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獣人世界大戦⑯〜ギガンティック追撃戦

#獣人戦線 #獣人世界大戦 #第三戦線 #ゾルダートグラード #幼女総統『ギガンティック』



「うわあああああん!!」
 ドスドスドスと涙目になりながら1人の巨人幼女が走っている。
「吾輩、こんな六番目の猟兵の中にトンデモな奴が多いとは思わなかったぞ!
 悔しい、悔しい……!」
 何かあったのかそれともただの悔しさか、大粒の涙――地上の常人からすれば雨にも見えそうなそれを流しながら彼女は『敗走』していた。
 ――だがただの敗走ではない、というか彼女の巨体からして仕方ないのだが……あたり一帯を暴走列車の如く踏み壊しながら敗走していた。


「まあ、こいつ行きも色々ぶっ壊してたし撃退止まりにしたらそりゃそうなるわね……」
 マリア・ルート(紅の姫・f15057)がため息をつきながら語る。
「……いや別にあんたらを責めてるわけじゃないわ。流石に相手が一枚上手だっただけ。ただ……いざこうも見せつけられるとね」
 ウラル山脈で撃退したギガンティック。巨人のごとき巨体を持つ幼女にして魔女。今、この少女に対し追撃戦が下されようとしていた。
「改めて整理しましょう。あんたらが一度戦ったギガンティック。こいつがあんたらに敗れたのか形勢不利でも悟ったのか、ウラル山脈からシベリアの内陸部へ敗走しているわ」
 逃走だけならまだいいかもしれない。彼女にもはや『はじまりの猟兵』を狙う余力もなさそうなので、正直放置でもいいかもしれない。ただ、問題が1つ。
「今言ったようにこいつは周辺の地形をぶっ壊しながらひたすら逃走を続けようとしているわ。この巨体で歩幅も大きいから逃走スピードも速いかもね」
 どこまで逃げるかは分からないが、なるべく被害が広がらないうちに今度こそ倒してほしい。そういう追撃戦だった。
「逃走しているとはいえエンドテイカーの力使えるのもそのままみたいだし……どうにもこいつを誘拐しようとしてる奴もいるみたい。そもそもこいつも超大国の総統。きっちり決着つけれる時につけるのもいい選択と思うわよ」
 言いながらマリアはグリモアを展開する。
「今度こそ! きっちり倒してきてよね行くからには! 後で面倒なことになんないためにも!」


結衣謙太郎
 追撃戦じゃー! 今度こそ決戦じゃー!
 結衣(戦争モード)です。
 敗走するギガンティックに泣きっ面に蜂。
 以下詳細。

●メイン目標
『幼女総統「ギガンティック」』の討滅。
 今度こそ討滅できます!

●章構成
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「獣人世界大戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 ロケーションは移動中。逃走するギガンティックは山岳・河川・市街地などなどあらゆる地形を踏み壊しながら、とにもかくにも一直線に逃走を続けようとしています。プレイングで指定すればきっとその地形はあります。
 ただし、そこで何もしないとギガンティックが通ってあっさり更地になります。もうとにかく逃げようとするので周辺被害お構いなしです。そこ、ウラル山脈の時も平気で破壊してたでしょとか言わない。
 また、ギガンティックは巨体故に歩幅も大きいです。逃走のスピードは意外と速いかもしれません。ほら、スピードがなくても歩幅が大きければ結局移動距離は同じっていう、アレ。
『ギガンティックの歩幅に対処する』もしくは『周辺地形の破壊を阻止する』、どちらでも特別プレイングボーナスをあげますので、色々追撃のやり方を考えてみてください。

●備考
 プレイングはオープニング公開後から受け付け開始します。
 ただし全採用できない可能性がいつもより大きい点、ご了承ください。
 オーバーロードは納期の都合により後回しになる可能性もあります。

 今回特殊ルール『戦線』にくれぐれもお気を付けください!
 時期によっては完結優先で待てない場合がございます!

 またこのシナリオは高難度依頼、かつ有力敵決戦依頼です。
 判定がいつもより辛くなります。ご注意ください。

 追撃戦はこっち有利だと誰が決めた?
 以上、プレイングお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『幼女総統「ギガンティック」』

POW   :    幼女キーック!!!!
単純で重い【幼女キック】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    超超巨大ビィーム!!!!
【超超巨大砲『シュリヒトゲヴェーア』】から、レベル×5mの直線上に【超超巨大ビーム】を放出する。【魔力】を消費し続ければ、放出を持続可能。
WIZ   :    斯様な結末、吾輩は断じて認めない!!!!
全身に【終焉を巻き戻す「エンドテイカーの魔力」】を帯び、戦場内全ての敵の行動を【巻き戻されてゆく時間の流れ】で妨害可能になる。成功するとダメージと移動阻止。
👑11
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ティエル・ティエリエル
うーん、あいかわらずでっかいなー☆
でも、こんな大きい子にいたずらしかけたらびっくりするかな!かな!

ギガンティックの歩幅と身長を計算して、【妖精姫の括り罠】を仕掛けちゃうぞ♪
倒れた時に湖とかに顔を突っ込んじゃうように位置調整して……ずっこけちゃえー☆
捕縛してユーベルコードを使えない間にケモ耳の中に飛び込んでレイピアで突いて突いて突きまくっちゃえ!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



 ドスドス、と大きな音を立てながらギガンティックは逃走を続けていた。そのギガンティックに並走するように飛ぶ妖精が1体。ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)だ。
「うーん、あいかわらずでっかいなー☆」
 ティエルの大きさは24cm弱。対してギガンティックは……もう虚しくなってくるほどの体格差。
「でも、こんな大きい子にいたずらしかけたらびっくりするかな! かな!」
 だが悲しいかな、ティエルの悪戯心の大きさはギガンティック並みだった。小さな体に大きな悪戯心。

 さて、悪戯をするにあたってまず大事なのは事前調査である。
 悪戯とはつまり謀略である。事前の調査は大事であり、彼を知り己を知れば百戦危うからずである。そこまでは言いすぎか。
 ティエルは地面についた足跡――もはや恐竜かなんかが通ったようにも見えるそれを見てうーん、と唸る。
「歩幅がこれくらいだからー、身長が……」
 実は歩幅と身長には割と大きな関係があり、片方が分かればもう片方も大体わかる。恐竜とか四足歩行のような人型から離れた体格だとあまり参考にならないが、ギガンティックは割と人型に近いので十分推測はできる。
「うん、これくらいかな! あとはー……」
 悪戯をどういうのにするかだ。なるべく周囲環境に被害をもたらさず、かつギガンティックを辱められるようなのが望ましい。
「うーん……そうだ! 湖に頭からドッポーン! とかどうかな☆」
 これならただの転倒の被害くらいで済むうえに顔が水にドボンとなればキッツいものがあるだろう。
「よーし、早速準備しちゃうぞ☆」

『と、とりあえず――』
 ギガンティックが思考しながら走っているのにティエルは飛んで並走。先回りして湖の方へと向かう。体格差というのは視界にも影響するもので小さいティエルは滅多にギガンティックの視界に写ることはない。それはつまり相手に気取られずに並走もできるという事、そして。
「よし、準備おっけー☆」
 気づかぬ間にコードで括り罠を準備できるということ!
「あとは隠れて待てば……」
 足音が近づく。心の中で祈る。そして――
『なっ!?』
 括り罠が見事にギガンティックの片足に引っかかり、バランスを崩したギガンティックの顔が湖にこんにちは! 思いっきり転倒しながら水飛沫を上げたギガンティックをすかさずティエルが縛り上げる。
「悪戯だいせいこー☆ ねえねえどんな気持ち? 今どんな気持ち?」
 ツンツン、ツンツンとティエルがギガンティックのケモ耳の中でレイピアで突きまくってる。地味に痒い。
『~~~~、六番目の猟兵か! というか痒いぞ!』
 ギガンティック、がばっと起き上がると自分の耳をかっぽじる。巨大な手にティエルは危うく押しつぶされそうになるが、しっかり手を掴むことでポイされる勢いを活かし脱出!
『逃げる吾輩にこのような仕打ちなど、恥ずかしくないのか!』
「恥ずかしい? 恥ずかしいとか考えてないよ? 普通にびっくりさせたいだけ!」
『~~~~!!』
 精神的ダメージ入りましたー。実際レイピアのダメージなどそう大したものでもなく、一番大きいのは転倒のダメージ。何せめっちゃ走ってたし、この巨体だしね。それでダイブ――転倒したらそりゃ痛いわ。
「ねえねえ、どうだった? どうd」
 得意げなティエルの言葉は最後まで続かなかった。イラついたギガンティックがエンドテイカーの力でティエルを止めたのだ。
『ああもう、鬱陶しい! 今は子供の悪戯に付き合ってる余裕はないのだ! いや吾輩も子供だが!』
 捕縛と括り罠を素早く断ち切るとそのままどこかへ走り出してしまった。

「だった――あれ?」
 ティエルが再び動けるようになった時はもうギガンティックはどこかへ行っていた。
「ちぇー。まあいいや、次の悪戯考えよーっと☆」
 ――悪戯とは敵にダメージを与えるためにするものではない。恥ずかしい顔とかを見るためにやるのだ。
 今日もティエルは悪戯を試みる。緊迫感の消えた、その顔や雰囲気を見るために!

成功 🔵​🔵​🔴​

荒谷・ひかる
うわ、でっか……いやいやいや、姉さんならともかくわたしにどうにか出来る相手じゃないですって。
まあでかさだけならクエーサービーストの方がでっかかったですが……あっ、その手がありました!

【もっと宇宙の精霊さん】発動
宇宙の果てより宇宙の精霊さん宇宙モンゴリアンデスワームを9匹呼び出して戦ってもらう
遥か上空からの襲来、彼女に負けない体躯と、少なくとも歩幅に置いていかれるようなことは無いはず
あとは触手での捕縛や牙での噛みつき、物質分解波動の照射を駆使して戦ってもらいます
巻き戻し耐性は……宇宙の神秘的な何かの力で頑張って!
(めっちゃ頑張って「鼓舞」する)

(なお周辺地形への被害は諦めるものとする)



「うわ、でっか……いやいやいや、姉さんならともかくわたしにどうにか出来る相手じゃないですって」
 荒谷・ひかる(精霊寵姫Elemental Princess・f07833)は地形を破壊しながら逃げ続けるギガンティックを見て絶句した。そりゃそうだ、これほどまで大きな敵なんてそうそういないもん。その前にはどこかは大きくても(意味深)身長は小さな(いや今はそうでもないのかも?)ひかるには荷が重いというもの。
「まあでかさだけならクエーサービーストの方がでっかかったですが……あっ」
 ひかるは頭に電球でも灯ったかのようにピコンと閃いた。
「その手がありました!」
 すごく嫌な予感がするんだが。
「えーい、深淵なるソラの果てより来たれ、星の海に住まう生命、宇宙の精霊たちよ!」
 ギガンティックを見逃さないように並走しつつギガンティックの近くの空が輝いたかと思えば、そこから何かが降りてくる。
 おお見よ、あれこそが強靭な牙や触手を持ちし宇宙の精霊。
 おお見よ、あれこそが物質分解波動を放つ宇宙の怪獣。
 おお見よ、あれこそがギガンティックの体躯にも劣らぬ巨大な体躯を持つ宇宙の獣。

 其の名は、宇宙モンゴリアンデスワーム!

 天空より、否、宇宙より現れし9体のそれらはギガンティックを取り囲むように立ちはだかる。
『な、なんだお前ら!? 吾輩は先を急――こんな生体兵器いたか!?』
 もちろんこんな奴らなんてギガンティックにとっては初見なので驚愕するしかない。それも自分に並ぶような背丈なのだから猶更だ。
『クロックワーク・ヴィクトリア共の新兵器か? いや、それともF.O.N.が動いたか……?』
 いいえ、六番目の猟兵の呼び出した何かです。
『とにかく! 今はお前らに構っている余裕はないのだ、通させてもらうぞ!』
 ギガンティックがライフルを構える。そして――

「ああ、始まっちゃった……」
 まあ作戦通りだけどね、とひかるはガッツポ。
 ギガンティックもどうにか隙を見て逃げようとするが、彼女の足に平気で宇宙モンゴリアンデスワームが追い付くものだから結局戦場を移してまた戦闘が始まる。その宇宙モンゴリアンデスワームも触手でギガンティックを縛り上げては牙での噛みつき、ギガンティックがそれを振りほどこうと暴れたりライフルで撃ち抜けば、宇宙モンゴリアンデスワームも物質分解波動を照射してどうにかしようとする。
 もうこれ怪獣大合戦だ!
「がんばれー! 宇宙の精霊さん宇宙モンゴリアンデスワーム、がんばってー!」
 遠くからまるでニチアサのように応援するひかるが全ての黒幕だということがどうしてバレようか。惜しむらくはこいつらがロケーション変えながら激しく戦うもんだから周辺環境への被害が半端ない事なのだが……
「……そこはもう諦めるしかないですね!」
 ふんす、ともう開き直ったひかるだった。大義の前に犠牲はつきものだ。

『ああもう、吾輩についてくるとは! 仕方ない、これで!』
 じれったいとばかりに宇宙モンゴリアンデスワームにエンドテイカーの力を使うギガンティック。
「あっ……それはまずい! えーと、えーと……宇宙の神秘的な何かの力で頑張ってー!」
 もうひかるもこれには応援しながら祈るしかない! それほどまでに宇宙モンゴリアンデスワームにこれへの対処方法はなかった! 当然とばかりに祈り虚しく動きが止められ、その隙にギガンティックが離脱!
「あぁ……ここまででしたか……」
 ガックリと肩を落とすひかる。それは倒しきれなかったってのもあるが、それより。
「この宇宙の精霊さんたち……どうしましょう……」
 呼んじゃった怪獣並みに暴れる彼らをどう制御するかすぐに考えないといけないのもあった。なんせひかるの精霊魔法は主導権精霊側にあるからね。つまり……

大成功 🔵​🔵​🔵​

荒谷・つかさ
うーん、無駄に豪快。
正直嫌いじゃないんだけど、まあ止めないといけないわね。

【逸鬼闘閃・鬼神咆哮】発動しつつ彼女に取り付く
この時キックを回避しても被害を軽減できるよう、既に破壊されてるであろう背後から飛び付く
追いかける形にはなるだろうけど、時速15000kmにも及ぶ速度と意識をこちらに向けるプレッシャーがあるから問題ないわ

取り付いた後の狙いは短パンのベルト
これを「怪力」任せにぶっ千切れば、留めるものが亡くなった(※誤字ではない)短パンはずり落ちるわね(マテコラ
その状態で走ったら丸見えよ(何がとは言わない)
それでも止まらないならその下のゴムをぶちっと(ヤメロォ!?

後はその場で「怪力」で普通に殴るわ



「うーん、無駄に豪快。正直嫌いじゃないんだけど」
 先ほどの宇宙モンゴリアンデスワームとの戦いとギガンティックの派手な暴れを見た荒谷・つかさ(逸鬼闘閃Irregular・f02032)――ひかるの言ってた姉さんはひかるとは打って違う凄まじい瞬発力でギガンティックとの距離を着実に縮めていた。
「まあでも止めるなら……ちょっと邪道ではあるけど、前にひかるが泣いてたアレでも起こしましょうか」
 アレ、と言いますと。
「まあ見ればわかるわよ……ふんっ!」
 手足を赤く異形のものとし、角を更に生やしながらギガンティックの方へ大地を抉りながら跳躍!
「ギガンティック! 私を止められると思うかしら!」
『何、六番目の猟兵だと!? だが吾輩に正々堂々と――なんだこのプレッシャーは!?』
 弱者だと正直侮っていた。だが、なんだこの圧は。そんなの気にしていられない――というか、なんならやられる! と汗をかいてしまいそうなプレッシャーに思わず足を止めてしまう。
「我こそはワイルドハント【斬り込み担当】、荒谷・つかさ!」
『ならば吾輩こそはゾルダートグラード総統、ギガンティック!』
 いざ尋常に――勝負! つかさのパンチとギガンティックのキックがぶつかり合う! 互いに激しい歯ぎしりの後、吹っ飛んだのはつかさの方だった!
『はっ、重力戦闘下においては吾輩は最強よ! 六番目の猟兵が相手であろうとな!』

「と、油断していられるのも今のうちよ」
 否、つかさはまだやられてない! むしろこれも作戦の内! ギガンティックの蹴りの勢いを活かして推進力とし、ギガンティックが油断している隙に背後へ回る!
『はーはっはっは! 気分がいいぞ吾輩!』
 再び走り出したギガンティックの背後に高速飛翔で張り付くことに成功するつかさ。そのまま彼女の腰の方へと進みギガンティックのベルトを掴み――何をするつもりだ!?
「これを私の怪力任せにぶっ千切れば、留めるものが亡くなった(※誤字ではない)短パンはずり落ちるわね」
 ヤメロォ!?
「あ、もう千切ったわよ?」
 つかさの怪力1700レベル超えぇ……引きちぎると判断した時にはもう終わっている……
『ん? なんかスースーするが……気のせいか?』
 だがギガンティックは止まる様子を見せない! まあ逃走優先だしね! その様子につかさもあきれ顔。
「その状態で走ったら丸見えだというのに……仕方ないわね、じゃあ次はこの短パンのゴムを……ぶちっと」
 あれ結構びよーんって伸びる奴の気がしたが、そんなのつかさの怪力の前には無力に千切れるしかなかった。ギガンティックの短パンが支えるものを失い地面へフォールダウン!
『な、なんかスースーするのが余計に……!?』
 思わず足を止めて下を見るギガンティック。狼の可愛いナニカが丸見えだ!
『~~~~~~!!』
 これにはおもわず声にならない叫びをあげてギガンティックが暴れ出す! そりゃそうだこんな丸見えなんて恥ずかしい以外の何者でもない!
「ひかるもこの前これが起きたのよね、あの時のひかるは可愛かったわ……ま、また今度それは話すとして」
 どこかでひかるが泣いてる気がするけどそれはそれとしてナニカに取り付いたつかさは暴れるギガンティックを抑え込むように一番真下をグーパン!
『ほごおぉっ!?!?』
 ……男性じゃなくても女性でもそこ急所だからね。思わずギガンティックは泡を吹いてのけぞった。
『六番目の猟兵! わわわ、吾輩にこんな辱めを!』
「あら可愛いじゃない、お似合いよ?」
『そ、そうか? 吾輩くらいのサイズになるとオーダーメイドを頼むしかなくてこういうのは中々――じゃなくて! ああもう! 付き合ってられないぞ!』
 うわああん、と短パン持ち上げてどうにか隠しながらギガンティックは逃げていった。
「……よし」
 よしじゃないよギガンティックめっちゃ泣いてたからね!?

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリー・マイヤー
トンデモ呼ばわりとは、悲しいですね。
幼女さんとは、普通に正面から正攻法で戦ったはずなのに。
そもそも普通に戦えるのがおかしい?
なるほど、ごもっともな意見です。

まぁ、どうでもいいことですね。
そんなことよりお仕事お仕事。
とりあえず幼女さん含めた辺り一帯をサイキックエナジーで包み込みます。
そうして【念動ルーム】を形成して、念動力で幼女さんを減速。
逃走を防ぎつつ、踏み込んだ時の衝撃を和らげて被害を軽減します。
飛び散る破片とかも、減速して無害化しましょう。
で、そのまま手頃な障害物を念動力で持ち上げ、幼女に向けて加速。
礫として叩きつけて攻撃します。
ビルとか大木みたいな大物をぶつければ、たぶん効くでしょう。



「トンデモ呼ばわりとは、悲しいですね。幼女さんとは、普通に正面から正攻法で戦ったはずなのに」
 いやエリー・マイヤー(被造物・f29376)さ、こいつと普通に戦えることがおかしいのよ。相手幼女とはいえこれだけの巨体でしかも魔女だからね?
「なるほど、ごもっともな意見です。……ですがまぁ、どうでもいいことですね。そんなことよりお仕事お仕事」
 うーんまぁ、その切り替えの早さは評価できるけどなぁ。

『もう嫌! 早く吾輩は戻るぞ! こんな辱めまで受けさせられて!』
 短パンを支えながら赤面して逃げるギガンティック、今はとにかく早く撤退したい――そんな彼女を突如サイキックエナジーが包み込む。それに気づかないギガンティックは、異変に気づくのが遅れた。
『あれ? なんか、吾輩、逃げる事ができてない……?』
 そう、ギガンティックはサイキックエナジーの念動力による力場で押されて減速させられ、逃走速度を減らされていた。なんなら、向かい風みたいな結果的に進んでいないわけではなく、足に念動力を当てられてゆっくりペースにさせられていた。これでは逃走による破壊力も減少させられてしまう!
「残念ながら、飛び散る破片も全て、今は私の手の上です」
『なっ――』
 ギガンティックのもとに悠々と現れたエリー。彼女がこの黒幕である! 彼女がこのサイキックエナジーで作り出した念動力の空間ルーム、そこにギガンティックは閉じ込められてしまったのだ。
「では、この後どうなるかもお分かりですか?」
 その辺にあるビルや大木などの巨大な物体を念動力で浮かせながらエリーが問う。
『ま、まさか――』
「そのまさかです。それでは、さようなら」
『やめろ、いくら吾輩でもそれはやめ――』
 その声は、大量に飛ばされた物体の雨により、遮られた。
「……よかったですね、恥ずかしい●●●が見えることなく遺体になれて」
 その声と共にエリーはコードで形成してた力場を解除する。再び力場が戻り、重力のままにズズゥン、という追撃の如き巨大な物体がギガンティックの上に覆いかぶさるように落ちる音がすれば、ギガンティックから呻きが一瞬聞こえた――それ以降彼女から声が出ることはなかった。

 ――ギガンティック、逃走失敗。六番目の猟兵の前に散る。

『って勝手に殺すな!』
 ちっ、まだ生きてたか。
『ギリギリ生きてたわ! ええい、幼女キーーック!』
 自分を覆う巨大なオブジェクトを蹴りで破壊するギガンティック。
『危なかったぞ六番目の猟兵……もう少しずれてたら吾輩も死んでたぞ!』
「ではもう一度同じことを」
『いらん! 吾輩は付き合ってられない、逃げるぞ!』
 同じ轍は踏まないギガンティック。ボロボロになりながらもエリーから逃げきってみせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

バルタン・ノーヴェ
オーウ!
戦後の復興がほぼ不要になったこの戦況で、余計な破壊活動をされては手間がかかってしまいマスネ!
了解デース! 残党狩り(巨大)、参りマース!

いろいろ思案した結果。
尋常ならざるギガンティックには常識外のアタックをぶつけるのが良いと判断しマシタ!
正気を疑う狂気の増殖性と、理性を失う狂暴な戦闘力を、ミックスしたUC!
バルタン、ポーシュボス、兀突骨!
「骸式兵装展開、狂の番!」
ヒャッハー!

分身で増え続ける、ワタシたちが!
外骨格の防御力を活かした突撃を敢行しマース!
高速飛翔でギガンティックの歩幅にも追いつけるので、顔やら膝やらに手あたり次第に体当たりして、虫の如し集り具合でしがみついて攻撃しマース!



「オーウ! 戦後の復興がほぼ不要になったこの戦況で、余計な破壊活動をされては手間がかかってしまいマスネ!」
 バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)、すごい真面目な顔で飛んできてるけど復興って――あっ、🔵総計9001超えとるわ……確かに復興ほぼ不要そうかもしれない……とはいえ、ギガンティックが通ったらその復興も台無しなわけだが。
「了解デース! 残党狩り(巨大)、参りマース!」
『待て吾輩残党扱いか!? 一応総帥なんだが!?』
「ふっ、敗走する将など将にあらずデース」
『ぐぬぬ言い返しにくいのがきついぞ……!』
 言いつつもどうすればいいかこの場でギガンティック(本物)を見ながら思案するバルタン。そして。
「うむ、尋常ならざるアナタギガンティックには常識外のアタックをぶつけるのが良いと判断しマシタ!
 バルタン、ポーシュボス、兀突骨! 骸式兵装展開、狂の番!」
 正気を疑う狂気の増殖性と、理性を失う狂暴な戦闘力を、ミックスしたUCに耐えられマスカー! と言いながらバルタンが大量に分身する。それも、強靭な外骨格と凄まじい狂気と共に。
「ヒャッハー!」
 分身でどんどん増え続けるバルタン(外骨格装備)にギガンティックも思わず後ずさり、短パンが落ちて何かが丸見えする。慌てて短パンをずり上げる。
「おやぁ? 随分可愛いのを」
『もういいわそこは! くっ、とにかくここは逃げるしかない!』
 ギガンティックが付き合ってられないとばかりに逃げだすが、バルタン自体も陸海空対応型滑走靴っつー空もいけそうな手段を持っている。
 つまり?
 分身外骨格達も全員飛べるという事だ!
「「「「「「「「「ヒャッハー!」」」」」」」」」
 増え続けるバルタンが高速飛翔すれば撤退するギガンティックへと外骨格を活かした体当たりを仕掛ける! 1体1体は激突と共に墜落するほどヤワであれど、無限湧きでガンガン当たるとなればまるで虫のように面倒でチクチク効き目が出てくる!
『ええいしつこいぞ!  幼女キーック!!!!』
 ギガンティックが痺れを切らして回し蹴りすれば一気にバルタンたちが吹き飛ばされ、それ以降飛んでくることはなくなった。
『はぁ、はぁ、はぁ……本当にトンデモだな六番目の猟兵共は!』
「お褒めにあずかり光栄デース」
『褒めとらんわ!』

成功 🔵​🔵​🔴​

ミーガン・クイン
あの巨人幼女を捕まえたら好きにしちゃっていいのかしらねぇ?
なーんて冗談だけど、ね♪

私のかわいい天使、かつての姿を見せなさい。
<守護大天使『ミュールフォン』>を【武器巨大化】するわぁ。
≪拡大魔法・重≫を≪拡大魔法≫に合わせて発動させましょう。
謹製の<巨大化薬>も加えてあげる。
どこまで大きくなってくれるかしら?
さぁ、私を乗せてギガンティックちゃんを追いかけるのよ。

空を飛んで追いかけなさい。
こちらも巨大サイズなら追いつくのは簡単よね?
<エンジェルソード>と<エンジェルシールド>で砲撃から身を守りながら接敵、
<エンジェルチェイン>を操ってギガンティックちゃんを【捕縛】【束縛】しちゃうのよ♪

ミュールフォンから飛び降りて、
私も≪拡大魔法・重≫&≪拡大魔法≫+<巨大化薬>で大きくなるわ。
【重量攻撃】で押さえつけて、【恐怖を与える】【誘惑】【奉仕】【生命力吸収】で戦意を失くさせましょう。



 いい加減そろそろ(色んな意味で)疲れてきたギガンティック。それを遠くからいやらしい目で見つめるのはミーガン・クイン(規格外の魔女・f36759)だ。
「あの巨人幼女を捕まえたら好きにしちゃっていいのかしらねぇ?」
 捕まえられるものなら、ね。アレなENDにでもするつもりか?
「なーんて冗談だけど、ね♪」
 ……いやまぁ、この手の類はどこまで冗談なのかわかったものじゃないのだが。とはいえ、色んな意味でやる気は満々なようだ。ミーガンが守護大天使『ミュールフォン』を呼び寄せると魔方陣がその下に浮かび上がる。
「おおきくなぁれ♪」
 それは彼女の操る拡大魔法。それがミュールフォンの姿をどんどん大きくしていく。
「もーっと♡」
 なんならその拡大魔法をさらに重ねていく! 一般的にユーベルコードの複数使用は推奨されないが、こういう他コードも使うのを前提にするコードだとまた話は違ってくる。
 なんならミーガンは謎の巨大化薬(彼女謹製)までミュールフォンに使う! もはやミュールフォンの大きさはギガンティック並みになり、かつて天にも達する姿だった頃を想像させるかのような感じに……!
「さぁミュールフォン、私を乗せてギガンティックちゃんを追いかけるのよ。
 空を飛んで追いかけなさい。こちらも巨大サイズなら追いつくのは簡単よね?」
 また怪獣大決戦になる気配がするなぁ。

『んなっ、まだ来るか! ええい、これでも喰らえ! 超超巨大ビィーム!!!!』
 ギガンティックが迫りくるミュールフォンにシュリヒトゲヴェーア地味なライフルから極太ビームを放つが、もはやギガンティック並みの大きさまでなったミュールフォンは盾を構えてそれを完全ガード! それに歯噛みするギガンティックだが、ここで一つ、気づいた。
『……あれ? あいつ、吾輩並みに大きくないか?』
 ギガンティックは基本的に大きさで戦略的マウントを取ってきた。それがイーブンにされてしまえば、面倒なことこの上ない。先ほどの怪獣大決戦の時と同様だ。
『くっ、ここは逃げるしか!』
「逃がさないわよ? やっちゃいなさい、私のかわいい天使」

 ――そして、もしミュールフォンの巨大化が今も続いているとしたら?

 逃げているつもりがどんどん距離を詰められているギガンティック。それもそうだ、ミュールフォンの方が今やギガンティックより大きくなろうとしているのだから! そしてそのミュールフォンの持つ鎖が、残酷にもギガンティックを縛り上げる!
『はうっ!?』
 今のミュールフォンの前にギガンティックは幼女程度でしかない。いや幼女なんだけど。
「えらいえらい。じゃ、私も♡」
 ミーガンが自分にも拡大魔法をかけて巨大化薬まで飲みミュールフォンから降りればズズゥン、と音が鳴り響く。ミーガンまで巨大化した事で今ここに巨大存在3体が出そろった、しかしそのうち1体は縛られて身動きも取れず、シュリヒトゲヴェーアから撃ったビームも容易にミーガンの巨大な手に防がれる。
「もぅ、おいたはしちゃダメ♡」
 ギガンティックを押し倒すようにミーガンが腕を抑えつけ胸を当てる! それは確実にプレスしつつなおかつ生命力の吸収もする手段、彼女のサキュバスとしての恐怖を与えるやり方。その後ろでミュールフォンまで剣を振りかぶっていれば。
『も、もう……吾輩、やだーーーーー!!!』

 ギガンティック、戦意喪失サレンダー

「よしよし、いい子♡」
 すっかり鎖で縛られたギガンティックを幼女扱いするミーガン。
 ギガンティックはすっかりハイライトをなくした虚ろな顔。
 そしてそれを縛るミュールフォン。
 その3つの巨大存在はまるでそういうプレイかあるいは逮捕でもしているかのようだった。

 ……その後、ギガンティックがどうなったかを知る者はほんの一部である。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2024年06月01日


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト