獣人世界大戦⑲~人狼病の始まりと
唱和:吾々は排除する。
唱和:はじまりの猟兵を。それを求むる者共を。
唱和:疾く蔓延れ、吾が『人狼病』。
唱和:
五卿六眼照らす大地のあらゆるものを、吾が走狗と化してくれよう。
ワルシャワ条約機構の支配者『始祖人狼』。
それは、はじまりの猟兵を奪取すべく獣人世界大戦を引き起こした者。獣人戦線のバイカル湖を罪もない獣人達の鮮血で満たし、己が力を高める魔術儀式場としていた者。そして、ダークセイヴァーの真なる支配者『
五卿六眼』が一柱。
さらに、その名の通り、全ての人狼の祖……即ち『人狼病』の根源。動植物はおろか大気や水すらも『人狼化』させる能力を持つ、病毒そのものだ。
「人狼病は知っているね?
ダークセイヴァーのものだと思っていたら、獣人戦線にその原因がいたよ」
私の友人にも人狼はいるからねぇ、と複雑な表情を見せながら、九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)は猟兵達に説明を続ける。
「戦いに赴く猟兵達にもこの『人狼病』は侵食してくる。
生命を直接削り取るかのような激しい苦痛と、抗いがたい凶暴化の発作、だね」
人狼とは、人狼病の感染者。狼の尻尾や耳を生やし、人間・狼・狼獣人に姿を変えることができる、短命の種族。
つまり、種族や姿、寿命を変えてしまう程の病毒だから。急激な侵食が苦痛を伴うのは当然なのかもしれない。
そして、人狼には、満月を見ると凶暴化してしまうという特徴がある。それが満月なしに強制的に現れるのであれば、発作と称するべきだろう。
始祖人狼は、そんな病毒を振り撒き続けている。
戦いの最中も、常に。
「だがそれは同時に猟兵に莫大な攻撃力を与えるよ」
人狼が猟兵として強い力を持つように。
人狼病は感染者に力を与える。
しかし、猟兵の姿を強制的に、全身から無秩序に『狼の頭』が生えた真の姿に変えてしまい。前述の通り、激しい苦痛と凶暴化が伴うものだから。
「長く居れば猟兵といえども心身が保たないからね」
変身と共に始祖人狼に最大最強の一撃を加え、素早く離脱。
それが最善の手であろうと夏梅は語り。
「全ての力と思いを込めた一発をかましてやりな」
気を付けていくんだよ、と道を開いた。
佐和
こんにちは。サワです。
『闇の救済者戦争』に居なかったのは三つ首の禁獣と見た目の特徴が被ってるからだったのかな、なんて邪推してます。
人狼病の満ちた戦場で、始祖人狼とのボス戦です。
戦場に辿り着くと、🔴不要で猟兵は真の姿に変わり、同時に、全身から無秩序に『狼の頭』が生えてしまいます。一気に攻撃力が増加しますが、激しい苦痛と、抗いがたい凶暴化の発作も襲ってきます。
長くこの地に居ることはできません。
というわけで、当シナリオには特別なプレイングボーナスが設定されています。
それに基づく行動をすると判定が有利になります。
【プレイングボーナス】苦痛と狂気に耐えて戦う/『狼頭にまみれた真の姿』に変身して最大最強の一撃を放つ。
変化や苦痛は戦場を離れれば元に戻ります。
それでは、病原との対峙を、どうぞ。
第1章 ボス戦
『始祖人狼』
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POW : 天蓋鮮血斬
【巨大化した大剣の一撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 血脈樹の脈動
戦場内に、見えない【「人狼病」感染】の流れを作り出す。下流にいる者は【凶暴なる衝動】に囚われ、回避率が激減する。
WIZ : 唱和
【3つの頭部】から、詠唱時間に応じて範囲が拡大する、【人狼化】の状態異常を与える【人狼化の強制共鳴】を放つ。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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ロラン・ヒュッテンブレナー
連携×
人狼病に苦しんできたけど、ぼくはその呪いを越えてきたよ
大切な人たちとの絆と思い出がある
それがぼくの力になってる
ぼくはあなたの駒にはならない!
共鳴も狂気も苦痛も受け入れてUC発動、竜胆色の毛並みの狼に変身
魔術陣の首輪と魔術回路の鎖で封じることで意識を保つの
頭が生えてきて狂気に染まりそうになっても、封神武侠界の桃の精さんの加護と香りが守ってくれる
大切な人たちとの絆もぼくの力だから、思って強くなるの!
一吠え、人狼魔術発動して疾駆
満月の魔力を集め、月光のオーラで体を包んで突進なの
これが、人狼ロラン・ヒュッテンブレナーなの!
全ての力を込めた月光の弾丸と化して始祖人狼に体当たり
そのまま走り去るよ
辺りに満ちる呪いのような病毒。
その侵食というより共鳴を受けて、ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)はその身に苦痛と狂気が満ちていくのを感じる。
始祖人狼が振り撒くこの病毒こそ、人狼病。
人狼であるロランがずっと苦しんできた病。
だけれども。
「ぼくはその呪いを越えてきたよ」
生命を直接削り取るような痛みに耐え、凶暴化の発作を受け入れて。
ロランは真の姿へ、竜胆色の毛並みの狼に変身した。
ほぉぉぉぉぉぉぉぉ……ん。
気高く美しい狼は、だがすぐにその身から無秩序に狼の頭を生やし、狂気に侵された禍々しき姿となってしまう。
遠吠えに苦痛が混じり、狼頭はどれも険しい顔で犬歯をむき出しにする。
それでも。
蒼く煌めく魔法陣が首輪のように、連なり在りし練冠の理が全身を縛る鎖のように、竜胆色の身体を巡り、輝いて。ロランの意識を繋ぎ止めた。
「大切な人たちとの絆と思い出がある。それがぼくの力になってる」
封神武侠界の桃の精から授けられた『魔符桃香』も、浄化の気と癒しの香りを届け、その加護をロランに与えてくれたから。
「ぼくはあなたの駒にはならない!」
ロランは、相対する始祖人狼の――病の根源の支配を撥ね退ける。
ほぉぉぉぉぉぉぉぉ……ん。
揺るがぬ一吠え。発動する人狼魔術。
満月の魔力を集め、月光のオーラで身体を包んだ竜胆色の狼は、迷わず地を蹴る。
真っ直ぐに。始祖人狼へ向かって。
その存在を示すように。
自身の力を、大切な人たちとの絆が与えてくれた今を、見せつけるように。
全ての想いを込めた月光の弾丸となって、始祖人狼にぶつかった。
「これが、人狼ロラン・ヒュッテンブレナーなの!」
そしてロランは、全力の体当たりを喰らわせてすぐそのまま走り去る。
伝えるべきことは伝えた。
やれることはやり切った。
あとは、ロランを大切に想ってくれる人たちの元へ戻るのみ。
大成功
🔵🔵🔵
セシル・バーナード
君が人狼の祖か。人狼にとっての生老病死。彼らの苦しみ、君に還そう。
華奢な身体が金毛九尾の狐へと変ずる。それに今は、余計な狼の頭があちこち生えて、不格好極まりない。
コォーン!
「全力魔法」「歌唱」「衝撃波」「鎧無視攻撃」の破壊律動を解き放つ。大地も大気も人狼化するなら、広域殲滅型ユーベルコードで対抗するしかない。
砕け散れ、仮初めの人狼騎士!
身体を苛む激痛なんて、「激痛耐性」で抑え込むよ。凶暴化? この戦場で何を今更。
破壊音波をまき散らしながら、始祖人狼に襲いかかろう。噛みつく。その身体の一端なりとももらっていこう。
大剣の軌跡は上手く「見切り」牙で攻撃する。
そろそろ潮時。いずれ完全に滅ぼしてやるよ。
広がる病毒の中心に始祖人狼がその三つ首を擡げて居た。
「君が人狼の祖か」
その姿を眺めたセシル・バーナード(サイレーン・f01207)は、いつも通りの艶やかな笑みを浮かべたまま呟くように言葉を零す。
さらりとした金糸の髪が揺れる華奢な身体を病毒に侵食されながら。激痛耐性である程度は抑え込みそれでも苛んでくる苦痛に耐えているのを表には見せずに。
落ち着いた足取りで始祖人狼へ近づいていき。
「人狼にとっての生老病死。彼らの苦しみ、君に還そう」
繊細な少年の身体が、美しき金毛九尾の狐へと変じた。
コォーン!
美麗な真の姿を誇るように、澄んだ鳴き声が響き渡る。
だがすぐに、その全身から無秩序に、凶悪で武骨な狼の顔が生えてきた。
不格好極まりない姿に、狐の眉が歪む。苦痛よりも何よりも、美しさを侵されたことを腹立たしく思うかのように。
その苛立った表情のまま、セシルは駆けた。
自身の美を侵した、始祖人狼へと。
コォーン!
響く声で放たれるのは破壊律動。激しく重厚な死の絶唱。
世界が崩壊するが如き破壊音波を撒き散らしながら、病毒の源へ迫る。
始祖人狼が生み出している見えない血脈樹の脈動により、凶暴なる衝動に囚われるけれども、この戦場で凶暴化と言われても今更何を、と割り切って。むしろその影響すら力にして、回避など考えずに襲い掛かる。
大きく開いた狐の顎は、始祖人狼へと噛みついて。その牙を食い込ませた。
すぐさま振るわれた腕にセシルは振りほどかれたけれども。
その動きに血飛沫が舞い。破壊の音波の効果も見てとれる。
九尾の狐は緑色の瞳をすっと細めて、少し離れた始祖人狼を一度見つめ。
(「いずれ完全に滅ぼしてやるよ」)
そろそろ潮時と判断すると、金色の姿を翻し、去った。
大成功
🔵🔵🔵
サーシャ・エーレンベルク
これが人狼病……遍く全てを汚染する病……。
確かに、恐ろしい力。私の剣が届くかどうか……でも。
これまで、どれほどの獣人たちが息絶え、戦争によってその人生を狂わされたのか……!
であれば、身体を引き裂く痛みも、頭の中を満たす狂気も全て……些事でしかない!
狼頭にまみれた冰の女王、真の姿へ変身してユーベルコードを発動するわ。
全てをこの一撃に賭けて、走る!
始祖人狼はその巨剣を振るうでしょう。
私の竜騎兵サーベルから迸った氷嵐が、始祖人狼の腕を一瞬でも凍結させてその動きが鈍れば――強大で疾い一撃でも、瞬間思考力を以て見切り、回避できるはず……!
全てを込めて、この一撃で、始祖人狼を貫く!
「これが人狼病……遍く全てを汚染する病……」
侵食してくる苦痛に、サーシャ・エーレンベルク(白き剣・f39904)は病を実感し、涼やかな金瞳を微かに歪めた。
階梯5の白狼の獣人であるサーシャには、白い狼の耳と尾がある。そして、獣人戦線とは異なる世界で、自身と似た特徴を持つ種族がいることを知っている。
人狼。人狼病に侵された短命なる種族。
力どころかその命の灯火を、そして種族すら変えてしまうという病。
それを痛みとして体感し。凶暴化の衝動が、培ってきた歴戦の兵士としての平常心をかき乱していくのも感じながら。サーシャは一度目を伏せる。
「確かに、恐ろしい力。私の剣が届くかどうか……でも」
再び開いた瞳に映るのは、人狼病の原因。ワルシャワ条約機構の支配者。そして、獣人世界大戦を引き起こした
五卿六眼――『始祖人狼』。
(「これまで、どれほどの獣人たちが息絶え……
戦争によってその人生を狂わされたのか
……!」)
三つ首の狼の獣人の姿に、サーシャは数多の戦場を、これまで経て来た戦いを思い、竜騎兵サーベル『ヴァイス・シュヴェルト』を強く握りしめた。
身体を引き裂く痛みも。
頭の中を満たす狂気も。
無節操に生えた狼頭も。
これまでを思えば、全てが些事でしかない。
サーシャは、ヴェールを纏った冰の女王の姿で歩を進め。
始祖人狼にサーベルの切先を向けると。
「銀の嵐よ、全てを穿て!」
ユーベルコードを発動させて走った。
ヴァイス・シュヴェルトが荒れ狂う氷嵐を纏い、その動きを加速させる。
さらに、巨大化した大剣の一撃を放とうとした始祖人狼の腕を凍結させ、その動きを一瞬鈍らせて。僅かな隙を見切ってギリギリで回避すると。
全てを込めた一撃で。
始祖人狼を貫いた。
反射的にだろう振り回された大剣から、サーシャは飛び退き、間を開けて。
剣が届いたと、思いを叩き込めたと、確信して。
長い白髪と美しき白い尾を翻し、『戦場の白き剣』は離脱する。
大成功
🔵🔵🔵
館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携大歓迎
…もう、苦痛や狂気に耐えるのは何度目だ?
苦痛と安寧の繰り返しで精神がすり減っている気がするが
それでも、始祖人狼は討たなきゃならない
…ダークセイヴァーと獣人戦線、両方の世界を苦しめてきた元凶
ここで確実に討ち取る
あえて狂気を受け入れ全身狼頭に塗れた状態で真の姿解放
狂気を宿した憎悪の騎士と化し
わざと「人狼病」感染の流れに身を委ねる
凶暴なる衝動に襲われ、脳裏も視界も真っ赤に塗りつぶされるが
一撃しか与えられないなら視界は関係ない
俺自身が元々持つ憎悪と人狼病感染による凶暴化
双方に突き動かされるまま「2回攻撃、怪力」+指定UCで18連撃(※味方猟兵斬りなし)し、徹底的に切り刻む!
苦痛や狂気に耐えるのは、もう何度目だろう。
苦痛と安寧を繰り返してきた館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は、自身の精神がすり減っているような感覚に陥っていた。
それでも、始祖人狼は討たなければならない。
敬輔の出身であるダークセイヴァーと、今戦争が起こっている獣人戦線。
五卿六眼という同じ支配者に苦しめられてきた2つの世界。
その元凶を前に。
敬輔は、紅い紋様の走る黒鎧に包まれた身体から無秩序に狼の頭を生やして、兜から赤い双眸を鋭く輝かせる。
それは、激しい苦痛と抗いがたい凶暴化と共に、敬輔の身に起きた変貌。解放させられた真の姿は狼頭に塗れ、狂気を宿した憎悪の騎士と化していた。
凶暴なる衝動は、脳裏も視界も真っ赤に塗りつぶしてしまう程。人狼病感染の影響に、だが敬輔は抗うことなく身を委ね、元々自身が持っていた憎悪に加えていく。
(「ここで確実に討ち取る」)
始祖人狼を討つために。
一撃しか与えられないなら些事は気にしないと割り切って。
狂気と憎悪、双方に突き動かされるままとなり。
敬輔は、異端の血を啜る呪われた黒剣を握りしめて、ユーベルコードを放つ。
――憎悪と闘争のダンス・マカブル。
その技の代償をも気にせずに、連撃の全てを始祖人狼へと向けて。
与えられる全ての攻撃を一気に叩き込み、徹底的に切り刻むと。
憎悪の黒騎士は振り返ることなく戦場を去った。
大成功
🔵🔵🔵
アリサ・ラサラリーン
一人で出るのは初めてです
旦那様や優しい友達は今日はいません
お役に立てると思ったから内緒で来ました
異形の姿になると聞きましたけど
わたしは慣れています
旦那様に会う前のわたしはお家のための依り代でした
何でも宿しましたから
痛い苦しいああ誰でも良いから殺したい…
でも耐えられます
「頭が多いだけで一種ですから楽です…ね」
これなら統御は可能です
急いては仕損じます
身の中で暴れまわる人狼を宥め癒しながら前へ
この敵とおんなじ
三つ四つ五つ…どれだけ顔があっても一人
「わたしはわたしです」
ユーベルコード哀しみと痛みの果てを唱えます
わたしに生まれた人狼の痛みと嘆きと衝動も一緒に
「死の世界へどうぞ」
この病苦と共に滅びて下さい
苦痛と狂気が蝕んでくる。無秩序に狼頭が生えてくる。
広がる人狼病の病毒の中を、アリサ・ラサラリーン(太陽の詠・f38946)は進んだ。
――1人で。
(「お役に立てると思ったから内緒で来ました」)
ずっと一緒にと誓った旦那様は側にいない。
優しい友達も、今ここには誰も居ない。
アリサは初めて1人で戦いに赴く。
だって、アリサは耐えられるから。
(「痛い。苦しい。ああ誰でも良いから殺したい……でも」)
侵食してくる苦痛と狂気に、呑まれてしまうことはない。
だって、アリサは慣れているから。
異形の姿とはいえ生えてくるのは狼の頭だけ。
旦那様に会う前は、お家のための依り代だったころは、何でも宿していた。
(「頭が多いだけで一種ですから楽です……ね。これなら統御は可能です」)
身の中で暴れ回る人狼を宥め癒しながら。
アリサは前へ進む。
急ぐことなく。着実に。
三つ首の人狼へ――病毒の原因たる始祖人狼へと向かい行く。
今のアリサは始祖人狼と同じ。
3つ4つ5つ……狼頭が全身に無秩序に生えた異形。
でも、どれだけ顔があっても、1人。
「わたしはわたしです」
自分を見失わず。狂気に吞み込まれず。
アリサはユーベルコードを紡ぐ。
「幸せな今も……忘れ得ぬ哀苦をここに」
自身に刻まれた、死んでいたはずの傷跡を引き裂いて。
さらに、病毒が与えてきた人狼病の痛みと嘆きと衝動をも加えて。
召喚される、哀しみと痛みの化身。
「死の世界へどうぞ」
化身は始祖人狼へ腕を伸ばす。
死に誘う腕を。
共に死ぬまで追跡して、哀しみと痛みの果てへと引きずり込もうとする。
アリサはその光景を眺め、苦痛と狂気の中で微笑んだ。
「この病苦と共に滅びて下さい」
大成功
🔵🔵🔵
木霊・ウタ
心情
はじまりの猟兵を好きにさせやしない
邪悪なオブリビオンを海へ還すぜ
戦闘
迦楼羅を炎翼として顕現
宙を切り裂いて戦場へ突入
感染やその進行を
人狼病を地獄の炎で焼却浄化することで減弱させ
押し寄せる狂気と蝕む痛みを抑え込みながら
しかし真の姿へ
全身が地獄の炎に包まれた姿だから
いつもと変わんないように見えるかもな
まあ今回は狼の頭付きだけど
その狼頭をやはり焼却しながら
一気に距離を詰め
獄炎をいきなり大焔摩天に具現化
間合いに入りざま
長大な紅の光刃を一閃
始祖を貫き、切り裂き、燃やし尽くして灰に帰す
一撃後は速やかに戦場から退避
事後
鎮魂曲を奏でる
海で安らかに
炎の翼を羽ばたかせ、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)は戦場を翔ける。
宙を切り裂く勢いで真っ直ぐに始祖人狼へと迫る。
その身を苦痛や狂気が蝕んでくるけれども。背に広がる迦楼羅で、ブレイズキャリバーであるがゆえに纏う地獄の炎で、病毒そのものを焼却し浄化して抑え込んでいく。
しかし、その対処療法にも限度がある。どちらかと言えば気休めでしかない。
それでも、押し寄せる狂気に負けないように気を張って。蝕む痛みに耐えて。
(「はじまりの猟兵を好きにさせやしない」)
決意と共にウタは戦場を翔ぶ。
その姿が、地獄の炎に包まれていった。
普段と大きくは変わらない。でも、普段よりも多くの炎が噴き出して。ウタから炎が出ているのではなく、炎からウタが出て来たかのような。より激しく燃え盛る、真の姿へと変わっていく。
そして炎の中から、無秩序に狼の頭が生えた。
侵食してくる人狼病の影響による異形の姿。
だがウタは、自身の変貌を意に介さず、生えた傍から狼頭を焼いていく。
要らないものは焼却すればいいと。
単純に、ゆえに強く、心を持って。
迷わずに始祖人狼との距離を一気に詰めた。
振りかぶった巨大剣が、刃に焔摩天の梵字を刻んだ刃が、溢れる地獄の炎に炙られて、一気に大焔摩天へと進化する。
具現化した、長大な紅の光刃を、間合いに入りざま一閃し。
「紅蓮で送ってやる。海へ還れ」
直線状に放たれた神殺しの獄炎が、始祖人狼を貫き、切り裂いた。
人狼病ごと燃やし尽くそうと炎上し。
灰に帰していく。
それを見届けることなく。一撃を与えた、その手応えだけを感じて。
ウタは迦楼羅を背にその場を離れた。
鎮魂曲は遠くから、病毒の消えた地へと奏で、響かせよう。
大成功
🔵🔵🔵
日野・尚人
【ドヴェルグ】
人狼病の根源とか要するに病原体だろ?
迷惑極まりない犬っころめ!
苦痛と発作は
何とか耐えられそうだけど・・・ゼロは元気だなぁ;
へへ♪とはいえ負けてられないか♪
よし!俺も行く、ぜ・・・Σって、またこれかよっ!?
あーちゃんに吹っ飛ばされながらも<軽業>で体勢を立て直してUC≪F.B.R≫!
始祖人狼に光速の貫通弾<乱れ撃ち>!
大剣の反撃は<武器受け><受け流し>からの<カウンター>でUC≪静かなる暴風≫!
強烈な一撃を見舞ったら離脱だ!
あーちゃん逃げるぞ!ポーラはフードの中に入れ!近くに居るゼロは抱えて全力<ダッシュ>!
な、何言ってるんだよあーちゃんは;(///)
アイシャ・ソルラフィス
【ドヴェルグ】
※真の姿は無いので描写はお任せします
……痛い……(狼耳ぴこぴこ
回復系UCで治したいけどガマン……
始祖人狼を一発叩いたら人狼病を治療す側に回ろう。被害が酷すぎるよ……
ゼロちゃんのカラ元気に元気をもらいつつ、《エレメンタル・ファンタジア》を撃とうとして、痛みで制御を失敗
なぜか始祖人狼に向かって吹っ飛ぶみんな……ごめ~んっ?!(汗
とにかく【武器に乗って飛ぶ】で杖に乗って飛び、みんなを追いかけながら
【全力魔法+属性攻撃】で一撃離脱して、ゼロちゃん拾って撤退を……って、尚くんに抱っこされたゼロちゃんずるい!
役得いいな……ぐすん……
ともあれ尚くんを追いかけてボクも飛んで離脱!
ゼロ・ブランク
【ドヴェルグ】
真の姿…どーせなるならウサギさんが良かったなぁ~
とか言ってたら狼頭と狼耳に加えて、うさ耳も生えてきたよ!?やったぁ♪
(めちゃくちゃ痛いけど何か楽しそう)
よーし、船のみんなとの共闘がんばるぞぉ♪
って!?アイシャちゃんから強烈な衝撃波が!?
わああ~~っ(敵に向かって吹っ飛び、物理的に攻撃)
…うう~痛かったけど、ついでに移動できちゃった♪
ここでUC発動
スプレー缶の特殊塗料で攻撃、(0,0,0)で黒雷の追撃だぁ!!
アタシの全力攻撃、食らっちゃえー!!
敵に全力一発を食らわせたら、パパっと離脱
近くに尚人くんがいるから、担いでもらってダッシュで逃げちゃう!
女の子ってお得♪
ポーラリア・ベル
【ドヴェルグ】
うおーっ!すごいわうわうだ!
ポーラもわうわうにな……いたた、何か凄い事にってる!?
(その場に留まる吹雪の身体(真の姿)が雪で出来た狼の頭を生み出し続けてる。)
冬でも痛みって感じるんだ……!!
あいあい(アイシャ)と一緒にエレメンタうわーっ!(吹き飛ばされ)
この吹き飛びを利用するの!UC《セルフフローズン》で
無数の狼頭の超硬超冷氷塊ミサイルと化して、
なおなお(尚人)が大剣を受け流したタイミングで一緒に懐にドカーンなの!
きゃーっ!(ぜろろん(ゼロ)の黒雷で吹っ飛ばされ氷を解除しながら)
わわっ、なおなお、ありがとう全身吹雪まみれになると思うけど入るね!
「……痛い……」
侵食してくる人狼病の影響に、いつも元気なアイシャ・ソルラフィス(隣ん家の尚くんを毎朝起こす当番終身名誉顧問(願望)・f06524)もさすがにどんより落ち込み気味。
それでも、無秩序に生えた狼頭のうち、見えるところにあった1つの狼耳を、ぴこぴこ動かしてみていたりする。凶悪な顔つきの頭だけれども、そうするとちょっと可愛い。
「ユーベルコードで治したいけどガマン……」
「そうか、苦痛と発作が力になるんだもんな。治しちゃダメなのか」
日野・尚人(あーちゃんの早朝襲撃に断固抵抗する会終身(?)会長・f01298)も自身に生えた狼の頭を見下ろして苦笑した。
辺りを満たす病毒がもたらすものを、苦痛と狂気に侵されることで引き出された真の姿に満ちる力を感じながら。でもやっぱり痛いし辛いと、何とか耐えていく。
「うおーっ! すごいわうわうだ!」
その周囲を飛び回るのは、フェアリーのポーラリア・ベル(冬告精・f06947)。
アイシャと尚人、2人の狼頭の前を順に巡るようにくるくる飛んで、その鼻先を1つ2つと数えるかのようにはしゃいでいたけれども。
その身体が吹雪になって。吹雪の中から狼頭が雪像のように生えてくれば。
「ポーラもわうわうにな……いたた、何か凄い事になってる!?」
異形化と共に強くなる苦痛と狂気に、ポーラリアは顔を顰めて驚く。
「冬でも痛みって感じるんだ……!」
吹雪という現象をも蝕んで来る病毒。
次々生み出される狼頭の雪に、普通の病ではないことを実感し、そして体現しながら、ポーラリアは、ほら見ていたた、と尚人にその身を見せていった。
苦痛や狂気に耐える、というより、どこか楽しんでいるようにも見える姿に、尚人は目を瞬いて。
「どーせなるならウサギさんが良かったなぁ~ 」
その吹雪が通り過ぎたそこに居たゼロ・ブランク(スリーオーブラック・f42919)の呟きに、目を見開いた。
尚人達と同じように、狼頭を生やしたゼロは、不満そうな口調ながらもどこか楽しそうに、その狼耳をつついていて。
「とか言ってたら、うさ耳も生えてきたよ!? やったぁ♪」
それが真の姿だったのか、いつもはパーカーのフードについている垂れたウサギ耳が、虹色に煌めく銀の頭から生えてきたのに大喜び。
イエーイ、とピースサインまで見せるその姿に、思わず尚人は聞いていた。
「……ゼロ、痛くないのか?」
「え、めちゃくちゃ痛いよ」
返ってきたのは説得力皆無のあっけらかんとした答え。
にかっと笑う表情も、いつも通り、いやいつも以上に明るくて。
「元気だなぁ……」
その一言で片づけていいのかを迷いながらもそれしか言葉が出てこない。
というか、ポーラリアもどちらかと言えば変化を楽しんでいるようだし、アイシャですら痛がりながらも狼耳で遊んでいる。
苦痛と狂気に負けない仲間に、尚人の口元も緩んで。
「俺も負けてられないか♪」
ふっと笑みが零れた。
「痛いけど、みんなと一緒だし。がんばるぞぉ♪」
ゼロも気合いを入れるかのように、陽気な声を上げる。喜んでいたのは、狼耳やウサギ耳よりも、皆と一緒に戦えるこの状況にだったのかもしれません。
そんな様子に、アイシャも元気をもらって。
「よーしっ。それじゃ、行こう!」
早速、と発動させるのは得意のエレメンタル・ファンタジア。風属性の魔法で、病毒の根源、始祖人狼を攻撃しよう……として。
痛みでその制御に失敗する。
「わああ~~っ」
「うわーっ!」
「って、またこれかよっ!?」
「うわぁぁぁっ! またやっちゃったーっ!」
攻撃の余波で、ゼロが、ポーラリアが、尚人が、始祖人狼に向かって吹っ飛んだ。
「みんな……ごめ~んっ」
慌てて愛用のエレメンタルロッド・イルミンスールに乗って追いかけるアイシャ。
「うう~。痛かったけど……ついでに移動できちゃった♪」
強烈な衝撃波に飛ばされた皆は、しかしその状況を利用して。
一気に始祖人狼との間を詰めると。
「ゼロのアートを味わっちゃいなっ?」
ゼロはスプレー缶の特殊塗料で、カラーコード000000な黒色の雷を落とす。
「アタシの全力攻撃、食らっちゃえー!」
尚人も、どこか慣れた様子で体勢を整えると。
「この光速の銃弾の雨、避けれるもんなら避けてみな!」
小型の回転式拳銃から、見た目にはあり得ない数の、無限の貫通弾を撃ち込んだ。
それらの攻撃に、始祖人狼は、巨大化した大剣を振るうけれども。
「へへっ、当たるかよっ!」
尚人は高速移動でそれを避け、更なる銃弾を放つ。
その回避の隙に。
「ドカーンなの!」
ユーベルコードで自身の吹雪の中の狼頭を氷漬けにして超硬超冷氷塊ミサイルを作り出したポーラリアが、一緒にアイシャの暴風に乗って突撃。
「きゃーっ!」
突撃してもまだまだ残る衝撃波にさらに吹っ飛ばされながらも、始祖人狼に一撃を喰らわせていく。
それらの攻撃が一通り始祖人狼へ届いたことを確認した尚人は。
「よし、離脱だ! あーちゃん逃げるぞ! ポーラはフードの中に入れ!」
皆へ声を上げながら、自身のパーカーのフードにポーラリアを拾って入れる。
「わわっ、なおなお、ありがとう。全身吹雪まみれになると思うけど入るね!」
首筋にひんやり冷気を感じることで、ポーラリアの無事を確認すると。
アイシャが飛んで行くのを見て。
近くに居たゼロがあわあわしているのを見つけるから。
咄嗟にその身体をひょいと抱えて、ダッシュした。
「わあ。女の子ってお得♪」
一瞬驚いたものの、すぐに笑顔になってまたピースを見せるゼロに。
空から降って来るアイシャの声。
「ゼロちゃんずるい! 役得いいな……ぐすん……」
「な、何言ってるんだよあーちゃんは」
きゃはきゃはと笑うポーラリアの声も聞きながら、人狼病からではなく違うものから逃げるかのように、尚人は走り去った。
大成功
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氷雫森・レイン
(真の姿ステシ固定済)
怖い
怖い
怖い
体格や力量に差があるだけなら
毒や呪いに蝕まれるぐらいなら
今までもあったのに
狂ってしまうことが、怖い
人狼病である旅の連れは勿論、鳥精霊のラルすら呼べない
幸い私の魔法はほぼ念動力の様なもの
詠唱や術式の描画を必要としない
魔力の纏め上げさえ出来ればごく短時間で最大火力は出せる
許されるなら出立前に夏梅の手を握らせてもらって
「おかえりって言ってね」
人狼病快癒の手がかりを得る為には逃げられない
グリモアの光に飛び込む
(凶暴化:依頼『毒廻る妖精の森』でも見せた様な殺意の塊。但し冷静さはなく狙いが定まらない為射撃は不可能)
「ぐ、ぅぅ…」
殺す
殺す
殺す
「赦、さない…!」(UC発動)
怖い。
怖い。
怖い。
恐怖に圧し潰されそうになりながら、氷雫森・レイン(雨垂れ雫の氷王冠・f10073)は小さなフェアリーの身体をぎゅっと抱きしめる。
目の前に見えるは、三つ首の狼。始祖人狼。
普通の人間であっても見上げる程の大柄な獣人。フェアリーであればもう山だ。
そんな体格差に。そして
五卿六眼として感じる力量に。
怖さを感じる。
――否。
辺りに広がるのは、人狼病。始祖人狼が生み出す呪いの病。
見えないけれども確実に満ちていると感じられる濃度。病毒は急激に侵食してくる。
そんな毒に。小さな身をあっさり蝕んでくる呪いに。
怖さを感じる。
――否。
レインが抱く恐怖は、それらよりも……
怖い。
怖い。
狂ってしまうことが、怖い。
大きな相手よりも。格上の実力よりも。蝕む毒よりも呪いよりも。
凶暴化の波に呑まれてしまうのが。
(「怖い……」)
いつも傍にいてくれる旅の連れは人狼だから。人狼病の満ちるこの地に呼びたくない。
鳥精霊のラルだって、こんな病毒の中に居させたくない。
だから、レインは1人で始祖人狼と対峙して。
1人で恐怖と戦う。
……でも。
身体を抱いていた腕を解く。自身の両掌をゆっくり見つめる。
グリモアの光に飛び込む前、戦場に発つその直前に。握らせてもらった、皺の刻まれた手の感触を思い出して。
「おかえり、って言ってね」
そう交わした約束を、手の温もりと共に思い返して。
レインは、顔を上げた。
1人じゃないから。
旅の連れも、鳥精霊も、老齢のグリモア猟兵も。
今ここに居なくても、レインの心に居るから。
(「人狼病快癒の手がかりを得る為に」)
真っ直ぐに紫瞳は前を見て。
その身が真の姿へと変わっていく。
藤の花を思わせる紐飾りを長く揺らし、紫陽花を思わせるレースを広がるスカートの下で躍らせて、長い袖を翻した先に、巨大な雹を生み出した。
「ぐ、ぅぅ……」
しかし、美しき雨妖精の身体に力が満ちると共に、苦痛と狂気が蝕んでくる。
殺す。
殺す。
殺す。
全身から凶悪な狼頭が無秩序に生え。
狂気に塗りつぶされ、殺意の塊になっていく。
でももうレインは恐れない。
凶暴化していく自身をそのままに、殺意を始祖人狼へと向けて。
詠唱や術式の描画を必要としない自身の魔法の特性を生かして、魔力の纏め上げだけに注力し。短時間で最大火力を得ると。
巨大な雹を砕き、轟雷と共に放つ。
「赦、さない……!」
ユーベルコード『氷雨・横時雨』。仇なす全てを打ち砕く、鋭き氷刃の雨。
鋭利な氷雨と轟く雷撃が始祖人狼を捉えるのを、レインは目を細めて見届け。
ぎゅっと両手を握りしめて離脱する。
(「夏梅……」)
約束を、叶えてもらうために。
大成功
🔵🔵🔵
シリン・カービン
身に纏うのは精霊護衣のみ。
手にするのは精霊猟刀のみ。
真の姿になるのなら、これだけでいい。
肌の色が褐色に変わり、額に第三の目が開く。
そして、体中に現れる狼の頭。
「ぐっ」
吠え声が呼び起こす凶暴化の衝動。
人狼病の感染の流れがそれをさらに加速する。
心を千々に乱そうとするそのざわめきを、黙らせる。
「あなたは、私の、獲物」
一度獲物と定めたら、決して逃がさない。
私は、必ず、
アイツを狩る!
強固な意志を以て、衝動を狩猟本能に同期させる。
回避出来ないと思わせておいて、始祖人狼が近付いてくるのを待つ。
大剣を振り上げた瞬間、時の精霊の力も借りて
爆発的な速度で始祖人狼に迫り、
すれ違いざまに喉笛をかき切る。
身に纏うのは精霊護衣。手にするのは精霊猟刀。
ただそれだけのシンプルな軽装で、シリン・カービン(緑の狩り人・f04146)は病毒が満ちる戦場を駆けた。
魂に刻まれるかのような苦痛が蝕み、抗いがたい凶暴化の波が侵食してくる。
それと同時に力が満ちて、シリンの姿が変化した。
色白だった肌は褐色に変わり。銀髪の下の額に第三の瞳が開く。
ダークエルフ。シリンの真の姿。
露出の多い服装ゆえに変貌を大きく見せつけて。
さらに、その身体中から無秩序に、狼の頭が生えた。
「ぐっ」
狼頭が生えた傍から凶悪な牙が並ぶ顎を開き吠えると共に、苦痛が、凶暴化の衝動が、より強くシリンを襲う。
人狼病の感染の流れが加速し、シリンの心を千々に乱そうと騒めく。
しかしシリンは。流されず、黙らせて。
「あなたは、私の、獲物」
いつもの言葉を口にした。
凶暴なる衝動に乱されず。
いつもの通りに。
一度獲物と定めたら、決して逃がさない。
「私は、必ず、
アイツを狩る!」
強固な意志を以って、それを確かめるように言葉にして。
凶暴化の衝動を狩猟本能に同期させる。
そして真っ直ぐに始祖人狼へ向かった。
小細工も何もできないとばかりに、一直線に。回避率が落ちていると、回避できないと思わせるように。シリンは愚直に始祖人狼へと迫り。
その大剣が振り上げられた、瞬間。
身軽な身体にさらに時の精霊の力も借りて、爆発的に速度を上げる。
「追いつけますか、私の影に」
タイミングを外して一気に肉薄する『シャドウ・ステップ』。大剣が振り下ろされるよりも早く、速く、シリンはその懐に入り込み。
すれ違いざまに始祖人狼の喉笛をかき切った。
大成功
🔵🔵🔵
木元・祭莉
夏梅ばーちゃん、行ってくるー♪
アンちゃん(f16565)、人狼化には慣れてきた?
イタイがいっぱいで前が見えなくなったら、おいらの歌についておいでー♪
イタイのにはめんえき?できてる(耐性)んだゼ、被害者舐めんなヨ!(ちょっとだけ母ちゃんが感染った)
わちゃわちゃになったときは、考えても無駄。
アッチコッチ変形するから、バランス崩さないように白炎の形を(気合いで)整えて。
仲間が離脱したタイミングで、疾走発動!
大剣は太刀筋わかりやすい、よく見てるからね!(妹)
たくさん生えてきた狼頭から咆哮(衝撃波)を放ち、軌道を変えて威力をいなし。
お月見できないのアンタのせいだぞー!
これまでの恨みを込め体当たり一撃!
木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と
夏梅、心配しないで?(いってきます)
始祖と向き合うのは二度目
一度目の戦闘での知識で判る
まつりんがいつも味わう痛みを共有出来るのは良い事
この痛みの激しさの分だけわたしの力となる
…こういうの何ていうんだっけ?マゾ?(首傾げ
まつりんの歌が聞こえる
ん、大丈夫
UC発動
うさみん☆達も恐らく人狼化の影響を受ける
なので人海戦術
人狼化する地面をジャンプし、八方に散らばり始祖へ向かって行って?
逃げ足で回避率を補強しつつ、足元に纏わりつき始祖の動きの邪魔をしてね
幅広の大剣にした灯る陽光を持ち、一直線に始祖へと突撃
まつりんとお月見団子、食べたいのに!
恨みを込めた怪力で大剣で叩き斬る
「夏梅ばーちゃん、行ってくるー♪」
「夏梅、心配しないで?」
木元・祭莉(これはきっとぷち反抗期・f16554)が元気ににかっと、木元・杏(ほんのり漏れ出る食欲系殺気・f16565)がふんわり柔らかに、グリモア猟兵へ笑いかけ。
グリモアの作り出した道を経て、病毒満ちる地へと辿り着く。
双子の兄妹に、苦痛が、狂気が侵食してくる。
「アンちゃん、人狼化には慣れてきた?」
母親譲りの赤茶の短髪を、膝下まで銀色に伸ばして。狼型オーラの白炎を立ち上らせた祭莉は、自分の狼耳をぴこんと動かしながら妹に振り返った。
杏は、父親譲りの黒髪の下で、青色になった瞳をむむむと顰めて。蝕んでくる苦痛と狂気に耐えている。
始祖人狼と双子が向き合うのは2度目。病毒が広がる中では一撃離脱しかできなかったけれど、最初の戦闘での知識で杏には判っていた。
(「まつりんがいつも味わう痛みを共有出来るのは良い事」)
始祖人狼と相対する前から人狼病に侵されていた人狼の兄・祭莉。
双子なのに分からない兄の感覚を、実際に体験することができたから。
兄を助け出す、その病苦を杏も実感できたから。
(「この痛みの激しさの分だけわたしの力となる」)
蝕んで来る病毒を、杏は前向きに捉えていく。
「……こういうの何ていうんだっけ? マゾ?」
ちょっと前向きすぎる気がしますが。
「イタイがいっぱいで前が見えなくなったら、おいらの歌についておいでー♪」
そんな妹に、祭莉はいつものおひさま笑顔でにかっと笑いかけながら。苦痛や狂気に蝕まれている影響を表に見せずに、陽気な歌声を響かせた。
(「イタイのにはめんえき?できてるんだゼ、被害者舐めんなヨ!」)
どことなく、母親が言いそうな言葉を真似て、強く自分を持って。
絶対『免疫』の意味を理解していなさそうな様子ではあるけれども。
無尽蔵に生えて来た狼の頭にも、慌てることなく対処する。
(「わちゃわちゃになったときは、考えても無駄だからね」)
あっちがこっちが変形することで崩れそうなバランスを、白炎の形を整えることで取り戻して。いつでも走れるように準備。
(「まつりんの歌が聞こえる」)
杏も、狼頭を静かに受け入れ。
「ん、大丈夫」
こくんと頷いて、始祖人狼へ向かった。
今回も、できるのは一撃離脱のみ。満ちる病毒がそれ以上を許さない状況だから。
同じ状況に置かれた他の猟兵達の動きを、杏はまず、見つめる。
竜胆色の狼が体当たりをして、九尾の狐が金色の身体で噛みつく。
サーベルが貫き、黒剣が踊り、哀しみと痛みの化身が死に誘う。
炎鳥が舞い、何か暴風に吹っ飛ばされた人達もいて、氷の雨が降る。
皆、一撃だけだけれども、次々と始祖人狼に重なっていく攻撃。
ダメージがしっかりと積み上がっていくのを見届けて。
見知ったエルフの姿が、何だか黒っぽくなってはいたけれども、始祖人狼の懐へ飛び込んで行くのを見て。
杏は続くように、一直線に突撃した。
その手に持つのは、幅広の大剣にした『灯る陽光』。
そして、うさ耳付メイドさん人形をユーベルコードで複製し、八方に散らばらせて始祖人狼の動きの邪魔をさせる。
「ん、人海戦術」
そんな妹の動きに合わせて。
祭莉も全身の白炎をさらに燃え上がらせ『風輪の疾走』を発動させ、走る。
振りかぶったままだった始祖人狼の大剣に、自身の口から、そして生えて来た幾つもの狼頭の顎から、高いテンションのまま咆哮の衝撃波を放って。
「大剣はよく見てるからね!」
ちらりと杏の手元を見てから、襲い来る始祖人狼の太刀筋を見切り、軌道を変えて威力をいなし、回避を見せると。
うさみみメイドが始祖人狼の足元に纏わりついたから。
今がチャンスと祭莉は飛び込んだ。
「お月見できないのアンタのせいだぞー!」
これまでの恨みを込めた、体当たりの一撃。
増強された戦闘力に、疾走の勢いも加え、白狼の弾丸と化して。
祭莉は、始祖人狼に、全てを叩き込む。
さらに杏も、灯る陽光を手に迫り。
「まつりんとお月見団子、食べたいのに!」
こちらも恨みいっぱい、怪力に任せて大剣を振り下ろした。
思いと攻撃は、しっかり始祖人狼に刻まれて。
できることは果たしたと双子は確認すると。
「よっし。アンちゃん、帰るよー」
「ん、夏梅が待ってる」
2人並んで走り去り、病毒満ちる戦場を後にした。
大成功
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