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虫取り大会in|月光竜《ムーンライトドラゴン》の塔

#ゴッドゲームオンライン #バズリトレンディ #プレイング受付中

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●大体こいつらのせい
 普段はゲームプレイヤーとNPC、時たまモンスター(とバグプロトコル)位しかいないゴッドゲームオンラインであるが、ある日、そのいずれともつかない2体が現れた。
 片方はネズミの耳を付け、セーラー服を身に纏った青い髪の少女。周囲にはハートが飛び散っている。もう片方はオレンジの角の丸いピラミッドに緑色の手足と耳がくっついたような、モンスターというよりマスコット的な何か。少なくとも敵意や悪意は感じられない。
「夏なのにイベント少なすぎじゃないですか。」
 青い髪の少女がぼやく。GGO世界にも一応七夕や花火大会、縁日など、『夏』と聞いて思い浮かぶイベントは一通り用意されているのだが、彼女からするとまだ足りないのである。
「ワイちゃんが→作ってあげますヨ!」
 運営でもないのにこの暴挙。その結果、各地で無茶苦茶なイベントと無茶苦茶集まってくるバグプロトコルへの対応にドラゴンプロトコルたちは死んだ目で対応する羽目になったのだった。
 え、オレンジのピラミッド?知らんうちにどっか行った。

●グリモア猟兵よ、お前もか
 グリモアベースに集まった猟兵たちが見たものは、『私はダメなドラゴンプロトコルです』の看板を首からぶら下げ、正座させられているエウレカ・ムーンサイド(月光竜はダンジョンをバズらせたい・f42610)の姿だった。
「あ、皆さんお集まりいただきありがとうございます<(_ _)>」
 土下座せんとばかりに頭を下げるエウレカ。彼女のこの態度には理由があった。
「えー、実は今回の依頼、半分は間違いなく私のせいでして……(((;゚Д゚))))
 事情を順番に説明しますと、『バズリトレンディ』なるお方がGGOに現れたと聞き、私は喜び勇んで我が『|月光竜《ムーンライトドラゴン》の塔』へとお迎えし、『ここがバズるためにはどうしたらいいのか』と相談したのです(; ・`д・´)」
 猟兵の多くが「相談する相手を間違えている」という顔をしていたが、この時点でまだ話の半分しか終わってないのである。
「バズリトレンディ師匠は『ここで昆虫採集をやろう!』と言われまして、私も『なるほど一理ある』と昆虫系モンスターを集めたところ、その中に強力なバグプロトコルが混ざっていたのです;;(∩´﹏`∩);;。
 そしてその影響で、モブとして集めた植物系モンスターもみんなバグプロトコルになってしまいました。あ、師匠はバグプロトコルに吹っ飛ばされてどっか行っちゃいました(;´Д`)」
 自分が管理するダンジョンの過疎化を何とかしたいのは分かるが、その結果がご覧のあり様である。

●虫取り大会始まるよー
「とりあえず、昆虫採集イベント自体は機能していますが、昆虫系モンスターは全て『マリグナント・オオカブト』なるカブトムシ型バグプロトコルに吸収されてしまったようです。こうなった以上は限定ボス討伐レイドイベントとして動かすしかありません(; ・`д・´)」
 この瞬間『虫取り』が『虫を打ち取る』という意味へと変化した。他に使う機会のなさそうな意味だが、色々と仕方ない。
『マリグナント・オオカブト』は最上階にいるみたいですが、まずは先に低層階にいる『エントレット』を倒してください。普段は木材系素材アイテムを落とすモンスターですが、今回のイベント限定で『樹液』というアイテムを落とします。これを集めてイベント特攻装備を作りましょう。合成レシピは入口にいるNPCのミハイルに聞けば教えてくれます(・∀・)」
 他の猟兵から『レベルが高ければイベント特攻装備など不要なのでは?』との意見が出る。
「それがですね、ボスに対してはイベント特攻装備以外殆どダメージもデバフも通らないようにステータスが弄られていまして……。これはちょっとこっちでもどうしようもない状態です(;'∀')」
 手心という言葉はどうやらバズリトレンディの辞書になかったらしい。
「そうそう、ボスを倒した後余った樹液やドロップしたけどいらない木材を我々に持ってきてもらうと、アイテムガチャが1回引けるチケットと交換できますのでよろしくお願いします(^_-)-☆」
 こんなところもイベント仕様である。

●ダンジョンがバズる為に必要なこと
 三日月形のグリモアが輝き、猟兵たちを『|月光竜《ムーンライトドラゴン》の塔』へと送り出した。その場に一人残ったエウレカが呟く。
「オーソドックスにしすぎてもダメ、廃人仕様の超難易度にしてもダメ、ダンジョンがバズる為に必要な要素って、何でしょうね?(´ー`)」
 独り言のようなエウレカの問い。その答えはプレイヤーの数だけ存在するのだろう。




第2章 ボス戦 『マリグナント・オオカブト』

POW   :    ダークホーン・カリバー
単純で重い【ツノ】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ジェノサイド・ブレイククロー
【飛翔突撃】で敵を近接攻撃し、【鉤爪】で装甲を破壊する。敵の攻撃を受けた直後に当てればダメージ7倍。
WIZ   :    暗黒爆滅弾
着弾点からレベルm半径内を爆破する【超強力なバグデータ爆弾】を放つ。着弾後、範囲内に【浸食汚染するバグデータ】が現れ継続ダメージを与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はセバスチャン・スチュアートです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●出た!超巨大カブトムシ

 |月光竜《ムーンライトドラゴン》の塔最上階。ここは普段エウレカがダンジョンボスとして待ち受けている場所だが、今回はその座をバグプロトコルに譲り渡している。
 夜の森をイメージしたフィールドの中心には、今回のイベントボスである『マリグナント・オオカブト』が静かに鎮座していた。昆虫系モンスターを大量に吸収してステータスを上げ、バズリトレンディによりイベント特攻アイテム以外ではダメージが通らないように強化されてる。
 並のゲームプレイヤーでは倒せない無茶苦茶なゲームバランスだが、猟兵が束になって掛かれば決して倒せない相手ではないのだ。
ミノア・ラビリンスドラゴン
夏と言えば昆虫の季節!
カブトムシは風物詩ですわ~!

樹液を加工した特効装備、バグホイホイゼリーを作成!
カブトムシのデータを持っているならば、この【誘惑】に抗うすべはありませんわ~!
樹液はかなりの数が集まったので、【ダッシュ】で暗黒爆滅弾を避けながらそこらじゅうにばら撒きますわ~!
ほ~らほら! おいしいゼリーはこっちですわよ~!(おびき寄せ)

ムシャムシャとゼリーに喰らい付けば……ドーン!!と【爆破】!
ゼリーに暗黒爆滅弾を逆流させる【データ攻撃】を仕込んでおきましたのよ!!(罠使い・カウンターハック)
バグ同士で相殺して弱体化したところへ……装備魔法発動!
【ドラゴニック・ゴッドカリバー】ッ!!!


カーバンクル・スカルン
なぜ大量の昆虫ゼリーと木材を組み合わせたら黄金色のハンマーになるのか……これが分からない。金属使ってねぇだろ。……とにかく樹液使った武器しか効かないなら使うしかないよな?

ダメージは入らないけど、状態異常は受けないとは説明されてない。仕様の穴をつくのがプレイヤーの専売特許ってやつよ!

カタリナの車輪の鎖を飛ばして、飛んでいるカブトムシを拘束して引き摺り下ろしてからボコボコにハンマーで殴り倒す。相手の装甲を破壊する鉤爪の攻撃も磔にされてたら出来まいて!



●飛んで火にいる夏の虫

 茂みからそっと『マリグナント・オオカブト』の姿を確認する人影が二つ。一つはミノア・ラリビンスドラゴン、もう一つはカーバンクル・スカルンだ。
「夏と言えば昆虫の季節!カブトムシは風物詩ですわ~!」
 レイドボスを前に張り切るミノアは巨大な昆虫ゼリーを抱えている。これは大量の『樹液』を合成して作ったイベント特攻アイテム『バグホイホイゼリー』。昆虫系モンスターをおびき寄せる効果があるのだが、実はそれ以外にも使い道があるのだ。
 一方のカーバンクルは『解せぬ』とでも言いたげな表情を浮かべて、手にした黄金色に輝くハンマーを見ていた。
「なぜ大量の昆虫ゼリーと木材を組み合わせたら黄金色のハンマーになるのか……これが分からない。金属使ってねぇだろ。」
 彼女が手にしているのはその名も『ゴルディオン樹液ハンマー』だ。命名者はもちろんバズリトレンディ。形状と言い名前と言い、どこかから怒られるギリギリのラインを攻めている。というか一回怒られたほうがいい。
 ともあれ、『樹液』を使った武器しかバグプロトコルに効果がないとあれば使うしかない。カーバンクルは自分にそう言い聞かせると、改めてハンマーを握り直した。

 最初に動いたのはミノアだった。茂みから躍り出ると、ダッシュで『マリグナント・オオカブト』の周囲を駆け回る。
 『マリグナント・オオカブト』も敵の気配に気づき、バグデータで構築された爆弾を連射する。ミノアはギリギリのところでバグデータ爆弾を回避すると、周辺に『バグホイホイゼリー』をばら撒いた。
「ほ~らほら! おいしいゼリーはこっちですわよ~!」
 カーバンクルも茂みから駆け出すと、『マリグナント・オオカブト』に向かって『カタリナの車輪』を大量に放つ。重低音を立てながら羽ばたき、回避しようとする『マリグナント・オオカブト』。だが、『バグホイホイゼリー』の放つ誘惑に耐えきれず、ゼリーが設置されている方へ突撃してしまう。
 ゼリーに食いついた『マリグナント・オオカブト』であったが、ここで『バグホイホイゼリー』のもう一つの効果が発動する。なんと、ゼリーが爆発したのだ。本来『バグホイホイゼリー』は昆虫系モンスターを周囲に集め、爆発することで効率的に昆虫採集を行う為のトラップ系アイテム。ミノアはそこにさらに仕掛けを追加していた。
「ゼリーに暗黒爆滅弾を逆流させる【データ攻撃】を仕込んでおきましたのよ!!」
 その言葉通り、着弾地点に留まっていたバグデータが一斉に『マリグナント・オオカブト』に吸収される。自身を侵食汚染するバグデータに動きが止まる『マリグナント・オオカブト』。そこに先ほどカーバンクルが放った『カタリナの車輪』が襲い掛かる。
「仕様の穴をつくのがプレイヤーの専売特許ってやつよ!」
 鎖に絡めとられ、身動きが完全に封じられた『マリグナント・オオカブト』の頭上に、黄金のハンマーが振り下ろされる。
「振りかぶって思いっ切り……打つ!」
『樹液』で作られたそれは、甲虫の硬い装甲を打ち砕き、ダメージと共に防御力低下の効果をもたらした。そこにミノアが手札の中から黄金剣が描かれたカードを取り出した。
「装備魔法発動!」 
 カードは手の中で光の剣に変化すると、ミノアはそれを全力で振り下ろした。」
「すべてを断ち斬る黄金の光!! ドラゴニック・ゴッドカリバー!!!」
 光の斬撃波が『マリグナント・オオカブト』を貫く。ただでさえ強力な斬撃波であるが、そこに防御力低下が加わったことで『マリグナント・オオカブト』は大ダメージを受けた。

 プレイヤー同士による即興の連係プレーもまた、レイドボス戦の魅力の一つだ。このカブトムシは身をもってそれを教えてくれたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

印旛院・ラビニア
「さてと、虫狩りの時間だね!」
樹液で作ってもらった武器は銃弾。アサルトライフルに装填していざハンティング!
「森がフィールドだからって、有利に働くのはそっちだけじゃないよ!」
UCを併用し、【地形の利用】【ジャンプ】で木々の間を飛び回り、時には遮蔽にしたりして、隙を見て敵に撃ち込む
更には前の戦闘で入手した木材から遮蔽となる壁や足場となる高台を即座に作成して移動補助や敵の飛翔突撃の妨害に役立てる
「木材はまだまだあるからね! 恥ずかしい目に遭ってまで集めた甲斐があったってもんだよ! 本当に!」
前回の戦闘のことでちょっと顔を赤くしつつも攻撃を続けるよ

その他連携アドリブ等お任せします



●シュート・ザ・ビードル

「さてと、虫狩りの時間だね!」
 木の上に潜み、アサルトライフルを構えるラビニア。中に込められた銃弾は『樹液』を合成して作られた『樹液弾』だ。銃火器系装備なら種類を選ばす装填することができる。
 対する『マリグナント・オオカブト』は装甲を破壊されたことによる防御力低下のデバフが依然継続中。また、怒りからくる混乱状態が発生していた。

「森がフィールドだからって、有利に働くのはそっちだけじゃないよ!」
 木々の間を跳ね回り、ヒットアンドアウェイ戦法で樹液弾を撃ち込むラビニア。一発のダメージこそ小さいが、比較的柔らかい関節部や羽を中心に狙っていることが功を奏し、『マリグナント・オオカブト』の機動力はじわじわと低下していった。
 もちろん『マリグナント・オオカブト』も黙ってやられる訳ではない。ボロボロの羽を震わせ飛翔すると、巨大な角でラビニアに突撃攻撃を繰り出そうとした。だがラビニアも手慣れたもの、ギリギリまで『マリグナント・オオカブト』を引き付けてから隣の木に飛び移った。木は薙ぎ倒されたものの、肝心のラビニアが無傷であることに混乱を隠せない『マリグナント・オオカブト』。そこに一瞬の隙が生まれた。
「それっ!」
 集めていた『木材』で見張り台や高台、遮蔽壁などを作り上げたラビニア。この風景、アスリートアースに縁のある者なら覚えがあるだろう。そう、バトロワフィールドである。
「木材はまだまだあるからね! 恥ずかしい目に遭ってまで集めた甲斐があったってもんだよ! 本当に!」

 下層部で『エントレット』の不意打ちを喰らい、恥ずかし固めの体勢で拘束された挙句、その姿を劫禍に見られたことは早く忘れたい。ニヤニヤしながら「誘っているのか?」と言われたことも早く忘れたい。
 半ば憂さ晴らしのようなラビニアの攻撃は、『樹液弾』が尽きるまで続いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​