0
繫栄の影に燃える憤怒

#獣人戦線 #戦後 #幻朧帝国 #【Q】 #アメリカ戦線 #サメ


●平和な海を狙うのは
 獣人戦線、アメリカ西海岸。
 先日の獣人世界大戦が始まる以前から仮初ではあるが平和と繁栄を謳歌していたこの国の中でもリゾート地に住まうサメ獣人達は、熱い日差しを浴びながら糧食レーションでのバーベキューに盛り上がっていた。
 実にアメリカンな風景で調理されていく具材には肉らしきものもあるが全て糧食レーション製、本物と見間違うほど完璧に再現されたそれらはワイルドなサメ達もご機嫌な様子で楽しんでいる。
 どこからどう見ても平和な景色――しかし、それを物陰から憎しみの瞳で睨みつける影がある。
 幻朧帝国より派遣されてきた破壊工作のエージェント、憎悪に燃える彼はこの平和を徹底的に破壊するために行動を開始しようとしていた。

 グリモアベース。
「獣人戦線のアメリカに関わる予知が見えたよ。ちょいと力を貸してくれないかい」
 集まった猟兵たちを前に、和傘を手にした円谷・澄江(血華咲かせて・f38642)という黒い毛並みの時計ウサギが語り始める。
「アメリカに多く住んでいるのはウサギ達だけれど、当然他の種族が住んでいる町もある。今回向かって貰うのは少数種族のサメの町、どうにも幻朧帝国がこの町を狙っていて逢魔弾道弾で破壊工作しようとしてるみたいだ。元々仮初の平和を謳歌していた国だから此間の獣人世界大戦で更に平和になった、という実感はないかもしれないけど……どうも今回幻朧帝国の工作員がこの町に破壊工作を仕掛けようとしているみたいだ。それを止めるために皆にはその町に向かって欲しい」
 そう澄江は語り、町とその住民についての説明に移る。
「この町は港町でリゾート地でもある。元々ここのサメ獣人は海辺に住んでるんだけど……最近の暑さは海が近くても厳しいらしくてね。海で涼みつつ遊んだり海辺で料理とかしてるみたいだ。まあ気楽に楽しんでるサメたちも色々遊び相手とか話し相手欲しいみたいだから、交流して仲良くなるのもやりやすいかもしれないねえ」
 そう澄江は語ると、予知で見えたオブリビオンについての説明へと移る。
「狙ってくるのは……なんだろう、ケルベロスコート……? 憤怒の愚者ってオブリビオンらしいけど、どうも怒りのままサメ達の平和を砕こうとしているみたいだね。人気が少なくなったタイミングで動き出すみたいだから逢魔弾道弾を設置する前に見つけ出して叩ければよさそうだ。そこそこ強いみたいだから油断はしないようにね」
 黒兎のグリモア猟兵はそう注意して説明を終える。
「ああそうだ。場所が海だから……ほら、此間の水着コンテスト? アレの水着とか準備してきていくと場に溶け込みやすいかもしれないね。サメたちもリゾートで浮かれてて水着姿のも多いみたいだし。あとはそうだねえ……猟兵に覚醒していないサメ獣人達をオブリビオンから守れるのは猟兵だけだ。彼らが覚醒する日がくるかはわからないけど……守れる間は頑張ろうじゃないか」
 取り出した木製の懐中時計のグリモアを光らせると、猟兵達を夏真っ盛りのアメリカ西海岸の町へと転送したのだった。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 熱波まではいってないようです。あつい。

 第一章はサメ獣人が多く住まうアメリカの海辺のリゾート地の街で住民と交流してください。
 フラグメントは糧食料理づくりになってますが普通に海で遊んだりしても大丈夫ですなんとかします。
 第二章は『逢魔弾道弾』を設置しようとやってくる『憤怒の愚者』との戦いになります。
 こちらは断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
92




第1章 日常 『糧食料理を作ってみよう』

POW   :    豪快な料理を作る

SPD   :    繊細な料理を作る

WIZ   :    変わり種の料理を作る

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
ベロニカ・サインボード
ヒュウ、この炎天下でも楽しんでるじゃあないの
いや、炎天下だから楽しんでるのか?どうだっていい事ではあるわ

ふむ…肉と海で暑さを乗り切るのはいいが、流石に暑すぎ…確かにね
だけどちょっとしたプレゼントがあるのよ

私のフォースオーラ『ワーニン・フォレスト』は、触れたものから看板を生やす能力がある
字を記す事ができる素材なら、どんな看板でも作り出せるわ
氷の看板をつける!涼みながら料理やBBQを楽しむもよし、海に持っていってひんやりと泳ぐもよし

私の話?そうね、私は不思議の国からやってきたウサギさんよ
不思議の国はどんな所かって?そりゃあ、夏には草花の水着を着て、歌と踊りとティータイムで、お客様をお迎えするのよ



●看板ウサギは涼をもたらして
 アメリカ西海岸、きらきらと輝く太陽は陸地海面分け隔てなく降り注いで平等に熱していた。
 海面がばしゃりと弾けて細身のサメ獣人が顔を出し泳いで、砂浜ではあちこちでバーベキューの香りを漂わせている。
 炎天下でにぎわうサメ達の姿に白い時計ウサギのベロニカ・サインボード(時計ウサギの道しるべ・f35983)はヒュウ、と口笛を吹く。
「この炎天下でも楽しんでるじゃあないの」
 炎天下だからこそ暑気に負けぬようにテンションを上げているのかもしれないが、それはどうだっていい事ではある。
 とはいえ、
「流石に暑すぎ……確かにね」
 手でパタパタと扇ぐベロニカの視界には、パラソルの下で伸びたり海から出ようとしないサメ達も多数ある。
 肉と海、夏の暑さを乗り切るには普通の暑さならば十分なのだろうが、いくら何でもこの暑さは少々強烈過ぎる。
 そんな暑さをしのぐサメ達に、ベロニカはちょっとしたプレゼントを用意する。
「ワーニン・フォレスト!」
 ユーベルコード【看板をつける能力】を起動すれば、狼女の形をとったベロニカのフォースオーラが身体から出現し、砂浜を殴ると触れた砂から氷の看板が生えてくる。
 字を記せるならどんな素材の看板でも創り出せる能力ユーベルコード、その能力を利用して作った看板はひんやり涼やかで大きさも丁度手頃、冷熱源として涼むには丁度いいだろう。
 砂浜に拳を叩き込み次々に氷の看板を生やしていくベロニカに、暑さに茹だったサメ達は駆け寄ってきて、
『すごいなあ!』
『こっちにもお願いしていいかい?』
 そんなサメ達の要請にベロニカは気前よく応え、氷看板を次々に砂浜に生やしていく。
『ところでウサギ……みたいだけど、何だか雰囲気が変わってるなあ。どこから来たんだ?』
 少し落ち着いたサメ達の興味は不思議な力を持つベロニカ自身へと向いて、それに対して時計ウサギは飄々と答える。
「私の話? そうね、私は不思議の国からやってきたウサギさんよ」
『不思議の国……それは、どんな国なんだい?』
「そりゃあ、夏には草花の水着を着て、歌と踊りとティータイムで、お客様をお迎えするのよ」
『へえ……凄いなあ。行ってみたいなぁ』
 恐らくこのサメ達の脳裏に描かれている不思議の国はメルヘンで楽しく安全な国なのだろう。
 ベロニカの言う不思議の国アリスラビリンスは冗談にはできない程度に物騒な面もあるのだが、敢えてここで訂正する必要もないだろう。
 そんな風に会話を始めたベロニカは、陽気なサメ達の要望に応えつつ会話を交わして少しずつ仲良くなっていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

皇・絶華
おお…また獣人戦線の危機であれば…我がチョコを食させて獣人達に英気を養わさねばならないな!

「ぴええええ!」(こ、このままじゃこの依頼が失敗になっちゃう!コロニス!ここは俺達でどうにかするぞ!)
「そうだな!朕はケモナーショタもイケる口だし!」
という訳でこっそりUC発動

「主様!主様のチョコはここぞという時の切り札です!ここはひとつ俺とコロニスに任せて下さい!」
「朕も料理には自信があります!」(必死

…?そうか…では今回はお前達に調理は任せよう
私はチョコの用意をせねばな

「此処は朕に任せよ…ええとジンギスカンレーションで料理を始めよう!」(昔は羊牧場やってた
「それじゃ俺は火を焚くぞー」
そして糧食振舞い



●飯テロ(チョコ)は防ぐべし
 暑い中バーベキューを楽しんでいるサメ獣人の親子や親し気なグループを、転移してきた地球人の皇・絶華(影月・f40792)は眺めていた。
「おお……また獣人戦線の危機であれば……」
 暑さに苦しむ彼らに対する追い打ちのように、幻朧帝国のエージェントが破壊工作を仕掛けようというのだ。
 それを阻止するためにはまずサメ獣人達と仲良くなって情報を得る必要があるだろう。
「……我がチョコを食させて獣人達に英気を養わさねばならないな!」
 その言葉を聞いた連環神機『サートゥルヌス』と輝光神機『ロクシアス・コロニス』――どちらもこっそり起動したユーベルコード【神機の主】で少女姿になっているのだが、彼女達の間に戦慄が走り、サートゥルヌスに至ってはぴええええと情けない声が洩れてしまう。
 何故ならば絶華のチョコ製作の腕前は絶望と表現する事すら生温い。栄養価のみに特化した彼のチョコは食中毒でなくともその壮絶な味で食した者をノックアウトする恐怖の産物。
 一番の犠牲者であるサートゥルヌスの予測では、万一それを食したサメ獣人達は間違いなくKOされてしまい、交流以前の問題となる。
(「こ、このままじゃこの依頼が失敗になっちゃう! コロニス! ここは俺達でどうにかするぞ!」)
(「そうだな! 朕はケモナーショタもイケる口だし!」)
 意見交換コンマ一秒。
 神機二機の意見は一致して、即座に絶華を止めにかかる。
「主様! 主様のチョコはここぞという時の切り札です! ここはひとつ俺とコロニスに任せて下さい!」
「朕も料理には自信があります!」
「……? そうか……では今回はお前達に調理は任せよう」
 黒髪と金髪の二人の少女(神機)が見せる妙に必死なやる気に、絶華は首を傾げつつ一旦退いた。
「……私はチョコの用意をせねばな」
 ――サメさんの明日はどっちだ。

 最後の不吉な言葉は聞かなかった事にした神機達だが、主を下がらせたのだから相応の料理をせねばなるまい。
「此処は朕に任せよ……ええと、ジンギスカン糧食レーションで料理を始めよう!」
 昔は羊牧場をやってたというコロニスがそう言って、近くに見える店に羊肉風の糧食の調達に向かう。
 仮初とは言え戦火から遠く繁栄を謳歌するアメリカのリゾート地だけあって店の品揃えは様々なニーズに応えるもの。その中にはコロニスの希望する羊肉風糧食もあったようだ。
「それじゃ俺は火を焚くぞー」
 そしてサートゥルヌスは料理の下準備、同じく近くの海のお店でレンタルしてきたバーベキューセットをセットして炭に火を起こし始める。
 彼女達が準備を進めていけば羊肉風の糧食の香ばしい香りが漂い始め、海岸でバーベキューを楽しんでいたサメ獣人も珍しい香りに興味深そうに近づいてくる。
 神機二人がてきぱきと調理を進め、料理が出来上がった頃に絶華も合流すれば、サメ獣人達とも一緒にジンギスカンの糧食を味わいつつ交流を始めていく。
 彼らは怪しい者に心当たりはないようだったが、もし見つけたらすぐに伝えてくれると約束してくれた。
 一先ずこの周囲に敵が現れる気配はまだない。もっと人気がなくなってから動き出すのだろう。
 そして折角準備したのだから最後までバーベキューは楽しもうと、絶華と二機の神機、そしてサメ獣人達は和やかな時間を楽しむのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

初雪崎・識
サメさんがいっぱいいる……
なるほど、世界の数だけ普通があるんだなあ

自前の水着はないのでレンタルを探そう
サメさんの体形ならワンピース的なものがあるかな
緑色基調のものを選ぶけど良いサイズがあるといいな

さてバーベキューだね。海辺で楽しんでいるサメ獣人さんと一緒に料理させてもらおう

糧食を使ったチョリソーを入れたサラダを作ってみよう
じゃがいもレタスにニンジン、スパイス類を混ぜた特製マヨネーズも作ろうかな
さて味見を……ん、少し辛味が足りないかな? あれこれ入れて……よし、大丈夫

さあ、獣人の皆さんもどうぞ
? 顔が赤く? 辛すぎた? 僕が自分好みの味にしたせいで火を噴けるように……ごめんなさい
お水をどうぞ……



●きっと暑気払いはできたから
 サメ獣人達が暑さを凌ぎながらバカンスを楽しんでいる風景を、初雪崎・識(翠炎の探求者・f44092)というエスパーは興味津々な様子で眺めていた。 
(「サメさんがいっぱいいる……」)
 彼女の故郷であるサイキックハーツの世界に獣人は基本的にいない。ダークネスの中にはそれっぽいのはいるし、灼滅者がかつて戦った中には魚人型淫魔などもいたりするのだけれども、普通の生き物として当たり前にいる風景を見るのは恐らく初めてだろう。
 お話で見るような魚人や人魚、マスコットキャラクターのように丸ごとサメの姿で尾鰭だけで立ち上がって歩いていたりと、階梯も様々で見た目のバリエーションは豊富だ。
「なるほど、世界の数だけ普通があるんだなあ」
 因みに彼女の装いは水着姿、自前ではなくこのアメリカの町でレンタルした緑基調のワンピースタイプのもので、彼女の体型にもぴったり合っている。
 一応他の水着もあったのだが、やはり住民の大半を占めるサメの体型に合わせ太い尻尾を通す構造になっていたり極端なローライズ前提だったりする物も多く、その中で着れるものがこれくらいだったのだ。。
 丁度いい水着に着替えた識が向かうのは海の中――ではなく、
(「さてバーベキューだね」)
 視線の先には海辺で楽しんでいる男女半々のサメ獣人のグループ、彼らに声をかければ気前よくバーベキューに混ぜて貰う事に成功する。
『それで何を作るんだい?』
「そうだね、チョリソー入りのサラダを作ってみようかな」
 当然チョリソーも糧食レーション製、それにカットしていい具合に調理したじゃがいもやレタスにニンジンを加えて。
 更にマヨネーズを加えて和えれば完成なのだが。
「ん、少し辛味が足りないかな?」
 サラダに加えるマヨネーズを味見して少々物足りない様子の識はスパイスを追加。こまめに味見をしつつあれこれ加えて満足できる味になったなら、
「……よし、大丈夫」
 仕上がった特製マヨネーズをサラダに加えて和えて完成だ。少々スパイスの粒や色が多く目立つのはきっと気のせいだろう。
「さあ、獣人の皆さんもどうぞ」
『何だか赤い……気のせいだよな!』
 燦燦と輝く太陽による錯覚と思ったのか、サメ達は識のサラダをフォークで同時に口に運び――固まった。
 不思議がる識、そのままサメの喉元の白い部分や顔色が赤くなっているようにも見えてきて。
「? 辛すぎた?」
 彼女は辛いモノを得意としているのだが、彼女好みのレベルになると他の人達には割と厳しいモノになるようだ。
 今にも火を噴きそうな表情の彼らに急いでグラスに水を注いで渡せば、ごくごくと飲み干し大きく息を吐く獣人達。
「……ごめんなさい」
 しょんぼりと謝る識にサメ達は大丈夫問題ない! と、他の猟兵があちこちに生やしている氷の看板を頂いて喉など体の正面を冷やしながらサムズアップする。
『逆療法っていうのもあるし、寧ろ涼しくなったように感じるよ』
 識が注ぎ続ける水をがぶがぶと飲んでいる彼らだが、本人たちが大丈夫というのだから大丈夫なのだろう。
 ともあれ、サラダの味はもう少しマイルドに調整して、温厚で穏やかな彼らと識はバーベキューを楽しみつつ和やかに会話し、親交を深めていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『憤怒の愚者』

POW   :    骸の海に落ちよケルベロスブレイド
全身を【ケルベロスに激痛を与える憎悪の炎】で覆い、自身の【ケルベロスブレイド世界に対する憎悪】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    呪いあれかしケルベロスブレイド
【ケルベロスに対する超攻撃力強化】【ケルベロス以外に対する防御力強化】【大地の力を吸収し自己再生力強化】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    模倣決戦都市(上記どちらかのUCと同時使用)
【上空に水晶でできたKD世界同様の決戦都市】を放つ。他のユーベルコードと同時に使用でき、【KD世界同様の決戦配備(ランダム)】効果によってその成功率を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

●憤怒は忍び寄り
 日が沈んで気温がぐっと下がり、寒くすら感じるようになった砂浜からサメの人々は離れ、それぞれの家へと帰っていく。
 その様子を確認して、町の路地裏よりケルベロスコートのようなものを纏った影が一人現れる。
 彼こそがこの町を破壊する為にやってきたエージェント『憤怒の愚者』、逢魔弾道弾を起爆する為に密やかにやってきた彼は、目的の爆弾をこの砂浜に設置しようとする。
 バーベキューなどの後片付けはとっくに終わり寂しくなった砂浜――氷の看板はまだ残っているがその事を気にも留めずオブリビオンは設置場所を決めて、爆弾を取り出そうとする。
 だが、そこで海から飛び出してきたサメ獣人が奇襲してそれを阻止。更には動揺するオブリビオンの周囲を屈強なサメ達と猟兵達が速やかに取り囲んだ。
『なんだ!? ……ワシの邪魔をするのか!?』
 苛立ちを露にする憤怒の愚者は即座にユーベルコードを起動、上空に水晶の決戦都市が出現する。
 その模倣の決戦都市からは、ケルベロスディバイドのそれと同じような決戦配備がオブリビオンの行動を援護してくるのだろう。
『こいつが猟兵の人達が言ってた怪しいやつだな!』
『敵だ! 絶対に止めよう!』
 猟兵と親交を深めたサメ獣人達は既に事情を説明されている。その上で、自分たちの町を守るために猟兵への援護を申し出てくれたのだ。
 彼らの助けがあれば模倣の決戦配備の妨害、他にも希望すれば可能な限りそれを実現してくれるだろう。
 理不尽な怒りをこの獣人戦線にばら撒かんとするオブリビオンとの戦端は此処に開かれるのだった。
初雪崎・識
出たねオブリビオン
優しいサメさん達を守るためにも、全力で阻止させてもらう

発動……【レーヴァテイン】。
今の僕の実力じゃ大した熱量じゃないかもだけど、敵の憎悪の炎を押し返すくらいはしてみせるよ

上空の決戦都市にも気を配らなきゃならないのは厄介だね
僕一人じゃ対処は難しそう……サメさん達に、決戦配備の効果を少しの間引き付けてもらえたら

敵は『ケルベロスブレイド世界』を憎悪してるみたいだ
「僕程度も簡単に倒せないようじゃ、あの世界を滅ぼすなんてとてもじゃないけどできないね」みたいに挑発すれば、素早い動きを制御できないかな

敵がわかりやすい動きを見せたら、相打ち覚悟で一気に斬りかかってダメージを狙うよ



●翠炎は憤怒の炎に抗いて
「出たねオブリビオン」
 漆黒の刀身の『焔式・黒刀』を構え、初雪崎・識(翠炎の探求者・f44092)は、コート姿の小柄なオブリビオンに相対する。
 エスパーの彼女の猟兵として初めての実戦――この地の優しきサメ達を守るために構える彼女を、眼前のオブリビオンは憎々しげに睨みつける。
『邪魔をするならお前たちも骸の海に落ちよ!』
 この獣人戦線ではない世界への憤怒を燃やすオブリビオン『憤怒の愚者』はそう叫ぶと、全身に憎悪の炎を纏いながら空へと飛翔する。
 宵の空を自在に翔けるオブリビオンの戦闘力は抱く憎悪に比例し強化されており、ケルベロスでないエスパーの相手であっても、激痛こそないが通常攻撃無効を無視してダメージを通してくるだろう。
 その上で水晶の決戦都市がこのオブリビオンを支援してくる。あの模倣の決戦配備に気を配りつつオブリビオンに対抗するのは難しいだろう。
 だが、
「それじゃ、サメさん。お願いします」
『任せとけ! アレの邪魔をすればいいんだろ?』
 心優しきサメの獣人達が識を助けてくれる。上空の水晶の決戦都市の模造品の支援に対抗する為に彼らは海に飛び込んでいく。
『何をするのかは知らんが……か弱き者共よ、纏めて滅びろ!』
 憎悪の炎を一層燃やし速度を上げる憤怒の愚者、だがその怒りを煽るように識は挑発の言葉を投げかける。
「僕程度も簡単に倒せないようじゃ、あの世界ケルベロスブレイドを滅ぼすなんてとてもじゃないけどできないね」
 憎み抜いているその世界を引き合いに出した挑発に、憎悪の炎は更に燃え上がり空から急降下して襲いかかるオブリビオン。
 更に彼を援護するために空に浮かぶ水晶の模倣決戦配備から砲撃の支援が放たれる。空の都市から襲いかかる狙撃の弾丸や砲弾、猟兵にもサメ達を害すべく放たれたそれらだが、ここで海のサメ達が海水を空へ打ち上げ障壁として阻んだ。更に大量の海水は視界を遮り模倣決戦都市と憤怒の愚者を分断、支援効果を減弱化させる。
 それに構わず怒りに任せ急降下攻撃を仕掛けてくる憤怒の愚者だが、素早くともこうも一直線であるなら先読みするのも可能――憎悪の炎を纏う敵に構えながら指先に軽く刃を滑らせ小さな傷口を作り出して。
「発動……【レーヴァテイン】」
 ユーベルコードを起動、指先の小さな傷口から噴出するのは血ではなく翠の炎で、収束して一つの剣の形を成した。
 漆黒の刀と燃え盛る翠炎の剣、その二振りを構え手にした刃で切り裂かんとするオブリビオンを識は迎えうつ。
 今の実力はそれ程でもなく、炎も大した熱量ではないかも知れない。だが、守るための気合は十分で、相打ちすら覚悟の上の彼女は、高速で襲いかかる憤怒の刃を黒刀で受け止める事に成功。
 耐火術式が施された黒刀によりオブリビオンの刃は止まる。そして、増炎の術式で顕現した翠の炎剣を一層燃え上がらせ敵を包む憎悪の炎に拮抗、そのまま気迫で押し返して、
『何だと……?』
 怯んだエージェントに識は間髪入れず黒刀で斬りかかる。鋭き二振りの刃はコートの護りを貫き、理不尽な怒りを振りまくオブリビオンに痛烈なダメージを刻み込んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

瑠璃・やどり(サポート)
『いっくよー!』
人狼の白虎拳士 × 降魔拳伝承者
普段の口調は「快活(私、~君、なの、よ、なんだね、なの?)」

考えるより行動するタイプ。
元気に戦場を駆け回り、ハンマー「双喜」を振り回して攻撃。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。アドリブ・連携歓迎。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



●飛び立つ前に叩け
 高速飛翔からの強烈な一撃を止められ、更にカウンターの刃まで叩き込まれた憤怒の愚者、しかし猟兵達の攻撃がそれで終わるはずもない。
「いっくよー!」
 打ち出の小槌の形をした巨大ハンマー『双喜』を手にしたチャイナ服の人狼の瑠璃・やどり(チャイナウルフガール・f03550)は元気よく砂浜を駆け、エスパーの少女と入れ替わりに幻朧帝国のエージェントに躍りかかる。
『妨害支援を……!』
 取り出した通信機に憤怒の愚者が呟けば、支援を求められた上空の模倣決戦都市からバイオガスが噴出。
 砂浜を覆うガスは憤怒の炎を燃やすオブリビオンが空中へ逃れる為の支援。けれど、やどりの狼耳は飛翔しようとオブリビオンが飛び立とうとする音を捉えていた。
 ガスに包まれ見えなくなる前にオブリビオンがいた位置、そこから空へ飛び立つ軌道を予測して跳躍。飛び立ったばかりの憤怒の愚者をハンマーの間合いに捉えると、【跳!打!壊!散!】のユーベルコードを起動してフルスイング!
『ぐはっ!?』
 巨大な打ち出の小槌型ハンマーは見事高速で飛翔を開始する直前のオブリビオンを捉え、上昇ではなく水平方向の海へと吹き飛ばされる。
「よしっ! いい感じだね!」
 盛大な水飛沫をあげるオブリビオンに、サメ獣人達と他の猟兵が向かっていくのを見、やどりは機嫌よくふっさりした狼尻尾を揺らすのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベロニカ・サインボード
八つ当たりじゃねーか、愚者バカ!

いわゆるケルベロス特効は私には関係ないが、何か力を高めているように感じるわ
銃火器を借りて、サメ達と共に一斉射撃!泳ぐサメの背を飛び移ってリロードの時間を稼ぐわ
人間型に見えるがしぶといな…まさか、再生しているのか。どうやって…

(『再生の方法がわからない』ってのは嘘よ。大地の力を吸っているってのは、看板から得られる情報をもとに看破済み。このまま攻めあぐねる演技をする)

本当に稼いでいたのは…土壌に憑依した『ワーニン・フォレスト』を、大地の力ごと吸収させる時間
『第二の扉セカンドドア』既にフォースオーラは敵の体内にいるわ
内側から殴り、臓器を叩き潰す…くらえっ!



●手の届かぬ遠くへと手を伸ばし
 派手に海に吹き飛ばされ水飛沫を上げた憤怒の愚者に、サメ獣人の背に乗ったベロニカ・サインボード(時計ウサギの道しるべ・f35983)とサメ達が追撃に襲い掛かる。
「八つ当たりじゃねーか、愚者バカ!」
『うるさい! 獣人なんぞにワシの怒りが理解できるか!! 防御支援を要請!!!!』
 容赦なく直球の罵倒事実を食らわせるベロニカに、小柄な男は憎しみの言葉を吐き散らしユーベルコードで自身を強化。
 更に空から降ってくる防御支援の直方体型の柱のような隔壁を足場代わりにベロニカを切り裂かんと隔壁を渡り襲い掛かる。
 時計ウサギは向かってくるエージェントにサメに借りた二丁のアサルトライフルの一斉射撃で迎撃するが、空から更に分厚い防壁が降ってきて弾丸を防いだ。
 軽く舌打ちをしてベロニカはサメの背を蹴って跳躍、そのまま海を高速で泳ぐサメ達の背を足場に飛び移りながら接近戦とするエージェントを銃火器で狙い続ける。
 防壁を避けつつ放たれた弾丸は幾つも命中している。だが、
「それなりには当たってるはずだけど……」
 コートに弾痕が穿たれているから外れている訳ではないが、オブリビオンの動きにまるで変化はない。
「人間型に見えるがしぶといな……まさか、再生しているのか。どうやって……」
『知らぬなら知らぬままに滅びろ!』
 わざと聞こえるように呟くベロニカに、憤怒の愚者は隔壁の上を渡りながら海上のベロニカを追いかけ刃を連続で振るい迫ってくる。
(「まあ本当は分かってるんだけど」)
 ――『再生の方法がわからない』というのはブラフ。海底から隔壁を通して大地の力を吸いあげ自己再生力を強化している事は、ユーベルコードで生やした『看板』に記されてからとっくに看破している。
 それでも時間を稼ぐ必要があるから演技をしているのだ。射撃で攻めあぐねるフリをしながら弾丸をリロード、自在に泳ぐサメの背の上や投下された隔壁を渡りつつばら撒くように憤怒の愚者へ攻撃を継続する。
『いくらやっても無駄だとわからんの……ガッ!?』
 穿たれた傷跡を気にもとめず叫ぶオブリビオン、しかし幾度目かの銃弾を受けたタイミングで急に苦しみはじめた。
「やっと吸収したようね……」
 その様子にベロニカはようやくか、と息を吐く。
「【ワーニン・フォレスト『第二の扉|《セカンドドア》』】。より遠くへ手を伸ばす能力――既に体内にいるわ」
 それはベロニカが触れた物体にフォースオーラを憑依させる力――土壌の代わりに足場にしている隔壁に触れて憑依させたそれを、憤怒の愚者が大地の力と一緒に吸収してしまった結果が今の憤怒の愚者の苦しみだ。
 例え強力な自己再生力があろうと、ガードしようのない内側から潰されたなら強化された防御力も大した役には立たないだろう。
「……くらえっ!」
『オブォッ!?』
 内側からの狼の拳の猛攻、更には付与された看板がエージェントのケルベロス風のコートを突き破り外へと露出する。
 内蔵を直に潰される苦痛にエージェントは絶叫するが高められた自己再生力は彼に即死という安らぎを与えはしない。
 苦しみながらも憤怒の愚者はユーベルコードの力を防御に集中し、暴れ回るフォースオーラの攻撃を強引に抑え耐えきって。
『この……お前ッ!!』
 血を吐き身体から生やされた看板を斬り落としながら、ベロニカに憎しみを込めて愚者は叫ぶ。
 普通なら身動きできる方がおかしい重傷であることに間違いはない。だが、その憤怒は破壊の為にオブリビオンの身体を限界を超えて活動させ続ける。
 その妄執を断ち切るため、ベロニカは泳ぐサメ獣人達と共に更なる攻撃を仕掛けていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

皇・絶華
神機達の主継続中

…ぅん?お前…?
「どうしました主様?」
いや…何故か私はこの男を知っている気がしてな

しかし…決戦配備…敵に使われるとは中々面白い状況だが

【戦闘知識】
敵決戦配備の効果把握
敵と鮫達の能力分析
【薬品調合・バーサーク】
遂にUC発動
私は知っている!鮫は無限の可能性を持った超越存在だと!
雪の中や宇宙を泳ぎ!竜巻に乗り敵を殲滅する!我がチョコの力で鮫としての潜在能力全てを解放するがいい!!
鮫さん達とさっちゃんころちゃん超強化!
「ちょ…俺は大丈…ぐぎょげぇ!?」
「朕も問題な…ぴぎゅあ」
自分もごくごく
敵の決戦配備粉砕!
【見切り・念動力・弾幕・貫通攻撃・二回攻撃・切断】
さっちゃん!ころちゃん!
今こそチョコの力を示す時!
「「やけくそだー!」」
念動光弾を叩き込み
コロニスの拳を叩き込み
TCによる連続斬撃から突き刺し!
【爆破】
憤怒の愚者よ!お前がそのような怒りに狂うのはパワーが足りないからだ!
だが安心しろ!我がチョコを以て圧倒的なパワーに歓喜の叫びをあげるがいい!(真・ぜっちゃんチョコ捻じ込み捻じ込み



チョコ劇物テロは憤怒すらも凌駕する
 看板兎がサメの背を足場にオブリビオンと交戦している中、皇・絶華(影月・f40792)は【神機の主】の効果で人型を保つ神機『サートゥルヌス』と『ロクシアス・コロニス』と共に、離れた場所から静かに戦況を観察していた。
 しかし決戦配備――ケルベロスディバイドの世界で猟兵の強い味方となっているそれをこの獣人戦線でオブリビオンが使ってくるとは中々面白い状況である。
 狙撃にバイオガス散布、更に隔壁投下と水晶の模倣決戦都市からの決戦配備支援はあのオブリビオンの要請に応じて切り替わっている。
 援護してくれるサメ達は海水を操ったり高速で泳ぎ、その背中は激しい接近戦はともかく人間が普通に足場にしても揺るがない程度には頑丈で広い。
「そこのお前! ケルベロスか!!」
 と、ここで絶華達の存在を認識した憤怒の愚者は一層殺意を燃え上がらせ剣を構える。
「……ぅん? お前……?」
『どうしました主様?」』
「いや……何故か私はこの男を知っている気がしてな」
 絶華は首を捻るが答えは浮かばず、そして憤怒の愚者は憎悪の対象にこれまで負った肉体のダメージを魂で凌駕して剣を手に防壁の足場をダッシュで渡り絶華との距離を詰めてくる。
 更に、
『殺す! ワシが死ぬ前にお前を殺す!! クラッシャーありったけ準備しろォッ!!』
 通信機に向けて要請すれば、空の水晶の都市から巨大ロボや大砲の砲身が飛び出して絶華達やその周囲のサメ達に照準を定める。
 ――クラッシャー、砂浜から離れているのは幸いか。
「落ち着いて、このチョコを飲むといい」
 攻撃直前の状況下、絶華は落ち着いた様子で周囲のサメ獣人達に黒い液体が入ったマグカップを差し出した。
 それは彼が淹れたチョコレートドリンク(?)、バレンタイン等で差し出されたのなら絶華の端正な顔立ちもあってきっと大喜びされる事間違いないだろう。
 ――見た目だけならば。
『あ、主……まさかそれは……』
 その恐怖を知っている神機の声が引きつったのは気のせいではないだろう。
 漢方や虫を配合し調合した狂気のそれはチョコレートドリンク等ではなく超高濃度カカオ汁と呼ぶべき狂気の代物。
 ユーベルコード【心が籠るバレンタインチョコドリンク】の名とかけ離れたそれを何も知らぬサメ獣人達は口に含んで――固まった。
「……私は知っている! 鮫は無限の可能性を持った超越存在だと!」
『さっさとブッ飛ば……うん? 何を……』
「雪の中や宇宙を泳ぎ! 竜巻に乗り敵を殲滅する!」
 オブリビオンの怒りの色に戸惑いが混じるが、絶華は語る言葉がこの世の真理であるかのように叫ぶ。
 尚、映画の影響を受け過ぎではないだろうかとツッコむ者はいない。
「我がチョコの力で鮫としての潜在能力全てを解放するがいい!!」
 その絶華の言葉と同時、サメ獣人達の顔色が見たこともない色に目まぐるしく変わり、そしてその総身から圧倒的なオーラが吹きあがる。
 そしてサメ達は狂化したかのように憤怒の愚者目掛け高速で泳ぎ襲い掛かる。
 刃で応戦するオブリビオンだがその鮫鱗の守りは貫けず、逆にサメ獣人達が手にした銛や解体用の包丁で切り刻まれていく。
 絶華特製のドリンクを頂いたサメ達と絶華達は耐性を獲得し、24時間限定で空からの攻撃もオブリビオンの攻撃さえものともしない超強化を受けているのだが、それをオブリビオンが知る由もない。
 そしてその様子を見ていたサートゥルヌスとロクシアス・コロニスもがっしり肩を掴まれて――逃げ場はない。
『ちょ……俺は大丈……ぐぎょげぇ!?』
『朕も問題な……ぴぎゅあ』
 流れるような所作で強化対象犠牲者を増やしつつ、絶華自身もごくごくと一息に飲み干して圧倒的なパワーを獲得する。
『ありったけでぶっ壊せェッ!!』
 サメ獣人達の容赦なく素早い攻撃に防壁を足場にした憤怒の愚者も対処しきれず、通信機に向かって叫んだ。
 それに立ち向かうのが二機の神機達で、 
「さっちゃん! ころちゃん! 今こそチョコの力を示す時!」
『『やけくそだー!』』
 主の命令によりジャマダハル状の『TC』という短剣を手にしたサートゥルヌスとコロニスは空へと飛び立ち水晶の模倣決戦都市から降り注ぐ攻撃を迎撃。
 念動光弾の弾幕は降下してくる戦闘ロボを撃墜し、強烈な砲撃は絶華の魔力で強化されたコロニスの拳が打ち砕く。
 支援を粉砕された憤怒の愚者が戸惑う間に二機は空から同時に急降下の速度で襲い掛かり拳と短剣の連撃を叩き込めば、終いにその胴に短剣を突き立てた。
 間違いなく致命傷を刻み込んだその直後、サメ獣人の背を借りて絶華が近づいてきて、
「憤怒の愚者よ! お前がそのような怒りに狂うのはパワーが足りないからだ!」
 片手で絶命寸前のオブリビオンを抱えつつ、逆の手には真・ぜっちゃんチョコ狂気の産物
「だが安心しろ! 我がチョコを以て圧倒的なパワーに歓喜の叫びをあげるがいい!」
 あっ、と神機達が止める間もなく絶華は幻朧帝国のエージェントの口に超絶濃度カカオと漢方や十二剣神配合のチョコ危険物をねじ込む。
 一瞬間を置いて。
『……!? ~~!!??』
 頭が爆発するかのような激烈な味に藻掻き暴れる痙攣するオブリビオン。彼の憤怒は凄まじいものではあったが、ここまでのダメージとトドメの絶望不味さは凌駕できなかった。
 抵抗は数秒、空の水晶の模倣決戦都市が消滅すると同時に、エージェントの命の灯も消え去ったのだった。

 途中からは沖合で戦っていたから砂浜の被害はそれ程でもなく、正気を取り戻したサメ達は喜び猟兵達に感謝した。
 まだまだ夏は半ば、暑さと戦う彼らの日々は暫く続くのだろう。
 気のいい彼らと穏やかに別れた猟兵達は、グリモアベースへと帰還したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年08月05日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#獣人戦線
🔒
#戦後
🔒
#幻朧帝国
🔒
#【Q】
#アメリカ戦線
#サメ


30




種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアレフ・フールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト