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帝都櫻大戰㉔〜浴衣自慢命の輝きを示す依頼

作者：ナイン高橋

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「イザナミを倒すため、浴衣命の輝きを見せびらかしましょう」
　朝倉・くしな（鬼道羅刹僧・f06448）が説明を開始する。
　幻朧帝イティハーサは、エンシェント・レヰス『イザナミ』と融合することで「意志」を獲得し、侵略新世界『サクラタルタロス』を創造した。
　天も地も、美しい櫻の花に覆われた世界……しかし櫻の下には無数の「冥府の蛆獣」が蠢いており、命ある者を等しく急速に蝕んでいく死の世界でもあるのだ！
　生命すべてに牙を剥くこの世界の上で、イザナミと融合した、オブリビオンを超える幻朧帝イティハーサと決戦を行うのだ！
「しかし、サクラタルタロスは完全に相手の世界。普通に立ち向かおうとしても、残念ながら勝ち目はありません」
　命ある者を等しく急速に蝕んでいく力はサクラタルタロスに踏み込んだ時点で猟兵たちへと襲い掛かり、戦いを挑むどころではなくなってしまうだろう。
「ここは、イザナミに我々の『命の輝き』を示すのです！」
　幻朧帝に取り込まれたイザナミ。
　自らの力で愛しき命達を散らしてしまう事に心を痛めている愛と死の女神は、幻朧帝に利用されている。
　しかし、そんなイザナミにに向けて、猟兵が自身の「命の輝き」を示すことができれば、僅かな時間とは言えイザナミと同化した幻朧帝を怯ませて『死の静寂』を止めることができるだろう。
「今、最も輝いているのは……そう『浴衣自慢』です！」
　浴衣もしくはなんかそれっぽい服。言い張れればそれでいい。
　そういうものを着用していき、全力で可愛い！カッコいい！楽しい！ここよくない！？そんな"命の輝き"を示す事が勝機へと繋がるのである！
　隙が出来た瞬間に、全力でユーベルコードを叩き込むのだ。
「今、この場で浴衣自慢をできるのは猟兵だけ！皆さん、よろしくお願いします」

第1章 ボス戦 『イティハーサ・イザナミ』

POW   :    天矢『サクラタルタロス』 【射た矢が突き刺さった地点】から、詠唱時間に応じて範囲が拡大する、【冥府の蛆獣による寄生】の状態異常を与える【真白き死桜花の嵐】を放つ。 SPD   :    神鷹『サクラタルタロス』 【神鷹の羽ばたきと共に白い花弁】を噴出し、吸引した全員を【冥府の蛆獣】化し、レベル秒間操る。使用者が製作した【世界の住人たる証】を装備した者は無効。 WIZ   :    骸眼『サクラタルタロス』 レベルm半径内を【生命を拒む世界】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【死をもたらすための力】が強化され、【生を長引かせようとする力】が弱体化される。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

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『骸眼『サクラタルタロス』』
　イザナミと融合した幻朧帝は【生命を拒む世界】、侵略新世界『サクラタルタロス』を創造した。
　この世界に1歩踏み入れてしまえば、世界自体が生命を、命ある者を等しく蝕んでいく。
　例え猟兵であっても、この力には抗えず、この場に留まることは難しい。
　しかし、それに対抗する手段はあった！
「浴衣を見せて、命の輝きを示せばいいんだよねっ！」
　この生命を拒む世界に、里見・朱音（茜呪・f41185）が明るい顔をしたまま飛び込んで来た！
　今、最も輝いているのは……そう『浴衣自慢』！
　幻朧帝に融合させられてしまったイザナミに命の輝き……浴衣自慢をする事で、彼女の意志力が強まり、幻朧帝を怯ませ死の静寂を止められる！
「はいこれ浴衣だよ！」
　そして朱音が着て来た浴衣は……うん、どっからどうみてもスクール水着だった。
「え？スク水？やだなーどこからどう見ても浴衣だよー！ちょっときつめでぴちぴちしてるだけ！」
　朱音はしれっとした顔で推し進めてきた。
「これ一着あれば水の中もへっちゃらな優れものだよー？？夏の暑い祭りとかで水鉄砲で掛け合いとかもやれるよー？？」
　あれ？そうか？そうかも？浴衣ってなんだ？
　そんな空気がイザナミから漂ってきたような気がする。
　そう、融合したイザナミはそういうところ認識力が多分下がってしまっているのだ。
　なので浴衣と言い張れるものなら多分なんでも大丈夫。
　え、これ言い張れるの！？というかぴちぴちしてるのって多分これ、朱音が購入した当初よりも色々成長しちゃって合わなくなってきて色々零れそうになってるだけじゃない！？
　でもまあ中学生としてはこの紺のぴっちり感はやっぱり外せないよね。
　成長の具合的にお尻がむっちりし始めたのも分かる感じのポージングもいいよね。
　やっぱこれスクール水着だわ！
「あ！隙が出来たね！電磁砲大呪（デンジホウタイジュ）だよ！」
　そんなこんなで死の静寂が弱まったタイミングで朱音はユーベルコードを発動！
　幻朧帝にダメージを与えるのだった！

大成功 🔵​🔵​🔵​

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　侵略新世界『サクラタルタロス』。
　この世界に1歩踏み入れてしまえば、世界自体が生命を、命ある者を等しく蝕んでいく。
　例え猟兵であっても、この力には抗えず、この場に留まることは難しい。
　しかし、それに対抗する手段はあった！
『骸眼『サクラタルタロス』』
　イザナミと融合した幻朧帝は生命を拒む力をより強くしてきた。
　これ程強大な蝕む力にはそう簡単に対抗はできない。
　そう『浴衣自慢命の輝き』以外では！
「命の輝き=浴衣、なるほどそういうのもあるのか」
　柳・依月（ただのオカルト好きの大学生・f43523）は融合させられたイザナミに己の浴衣自慢命の輝きを見せようと転移してきた。
「それではご覧いただこう」
　そしてくるりと一回転して披露するのは彼岸花の浴衣。
　落ち着いた紺の色合いの中に、綺麗な赤が咲き乱れる。
　肩にかけた番傘も含め、依月自身のどこか飄々とした雰囲気にも似合っている。
「季節にも合ってて風流だろう？」
　自身に満ちた表情で依月は浴衣の柄がよく見えるように身体を開いたりする。
「俺、普段は結構色々組み合わせて和洋折衷に決めてるがな。今回はスタンダードな浴衣にしたぜ。単純に和服が好きなんだ」
　からりからりと下駄を鳴らす依月。
「それに……見えるか？」
　そしてそっと指先に止まるのは、1頭の青い蝶々。
「この青い蝶はただの人間でありながら命を落としても尚、魂となって寄り添ってくれる奴らなんだ。戦闘でも俺を加護の力で守ってくれるんだぜ。今回の戦争でも世話になった」
　語る依月の、その自信に溢れた雰囲気。そして楽し気な表情。
　それらには十分に命の輝きが零れていた。
「ふふん、どうだ？大した“輝き”だろう？」
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？イザナミの意識が……！？』
　幻朧帝の中にいるイザナミがざわめき、死の静寂が弱まった。
　この隙を依月は見逃さない。
「この際風流に決めようか。血染めの傘舞、紅蓮の章ってな！」
　そして仕込み番傘から呪詛を変化させた、周囲に降り注ぐ赤い雨を放ち幻朧帝へダメージを与えるのだった！

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「浴衣を褒めてくれると聞きまして今年浴衣を着て参戦ですわ」
　多重人格者の中村・裕美（捻じくれクラッカー・f01705）……の副人格、シルヴァーナが浴衣を着こんで転移してきた！
　この侵略新世界『サクラタルタロス』は、生命を急速に蝕む特性がある。
　だが幻朧帝と融合したイザナミに、浴衣自慢をして命の輝きを見せることが出来れば、彼女の心を揺さぶり死の静寂を止め幻朧帝に大きな隙を生みだすことができるのだ。
「浴衣の柄とか大まかなデザインを指定しただけなので、履き物や肩掛けのあたりなどは職人さんのセンスによるものですわね。ふふ、素敵でしょ？」
　シルヴァーナの浴衣はまさにおっとなー大胆ーっ！なものだった。
　長い白髪は結ってまとめて首筋を色っぽく露に。
　髪色と同じ白い生地が基本の浴衣で、それを大きくはだけて着用。
　大きな胸元もばっちりみえるし、長髪をまとめているので首筋から肩までがいつも以上に肌色がよく見える。
　帯は黒の上に赤。身体がしまって見えて、よりセクシーさが強調される。
　柄も黒と赤、そして何より彼岸花。
「浴衣の柄が彼岸花なのは理由がございまして」
　するりとシルヴァーナは浴衣の裾を少し広げながら大胆にも太ももを晒して一歩踏み出す。
「オブリビオン達の死出への手向けのお花ですわ」
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？イザナミの意識が……！？』
　そう言って抜いた惨殺ナイフを幻朧帝へと向けるシルヴァーナの、その命の輝きに、イザナミの意識が強く反応。
　死の静寂が弱まったところにシルヴァーナは幻朧帝へと惨殺ナイフを突き立てる！
「ジグザグスラッシュですわ！」
　隙を見せた幻朧帝を、激しく動きでも着衣は乱さず優雅に切り刻むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「浴衣ですか、丁度今回用意して見たのですが……どうでしょうか？」
　雪華・風月（若輩侍少女・f22820）は『サクラタルタロス』の生命の蝕みに対抗するため、浴衣自慢命の輝きを見せに来た。
「中々良い呉服屋の品で、華やかでありながら落ち着いた色合いでこういう服は桜學府に所属してめっきり着なくなりましたが……久しぶりに着ると良いものですね……」
　まず最初に思うのは、いつもはストレート気味な感じだったりポニーテールでもすっきりしている髪の毛がふわっとしていることじゃないかと！
　夏の祭りの熱さを感じさせつつ、うなじがとってもセクシー！
　着物はシンプルな形と色あいではあるものの、左右で色分け。
　柄も美しい。
　そして黒髪と落ち着いた柄の中で華やかな髪留め。
　実に素晴らしい！
　あと風月自身の外せない特徴としての帯刀に両手の食べ物で埋めてしまっているところだろう！
「食べ物はその辺りで見かけてつい……」
　実は甘党な風月は出店の食べ物に目が無かったようだ。
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？イザナミの意識が……！？』
　そんな風月の浴衣自慢命の輝きが遂にイザナミの心に触れたらしい。
　幻朧帝の動きがにぶり、死の静寂が弱まった！
「さて、浴衣ですので普段のように派手に動き回るのは……であればそうですね……その場で雪解雫を一振り二振り……舞うように……本来なら剣が痛むのであまり良くは無いですが……」
　両手の食べ物は急いで食べきった風月が刀を構える。
　使うはユーベルコード：獅子粉刃（シシフンジン）
「大輪の花火を咲かせましょう……」
　飛ばした金属粉へ『焼却』の霊力をこめ、起爆！
　幻朧帝へダメージを与えるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「難しい状況ですが、やってみますぅ」
　夢ヶ枝・るこる（豊饒の使徒・夢・f10980）はサクラタルタロスに降り立つと途端にその生命が蝕まれるのを感じる。
　これに対抗する方法は一つ。命の輝きを、『浴衣自慢』をするしかないのだ！
「最近調整しなおした普段着も、一種の和装ですからねぇ」
　そしてるこるが着て来たのは和風のメイドドレス……の変更版であった。
「普通の浴衣は、体型胸＆お尻のサイズ的に、まず着られませんし（遠い目）」
　どうやら浴衣用は用意が出来なかったようだ。
「ヘッドドレスとエプロンを取り、丈を幾らか長くし足元を白木の下駄に変えれば、かなり浴衣に近い衣装になるかとぉ」
　それでも和風ならばよし！
　因みにるこるの体型だと逆にこれ以外だと中々うまく着こなせなくない？とか思ってしまう。
　あとエプロン外した場合の下のミニスカが全然見えないの！それぐらいにパツンパツンなの！
　でもそれくらいにね、豪快に可動域を広げてフリーサイズにしてるのはいいよね。
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？イザナミの意識が……！？』
　そんな感じで改めてるこるの服装を見直していると遂にイザナミの心に触れたらしい。
　幻朧帝の動きがにぶり、死の静寂が弱まった！
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『医伯の加護』をお与え下さいませ。毉螫（チチガミサマノカゴ・トウケイノウラウエ）」
　るこるは隙を見出すとユーベルコードを発動。
　幻朧帝を攻撃するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「イザナミさんに浴衣をお見せして命の輝きを示せばイティハーサさんを怯ませる事が……」
　アリス・フェアリィハート（不思議の国の天司神姫アリス・f01939）は『サクラタルタロス』の生命の蝕みに対抗するため、浴衣を見せる。
「私の浴衣でよければ、御覧あれ！」
　アリスの今年の浴衣はロリータ浴衣ファッション！
　フリル満載。
　不思議の国のアリスの青をモチーフにフリルの白とピンクを入れた可愛らしい浴衣だった。
　ニッソクスの縞々ボーダーと頭のおっきなリボンも可愛らしい。
　綿あめを持って走る姿も年相応の可愛らしさがよく出ている。
「イザナミさん……如何でしょうか……」
　アリスは翼を出すとイザナミにもよく見えるように空中に移動し回転。
　全身を見せてアピールする。
「折角ですから……イザナミさんも……エンシェントプリンセス・アイスエイジドレッサー」
　更にアリスはユーベルコードを発動。
　融合しているイザナミの身体の部位に太古の氷魔力で創った飛行可能になるドレスで包み込み氷晶の素敵な浴衣を一時的に纏わせる。
「――お似合いです……♪」
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？イザナミの意識が……！？』
　この行為にイザナミの意識が強まったらしく、幻朧帝が動きと止める。
　同時に死の静寂が弱まった！
　今ならば、サクラタルタロスに活力を奪われることなく、幻朧帝に攻撃が通るだろう！
「ここで、倒します！」
　アリスは氷雪魔法と併せ己の武装を展開。
　魔法を一斉発射して幻朧帝にダメージを与えるのだった！

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「おっけおっけ、そういうことなら浴衣コンテスト会場も設置するわ」
　アリス・セカンドカラー（不可思議な腐敗の混沌魔術師艶魔少女・f05202）はそういうとユーベルコードを発動。
　Alice's Wonderland（アリスズワンダーランド）にてサクラタルタロスに浴衣コンテスト用の会場を作り上げていく。
「ようこそ、私の私による私のための世界へ♪　禁呪で想像から創造したあれこれでたっぷりと遊んであげる❤」
　ソーンイーターであるアリスは世界法則を棘ソーンに変える創世神術を用いて侵略世界を模倣しサクラタルタロスの上にサクラニルヴァーナを上書きしようとする。
　当たり前のように構築した傍からサクラニルヴァーナはサクラタルタロスに侵食され返して崩壊していくが、それを止める方法はある。
　作り出したのは浴衣コンテスト兼お祭り会場。
「さ、シャーマンとしてイザナミと心通わせる浴衣自慢を始めましょ♪」
　くるっくるっと変身バンクを挟んで衣装変更。
　浴衣姿に変わるアリス。
　そう、イザナミと融合した幻朧帝は浴衣自慢命の輝きを披露する事で、その動きを一時的に鈍らせることができるのだ。
「白い肌に黒を基調とした浴衣はよく映えるでしょ☆そして私のキャラ性を表現する網タイツとミニスカ仕様☆」
　そんな訳でアリスの浴衣。
　なんとロリータファッションだったり下着姿だったりする事が多いイメージがあるアリスだが今回は多分ギャルだと思う！違うの！？
　黒い浴衣でフリフリなロリータ風味なのはそのままだが、本人もサイドテールのくるくるふわふわな髪型。
　網タイツやフリルやイヤリングや髪止めやらで主張が激しく楽し気で可愛い。
　浴衣の柄は主張が激しい大き目の派手な花で、他の装飾に負けずにしっかりと浴衣が主役を現わしている。
　頬て腕、そしてちらっと見える太もものタトゥーも煽情的。
　動くね、この布のヒラヒラ感がわかっていいよね……うん。
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？』
　そしてアリスの浴衣自慢が功を奏して、イザナミに命の輝きが届いたようだ。
　幻朧帝の動きが止まり、死の静寂が弱まった。
　今ならばサクラタルタロスに活力を奪われる事なくアリスの魔術も力を発揮できるだろう。
「そーれ、どっこいょーっ」
　アリスは幻朧帝にダメージを与えるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「…なんだって？」
　円谷・澄江（血華咲かせて・f38642）は困惑の顔をした。
　では説明しよう！
　サクラタルタロスは命を蝕む世界！
　この世界では存在するだけで命を蝕まれ、攻撃は活力を奪われ、幻朧帝にまで届かない。
　しかし！このサクラタルタロスを作るために幻朧帝が融合したイザナミ！
　愛と死の女神たる彼女に、「命の輝き」を示す事が出来れば、彼女の心を揺さぶり、幻朧帝との融合に齟齬を生ませる事が出来る。
　そうなればサクラタルタロスの存在は不安定化し、死の静寂は弱まり、幻朧帝自身も無防備になる。
　そこを叩くのが猟兵の仕事だ！
　そして今、命の輝きを示すトレンドはぁ……『浴衣自慢』なのである！！！
　やるしかないね！浴衣自慢！
「浴衣が命の輝き……言われてみればそんな気がしなくも……」
　澄江は完全無欠完璧無敵な理路整然とした説明を聞いて納得した。
「と、とりあえず浴衣を披露すれば良いんだね？場所が場所だが冥府の蛆獣すら見惚れさせる位の気合でやってやるよ！」
　微妙に自棄っぽい気もするが、澄江はやる気を出すと浴衣姿でサクラタルタロスへと飛んでいくのであった！
「キャバリアだと隠れるし、キャバリアのエネルギーも根こそぎ奪われてしまうからねえ。生身の浴衣で来たよ」
　澄江が着ていたのは右は黒色。左は濃い赤の浴衣。
　落ち着いた配色でシンプルな形ではあるが着こなしが優雅。
「祭りを歩くにはいい格好だろう？静かな祭りを灯籠片手に歩く……秋の夜長に合わせた色彩だ」
　手に持つ灯籠に照らされるとこの浴衣の雅さが一緒に浮き出て来る。
　遠目には夕暮れや闇夜に紛れるような色合いだが、ぼんやりとした明るさがその細部を見せてくれる。
　あえて強くない光がコントラストを表現して浴衣の深みを、明暗のどちらにも艶やかさを持つことを体現しているのだ。
「まあ走り回るのはやりづらいがそれはそれで。日頃駆け回ってるからこそ静かに燃え上がり照らすような装い……どうだい？」
　澄江はふふんとうさ耳を揺らしながらイザナミに問いかける。
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？イザナミの意識が……！？』
　すると、幻朧帝の中にいるイザナミがざわめき、死の静寂が弱まった。
　この隙を澄江は見逃さない。
「空間の断裂と念動力によるねじ切り両方叩き込んでやるよ！月下に輝く（サイキックルナブースト）」
　ユーベルコードを発動し幻朧帝へダメージを与えるのであった！

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「ふふ、まさかいきなり浴衣デートができるなんて♪」
「響華さんに浴衣で来て、って言われて何かと思ったけど、そういうことなのね……。断っておきますけど、デートじゃないですからね！」
　伊澄・響華（幻惑の胡蝶・f44099）とフィーナ・シェフィールド（天上の演奏家・f22932）は新調した浴衣でサクラタルタロスに現れた。
　なおフィーナは恋人は他にちゃんといるらしい。
　こんなこんなでサクラタルタロス。
　幻朧帝によって創られたこの世界は生命を拒む世界。
　通常であれば存在するだけで命は蝕まれ、攻撃も活力を奪われて幻朧帝に届く前に無力化されてしまう。
　しかし、幻朧帝がこの世界を創るために融合したイザナミ。
　愛と死の女神たる彼女に、猟兵が「命の輝き」……つまり「浴衣自慢」を示す事が出来れば、一時的に彼女の意識が強まり幻朧帝に隙が生じるのだ！
「という訳で浴衣自慢よ！フィーナさん！」
「ええ。きちんと着てきたわ、響華さん」
　そして二人はお互いの浴衣をくるりと回りながら見せ合う。
「わたしの浴衣は彼岸桜の模様。髪と同じ紫地に淡い薄紅の花が良く映えててかわいいでしょ？」
「わたしの浴衣は白地に黄色の蝶が舞う柄。フィーナさんと同じお店で頼んだのよ♪」
「響華さんの黄色の蝶がひらひらしている白い浴衣も素敵……」
「……そう、フィーナさんもかわいい！見てよこの、髪と同じ彼岸櫻の模様！もう桜の精、というか桜の守護天使よね！」
「髪や帯留めにも蝶がとまっていて、調和のとれたお洒落、って感じ。かわいい柄なのに、大人らしい落ち着いた佇まいで綺麗だな、って思います」
「帯留めも桜のモチーフ。サクラミラージュを代表するスタアは伊達じゃないってことかしら。襟元のデザインはわたしと同じなのよね。かわいらしさアピールも完璧！」
　響華とフィーナは互いに互いの浴衣を褒め合う。
　……はっ！？なんてことだ。言いたいことがなんやかんや言われてるじゃないか！！！
　敢えて言えるとしたら、やっぱり二人が並んで歩く姿は華やかで素晴らしいという所だろう。
　互いに一人でも十分過ぎる程に綺麗で可愛い浴衣姿を披露しているが、楽しそうに笑いあう姿ももっと素敵なのだ。
『ぬ！？なんだ、儂の力が、弱まる……？イザナミの意識が……！？』
　そして二人の浴衣自慢が、幻朧帝の中にいるイザナミの元まで届いたようだ。
　その命の輝きに、幻朧帝の動きが止まり、死の静寂が弱まった。
　今ならばサクラタルタロスに活力を奪われる事なく、幻朧帝に攻撃が通るだろう。
「あ、まだ戦争中だった……イザナミ様、これで終わりにしましょう。」
「さぁ、フィーナさんの輝きに目がくらんだなら、骸の海へ還りなさい！」
　フィーナは戦場に彼岸桜の紋章を描いて、破魔の力を込めた桜吹雪で帝ごとイザナミ様を浄化！
　響華は浴衣の柄に合わせた幻惑の胡蝶で、イザナミと帝を切り倒す！
『ぐぅ。まさか、儂がこんなところで、破れるのかぁ……！』
　そうして幻朧帝はその身を消滅させるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2024年10月01日