トイロボバトルは、いつだって突然に
迅瀬・ナクタ
同背後のジード・フラミア(人形遣いで人間遣いなスクラップビルダー・f09933)、そのもう1つの人格メリアに勝負を挑まれるノベルをお願いしたいです。
難しい・忙しければ流していただいて構いません。
「トイロボを扱う猟兵は他にもいるが……まぁ、いいだろう。受けて立つ。……それにしても、アスリートアース以外出身の猟兵から野良試合を仕掛けられるとはな。」
フィールドは市街地を模したジオラマフィールド。
序盤は【RX-LツインソードG】を使用し、装甲破壊を狙い、中盤からは【RXS-Lファイアーランス】を使用し範囲的に攻撃を行います。
その後の戦闘方法やその他のユーベルコードの使用、勝負の結果はおまかせします。どちらが勝っても大丈夫です。
設定
ナクタ:「トイロボバトル」アスリート。表には出しませんが、トイロボバトルの先輩としていつも以上に負ける気がない状態、逆に言うと少し緊張している状態です。
OM-NATAKU:ナクタの愛機 合金パーツが主体(トイロボバトルはUC使用前提なので強化プラスチックの機体より少し硬い程度)
ジード・フラミア
メリア『アナタがトイロボを扱う猟兵デスネ!
目ト目があったらトイロボバトル!ワタシの『ブラックローズ』と勝負デス!』
ジード「あの……急にすいません。良ければ付き合ってあげてくれませんか?」
同背後の迅瀬ナクタ(闇を抱くトイロボバトラー・f37811)にトイロボバトルを仕掛けるノベルをお願いしたいです。
難しい・忙しければ流していただいて構いません。
フィールドは市街地を模したジオラマフィールド。
初めは、銃とバラックスクラップで戦闘。
途中からUC【人形のおもちゃ箱】を使用し、壊れた建物から複数の人形を作成。スクラップビルダーの力で人形用の武器も作り、多対一で戦います。
その後の戦闘方法やその他のユーベルコードの使用、勝負の結果はおまかせします。どちらが勝っても大丈夫です。
設定
メリア:ジード・フラミアのもう1つの人格、その仮の名。セリフは『』を使います今回はUC【2つで2人 分けても1人】の効果で同名の人形に憑依しています。
こちらの人格は人形遣いの力を主に使いますが、僅かにスクラップビルダーの力も使えます。
トイロボを買ったばかりで実践で動かしたくてうずうずしています。
ジード:若干人見知りな性格。独り言やメリアに対してはタメ口です。セリフは「」を使います。
こちらの人格はスクラップビルダーの力を主に使います。
今回は基本メリアを見守るだけです。
DR-01 ブラックローズ:アスリートアースでメリアが一目惚れ(?)して買ったトイロボ。強化プラスチック製。ゲームコントローラ型のタクトデバイスで操作します。同梱していた装備は剣と銃でしたが、剣の代わりに小型のバラックスクラップを持たせています。
●目と目があったのなら
何故、こんなことになったのだろうと迅瀬・ナクタ(闇を抱くトイロボバトラー・f37811)は、頭の端でそんなことを思っていた。
今、彼の目の前には二人……正確には一人らしいのだが、二つの影がある。
ジード・フラミア(人形遣いで人間遣いなスクラップビルダー・f09933)と彼のもう一つの人格『メリア』が腹話術で話している人形である。
『アナタがトイロボを扱う猟兵デスネ! 目ト目があったらトイロボバトル! ワタシの『ブラックローズ』と勝負デス!』
威勢のよい声である。
「あの……急にすみません。よければ付き合ってあげてくれませんか?」
そう言うジードの姿がナクタにとっては奇妙に映った。
恐らく、彼が腹話術で少女の人形を動かしているのだろう。にしては、なんとも人間味のある動きであるとも思えた。
不思議ではあったが、己も猟兵である。
多くの不思議な経験をしてきたし、己の生きる世界以外にも異なる世界があることを知っている。
だからこそ、ジードの申し出にも特に気を悪くすることもなかった。
「構わない。見た所、お前たちはアスリートアースの人間じゃあないな?」
「わかるんですか?」
ジードの驚いたような顔を見て頷く。
恐らく、ジードもまた猟兵なのだろう。むしろ、猟兵でないのならばオブリビオンか。だが、オブリビオン特有の相対した時に感じる滅ぼさなければ、という感覚がない。
なら、彼らは猟兵であるということだ。
「トイロボを扱う猟兵は他にもいるが……まぁ、いいだろう。受けて立つ」
「ありがとうございます!」
『フィールドはこれデス! 市街地戦!」
展開されるジオラマフィールド。
そして、二人は互いに『タクトデバイス』を手に取る。
それはトイロボバトルの専用コントローラーであった。コマンドを入力することによって、トイロボを動かし、攻撃を繰り出したり回避を行ったりするのだ。
ナクタは危なげなく『タクトデバイス』を操作し、フィールドの中に相棒である『OM-NATAKU』を飛び込ませる。
着地し、粉塵を上げる『OM-NATAKU』は、ツインソードGを鋏のように合体させた状態で手にして待ち構える。
「おお……! これが!」
対するジードと『メリア』が繰り出したのは、『DR-01 ブラックローズ』。
人形とロボットのコラボレーション企画の第一弾として発売されたゴシックドレスのドールモチーフ。
トイロボとしては異色と言えば異色の存在だろう。
『どうデス、ワタシのトイロボは可愛いデショウ!』
「ん……あ、ああ」
ナクタは正直な所、そういう可愛い、というものに対しては未だ感覚として掴めぬ所があった。
だが、それ以上に緊張のほうが走っていた。
そう、確かにトイロボバトルを行う競技者としては己のほうが恐らく戦歴は長いだろう。そういう点においては己が先輩なのだ。
であるのならば負けるわけにはいかない。
心が静かに燃えるようであった。
『気のない返事デスネ!』
「いや、すまない。アスリートアース出身以外の猟兵から野良試合を仕掛けられるとはな、と思っただけだ」
『そうなのデスカ? ですが、遠慮はしませんシ、遠慮なんていらないデス!』
試合形式は『1on1』。
タクトデバイスに表示される試合形式。
それにGOサインを押すと試合が成立したことになる。
「用意はいいか?」
『ハイッ!』
上ずった声だな、とナクタは思っただろう。
恐らく、初心者。
それは間違いない。バトル事態も初めてなのかもしれないが、そこまではわからない。けれど、油断はしない、とナクタはタクトデバイスに表示されたカウントダウンを見つめる。
カウントが終わった瞬間に『ブラックローズ』が飛び出す。
「初心者らしい突進だな」
『ナメてると痛い目あうデスヨ!』
フィールドを猛進してくる『ブラックローズ』が構えていたのは、銃と……。
「なんだ、あの武器は?」
それは武器とも言えないような奇怪な形をした鈍器めいた形をしていた。
まるでスクラップを推し固めて形にしたような、なんとも言えないもの。それがゴシックドレスにミスマッチで、酷く浮いているように思えたのだ。
そんなナクタの思考とは裏腹に直線的な動きで銃撃を放ってくる『ブラックローズ』の一撃を『OM-NATAKU』は躱す。
攻撃の筋は悪くない、とナクタは思っただろう。
コントローラーのコマンドの選択も思ったより良い。
「だが、直線的な動きだけではな」
鋏型になったツインソードが銃撃を弾き、迫る『ブラックローズ』へと叩きつけられる。だが、瞬間スクラップめいた武器と鍔迫りあう形になってしまう。
「……っ!」
「ふ、防げた!」
『当たり前デショウ! ここからデスヨ、バラックスクラップの本領ハ!』
重量差で押し切るように『OM-NATAKU』をスクラップの塊で押しのけ、『ブラックローズ』はバラックスクラップを投げつける。
「そんな大ぶりで!」
放たれたバラックスクラップは市街地のビルを粉砕し、根本からへし折る。
だが、次の瞬間ナクタは目を見開くだろう。
倒壊したビルそのものを掴み上げる『ブラックローズ』。どういう理屈かはわからないが、あの『ブラックローズ』はジオラマフィールドの瓦礫さえも武器にしてしまえるのだ。
「なんだと!?」
『これでオシマイデス!』
まるでハンマーか何かのように倒壊したビルを振り下ろしてくるのだ。
流石の合金パーツ主体の『OM-NATAKU』であっても、あれだけの質量差はどうしようもない。
「チッ!」
ツインソードGを分離させ、二刀流になった連撃を凄まじ速度で放ち、迫るビルの残骸を粉砕する。細切れになった破片の中を飛び『OM-NATAKU』は『ブラックローズ』に迫る。
「……す、すごい! あれだけ大きなビルを!」
『まだまだデス!』
ジードの驚愕に『メリア』が叫び、ユーベルコードの輝きを解き放つ。
人形のおもちゃ箱(ドール・トイ・ボックス)とも言うべき力によって、粉砕された残骸が無数の人形へと姿を変える。
それは、『1on1』形式でありながら、数的優位を持ち得る力であった。
「数で押し切れると思うなよ!」
そう、『OM-NATAKU』には、もう一対の腕部がある。
その腕部が取り出したのは、ファイアーランス。
小型槍でありながら、穂先より炎を噴出させることのできる謂わば、火炎放射器だ。
「わっ!」
『炎!?』
「蹴散らすぞ!」
ナクタもまたユーベルコードを発露させ、勝負に出る。
この一撃を外すと、『OM-NATAKU』はオーバーヒートしてしまう。
だからこそ、絶対に外せない一撃なのだ。
火炎と斬撃。
その波状攻撃によって無数の人形を切り裂きながら本体たる『ブラックローズ』へと肉薄する。
互いの機体、そのアイセンサーが残光をフィールドに刻んだ瞬間『ブラックローズ』が糸の切れたようにフィールドに倒れ伏す。
恐らく、設定されていたライフポイントが人形にも設定されていたのだろう。
これによって、動きが止まりナクタの勝利となったのだ。
「……オレの勝ちだ」
『くやしい!』
「でも、よかった。また勝負しましょうね」
戦いが終われば、ノーサイドだ。
ナクタとジード、そして『メリア』は互いに手を握り、再戦を約束するのだった――。
成功
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