賑やかなハロウィンも、一緒に
随分と深まってきた秋の季節を、もっと楽しみたいから。
先日の秋祭りに続いてやってきたのは、UDCアース!
今回は、UDCアースの都心で催されるハロウィンイベントへ。
とはいえ、大都会の交通規制がかかる程の有名なイベントではなくて。
程々の規模の催しを選んだのは、セイレイン・サンタマリア(○o。.戦場の水天使.。o○・f40790)が人に酔っちゃうからだけれど。
「ひぇ~、混んでるぅ~!」
それでもとても賑やかで、盛り上がりをみせている。
そしてセイレインと共に歩く川崎・五十鈴(エコテロリストエルフ・f41042)も、一番人が集まるようなものよりも、それなりの規模の方が好きだから。
人が多いながらもストレスを感じることなく、視線を巡らせてみて。
「皆すごい仮装。まるでケルベロスや猟兵の集まりみたい……」
だって今日は、ハロウィン。
参加者達は、軽めからガチまで、様々な仮装に身を包んでいて。
「まるで皆猟兵みたいだねぇ」
浮いていたら目立つからと、ぽてぽて歩きながら笑むセイレインと、お喋りしつつ歩きながらも。
五十鈴は、はたと気付く。
「……あれ? もしかして普段見てる光景と大差ない……?」
思えば、ケルベロスや猟兵の見目は、毎日ハロウィンの様なものかも……?
けれど今日は、特別なイベント日であるから。
「……まあいいか。難しいことは考えず楽しもう」
細かい事はさておき、友達と一緒にハロウィンイベントに参加することに。
そして、そんなふたりの格好は。
「とは言っても、私もセイレインも特に仮装はしてないけど」
実は仮装していない、普段のまんまです!?
いえ、ふたりにとってはいつも通りとはいえ。
「だって普段から仮装みたいなものだし」
妖精種族と原獣――傍から見れば、そのままでも仮装をしているようなものであるし。
むしろ、普通にしているだけでハイクオリティなコスプレなはず!
そして五十鈴は隣をぽてぽて歩くセイレインへと改めて目を向けて。
「特にセイレインなんてサイズ的に着ぐるみと言い張るのも無理なレベル」
「え? これ着ぐるみだよ?」
こてりと首を傾けてみせるセイレインは、まぁ絶対そうには見えないのだけれど……でも本人が言うからには、着ぐるみなのです!
そもそも、猟兵の性質で不思議に思われることはないはず、きっと。
というわけで、イベント会場を歩いていれば。
「あのハロウィンのオブジェがあるところで写真撮ろうか」
「写真撮ろう~!」
ハロウィン色溢れる、撮影スポットを発見!
まずはふたり並んで、自撮りでぱしゃりと1枚撮った後。
気合いの入った人たちの仮装を撮らせてもらったり。
「写真撮らせてください、本当の妖精や猫みたいですね! って、着ぐるみ……?」
「そうだよ~、これ着ぐるみだよ?」
「いや、本物の妖精と猫だけど……まあいいか」
逆に撮られたり、一緒に参加者達と写真を撮ったりと、わいわい交流を楽しんで。
「はい笑ってー!」
台にぴょんっと登って写真を撮ってあげるセイレインは、身長21cmの小さい猫さんだから。
「ヤバッ小さっ!」
「赤ちゃんより小さい、可愛い! てか、着ぐるみ……?」
何度も着ぐるみか疑われたりしながらも、参加者の皆とも盛り上がります!
そんなふたりは何度も言うが、仮装はしてはいないのだけれど。
「じゃ~ん!」
セイレインがぴょこりと頭につけてみるのは、ウサ耳カチューシャ!
そして、そんな猫耳ONウサミミなセイレインとお揃いで。
五十鈴もウサ耳と尻尾の簡単なコスプレセットを借りて、すちゃり装着。
ふたり揃って、ウサギ妖精とウサギ猫に変身!
そんなお揃いのウサギ仮装も楽しみつつ、互いの姿を見ては思わず笑い合ったりと。
オバケ達が闊歩する月夜の下、盛り上がるハロウィンの街を歩いて回って。
ちょっぴり夜更かしな街で遊んで、まるで怪物たちのパレードのような光景を見ながらも。
ふと自分の故郷に思いを馳せつつ、五十鈴は口にしてみる。
「私たちの世界でも、将来こんな景色を見ることができるようになるのかな……」
ちょっぴり感傷的に、そんな抽象的な言葉を。
いや、五十鈴本人的には、デウスエクスなんて全滅させたいぐらいに憎んでいるのだけれど。
でも……それはそれとして、平和を望む気持ちもあるから。
そして彼女の声に、軽く返すセイレイン。
「見られるんじゃない?」
でも一見適当そうに聞こえるが、友達の気持ちを汲み取った上での言葉で。
自分は平和主義者だし、それに何よりも。
(「平和になる事を五十鈴も望んでる。だから否定はしないよ!」)
だから、複雑な心境を抱く友達へと、セイレインは手を伸ばして。
賑やかな雑踏の中、自分の気持ちを告げる。
「ボクは五十鈴の味方だからね」
お揃いのウサギ同士、まだまだハロウィンの夜を楽しむべく並んで歩きながら。
きゅっと優しく、彼女の手を握って。
成功
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