獣人世界大戦⑰〜邪悪ナる者を討つのは善か悪か
●クロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』
「ここまでは、全て計画通り……。されど諸君、綿密に張り巡らせた計画の最後は、いつも斯様な力押しと相成るものだ」
狂気艦隊旗艦「ネルソン」にて最高司令官である『プロフェッサー・モリアーティ』が戦況が動いたのを機に配下に命じる。
「全艦隊速やかに
抜錨せよ。邪神細胞を錨に受肉させ、ロシアの大地を踏破するのだ。わが目的……数年に及ぶ計画の最終目的、たったひとつの得るべき『宝』。逃げ延びてくる幼女総統『ギガンティック』を捕獲せよ」
この時を待っていたとプロフェッサー・モリアーティは笑みを浮かべた。
「さすれば、我が「アウルム・アンティーカ装置」と「ポーシュボス・フェノメノン細胞」によって、魔女の力を手中に収める事ができる。
総員、出撃……!」
狂気艦隊が空を飛び、ギガンティックの捕獲に動き出す――。
●グリモアベース
「クロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』が、狂気艦隊を率いて凍結海をこえて、イガルカ方面に進軍を始めたよ!」
ラフィロワ・ベルシルト(幸せ運ぶ星のうた・f04751)がモリアーティが率いる狂気艦隊に動きがあったことを伝える。
「モリアーティを倒さないと、幼女総統ギガンティックが狂気艦隊に連れ去られちゃうんだ」
ギガンティックを倒すのに成功しても、横から掻っ攫われててしまう。
「それを阻止するためにも、ここでモリアーティをやっつけないとね!」
モリアーティを倒せばギガンティックも倒せるようになる。
「戦う場所は空を飛ぶ狂気艦隊旗艦「ネルソン」の中になるよ。戦闘ではモリアーティの「身体」となっている黄金機械から大量の「ポーシュボス・フェノメノン」が放たれて、戦場を埋め尽くしちゃうんだ。ポーシュボスは生命の「善の心」に寄生して、少しでも善の心を持つ生物を新たな「ポーシュボス」に変えてしまう能力を持ってるから、みんなにも寄生してくるよ」
戦場を埋め尽くすポーシュボスから逃れることはできない。
「モリアーティは善の心がない『邪悪ナる者』だからポーシュボスの影響を受けないどころか、操ることまでできるんだ」
『邪悪ナる者』にはポーシュボスは寄生せず影響を受けない。
「少しでも「善の心」を持ってると寄生されてポーシュボスになっていくんだけど、それに耐えて正気を手放さず戦うしかないんだよ!」
善の心があるならば、ポーシュボスに変化しながらも人の心を保って戦うしかない。
「ポーシュボス化していくなんて、とっても恐ろしいけど、モリアーティがギガンティックを手に入れたらきっととんでもないことが起きそうだから、絶対に阻止しよう! 力だけじゃなく、心も強いみんなならポーシュボスの寄生にも負けないって信じてるよ!」
厳しい戦いとなるだろう。だがラフィロワは猟兵を信じて、狂気艦隊旗艦「ネルソン」へと送り出す。
天木一
こんにちは天木一です。
クロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』との決戦です。
狂気艦隊旗艦「ネルソン」に直接乗り込めます。
戦場はポーシュボスに埋め尽くされて僅かでも善の心があれば寄生されます。寄生されるとポーシュボス化していきます。心も人ではないものへと蝕まれていきます。
善の心を全く持たない『邪悪ナる者』になる/ポーシュボス化してでも正気を手放さず戦うとプレイングボーナスを得られます。
複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
プレイングの締め切り日などは決まり次第タグにて。
善を保つか、悪に染まり切ってモリアーティを撃破しましょう!
第1章 ボス戦
『プロフェッサー・モリアーティ』
|
POW : 狂気砲弾
【ポーシュボス・フェノメノン】を宿した【艦隊の砲弾や機銃弾】を射出する。[艦隊の砲弾や機銃弾]は合計レベル回まで、加速・減速・軌道変更する。
SPD : プロフェッサーズ・クエスチョン
対象への質問と共に、【自身の肉体】から【ポーシュボス・フェノメノン】を召喚する。満足な答えを得るまで、ポーシュボス・フェノメノンは対象を【ポーシュボス化】で攻撃する。
WIZ : 『小惑星の力学』
戦場全体に【流星の如く降るポーシュボス・フェノメノン】を発生させる。レベル分後まで、敵は【ポーシュボス化】の攻撃を、味方は【ポーシュボス化している部位】の回復を受け続ける。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
夜刀神・鏡介
仕方ない状況だったとはいえ、俺達の行動はモリアーティに利用された訳だ
他者を利用するのを悪とは言わないが、それはそれとして。利用されたままで終わる気はないからな
俺が俺である以上、邪悪に染まるのは不可能。故にポーシュボスの狂気を耐える方向で
俺には戦う理由がある。この刀を受け継いだ者として、そして俺自身の願いとして
その為に立ち止まっていられない――モリアーティには分からないと思うけどな
神刀の封印を解除して、廻・弐の秘剣【金翼閃】を発動
モリアーティと召喚されたポーシュボスを纏めて攻撃。更に周辺に斬撃痕を残す事で、敵の動きをある程度制限
更に、その斬撃痕を足場に飛び回って撹乱しつつ斬りつけてやる
●邪悪ナる者
「仕方ない状況だったとはいえ、俺達の行動はモリアーティに利用された訳だ」
狂気艦隊旗艦「ネルソン」に乗り込んだ夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は自分たちの戦いを利用されたと知り顔をしかめる。
「他者を利用するのを悪とは言わないが、それはそれとして。利用されたままで終わる気はないからな」
船内を進むと『プロフェッサー・モリアーティ』の姿が見えた――。
「やはり猟兵が邪魔をしに現れたか。ならば力尽くで押し通るのみだ」
モリアーティが黄金機械から無数の「ポーシュボス・フェノメノン」を放ち、戦場をポーシュボスで埋め尽くし鏡介に浸蝕していく。
(俺が俺である以上、邪悪に染まるのは不可能。故にポーシュボスの狂気を耐えてみせよう)
善の心に寄生して、恐るべきことに鏡介の身体を――そして心までポーシュボスへと変えていく……。
「俺には戦う理由がある。この刀を受け継いだ者として、そして俺自身の願いとして」
強い鋼のような意志の力で心まで怪物に変化するのを耐える。
「その為に立ち止まっていられない――モリアーティには分からないと思うけどな」
抜き放った【神刀【無仭】】の封印を解除してユーベルコード『廻・弐の秘剣【金翼閃】』を発動し、金色の輝きを刀身に宿すと一閃。斬撃波を飛ばしてポーシュボスの群れを薙ぎ払い、そのままモリアーティを斬りつけた!
「ポーシュボス化に耐えているのか! 猟兵とは私の思い通りにならない存在のようだ」
「俺は俺だ。他の何人にもこの心は歪ませられない」
生えるポーシュボスが盾となるが容易く切断され、黄金機械の身体が傷つき、モリアーティはポーシュボスをさらに放ちながら後退する。
「逃がすか」
鏡介は空中に残る煌めく翼のような斬撃痕を足場にして飛び回り、さらに斬撃波を放ってポーシュボスとモリアーティに叩き込む。
「肉体だけでなく心まで強いとは。これは時間をかけて浸蝕するしかないな」
モリアーティは短期決戦では勝てぬと、津波のように大量のポーシュボスを盾にして押し付け鏡介との距離を強引に開けた。
大成功
🔵🔵🔵
オリヴィア・ローゼンタール
どこからどこまでが貴様の計画のうちだったのか……
もはやそんな問答に意味はない
目論見を叩き潰し、貴様を討ち滅ぼし、何もかもご破算にしてくれる!
善なる心なき、悪の怪物、モリアーティ
放たれる無尽のポーシュボスは、私の善なる心に群がるだろう
――だが、それがどうした(負けん気)
放たれるポーシュボスを、魔銃で撃ち抜き、真っ向から立ち向かう
善は邪悪に蝕まれ正気を失う……断じて否だ
善が悪に屈するなど認めはしない
千万無量のポーシュボスに喰らわれようと、善なる心は無限無尽に湧きあがる
それを為すのは、絶対に諦めないという【気合い】と【根性】――【因果超越・永劫の勇士】
力も道理も彼方に置き去りにした、精神力の戦いだ!
「どこからどこまでが貴様の計画のうちだったのか……もはやそんな問答に意味はない」
オリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)は盤上を動かし自らの望みを叶えようとするモリアーティを前に言い放つ。
「目論見を叩き潰し、貴様を討ち滅ぼし、何もかもご破算にしてくれる!」
盤面をここでひっくり返してやろうと、気合を入れて戦闘に入る。
「いいや、最後まで私の思い通りに進ませてもらおう」
モリアーティが船内が埋まるほどのポーシュボスを放ってオリヴィアを呑み込んだ。
(善なる心なき、悪の怪物、モリアーティ。放たれる無尽のポーシュボスは、私の善なる心に群がるだろう――だが、それがどうした」
オリヴィアは負けん気でポーシュボスの浸食に耐える。食い散らかされるはずの善の心を保ち、【魔銃ストラーフ】を向けてポーシュボスを次々と撃ち抜き道をこじ開ける。
「どういうことだ? 善の心を持っていない……訳ではなさそうだ。ポーシュボスの浸蝕を受けて何故動ける?」
モリアーティが理由がわからないと首を傾げた。
「善は邪悪に蝕まれ正気を失う……断じて否だ。善が悪に屈するなど認めはしない」
千万無量のポーシュボスに喰らわれようと、オリヴィアの善なる心は無限無尽に湧きあがる。
それを為すのは、絶対に諦めないという気合いと根性――そしてユーベルコード『
因果超越・永劫の勇士』の力。限界を遥かに超えてオリヴィアは己を保ち続ける!
「力も道理も彼方に置き去りにした、精神力の戦いだ!」
「私の予想を精神力だけで上回るというのか!」
邪魔するポーシュボスを吹き飛ばし、オリヴィアは驚愕するモリアーティに魔銃を突きつけて引金を引いた。放たれる弾丸が黄金機械の体を穿ち穴を開けた。
「精神力勝負など、予測のつかないものに付き合ってはいられん」
「そっちから仕掛けてきた勝負だ。最後まで付き合ってもらう!」
ポーシュボスを放ち下がろうとするモリアーティに、オリヴィアはポーシュボスが喰らいつくのも無視して突っ込み銃弾を胸に叩き込んだ!
「ぐっ、精神力が尽きるまで喰らわれ続けよ!」
顔を歪めたモリアーティが跳躍し、お返しとばかりにポーシュボスを叩きつけてオリヴィアを薙ぎ払った。
大成功
🔵🔵🔵
臥待・月紬
身体中触手だらけ。
なるほど、これがポーシュボス・フェノメノン。
まぁ、こちとら生来の楽天家ッスから。
心を邪悪だけで満たすなんて、どだい無理なのはわかってたッス。
だけど、自分の肉体が別物に成るのは『化術』で慣れっこ。
『根性』で耐え、UCで化術を強化。
ポーシュボスへの
変化を化術による
変化で随時塗り替える!
自分で化けたことにして触手化した肉体を操り、逆に武器にしてやるッス!
化術で触手を刃や槍に変え、召喚されるポーシュボスを打ち払いながら速攻を仕掛ける!
敵の問いは完全無視!
相手は『邪悪ナる者』。こちらの回答で心を動かすとは思えない。
故に問答無用!今はシンプルな暴力の時間ッス!
「多少耐えようとも、善なる心を持つ限り何ればポーシュボスとなる運命だ」
モリアーティが船内という逃げ場のない空間をポーシュボスで満たす……。
「身体中触手だらけ。なるほど、これがポーシュボス・フェノメノン」
臥待・月紬(超級新兵(自称)化け狸・f40122)は気持ちの悪い触手のようなポーシュボスを観察する。それが空間を覆い尽くしながら襲い掛かってくる!
「まぁ、こちとら生来の楽天家ッスから。心を邪悪だけで満たすなんて、どだい無理なのはわかってたッス」
逃げ場のない群れに包まれ、肉体だけでなく善の心まで浸蝕されていくのを月紬は感じ取った。
「だけど、自分の肉体が別物に成るのは『化術』で慣れっこッス」
歯を食いしばり根性で耐えながら、ユーベルコード『
陣中変化・808式』を発動し化術を強化する。そしてポーシュボスへの
変化を化術による
変化で随時塗り替えることでポーシュボス化するのを誤魔化した!
「この触手を逆に武器にしてやるッス!」
自分で化けたことにして触手化した肉体を操り、化術で触手を刃や槍に変えてポーシュボスを打ち払いモリアーティに接近すると、刃で切りつけ槍を突き入れる!
「私の身体が! このままでは拙いな。だがどういうことだ、猟兵にはポーシュボス・フェノメノンが効きにくいのか? 数を増やすべきか」
もっと数を増やそうとモリアーティはポーシュボスを召喚し月紬に質問する。
「問おう。君が私を邪魔して戦う論理的な理由を」
「…………」
モリアーティの問いかけを完全に無視して、月紬は黙々と攻撃を続けて切り裂いていった。
(相手は『邪悪ナる者』。こちらの回答で心を動かすとは思えない。故に問答無用!今はシンプルな暴力の時間ッス!)
ただただ暴力という返事を返し、黄金機械の体が欠けていく。
「答えぬならポーシュボスにその心まで食い尽くされるがいい!」
無数のポーシュボスが月紬を覆い隠す。だがそれでも月紬は変化によって耐える。
「このくらいの変化じゃ自分は変えられないッス!」
「っこれはバーサーカーの類か? 相手をしていられん! 力尽きてポーシュボスと化すのを待つしかあるまい」
月紬が暴れ回って止めようがないと、モリアーティは大量に出したポーシュボスを盾にして違う場所へと移動した。
大成功
🔵🔵🔵
灯火・紅咲
あはー♥
素敵なおじさま、こんにちはー! ですぅ!
少女を追いかけて捕まえようとするダンディでワルな所も素敵ですねぇ!
もっともっともっともっともっと!
貴方のことを教えてください!
血色で素敵なデートはい・か・がー♥ でーすかぁ♥
ボクのやりたいこと、したいことはどんな時も変わりません!
素敵な恋を見つけること!
一緒に混ぜ合って、分かたれることのない素敵な恋!
血が混ざり合えば、永遠に、いつまでも、一緒なのですから!
善とか悪とかそんなものよりも自身の衝動が最優先!
【シリンジワイヤー】を射出し、モリアーティさんやポーシュボスさんから吸血し、変身!
伸縮する体を活かして更に血を求めて、らぶらぶしちゃいましょー♥
「これで少しは時間を稼げ――」
「あはー♥ 素敵なおじさま、こんにちはー! ですぅ!」
猟兵から距離を取ろうと負傷したモリアーティが船内を移動すると、その前に笑顔を浮かべる灯火・紅咲(ガチで恋した5秒前・f16734)が現れた。
「少女を追いかけて捕まえようとするダンディでワルな所も素敵ですねぇ!」
ギガンティックを捕まえようと企むモリアーティを称賛して目を輝かせる。
「もっともっともっともっともっと! 貴方のことを教えてください! 血色で素敵なデートはい・か・がー♥ でーすかぁ♥」
「狂っているのか? 問おう、私の前に何をしに現れた?」
「ボクのやりたいこと、したいことはどんな時も変わりません! 素敵な恋を見つけること!」
モリアーティの問いかけに紅咲が両手を広げて答える。
「一緒に混ぜ合って、分かたれることのない素敵な恋! 血が混ざり合えば、永遠に、いつまでも、一緒なのですから!」
「……ふむ、どうやら本物の狂人のようだ。だが善の心があるならば問題はない」
呆れたような眼をしたモリアーティが数え切れぬポーシュボスを黄金機械の体から生み出し、紅咲を覆い善の心を侵食して心身ともにポーシュボスに変化させていく……。
「ボクの想いを受け取って!」
紅咲は善や悪など気にせず、衝動のままに袖下の【シリンジワイヤー】を射出し、先端の注射器をモリアーティやポーシュボスに突き刺して血を吸い上げる。
「これは、血を吸っているのか?」
「くひひっ、血が混ぜ混ぜしちゃいます♥」
ユーベルコード『
万物は流れ転ず』を発動し、ポーシュボスを生やすモリアーティの姿に変身した!
「何? 私の姿となった?」
「さあ、らぶらぶしちゃいましょー♥」
ご機嫌に伸縮する体を活かし、紅咲は自らから生えるポーシュボスを叩きつけてモリアーティの血を撒き散らす!
「この狂人め! 何を考えているのか分からぬ者の相手などしていられるか!」
モリアーティはポーシュボスを放って後退するが、それを追って紅咲はどんどん突き進んだ。
「待ってー♥ 逃げるほど追いたくなるのが恋!」
「そんなものは恋ではない! ただの妄執だ!」
伸縮してすり抜けてくる紅咲に、恐怖を覚えたモリアーティはポーシュボスの壁を作って防ぎ逃げ出した。
大成功
🔵🔵🔵

霧島・絶奈
◆心情
戦場に善も悪もありません
己の陣営の利の為に働くを善と呼ぶなら、モリアーティ教授も善でしょう
そして同時に、己の陣営の為に他者を踏み潰す事を悪と呼ぶのなら…
我々もまた、悪に過ぎません
◆行動
其れが私と、
同胞たる軍勢の総意である故に…
存分に愉しみましょう
善悪の彼岸を超えたこの、千の睦言に勝る一合の刃を重ねる『逢瀬』を
<真の姿を開放>し『暗キ獣』を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】で敵を鏖殺
更に一手を加えましょう
【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置
生物に寄生するなら無生物を活用するまでの事です
設置を進めつつ【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
数の多さは私にとって些事に過ぎません
負傷は【限界突破】する程【各種耐性】を高めた【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
敵の数が多いならば、其の強みを此方の利に変えてしまいましょう
此れで私も無尽蔵の生命を得たも同じです
故に此の『逢瀬』は終わらない…
さあ、引き続き【ダンス】を愉しみましょう?
●善悪
「戦場に善も悪もありません。己の陣営の利の為に働くを善と呼ぶなら、モリアーティ教授も善でしょう」
霧島・絶奈(暗き獣・f20096)はこの場に善悪など存在しないと断じる。
「そして同時に、己の陣営の為に他者を踏み潰す事を悪と呼ぶのなら……我々もまた、悪に過ぎません」
相手にとっての悪として、モリアーティの希望を潰そうと立ち塞がる。
「……私の船の中だというのに好き勝手に現れるな。もう少しで私の望みが叶うのだ。邪魔はさせん」
モリアーティが黄金機械の体から大量のポーシュボスを生み出して船内を埋め尽くす。
「其れが私と、
同胞たる軍勢の総意である故に……存分に愉しみましょう。善悪の彼岸を超えたこの、千の睦言に勝る一合の刃を重ねる『逢瀬』を」
微笑んだ絶奈は真の姿を開放し、ユーベルコード『
暗キ獣』を発動して屍獣の屍兵の軍勢を召喚した。それが一斉に襲い掛かりポーシュボスとぶつかり合って殺し合う。屍には心など無く、ポーシュボスに侵食されても平然として戦い鏖殺していた。だが数はポーシュボスの方が圧倒している。両者拮抗を見せていた。
「召喚か、これだけの軍勢を呼び出すとは並ではないな」
モリアーティが観察するように軍勢の戦い振りを見る。
「だが術者が倒れれば召喚も消えるというもの」
その視線を絶奈に向けると、絶奈にもポーシュボスが取りついていた。
「更に一手を加えましょう」
浸食を受けても平然とした顔で絶奈はそこへサーメートを設置し、距離を取って軍勢を動かす。
「生物に寄生するなら無生物を活用するまでの事です」
すると誘導されたポーシュボスが爆発に呑み込まれて吹き飛んだ!
「数の多さは私にとって些事に過ぎません」
絶奈は倒れたポーシュボスから生命力を吸収して自らの傷を癒す。
「敵の数が多いならば、其の強みを此方の利に変えてしまいましょう」
そうして浸食を防ぎ、ダメージを受けようともすぐに回復する。
「此れで私も無尽蔵の生命を得たも同じです。故に此の『逢瀬』は終わらない……」
ポーシュボスを薙ぎ払うとモリアーティへの道が開かれた。
「さあ、引き続き【ダンス】を愉しみましょう?」
「いいだろう。そろそろ決着をつけなければいけないようだ」
モリアーティはもう船に逃げ場はないと、ここで押し戻す覚悟を決めて流星の如く降るポーシュボスを呼び出して、屍の軍勢と絶奈に襲い掛からせる。
「存分に踊るといいでしょう。此方も遠慮はしません」
絶奈は衝撃波を叩き込んでポーシュボスを薙ぎ払い、軍勢もまたポーシュボスを噛み千切り、槍を突き刺して仕留めていく。
「押されているか!」
接近する屍獣にモリアーティが身体から生えるポーシュボスを叩きつける。だがすぐに屍兵が槍を突き入れ黄金機械の体を刺した。
「屍如きが!」
モリアーティはポーシュボスを鞭のように振るって屍兵を吹き飛ばす。
「貴方は数の力に対処できるでしょうか」
屍軍は次々と襲い掛かり、モリアーティの身体をどんどん削っていく。
「こんなことが、私が追い詰められているというのか! ならば仕方ない!!」
危機に陥ったモリアーティは決断し、船に穴を開けて脱出しようとする。
「ダンスの途中ですよ。最後まで付き合ってもらいましょう」
そこへ絶奈は衝撃波を叩きつけ、モリアーティを倒れ込ませる。そこへ軍勢が殺到し、ぐちゃぐちゃにモリアーティの身体を粉砕した。
「『宝』を手に入れるまで、あと少しだったものを……」
無念そうにモリアーティは息絶え、その姿が消滅していった……。
「これでギガンティック捕縛も阻止できそうですね。戦争も残りは僅か、最後まで戦い抜きましょう」
絶奈はモリアーティを共に倒した仲間たちと頷き合い、最後まで油断はしないと次の戦場に向かった。
大成功
🔵🔵🔵