バトル・オブ・オリンピア⑱〜嗚呼、キャンプスイーツ。
●ここがキャンプ地になるんだよ!
UDCアース、埼玉県某所。
「ふんふんふ〜ん♪」
河原沿いの開けた場所に、楽しそうなメロディが踊る。
「スモアにクレープにパンケーキ〜♪ スイーツピザもいいよね〜」
思いつくまま挙げてはその味を想像していっそう楽しそうな、そこそこの大きさのテント。
「ダッチオーブンもピザ窯もあるんだよ〜」
言うなり、ぽこんとキャンプ用具が現れた。
なんだろうこれ。
●ここでキャンプをするんだよ!
「なにこれ」
普段の取り繕ってクールぶった口ぶりを忘れて、スフォルツァンド・スケルツァンド(バーチャルキャラクターのバロックメイカー・f10365)が口にした。
「なんか……このフォーミュラは、テント……謎のテントの「キャンピーくん」らしい。「自由に異世界を移動できる」うえに、同時に「どこでもキャンプ」を常時発動していて、周囲ではすべての戦闘行為が無効化される」
「それは……攻撃できないねえ」
どう考えても最強に近いオブリビオンだが、キャンピーくんにはそもそも交戦の意思はない。
「いっしょにキャンプしようよ〜僕の中に入ってきて〜」と誘ってくるだけです。
「中に入ってこいって……拘束されて死ぬまでじわじわとダメージを受けるとか、じわじわと吸収されたりとか」
「そういうのはないかな……」
本当に、誘うだけである。
で、猟兵たちがめいっぱいキャンプを楽しんでくれたら、キャンピーくんは満足していなくなる。
「何しに来たの」
「キャンプかなあ……」
キャンピーくんの中に入ると、謎の力で「既知世界のいずれか」に全員で転移する。転移した先は「キャンプにピッタリの場所」になるようだ。
「今回は、UDCアースの埼玉県にある、キャンプにピッタリの場所だよ。川沿いにあって、水がキレイだから、釣りもできるみたいだ。釣った魚は食べられると思うけど、環境や周囲に配慮をしてほしい」
ほかにキャンプをしている人はいないが、キャンピーくんの作り出した特殊な空間ではなく、あくまでもキャンピーくんの選んだキャンプにピッタリの場所なので、できる限りきれいに使ってきれいに帰ってほしい。
もちろん、気を遣いすぎて楽しむことを忘れてはいけない。
「攻撃の意志はないし……まあせっかくだから、キャンピーくんと一緒にキャンプを楽しんでみればいいんじゃないかな」
ちなみにキャンピーくんに乗らなくても、後からグリモア猟兵の転移で合流することができので、最初から行動をともにする必要はない。
キャンプかあ。と首を傾げる猟兵たちをちらりと見て、、スフォルツァンドがぽつりとこぼす。
「キャンプって、マシュマロとか焼くんだよな」
「ん? ああうん、そのままでもいいし、スモアにしてもいいし」
「あと、タルトタタンとかも作れそう」
「うーん、そういうのもありかもねえ」
…………。
「いいなあ……」
「今度一緒にやろうね」
心から羨ましそうな溜息をつくグリモア猟兵を、猟兵たちは慰めるのだった。
鈴木リョウジ
こんにちは、鈴木です。
今回お届けするのは、キャンプ。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
●ここをキャンプ地とする!
謎のテント「キャンピーくん」がいます。
「自由に異世界を移動できる」という恐るべき能力を持つこのフォーミュラは、同時に途方もなく強力な「どこでもキャンプ」というユーベルコードを常時発動しており、周囲ではすべての戦闘行為が無効化されます。
どう考えても最強に近いオブリビオンですが、キャンピーくんにはそもそも交戦の意思はなく、「いっしょにキャンプしようよ〜僕の中に入ってきて〜」と誘ってくるだけです。
で、猟兵たちがめいっぱいキャンプを楽しんでくれたら(戦力が0になったら)、キャンピーくんは満足していなくなります。
キャンピーくんの中に入ると、謎の力で「既知世界のいずれか」に全員で転移します。
転移した先はどうやら「キャンプにピッタリの場所」なので、せっかくですから、キャンピーくんと一緒にキャンプを楽しみましょう。
ちなみにキャンピーくんに乗らなくても、後からグリモア猟兵の転移で合流することができます。
使用するキャンプ用品については、プレイングでアイテムを指定すれば、準備する必要はありません。
ただし、キャンピングカーなどの便利すぎるものは用意することができない(=採用できない)場合があります。
●プレイングボーナス
このシナリオには、以下のプレイングボーナスがあります。
=============================
プレイングボーナス……キャンピーくんとキャンプを楽しむ。
=============================
また、スイーツ系のキャンプ料理を作るとキャンピーくんがとても喜びます。
なお、🔵が成功数に達すると判断して以降のプレイングの採用を見送らせていただく場合があります。
それではよろしくお願いいたします。
第1章 ボス戦
『キャンピーくん』
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POW : ここをキャンプ地にするよ〜
レベルm半径内を【キャンプ地】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【ダメージを伴わない全ての行動】が強化され、【ダメージを与える全ての行動】が弱体化される。
SPD : ここをキャンプ地にするよ〜
レベルm半径内を【キャンプ地】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【ダメージを伴わない全ての行動】が強化され、【ダメージを与える全ての行動】が弱体化される。
WIZ : ここをキャンプ地にするよ〜
レベルm半径内を【キャンプ地】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【ダメージを伴わない全ての行動】が強化され、【ダメージを与える全ての行動】が弱体化される。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん料理担当
キャンプブーム陰海月に引っ張られまして。
ここなら、作ってみたかったものが作れるから!と。
というわけで…私は今回、手伝いなんですよー。
材料切り係です。
あと、温かい飲み物…それこそコーヒー用意しておきましょう。合うでしょう?
※
陰海月「ぷっきゅ!ぷきゅ!」
作ってみたかった物、それは「スイーツピザ」!ピザ窯あるなら、焼ける!!
今回のは、「バナナ」にしてー。ぼくが乗せたり、塗るもの塗ったりするんだー!
大きく作ったし、キャンピーくんも食べようよ!
霹靂「クエッ」
友、楽しんでる…!
UCは『材料入れ兼ゴミ持ち帰り』用です
「とうちゃ〜く!」
オブリビオン・フォーミュラであるはずのキャンピーくんは、ウキウキで「キャンプにピッタリの場所」へと転移を完了する。
そこはほどよく開けた河原で、透きとおる清流がさらさらとさやかな音を立てている。覗き込めば、魚がゆらふらと泳いでいるのが見えさえもした。
「ねえねえ、なにする〜? 手伝うよ〜!」
いそいそとキャンプ道具を用意しながら猟兵たちへ声をかけてくるキャンピーくんへ、そうですね、と馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)が応えた。
「キャンプブーム陰海月に引っ張られまして。ここなら、作ってみたかったものが作れるから! と」
「誰かな〜?」
あご(?)に手を当て首を傾げるキャンピーくんの目の前で、義透の影が揺らいだ。
おや〜? と見つめるうちに浮かび上がってきたのは、大きなミズクラゲだ。こぷりとその身を大きく波打たせて宙に浮く。
この子ですよ、と紹介すれば、キャンピーくんは、はじめまして〜。と挨拶する。
「というわけで……私は今回、手伝いなんですよー」
材料切り係です。
言いながら調理台に食材を並べる彼のそばを、ゆったりとミズクラゲ……陰海月が泳いだ。
「あと、温かい飲み物……それこそコーヒー用意しておきましょう。合うでしょう?」
義透が笑いかけ、ぷきゅ! と鳴いて応える陰海月を、キャンピーくんも楽しそうに眺める。
「合うね〜。なにを作るのかな〜?」
「ぷっきゅ! ぷきゅ!」
「なるほど〜!」
義透はもとより、キャンピーくんはそのままで意思疎通できるようだが、申し訳ないけれどもぷきゅぷきゅ鳴く陰海月の言葉を訳させていただく。
「作ってみたかった物、それは「スイーツピザ」! ピザ窯あるなら、焼ける!!」
「わあ、いいね〜! 僕も手伝うよ〜!」
まんまるな手を楽しそうに振って、陰海月と一緒にピザ窯のそばへ。
「どんなピザを作るのかな〜?」
「今回のは、「バナナ」にしてー。ぼくが乗せたり、塗るもの塗ったりするんだー!」
切るのはうまくできないから、それは義透におまかせということで。
まずは、大きなピザ生地を用意します。そこへ陰海月がいい感じに塗ったり、義透が切ったバナナを乗せたり、もう一度塗ったり。
材料を出したり、調理した後に出たゴミはユーベルコードで始末して。
その間に、キャンピーくんが火の調整をしてピザ窯を温めて、窯のなかの薪を動かしてスペースを作ったら、準備できたよ〜。
ターナーの上にピザを乗せたら、やけどしないように注意しながら窯のなかへ。
「ピザはすぐ焼けるから、しっかり見ててね〜」
「はい」
「ぷきゅ!」
うまく焼けるかな? 見守るなかでピザがふっくら膨らみ、食材に火が通ることで甘い香りがふわり立つ。
もう一度注意しながら、今度はピザを窯から取り出す。そおっとお皿に乗せて、カッターで切り分けたら召し上がれ。
「大きく作ったし、キャンピーくんも食べようよ!」
「すご〜い! ありがとう〜!」
一緒に食べよう〜! と義透を誘うキャンピーくんの鼻先(?)を、金色混じりの焦げ茶の色彩がかすめた。
霹靂の名を呼べば、美しい羽を持つヒポグリフは、差し出された陰海月のお手製スイーツピザをひとつ齧り。
どうかな、おいしいかな?
「クエッ」
満足そうにうなずいた。
それを見た陰海月が、体をぷるぷると震わせる。
「友、楽しんでる……!」
陰海月と霹靂は友達だ。だから、友達が楽しんでいるなら、とても嬉しい。
よかったねえ〜。と笑うキャンピーくんに、義透も穏やかに微笑んだ。
大成功
🔵🔵🔵
スイート・シュガーボックス
と、言うわけでキャンピーくんに誘われてディオちゃん(男の娘形態)と一緒にキャンプに来たよ。
「うぇ~い、思う存分楽しんじゃおう♪」
せっかくキャンピーくんがピザ窯を用意してくれたんだから、今回はこれでスイーツピザを作るよ。
「マジ?スイーツとピザのコラボとか最強じゃん。」
持ってきた『極上食材』である様々なフルーツ、これをふんだんに使ったピザだよ。
いくぞ【甘い幸せ彩る調理錬金】ッ!
何枚ものスイーツピザに、せっかくだからスモアにクレープにパンケーキ…更に焼いたマシュマロまで用意したよ。
ディオちゃんもキャンピーくんも皆食べて食べて。
スイーツキャンプの始まりだッ!
【アドリブ歓迎】
もうひとつのピザ窯のそばには、スイート・シュガーボックス(おかしなミミック・f41114)。
「と、言うわけでキャンピーくんに誘われてディオちゃん(男の娘形態)と一緒にキャンプに来たよ」
たくさんのお菓子が詰め合わされたきれいな箱のミミックが、一緒にキャンピーくんと転移してきたのは、陽キャ系ギャルで。
女の子に見えるその子を見て、男の娘形態〜? と疑問を口にするキャンピーくんへ
ディオちゃんが掲げるのは、スマホではなく酒盃。
「うぇ~い、思う存分楽しんじゃおう♪」
「わわわ、お酒はお控えくださいだよ〜!」
キャンプでのお酒は楽しいけれど、刃物を使ったり火を使ったりする時には危ないからね。
ディオちゃんがくるぅりと酒盃を傾けて見せると、キャンピーくんがなかを覗き込んだ。ふしぎ〜。
そんなふたりに笑って、スイートはさてと、と向きなおる。
「せっかくキャンピーくんがピザ窯を用意してくれたんだから、今回はこれでスイーツピザを作るよ」
調理台の上には、そのままでもとってもおいしそうな、目にも鮮やかなフルーツたち。
おいしそう〜! と目を輝かせるキャンピーくんと、おおー! と感嘆するディオちゃん。
「マジ? スイーツとピザのコラボとか最強じゃん」
そうそう、しかもね、ただのスイーツピザじゃないんだ。
「持ってきた『極上食材』である様々なフルーツ、これをふんだんに使ったピザだよ」
ちょうど食べごろのものから、調理するともっと美味しくなるもの。そして、それをより美味しく引き立てるものも。
これなに〜? とキャンピーくんが訊いて、何だろね? とディオちゃんが答えるのを見て、これからが本番だぞ! と張り切るスイート。
「いくぞ【
甘い幸せ彩る調理錬金】ッ!」
一呵と同時に、目の前の食材が躍る。わあ〜。とキャンピーくんが驚く間に食材が組み合わされ、ひとつ、またひとつと料理が完成していく。
ディオちゃんが料理を並べていく間にも、どんどん増えていって。
「すごいね〜! こんなにたくさん、どれも美味しそう〜!」
嬉しそうなキャンピーくんの目の前に、お皿が差し出された。
「何枚ものスイーツピザに、せっかくだからスモアにクレープにパンケーキ……更に焼いたマシュマロまで用意したよ」
これとこれを組み合わせても美味しいよ。と説明を聞いていると、もう待ちきれない。
こんなに美味しそうな料理がいっぱい、とっても美味しそうな匂いをさせているんだもの。
「ディオちゃんもキャンピーくんも皆食べて食べて」
手招きすれば、ほかの人たちもつられてくる。
ご相伴に預かっても? どうぞどうぞ! 飲み物を用意するよ〜。
なんだか最初よりちょっと増えちゃったけど、さあ、始めようか。
「スイーツキャンプの始まりだッ!」
「おお〜!」
大成功
🔵🔵🔵
ココレット・セントフィールズ
任せて頂戴、フォル。あなたの分までわたくしがキャンプを楽しんでくるわ。
あなたが害はないと言うなら安心ね。
従者のディアリス(f00545)を連れていくわ。
キャンピーくん、きっとあなたはキャンプがとても好きなのね、わかるわ。
わたくしも(ディアが)起こした焚き火にあたったり、(ディアが)焼いた焼き芋を頬張ったりしてこの時間を楽しませて頂くわ。
星空を眺めればさぞ美しいでしょうね。
こんな夜だもの、星を見ながらキャンプについて語らいましょう、キャンピーくん。
くしゅん。この季節は少し肌寒いのね。
ほら、ディア、温めて頂戴。
帰る時は片付けを忘れないわ。
頼んだわよ、ディア。
ディアリス・メランウォロス
お嬢様(f00369)と参加させてもらうよ。
任せてくれたまえ、キャンプは得意だ。
さてキャンピーくん、まずは何をするのが良いだろう。
とりあえずテントを建てて、それから焚き火でもしようか?
焚き火台や木炭をセットして…お嬢様が焼き芋を所望なので焼き芋を作ろう。
鍋に石を敷いてそこに芋をいれるよ。
蓋をしてしばらく待てば完成だよ。
でもやっぱりカレーが食べたいな、芋の後で湯を沸かしレトルトのカレーを温めよう。
それがいい。
星空を眺めるのもいいね、お嬢様が寒そうだったら私のマントを肩にかけて横にくっつくよ。
「こちらへ」
それなりに暖かいはずさ。
「任せて頂戴、フォル。あなたの分までわたくしがキャンプを楽しんでくるわ」
胸に手を当て、誓うココレット・セントフィールズ(エレガント・リトルパレス・f00369)。
でも、「いいなあ……」と羨ましがってはいたけれど、みんなが楽しめば楽しんだぶんだけ嬉しくなるので、存分に楽しんでください、お嬢様。
「お友達のぶんまでたくさん楽しもうね〜」
キャンピーくんも、にこにこと同調する。
一応すごく強いオブリビオン・フォーミュラであるけれども、本当にキャンプをしたいだけなので、キャンプを楽しみたい人にはとっても友好的。
なにする〜? どうする〜? と訊いてくるキャンピーくんの様子に、ココレットは、複雑な表情で「とにかく一緒にキャンプをしたいらしい」ということを強調し続けていたグリモア猟兵の顔を思い浮かべる。
あなたが害はないと言うなら安心ね。
「キャンピーくん、きっとあなたはキャンプがとても好きなのね、わかるわ」
「わかる〜? えへへ、嬉しいな〜」
照れ隠しにくるくると回ってみせた。
「キャンプはなにをしてもいいからね〜。もちろん、迷惑をかけちゃダメだけどね〜」
あれこれやったりやらなかったり、なんなら道具に頼ったっていいし。好きにしていいんだよね〜。
楽しそうな様子に、そうね、と頷く。
「わたくしも(ディアが)起こした焚き火にあたったり、(ディアが)焼いた焼き芋を頬張ったりしてこの時間を楽しませて頂くわ」
「なにかカッコが見える気がするよ〜?」
だってお嬢様ですもの。そういうことは、従者の仕事です。
当のディアリス・メランウォロス(羅刹の黒騎士・f00545)は、涼しげな表情で首肯した。
任せてくれたまえ、キャンプは得意だ。
「さてキャンピーくん、まずは何をするのが良いだろう」
訊いてみれば、キャンピーくんはくるんとした手を頭に当てて考える。
「うーん、じゃあ、テントかな〜?」
とりあえずテントを建てて、それから焚き火でもしようか?
(「焚き火台や木炭をセットして……お嬢様が焼き芋を所望なので焼き芋を作ろう」)
手伝うね〜。というキャンピーくんの申し出を受けながら、手早く準備を完了させる。
「お芋はどう焼くの〜?」
「鍋に石を敷いてそこに芋をいれるよ」
蓋をしてしばらく待てば完成だよ。
ディアリスの説明に、なるほど〜! と感心するキャンピーくん。お芋、美味しいよね〜!
そうして完成した焼き芋を、やけどに気をつけるよう注意しながらココレットへ差し出す。ホックホクのお芋をそっと割ってみれば、とろり甘い金色が現れた。
「ちょうどいい具合に火が通っていておいしいわ」
「ありがとうございます」
称賛に礼で応え、でも、と思う。
でもやっぱりカレーが食べたいな、芋の後で湯を沸かしレトルトのカレーを温めよう。
それがいい。
そう伝えると、キャンピーくんはわあ〜! と声を上げた。
「キャンプと言ったらカレーだよね〜! 僕も大好き〜!」
焼き芋をカレーに入れてもおいしいよ〜! と、ついでに豆知識も教えてくれた。
お腹も満たして、一息ついて。それからお茶も淹れて。
星空を眺めればさぞ美しいでしょうね。
そう口にしてココレットが見上げた空は雲ひとつなく、夜空に金平糖を散りばめたよう。
「こんな夜だもの、星を見ながらキャンプについて語らいましょう、キャンピーくん」
「そうだね〜。キャンプって、どんなことをしてもいいのがいいよね〜」
たくさん遊んでもいいし、のんびりしてもいいし、なんにもしなくてもいい。食べるのだって、なんでもいい。
完璧じゃなくたって、失敗があったって、それも大切な思い出になる。
と。
「くしゅん。この季節は少し肌寒いのね」
ココレットの小さなくしゃみがこぼれた。
焚き火のそばに寄っても、やはり夜ともなれば寒さが忍び寄る。テントに入る〜? とキャンピーくんに促され、丁寧に断った。
その代わりに。
「ほら、ディア、温めて頂戴」
ふるりと身を震わせるココレットの様子に、ディアリスはマントを彼の肩にかけて横にくっつく。
「こちらへ」
それなりに暖かいはずさ。
優しく包み込むようにすると、暖かいわねと小さく聞こえた。そうしてそのまま、静かな、そしてゆるやかな時間をしばし楽しむ。
そうそう。
帰る時は片付けを忘れないわ。
「頼んだわよ、ディア」
「お任せください」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
イェルク・ローガー
アニーちゃん(f26832)と
キャンプねえ…あれよ、やっぱりオーソドックスな肉とかかねえ?
アニーちゃんはなにか希望ある?
うーん、俺そういうのあんまり得意じゃないっていうか…こういうとこじゃ難しいっていうか。
で、このキャンプくん? あ、キャンピーくん?
なんかメニューの提案ある?
甘い系かー…ちょっと道具がねえ…
お、マジで。じゃあちょっと腕ふるっちゃおっかなー!(嬉々)
はいバウムクーヘン。
アニーちゃんのお茶にも合うんじゃねーかな。
ん? どうやるかって?
いやふつーにクルクル焚き火の上でやるのよ。落ちないように気をつけてな。
おー、キャンピーくんも気に入ってくれたかね。そいつはよかった。
アニタ・エヴァーフィールド
イーさん(f34004)と
グリモア猟兵さん、お菓子作ったりお茶したりするの、好きだものね…
この報告書を見て、また「いいなあ」って思うのかしら?
希望?そうね…お肉…燻製とか、ジャークチキンとか?
そう…ええと、キャンピーさん…キャンピーくんさん…?
ダッチオーブンって、どんなふうに使うのかしら?
ダッチベイビー…おいしそうね、材料はあるかしら…
うん、できたわ。ついでにガレットも作っちゃった…
これはね、刻んだお野菜を焼き固めたもの
イーさん、バウムクーヘンなんて作れるの?
わあ…すごい…
ふふ、それじゃあお茶をいれるわね
キャンピーくんもどうぞ
もうお星さまも出るかしら
お茶とお菓子とお星さま、楽しく過ごしましょう
「グリモア猟兵さん、お菓子作ったりお茶したりするの、好きだものね……」
姿を思い浮かべてそっと溜息をつくアニタ・エヴァーフィールド(さまよいゆくこころ・f26832)。
この報告書を見て、また「いいなあ」って思うのかしら?
おそらく、間違いなく。ただ、「楽しそうでよかった」とも思うだろう。
彼女の思いをよそに、イェルク・ローガー(何れ還る場所・f34004)は思案する。
「キャンプねえ……あれよ、やっぱりオーソドックスな肉とかかねえ?」
とはいえ、
野営と違い、せっかくだからなにか凝った料理を作りたいもの。
「アニーちゃんはなにか希望ある?」
「希望? そうね……お肉……燻製とか、ジャークチキンとか?」
問われた提案は、やっぱりちょっと凝ったもので。
「うーん、俺そういうのあんまり得意じゃないっていうか……こういうとこじゃ難しいっていうか」
できなくはないけれど、準備が必要な料理だからね。
さてどうすっかな。
「で、このキャンプくん? あ、キャンピーくん?」
なんかメニューの提案ある?
訊かれたキャンピーくんは、う〜ん。とあご(?)に手をやり。
「僕は甘いものがいいな〜。スパイスがきいたのもいいけど、のんびりした時間を過ごすなら、あったかいお茶に合うのがいいよね〜」
「甘い系かー……ちょっと道具がねえ……」
手持ちの道具を思い出しながら考えるイェルクに、「言ってくれれば出すよ〜」と助け舟を出すキャンピーくん。
こういうのはある? あるよ〜。
「お、マジで。じゃあちょっと腕ふるっちゃおっかなー!」
一転して嬉々として調理に取り掛かりはじめるイェルクを見て、なにを作るのかなとアニタは首を傾げた。
「そう……ええと、キャンピーさん……キャンピーくんさん……?」
「キャンピーくんだよ〜」
「ダッチオーブンって、どんなふうに使うのかしら?」
名前だけだとよく分からない。
そうだね〜。とキャンピーくんは取り出したダッチオーブンを、火のついていない焚き火台に置いて、
「ダッチオーブンは、お鍋やフライパンと同じ使い方だよ〜。深さがあるから、スープや煮物を作ったり、パンケーキやダッチベイビーみたいに厚みがあるものも作れるね〜」
いい機会だし、いつもと違う料理を作ったら楽しそう。
「ダッチベイビー……おいしそうね、材料はあるかしら……」
「フルーツにマシュマロにチョコ、なんでも出すよ〜!」
「わ……すごく豪華になりそう……!」
言うなりキャンピーくんがいろいろな材料をぱっと並べて、その豊富さに驚くアニタ。
さあさあ、さっそく始めましょう。と言っても難しいことはなんにもない。混ぜて乗せてふたして焼くだけ。簡単だから、ほかの料理も作ろうかな。
そうこうしているうちに、あっという間にお皿の上がにぎやかに。
「うん、できたわ。ついでにガレットも作っちゃった……」
どれどれ〜? とお皿を覗き込むキャンピーくんへ、アニタが説明する。
これはね、刻んだお野菜を焼き固めたもの。色とりどりの野菜が広がる彩りは、目にも身体にも優しい。
どうぞとキャンピーくんに差し出したお皿の上へと、イェルクがぽんと乗せてきた。
「はいバウムクーヘン」
金色のリングをじっと見つめる。
「アニーちゃんのお茶にも合うんじゃねーかな」
「イーさん、バウムクーヘンなんて作れるの?」
不思議そうに訊くアニタの皿へもバウムクーヘンを乗せてやり、
「ん? どうやるかって?」
いやふつーにクルクル焚き火の上でやるのよ。落ちないように気をつけてな。
棒にアルミ箔を巻いて、生地を重ねながら焼いていく。簡単に説明するけども、その実、火加減や火との距離の調整が難しい。
「わあ……すごい……」
「おいしそう〜!」
感嘆するふたりに、そうよすごいおいしいのよ、と笑うイェルク。
笑い返して、アニタはティポットを取り出した。
「ふふ、それじゃあお茶をいれるわね」
キャンピーくんもどうぞ。
彼女の
お茶は、ひとときを楽しむためのもの。どんな時でも、安らぎを忘れないように。
料理をひとくち、それからお茶もひとくち。
「う〜ん、おいしい〜! ほんとだ、お茶に合うね〜!」
「おー、キャンピーくんも気に入ってくれたかね。そいつはよかった」
満面の笑みを浮かべるキャンピーくんに安堵し、アニタはどうかと見やれば、やはり笑みが応えた。
「もうお星さまも出るかしら」
空を仰げば、はらはらと散りばめられた星々がこちらを眺めている。
お茶とお菓子とお星さま、楽しく過ごしましょう。
オブリビオン・フォーミュラと過ごす、なんだか奇妙な、ともかく静かで穏やかな時間を。
大成功
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