獣人世界大戦⑦〜デストラップダンジョンで迎え撃て!
香港のサイバー城塞『九龍城』。いかなる超大国の領有下にもないこの都市がヘビのように大地をのたうち進む「サイバードラゴンシティ」と化し、うねりながら中国大陸部へと進撃を始めたらしい。
何が起きているのかは分からないがこれはチャンス、九龍城に集うアウトローの獣人達と共に、人民租界軍を殲滅に向かおう。
「まあ、そう簡単にはいかないんですが……」
趙・藍樹(圈养的牡丹・f40094)は小さく苦笑いを浮かべ、首を振る。
「進撃する九龍城を止めるべく、その内部へ多数の「人民租界のオブリビオン」が攻め入ろうとしてきます。それらを、止めなければなりません……その方法ですが」
九龍城内部は住民の獣人達によって散々改造され尽くした「自動変形し続けるサイバーパンクダンジョン」と化している。そこに敢えて敵を引き入れ、仕掛けに巻き込んで一網打尽にしてしまえば良いのだ。
「今回敵が侵入するのは、比較的大きな通りのある一画ですね。その通りには、大きめの落とし穴があるようです……一部隊が綺麗に落とせるような」
アウトローたちと協力し、落とし穴の辺りで足止めをかける事が出来れば、落とし穴へと落とせるだろう。落とし穴の底には兵を倒せる位のレーザー兵器が設置されているようだし、多少生き残ったとしても落としてしまえば攻撃もし放題。
「アウトローさん達は、張り切って準備してらっしゃるみたいですねえ」
足止めを猟兵が担当さえすれば、後は任せておいても大丈夫だろう。
「では、道を開きます。御武運を――あの世界の名も無き方々の為にも」
真空。
見て頂き有難う御座います、真空。(まそら)です。
落とし穴とかそういうギミックは好きです。難しいのは思いつきませんが。
プレイングボーナスは【九龍城のサイバートラップに敵を巻き込む】です。
1章完結戦争シナリオのため、公開後即受付し、少数採用となるかと思われます。
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称も)とID】のご記入お願い致します。
今回のシナリオの構成上、大人数は厳しいかと思います。
皆様の参加、心よりお待ちしております。
第1章 集団戦
『突撃歩兵』
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POW : グラナーテ!
【対人柄付手榴弾、対戦車集束手榴弾、火炎瓶】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : アタッケ!
【銃剣による刺突】【自身の爪や塹壕スコップによる斬撃】【取っ組み合いからの殴り合い】で攻撃し、ひとつでもダメージを与えれば再攻撃できる(何度でも可/対象変更も可)。
WIZ : アングリフ!
【着剣した騎兵銃を撃ちながら銃剣突撃による】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【砲兵隊による迎撃を阻害する突撃支援砲撃】の協力があれば威力が倍増する。
👑11
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フォー・トラン
ユーベルコード【化術“変身”】でフクロウへと姿を変えて天井すれすれを素早く飛び、落とし穴の設置されている床から敵部隊の注意をそらす。
それがあたしの作戦だ。
ついでに時々敵部隊の真っ只中へ急降下して「電撃」をまとった鉤爪で引っ掻いて嫌がらせをしておこう。
敵が同士討ちを避けるために慎重に立ち回ってくれたら儲けもの。
それだけトラップへ対処するための集中力を削ぐことになるのだから。
上手く足止め役をこなせたら、その時こそアウトローの出番だ。
今だ、きょうだい! やっちまえ!
普段ならどこか怪しい雰囲気の漂う九龍城の中通り。
今は何処か騒然としていて、あちこちから感じる人の気配も、何だか慌ただしい。
ひょい、と顔をのぞかせたフォー・トラン(精霊術士・f12608)、すぐにアウトローの一人を捕まえ作戦相談。確認を終えたフォーは化術“変身”を使い梟へと変じてひらりと舞い上がる。
暫くして、駆け込んでくる人民租界軍――突撃歩兵の一部隊。
「床を見られたら気付かれるかもしれないなあ」
天井すれすれを飛ぶフォーだったが、自分の方に引き付けるために狙いを定めたのは、部隊の真ん中あたり。鉤爪に電撃を纏わせ、更新している兵隊の顔面を、思い切りひっかいては飛び上がる。
『いてぇ!』
『何だあれ……くそ、届かないぞ!!!』
振り回される銃剣やスコップを避けて、再び天井近くへ。煽るようにひらひらと飛び回ると銃弾が飛んでくるが、近くの建物を利用しあっさりと避ける。
じわじわと、部隊が落とし穴の中心へ移動するように移動しつつ、銃弾を避けながら時折攻撃を加えてまた上へ。フォーが飛び回る分、トラップへ対処するための集中力を削ぐことになるのだから。
何度か降下しての攻撃を叩きこむと、同士討ちを避けるためか無駄な攻撃をせずに様子を見る様になってきた。ここは屋内、跳弾を避ける意味もあるのだろう。
そろそろ良い頃合いだろうか、近くの建物を見ると合図役のアウトローが手を振っている。
今しかない。
「今だ、きょうだい! やっちまえ!」
フォーの声に合わせて、床が抜ける。すぽんと綺麗に道に居た部隊の姿が消えた。そして、下から悲鳴と銃声、金属音が盛大に鳴り響き――暫くして、それも無くなる。
作戦成功、フォーはアウトローとハイタッチを交わし、次の戦いへ向けて飛び去って行った。
大成功
🔵🔵🔵
レニー・リー
好呀。皆で協力して、敵を一網打尽だね
どうやって落とし穴まで釣り出そうかなー
敵の様子を伺った感じだと、飛べたりはしないみたいだね
よし。おれ、行ってくるよ
皆は隠れて準備していて
敵の前に飛び出して
【太陽気功】発動
注目を集めつつも、敵を怯ませることで
咄嗟の反撃を防ぐ意図だよ
そして、併用するのは【午の形】
敵とある程度の距離を保ちつつ
落とし穴付近まで逃げて、引き付けて…
皆、今だよ!やっちゃって!
おれ自身は巻き込まれないように
『ジャンプ』からの
敵の頭を踏みつけて退避
そのまま敵群の背後に回り込むよ
まだ残ってる敵がいるようなら
駄目押しに『功夫』を叩き込んで
一人残らず落とし穴に突き落とすね
「
好呀。皆で協力して、敵を一網打尽だね」
こちらへと向かってくる敵の部隊を、アウトロー達と共に隠れて眺めるレニー・リー(眠れる獅子兎・f43295)。
中華街で生まれた彼にとっては、この辺りは多少荒んでいるとはいえ馴染んだ空気、アウトロー達とも既に旧知の仲の様に親しくなっている。
「どうやって落とし穴まで釣り出そうかなー。飛べたりはしないみたいだね」
よし、と立ち上がるとレニーは隠れ場所を抜け出した。
「よし。おれ、行ってくるよ。皆は隠れて準備していて」
落とし穴の準備は任せ、敵の前に飛び出すレニー。
「おれを見ろ!」
一気に気を練り上げ、放出する事で全身から眩い光を放つ。敵が現れた事でとっさに銃を構えていた前方の兵士はまともに喰らって、目を抑え苦しんでいるようだ。
「よし、今だ! 馬の如く……『風檣陣馬』!」
馬を模した闘気を身に纏い、靡く鬣は金に輝く彗星の如く。残像が見えるほどに速度を上げて、部隊を混乱させつつも落とし穴のある通りまで誘導していく。銃弾すら避けきれる回避力で、一つの傷すら負わないままにアウトロー達が待つ通りまで辿り着いた。
建物の陰に、合図を待つアウトロー達が見える。
「皆、今だよ!やっちゃって!」
レニーの声に合わせて、道が消える。叫んだ当人は落ちていく兵士の頭を踏み台にして、落とし穴と部隊を飛び越し一気に背後側へ。
最後列の僅かに残った敵兵を、動揺が消えぬうちに功夫で叩き落す。落とし穴の中からは攻撃音や悲鳴、どたばたとした音が響いていたが――次第にそれも消えていった。
「やったね、皆!」
ばたん、と落とし穴が閉じてしまえば元通り。静けさの戻った通りに、喜び合うレニーとアウトロー達の声が響いていた。
大成功
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紫・藍
藍ちゃんくんでっすよー!
藍ちゃんくんのドームでアウトローの皆様をお守りするのでっす!
防御アップと治癒により超耐久を得た皆様は実質一方的に攻撃し放題!
歩兵さん達には溜まったものではないかと!
唯一ドームに守られていない藍ちゃんくんをまずは狙って、ドームを解除させようとするでしょうがー。
狙いがわかっていればおびき寄せるのも簡単なのでっす!
オーラ防御で耐えながらも、落とし穴の方におびき寄せるのでっす!
これも一種の地形の利用なのでっすよー!
アウトローの皆様、ドーム外に出ないよう気をつけて!
ですが敢えてちょっと出てすぐ引っ込むのもおびき寄せるのにはありかと!
穴に落とした後は皆様にお任せするのでっす!
「藍ちゃんくんでっすよー!」
紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)は落とし穴を前に、いつもの調子でポーズを決める。
「藍ちゃんくんの力で、皆様をお守りするのでっす! なので、全力で行っちゃいましょー!」
専用カスタマイズされたマイクを構え、手を掲げる。背後には投擲できるような武器をそれぞれ構えたアウトローの皆さん。
通りの向こうから兵隊たちがこちらに迫ってくるが、焦ることなくしっかりと前を見て猟兵としての力を展開する。
「藍ちゃんくんでっすよー! 皆々様、ご心配なく! 藍ちゃんくんのライブを楽しんでくださいなのでっす!」
藍ちゃんくんを起点として、ぶわりと魔力のドームが立ち上がった。背後にいるアウトロー達を包み、何物も通さぬ壁となる。
「防御アップと治癒により超耐久を得た皆様は実質一方的に攻撃し放題! やっちゃって下さい!」
藍ちゃんくんがひらりと身を翻すと、背後から石やら爆竹やら、銃弾や手りゅう弾が敵の部隊へと降り注ぐ。
敵からも手りゅう弾に火炎瓶が降ってくるが、、ドームに守られているアウトロー達には全く攻撃は当たらず、藍ちゃんくんは最善に立っているにもかかわらず歌声でオーラ防御を張り、その身を守り続けていた。
「アウトローの皆様、ドーム外に出ないよう気をつけて! ですが敢えてちょっと出てすぐ引っ込むのもおびき寄せるのにはありかと!」
『おうよ!!!』
遠距離攻撃が利かないと見るや、押し寄せてくる敵部隊。適宜威嚇攻撃を繰り返しつつゆっくりと落とし穴のある通りへと誘導していく。
じわじわと、アウトロー達を下げ藍ちゃんくんだけが敵の部隊の前に立っているが、焦りを見せている敵部隊は気付いていない。
「ではー、そろそろショーダウンでっす!!!」
藍ちゃんくんがぴょんと後ろに飛び下がった瞬間、地面が大きく口を開け敵部隊を飲み込んだ。
落とし穴の中から銃弾や投擲武器が飛び出してくるが、だんだんと数が減り、暫くすると音が消えて。ゆっくりと、道の蓋が閉まり、元の姿へと戻った。
「お仕事完了でっす!」
ドームを消し力を抜いた藍ちゃんくんの元へ、すっかりファンとなったアウトローの皆さんが集まり、勝鬨を上げたのだった。
大成功
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メリヲ・テフルヴイ
なるほどなるほど、その落とし穴に敵をハメるように戦えれば効率良く敵を倒していけるってワケだね。
よし、やってみようか!
現地のアウトローの人達に協力要請、落とし穴のある場所を教えてもらう。
後は周囲を偵察して敵を探し、遭遇次第応戦しつつ後退、落とし穴の位置まで誘導。罠とバレないように少しずつ後退していく。
穴の上まで誘導したら、予め待ち伏せて貰ってたアウトローさん達と反撃に出るよ。
ボクも理尽ノ駆引を発動、高速&視認困難な剣閃を放って攻撃。
これで敵を倒すというよりは、落とし穴の作動までの足止めと時間稼ぎが主目的。
そのまま落ちちゃってねー♪
「なるほどなるほど、その落とし穴に敵をハメるように戦えれば効率良く敵を倒していけるってワケだね」
アウトロー達の説明を受けたメリヲ・テフルヴイ(フリヰダムスヲウド・f22520)は、すぐに動き出す。
落とし穴の場所を確認し、周囲身を隠せそうな建物などもチェック。誘導は自分が行いアウトロー達には落とし穴近くで待機してもらう事にして、作戦決行。
「よし、やってみようか!」
落とし穴を中心として円を描くように偵察、敵の突撃歩兵部隊を視認できたら、物陰から端の方の一人を攻撃しすぐに離脱を繰り返す。
時折姿を見せる事で罠のある方へと部隊ごと引っ張って移動、何回か繰り返しているうちにメリヲはそれなりの数の兵を誘導する事に成功していた。
穴近くまでくれば、アウトロー達も攻撃に加わる。銃を打ち込んでみたり、催涙弾や石を投げこんだりとわりとやりたい放題の攻撃に兵達も戸惑っているようで反撃は上手くいっていない様子。
「この場でキミを生かせるのも殺せるのもボク次第……なんてね♪」
手に一本ずつ携えた「栄旺主」及び「憎苦主」を構える。思い切り横に振りぬくと、赤と青の光の剣閃が敵部隊の先頭の兵を切り裂いた。
理尽ノ駆引――放たれた剣閃は自在に動き回り、敵兵を追い詰める。一か所に集め、はみ出したものを切りつけ……動きを止める。
そして、落とし穴が口を開いた。
「そのまま落ちちゃってねー♪」
通りの中心部が綺麗に姿を消し、一気に集められた兵士達が穴の中へと消えていく。
そして穴の中から聞こえる攻撃音と悲鳴、金属のこすれる音と何かが倒れるような音。メリヲが念のため剣閃を向かわせ、未だ動くものを殲滅するとゆっくりと道が元の姿へと戻っていった。
「終わり、だね」
メリヲが剣を収めると、アウトロー達も動きを止め。次の瞬間、九龍城に歓声が響き渡った。
大成功
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ロビ・シートン
ううむ、狼獣人の兵卒か。
ならば、我はそのまま四足で駆け抜けよう。
UC使用してからな。
そして、ここぞとばかりに罠のある所に行ったら、一気に走ろう。
止まれば、壁が動いて連中を押しつぶす。そういう罠だ。
我は加速して切り抜けよう。
「ううむ、狼獣人の兵卒か」
ロビ・シートン(狼王・f18227)からすれば、近しくて遠い存在の敵。狼は守る対象となるが、この場合は話が別だ。どうやって立ち向かうかと考えて。
「ならば、我はそのまま四足で駆け抜けよう」
辺りを偵察し、見つけた突撃歩兵の部隊の前を駆け抜け、落とし穴の方へとおびき寄せる。スコップや銃剣による攻撃は加速して逃げ切り、咥えたダガーで足の剣を切って動きを止め、手を切り裂いて武器を落とさせる。苛立たせ、冷静さを欠くような行動を繰り返せば敵は思った通りに誘いに乗ってきた。
「まだ向こうか」
足を止めず、何度も軽い攻撃を加えてはアウトロー達の待つ通りへと近付いていく。予定の場所はあの角を曲がれば、すぐ。
そして、大きな通り――目指す場所へと着くと、ロビは真ん中を一気に駆け抜ける。追いかけるように突入してきた部隊が、通りの中心へと差し掛かり……全員が踏み込んだん瞬間道が、消失した。
一気に穴の中へと落ち、悲鳴と困惑の声が上がり――その声が、一気に悲鳴へと変わる。穴の中に仕掛けられていたレーザー兵器が作動したのだろう。
暫く銃声や様々な音は続いて、そのうちに道が元のように閉まり……やがて何の音もしなくなった。
戦いを終えて集まってきたアウトロー達と共に、勝利の声を上げる。
九龍城の淀んだ空気の中、そこだけが鮮やかな色を持っているようだった。
大成功
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