●グリモアベース
「銀河皇帝が倒されたことは知っているか」
グリモア猟兵のスカーレット・ブラックモア(異邦神狩り受ける執行人・f00474)が口を開く。
「これは形式的な問いかけだから気にしなくていい。さて、本題に入るか」
先日スペースシップワールドで行われた戦争は銀河皇帝を打倒した猟兵の勝利で終わった。
しかし、銀河帝国のオブリビオンたちが全ていなくなったわけではない。まだ彼の残党たちが宇宙に住む人々の平和を脅かさんとしている。
「残党だけでなくスペースデブリも問題だ。あの副産物はいるだけで進路妨害となる。だから掃除がされているのだが、そこで問題が起きてな――」
と言って、疲れた表情で取り出したのは子犬だった。よく見るとそれは生きた動物ではなく、犬を模して作られたペットロボだ。
柴犬型のロボは非常に愛くるしい目をしており、犬好きなら間違いなく癒されるだろう。
「当然、私の私物ではない。サンプルとして借り受けただけだ」
断じて、と付け加えて説明を続ける。
問題とはスペースデブリを清掃している所にこのメカドッグが襲撃したり、掃除中を狙って船に侵入して破壊工作をしたり、などという事件が頻発していることだ。見た目はただのペットロボなので接近を許してしまい、かなり被害が出ている。
「間違いなく、これは銀河帝国残党の仕業だろう。胡乱な見た目の兵器を使っていても、な」
本来メカドッグには戦闘能力がないが、銀河帝国がこの手のロボを兵器化していたケースはあった。極めつけに予知にメカドッグを使役するエージェントの姿があった。
「今回、同胞たちにはデブリとメカドッグの回収作業そして事件を引き起こした残党の討伐を依頼したい」
役目を終えたメカドッグはスペースデブリと一緒に宇宙空間を漂っている。一応機能は停止しているらしい……あくまでも“らしい”であって絶対に動き出さない保証はない。それを踏まえた上で掃除するとよいだろう。
ちなみにメカドッグは内蔵したビームやミサイルによる直接攻撃に加え、神経に作用する音波を発して行動を止めてくる。
見た目がかわいいからと言って油断すると痛い目を見るだろう。
「掃除も意味のある行為だ。エージェントはデブリ掃除に反応して現れる。そう遠くないところにいるはずだ。そこを私が予知して同胞らを送る。次はこちらから奇襲をかける番だ」
皆で一泡吹かせてやろうじゃないか、とスカーレットはニヤリと笑った。
樫木間黒
犬が大好き樫木真黒です。
今回は戦争が終わりましたが戦いはまだまだ終わらないスペースシップワールドからお送りします。
目立ったギミックはなし、残党戦というのもあってさっくり終わるかもしれません。
●第1章
日常。ゴミ掃除です。ワンコに注意しながらお掃除してください。
●第2章
愛玩用メカドッグ『おはなしまめしば』との集団戦です。かわいい見た目にご用心。
●第3章
帝国エージェントとのボス戦です。残党には舞台からのお引き取りを。
それではみなさんのプレイングをお待ちしております。
第1章 日常
『宇宙の掃除人』
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POW : 力強く回収する
SPD : 素早く回収する
WIZ : 魔法で回収する
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●お掃除するだけの簡単なお仕事です
遠くから見るとそれは輝かんばかりの銀河。
実際に近づくとそれは散り積もった不要物。
その中から、光る目がこちらを見たような、気がした。
猟兵たちは気を抜かずゴミ掃除に手を付けた。
月守・咲凛
おそーじ、おそーじ、ちゃんと綺麗にしなきゃですねー。
お片付け本能、的に、よいしょよいしょと真面目にお片付けします。
……わんこ……。
動かなくなったロボわんこを見て少し心を痛めつつ、お片付け続行。
動かない間は撃てないので、ゴミ捨て場に持っていきます。攻撃して来たら可哀想ですけど出来れば一撃で破壊して、ゴミ捨て場へ。
ゴミ捨て場に持って行ったのは良いのですけど、なんとなくそのまま焼却してしまうのは可哀想、って思ってしまい、宇宙葬の箱みたいなのに入れてきちんと葬ってあげます。
「なんとなくこうしたかっただけなのです」
ただ戦って壊れて終わり、という境遇に自分を重ねてしまったのですが、本人は気付いていません。
「おそーじ、おそーじ、ちゃんと綺麗にしなきゃですねー」
月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)は手早くデブリを回収していく。
一個一個、余さず丁寧に。彼女が通った後にはデブリが一つも残らない。とても几帳面な仕事っぷりだ。
懸命に、休まず仕事を続ける彼女だが……思わず手が止まった。
「……わんこ
…………」
見るとそこには目に光を灯さないメカドッグ。慎重に、つんつんと突いてみるが動かない。説明にあった通り、使用された後放置されたまま機能停止したのだろう。
何故だろう。理由はわからないが咲凛の心がチクリと痛む。
気を取り直して動かないメカドッグを回収した。そして作業に戻ろうとするとまたメカドッグが目に映る。
これも、と回収しようとするが先ほど見たメカドッグとは様子が違う。さっきの子とは違い、目に光が灯っている。
『こんにちは! お話したいワン!』
「……っ!」
一瞬、頭の中が揺れるような不快な感覚が襲う。咄嗟にライフルを抜き打ちする。一撃でメカドッグは機能を停止した。
残るのは何とも言えない、悲しい気持ち。またその感情を飲み込んで咲凛は掃除を続けた。
ある程度ゴミを集めた咲凛はゴミ捨て場に投棄する。しかし回収したメカドッグは別に残していた。
メカドッグはゴミ捨て場ではなく、宇宙葬に使われるようなカプセルの中に入れる。
態々デブリとは別に、処分するわけでもなく埋葬という形にしたのか咲凛にはわからない。理由を聞かれれば、
「なんとなくこうしたかっただけなのです」
とだけ答えるだろう。
もしかしたら戦って、はいお終いなんて存在に自分を重ね合わせた――なんて答えに彼女が行きつくことはなかった。
成功
🔵🔵🔴
ノイ・グランガイオス
・アドリブ歓迎
せっかく戦争までやって銀河皇帝倒したスペースシップワールドでこれ以上ごたごたするんは嫌やで。
デブリも残党も、まとめて片付けたる!
サーチドローンのいーわっ君を飛ばしてデブリの位置を把握、危なくないモンは見つけた端からマイクロ・カーゴベイに回収してく。後でどっかにまとめて出したったらええよね?
敵性体、メカドッグについては……とりあえずデブリ回収を優先かな。
あんまりうざいようならカーゴベイから手頃なデブリ取り出して【カウンター】【投擲】でぶつけたるわ。
ノイ・グランガイオス(ごっつウォーましん・f08595)は激怒した。かの迷惑千万な残党をデブリごと取り除かねばなるまいと思ったからだ。
「せっかく戦争までやって銀河皇帝倒したスペースシップワールドで、これ以上ごたごたするんは嫌やけんな」
意気込むと、ノイはサーチドローンを飛ばした。
「いーわっ君行ってこいやー!」
いーわっ君と呼ばれたサーチドローンからデブリの位置を受け取り、確認してからメッセージウィンドウをしゅばばばばとデブリに向かってまき散らす。
メッセージウィンドウに触れたデブリは瞬く間に消えていく。完全に消滅したわけではない。ノイのストレージ・ブロックに回収されているのだ。
これが彼女のユーベルコード『マイクロ・カーゴベイ』の効果なのだ。
いーわっ君から受け取った情報と照らし合わせながら『マイクロ・カーゴベイ』でデブリを回収していくノイ。そんな彼女に、不意に犬の鳴き声が聞こえる。
『こんにちは! お話したいワン!』
「うるさいやつやと思うたら……メカドッグやないか。とりあえず無視や、無視」
頭が揺れる不快な感覚があったが、一先ず無視してデブリの回収を優先する。
『何をしているワン? 教えて欲しいワン!』
無視されてもめげずに話しかけ続ける。とうとう痺れを切らしたのかミサイルまで撃って来た。
ミサイルがノイの装甲を削ると流石に無視できなくなったようで、ストレージからデブリを一つ排出した。
巨体の彼女からして手頃なデブリを構え、そのままストレートで渾身の一投を叩きこむ。
『わん……』
デブリが命中したメカドッグはエラー音を吐き出しながら機能を停止した。
そのメカドッグも『マイクロ・カーゴベイ』で回収する。
その後、回収したデブリをゴミ捨て場に一気に投棄しようとした時、せがまれてメカドッグだけ分けて埋葬したのはまた別の話である。
成功
🔵🔵🔴
山梨・玄信
見た目が可愛い相手は注意した方が良いのじゃ。くま型オブリビオンも、文鳥型オブリビオンも、リス型オブリビオンも、皆厄介な相手じゃったからのう…。
【POWを使用】
ゴミは細かく砕いた方が袋に詰めやすいからのう。
デブリは散らからないように袋に詰めてから、犬型ロボは見つけ次第灰塵拳で粉砕するのじゃ。(機能の有る無し問わず)
攻撃して来た時は見切りと第六感で回避し、避けきれなければオーラ防御で弾くのじゃ。
複数で攻めて来たら、範囲攻撃で纏めて蹴散らすぞい。
「猟兵も宇宙の何でも屋っぽくなって来たのう」
「犬型ロボか。本来はこんな事の為に作られた訳では無かろうに…(言いつつ容赦なく粉砕)」
アドリブ、絡み歓迎じゃ。
ナターシャ・フォーサイス
WIZ
遠くから見ればあれほど美しいのに、近くに寄ってしまうと不要物と。
それはかつて必要とされたものの成れの果て、でしたら然るべき所へ送り届けなければならないでしょう。
ここで朽ちていては、まだ生けるものまで害してしまいかねませんから。
ですが、量が多いこともまた事実。
私一人では時間がかかってとてもお手伝いにはならないでしょう。
ですから、我々の眷属を呼んで手伝っていただきましょう。
今回は哀れな者達が相手ではありませんが…彼らを、いるべきところへと導いてあげてください。
万一攻撃を受けてしまったら、その時こそ我々の責を果たすいい機会です。
迷わず楽園へと導いて差し上げましょう。
見た目がかわいい相手は注意した方がいい、山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)は自らの経験から判断してそう思った。
くま型オブリビオン、文鳥型オブリビオン、リス型オブリビオン……みんな強敵じゃった……。
名前だけ見ると動物園のようなファンシーパークだが現実は弱肉強食のサバンナ。
故に玄信は容赦しない。宇宙ゴミ袋を手にその拳を固く握りしめた。
「はぁ―――――――っ!!」
玄信の灰燼拳がデブリにクリーンヒット、袋の中でデブリは粉々になった。
「猟兵も宇宙の何でも屋っぽくなって来たのう」
手応え通りに砕けたか確認しつつ独り言ちる。
裏にオブリビオンがいるのでこうなっているが、本来猟兵の本業は掃除屋ではない。
ただ猟兵用の技術やユーベルコードで作業がとても速く進んでいるのも事実。玄信の拳で軽々と粉々にしているが、本来はここまで粉々にするには時間とエネルギーがかかる。
もう一息、と手近なデブリを回収しようとした瞬間、こつんとあるものにあたる。
それはメカドッグ。玄信はそれを動いているかどうか確認するよりも素早く、灰燼拳で殴りつけた。
「犬型ロボか。本来はこんな事の為に作られた訳では無かろうに……」
と言うがその動きには躊躇いがない。見た目がかわいいオブリビオンと戦ってきた経験が影響を与えたのだろう。
戦闘に反応してか、別のメカドッグたちが玄信の周りに寄ってくる。
「ふぅん、まとめてかかって来るがよい」
玄信はビームをオーラで弾き、すぐさま蹴りで一度に薙ぎ払った。
●
「遠くから見ればあれほど美しいのに、近くに寄ってしまうと不要物……」
ナターシャ・フォーサイス(楽園への導き手・f03983)はデブリが一体どういうものか、目に収めた。
「それはかつて必要とされたものの成れの果て、でしたら然るべき所へ送り届けなければならないでしょう。ここで朽ちていては、まだ生けるものまで害してしまいかねませんから」
使徒として、それがデブリであっても楽園に送り届けるのが彼女の使命。それに楽園へ送り届ければ、この先楽園に行く予定の人々も喜び良いこと尽くしである。
たかがゴミ掃除、されどゴミ掃除。彼女もデブリの回収に取り掛かった。
しかし当然数が多い。
「一人で時間をかけてはお手伝いになりません。眷属にも手伝ってもらいましょう」
詠唱を唱えると天使の姿をした眷属がその場に現れる。
「今回は哀れな者達が相手ではありませんが……彼らを、いるべきところへと導いてあげてください」
その言葉と共に眷属たちは数人にまとまって各地へ散る。ナターシャはその場に残った数人の天使とデブリを運び出した。
『こんにちは! お話したいワン!』
「あら、哀れな迷い子ではありませんか。さあ、こちらに。楽園へ導きましょう」
ビームが撃たれたことに気にも留めず、眷属たちにも呼びかける。ナターシャ目がけて撃たれたビームは眷属の一体が庇った。
よろけるが致命的ではない。主の命令に従いメカドッグを取り囲む。
「さあ、我々の使命を果たしましょう」
シャングリラの刃が鈍く光った。
●
猟兵たちの仕事ぶりは本職でも目が向くほどの速い。
瞬く間に指定された区域の清掃が終わった。
そして次に向かうのはメカドッグを仕込んだ張本人の船。猟兵たちは次なる戦場へと転移する。
成功
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第2章 集団戦
『愛玩用メカドッグ『おはなしまめしば』』
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POW : ぼくとおはなししようよ!
【とことこ駆け寄ると共に両目から熱線】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : あそんであそんで!
【胸がきゅんとする愛くるしさ】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【無数の同型機が背負った風呂敷】から、高命中力の【誘導ミサイル】を飛ばす。
WIZ : きみのなまえをおしえて?
【可愛らしい口元】から【無邪気な質問と共に脳に影響する音波】を放ち、【その愛嬌を利用して耳を傾けさせること】により対象の動きを一時的に封じる。
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●ワンワンワン! ワンワン!
転移した猟兵が目にしたのは船の廊下を埋め尽くさんばかりに攻めよるメカドッグの群れだった。
この先に帝国エージェントがいるはずだが、メカドッグを倒さなければ先に進めないだろう。
『ぼくたちはおはなしまめしばだワン!』
『君たちは誰ワン?』
『お話しようワン!』
ナターシャ・フォーサイス
WIZ
あら、貴方たちは先ほども…いえ、あの子の仲間でしょうか。
人間として可愛いとは思いますが、彼らもまた世の理から外れてしまった存在。
ですから、私も責を果たさなければなりません。
質問には出来うる範囲で答えて差し上げましょう。
それが彼らの仕事、私の役目ばかりを押し付けていては救われないですから。
ですが、立ち止まって考えることはできません。
踊るように、舞うように。答えと共に導きましょう。
さぁ、楽園は貴方がたを歓迎します。導くときは、痛みもなく。
天使たちは…彼らは喋ることはできませんが、役目を果たすうえで大事な存在。
身振り手振りで答えていただきましょう。
我々の信仰を伝えることはできるでしょうから。
月守・咲凛
SPDで戦闘。被弾やアドリブ共闘問題ありません。
戦闘中の敵なら、敵は敵なのです。
というか、胸がきゅんとする段階では既になく胸がズキンと痛む感情が満ちているのであそんで!の発動条件は満たせません。
わんこの言葉に、いちいち返事を返しながら戦います。戦闘中なので基本的に真面目な返事しか出来ませんし、倒さなければならない事も理解しています。
ただ、何故戦うのか、とか尋ねられたら動きが止まってしまうかも知れません。
「何故……でしょうか……?」
咲凛の中にその答えはまだ無いので、言葉に詰まって混乱してしまいます。
動きが止まった所に被弾したら我に返って、まだ動けるダメージならそのままUC発動、敵を殲滅します。
山梨・玄信
ここの帝国エージェントはバカじゃのう。
こんな物を大量に用意したところで、わしは止められんぞい。
【POWを使用】
オーラ防御を展開して敵のど真ん中に飛び込み、範囲攻撃で纏めて吹き飛ばしてやるのじゃ。敵の攻撃は強力なオーラ防御と激痛耐性と火炎耐性で耐えるのじゃ。もちろん、見切りと第六感で、出来る限りは避けるぞい。
その場でアースジャイアントを呼び出し、共に範囲攻撃で暴れてやるわい。
敵を混乱させられれば、味方も攻撃し易いじゃろうからの。
「群れて攻撃して来る時点で、全く可愛くないのじゃ」
「行くぞい!纏めて吹き飛ばしてやるのじゃ!」
「物は人に愛されてこそ意味があるのじゃ…」
アドリブ、絡み歓迎じゃ。
「あら、貴方たちは先ほども……いえ、あの子の仲間でしょうか?」
悠然と、微笑みを湛えてナターシャが歩み寄る。まるで友人に話しかけるかのように余裕を持って。
同じくメカドッグに対峙する咲凛は対照的に武装ユニットを展開する。敵は敵と割り切るように。
「こんな物を大量に用意したところで、わしは止められんぞい」
玄信も構えを取る。こちらは意気込みから躊躇いが見られない。
先陣を切ったのは玄信だ。ど真ん中へ突き進む。
メカドッグたちは一斉に目からビームを放つが彼のオーラの障壁が攻撃を弾く。固い、オーラがとにかく固い。
「群れて攻撃して来る時点で、全く可愛くないのじゃ」
玄信の拳がメカドッグを吹き飛ばした。
サイドからナターシャ、咲凛の二人が突き進む。二人の前にもメカドッグが立ち塞がった。
『ぼくたちのお友達のこと、知ってるワン?』
つぶらな瞳でメカドッグが問いかける。
「もちろん。我々使徒が楽園へ導きました。これから貴方たちもすぐに連れて行ってさしあげます」
「……知ってます」
耳を傾けさせて動きを止めるための質問ではあるが、二人は問いかけに答える。二人だけではなく、ナターシャの呼び出した天使たちも身振り手振りで答えようとしているのだ。
一方は笑みと共に、もう一方は心の奥底のもやもやとした感情を押しつぶしながら。
どちらも攻撃の手は止めない。一体、また一体と打ち倒していく。
帝国エージェントにとっては不幸なことに、猟兵たちにメカドッグの愛くるしさは効果が薄い。
ナターシャは可愛らしいとは思ってはいるが、それ以上に楽園へ連れて行かねばならないという別の感情が勝っている。咲凛は見てて心がキリキリと痛み、かわいいと思える余裕がなくなっている。玄信はメカドッグを迷いなく群れで攻撃してくる敵と認識している。
故にミサイルを撃つチャンスがなく声も効果が見られず、目からビームしかないのだが、
「行くぞい! 纏めて吹き飛ばしてやるのじゃ! アースジャイアント!!」
玄信の呼びかけに合わせて2m近くの土の巨人が現れる。
巨人はビームを撃とうとしたメカドッグの群れを薙ぎ払った。キャンキャンと悲痛な叫び声を上げて吹き飛ばされ、一部は機能停止する。
玄信と巨人のコンビにメカドッグの足並みが崩される。巨体は通路では壁になり思うように動くこともできない。
吹き飛ばされた後に距離を取ろうとするメカドッグを、ナターシャの眷属が救済――もとい、破壊した。
『楽園って何ワン?』
「全ての命が救われる場所です。楽園は貴方たちを誰一人拒みません」
『楽しいところワン?』
「ええ、貴方が望むならそうなります」
言いながらシャングリラを鮮やかに振るう。メカドッグの体がスパッと両断された。
反撃をしようと会話中を狙ってあるメカドッグがビームを放つ。しかし、ナターシャは軽やかに避けて返す刀で鎌を振るった。まるで痛みなく楽園へ送るかのように。
『どうして壊したワン?』
『ぼくたち悪いことしてないワン』
「あなたたちは、デブリ掃除のじゃまをしているからです。デブリが残ると多くの人が困ってしまうからですっ!」
真面目に答えてはいるが咲凛の返答には余裕のなさが見られる。だがそれでも手を止めず、ライフルを撃った。直撃を受けたメカドッグの目から光が消える。
『じゃあどうして戦うワン?』
『苦しそうだワン!』
「それは……何故……でしょうか……?」
初めて咲凛の手が止まった。その虚、無防備になった一瞬にビームが襲う。
呻き声を上げて咲凛の小さな体が転がった。幸い、ビームが当たったのは装甲であり戦闘続行には支障はない。
だがそれでも、胸の中に痛みが残る。堪えて咲凛は立ち上がる。
「武装ユニット……全開放!!」
靄を吹き飛ばすように咲凛の全武装が一度にメカドッグへ牙を向く。
先凛の前にいたメカドッグが再び話し出すことはなかった。
手数で、広範囲を吹き飛ばす攻撃で、通路に溢れかえっていたメカドッグの姿は疎らになって行った。
「物は人に愛されてこそ意味があるのじゃ……」
ポツリと呟きながら玄信はまたメカドッグの機能を止めた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
山梨・玄信
狭い通路でアースジャイアントは失敗じゃったな。
ならば、手を変えるのじゃ。
【SPDを使用】
アースジャイアントは引っ込め、神聖気弾の連射攻撃に切り替えるぞい。
オーラ防御はそのまま展開。敵の中を走り回るのじゃ。
受け答えが出来るなら、少し問いかけをしてみるかの。
それでもし、敵が攻撃を止めたり道を通してくれるなら、こちらも攻撃を止めるのじゃ。
理屈をつけて攻撃して来るなら、こちらも容赦せんぞ。
「お主らは悪い事をしてないが、お主らの主人は悪い事にお主らを使おうとしておる。わしはそれを止めねばならん。通してはくれぬか?」
「悪い事の内容か?お主らに何の罪も無い人間を殺させようとしておるのじゃ」
アドリブ歓迎じゃ。
メカドッグの数が減った今、狭い通路で大きな巨人は逆に妨げとなる。そう判断した玄信はアースジャイアントをひっこめた。
そして構えを変える。腰を落とし、掌を前に突き立てて一声。
「はっ!」
掌から神聖気弾が飛ぶ。
『きゃいん!』
高速で連射される気弾がメカドッグを次々に吹き飛ばしていく。だが見た目に反して気弾の威力自体は低いのかまだ機能停止には至ってない。それを見て玄信は口を開いた。
「お主らは悪い事をしてないが、お主らの主人は悪い事にお主らを使おうとしておる。わしはそれを止めねばならん。通してはくれぬか?」
受け答えができるなら戦わずに済まそう、とは思ったがメカドッグの答えは芳しいものではなかった。
『ご主人の命令は絶対だワン!』
『通しちゃダメって言われてるからできないワン』
『悪いことってなんだワン?』
「悪い事の内容か? お主らに何の罪も無い人間を殺させようとしておるのじゃ」
『よくわからないワン。気づいたら動かなくなってただけワン』
「話は通じないようじゃな。……ならば、容赦せんぞ」
ビームをオーラで弾きながら気弾を撃ち続ける。傷を恐れない苛烈な戦い方の前にメカドッグは倒されていく。
次第に、立ち塞がるメカドッグの姿は消え、奥の扉の目の前に辿り着いた。最後の敵は目の前だ。
成功
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第3章 ボス戦
『帝国エージェント』
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POW : ゴールドアイ
【金色の瞳】に覚醒して【歴戦の白兵戦型ウォーマシン】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : 仕込み帽子
自身が装備する【鋭利な刃を仕込んだ帽子】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : ハッキング
対象のユーベルコードに対し【電脳魔術のハッキング】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
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●ご主人の登場だワン!
奥の扉が開いた先、そこには一人の男がいる。男の顔は機械の部品が仮面代わりとなりよく見えない。
「ちぃ……! おのれまさかここまで辿り着くとは! しかし銀河帝国の復活のためにもここは負けられん!!」
そう言うと、男――帝国エージェントはパチンと指を鳴らす。音に合わせてワンワンと鳴きながらメカドッグが集まった。そしてメカドッグが帝国エージェントの周囲を取り囲み、パーツとなり、帝国エージェントの装甲となり、武器となる。帝国エージェントの目が金色に輝くと、胸の中心に犬の顔がある鎧を身に付けたウォーマシンに姿を変えた。近接戦闘を可能とする武装ユニットも肉球が付いて犬の手足のようだ。
「さあ来い!」
山梨・玄信
銀河帝国復活?
皇帝も居らぬのに何を言っておるんじゃ。
【POWを使用】
先ずは鎧無視攻撃+2回攻撃で口火を切るぞい。
帽子は見切りと第六感で躱しつつ、気の放出(鎧無視攻撃+範囲攻撃)で叩き落してやるのじゃ。序でにエージェントも巻き込んでやるぞい。
ハッキングはオーラ防御と見切りと気合いで防いでやるのじゃ。
魔術の抵抗のようなものじゃろ?
瞳が金になったら正面勝負じゃ!
オーラ全開で攻撃を受け止め激痛耐性で耐えつつ、カウンターで渾身の灰燼拳をぶち込んでやるぞい。
「こんなオモチャでわしを倒せると思わん事じゃ」
「真っ向勝負じゃ!受けて立つぞい!」
「この距離なら避けられまい、灰燼拳!」
アドリブ歓迎じゃ。
「銀河帝国復活? 皇帝も居らぬのに何を言っておるんじゃ」
玄信の言う通り既に銀河皇帝は滅び帝国が蘇ることはない。しかし、そうは言われても納得しない残党がいるのもまた事実。
「我らがいる限り、銀河帝国が完全に滅びることはない。その意思が銀河帝国を生かし、この世界に再び蘇るのだ!」
怒気の籠った叫びを上げながら帝国エージェントが頭に被っている帽子を投げる。同時にジョイントからも同じ帽子が飛び出し、分裂して玄信に襲い掛かる。
「こんなオモチャでわしを倒せると思わん事じゃ」
玄信は「はぁっ!」と掛け声を上げると全身から吹き上げるオーラで叩き落した。そして仕込み帽子の群れを掻い潜り、勢いそのままに腹へとオーラを纏った拳で一撃を与える。メカドッグによって作られた装甲を突き抜けるほどの重い一撃。直ぐにもう一発、空いた方の手で叩き込む。
「ぐおぉーーーーー?!」
エージェントの装甲を纏ったはずの重い体が後ずさりする。しかしそれだけではまだ倒れない。エージェントの目が金に光り、厚い装甲に覆われた太い腕が玄信を襲う。しかし、怯むどころか腕の前に堂々と体を晒した。
「真っ向勝負じゃ! 受けて立つぞい!」
「いいだろう! 潰れてしまえ!!」
如何にも高出力のパンチを、玄信は腕をクロスさせて受け止める。オーラで衝撃を殺してはいるものの完全に防ぐことはできない。抑えきれない力が玄信の肌を焼くように裂いて行くが、玄信はそれを気合で抑え込んだ。
「この程度……わしならまだ耐えられるぞい?」
余裕あり気ににやりと笑って見せる。しかしその言葉は真実ではない。耐えてはいるがこのまま押し合いが続けば先に倒れるのは玄信の方だ。だが、そのためのあえての挑発。エージェントの隙を誘発させるために、ここは不敵な笑みで返す。
案の定、さらに感情的になったエージェントが押し潰さんと距離を詰めてくる、が――
「この距離なら避けられまい」
すっと、力を抜いてほんの少しだけ後ろに下がる。バランスを崩したその隙を突き、潜り抜けすぐさま懐へと拳を当てた。
「何?! しかしこの拳は先ほども見たぞ。この程度、ハッキングしてしまえば――」
玄信の周囲に、何か不快な感触が纏わりつく。これがハッキングされているということだろう、直感的にそう思った。しかしこの玄信の拳は最初の物とは違う。さらに力を増した、全力の一撃。そう、
「灰燼拳!!」
「なっ……? そんな、馬鹿な! こんな非合理な、理屈などないものにハッキングが破られただと――?」
「効かんよ。わしに小細工はな」
血を拭い、玄信は床に崩れ落ちたエージェントに言い放った。
成功
🔵🔵🔴
ナターシャ・フォーサイス
WIZ
貴方があの方々の主なのですね。
そしてまた、主に使える存在でもあると。
主は既に導かれたというのに、貴方はまだ彷徨うのですね。
貴方の夢は帝国の復活、そして主に仕えること。
でしたら、すぐにでも主の許へ…楽園へと導いて差し上げましょう。
真の姿を解放します。
機械仕掛けの天使となった後は、他の天使たちと共に痛みもなく。
ハッキングをしてくるようですが、それで一度邪魔をされても些細なこと。
楽園への旅路にも仲間は多い方がいいでしょうし、何度でも呼び出してあげましょう。
それよりも、主と共にあらんことを。
貴方の旅路が、どうか幸福なものでありますよう。
「貴方があの方々の主なのですね」
ナターシャの声に怒りはなく、ただ哀れむような優しい響きが籠っていた。
「そしてまた、主に使える存在でもあると。主は既に導かれたというのに、貴方はまだ彷徨うのですね」
「何のことだ?」
気でも狂ってるんじゃないかという調子でエージェントが尋ねる。君主たる銀河皇帝は敗れた、それは未だに残党として暗躍しているエージェントでも理解できている。しかし「導かれた」とはどういうことだ。まるで何かの宗教みたいな謳い文句じゃないか、とエージェントは思った。
「もう一度言いましょう。貴方の主は楽園に導かれました」
「……はあ?」
「貴方の夢は帝国の復活、そして主に仕えることでしょう? でしたら、すぐにでも主の許へ……楽園へと導いて差し上げましょう」
「四の五の言って攪乱させる気だな? どうせ倒すのに御託を並べて――」
エージェントの目が金に光る。脆くなった腕が外れる。いや、壊れて外れたのではない。機械の体に組み込まれた変形機構であり、腕が外れてできた空洞からナターシャに向かってミサイルが放たれる。
「いえ、倒すのではありません。救うのです」
途端、ナターシャの体が輝き出し、その姿を変える。一言で表すならば機械仕掛けの天使。人同然の姿から翼の生えた機械的な姿に変えたナターシャは、似たような姿をした天使の眷属を呼び出しミサイルを恐れずエージェントへと向かう。爆炎が身を焦がそうが、眷属共々進み続ける。仕込み帽子のカッターで切り刻もうとするが、眷属が壁になるように防いだ。
「ちっ……忌々しい!」
エージェントはハッキングにより眷属の召喚を遮ろうとした。消されるたびに呼び出されては補充していく眷属、だがハッキングの効果により増殖が遅くなっている。しかし、増殖が止まったわけではない。緩やかに、だが確かに増え続けているのだ。
「楽園への旅路にも仲間は多い方がいいでしょう?」
涼しい顔で行進を続けるナターシャ。そしてとうとう、眷属の一体がエージェントの硬い装甲に手をかけた。それに連鎖してまた一人、一人と見る間に群がっていく。
「――主と共にあらんことを。貴方の旅路が、どうか幸福なものでありますよう」
高らかに謳うナターシャの鎌が、装甲を崩されたエージェントの体を裂いた。
大成功
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月守・咲凛
そっか、わんこだけではないのですね。
あなたもちゃんと弔ってあげなきゃなのです。
先ずは敵の動きを見切りで躱しながらガトリングと火線砲で射撃戦からかな。帽子を飛ばして来たら一斉射撃で撃ち落としてダメージを与えて行きましょう。
ハッキングが得意なようなので、ハッキングして来たらユニットシフトでパターンを変更、コード【スコール】で武装ユニットを戦闘機型に変形させて高機動戦、防御無視のビームチェーンソーでざっくざくなのです!
過去にしか生きられないあなたたちとは違って、私たちには未来があるのですよ。
過去は過去に眠ると良いのです。
山梨・玄信
流石に強いのう。
じゃが、わしも負ける訳には行かんのじゃ。
あのような哀れな機械を作らせんためにもな。
【SPDを使用】
同じ手を使うと、今度はハッキングを喰らいそうじゃからの。
手を変えて行くぞい。
鎧無視攻撃+2回攻撃で牽制してから地面に衝撃波を撃ち込み、一気に距離を取るのじゃ。
ダッシュと逃げ足で距離を保ちつつ、素早く気弾を撃ち込むぞい。
オーラ防御は維持しつつ、情報収集で敵の動きを観察し、見切りで動きの癖から帽子の攻撃を回避するぞい。
「お主、自分で考えられる機械をどう思う?」
「わしは…人じゃと思っておるぞい。じゃから覚悟を持って殺した」
「お主だけは許さんぞい」
アドリブ歓迎じゃ。
(そっか、わんこだけではないのですね)
咲凛は帝国エージェントを見て何故か哀しく感じた。帝国エージェントの願い――銀河帝国の再興は恐らく叶わない。銀河帝国の残党はどう足掻いても猟兵によって少しずつ骸の海へ還されるしかない。この帝国エージェントもそれは変わらない。
――還る機会を逃した迷い人。それはメカドッグと変わらないような気がした。
「あなたもちゃんと弔ってあげなきゃなのです」
ハナシグレとシュンリンを前方に展開、発射の構えを取った。
一方、帝国エージェントの前に立つ玄信。拳の一撃は確かに重い、しかしまだ決着がついていない。
「流石に強いのう」
残党とはいえ、やはり一筋縄ではいかない。息を整え、体勢を変える。
「じゃが、あのような哀れな機械を作らせないためにも負ける訳には行かんのじゃ」
体を前に軽く倒し、踏み込み、勢いを利用して素早く拳を交互に振るう。流石に何度も繰り返した攻撃はハッキングにより幾許か見切られている。だがしかし、それは囮。すかさず空いた地面に拳を叩き込み、衝撃波が飛ぶ。
衝撃波をブースターに利用した玄信は宙返りして距離を取りつつ、帝国エージェントに問いかける。
「お主、自分で考えられる機械をどう思う?」
「はっ、突然何の話だ?」
傷を負ってはいるものの、帝国エージェントは嘲るように返す。
「もしやあのワンコロのことか? 体よく余っていたからこんな風に利用してやったまでだがな。そこに意思や思考回路がなど関係ない」
利用出来るものならそれがどんなものであれ利用するまでと言わんがばかりだ。
「わしは……人じゃと思っておるぞい。じゃから覚悟を持って殺した」
「そんな人の感傷など我らが態々考慮することはない」
「わしは決めたぞ……! お主だけは許さんぞい!」
距離を取る。しかしそれは逃げではなく、構えを取り両掌の中から神聖気弾を連続で発射する。
合わせるように咲凛もガトリング砲を、火線砲を乱射する。
熱線が、気弾がメカドッグを集めて出来た装甲を焼くように打ち付ける。
「おお――、うおおおおーーー!!! 遠くからちまちまと……好きにさせるかぁ!!」
無事な間隙から仕込み帽子が、メカドッグに内蔵されていたミサイルが飛び出す。追い打ちをかけるように、メカドッグの顔をした胸部装甲の目からビームが放たれた。死力を振り絞り、まだ残る力で猟兵を仕留めてやろうというつもりなのだろう。しかし返す猟兵も手数で劣るとは言い難い。
「全部叩き落してやるぞい!」
「こっちも数で勝負です!」
玄信は高速連射した気弾で、咲凛は二つの火線砲を撃ち続けて片っ端から仕込み帽子とミサイルを撃ち落とす。ビームは咲凛がドッキングした火線砲から放たれた高出力の熱線に相殺された。
エージェントは同じパターンでまた総攻撃をかけるも、玄信に把握されたった一人に全て迎撃される。
故に許してしまった。掛け声に気づいた時には既に遅く、
「コード【スコール】! ハッキングも振り切ります!」
咲凛の掛け声に応じて彼女を取り囲むユニットが変形、戦闘機の形となり高速で飛び出した。エージェントは戦闘機ユニットごと咲凛を払いのけようとする、しかし胸部を貫かれて体がうまく動かない。
「過去にしか生きられないあなたたちとは違って、私たちには未来があるのですよ」
咲凛のビームチェンソー【ムラサメ】が帝国エージェントの体を斜め十字に切り裂いた。
「過去は過去に眠ると良いのです」
戦闘機ユニットが体を貫通する。同時に帝国エージェントの金の目は消え、体に纏うパーツは崩れ落ちた。
戦いは終わったのだ。
*
銀河を脅かす悪の影はまた一つ、静かに消えた。
デブリ掃除も無事に済み、事件は一件落着となった。
だがデブリ掃除における猟兵の有能さが示されオブリビオン関係なく引く手あまたになった――なんてことがあるかもしれない。
それもまた広い宇宙に記された、小さな出来事の一つである。
〈完〉
成功
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