バトル・オブ・オリンピア⑦〜歌えガンガン!水上歌合戦!
アスリートアースで絶賛開催中! 『バトル・オブ・オリンピア』ッ!
海上に特設された、伝統あるその他スポーツ「ウレタンポカポカ大海戦」のフィールドでは、日夜、ウレタンバットを持った戦士達が水上に浮かぶマットの上で他の選手を叩き落し、頭の上に乗せたトマトを潰すというマッポーめいた死闘が繰り広げられている!
しかし、その競技の合間に、たのしいおうたのコーナー……通称「アイドルコンテスト」が存在しているのだ!
――グリモアベース。
「ということで、アイドル猟兵の皆様の出番ですわ!」
自身もアイドル活動に精を出す蛇塚・ライム(その罪名は『憤怒』/IGNITE POP DiVA・f30196)は、ここぞとばかりに予知をしたのだった。
「この任務では勝敗は関係なく、水着を着たまま水上に設置されたゆらゆら揺れるフィールドをステージにして、観客みんなを虜にするべく歌うのが目的ですの。生伴奏もいいかもしれないですわね!」
揺れるウレタンマットから落ちないように気を付けながらパフォーマンスを披露し、盛り上がれば任務完了だ。
簡単な話だと思うだろうが、この競技の清涼剤である「アイドルコンテスト」に相応しい楽曲を選ぶことも重要だ。
もし不評を買ってしまえば、あっという間にステージは失敗してしまうだろう。
決して油断してはならないのだ。
「勿論、着用する水着のデザインや皆様の肉体美も評価に加味されてゆきますわ。その辺りもお抜かりなく願いますわね?」
ライムは注意事項を各猟兵へ伝達すると、アスリートアースの「ウレタンポカポカ大海戦」のフィールドへの転送を開始するのであった……!
七転 十五起
アスリートアース戦争シナリオ第6弾!
思うがまま、心のゆくまで歌いましょう!
なぎてん はねおきです。
●プレイングボーナス
水着を着て歌う。
●その他
コンビやチームなど複数名様でのご参加を検討される場合は、必ずプレイング冒頭部分に【お相手の呼称とID】若しくは【チーム名】を明記していただきますよう、お願い致します。
(大人数での場合は、チームの総勢が何名様かをプレイング内に添えていただければ、全員のプレイングが出揃うまで待つことも可能ですが、その際は参加者全員のオーバーロード投稿を強く推奨します)
なお、本シナリオは戦争の進行状況に応じて、全てのプレイングを採用できない可能性があります。
予めご了承くださいませ。
それでは、皆様のご参加をお待ちしてます!
第1章 日常
『お正月アイドルコンテスト』
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POW : パワフルに歌う
SPD : スタイリッシュに歌う
WIZ : キュートに歌う
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シェラティシア・インフィノート
『精霊は友達ですよ!』
フェアリーの精霊術士×シンフォニア
金髪緑眼
普段の口調は「明るく丁寧に(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」
A&W世界の、妖精と精霊が仲良く暮らす隠れ里出身のフェアリーで、彼女自身も精霊は友達として接しています
性格は優しく純粋、人々の役に立ちたいと考えています
自然豊かな場所が好きですが、人工物にも精霊は宿るという考えから、人工物を特に嫌ったりはしません
・戦闘
精霊術士
精霊を使役するというより、友である精霊にお願いを聞いてもらう、といった関わり方です
ユーベルコードもそんな感じの発動方法です
あとはお任せ。宜しくお願いします!
シェラティシア・インフィノート(フェアリーの精霊術士・f16227)が「ウレタンポカポカ大海戦」のフィールドに転送されると、なにやら楽しい音楽が聞こえてきた。
「わぁ! 私も混ぜてください!」
ということで、急遽シェラティシアも飛び入りで「アイドルコンテスト」に緊急参戦だ!
「私はシンフォニア。歌で世界を変える存在です。私の歌で、皆さんを幸せにしてゆきますよ!」
シンフォニックデバイスで歌声を観客へ届けてゆけば、妖精の歌声ということもあってか観客は大盛り上がり!
「皆さん、応援ありがとうございます。それじゃ、ここで地の精霊さんのお友達、巨人さんたち、お願いします」
シェラティシアはさらにステージを盛り上げるべく、宝石で出来た地属霊の眷属である巨人たちを108体召喚。
どっぱーんっと彼女の周りに着水すると、押し寄せる波飛沫が観客の全身をずぶ濡れに!
「わわわ! 皆さん、大丈夫ですか?」
心配する妖精の歌姫をよそに、観客達はもっとかけてくれとはしゃぎたててみせる。
そういう事なら、とシェラティシアは巨人たちに水を大きな手で掬ってもらい、観客達の頭上から滝のようにかけ流してあげた。
「きゃー! 冷たくて気持ちいい~!」
「カワイイ歌声と水のアトラクションが同時に楽しめるなんてサイコー!」
どうやら盛り上がってくれたようなので、シェラティシアは気にせずにこの後も大いに歌って踊ってみせるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
御園・桜花
「これは…伝え聞くUDCの古典的バラエティですね?!」
スタア対抗水上◯合戦ポロリもあるよ?的何か想像
「此れは…ポロリしそうな攻めた水着が必要です?」
今年の白ビキニの下を水泳用白褌に
Tバックで観客の視線誘導
UCで回避上げつつ桜鋼扇開閉して振り回しつつ「貴方のハートを狙い撃ち」的な流行歌をメドレーで歌いながらもう片方の手でウレタンバット振り回して相手をぶん殴ったり吶喊してトマト握りつぶしたりする
移動は第六感や底上げした回避率頼りでガンガン走って跳ねる
寧ろ歌いながら相手を殴り飛ばす事で落下せず着地するようなアクロバティックな動きで歌い続ける
「元々最前線で殴り合うスタイルなので、こういうのは得意です」
御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)が現着すると、思っていた以上に自身が創造していたものに近くて苦笑いを浮かべていた。
「これは……伝え聞くUDCのショーワの古典的バラエティですね!?」
まさに『スタア対抗水上スポーツ合戦!(ポロリもあるよ!)』のノリであった。
よくよく考えると、当時の人気アイドル達の上裸を地上波で平然と流してた時代ってすごかったんだなぁ。
そして、それを悪役女子レスラーが騎馬戦で仕向けるように番組側で仕組まれていると事とか。
御園は異世界の一時の時代の潮流の知識をもとに、ある結論へ辿り着いた。
「若しや……此れは……私も、ポロリしそうな攻めた水着が必要です?」
ショーワのおおらかなカルチャーが、令和のコンプライアンス重視時代にダイレクトアタック!
「なんて不埒な……しかし、此処で観客の要望に応えられなければ、この任務は失敗に……ならば、私も覚悟を」
御園は今までにないくらいに思い詰め表情で脱衣所へ向かっていった。
そして再び御園は姿を現すと、意外と豊満な胸元を白いビキニ水着で覆い隠してるまでは良かった。
問題は下半身だ。Tゾーンを何故か真っ白な六尺褌で締められていた。
「六尺褌は紐を
縒って締め上げています。激しい動きでもそう簡単に解けませんが、万が一の場合は私のあられのない下半身が衆人環視に晒されてしまいます……しかも臀部もこんなに露出が多くて……恥ずかしいです……」
六尺褌は着用の際に臀部が完全に露わになってしまう。
女性がこれだけで人前に出るのは、かなり勇気のいる行動だ。
だが御園の知識はショーワのバラエティー番組のものであり、彼女自身がとてもまじめな事もあって、このまま御園は歌う事にしたのだった。
勿論、そうとは知らないアスリートアースの男性観客達は、
麗若き女性の臀部に釘付けになってしまっている。
悲しいかな、男はみな総じてスケベなのだ……。
「それでは、お聞きくださいませ。『アンタのハートにずっきゅん☆ばっきゅん』です」
ブルース調の半音下げの音階がイントロで流れると、サックスのリードメロディと共に御園は歌い始めた。
♪ねぇアンタぁ!(ハッ!) 気付いてる?(フッ!)
♪もう既に(ウッ!) イチコロよ(ホッ!)
♪恋の拳銃~のその先ぃ~に アンタぁ~のハートを ずっきゅん☆ばっきゅん!(エラサッサ!)
水上に浮かぶウレタンマットの上で、激しく腰を振ってツイストダンスをキメる御園。
その懐メロ歌謡曲ムーブが会場の観客を大いに盛り上げてゆく。
ここまでで本来の任務は完了しているはずだが、御園は何か勘違いしているのか、そのまま競技中のエリアへウレタンマットを渡り歩いてゆく。
そしてダークリーガー軍団のひとりを蹴り飛ばしてウレタンバットを強奪すると、なんと歌いながらダークリーガー軍団を蹴散らし始めたではないか!
♪ねぇアンタ(ギャアアァァァアッ!) 気付いてる?(ナンデ?)
♪もう既に(コナイデ!) 手遅れヨ(フンギャロ!)
♪アタシの
恋の弾丸~にィ アンタぁ~のハートは ずっきゅん☆ばっきゅん!(アイエエエッ!)
本来はこの任務、ただ水上ウレタンマットの上で歌って踊るだけでOKなのだが。
御園は外見とは裏腹にゴリラの如くダークリーガー軍団を瞬く間に水上へ叩き落してみせたのだった。
しかもユーベルコード『精霊覚醒・風』まで使って自身の回避率を10倍に強化、更に時速740kmで飛翔して無双の活躍をみせてしまった。
「元々最前線で殴り合うスタイルなので、こういうのは得意です」
突然のハプニングに競技運営側も唖然としていたが、結果的に猟兵の大勝利という事で話が丸く収まるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
カシム・ディーン
UC常時
水着は2022年度の!
「ご主人サマー☆アイドルだよ☆アイドルライブだよ☆」
しゃーねーなー…確かジャパニアの歌があったよな?それでいくか?
「ひゃっはー☆この世界でもジャパニアがデビューだぞ☆」
【情報収集・視力】
ウレタンの構造や揺れ具合とか立ち回りをきちんと把握
【属性攻撃】
スポットライト展開
「皆ー☆楽しんでるかなー☆」
【念動力・空中戦】
存分にデュエットで歌うぞ!
「~♪」
バランスとりながらダンスも交えて
たんっと飛んで浮かびながら歌う
メルシー
ご主人サマの手を取り上手く誘導しながら決めポーズも決めるぞ☆
こうしてご主人サマのフォローを決めていくぞ☆
うん、これ最早セ…(テンション爆上がりアホ神機
「ご主人サマー☆アイドルだよ☆アイドルライブだよ☆」
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)の相棒メルシーが、ウキウキと水辺ではしゃいでいる。
その姿はアイドルらしく、二人ともひらひらしたウェディングドレス風の水着姿だ。
カシムは億劫そうに頭を掻きむしりながら、メルシーへ言った。
「しゃーねーなー……確か、ジャパニアの歌があったよな? それでいくか?」
「ひゃっはー☆ この世界でもジャパニアがデビューだぞ☆」
「いや、ここでジャパニアって言っても分からねーだろ?」
ともかく、出番が来た二人は、波打つウレタンマットのステージの上でバランスを取りながら観客に手を振ってみせた。
そしてメルシーは魔法で頭上にミラーボールめいた光球を生み出すと、それをキラキラ輝かせながら自身とカシムへ光を照射してみせた。自前のスポットライトだ。
「みんなー☆ 楽しんでるかなー☆」
「「いえぇぇぇい!」」
「僕達が歌うのは、異世界のジャパニアっていう国の歌だ! 耳かっぽじってよーく聞きやがれ!」
カシムが合図をスタッフに送ると、用意されたカラオケが会場内に流れ始めた。
「ご主人サマとデュエットだぞ☆」
まずはメルシーから歌い始めた。
「♪あンぁ~! オレオレオレー! 祭りだ~サンバだ~! セニョリータぁ~!」
まさかのド演歌!
しかし踊りはキレッキレ! まさかの演歌ダンスPOP!
(いや、チョイス渋すぎだろ!)
カシムもここまで来たら引き下がれない!
「はぁぁん! オレオレオレー! ジャパニア~サンバフェス~! ハラショー!」
いや、ハラショーは違くね?と観客は揃って心の中でツッコミを入れていた。
だが、奇抜なダンスと歌唱は観客に大ウケ!
カシムのダンスの拙さをメルシーがフォローする事で、更に表現力アップ!
最後は二人揃って、水上ウレタンマットの上でジャンプ!
「「オーレッ!」」
最後のシンクロポーズも決まって、大喝采を浴びる二人。
スタッフの誘導で水辺に戻ってきたメルシーは、興奮しながらカシムを物欲しそうな眼付きで見ていた。
「ぐえっへへへ! うん、これ最早セ……」
「あああっと! 僕の身体が勝手にー!」
カシムはそれ以上を言わせないために、メルシーの顔面を力の限りぶん殴ったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
テラ・ウィンディア
UC常時発動
水着
2023年の物
「これ恥ずかしいのですが…テラのアイドルデビュー…これは…滾る!」(ごごごごご
ヘ、ヘカテー…?(ぷるぷる
「(こほん)大丈夫ですよテラ?存分に歌い上げましょう!私もフォローしますからね!」
た、頼りにしてるぞ?
ヘカテ
死霊魔術と呪術で悪霊や魔女を呼び寄せますが…魔女はドラムやギター!
悪霊たちはバックダンサー!ってノリノリですね!?(スリ◎ーに憧れてたらしい
ヘカテも頑張ってくれてるな…それなら応えるぞ!
エルフに伝わる戦士の歌をアイドル風に歌うぞ!
死しても尚起ちあがる勇猛さを此処に!
ヘカテと合わせて互いにパート毎に歌い続けてポーズを決めながらもバランスを決めるぞ!
ヘカテも気取った様子で歌いながら…悪霊やゾンビにテラと共に囲まれてから…唐突に恐ろし気な魔女に変じて…ゾンビ達と共にキレッキレに踊って
それに対して炎を纏って抗って(マットは燃やさない)そして不意に手を取って歌って…最後はゾンビ達や悪霊達とも健闘をたたえ合って歌って舞いながら最後に全員でポーズを決めて決めっ!
テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は保護者兼相棒のヘカテイアと共に、水着で現着した。
「こ、この水着は……! うう、恥ずかしいです……!」
「似合っているぞ、ヘカテ!」
テラは黒を基調に赤の差し色が入ったフリル水着を纏っていた。
対して、似合っていると褒められたヘカテイアは大胆な黒のビキニ水着であった。
豊満な胸元が今にも零れそうで、観客の男性達はヘカテイアの胸の谷間に熱視線を注いでいる真っ最中だ。
「こ、こんなに注目されて、やっぱり恥ずかしいです!」
「そうか? でもここで帰ったら、おれのアイドルデビューの夢が閉ざされちゃうんだよな……」
たちまちしょんぼりと肩を落とすテラを見て、ヘカテイアの庇護欲がむくむくと膨れ上がった。
「テラのアイドルデビュー! これは……滾る!」
自分の欲望を燃料にして、ヘカテイアは羞恥心に打ち勝った。
「ヘ、ヘカテー? 目が怖いぞ……?」
燃えに萌えているヘカテイアに、テラは怯えた様子で相棒の顔を見上げる。
ヘカテイアはすぐに正気を取り戻すと、きりりと冷静になってテラを安心させてみせた。
「大丈夫ですよテラ? 存分に歌い上げましょう! 私もフォローしますからね! ふふふ……」
「た、頼りにしてるぞ? ヘカテ……?」
そして、いよいよ本番の時が来た!
(ふふ、此処はフラッシュモブとやらで盛り上げてゆきましょうか! ええと、ユーベルコードで死霊魔術やその他諸々を強化、死霊達と魔女数名を召喚しましょうか。魔女達に楽器を演奏させ、死霊達にバックダンサーをさせれば完璧です!)
水上に浮かぶウレタンマットの上に、次々と資料の群れと魔女達が姿を現す。
魔女達は呪われた竪琴や木管楽器でメロディ―を奏で始めると、死霊達は一糸乱れぬゾンビダンスを披露し始めた。
(なんか思っていたのと違いますけど!?)
ひとり唖然とするヘカテイア。
そんな事とは知らないテラは、賑やかになったバックに心強さを覚えていた。
「ヘカテも頑張ってくれてるな……それなら応えるぞ! おれが披露するのは、エルフに伝わる戦士の歌だ! それをアイドル風に歌うぞ!」
♪無敵の勇者 妖精の戦士
♪死しても尚起ちあがる 勇猛さを今此処に!
♪完璧で最強な君は 千年生きたエルフ様♪
テラが即興で戦士の歌を流行りのアイドルソングの巨躯に当てはめて歌って踊れば、ヘカテイアも唐突なラップを繰り出した。
♪ハイハイ わたし半端ない オマケなんかじゃない
♪最強エルフの保護者であって常に勝者 伊達に弱くない
♪恩赦なんていらない 盛者必衰の理なんてない
♪愛嬌えぐくない? 超カワイイよテラがマジ優勝!
瞬間、ヘカテイアの姿が恐ろしい魔女の姿へ変身すると、テラを死霊の群れの中へ沈めてゆく。
するとテラの全身が炎のオーラに包まれ、不死鳥のごとく跳びあがって着地!
最後は死霊達とバックバンドの魔女達と仲良くポーズを決めたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
栗花落・澪
2023年水着
こんにちはー!
僕のステージ、記憶に焼き付けていってね!
水着デザインと場所を活かして
爽やかで明るい曲調で明るくのびのびした声で歌唱
バランス感覚を生かして揺れる足場もものともせず右に左に移動しながら
お客さんも乗りやすい簡単な振り付けでダンスも組み込む
更に演出として、音楽の合間にこっそり高速詠唱
水魔法の範囲攻撃で周囲の水を操り魚の形を形成
空中を自由に跳ね回らせたり
観客席にミスト程度の水飛沫を飛ばし涼しさも提供しつつ
最後は指定UCで上空に夏の花を打ち上げてから光魔法をぶつけ
キラキラと輝く花弁を舞い散らせフィニッシュ
花の香りと光を受けて輝く水や花弁の煌めきで
視覚嗅覚聴覚全てに残る思い出を
印旛院・ラビニア
「コンテストかぁ。ゲームでアイドルやアスリートを育成してライブに出すゲームとかやったことはあるんだけどね」
楽曲はそれらのゲームのライブ曲を流用すれば、振り付けとかをゲームキャラクターが覚えているものを思い出せればいけるかもしれない。本番まで練習を【やり込み】【学習力】で形にし、ウレタンステージに合わせた動きになるように【チューニング】する
水着のチョイスも悩む
「なんか自分の性癖を見られてるようで恥ずかしいな」
結局、露出抑えめでフリルをあしらったアイドルっぽい水着を選ぶ
「あ、でもこれ胸元のリボンが胸の揺れを強調してあざとくないかな?でももう選んでる時間が」
最初はちょっと照れてるけど後半はノリノリ
高崎・カント
涼し気な水色のマントで水着ぽく
たのしいおうたのじかん!
カントの出番なのです!
カントは銀雨世界のダンスのおねえさんなのです!
未来のアスリートの子供達と「もふもふ体操」を歌って踊るのです!【UC使用】
もふもふ体操
作詞、振付∶カント
作曲∶ゆーいっちゃん(カントの主)
軽快な四拍子のリズムに、覚えやすいもっきゅ♪きゅっぴ♪とモーラット語の歌詞の曲
子供も踊れる楽しい振付(ジャンプ、お尻や手をふりふり、くるりと回転、手拍子)が特徴
曲のサビで水飛沫とライトアップなのです
観客席まで続く大きな虹の橋をかけ、カントはその上をキラキラ飛びながら踊るのです!
みんな、ありがとうなのですー!
「もっきゅ! きゅぴー!」
印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)は肉体こそ今は女性だが、元男性のゴッドゲームオンラインプレイヤーである。
猟兵へ覚醒したことで、ウサギ獣人女性のアバターのまま女性化してしまったラビニアは、この日、一大決心をしていた。
それは……『女性アイドルとして、アイドルコンテストでちやほやされる』という目的を叶えに来たのだ!
「えへへ……こんな大勢の人達にキャーキャー言われる日が来るなんて……ウサギのケモガールはどの世界でも普遍的カワイイ重点! とはいえコンテストかぁ。ゲームでアイドルを育成して、ライブに出す音ゲーとか、アスリートを育成してレースに勝ったらご褒美にライブ映像が見れるゲームならやったことはあるんだけどね」
楽曲はそれを使うとして、あとは問題の振り付けだ。
注釈すると、ラビニア本人に卓越したダンススキルがある訳ではない。
だが、ラビニアはかつて
遺伝子番号を剥奪された際に、通りすがりのグリモア猟兵によってGGO以外のゲームの複数アカウントデータをハッキング技術で移植する事で、偽造遺伝子番号を生成して蘇った。
その経緯からか、彼は一度やっていたゲームのデータから現実の
技能へ
落とし込む事が出来るのだ。
故に、出番が来るまでラビニアは曲と振り付けを合わせて短時間で歌と踊りをマスターしていった。
「ふぅ、少し休憩しようかな。さてと、僕の前座さんは盛り上げてくれてるかな~?」
自身に満ち溢れたラビニアは、こっそりと舞台袖を覗いてみる事にした……。
「たのしいおうたのじかん! カントの出番なのです!」
高崎・カント(夢見るモーラット・f42195)はモッフモフの真っ白な毛玉ボディをぽよんぽよんと弾ませ、観客へ可愛さを目いっぱい振り撒いていた。
「こーんにちはー! カントは、この世界とは違うシルバーレインっていう異世界の、ダンスのおねえさんなのです! 今日は、未来のアスリートの子供達とカントが考えた『もふもふ体操』を歌って踊るのです! みんなー! こっちへ集合なのです!」
カントの掛け声に応えて、4~5歳くらいの子供達が水上に浮かぶウレタンマットのステージに集まってきた。
「それじゃ、みんなで~? レッツ! ダンスなのです!」
合図と共に流れ出す、幼児教育番組に流れそうな軽快な音楽が会場に響く。
【もふもふ体操】
作詞、振付∶カント
作曲∶ゆーいっちゃん
軽快な四拍子のリズムに、覚えやすい「もっきゅ♪」「きゅっぴ♪」という、モーラット語の歌詞の曲。
そして子供も踊れる楽しい振付は、会場の大人達も思わず笑顔になってゆく。
「ジャンプきゅっぴ♪ お尻ふりふり、おててでもっきゅ♪ くるりと回転、手拍子もっきゅきゅ♪」
そのあからさまに重篤なマスコット的カワイイ空間は、会場内を大いに沸かせた。
曲のラスサビは、子供達がウレタンマットのヘリで水を蹴り上げて飛沫を上げさせる。そこへ、照明を一点にあてると、なんと虹が空間に浮かび上がったではないか!
その虹の上でカントは可愛くお尻を振り振りさせながら空中に浮いて踊ってみせるのだった。
「もっきゅ! きゅぴー! ありがとなのですー!」
場内は温かな拍手で包まれていった。
一方、顔面蒼白になっているラビニアは、その場に座り込んでガタガタ震えていた。
「ちょちょちょちょー! 聞いてないよ、聞いてないって! これじゃ僕の付け焼き刃の歌と踊りじゃ、みんながシラケちゃうよー!」
すっかり分からされてしまったラビニアは、出番になってもステージへ向かおうとしない。
どうしたんだと、会場が次第にざわつき始める……。
その異常を察知した栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は、急いで舞台袖へ向かっていった。
すると、しゃがみこんでガタガタ震えるラビニアを澪は発見する。
「どうしたの? 具合が悪くなっちゃった? 救護の人呼んでくる?」
「あ、いえ、身体は別にどこも悪くなくて……え? あ、有名人!? 戦争のアナウンスしてた人だ!?」
「えーっと……僕、そこまで有名じゃないと思うんだけどな……? いや、そうじゃなくってね?」
澪はラビニアに何があったのかを聞き出した。
ヘタレ気味のラビニアに対して、澪はまるでカウンセラーのように優しく聞き役に徹してその心をほぐしてみせた。
「なるほどね。それで急に自信がなくなっちゃったんだ?」
「うう……なんな完成度高い体操の後に僕の歌とダンスなんて、落差で風邪ひいちゃうよ……」
すっかり意気消沈しているラビニアに、澪はその両手を握って真っ直ぐ目の前の赤い瞳を見詰めた。
「大丈夫。誰もラビニアさんの事を笑ったりしないよ。努力する姿に感銘するのが、この世界っぽいし?」
「それでも……ううん……」
なかなか踏ん切りがつかないラビニア。
ここで澪はピンとアイデアが思い付いた。
「ねぇ? だったら、僕と一緒にやろうよ?」
「はい? え? えええええええええええええええええ!?」
ラビニア、青天の霹靂。
「アンコールありがとなのです! それじゃ、カントと一緒に『もふもふ体操第二』を踊るのです!」
澪とラビニアの突発コンビ結成のため、間を持たせるためにカントが再びステージで歌って踊ってくれている。
「今度は会場のみんなと一緒に踊りたいのです! さあ、みんな、立ってくださいなのです!」
カントもサービス精神旺盛で、水着代わりの涼し気な水色のマントを翻して元気よく跳んだり回転したりと元気いっぱいだ。
その間、控室で水着のコーディネートから選び直すことに。
「なんか自分の性癖を見られてるようで恥ずかしいな」
「でもすごく似合ってるよ。僕のセーラー服水着とよく合ってるね?」
ラビニアが要望を澪に告げ、それを元に選んだ珠玉の水着。
それは、露出抑えめでフリルをあしらったアイドルっぽいワンピース水着。胸元のリボンが澪とお揃いだ。
「僕のもセーラー服要素があって、可愛いかも……? あ、でもこれ、胸元のリボンが胸の揺れを強調してあざとくないかな?」
「大丈夫だよ。さあ、そろそろ時間だから。いこっか?」
「え、もう? まって、やっぱもう少し選びた……」
「だめ。流石にカントさんの体操が予定になかった第四まで進んじゃってる。多分、あれ、アドリブだと思う」
控室のモニターに映し出されているカントは、もはやてんてこ舞いの様子であった。
「こ、ここで身体を前後に揺らのです……! もっきゅ、きゅっぴ……!」
「うん、なんかいっぱいいっぱい過ぎて、これ以上は誠に申し訳ないね! ネタ切れ感がすごいや!」
ラビニアも、もう限界だと悟ってしまった。
澪はラビニアの手を取り、ステージへ導いてゆく。
「さあ。がんばろ?」
「……うん!」
こうして、即興ユニット「フラワーラビッツ」の演目が始まる……!
「こんにちはー! 栗花落・澪です! 僕とラビニアさんのステージ、記憶に焼き付けていってね!」
「や、やっほーっ!? たのしんでるー?」
澪は堂々とした態度で観客へレスポンスを求め、ラビニアはガッチガチに緊張してコールして盛り上げる。
流れてきたのは、爽やかで明るい曲調。澪の水着のイメージに合ったものだ。
(うひゃあ! 澪さんの自己ブランディング能力、高いなぁ!)
自分を一番キラキラ輝かせるために必要な準備を、澪は怠っていない。
その姿勢に、ラビニアはいつしか胸の奥が熱くなっていた。
(僕も……この子みたいに堂々と歌って踊ってみたい!)
そう思った途端、うじうじと緊張しているのが馬鹿らしくなっていった。
澪と顔を剥き合わせるラビニア。
いつしか一緒に声を揃え、胸を張って歌い出した。
二人とも、バランス感覚を活かして揺れる足場もものともせず、ウレタンマットの上を右に左に移動しながら、観客も乗りやすい簡単な振り付けでダンスで一体感を生み出してゆく。
(ラビニアさん、すごい。さっきとは別人みたい……)
澪は何かを吹っ切れたラビニアに微笑みを浮かべる。
(それじゃ、もっと盛り上げていかなきゃだね?)
澪はここで水魔法を発動させ、ステージ演出とする。
ウレタンマットのステージの周辺の水が、魚を象って一斉にぴょんぴょん跳ねてみせるのだ。
時折、それらは形を変えて、大きな魚だったり、イルカになったり。
ぱしゃんと飛び散った水飛沫さえも、アトラクションの一部となって熱くなった観客へ涼を届けてゆく。
これら幻想的な水の演出に、観客は何度も拍手で称賛してみせた。
(これだけじゃないよ。最後にとっておき)
極めつけは、澪のユーベルコードで上空に夏の花を打ち上げてから光魔法で生み出した光球を天へ射出する。
上空で空中に咲く夏の花と光球が激突すると、キラキラと輝く魔法の花火として花弁を舞い散らせフィニッシュ。
後に残ったのは、花の香りと光の残滓。輝く水面や花弁の煌めきに誰もが魅了されてゆく。
それは視覚・嗅覚・聴覚・触覚などの感覚器官全てに残る思い出を生み出したことを意味した。
「二人とも、ありがとうございました!」
出番が終わった後、深々と頭を下げたラビニア。
場を繋いでくれたカントと、勇気をくれた澪にお礼の言葉を何度もかけていった。
「最初はびっくりしたけど、カントも楽しかったのです! もっきゅ♪」
「また一緒に歌えるといいね? ラビニアさん」
二人が手を差し伸べてくる。
ラビニアは半泣きになりつつ、それぞれの手を取って人の温かさを思い知るのだった。
<了>
大成功
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