阻止せよ!宇宙同人即売会爆破テロ!
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銀河皇帝は勇敢なる猟兵の奮戦により撃破された!
平和が戻ったスペースシップワールドでは、ある伝統ある祭りが行われようとしていた。この世界の人々の母星が存在していた頃から行われていた、歴史ある催しである。
先勝のお祭りムードで浮かれる人々。
しかし、その参加者の中に復讐の機会を虎視眈々と窺う、銀河帝国の残党が紛れていることなど、スペースシップワールドの人々は思いもつかないのだった……。
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「みんなー……スペース、シップ、ワールド……の、同人誌、即売会……の、爆破テロ、止めて、きてー。」
グウェンドリン・グレンジャー(NEVERMORE・f00712)が、いつもながら聞き取りづらい喋り方で、面妖なことを言い出した。
一部の猟兵は、戦争の疲れで自分の耳がおかしくなったのかと思うだろう。
しかし、グウェンドリンの話す予知内容に間違いはない。
「スペース、シップ、ワールド。同人誌、即売会。爆破、テロ。」
グウェンドリンは、繰り返し予知した事件を口にする。
「この、同人誌、即売会……は、とても、歴史ある、お祭り。」
とにかくボソボソ喋るので聞き取りづらいことこの上ない。
自分の話し方の聞こえづらさを自覚しているグウェンドリンは、フリップやパワポを使って説明を続ける。最初から出せ。
要するに、銀河皇帝撃破のお祭りの一貫として、特別にこの春先に急遽行うことになったのだ。ちなみに、本来は宇宙歴上の夏と冬。
紙は宇宙ではとても貴重なものなので、アーカイブデータの売買が主となる。
「ここ……に、銀河帝国、の……残党、紛れ込む。皇帝……の、追悼本、出してたの、見つかって、囲んで、警棒で、叩かれる。」
何を言っているのか、相変わらず分からない。
「囲んで、警棒で、殴られて。逆上……した、彼らは、仲間、呼ぶ。あと、リーダー格……の、女の人、多分、強い。」
言っていることをまとめると、銀河帝国や皇帝を忍ぶ電子書籍を売っている銀河帝国の残党が、一般市民に見つかる。当然、袋叩きにされるわけだが……仲間を呼ぶわ、本を描いた銀河帝国構成員の女性が暴れだすわで、最後には残党が高威力の爆弾を会場に投げ込む。
犠牲者多数、会場となるコロニー船は、再びあの閉塞的な空気が戻ってくる……。
「私も、予知、した……ことを、そのまま、言ってる、だけ。よく、分かって、ない。でも、重大事件、なのは、分かる。」
コロニー船を、惨劇の舞台にするわけにはいかない。
「残党、捕まえられる……のは、当日。警戒、されないよう、皆、参加者に、紛れる……のが、いい、かも?」
例えば、出展者や、扮装参加者など。警備スタッフもいいだろう。
「お願い、銀河帝国の、残党……止めて、きて。」
グウェンドリンは、猟兵達に改めて呼びかけ、見送るのだった。
烏丸くろえ
皆様、お世話になっております。烏丸くろえです。
今回はスペースシップワールドで残党退治のお仕事です。
猟兵の皆さんは、爆弾テロを防ぐためにスペースシップワールドでの同人誌即売会に潜入し、銀河帝国の残党を探して頂きます。
1章が冒険、2章が集団戦、3章がボス戦となります。
まずは残党に警戒されないよう、参加者のフリをして会場に潜入して下さい。
(ガチの参加をしてもOKです。)
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
第1章 日常
『よりよい航行生活のために』
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POW : 肉体や気合いでどうにかする
SPD : 速さや技量でどうにかする
WIZ : 魔力や賢さでどうにかする
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伊藤・毅
「まるで、コミ〇みたいだな、テンション上がるぜ~」
POW
スペースワールドならではのゲームサークルを中心に人の波をかき分けながらサークルを回っていく
参加者やサークル主に【コミュ力】で変わったサークルがないか聞き込みを行う
「ほう、銀河帝国の追悼本ですか……場所は、趣味・考察島の……なるほど、いくら何でもほとぼりが冷めるには早すぎますね、こういう場は基本的に来るもの拒まずですが、さすがに……」
「こちらD01、場所はわかりました、自分はもう少し聞きこみ(サークル巡り)を行います、オーバー」
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「まるで、故郷の即売会みたいだな。テンション上がるぜ~。」
伊藤・毅(人間の鎧装騎兵・f06702)が呟く。
目の前に広がるのは、宇宙船の一角とは思えぬほど広い大ホールと、その中でひしめく人々。
こんなところで爆弾なんて炸裂したら、と思えば毅の眉間が微かに縦に歪む。
毅は、スペースシップワールドならではのオリジナルゲームを出展しているブースを中心に回ってゆく。
たまたま目についた、VR農業ゲームを出しているサークルに立ち寄ってみる。
ちなみに、このサークルは水耕農園船がスポンサーについており、VRゲーム内で育てた物と同じ種類の作物が破格の安値で購入できる仕様。
船によっては土のある庭園や畑が、特権階級の贅沢になりがちだ。そんなスペースシップワールドならではの、一風変わったゲームである。
「今、少し体験することもできますよ。いかがですか?」
「いいんですか?じゃあ……。」
ヘッドセットを着ければ、目の前に広がるふかふかの土が敷き詰められた広大な農園。なるほど、スペースシップワールドの事情を考えればこれは需要がありそうだ。
「いやぁ、こんなゲームがあるだなんて驚きですよ。ところで、変わったサークルとか見かけませんでしたか?」
5分程、試しにVR空間内で鍬を振ったりイモを掘ったりしてみた毅は、ヘッドセットを外して出展者の女性にそれとなく話を振る。
「さっき来たお客さんから聞いた話だけど、歴史系に銀河帝国を偲ぶ本を出してるサークルがあって、あれはどうなんだって。」
「ほう、銀河帝国の追悼本ですか……いくら何でも、ほとぼりが冷めるには早すぎますね。こういう場は基本的に来るもの拒まずですが、さすがに……。」
「あんまり、良い気持ちはしませんよね。」
女性は、口をへの字に曲げて目を伏せた。
「こちらD01、場所はわかりました、自分はもう少し聞きこみを行います、オーバー。」
先程のサークルを後にし、物陰で他の猟兵に連絡する毅。
まだまだ見てみたいサークルはたくさんある。彼は、人の波へ消えてゆくのだった。
成功
🔵🔵🔴
神羅・アマミ
ふふ、どうやら妾が密かに描き溜めた銀河皇帝総受本を世に晒す時が来たようじゃのー!
え?そんなことしてたの!?と言ってはいけない。
『ムシュシュ~!良かったじゃない、ボクが開発した触手のせいにできて』『くやしい…』『皇帝よ、貴方が私の手から逃れられない未来は既に見えている』『でも…』『黒騎士です…他の二人に比べて今一キャラが薄い黒騎士とです…』『感じちゃう!』
そんな感じ。なにが?
確かに悪逆非道の行いで天文学的な数の人々を虐殺した皇帝も、そんな奴を信奉し追悼することも許されんかもしれん。
じゃが、想いとそこから来る創作を止めることはできぬし、奴と同じ暴力で解決しようというなら、それは悲しいことじゃぜ…?
ダビング・レコーズ
出展者として参加
銀河帝国との交戦記録をアーカイブデータとして編集し第一頒布物とします
艦艇やエンペライダーズ、大型固定砲台や蒼い稲妻、そして皇帝のカットを多量に盛り込みます
戦場における銀河帝国の勇姿の一端が見られるという点では、残党に対し需要があるでしょう
第二頒布物は銀河帝国の兵器に関する論評データです
実際に交戦し撃破した側での観点の内容とします
敵対勢力が自軍の兵器をどう批評しているのか、気になる要素となるでしょう
恐らく一般参加者の中にも残党は紛れています
これらの頒布物に対する反応を注視し、おおよそどの参加者が関係者であるか、少なくとも何名程潜入しているのか見当を付けておきます
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出展サークルを回って楽しむ人もあり、一方、同人誌を描いて出展する人もあり。
ダビング・レコーズ(RS01・f12341)は、ミリタリー系の真面目なエリアにスペースを構えている。
頒布するものは二つ。
一つは、先月の戦争で収集した銀河帝国との交戦記録のアーカイブデータ。
帝国の艦艇、エンペライダーズ、大型固定砲台に蒼い稲妻ete……さらに、皇帝の写真を要所要所に。
ホログラフィー立て看板にも、アーカイブ内のスライドを何枚か配置している。
二つ目は、銀河帝国の兵器に関する論評の電子書籍だ。
実際に彼らと交戦し打ち負かした側からの論評は、銀河帝国の残党にとっては気になるはず。
(さて、何人くらい釣れるでしょうか……?)
追悼本を出しているサークルだけでなく、一般の参加者にも残党は紛れているとダビングは考える。
開場時からブースに立っているが、物珍しげに立ち寄る人々だけでなく、明らかにチラチラとこちらを見つめる視線がある。
(ふむ……少なくとも5人程はいるようですね。まだまだ紛れているでしょうが。)
敵の数が予測できないだけに、油断はできない。
ダビングは冷静に、ブースの中で思索を巡らせるのだった。
一方、女性向けエリアでアーカイブを頒布していたのは神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)である。
女性向けと言えど色々なジャンルがあるが、ここはグッドルッキングガイズの顔と顔が近い系統のエリアだ。
「ふふ、どうやら妾が密かに描き溜めた銀河皇帝総受本を世に晒す時が来たようじゃのー!」
えっ、アマミちゃんあの激戦の裏でそんなことしてたの?もしや戦いって取材だったの?
『ムシュシュ~!良かったじゃない、ボクが開発した触手のせいにできて』
『くやしい…』
『皇帝よ、貴方が私の手から逃れられない未来は既に見えている』
『でも…』
『黒騎士です…他の二人に比べて今一キャラが薄い黒騎士とです…』
『感じちゃう!』
ちょっと待って、アマミちゃん11歳だよね。所々に危ない台詞回しが混じっているように見えるのは気のせいだろうか?エルフのパラディンがひかってしまわないだろうか?
「健全じゃ!皇帝総受じゃが、一応は全年齢向けオールキャラギャグじゃ!」
アッハイ。
とはいえ、ただ本を出すだけではない。アマミにも思うところはある。
確かに、皇帝は多くの人々を虐殺した大悪党。スペースシップワールドの一般人には、その認識だ。
そのような存在を信奉し追悼するなど、これまで銀河帝国に虐げられてきた人々にはたまったものではないだろう。
しかし、人間の想いや、そこから湧き出る創造の気持ちを止めることはできない。
それを、解放軍に加わった人々が、在りし日の銀河帝国と同じように暴力で解決しようというなら……憎しみの連鎖は止まらないだろう。あまりにも不毛で、悲しすぎる。
さておき、アマミのブースには中々に多くの人が立ち寄っている。
アマミの画力だけでなく、猟兵はこの世界を救ったヒーローであることも大きいだろう。
(何やらおるな……?やはり残党かの。)
向けられるのは好意的な視線だけではない。彼女の鋭い勘は、己に注がれる鋭く微かな敵意を、確かに感じ取っていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ゼルド・シュバイツァー
【WIZ】で参ります。
……平和の為です。元身内だろうと容赦なくネタにしますよ。
えー、……これっていわゆる薄い本の即売会……ですよね。
素顔でしたらたぶんバレないですよね、はい。
PNは『陽剣』辺りを名乗っておきます。い、一応私も18ですから、ね???
えっと、その。こういうの出して良いんですかね。ちょっと出すか悩んでたんですけど。
『白騎士に未来(隠語)を攻められてマインド(意味深)を出しちゃう銀河皇帝本』
……大丈夫ですかね、これ。
(※しかし中身は今回の為にガチであった)
【※基本は真面目クンなので腐ってはいません。今回の為にそれっぽいのを本気出しただけです。アドリブ可です】
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多種多様な来歴の者が集う猟兵達。かつては銀河帝国の構成員だった現猟兵もいるわけで……。
ゼルド・シュバイツァー(陽炎の仇刃・f12297)も、出自は帝国側のデザインベビーだった可能性が高い。
幼少期は、皇帝は父であり神に等しいと、教えられていたのだろうか。
しかし、何故か今、ゼルドは女性向けエリアで、販売側に立っている。無論、周囲は女性の売り子さんばかり。
一見して性別の分かりづらいウォーマシンでも、塗装色がパステル系やピンクだったり、身体に盛りデコしているのでそれと分かる。
(い、居づらい……)
何より、自分の描いた本の内容が内容だ。かつての『兄弟』達に出くわせば、気まずいなんてもんじゃない。
ひとまず、本は『陽剣』というペンネームで出した。本名で出す勇気はない。
(……平和の為です。元身内だろうと容赦なくネタにしますよ。)
苦虫を嚙み潰したような、若干薄暗い表情のゼルド。額に冷や汗が浮かぶ。
素顔なら大丈夫、素顔なら大丈夫と、自分に言い聞かせる。
そんな彼が出した本のタイトルはというと……。
【白騎士に未来を攻められてマインドを出しちゃう銀河皇帝本】
大丈夫だろうかとオドオドしていたものの……美少年が女性向け同人を出している、という物珍しさが受けたのか、ゼルドのブースも客入りは中々のものだった、とか。
大成功
🔵🔵🔵
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携歓迎】
なんだよこの大人数!?
祭りだって聞いてたけど本を売るだけでこんな人出なのかよ!
こりゃ確かに気を付けないと暴動が起こりかねないね。
この人数の中だと虱潰しになんてやってたら日が暮れちまう。
……日が暮れるのかね、そういや?まあいいや。
迅速に解決するならまずは残党を探さないとね。
【超感覚探知】の網を張って、不穏な思考を拾おうと試みるよ。
やたら精神を汚染されそうな嗜好……コホン、
思考も拾いそうだけどあくまでもターゲットは残党さ。
スタッフの格好に【変装】して
ヤバそうな搬入をしてる連中を
なるべく搬入される前に抑えるように、
他のスタッフにも応援を要請する!
猟兵がいてくれたら心強いね!
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帝国の残党探しは続く。
確かに、皇帝や帝国を追悼するなんて、スペースシップワールドの人からしたら許せないことだろう。
「何だよこの人の数!?」
と、驚いた声を上げるのは、スタッフに扮して腕章を身に付けた数宮・多喜(疾走サイキックライダー・f03004)。
解放を祝う祭りとは聞き及んでいたものの、本を売るだけでこんなに混み合うとは想像の範囲外だ。これほどの人がいるなら、確かに気を付けないと暴動や、乱闘沙汰になりかねない。
虱潰しでは日が暮れる……コロニー船では日が暮れるのだろうかと疑問が浮かぶが、それはさておき。
惨劇を食い止めるには、その犯人となる残党をまず見つけなくては。
幸い、多喜は超能力に優れている。人々の思念を拾う、超能力の網を張り巡らせれば、会場に流れる様々な想いや考えが多喜の頭の中に降り注ぐ。
(ハーッ!あのクリスタリアンのコスプレイヤーちゃんかわゆーっ!!)
(グッドルッキングな猟兵と猟兵の顔が近い!!)
(これは……R-15の範囲を越えている!)
……大分、本能駄々漏れの思考が飛び交っているのをダイレクトに拾ってしまう多喜。
こんな思考をずっと拾い続けるのは……ちょっと、いや、かなり危ないかもしれない。
その思念のアンテナに、妄想の濁流に紛れて気になるものがひっかかる。
(皇帝陛下を偲ぶことくらい、許されていいだろう。)
(私達の希望は皇帝陛下ただ一人。)
方角は、歴史系エリア。
どうやら残党はもう会場に入っているようだ!
多喜は大急ぎで、すぐに動ける猟兵に連絡を取る。
「緊急連絡、お願いだ!歴史系エリアに帝国の残党が紛れてる!動ける人、急いで!」
大成功
🔵🔵🔵
エダ・サルファー
待て待て待てーい!
自由な表現の場で、暴力沙汰は駄目だろ!
相手が帝国の残党だからとか頒布物の内容が皇帝追悼だからとか関係ねぇ!
表現の!自由は!守られるべき権利なんだよ!
まあ法律とかルールとか公序良俗とか、従わなきゃ駄目なものもあるけど。
……ってうちの神様が神託で言ってた。
そんなわけで、一般参加者として即売会に参加。
開場前にカタログで帝国残党のサークルらしいものをチェック。
中に入ったら実際に場所と頒布物を確認して、確証が得られたらその周囲で待機。
騒ぎが起きそうになったら、全力で双方を説得するよ。
一般市民やスタッフはもちろん、帝国残党だってサークル参加するくらいだ。説得は通じるものと信じるよ。
アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
※アドリブ歓迎
同人誌はよくわからないけど、お祭りをみんなで楽しめるように頑張らないと。
マリアはお客さんになるわ。
色んなデータが見れるのは楽しそうだし帝国や皇帝の追悼書籍も、大丈夫なら買ってみたいわ。
マリア達には、許せない敵だけれど。
帝国の人達にとっては一度滅びてもまた蘇った故郷で、
銀河皇帝はもう一度生きるチャンスをくれた人でもある、のよね。
大切なものが無くなってしまったら悲しいのは、きっと一緒だもの。
マリアはそれを救うわけには行かないけれど、ただ捨てるだけの過去じゃなくて、胸に抱きしめて進みたい。
だから今は猟兵じゃなくて、ただのお客さん。
帝国の残した想い、一つマリアにくださいな?
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連絡を受けて歴史物の区画へ急ぐのは、エダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)とアヴァロマリア・イーシュヴァリエ(救世の極光・f13378)の二人。
緊急の伝達を受けて走った二人。
だが……既に残党による皇帝追悼本が、過激な解放軍支持者に見付かってしまったようだ。
「おめーらが本を売る場所なんてねえんだよ!!」
「何ですって!ただ、個人を偲ぶ本を出しているだけじゃない!」
「皇帝なんか追悼すんじゃねーよ!」
「そうだそうだー!」
若い女性を中心とした残党らしきグループが、大勢の一般人に囲まれている。
かなり殺気だった雰囲気だ。もう、一刻の猶予もない……。
「待て待て待てーい!」
そこへ、ズサーッ!とスライディングで滑り込んできたエダの勢いに、人々はたじろいで一歩下がる。
「自由な表現の場で、暴力沙汰は駄目だろ!この人達が帝国の残党だからとか、皇帝追悼本だからとか関係ねぇ!表現の!自由は!法律とかルールとか、そういうのの範囲内で守られるべき権利なんだよ!」
……ってうちの神様が神託で言ってた!と、啖呵を切るエダ。
銀河帝国の残党と言えど、想像の翼を広げて創作活動に勤しむ人々だ。きっと、話せば分かってくれるのではないか。
マリアこと、アヴァロマリアも銀髪を揺らして一歩進み出る。単に小柄なエダと違い、こちらは本当に幼い少女である。
「マリア達には、銀河皇帝は許せない敵だけれど。」
鈴を転がすような可愛らしい声が、その場に響く。そうだそうだ!という声が聞こえてくるも、それを制するように彼女は続ける。
「帝国の人達にとっては一度滅びてもまた蘇った故郷で、銀河皇帝はもう一度生きるチャンスをくれた人でもある、のよね?」
「大切なものが無くなってしまったら悲しいのは、きっと、みんな一緒だもの。」
帝国の残党達が、詰め寄った一般人が、ハッとして顔を上げた。そうだ、残党達は父にして神と崇める、銀河皇帝を失った。しかし、一般人たちも、決して少なくない人数の者が、家族や友人を失っている。
その喪失はきっと、双方にとって等価値なのだ。
「マリアはそれを救うわけには行かないけれど、ただ捨てるだけの過去じゃなくて、胸に抱きしめて進みたい。だから今は猟兵じゃなくて、ただのお客さん。……帝国の残した想い。ひとつ、マリアにくださいな?」
息を呑む、残党達。
マリアの言葉は、過去から来るオブリビオンを打ち倒す猟兵としての、譲れない決意が滲み出ている。
「お祭りは、皆で楽しむ物でしょう?」
小さな少女の無垢な瞳が揺れれば、殺気だった大人たちを心をほどいてゆく。
追悼本サークルの残党達と、それに詰め寄っていた一般人達も、振り上げた拳を下ろす。
「そ、そうだな……俺たちが、過敏すぎたのかもしれないな。」
「私たちこそ、敗軍の者とはいえ、出過ぎた真似をしました。ごめんなさい……。」
マリアの説得もあり、和解の空気が流れ出す一帯。
しかし……空気の読めない帝国残党の別の一派が、そのムードをぶち壊すかのように突入してきたのだった!
大成功
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第2章 集団戦
『スペースモヒカン』
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POW : ゴミクズは焼却だーっ!!!
【手にした火炎放射器から放つ炎】が命中した対象を燃やす。放たれた【暴力的な】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : 俺様のスピードについて来られるか!!
自身が装備する【イタイ改造を施した宇宙バイク】を変形させ騎乗する事で、自身の移動速度と戦闘力を増強する。
WIZ : 行くぜダチ公どもっ!!
【宇宙暴走族の仲間達】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑7
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「ヒャッハー!姐さん、助太刀に参りやしたぜ!!」
空気の読めない宇宙モヒカンがバイクで会場の壁を突き破ってきた!!危ない!
最初の揉み合いの時、こんな和解ムードになることも知らず、追悼本の売り子をしていた残党が呼んでしまったのだ!!
「違うわよ!もう、帰っていいから……。」
「まあまあ、姐さんも遠慮せずに!ここいらの連中、纏めて殺っちまえばいいんですな?」
「だから!話を聞きなさいっ!!」
宇宙モヒカン共は、姐さんと呼ぶリーダー格の女性の制止も聞かず、辺りの人に襲いかかってきた……!
※【説得成功!】リーダー格の女性と、売り子をしていた残党の説得に成功しています。
彼女らは攻撃に参加せず、援軍として戦闘に加わるので、参加者様全員にダイスボーナスがつきます!
エダ・サルファー
ちょっと!?いますごくいい感じにまとまりそうだったよね!?
ていうか分かり合えてたよね!?
何してくれてんのモヒカン!?
……つーか、なに会場内に火器持ち込んでんだお前ら!
バイクでの来場も禁止だろうが!
すべての参加者がルールとマナーを守って楽しい即売会、基本だぞ!
あーもー許さん!全員はっ倒して鬼より怖いスタッフに突き出してやる!
……あ、私がこれから振るう暴力は、自衛のためのやむを得ない措置なんで許してください。
そんなわけで手当たり次第にバイクから引きずり下ろして聖職者式脳天逆落としを喰らわせるよ。
なんならバイクごと投げるよ。
んでべこぼこにしたら武装解除させてスタッフに突き出すよ。
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「ねえちょっと!?今、すごくいい感じに纏まりそうだったよね!?っていうか、分かり合えてたよね!?」
乱入してきたエダが頭を抱えて呻き、ヒャッハー!なモヒカンを睨む。
「こいつら、根はいい奴なんだけど、その、ちょっと、頭が……。」
リーダー格の女性が、気まずそうに下を向く。
「つーか、何!会場内に火器を持ち込むなお前ら!バイクでの来場も禁止だろうが!」
その通り。公共交通機関でのお越しをお願いしますと、パンフレットにも書いてある。ルールとマナーの上に、楽しい即売会は成り立っている!
「姐さぁん、どいつから殺ればいいんでsグッハ!?」
小柄なエダが、弾丸のように素早く飛び蹴りを放つ!ヘラヘラと笑いながら火炎放射器を取り出したモヒカンは、派手に吹っ飛んだ。
見物している野次馬から、ナイスショット!という野太い掛け声が聞こえる。
「あーもー許さん!全員はっ倒してっ!鬼より怖いスタッフに突き出してやる!」
「いいわ、弟分の不始末よ。私も手伝うわ。」
エダの背中を守るように立つ、リーダー格の女性。
「掴んだ!決めるッ!!」
小柄ながら恐ろしい女と、自分たちの姉貴分に凄まれて逃げだそうとするモヒカン。
しかし、エダは物凄い勢いで近づき飛び掛かり、ダイナミックなバックドロップを仕掛ける!
ゴチン、というちょっとヤバい音と共に、逃げ遅れたモヒカンは、口から泡を吐いて失神した……。
大成功
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数宮・多喜
【アドリブ改変・連携歓迎】
なんだいなんだい、揉め事だと思って来てみりゃ
イカしたバイク乗りばかりじゃないのさ!
いやー、エンペライダーズの連中に勝るとも劣らない
血の気の多さだねぇ!気に入った!
こんな人が多くてせまっ苦しい所じゃなくてよ、
アンタたちライダーの独壇場…宇宙空間で最速を決めようじゃねぇの!
相棒のカブと一緒に参加者とモヒカン共の間に割って入って、
先のような啖呵を切って挑発するよ!
まぁ10割方本気だけどな!
こっちにノってくれる相手がいたら嬉々としてスピード勝負。
【人機一体】までド派手に使って、思い切り張り合ってやんよ!
つれない奴らばかりだったら、鉄拳制裁さ。
バイク乗りが一般人に迷惑かけんな!
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エダとリーダーの女性が大立ち回りを繰り広げている反対側で、多喜は話の分かりそうなモヒカンに語り掛けていた。
宇宙カブに乗ったまま、空中からモヒカン達に声をかける。
すわ揉め事かと思って来れば、そこに居たのは血の気の多そうなイカしたバイク乗り。
同じバイク乗りとして、血が騒がないわけがない!
「気に入った!」
お、おう、と返事をするモヒカン。
「こんな狭くて走りづらいところで暴れるくらいならさ……アンタたちライダーの独壇場、宇宙空間で最速を決めようじゃねぇの!」
多喜の啖呵と勢いに乗せられ、何とはなしに大人しく宇宙空間まで出てきてしまった、大人しめのモヒカン。
敵を会場から引き離すための方便とはいえ、本当にレースになるとあれば彼女は本気だ。
「や、やばいな……あの女に乗せられてここまで来ちまったけど、俺一体どうなるんだよ……」
バイクをふかしながらも、目に見えてガクガクしているモヒカンが、会場内の大スクリーンに映し出される。
一方の多喜は、スピード勝負となって目が輝いている。
「気合入れろよ相棒!いくぜ。アタシたちは一心同体さぁ!」
人機一体。文字通りの、命懸けの走り。
審判を買って出た、通りがかりの宇宙郵便配達員が合図のランプを付ければ、神速の勢いで多喜が走り出す。
負けじとモヒカンも追い付こうとスピードを上げるが……出そうとする速度に機体が追い付かず、宇宙バイクが空中分解!
何もかも燃え尽きたような顔のモヒカンは、無事に宇宙配達員に回収された。
取り決めたコースを走り抜けて戻ってきた多喜が、会場へ中継する宇宙ドローンのカメラへ笑顔を向ける。
「ま、これに懲りたら悪い事はやめて、平和にバイクを走らせるんだね!」
大成功
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神羅・アマミ
モヒカンが!バイクで!即売会に乱入!
説明ッ!
いやなんでもない。
この手の輩はまず腕っぷしでわからせてやらんことにはどうにもならんからのぅ…
そして咎なき人々を守護する盾キャラの宿命として、会場を無闇に荒らさせるわけにもいかん!
コード『緞帳』を発動し、我が身を顧みずバイクに身体ごとぶつかることで本体を引きずり倒してやろうというわけじゃ。
しかしオタクとヤンキー、意外と気が合う事例も多数報告されておる。
「ほほう、この宇宙タケノコマフラー、惚れ惚れするようなチタン加工じゃのー」とか「髑髏カマキリハンドルとは、これワンオフ品なのか?」とかおだててやれば、創作文化の大切さに奴らも気づいてくれるはず!
ゼルド・シュバイツァー
(ふと手元のデータを見遣る)
(自分が電脳魔術師だと思い出す)
………ここなりに『酷い』やり方で、大人しくなって頂きますね……?ふふふふ………
適当な死角をとって光学迷彩マントで【迷彩】による隠密をした後、
モヒカン達に【戒術:偽りの天啓】をぶちこみます。
ええ、脳内に直接【ハッキング】【催眠術】の要領で
この『白騎士に未来を攻められてマインドを出しちゃう銀河皇帝本』を頒布させて頂きます(暗黒苦笑)
……万が一何か腐った物に目覚めても責任は一切取りませんので……はい。
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「モヒカンが!バイクで!即売会に!くるぅ~!」
アマミ、どっかで聞いたようなフレーズを口にする。
こういった連中は、だいたい力で分からせるのが手っ取り早い。既に何人かは分からされたが、それでもまだ余りがいる。
しかし!アマミは知っている。オタクとヤンキーは意外と気が合うというケースが世界問わず多数報告されていることを!
というわけでアマミは、フレンドリーにモヒカン達に話しかける。
「ほほう、このスペースバンブーマフラー、惚れ惚れするようなチタン加工じゃのー!」
「お、おう……よくわかったな。」
小さい女の子にフレンドリーに話しかけられ、思わず挙動不審になるモヒカン。
「髑髏カマキリハンドルとは……これワンオフ品なのか?」
突っ込んだところに質問するアマミ。ワンオフ……つまり、職人の手によるもの。そこをつつけば、創作や手作り、Do It Yours……そういったものの大切さに気付くはずだと睨む。
「ああ、帝国でも少ない職人に作らせたやつだぜ。このハンドルは俺なりに拘っててな。」
その予想が当たったのか、モヒカンは話に食いつく。アマミの読みは完全に当たった。
話の弾むアマミとモヒカン。
●
このせめぎ合いと仲裁しようとしていたゼルドは、ふと手元のデータを見やった。
そして、自分が電脳魔術師……ハッキングの出来る人間だと思い出す。
「そうだ、ここなりに『酷い』やり方で、大人しくなって頂きましょうか?」
真面目な少年であるはずのゼルドが、何故か不穏な笑みを浮かべる。
素早く死角に回り、光学迷彩で見えなくなる。
ゴーグルが怪しく光れば、モヒカン達の脳へ直接データが送信される。要は催眠術とハッキングである。
「では、こちらを差し上げますので。」
突然、至近で響く声に驚く間もなく、彼らは脳に流れ込んでくる画像に恐怖と驚愕の表情を浮かべる。
「ああっ!?陛下!?陛下が!?」
「陛下と白騎士殿が……これはっ!?」
……【白騎士に未来を攻められてマインドを出しちゃう銀河皇帝本】が、モヒカンの脳内に直接、頒布された。
「……万が一何か腐った物に目覚めても責任は一切取りませんので……はい。」
なんとはなく、気まずそうに呟くゼルド。目覚めちゃったなら、来年からは参加者だね!ヨカッタネ!
大成功
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アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
帝国の人達も、一般の人達も、せっかくわかってくれたのに……
お祭りを台無しになんてさせないんだから!
マリアがオーラ防御を広げて盾になってる間に、
リーダーのお姉さんと売り子さん達は、他のお客さん達を安全なところまで避難させてくれるかしら。
あの変な髪型の人たちはマリアが相手よ。
念動力でバイクのブレーキを無理やり作動させて、仲間が増えても玉突き事故にしてあげる。
そのまま『光あれ』を発動して誘導弾でバイクと武器を壊しちゃえば、戦う手段もなくなるしリーダーのお姉さんの言うことちゃんと聞いてくれるわよね?
散らかった会場をお片付けして、今度こそみんなでお祭りを楽しみましょう?
●
マリアは、憤っていた。
せっかく、帝国の残党も一般人も分かり会えたところだったのに。この、ブラシみたいな頭の人達はそれを邪魔する。なんて酷いお兄さんだろう!
「お祭りを、台無しになんてさせないんだから!」
小さな身体で、ありったけ叫んだ瞬間。ベキョッ、と音を立ててバイクがひしゃげた。
彼女の念動力が、正義感のあまりブレーキだけでなくボディすら壊してしまったのだ!
「……!。超能力者か、石のガキ!!」
「マリアは、お兄さん達に怒ってるの!それにマリアはクリスタリアンよ!」
への字に口を結んだかと思えば、ピンク色の光がバイクと火炎放射器を射抜く!
「このガキ!よくもっ……ギャァァァ!」
まだ幼いマリアにすら手をあげようとするモヒカン。
だが、当の彼女は身体が光そのものとなっており、拳をスカッとくぐり抜けてしまう。
その瞬間、手を焼かれた痛みでモヒカンが断末魔にも似た叫びを上げる。
マリアのユーベルコード【光あれ】は、その銘の通りに彼女が光と転身して輝きの弾丸を浴びせる御業。
光は、この世の何よりも速いもの。ピンクの光弾から更に放たれる細やかな光は、あっという間にバイクをボコボコに。
数分後。
バイクを壊されたモヒカンが、正座して彼女の前に座っている。マリアは、既に投降した弟分達へ訥々と説教している、リーダーの女性を見やり、モヒカンを厳しく諭す。
「あのお姉さんの言うこと、ちゃんと、聞いてくれるわよね?」
「はい……もうしませんお嬢様……。」
モヒカンの顔は、完全にしなしなになっていた。
大成功
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伊藤・毅
「狭いうえに民間人も多いが、やれないことは無い、D01、ガンズガンズガンズ」
地形を利用し、JSFのVTOLモードでホバリングしながら、ガンポッドでスナイピング、敵を会場外に誘導する
「会場外までおびき出せれば、こちらの誘導兵器が使える」
外に出た敵に対しては、短距離ミサイルで攻撃、確実に仕留めるために確実に2発撃ちこむ、集団で固まっていればスマートボムの範囲攻撃で吹き飛ばす
ダビング・レコーズ
【POW】
場内に乱入した宇宙暴走族の鎮圧を開始します
撃滅ではなく鎮圧です
民間人が大勢居るこの場で本格的な交戦に陥れば甚大な被害が発生しかねません
必要最小限の兵装と手段で迅速に鎮圧し周辺への被害を抑えます
駆動系出力(怪力)で目標を宇宙バイクごと正面から強引に押さえ込みます
火炎放射器等での反撃を受けるでしょうが被弾(激痛)耐性と地をしっかりと踏みつける事で持ち堪えます
副次的効果ではありますが、当機に攻撃の意志が向けられている間は民間人が攻撃に晒される危険性は少なくなるでしょう
押さえ込みに成功後は駆動輪をメタルステークで射突
走行能力を奪った上でキャプチャーバインドを発動
目標を無力化します
●
会場に乱入してきたモヒカン共だが、今の状況は散々なものだった。
ある者はボコボコにされて気絶。
自慢のバイクが空中分解して、茫然自失となる者。大丈夫だ、これから真面目に働けばローンは返せる。
闊達そうな少女にマシンガントークを持ち掛けられてしどろもどろのモヒカン。
何かに目覚めてしまい、野次馬から借りた同人誌(顔と顔が近いやつ)を読み耽るモヒカン。
可愛い女の子の前で土下座している奴。
最後、自分達の姉貴分すら味方ではないと悟った二人が、そのどさくさ紛れにこっそり逃げようとしたのだが。会場を脱出するところまでは良かった。
しかし、不意に肩を叩かれる。
「ちょっとよろしいですか?」
「あなた方、その髪型。どう見ても……モヒカンですよね?」
振り返れば、やや背の高いヒューマノイドの男と、厳めしい機械の男……毅とダビングがいた。
「い、いやぁ、私達は単に趣味で髪をモヒカンにしているだけの……。」
言い逃れをするモヒカン。だが、毅は彼の手に持つ物を指差す。
「それ、どう見ても火炎放射器なんですが。」
言葉に詰まるモヒカン達……ガシッと、二人の猟兵に肩を掴まれている。
「逃げても無駄だ。」
VRゲームを楽しんでいた時とはうって変わって、冷徹な口調で言い切る毅。
彼が即売会の会場上空に待機させていた愛機、JSFライトニングから短距離ミサイル(コロニー船内用に威力調整済)が飛来して、モヒカンを吹っ飛ばす。
「は?船内でそんなのブッ放すなばk……」
言い切る前に吹っ飛ぶモヒカン。ガンポッドの威嚇射撃もおまけで追加。
逃げてよろめいたところに、ミサイルのおかわりがもう一発。
バイクもお釈迦、もはやボロ雑巾と化したラストモヒカン×2がヨロヨロと立ち上がる。だが、彼らの悪夢は終わらない。
「目標を無力化します。」
ダビングの声が、無機質かつ容赦なく響く。ハンドランチャーから発射されたトリモチのようなゲルが彼らの胴体や足を包み込み、動けなくなる。
トドメは捕獲用ネットでモヒカン達を拘束。
「家に帰りたいぜぇ……。」
「かぁちゃーん……。」
逃げようとしなければこんな事ににはならなかったのに。
最後まで往生際悪く投降しなかったモヒカン達は、宇宙警察に引き渡された。
ちなみに、最初にエダにバックドロップをかけられた奴は病院送りである……。
大成功
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第3章 ボス戦
『人造生命体『マンティコア』』
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POW : 不可視の牙
【真空刃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 獣の雄叫び
【凄まじい大音量の咆哮 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 猛毒の棘
【蠍の尾 】を向けた対象に、【蠍の尾から放たれる針と猛毒】でダメージを与える。命中率が高い。
👑7
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※【説得成功!】リーダー格の女性と、売り子をしていた残党の説得に成功しています。
リーダー格の女性がマンティコアですが、この章で戦闘はありません。交流でOKです。持ってきた同人誌は銀河帝国歴史モノ、それと皇帝の追悼本(少女漫画風味)です。
ちなみにスペースシップワールドなりに普通の服をきちんと着ています。
【一部モヒカンが改心途中】ワンオフ部品トークのモヒカン、びぃえるな同人誌を脳に頒布されたモヒカン、土下座したモヒカンが改心の途中です。
彼らに、平和な文化を教えてあげて下さい。
それと、ローンを払い終えていないままバイクが空中分解したモヒカンに、カタギの労働のススメを説くと後味がいいかもしれません。
スペースシップワールドにありそうな職業を、なんか勧めてあげて下さい。
エダ・サルファー
病院送りのモヒカンはごめんね!
よし!撤収手伝おうぜ!(モヒカン達に軍手を渡しつつ)
撤収とは、イベント終了後に、スタッフとサークル、一般参加者が協力して、椅子と机を片付ける作業のことだ!
因みに、この作業に見返りとかは一切無いよ。
でも、あれだけ混雑していた会場が数十分で片付く様はグッとくるし、普通に帰ると感じる寂しさが満足感に変わるのだ。(人による)
この感覚は、一度味わうとやみつきになるんだぜ?(とっても人による)
ハマった人は、次回の前日設営も参加しような!
設営は撤収とは逆に、イベント前日に会場に机と椅子を並べる作業だよ。
私と一緒にイベントの前と後に机と椅子を運ばないと満足できない体になるのだー。
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(病院送りのモヒカン君、ごめんね!)
エダは心の中で祈りを捧げる。思いっきり床へごっつんこした青年へ、神の恩寵とか、一日も早い快復とか、安定した新しい仕事があらんことを。
さて、すっかり時計の針も進んで、そろそろ即売会も撤収するサークルが出てくる時間。
「よし!君達も撤収手伝おうぜ!」
モヒカン達をも巻き込むように、明るく軍手を渡すエダ。
「撤収とは、イベント終了後に、スタッフとサークル、一般参加者が協力して、椅子と机を片付ける作業のことだよ。」
ちなみに無給。
それでも、人が海のようになっていた会場が数十分で綺麗になる様は、ある種の爽快感。
普通に帰っただけでは寂しさを感じるのが、何故か満足感になるのだ!(個人差があります)
一度味わうと、病みつきになるだろう!(これも個人差があります)
そんなエダの力強い解説をBGMに、特に熱心に運んでいるのは……脳に直接【顔と顔が近い】同人を頒布されたモヒカン達。
元々、素質があったのかもしれない。
「ハマった人は、次回の前日設営も参加しような!何なら当日スタッフも!」
エダが設営についても説明する。
設営とは撤収とは逆の作業。イベント前日に、会場に机と椅子を並べて準備をする作業である。
今の作業とは対照的に、何も無かったホールを数時間のうちに祭りの場へと変えるのだ!
「君たちはこれから!私と一緒にイベントの前と後に机と椅子を運ばないと!満足できない体になるのだー!」
彼女のドヤ顔の後ろで、目覚めてしまったモヒカン二人が、うんうんと頷いていた。
成功
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神羅・アマミ
自慢の愛車が一瞬で廃車はショックじゃのー。
妾もこの世界に来て日は浅いが、スペースデブリの回収をやってみたことがあるのじゃ。
そこで、リサイクル業者やジャンク屋の門を叩いてみるのはどうかのう?
珍走気取ってても、どーせバイクの仕組みもようわからんまま違法改造車に跨ってたりすんじゃろが。
自分で色んな機械に触れ、修理してみることではじめてわかることも沢山あると思うんじゃよ。
業者に任せっきりにせんで、自分でパーツ交換やメンテができるようになれば費用はグッと安くなるし、男ならば一度は憧れる旧車のレストア、もしくは宇宙に一台だけの俺ジナルバイクだって組めるやもしれんぜ!?
等と前のめり気味に早口でまくしたてる。
数宮・多喜
【改変・絡み大歓迎】
いやー、モヒカンの兄さんよゴメンごめん……
アタシも今回スピード勝負できると思わなくて
本気出し過ぎたわー。
ほら、パーツ代とか修理費とかそこら辺のために
アタシもバイト先探すの手伝うから元気出せ、な?
兎にも角にもスマホで【情報収集】。
割のいいバイトはーっと……
なになに第三艦橋付近のレーザー発射レンズ磨き?
誰がやるかよこんな死亡フラグの塊!?
おいこらそこ、やりたそうな顔してんじゃねぇよ!?
他にはさっきの配達員の兄ちゃんに頼んで郵便配達作業に……
え、何。宇宙遊泳こわい?そっか。なんかマジごめん。
そうだねぇ……あ、これなんてどうだろ?
農業艦内の大型コミューター運転手、要宇宙バイク免許。
●
多喜とのバイク勝負で愛車(ローン残ってる)がスペースデブリと化したモヒカン。
嬉しくないノー命綱の宇宙遊泳のショックも覚めやらず、その顔は上の空。見るに見かねた野次馬に恵んでもらった缶ジュースを手にしたまま、ポカンと天井を見上げている。
そんな彼に近寄る多喜とアマミ。……あ、多喜を見てモヒカンの顔が一瞬ひきつった。
「いやー、モヒカンの兄さんよー、ゴメンごめん……アタシも今回スピード勝負できると思わなくて、つい元気になっちゃって……本気出し過ぎたわー。」
何となく、モヒカンの胸中を察してフレンドリーに話しかける多喜。
「自慢の愛車が一瞬で廃車はショックじゃよなー……妾もこの世界に来て日は浅いが、スペースデブリの回収をやってみたことがあるのじゃ。」
リサイクル業者やジャンク屋の門を叩いてみるのはどうか?と、続けてアマミも話しかける。
彼らはワルのバイク乗りを気取ってても、バイクの仕組みも知らぬまま違法改造車に跨って粋がっているのでは、というのがアマミの見立て。
自分から様々な機械に触り、修理や分解をすることで初めて分かることも、きっと沢山ある。
それに、業者に任せっぱなしではなく、自分でパーツ交換やメンテナンスが出来れば、費用はずっと抑えられる。
ノウハウを掴めれば、逆にこれを商売にすることも可能だ。
更には、浮いた金を貯めたり、修理を請け負った代金でパーツを買うことだって。
「そうしていくうちに……宇宙中の男の子が一度は憧れる旧船のレストア!もしくは宇宙に一台だけの俺ジナルバイクだって組めるやもしれんぜ!?」
かなり早口で捲し立てるアマミ。やはりここはスクラップビルダー故の拘りというか、意地があるだろうか。
「お、おお……な、なるほど……。」
目に少し生気の戻ってきたモヒカン、アマミの話に頷く。
「ほら、パーツ代とか修理費とかそこら辺のために、アタシもバイト先探すの手伝うから元気出せ、な?」
多喜も援護射撃。スマホから、この船や近隣コロニーでの割のいいバイトを探すが……。
【第三艦橋のレーザー発射レンズ磨き!やりがいのある仕事です!船の運行に携わりたい方は是非!アットホームな職場です!】
何か、不吉な予感のある正社員求人が引っ掛かった。
「誰がやるかよこんな死亡フラグの塊!?」
「レーザー発射レンズ……いい響きですね、姐さん……。」
「おいこら!やりたそうな顔してんじゃねぇよ!?」
さっきまで争っていたとはいえ、同年輩の若い命をここで散らしてはいけない。ダメだ。見なかったことにしよう。
「そうだねぇ……あ、これなんてどうだろ?一定の需要はあるし手堅いよ。」
多喜が示したのは、農業艦内の大型コミューター運転手。要宇宙バイク免許で月給はUDCアース円換算でいうところの18万円。手当て有。
「あとはさっきの配達員の兄ちゃんに頼んで郵便配達作業とか……。」
と言いけたところで、ふるふると首を小刻みに振るモヒカンに気付く。そういえば、宇宙郵便配達は届け先(小型の個人船とか)によっては要宇宙遊泳で……。
「姐さん、すんません……命綱無しの宇宙遊泳マジ怖くて……宇宙遊泳は、もう、ちょっと……。」
「え、何。宇宙遊泳こわい?そっか。なんかマジごめん。」
重力のある世界出身の多喜だが、ライフジャケット無しで海に放り出されるとか、紐無しバンジーを、思い浮かべて何となく理解した。確かに怖い。
「で、でも、姐さん方が勧めてくれた仕事、なんか俺にも出来る気がしてきました……。俺、これからは良いバイク乗りになります……。」
銀河帝国残党といえ、全てが倒すべき敵、ではない。彼等のように、スペースシップワールドの良き住民へ変わる道のあるものだって、きっと沢山いるはずなのだ。
成功
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ゼルド・シュバイツァー
撤収の手伝いしながら……ですかね。
いやなんで売れたんでしょう……
(色々見て頑張ったとはいえ)素人の手習い程度なのですが……。
私正直にいうとこういうの初参加ですけど、
こういうのに挑んだり気になるサークル様覗くだけでも楽しいですね。
挨拶代わりに頂いた書籍データとかもありますし……
一般向けとかのでも読み物が充実してるのはちょっと嬉しいです
(じゃあ何故薄いブックデータをわざわざ書いたんだとは言わないであげて下さい)
えっ、外部委託とかあるんですか?
……今度からやるときはそうしますね
(正直直接売り子するのが気まずかったらしい)
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エダ達が撤収の手伝いをしているのとは別のスペースの撤収を手伝うゼルド。
「……なんで売れたんでしょう。」
ぽつりと、虚空を向いて呟く。手本となるような本を読みこんだとはいえ、素人の手習い程度なのに。
今日の収益は充分なもの。次に何か描く時の資金位にはなるだろうか。
ゼルドはこういった催しは初めての参加だったが、今日は色々と楽しかったなと一日を振り返る。
本を作ったり、気になった本を出しているサークルを見に行くだけでもワクワクした。
近くのサークルと交換した挨拶本のデータは、帰ったら早速読もう。
一般向けの純小説や、歴史モノ等も充実しているのはちょっと嬉しい。
しかし、天の声は少年にツッコむ。
なら、なんでグッドルッキングエンペラーとグッドルッキングナイトの顔と顔が近いウスイブックを描いたんだと。
ふと、他の参加者の立ち話を耳にする。
「えっ、委託参加とかあるんですか?」
来られない人や、サークル抽選に落選した人は、知り合いやSNSで募った人にお願いして、その人のスペースを少しばかり借りて本を売ることもできる。それが委託参加。
次はそうしようかと思案するゼルド。彼としては、彼本人が直接売り子をするのが気まずかったらしい。
だが……実は、売り上げの大半は【美少年が売っているBL同人】という、あまり見ないシチュエーションに起因するものだったりするのは、彼自身には知る由もないのだった。
大成功
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アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
よかった、これで安心ね。帝国の本も、今度こそ買えるわ。
帝国の歴史と……追悼の漫画、なのね?
これならマリアでも読みやすそう、リーダーのお姉さん、絵がお上手ね。
変な髪のお兄さん達も、ちゃんと反省できたかしら。
会場に迷惑を掛けたのは、他の人達にもきちんと謝らないといけないけれど、マリアも一緒に行ってあげるから。
あ、さっきので怪我しちゃってないかしら?
痛いところがあったら言ってね、マリアが治してあげる。
元気になったら、一緒にお祭りを楽しみましょう。
色んな品物が出ていて見ているだけでも飽きないし、一緒ならもっと楽しくなるもの、ね?
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時間は少し遡って撤収前。
「お兄さん、ちゃんと反省できたかしら、」
幼いマリアの前で土下座を続けていたモヒカン。
マリアの怒りも尤もなもので、あのまま放っておけばこの会場は惨劇の舞台になっていたのだ。
「もうしません……もうしません、お嬢様……」
土下座のまま、呻くように呟くモヒカン。だが、反省の色ありとみたマリアは、彼にも友好的に話しかける。
「お兄さんも、一緒に……元気になったら、一緒にお祭りを楽しみましょう!」
マリアに焼かれた手を、本人に手当されるモヒカン。きちんの反省することができたなら。きっと、これからの未来は順調……とは行かなくとも明るいものになるはず。
「帝国の歴史と……追悼の漫画、なのね?リーダーのお姉さん、絵がお上手ね!」
少女漫画風味の絵柄に目を輝かせるマリア。さっきのモヒカンと共に、あの残党達のサークルまでやってきたのだ。
「帝国の兵士だった頃から、絵は練習してたの。見つかれば怒られたけど、絵や漫画は好きで……。」
よくよく見れば、女性の手は獣にも似た異形のもの。この手で、よくぞ繊細な絵を描いたものだ。
「お姉さん、とっても頑張り屋さんなのね!」
マリアの言葉に、リーダー格だった女性の目に涙が浮かぶ。
「ちびちゃん……そんなこと言ってくれたの、ちびちゃんが初めてだわ……!」
女性は、感極まると言った表情でマリアをぎゅっと抱き締めた。
大成功
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伊藤・毅
「うん、まあね、自分の国も80年ばかり前に大戦争やって大負けしてるもんだから、気持ちはわかりますよ、気持ちは……」
故郷(日本)の敗戦を持ち出して、主犯格?の女性たちを慰めてみる
「ただね、こういうことするにも、ちょっと早すぎたんじゃないかなと、自分の好きなアニメでも蜂起まで3年待った残党軍なんてのもいましたから、もうちょっと、落ち着いて考えてみるのも、いいんじゃないですか?」
「え、逃亡を図った面子? ええ、官警に引き渡しときました」
モヒカンに
「ねえ、君ら、自分らの世界には、バイク便、っていう職業が、あってだね……」
アドリブ、絡み大歓迎
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毅は、女性が小さな女の子を抱き締めるその横でうんうんと頷く。
「うん、まあね、自分の国も80年ばかり前に大戦争やって大負けしてるもんだから、気持ちはわかりますよ、気持ちは……」
UDCアース出身の毅からすれば、先の大戦を思えば彼女らの気持ち、分からなくもない。むしろ、よく分かる。
「ただね、こういうことするにも、ちょっと早すぎたんじゃないかなと。もうちょっと、落ち着いて考えてみるのも、いいんじゃないですか?」
「……そう、かも。私たち、冷静じゃなかったかもしれない。」
目を伏せる女性。
彼の好きな戦記でも、残党軍は続編における蜂起まで3年の雌伏の時を待った。
壊滅から時を待たずしての追悼本は、ちょっと早すぎたかもしれない。
「そういえば……言うこと聞かないウチの弟分は?」
「え、逃亡を図った面子?ええ、官警に引き渡しときましたよ。」
あの往生際の悪い連中は、早々に離脱したり病院送りにされた仲間と違って塀の中。
そうだ、と思いつき、毅はバイクの無事なモヒカンに話しかける。
「ねえ、君ら、自分らの世界には、バイク便、っていう職業が、あってだね……やってみない?宇宙バイク便。」
バイクさえあれば始められる。宇宙郵便や宇宙宅配では間に合わない急ぎの荷物を素早くお届け。
手堅い定職に就くことは、すなわちこの宇宙の善良な一般市民になるということ。
安定した仕事や金銭に恵まれない銀河帝国構成員や、その子弟はまだまだ多いだろう。そういった連中が、宇宙暴走族になる可能性は、大いにある。ある意味、戦いはこれからかもしれない。
バイク便の仕事について調べるモヒカンを見て、毅はふとそう思った。
この日、帝国残党との揉み合いはありつつも、この船の伝統ある祭り……同人誌即売会は、恙無く終了した。
先勝ムードもあり、人出はコロニー船始まって依頼の数を記録。船の歴史の一ページに、この祭りも刻まれることだろう。
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「「ラッシャーセー!」」
「あっ、フォースプリンセス☆クリス・ルビィのフィギュア入ってやすよ!」
「いいアーカイブデータも配信開始なってますよ!」
ちょっとした後日談だが、目覚めちゃったモヒカン二人は無事にコロニー船内の漫画ショップに見事採用された、とか。
大成功
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