アナグラの一角に、それはあった。
このアナグラで生を終えた者達の、ささやかな眠りの場、『墓場』。
そこに不思議な音が聞こえた。
リーンリーン……と、鈴の音が。
「There is no sky in Tokyo.
I want to see the real sky.」
可愛らしい声。恐らく女学生の、若い女の声が歌っている。流暢な英語で、独特なリズムで。
「On top of Mt. Atatara.
The blue sky that appears every day.
It's the real sky.」
その歌に合わせるように、その手に持っている鈴を鳴らす。
「ウロ協会のおじさんにネダッテもらったコレ、面白いね。黒い影が出て来るんだね?」
金色の長い髪を二つに縛り、その顔には狐と書いた布が揺れていた。そこから、彼女のそばかすが見える。
夏のセーラーを着て、青い色のベルト付きのパンプスを履いた少女は、スキップするように、その墓場を、その影達と遊ぶように歩いていく。「もっともっと……遊びましょ?」
「というわけでさ、墓場にウロが出まくりなんだよな。なんで出てきてるのかわからないって、第弐帝都対策部の調査員達は言ってる」
と、カンペという名の資料を手に、霧崎・ヤマト(土蜘蛛の魔剣士・f42006)は、そう告げた。
「とにかく……フクロウの皆には、その墓場に行って、そこに出てきたウロを退治して欲しいんだ。出て来るウロは、動物ばっかりなんだよな。話によると、狐が多いってのも聞くけど、中には熊とか鷹とかもいるから、気を付けて欲しい」
そんなウロ達が墓場を縄張りにしているため、そこに通う者達が困っているそうだ。
「原因とかを調査するのは、また後にして、まずは、困った原因である動物ウロを退治してくれってさ。腕に自信のあるフクロウなら、あっという間に倒せると思うけど……なんか嫌な予感がするんだよな」
予知ではないが、胸騒ぎがするのは気のせいだろうか? それとも……。
「まあ、そういうことだからさ、墓場のウロ退治、よろしく頼むぜ」
そういって、ヤマトはフクロウ達を現地へと送り出すのであった。
柚葵チハヤ
こんにちは、柚葵です。
ヤケアト2作目のシナリオは、バトルの需要がありそうなので、ウロ退治としました!
なにやら、怪しい子もいるようですが……今回はこの子と会うことはなさそうです。
アナグラの墓場で現れたウロ達を全て殲滅してください。なんか、かなり多いらしいですし……熊とか鷹とか狐とか、いっぱいいるらしいです。プレイングで、戦いたい動物がいれば、そんなウロとバトルができます。
それと、退治した後は、後で墓場のお掃除とかもしていただけると幸いです。
複数で参加する際は、お相手の名前やID、グループ名をお忘れなく。
皆さんの熱いバトルプレイング、お待ちしています!!
第1章 日常
『プレイング』
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POW : 肉体や気合で挑戦できる行動
SPD : 速さや技量で挑戦できる行動
WIZ : 魔力や賢さで挑戦できる行動
👑11
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江田島・榛名
※アドリブ、絡み、連携などOK
さて、動物相手となるとちと厄介かなぁ。
向こうのが夜目は効くだろうし……ま、やるだけやってみるでありますかね。
墓の影に隠れつつ、空から仲間を攻撃しようとする鷹の形をしたウロを撃ち抜くであります。
そうそう、ぜーんぶ終えたら、もちろんお掃除するでありますよ〜
「さて、動物相手となると、ちと厄介かなぁ」
最初に墓場にやってきたのは、江田島・榛名(強化人間のガンスリンガー・f43668)。左目には大きな眼帯がつけられており、左腕の袖は、ひらひらと風に揺れていた。その様子を見るに、過去に左腕も失ったのであろう。そして、右手には使い慣れたライフルを持ち、遠くから墓場を見ている。
「向こうのが夜目は効くだろうし……ま、やるだけやってみるでありますかね」
できれば、他の仲間がいてくれたら、より良かったのだが……どうやら、榛名が一番手なようだ。
他の動物に襲われたら大変だと、今は墓場の見える廃屋から見下ろすように現地を伺う。
「……本当に熊もいるのであります……」
スコープ越しに影の熊が歩いているのが見えた。しかし、今回榛名が相手にするのは、鷹だ。
「仲間を攻撃しようとする輩は、さっさと始末しておきましょう」
がしゃりと慣れた手つきで支えを引き出し、しっかりと鷹に照準を合わせると。
――パーンッ!!
良い音が響き渡り、影の鷹が一羽、消滅した。
「まずはひとつ」
がしゃりと弾を込めて、もう一度。小気味いい銃音が響き渡った。
「わあ、すごい! あの鷹を一発で仕留めるなんて、great!」
墓場の見える木の上に座って、狐はパチパチと拍手を送っている。
「これなら、鷹は全滅しちゃうね。でも……まだ動物はいっぱいいるからねぇ?」
青い靴をゆらゆら揺らしながら、狐はその様子を楽しそうに見下ろしていた。
大成功
🔵🔵🔵
ヒカル・チャランコフ
【安地】
何でもご自由に
-
ここが噂の地下トキオね!
って、色々みてぇのによぉ、なんだありゃ
ま、数には数だぜ? ダミー(UC)で釣るわ
「間違ってオレまで殴んなよ!?」
エルンストについて回っていけそうなヤツ狙って撃つ
-
「これ、お墓って」
オレ初めて見るわー!…こんな石並べてどうすンの?
「おーい、入ってますカー」
「死んで石置いて何になるよ、マジで」
ごしごししながら
「死ななきゃいいじゃん」
言ってから、なんか…
ホント、皆、死ななきゃ解決じゃん、それなのにさ
…エルンストのヤツ、話し無視してすっかり趣味のお掃除モードだしぃ?
「えぇ?結論それェ?」
くだんね、笑った
エルンスト・ノルテ
【安地】
ご自由に
-
ついてきてはいいが、本当に、何処だここは…
「墓石に当たる。乱射するなよ、狙い撃て」
寄る相手はハルバードで吹き飛ばしを
ダミーで釣れたものから減らしていこうか
大量のヒカル…ダミーと思ってもやりづらいなぁ
-
君が言い出したんだろ、はい、と雑嚢から布を取ってヒカルに
水の借りられるだろうか 墓石を磨いていこう
「馬鹿者、墓石を叩くんじゃない」
「誰だって、何かは遺したいよ。寂しいじゃないか」
自分がそうだからって滅茶苦茶いうよな、本当
俺だっていつか死ぬよ、と言いたいけど、それを分っている筈のこの子は、言葉にすれば多分傷つくから
「俺達がこの人達は居たって知れた、充分だろ」
手を動かせ、手を
「ここが噂の地下トキオね! ……って、色々みてぇのによぉ、なんだありゃ?」
キラキラした瞳から、いつの間にか光が消えていた。何故なら、墓場についちゃったし、ついでに言うとヤバい影なウロさん達が、ウロウロしている。
ヒカル・チャランコフ(巡ル光リ・f41938)は、あー嫌だ嫌だと言わんばかりに、盛大なため息をついていた。
「ま、数には数だぜ? ダミーで釣るわ」
ヒカルの言うダミーとは、
Target *ephyra*のこと。ぼむんと大きなヒカルを模したデコイを生み出した。
「ついてきてはいいが、本当に、何処だここは……」
ちなみにヒカルに付いて来ていたエルンスト・ノルテ(遊子・f42026)はというと、未だ状況を把握していないらしく……いや。
「墓石に当たる。乱射するなよ、狙い撃て」
ようやく気付いたらしく、エルンストも戦闘準備に入った。それを知ってか知らずか、動物ウロ達は、一斉に二人へ……おや、デコイの方へと向かってる?
「間違って、オレまで殴んなよ!?」
というヒカルの言葉を無視して、エルンストは手に持つハルバートのSchlargを影へと振り落とす。なかなか切れないと気づいたエルンストは、更に
Then, silence.で自身のハルバートの封印を解き、強化を施すと、今度はざんばらりと消し屑になった。
「この調子で、ダミーで釣れたものから減らしていこうか」
エルンストの言葉に頷き、ヒカルもドゥルルとお届けガトリングなN/Nをバラ撒いて、応戦していく。
と、ヒカルの手が止まった。
「そーいや、これ、お墓って」
「それも知らなかったのか……」
ヒカルの言葉に思わず、エルンストはため息を零して。
「オレ初めて見るわー! ……こんな石並べてどうすンの?」
がしゃっと、銃を置いて、ヒカルは物珍しそうにお墓を眺めていた。その間にも、エルンストは近寄ってくるウロ達を斬った張ったしている。
「君が言い出したんだろ、はい」
エルンストはウロ達を退治しながら、雑嚢から布を取ってヒカルへと手渡していく。
「おーい、入ってますカー」
布を受け取りつつも、コンコンと墓をノックするヒカルに、ごちっとお仕置きが来た。
「馬鹿者、墓石を叩くんじゃない」
ウロ退治がひと段落したのを見て、エルンストも掃除に加わる。
「……死んで石置いて何になるよ、マジで」
ひりひりする頭で涙目になりながらも、ヒカルはごしごしと、汚してしまった墓をエルンストから受け取った布で拭いていく。
近くに蛇口と桶を見つけて、エルンストはそれを持ってきた。これならば、より効率的に掃除することが出来るだろう。
「死ななきゃいいじゃん」
ぽつりと言いながら、ヒカルは黙々と布で拭くのを止めない。
ヒカルの脳裏に浮かぶのは、悲しさ感じるこの言葉。
『ホント、皆、死ななきゃ解決じゃん、それなのにさ……』
その隣ではエルンストも、黙々と隣の墓を洗っていた。
「……エルンストのヤツ、話し無視して、すっかり趣味のお掃除モードだしぃ?」
嫌味を込めたその言葉は、エルンストにも届いていたようで。
「誰だって、何かは遺したいよ。寂しいじゃないか」
「うわ、聞いてた!?」
ヒカルの言葉に眉根を潜めるエルンスト。やばっと口元を覆うも一足遅かった。
――自分がそうだからって滅茶苦茶いうよな、本当。俺だっていつか死ぬよ、と言いたいけど、それを分っている筈のこの子は、言葉にすれば多分傷つくから……。
エルンストは一瞥しながら、はあっとため息を零した。
「俺達がこの人達は居たって知れた、充分だろ」
「えぇ? 結論それェ?」
「いいから、手を動かせ、手を」
「くだんねー」
そんなことを言い合いながら、二人はいつの間にか笑い合っていたのだった。
「へえ、面白い人たちだね」
高みの見物を決め込んでいる狐は、興味深そうに彼らを見下ろしていた。
「けど、お掃除するのは良いことだよ。君達、さてはJapaneseだね?」
そういって、けらけらと楽しげに笑っているのだった。
大成功
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高・慶雲
帮主ゥ、何で私が害獣駆除なんざァ……あァ檀家さんの中にうちにショバ代納めてるのが居ると。んじゃァ仕方ねェですわ……
ってなわけでそこゆくウロの皆々様、ショバ代払わねェならとっとと出てってくださいよォ! まァここうちの縄張りじゃありませんがねェ!
そんなわけでじゃんじゃん貼って参りましょう「差押え」。
ショバ代払わねェ出ていかねェじゃァ、後はその命で払って貰うしかないでしょう?
锡蛇で【束縛】したら暗器でさくさく処理して参りましょうねェ。
はいはいそこの狐さん、ほらほら飛ぶんじゃねェですよ鷹さん、ぎゃーーーー熊ァーーーーーーッ!!
私ァただの事務員なんですよォ、勘弁してくださいって!
時間は少し遡る。
「
帮主ゥ、何で私が害獣駆除なんざァ……あァ檀家さんの中に、うちにショバ代納めてるのが居ると。んじゃァ仕方ねェですわ……」
と、上からの命令で、高・慶雲(蛇蝎・f43539)はしぶしぶ、件の墓場にやってきていた。
「ってなわけで、そこゆくウロの皆々様、ショバ代払わねェならとっとと出てってくださいよォ! まァここ、うちの縄張りじゃありませんがねェ!」
びしっと指を突き付け、慶雲は高らかにウロ達へとそう宣言した。
とは言っても、相手は動物ウロ。そんなの分からないし、関係なく攻撃してくる。
まあ、タテマエはやった。後は……。
「そんなわけで、じゃんじゃん貼って参りましょう『差押え』!」
慶雲は懐から取り出した『差押え』と書いた紙を、次々と動物ウロ達へと張り付けていく。
「ショバ代払わねェ、出ていかねェじゃァ……後はその命で払って貰うしかないでしょう?」
ウロを縛り上げる錫の蛇の锡蛇でもって、文字通り束縛していくと。
「はいはいそこの狐さん、ほらほら飛ぶんじゃねェですよ鷹さん」
次々と動物ウロ達を捕まえては、討ち滅ぼして……。
「ぎゃーーーー熊ァーーーーーーッ!! 私ァただの事務員なんですよォ、勘弁してくださいって!」
そう、熊もいたのを忘れてた。
涙目になりながら、あれやこれやと暗器を投げつけ、何とか熊を倒した。
「ハァハァ……死ぬかと思いましたァ」
ちなみにあらかじめ
丧失抵押品赎回权で、差押えの紙を張り付けて、自分の武器の威力を上げていたから、よかったというのも、記しておく。
「他の動物ウロもいなさそうだし、これで……うわあああァーーーーーまだいたァーーーーーー!!」
まだもう少し、熊ウロとの追いかけっこは続くようである。
「Ahahahahahahaaaaa!!」
遠い所で狐は笑い転げていた。その勢いで、その場から落ちそうになってたが、それはそれ。
「はは、面白いの見させてもらったよ。ふふ、面白ぉー」
笑って滲む涙をぬぐって、狐はすっと、真剣な魔差しを彼らに向けた。
「こんなに楽しい人達がいるなら、ここでの生活も楽しめそうだね。さてっと、ウロちゃん達、全部倒されちゃったし、そろそろ帰ろっと」
狐はくるりと振り返り、そのまま帰っていく。
「次は何しよっかなー?」
鼻歌交じりに狐の足取りは、とても軽やかだった。
大成功
🔵🔵🔵