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獣人世界大戦⑮〜惡を継ぐもの

#獣人戦線 #サクラミラージュ #獣人世界大戦 #第二戦線 #幻朧帝国 #黯党首魁『本田・英和』


 ここに一人の“惡”がいた・・
 黯党首魁・本田英和――。

悪魔ダイモン『ブエル』よ、この気配を感じるか?」
「成程『はじまりの猟兵か! 確かに、お前の情報は古くはない!」

 喜ぶブエルを本田は冷たい瞳で見つめていた・・
 駒としか思っていない目だ、使命を果たすためならばどんな犠牲をも払う覚悟を決めた目だ。己が正しいと心から、魂から信じ抜いている目だ。
 本物の・・・“惡”とは、いつだってこういう目をしている。

「黯党首魁・本田英和が撃破されたことで悪魔『ブエル』が戦場に姿を現した」
 サク・スミノエ(花屑・f02236)は猟兵を出迎え、端的に告げた。
「本田こそ帝都転覆を企む黯党事件の黒幕。幻朧帝直属軍令暗殺部隊『黯党』の首魁として、これまで理不尽な世界を憎む『悲劇なる者』達を巧みに扇動して戦わせ続けてきた。不世出の悪魔召喚士して自らもスタノヴォイ山脈に出陣、宿敵主に倒された本田に代わって今度はブエルが皆の前に立ち塞がる」
 
 本田によって戦場に敷き詰められた召喚魔方陣は未だ効力を失っていない。
 戦いにおいて、ブエルは自らの眷属である奇妙な……まるで山羊と獅子と猿を混ぜ合わせたような五本足の獣『ブエル兵』を使役する。これらはブエル自身のユーべルコードとは別個に動くため、放っておくと非常にやっかいだ。
「奴らの目的は情報の蒐集。猟兵の戦い方に関する知識を集め、時間が経つごとに強化するだろう。できるだけ迅速にブエル兵を始末しつつ、ブエル自身への対処も頼みたい」


ツヅキ
 OP公開直後よりプレイング募集しています。
 こちらに届いたものから順次リプレイをお返しする予定です。

●第1章
 スタノヴォイ山脈に布陣する黯党首魁・本田英和の後を引き継いだ悪魔『ブエル』が召喚するブエル兵との戦いです。魔法陣から大量に湧き出すブエル兵を迅速に倒しながらブエル本人とも戦わなければなりません。

●プレイングボーナス
 湧き出るブエル兵を迅速に倒しつつブエルと戦う。

 詳細はOPをご参照ください。
 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 ボス戦 『悪魔「ブエル」』

POW   :    存在否定呪文
レベル秒間、毎秒1回づつ、着弾地点から半径1m以内の全てを消滅させる【魔力弾】を放つ。発動後は中止不能。
SPD   :    生命否定空間
戦場全体に【生命否定空間】を発生させる。敵にはダメージを、味方には【戦場全体の敵から奪った生命力】による攻撃力と防御力の強化を与える。
WIZ   :    損傷否定詠唱
自身が愛する【即時治癒魔法の詠唱】を止まる事なく使役もしくは使用し続けている限り、決して死ぬ事はない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
フラーウム・ティラメイト
♪と🐓


ならば…こちらも数で対抗しましょう
指定UCを発動して自身の分身を召喚する
湧き出るブエル兵には結界術で身を守りながら心眼でてきの位置を把握して因果滅殺属性攻撃の斬撃波を放ち攻撃します(分身達も同じ行動します)

次はその厄介な空間を消し飛ばします!
敵のUCに対しては指定UCの効果でUC因果獣狂龍皇・フラーウム・ディストラクションを発動し、モザイクの龍皇の次元能力で生命否定空間に干渉して時間質量を消すモザイクを放ち、敵の生命否定空間を消し飛ばす

次は貴方ですよ?…はあ!
推力移動で敵に近づきながら敵に生命力吸収と魔力吸収の斬撃波を放ち敵を切り裂く(この時心眼で見て敵の回避も予想しながら攻撃します)


ソラウ・エクステリア
♪と🐓

数が多い…こいつらを倒さないと!
僕は高速詠唱で結界術を展開した後、素早く範囲攻撃の念動力を纏った衝撃波を放ち湧き出るブエル兵を攻撃する

時空騎士奥義…轟雷縛天陣!
UCを発動してブエル兵達へ放ち

次はお前だ!行くよ!エスパスさん!
『ええ!ソラウ…絶対に奴を倒しましょう!時空魔法!』
UC時空武神・ウール・エスパスとの超連撃を発動して時空魔法を発動し戦場の生命否定空間を書き換える

行くよ!ブエル!
僕は素早く音響弾を放ち攻撃してから呪殺弾を放ち追撃する

『…はあ!』
エスパスさんは迷彩を使用し姿を消し次元能力で背後に瞬間移動して時空属性の斬撃を放つ

まだまだ!こんなものじゃないよ!
『ええ!覚悟しなさい!』



 数には数を、というのが無限に湧き出すブエル兵を前にしたフラーウム・ティラメイト(因果獣と因果を喰らう者『オベイ』を宿す探究者・f38982)の出した結論であった。
「さあ、勝負です!」
 フラーウム本体が斬撃波を放つのに合わせ、戦場を埋め尽くす分身たちもまた同じく因果滅殺の属性攻撃を繰り出してブエル兵を薙ぎ払う。
「む!」
 ブエルが目をみはった。
 あれだけの数のブエル兵がフラーウムの結界を破ることができず、逆に倒されてゆく光景は予想外だったのだろう。
 その頃、ソラウ・エクステリア(歌姫の時空騎士と時空龍の協奏曲・f38698)に襲いかかったブエル兵も同じく結界に阻まれて苦戦している。ソラウは念動力を纏う衝撃波で迎撃し、挨拶代わりの初撃を入れたところで轟雷を呼び寄せた。
「もう自由には動き回れないよ!」
 轟雷を受けたブエル兵の目から光が失われ、何も考えられなくなる。どれだけ数がいようが、動けなければ何もできないのだから。
「これでブエル兵は役に立ちませんね」
 フラーウムはソラウと背中合わせに立ち、本田の後を継いで猟兵の前に立ちはだかるブエルに告げた。
「さあ、その厄介な空間も消し飛ばしてしまいましょう!」
 生命を否定するのなら、それをさらに――吹き飛ばす。戦場を飲み込むモザイクが時間質量を消去、最初からなかったことにしてしまう。
「ば、馬鹿な!」
「次はお前だ!」
 ソラウが宣告する。
「行くよ! エスパスさん!」
『ええ! ソラウ……絶対に奴を倒しましょう! 時空魔法!』
 ソラウに呼ばれた時空武神・ウール・エスパスはすぐさま応え、超連撃を発動する。それは時空魔法と呼ばれる代物で、一瞬にしてブエルの生命否定空間を上書きしてしまった。
「またしても! くッ、これでは分が悪い」
「行くよ! ブエル!」
「ま、待て――」
「待つものか!」
 刹那、音響弾の爆発がブエルを中心に鳴り響いた。続けて放つ呪殺弾が炸裂するが、これもまだ本命ではない。
『……はあ!』
「はあッ!」
 迷彩で周囲に溶け込んだエスパスがブエルの背後に出現するのとフラーウムが推進移動で接近するのとが同時であった。ブエルも反撃に出るが、フラーウムの心眼はとっくの昔にそれを読んでいる。ひらりと回り込み、エスパスと一緒に斬撃波を叩き込む。
「ぎゃああ!」
 悲鳴を上げるブエル。
「まだまだ! こんなものじゃないよ!」
『ええ! 覚悟しなさい!』
 ソラウが決意を込めて告げ、エスパスが力強く頷くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

山吹・慧
例の首魁が倒れたと思ったら今度は悪魔ですか。
果たしてどちらが本命なのか?
まあ滅ぼす以上は同じ事ですね。

今回は長引くと不利ですね。
短期決戦でいきましょう。
【光輝聖天】を発動してエンジェリックウイングで
飛翔して接近。
ブエル兵には炸裂弾をバラ撒いて
爆発と激しい光の【目潰し】で攪乱。
そのまま【衝撃波】の【乱れ撃ち】で
纏めて【吹き飛ばし】ます。
ブエル本体の攻撃は【気功法】で作り出した
気を持つ【残像】で攪乱して【集中力】で回避します。
奴の攻撃を凌いだならば【空中機動】による
【フェイント】で隙を突き、【リミッター解除】した
【功夫】の打撃に【浄化】の力を加えた
【神聖攻撃】を放ちます。



「次から次へと……」
 やれやれと山吹・慧(人間の玄武拳士・f35371)が嘆息するのと同時に光が生まれた。それは燦然たる聖光であった。真の姿。逆境を超えるための翼を羽ばたかせ、世界に仇なす者を滅ぼすための。
 首魁? 悪魔?
 どちらでも構うものか、と言わんばかりにバラ撒いた炸裂弾で群がる大量のブエル兵をまとめて吹き飛ばす。
「うわ!」
 あまりにも眩しい閃光にブエルが悲鳴を上げた。
「み、見えん! 私のブエル兵はどうなった!?」
 叫ぶブエルの顔に生温いものがぶつかる。それは慧が乱れ撃つ衝撃波で吹き飛ばされたブエル兵の残骸であった。ブエルが慌ててまだ温かい残骸を振り払う間に慧は気功を溜め、一気に魔力弾の合間を突き抜ける。残像を掠めた魔力弾が暴発する最中、空中へ舞い上がってフェイントをかける。
 これにブエルは乗ってしまった。
 配下のブエル兵がやられたのを見て、焦ったのかもしれない。
「さあ、届きましたよ貴方の元までッ!」
 慧は出し惜しみしなかった。
 持ちうる最大の力で、叶いうる最善のタイミングで――ここまでの時間を使い練り上げた功夫に聖なる力のせて加える攻撃がブエルを打ち据えた。
「なああッ?!」
 こんなはずではなかった、と悔いたところで遅いのだ。
「ここで終わりですよ。いえ、終わりにしてみせますよ、悪魔ダイモンブエル……!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジジ・クロセル
悪魔ダイモンブエル
ソロモンの鍵とやらを求めているのか
ならお前の傍に居れば――ソロモンに近付けるのか?

分からない
ジジはワスレてしまってる
だからなんにも分からないが
なんだかその名前は懐かしいんだ

だから、ジジはお前を倒すゾ
近付けるかもしれないからな
近付いたってなにも思い出せないかもしれないが
まあやってみたいだけだ

飛び回って敵のブエル兵の攻撃は避けつつ、斬撃を与えよう
高速で飛ぶことが迅速に倒すことには…ならない、か?
でも、情報の収集が目的なら
集めた知識をジジの爪でワスレさせてやろう
そうすれば情報はなにも持って帰れないだろう

アドリブ・連携歓迎だゾ



 ジジ・クロセル(忘却の悪魔・f40744)はブエルに尋ねたいことがあったので、この戦場に来た。至極単純な理由である。たった一言、こう尋ねるだけでいい。
悪魔ダイモンブエル。求めているのはソロモンの鍵とやらか?」
「ん?」
 ブエルはジジを見つめ返す。
「貴方は誰ですか?」
「分からない」
 ジジは素直に答えた。
「だが、その名前は懐かしいんだ」
「名前……」
「そうだ。お前の傍に居れば近づけるのか?」
「なんのことやら」
 ブエルが惚けていようと本当に知らないのだろうと、ジジはブエルを倒すと決めていた。近付ける可能性があるのなら賭けてみよう。もちろん、なにも思い出せないかもしれないが。

 ――まあ、やってみたいだけだ。面白そうだしナ。

「まったく、ちょこまかと! さっさと捕まえろ!」
 ジジがあまりにも高速で飛び回るので、ブエルが業を煮やしたように文句を言った。ジジは幻影を纏い、戦場の空を飛翔する。まるで猛禽みたいだ。黒い靄から突き出す爪がブエル兵に引っかき傷のような斬撃の傷跡を刻み付ける。
「ほら、逃げ場なんてないんだゾ。」
 心がけたのは迅速なる掃討だ。
 こうやって高速で飛べば離れた場所にいる奴だってすぐに倒すことができる。まるでジジは掃除しているみたいだ。そら、どいたどいた。どうせ知識を集めたところでジジの爪にやられたらワスレてしまうのだから、無駄なのだ。
 さっそく忘却したブエル兵が「はて」と小首を傾げる。いかにも、さっきまで何を考えていたのだっけというお顔で。
お持ち帰りテイクアウトはお断り、だ」
 爪の獰猛さに比べたら黒い靄から時折覗くジジの目はよほど無垢だ。からっぽな記憶がそうさせるのかもしれない。もっとも、ジジはそんなものなくたって気にしないのだが。
「ソロモン、ソロモン……やっぱり懐かしい。近付けるかもしれないのならやってみるさ。うん、やってみよう。ジジはやるゾ、手掛かりはソロモン。――Solomon」

大成功 🔵​🔵​🔵​

紫・藍
藍ちゃんくんでっすよー!
ブエル兵さん達をドッカンドッカンステージの下敷きにしている藍ちゃんくんなのでっす!
ステージによるパワーアップで藍ちゃんくんの火力と可愛さもインフレーション!
素早くご退場願えているのでっすがー。
成程なのでっす。
ブエルさん自身は回復に徹することでブエル兵さんの時間を稼いでらっしゃるのでっすね!
ですが、その詠唱、見切らせてもらったのでっしてー。
耳コピ完了!
ブエルさん自身の呪文をかき消すような大声で詠唱するのでっす!
それはそっくりそのままのようでいて、僅かに音程がハズレてたり詠唱を間違えた呪文でっしてー。
釣らせて間違わせちゃうのでっす!
これも一種のハッキングなのでっすよー!



 敵が大多数の場合、紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)の攻撃は相性が良いことが多い。普段数多くのファンを相手にしている藍だから、敵が大多数ならば――こうしてしまえばいいとわかるのだ。
「藍ちゃんくんでっすよー!」
 指先が天を指示した直後、降り注ぐステージがブエル兵をあっという間に押しつぶしてしまった。ひらりと舞台に飛び乗る藍はライトを浴びて輝くような笑顔を浮かべる。
 藍ドルはステージの上でこそ、最も輝く最強のだと証明するかのように。
「~♪」
 最初、ブエルは藍が何をしようとしているのかわからなかったようだ。だから藍がそっくりそのまま同じ呪文を歌うように口にした時には本当に驚いた。
「貴様、まさかそれは……!?」
「ブエルさん自身の呪文をアレンジした呪文でっしてー」
「やめろ! そんな大声で言われたら釣られて……あッ」
 藍が大声で音程や綴りの違う呪文を唱えるので、ブエルはうっかり自分も間違えてしまった。それは即ち、詠唱の中断を意味する。――即ち、回復が途切れるということ。支援を失ったブエル兵は猟兵の攻撃から身を守る術なく数を減らされてゆくのだった。
 まるでハッキングだ。
 そしてこう見えて、それは藍の十八番でもあったので。
「ではでは皆さん、一気に畳みかけていくのでっすよー!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
契約者が倒されたのなら大人しく退けばよかっただろうに、わざわざ出てくるとは……
敵討ちか、それとも別の目的が?
と聞いても答えちゃくれまいが

神刀の封印を解除して、更に創の型【幻煌】を発動
神刀による攻撃範囲や威力はもちろん、神気による身体強化も3倍に強化される

ブエルが発生させた生命否定空間に完全に対応する事はできないが、これである程度は抵抗できる……足りない分は気合いでカバー

斬撃波で前方直線にいる兵を薙ぎ払い、道を作ったらダッシュとジャンプで一気に飛び越えブエルの元へ飛び込み、着地と同時に周囲を薙ぎ払い

後は斬撃波と強化された刀による攻撃で近付いてくる兵を適宜倒しつつ、ブエル本体には直接斬撃を叩き込む



「意外と律儀なのかな?」
 夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は言外に尋ねている。不世出の悪魔召喚士がこのタイミングで召喚するほどの悪魔ダイモンが目的もなくわざわざ姿を現すわけがないのだ。
「大人しく退けばよかっただろうに。敵討ちか、それとも……」
「知ってどうする」
「好奇心だよ」
 果たして鏡介の方も本気なのかどうか口調からは分からない。最初から化かし合いのようなものだ。神刀の封印を解除するのと同時に発動する奥義の名を【幻煌】という。
「ほう!」
 ブエルは興味津々で言った。
「その刀はすごいな。一瞬にして強化を得るとは!」
「これならたとえ生命力を奪われたところで相殺できるだろう?」
 それでも足りなければ気合でカバーしてみせよう。それにしても生命否定空間というのはよく言ったものだ。息をするだけでも非常な体力を消耗する。
 ブラックホールに呑まれたらこういう感覚になるのかもしれないな、と思いながら意識を失わないように手繰り寄せる。ブエル兵を薙ぎ払い、海を割るようにブエルまでの道を作った。

 ――再び埋め尽くされるより早く跳び、駆けろ――!

 神気の加護によって強化された身体はブエル兵を飛び越え、刀を構え直す。目標、ブエル。再び大地を踏んだ時にはもう、刀を薙ぎ払った後だった。
「しまった……!」
 両腕を交差させ、余波を躱そうと試みるブエルを鏡介はひややかな眼差しで見つめる。
「無駄だよ」
 薙ぎの衝撃でブエル兵を振り切り、返す刃をブエル目掛けて叩きつけた。防御の上から斬り下ろす剣閃が甲高い音を立ててブエルを斬り伏せる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天宮・紫苑
アドリブ・連携:可

黯党首魁は倒されているようですが、
召喚された悪魔がまだ残っているのですか。
「さっさと倒して、先に進むといたしましょう」

どの世界の、どのような相手であっても、生きているなら殺せます。
UCを全力で展開、生命力を奪います。
あとはブエル兵を倒しつつ、ブエル本体に向かいます。
「数が多ければ良い、というわけではありませんよ」

今回は速さ重視の殲滅戦です。
相手のUCに防御は意味なさそうですからね。基本は全力で回避です。
回避するためなら多少の怪我は許容範囲です。
多少の怪我ならUCで吸収した生命力で回復出来るでしょうからね。
「全力で行きます」


フィーナ・シェフィールド
アドリブ連携歓迎です。

オーラを纏ったシュッツエンゲルを周囲に展開、盾として攻撃を受け流す結界を形成しつつブエルに向けて突撃します。

「わたしの歌を聴きなさい!」
立ちはだかるブエル兵に対し、破魔の力を込めた歌声をツウィリングス・モーントから増幅して放ち、その存在を浄化・消滅させていきます。
学習される前に速攻で踏み込みましょう。

「ホーリー・ヒール!」
歌声で払ったブエル兵の間隙を縫って一気にブエル本体に接近、【聖なる破魔の一撃】を放ちます。

初撃はギリギリでわざと外し、地面に描いた聖印によってブエル兵召喚の魔法陣と損傷否定詠唱を封印。続けざまに後ろ回し蹴りでブエル本体を攻撃します。
「こっちが本命です!」



 既に黯党首魁こと本田が討伐された後の戦場は秩序を失い、より混沌の色を深めていた。
 悪魔ブエルはブエル兵の好きに暴れさせるつもりのようだ、と天宮・紫苑(人間の魔剣士・f35977)は思った。召喚されたブエル兵が統率を失い、思い思いに暴れている様子を見れば一目瞭然。
「さっさと倒して、先に進むといたしましょう」
「時間との勝負になりますね」
 フィーナ・シェフィールド(天上の演奏家・f22932)は純白のシュッツエンゲルを翼のように組み合わせて自らの周囲に展開することで、四方八方から襲いかかるブエル兵から身を守る盾状の結界を構築した。噛みついた牙は滑らかなシュッツエンゲルの表面を滑るばかりでフィーナに届かない。
 もどかしがるブエル兵がその直後、ぶるりと痙攣するように身を震わせた。絶対零度の凍土に放り出されたかのようにガタガタと震えながら身動きが取れなくなる。
 ……闇だった。
 黒影を纏う紫苑を中心とした暗澹がブエル兵から生命力という生命力を吸い取って冷たい亡骸へと変えたのだ。
「数が多ければ良い、というわけではありませんよ」
 紫苑の言う通りの光景が広がっている。
 いくら数を揃えようが、これではただの糧であった。襲い来るブエルの魔力弾が紫苑を掠め、血が流れようが、養分・・を得た紫苑にとっては怖くない。実際、傷はすぐにふさがった。オーバーサイズの上着の裾をはためかせてブエルまでの距離を詰める。
「止まれ!」
「いいえ、全力で行きます」
 電光石火で攻める紫苑の、黒影の領域がズァア――と這い寄る。標的はブエル。逃すつもりがないのはその迷いのない動きからたやすく感じ取れた。
「ぬ――」
 まずは足元から纏わりつき、脚から腰へ、胸元へ……これが紫苑の全力だ。この先へ至るため、ブエルには退場してもらわねばならないのだ。
「ぐああッ」
 まさか悪魔たる己がより深い闇に捕らわれるなど、ブエルは思いもしなかったのかもしれない。喉元まで闇に覆われ、空気を求めるように両手でもがいた。
「ブエル兵よ、私を助けよ!」
「無駄です」
 毅然と立ち塞がるフィーナの左右でツウィリングス・モーント双子の月がふわりと浮かぶ。すっ、と息を吸い――フィーナは凛と告げた。
「わたしの歌を聴きなさい!」
 スピーカードローンを通したフィーナの歌声は清冽であり、魔を打ち祓う聖性に満ちている。
 ブエル兵はまるで太陽を見た夜の者が灰になるように跡形もなく崩れ落ちた。対処法を学習して編み出す暇など与えない。次々と消滅するブエル兵の合間を縫ってフィーナはついにブエルの元へ。
「ホーリー・ヒール!」
 周辺に浮かぶ魔法陣を砕き、ブエルの詠唱を止めた聖なる踵を今度は後ろ回し蹴りでブエル本体に狙いを絞った。
「こっちが本命です!」
 側頭部を砕かれ、ブエルは壊れた部品を飛び散らせながら斃れた。
 軽やかに着地したフィーナはそれを見届け、微かな息をついて勝利を受け止める。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年05月17日


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト