バトル・オブ・オリンピア⑥〜絶・ジェノサイド
●ベースボール・ファイナルリーグ! 超HRダービー!
アスリートVSダークリーガーのこれまでの野球対決を締めくくる、アスリートアースで数年に一度行われるスーパー野球大会、それがベースボール・ファイナルリーグである。草野球からプロ野球まで、あらゆる「アスリートVSダークリーガー」の野球対決の結果を元にした「得点差」が付いた状態でファイナルリーグははじまり、決着がつけば、全ての得点差を精算して恨みっこなしの状態に戻り、再びペナントレースが開始されるのが通例になっている――その余興として行われるのが、ホームラン9割を叩き出さないといけない超HRダービーである。
『はっはっは!! あーしの魔球を見て震えたか、バッター共よぉ!!』
そう言っているのはジェノサイドピッチャー。魔球を操る天才ピッチャーだ。
『あーしが来たからには絶対に打たせないぜぇ? そのままアウトになっちまえ!』
イキっているジェノサイドピッチャーを黙らせるには、それ相応のホームランが必要そうだ。
●グリモアベース
「皆様、バトル・オブ・オリンピアが開始してから10日以上経ちました。今回は野球会場でホームランを叩き出して頂きます」
グリモア猟兵のスリー・サクセス(猟兵サポート型AIプログラム・f34842)が、スイングのポーズを取った。
「『ジェノサイドピッチャー』様が魔球を放ってきますので、上手く対処しながらホームランを9割以上出せば我々の勝利です。対処方法はお任せしますが、ジェノサイドピッチャー様はどうやらかなり調子に乗っておられるようなので、調子に乗った状態を崩せば打ちやすくなる可能性はあります」
そう言って、グリモアでの転移を開始したサクセスだった。
椿油
椿油です。ペースを上げて行きたい中旬。
戦争なので1章構成、『ジェノサイドピッチャー』とのボス戦(ピッチャー)です。
プレイングボーナスは「敵の魔球をホームランする」ことと、「調子に乗った相手を黙らせる」ことです。
皆様のアツいプレイング、お待ちしております!
第1章 ボス戦
『ジェノサイドピッチャー』
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POW : 魔球『ジェノサイドアルゴル』
【敵を引き寄せ粉砕する変動超重力】を宿した【魔球】を射出する。[魔球]は合計レベル回まで、加速・減速・軌道変更する。
SPD : 魔球『ギガントダークネス』
【自身が投擲した球状の物体】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ : 魔球『眠りの森』
【催眠軌道を描く超スローボール】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全対象を眠らせる。また、睡眠中の対象は負傷が回復する。
👑11
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馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第三『侵す者』武の天才
一人称:わし
…得意だからとわしに回ってきた。
まあ実際そうなのだから、断れぬのよなぁ…。
ちと数回素振りしてな。この競技は久々ゆえ。
そして…わかりやすく調子乗っとるな。
だがの、それでもわしはHRを打つと宣言しよう。
その魔球、引き寄せられるなら必然的に近くなろうし。
超重力ならば…いつも訓練しとるわ!仙術を加えた結界術にて、反発の力を纏う!
軌道などは見切って対処し、そのまま怪力でのスイングで無理矢理にでもHRしてくれる!
『侵す者』として現れた、義透。
「……得意だからとわしに回ってきた。まあ実際そうなのだから、断れぬのよなぁ……」
どうやら、四人の中で一番得意らしい。
数回素振りをして、鈍った野球勘を取り戻しつつ。
「……わかりやすく調子乗っとるな。だがの、それでもわしはHRを打つと宣言しよう」
『あー!? やってみろしー!?』
引き寄せ粉砕する変動超重力の魔球を放ったジェノサイドピッチャー。
「超重力ならば……いつも訓練しとるわ!」
仙術と結界術を併せた反発力で対応しつつ、UC《それは火のように》を発動して思いっきりホームランしてみせた義透。
『嘘……だろ
……!?』
分かりやすく膝から崩れ落ちたジェノサイドピッチャー。飛んでいった球は場外へと、そのまま姿を消した。
『場外……ホームラン……だとォ!?』
ジェノサイドピッチャーは震えていた。いかにも分かりやすい戦意喪失の形であった。
――恐らく、もう同じ手段は通用しないのだと理解ったジェノサイドピッチャーだった。
大成功
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荒珠・檬果
やってきましたアスリートアース!
……何故、戦争なのにお祭り状態になっているのか……。
いえ、やれることやりませんと!
というわけですね、UC使ってからバッターボックスへ。
何やら自信満々のようですが、それもここまでですよ!とかなんとか言って、少しでも時間を稼ぎましょう。
さて、催眠魔球で…まあ、指定は私でしょうね?
でも、『私に憑依済の将』は入ってない。つまりは、私を動かすのは他の人…この場合は徐晃殿なんですよ!
徐晃殿は抜かりないので、HRが何なのかは把握済。
そして…勝負勘も冴えますからね!いいタイミングで振ってHRするでしょう!
「やってきましたアスリートアース! ……何故、戦争なのにお祭り状態になっているのか……」
檬果は
誰が言ったか「運動会」状態の戦争に若干へにょりとしつつ。
「いえ、やれることやりませんと!」
UC《その者、木目細かなり》を発動してからバッターボックスへ。
「何やら自信満々のようですが、それもここまでですよ!」
『お前こそ自信満々だなァ!? よーし、喰らうがいいさあーしのボールをなァ!!』
時間を稼いでいる間に、先程のUCで憑依させた謹厳将『徐晃』が中で着々と勝負勘を上昇させているとも知らずに、眠りの森を投げてくるジェノサイドピッチャー。
「ぐぅ」
檬果は寝た。だが、謹厳将『徐晃』は眠っていない。寝ながらバットを振りかぶる謹厳将『徐晃』。
『何っ、寝ながら動いただと!?』
超スローボールの良いタイミングでかっ飛ばして、ホームランになった。急いで目をこすって起きた檬果は、目の前のジェノサイドピッチャーが唖然としているので成功を確信した。
『嘘だろ……寝ながらホームランしやがった』
自信がどんどん落ちていく、ジェノサイドピッチャーであった。
大成功
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国栖ヶ谷・鈴鹿
椿油マスターにおまかせします。かっこいい国栖ヶ谷・鈴鹿をお願いします!
◎
ハイカラさんの天才発明家&パテシエイルの多才なパーラーメイド。
お手製の二挺銃の扱いと、小回りの利くフロヲトバイの紅路夢、空鯨型航空巡航艇ヨナ、ワンオフのスーパーキャバリア阿穹羅と、守護稲荷きこやんの護法術、ハイカラさんの後光のパワーを駆使した、発明と天性の才能を武器に明るくも自信に溢れた心持ちで挑みます。
◎
きこやん、オーダーお願いね。
(UC発動)
いやぁ、ぼくは野球はあんまりやった事はなくってね。
弾道計算……オーラ防御速度制御……加速をバットに衝撃波として付与……最大加速撃ち返す!
まぁ、気を落とさないで、ぼくは天才だから。
「きこやん、オーダーお願いね」
守護の稲荷狐【きこやん】にオーダーを頼み、そしてUC《超越万能の天才》を発動する鈴鹿。すると、命令を承諾した鈴鹿に超機械パーフェクト・フォースローダーが出現する。
「いやぁ、ぼくは野球はあんまりやった事はなくってね」
『ハッ、そんなんでよく超HRダービーに出ようと思ったなァ?』
舐め腐っているジェノサイドピッチャー。
『それならギガントダークネスを喰らって戦意喪失しなッ!! 喰らいやがれッ!!』
弾道を計算し、オーラ防御で速度を制御し、加速を衝撃波として付与して、最大加速で撃ち返した鈴鹿。ホームラン、またも場外である。
『な』
「何ィ!?」すら言う声が出なかったジェノサイドピッチャー。
「まぁ、気を落とさないで、ぼくは天才だから」
『……引退しよっかな』
かなり精神的コンディションが悪くなり始めたジェノサイドピッチャー。鈴鹿は場外へ飛んで行ってまるで月のような巨大球をいつまでも見つめるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
真宮・奏
野球ですか。様々なポジションが協力して勝利を得る、とても奥深い競技ですね。なるほど、ピッチャーの時点でアウトにすれば、勝負は早い。でもバッターボックスに立ったからには相手の思い通りアウトになる訳には行きません。
超重力ですか?鍛えてきた私の防御を舐めないでください。【オーラ防御】【鉄壁】【硬化】【衝撃吸収】を総動員してボールをバット(剣)で受け止め、白銀の騎士発動!!どうせバッターボックスからは動けないでしょうから移動力を犠牲にしてバット(剣)の攻撃力を5倍にします!!
おりゃ〜!!【怪力】も駆使して場外ホームラン!!調子に乗らないでください。必ず貴方を負かして見せますよ!!
「野球ですか。様々なポジションが協力して勝利を得る、とても奥深い競技ですね」
奏の言う通り、内野同士でダブルプレイ、はたまたトリプルプレイという事も出来てしまうポジション連携の奥深さが野球にはある。
「なるほど、ピッチャーの時点でアウトにすれば、勝負は早い。でもバッターボックスに立ったからには相手の思い通りアウトになる訳には行きません」
バッターボックスで守りを固める奏。
『ふん、さっきから調子崩されっぱなしだが……今回ばかりはあーしが勝ってやる!!』
魔球『ジェノサイドアルゴル』を投げたジェノサイドピッチャー。
「超重力ですか? 鍛えてきた私の防御を舐めないでください」
オーラ防御に硬化、衝撃吸収と防御を固めに固めた鉄壁の状態でUC《白銀の騎士》を発動し、移動力を犠牲にバットの攻撃力を5倍にする。
するとどうなるか、またしても場外ホームランである。
『あ……』
出る声も出ないジェノサイドピッチャー。
「調子に乗らないでください。必ず貴方を負かして見せますよ!!」
『あーしが何したってんだよぉ
……!!』
舐めて調子に乗った事を自覚していないジェノサイドピッチャーであった。
大成功
🔵🔵🔵
印旛院・ラビニア
「魔球?そんなよわよわボールで大丈夫?」
そう煽るのはこっちもイキってるウサギ
イキっている理由はある。他の猟兵が対決している様子を観察して、その動きや投球のリズムを【学習力】で【見切り】、タイミングを自身に【チューニング】させていたのだ
「タイミングは万全。あとはパワーだけれども」
そこはUCによる【マキシマムカウンター】を当てて、その勢いを何倍にも増幅させて打ち返す。
「(小さい声でタイミングを測る)ぴょん、ぴょんの…ぴょんっ!」
これでホームランを打てたら
「こっちが9割打つか、ギブアップするかが終了条件だけど『もう敵いません、許してください』って言うならやめてあげてもいいうよ?」
とかイキリまくる
「魔球? そんなよわよわボールで大丈夫?」
『あァ!? てめーデッドボールで動けなくしてやろうかァ!?』
こちらもイキっている、そんな彼はラビニア。他の猟兵達の戦法とジェノサイドピッチャーが投げる球を自身に学習させていたのだ。
「タイミングは万全。あとはパワーだけれども」
『やってやろうじゃねェか!! ギガントダークネスで吹っ飛ばしてやらァ!!!』
怒りのギガントダークネスを放つジェノサイドピッチャー。ラビニアはUC《スキルクロス・リユニオン》発動でマキシマムカウンターを使用しつつ、タイミングを測る。
「ぴょん、ぴょんの……ぴょんっ!」
命中した瞬間、気持ちよく飛んで行った。やっぱりホームランって気持ちいいなという晴れ晴れとした表情のラビニアと、腰から崩れ落ちるジェノサイドピッチャー。
『マジかよ……』
「こっちが9割打つか、ギブアップするかが終了条件だけど『もう敵いません、許してください』って言うならやめてあげてもいいよ?」
兎に角イキリまくるラビニア。
『うる……せぇ……ッ!!』
とはいうものの、ジェノサイドピッチャーの顔は涙でボロボロだった。
大成功
🔵🔵🔵
ヒカル・チャランコフ
エルンスト(f42026)とかっ飛ばすぜ?
オレはコジャッキーって呼んでるけど。
……コジャッキーには教えられる全てを教えておいた!
何でも解説動画あるからね!?
「なーんでこっちがビビる?
野球ってのは知略と体力のスポーツだろぉ?それを?テメーから知略投げ捨てて?簡単HR競争スカー?」
ずびし!敵を指差し!
「この
勝負を選んだことが!テメーのビビりの証左よ!
ピッチャービビってるぅ♪ヘイヘイヘイ♪」
言いたかったコレ!
釣れたか?二人纏めて、と巨大球くれりゃ御の字なんだが。
相棒の背叩いて。
「エルンスト……オレからの
命令だぜ?
獲ってきな、HR!」
ちょ、これ野球よ?
オレのことは監督と呼べ?
エルンスト・ノルテ
ヒカル(f41938)と共に。
俺がこの世界のスポーツに明るくないもので。
今は横で前哨戦の口八丁しているヒカルに、事前に動画なども使い、単語やルール、スイングのコツの指導を受けたよ。
普段はハルバード持ちだ、軽い物は早く振りすぎるかもしれん。
「これが一番重いかな」
バットを試し、自分の手に馴染む重めの物を選ぶ。
本来なら素人の私が小さな的に当てるのは難しかろうが、巨大化する球もあると。それを狙いたい。
珍しくあだ名でなく自分の名を呼び
命令下すヒカルに一つ頷いて。
……彼は俺より後方に立つ。
押し切られ彼にまで被害の及ぶのだけは何としても避けねば。
「……了解だ、リーダー」
リーダー、な。『君は主人を戴くような
生き方を選べ』と、昔……などと感傷に浸らせてくれぬのが今の主人、いや。
監督?野球だと監督?
「了解です、監督」と笑って。
こんな場面でも、『それっぽい』を大事にする彼の様子に、緊張もほぐれた。
バッターボックス、肩辺りの服の張りも直して。
貰うぞ、HR。
ヒカルとエルンストがペアで出場し、ヒカルがまず口喧嘩のターンだ。
「なーんでこっちがビビる? 野球ってのは知略と体力のスポーツだろぉ? それを? テメーから知略投げ捨てて? 簡単HR競争スカー?」
ジェノサイドピッチャーを指差してヒカルは宣言する。
「この
勝負を選んだことが! テメーのビビりの証左よ! ピッチャービビってるぅ♪ ヘイヘイヘイ♪」
『ビビってねーし!! ねーしッッ!!! そういう選択もあっていいだるォォォーーーがッ!!!』
地団駄を踏むジェノサイドピッチャー。
その間に、エルンストは解説動画で野球を少しずつ覚えていく。世の中には大量にあるのだ、フォームとかバッティングとか、様々な解説動画が。
「これが一番重いかな」
動画を見終えたエルンストは、普段持っているハルバードに一番近い重さのバットを選んだ。
『よーし、分かった……!! てめーら纏めてボールの重みで潰れちまいなァァッ!!!』
激怒するジェノサイドピッチャー。ヒカルより前に立つエルンスト。
「エルンスト……オレからの
命令だぜ? 獲ってきな、HR!」
普段はコジャッキーというあだ名でエルンストを呼んでいるヒカルが、本名で呼んできた。それだけでエルンストは何か特別な物を感じて、頷いた。
「……了解だ、リーダー」
「ちょ、これ野球よ? オレのことは監督と呼べ?」
「(リーダー、な。『君は主人を戴くような
生き方を選べ』と、昔……などと感傷に浸らせてくれぬのが今の主人、いや)」
ヒカルが若干ぷんすこしているのを見て、緊張がほぐれて笑うエルンスト。
「了解です、監督」
服の張りを直して、いざ頂くのはHR。後ろにいるヒカルに怪我を負わせる訳にはいかない。
命令を頂いた事により、UC《Pleasure of OBEDIENT》が発動し全身を縁取るが如き銀の光がエルンストを包む。
『なーに青春漫画っぽい事してんだアオハルかよ!! ゴルァ行くぞギガントダークネス!!』
「いっけーーーー!!!」
「(絶対に……打つ!!)」
打った瞬間、球がゆっくり飛んでいるように見えた。それもすぐ終わり、エルンストは気づいた。今のは一部の解説動画にあった、ゾーン状態だったのだと。気づけばあの球はホームランだ。
『な……』
二度見するジェノサイドピッチャー。
『な
……!!』
三度見して、完全に地に伏せた。
『ちくしょおおおおおおおおおッッ!!!』
「よっしゃ! よっしゃー!!」
ヒカルはよくやったと跳ねて喜んでいる。
「打ったな、走ればいいのか?」
エルンストはHRダービーの動画も見ていたがとりあえずルール通り走っていった。
『どうして……あーしの球ってのは……猟兵に通用しないんだよォッ
……!!』
ジェノサイドピッチャーが弱いのではない。猟兵が相当強いのだ。それは分かっていたが、自分の球が通用しなかったジェノサイドピッチャーは、ベンチに戻って泣いたのだった。
大成功
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