獣人世界大戦⑳〜鏡花水月
「いやはやコリャ難儀だ。口を割らせるには、殺す気でかからないといけないときた」
ヴィジョン・マスター(テレビ・マスター・f43431)はテレビの上に鎮座しながら、大げさに肩をすくめてみせた。
「真実を語らせるためには武力行使しかない――僕ぁせいぜいそのお手伝いをするからさ、君達は頑張ってよ。自称、弱い、ってことだけど、それすらも嘘かもしれないね」
そう笑ってみせたあとに、彼はごく真剣な顔になった。
「頼むよ。――世界の真実とやら、掴んでみせろ。僕だって知りたいんだ」
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「――では、武器を手に」
『はじまりの猟兵』は、猟兵達に告げると、ライフルを手にする。
「わたしは、もう覚悟はできています。ですから、皆様も……――!?」
厳粛に告げ、得物を向けようとした彼女は、しかし、背後を振り返って驚愕の仕草を見せた。
――はじまりの猟兵を包む闇が、膨張している。
それは猟兵達の真の姿を歪めたような、いびつな姿を顕し、はじまりの猟兵すらも襲いかかる勢いでいた。
「……いっそ、好機……! 皆さん! この闇は、私の力の源でもあります! ですから!」
共に倒して欲しい、そうして彼女は得物を、『敵』へと向けた。
●
意外な事象に、観測していてマスターは姿勢を思わず崩した。
「いや……こんな展開もあるのか……」
ある意味自分自身との戦い――果たして、猟兵達はどう向かうのか。
「観ているよ。『はじまりの猟兵』さん」
マスターはつぶやき、テレビの上からそのすがたを観た。
tk
tkです。戦争シナリオとなります、よろしくお願いいたします。
「はじまりの猟兵」と共闘する、或いは自身の「闇の真の姿」を描写し、それに打ち勝つとプレイングボーナスが発生いたします。
闇の真の姿はプレイングボーナスになるほか、私も描写する際ウキウキになり喜びます!是非によろしくお願いします。
この戦争の被害を食い止めるよう、頑張りましょう!
第1章 ボス戦
『はじまりの猟兵』
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POW : ストライク・イェーガー
レベルm半径内の対象全員を、装備した【ライフル】で自動的に攻撃し続ける。装備部位を他の目的に使うと解除。
SPD : プログラムド・ジェノサイド
【予め脳にプログラムしていた連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : キューソネコカミ
【ライフル】が命中した敵を一定確率で即死させる。即死率は、負傷や射程等で自身が不利な状況にある程上昇する。
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雁帰・二三夫
「あれは…巫女風セーラ服でしょうか」
「…二三夫。それ犯罪者一歩手前の顔」
「うぇあぁあっ?!着たいとも見たいとも言ってません風評被害ですよ?!」
「不惑でそれは、正直引く」
「トレスさんがわたくしのハートを滅多刺ししてきますよ…」
おっさん号泣した
30m級竜型巨神G-O-リアス
3号機)と参加
「トレスさん、いざという時は
始まりさんを庇って下さい。始まりさんも援護お願いします」
自分も遮蔽取りUC
敵の攻撃はバトロワの定石に従い回避行動
「わたくし達より強くても。力を放棄して話そうと頑張る貴女をこのまま1人頑張らせ続けるのは違う気がします」
「雁帰二三夫と申します。次は名前を教えて下さい、始まりさん」
「あれは……巫女風セーラ服でしょうか」
雁帰・二三夫(引きこもりたい住所不定季節労働者・f37982)は、相手を見て一言こぼす。
「……二三夫。それ犯罪者一歩手前の顔」
そう、眼前にしているのはおのれをいびつなものとした姿のモノ――巫女風セーラー服に身を包んだ、いわば『闇・雁帰・二三夫』はそのようなすがたをしていた。
「うぇあぁあっ!? 着たいとも見たいとも言ってません!風評被害ですよ!?」
「不惑でそれは、正直引く」
「トレスさんがわたくしのハートを滅多刺ししてきますよ……」
30m級竜型巨神G-O-リアス3号機――トレスに淡々と告げられて、メソメソと泣くおっさんが一人。
「だ……大丈夫です! どんな姿になってもわたしはあなたのことを信じますよ!」
「半歩下がりながら言う言葉じゃないんだよなぁー!」
はじまりの猟兵もこれにはドン引きであるが、ちゃんと相手には武器を構えている。
「――ともあれ、トレスさん、いざという時ははじまりさんを庇って下さい。はじまりさんも援護お願いします」
「わたしを――信じてくれるんですか?」
「ええ。……わたくし達より強くても、弱くても。力を放棄して話そうと頑張る貴女を、このまま、たったひとり頑張らせ続けるのは……違う気がします」
そう言いながら、発動するはバトロワ風拠点防衛・壱――おのれに有利なフィールドを作り、戦う。それについていけぬ彼女でもなかろう。
相手が無言のまま射撃を食らわせてくるところを、トレスがはじまりの猟兵を抱えて遮蔽物へと隠れる。
「雁帰二三夫と申します! ――次は名前を教えて下さい、はじまりさん!」
そう告げると、駆け出し、銃を手に。バトロワ式、彼女と戦わずに済めばよかったのに、なんて考えが浮かびながらも、敵の弾が頬をかすめる。
「本気でいきましょうかね――」
狙うはヘッドショット。遮蔽物越しから、狙い撃つ――!
大成功
🔵🔵🔵
ガーネット・グレイローズ
【真の姿】
豪奢な闇色のドレスを纏った貴婦人
(ただし貌は漆黒の霧に覆い隠されている)
今回使う能力はふたつ
・「闇」の中から生命力を奪う蝙蝠の大群を放つ
・手で触れた対象を灰燼に変え消滅させる
貴方が「はじまりの猟兵」か
六番目の猟兵として、先輩の貴方には色々
訊きたいことがある。まずは…この戦いに終止符を!
はじまりの猟兵(以下1st)と連携
【終末異界兵器・星】で蝙蝠の群れを相殺しつつ
反撃のタイミングを覗うぞ。
1stへの攻撃は自身がカバーリングに入り、
スラッシュストリングを《念動力》で振るって闇の幻影をなぎ払う。
そして、すぐさま反撃。溢れ出る「闇」に向かって、
クロスグレイブの《レーザー射撃》を撃ち込むぞ!
佇むは漆黒の貴婦人。しかし、その面持ちは黒く霞がかって見えない。
「――貴方が『はじまりの猟兵』か」
六番目の猟兵として、先輩の貴方には色々と訊きたいことがある。まずは――この戦いに終止符を!
「……はい!」
ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)の言葉に、はじまりの猟兵は頷き、二人はそれぞれ武器を手にする。
――今は眼の前の相手を。
相手は『闇』の中から無数の蝙蝠を呼び出す、ユーベルコードもどきか、ガーネットは『終末異界兵器・星』を発動――無数の短剣が軌道を描き、『敵』へと向かっていく。相手も蝙蝠でそれを防ぎながら、手で短剣のひとつを手にした。それが、灰燼となって消える。
「厄介……ですね!」
はじまりの猟兵はライフルで撃ちながらアシストするも、自称とはいえ弱いというだけあり、戦況を大きく変えるようなユーベルコードの使用はできないようだった。
「カバーは任せろ」
「申し訳ありません! お願いします…!」
はじまりの猟兵を包むように、そして前身させるように短剣は蝙蝠で払い、自身は前へ、前へと――!
蝙蝠を払い、相手に肉薄する。闇の幻影を、おのれをいびつにしたそれを、スラッシュストリングを念動力でふるい、その顔面を切り裂くように薙ぎ払う。溢れ出る闇は、再びガーネットのすがたをとろうとした。
「――させない」
十字架型デバイス――クロスグレイブ。
そこから放たれる閃光は、眩く。
「同じ姿をとられても、こっちは私一人で間に合っているんだ」
そうぽつりとぼやき、新たなおのれの影が出ないのを、確認した。
大成功
🔵🔵🔵
氷霄・かぐら
真の姿:全身色が抜けたような白さの中、瞳だけが空色に輝いている。見た目に分かる武装は無く、髪が変形して代わりを担っている。
うーん、あの闇の中から出てきたとは思えない見た目…。
あなたが始まりの猟兵さん?少しの間かもだけどよろしくね。
さて、わたしはどう出てくる?防御か回避かしら。
わたしはアームドフォートを防御型にして、何とか敵の動きを止めに行きましょう。
止めた隙を始まりの猟兵さんに攻撃してもらう感じで。わたしも当てれそうなら攻撃しようかしら。
それにしても、わたしってああいう姿になるのね。
一度もなったことがないからある意味見れてラッキーだったかも。
氷霄・かぐら(地球人の鎧装騎兵・f41059)は前を見る。はじまりの猟兵も、また。
幽鬼のように立つは全身の色が抜けたような白さの中、瞳が空色に輝いている。――見た目に分かる武装はないが――。
「っと!」
「――!」
その髪の毛が変形して、尖った凶器のようになり飛んでくる。氷霄とはじまりの猟兵の二人は回避行動を取ったのち、お互いを見た。
……うーん……あの闇から出てきたとは思えない見た目……などとぼやいたのち。
「あなたが始まりの猟兵さん? ――少しの間かもだけどよろしくね」
「……はい!」
よろしい、と頷くと、『タクティカル・トランスフォーム』を起動、変形――はじまりの猟兵が持つライフルの射線上にならない程度に前に躍り出る。
「できることは盾役! 攻撃は任せられるかな!」
「ええ――任されました!」
相手が髪の毛を散らしながら嵐のように攻撃を叩き込む中、それらを防ぐ。漏れた攻撃は『ストライク・イェーガー』によって弾き返され、そしてはじまりの猟兵は、氷霄に庇われながらライフルを相手の空色の目に叩き込もうとする。
――ふと、氷霄は、その空色の目と、こちらの目が、合った。
まるで、カラの目。
やっぱり、わたし、あれとは違うかなぁ。
心の中でぼやきながら、その頭が、はじまりの猟兵のライフルで吹き飛ばされるのを、眺めていた。
大成功
🔵🔵🔵
終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
真の姿:https://tw6.jp/gallery/?id=159185
はじまりの猟兵からの救援要請を受理。
【指定UC】起動、これよりミッションを開始します。
はじまりの猟兵には攻撃が及ばぬよう、最悪【かばう】ことも辞しません。
自分で言うのも何ですが、死ぬ程痛いので……協力してくださる方に当たるのは心苦しいですからね。
必要以上に攻撃に出ず、敢えて搦め手を主体に動きます。
【ジャミング】【ハッキング】で敵の武装の無力化を図りつつ、
はじまりの猟兵と共に【乱れ撃ち】による弾幕で牽制、【おびき寄せ】て【地形破壊】を誘発。
破壊された【地形の利用】で敵の逃げ場を塞ぎ、《蠱毒》を絡めた【誘導弾】を一発撃ち込み、
敵の模倣した《蠱毒》による内部破壊を加速させます。
例え闇が姿を成したものであろうと、それが生命であるなら《蠱毒》は決して逃さない。
僕を模倣するのなら、《蠱毒》が自らをも滅ぼす諸刃の刃であることも当然理解しておくべきなのですが――
どうやら、思考までは模倣し切れないようですね。
「――はじまりの猟兵からの救援要請を受理。『蜘蛛の糸』起動、これよりミッションを開始します」
戦場に降り立った終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)は、はじまりの猟兵を見ると、敬礼をする。
彼女を守るためならば、最悪庇うことも辞さない。当たると痛いものだ、それを協力してくれる人間に当たるのは無論、心苦しい。
終夜のすがたをとったそれは、手にしたライフルスピアの模倣品で襲いかかる。槍としての攻撃性能もそうであるが、ライフルとしての弾丸も同時に飛び出す。
「……!」
弾と弾がカチあい、それが終夜に当たることはなかった。後方よりやや横に配置していたはじまりの猟兵が弾いてくれたようだ。
「助かります……!」
必要以上に攻撃へ出ず、あえての搦め手を主体に。ジャミング、ハッキング、持ちうる技術で相手の武装の無力化をはかる。相手の防備がある程度剥げたところで、はじまりの猟兵と頷きあい、二人で乱れ打ちをすることによる牽制――!
しかし、それでも尚、相手は倒れない。
「厄介ですね、もう一撃加えますか?」
「いえ、このまま地雷をお願いします」
首を振り、促すと、意図を理解したのか、はじまりの猟兵は地形破壊のために行動を開始する。さすがは『はじまり』というだけあり判断力も状況把握力も高い。おびき寄せは充分だ。
「寄って寄って……はい!」
合図と同時に終夜は飛び退く、『敵』が破壊された地形の中に落とされる形で、そこにさらに『蠱毒』を絡めた誘導弾を放った。
「これで大人しく……なりますかね」
「ええ、なりますよ」
確信を以てそう言った。
――例え闇が姿を成したものであろうと、それが生命であるなら『蠱毒』は決して逃さない。
――僕を模倣するのなら、『蠱毒』が自らをも滅ぼす諸刃の刃であることも当然理解しておくべきなのですが――。
「どうやら、思考までは模倣し切れないようですね」
相手の姿がもがき苦しみ、消えていく。
……そうして、闇は、次第に晴れていく。
大成功
🔵🔵🔵