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帝都櫻大戰㉑〜ファイナル・ショウダウン

#サクラミラージュ #帝都櫻大戰 #第三戦線 #幻朧帝イティハーサ #ビームスプリッター


●光輝く決戦の舞台へ
 帝都櫻大戰はいよいよ大詰めの第三戦線へと突入した。
 全ての元凶である、幻朧帝イティハーサとの直接対決の時が来たのだ。
「とうとうここまで来たわね……みんなも既に聞いていると思うけど、エンシェント・レヰスのビームスプリッターがわたし達の側に付いた事で、イティハーサへの対抗手段が生まれたわ」
 アヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)はいつものように、集まった猟兵達を前にブリーフィングを始める。
 ビームスプリッターは、融合が阻まれた事で侵略新世界の創造に失敗した幻朧帝の膨大な力を逆利用し、サクラミラージュの大劇場をも遥かに凌駕する広大無辺な客席と舞台と舞台装置の広がる世界型大魔術『スタアラヰトステエジ』を作り上げた。
 なんでも、この世界では想像力と表現力の続く限り、猟兵達の戦闘力はどこまでも増大していくそうだ。
 過去を組み合わせ新世界を創造する能力を持つ、オブリビオンを超越した骸の海そのものと呼べる存在であるイティハーサは、莫大な力を有したエンシェント・レヰスでも倒す事は出来なかった。
 だが、この場を利用すれば奴を討つ事は出来るはずだとアヤカは言う。

「戦いの鍵となる『スタアラヰトステエジ』は、そこに立つ演者達の想像力に応じる形で絶えず巨大な絡繰仕掛けの舞台装置が駆動しているわ」
 そのため、これらを利用し『華麗なショウを演じながら戦う』事が出来れば、ステエジに満ちる興行魔法が猟兵の力を大幅に増幅し、イティハーサと互角に戦えるとの事だ。
 しかし、相手はこの戦争の黒幕であり真の大ボス……その力は単独で襲い来るにせよ、非常に強大である。
 奴の放つ激しい攻撃の中、華麗なショウを演じつつ戦うのはなかなかに厳しいだろう。
「勝利の鍵はとにかくショウを止める事なく演じ続ける、これに尽きるわ。ショウはみんなの想像力で、どのような形にも対応出来るようになっているはずよ」
 駆動する舞台装置も上手く戦闘に利用すれば、より確実な勝利を得られるに違いない。
 どのようなショウを演じ、イティハーサと戦うかは猟兵次第だ。

「説明は以上よ。みんなの描くショウでイティハーサを倒し、櫻花幻朧界サクラミラージュに真の平和をもたらしてきて!」
 〆の言葉の後、アヤカはゲートを開き猟兵達を光輝く大舞台へと送り出す。
 今ここに、世界の命運を賭けた最初で最後の一大ショウが幕を開ける……!


NS
 はいどうも、NSえぬえすでございます。
 遂に来た決戦の第三戦線、果たしてサクラミラージュの命運は?
 戦争シナリオ五本目、今回もどうぞよろしくお願いします。

●目的
 スタアラヰトステエジ上にて単独で襲い来る幻朧帝イティハーサを倒す。

 プレイングボーナス:華麗なショウを演じながら戦う/舞台装置を戦闘に利用する。

 演じるショウの内容ですが公序良俗に反する物であったり、版権に引っかかりそうなギリギリのネタは採用出来ません事を予めご了承下さい。

●ご注意
 プレイング受付開始は『OP承認後、導入部を書いた後から』になります。
 プレイングをお送りする際にはそれ以降でお願いします。

 戦争シナリオは戦況にも影響するため、早期完結を目標としております。
 そのため、リプレイは出来るだけ早めにお返し出来ればと思います。
 また、クリアに必要な人数が集まり次第プレイング受付を締め切る方針です。
 その際には『プレイング受付〆切』とタグに表記します。
 受付〆切後に来たプレイングは基本的に対応出来ませんので、予めご了承下さい。

 それでは、皆さんの華麗なショウでイティハーサを倒しましょう。
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第1章 ボス戦 『幻朧帝イティハーサ』

POW   :    天羽々矢 undefined arrow
【矢】を非物質化させ、肉体を傷つけずに対象の【生命】のみを攻撃する。
SPD   :    征服せし神鷹 undefined falcon
【神鷹】による超音速の【飛翔突撃】で攻撃し、与えたダメージに応じて対象の装甲を破壊する。
WIZ   :    歴史を見る骸眼 undefined eye
対象の周りにレベル×1体の【滅びし歴史上の強者達】を召喚する。[滅びし歴史上の強者達]は対象の思念に従い忠実に戦うが、一撃で消滅する。

イラスト:炭水化物

👑11
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●スタアラヰトステエジに猟兵が舞う
 猟兵達はゲートを抜けると、早速スタアラヰトステエジの舞台に降り立つ。
 そこはあまりにも広大な光り輝くステージ……例えるならば現代地球にある、かのドーム球場を彷彿とさせる大きさだ。
 と、そこへ何者かがやってくる。
「この世界……融合し損ねたエンシェント・レヰスが儂の力を逆に利用し、作り上げたと言う訳か。小癪な」
 現れたのは幻朧帝イティハーサであった。
 本来ならばビームスプリッターとの融合を果たし、イティハーサ・ビームスプリッターとなって侵略新世界を創り出すはずだったのだろう。
 だが、一人の猟兵がビームスプリッターの支配権を得た事でその企みは頓挫し、こうして単身この世界へ乗り込んできたようだ。

「……まあよい、この程度の事は誤差に過ぎぬ。儂一人とて、六番目の猟兵を始末する事など造作もない」
 そう口にすると、イティハーサがこちらに視線を向ける。
「このような世界で儂と戦ったところで、汝らが勝てる道理なぞない。それを思い知らせてくれよう」
 確かにこいつの言うように、『まともに戦っても』勝てる見込みはないだろう。
 だが、ここは『想像力と表現力の続く限り、猟兵達の戦闘力はどこまでも増大する』世界……華麗なショウを演じながら戦えば、奴と互角に戦える。
 当然、向こうはショウを妨害しようと動いてくる事だろうが、それを上手く切り抜けつつショウを演じ続け、舞台装置も利用すれば勝ちの目は見えてくるはずだ。

 さあ、邪悪なる幻朧帝を討つべく、ショウタイムの幕開けと行こう!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
凄まじい相手ですが、やってみますぅ。

ショウということでしたら、『過去の使徒の伝承』を元にした『殺陣』で参りましょう。
『舞台装置』として『屋敷』と『多数の落武者人形』を再現、【廽釯】を発動した『刀』で人形を斬捨てつつ『親玉役』の幻朧帝に徐々に接近、追詰めますねぇ。
【廽釯】は『斬撃動作中の無敵化』を得られますので、【天羽々矢】が放たれた際に『人形への斬撃』を行えば、ゲームの無敵時間の様にすり抜けられますぅ。
『女神様の従神』に至ったとされる『過去の使徒』を意識すれば十分以上の強化も得られますので、最後は近接状態から【天羽々矢】への[カウンター]で威力強化を乗せて斬りますねぇ。



●1st Stage
「さて、黒幕のお出ましですねぇ。やるとしましょうかぁ」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はすぐさま自身が演じるショウの光景を頭に思い浮かべた直後、ステージに変化が起きる。
 舞台の上に大きな屋敷が具現化すると、その中に多数の落武者人形が姿を現す。
 例えるならば時代劇のクライマックスシーン、派手な斬り合いが今まさに始まらんとする状況だ。
「……なんだ、これは?」
 一方でこの世界の仕様が掴めず、イティハーサが疑問の声を漏らす。
 目の前に立ち並ぶ多数の落武者人形がこちらに襲い掛かってくる様子はない事から、アレは敵ではないと考えているようだ。
「ここで会ったが百年目、今こそ討たせていただきます」
 芝居がかったセリフと共に、るこるは霊刀『純夢天』を抜く。
 するとそれに反応するかのように、落武者人形がそれぞれ武器を手にし、るこるの前に立ちはだかる。
 いよいよショウの幕開けだ。

「……!」
 言葉を発する事なく、早々に落武者人形がるこるに襲い掛かる。
 一人に対し、数人がかりで攻撃を仕掛けるようだ。
「……ふっ!」
 対するるこるは、『豊乳女神の加護・廽釯チチガミサマノカゴ・ワゴウノゲッケン』を発動した純夢天で襲い来る相手を次々と斬り捨てる。
 手にした武器や落武者人形が面白いように両断されていく様は痛快と言う他ない。
「邪魔をするならば、ただ斬り捨てるのみ」
 るこるは冷酷な剣客を演じつつ、立ち塞がる落武者人形をバッサバッサと斬り捨て、奥に控える親玉――イティハーサの元へと進んでいく。
 なるほど、周囲の落武者人形は親玉を守るための手下のような物と言う事か。
「このまま儂の元へ来るつもりか。そうはさせぬ」
 イティハーサは弓を構えて矢を放つと、放たれた矢がフッと消える。
 非物質化させた矢で、肉体を傷つけずに対象の生命のみを攻撃する天羽々矢だ。
 さすがにこの攻撃を回避する事はほぼ不可能に近いが……?

「はぁっ!」
 だが、るこるは構わず落武者人形を斬った。
 放たれた矢は……当たっていない!?
「当たらぬだと? 何故だ……?」
 るこるが更に前に進んでくる様を見て、攻撃が当たっていない事を不可思議に思いつつも、更に天羽々矢を放つイティハーサ。
 それに合わせるかのように落武者人形を斬り捨てていく。
 矢が当たらない理由は単純だ。
 廽釯が発動している間、斬撃の動作中は完全無敵状態になっている……ただ、それだけの事である。
 そのロジックに気付かぬまま、イティハーサは矢を無駄に放ち続けていく。
 そうして、るこるはイティハーサとの距離を詰め、あと僅かで刃が届くところまで辿り着いた。
「あと一人……」
「ぬう、儂に近付くか。だが……」
 この距離ならばさすがに躱す事は出来まいとばかりに、天羽々矢を放たんとする。
 るこるはそれを待っていたかのように純夢天を振り上げる。
(女神様の従神に至ったとされる『過去の使徒』を意識して……)
 そしてイティハーサが矢が放った瞬間、上から下へと刃を振り下ろした。
「ぬ、おぉぉッ!?」
 手応えあり。
 るこるの斬撃はイティハーサへ確かに届いた。
 ……だが、これで終わりではない。
 ショウはまだ、始まったばかりなのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フェアリィハート
アドリブ連携歓迎

【WIZ】

この
ステエジで
ショウを演じれば
イティハーサさんに
対抗出来るんですね

【第六感】【心眼】【早業】
総動員し
UC発動

不思議の国の魔法少女な
アイドル衣装を
身に纏い

翼で飛翔
【空中機動】や
【空中戦】で
立体的に立回り

攻撃等
【第六感】【心眼】【残像】
【通常攻撃無効】
【結界術】【オーラ防御】で
防御・回避しつつ

【ハートのA】達を展開
(内一つを魔法ステッキマイクの様に変化)

【浄化】を込めた
【全力魔法】や
【音響弾】の【誘導弾】の
【一斉発射】【弾幕】を
舞台装置からの
星や虹のエフェクト攻撃等とも併せ
【歌唱】【ダンス】や【パフォーマンス】等で
ライヴを演じ続けつつ
攻撃

『アリスのお歌…聴いて下さい…♪』



●2nd Stage
「このステエジでショウを演じれば、イティハーサさんに対抗出来るんですね」
 これまでにない強敵を前に、アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司神姫アリス・f01939)は緊張した面持ちで覚悟を決める。
「すぅ、はぁ……よしっ。輝く虹やお星様達に、もの言う花さん達……アリスに素敵なドレスをあつらえてくださいな――メタモルフォーゼ……☆」
 軽く深呼吸をした後、アリスは第六感と心眼、早業を総動員して『スターハートフラワリープリンセス・アリス』を発動、不思議の国の魔法少女なアイドル衣装に変身する。
 そこから更に、自分が思い描いていたステージをイメージすると、舞台が変化。
 いかにもなアイドルステージが舞台装置と共に展開される。
 これが彼女のショウと言う訳か。
「面妖な。しかし汝の好きにはさせぬ」
 アリスが動き出そうとしたタイミングで、イティハーサは歴史を見る骸眼でアリスの周囲に無数の滅びし歴史上の強者達を召喚、取り囲む。
 彼女が動く前に勝負を付けるつもりのようだ。

「飛びます……!」
 だがその前にアリスが翼で空中へと飛翔。
 周囲から雪崩れ込んでくる、滅びし歴史上の強者達を寸前のところで回避した。
 間一髪だ。
「逃がすな」
 その直後、イティハーサは空中へ逃れたアリスを追撃すべく、強者達に攻撃を指示。
 弓矢や銃と言った飛び道具で撃ち落とさんとする。
「ショウの邪魔は、させません……!」
 飛び交う矢や弾をアリスは結界術やオーラ防御で防ぎつつ、死角から飛んでくる攻撃は第六感を生かしつつ、心眼や残像で回避する事でやり過ごす。
 一通りの攻撃を避けた後、アリスは早業で空翔ぶジュエルのハート達『ハートのA』を展開すると、その一つを魔法ステッキマイクの様に変化。
 素早く反撃の準備を整える。

「アリスのお歌……聴いて下さい……♪」
 アリスの言葉が合図となったか、舞台装置からスモークとレーザー光が上がり、いよいよ彼女のショウが幕を開けた。
 アイドルソングを思わせるキャッチーな曲が流れ出すと、空中機動でステージの上を飛び回りつつ、アリスが可愛らしい歌声を響かせる。
「~♪」
 空中機動から放たれるアリスの歌声は音響弾となり、弾幕めいて一斉発射されると誘導弾のようにステージ上の強者達へ襲い掛かる。
 更には舞台装置から放たれる星や虹のエフェクトも攻撃の手段として用いられ、攻撃をアシスト。
 時には浄化を込めた全力魔法で、数に勝る強者達が次々と消滅していく。
「歌で儂の戦力を……?」
 アリスの奮戦に予想外と言った表情で驚くイティハーサ。
 いくら一撃で倒される戦力とは言え、このような手段で対抗されるとは思いもしなかったのだろう。
「私が止まらない限り、ショウも止まりません……!」
 歌唱やダンスと言ったパフォーマンスをフルに活用しつつ、イティハーサを圧倒するアリス。
 歌の一つが終わると、次の歌へと間髪入れずに続いていく。
「小癪な、歌で儂を倒そうなど……ぬ、ぬぅぅぅ……ッ!?」
 増大するアリスの力を前にイ、ティハーサは思わず冷や汗をかく。
 まだまだ彼女の歌と踊りは止まる様子もない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒木・摩那
これはなんと大きな会場でしょう!
ここで演劇したら、自分が大物俳優になった気分になれますね。

しかし、こんな豪華舞台で何を演じるべきですかね。
難しい話は私も知らないし、観客も選びますからね。

ここはお手軽に日本昔話の『さるかに合戦』にしましょう。
全編戦いっぱなし?というのが良さそうです。

もちろん、サル役は幻朧帝ですね!

カニ役は本当は一回死ぬんですけど、そこはうまく避けつつ、カニの復讐劇の始まり始まり。
UC【飛天流星】でカニのキツイ一撃をお見舞いしてあげましょう。



●3rd Stage
「これはなんと大きな会場でしょう! ここで演劇したら、自分が大物俳優になった気分になれますね」
 スタアラヰトステエジの舞台に立った黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)が少し興奮気味に呟く。
(しかし、こんな豪華舞台で何を演じるべきですかね。難しい話は私も知らないし、観客も選びますからね)
 ショウを演じる事が勝利の鍵とは聞いているが、いざ実際に舞台に立つともなると何をすべきかと悩むものである。
 既に敵は目の前であり、じっくり考えている余裕もないのは事実だ。
(やはりここは分かりやすい物で行きましょう。内容はちょっとくらい脚色しても問題はないはずです)
 摩那は早速イメージをフルに回転させる。
 すると、舞台に変化が起こった。
 背景は遠くに野山が見え、舞台装置は木がニョキニョキと伸びてきたではないか。
 しかもよくよく見ると、木には橙色の実が付いている。
 となれば、このショウは……?

「今度は何だ? この舞台は一体……?」
「ふふふ、さるかに合戦です。まあ幻朧帝には分からないでしょうが」
 特に格好が変わった訳でもないが、さるかに合戦と言うショウの舞台の幕が上がる。
 言うまでもないが、悪役であるサル役はイティハーサだ。
「おお、お猿さん。木に生っている柿を取ってはもらえませんか?」
 カニ役となった摩那がイティハーサに早速問いかける。
 見た目的には大分シュールな光景だ。
「下らぬ。汝の茶番に付き合う気など欠片もないわ」
 当然と言うべきかイティハーサは問いかけを無視して、征服せし神鷹で神鷹を摩那に向けてけしかける。
「うわっ、危ない!?」
 摩那は超音速の飛翔突撃を寸前のところで回避。
 奇しくもこの状況は、序盤でサルがカニに向けて柿の実を投げ付けるシーンと似ていると言えば似ている状況やもしれない。
 本来であればカニはこの攻撃で死んでしまう訳だが……

「……よくもやってくれましたね。でしたらこちらも容赦はしません!」
 特にダメージを受けた訳でもないが、やられたらやり返すとばかりに摩那がイティハーサを睨む。
 さるかに合戦から一気に離れてしまっている感はあるが、これも摩那がイメージした内容であり、筋書きとしてはここからカニの復讐劇が始まると言ったところである。
「神鷹の一撃を躱したか。六番目の猟兵も伊達では……」
「やあぁぁぁーーーっ!」
 すぐさま『飛天流星メテオール』を発動し、超スピードで一気に踏み込んだ摩那が、高圧電流を帯びた七色の花びらを放ちながら肉薄すると、魔法剣『緋月絢爛』を振り下ろす。
「これはうっかり殺されかけたカニの分!」
「ぐぅっ!?」
 復讐心を乗せた斬撃がイティハーサを斬る!
「これは話の都合で出番をカットされた仲間達の分!」
「ぐおっ!?」
 メタな理由を付けた更なる斬撃がイティハーサを斬る!
「そしてこれは全てのカニの恨み!!」
「な、なんと……!?」
 本来なら、まともに傷を付ける事も出来ないはずのイティハーサ。
 なのにダメージが通っている事に、ただ驚くしかない。
 これこそショウを演じたからこそ増大した、猟兵の力なのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユウ・リバーサイド
【朱玄】

演じるのは高級バーのスカしたフレアバーテンダー
「ああ、あんなに美しい人を初めて見た
ぜひとも俺のものに」

歌に合わせカクテルショーのパフォーマンスを
緑茶を使うカクテルを淹れて魅せ
スタァの気を惹こうと悪戦苦闘

心眼で敵の攻撃を見切り
パフォーマンスの間にダンスのように蹴りつけ

タイミングを見てUCで子猫を召喚し
海莉の下へ

「あぁ、俺は彼女の何を見ていたのだろう
なんて寂しそうで」

猫を拾う場面で敵の攻撃を払いのけ

スタァに誘われてブティックへ
早着替えで様々な衣装に変わり
最後に華やかな揃いの衣装へ

声を合わせ歌いダンスを
ジョブ王子様としての己の光を海莉の刀と自分の剣に上乗せ強化し
イティハーサに剣舞の如き攻撃を


南雲・海莉
【朱玄】

高級ホテルの最上階のバーを模したステージ

演じるは国民的スタァの女性歌手
義兄と歌い上げるのは恋のやり取り

「誰もが私の見た目を声を持て囃す
私の心など見はしない」

バーテンダーが気を惹くのも無視
強者達を無粋な求愛に見立て
ダンスの足取りで回避しつつ
魅了を司る月の属性魔力を纏わせた刀で薙ぎ払う

義兄のパフォーマンスを中断されそうなら
太刀筋を変えて庇う

郊外のセットへ
足元の黒猫をそっと抱き上げ
「あなたもひとり?」
寂しげに

自身を庇うバーテンダーに
「あなたは私を見てくださる?」
惹かれ始める恋を歌い
その手を取りブティックへ連れ出す

早着替えを終えた義兄と愛を歌い踊り
一気にイティハーサへ
息を合わせた剣舞で攻撃



●4th Stage
 暗転と共に舞台が切り替わる。
 次に現れたのは高級ホテルの最上階のバーを模したステージだ。
 そこには二人の人影があった。
 カウンター席に座るどこか疲れた様子の女性と、カウンターでグラスを磨くスカしたフレアバーテンダーの男性だ。
「ああ、あんなに美しい人を初めて見た。ぜひとも俺のものに」
 たった一目で女性に心奪われたであろう心情を吐露したバーテンダーに扮するユウ・リバーサイド(Re-Play・f19432)は、歌に合わせカクテルショーのパフォーマンスを披露する。
 その華麗な手付きは思わず見惚れてしまうほどだ。
「さあ、このカテクルをどうぞ」
 ユウはスッと女性の前に、鮮やかな緑色をした緑茶ベースのカクテルを差し出す。
 全ては彼女の気を引くための行動だ。
「誰もが私の見た目を声を持て囃す。私の心など見はしない」
 バーテンダーの行動を軽く受け流すかのように、カウンター席の女性……国民的スタァの女性歌手を演じる南雲・海莉(With júː・f00345)が『ショウ・マスト・ゴー・オン』で歌い出した。
「……一体なんだと言うのだ、このような茶番など」
 そんな舞台上のショウを見てイティハーサが邪魔をしようと、歴史を見る骸眼で滅びし歴史上の強者達を召喚。
 そのままステージへ上げると、二人のショウを妨害しようとけしかける。

 数多の乱入者が舞台上へとやってきた事に気付くと、二人が目線で合図を済ませ、動き出す。
 攻撃を仕掛けてくる強者達をユウは心眼で敵の攻撃を見切り、パフォーマンスの間にダンスのように蹴りつけて一蹴。
 海莉は強者達を無粋な求愛に見立て、ダンスの足取りで回避しつつも、魅了を司る月の属性魔力を纏わせた刀で薙ぎ払う。
 ミュージカルから殺陣へと変化した舞台は、息つく暇もないシーンの連続だ。
(さて、この辺りかな)
 襲い掛かる強者達を倒しつつ、舞台が回転し切り替わるタイミングでユウは『過去からの召喚サモン・フロム・パスト』で子猫を召喚し、海莉の下へと向かわせる。
 舞台はバーから郊外へと移り変わり、数多の乱入者から逃げてきた海莉は足元へとやってきた子猫をそっと抱き上げ、寂しげ問いかける。
「あなたもひとり?」
 その様子を見ていたユウがぽつりと呟く。
「あぁ、俺は彼女の何を見ていたのだろう。なんて寂しそうで」
 そこへ、引っ込んだステージから追いかけてくる強者達が海莉へと襲い掛かる。
 子猫を抱き上げた彼女は今、無防備だ。
「危ない!」
 咄嗟に庇うユウは攻撃を払いのけると、そのまま返す刃で強者達を撃退する。

「……助けて、くださったの?」
 海莉の問いかけにユウが頷く。
「あなたは私を見てくださる?」
「もちろんだとも」
 曇りのない目で答えるユウに、海莉は『この人なら私の心を理解してくれる』と確信する。
 そこから彼女は惹かれ始める恋を歌い、ユウの手を取りブティックへ連れ出す。
 ……再び回転する舞台は商業街へと切り替わる。
 スタァに誘われ、ブティックへ赴いたユウは早着替えで様々な衣装に変わり、最後に華やかな揃いの衣装に身を包む。
 襲い掛かってきた強者達は既に一掃した。
 残るはステージ上へと上がってきたイティハーサのみだ。
「揺るがぬ愛を」
「曇りなき心を」
 二人が声を合わせ、愛を歌い、そして踊りながら一気に接近するとユウの己の光を、海莉の刀と自分の剣に上乗せする事で強化し、華麗な剣舞を見舞う。
 一つ、二つ、三つと息の合った二人の斬撃が交差し、イティハーサの身を刻む。
「ぬ、ぬぅぅッ、何故だ、何故これ程の力が……?」
 切り刻まれながら、イティハーサは予想を大きく上回る相手の力に信じられないと言った様子で、唸り声を上げる。
 ショウタイムはまだ、終わらない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジゼル・サンドル
こんなすごいステエジでショウを披露できるなんて歌い手冥利につきるな!戦争中とはいえ正直ワクワクする…!

それでは始めようか、無限の名を冠した世界の一大叙事詩を。
『それは、果てなき無限の物語。希望の元に集いし冒険者達の、魂の軌跡…』
UC「無限の幻想曲」で紡ぐは希望のグリモアの元に集った冒険者達の物語。
モンスターや列強種族、ドラゴンロード、果ては神まであらゆる強敵達の幻影が続々と現れる。
滅びし歴史上の強者達とどちらが強いか根比べといこうじゃないか。
何しろフルコーラスだと全六章もある『無限の』物語だからな、偉大な先輩方の決して諦めない強い意志と戦いぶり、持てる限りの想像力と表現力で歌い上げてみせよう。



●5th Stage
「こんなすごいステエジでショウを披露できるなんて歌い手冥利につきるな! 戦争中とはいえ正直ワクワクする……!」
 おそらくサクラミラージュのどこを探しても、これだけ大きな舞台はないだろう。
 その事にジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)は興奮気味であった。
 残念ながら『この世界は終戦と同時に消滅する』との事だが、ならばせめてこの時だけは存分にこの舞台を楽しまなければ!
 ジゼルはそう思っているに違いない。
「それでは始めようか、無限の名を冠した世界の一大叙事詩を」
 一刻も早く始めたいと言った様子で、ジゼルが芝居がかったセリフを口にしつつ、思い描いていた舞台をイメージする。
 変化したステージは剣と魔法の世界……他の世界で例えるならば、アックス&ウィザーズが近いであろうか?
「それは、果てなき無限の物語。希望の元に集いし冒険者達の、魂の軌跡……」
 そしてジゼルが語りと共に『無限の幻想曲インフィニティ・ファンタジア』で無限を冠した世界の一大叙事詩――希望のグリモアの元に集った冒険者達の物語を歌い出す。
 今ここに、彼女のショウが始まったのだ。

「歌や茶番で儂を倒そうなど……思い上がるな、六番目の猟兵」
 イティハーサは歌うジゼルを止めようと、歴史上の強者達を召喚。
 数による暴力で無理にでも阻止するつもりのようだ。
「おや、随分な数を揃えたものだね?」
 ステージ上で包囲されていると言うのに、ジゼルは余裕たっぷりの様子だ。
「なら、滅びし歴史上の強者達とどちらが強いか根比べといこうじゃないか」
 ジゼルがニヤリと笑った直後、ステージの上にはモンスターや列強種族、ドラゴンロードと呼ばれるもの、果てはかつて世界を破壊しようとしていた神まで、あらゆる強敵達の幻影が続々と現れる。
 強者には強敵をぶつけようと言う事か。
「さあ、まずは第一章『リザードマンの進撃』から行こうか。……おっと、先に言っておくが、この『無限の』物語はフルコーラスだと全六章もあってね。たっぷりと楽しんでくれたまえ」
 この言葉の後、ジゼルが第一章を歌い出すと同時に、滅びし歴史上の強者達が冒険者達と死闘を繰り広げた強敵達と激突する。

 ……それから強者達と強敵達の戦いは長く続いた。
 しかしショウを続ければ続けるほど、猟兵の力は強まる事から強者達は一人、また一人と倒れていく。
 そして第五章へと差し掛かった辺りで強者達は全て倒れ、残るはイティハーサのみとなった。
 形勢逆転である。
「儂の強者達が全て倒れただと……バカな……」
「おや、もう少し頑張ってくれると思ったのだが……まあいいさ。最後まで、偉大な先輩方の決して諦めない強い意志と戦いぶり、持てる限りの想像力と表現力で歌い上げてみせよう」
 改めてジゼルがショウを再開すると、七大怪獣やドラゴンロードがイティハーサに襲い掛かる。
 例え幻影とは言え、その力はかなりの物だ。
「物語はあと一章残っているのでね、簡単に倒れないでくれたまえよ!」
 強気の姿勢でイティハーサにショウで立ち向かうジゼル。
 向こうからすれば、地獄のショウとなった事は間違いないだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
ロラン(f04258)と
ショウを演じながら戦えとは、変わった事を要求されているが
2人ならできる事も増える。さあ、どうにかやってみよう

神刀の封印を解き、澪式・弐の秘剣【翠鳴閃】の構え
居合い抜刀からの斬撃波で強者達を蹴散らし、移動・納刀からの攻撃を繰り返して舞台を移動

範囲内にいる限りロランにも攻撃が向かうが、そこはお互い様
互いの攻撃を相殺したり、避けたりするのもショウの演出の一つ

また、舞台装置のトランポリンを使って大きくジャンプしたり、壁を走るなど三次元的な動きも取り入れて魅せつけながら止めまでの準備を進めていく

止めはロランの大魔術
「ここまでの演目、お楽しみ頂けたなら幸いです」……ってな?


ロラン・ヒュッテンブレナー
鏡介おにいさん(f28122)と一緒にショウタイムなの!

作戦は“演武”なの
降り立つと同時に距離を取って鏡介おにいさんに向き直ったら開始!

狼の瞬発力を活かしたスピーディな動きで舞台を円上に走りながら、鏡介おにいさんを狙う振りをして炎・氷・雷属性攻撃魔術を放って召喚された強者達を攻撃、派手にいくの
鏡介おにいさんの狙いを読んで邪魔しない様に回避なの
交錯したり、わざと魔術を外して敵の攻撃を相殺でフォローなの

当てるのも外すのも、全部計算ずくで、それが仕込みなの
準備が整ったら舞台中央へ引き付けて惹き付けて、UC発動
ぼくの魔術の痕跡を繋いで魔術陣を描き、黒い雷でオブリビオンを一掃なの
「イッツ・フィナーレ!」



●6th Stage
「さて、ショウを演じながら戦えと言うが……」
「なんだか面白そうなの!」
 どうしたものかと考える夜刀神・鏡介(道を貫く一刀・f28122)に、どこかワクワクしたような様子のロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)。
 ショウと言えど、内容は千差万別。
 想像力が途切れない限り、出来る事はいくらでもある。
「で、何をするの? あんまりボヤボヤしてもいられないけど……」
「一つ、ショウの内容として思い付いた物がある。”コレ”はどうだろうか?」
 ロランから尋ねられると、鏡介は得物の一つである『神刀【無仭】』をチャキッと親指で押し上げ、刃をちらつかせる。
 一体何をするつもりなのだろうか?
「ふむふむ、わかったの。じゃあ、それで行くの!」
 ロランは鏡介の意図に気付いたのか、迷う事なく同意すると即座に距離を取って鏡介と向き合う。
 仲間割れと言う訳ではないようだが、これではどう見ても二人が争うようにしか思えない。
「一体この者達は何を考えている? ……まあよい、いずれにせよ消えてもらおう」
 その一方で、イティハーサは二人の意図がまるで理解出来ない様子であったが、歴史を見る骸眼で滅びし歴史上の強者達を召喚。
 向かい合う二人の周囲を取り囲むように包囲する。

 そんな状況下であっても、鏡介とロランは動ずる事なく向かい合った状態で構えを維持していたが、いよいよ動き出す時がやってきた。
「神刀解放」
 まずは鏡介が『澪式・弐の秘剣【翠鳴閃】レイシキ・ニノヒケン・スイメイセン』で居合い抜刀からの斬撃波をロランに向けて放つ。
「……来たっ!」
 飛んできた斬撃波をロランは狼の瞬発力を活かしたスピーディな動きで、舞台を円上に走りながら躱していくと、ほんの数瞬前に彼のいた場所には斬撃波が通り過ぎ、その後ろで攻撃のタイミングを狙っていたであろう強者達がバッサリと両断される。
「それっ、当たれぇっ!!」
 今度はロランが反撃として炎・氷・雷属性の攻撃魔術を鏡介に向けて放った。
 次々と押し寄せる炎と氷、雷を鏡介は最小限の動きだけで回避すると、まるでそれを狙っていたかのように、後ろにいた強者達がまとめて魔術の餌食となり、消滅する。
「相変わらずいい腕をしているな」
 ロランの魔術の威力に感心しつつも、鏡介は移動・納刀からの攻撃を繰り返して舞台を移動しつつ、互いの攻撃を相殺したり避けたりしながらショウを継続。
 舞台装置として現れたトランポリンを上手く使い、時にはアクロバティックな動きを見せつつ、時には壁を走ると言った妙技で相手を惑わせていく。
 ……この時点で気付いた人もいるやもしれないが、二人が行っているショウとは演舞であった。

「ええい、儂の配下は一体何をやっている? おのれ、かくなる上は儂自ら……」
 そうして、次々と強者達が倒されていく様を見たイティハーサが業を煮やしたか。
 残った強者達を指揮しようと自身も舞台へと上がる。
(ようやく本命のお出ましか。ロラン、いけるな?)
(任せてなの! 派手にフィニッシュを決めるの!)
 イティハーサがステージへと現れたのを見て、二人は目線で合図する。
 どうやら最後の仕込みにかかるようだ。
「二人を追い詰めよ」
 イティハーサが指示を出すと、残存した強者達が舞台中央へと二人を追い込む。
 その間、ロランはひたすらに動き回りつつ強者達の攻撃を凌いでいくが……
「少しは儂を手こずらせてくれたようだが、ここまでだ」
 遂に二人は、イティハーサの指揮する強者達の猛攻を前に追い詰められてしまう。
 ここまでショウを続けていたと言うのに、向こうの力の方が上だったと言うのか?
「どうやら俺達を追い詰めたつもりだろうが……逆だ。お前達の負けさ」
「フン、今更負け惜しみか?」
「……ロラン!」
 叫ぶと同時に鏡介が一気に飛び退く。
 その次の瞬間、この時を待っていたとばかりにロランが指を鳴らす。
「イッツ・フィナーレ!」
「ぐッ、おぉぉぉぉぉぉ……ッ!?」
 ロランの放った『過去の妄執祓う閃きの軌跡カコノモウシュウハラウヒラメキノキセキ』による黒い雷が、イティハーサと強者達をまとめて貫いた!
 ……ここまで舞台の上を幾度となく動き回っていたロランであったが、それは全て魔術の痕跡を繋ぎ、魔術陣を描くための仕込みであった。
 全ては彼の計算ずくの行動であった事を読めなかった、イティハーサの致命的なミスだ。
「『ここまでの演目、お楽しみ頂けたなら幸いです』……ってな?」
「ぐ、ぐぐ……おのれ……!」
 ロランの放った黒い雷に打たれ、多大なダメージを受けたイティハーサに向け、鏡介がスマートに一礼する。
 猟兵達によるショウは、いよいよ大詰めを迎えつつあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フィーナ・シェフィールド
アドリブ連携歓迎♪

世界そのものが大舞台。
今こそ国民的スタアの力を魅せる時ね!
「さぁ、わたしの歌を聴けー♪」

ミュージカル仕立てのショウを演じます。
聖剣を手に、世界を破壊しようとする魔王を討つために立ち上がった勇者の姿を、旅立ちから、最終決戦まで!

ショウの間は翼を羽ばたかせ、舞台を狭しと飛び回ります。
破魔の力を込めた歌が幻朧帝に集中するように、舞台のスピーカーを制御します。

「愛の心で、悪しき者を断つ!」
クライマックスで手の届く距離まで一気に接近し、【断帝櫻花剣】を発動。空中から悪しき者を断罪する長大な桜色の光の聖剣を引き抜き、そのまま一刀両断します。
「この世から消え去りなさい、幻朧帝魔王!」



●Last Stage
「世界そのものが大舞台。今こそ国民的スタアの力を魅せる時ね!」
 ここは自分にとって最も相性のいい場所だと確信したフィーナ・シェフィールド(天上の演奏家・f22932)は、やる気も十分と言った感じで意気込んでいた。
「おのれ、六番目の猟兵……儂をここまで追い詰めようとは……!」
「さぁ、わたしの歌を聴けー♪」
 猟兵達の連続したショウで何度となく痛め付けられ、抑えていた怒りが爆発したであろうイティハーサに対し、フィーナがショウタイムの幕開けを宣言する。
 そうして再び変化する舞台……剣と魔法のファンタジーワールドへと、ステージが切り替わる。
「この剣と共に、世界を滅ぼす悪しき魔王を討ち果たさん事を!」
 冒頭から聖剣を手にしたフィーナが力強くセリフを口にする。
 内容は『世界を破壊しようとする魔王を討つために立ち上がった勇者の姿を描くミュージカル仕立てのショウ』だ。
 そして、奇しくもその討つべき魔王幻朧帝はステージ上に存在している。
「ああ、世界が破壊に満ちていく……この世はもう終わりなのか?」
 ショウが始まると、舞台装置として現れた村人役の人形が言葉を話す。
「ソウダ、コノセカイハ、マオウサマノテニヨッテ、ホロビルノダ!」
「ま、魔物だ! た、助けてくれー!」
 続いて現れた魔物役の人形が村人を襲わんとした時、勇者であるフィーナが駆け付け聖剣を一閃!
 呻き声と共に倒れる魔物の人形。

「もう大丈夫よ! 私とこの聖剣がある限り、世界の闇には包み込ませないわ!」
 フィーナがセリフを決めると、曲が流れ出す。
 曲に合わせて翼を羽ばたかせると、舞台を狭しと飛び回り、そのまま歌い始める。
「なんと忌々しい歌だ……耳障りな」
 それが破魔の力を込めた歌だったらしく、舞台のスピーカーを制御する事でイティハーサに集中し、その悪しき力をじわじわと削り取っていく。
「最早その歌を歌う事は、この儂が許さん」
 これ以上はやらせないとばかりに、天羽々矢で飛び回りフィーナを撃ち落とそうとするが、破魔の力を込めた歌で狙いが逸れたのか。
 放たれた非物質化した矢が彼女に当たる事はなかった。
 そうしている間にもショウは続き、出会いと別れ、新たな決意と言った息もつかせぬシーンを挟みつつ、いよいよクライマックス……魔王の居城へと話は進む。

「とうとうここまで来たわ! 魔王よ、覚悟なさい!」
「ふざけた茶番もここまでだ、六番目の猟兵」
 決戦の舞台で対峙するフィーナとイティハーサ。
 対決が始まると、背景で流れる曲が緊迫感のあるラストバトルに切り替わる。
 イティハーサは天羽々矢を連射する事でフィーナを近付けさせまいとするが、最早それは意味のない抵抗も同然であった。
「ええい、何故だ、何故儂の矢が当たらぬ!?」
「愛の心で、悪しき者を断つ!」
 一つも当たる事のない攻撃に焦りを見せるイティハーサに対し、ここが決め時だと確信したフィーナがセリフと共に飛んだ。
 そこから『断帝櫻花剣アシキモノヲタツオウカノケン』で、空中から悪しき者を断罪する長大な桜色の光の聖剣を引き抜き、一気に……振り下ろす!
「この世から消え去りなさい、魔王幻朧帝!」
 そのまま大きな手応えが刃越しに伝わってくる。
 振り下ろされた桜色の光の聖剣は、イティハーサを頭から真っ二つに両断した。
「お、おぉぉ……ッ、こ、この儂が、儂が、潰えると、言うのか……!」
 ショウを長く続けた事で、力が激増したのが決め手となったか。
 ここまで何度となくダメージを与え続けてきたイティハーサは、この一撃がトドメとなったか塵となって消滅した。
「遂に魔王は倒れた……これでハッピーエンドね!」
 最後に決めセリフと共に、聖剣を構えるフィーナ。
 かくして猟兵達の華麗なるショウはイティハーサが討たれた事により、これにて閉幕となるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年09月27日


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#サクラミラージュ
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#帝都櫻大戰
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#ビームスプリッター


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト