クリスマスのピンチヒッター

鳥羽・白夜
クリスマス、繁忙期の洋菓子店でバイトし、ちょっとしたご褒美をもらうノベルをお願いします。
余った分は返金OK、短めのノベルでかまいません。
また今回一般人の友人が割とがっつり登場します。
【友人設定】
大場・烈也(おおば・れつや)
白夜とは銀誓館に通っていた頃からの友人。銀誓館卒業生だが彼自身は一般人であり世界の秘密は知らない。
関西弁で喋る気のいいあんちゃん。白夜のことは白ちゃん(はくちゃん)と呼ぶ。白夜の二つ年上で、既婚者。三人の子持ち。
スイーツ大好きで自分の洋菓子店を経営している。
【以下プレイング】
クリスマス間近、洋菓子店を経営する友人から白ちゃん助けてぇな〜!と助けを求める電話がかかってきた。
バイトの子が急病で来られなくなってしまったらしい。
これまでも度々店の手伝いしてきたし、クリスマス特に予定もないからまあいいか、と軽い気持ちで引き受けるもちょうど日曜と重なる今年のイブはまた一段と忙しく…
ケーキは予約販売のみながら開店直後から予約した客が続々と取りに来るし、ケーキを間違いなく渡すだけでも神経を使うもの。加えて予約時の控えをなくしたという客や予約してないけど買えますか?と当日いきなり来る客への対応などで終始バタバタ。
ようやく終業、あー疲れた…と帰り支度していると『白ちゃんお疲れー』とこちらもほぼ一日厨房に缶詰になってた烈也が声をかけてきた。
『今日ほんまありがとうな、給料は後で振り込んどくさかいに』『そんでな、お礼に白ちゃん用のケーキ作ってん』
箱に入った一人分の小さなケーキにのっているのはイチゴ…ではなくミニトマトで。
『白ちゃんトマト好きやろ?これでもプロや、味は保証すんで』
もらっていいのか!?と大喜び、一気にテンションが上がる白夜。
大事に持ち帰ったケーキは、トマト好きの舌を唸らせる絶品だったという。
ぎりぎりのリクエストになってしまって申し訳ありません、書けるようであれば。
それは、クリスマスも間近に迫る12月のある日のこと。
『白ちゃん助けてぇな~!』
「おぉ、どうしたんだ?」
白夜の許に掛かってきた電話は、旧友からのものだった。
銀誓館学園時代からの友人、
大場・
烈也。
彼は一般人で世界の秘密については知らないけれど、白夜の二つ年上で気のいいあんちゃんといった感じの人物だった。
今はもう三人の子持ちで、スイーツ好きが高じて自らの洋菓子店を経営している。
その烈也が助けを求めている理由は、こうだ。
バイトの子が急病で、一番忙しいクリスマスイブ当日にも来られなくなってしまったのだという。
白夜は考える。
これまでも彼の店の手伝いは度々してきたし、クリスマスも特に予定はない。
(「暇だしまあいいか」)
そんなこんなで、彼は軽い気持ちでピンチヒッターを引き受けたのだった。
……のはよかったのだけれど。
今年のイブは丁度日曜と重なる日でもあり、一段と忙しかった。
「ありがとうございました~! お待たせいたしました」
それも見越して、この日のケーキは予約販売だけだというのに、開店直後から予約のお客さんが続々とやって来る。
「えー……こっちはチョコレートスペシャルね……」
控えとケーキに貼ってある票とを睨めっこして、間違いないように引き渡すのも結構神経を使うものだ。
それでも訪れる人は皆大抵笑顔なので、そういう部分では楽なのだが……。
「すいません! 控えなくしちゃったんですけど大丈夫ですか……?」
「あー、はい。大丈夫ですよ。お名前と電話番号を……」
「あのー、予約してないんだけど今日買えますか?」
「少々お待ちください……」
ちょっと、予定外のお客さんも来るお陰で、休憩時間もなかなか取れず終始バタバタと働く羽目になってしまった。
そうしてやっと、最後の予約客がケーキを受け取って帰り、閉店時間となった。
「あー疲れた……」
イブだからそれなりに忙しいだろうなぁとはそこそこ思ってはいたものの、まさかこんなにあくせく働くことになるとは。
ともあれ、さて帰り支度を始めるかと白夜が店の奥に引っ込むと。
「白ちゃんお疲れー」
こちらも殆ど一日中厨房に缶詰めになっていた烈也が顔を出した。
「おう、お疲れ。大変だったな」
白夜が口角を上げて応じると、烈也も疲れた顔に笑みを浮かべる。
「今日ほんまありがとうな、給料は後で振り込んどくさかいに」
「了解」
烈也は「そんでな」と手にしているものを白夜に見せた。
「お礼に白ちゃん用のケーキ作ってん」
それは小さなケーキ箱。中には一人分の小さなケーキが入っていた。
飾りに乗っているのは、イチゴではなくミニトマトだった。
「白ちゃんトマト好きやろ? これでもプロや、味は保証すんで」
「もらっていいのか!?」
「そのために作ったんやで」
疲れが吹き飛んだように一気にテンションが上がる百夜。
「ありがとうな、烈也。帰ったら早速頂くぜ」
「こちらこそや」
笑顔で手を振る友人に見送られ、白夜は店を後にした。
大事に持ち帰ったケーキを、お茶を淹れて早速口にする。
それは、トマト好きの舌を唸らせる絶品の味。トマトに丁度合うようなクリームとスポンジの味付けで、食べ終わった時にもうひとつ食べたいくらいの余韻をもたらしたという。
成功
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