象』と認識し始めてしまえば、混乱もしよう。
次々と、戦車のハッチが開いて歩兵が出てこようとするのが見える。
成程、戦車のセンサーには頼れないと、機体を捨てて迎撃する腹積もりらしい。
だが……。
歩兵が出てくるその瞬間。それは明らかな隙であり、こと相手が焦っている状態では、なおの事。
届かせるのは、容易。
「――聴くだけではなくその身体に。この歌を届けましょう」
指が、ギターの弦を弾く。喉が震える。
本来、空気の『振動』である音は、真空中で伝搬することは無い。だが、尋常の者でない、ユーベルコードの歌声であれば、その法則も当てはまることは無い。
衝撃波を、叩き込む。守ってくれる戦車の装甲も無い歩兵を、次々と弾き飛ばす。
「さぁ、あとはどうぞ存分に暴れてくださいな」
歩兵はこちらで潰す。後は機能不全の戦車のみ。
アマータが身を隠した隕石の反対側で、また一つ、戦車の爆ぜる音がした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『少佐専用の青の突撃騎士』
|
POW : 見せてもらおうか、新しい相手の実力とやらを!
【全武装の一斉発射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : …ついてこれるかな、蒼い稲妻と呼ばれたこの私に!
【新人類とも呼べる胸囲的な感応能力】に覚醒して【リミッターを解除した高機動モード】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : これ以上はやらせんと言っている!
【自身の強い意志】から【感応波】を放ち、【戦慄するプレッシャー】により対象の動きを一時的に封じる。
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
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●蒼雷鳴リ響ク
「まさか、こうももたんとはな……」
やれやれと口をついて出た声は、自分でも驚くほどに苦々しかった。
攻撃の報から、それほど時間は経っていない。
決して、基地内の同志たちの動きが遅かったわけではない。
……単純な話だ。敵が早く、そして強かっただけの事。
大勢は、既に覆しようがないほどに決していた。
『少佐……!』
「脱出準備を急がせ、出撃準備中の鎧装騎兵部隊はそのままシャトルの護衛につけ。遺憾ながら、この基地は放棄する」
『し、しかし貴方は
……!?』
「連中の足を止める。出るぞ」
有無は言わせない。一方的に告げて、愛機に火を入れた。
……無駄な足掻きだと思う。
何人いるかもわからない敵に攻め込まれ、展開していた警備部隊は秒殺。
この状況で、脱出に成功する者が果たしてどれだけいる事か。
成功したところで、どこへ行けと言うのか。
そして、自分とて……奴らから果たしてどれだけの戦力と時間を奪えることか。
「(しかし、ただ終わるだけにはいかん)」
Stand by.
Stand by.
Stand by.
――『Launch』
電磁加速カタパルトのGを身いっぱいに感じながら、蒼い稲妻が宇宙へと駆ける。
『き、基地内より敵性反応!』
通信機越しに、解放軍の兵士からの上擦った声が聞こえた。
遠い敵基地の発進口。小さく何かが光るのが見えた。
『アサルト・キャヴァリアー一機、急速接近!』
『は、速いっ!?一般機の約三倍の速度で小惑星帯を突破中!接敵まで想定約三十秒!』
『識別出ました!【GRR-06S ブラウエルフォーゲル】……【帝国の蒼い稲妻】ですっ!!』
次々とまくし立てられる情報が猟兵達の耳に飛び込んでくる。
小惑星帯の間隙の向こう、まだ動く点にしか見えないそれから、一筋のビームの閃光が走る。
何が三十秒だ。猟兵の誰かのぼやきが聞こえた。
見る見るうちに大きくなっていく、動く点。
その正体は、全高3メートルほどのウォーマシン……。
……否。あれは有人兵器。『突撃騎士』と称される機械鎧、鎧装騎兵の類だ。
全身を蒼く塗られた蒼騎士が、ビームライフルを手に猟兵へと牙を剥く――。
草野・千秋
これまたロボットアニメを想起させる敵ですね
こっちだってこれ以上はやらせはしないッ!
誓ったんだ、全ての世界に平和をもたらすって
何故なら僕は人々の信頼を背負うヒーローだからだ!
ダムナーティオーは進化することを辞めない!
勇気をもって戦いに挑む
戦闘は2回攻撃と範囲攻撃を主軸に
怪力でパンチキックしたり投擲で持ち上げて投げたり
武器改造で雷属性の属性攻撃も付与
僕の攻撃は鋼をも貫き通す!
敵からの攻撃は第六感でかわすか
盾受け、武器受け、激痛耐性で耐えしのぐ
怪力で敵の武器を捻じ曲げてみようと試みる
常に先頭に立って仲間を守りかばう
UCも駆使
喜びの島ではない……骸の海へお前を送る!
連携アドリブ歓迎
メイスン・ドットハック
【WIZ】
歴戦の勇士、というやつじゃろうのー
じゃけど、如何に勇敢に戦おうと無駄、無駄なことじゃろーのー
敗戦は覆らないという言葉は飲み込み、戦闘態勢
ユーベルコード「倫敦は霧に包まれて」を発動し、電脳AI「パープルミスト」を展開しておく
攻撃は電脳魔術によるミサイル【誘導弾】による【一斉発射】や、【罠使い】【地形の利用】【破壊工作】をフル活用した電脳機雷を活用する
プレッシャーによる行動阻害を受けたら、パープルミストに自分の意志とは別の電脳ジャミング爆弾を、敵の機動上に作成させ炸裂させる
動きが止まったら、感応波に反応して爆裂する電脳爆弾を大量発生させ、大爆裂を狙う
アドリブ絡みOK
「これまた、ロボットアニメを想起させる敵ですね……」
千秋が独りごちる。
作戦前に頂いた宇宙食と言い、本当にアニメの世界に飛び込んできたかのように錯覚もする。
……だが、これは現実。異なる世界で本当に起こっていることなのだ。
だから……。
「こっちだってこれ以上はやらせはしないッ!」
誓ったのだから。すべての世界に平和をもたらすと。
断罪の戦士が、蒼き稲妻を迎え撃つ。
「(歴戦の勇士……。じゃけど、如何に勇敢に戦おうと無駄、無駄なことじゃろーの)」
二つの騎兵がぶつかり合う様を、メイスンはどこか冷めた目で眺めていた。
この戦いの行方は、とっくに決まり切っている。
少なくとも、メイスンの目にはそう見える。
口にこそ出さないものの、敵の敗北は決定的だ。足掻いたところでこの猟兵の物量はそうそう覆せるものではあるまい。
それでも、蒼い機体は決して一歩も引こうとはしていなかった。
先んじて交戦し始めた千秋との戦闘は、千秋が押されているように見える。
格闘戦を選んだ千秋に対し、その近接戦能力を早々に警戒し始めた敵は、ビームライフルを主体とした射撃戦に切り替えた上、
ただでさえ宇宙空間の仕様を前提とした機動力は、千秋のそれを大幅に上回っている。
……ならば、こちらからも。
情報取得、行動予測。
メイスンの周囲に散布された霧状のそれは、細かな電脳システムの集積体。
取得、取得、取得。――算出。電脳ミサイル、斉射。
現実世界へと現出した熱源が、千秋を追う敵機に殺到する。
だが、奴の反応は早かった。
ミサイルの接近を見て取るが早いか、ビームライフルを照射。薙ぎ払うようにミサイルを一つ残らず叩き落としてみせる。
奴の顔が、メイスンを見た。瞬間、蛇に睨まれた蛙か何かのように、メイスンの身体が寒気と同時に強張り始める。
「(なんつープレッシャーじゃ……)」
感応波。事前情報では仕入れていても、それでも身に受ければ身体はどうしても反応する。
その中でも、メイスンのミストはその仕事をしっかりとこなしてくれる。
取得、集積、反映、構築――。
得意距離の取り合いになりつつあった千秋との戦闘を放棄し、メイスンへとターゲットを切り替えた突撃騎士が、突如として急制動をかけた。
敵の目の前の空間が、爆ぜる。
相手の感応波の波長に反応して起動する、電脳技術の粋を込めた機雷。
ミストによる情報収集と、メイスンの電脳魔術を以てすれば、こういう芸当もできる。
動きが一瞬止まった。追撃をかけるかと敵を見た千秋は、だが相手のその顔を見て直観する。
装甲越し、センサーの奥に見えた気がしたその光は、決して迷いの色は無かった。
ある種、自分と同じ……無茶をも通す覚悟と、勇気の目のように見えて。
「まずい……っ!」
「……!」
突撃騎士の背部スラスターに、再び火が入る。
フルスロットル。何のためらいも無しに、霧の中へと突っ込んでいく。
頭部バルカン、斉射。進路上の機雷を次々と弾丸で炸裂させ、それでも掃除しきれないものは、シールドを使って押し進み、左右からの爆発は推力で強引に振り切る。
霧を、超えた。
ボロボロで使い物にならなくなったシールドを放り、ビームサーベルを発振させて無防備なメイスンへと振りかぶる――!
「うぉぉぉぉぉっ!!!」
間一髪だった。
雄叫びと共に、千秋がその斬撃の間に割って入る。
じりじりと、構えた千秋のシールドが、サーベルの熱に焼かれるのを感じた。
突撃騎士のスラスターの火が、さらに強まる。
騎士の巨体の大質量と推力。決して小柄ではない筈の千秋の身体は、後ろにいたメイスン共々強かに弾き飛ばされることになった。
だが、弾き飛ばされただけだ。
間に合っていなかったら、確実にメイスンの身体は両断されていたに違いない。
それを思うと、被害は十分に軽減できたと言えるだろう。衝撃に負けた腕が酷く痛むが、安いものだ。
「だ、大丈夫ですか……?」
「なんとかのー……」
まぁ、シールドを持って行っただけでも十分か。
宇宙空間を流されながら、千秋の背中越しに敵機を見たメイスンの目には、即座に波状攻撃を仕掛けていく他の猟兵の姿が映っていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ヴィクティム・ウィンターミュート
さーてさて、エース様のご登場ときた
蒼い稲妻の名に相応しいスピードでしたよ、少佐殿っと
挨拶はここまでにして…やろうか?
つっても俺はお前とバチバチに戦う気は無いよ…そうだな
「一発だけだ」
それでそれのやることは終いだよ。シンプルだろ?
なんだよ、警戒してんのか?
蒼い稲妻ともあろうものが、格下のクソガキ相手にビビってる?
オイオイ、さすが惨敗した帝国だな
所詮は敗者、猟兵は怖いか?ん?
なんて具合に【挑発】して、UCの発動を促す
俺のUCも準備、発動予知完了
ウィルス射出っと…ダメージの無いカスみたいな攻撃は気にも留めないだろ?
まあまあ、この後が大事だ
お前の強力な覚醒
『反転』しちまったら、どうなるんだろうなぁ?
リア・ファル
SPD
アドリブ共闘歓迎
真の姿を解放:機動戦艦ティル・ナ・ノーグそのもの
来たね、稲妻!
戦闘が一機のオブビリオンの性能の善し悪しだけで決まるなら、
この戦いはとうに終わっているさ!
「資金消費……クラウド接続、一時リソースを解放」
リアの周辺空間が歪み始める
「固定時間を300秒で設定。……機動戦艦ティル・ナ・ノーグ、通常空間にマテリアライズ!」
他の猟兵をフォローしつつ、攻撃
UC【封絶の三重錨】を使用して相手を押さえ込む
隙が出来たら、主砲の重力砲を撃ち放つ
「照準良し! グラヴィティバスターカノン、てーっ!!」
今を生きる誰かの為に、骸の海へ退いてもらおう!
(技能:援護射撃、戦闘知識、マヒ攻撃、スナイパー)
アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
……よくわかんないけど、稲妻って呼ばれるくらいすっごく早い、のかな?
ならマリアは、光の速さを見せてあげる。
『光あれ』で、身を守りながら撃ち抜くよ。
念動力で足を鈍らせて、誘導弾で逃げ道を封じるように狙ってみるね。
真の姿でサイキックエナジーもいっぱいだし、今のマリアなら、きっと出来るはず……!
一機しか出てこないってことは、きっと仲間の人達を逃がそうとしてるんだろうけど……
ごめんなさい。あなた達が今も「帝国」なら、逃してあげるわけには行かないの。
時間は、あげない。あなたを落として、残りの人達も捕まえないと。
速い。『稲妻』の通り名は、決して誇張表現などではない。
アヴァロマリアは、内心で舌を巻いていた。
結晶の翼から取り込まれる莫大なサイキックエナジー。
出し惜しみも無く放たれる無数の追尾光線。
それを以てしても、『稲妻』の速さは圧倒的だった。
エナジーの光線は、相当な高速で飛翔する。
そして、マリア自らの意思で、思いのままに相手を追尾する。
その能力、そのスペックに決して偽りはない。
ただ、それはあくまでもマリアの意思だ。
マリアが認識し、目標を定め、追わせる必要がある。
それこそが、突撃騎士を完全に捉えることが出来ない要因だった。
相手の反応と軌道が、マリアの意思決定速度を上回ってしまえば、後手になったマリアは、光線を『追わせる』事しかできない。
「あぅ……っ!?」
肉薄を許した。マリアが光剣を構えるよりもより早く、突撃騎士の蹴りが突き刺さる。
相当な衝撃ではあるが、致命傷にはなり得ない。体勢を崩し吹き飛ばされたマリアに、突撃騎士が更にサーベルを構えて……。
「グラヴィティバスターカノン、てーっ!!」
その眼前を、強烈な重力波が駆け抜けた。
マリアと騎士が見上げた先には、一隻の機動戦艦の姿があった。
ティル・ナ・ノーグ。AIであるリアの、本来の居場所であり、リアそのものとも言える船。
虚数空間に封じてあったそれを、今この瞬間、通常空間に現出させる。
リアの脳裏では、カウントが始まっていた。
287……286……285……。
現出可能時間、300秒。現出完了後、10秒で高速チャージを行って主砲を叩き込んだ。
残りの時間で、どれほどの戦いができるか。
「さすがは稲妻……!だけど、戦闘が一機のオブビリオンの性能の善し悪しだけで決まるなら、この戦いはとうに終わっているさ!」
『その通りだ』
低い、男の声がした。
少佐と呼ばれる、あの突撃騎士のものだろう。オープンの回線で、返答を返してきたのだ。
「だったらわかるだろう……一機だけで何とかできる状況じゃないってことに……!」
『理屈ではないのだよ……!』
「っ……!防護フィールド展開!弾幕と同時に回避パターンランダム再生!」
ビームライフルが唸り、戦艦の側舷装甲を抉っていく。
火力のぶつかり合う艦隊戦は元より、対騎兵の戦闘でも戦艦の火力投射と言うものは十分な脅威となりえる。
だが、その騎兵がエースであったならば。
小回りに欠ける戦艦は、懐に入られれば終わる。強いが脆い、諸刃の剣。
だからこそ、突撃騎士は最優先目標をリアの船に定め、リアはこれ以上近づかせまいと弾幕を張る。
体勢を立て直したマリアからの再びのレーザー放射もあり、決定打は許さずにいた。
だが、それでも撃ち込まれたビームは確実に艦の装甲を抉り、その度にリアの視界が揺れ、画面にレッドアラートを灯す。
抑え込む、どころの話じゃない。
たった一機。仲間を逃がすためであろう、誰も連れず、ただ一機。
ただそれだけの筈なのに、猟兵の全力を前にくらいついて見せる敵の気迫に、マリアは完全に気圧されていた。
「リアお姉さん……!」
警告音がけたたましく鳴り響く。ぎらついた赤が目に痛い。
致命弾はまだだ。
それに、攻撃がこちらに向いているということは他の猟兵はまだ安全だ。それは良い。
だが、このままでは……下手をすれば沈む。
「このままじゃ……!」
『いーや、充分だ。よく持たせた』
機銃座が潰され、ティル・ナ・ノーグの懐が開く。
そこへ至る道を遮るかのように、一発のデータ塊が放り込まれた。
「蒼い稲妻の名に相応しい戦いぶりですねぇ、少佐殿」
「……!」
開かれた回線ではない、突撃騎士に直接放り込まれる無線。
軽薄そうな男の声がする。
「大物食いの前に、俺とも少し遊んでくれよ。もっとも、無視すんなら後ろからズドンだけどな」
手ごろなデブリの上に立つ、紫ゴーグルの黒マント。
「なぁに、時間は取らせねぇよ。バチバチに戦う気は無い……そうだな」
一発だけだ。
黒マント……ヴィクティムは、指鉄砲を突き付けて不敵に宣言する。
「それとも。蒼い稲妻ともあろうものが、格下のクソガキ相手にビビってる?ん?」
「……良いだろう。乗ってやる」
「嬉しいねぇ」
交わす言葉は少ない。
挑発に機嫌を損ねたか、単純にこちらを脅威とみなしたか。
だが、乗ってきた。その結果だけで、ヴィクティムにとっては十分だ。
突撃騎士の機体が反転し、こちらに猛進してくる。
予測通りの動きだ。
行動パターン、コードの発動タイミング、仕掛ける動きの癖。
それを完璧に『データ』として頭に叩き込むために、ここまであの二人に持久戦を強いたのだ。そうでなくては困る。
無論、予測できたところで身体が追いつけなければ意味は無い。
一発。……そう、この一発対応してみせるのがやっとだろう。
デブリを蹴る。その瞬間、ライフルの光芒が先ほどまでヴィクティムがいた足場を焼いた。
サーベルが発振されるのが見える。左腕を翳す。
防護障壁、最大展開。同時に身を捩る。バチバチと、障壁の上を流れていくサーベルが嫌な音を立てる。
どこか回路が焼き切れたかもしれない。そんな事を思った。だが凌いだ。受け流した。
勢いで回る身体が、後ろへと過ぎ去っていった突撃騎士を捉えた瞬間に、右手を翳して電脳の弾丸を放る。
命中を確認する暇はない。当たったと信じる他ない。
「っし、引くぞ!」
「で、でも
……!?」
「心配すんな、奴は追ってこねーよ」
現界時間を超えて、疲労困憊の体で人型で漂うリアの首根っこを引っ掴んで、流される前にヴィクティムは戦場を離脱していく。
寄り添うように離れていくマリアの心配をよそに、安全に離脱できたという一点が如実に彼の言葉と成果の事実を語っていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
パル・オールドシェル
【PW(分割可)】
逃しはしません。
殲滅戦は私の為すべきではありませんが、ここで禍根を逃せば戦火はまた人々を焼くでしょう。
私は祈ります。争いの火種なき世を。
私は祈ります。帝国の恐怖なき宇宙を。
そのために為すべきは唯一つ。旗艦として、星歌隊全艦に命じます。
帝国の脱出艇を追撃せよ、と。
そして全艦載騎に命じましょう。かのアサルト・キャバリアーを迎え撃つ同胞、その援護を行えと。
単騎では決して敵うことのない弱兵であれ、百を越える数で包囲連携を行えば、たとえ全騎が撃ち落とされようとそのとき生じた隙はきっと我が戦友の皆さんが有効に利用してくれることでしょう。
願わくば貴方の戦いの終局が安らかでありますように。
フィーナ・ステラガーデン
【PW(分割可)】
でたわねやたら格好良いやつ!
宇宙では杖に『アイテム:魔力の篭ったルビー』をはめて
杖にのって移動するわ!なんか止まってたら撃たれそうだわ!
高速移動で応戦するわ!
(騎乗スキルなど無い。杖は魔力を込めればフィーナが乗りこなすかは別として早くなる。)
ひー!ひー!
無駄に早いわねこいつ!?
(『属性魔法』で火球を飛ばすなど牽制)
当たらないならあたり一面爆発させればいいのよ!
いくわよ!フィーナスペシャルーー!!『全力魔法UC』
相手がそのまま爆発に巻き込まれれば良し!
あたり一面を爆発させて煙幕代わりにするわ!
私の攻撃が当たらなくても仲間が踏み台にしてくれるわ!
(アレンジアドリブ歓迎!)
ユーノ・ディエール
【PW(分割可)】
アドリブ連携歓迎
敵はエース――望む所です!
開幕で虹界曙勁を発動し強化した全武装一斉射
仲間と連携して敵を追い込みます
双方の弾幕である程度動きを制限出来るでしょうが、
合わせて駄目押しの念動力で周辺のデブリを集結、
奴の周囲に放って動く軌道を更に絞りましょう
幾ら早くても、どこから攻めてくるかが分かれば――当てられる!
仲間の最大火力攻撃に合わせ、敵が回避機動を取った所を狙って、
右肩のインペリアルデトネイターを展開
念動力で可能な限り奴の動きを拘束して――この一撃に全てを賭けます!
直撃しなくても、四肢の一つさえ捥ぎ取れればそれでいい
もう戦争は終わりました……あなたの居場所は、ここでは無い!
ミハエラ・ジェシンスカ
【PW(分割可)】
蒼い鎧装騎兵……ヤツか!
こうして相見えるのは2度目だがやはり速いな
だが!
引き続きフォースレーダーによる【情報収集】
敵の捕捉及び煙幕内での視界代わりに観測データを味方と共有
敵の感応波に対しフォースマインドトリックによる緩和を試みる
精神に干渉するエナジーをぶつける事での相殺……【催眠術】のちょっとした応用だ
以前の戦いで波形は観測済み
悪いが精神干渉はそちらの専売特許ではないと、そう言わせて貰おう
以後は【見切り】【武器受け】で攻撃を捌きつつ【邪剣開帳】を狙う
与り知らぬ事ではあろうが既に一度見せた技だ
貴様程の騎士であれば対処は容易かっただろう
貴様が忘却(オブリビオン)でさえなければ、な
天乃河・光
【PW(分割可)】
帝国の蒼い稲妻……知ったのはごく最近だけど、なるほど噂に違わぬ速さのようだね。
でも、勝つのは私たちさ!
支援は十分なようだからね、私は接近戦を挑むよ!
機体越しに感じるプレッシャー……伊達じゃないようだけど、それだけじゃ私の勇気は止められないさ!
意志と意志のぶつかり合いで高まった「サザンクロス」でビームを打ち払いつつ、他の仲間の所へ行かせないように出来るだけつかず離れずの距離を維持する。
そして蒼い稲妻の隙を、動きの鈍るその瞬間を狙って、溜めに溜めた光を一気に放つんだ。
人力で振ってるからかな、斬撃は光の速さには遠く及ばないからね。当てる工夫をするよ!
「(追いませんか……)」
蒼い稲妻と呼ばれる突撃騎士と、猟兵達との闘いは熾烈を極めていた。
圧倒的に数で勝る猟兵の攻勢に、単騎ながら一歩も引かず、時には押し込んですらみせる勇猛ぶりを見せつける突撃騎士。
その様をパルは俯瞰し、そして流れていく幾つもの光の帯を見た。
それは、幾つもの艦だ。
基地の制圧に乗り出した解放軍の船もいれば、パルが指揮する無人艇の姿もある。
パルが自らの艦隊に命じたのは、脱出艇の追撃。
ここで火種を逃がせば、後々の禍根になりかねない。それが故の。
蒼い稲妻とて、その存在には気づいていない筈が無かろう。だが、彼は追うことはしなかった。
きっと、仲間を見捨てたということではない。
わかっているからだ。目の前の危機に気を取られたその瞬間、墜とされるのは自分だと言う事実を。
そうなってしまえば、この全軍が追撃に乗り出すことになる。
だからこそ、追撃部隊はあえて行くに任せ、自らはこの場に残り続けて猟兵を引き受けようと言うのだ。
「ンな呑気に観察してないでたーすけてーーー!?」
思案に耽るパルの耳に飛び込んでいるフィーナの悲鳴が、思考を現実へと引き戻す。
そのフィーナはと言うと、すごい勢いでアステロイドベルトの間を飛翔していた。
それはもう超高速で、杖に跨ってすっ飛んでいた。
さらに言えば追われていた。
「アンニャロやたら格好良い上に無駄に速いわねコイツ!?」
速度だけで言えば、フィーナが決して負けているわけではない。
だが、その軌道のコントロール技術に絶対的な差があった。
ただでさえ障害物の多い小惑星帯、高速で飛び回れば隕石と交通事故をかまして、それだけで命にかかわる可能性だってある。
時折ぶつかりそうになりヒーコラ言っているフィーナと、障害物を物ともしない縦横無尽の機動を見せてくる突撃騎士の追いかけっこ。
振り切るのはどう考えても無理だ。
「いや、一応私達だって助けたいとは思ってるんだけどね!?」
牽制に飛んできたビームライフルの一撃を弾き飛ばしながら光が弁明する通り、決して他の面子もサボっているわけではない。
ユーノに至っては念動力でぶつかりそうな隕石退けたりして助けてたりもするんだぞ。気付いてないみたいだけど。
単純に、あまりの高速機動に追いつくのも一苦労なうえに、牽制までしてくるものだから付け入る隙がほとんどないのだ。
「こうして相見えるのは2度目だが、やはり速いな……だが」
その中で、ミハエラは相手の違和感に気付いていた。
敵の左脚部。動きがぎこちない。
本来、宇宙空間の戦闘と言うものは、推進剤は極力温存すべきものである。
何故ならば、『足で帰る』と言うことが出来ない以上、スラスターの推進力を失ってしまえば、ただ慣性に流され宇宙を漂流することになるからだ。
その中で生み出されたのが、AMBAC――『能動的質量移動による自動姿勢制御』。
手足をはじめとする可動肢を移動させることによって、推進剤を用いずに姿勢制御を行う手法である。
的確なAMBAC制御と『隕石蹴り』による、燃料を用いない推進力。
特にこの暗礁空域における継戦能力と機動力を支えるこの技術を、かの蒼い稲妻が会得していない筈がない。
その筈なのに、左脚がほとんど動いていないのを、ミハエラは見逃さなかった。
原因は類推がつく。先の猟兵が放った一撃が、左脚に命中していたのだ。
物理的なダメージこそほとんどないが、そこに潜んでいたウイルスが、着実に影響を及ぼし始めていた。
「ユーノ、パル」
「わかりました。相手はエース……ですが、望むところです!」
「全機、援護機動。攻撃目標、敵アサルトキャバリアー」
「はーーやーーーくーーーー!!!」
追われているフィーナも、そろそろ限界が近い。
突破口は見えた。仕掛けるなら、今しかない。
ユーノのアームドフォートが火を噴き、パルの操る人型無人兵器が殺到していく。
突然の横槍。
なおも蒼騎士は身を翻し、迫る無人機を切り伏せ、レーザーを隕石で凌ぎ、殺到するミサイルはバルカン砲の斉射で叩き落とす。
無人機をことごとく犠牲にしても、それでも支払った価値は十分だ。
「進行ルート、想定通り」
「ありがとう、パルさん。……ミハエラさん!」
「任せろ」
こちらに向けられた殺気が、プレッシャーとなってフィーナ以外の4人にも襲い掛かる。
だが、それはミハエラが遮断する。
すでに一度、過去に遭遇した相手だ。その脳波パターンはデータに入っている。
なにも、念動力をあやつるのは敵だけではない。波長に合わせた防御波。
防ぎきるのは簡単なことではないが、それでも現実的には可能なことである。
なおも迫るライフルの光芒は、光の担当だ。
輝剣サザンクロス。意志の力に呼応して輝きを増す刃が、仲間を傷つけさせて溜まるものかと、光の弾丸を打ち払う。
「フィーナさん!そのまま真っ直ぐ!どうにか持ちこたえてください!!!」
「うぉぉぉぉぉあぁぁぁフィーナスペシャルーー
!!!!」
なおも追いすがり、あと少しでビームサーベルの間合いに入らんとする蒼騎士。
必死の形相で、フィーナが後方に全身全霊の火炎魔法を叩き込んだ。
爆発。
一拍おいて、濛々とたちこめる煙と、それを包むかのように漂う小惑星のトンネルの中を、フィーナと突撃騎士が抜けてくる。
「うっそぉあれ避けるの!?」
「だが、捉えた」
「むぎゅ」
フィーナの後頭部を踏み台にしながら、ミハエラが肉薄する。
徹底的に侵攻ルートを絞り込んだ。タイミングも合わせて、視界も一瞬だが潰した。
ここまでやって、外すわけにはいかない。
サーベルを振りかぶった突撃騎士の手首が返る。ミハエラの真紅の刃が振り落とされる。
光刃がぶつかり合う、激しい光が散った。
初撃、凌がれた。だが。
――隠し腕、展開。
あらぬ方向に打ち払われた刃に加えてもう二本、続けざまの斬撃が、飛ぶ。
「与り知らぬ事ではあろうが既に一度見せた技だ。貴様程の騎士であれば対処は容易かっただろう」
そう、これがオブリビオンでさえなければ。
離脱の隙は与えなかった。今度こそ、不十分な体勢で受け止めた蒼騎士の動きを、抑え込んだ。
「――この一撃に全てを賭けます!」
「そうさ、私達の勇気は……止められない!」
その気を逃さず、迫るユーノと光。
突き出されるパイルバンカーと輝く刃。
体重移動は間に合わせない。スラスターを吹かすのが見えたが、それよりも速く。
――結果として、直撃は叶わなかった。致命打には届かなかった。
だが、この5人の力と知恵を結集した攻撃は、確かに蒼い稲妻の右腕を、ライフルごと捥ぎ取って行った。
鳴り響く雷鳴は、少しずつなれど、確かに収束へと向かっていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヴィヴィアン・ランナーウェイ
【宇宙キター】で連携
どんな理由があろうとも。
かつてこの世界を危機に陥れた以上同情の余地はありません。
悪をなした者は、裁かれるべきなのです。
と、何となく言ってみました。
思い当たる記憶はないのですが。
さて、敵の動きは速く、私の足をもってしても追いつけないでしょう。
そもそも宇宙空間ですしね、ここ。
で、あるならば私に出来ることは1つ。
他の方の動きに合わせて、この槍を投げるだけ。
我が●覚悟の槍は投げれば必中。
とはいえ視認できなければ意味が無いので、そこら辺の支援はほかの皆様にお願いしましょう。
丸投げ?いいえ信頼ですわ!
私は当てることにのみ注力します!
アマータ・プリムス
【宇宙キター】で連携
同じ機体を以前も拝見しましたね
では、今回もやらせていただきます
UCを発動して操作権をネロへ
これでリミッターを外されても追いつけます
それにこちらには頼もしい味方もいますから
「ご自慢の機動力、潰させていただきますよ」
皆様の活躍で動きが止まった所に当機はスコパェの仕込み刀を引きぬき張り巡らされたワイヤーを足場に接近し斬りかかる
「二人分の意思をご自慢の感応能力で感じることができますか?」
操作権を当機とネロで随時スイッチして攻撃を察知させないよう動く
隙をつき首を狙う【フェイント】をかけ【だまし撃ち】で銃の破壊を狙う
「あとは続く方にお任せしましょう。当機の役割はここまでです」
ハヤト・ノーフィアライツ
【宇宙キター】の面子と。
それじゃま、手合わせ願おうか、少佐殿。
【戦闘知識】で数手先までの予測を立て動く。
その上で、【早業、ロープワーク】を駆使して小惑星群の間に【マイクロチェーン】を張り巡らせ、
進路妨害の仕掛けをしておく。
気休めだがちょっとは役に立つだろ。
その上で自分は宇宙バイクに【騎乗】。熱戦銃やチェーンによる撹乱と牽制と【空中戦】を織り交ぜながら、
位置とタイミングを見計らい【早業、カウンター】を駆使して指定UCを発動。
やっこさんを捕まえに行くぜ。
あっちからの攻撃は【戦闘知識】で予測し【早業】で回避。または【グラップル】で受け流し。
困難なら【武器受け、激痛耐性】で防御。
時代は変わるのさ。
月代・十六夜
【宇宙キター】で連携。
流石に真正面から機動戦闘でそれ専用の輩に勝てるとは思えんな。
ということで、仕掛けは粒々ってな。
戦車の残骸やらデブリやらを予め【ジグザグフィールド】のワイヤー陣でつないで、即席のトラップフィールドを設置。
相手の攻撃から逃げるように【韋駄天足】で逃げ込んでいく。
殺傷力もないワイヤーだが、こっちは【韋駄天足】の【ジャンプ】で【空中戦】の足場として利用、相手からすれば引っかかれば繋いだデブリが不規則な動きをするダメージは無いが面倒くさい罠に仕上がってんじゃねぇかな。
意図的に一箇所穴を開けておいて、そこから逃げようとしたら居合【フェイント】からの反撃を【回避盾】して隙を作るぜ。
「流石に真正面から機動戦闘でそれ専用の輩に勝てるとは思えんが……」
「……ですが、同じ機体を以前も拝見しました」
交戦した経験があると言うことは、その戦いを生き延びたという事。
つまり、勝てる相手だと、アマータは言う。
正面から挑んで、簡単に勝てる相手ではないのは百も承知。
だとするならば、それ相応の戦い方をするだけだ。
「ま、そう言うわけで仕掛けは粒々、ってな」
「『細工は流々、仕掛けは上々、後は仕上げを御覧じろ』です」
「あれ、そうだっけ?」
まぁ、十六夜の慣用句が合っているかどうかはひとまずこの場は置いておくとして。
「それじゃま……手合わせ願おうか、少佐殿!」
ハヤトの駆る宇宙バイクが突入する。
片腕を切り落とされた蒼い稲妻がスラスターを吹かし、放たれた熱線の射線から逃れていく。
ビームライフルは、切り落とされた右腕とともに失われた。
この時点で、かの突撃騎士に残された武装は、サーベルと防御用のバルカン砲のみ。
追いすがる者と追われる者。
ここに来て、ついに猟兵と蒼い稲妻の立場が逆転を見た。
反撃に放たれるバルカンの中を、ハヤトは恐れることも無く飛翔する。
もとより集弾性の低い『ばら撒く』為の武装だ。このような『逃げ』の状況で狙って当てることは難しい。
撃ち放たれるすべてに注意を向けてしまうならともかく、『当たりそう』な弾だけをしっかり見極める事さえできれば、決して回避は不可能なものではなかった。
そして、追いこんでいるのは、ハヤトだけと言うわけではない。
突撃騎士が小惑星の間を抜けて行くたびに、周囲の小惑星や瓦礫が不規則に揺れ動き、進路を塞いでいく。
これこそが、十六夜の『仕掛け』の成果。
周囲に漂う、ありとあらゆるものを繋げ合わせたワイヤートラップ。
これ自体は、ろくな殺傷力も無い、突撃騎士の出力ならば引きちぎることは容易い代物だ。
しかし、それが千切られるその瞬間。繋がれたデブリが引っ張られ、予想だにせぬ動きを生じさせる。
逃げる側にとっては、逃走経路を都度計算し直さねばならない、厄介極まりない罠である。
推進系はまだ健在でも、片足が機能不全で片腕が全損となれば、いくら蒼い稲妻を以てしても、猟兵の追撃を振り切ることはできなかった。
追い込む。
少しずつ。
着実に。
追われている側も、誘い込まれているのは理解できているのだろう。
だが、そうせざるを得ない状況にまでもつれ込んでいる。
揺れ動く隕石群の中に、ただ一カ所だけ穿たれた空間。
それが、この罠の作り手である十六夜が意図的に用意したものは明らかであったが、それでも通らざるを得ない。
そして、進路が予測できてしまえば。
「……捉えた!」
ハヤトの宇宙バイクから放たれた電磁クローが、突撃騎士の左脚についに噛付いて見せた。
そのまま円を描くようにワイヤーで絡め取っていく。健在な部位ならともかく、ウイルスに侵食されてまともに動かすこともできない左脚であれば、振り払うことはまず不可能だ。
「お覚悟を」
その中心に囚われた突撃騎士へ、張り巡らされたワイヤーを足場にアマータが肉薄する。
仕込、抜刀。
受け止めたビームサーベルの刃と、振り抜かれた仕込の刃が、激しく火花を散らせる。
二撃、三撃。
相手が自由に身動きが取れないのをいいことに、一撃離脱を繰り返す。
人間離れしたその動きは、決してアマータ一人で成しているものではなく。
「二人分の意思を、ご自慢の感応能力で感じることができますか?」
自身を操らせる、もう一つの人格。
二機一体を為す二つの人格を不規則に入れ替えて、動きの癖から思念まで、ありとあらゆるものを切り替える。
それでも、防戦一方ながらもその刃を凌ぎきって見せるのは、ひとえに蒼い稲妻の力量と執念が成せるものか。
「(その信念は見上げたものですが……)」
メイドと機兵が激しく切り結ぶさまを、ヴィヴィアンは物陰から息を潜めて見つめていた。
しかし、どのような理由があろうとも。
かつてこの世界を危機に陥れた以上、同情の余地は無い。
悪には悪の報い、罪には罪の報いが下されるものなのだ。
……その脳裏に去来した節理が、果たして自らのどこから生まれ出てきたのかは、よくわからなかったけれど。
「(……ともあれ)」
そんな事を考えるのは後だと、ヴィヴィアンは槍を構える。
そもそも、宇宙には慣れ親しんでいない身。無策で打って出たところで、捉えられるわけが無い。
だからこそ、今の今まで仲間を信じ、待っていた。
動きが完全に止まり、注意が逸れるこのタイミングを。
視認は出来ている。ならばやれる。
そしてそのやるべきことはただ一つ。
「狙った獲物は、逃さない……!」
この槍を、投げる事。
大きく振りかぶって、真空中でなければ豪快な風切り音がしたであろう程に、投擲する。
方向にぶれは無い。狙うは土手っ腹。
蒼い稲妻のセンサーアイがヴィヴィアンの側を向いて――。
「……!!」
「なっ
……!?」
その槍が空を切り、奥にあった小惑星に突き刺さる。
驚愕と共に彼女らが見たのは、ワイヤーが噛んだまま中ほどから溶断された左脚と、プラズマ光を走らせるビームサーベルを手にした、隻腕隻脚の突撃騎士の姿だった。
成功
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ミスト・ペルメオス
【SPD】
ここにもいたか、『少佐』。
相変わらず凄まじいが…何度でも、墜とすッ!
引き続き自前の機械鎧を駆り、『少佐』との戦闘に移行。
『少佐』の恐るべき技量と機体の速度は「今までの戦い」から経験済み。
念動力、全開。デバイスやシステムを介して機体制御や照準補正に活かす。
スラスターを最大稼働させつつ、【ヒット&ラン】。加速を重ねながらの一撃離脱戦法を仕掛ける。
ただ、『少佐』の得意とする高速戦闘に単独で勝てるとは思わない。
その動きに逆らわないよう追随しつつ、限られたタイミングを見切っての射撃で陽動。
高速戦闘を続けることで『少佐』を消耗させ、痛撃を与える隙を作るのが真の目的。
※他の方々との共闘等、歓迎です
トルメンタ・アンゲルス
※アドリブ・連携歓迎。『』内はベルトの音声
見つけましたよ、青い稲妻!
これで四度目……覚えてないでしょうが、またランデヴーと行きましょうか!
攻撃力強化したアクセルユニゾン展開状態で、WarpDriveProtoを使用。
他の方々の所にワープします!
出遅れましたが、どうやらクライマックスには間に合ったようで!
さぁ、全力で行くぞ!
ブーストを吹かし、最高速のダッシュで突撃!
早業や第六感、見切りに残像などを生かし、
ブラスターやブレード、格闘で超音速の戦闘を挑む!
無論、この程度じゃあアナタもついてくるでしょう。
ですから――
『Full Throttle──』
――全力で、行くぞォ!
『――HyperDrive』
七篠・コガネ
GRR-06S ブラウエルフォーゲル…なるほど。貴方でしたか
抗う気持ち、理解出来ます
僕も一歩間違えれば“そちら側”でしたから
エナイレーション・トリガー発動!
帝国兵なら…猟兵としてでなく同じ帝国兵トシテ迎エ撃チましょう…!
【空中戦】仕掛けます
相手が射撃ならこちらも『Endless Right』『code-Nobody』で対抗射撃
超耐久力と【激痛耐性】を以って距離を詰めます
ラプター…本名でそう呼ブのは帝国の者ダケ…
ディアブロ様モ皇帝陛下モ、銀河帝国ももう無イ
僕達の帰る場所など…もう無イノデスヨ…
至近距離まで来たら『Heartless Left』撃ち込みます
(敬礼しながら)おやすみ…我が同胞……
非在・究子
【アドリブ・連携歓迎】
ぼ、ボスキャラの、登場、か。
そ、速度重視の、高機動タイプって、とこ、か?
き、機動力、には、機動力で、勝負して、みるか。
ゆ、UCの、あのコマンドを、使って、オプションを、展開、武装を、フル強化。
………シューティングゲームの、はじまり、だ。
随分と、勘が鋭い、みたいだけど、こ、こっちだって、伊達に、長年、シューターやってる、訳じゃ、ないから、な。
相手の動きのパターン・クセを、覚えつつ、自分と、オプションの、位置取りを、工夫して、相手の、逃げ道を、塞ぐように、レーザーと、ミサイルで、飽和攻撃、だ。
全力で、押し切らせて、もらう、ぞ。
「そ、速度重視の、高機動タイプと思ったら……!」
自身の持つウェポンだけでなく、周囲に多種多様なオプション兵装を帯同させて。
レーザーと弾幕を雨あられと降り注がせながら、究子は舌打ちする。
なんて執念だ。
片腕と片足を失ってもなお、戦いをやめようとはせずこちらに向かってくる。
SF的弾幕シューティングよりも、むしろアーケードでよくあるゾンビもののガンシューティングでもやっているような気分だ。
しかし、目の前の相手はゾンビのような生気の抜けたものとは違う、れっきとした有人兵器。
それも、死ぬまで足掻いて見せる生の執念そのもの。ゾンビなどと同列には扱えない。
「こ、こっちだって、伊達に、長年、シューターやってる、訳じゃ、ないから、な……!」
相手にも執念があるように、こちらにも意地がある。
セーブ不能、残機1。やり直しすら不可能なクソゲーであろうと、クリアしてみせるという、ゲーマーとしての意地。
撃墜などされてなるものかと、少しずつ相手の動きの癖を読み、学び、飽和射撃の間隙を狭めていく。
次第に追い込まれていく蒼い稲妻に、更に接近していく二筋の機影があった。
「出遅れましたが、どうやらクライマックスには間に合ったようで……!」
「相変わらず凄まじいが……何度でも、墜とすッ!」
蒼と、黒。
トルメンタ・アンゲルス(流星ライダー・f02253)とミスト。
所属こそ違えど、共に宇宙船団が誇る鎧装騎兵。
その二機が、究子の弾幕の中を抜けて、蒼い稲妻へと挑んでいく。
「覚えてないでしょうが、またランデヴーと行きましょうか!」
そう吼えるトルメンタは三度、ミストの側は二度。
以前に『蒼い稲妻』と交戦した回数だ。
オブリビオンは、過去の記憶の残滓。
生前に残された記録、伝説。
それらが鮮烈で、驚異的であればある程、記憶には強く刻み込まれることだろう。
そして広く、強く刻み込まれるからこそ、こうしてそこかしこで『伝説の名残』を目撃することになる。
二人とも、身を以て知っている。
恐るべきその技量、そして速度。
故に相手が手負いでも……否、だからこそ、出し惜しみは無しで行く。
『Full Throttle──』
トルメンタのベルトが、一つの命令を受諾した。
『――HyperDrive』
超高速戦闘モード。負担などどこ吹く風。ただひたすらに、速く、速く。
プラズマブレード展開。斬り込む。
バチリと装甲越しに鋭い音が響いたような気がした。
バルカンをばら撒きながら距離を取ろうとする蒼い稲妻に、追いすがる。
残像を残すほどのトルメンタの超高機動。
それでも、相手が万全の状態であったならば、良くて互角と言ったところであっただろうか。
だが、そうではない。
既に相手は度重なる猟兵の攻撃によりかなりの消耗を強いられており、今もこうして、複数の猟兵が連携して攻め立てているのだから。
逃げ道を塞ぐように、究子の弾幕が襲い掛かる。そして、相手との戦闘経験を蓄積しているのは、決して究子だけではないのだ。
急角度での制動をかけた突撃騎士に、漆黒の機影が迫る。
ミストの機体だ。
「その状態でそこまでの機動を可能にするとは流石だが……!」
こちらもスラスターを全開に。
相手が急制動をかけたその瞬間に一気に接近し、アサルトライフルの粒子ペレットを浴びせかける。
一瞬の交錯。照準を合わせるので精いっぱいだ。直撃をさせるのは容易い事ではない。
ただ、それでも敵に回避機動を取らせることはできる。
避けられたのを見て取れば、またこちらも旋回し、追い立てる。
その繰り返しだ。
究子が抑え、ミストとトルメンタが交互に仕掛け、また追い立てる。
猟兵の動きは、少しずつ蒼い稲妻の動きに順応していき、その制度を少しずつ、着実に上げていく。
その一方で。
蒼い稲妻は限界が刻一刻と近づいていた。
疲弊もある。少しずつ刻まれていく損傷もある。
そして、四肢の内二つを失った機体は、重心バランスが大きく崩れ、そして四肢の動きによる姿勢制御も満足に行えず、その機動をスラスターに依存することになる。
そうなれば、格段にエネルギーの消耗は跳ね上がる。
元より不退転。ここでエネルギーを使い切る覚悟は相手もとうにあったであろうが、しかし長年培っていた経験と技量は、無意識に『エネルギーを節約する戦い方』を選ばせ、その分だけ動きは鈍っていく。
――そしてついに、トルメンタの蹴り足が、蒼い稲妻の顔面を捉えてみせた。
ぐしゃりとセンサーが潰れ、蒼い装甲が剥がれ飛び、銀色の内装パーツを曝け出す。
バチバチと火花を散らせながらも、蒼騎士は眼前のトルメンタ目掛けてサーベルを振りかぶり……その腕を、ミストのビームブレードが断ち切った。
溶断された断面からは、血もオイルも一滴たりとも流れ出ることは無い。
ふわり、発振を止めたビームサーベルを握りしめたまま、主から切り離された左腕が宇宙空間を舞った。
……そして。最後の一機が、痛めつけられた蒼い機体の下へと向かう。
「GRR-06S ブラウエルフォーゲル……なるほど。貴方でしたか」
感慨深げに、コガネは小さく呟いた。
ここまでよく……本当によく、抗い続けたものだと思う。
そこまでして譲れない意思は、コガネにとって決して理解できないものではなかった。
何故ならコガネ自身も、帝国製……一歩間違えれば、そうなっていたであろうから。
故に。
「猟兵としてでなく……同じ帝国兵トシテ迎エ撃チましょう……!」
殲滅モード、機動。
敵味方の区別すら曖昧となるために、普段は使用を控えている、帝国機としての名残。
コガネの接近を見て取った他の猟兵は、道を譲るために後退した。故に目に映るのは、目の前の『少佐』ただ一人。
センサーがやられていても、持ち前の勘が接近を感知したのだろう。
辛うじて生きていたバルカン砲の弾丸が、コガネへと浴びせかけられる。
……だが、それがどうした。
「(ラプター……本名でそう呼ブのは帝国の者ダケ……)」
ディアブロ様モ皇帝陛下モ、銀河帝国ももう無イ。
すべてはもう、過去に沈んだこと。
「僕達の帰る場所など……もう無イノデスヨ」
だから、もう還ると良い。
懐。
飛び込んだ。
ギシギシと、壊れたセンサーがコガネの顔を見た。
――嗚呼。自分は今、どんな顔をしているんだろうか。
そんな考えは、すぐに別の命令へと塗りつぶされた。
――奴ヲ、墜トセ。
左腕、パイルバンカー起動。放たれた杭は、過たず突撃騎士の腹を貫通した。
「おやすみ……我が同胞……」
撃墜確認。役目を終えた衝動が急速にクリアになっていく。
同時に湧き上がってきたこの思いが、彼に届くかどうかはわからないけれど。
それでもと、コガネは骸の海に還っていく蒼い機体に敬礼を捧げる。
そのはるか向こうで、基地の制圧を知らせる信号弾が煌々と上がるのが見えた。
大成功
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