●
ここはグリードオーシャン。一面海の世界。
そこに浮かぶ南国系の、海賊達がわいわいしてる島がひとつ。
ある日その島に、翼の生えた妙なペンギンに乗って可愛らしい幼女達がやってきた。
「うおー!」「うおー!」「わたしたちはかいぞくだー!」
そう言って酒場に殺到する。
彼女らは雪の様に白い肌と氷の様な髪、そして雪の様な着物を海賊服に改造していた。
酒場では海賊達でにぎわっていた。
「いらっしゃい。ご注文は?」
「しんかいへいき!」「しんかいへいきおひとつ!」「あとつめたいのみもの!」
「ごめんねぇ、深海兵器はもう売り切れたんだ」
「えーっ!?」
出された氷入りソーダ水をこきゅこきゅと飲みながら幼女達はその言葉に愕然とした。
周囲では笑い声が起こる。幼女達はからかわれてる事に気づいてないのだ。
「とりあえず海賊ごっこは立派なもんだがよう」
海賊の一人が幼女に迫る。
「そういうのは家帰ってやんな。痛い目見ねぇ内によ。」
「わたしたちごっこじゃないもん!」「ちゃんとかいぞくで――」「りゃくだつしにきたんだもん!」
ぶんぶんと手に持った冷凍バナナを振りながら反論する幼女にまた笑い声が起こる。
「そぉんなおもちゃみてぇなのは……こうだ!」
海賊は冷凍バナナをぎゅっと握ってへし折ろうとした。
だが次の瞬間、幼女が冷凍バナナを握られたまま振り抜くと、握った海賊の手が切り裂かれると同時に凍てついていく。
「……おろ?」
「やったなー!」「けんかだー!」「せーとうぼうえいだー!」「いてまえー!」
「こっ……こんのガキ、手ぇ斬ったくれぇで調子に乗んじゃねぇ!」
喧嘩が始まる。
幼女相手に大人げないと酒場のマスターはやれやれ顔だが、ここは海賊の島。
子供相手でもがっつく奴の溜まり場だと、社会勉強してもらおうと見守った。
数分後、酒場の海賊達は全滅した。
「……嘘だろ
……!?」
ガチガチと震えるマスター。
酒場は雪が積もって凍り付き、幼女達に向かった海賊も全員凍り付いてその場に転がり動けなくなっていた。
「ますたー」
「な、なんだ!?」
「しんかいへいきおひとつ」「このしまにあるってきいたからきた」「つぎのにゅうかはいつなの?」
「い、いや、知らねえ!深海兵器は御伽噺なんだ!ここにはねえ!知ってる事もあんまり――」
「「「「うそついたんだ
?」」」」
幼女達の眼が、とてもとても冷たい氷の眼となって見据える。
「ここにないなら」「このしまはもう」「わたしたちがりゃくだつするしか」「ないね!」
咄嗟に戦闘態勢を構えるも、即座に銃弾の如く放たれた冷凍バナナにマスターは貫かれた。
●
「グリードオーシャンでコンキスタドール軍団が島を略奪する予知を見つけたよ!お知らせするねー!」
ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)がグリモアベースで猟兵達に募集をかけた。
「今回みんなに行ってもらうのは常夏の島。もう初夏過ぎてるし暑い季節認識で大丈夫だと思う!」
「それで攻めて来るコンキスタドールは、ペンギンに乗ってやってくる雪ん子海賊団みたいなの!」
真っ白な着物を改造した海賊衣装を身に着けた幼女達だ。
当然凍結攻撃も使って来るし、幼子でも立派に戦闘力がある強い子なので油断してはいけない。
「転送される時間帯はちょうど島に乗り込もうとしてる所だから、上手い事迎撃してね。」
そんな雪ん子コンキスタドール達の目的なのだが。
「『深海兵器』っていう、世界のありようすら変える超古代兵器……を探しに来たみたいなの。でもその島には伝承が残ってるだけで、実際にあるわけじゃないみたい。」
だがそんな
深海兵器を求めて各地の島で暴れられても困るから、懲らしめて欲しいの、とポーラリアは言った。
「そうそう、その島なんだけど、みんな水着を着てて軽装な人で一杯なんだ!一足早い水着コンテストみたいなのもやってるみたい!一息ついたら、この際だしみんなが今年着る水着を見てみたいな!」
そう言ってポーラリアはグリモアの転送光を放った。
梅雨の季節も入り時に、常夏の島へご招待である。
古塔
●目的
雪ん子海賊団こと『グリードドラゴンペンギンライダー』の襲撃を撃退する。
●1章
集団戦。
場所は海賊ひしめく南国の島。
ドラゴンペンギンに乗って海からやってくる雪ん子達を迎え撃ってください。
グリモアからの転送は島の中、もしくは彼女らがやってくる海の真っただ中など、位置をある程度指定できます。
翼の生えた子ドラゴンペンギンは素早いし、ペンギンも雪ん子も【凍結攻撃】のスキル持ち。
更にはWIZでこちらのユーベルコードを雪で再現してくるぞ!
何とは言わないがおみ足ではもう恥ずかしがらなくなった!気合十分だ!
●2章
何と一足早い水着コンテストがやっています。
この時期の商売として水着もあちこちの露店で売られていますし、海賊たちも水着姿です。
南国のビーチで開放感あふれる水着姿になって、水着コンテストの予行練習といきましょう!
第1章 集団戦
『グリードドラゴンペンギンライダー』
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POW : りゃくだつだー!
【冷凍バナナカトラス】の薙ぎ払い・斬り上げ・兜割り・【本体からの氷の吐息】が同じ敵に全て命中したら、その敵に必殺の【冷凍バナナ刃ショット】を発動する。
SPD : かかれー!
【騎乗しているドラゴンペンギン(の子供)】でレベルm跳躍し、その軌跡に、自身が指定した者だけが渡れる「【氷の波】の橋」を架ける。
WIZ : ひぎ ゆきがえし
対象のユーベルコードに対し【それを雪で再現したユーベルコード】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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ルク・フッシー
氷の軍団が相手なら、戦う前に陣地を…作りたかったんですけど、海上直送ですかっ!?それで真下に雪ん子!
ちょ、海は塗れないです…海中に逃げるのも間に合わず、身体が凍ってく…!
筆も塗料も凍って、絵の魔法は使えませんし、普通の魔法じゃ勝てそうにないです
うーん、動けない、です…寒い…
ううっ、氷の上から触られてるのに、雪ん子達の手の触感が…けっこう気持ちいいかも…じゃなくて、動けないですーっ!
あう、尻尾は弱いです、やめてええ…
う、うがーっ!怒りました!
【ドラゴニアン・ブラッド】!力と魔力に任せて氷を砕き、赤い火属性塗料を振り撒きながら、空を飛んで突撃です!今度は凍る前に思い切り熱くしますよ!
●
グリモアベース
「氷の軍団が相手なら、戦う前に陣地を塗って迎撃します!」
そう言ってルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)は、急ぎ早にグリモア転送光に飛び込みに行った。
「あっ、待って!今ちょっと座標を調整してる所で――」
グリモアの光を抜けた先は、海の真っただ中だった。
「ぎゃーっ!海上直送ですかっ!?」
正確には海の真上。今ルクは空に現れて海に向かって落ちている。
真下の海にはペンギンに乗った雪ん子達の群れがサメのように旋回している。
「わ、なんかおちてくる」「ばくげきかー!?」
騒いでる雪ん子海賊団の渦中にルクは墜落した。
「ごぼぼ……ちょ…海は塗れないです…」
海の中でもがくルク。その身体が突如持ち上がる。
「あっ、ああーっ!!やめてください!ボクはエサじゃないです!」
子ドラゴンペンギンがルクを
啄んで海上に持ち上げたのだ。
海の上に顔を出したルクは、自身が既に雪ん子達に囲まれてる事に気づいた。
「ぷはっ……あっ、あの、ちょっと待っていただいても……」
ルクを啄んでいたドラゴンペンギンが口から冷気を吹き出す。
「ひああ!?」
次いで囲むようにして旋回する雪ん子達から一斉に凍てつく吐息をふぅーっと吹きかけられていく。
「あっ、ああ、身体が凍ってく…!」
ぱきぱき、かちかち、こちん。
ルクははあっという間に、海の上で見事な氷像と化してしまった。
「おーらい!おーらい!」
雪ん子達が即席で作った小さな氷の無人島にルクは運ばれる。
氷の台座の様なものが足にくっつけられており、さながら氷河で見つかった美術品の様である。
「きょうのえものだ!」
「トカゲのようかいのにんげんさん?」
「(うーん…動けない、です…寒い…)」
尻尾を噛まれた拍子に慌てた姿で凍って固まったルクの氷像は、雪ん子達に全方位からまじまじと見られている。
現在横に倒されており、さんさんとした太陽の下でひんやり輝いている。
「おーっ、おなかすべすべだ。」
「つのがあるよつの」
雪ん子達の小さな手でぺたぺたと触られているルク。
時折ふっと零れる吐息がふわりと全身に浸透していき、気持ちのいい霜を付ける。
お腹や背中や頭を撫でられるように触れられると、身体が凍っているのに何故か触感が伝わってくる。
全身寒くて冷たいのに、更に冷たい感覚がひやりと身体を撫でると、癖になってしまいそうな程に気持ちいい。
「(う、ううっ…けっこう気持ちいいかも…じゃなくて、動けない、うごけないですっ。たすけてくださいーっ!)」
あまりの寒さと変になってしまいそうな幼女の触りに涙を浮かべそうになるが、涙も凍って出てこない。
「わ、このしっぽながくてすべすべだ」
「どらぺんさんのよりとげとかついてるよ」
次第に雪ん子達は尻尾を触り始めた。
「(あう、尻尾は弱いです、やめてええ…)」
ルクは尻尾が弱点なのか、触られる度に抵抗したくなる感覚が全身に走る。
しかし凍って動けない。
さわさわ、すりすり、さわさわ。
時折やって来る子ドラゴンペンギンもこつん、こつんと啄むようにルクをつついてくる。
あまりのもどかしさにルクの感情は段々と激昂していった。
愛撫してそれなりの時間が経った時である。
「あれ、このこおり、なんだかふるえてる」
直後、氷像が内側から砕けた。
「う、うがーっ!怒りました!」
ユーベルコードを発動し、塗料のドラゴンとなったルクが氷を破壊して中から出てきたのだ!
『……ーーー!』
声にならない叫びをあげて真の姿に変身したルクは、血と塗料が混ざった赤い翼を羽ばたかせて海の上空に飛び立ち、手にした巨大な絵筆から溶岩の様な色をした火の塗料を雪ん子達に放ち続けた。
「わーっ!と、とけちゃう!」
「こっちもおかえしだ!」
「いくぞー!」
「がおー!」
「うおー!」
「……ーーー!!」
雪ん子達がユーベルコードを発動すると、なんとルクと同じ姿になっていく。
雪で出来たドラゴニアン・ブラッドによって、雪ん子達とおつきのドラゴンペンギンは全身が真っ白な塗料で塗りたくられたようなドラゴンの雪像に変身していき、ルクと同じ高度に飛び立つ。
『……ーーー!』
「
……ーーー!」
「
……ーーー!」
赤い翼のドラゴンに群がう、真っ白な雪のドラゴン達。
その口から真っ白な雪のブレスが放たれ、羽ばたく翼から吹雪が起こる。
『……ーーー!!』
ルクはそれを振り払うように特大絵筆から溶岩塗料を放つ。
「……ーーー!」
1頭、また1頭、溶岩塗料を浴びて赤く染まり、溶けながら墜落する雪ドラゴン。
「(凍る前に思い切り熱くして反撃です!)」
ルクはその塗料の翼が冷気で固まって墜落するまでの間、幾体もの雪ドラゴンを墜としていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ミーガン・クイン
好奇心は魔女を殺してしまうのねぇ。
私の! 魔法を! 雪で再現! なんて、興味しかないじゃない♪
どんな風に再現してくれるのかしら?
雪で魔法陣を描くのかしら?
出力はどのくらいかしら?
さぁ、私に撃ってごらんなさぁい♡
私の身に何かあったら、
守護大天使『ミュールフォン』がなんとかしてくれるわよ。
たぶんね(雑
●
雪ん子達がペンギンに乗って、海上を滑る様に泳ぎ海賊島に上陸しようとしている。
「はぁい、周囲の皆さんはちょっとどいて。猟兵案件の奴だから、近くにいると痛い目見るわぁ?」
島の浜辺に一人の女性が現れた。
既に水着を着ていたか。と言う様な軽装の装いをした、色々と大きめのサキュバスの魔女。
名はミーガン・クイン(規格外の魔女・f36759)。
「好奇心は魔女を殺してしまうのねぇ。」
ミーガンはグリモアから伝えられた情報を反芻する。
「私の! 魔法を! 雪で再現! なんて、興味しかないじゃない♪」
うれしそうな顔をしている。
とてもうれしそうな顔をしている。
「どんな風に再現してくれるのかしら?雪で魔法陣を描くのかしら?出力はどのくらいかしら?」
そう言いながら魔法陣を展開する。
縮小魔法の不思議な魔法陣を、迫り来る雪ん子達に見える様に、空中にでかでかと。
『さあちびっこちゃん達、もっともっとちいさくなぁれ♪』
魔法陣が光り輝き、海上にフラッシュビームの如く放たれると、雪ん子海賊団達は乗っているペンギンごとみるみるうちに小さくなっていく。
「う、うわーっ!?」
「きゅうになみがおっきくなった」
「なんかしまがとおくなってない?」
「ちょ、ちょっと!」
「
先鋒隊がちっちゃくなってる!?」
「まほーつかいだ!まほーつかいがいるよ!」
小手調べにとミニチュアフィギュアサイズまで小さくなった雪ん子達が波にのまれてわたわたしている。
それを見た後続隊の雪ん子達が次々とやって来る。
「よくもやったなー!」
「おかえししてあげるの!」
「ゆきをあつめて!こんなかんじだった!」
「いくぞー!」
「さぁ撃ってごらんなさぁい♡私に返してごらんなさぁい♡」
嬉々として、本当に嬉々として雪ん子達の反撃を受け入れ態勢に入っているミーガン。
雪ん子達のいる空中に雪が集まっていき、さっきミーガンが描いた魔法陣の形になっていく。
予想通り雪で出来た縮小魔法の魔法陣が空に描かれ、真っ白な魔法のフラッシュを解き放った。
「きゃー♡」
ミーガンは一瞬でまず、全身が雪になった。
そして雪像と化した状態でみるみるうちに溶けていく。
雪女には暑さで溶けて身長が縮んでいく個体もいる。
それを応用し、相手を一時的に雪の身体に変えて暑さで縮ませる技にしたのだろう。
ミーガンのそれよりは縮小速度が遅いのを感じた。
そしてある程度まで縮んだ辺りで、身体を覆う表面の雪が崩れ落ち、ミーガンの身体は元に戻った。
「あぁ、身体が冷えるわぁ。」
そのサイズは先程ミーガンが雪ん子達に放ったのと同じ、ミニチュアフィギュアサイズの身長である。
まるで浅い湖の様な溶けた雪の水たまりの上に降り立ち、翼の生えた巨大なペンギンが波と共に迫り来る様子を見て、自身がどこまで小さくなったのかを実感する。
「本当に小さくしてくるなんてねぇ。」
その辺に転がってるビーチボールを見つけたミーガンはとりあえず跳んでその上に座った。
「みつけたー!」
上陸した雪ん子達がミーガンをつまみ上げる。
「見つかっちゃった♪」
「どうしてやろうかー」
雪ん子達は島を征服する前にと、先程迎撃してきたミーガンを冷たい雪の手で摘まみ上げ、わいわいと集まり出す。
「こおりづけにしてこおりのくさりをつなげて、ねっくれすなおたからにする?」
「あいすにしてたべる?」「なまはちょっと」
「むー」
潰れないように優しくミーガンをにぎにぎする雪ん子。思ったよりその肌は柔らかい。
雪の身体のままであればきゅっと潰れ溶けて水になっていたのだろうか。
その様子を他の雪ん子に抱えられじっと見ている子ドラゴンペンギンの眼光は、餌の虫を見る様であった。
「ちょっとむねではさんでみよっか」
「え」
「やめときなって。かなしいだけだよ」
雪ん子が胸にミーガンを押し当てるのを制止する。
絶壁の様に小さなそれでどう挟もうというのか。
「でもちっちゃいようかいにそういうことするやついるって」
反論する雪ん子に他の雪ん子が黙って頭を両袖で撫でる様に抑えて抑止した。
抑止された雪ん子は何か言いたげなむすっとした顔だが、大人しく引き下がった。
と同時に、ミーガンの身体がぐらりと揺れて落下する。
「ふっふっふー」
「さっきちいさくされたおかえしのけいにきめた!」
落下した場所は白い壁の箱の様なもの。
どうやら雪ん子が略奪した、冷凍バナナを保管するクーラーボックスのようである。
ミーガンだけでなく、宣言通り先程小さくされた雪ん子や子ドラゴンペンギンも入って来る。
「ちっちゃいこばとるだ!」
「がんばれー!」
箱の上空でわいわいとひしめき合う巨大な雪ん子とペンギンの顔が見えた。
「あらあらぁ、捕まえた虫を戦わせるみたいな事してるのかしらぁ?」
余裕そうなミーガンに、氷の上を滑るかのような軌道で雪ん子と子ドラゴンペンギン達が襲い来る。
「すきありー!」
「えい♡」
ミーガンはユーベルコードの紋章を展開した。
「え、うわーっ!?」
飛び掛かった雪ん子達は更に小さくなっていく。
観客の雪ん子達にしてみれば最早米粒サイズ。小さすぎて見失うレベルとなった。
「さっきの話のお望み通りぃ、胸で挟んで潰してあげよっか♡」
「(ぅ、ぅわー!やめろおー)」
じたばたする雪ん子、の後ろから、まだ小さくなってない雪ん子が雪の紋章を展開する。
「これも試しておきたかったのよねぇ。」
ミーガンの紋章の光と雪ん子の雪紋の光がぶつかり合う。
雪による物理をまず展開するせいか、雪の粒と粒子がどんどん小さくなっていき。
雪によってミーガンの光も乱反射して相殺されるが、次第に雪ん子側の紋章が細かい雪の粒となって紋章を構成し続けられなくなり、消える。
「きゃー!」
雪ん子と子ドラゴンペンギンが未だ続くミーガンの紋章の光に飲まれて小さくなっていった。
「持続力は私の勝ちねぇ♪ちょっとざーんねん♪」
集団ゆえに多角から放たれたらどうなるか分からないが、真正面からではミーガンの勝ちである。
「わっ、わーっ!」
「たったすけなきゃ!」
外にいる雪ん子達がゆさゆさとクーラーボックスを揺らしミーガンを攻撃しようとする。
「はーい、そこまで。お迎えが来たみたいねぇ。」
その雪ん子達の上から巨大な影が覆う。
ミーガンの仲間、GGO世界のレイドボス守護大天使『ミュールフォン』である。
「え」
「う」
「うわーっ!?」
レイドボス特有のその巨大な胸で、べしーんと一斉に雪ん子達を押さえつけた。
かくして数分後、油断しきっていた雪ん子海賊団達は、ミュールフォンの飛翔と巨大な胸による殴打で撃退され、砂浜に倒れた。
大天使はクーラーボックスの中のミーガンをつまむ。
「(こんなにちっちゃくなっちゃってどうしたんですかぁ?)」
と言いたげな目をしている。
「何かあったら助けてくれると信じていたわぁ♡」
きゃっと嬉しそうなミーガンを、ミュールフォンはとりあえず近くにあったカクテルグラスの上に乗せて楽しむのであった。
大成功
🔵🔵🔵
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【WIZ判定】
雪ん子ちゃんもペンギンちゃんもか~わい~★
しかも氷像化も体験できるとか…最高じゃない、これ?
ああ勿論仕事はするよ、うん♪
転送された先は島の中だよ♪
雪ん子ちゃん達がやって来てこちらが身構えたところに相手の先生攻撃が当たって氷像になっちゃうよ♪
雪ん子ちゃん達に全身をぺたぺた触られる感触と氷の冷たさを暫し堪能するね♪
ある程度氷像化を楽しんで飽きてきたら、待機させていたドラゴンちゃんに登場してもらうよ♪
凍らされる前に身構えたのは、事前に呼んでたドラゴンちゃんに登場してもらう為だったって事だね★
UCは『ワタシの最強ドラゴンちゃん』★
こちらのUCを雪で再現する、といっても、「実体のない幽霊である事」は流石に再現できないでしょ?
炎のドラゴンブレスでどろどろに溶かしてあげる!
こちらの攻撃は【切断/怪力/鎧無視攻撃/範囲攻撃/ブレス攻撃/属性攻撃/ドラゴン使い】で行うよ♪
敵の攻撃は【オーラ防御/硬化/回復力/氷結耐性/寒冷適応】で対応するね♪
テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
こんな南国の島に雪ん子が出るとは…ともあれ撃退しなければなのです!
ですが相手は結構素早いのでトラップでも仕掛けましょう!
まずはいつもどおりの【蝋シャンパン】!目立つように仕掛けて開けさせれば!ドロドロの蝋と雪ん子ちゃんの冷気であっという間に固まってしまいそうですね~
【ジュエリーカメラ】でその瞬間を撮ってそのまま宝石像に変えるのも良いですね!素早いのでシャッターチャンスが限られますが…!
そして召喚したヘリオトロープさんの召喚獣達も頑張ってもらいましょう!
が、隠れているところを見つかってじわじわ凍らされてしまいます…南国の島なのに…寒…い…
「そんな…テ…テフラさ…ひゃ…ぁ…」
●
「こんな南国の島に雪ん子が出るとは…ともあれ撃退しなければなのです!」
兎のキマイラ男の娘、テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)がやってきた。
「お、テフラちゃん?君もこっちにやってきたかー。やっぱり凍結目当て?」
次いでブラックタールのクローネ・マックローネ(快楽至上主義な死霊術士・f05148)がやってきた。
「そ、そんな凍結目当てだなんて。撃退するためにやってきたんですから。雪ん子なんかに凍らされたりしません!」
フラグらしいものを立てながらもテフラはユーベルコードで男の子を召喚する。
元宿敵で今は親友のヘリオトロープだ。
「可愛いペンギンさんが見れるの…?が、頑張ってみる…!」
おどおどしながら召喚魔導書を抱えつつ、装いは夏っぽい軽装である。
●
そして雪ん子海賊団達はやってきた。
「うおー!」「金目のものと」「おいしいごはんと」「しんかいへいきをよこせー!」
何か要望が増えている気がする。
「ギューッ!!」
彼女らの乗るペンギンはただのペンギンではない。
竜の翼に鋭い爪、いかつい嘴を携えて体内には冷気の宿る、恐るべきドラゴンペンギンである。
正確にはドラゴンペンギンの子供である。
「かかれー!」
ドラゴンペンギンが身体から冷気を放つと、氷のレールの様な波が空中に現れ、空を滑るかのように飛び上がり、テフラ達に急降下を始める。
「お~♪雪ん子ちゃんもペンギンちゃんもか~わい~★」
クローネはその飛び立つドラゴンペンギン達の姿に見惚れ続けて。
「いっけー!」
上に乗っている雪ん子が冷たい息を放ちながら、ごうっと突風が放たれたかのような冷気と突撃に巻き込まれる。
雪の混じった砂煙が晴れると、クローネはあっという間に雪ん子達の冷気で凍り付き、氷像と化していた。
「ク、クローネさんー!?」
一応身構えてはいたものの、あっという間の出来事であった。
気が付くとテフラの周囲にもドラゴンペンギン達が円を描いて滑っている。
もう砂浜の上なのに地面を凍らせながら囲んできている。まるでサメの様だ。
「け、結構素早いですね。ではトラップでも仕掛けましょう!」
「なにかやってる?」「でもこおらせればかんけいないよね」「かかれー!」
ドラゴンペンギンと共に氷の橋をかけながら飛び掛かった雪ん子達に、勢いよく地面から蝋シャンパンが噴き出される。
「うおぉー!?」
「ギュギュー!?」
雪ん子とドラゴンペンギンは、噴水の如く吹き出された蝋の奔流に飲み込まれ。
己から放たれる冷気によってあっという間にカチカチドロドロの蝋人形と化してしまった。
「わぁ~!可愛いですぅ~!」
格好良くペンギンの上に乗り、冷凍バナナを掲げた雪ん子の蝋人形の姿は様になっている。
「まだだー!」「やれー!」
後ろからも雪ん子の突撃が来るのを。
「こっちですね!」
カメラを構えてシャッターを下ろす。
「 」
直線的故に映り易かった為、いともたやすく撮られた雪ん子とドラゴンペンギンは、そのままアイスクリスタルの宝石像となって地面にずしゃーと滑り、そして声も上げずに倒れた。
「う、うわー!」「なんかこわいことしてる!?」「かこめかこめー!」
更に複数の雪ん子がかかってくる。
シャンパンもジュエリーカメラシャッターも回数制限がある。
「こっちに、来て……!」
それをぐいとヘリオトロープにひっぱられて離脱するテフラ。
と同時に、ぶしゃーと蝋シャンパンが噴き出、煙幕の様に雪ん子達の視界を遮る。
「う、うわ」「またカチカチになっちゃった」「いきてる?」
「あいつらはどこ?」
雪ん子達が探すが、蝋霧の晴れた砂浜にはいない。
その代わりに虎とハーピーとスライムが現れた。
「な、なんだー!?」
「とらだ!」「はーぴーだ!」「せいれーんだ!(たぶん)」「かかれー!」
雪ん子達は突如現れた増援に対抗する。
黄金の虎の眼から放たれる光線や、黄金の爪に裂かれ、ギンッギンの黄金像に変えられて砂浜に沈む雪ん子。
ハーピーの放たれる灰色の風に巻き込まれ、うわっと狼狽えたり身構えたりした姿で一瞬で石像に変えられる雪ん子。
ずぶりと水たまりを踏んだと思った直後、全身を覆う氷のスライムに飲み込まれ、もがいている所をドラゴンペンギンと一緒に氷の塊に固められ、砂浜に落ちて転がる雪ん子が……。
「わぁ、どんどん可愛らしいオブジェができてますう!」
海岸の近くにあった岩の洞窟の隙間に逃げ込んでその様子を見るテフラとヘリオトロープ。
ヘリオトロープの魔導書は開かれ、どんどんモンスターを呼び出している。
「この調子で全員固めてしまえば…。」
ふと、後ろから冷たい冷気。
そしてくいっと、腕を引っ張られる感触。
「えっ、ヘリオトロープさん何――」
「え、何?テフラ――」
一緒に振り向いた瞬間、大量の冷気が二人の全身を包み込む。
そこにはふぅぅーっと全力で冷たい吐息をする雪ん子と、ごおおーっと全力でアイスブレスを吐く子ドラゴンペンギンが目の前にいた。
洞窟の裏側から回っていた雪ん子海賊団の増援だ。
「「――――――……」」
それ以降二人は喋らなかった。
雪ん子とドラゴンペンギンの氷の息で全身を凍らされてしまったからだ……。
●
「せんりひんだー!」「うおー!」「さっきのこたちだ!」
雪ん子海賊団達が凍った砂浜にテフラとヘリオトロープの氷像をわっせわっせと運んできた。
わっせわっせと横に倒した状態で、幼女とペンギン達が壊れないように大切に運搬している。
身構えたクローネ、何かを見つけて仲良く振り向いた様子のテフラとヘリオトロープ。
3体の見事な氷像に、雪ん子達は興味津々だ。
「もううごかない?」「かちこちだー」
つんつんと冷凍バナナでクローネをつついている。
「このお姉さんすっごいすべすべ」「ぎゅってしておひるねしたらきもちよさそう」
ぺたぺたと雪の幼女達のおててが全身をぺたぺたとさわってくる。
「(んん……気持ちいい……可愛い子達に触られて…氷像化も体験できるとか…最高じゃない、これ?)」
凍っているにもかかわらず、クローネは気持ちよさそうだ。
「こっちのこもかわいい」「おとこのこだ」「あっけないかおしてる」「んー」
テフラとヘリオトロープの凍てついた全身も、海賊な雪ん子達やペンギンにペタペタと触られている。
「(…南国の島なのに…寒…い…)」
雪ん子の口から洩れる冷気がぞわわとテフラの心の神経を寒がらせる。
「(そんな…テ…テフラさ…ひゃ…ぁ…)」
その光景を凍った瞳で見せられ続けているヘリオトロープも、後ろからぎゅっと雪ん子に抱き着かれて頬ずりされていた。
男の子故に、きっと惚れて来る雪ん子も多いだろう。
この後の末路はもしかすると戦利品でなく、夫として迎えられての愛玩かもしれない。
「「「…………………………」」」
3人は最早どうする術もなく……と思われたその時である。
「ん?」
雪ん子達の上空に、ドラゴンペンギンよりもおっきな影のようなものが現れる。
「なに」
と言い切る前に、とても恐ろしく熱い熱波が雪ん子達の頭に浴びせられた。
「 !」
言葉を放つ事も出来ないままに、熱波を受けた雪ん子とドラゴンペンギンが溶けるようにして消滅した。
「え、何、何!?」
「――ふう。やっと来てくれましたか。
ワタシの最強ドラゴンちゃん♪」
炎で溶けて、氷の色から黒色のボディに戻ったクローネ。
そう、影の正体はクローネのユーベルコード。
ケルベロスディバイドにいる巨大なドラゴンの霊を召喚したのだ。
「――!!」
ドラゴンが暴れ回る。
炎を吐いて雪ん子を溶かし、牙や爪で雪ん子達を跳ね飛ばして消滅させる。
「ぎゃーっ!あちゃちゃ!だ、誰かが溶かしてくれました!?」「て、テフラ!良かった無事…へくちっ!」
炎によってテフラとヘリオトロープも解凍される。
「ま、まけるなー!」「おかえしだー!」
雪ん子達は秘儀を放つ。
サムライエンパイアで雪ん子していたあの日、お母さんや姉の雪のせくしぃな技を真似していた経験が、雪ん子達にユーベルコードを真似する技量を得させたのだ。
「いやいや無理無理。こちらのUCを雪で再現する、といっても、「実体のない幽霊である事」は流石に再現できないでしょ?」
そう自慢げにしているクローネの目の前で、ものすごい吹雪が巻き起こった。
「…うわ…もしかしてできるの?これも?」
「うおー!」「なめるなー!」
雪女は吹雪の夜に現れる雪山の霊という説もある。
それを応用し、吹雪の中から現れる雪のドラゴンの霊を雪ん子達は作り上げる事が出来るのだ。
「いっけー!」「あたしたちの、
さいきょうどらごんちゃん!」
吹雪で出来たかのような、真っ白な巨大雪ドラゴンの霊が現れた。
雄々しき翼をもったドラゴンの雪像が揺らめきながら襲い掛かってくる感じである。
「なにをー!クローネちゃんのドラゴンの方が最強なんだから!」
ドラゴン対ドラゴンの戦いが始まった。
雪の牙や爪がクローネドラゴンに襲い掛かり、全てを白に染める凄まじい吹雪のブレスも放たれる。
しかしクローネドラゴンも負けず、その力で雪ドラゴンを跳ね飛ばし、炎のブレスで溶かしに回っていった。
「このまま炎のドラゴンブレスでどろどろに溶かしてあげる!」
「え、ちょ、待っ…いや…ぁ…寒…」
雪ドラゴン達の吹雪のブレスによってじわじわと凍り付いていくテフラ。
「だ、だめ…攻撃できる隙が…あ…て、テフ…ラ…」
ヘリオトロープは必死でテフラを抱き寄せ、二人揃って女々しく抱き合いながら寒さに凍えるも、それ以上どうする事も出来ずにじわじわと凍り付いていく。
「う、うわー!」「だめだー!」「ギュウゥゥゥ!!」
溶けたり逃げたりして退散していく雪ん子海賊団。
ふぅ。と一息つくクローネの傍らには、真夏の島で抱き合ったままじわじわと凍り付かされた、テフラとヘリオトロープの氷像があったそうな……。
大成功
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四王天・燦
本日の流れ
うおーっ→うぉ?→ぅ、ぉ…
深海兵器なんてないから帰るようお願いするぞい
子供と戦うのは良心痛む
それでも海賊王女になるってなら遊んでやるぜ
気合入れて突撃!
拘束と封印術による石化の符を貼り付けて躯の海に還してやる
痛みを伴う攻撃はできねえ
密かに符を配置し結界術で【八卦迷宮陣】を敷いて兵器GETで世界征服する夢でも見せるさ
相手は子供だし戦法を変えずに次々躯の海に還すぜ
それこそ迷宮陣を連発して【ゆきがえし】されるほどに…
磔にされ凍れる雫を一滴一滴垂らされる白昼夢を見せられるや(アレンジ全然OKです)
冷えに冷えて、凍る恐怖が微睡に転じて氷の眠りについちまう
現実では磔氷封印刑に処されてしまうのでした
●
「深海兵器なんてないから帰るようお願いするぞい。うおーっ」
四王天・燦(
月夜の翼・f04448)が、海賊島で雪ん子海賊団を待ち構えた。
「うおーっ」「うおー!」
雪ん子達は冷凍バナナカトラスを手に上陸してくる。
「子供と戦うのは良心痛む。それでも海賊王女になるってなら遊んでやるぜ」
「う、うおぉあぁ!?」
突如上陸した島が輝くと、乗り滑っていた足元のドラゴンペンギンが彫像の様に動かなくなる。
更には雪ん子達の足元も灰色の石に置き換わっていき動かなくなっていく。
予め島の浜辺に仕込んでおいた四王稲荷符による石化の八卦陣だ。
「さらにこうだ!」
燦が何らかの構えを取ると、雪ん子達の視界がぐにゃりと歪む。
「はっ……ここは!?」
気が付くと氷漬けになった酒場で目が覚めた雪ん子は、その手に何かごつくてすごい武器を手にしていた。
「もしかしてこれが……しんかいへいき!」
この武器を早速振りかざすと、島が割れ、海も割れ。
あっという間に世界を征服しにかかるのであった。
「(…………………………)」
といった夢を見ながらも、光を浴びせられた時と変わらない一瞬驚いたままの姿の雪ん子達の石像が、島の浜辺に沢山うち上げられていた。
燦はユーベルコード『八卦迷宮陣』を本展開し、雪ん子達を石化したのだ。
この陣にかかった者は幻の結界に囚われていき、(今回は)石化しながら、石像のまま、穏やかな夢を見るようになる。
「石化したまま躯の海に還してやる。兵器GETで世界征服する夢でも見せるさ」
燦は楽勝ムードで次々と雪ん子海賊団を石に還していった。
浜辺に打ち上げられる雪ん子の石像、海の中にペンギンと共に沈んでいく雪ん子の石像など。
だが、急に辺りが寒くなってきた。
「うぉ?勘弁してくれよ。もう夏だぜ」
更に気が付くと雪が降ってきて、辺りの景色がぼんやりとし始めた。
「なん、だ、きゅう、に…。」
雪ん子海賊団達が、燦のユーベルコードを真似し始めたのだ。
即ち幻覚を見せる結界の貼られた、雪の八卦迷宮陣を展開し始めたのだ。
ご丁寧に石化を真似するかの様な氷化の妖術も仕込まれている。
燦の身体が、幻覚ではない方面で文字通りの透き通る氷になっていく。
衣服も装備も、幻覚に囚われ続けている限りすべてが、である。
気が付くと燦は氷漬けになっていた、一面アイスの島の中で、氷の円卓台に磔にされていた。
手足は氷台に取り込まれるような形で氷がへばりついており、動かす事が出来ない。
「つかまえたよ」「どうりょうりしてやろうか」
雪ん子はおもむろに氷柱を取り出し、そっと燦の露出してる肌に差し向ける。
太陽の熱で氷柱が溶けていき、ぽた、ぽた、と、冷たい雫が燦の身体に垂らされ続ける。
「ぅ、ぉ…」
冷たい 冷たいのに動けない。
垂らされた水が冷気によって、再び燦の身体の上で凍り付いていく。
「…寒い…冷たい…」
冷ややかな顔をした雪ん子達によって、ぽたぽた、ぽたぽたと、冷たい雫を、全身が凍り付くまで、じっくりと垂らされ続ける。
真夏の氷の拷問である。
「(…………………………)」
燦はそういう夢を見ながら。
現実では、雪の積もった砂浜にそびえ立つ、見事な氷の十字架の中に閉じ込められていた。
「てごわいやつだった
……!」「みんないしになっちゃったね」「どうやってもどすんだろ」
雪ん子の何人かは、燦が溶けないか、戻らないか不安で、ぎしぎしと燦の十字架氷像を触って揺らしている。
「(…………………………)」
氷漬けの燦は白昼夢の中で微睡みながら、溶ける事のない氷の夢を見続けるのであった。
大成功
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第2章 日常
『水着お披露目会』
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POW : 派手さ、力強さ、格好よさ重視です!
SPD : シンプルイズベスト、機能性重視です!
WIZ : 可愛らしさ、美しさ、艶やかさ重視です!
👑5
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雪ん子海賊団の襲撃により、撃退した者、凍らされた者、石や絵の具や蝋で固めた者、小人に変えた者、『ゆきがえし』を試して自分のコードを喰らいに行った者。
様々な猟兵がいたが、最終的に生き残った雪ん子とドラゴンペンギンは、クローネ・マックローネのドラゴンの霊が放つ炎のブレスによって一人残らず溶かされたのであった。
「お、おう!何かよく分かんねぇけどありがとよ!」
無事な猟兵達は今何が起きたのか、あの雪ん子達はコンキスタドールと言う危険な相手だった事を住民の海賊達に説明し、今回の依頼は事無きを得たのであった。
●
さて、その続きである。
真夏のさんさんとした日差しの中、少し冷えたが暖を取り戻した海賊達の島は、水着姿の海賊達でにぎわっていた。
露出の高い姉さん肌な海賊や、海パン一丁の海賊など様々が、酒を飲み交い、海水浴と洒落て辺りを徘徊している。
「よーし、野郎ども!ここらで誰が一番の美人か水着コンテストやろうじゃねぇか!」
浜辺に簡易な舞台が作り上げられると、島民達がざわめき出す。
「優勝賞品はそうだな!ビールと肉!1年分おごってやるぜ!乗ってくる奴はいるか!」
折角だから参加してみよう。
今手持ちに水着が無くても、この熱にあやかって、島のあちこちでいろんな水着が売られている様だ。
ラフなものから奇抜ながら、危ない面積の物など色々だ。
覚悟を決めたら壇上に立ってみよう。
宙音・ナナシ
絡み/アドリブOK
wiz(& pow)
到着した頃には敵がもういなくなっていたよ。ちょっと消化不良感あるね。
せっかくだから特注水着で水着コンテストに出ようかな。
うちの特注水着は少し露出度は高いけどデザインが可愛くて気に入ってるんだ。私自身はパワー系だけど水着はかわいい系が好きなんだよね。
観客の反応はいい感じだと思う。多分、視線が胸に集中してるだろうけどまあ気にしない。
でもここからが本番、コンテストにはアピールタイムも必要だよね。どうしようかな…。
そうださっき拾った拳大のいかにも硬そうな貝殻を片手で握って…【怪力】で粉砕!
なんだろう。どん引かれてる気しかしない。でも惹かれてる人もいる…はずだよ。
●
「到着した頃には敵がもういなくなっていたよ。ちょっと消化不良感あるね。」
青銀の髪をした強化人間の少女、宙音・ナナシ(異能改造体格闘少女・f42852)が水着コンテスト真っ最中の島を訪れた。
「せっかくだから水着で水着コンテストに出ようかな。」
そう言って予め羽織っていた薄手のコートを脱ぐ。
彼女の水着は特注性である。
カスタムオーダーメイドによる独特の形状をした露出度の高いデザイン。
己の水の様な髪と身体を遊泳しているかのような涼し気に泳ぐ魚の柄が入っている。
「私自身はパワー系だけど水着はかわいい系が好きなんだよね。」
セパレートだが市販のものではない、やや可愛げなデザインをしたその姿で壇上に出てアピールをする。
「ヒュー!母音の姉ちゃんじゃねえか!」
等の海賊達の声はややナナシの身体の方に寄っていなくもないが。
「さあここからが本番、アピールタイムだ!その水着をもっと際立たせてくれよ!」
司会が叫びはやし立てる。
「そっか、コンテストにはアピールタイムも必要だよね。どうしようかな…。」
セクシーポーズを取ったり、水着の一部を強調させたり、投げキッスのサービスに、ファッションショーの様な回転を行うものがいる。
そこでナナシは水着の胸の中からある物を取り出した。
観客は釘付けになる。
スッと取り出したそれは、さっき拾ったこぶし大のサザエ貝。
包丁も通らぬ硬さにトゲトゲした触り辛い巻貝形状のそれを、ぐっと片手で握り……。
一瞬で粉砕した!
「……どう?」
自慢気で満足気な表情で自身の怪力性をアピールしたナナシ。
その行いに観客の何割かはドン引きした。
「あの可愛い姿でそれをやるかよ」といった顔である。
「ヒュー!姉ちゃんやるじゃねえか!」
しかし観客の何割か……主に力自慢の海賊達には大いに受けた様だ。
ナナシは「あとでアームレスリングで勝負しねえか!?」等の勧誘を受けながらも、水着コンテストでそれなりの好評を受けたのであった。
……できれば女の子に騒がれたかったけど、とは、ちょっとだけ思いながらも。
大成功
🔵🔵🔵
四王天・燦
しばし意識が朦朧…
氷の白昼夢から回復する頃には目ぼしい水着は売切れというザマでした
折角だし手持ち水着で参加を考え『夢匣』をごそごそ漁るぜ
何か持っていたはず…
よりにもよって以前にマネキン人形化されて飾られたときの、黄色と緑の水着が出てくるのでした(『固めてブラックハット』より。挿絵もあるぜ)
うおぅ…
複雑な心境だが、全くの他人(?)に選ばれた水着の反応を試すべく勇気を出して着替えてみる
胸も顕わだし、パンツも際どい…自慢のおへそがとても目立つんだよな
ちょっと恥ずかしい気もしてくるが、作り笑いを浮かべて客の様子を見てみるよ
無意識にお臍をアピールするポーズを取るのでした
うおー
ぉぅ…今年はこれかなぁ
ルク・フッシー
(今日のコーデ/https://tw6.jp/gallery/?id=184174)
ひどい目にもあいましたけど、南の島でのんびりするのは気持ちいいですねえ。
水着コンテスト?ちょ、ちょっと恥ずかしいですねえ…
ああっ、尻尾を引っ張らないで…
えっと、この水着は泳ぐのも散策も楽で使いやすいです
わりと爽やかな色合いも、尻尾が動きやすい所も気に入ってます
アピールですか?でしたらー、やっぱり魔法ですね。絵画の魔法を披露しますよー
大きな絵筆で、空にたっくさんの青い鳥を描き、人々にお届けします
ひんやり涼しい氷の鳥ですよ〜
ふーっ、緊張しました。あとは1日、青い鳥たちとたわむれます。…凍っちゃわない程度に!
ミーガン・クイン
ふふーん♡
美人水着コンテストなら私が出れば間違いなく優勝よね♪
ま、ミニチュアフィギュアサイズにされちゃったままだから残念だけど今回はお預けね。
と、いうわけで代わりにミュールフォンが出るわ(!)
(容姿の設定がまだないアイテムが!)
いえ、あなたは私と背丈が同じくらいで、お胸も大きくて、私と正反対の清純な雰囲気で、目にハイライトがなく無感情がちで喋らないけど、武器を使って戦ってくれて、【武器巨大化】技能で大きくなって欲しい、騎乗ができるペットじゃなくて天使。(長い)
だから間違いなく美人。
さぁあなたに似合う水着を探してコンテストに参加するのよ♪
クローネ・マックローネ
NG無し、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
水着コンテストかぁ♪
なんだかとっても楽しそう!
参加するからには、本気で優勝を狙うね★
店で売られていた布地面積の危ない水着を着るよ♪
派手さや格好良さ重視のデザインのものを選ぶね♪
アピールタイムでは【ダンス】をしてみるよ♪
【存在感】を発揮して、観客の目を釘付けにしようとするね♪
UCは『クローネちゃんの愛用品★』★
水着に合うアクセサリを作成するね♪
【ダンス】を100レベルにして、より上手く踊れる様にするよ♪
●
「ふふーん♡美人水着コンテストなら私が出れば間違いなく優勝よね♪……ま、ミニチュアフィギュアサイズにされちゃったままだから残念だけど今回はお預けね。」
ミーガンは暫しその状態を堪能している様で、まだ元のサイズには戻っていなかった。
ミーガンの目線では氷山の様に見えるかき氷の上に座って優雅に他の参加者の姿を堪能していた。
「と、いうわけで代わりにミュールフォンが出るわ」
ミーガンは大天使ミュールフォンを呼び出した。
ここで一つ謝っておきたいのだが、このミュールフォン、GGO産レイドボス級存在とされる極北大天使の為、筆者は主観としてミーガンの3倍程のサイズだと思っていた。
だがどうだろう。この大天使は
ミーガンと同等の背丈に巨大な胸、ミーガンとは正反対の清純な雰囲気であり、目に光彩が無く、無表情の女性であったのだ。
どうやら巨大な武器を使うらしい。
そして当然の如く(武器も含めて)巨大化出来る。
ペットではなく天使として扱っている様だ。
「さぁてと、まずは水着探しから始めなきゃねぇ」
彼女に見合う水着は無いのではないか、と思われたが、グリードオーシャンの世界には巨人がいる為、彼女のサイズに見合った水着も当然の如く存在してしまった。
ミーガンが猟兵コレクションで着こなしたような縦に締め付けるラインのビキニに南国の花飾りをあしらえ、頭にはオーロラをあしらった髪飾りが。
その水着は大分きつめのサイズだったらしく、ぱつんぱつんに着こなしている。
●
「ひどい目にもあいましたけど、南の島でのんびりするのは気持ちいいですねえ。」
海水で絵具と氷雪を落とし、改めて島に上陸したルク。
そこでは既に雪ん子海賊団が退散し、水着コンテストが開かれていた。
「水着コンテスト?ちょ、ちょっと恥ずかしいですねえ…」
「えー!お兄ちゃんきっと似合うのあるよ!ちょっとこっち来て!」
ルクは迷ってる内に、横からやってきた深海人の商人の子に尻尾を引っ張られる。
「ああっ、尻尾を引っ張らないで…」
ルクが着こなしたのはズボンの様な海パンにカラフルなマントの如き防水スカーフだ。
「えっと、この水着は泳ぐのも散策も楽で使いやすいですね。」
尻尾も出て、それなりに露出もあるが、水着が自身の肌にフィットしている。
「わりと爽やかな色合いも、尻尾が動きやすい所も気に入ってます」
●
「水着コンテストかぁ♪なんだかとっても楽しそう!」
クローネもドラゴンの霊を退去させ、水着コンテストに向かった。
かの兎キマイラの事は……置いておこう。涼しそうでしたし。
「そこの黒いウンディーネのお姉ちゃん、これ着てみねぇかガハハ!」
ガラの悪そうな海賊に突如招き込まれたクローネは、布地面積の少ない、危なげな水着を勧められる。
「うーん……地味!」
「おっ、このデザインでか!?」
「もっと派手で格好良い奴お願いね♪」
「お、思ったよりやる気だこの嬢ちゃん……ちょっと待ってろ!」
そうしてクローネが手に入れたのは、ほぼ紐。
特に後ろの食い込みが凄いセパレートでありながら、黒い自身の身体を引き渡らせる白・赤・青のトリコロールカラーで彩られた、スタイリッシュなものである。
「参加するからには、本気で優勝を狙うね★」
●
「…ぅぉ……?」
燦は朦朧とした意識の中、氷が溶けて、白昼夢から覚めた。
氷の中で磔にされ、一時は海賊達にも見守られ、触られたりしていたが、もうそんな事をする海賊もいない。
みんな水着コンテストの準備に忙しい様だった。
「酷い目に……というか、寒い目に遇ったぜ。もう雪ん子はいないのか?」
どうやらいないらしい。
「それで水着コンテストか……優勝賞品はお宝が良かったけど、やってやるか。」
そうして燦は水着の準備に走った。
だが彼女が覚める頃には水着コンテストの受付時間ギリギリ。めぼしい水着を探すも、どこもかしこも売り切れ御礼。
「しょうがないな。折角だし手持ちの水着で補うぜ」
燦は魔法のバックパック小箱たる『夢匣』をごそごそ漁る。
「何か持っていたはず…」
そこで取り出したのは黄色と緑に彩られた水着。
「げっ、よりにもよってマネキン人形にされた時の奴が!」
彼女は以前サクラミラージュでマネキンの影朧にマネキン人形にされてしまい、その際水着を着せられて飾られてしまったのだ。
そしてこの水着はその時着せられたものである。
しかし他の水着を探そうにも、コンテスト受付時間は分読みの段階に入っていた。
「しょうがねぇ。複雑な心境だがこいつで行くか!」
全くの他人(?)に選ばれた水着の反応を試すべく、燦は勇気を出して着替えてみる。
「うっ、胸も顕わだし、パンツも際どい…自慢のおへそがとても目立つ…」
どうやらマネキン人形が用意した、百貨店のファッションコーナーに並べられるような水着は、やたら大胆な仕上がりのものであったらしい。
●
そうして4人の猟兵が水着コンテストの壇上へと立ったのであった。
「さあ役者は出揃ったぜ!次はアピールタイムといこうか!」
海賊の司会が煽り立てる。
より水着を際立たせるためのアピールが始まった。
「さあミュールフォン、あなたの美しさを見せるいい機会よぉ。『おおきくなぁれ♪』」
胸の谷間に乗っているミーガンが指示すると、ミュールフォンはどんどんと大きくなり、巨大化。
ステージを見る観客達が、もうミュールフォンしか見えなくなるくらいのサイズ感となり、ぎゅっと谷間を引き締めたり、その天使由来の綺麗な身体のライン曲線美を見せつける。
「アピールですか?でしたらー、やっぱり魔法ですね。」
ルクは大きな絵筆を振るって、空に沢山の青い鳥を描いた。
「ひんやり涼しい氷の鳥ですよ〜」
それは即座に冷えて固まり、真夏の太陽の空一面に羽ばたく青い氷の鳥の群れとなり、会場を冷やしてきらきらと舞った。
次第にルクの周りに集まって、まるでルクになついているかのように彼の周囲を舞い始めるのであった。
ブルーアルカディアに居そうな、鳥を操る大空の少年か。
「ちょっと恥ずかしい気もしてくるが、何にせよ出たからにはアピールだぜ」
燦も負けじと自身の身体をアピールする。
作り笑いを浮かべ、無意識にお臍を強調する。
その肌はもう白色のラッカー塗料で綺麗に塗装され磨き上げられたかのような、美しい光沢のそれではないが、日差しに映える銀灰色の輝きと水着の色合いが、作り物の美しいマネキンの美をもう一度世に響き渡らせる。
うおお!と、海賊達が沸き立った。
「ぉぅ…今年はこれかなぁ」
「トリはワタシだね★」
クローネはこの場で突如ダンスを披露した。
砂漠の世界の絶世の踊子の様な、黒い肌にトリコロールのラインが閃光の様に迸り、舞う姿。
それはこの場の誰よりも存在感を発揮し、観客の目を釘付けにして行く。
きゅっと絞ったその身体が、そこから飛沫の様に跳ねる汗の様なクローネの雫が、真夏の日差しに眩しく反射する。
●
「おう!これで水着コンテストは以上だぜ!優勝は……ミュールフォンだ!」
海賊達がわっと湧く。
ダイス、成功率、アピール等、色々加味された結果と言うのが全てだが、
海賊達的にはやはり巨大化な美女に先打って釘付けにされたのが効いたらしい。
果敢にも参加してくれた猟兵達には感謝をしてもしきれない。
「それじゃあ優勝者には……ビールと肉だ!参加者にも参加証として……肉だ!今日の記念すべき日に乾杯して、ここから宴と行こうじゃねぇか!」
海賊達がまたわっと喚き出した。
大人たちはビールを片手に更に騒ぎ始めたのであった。
「ふーっ、緊張しました。何かその手の人達に凄い輝いた眼で見られたみたいですが……あっお酒は止めておきますギリギリ未成年ですし。このあとは1日、青い鳥たちとたわむれます。…凍っちゃわない程度に!」
ルクは涼し気に舞って自身の肩や頭に乗ろうとする氷の鳥たちと戯れながら、別のビーチに移っていった。
「あーあ。折角水着に合うアクセサリも用意したのに。ざーんねん。でもまだ本番が残っているんだから。その時は負けないよ★」
クローネは身体にユーベルコードで身に着けていたブラックスライム製のアクセサリを外しつつ、とりあえず海賊達とお水で乾杯した。
「おう嬢ちゃん、惜しかったな!」
燦とナナシは海賊達に囲まれて、宴に誘われていた。
出ている料理はサザエの貝料理の様だ。
「まるで人形みたいに綺麗じゃねえか。俺は気に入ったぜ。」
「う、うおー」
「嬢ちゃんあとでアームレスリングしようや!」
ナナシは力比べに誘われながら。
燦はちょっと恥ずかし気にしながらも、まんざらではない顔をしていた。
「優勝おめでとぉ♡肉一年分ですって。たーっぷり食べて、たーっぷり大きくなるわよぉ♡」
そして優勝したミーガンは巨大な天使と共に、海賊達と豪勢な宴をかわすのであった。
先の寒気がどこへと飛んでいきながら……。
大成功
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