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獣人世界大戦③〜バックアタック=ムーヴ

#獣人戦線 #獣人世界大戦 #第一戦線 #ゾルダートグラード


「ゆくのだ、キャンサー・ワゴン!!」
 あらゆる地形、あらゆる天候における適応性をクリアしたパンツァーキャバリアが列を為してロシア西部の大都市モスクワを攻め立てる。
「祖国の勝利のため、ゾルダートグラード軍を蹴散らすのだ!!」
 たった今、ゾルダートグラード軍とワルシャワ条約機構軍が正面から大激突しようとしていた。

「皆さま、ワルシャワ条約機構軍の背中がお留守ですの!」
 黒弗・シューニャ(零・f23640)は大真面目に言った。
 獣人戦線全土を巻き込んだ世界大戦は、今まさに戦いの火蓋を切って落とされたのだ。

「背に腹は代えられないといいますけれど、その背後を突いて強襲を仕掛けるのが今回の作戦なのですわ。ワルシャワ条約機構軍のパンツァーキャバリアは大きな街道を縦列走行で進み、ゾルダートグラード軍との最前線に合流しようとしておりますの。まさか、この状態で自分たちの背後から別の勢力が襲って来るとは夢にも思ってもいないはずですわ!」
 両軍は互いに大激突しており、どちらも目の前の敵との戦闘に夢中。他への警戒はおろそかになっている。
 そこへ奇襲を仕掛け、出来る限り多くの敵を撃破する。うまくいけば、オブリビオンの戦力低下を狙っていけるはず。
「同時にゾルダートグラード軍への攻撃も行われておりますので、これが成功したら両方の勢力に大打撃を与えられるのは間違いありませんわ。どうぞ皆さまのお力を存分に奮ってくださいませ……!」


ツヅキ
 OP公開直後よりプレイング募集しています。
 こちらに届いたものから順次リプレイをお返しする予定です。

●第1章
 現在、ロシア西部の大都市であるモスクワでゾルダートグラード軍とワルシャワ条約機構軍が激突しています。このシナリオでは、ワルシャワ条約機構側の後背をついて奇襲をかけ、敵軍の戦力を削ることが目的です。

●プレイングボーナス
 敵の背後を突いて強襲を仕掛ける。

 詳細はOPをご参照ください。
 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『キャンサー・ワゴン』

POW   :    シザ―ハンド・アタック
単純で重い【障害撤去用アーム】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    キャンサー・ストンプ
【装甲付き多脚による踏みつけ】で近接攻撃する。低威力だが、対象が近接範囲から離脱するまで何度でも連続攻撃できる。
WIZ   :    緊急射撃戦闘
【収容している兵員】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【主砲塔、固定機銃、兵員の装備する小銃】で攻撃する。
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ルイナ・ラヴ
傾国参戦

みなさんよろしくお願いします
今回はクロムさんに作戦指揮を一任された以上無様は晒せません
ユイナさんは敵を撹乱して下さい、不意討ちも立派な戦術です
恐慌の渦に呑まれた敵に朱鳥さんは追い討ちをかけて下さい
恐慌による混乱からの毒ガスとは、思ったより地獄絵図です
しかし傾国に情けは無用、我等は猟兵、ならばその役目を全うするのみ
今観よ、座して称えよ、我が一族の大魔術を
この戦場に吹きすさぶ自然現象と我が一族の魔術を合わせて、冷雹の大津波を!
大地と空とこの死地に絆の縁は最早ない!


ユイナ・ナナス
傾国参戦

嗚呼、爆発と砲撃の音が調度良い具合混じり合って製作意欲を掻き立てますねぇ
ではわたしもそろそろ役目を果たしましょうか?
泣き叫ぶのが好き、悲鳴も大好き
描かれた狂気と恐慌は混じり合って全ての無機物を渦に変えて行く
戦場は大混乱、狂気と恐慌の渦に呑まれた兵士達が正気を失って悶え狂う
嗚呼、毒の息吹きが大地を曇らす、空から吹雪く自然はこの死地に縁をほどく
果たされた使命、果たせなかった者達も
今は等しく、きみに握手を送ろう


山岡・朱鳥
傾国参戦

今回はクロムからの指示だし、貴女の指揮の腕前を見せてもらうわ
狂気と恐慌の渦に呑まれた戦場は大混乱ね、追撃しろと云うのなら更なる苛烈な追撃を魅せましょう
蠢き喰らってもう遅い
世界蛇は顕現した、小さな地表《ほし》を見下ろしながら、悪意を塗して舌が鳴る、さぁ誰から呑み込んでやろう
かつて雷神をも打ち倒したこの猛毒の息吹きは、広い戦場の隅まで吹きかけられた
兵士達を呑み込みたかったけど、巻き込まれるわね
大魔術で混沌の戦場を一掃かぁ、でもまあ満足かな?
だってこの戦争はまだ始まったばかり、まだまだ暴れるチャンスはあるもの
私は鬼の山岡、戦を求めるオニなのだから



「今回はクロムからの指示だもの、貴女の指揮の腕前を見せてもらえるのが楽しみだわ」
 山岡・朱鳥(呪われた鬼の血・f41465)の期待に応えるように、今回の指示を一任されたルイナ・ラヴ(戦う魔術研究者・f38750)は真剣な表情で頷くのだった。
「みなさんよろしくお願いします。無様なんて晒せませんよね……! ユイナさん、敵の攪乱を! 追い討ちは朱鳥さんにお願いします!」
「了解しました」
 ユイナ・ナナス(多重人格者の死霊術士・f41443)はうっとりと目を細める。爆発と砲撃の音が丁度よく混ざり合った時の、心地よい制作意識の高揚感と言ったらない。
「わたしのお役目、とっても理解しましたよ」
 ――泣いて、叫んで、狂って。
 突如、背後より襲いかかる恐慌の渦嵐がキャンサー・ワゴンに襲いかかった。乗組員の上げる悲鳴がますます心地よい。
「大混乱ですね」
 悶え苦しむ兵士を見つめ、ユイナは無邪気に微笑むのだった。「嗚呼」とため息がこぼれる。毒の息吹が大地を曇らせ、空から吹雪く自然が死地に緑をほどくさまを、目に焼き付けて。
 ルイナの指示を受けた朱鳥の前に1体の蛇が現れたのはその時だった。
 世界蛇、という。
 ちろりと舌を出して牙の先から毒を滴り落とすもの。とても禍々しく、悪意に満ちた……人々の想像をはるかに超えた次元にすまうもの。
「追撃しろ、ね。――蠢き喰らっても遅いのよ」
 小さな地表ほしを見下ろし、悪意を塗して舌を鳴らして。さぁ誰から呑み込んでやろう。それはかつて、雷神をも打ち倒した猛毒の息吹である。
 逃げ場などどこにある?
 広い戦場の隅まで吹きかける、世界蛇からは誰も逃れられない。
「私が言うのもなんですが、恐慌による混乱からの毒ガスというのは少々……いえ結構な地獄絵図ですね」
 だが、情けは無用だ。
「我らは猟兵、ゆえにその役目を全うするのみ!」
 ルイナは唱える。
 一族の大魔術を顕現するために。
「今観よ、座して称えよ、大地と空とこの死地に絆の縁は最早ない!」
 それは、禁忌の大魔術だった。
 属性と自然現象が合成される時、災害が戦場を呑み込んで全てを押し流す。誰も抗えない。自然の災禍ほど恐ろしいものは無いのだから。
「おやおや、大魔術で混沌の戦場を一掃かぁ」
 最後のいいところをもっていかれた朱鳥は、まだ戦い足りないように言ったのだった。
「でもまあ満足かな? まだ始まったばかりだもの。暴れるチャンスはこれからもたくさんあるでしょう」
 なにしろ、と笑う。
 ちょっと凄みのある笑顔だった。
 人外の、この世の者とは思えない……日の下よりも夜の闇の方がはるかに似合う。そんな微笑み。
「私は鬼の山岡、戦を求めるオニなのだから」
 まるで黙示録のような光景を見つめ、ユイナが歌うようにつぶやいた。
「果たされた使命、果たせなかった者たち……」
 す、と片手を伸ばして。
 目を閉じる。
「今は等しく、きみに握手を送ろう」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

紫・藍
(藍ちゃんくんでっすよー!
こっそりこそこそ藍ちゃんくんなのでっす!
藍ちゃんくんが黙ってるということは、もはや説明不要でしょう!
ブラックホールなのでっす!
後ろから一体ずつ吸い込んでっちゃうのでっす!
目立たないよう少しずつなら、ゾルダートグラード軍に意識が向いているワルシャワ軍はすぐには気付かないかと。
高速移動もできるので、バレないよう移動しちゃうのでっす!
流石におかしいと騒ぎになる頃に、演技で声色を幾つも変えて「まさかゾルダートの新兵器か!」「あいつら許せねえ!」的に扇動してなすりつけちゃいましょう!
気付かれたところで、連続攻撃も何も、ブラホから離脱しなければならないのは向こうですがねー!)



「藍ちゃんくんでっすよー!」
 こっそりこそこそする紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)という珍しい光景が意味するのはただ一つ、そう、――ブラックホール。
 相手の背後がお留守なら、後ろから近づいて一体ずつ吸い込んでいっちゃえばいいじゃないか。できるだけ目立たないように、少しずつ。

 キャンサー・ワゴンは気付いていない。
 乗組員は全員、ゾルダートグラード軍に意識が向いているからだ。我らワルシャワ軍は彼奴等を殲滅し、国土を乗っ取ってやるのだとその背中が言っているかのようだった。
 藍は可及的速やかに作戦行動を行った。
 とにかく速さが最優先だ。
 実は高速移動も可能なのだぞ、と。
 もちろんバレないように細心の注意を騒ぎつつ――それでも気づかれたら、その時が作戦開始の合図だ。
「ん?」
 違和感に振り返った兵士の耳に演技で声色を変えた藍の叫びが届いた。
「まさかゾルダートの新兵器か!」
「なに!?」
「あいつら許せねえ!」
「くそッ、何が――うわあ!!」
 藍はぺろりと舌を出した。
 敵に罪をなすりつけ、ブラックホールで一網打尽。連続攻撃? それは暗黒から逃げられたら考えてるべきことでしょうがねー!

大成功 🔵​🔵​🔵​

アスカ・ユークレース
背後から、奇襲。スナイパーたる私向けの任務ですね、久しぶりの肩慣らしにはちょうどいいでしょう

地形を利用して物陰に潜みつつ選択UCにて攻撃
機械相手に有効な毒……【腐食】でしょうか?
三分の間に出来るだけ多く破壊しましょう
出来ればエンジン等の心臓部分を一発破壊したいですね

攻撃場所の特定を避けるためにも場所を変えながら撃ちましょう

時折別の場所に設置したClusterからの自動射撃で敵の注意を反らす騙し討ちも交えつつ

相手UCで地形破壊される前にさっさと退避が狙撃の基本ですよね

どのみち三分過ぎれば攻撃手段は失われますしね

アドリブ連携歓迎



 スナイパーに必要なもの――チャンスを待つ忍耐力となにより狙撃地点の選定だろう。アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)は最適な物陰を選び、毒を仕込んだ弾丸を――それも機械を腐食させるためにもっとも有効なものを、三分にも及ぶ時間中、圧倒的な数でもって敵群に叩き込んだのだ。

「なッ――背後から急襲!!」
「しまった!?」

 エンジンを撃ち抜かれた機体が爆発炎上する。
 アスカはタイミングを見て攻撃を切り上げ、別の場所に移動した。攻撃場所の特定を避けるためだ。途中でClusterを設置しておけば、自動射撃を使った囮作戦も準備完了。
 アスカ本人とClusterによる同時的多発攻撃によって、相手は攻撃場所を特定しての反撃も難しくなるに違いない。
「騙し討ちなら得意なのですよ」
 案の定、敵は自動射撃に惑わされアスカの発見に時間がかかっていた。半壊したキャンサー・ワゴンがゆっくりと起き上がり、アームが持ち上がる。周辺地形そのものごと、狙撃者こちらを潰すつもりか。
「そろそろ退き時ですか」
 アスカの判断は早かった。
 3分が過ぎる頃、いつの間にか銃声は止み、狙撃者を見つける事はできなかった。後に大量のキャンサー・ワゴンの残骸だけを残して。

大成功 🔵​🔵​🔵​

寺内・美月
アドリブ・連携歓迎(15・11/01/01+1)
・美月は別世界にある司令部より全軍を指揮統制し、細部指揮は現地亡霊司令官に示させる
・動員の根拠として〖霊軍統帥杖〗の効力を発動、別表に示す実働部隊を展開する
・第15戦車軍団及び発動UCにより増強された第11自動車化歩兵軍団を基幹とする第1作戦機動群は、モスクワ周辺に展開する敵機械化部隊に対し攻撃、猟兵と共闘しこれを撃破する
・敵正面部隊の特性上装甲車両が主体と思われるため、第15戦車軍団と近接対戦車装備を増強した第11軍団の共同攻撃によりこれを撃破する。基本は戦車部隊が駆逐するも、敵随伴歩兵の下車時は此方も歩兵を展開、戦車隊と共同し戦闘を行う



 ……第15戦車軍団発進せよ。
 作戦は第11自動車化歩兵軍団と合同で行われる。
 呼称、第1作戦機動群。
 モスクワ周辺に展開する敵機械化部隊に対して攻撃せよ。

 寺内・美月(霊軍統べし黒衣学生服の帥・f02790)によって召喚された亡霊兵団は縦列をなして進軍するキャンサー・ワゴンの後背から容赦のない攻撃を浴びせかけた。
 まずは戦車軍団が主砲を浴びせ、こちらに反応される前にできるだけ多大な攻撃を与える。そうやって敵の意識を戦車軍団に引き付け、破壊された機体から兵士が逃げ出したところを歩兵軍団が仕留める。連携のとれた共同攻撃に翻弄されたワルシャワ条約軍はあっという間に足並みを乱した。
「くっ、猟兵の襲撃か!?」
 ようやく気が付いたところで、既に見せてしまった隙はなかったことにはできない。軍隊は統率されてこその軍隊である。それを知らない兵士でもなかろうに、混乱を正さずに反射的な反撃を繰り返したところでこちらの有利は揺らがない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
美味しそうな敵がいるなら爆撃しなきゃ

せっかくの戦場…爆発の華を添えねば…無作法というものでござる…【航空機召喚Ju87】!やっぱやるなら爆撃機でござるよね!
高度を取って縦隊の最後尾まで飛びますぞ!陸戦やってるなら大体注目は正面に向くでござるからな、空までは中々見れないから簡単に攻撃位置につけるはずでござるよ

轟音鳴らしながら急降下爆撃!まず最後尾を爆撃、次に流れで先頭を爆撃でござるよ!
こうする事で撃破された車両に挟まれた真ん中の奴らは残骸で移動に支障が出るんでござるよ
撤去アームで破壊しようがそんな事してる間に拙者が再攻撃し残骸を作る…つまり全部すりつぶされるまで延々爆撃されるんだなこれが



 エドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)の武器を知っているか?
 ――そう、今回は『Ju87』だ。

 縦列で走行するキャンサー・ワゴンの頭上へ迫る爆撃機の影。はっとして見上げた視界に落ちて来るシュトゥーカの爆撃が火の海をもたらす。
「フゥーハハハ! 容赦なき爆撃でござるよ」
 高度を保ったまま縦隊の最後尾に憑りついたエドゥアルトは敵が真正面を向いているのをよいことに好き放題暴れた。
 轟音が鳴り響き、機首を下げて急降下開始――最初に狙われた最後尾のキャンサー・ワゴンが直撃炎上。エドゥアルドはそのまま真ん中を残して次に先頭を狙った。その意味をすぐに彼らは思い知ることになる。
「うッ……」
 渋滞だ。
 先頭の足が止まってしまったため、進軍が強制的に停止。最後尾にも最初にやられた残骸があるのでバックもできない。
「しまった!」
「お、撤去アームで退かすおつもりで? 間に合わんでござるよ」
 そんなことをしている間に、エドゥアルドは残骸の山を築き上げた。順番にすり潰していけば最後に残るのはお前たちの亡骸。ここは墓場だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年05月05日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト