【サポート優先】現累ねの城
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
森――呪いの夜、藁人形に釘を打つ音が聞こえてくるような。
城――匂やかな淡江の花が咲き乱れる、幻の罠。
「アヤカシエンパイアの森の奥に妖が拠点を築いているという情報がわかった」
サク・スミノエ(花屑・f02236)の説明によれば、拠点は城のようなものだという。周辺は暗い森に囲まれ、侵入者を許さない。
「呪いだな。木々に打ち付けられた藁人形の発する瘴気が侵入者の精神を蝕み、その先へ進めないように罠を張っているという状況だ。手段は問わない。なんらかの方法でこの森を突破し、妖が築いた拠点が大きくなる前に排除する。それが依頼の目的だ」
……現場の森には不気味な霧がかかり、昼でも薄暗く、邪悪な気配に満ちている。
できるだけ長居はしない方がよさそうだ。
猟兵といえども、長時間にわたって呪いに晒されたら無事ではすまないかもしれない。
「城はまだ未完成だが、既に妖の大軍勢が終結し始めている。森を抜けた後は集まった妖の大勢を蹴散らさねばならない」
そして軍勢を束ねるひときわ強大な妖を討伐できれば平穏が取り戻される。今やらねば妖の軍勢はさらに数を増して手のつけられない大拠点となる可能性が高い。
「そうなる前に叩いておきたい、というのが本音だな。頼めるだろうか? なにしろ敵の拠点に攻め込むことになるのだから危険なのは間違いない。どうか十分に気を付けてくれ」
ツヅキ
各章のはじめに断章が入ります。
冒険→集団戦→ボス戦の順番に進みます。
まずは丑の刻の森を抜け、妖が築いた城を目指しましょう。
城を支配する強大な力を持った妖を討伐できれば、妖の一大拠点となる可能性を持った場所をひとつ潰せたことになります。
第1章 冒険
『丑の刻の森』
|
POW : 自分の肉体を信じて突き進む。
SPD : 呪いに侵される前に突破。
WIZ : 呪いを跳ね返す。
|
……聴こえる。
怨嗟の声、悔恨の嘆き、道連れを望む呪詛……藁人形に釘を打ち込むごと、一掃強く深くなってゆくようだ。猟兵さえも呑み込もうとする呪いの森は昼でも薄暗い山奥に存在する。
来い、新たな生贄よ、来いと誘う。
ゆくか?
引き返すならまだ間に合うが、果たして。
武富・昇永
({早馬・餓狼黒鹿毛}に跨り森を駆け抜ける)
随分と邪気がたまっているな。たしかに長居は禁物だ
薄暗く足元も見えずらい…が餓狼黒鹿毛にはさして問題はないようだ
しかし倒木などは面倒だからどかしておかんとな
({伏竹弓・勲功必中撃抜弓}で倒木を射貫き霊気を爆発させて進路上からどかす)
これでよし!後は念のため【陰陽道・呪疫災禍反転の術】をかけて
呪詛返しを行っておくとしよう
この程度の妨害で我ら平安貴族の足止めができるなどと思っていたのだろうか?妖どもは
我らを誘う罠でもなければとんだ間抜けの集団だな!
いずれにせよ妖が大勢集結していると聞く
まさに勲功の稼ぎ時!駆け抜けるぞ餓狼黒鹿毛!
武富・昇永(昇鯉・f42970)の愛馬がまず、異変を察した。普通の馬ならば恐怖で進めなくなるだろうが、餓狼黒鹿毛はむしろ自らハミを取って走る。
「お前も面妖な気配を感じたか、餓狼黒鹿毛」
くすりと、昇永の唇から笑みがこぼれた。
呪いの森を抜けた先に、妖の巣くう拠点が築かれようとしている――話に聞いた通り、恐ろしいほどの邪気が昇永と餓狼黒鹿毛を出迎えた。足元さえ霞むほどの薄暗さは単に日の光が届かぬのみならず、この邪気が発する瘴気が原因らしい。
「急ごう、長居は禁物だ」
立ち止まるのも回り込むのも面倒だと言わんばかり、昇永は引き絞った霊矢で道を阻む倒木を射抜いた。
爆ぜ飛ぶ木片を掲げた狩衣の袖で払い、陰陽術を行使する。
「――……」
素早く呪文を口ずさむ。
生み出す結界が呪詛を塗り替えるように反転する。
――さあ、道を開けよ。
――俺はこの先に用事がある!
呪詛返しの瞬間、昇永は勢いよく手綱を扱いた。
ぐん、と速度を増した餓狼黒鹿毛が一気に森を突破する。
「この程度の妨害で平安貴族の足止めができるなどと思ったのなら片腹痛い。我らを誘う罠のつもりならいざ知らず、随分と舐められたものだな」
だとすれば、とんだ間抜けの集団に違いない。
勲功の稼ぎ時だぞ、と相棒の耳元に囁いて。少しずつ呪詛が薄まる。出口が近いのだ、光が差してきた。眩しさにも怯まず、前を見据え。
「あそこが出口だ、駆け抜けろ餓狼黒鹿毛!」
大成功
🔵🔵🔵
諏訪野・啓太郎(サポート)
『唯のろくでなしの旅烏ですよ。』
スペースノイドのスターライダー×電脳魔術士、33歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、負傷した仲間には「元気に(俺、~くん、~さん、だね、だよ、~かい?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「へぇ、呪いの森ねえ……」
宇宙バイクに跨った諏訪野・啓太郎(さすらいのライダー・f20403)はヘルメットを装着してエンジンをかける。慣れたエンジン音と振動がバイクを伝わって啓太郎に届いた。
通常、宇宙空間を移動するのに適した乗り物だが、今は森を走破するのにもっとも相応しい形状へと変形する。
「呪詛が効く前に最高速度で駆け抜ける。いくぞ!」
後輪を使ったウィリーで勢いをつけ、啓太郎は一気に速度を増した。
――生きた魂……憎い、羨ましい……。
――ここで共に朽ち果てろ……。
耳にこびりつくような恨み節と背筋がぞっとするような冷気にも啓太郎は眉ひとつ動かさない。恐れを感じないからだ。愛車への信頼感がはるかにそれらを上回る。
こいつがいれば、絶対に大丈夫だ。
啓太郎の信頼に応え、バイクは呪詛の森を突き抜けた。
出口の先で弧を描いて止まりながら、一度だけ振り返る。少しだけ憐れに思わなくもなかった。どこにも行けず、怨嗟の声を上げるしかできない魂……啓太郎は瞑目してから森を離れる。生きる者は止まっていられない。
前へ。
行こう、愛車と共に。
成功
🔵🔵🔴
春霞・遙(サポート)
UDC組織に所属して、UDC関連の一般病院に勤務している小児科医です。
行動の基本方針は困っている人が居るなら助けたい、人に害をなす存在があるなら退けたい。
戦う力はあまりないですけど、自分が傷を負うとしてもみなさんのお手伝いができれば嬉しいです。
基本的に補助に徹します。
「医術」「援護射撃」「情報収集」から、【仕掛け折り紙】【葬送花】での目くらましや演出、【生まれながらの光】【悪霊祓いのまじない】で照明や目印を付けるなども行えるかと思います。
攻撃は拳銃による射撃か杖術が基本で、その他はUCを使用します。
【悔恨の射手】【未来へ捧ぐ無償の愛】は基本的に使用しません。
シリアス以外ならいたずら好きの面も。
泣き声だ。
遙は目を逸らさず、耳も塞がなかった。
なんて酷い森だろうか。
呪詛、怨嗟、嗚咽。
ありとあらゆる負の感情が入り乱れる暗がりを、立ち止まることなく駆け抜けなければならない。彼らも好んでこのような場所に縛られているわけではないだろうに。
「……助けてあげられなくて、ごめんね」
だけど、ここで立ち止まるわけにはいかなかった。
深い森の奥に聳えるという妖の拠点が完成すれば、その被害は森を越えて人里にまで及ぶだろう。そうなっては遅いのだ。ここで食い止めなければ新たな犠牲者が生まれるのは必然。
だからいこう、森を抜けたその先へ。
――糸よ、絆が生みし強化の技よ、私に力を貸してください。
見えるか見えないか、角度によっては消えそうなほどの儚い糸が遙の周囲を漂い呪いから身を守る一助となる。鼓膜にこびりつくかのような悪夢の囁きがトーンを下げ、ぞっとするような冷気が遠のいた。
やがて、森の外側へ。
ようやくまともな息ができた遙は、ほっと胸を撫で下ろした。
「いつか、解放してあげられたら……」
風に糸を吹き流しながら振り返る。
だけど、今は、まだ――。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『ウツツカサネ』
|
POW : 世の中は夢かうつつか
レベルm半径内を【平安結界を模した幻】で覆い、[平安結界を模した幻]に触れた敵から【生命力】を吸収する。
SPD : 幸ありぬべく
戦場内に「ルール:【平安結界の中と同じように暮らせ】」を宣言し、違反者を【生命力を奪う、中毒性のある幸せな幻覚】に閉じ込める。敵味方に公平なルールなら威力強化。
WIZ : 春の庭と思へば
レベルm半径内を幻の【貴族の屋敷や庭園】を生み出し内部を【毒霧】で包む。これは遮蔽や攻撃効果を与え、術者より知恵の低い者には破壊されない。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
森を抜けた先では、ウツツカサネの群生が満開に咲き誇っていた。
……妖絵巻の類はご存じか?
それは、彼の妖をこう紹介している。
『荒れ果てた場所に開く牡丹の花のような妖。貴族の庭園や屋敷を模した豪華な幻で人を誘い、命を啜る』
あくまで伝え聞く話に過ぎない。
真偽は不明ながら、しかし、目の前に咲き誇る妖を見れば知るだろう。
幻に呑まれてはいけないと。
正気を保ち、夢を拒まねば、伝承通りに命を奪われること間違いあるまい。
赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可
合わせ等も自由にどうぞ
白羽・菫(サポート)
アドリブ/共闘歓迎
「Ladies and gentleman‼今宵、この白き蝶が織成す奇跡をとくとご覧あれ!」
口調:キザでミステリアスな紳士(~です。~でしょう。)
一人称:私
二人称:貴方、○○さん、(女性には)お嬢さんorレディ
言動
・基本的には怪盗ヴィオレッタとしてキザでミステリアスに振舞う
・人命優先で動き、余程残虐な人物でない限り誰にでも友好的に接する
・戦闘では囮になる事で周囲を守る様に動く
・日常でも戦闘でも何かと手品を使い、楽し気な演出をする
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「へぇ、夢かうつつかねえ……」
緋色は首を傾げた。
ウツツカサネの群生によって周囲は平安結界の内部と同じような幻覚で埋め尽くされている。何も知らず、安穏と生きろ――でなければ、死が待ち受けるのだと脅すのだ。
「そんなのノーセンキューだよね、うん。どうやったら出られるのかな?」
「ふふ、面白い出し物ではないですか! この菫への挑戦、受けて立ちましょう」
面白がるように笑うのは菫こと怪盗ヴィオレッタ。
いつの間にか、彼のトランプが舞い上がって自分の周りをぐるぐると回り始めた。ユメの中に閉じ込められようが、こうしている間は生命維持すら必要ない。
「ゆっくり考えましょう。さて、ウツツカサネの幻覚を破るにはどうしたらよいかでしたね。ううむ……選択肢は二つあります」
ぴっ、と菫は日本の指を立てた。
「ひとつは、ルールを守りながら敵を倒す。もうひとつは……ルールを破りながら敵を倒すことです!」
「なるほどね! じゃあ私はこうするよ!」
緋色は空中を蹴り、まずはウツツカサネの頭上まで飛んだ。
綺麗な桃色の花が金色の花粉を飛ばしているのが眼下に広がる。ルール違反を犯した緋色に対して、幻覚はますます激しさを増した。
「なんのこれしき!」
フリーダムを身の上とする緋色をこんな幻覚で縛り付けられると思う方が間違っている。生命力を奪われ、重たくなった足を気合で動かす。
――ブースターレッド、レガリアスシューズを履いた緋色の両脚が咲き誇るウツツカサネを一気に蹴り払った。
花びらが散り、幻覚に揺らぎが生じる。
よし、この調子ならいけそうだ。
もう一度、今度は反対の脚で蹴撃を繰り出してさらに刈り取る。
ウツツカサネが怒ったように花を揺らした。
「そこです!」
その時だ、菫はマジックピストルを放つ。
一見してはオモチャの銃。
これなら、ルールを破って攻撃したことにはなるまい。なにしろ、平安結界の中で戯れに遊ぶことはルールの範囲内なのだから。
実際、マジックピストルから飛び出したのは殺傷能力などほとんどないトランプだった。ウツツカサネは笑うように花を揺らす。
だがすぐに様子が変わった。
「そう、痺れ薬ですよ!」
してやったりと笑う菫の眼前で、ウツツカサネは自らのやったことが返ってきたかのように情けなく萎れ始めるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
メル・メドレイサ(サポート)
時計ウサギのマジックナイト×パーラーメイド、15歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、演技時は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
戦闘スタイルは多種の属性を扱う魔法使い
武器に魔法をかけ戦うこともできます
依頼にちなんだ品を給仕することを好み、味方には有効なもの、敵には嫌がらせ用のものを渡します
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。
平安結界を模した幻覚を操り、敵を惑わせるウツツカサネ。
この先へは行かせないとでも言うかのように咲き誇り、甘い香りを周囲に漂わせている。メルは「ふぅん」と口元に指先を寄せた。
「妖の拠点が築かれそうになって大変だ、って聞きましたけど。この有り様じゃあ大変ですね。草むしりは趣味じゃないけど、力を貸すのはやぶさかじゃありませんよ」
「ここを突破すれば拠点までの道が拓けるんだな? ……なら、否やはない。やってやるさ!」
アスは引き抜いたブルーブラスターでウツツカサネを焼き払う。幻覚に惑わされるな、と言い聞かせる。メルと連携し、互いに死角を作らないように心がけながら。
メルを庇うように立ちはだかったアスは、銃を構えたままの格好で言った。
「大丈夫か? 無理はするなよ」
「ええ、もちろんです❤」
いつしか、メルの周囲に魔力が滞留し始めた。
それはありとあらゆる属性の魔力である。
炎も水も土も、光、闇……そして、毒と風の魔力。特に後者を組み合わせた魔力は毒を孕む風となってウツツカサネを追い詰めた。
「これで今まで通りにはいきませんね?」
毒を患い、あれほど美しかった花弁は今や醜い色に変わりつつある。メルは満足そうに嫣然と微笑むのだった。
「お呼び頂いた以上、メルはちゃあんとお役に立ちますよ❤」
お後がよろしいようで、とアスのために射線を開ければ、狙い澄ました弾丸が鋭く迸る。毒が蔓延して枯れ始めたウツツカサネを確実に撃ち抜いていった。
このままやらせるものか……ウツツカサネも力を振り絞って幻覚を強める。やれやれとアスはため息をついた。
「これ以上生命力を吸われるのは御免だな」
「私の命はご主人さまのためにあるのであって、あなたに捧げる筋合いはありませんよ」
メルはガラスの刀身を持つアンブレイカブルグラスを構え、それを真横に薙ぎ払った。鎌代わりの一閃に散らされたウツツカサネが力を失ってゆく。
「さあ、そこを通してくださいな。私たちはその先に用があるのですから……!」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
キノ・コバルトリュフ(サポート)
キノキノ、キノが来たから
もう、大丈夫だよ。
キノノ?キノだけじゃ心配だって?
マツタケ!キノには星霊の仲間がいるから大丈夫!!
トリュフ!!キノ達の活躍を見せてあげるよ。
シメジ?キノが苦戦はありえないけど、その時は一発逆転を狙っていくよ。
キノキノ、みんなよろしくね。
鳥居・祐介(サポート)
戦闘スタイルは所謂「タンク」タイプです。
武装はほとんどが収納可能もしくは不可避なため一見丸腰に見え気弱でおどおどした外見で油断を誘って敵を引きつけ味方の突破や攻撃のための囮になります。
攻撃に対しては【激痛耐性】で多少の攻撃には怯まず耐え必要とあらば【怪力】で押さえつけます。
こちらの意図や強さを見抜く的にはグレートソードを抜いて大振りな攻撃を仕掛け否が応でも意識せざるを得ない状況にします。
ダメージが蓄積し瀕死になったら『風魔神顕現(アウェイキング・フレスヴェルク)』にて高い戦闘力を待つ風が人の形を成したような魔神を召喚して敵を薙ぎ払います。
キノにとっては何が相手でもやることは変わらない。助けを求める人がいれば助け、笑顔を忘れてしまった人がいれば笑いかける。
幻の春の庭で、キノには呼び出した星霊スピカと一緒に戦った。
「キノキノ! こんな幻になんか惑わされないよ!」
蔓延する毒霧を押し戻すのは、キノから放出されるかぐわしき香り――なんといっても、今日は体調ばつぐん。それに誰だって体に悪い毒よりも興奮するいい匂いのほうが嬉しいでしょ?
虎の子の毒霧の効きが悪いことにウツツカサネも気が付いたようだ。もっと強い毒を放たねばならないと考えたのかもしれない。
だが、毒を貯蔵する暇を祐介は与えてなんかやらなかった。
「え、ええと……こ、こうですか!?」
大剣を手に、屋敷を構成する木々や置石といったオブジェクトを片っ端から破壊する。遮蔽するつもりなら、それごと壊してしまえばいい。
グレートソードに叩き割れた途端、幻は消えて春の庭から夏の森へと景色がめくり変わった。
「く……ッ」
だが、祐介も生命力を吸い取られて立っているのもやっとの状態だ。
ふらりとよろめき、グレートソードを地面に突き刺してなんとか支えにする。
当然ながら、ウツツカサネはチャンスだと考える。
再び、この世を夢かうつつかわからない状態へ誘おうとするだろう。それが間違いであるとも知らないで。なぜならば、祐介は……タンクを担うものは……最後まで諦めないものだから。
ウツツカサネは祐介を侮ったのだ。
たとえ気弱そうに見えても、その力は決して弱くはないのだとたちまちのうちに思い知るだろう。
「風魔神よ、どうかお力添えください……!」
契約に従い、顕現した風魔神フレスヴェルクは風で出来た腕を振るった。ウツツカサネをは薙ぎ払われ、花弁が飛び散る。ああ、無残。花を斬られた残りの茎や根はあっという間に枯れるしかなかった。
「マツタケ! これで幻の結界を突破できるね!」
「ええ、勝ててよかった……」
祐介は何かに気づき、息を呑んだ。
「あそこに見えるのは
……!?」
「エノキ! お城があるよ!」
ウツツカサネの幻が消えると、すぐ傍に城が見える。あれが妖の拠点なのだろう。こんなに近くにあったのを、ウツツカサネが隠していたのだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『須佐之男大神』
|
POW : 神気招来
レベル秒間、毎秒1回づつ、着弾地点から半径1m以内の全てを消滅させる【狼神】と【人喰い狼の大群】を放つ。発動後は中止不能。
SPD : 荒神狼群
自身の【日緋色金の爪牙】に【神】属性と【月】属性を付与し、レベルkm/hの飛翔能力・五感共有・捕縛能力「【荒神狼群】」を与える。
WIZ : 大神尊座
【己の体から溢れる膨大な神気】に密着した「己が武器とみなしたもの」全てを【見えざる神の力】で操作し、同時一斉攻撃及び防御に利用できる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
「何者だ!?」
呪いの森を抜け、ウツツカサネの幻の園を抜け、拠点に迫る猟兵の前に立ちはだかったのは須佐之男大神と呼ばれる妖の存在だった。
数多の遠吠え。
いつの間にか、数えきれないほどの狼群に取り囲まれている。
退路を断った後で、須佐之男大神は己の右手に宿す爪牙を構えた。
「貴様ら、あの森を抜けてきたのか? やるではないか。だが、我等の縄張りに足を踏み込んだのが間違いよ。あの城を見られたのであれば、ここで息の根を止める他あるまい
……!!」
マリエ・ヘメトス(サポート)
一人称:わたし
二人称:あなた
他人へは下の名前にさん付け
基本口調は「~だわ、~よね」宗教的な物言いになると敬語
信心深く奉仕の精神があり善行には積極的。迷惑行為や不道徳な行いはしない
最優先するのは使役している死人(死んだ彼氏)のこと。呼び方は「だんなさま」or「■■■■(聞き取れない発音、彼氏の本名)」
「だんなさま」が嫉妬すると思っているので老若男女問わず深い関係を結ばないが、人類的な愛をもって概ねの相手には優しく接する
喜びや憐れみは強く表すが、怒りは「だんなさま」を侮辱や攻撃された時以外は示さない
精神攻撃には狂気耐性使用
誘導弾やカウンターで攻撃を防ぐ
UCは活性化したものをなんでも使用可
他はお任せ
妖の拠点を前にして、マリエは須佐之男大神と遭遇している。呆れるほどに膨大な神気だ。問題はそれが「己が武器とみなしたもの」全てを操作できるという点にあった。
それはマリエが使役する愛しいひとも例外ではない。
「……あなた、無事には帰れませんよ」
一見しては、マリエが怒っているようには見えないかもしれないが。しかし、須佐之男大神はマリエの逆鱗に確かに触れたのだ。
唯一といっていい、マリエの怒りを引き起こす行為。
すなわち、
だんなさまへの干渉である。
「思い知りなさい……」
「む――?」
須佐之男大神はマリエから奪ったもので防御を試みるが、無意味だ。マリエの攻撃は防げない。だってそれは
須佐之男大神が最も恐れるものの幻影を纏わせるものだから。己の恐怖を引き出す幻を纏ったマリエを見た須佐之男大神の表情が強張る。
「しまッ……」
不安を感じた瞬間、須佐之男大神の元から愛しいひとが取り戻される。ユーべルコードを封じられた須佐之男大神は舌打ちした。
「まさか、我の弱点を突くとはな。侮りがたし……!」
「覚悟のほどはよろしいですか?」
取り戻したからといって、マリエに須佐之男大神を許すつもりは欠片もない。彼はこれから思い知るだろう。
底なしの沼のような不安感に溺れるままに、滅されるなさい。
成功
🔵🔵🔴
田中・香織(サポート)
『あたしに任せて』
ヤドリガミの戦場傭兵×鎧装騎兵、21歳の女です。
普段の口調は「明るく元気な少女(あたし、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、真剣な時は「勇敢なヒーロー(あたし、あなた、呼び捨て、なの、よ、なのね、なのよね?)」です。
いわゆる熱血ヒーロータイプで一直線に行動する性格です。
戦闘では重火器一斉射撃など火力でごり押し型のシンプルな戦い方をし、ユーベルコードもそういった使い方をします。
描写上のタブーは一切無し、フリー素材やNPC感覚でご自由にお使い下さい。
「なるほど人知れず妖の拠点をこしらえていたってわけね。状況はわかったわ。それじゃ、早速助太刀させてもらいましょうか!」
事情を知った香織の動きは速かった。
アヤカシエンパイアの森の奥地に建設途中の拠点を放置すれば、やがては大漁の妖を呼び寄せる場所になってしまうだろう。
そうなったら、この地に暮らす人々が困るのだ。
絶対、だめ。
だめっていったらだめ。
香織は須佐之男大神が動くより早く抜き払ったクイックドロウで彼の急所をそれぞれ射抜いた。とにかく攻撃をし続け、こちらのペースに持ち込むのだ。
「く……!」
須佐之男大神の危機に馳せ参じた狼群が次々に吠え猛る。来る、と香織はすぐさま判断した。もっとも、だからといって退くなんて選択肢は頭のどこにもない。
「攻撃は最大の防御って言うでしょ?」
狼群を呑み込むほどの、大量の弾丸がアサルトウェポンから放たれた。怒涛の弾幕に、さすがの狼たちでさえ攻める糸口が掴めそうにない。
「ならば仕方あるまい、我自身が攻めるまでのことよ!」
「なるほど、その通りかもしれない。でも――!」
「なに!?」
香織が突如、空へ飛翔したので須佐之男大神は驚いた。背中に装着したロケットパックの噴射によって自在に空を飛び回ることが可能になるのだ。
「ふふっ、驚いた?」
香織はにこっと微笑み、ありったけの火力をぶつける。
「ぐああああッ」
「妖の拠点を作るなんてさせないわ。あなたの野望はここで潰えるのよ!」
成功
🔵🔵🔴
ミツミ・タカナギ
スペースノイドのフォースナイト×鎧装騎兵、20歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、独り言は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
――金色のフォースが刃の形を取り、ミツミの手元に構えられる。
妖の拠点づくりを目論む須佐之男大神との戦闘はミツミに高揚感を与える。戦場は故郷のようなものだから。苛烈な戦いの中に身を置いている時こそ、ミツミはその性能を最大限に発揮するだろう。
「いくわよ!」
狙うは至近距離、恐れることなく直進する。
「よい、よい。どこからでも、かかってくるがよい!」
敵の神気招来が大地を穿つ刹那、ミツミは横っ飛びで直撃を躱しきった。射程は1m以内の全て。禍々しき牙を持つ狼の大群が獲物を求めて吠え猛る。だが、届かない。あと一歩が足りない。がちん、と牙が何も掴めずに鳴った。
ミツミは迷わない。
ミツミは躊躇わない。
ミツミは――戦う。
この、凛金の剣で。
「まさかッ……」
弧を描いて横合いから回り込むミツミの接近を須佐之男大神は阻止しきれなかった。フォースディバイドの間合いに踏み込んでしまえばミツミの勝ちが確定したようなもの。
「これでっ!」
「ぐ――……ッ」
金色の軌跡が閃き、須佐之男大神の胸元に深々と傷が刻まれた。よろめき、喘ぐように呼吸するのをミツミは冷静な視線で見据えた。
「さあ、まだ終わりではないわ。決着をつけましょう!」
大成功
🔵🔵🔵
キノ・コバルトリュフ
マッシュルーム!みんな出ておいで!総力戦だよ!!
キノキノ、みんながいて心強いね。
シメジ?何体か足りないような?
急用があってこれなかったの?
エノキ、仕方ないね。
マイタケ、来てくれたみんなで楽しんじゃおう!
マッシュルーム! 出ておいで。
みんな、みんな、手を繋いで出ておいで。
キノの号令で、星霊たちがいっせいに飛び出した。
「キノキノ、みんながいて心強いね」
嬉しそうに頷き、でも、「あれ?」と小首を傾げる。
「シメジ? 何体か足りないような気がするね? 急用でもあったのかな?」
ひい、ふう、みい。
やっぱり足りない。
でも、数がいなければ、その分だけ強くなるから任せてちょうだい。
「ゆけ、群狼よ!」
一斉に襲いかかるのは、早く飛べる狼さんがいっぱい。
「エノキ、頑張れ1」
えいえいおー、キノが声援する。
星霊は楽しそうに狼と戯れた。
ひい、ふう、みい。
気が付いたら、狼の数が減っている。
「こやつら、見た目ほどかわいくはないぞ!?」
「えへん、マイタケ! まいったか!」
キノは誇らしそうに胸を張り、星霊をねぎらった。
「みんな、よく頑張ってくれたね。楽しかった?」
星霊は飛び跳ねる。
楽しかったよ、と言っているみたいに。
「うん、うん。楽しいのが一番だよね! おつかれさま!」
大成功
🔵🔵🔵
ミルディア・ディスティン(サポート)
「サポート?請われれば頑張るのにゃ!」
UDCでメカニックして生計を立ててるのにゃ。
『俺が傭兵で出撃して少し足しにしてるがな?』
※自己催眠でお人好しで好戦的な男性人格に切り替わりますがデータは変わりません。
ユーベルコードはシナリオで必要としたものをどれでも使用します。
痛いことに対する忌避感はかなり低く、また痛みに性的興奮を覚えるタイプなので、命に関わらなければ積極的に行動します。
公序良俗は理解しており、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。むしろ積極的に助ける方です。
記載の無い箇所はお任せします。よろしくおねがいします。
「この人を倒せば妖の拠点は破壊できるんだにゃ? ――了解した、俺に任せな」
ミルディアの様子が変わり、声と話し方も男のそれになる。呼び出すのはシャドウチェイサー。きわめて発見され難いそれは須佐之男大神の死角へ潜り込み、隙をうかがっている。
「奇怪な武器を扱うのだな? それ、俺が奪ってやろう!」
「おっと……」
いつもなら、ミルディアが思った通りの形状に変わるクランケヴァッフェが今は言うことを聞いてくれない。
「まいったな、操作権が奪われちまった」
言葉とは裏腹に、ミルディアはぺろりと舌で唇を舐める。
「だけど、他にも武器ならあるんだぜ?」
それはグランデヴィア――タブレット形状の電子デバイス型術具だ。こういうものを見たことがない須佐之男大神は、これが武器だとは思わなかったのだろう。
ちょうどその時、放っていたシャドウチェイサーを通じて須佐之男大神の守る城の状況が判明する。
ミルディアはかまをかけてやることにした。
「ふむ。あの城なら、既に俺たちの手に落ちたぜ」
「なに――!?」
うっかりと振り返ってしまった須佐之男大神の隙をついて、UDCを具現化。新たなクランケヴァッフェを使い、須佐之男大神を倒す。
「無念……!」
「やれやれ、なかなかに強敵だった……にゃ!」
元の可愛らしい口調に戻ったミルディアは、「うにゃあ」とあくびする。拠点が崩れ去ったことで暗い森は消え、あたたかな日差しが差し込んだ。
「お昼寝してから帰るにゃ! おやすみなさいだにゃぁ」
成功
🔵🔵🔴