8
気の長い未来の刈り取り方

#バハムートキャバリア


●割とメジャーな呪いではある
「ごめん、俺……行くよ」
 『少女』が、もう一人の少女へと向き合い涙ながらに、しかし決意を込めた表情で語り掛ける。
「私はいいの、一緒にいてくれるだけで、だから……」
 いかないでほしい、たとえ未来が無かったとしても。そう思いを込めて浮かべた少女の笑顔に嘘はない。
 だがそれでも、『少女』は向かうだろう。未来のために、そして、もう一人の自分を取り戻すために。

●致命的なかみ合い方
「少女だけの村にゴブリンがやってこようとしておる」
 ウルフシャ・オーゲツ(しょしんしゃ・f00046)は文面だけで見ると、なんだかものすごく、いろんな意味で危険そうな事を言い出した。
「もっとも、この世界のゴブリン殿じゃからして、まともに一人一人決闘殺されるぐらいが関の山ではあるのじゃ。さらに正しく言えば、現状をどうにかしようとゴブリンへと挑むのは村人の方で、ゴブリンからは基本的に何かを仕掛けるわけでもないし……。まぁ、それはそれとして、最初から、この村に何が起こったから説明するとしよう」

 呪い、と言われ、皆はどのようなものを想像するだろうか。
 病気その他により苦しんで死ぬだとか、不幸が連続して起こるようになるだとか、毛根が死滅するだとか、種類は多岐にわたる。
 そんな中、この村が見舞われた呪いは子孫が残せなくなる呪い、すなわち。
「村の皆が幼い少女となってしまう呪いをかけられたそうじゃ」
 子どもを産むことすらできない程の年齢(個人差有り)の少女に、『老若男女問わず』なってしまうという恐ろしい呪いである。なお何かしらの原因とか寿命では死ぬっぽいので本当に緩やかな滅亡の呪いだ。
 ちなみに、『なんで少年ではなく少女にしたのか』と予知を探ってみると、呪いをかけた張本人が「女性のほうが優秀な戦士になれる」的な思考が要因であった。呪いを解こうと戦いに来るなら正々堂々と迎え撃つし、それなら優秀な戦士になる素養があるほう少女のがいいよね、という騎士道精神によるものらしい。
「取り急ぎ、村に向かい、まずは病というか呪いの対処……を、メンタルケア込みでする必要があるようじゃ」
 ショックで茫然自失となっている少女に食事を提供したり、汚部屋で不貞寝している少女をなんとかしたり、自分で何とかすると飛び出していく少女を引き留めたりとやることは多そうだ。
「それが終われば正々堂々と呪いをかけた張本人へと突撃することになる、皆、よろしく頼むぞ!」
 これも人々の未来の為に。ウルフシャは集まった皆に頭を下げ、門を開くのであった。


しべりあ
 気が付けばいろいろ経ちすぎていること、ありますよね。
 どうも、しょしんしゃのしべりあです。
 一つ一つの物事はありがちでも、重なったら恐ろしいことになる事、ありがちだと思います。
 猟兵には呪いの影響なんてあるわけがないと思いますし、村人も呪いが解けるとちゃんと成長するようになるので、きっと大丈夫なので頑張ってほしいところです。
 え、成長以外はどうなるんだって? 知りませんそんなこと。

 取り急ぎすることは村人のケアとなります。
 外見は少女(幼女)ですが、中身は様々なのでいろんなケア方法があると思います。
 いっそのこと中身まで少女へとしてしまうのも一つの救いかもしれませんが、そんな強硬手段をとるような方がいらっしゃらないと信じています。多分きっと、だったらいいな。

 私ならします。

 気が付けば以前のシナリオからかなり期間が開いてしまいました。
 ブランクはありますが頑張りますので宜しくお願い致します。
131




第1章 冒険 『蔓延する疫病』

POW   :    料理を作り栄養状態を改善

SPD   :    清潔な環境を整える

WIZ   :    魔術的手段で呪いの影響を和らげる

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
ま、まあ、手段としては理解できますが。
色々な意味で大変ですぅ。

まず『FLS』で『FPS』と『FTS』を召喚しまして。
『FTS』から素材を取り出して【到爨】を発動、多数の[料理]をご用意しますねぇ。
呆然としている方の本能を刺激出来る様、「シチュー」等の香りの強いものを選択、香りに惹かれてきた方々に振る舞いますぅ。
一応『呪詛』を治癒する効果が有ることに加え、個々に『ショック状態』や『狂乱』等の『状態異常治癒』を付与しておけば、或る程度の回復は見込めるでしょう。

並行して『FPS』で呪いの詳細を調べますねぇ。
最大の問題は「呪いをかけた方を討伐することで解呪が可能なのか」ですが。



●この騎士道の世界に祝福を
 歴史を紐解けば、復讐を恐れ相手を一人残らず殲滅した、という事例が出てくる。
 実際、日本史にも頻繁にある事例であり、逆に相手に情けをかけたことで生き残った者に復讐に遭い、一族が滅亡したという事例もまた存在する。
 そういう意味では、村人の先祖による過去の所業から考えても、今回の呪いは、かなり有情ではあった。
「ま、まあ、手段としては理解できますが……」
 目の前に広がる惨状……とは一見言い難い状況。
 そこに広がるは、うららかな日差しの中、生気のない少女の群れが蠢く村の日常だ。
「色々な意味で大変ですぅ」
 少女ハザードとでも言われそうな光景に、何とも言い難い表情を浮かべそうになりつつも気を取り直し、夢ヶ枝・るこるは前を向く。
 こういう時、元気を出すには何よりも食事だと意気込み腕をまくれば、周囲に浮かせていた札が小箱へと変わり、その中から明らかに質量を無視した量の食料が飛び出し始める。
 なんだなんだと村人が首をかしげるうちに、あっという間に完成したのは大量のシチューである。
 村の全体に広がる程の凶悪とも言えるおいしい香りを漂わせるそのシチューは、気力をなくし、食事をとることすらままならなかった村人の意識を叩き起こすには十分すぎる力を持っていた。
 また、るこるの作った特別製のシチューには呪詛そのものを和らげる力が込められており、さらには盛り付けるタイミングでそれぞれの村人の状態を読み取ることで、個人差に合わせて効能を調整し精神の安定化を図る。
 こうして、しばらくの間、村人の状態を確認しながら、るこるは呪いの詳細を紐解いていった。
「まずは一段落というところですねぇ、それで、最大の問題は……」
 対応の過程でこの呪いの本質が『成長阻害のみ』であることはかなり初期の段階で判明した。
 何人もの村人の状態を見てもそこにブレはない……だとするならば。
「若返りと女性化は……呪いでは、ないのでしょうか?」
 若返りはどちらかと言えば祝福ともとれる。
 今回の呪いの主が倒されれば呪いである『成長阻害』が解除されるのはほぼ確実だろう。
 だが、女性化までもが善意による祝福のようなものだとすれば……。
「……厄介な気配がしますねぇ」
 呪いと祝い、似て非なる存在は、確かにこの村に渦巻いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐伯・晶
なんて恐ろしい呪いなんだ
心底同情するよ

見た目の年は僕と同じくらいかな
元男性っぽいし
似た境遇の身として話を聞こう
アドバイスできるかもしれないし

こんな可愛らしい方が
沈んだ表情でいるのは見過ごせませんの

げっ、邪神の分霊が乗り気になってる

邪神の玩物で生きたお人形にしてあげますの
そうすれば悲しむ事はありませんの

自分が人形であると認識を変えられてるよ
それは別の呪いで上書きしてるだけじゃ…

折角可愛いのですから着飾るべきですの
胸元が大きく開いて丈の短いドレスを着せますの

人前で着替えさせるのは可哀想だし
やめ…

女の子しかいないから大丈夫ですの
なら晶にも邪神の玩物を使いますの

お人形が着飾るのは当然だね
僕も着替えよう



●その少女人形は伝播する
 どんなことにも先駆者というか、経験を持つ者は存在するもので、今回もまた、経験者が存在した。
「なんて恐ろしい呪いなんだ、心底同情するよ」
 呪いの内容が決して他人事ではないこともあってか、佐伯・晶はいつも以上に親身に村人へと向き合う。
 少女となった村人たちの外見年齢はかなり個人差があったが、今話を聞いているのは晶と同い年ほどに見える少女である。
「時間が経てば経つほど、自分が、本当はどうだったかわからなくなってきて……」
 『彼女』は元男性で、似た境遇の身として相談に乗っていた。
 その時である。脳裏に声が響いてきたのは。
『こんな可愛らしい方が沈んだ表情でいるのは見過ごせませんの』
 なんということだ、ある意味でこの村の呪いの主より厄介ともいえる、晶の中に潜む邪神の分霊が張り切っていた。
 まずい、と晶が止めようとするも、彼女の行動は素早く、躊躇もない。
『邪神の玩物で生きたお人形にしてあげますの。そうすれば悲しむ事はありませんの』
「姿がこんなになってもやっぱり俺は……私は……あれ? 人……形……そう、わたしは、人形……」
 何をされたかは、わからない、確かなのは自分が人形であるという当たり前の事実がそこにあるだけ。
 瞬く間に認識を変えられた『彼女』は呪いから解放されたというよりも、むしろ……。
「別の呪いによって上書きされただけじゃ……」
『折角可愛いのですから、着飾るべきですの』
 確かに口調からこそ元の性別が垣間見えるものの、その外見は魅力的に強化されていると思われる他の村人と比較してもかなり抜きんでており、発育もまたしかり。
 上機嫌な声で着せ替えられる『彼女』の衣装は、邪神セレクションである胸元が大きく開き、丈の短いドレス。
 たしかに『彼女』の容貌にとてもよく映えており、成長途中の少女から漂う、どこか危うさ秘めた魅力が存分に引き出されるものだ。
「って、人前で着替えさせるのは可哀想だし、やめ……」
 冷静になりつつも、突っ込むところはもはやそこではない気もするが、それでも何とかしようとする晶、だが……。
『女の子しかいないから大丈夫ですの、それに、みんなでなれば怖くないですの』
 邪神の双眸が怪しく光った、気がした。
『晶もいっしょですの』
 それが正気であった晶の最後の記憶である。
「……お人形が着飾るのは当然だね。僕も着替えよう」
 何処か虚ろに感じる、しかしそれゆえの人形的な美しさを感じる表情となった晶はスルスルと衣服を脱ぎ捨て、先の村人とおそろいの物へと着替えていく。
 そして、その影響は晶一人の被害では止まらなかった。
 呪いは伝播する。
 周囲でその光景を目撃した別の村人たちもまた、そうすることが当然のように衣服を着替えていき、人形であると自覚し、最適な魅せ方となるように自分の意思で自らを『陳列』していく。

 ――やがて、村の一角には美しく着飾られた『人形』たちが並ぶこととなる。

 その『人形』を見た別の村人は『ちょっと自分も頑張ってみようかな?』などと影響を受けることで、ある者は少女化が進行し、またある者は人形化が感染していく。
 幸いだったのは、その『人形』たちの陳列されている地点が、村を抜け出して戦いに出ようとする若者たちのルートとちょうど合致したことで、無駄な命を散らすことを防いだことであろう。
 かの邪神がそこまで計算していたかどうかは、定かではない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
女の子になる呪いかー。術式には興味あるけど、性別って、そんな重要?子孫を残せないのは将来的には困るのかもだけど、若返りはむしろ多くの人が望むことなのに。

まあ、この後ろ向きな雰囲気じゃあ、お話も生まれにくいし、少しは前向きになってもらわないとかな。

身体を動かせば、少しは良くなるかな?
じゃあ、みんなでドッジボールしよう!

ほらほら、みんなを呼んできて。みんなでやるんだからね。



●若くなって体を動かしたくなったご家族もいたとか
 様々な世界があるという事は、世界ごとに異なる技術体系、魔術体系、文化体系が発展している、という事でもある。
 そういう意味では様々な物語を求めて過ごす、好奇心の塊ともいえるアリス・フォーサイスには、今この村で起きている事象もまた、とても興味の惹かれるものだった。
 なんだか他の猟兵の影響もあってか、おいしそうな香りと新しい呪いが混ざり合ったことで、さらに混沌としているのもスパイスたりうるだろう。
 しかし、疑問もある。
「性別って、そんな重要?」
 確かに子孫を残せないのは将来的には困るだろう。
 だが、付随している若返りは古今東西、数多の人々が手を伸ばし、そして届かないままに力尽きていった事象でもある。
 健康的な肉体が手に入ったと考えれば、むしろ喜んでも不思議ではない、と、村内を見渡す。
 なるほど、確かに若ささえあれば何でもできるかもしれないが、そこに活力が、野心が、希望がなければ宝の持ち腐れなのだ。
 まだまだ陰鬱で後ろ向きな雰囲気が漂うまま村では、アリスが是とするお話は生まれそうにもない。
 ちょっと呪詛を『味見』してみれば、精神を弱らせる成分も多少混ざっていそうなので、それも影響しているだろうか。
「それじゃ、少しは前向きになってもらわないとかな」
 周囲を見回すと食事を用意している猟兵が何人かいるようだ。
 ともすれば、お腹を空かせるという点を踏まえても、体を動かすことは気を紛らわせるには最適な行為だと思い至る。
「じゃあ、みんなでドッジボールしよう!」
「ドッジ……?」
「ボール……?」
「なぁにそれ?」
「じゃあ説明するから、みんなを呼んできて?」
 その村では馴染みのなかった球技だったが、ルールが分かりやすかったこともあり、呪われる以前より幼かった子どもたちを中心に、その家族や友人へとドッジボールの輪が連鎖的に広がっていく。
「ほらほら、みんなでやるんだからね!」
 更にはアリスがどんどんと声をかけていった結果、気が付いた頃にはちょっとした大会規模のドッジボールが繰り広げられていくのであった。
 やがて、このドッジボールがきっかけとなり、この世界にエクストリームなドッジボールライクな球技が登場することになる。その聖地としてこの村が知られることになっていくのだが、それはまた別のお話。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
おまかせプレ、汝が為したいように為すがよい。

ほうほう、いっそのこと中身まで少女へとしてしまうのも一つの救いかもしれません、とな?お墨付きがでたぞ、やったー☆
欲望解放してー、愛を伝える人造生命の創造でじっくりねっとり堕落へと道案内してー、魂fの契約を結んでしまいましょ❤大丈夫大丈夫、クリームパイ作りするだけだから、え、スラング?なんのことやらー。
で、肉体変異で生やすのはどっちにする?両方に生やして鈴蘭するのもいいわねー❤生やさないでゆりゆりするのでもいいわ❤



●冗談抜きで調べないように
「お墨付きがでたぞ、やったー☆」
 徐々に活気を取り戻しつつある村に、何かをしっかりと感じ取ってしまった少女の喜びの声が響き渡る。なんてこった。
 普通ならばこんな非常時にいったい何を、と村人に白い目で見られそうなものだが、でも大丈夫、そう、アリス・セカンドカラーならね。
 もはや職人ともいえる彼女に掛かれば、向けられた白い目もあっという間に彼女好みの色へと染め上げられるのである。
「欲望解放してー、愛を伝える人造生命の創造でじっくりねっとり堕落へと道案内してー」
 じっくりとか言ってるが、呪いにより、くそざこよわよわになっていた精神の村人は、アリス影響圏に触れた段階でもう染まっていた。
「魂の契約を結んでしまいましょ❤」
 だが安心してほしい。その内容は正義である。どれだけ不穏な内容を感じ取ろうと、愛があるからせいぎの行いである。堕落も言ってしまえば休息のようなもので人には必要なことであり、契約は、その、なんだ。……なんだ?
「大丈夫大丈夫、クリームパイ作りするだけだから」
 それならあんしんですね。
 ちなみに、全く関係ないがスラング的な意味でのクリームパイという言葉を調べるのは良い子のみんなは絶対に控えるように。特に英語表記での画像検索は絶対にダメだぞ。フィルターオフなんて以ての外だ。
 調べるまでもなく知っているなら……しょうがないね。

●この家、何か変かも?
 そこは人目につかない村の外れのとある家屋の中。
 アリス・セカンドカラーの前には二人の少女がいた。
「で、生やすのはどっちにする?」
 明らかな狂気と狂喜を宿した瞳の少女は二人とも勢いよく手を上げる。
「両方に生やして鈴蘭するのもいいわねー❤」
 その積極的な姿に満足そうに頷く。
「ん-、でも、生やさないでゆりゆりするのでもいいわ❤」
 なやましい、とほほ笑みながらどうしたものかと少女たちへと顔を近づそっと撫でる。
 ……誤解がないように言うならば、彼女たちは少女らしく、お菓子作りだとかガーデニングについて話しているだけである。
 せっかくかわいらしい姿になったのだ、以前は外聞を気にして試みることができなかった趣味にも挑戦しようとするのはとても前向きな事であり、決して不自然なことではない。

 そうですよね?

「じゃあせっかくだし、両方やってみましょ❤」
 締め切きられ、外界から隔絶された室内から漏れる愉しそうな声は、いつまでも止むことはない。
 不思議な事と言えば、その家屋にふらふらと誘われるように入って行く者は居れど、出る者は一人もいなかったことぐらいである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【WIZ判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪

うわぁ♪可愛い娘がいっぱいだぁ★
…けど、皆望まずして少女にされた人達なんだよね…♪
とりあえず、メンタルケアの方から始めようか♪

【コミュ力/奉仕/鼓舞/優しさ/慰め/元気】で少女化した村人達のメンタルケアを行うよ♪
【料理】を食べさせてあげたり、汚れた部屋を【掃除】したり、一緒に【歌唱】や【ダンス】をして楽しませたりするね♪
それでも元気がでない娘は…最終手段として【誘惑/欲望開放/認識阻害/精神汚染】によって心を少女化するよ★
オマケとして【変装/化術】を応用して可愛い服を着せてあげるね♪
心を少女化こうすることで救われる人がいるのなら、クローネちゃんは(あくまで最終手段として)心を少女化そうするよ♪
(趣味入ってないかって?…まあ、正直、否定はできないかな…★)

UCは『クローネちゃんの仲良しフェロモン★』
少女化した村人との距離を縮める為に使用するね♪



●これが私の少女道
「うわぁ♪ 可愛い娘がいっぱいだぁ★」
 クローネ・マックローネがそう声を上げたのも無理はない。
 幼さとは庇護欲を引き立てる重要な要素であるが、今回少女となった村人には妖精やら精霊やらの呪い(加護)的な力が加わった為か、無駄に見た目が強化されていたのである。傾国の少女村と言っても過言ではない、様々な意味で危険すぎる村だ。
「……けど、皆、望まずして少女にされた人達なんだよね……♪」
 望んでなりたいと願っている者も世の中には結構いそうな気もするが、少なくとも今回は同意を得ての事柄ではない。
 前提として悪意というか復讐心からの事件なのでそこは間違いないはずだ。正々堂々とした世界の性質上、完全なる悪意によって引き起こされた、というわけでもないのがまたややこしいのだが。

「とりあえず、メンタルケアの方から始めようか♪」
 特にクローネの力を必要としていたのが、今までの猟兵たちの声掛けや作戦を受けても顔を出さなかった村人、つまりは引きこもって籠城するタイプの村人である。
 持ち前のコミュ力と奉仕力により不可侵の領域(引きこもった村人の自室)へと入りこみ、時には歌を踊りを駆使することで興味を惹かせ、半ば無理矢理になりつつも心のや物理的な扉を開いていく。
 彼女の力は間違いなくすさまじいもので、元来引きこもり気味で家族すら侵入を許さなかった、今回の案件とは全く関係のない人々の扉をも開かせるほどだった。
 しかし、クローネはわかっていた。
 足りないと。
 このままではクローネがいなくなってしまえば、彼女たちは再び引きこもってしまいかねないと。それでは救われたことにはならないと。
 ひきこもる理由は人それぞれではあるが、根本的な理由は自分に自信が持てないからだ。
 クローネには確信があった。本人に「とてもかわいく魅力的な少女である」と自覚させるのが解決策になりえるのだ、と。
 だがそうなってくると『過去の自分がどうであったか』とか『もともとが男であった』だとかいう事柄はただの邪魔にしかならない。
 ならば。
「この子たちを救うには、こうするしかなかったんだよ♪」
 最後の手段として考えていた手段ではあったが、根本解決のためには致し方がないとクローネは動き出す。
 と言っても他者から見れば、何か変わったことをしたようには見えなかっただろう。
 ただ、彼女は人々の話し相手となり、時折着替えを手伝ったぐらいなのだから。ただただ、その相手が、元から自分が若く可愛い少女であったと『思い出した』だけ。
 過去の自分のことは薄らぎはしたものの、完全に忘れたわけではない。だが、自分の姿を思い出したことで外に出て自分のことをみんなに見てもらおうと、自信をもって思えるようになっただけなのだ。
(趣味入ってないかって? ……まあ、正直、否定はできないかな……★)
 たとえクローネのそんな心の中を今後知る者がいたとしても、集まるのは感謝の声だけなので何も問題は発生しない。
 なにしろ、村の人々を完全な少女へと導いたクローネの影響は、元引きこもりの村人たちを介して村の隅々まで浸透していくのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

印旛院・ラビニア
「呪いかー。それならこのUCでパパッと治そう。『破邪の戦乙女……」
『待つんだラビ子』
ラビニアに普段よくセクハラを仕掛けるオブリビオンマシン・劫禍(人間形態)が制止に入る
『どうせ呪いは解ける(元に戻るとは言っていない)。ならば、今しかできない状況を楽しんで貰うのも一興なのでは?』
「何言ってるの?」
『それに、女性の気持ちを知ることでエスコートする時に女心がわかるぞ』
などと村人を言いくるめてUC発動
「これが俺!?」的なオシャレコーデさせたり、スイーツを楽しませり
「本当にこんなことしてていいのかな?」
『そういうラビ子もノリノリで混ざっていたではないか』
「ぼ、僕も女心の分かる男になる為の勉強だから!」



●街角のラビ子
「呪いかー。それならパパッと治せそうだね『破邪の戦乙女……」
『待つんだラビ子』
 印旛院・ラビニアが呪いならば任せろと即座に動き出そうとしたところ、横槍を入れたのは普段からよくセクハラを仕掛けているオブリビオンマシン・劫禍。
 人間形態となってがっしりとラビニアの肩をつかんだ彼の瞳は真っ直ぐ、真剣に彼女を見つめていた。
『どうせ呪いは解ける(元に戻るとは言っていない)。ならば、今しかできない状況を楽しんで貰うのも一興なのでは?』
「何言ってるの?」
 良くないものならばすぐに解決してしまうべき、という至極まっとうな思考であるラビニアは制止を振り切り、劫禍に背を向けようとする。
『だから待つのだ。正規の方法以外で物事を解決してしまえば取り返しのつかないエラーが発生する可能性がある。自爆装置が起動するとか』
「人間なのに!?」
『それに、女性の気持ちを知ることでエスコートする時に女心がわかるぞ』
 その言葉に動きを止めるラビニア……と一部の村人。
 パートナーとうまくいっておらずに悩んでいた者や、ずっと独り身でアプローチの方法が分からなかった者など、女心を学びたいと思っている者は意外といた。
 そして、自分が女性となった今、それを理解するチャンスなのでは? という思考に憑りつかれつつあった時に耳に入った劫禍の言葉は、ちょっとした劇薬となりえたのである。

●この後はメイク講座も控えているとか
 しばらく後、女心とは何か、女子力とは何かを知るために人々(主に元男性)が村の一角に集まっていた。
「これが俺!?」
 元ならば絶対に着用しないオシャレコーデに身を包んでみたり。
「甘いものって、こんなにおいしいんだね……」
 と、女性となったことで変化した味覚を楽しんだり。
 周囲はいつの間にか、明るく和気あいあいとした超少女空間へと変貌していた。
 そそのかした張本人である劫禍は、無駄にハイスペックなその力を存分に発揮することで彼女たちを立派に完ぺきな少女へと仕立て上げたのだ。
 その光景を満足そうに眺めている劫禍を、若干睨むような目つきでラビニアが見やり、口を開く。
「本当にこんなことしてていいのかな?」
 あまりにも異質に感じてしまう状況に違和感を感じるラビニアだったが、劫禍は軽く笑い飛ばす。
『そういうラビ子もノリノリで混ざっているではないか』
「ぼ、僕も女心の分かる男になる為の勉強だから!」
 そう取り繕いながらも、村人と共にしっかりと着飾りつつ、甘いものを口へ運び勉学に励むラビニアの姿はどこに出しても恥ずかしくない立派な少女そのものであった。
 みんなでやるという免罪符は、普段かけているブレーキすらやすやすと緩んでしまうものなのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

涼風・穹
……村人全員少女化って…
時間を掛け過ぎたり対応を誤ったりして呪いを解いてももう戻ってこれないような事態になるのは避けないと…
……少女のような言動や服装の年配女性や成人男性がうようよしている村…個人の性癖は尊重されるべきとはいえ好んで近寄りたくはないしな…

やたらと自分の胸を揉んだり鏡の前で妙な格好をして興奮しているような元男性達は遠くから生温かい眼で見ます
更に色々と進んで新たな世界への扉を開いてしまってもう手遅れな方々には…黙祷

リアル精神分析技能なんてありませんのでここは天の岩戸作戦でいきます
村の広場辺りでカレーや焼肉のような匂いの強い料理を作って、ついでに酒も用意して村人達に振舞います
俺自身は料理が得意でもないので、『ズィルバーンヤークトフント』を使って大量に持ち込んだ焼肉のたれやレトルトカレー頼りですがね…

取り合えず食べて満腹になって、大人ならついでに酒にも酔えばたとえ一時的な興奮だろうと、暫くの間は馬鹿な事を考えない程度にはましな気分でいられるだろう
その間に呪いをどうにかするとするさ



●新たな扉、新たな沼
「……村人全員少女化って……」
 涼風・穹には予感があった。このタイプの案件は時間を掛け過ぎたり対応を誤ったりして呪いを解いた場合、村人たちはもう戻ってこれないような事態になる、と。
 何としても、そんな悲劇は避けなければならない。
 もうすでに一部どころではない猟兵たちの手により、手遅れというか新しい人生を歩む村人がかなり増えてしまっている気もするが、まだ間に合うはずだ。
 姿が戻るかどうか不確定のような話がどこかであった気もするがあくまでも分からないというだけである。一番最悪なパターンは姿は元に戻ったが精神はもう手遅れのケースだ。
 つまり少女のような言動や服装の年配女性や成人男性がうようよしている村である。そうなってしまった場合、いろんな意味でこの村はおしまいである。
「……個人の性癖は尊重されるべきとはいえ、好んで近寄りたくはないしな……」
 ただ、すでに手遅れの兆候は出ていた。
 例えば、やたらと自分の胸を揉んだり、鏡の前で妙な格好をして興奮しているような元男性と思しき村人だったり。
 例えば、色々と進んだことで新たな世界への扉を開いてしまい、いろんな意味で結ばれてしまった二人がいたり。
「……俺は何も見てないし聞いていない」
 通りすがった家屋から聞こえてきた何かをなかったことにして、静かに目をつむり黙禱する。きっと、この呪いが無くてもそうなっていた可能性すらあるのだから。
 若干の薄ら寒さを感じながらも、自分にできることをやらなければと顔を上げる。
 穹にはメンタルケアを行うような経験もノウハウもあるわけではない。
 ならば、他の猟兵もやっているように、強力な香りを持つ料理の力により村人を集め、更には酒を振る舞い宴を催すことで人々の腹を満たす。
 そうして、満足と興奮により精神の安定を図ることこそ王道である。
 用意された料理は凝ったものこそ無いものの、大衆向けに研究されつくした万人受けするスーパー調味料やみんな大好きレトルトカレーの力は偉大だった。
 それに、異世界のロストテクノロジーがふんだんに盛り込まれた乗騎、『ズィルバーンヤークトフント』の物資運搬力を活用し、大量に持ち込まれた食事と酒の山はそれだけで人を引き寄せる魅力がある。
 そうして集まった人々の中からは調味料をふんだんに使った濃い味の料理には酒だ、と、少女な大人たちが手を伸ばし始め、本当に少女な子どもたちはカレーへと殺到していく。
 なんだか幼い少女たちが酒を傾ける姿はとても危険で淫靡な雰囲気になりつつあるが、飲酒している少女たちはみな成人であるので問題ない。
 なんか酔った勢いでいろいろとなんかすごいことになりそうではあるが成人なので問題はない。(大事なことなので)
 穹はその惨状を何もなかったことにしようと目をそらす。が、その先に村人がいた。
 しかもなんということだ、その標的は恐らく、自分である。
「ねえ、おニィさん……アタシ、熱くなってきちゃった……」
 穹へまとわりつくような動きを見せる村人。
 だが脳裏に何か危険な予感が走り続けている。
 この村人の動き、確かに男性的ではないが根本的な違和感を感じるのだ。
 そう、それは、女性よりもより女性らしく生きていく類の人種の動き。
 オネェである。
 心から女性らしくあろうとする者が本当に女性になってしまった場合、見分けがつきそうにないものだが、何かと経験が豊富になってしまった穹には完全に見抜けてしまった。
 むろん、オネェだから悪いというわけではない、それも立派な尊敬すべき道である。ただ、少女となった今でもわかる、その背後に幻視される屈強な肉体が穹の道と交わることを避けさせていた。
 一歩足を後ろに引こう、としたときに気が付く。後ろにも、誰かいた。
「申し訳ありません、私も少々、飲みすぎてしまいまして……」
 丁寧な口調で後ろから控えめな様子でそっと立っていた人物。
 なるほど、口調だけならば丁寧で、大人な雰囲気を感じる落ち着いた人物かもしれない。
 だが、落ち着きすぎている。いうならば、あらゆる人々の悩みをカウンターの向こうで聞き続けたベテランの風格。
 酒場のマスターだ。
 しかも経験豊富でダンディな紳士を感じるタイプの。
 他の猟兵からの妖しい影響を受けたのか、それとも酒の魔力がそうさせたのか、この村の出身なら誰でも知っている、酒の供給を担っていた二人が前後から攻めてきていたのだ。
「俺は……呪いをどうにかしなければならないんだ!」
 穹は駆けだした。一瞬の隙を突き、全力で。
 このままではどのような目に合うかわからない。いろんな意味で手遅れにされてしまうのは自分かもしれなかったのだ。周りを取り囲まれ、いろんな意味で取り返しがつかなくなった結果、猟兵には通じるはずのない呪いが自分を蝕み始める未来すら感じ取ってしまう程の危機感があった。
 幸いと言うべきか、少なくともあの宴状態であれば、村人が自暴自棄になることはない。
 ならばと惨状となりつつある村の様子から耳を塞ぎ目を瞑り、襲い掛かってくる何かから逃げ出すように、呪いの根源に向かって村を後にする穹であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋山・軍犬
…という訳で、あそこの鍛冶屋で

やんでいべらんめえ!
若ぇ奴が死に急ぐんじゃねぇぞ!
この人造竜騎が動けば俺っちが…とか騒ぎながら
ハンマー持ち上げてようとしてる(無理)
竜騎鍛冶師の呪いを解きます

解呪はさっきそこの森で摘んできた
この世界樹の葉っぽい食材を調理すれば余裕よ

希少な人造竜騎を建造・整備する竜騎鍛冶師の
社会的信用を味方に付ければ
この少女だらけの村で円卓の騎士に職質されても
擁護して貰えるし
口調からして、中身おっさんだろうし
解呪後なら一緒に居てもnot事案
誤解の余地なし!ヨシ!



…なお、彼女は不老不死の湖の妖精系列の種族で
解呪しても容姿の変わらないロリババ属性だった模様
ハンマーは精霊力で持ち上げる。



●事案からは逃げられない
 村へと掛けられた呪いは割と広範囲に影響していたようであり、村からかなり外れた位置にあった『偏屈なお爺さんが住んでいそうな鍛冶屋』といえど逃れられなかった。
「……という訳で、あそこの鍛冶屋が今回のターゲットっす」
 そんな外れまでわざわざやってきた秋山・軍犬には狙いがあった。
 見ようによっては少女だらけのこの村は、年配の男性が立ち入るだけで事案になりかねないこの惨状。
 それを回避するために必要となる重要な要素、それが『社会的信用』である。
 なお、その村はすでに(主に猟兵の手により)恐ろしい状態になりつつあるが、それでもあって損になるものではない、何かの役には立つはずだった。
「てやんでいべらんめえ!」
 家の中から聞こえてくる期待通りのテンプレ怒声にほくそ笑む。
 あらかじめ村の噂で聞いた通りの、偏屈な年配の竜騎鍛冶師。どうやら実在していたようである。
 ……現在進行形で村の若者(今となっては全員が少女となっていて見分けがつかないが)を簀巻きにして家の前にぶら下げているのは想定外だったが。
「想像より数倍パワフルでアクティブっすね?」
 予想通りの人物と予想外の状況に様子に警戒心を強めながらもこっそりと様子を伺う。
「若ぇ奴が死に急ぐんじゃねぇぞ……ったく!」
 確かに物理的に動けなくしておけば若者が無謀なことをしようと勝手に飛び出す事はない。
 鍛冶師の家の軒先には何かを相談しに来たであろう少女たちが、簀巻きにされて何人も吊るされていた。
「干し柿かなんかっすか……?」
 あまりにも異様な光景に戸惑う軍犬に気が付くことなく、家の奥へと向かう鍛冶師少女。
 その先には修理目前となった人造竜騎と、彼女の背丈を優に超える巨大なハンマーが鎮座していた。
「この人造竜騎が動けば俺っちが……ぴぎゃっ!?」
 と騒ぎながらハンマー持ち上げ……ようとして重量でつぶされる。この村の数少ない戦力の人造竜騎だが、担い手がおらず、修理途中だったこともあり戦う前に敗北してしまった悲しみの機体。
「こいつさえ持ち上がれば……すぐ修理できるってのによぉ!」
 悔し涙を流す少女の姿をみて、出るべきは今だと悟り、軍犬は姿を現す。
「その願い、叶えるっすよ!」
「あんた、この村の人間じゃないね? 一体……」
「だまされたと思って、これを食うっす」
 多くの言葉は不要と言わんばかりに少女へと差し出されたのは、軍犬が近場で見つけた、『RPG的に人が生き返りそうな気配のするほどの力を感じた葉っぱ』で作成した『しそ巻き』のようなもの。
 実はその葉、1000年の一度レベルの超レア呪物的な物だったのだが軍犬がそれを知ることはない。
 突然現れた謎の人物から差し出された謎の物。普段なら怪しすぎて絶対に手を付けるような代物ではない。
 だが、それがただならぬ存在だと直感した彼女は、一瞬の躊躇の後に口へと含む。
(やったっす。これで呪いが解ければたとえこの村に円卓の騎士がきて職質されても擁護してもらえるっす!)
「口調からして、中身おっさんだろうし、解呪後なら一緒に居てもnot事案……」
「こ、これは、力が湧いてくる、まるで呪いが消えたみてえだ!」
 なんということでしょう、そこには呪いが解ける前よりさらに幼さを増した事案の塊のような見目麗しい幼女がいるではないですか。
「誤解の余地……あれ?」
 何か様子がおかしく戸惑ううちに、まあゆっくりしていろとお茶を出されて座らされる軍犬。
 ハンマーを担いで人造竜騎を修理しながらされた話によると、なんとそもそも彼女は不老不死の湖の妖精系列の種族。つまりのところ、そもそもが解呪しても容姿が変わらなかったはずなのだ。
 それどころか正規以外の方法で解呪されたことで、より若々しい力に満ち溢れてしまったらしい。
 なお、元々ハンマーは精霊力で持ち上げていたが今なら素でも行けるとのこと。
「そうか、オメー、軍犬っていうのか。オメーが俺っちの運命だったんだな!」
「あ、え、なにそれこわい」
 エネルギーにあふれ、頑固(説明とかを全く聞かず思い込みが激しく一途)な合法ロリは、軍犬があっけにとられている間にみごとに懐いたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『獣騎ゴブリン』

POW   :    戦士の誓い
【戦士の誇り】に基づく誓いを立てると、誓いの実現難易度に応じ自身の戦闘力が1〜10倍。誓いを破ると終了。
SPD   :    合体! 獣騎スーパーレッドキャップ!!
全長45mの合体ロボ「【獣騎スーパーレッドキャップ】」を呼ぶ。【獣騎ゴブリン】五体が合体し、【巨大ナイフ】と【意外と素早い動き】と【岩の投擲】で戦い、誰でもいいから5人いないと操縦できない。
WIZ   :    ゴブと五分だぜッ!
行動成功率が0%でなければ、最低成功率が60%になる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●人質を盾に取らないタイプのゴブリン
 様々な手段と、ちょっとした犠牲を払いながらも、村人たちの活気を取り戻した猟兵たち。
 複数の要素が重なったことで村人が無茶な行動をとることはしばらくはないだろうが、このままの状態が長く続けばいずれ暴走する村人も出てくるだろう。
 人心が落ち着いている今のうちに根本を解決するために呪いの根源へと向かう最中、彼らは現れた。
『獣騎ゴブリン』
 どこかに存在するかもしれない卑怯なタイプのゴブリンとは違い、正々堂々と挑んでくるタイプの相手ではあるが、だからと言って村人が勝てる相手ではない。
「ふっ、村人が来るかと思ったが……まあいい、どのような相手であろうと、討たせてもらう!」
 無駄にイケメンボイスなゴブリンたちは、猟兵たちを正面から出迎えた。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
随分堂々としたゴブリンさんですねぇ。
この方々も女性ばかりになっていたりします?

『FAS』により飛行、『FMS』のバリアと『FLS』の空間歪曲で守りを整え、『FGS』の重力波で敵方の飛行を阻害しまして。
【凈霛】を発動、戦場を暗闇に包みますねぇ。
私自身は『探知力』が強化された『FPS』で位置を把握すれば良いですし、
ゴブリンさんなら或る程度の暗視は出来るかもしれませんが、強化された『隠密力』で『隠形結界結界術』により隠れればそうは捕えられません。
彼らの『誓い』による強化は『反転』、『強く思う程弱体化する』状態になりますので、後は静穏性の高い『刀』で仕留めて参りますねぇ。



●逆さの思いの力
「来るがいい、猟兵とやらの実力、見せてもらう!」
 呪いの行く先を追跡していたるこるを遮るように現れたのは当方に迎撃の用意ありと悠然と構えをとるゴブリンたちである。
「随分堂々としたゴブリンさんですねぇ……そういえば……?」
 呪いの流れを読む限り、いま相対しているゴブリンたちへとも呪い経路がつながっているように感じる。
 もしや彼らも女性ばかりになっているのでは……と思ったのだが、どうやらそうではないようだ。
 むしろ、逆なのかもしれない。
 呪いに、村人から男性的な性質を抽出することで、より女性らしく変容しやすいように促す。
 そういった成分を含んでいたのだとしたら、週出された、いわゆる『男らしさ』がこのゴブリンに注ぎ込まれることで、典型的な男らしさ的な何かが倍プッシュされたゴブリンになっている可能性がある。
 もっとも、どんなゴブリンであろうと、倒さなければならぬ相手なのは間違いない。
 るこるはオーラの翼で体を浮かせ、周囲に漂わせる円盤から発せられる障壁でその身を守り、戦闘態勢を整え、向かい合う。
「たとえ空を飛ぼうとも、どんなに厚い壁だろうとも!」
 強く大地を蹴り、一直線に向かってくるゴブリン。だが、その視界は突如として闇に覆われる。
「な、卑怯な、どこに隠れた!?」
 相手を見失い、やみくもに一撃を加えようとするも手ごたえはない。
 しかし、強敵と戦う事は本望と、地面へと降り立ち、再度全身に力を入れようとしたその時であった。
「いかな困難な相手でも、正面から切り伏せ……む、ばかな、力が……!?」
 誓いの力により強くなる。ゴブリンの持つ能力の一つであったはずのそれが今、全く逆に作用している。
 よもやこの誓いが簡単すぎるというのか? いや、あの相手はそんな生易しい相手では……。
「あなたの強すぎる思い、それが敗因でしたねぇ」
 闇と疑問に覆われていたゴブリンが命を刈り取られた時、そのような声が聞こえたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【SPD判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪

"そういう"タイプのゴブリンじゃないのか…ちょっと残念♪
とはいえ、どのみち村人ちゃん達が相手するには危険すぎるからねぇ♪
あの娘達が動き出す前に倒さないと★

サイキックキャバリア『黒御姉クローネ』に乗って戦うよ♪
獣騎ゴブリン達と正々堂々戦うね♪

UCは『ワタシの飛翔形態変形』
回避力5倍の【機動力特化型飛翔】形態に変形するよ★
射撃武器による【焼却】弾や【電撃】弾、【凍結攻撃】弾と、近接武器による【切断】や【急所突き】で戦うよ♪
特殊弾による高熱や電撃等で合体状態の維持や回避行動がとりにくくなったところを、近接武器で攻める感じだね♪
敵の攻撃は【第六感/野生の勘/心眼/見切り/身かわし】で避けるね♪



●リアル系VSスーパー系は攻撃が当たらない
「"そういう"タイプのゴブリンじゃないのか…ちょっと残念♪」
 立ち塞がっていたゴブリンたちの視線を受け止めながらも、サイキックキャバリア『黒御姉』内にいるクローネ本人としては若干の物足りなさを感じていた。
 とはいえ、村人たちが相手するとなると危険すぎるのは間違いない。
 もしあの娘達が動き出してしまえば、正面から堂々と挑んだ上で敗北させられることにより、ワカラセが発生してしまう。
 その先に待つのは心の底からゴブリンに惚れてしまうことでゴールイン。本来そういうゴブリンではなかったはずの彼らが、そういうゴブリンのようなことになってしまう可能性すらあるのだ。
 『黒御姉』を変形させ、機動力特化の飛翔形態に変化させ戦いに挑むクローネに対し、ゴブリンたちは五つの力を集結させ巨大獣騎スーパーレッドキャップを呼び出し搭乗し対抗してくる。
「どれほど速く飛ぼうとも!」
 その巨体には見合わない身のこなしを見せながら巨岩を構え、空を行く『黒御姉』を迎撃せしめんとするスーパーレッドキャップ。
 完全な偏差投擲による巨岩は『黒御姉』への直撃コースにまっすぐ向かっていく。
「やったか……なっ!?」
 だが突如、投げた岩から発射されたように見えた弾丸が降り注いだ。
 巨岩を逆に遮蔽物として利用することで姿を隠し、ギリギリで回避すると同時に攻撃を行ったクローネによるものだ。
 直撃した弾丸に込められていた雷撃の力により一時的に動きが鈍るスーパーレッドキャップは、その隙にと『黒御姉』より放たれた焼却弾を下手にかわそうとせず、彼らは正面から受け止める。
「この程度、我らの耐熱装甲ならば、どうにでも!」
「すごいじゃない、じゃあ追加もあげるね♪」
「なんど来ようともぉぉぉおおお!」
 防御に専念しつつ次の攻撃の為に追加の巨岩を構えようとするスーパーレッドキャップだったが、その身に感じるのは覚悟していた物とは真逆の急速な冷気。
「これは……もしや急激な温度変化で連結が!?」
 関節部に不調が出たのか思わず膝をつく。
 そんな彼らに近づくのは必殺の刃。
「解説ありがとうだね、じゃあ一撃で決めちゃおうかな★」
 先ほどまでの攻撃により脆くなっている箇所を的確に見抜いた一閃を受け、スーパーレッドキャップは粉々に砕け散ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
おまかせプレ、汝が為したいように為すがよい。

条件を満たされないと出られない迷宮アリスメイズ発動❤
迷宮に取り込んだ連中は息をするように男の娘化化術肉体変異させるわ♪
ああ、壁を壊しても無限回廊罠使いで元の部屋に戻るだけよ?その前に壊せないとは思うけど。
で、肝心の条件はー、この同意書にサインした魂の契約上で各部屋に配置した私の分身をクリームパイ作り(スラング)料理、人造生命の創造で満足させた時に出る淫紋に触れることよ❤
え、部屋数?まぁあなた達が失敗するまではあると思うわ♪あ、因みに出口は本体の淫紋よ、その私は迷宮の外にいるけど☆
えっちなのうみそおいしいです❤大食い



●らびっとらっきーほーる
 ゴブリンたちが美少女化の呪いを受けることは本来あり得ない。
 だが、猟兵は本来あり得ないことを起こすのが仕事のようなものであり、特に目の前にアリス・セカンドカラーが現れた場合は大変だ。
 朝の占いで『あなたは今日の運勢はもう助からないぞ★』と書かれるという噂もあるとかなんとか。
「これは、まさか……呪いの力が我々に……?」
 ゴブリンたちが朝の占いを見るかどうかは定かではないが、今彼らの身に降りかかっているのは間違いなく避けようのない災厄だ。
 出口の見えぬ無限回廊にとらわれ、だんだんと自分の姿が自分ではなくなっていくという恐怖。
 まだ力が入るうちにと迷宮の壁を破壊しても、その先にはふりだしに戻る道のみが広がっているのだ。
 もっとも、壊せたのは一度きりで、それもぎりぎりのぞき穴が開く程度のものだけだ。
「あら、ちょうどいい穴をあけてくれたじゃない」
 というアリスの声に危険を感じて即座に離れた自分は良かったが、あの場に残った別の者はあの穴を通じて一体どのような災厄に見舞われたか想像すらつかない。
「出口のない迷宮ではないはずだ、何か、何か法則か条件が……」
「あら、ようやくお話を聞く気になったかしら?」
 迷宮の攻略法を考察しようとした瞬間に、背後から聞こえたのは少女の楽し気な声。
「で、肝心の条件はー、この同意書にサインした魂の契約上で、各部屋に配置した私の分身と一緒にクリームパイ作り……そう、つまりは料理をして、人造生命の創造で満足させた時に出る淫紋に触れることよ❤」
「……なん、だと……」
 驚愕するゴブリンたちだが、それが条件ならと、とても怪しい同意書に素直にサインをする。これもまた、正面から戦いを挑む事には違いないと判断したのだろう。
 正直、なぜ料理をして淫紋が? だとか、突如動き出すタイプの料理を作ればいいのか? などと、いまいちよくわかっていない者も多かった。
 ただ、このような少女から戦いを挑まれて恐れて逃げるような者はいなかったのだ。
 ちなみにそういったよくわかっていなかった連中は、そもそも経験がなかったため少女においしく料理されて、余すことなく平らげられた。
 そして、わかってはいた連中は心に決めた相方がいた者がほとんどであったためかなり抵抗をしたが、やがて故郷にビデオレターを送る事となったとかなんとか。
「はぁ……はぁ……仲間はもういない、けど、切り抜けた」
 そんな中、数多のアリスをくぐりぬけ、なんかいろいろ大変な事になりながらも切り抜けたゴブリン。
 その姿は、元とはかなりかけはなれており、近代において人気を獲得しているらしい少女的なかわいさを持ったゴブリナ的なものになっていた。だが立派な男であるのは間違いない。
 目の前の扉を潜り抜ける。
「あら、もう一人だけなの? まだまだ部屋が残ってるのに」
「なん、だと」
 終わりではなかったことに絶望を覚えながらも、だが、倒す相手が増えただけだと自らを奮い立たせる。
「しょうがないわね、じゃあ他の部屋の私も全部読んできてあげる、頑張って当たりを探せるかしら♪」
 だが、気が付けば、恐ろしく広くなっていた部屋に現れる多数のアリス、アリス、アリス。
「れっつくっきんぐ、さぁ楽しみましょう❤」
 こうして、いつまでも終わりの見えない、永遠の料理の日々が始まったのであった。
 なお、その部屋に集まったアリスの中に当たりがあるとは一度も明言されていない。
「えっちなのうみそおいしいです❤」
 そうつぶやくアリスは、迷宮の『外』でじっくりとおいしくいただいていたのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

涼風・穹
ゴブリンといえば卑怯略奪上等で男は殺せ女は犯せ的な鬼畜孕ませ竿役汁男優じゃないのか…?
世界が違えばゴブリンも違うというのは分かるけど、バハムートキャバリアだとどこの乙女ゲームの男性キャラだと突っ込みたくなる感じだな…

そして『ズィルバーンヤークトフント』で正面からゴブリンに勝負を挑みますが、ある程度までは優勢だったのが合体されて獣騎スーパーレッドキャップになった後は劣勢に追い込まれるという、悪役側がやられる定番のような展開に…
おっぱいダイバー対イケメンボイスな正々堂々ゴブリン
どっちが主人公ムーブをしているかといわれれば…ねぇ…

そして走馬灯のように今までにその胸に飛び込んだ女の子達のおっぱいの感触と嬌声が脳裏に浮かんできて…
そこにイケメンボイスで無駄に格好いい台詞を突っ込まれてはたまったものではありません
良い気分を台無しにされたのとイケメンへの怒りで覚醒して《贋作者》謹製爆発物とバズーカやミサイルをありったけ叩き込みます
まだ見ぬおっぱいへ飛び込み続けるためにも、ここで死ぬわけにはいかない…!



●根源的な欲望こそが全てを凌駕する
(ゴブリンといえば卑怯略奪上等で……)
 目の前に現れたゴブリンの威風堂々たる様に、文化的脳破壊を喰らい驚愕する穹。
 様々なウ=ス異本的なゴブリンたちを想起していた事を彼らが知れば、割と本気で激怒しただろう。
 だが、そういう世界観に触れて生きていた者として、だれが穹を責めることが出来るだろうか。
「世界が違えばゴブリンも違うというのは分かるけど、バハムートキャバリアだと……」
 そうやって見ていれば、だんだんと怪物的な容姿をしていたはずのゴブリンが、イケメン的輝きを見せ始めた気すらする。
「どこの乙女ゲームの男性キャラだと突っ込みたくなる感じだな……」
 きっとオープニングムービーとかでも登場する時にカットインが入って名前が表示されるに違いない。
「そんな奴らに、負けるわけはないよなぁ!」
 謎の怒りに似た衝動に駆られながら、それでもスタイルとしては正々堂々、自らの駆る乗騎『ズィルバーンヤークトフント』を操り、正面からゴブリンに勝負を挑む。
「その心意気やよし!」
 衝動と共に放たれた攻撃を正面から受け止め、いい一撃だと笑みを浮かべるゴブリン。
 一進一退の攻防を繰り広げながら、それでも徐々に押していく行く穹。
 だがなぜだろうか、時間が経過する程に相手側のイケメンレベルが上昇している気がする。
「やるようだな、ならばこちらも本気を出さねば無作法というもの!」
 一旦距離をとったゴブリンは、邪魔をするまいと後ろに控えていた別のゴブリンたちとともに祈りを捧げる。
 穹はこのままではまずいと直感するも、これを阻害するのはそれ以上にまずいとも理解していた。それも世界の法則なのだ。
「あらためて、行くぞ!」
 そうして現れたのは全長45mにもなる巨大獣騎スーパーレッドキャップ。
「どれだけ集まっても無駄だ!」
 と再度衝突する穹だったが、さすがに5体分の力を結集した相手である上に、気持ちの面でも若干負けつつあった。
 なにしろ、おっぱいダイバー対イケメンボイスな正々堂々ゴブリン
 最近はゴブリン主人公な作品もいろいろとある事を考えれば世間的不利は明らかである。
(どっちが主人公ムーブをしているかといわれれば……ねぇ……)
 スローモーションのように自らのコックピットへと近づいてくる相手の一撃を前にして、穹の脳裏に走馬灯のような映像が浮かんでくる。
 それは、今までに胸に飛び込んできた女の子達のおっぱいの感触と嬌声……。ある一種の彼の理想の世界の具現化といっても過言ではない光景だった。
 ああ、もし死後の世界があるとしても、こんな世界なら悔いは……。
「良き好敵手であった、苦しまずに逝くがよい!」
 だが、そんな理想世界に響き渡ってきたのは超低音イケメンボイスだ。幸せだった世界を大きく揺るがし、ひび割れ、現実を知らしめてくる悪魔の喇叭であった。
「せっかく最後にいい気分で逝けると思ってたのによぉ……」
 ガンッ、と相手を一撃を正面からその手で受け止める『ズィルバーンヤークトフント』。
「な、あの一撃をうけとめ……う、動けぬ!?」
 理想の世界を破壊された怒りか、はたまた目の前のイケメンへの怒りか。
 他人から見れば割とろくでもない、しかし本人にとっては存在意義の力。それは彼の乗騎にも伝播すると目を輝かせ、圧倒的な出力によりスーパーレッドキャップを地面へと叩き付けた。
「ぬおおおおおおおおお!?」
「まだ見ぬおっぱいへ飛び込み続けるためにも……」
 彼らが体勢を崩す間に展開されていくのはバズーカ、ミサイルといった数多の武器の山、山、山。
 一斉に発射体制を整えたその全ては、理想の世界へとたどり着くために。
「ここで死ぬわけにはいかない!」
 こうして放たれた数多の火器は、この地を揺るがすほどの爆炎を上げ全てを吹き飛ばす。
 人の欲望の底力は、強大な力をもつイケメンをも爆散させたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
ゴブリンであっても、聖なる決闘トーナメントで正々堂々戦う世界か。聞いてはいたけど、面白いね。

フライダルベール!
合体ロボか。これは大きいね。
でも、弱点は搭乗者のはず。

高機動移動で敵の攻撃を避けつつ、五つのコックピットのうちのひとつに鎌を挿し込むよ。
ここだよ!



●コクピットも一か所になるタイプの合体ロボ
「ゴブリンであっても、聖なる決闘で正々堂々戦う世界か」
 時には罠を用い人質を取り、時には集団で弱者を襲う、ゴブリンといえばそういったファンタジーの定番的な怪物の印象が強い。
「聞いてはいたけど、面白いね」
 だからこそ、こういった例外的な存在を見ると、異なる世界の異なる存在なのだと実感する。
「例えどのような相手だろうとも容赦はせんぞ!」
 ゴブリンたちは目の前の相手、アリス・フォーサイスが見た目通りのただの少女だと油断することはない。
 あくまでも対戦相手として敬意を持ち、全力でもって討ち果たさんと力を結集し、獣騎スーパーレッドキャップへと搭乗していた。
「合体ロボか。これは大きいね、こっちも行くよ、フライダルベール!」
 対するアリスもまた、自らの、この世界の乗機とは異なった流れを持つサイキックキャバリア『フライダルベール』を駆り、機動戦を選択し挑んでいく。
 キャバリアに搭乗した状態でも、相対するスーパーレッドキャップは巨大だったが、サイズが異なろうとも基本的な作りに変わりはない。
「弱点は搭乗者のはず」
 その巨大な図体からは想像できないほどの機動力を誇るスーパーレッドキャップ。
 だが、高機動戦闘を行うフライダルベールを捉えきることは出来ずにいた。
「この我らがッ」
「追いつけないだと!?」
 執拗なスーパーレッドキャップの攻撃を避けつつ、目標を的確に狙える位置を探し出し、タイミングを見計らって意識的に動きを鈍らせる。
 明らかな隙を逃すまいと繰り出される一撃には、思わず力が入り大振りになる。
 それこそがアリスが狙った瞬間だった。
 振り下ろされた一撃を無駄のない最小の、しかし想定していた通りの動きで躱す。
 刹那でありつつも、一撃を入れるには十分な時間。狙うは、がら空きとなり目の前に現れたコックピット。
「ここだよ!」
「……!?」
 一点集約型コックピットに搭乗していたゴブリンたちは、フライダルベールの振るう鎌により断末魔を上げる間もなく切り裂かれるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐伯・晶
ゴブリンってこういうのだっけ?

少し戸惑うけど
少女型の方の使い魔を呼んで
鉑帝竜に乗り込んで戦おう

まかされたのですよー

金属製の飛竜な外観でとても硬く
噛みつきや足の爪、尻尾と背中のレールガンで戦うよ

囲まれないようにヒットアンドアウェイと射撃で戦闘

そっちは数が多いんだから卑怯とは言わないよね

使い魔の念動力で動く機体だから空力的に無茶な機動もできるよ
僕は人形だから高G機動しても内臓とか気にしなくて良いし
どことは言わないけど
ロボットものサービスシーンみたいに
大きく揺れて痛い事もないしね
髪と丈の短い裾は動くかな

…何かおかしい気がするけど戦闘後に考えよう

ある程度実力を示したら
ドローンの攻撃で一気に片を付けるよ



●名前の持つイメージの重要さ
(ゴブリンってこういうのだっけ……?)
 様々な世界を渡ってきたからこそ、ある程度のテンプレというか常識は積み重なっていくもので。
 だからこそ、目の前の存在がどうしても違和感を感じてしまう。
「我々は、このような生き方以外を知らぬ」
「う、うん……」
 正面からまっすぐな瞳を向けてくるゴブリン。
 幸いなことに晶はまだ自分が人形であると認識していたために難を逃れたのだが、もし人間であった場合、彼らから漂う主人公オーラによりどうにかなっていた危険性があった。
 ちなみに、村人の少女たちは危険性どころではなくどうにかなってしまうのでやはり彼らを村に近づけるわけにはいかない。
 そんな晶は、呼び出した少女型使い魔と共に試製竜騎「鉑帝竜」へと搭乗していた。
「よーし、まかされたのですよー」
 どのような不利な状況でも五分以上の状態へと引き上げるゴブリンの力。それが一人ならまだしも複数体で行ってくるとなると、正面から戦うのは危険がすぎる。いかに強靭な装甲を持っていたとしても、無理をするのは得策ではない。そう判断し、距離をとりレールガンでの射撃を主体にヒットアンドアウェイを繰り返す。
「そっちは数が多いんだから卑怯とは言わないよね」
 急制動を繰り返し通常の慣性を無視した機動に、ゴブリンたちが追いつくことはできない。
 もちろん、そのような動きをしていれば、一般人ならばとっくにミキサーとまではいかなくとも、かなり悲惨な結果にひでえよ状態になりかねないのだが。
「まわれまーわれなのですー!」
 が、中の使い魔はゴキゲンなままであり、晶も邪神の影響もあり、精神的にも人形なのだからと危険を気にすることはなかった。
 もしコクピット内にカメラが入っていれば、いろんなところが揺れまくったサービスカットがふんだんに用意されたことは間違いない。
 一部部位以外にも揺れて喜ばれる場所はいろいろあるのだ、ギリギリ見えるか見えないかとか。
(人形だから……ん……?)
 頭の片隅に、本当にこのままでいいのかという疑問と、目を覚ませというなにかからの警鐘が聞こえた気もしたが、今はひとまず目の前の相手との戦いに集中する晶であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

印旛院・ラビニア
本来のキャバリアの姿に戻った劫禍に搭乗し、アサルトライフルで粛々と支援。【学習力】で敵の立ち回りを覚え、動きを【見切り】攻撃を阻害したり
「なんか濃いメンツ集まってるから僕は地味に支援させてもらいますよっと。それにしてもGGOのゴブリンとは全然イメージ違うなあ」

余裕が出てきたら劫禍から提案
『ところでラビ子、お前もビキニアーマーにならないか?』
「藪から棒に何!?」
『ぴっちりパイロットスーツの魅力も分かるだが、世界観に沿って騎士の風体で活動するのもいいのではないか?』
「騎士はわかるけど何故にビキニアーマー?」
『ではらびこはゲームで女戦士をやるならフルプレートとビキニアーマーどちらを選ぶ!?』
「ぐっ」



●伝統的な戦人の姿
 本来のあるべき姿のキャバリアへと戻った劫禍に搭乗するラビニア。
 狙うのは始まろうとしている真剣勝負に水を差そうとする、はぐれゴブリンけしからん派閥。
 彼らも『お前を倒すのは俺だ』的なめんどくさい理由を持つ類の相手だったりするのだが、そんなこと外野からは分からないし気にする必要もない。
 ということで、こちらに集中が向いてないうちに、アサルトライフルでしたたかに吹き飛ばしていく。
「なんか濃いメンツ集まってるから僕は地味に支援させてもらいますよっと」
 ゴブリンにも多少の個性はあるが、根本的な身体能力のブレはそこまで大きくはない。あと多分ラビニアは地味ではない。
 敵の立ち回りを記憶し、誤差を修正し、ヘイトが向かってきたところで動きを阻害。そうしている間に別の仲間が注意のそれたゴブリンを地に沈めていた。
「それにしても……」
 改めて、別世界……例えばGGOのゴブリンとのイメージの乖離に違和感を感じざるを得ない。もし別世界のゴブリンがさっきの村に行ってしまったら、それはもうえらいことだ。
 そんな、思考を別方向に巡らせる程度には余裕が出てきたころである。
『ところでラビ子、お前もビキニアーマーにならないか?』
「藪から棒に何!?」
 唐突に飛んできた劫禍からの提案に手元を狂わせる。明後日の方向に飛んだかと思った一撃はゴブリンを一人、頭部にクリーンヒットさせて地に沈めていたが困惑しているラビニアがそれに気が付くことはない。
『ぴっちりパイロットスーツの魅力も分かるだが、世界観に沿って騎士の風体で活動するのもいいのではないか?』
「騎士はわかるけど何故にビキニアーマー?」
『ではらびこはゲームで女戦士をやるならフルプレートとビキニアーマーどちらを選ぶ!?』
「ぐっ」
 超絶的に有名な作品により、その立ち位置を確立してしまった女戦士にはビキニアーマーという不文律は、しっかりとラビニアにも刻み込まれていた。
 いつの間にか騎士から戦士にクラスチェンジしている気もするが、もし騎士だったとしてもラビニアの場合は姫騎士的な道しか用意されることはないだろう。たぶん劫禍ならそうする。
 そしてその場合、姫騎士VSゴブリンという約束された敗北の道につながる事を考えれば、もしかするとビキニアーマーは有情なのかもしれない。
 いつの間にか向かって来ていたゴブリンを全て沈黙させたことに気が付かないまま、ラビニアは真剣にビキニアーマーを検討してしまうのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋山・軍犬
獣機ゴブリン「…俺は運が良い」

そこの高LVの精霊力を感じる
人造竜騎(IN合法ロリ)も中々だが…

覆面の男よ、貴殿だ

強いな
それも数多の強敵りふじん相手に
敗北と勝利を重ねてきた重厚な戦士の強さだ

俺にも、聖なる決闘を汚した人類に恨みはある…が
それ以上に
女子供を守れなかった
その理不尽を超えられなんだ
己の弱さに怒りを感じるのだ!

ゆえに誓おう!貴殿とどれ程の力の差あろうと
勝利を!百獣族に勝利を!

…ははッ!やはり俺は運が良い
UCの出力が10倍を遙かに超えている
これ程か!これ程の戦士か貴殿は!

貴殿を超える事ができれば、俺はッ!


-【強敵】獣機ゴブリンと1対1の決闘-

小細工なしの全力【指定UC】による正面対決



●生命散って
「……俺は運が良い」
 獣機ゴブリンは目の前の相手をまっすぐに見つめ、野性的な笑みを浮かべる。
 かなりの強大な精霊力を感じる人造竜騎も中々だが、本命は。
「覆面の男よ、貴殿だ」
 彼の視線のには一人の男がいた。ただ見ただけでは、普通の人にはわからないかもしれない。
 だがそこに凝縮されている数多の戦いの記憶を、彼は感じ取った。
 強い。勝利だけではなく、敗北を経てなお生き残り、戦い抜いてきた故に積み重ねられてきた経験を感じる。
「てやんでぇ、御託はいい、さっさとてめえを吹っ飛ばして大将のところに行かせてもらおうか!」
 人造竜騎から響く幼さすら感じる声、だがその一撃に込められた力は本物。
 だが躱さない、正面から受け止める。
「そんな、全力を受け止めっ!?」
「やはりいい一撃を持つ、だからこそ、俺も強くなれる」
「なっ!?」
 轟音。
 恐ろしい勢いで打ち出される様に吹き飛ぶ人造竜騎。
 幸いまだ戦える状況のようだが、下がるように促しながら軍犬は静かに前に出る。
「戦いたい気持ちはわかるっす、ただ、ここは……」
 身に纏った黄金のオーラを漂わせながら前を見据える。
「自分の出番っす!」
 目の前の強敵に呼応するように、ゴブリンもまた、緑色に見えるオーラを纏っていく。
「……ははッ! やはり俺は運が良い、UCの出力が10倍を遙かに超えている」
 先程とは比較にならない一撃を軍犬へと繰り出すゴブリン、だが、軍犬もまた、それを正面から受け止めあいさつ代わりにと吹き飛ばす。
「これ程か! これ程の戦士か貴殿は!」
 脳裏によぎる様々な記憶。
 遥か過去にあった日常、汚された聖なる決闘。
 踏みにじられた平穏、女子供区別なく降りかかった殺戮の光景。
 後悔は、それを防げなかった、それに勝利しえなかった自分自身。
 故に誓いはただ純粋な、勝利。相手との力量差がいかにあろうとも、百獣族の勝利を。
 単純なの誓い。だが、体に満ちてくる力は今までとは比べ物にならない。
 周囲の仲間はほぼ全滅し、助力するものもいなければ、邪魔をしようとしたものも先ほど淘汰された。
 そういった騒音を取り除いた上でこれほどの強化率となれば、どれだけ目の前の相手が強大かを証明するのには十分だった。
「だがこの力、俺の体も長くはもつまい、だからこそ、一撃でやらせてもらう!」
「望むところっす!」
 二人の姿が消え、金と緑のオーラがエネルギーとなって衝突する。
「貴殿を超える事ができれば、俺はッ!」
 お互いがお互いを飲み込もうとする中、全身が悲鳴をあげることを無視して叫び、さらに出力を上げていく。
 限界はとっくに超えていた。いや、そんなものは自分が勝手に決めつけていただけのものだ、本当は、俺はもっとやれた、それをどこかであきらめていただけだ。
 もし、などと言う事を考えても仕方がない。
 だが、それでももし、あの時の自分が、絶望や怒りに飲まれることなくここに至れたのだとしたら。
「お前は……俺のッ……!!」
 彼が何を言おうとしたか、それを知るものは居ない。
 大きな大きなクレーターの中には、ゴブリンの姿はどこにもなく、軍犬だけが静かに立っていたである。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『獣騎マーメイド』

POW   :    人魚獣騎
レベルm半径内を【魔法の海】で覆い、[魔法の海]に触れた敵から【魔法力】【魔法抵抗力】【潜水能力】を吸収する。
SPD   :    ディープマーメイド
体高5mの【高速潜行形態】に変形する。レベルm半径内に【水】と【魚】の精霊を放ち、敵にダメージ、味方に回復を与える。
WIZ   :    マーメイドスピア
レベルmまで伸縮する【水の刃】で対象を捕縛し、望めば【棘状と鋸状に変化した水】による継続ダメージを与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●せめて戦士らしく、正々堂々全力で
 ゴブリンたちを超えた先、そこに広がっていたのは大きな湖だった。
 かつて存在した百獣族の一つ、獣騎マーメイドたちの町がそこにはあったといわれているが、その痕跡も失われて久しい。
「過去に起こったのは、嘆かわしい戦いでした。ですが」
 その湖に彼女は居た。呪いの根源であり、祝福の主。
 かつてこの地に栄えていたその一族は優れた戦士が女性から生まれるという特性があった。
 それゆえに未来を刈り取る呪いをかけながらも、祝福となりえる女性化を行ったのだ。
 生まれ変わって一から戦士となりうるように若々しく。
 正面から、優秀な戦士となった人々を挑ませるために。
「あなたたちの戦いはなかなかに見どころがあります」
 周囲を魔法の海で満たし、手にした槍を猟兵たちへまっすぐへ伸ばし、彼女は微笑んだ。
「では、死合いましょう」
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
成程、女性上位の種族の方でしたかぁ。
『勇者さんが強い女性ばかりを集めて作ったハーレムが有った』とかではなかったのですねぇ。

『魔法の海』の外で【炳輦】を発動し防御結界を形成、『FMS』のバリアを重ねて隙間なく覆いますねぇ。
浸水する隙間の無いこの状態で『魔法の海』に入れば『魔法の海』に触れることは無く、呼吸も問題ありません。
潜水は、元々胸のサイズ故の浮力で自然には難しいですし(遠い目)。
後は、多重の防壁と転移回避で守りつつ『FCS』で『魚雷』に換装した『FRS』『FSS』の[砲撃]と『時空切断の嵐』で叩きますねぇ。

問題は、村の方々への「女性化が解除不可能」という説明ですが。



●明日はどっちだ
 わざわざ女性に性別を、となると、ろくでもない理由が思い浮かぶのが世の常である。 
「成程、女性上位の種族の方でしたかぁ」
 今回の理由に関してはわりと善意というか彼女なりの騎士道精神に基づくものであり、結構なレアケースである。
(『勇者さんが強い女性ばかりを集めて作ったハーレムが有った』とかではなかったのですねぇ)
 口には出さないものの、るこるは少し安心したようにほっと息を吐く。
 もし『そう』だった場合、村人の未来がとても大変なことになっただろう。……今も大変ではあるが、今以上に。そういうことを目的とした場合、呪いの内容にもっと余計な『なにか』も付随しがち――例えば体の一部部位が大層ご立派になるとか――なのだから。
「上位とは言わん、向き不向きが有り、戦場に出るのが女の努めというだけよ。さぁ、海に抱かれ沈むがいい!」
 『獣騎マーメイド』により展開される『魔法の海』。るこるは海に巻き込まれる前に距離を取り、範囲外へと引いていた。
 距離をとったままでは相手の位置の把握は難しいが、デバフの塊の海へ無策でダイブするわけにはいかない。
 対策のために結界と祭器によるバリアを幾重にも組み上げていく。そして完成したのは完全に周囲を覆うことで外界から隔絶した、潜水艦の如くに海からの直接接触を防ぐ多重結界。
(私の浮力では、潜水は自然には難しいですしぃ……)
 人間の体は筋肉比率が多ければ密度的にも潜水しやすいのだが、るこるは、その、いろいろな箇所がすごくすごい浮力を発揮してしまうので潜水にはものすごく不向きであった。
 その対策となる幾重にも折り重なった結界を維持しながら、相手の展開した海の中へと侵入していく。
 ある程度距離を詰め、相手を視認できる位置まで接近すると、普段は大砲として利用している祭器を魚雷発射装置へと性質を変化させ、周囲へ発射していく。
「ほう、逃げたかと思ったが向かってきたか……むっ!?」
 水中に響く、鈍い爆音。
 さらに爆発の影響で荒れる海に紛れるよう、時空切断の嵐を巻き起こす。広範囲に攻撃をばらまいていくるこるだが、海の中での起動力は『獣騎マーメイド』の方に分があり、致命傷を与えるには至らない。
「我が領域を荒らしてくるか!」
 それでも、行動はしっかりと阻害できているようで忌々しそうな声を上げていた。
 さらに言えば、マーメイド側からの攻撃も分厚い結界に覆われたるこるへと決定打を出すことができず、戦況が動かないまま時間が過ぎていく。
(今のところは順調に消耗させていますねぇ。問題は、時間がかかることで悪化しそうな村の方々でしょうか)
 変化の根源が『獣騎マーメイド』の想いならば、それを上回る程の自我をもってすれば『女性化』そのものも次第に元に戻ることができる……のかもしれない。
 今の村人の状況を考えれば、相当可能性は低そうではあるが。
(ここで時間がかかったことで手遅れになってなければ良いのですが)
 そうなっていた場合、村人にどう説明するか、いや、完全に身も心も少女になったのならそれはそれで解決なのでは? しかし……と、るこるが思い悩む中、一進一退の攻防は続いていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【WIZ判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪

思ってたよりかはマトモな理由だね♪
自身の趣味を隠すための方便かと思ってたよ…♪
…いや、でも、だからって強引な女性化はどうかと思うんだけどさ?
(尚そういうクローネは村人の精神を女性化させた模様)(しかも若干趣味入ってる)

サイキックキャバリア『黒御姉クローネ』に乗って戦うよ♪
正々堂々マーメイドと【水中戦】を行うね★
この機体は【水中機動】も問題なくこなせるからね♪
相手の得意な環境で戦えば、こちらの強さをよりアピールできるだろうし♪

UCは『クローネちゃんのキャバリアの電撃武器★』
射撃武器から放つ【凍結攻撃】弾と【電撃】弾、近接武器による【切断】と【電撃】を使い分けながら戦うよ♪
敵の攻撃は【第六感/野生の勘/心眼/見切り/身かわし】で避けるね♪



●人命最優先故致し方なし
 先のゴブリンとの戦闘に引き続き、『黒御姉』へと搭乗し戦いを継続するクローネ。
「思ってたよりかはマトモな理由だね♪」
 どこかの世界の時代の流れからは逸脱しているかもしれないが、性別強制変更してくる類の相手にしては相当まともな部類なのは間違いない。
「自身の趣味を隠すための方便かと思ってたよ……♪」
 クローネが言うように、大体そんなことをするのは趣味嗜好によるものだ。今回のような事件だと少女やら幼女が大好きな変態の所業というケースが統計的にも非常に多いのは致し方のないことである。
「……いや、でも、だからって強引な女性化はどうかと思うんだけどさ?」
 尚、そういうクローネ自身が村人に実行した内容に関しては正義の為の行いなので問題ない。たとえどれだけ趣味が入っていようとも、人々の命を守ることが最優先なのだ。結果、村人が帰り道を見失ってもその先に幸せがあるのだから誰も不幸にならない。たぶんきっと。だったらいいな。
「相手側の都合など、呪う側が考慮するなどと思わぬことだな!」
 過去の所業を考えれば当然の事だと言うように『獣騎マーメイド』は水の刃を放つ。
 クローネはその攻撃を前進しつつ回避し、相手が展開する海へと進んでいった。
 水中機動も可能な『黒御姉』ならば、たとえ海の中も苦とせずに活動できる。そして、あえて海中で戦いを挑むことがクローネの目的でもあった。
「ほう、わざわざわが領域に入り込むとは、その心意気やよし!」
 相手が得意とする環境で正面からぶつかり合った上での勝利。それこそが自他ともに認める真の勝利になりえる。
 現に『獣騎マーメイド』の表情が若干和らいだ、というか楽しそうに見えるのは決して気のせいではないはずだ。
 水中で拡散しがちな電撃を、凍結と組み合わせることで指向性を持たせ、電撃により一瞬硬直した所に至近距離から再度の電撃を帯びた一撃を叩き込む。
「やるではないか!」
 相手もやられてばかりではないと、水の流れを利用した高速移動と共に槍を繰り出す。
 だが、その先にあったのは凍結により生み出された氷柱。
 突き刺さった槍に動きが止まり、氷柱の向こうには『黒御姉』の影。
「しまっ……!?」
「豪快にいっちゃうよ★」
 『黒御姉』はその氷柱ごと『獣騎マーメイド』を切り裂き一撃を与えたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
おまかせプレ、汝が為したいように為すがよい。

私、NTRは趣味じゃないので後でパートナーさん達も堕としにいってみんななかよしハッピーエンドを目指すわよ❤
ところでマーメイドって卵生なのか胎生なのかはたまた卵胎生なのか……これは調べてみないとダメよね。
大丈夫だから、ちょっとだけ、さきっちょだけだから。覚星の烙印そぉい☆
知覚力16倍ってことは感度も16倍で、それを2倍の行動速度で感じることになるのよね、これ。どう?どう?マーメイドちゃん、空気に愛撫されちゃう感覚は?たまんないでしょ❤
獣機化を解除してー化術肉体変異えっちなのうみそおいしいです大食い、堕落、魂の契約、人造生命の創造



●オワタ式ワンダーランド
「私、NTRは趣味じゃないのよね。だから、ちゃんとパートナーさんたちも堕とす、アフターサポートも万全♪」
「何か恐ろしく邪悪な気配を感じるのは私だけか?」
「安心安全大正義、目指せ、みんななかよしハッピーエンド❤」
「よし、近寄るでない」
 楽し気に歌うように、さらっと何か恐ろしいことを話しているアリス・セカンドカラーを、このまま放置してはならないと悟った『獣騎マーメイド』はノーモーションで水の槍を投げまくることを決意した。
「あら、いきなり激しすぎじゃないかしら」
「なぜかよくわからんが、貴女の力に触れると終わる気がするのでな」
 それは戦士としての直感か、はたまた女としての直感か。
「ちょっとだけ、さきっちょだけでいいんだけど」
「一口だけっていって全部食べるタイプとみた、なんと卑怯な」
「決めつけるのはよくないわよ?」
 そしてこの『獣騎マーメイド』、呪いをかけた内容的にもそうだったが、押しつけがましい激しい思い込みの持ち主でもあるのかもしれない。だが今回はそれが功を奏しているともいえる。アリスの能力的に指先一つでダウンとなっても不思議ではないのだ。
「ほんとに、マーメイドが卵生か胎生か気にならない人は居ないのよ、だからそれを調べるためには必要なの」
「直接聞けば済むではないか!」
「教えてくれるのかしら?」
「教えるわけなかろう!」
 絶対マーメイドの事を調べようとにじり寄るアリスVS絶対に近寄らせない『獣騎マーメイド』の、ある意味で激しい戦い。
 何をもって幸いと言うべきかは難しいが、何とかアリスの魔の手というか毒牙というか研究心からは逃れることができた『獣騎マーメイド』。だが、その極限状態により、心も体もかなり消耗してしまったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

印旛院・ラビニア
『湖が戦場か。ならば、やはりビキニアーマーが……』
「あれって水中戦に向いてるわけじゃないよね?それに戦うのは君だ。前にクロムキャバリアで奪った水陸両用機のパーツを利用するよ!」
【チューニング】で劫禍を水中戦使用にして腕部に水冷式ビーム砲を装備。水場という【地形を利用】できる形態に
「潜水能力を潰される前にカタをつける!」
ビームで牽制しつつサーベルで斬り込むが、時間が経つごとに段々不利な状況に
「と、思うじゃん!勿体無いけど、ここが切り札の切りどきだよ!」
UCで奪われた能力を回復しつつ戦闘力を超強化。その緩急で一気に斬り込む
『フハハハハ!ラビ子の愛を感じるぞ!』
「気持ち悪いこと言ってないで行くよ!」



●AIが止まらない
『湖が戦場か。ならば、やはりビキニアーマーが……』
「あれって水中戦に向いてるわけじゃないよね?」
『馬鹿な、ビキニと名がついているのに水中で不利なわけがないではないか!』
「それに戦うのは君だ!」
『我々は共に戦っているではないか!!』
「ええい、いいから! 水陸両用機のパーツに換装して、前貰ってきたでしょ!」
 仲間が戦っている間にてんやわんやとしながら劫禍のチューニングを行い、水中戦を可能にしてたラビニア。
 腕部に水中でも使用可能な水冷式ビーム砲を装備し準備万端と戦いに挑む。
「潜水能力を潰される前にカタをつける!」
 本来は潜水する用途の機体ではなく、相手の展開する海の特性もある。ガタが来る前にと、ビームで牽制を行いつつサーベルで斬り込み速攻をかけるも、やはり相手は水中のエキスパート。今までの猟兵との戦いで傷や疲労を負っている今でも、そうやすやすと攻撃を届かせることはない。なんなら先ほどまで回避を専念していたせいか妙に避ける動きが俊敏なまである。
「どうした、調子が良かったのは最初だけですか!」
 だんだんと潜水能力関係の出力が減少していく。時間が経つごとにそれは顕著であり、明らかに動きに精彩を欠いてきていた。
「そこまでのようなら……一思いに貫かせてもらうっ!」
「と、思うじゃん! 勿体無いけど、ここで切り札を切らせてもらうよ!」
 とどめとばかりに近づいた『獣騎マーメイド』だったが、ラビニアはそれを予測した上で、あらかじめ行っていた儀式による力を開放する。
「なっ、急に動きが!?」
『フハハハハ! ラビ子の愛を感じるぞ!』
「気持ち悪いこと言ってないで行くよ!」
 スローな動きからの急加速。あまりの緩急に『獣騎マーメイド』は一瞬、相手の姿を見失い、ズガンッ。その隙を逃さなかったラビニアの斬撃は確実に決まった。
「ぐっ、なんという一撃、これが、愛……!」
 そして、なぜか愛の何たるかを感じたようである。
『フハハハハ! どうだラビ子! 相手にも愛が伝わったようだな!』
「え、いや、噓でしょ。ただの勘違いだから!?」
 敵からの謎の理解と尊敬を、そして仲間からの愛? を受け、混乱のあまり戦いの中で戦いを忘れそうなラビニアであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
未来を刈り取ると言いながら、若返りするのは疑問だったけど、試練を与えて強くするって意味もあったんだね。この世界らしい。

ブライダルベール!
なら、ぼくの力、見せてあげるよ。

流れるように相手の攻撃をかわし、ビット攻撃で削るよ。
相手が弱ったら、大鎌の一閃だ!



●望むのは蹂躙ではなく
「未来を刈り取ると言いながら、若返りするのは疑問だったけど」
 身体的な成長はないかもしれないが、健全な精神は肉体に宿るとも言う。
「試練を与えて強くするって意味もあったんだね」
 たしかにそういう意図ならば、若い肉体は困難を打倒するために戦おうとする精神もまた養う事が可能なのかもしれない。
「ただの虐殺を望んでしまえば、それは過去の人々の悪逆と変わらぬだろう」
 そう語る『獣騎マーメイド』は、この世界らしい精神の相手といえる。
 だからこそ、この世界らしく決着をつけよう。
「ブライダルベール!」
 呼び声に応じ、空に咲く花と共に大鎌を携えて現れるのはアリス・フォーサイスのサイキックキャバリア。
「なら、ぼくの力、見せてあげるよ」
 即座に搭乗したアリスに呼応し、ブライダルベールが目を光らせる。
「ほう、来るか、ならばお前の力、そして愛、全て見せてみよ!」
 なにか、今までの戦いでよくわからない影響を受けていそうな『獣騎マーメイド』であるが、その表情は真剣そのものだ。
 その動きの端々には連戦による疲れをみせているが、決して甘さはない。
 『獣騎マーメイド』の周りに漂っていた、水ので構成された魚のような精霊たちが一斉に襲い掛かってくる様を冷静に観察し、回避する。その様は相手が水だというのならば、ブライダルベールは水面に揺蕩う花弁がごとく。ゆらりひらりと流れるように。
「掴めぬかっ」
「こっちも負けない!」
 相手に若干の焦りを感じたタイミングを狙い放たれたビットによる射撃は、致命的ではないにしても相手の回復を上回る、確実なダメージを与えていく。
「治癒が……追いつかぬ、こうなれば!!」
 操れる限界数の精霊たちを一気に集めブライダルベールを包囲するかのように一斉に放つ。
 それぞれがばらばらに、不規則な軌道をもって狙ってくる様を、時には加速で、時には迎撃で、そして最後には急制動によるUターンで翻弄し、躱しきると同時に『獣騎マーメイド』の眼前へと迫る。
「正面から、行くよ!」
「このおおおおおお!」
 精霊の制御に注力していた『獣騎マーメイド』は、ブライダルベールの大鎌を防ぐ事が出来ず、その身に受けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

涼風・穹
いやいや、ちょっと待て
かつてこの地に栄えていたその一族、って、それどれだけ前の話なんだよ
それに女体化した元男性は女性なのか、というのは考え方にもよると思うぞ
……まあ、過去の恨みを子孫にぶつける是非は置いておくとして、数十年もあればあの村の誰かが強くなって自力で呪いを解くという目もあるのかもな…

なんにせよ正面から勝負を挑みます、が…
相手が獣騎バルバ形態ではおっぱいダイブも敢行できずあっさり窮地においこまれます

しかし先程オネェと酒場のマスターに迫られた恐怖と、女体化男性達が全員ああなってしまうのではないかという絶望の未来への拒否感が、このまま安易に倒れるのを断固拒否して自分自身に肉体と機体の限界を超えた無茶をさせます

強引に浮上して海上に飛び出して、どこのダイナマイト漁やビリ漁だという勢いで次々に《贋作者》謹製の物騒なものを海中へ放り込みます

相手も飛翔可能で直ぐに海から飛び出してくるなら某鮫映画のお約束、飛んでくる鮫…もとい魚と戦う必殺武器チェーンソーを《贋作者》で作り出して迎え撃ちます



●文明の形が消え去るぐらい超昔
「いやいや、ちょっと待て、かつてこの地に栄えていたその一族、って、それどれだけ前の話なんだよ」
 はるかな昔過ぎてで当時の地形なんてのも残ってないほどの一族である。そんな昔の種族の風習なんてものを持ち出されても、今を生きる者としてはピンとこない。いや、今も探せばアマゾネス的な部族はあるのかもしれないがそれはそれとして。
 そして、もう一つの疑問もある。
「女体化した元男性は女性なのか、というのは考え方にもよると思うぞ」
 これは各派閥によってだいぶ答えが変わる難問である。
 『獣騎マーメイド』としては元がどうだろうが、優秀な戦士になるスペックの肉体なのだからいいじゃん、精神も後からついてくるって、とかいう割と脳筋思考だったのだが。
「……まあ、過去の恨みを子孫にぶつける是非は置いておくとして」
 たしかに数十年もあれば、あの村の誰かがひたすらに修練を重ね、強くなった上で自力で呪いを解く、という目もあるのかもしれない。
 問題は、それだけの時間を少女として過ごせば、呪いを解いても身も心も少女のままの可能性が高そうだということだろうか。現状でも手遅れな気もするが。
 悩ましいことは多々あれど、戦わない事には始まらない。
 穹もそう思い、正面から『獣騎マーメイド』へと戦いを挑む……のだが。
「どうした、その程度なのか!」
 いまいち気が乗り切らないのか、雑念が多いせいか、すぐに劣勢においこまれてしまっていた。
 『獣騎マーメイド』もまた、今までの戦いでかなりの疲労とダメージを蓄積していることもあり、幸いにも一撃で切り捨てられるようなことにこそなっていないが、根本的に穹にエネルギーが足りていないのは間違いない。
 彼に必要なのは、おっぱい、そしてダイブなのだ。しかし、ここのところそれが実行できる相手がいない。今戦っている『獣騎マーメイド』も獣騎のままではどうしようもないのだ。
 それどころか先ほどの村での惨状により、恐怖というかトラウマというかがぞわぞわと背筋を伝ってくる始末。
 ああ、きっとこのまま村の人々は全員『ああ』なってしまうんだろうか、ここで自分が倒れたりしたら一生……。
「想像しちまったじゃねえかこんちくしょおおおおおお!」
 悪夢を振り切るように海上へと飛び出すその姿は、まるで何かから大きく逃避するトビウオがごとく。
 だがその勢いのまま、明らかに漁で使うと各方面から怒られそうなダイナマイトだとか電気ショック的な物品を次から次へと創り出した穹は、海へと不法投棄をしはじめたではないか。
「私の海を汚すでない!!」
 爆発する海とともに怒りを爆発させながら、精霊魚の群れを率いて飛び出してくる『獣騎マーメイド』。
 投げ込まれた電気ショックにより若干体を痺れさせながらも魚の群れを率いて突っ込んできた彼女に対し、穹が手にしていたのは世界によっては神をもバラバラにするという伝説の武器。飛行鮫特攻能力を持つという一説もあるチェーンソーだ。あらゆる逸話を積み重ねてきたそれは、飛行鮫の仲間……とも言えなくもないかもしれない魚精霊を切り裂くには十分すぎる神秘強度を誇るのである。
「鮫も悪夢も何だろうと、バラバラにしてやらぁあああああ!」
「そんな馬鹿な!?」
 『獣騎マーメイド』は精霊の群れがチェーンソーの一撃でバラバラになる光景に、ただただ驚愕する事しかできなかったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐伯・晶
過去の経緯に思う事はあるけど
今を生きる人達を巻き込む事は止めさせて貰うよ

引き続き鉑帝竜に乗って戦おう
レールガンによる射撃と牙や爪や尻尾による格闘で攻撃
敵の攻撃は飛んで回避したり
神気や硬化した超硬装甲で防御したりしよう

水の刃による攻撃は神気による凍結攻撃で
伸縮を妨害して回避するよ

帝竜の領地を使用し
鉑帝竜の金属粒子ブレスで
相手の組成を改竄して希少金属の彫像に変えていこう

密度の大きい物質だから水中で動くのに
とても邪魔になると思うよ

正々堂々感は薄れるけど
特殊能力を使うのはお互い様だし
騙し討ちじゃないから大丈夫だよね

そういえば呪いの元を倒したら村人はどうなるんだろう
余裕があれば後で寄って覗いてみようかな


秋山・軍犬
合法ロリ「…戻ってこいよ軍犬の旦那」





2章の戦いでの体の芯に残るダメージ
私の領域たる触れた者の力を吸収する魔法の海の中

獣騎マーメイド「なのに何故そこまで動ける」
…まさか
あの黄金のオーラと共にある緑色のオーラは

…そう、恨みも怒りも絶望も超えた先へ往きましたか
貴方獣機ゴブリンはそれ程の戦いが出来たのですね

そして黄金の戦士よ
貴方その気になれば私の領域外からの
遠距離攻撃も可能なのでしょう?

戦術的優位よりも
敵である私達獣騎マーメイドと獣機ゴブリン想い正々堂々
応えるというのですか!

ああ!なんて素晴らしくも恐ろしい!愛おしい
さあ恐るべき愛すべき戦士よ!
いざ!いざ尋常に…勝負!



●泳ぐときには貴金属類は危険なので
「過去の経緯に思う事はあるけど、今を生きる人達を巻き込む事は止めさせて貰うよ」
 ゴブリン戦から引き続き鉑帝竜に搭乗した晶は『獣騎マーメイド』と対峙していた。
「ふっ、ならばやってみなさい!」
 今までの戦いでかなりの損傷を負い、周囲に漂わせていた精霊魚もその姿を消した『獣騎マーメイド』。
 それでも彼女の堂々とした態度は変わらずで、今もまた水の刃を繰り出してくる。
 飛んでくる水の刃を距離があるうちは躱し、危険なコースの物はレールガンで打ち落とす。
 相手が近付くにつれ、攻撃頻度も上がってくる。回避だけではなく、牙や爪、尻尾を用いての切り払いも織り交ぜつつ、射程範囲まで一気に接敵する。
「そこまで言うなら、やらせてもらうよ」
「くっ、だがこの距離なら……ッ!?」
 水の刃の力を集中させようとしたところ、動きを止める。形成途中の水の刃が凍り付いていたのだ。
「このっ!」
 しかし、それで終わってなるものかと、凍り付いた刃をも武器として叩きつけようと白兵距離に接近する『獣騎マーメイド』。
 回避困難な距離での一撃を、晶は鉑帝竜の装甲を、そして神気を信じ、あえて受け止める。
「止めただと!?」
「これなら、躱せないね!」
 その状態で鉑帝竜は口を開き、特殊な金属粒子ブレスを『獣騎マーメイド』へと浴びせていく。
「なっ、これは、体が!?」
 即座に振り払い距離をとるも、その一瞬だけで、体のあちこちが鈍い輝きを放つ金属となっていた。
「体の全部とはいかなかったけど、一部でも密度の高い金属になったんだから水中で動くのにとても邪魔になると思うよ……卑怯とは言わないよね?」
「ふはは、言わぬ言わぬ、そんなことを言い出せば素手で殴りあって勝敗を決めなければ卑怯だなどと言い出すことになりましょう」
 面白いことをする、とむしろ楽しそうだとすら感じさせる笑みを浮かべ、『獣騎マーメイド』は続ける。
「実際、どうすれば正々堂々か、などとは、周囲や世間がとやかく言おうと、最終的には当事者同士の認識次第でしょう」
 大人が子どもに勝ったから卑怯か、大柄な者が小柄な者を力でねじ伏せれば卑怯か。
 しかし双方とも納得の上で、正面からぶつかり合ったのだとすれば一概にそうとも言い切れないのではないか。
「さぁ、この程度のペナルティどうとでもなります、続きといたしましょうか」
 動きは鈍く、傷は深く、それでも笑みを浮かべる『獣騎マーメイド』との戦いは、佳境に入ろうとしていた。


●緑の強敵に背を押され
 戦いは長期に及んでおり、その中で『獣騎マーメイド』だけでなく猟兵もまた疲弊していた。
 それにはこのマーメイドとの戦いだけではなく、先のゴブリンとの戦いの事も含まれている。
 特にゴブリンの中でもかなりの猛者との一戦を終えてこの戦場へとやってきた軍犬の負傷は顕著だったが、それでも休むことなく、海をかき分け、削り取りながら戦いを続けていた。
「私の海に触れ、もとより限界を迎えているその体、だがなぜだ、なぜ貴様は動いている」
 あちこちが金属となり、体力も限界に近く満身創痍ともいえる『獣騎マーメイド』から見ても、軍犬は歩くのもようやくの状態のはずだ。だがそんな彼もいざ戦いが始まれば金の覇気を身にまとい。正面から拳を叩き込まんと幾度となく迫っている。
 そんな時ふと目に留まる、覇気の中にある色は金だけではない。
「……まさか、あの黄金のオーラと共にある緑色のオーラは」
 今回戦いを共にしたあのゴブリンを思い出す。
 現代を生きる人々に怒りを募らせていた彼は今、目の前の男とともにいるというのか。
「……そう、恨みも怒りも絶望も超えた先へ往きましたか、貴方はそれ程の戦いが出来たのですね」
 思わず口の端に笑みが浮かぶ。自分ももうとっくに限界だ、ならば、最後ぐらい思いっきり楽しんでもいいのではないかと。
「黄金の戦士よ、貴方、その気になれば私の領域外からの遠距離攻撃も可能なのでしょう?」
 確かにできただろう、だが、それでも彼はインファイトを選んだのだ。
「ただ、やろうと思わなかった、倒すなら正面から、それだけっす」
「戦術的優位よりも敵である私達獣騎マーメイドと獣機ゴブリンの想いを汲み、正々堂々に応えるというのですか!」
 その声に喜色が混ざってきたのがすぐに分かった。
「ああ! なんて素晴らしくも恐ろしい! 愛おしい!」
 思った通りだ、今目の前の相手も、今まで戦ってきた相手も。
「今まで戦ってきた猟兵たちも多少の差異はあれど、正面から向かってきてくださいました。よい、とても良いです!」
 自分に繰り出せる最高の一撃。それで決着をつけようと、領域の海をすべて圧縮していき、槍の形へと変えて手元に構える。
 後悔無いよう全力で。周囲にはすでに海はなく、すべての海は手の内に。
「その方が分かりやすくていいっすね、こっちも、行くっすよ」
 軍犬もまた、自らのオーラをこぶしに込める。今にも崩れそうな体は緑のオーラが支えていた。
 最後の決着をつける時が来たのだ。
「さあ恐るべき愛すべき戦士よ!」
 『獣騎マーメイド』の瞳が爛々と輝く、狂気にも似た狂喜と共に。
「いざ!」 
「いざ尋常に……!」
『『勝負ッ!!』』
 巨大な水の塊と、より一層光り輝く黄金のオーラがぶつかり合う。
 超高圧縮された海の槍は純粋な質量兵器としても危険な代物であり、本来の異能としての海の力、つまりは相手の力を奪う能力も凝縮されていた。
 並の人間でなくても触れただけで弾け飛ぶ海、それに対し軍犬はオーラをまとい正面から拳を打ち付ける。
 一瞬の、均衡。
「これで……仕舞いっす!」
 しかしそれを打ち破ったのは軍犬の一歩。緑のオーラに背を押されるように前に踏み出し、一気に振りぬいた拳は槍を砕き『獣騎マーメイド』を躯の海へと沈めたのだった。
 
●大丈夫だと思っている相手は、意外とやばい
 ボロボロとなり、軍犬もまた地に倒れようとしていた。
 だが、それを支えようと一つの人影が駆け寄る。ここまで同行していた村はずれの鍛冶師だ。
「軍犬のダンナ……お疲れ様だぜ」
 返事はない、どうやら気を失っているようだが、息はある。ただ力を使い果たしただけのようだ。
 特に軍犬であれば、何かおいしいものを用意すれば、じきに良くなるであろう。
 しかし気を付けなければならない。精霊やら妖精やらの信頼というか、愛は重いケースが多い。
 それもものすごく。
「ダンナ、治るまでも、治ってからも、ずっと面倒みてやるからな……」
 恍惚と呟いた頑固な鍛冶師といわれていた少女。その瞳に宿っていた感情は果たして何だったのか。
 軍犬がそれを知ることになるのは、しばらく後の事である。

●戦いの後
「呪いの元は倒したけど……」
 結局、村人はどうなるんだろう、と晶をはじめ、今回関わった猟兵たちは戦いの後、村を覗く。
 呪いから解放されたことはなんとなくわかるのか、村人の表情からは心からの笑顔が見えた。
 まるでモデルのようにも人形のようにも見える少女たちは様々な衣服を着飾りつつお互いを研鑽し、ある家には人々が集まり楽し気な宴を催しており、酒場では浮かれた声が響き渡る。
 気になる事と言えば全員が全員うら若き乙女のままということだろうか。ただ、個人差はより大きくなっており、すでにかなり大人びた様子の者もいる。
 成長に関してはちゃんとするのは間違いないようだ。
 きっと男らしい心を持ち続ける者がいるならば、その姿を元に戻すものもいるだろう。たぶん。もしかしたら子どもを作る機能のみ復活するとかいう限定的な元の戻り方をするものもいるかもしれないし。
 この村のハッテン……もとい発展を願いながら、猟兵たちはこの地を後にするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年12月24日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#バハムートキャバリア


30




種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はヘルゲ・ルンドグレンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト