5
マジカル☆真剣狩

#サイバーザナドゥ #最終死刑囚 #ネタ依頼 #参加したらネタ枠 #覚悟ができた奴だけログインするといい #魔法少女とは? #オブリビオンより猟兵の方がヤバい #何かを得るには相応の対価が必要


 みんなたいへーん!世界にモンスターが溢れかえってあっちこもこっちも大騒ぎ!でも大丈夫!何故なら、ここに来た君は魔法少女なのだから!え、違う?君に拒否権はないから安心してね!さぁ早速変身だ!!
「という、謳い文句のゲームが存在するのですが……」
 ここまで、お前そんな声出せたんかい!?ってくらいロリロリした声で言い切って、真っ赤に染まって顔を隠した人首・椿(傷と記憶は刻むモノ・f06124)。
「どうやらこのゲーム、犯罪者のコミュニティが隠れ蓑にしているらしいのです……」
 いきなりなんのこっちゃって人の為に、数分前のお話をざっくり解説しちゃうぞ!かつてメガコーポ相手に喧嘩吹っ掛けて、見事勝利を掴みそうってところでフルボッコにされたヤベー奴がいたんだけど、メガコーポがそいつをオブリビオン化して利用しようとしてるんだって!余計な事する前に始末したいところだけど、昔やってた事的に苦戦は必至。ところが何と、サイバースペース内に犯罪者が集まって形成したダークウェブが存在し、そこの人達が情報を持ってるんだって!
「当然、表向きはただのゲームですし、プレイするだけなら何も起こりません。特定の条件を満たすことで犯罪者同士のチャットルームに招待されるらしいのですが……」
 つまり、その招待状を受け取る条件を探すためにまずは魔法少女になれ、と。そんなわけですよ。
「ただ、その……ゲーム内にはよくいるモンスターの類が多数存在しておりますが、同時に……その……『そういう』モンスターやトラップも仕掛けられているようでして……」
 ウス=異本的なサムシング(独断と偏見と多分に含みます)が起こるってことですね。女性であればトラウマ&羞恥案件、男性であれば黒歴史は避けられないだろう。
「そ、それでは皆様ッ!ご武運を!!」
 なんかもー、片手で顔を隠して、さっさと行ってくれと言わんばかりに反対の手をぶんぶんする椿に、猟兵達は違う意味で心配になるのだった。


久澄零太
言うまでもなく『ネタ依頼』だよッ!!

皆さまお疲れ様です。お久しぶりです?

久澄です

今回はサイバー空間で魔法少女になり、ザナドゥめいた荒廃した近未来都市の中でファンタジーな連中をタコ殴りにするんですって

ただまぁ、違う意味で無事には帰れない……っていうゲームをプレイ

そんな中、『特定の条件』を満たしたプレイヤーはここを根城にする犯罪者のコミュニティへ『招待』されるとか……

それでは皆様のプレインングなプレイングをお待ちしております

※今回用意した特定の条件なんて、分かるわけねーだろうなーって思ってるんで、とりあえず遊んでればちゃんと情報がもらえる展開にする予定です

初回執筆は11月2日の予定。1日の深夜までにプレイングくれると嬉しいなッ!
139




第1章 冒険 『サイバーマジカル☆アドベンチャー』

POW   :    肉体こそマジカル☆筋肉や体力で障害を解決する

SPD   :    技術こそマジカル☆機転や器用さを生かして障害を解決する

WIZ   :    魔法こそマジカル☆魔力やひらめきを用いて障害を解決する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
また凄いゲームを隠れ蓑に?

最大の問題は『私の体型で衣装が入るか』ですが、ヴァーチャルでしたら何とかなりますかねぇ?
尤も、デザインは「そういう趣味の人向け」の際どいものになりそうですが。

基本情報が少なく、それこそ「接触には敢えて罠に掛かる必要が有る」可能性も踏まえますと、色々と対応可能にしておくのが良さそうですぅ。
【坿劄】を発動し『反動胸の増量』と引換えに各【UC】をカード化、必要に応じて後程次章以降含む追加で使える様にしておきますねぇ。

後は『交戦&勝利』から『敢えてやられる』まで、色々と試しつつ[情報収集]しますが。
ひたすら胸を狙われるのは、まあ?(遠い目)


ベティ・チェン
「…魔法、少女?」

「杖、持ってて。バンクシーンが、あって。負けると凌辱、されちゃう…だった?」
考え込んだ

「クナイを短杖ワンドに偽装、して。首から下、肌色のタイツスーツ着て。意地でも負けなかったら、何とかなる、かな?」

「やーん(低音棒読み)」
10人に増殖しバンクシーンの早着替えで失敗してのお色気シーン演出

「…おかしい。これで食いつくと、思ったのに」
首傾げ

見た人に何だこりゃと言われそうなお色気シーン(偽装)を低音棒読みで延々繰り広げ敵が引っかかるのを待つ

「…おかしい。誘いが、来ない」
頑張ってチラリズムも多用
他の猟兵の真似もしつつ分身9体はわざとトラップに引っかからせつつチャット呼び出しを待つ


黒木・摩那
サイバー空間で魔法少女になって、犯罪者と接触ですか。
怪しさ爆発ですね。
魔法少女だからと寄ってくるのも十分に犯罪っぽいんですけど。

とか言いつつも、魔法少女なキャラ設定。
ここは中華風にしてみます。

問題は特定条件があるというそうですが。
これはわからないから、とにかくあふれるモンスターを殴りまくって、経験値稼ぎまくりましょう。
情報以外にも、ユニークスキルとか拾うかもしれないしね。

あとは【ハッキング】を使って、自キャラを強くするチートにも挑戦してみましょう。
犯罪者が巣食うような場所だから、そういうのもできそうだし。


菫宮・理緒
【アイさんと】

まずは椿さん。今の声もう一回。録音させて♪

よしこれはクラウド保存として、
このゲーム『魔法少女敗北!快楽悪堕ちEND』でいいんだよね。

チャットには悪堕ちしたら招待されるんじゃないかな?。
そうなると、しっかり負けて快楽堕ちが王道だよね。

魔法少女への変身はアバターを使って、
アイさんと色違いの電脳の天使2Pバージョンでいくよ。

パラメータ改変はアイさんにお願いしたし、
これなら快楽堕ちてもラストでの反撃余裕だよね!

って、あれ?
ア、アイさん?わたしたち村人Aより弱くない!?

2人して触手トラップに捕まると、
そのままいっしょに連れて行かれて、快楽悪堕ちしちゃうね。

これでチャットにご招待……だよね。


アイ・リスパー
理緒さんと
「特定の条件を満たすと招待されるチャットルームですか……
理緒さん、なにか閃いたんですか?」

え、悪堕ちしたら招待……?
そんな安直な――

いえ、でもよく考えると悪人の仲間として迎えられるために悪堕ちするというのは、十分考えられる展開ですね。

「では、早速ログインしましょう!」

私は【電脳の天使】の姿になって仮想世界に降り立ちます。
電脳魔術を使って、私と理緒さんのパラメータを上限を超えた値に設定しましょう。
これでどんな悪堕ち展開が待っていても、逆転は簡単です!

「ってあれ、なんかバグって、能力値がマイナスにー!?」

理緒さんと二人でトラップにかかり、本当に快楽悪堕ちしてしまうのでした。



「……はっ!?」
 不意に目を覚ました菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は、目隠れキャラなのに左手で見えてる方の目を覆うように頭に抱え、セルフブラインドしながら鈍い頭痛と共に十数分前の記憶を辿った。
「まずは椿さん。今の声もう一回。録音させて♪」
 そうにこやかにお願いした直後、理緒の記憶は白刃の閃きと共に途絶えている。どう見ても羞恥心にオーバーキルされた奴の手によって、脳天にダイレクトアタックされたやつですね。
「なんか違う意味でいいものを見た気がするけど、思い出せない……アイさんはなんで震えてるの?」
「あ、いえ、結構強烈な一撃がお見舞いされていましたから……」
 多分、本人には言わない方がいいんだろうなーって顔のアイ・リスパー(電脳の天使【ドジっ娘電脳魔術師】・f07909)は理緒の頭にできた巨大なたんこぶからそっと目を逸らしつつ。
「とにかく、お仕事に集中しましょう!」
「お仕事っていっても、今回はゲームなんだけどね?このゲーム『魔法少女敗北!快楽悪堕ちEND』でいいんだよね」
「そんなタイトルだったんですか!?」
 俺も初耳だよ……?
「チャットには悪堕ちしたら招待されるんじゃないかな?そうなると、しっかり負けて快楽堕ちが王道だよね」
「え、悪堕ちしたら招待……?そんな安直な……いえ、でもよく考えると悪人の仲間として迎えられるために悪堕ちするというのは、十分考えられる展開ですね」
 こんな会話をしている辺り、彼女たちはどうやら人の悪意というものに触れずに育ってきたのかもしれない……。
「サイバー空間で魔法少女になって、犯罪者と接触ですか。怪しさ爆発ですね。魔法少女だからと寄ってくるのも十分に犯罪っぽいんですけど」
 隣の筐体で渋い顔になる黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)だが、この手の依頼は考えたら負けだ。
「思考放棄したらそれこそオブリビオンの思うつぼな気もしますが……」
 などと、中々ネタ堕ちしてこない摩那はチャイナドレスな魔法少女姿のアバターを用意して……ってほぼ普段着やんけ!!
「なんかそのまんま展開に沿ってそれっぽい物を用意しちゃったらいけない気がするじゃないですか!!」
「「えっ」」
 ふと、同時にログインした理緒とアイのコンビと目が合った……が。
「あれ、アイさんが二人……?」
 そこにはピンクの魔法少女衣装に身を包んだアイと、同じデザインではあるが水色のカラーリング衣装に髪色は黒く、瞳が金色の偽物っぽいアイの姿が!!
「あ、こっちは私だよー。アイさんの電脳の天使アバターを借りて、2Pバージョンにしてみたんだ!」
「なるほど、オリジナルのアイさんと理緒さんでしたか」
「オリジナルって表現すると私のコピーがいるみたいだからやめてください!?」
 アイ(本物)からツッコミが飛んでくるが、元は大量生産されたモルモットだったアイとしてはある種のトラウマスイッチ……今夜は『処分』された兄弟達の夢でも見るんじゃなかろうか。
「どこか遠くで不穏な事囁かれてませんか!?」
「パラメータ改変はアイさんにお願いしたし、これなら快楽堕ちしてもラストでの反撃余裕だよね!何も怖がることなんてないよ!!」
「あ、そうでした……電脳魔術で私と理緒さんのパラメータは上限を超えた数値に設定済み……今の私達は文字通りのチートキャラ!これでどんな悪堕ち展開が待っていても、逆転は簡単です!」
 などと、ガクブルしてたかと思ったら、薄い胸をスラッと張り、自信を取り戻すアイであったが。
「って、あれ?ア、アイさん?わたしたち村人Aより弱くない!?」
「そんなはずは……なんかバグって、能力値がマイナスにー!?」
 初期スキルの振り分けでもしようかなーなんて理緒がステシを開いたらまぁ大変。二人のステータス値は全数値にマイナス補正がかかっている……つまり。
「これはマズいよ……攻撃したら敵が回復して、攻撃されたらダメージアップ、そして移動速度もマイナスだから実質移動不可……こんな状態で敵に発見されたら……!」
「あわわわわ……い、急いで修正プログラムを……あっ」
 アイが電子コンソールを開き、慌ててキーを打ち込んでいたが。
「……どったの?」
 嫌な予感がして理緒が恐る恐る尋ねると、目尻に涙を浮かべて青ざめたアイが振り返り。
「間違えて【誘因】のスキルが発動してしまいました……」
「何をどう間違えたらそうなるのさー!?」
 なんて理緒が絶叫してたら、ザナドゥ系高層ビルだった廃墟が立ち並ぶフィールドの物陰から、背中から触手を生やした豚っぽい獣人めいたエネミーがわんさか湧いて来て……。
「あれ、どこかで見た事があるような……」
「アイさん言ってる場合じゃないよ!?アレもプログラムなんだからポップしたデータを削除し……」
 セリフの途中で理緒の腹部を触手が貫通。鮮血をまき散らしながら天高く掲げられたかと思えば、ひび割れたアスファルトに叩き落されて頭蓋をカチ割られてしまう。自身の血溜まりに沈み、意識が朦朧と……してなかったりする。
「理緒さん!?」
「あー、うん。私もびっくりしたんだけどね、コレ、全然痛くない……ただ、モノすっごい高速で振り回されたから、悪質なジェットコースターに乗せられた気分……」
 まぁ、ゲームですし。実際にダメージが発生してたら洒落になんないじゃないの。地面に伸びて虚ろ目になっている理緒の上にはキラキラした十字架のマーク(救援待ちアイコン)が浮かぶ。
「理緒さん!今私のHPを分けま……きゃぁああああ!?」
 そらーお前にも【誘因】スキルついてるんやから、狙われるわな。アイは伸ばした腕を触手で絡めとられると、反対の腕も触手に捕まり、両手を反対に引っ張られたまま両足首にも触手が絡みつき……。
「なんですかコレー!?」
 両手両足を引き伸ばされた磔状態で継続ダメージを受けながら、ゆっくりとオーk……げふんげふん。触手系豚っぽい魔物が迫りくると。
「え、ちょ……スカート捲らないでくださ……パンツはもっと駄目です!ていうかなんでそっちも脱いで……まさか……待ってそんな入らな……嫌ぁあああああ!?」
 何が起こっているのかは、ご想像にお任せします。
「実際にはなーんにもされてる感じがないとはいえ、これビジュアル的にはキッツイなぁ……とはいえ、これでチャットにご招待……だよね」
「そうだとしてもなんか気持ち悪いですー!!」
 ミッションコンプリート!とでも言わんばかりにドヤ顔の理緒の隣で、割とガチ泣き気味のアイ。アバターの関係でほぼ同じ顔なだけに、違和感がすごい。
「また凄いゲームを隠れ蓑に?」
 一応全年齢対応とあって、色々見えないように……ていうか表示されてないとはいえ、見た目のインパクトがエグイことには変わりなく、二人のゲームオーバー姿(?)を眺める夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)も苦笑しか出て来ない。
「最大の問題であった衣装のサイズの方はまぁ、アバターと言うことで何とかなりましたがぁ……このデザインは何とかならなかったんでしょうかぁ?」
 るこるの魔法少女風衣装は……なんていうか、紐。
「せめて、布が欲しかったんですがぁ?」
 俺に言われても困る。多分、用意されてたデザインのビジュアルデータがるこるの体型に合わせて引き伸ばされて、結果として紐っぽくなってるだけだから気にしなくていいんじゃないかな。
「もはや対処を放棄された気がしますぅ!?」
「うーん、しかしそうなってくると、ゲーム『は』真っ当みたいですね」
 コミカルに涙の雫を辺りに撒き始めるるこるの横で、摩那はすぐ傍にいた自分達には目もくれず、アイと理緒に殺到する魔物を眺めつつ。
「スキル自体は有効……ただ、いくらアイさんがドジっ娘とはいえ、チートに失敗するなんてありえないですし……」
 それがあり得てしまうから問題なのだが、摩那は、さすがにそれはないやろ、とまだ見ぬ防衛プログラムを警戒。
「犯罪者が巣食うような場所だから、ハッキングしてチート改造くらいできるかと思いましたが、逆にだからこそ、侵入されないように強固な防衛プログラムが走っててもおかしくないということかもしれませんね……」
 余計な真似をしてあの二人と同じ展開になっては目も当てられない、と言うことで。
「るこるさん、我々は普通にゲームを……」
「あーれー」
「既に捕まってます!?」
 何という事でしょう。摩那が振り向いた時には既に、るこるは触手で雁字搦めにされて、その豊かすぎる胸をキュウキュウに絞られておりました。
「今の一瞬で何があったんですか!?」
「情報が不足している以上、ここはやはり交戦して勝つ、あるいは負けるまでして、色々試すしかないかと?」
 そう語るるこるの頭上を見たら、表示されるキャラネーム横のレベルが摩那より上。既に何体か撃破したものの、特に情報はなかったのだろう。
「で、今度はあえて負けてみたと……」
「はいぃ……あ、そろそろ落ちますねぇ」
 拘束の継続ダメージでるこるのHPが尽き、瞳が虚ろになって頭上には救援待ちアイコンが浮かぶ。
「あ、ちなみにレベル自体は結構すぐに上がるみたいですよぉ」
「その状態で喋ると怖いんですが!?」
 まぁ、完全に目が死んでる状態で魔物に胸を蹂躙(意味深)されてるのに、声音はいつも通りだからねぇ……。
「……魔法、少女?」
 おっとここでニューフェイス。ベティ・チェン(迷子の犬ッコロ【ホームレスニンジャ】・f36698)のログインだ!
「杖、持ってて。バンクシーンが、あって。負けると凌辱、されちゃう……だった?」
 なんか微妙に間違ってるような気がしないでもないけど、状況的に否定できないこと言ってんなぁ!?
「クナイを短杖【ワンド】に偽装、して。首から下、肌色のタイツスーツ着て。意地でも負けなかったら、何とかなる、かな?」
 どう考えても投げるつもりなんだろうなーって雰囲気で短杖を構えたベティ。その衣装の方は動きやすさを重視した普段着のようだが。
「まずは、分身」
 ゲームの演出なのか、分かりやすくドロン!と白煙が上がると、ベティが十人に増える。なんかネッチョリしてビクンビクンしてるアイと理緒を地面に放り捨てた魔物がベティを次なる標的に定めると。
「からの、変身」
 なんと迫りくる魔物の目の前で杖を掲げて、謎の光に包まれて変身!横一列に並んだベティ達は順々に杖を掲げていくが……そんな密集してたら。
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
 謎の光の中でめっちゃお互いにぶつかっとるやないかーい!?変身シーンをドミノ倒しに失敗して中断。全裸でへたり込むベティ……なのだが。
「「「「「「「「「「やーん」」」」」」」」」」
 胸を隠すように自分を抱いて声をあげてみるものの、ベティは元々声を張るタイプではないため声量が小さくて聞き取りづらい上に、彼女の声はノンアクセントのアルトボイス。声そのものはクールだが抑揚が全くなく、感情が伝わってこない。ついでに言ってしまえば、『全裸』と表現したが、彼女は服の下に肌色のタイツスーツを着込んでいた為、着てないようでちゃんと着ている。
「……おかしい。これで食いつくと、思ったのに」
 首を傾げるベティだが、逆に魔物だって混乱するよ。あくまでも魔法少女を襲う敵キャラとして設計されている以上、変身シーンの途中で見た目だけ全裸、実際には着衣、なんてややこしい状態になってたら『このプレイヤーを攻撃するべきか否か』がプログラムで判断しきれない。さっきも言ったけどこれはあくまでもゲーム。リアルなら襲いかかってくるであろう状況でも、プログラムから外れたことされると対応できないのだ。と、なると。
「うわぁあああ!全部こっちくるんですか!?」
 まぁ、そうね。まだHPが残ってる摩那に殺到するよね。
「とはいえ例の特定条件が分からない以上、とにかくあふれるモンスターを殴りまくって、経験値稼ぎまくるしかありませんね!?」
 るこるのとこにいたのも含めて、突如敵軍のど真ん中に放り出される事になった摩那が若干おめめぐるぐる状態で拳を構えるが。
「うふーん?」
 その傍らで改めて魔法少女衣装に着替える途中で、ベティがポージング。しかしまー、そんなもんはそっちのけで、恐らくは摩那もどっかで見た事があるであろう、触手ポークな魔物が摩那めがけてまっしぐらなわけですよ、はい。
「どっかの世界では八対一の数の暴力で押し切っていた気もしますが、逆の立場ってこんな気持ちだったんですねー!?」
 魔物自体はそんなに強くない事もあって、善戦してはいるが。
「ずるい!触手ずるいです!!」
 素手で戦ってる摩那に対して、魔物は遠くから触手を伸ばしてくる。これはリーチ。圧倒的リーチの差が摩那を襲う!!
「私だってUCが使えれば……!」
「……おかしい。誘いが、来ない」
 片や歯噛みして必死に応戦して、片やありとあらゆるセクシーポーズを試したものの、件の招待状が届かない事で眉間に皺ができるニンジャ系魔法少女。分身たちとおでこをくっつけて、自分会議を開始。
「どうして、お誘い来ないの?」
「えっちさが、足りない?」
「脱いでも、ダメだった」
「セリフの、ばりえーしょん?」
「ボクのボキャブラリー、使い切った」
「見えない魅力、かな?」
「スカートつまんで、チラリ?」
「これ以上は、恥ずかしい」
「他の猟兵を、参考にする?」
「えっと……」
 そこでベティが見てしまったものは……。
「アイさんが……いけないんだよ……?ステータス調整に失敗したりするから……」
「あ……ダメ……今は、敏感なんですぅ……!」
 同じ顔した二人(理緒とアイ)がなんかヤってた。具体的にナニがあったのかはご本人たちにご確認ください。
「多分、見てはいけないモノ」
 そっと自分の目を隠して、別の猟兵ことるこるを見ると。
「どうしていつも、ひたすらに胸を狙われるんでしょうかぁ?」
 既に復帰しているはずなのに、虚ろ目のまま自分の胸を支えている。そんな彼女を眺め、視線を落として。
「……」
 ぼよん☆
「…………」
 ストン……。
「……」
 分身たちからの、肩ポム。
「「「「「「「「「ドンマイ」」」」」」」」」
「我ながら、何が?」
 思考を共有しているはずの分身の意図が分からないベティが首を傾げるも、行きつく結論はやはり。
「ボク達も、ヤられないと、ダメ?」
 ぐるっと分身を見回すと、孤軍奮闘する摩那を指さして。
「ごー」
 九人に分身が一斉に飛び掛かる!!
「なんでー!?」
 摩那は絶叫するが、魔物としては目の前に現れた新しい獲物に手を出さない道理はない。あっという間に絡めとられて締め落とされて、ちょっとここでは文字列にできないような事に……なってるんだけど……。
「あーれー、やられちゃうー」
 相変わらず雰囲気の無いセリフだなぁ……!
「な、何はともあれ隙ができました。今のうちに……」
 そして摩那よ、一つお忘れか?お前は今、何者だ?
「……あ、そっか。UC使えなくても魔法使えるんですね。ステシ開いてっと……遠隔攻撃あるじゃないですかくらえー!!」
 若干、「なんでもっと早く教えてくれなかったんですか」感のある怒りの反撃が魔物を焼き払う!!
「ぜぇ……ぜぇ……なんででしょう……ゲームのはずなのに、現実の戦闘より疲れた気がします……」
 お前も苦労するねぇ……はいこれ。
「あ、なんかメールが来まし……招待状!?」
 俺もびっくりだよ、条件引き当てるんだもの。
「ちなみに、条件って?」
 無駄に戦い続ける事。これ、悪趣味な大きいお友達が敗北ヒロインのビジュアルを楽しむためのものだから、普通は皆、『わざと負けに来る』事を想定して作られたゲームなんだもの。にもかかわらず、一切やられようって気概もなしに戦い続けるなんて、変人かメンタル変態くらいしかいないやろ?
「よーしどこのどなたか知りませんが、犯罪者ですもんね!後で『オハナシ』しないとですよねッ!!」
 と、摩那がメールに貼られたリンクをタップした瞬間、世界が暗転する……。


「あれ、ここは……?」
『ようこそ、秘密のチャットルームへ』
「空中に文字が浮かんでる……あなた方が最終死刑囚の情報を知っている方ですか?」
『あぁ、その情報が欲しくてここまで来たんだ?あいつの弱点でも知りたい?』
「はい……って、教えてもらえるんですか!?」
『そうだけど?』
「そんなにあっさり……?まぁ、助かりますが。それで、メガコーポが殲滅任務を与えた最終死刑囚……私達は現状、強力な相手だという事しかしりません。どう戦ったらよいでしょうか?」
『簡単だよ。魔法少女の恰好して、魔法少女のように戦えばいい』
「……はい?」
『近々動くであろう最終死刑囚はサブカルチャーを一種の信仰として形成された存在だ。ゲームでよくあるだろう?出血のエフェクトがあっても、キャラには一切傷が残らないって。そういう演出を核に構築された兵器、それがお前達が戦うであろう敵だ。早い話、同じ舞台にあがらなきゃ、そもそも一切の攻撃が届かない』
「あのー……話が見えてこないのですが?」
『つまり、魔法少女ごっこすることでお前達も同じサブカル化してから殴り合えば勝てるってことだよォ!!』
「なんか突然雑になりました!?ところで、なんで今回動く最終死刑囚がどんな人なのか、こちらから説明する前に知っていたんですか?」
『というわけで情報は伝えたから。じゃっ!!』

 ブツッ。

「……ぐぬぬ、チャットルームから強制退去させられてしまいました」
 とはいえ戦い方はなんとか分かった。後は現実世界で最終死刑囚との決戦に備えるのみ……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『MUTEKIちゃん』

POW   :    敗北を知りたい
全身を【死んでもゾンビ状態で動ける無敵の人の瘴気】で覆い、自身が敵から受けた【ダメージとユーベルコード】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD   :    はい論破、はい勝利
対象のユーベルコードに対し【効果を常時無効化】させる【勝利宣言】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    それって貴方の感想ですよね
状態異常や行動制限を受けると自動的に【屁理屈で相殺】し、レベル値相応の【挑発】が発動し、その効果を反射する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

▼というわけでゲームのルール説明だぞ!MUTEKIちゃんは文字通り無敵。一切の攻撃も罠も効かない。君達は壊される町を眺めながら必死に逃げるんだ!生き残ったら君の勝ち。明日の朝日を拝めたらいいね☆

「……質の悪い煽り文句ですね」
 空中に投影された文字を眺めて、猟兵が眉根を潜める。
「ですがぁ、目だったパフォーマンスのせいで人が足を止めてしまっているのも事実ですぅ」
「まとめて人も、町も、全部壊すつもり、かも」
「こっちは充電満タンお肌つやつやだからね。サクッとデリートしちゃうよ!!」
「うぅ……私はまだネッチョリしている気がします……」
 一部満身創痍の猟兵もいるようだが、まぁなんとかなるやろ!

※次回執筆は明日(三日)の予定。今夜中にプレくれると嬉しいな!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
中々に難しい条件ですが、やってみますぅ。

(『魔法少女』を検索)
最近は『魔力式の火器を操る』タイプも存在、海外では『バトル要素を含むもの』を示す分野なのですねぇ?
でしたら、会話内容等を参考に演出し条件を満たしつつ、普段通りの交戦で良さそうですぅ。

【骰佱】を発動、『ゲームの法則』を指定し『戦場条件による使用禁止の無効化』を適用、全『祭器』を使用可能にしまして。
『FAS』により飛行、『FLS』の空間歪曲で『生命吸収』の干渉を防ぎますねぇ。
死後も動ける理由が『ゾンビ状態』なら『死体を残さず全て消し去ればよい』ですから、強化した全『祭器』の火力を集中、跡形もなく焼き尽くしますぅ。


ベティ・チェン
「どこまで無敵か、興味」

魔法少女っぽいひらひら衣装に変更
物陰でミコ・クノイチ召喚
「あれが見えない、声も届かない、場所で。あれ以外の誰かが、怪我したら。治療、ヨロシク」

「ドーモ、ウソツキ=サン。マホーショジョ、デス。ゴートゥ・アノヨ!」
UC全く使わず素の能力値だけで吶喊
身長ほどある大剣ぶん回し敵を連続殴打
「ロッドは、殴打武器。だから、これも。今日はボクの、ミートスマッシャー。キミの意見は、どうでもいい」
「今度、ネットの外で、ゾンビ数千人殲滅(予定)依頼、受けるから。キミくらいミンチに出来ないと、話にならない」

「カモン、スーロン!サーバーごと、ぶっ壊せ」
最後は次元潜航巨神呼び踏み潰させる


藤崎・美雪
【WIZ】
アドリブ連携大惨事大歓迎
ネタ堕ち? 怖れていたら何もできんだろ?(開き直り)

ちょっと出遅れたけど…どういう状況だ?
…ふむ
要はあれだ、魔法少女コスして魔法少女っぽく戦えばいいと
…めちゃくちゃハードル高いなー

ひとまず私も由緒正しい(?)魔法少女っぽいコスをして
セオリー(?)通り指定UCでもふもふさんを限度いっぱいまで召喚
…ってもふもふさんまで魔法少女コスしてるー!?

呼び出した後は
半数ほどのもふもふさんを猟兵の武器に憑依させ強化し
残り半数は範囲回復してもらおう
…無敵ちゃん、私と相性悪いもん

あ、ちなみに
(第四の壁の向こう側に向けて)以前のように私の恥ずかしい姿をばら撒こうとしたら…わかるな?


アイ・リスパー
理緒さんと
引き続き魔法少女姿

「なるほど、無敵チートキャラですね。
敗北イベントは、ゲーマー的にはぜひ撃破したいところですね!」

ふっふっふ、無敵の相手にはこれ!
【淫魔ウィルス】です!

「説明しましょう!
このウィルスは女性特攻な電脳ウィルスで、受けたが最後、あーんなところやこーんなところをネットの海にバラまかれるという、作った自分でも怖くなるくらいのウィルスなのです!」

いくら無敵でも、ウィルス攻撃ならば!
――って、なんか屁理屈で相殺された上に、私と理緒さんの方に反射されてきましたーっ!?

「ちょっとー、私と理緒さんのこんな姿、生配信しちゃダメですーっ!
ちょっと、理緒さんも正気にもどってー!?」


菫宮・理緒
【アイさんと】

アイさんがネッチョリしてるぶん、わたしはつやつやだね!
お礼にここは、わたしがアイさんをエスコートしていこう♪

アイさん、まずはわたしに任せてね!

魔法少女と言えば、まずは口上だよね。

天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ!
オブリビオンを倒せとわたしを呼ぶ!

と、アバターから電撃放ちつつポーズを決めたら、
【リフレクションマリス】で相手を逆論破して、【ダイナソー】で【残虐ファイト】!
さっき血塗れにされたお返しはしないと、ねー(黒笑

って、えー!?
な、なんかすっごい変な気持ちになってきちゃったんだけど……。
アイさん、さっきの続きとかどうかな? 今度はわたしもネッチョリするから!

配信も……スパイスかも?


黒木・摩那
最終死刑囚を倒すための条件はわかりました。
さすがは最終死刑囚と言われるだけの存在です。
魔法少女になって戦かわないと、攻撃も届かないようです。
いかにして、サブカル化するか、ですね。

まずは格好から入りましょう。
中華風は普段着と言われてしまったからには、フリフリ衣装を用意して、今度はしっかり魔法少女します。
武器はヨーヨーでいいかな?
十分にアリでしょ。【電撃】も付いてるよ。

魔法少女バトルと言ったら、魔法もですが、基本は殴り合い。
UC【超重神聖】で強化しときます。

あとは決め台詞。
「マジカルまーな、ピリッとカラッと決めます」


魔法少女・マジカルガール
UCやマジカルカメラをゲーム内に接続して撮影&ライブ配信して沢山応援貰っちゃうよ

魔法少女と言えばこの私!羽乙女・まほ!
いつもなら魔法でマジカルガールに変身して戦うんだけど、折角だから普段の姿で挑戦しちゃお!
さあ、早速魔法で変身高速詠唱早業脱衣早着替え変装化術しよっ!
うんうん、髪もピンクでロングヘアじゃないし、いつもと違う衣装でなんだか新鮮な気持ちだね!(自分の格好を見回して)

悔しいけれど、今はまだ逃げるしか無いみたいだね……!魔法でバリアや煙幕や閃光を放ちながら、出来るだけ早く飛んで逃げるよ!
……え?だって魔法少女って、飛ぶ物でしょ?普通に?

もし攻撃のチャンスがあったら全力全開砲撃魔法☆


フェアリー・プリンセス
さいばーすぺーす内でゲーム?よく分からないけど、要するに鬼ごっこかな?たのしそーっ♪

ボクは妖精王国のお姫様で魔法騎士だぞー☆
つまり今回は姫騎士魔法少女だー☆見た目を変えられるなら超ナイスバディな16才な姿に☆
妖精騎士1150人とギルド「妖精魔法少女騎士団」を結成してから参加するよ☆
『やったー!』『はくしゅはくしゅー!『ぱちぱちぱちー☆』
『さいばーすぺーすでも姫さまをお守りします♪』
『キャーヒメサマーッ♡』

アイテムを皆で色々探しながら、小ささを生かして狭い隙間に潜り込んで隠れちゃおーっ☆
隙を見せたら、ブカブカのシャツを捲り上げたり、ホットパンツのベルトを引っこ抜いたりしてイタズラしちゃうぞーっ☆



「最近は『魔力式の火器を操る』タイプも存在、海外では『バトル要素を含むもの』を示す分野なのですねぇ?」
 おい待てるこる、さっきからスマホを弄って何してやがる?
「魔法少女としてでなければ戦えないということでぇ、魔法少女について検索しておりましたぁ。後は会話内容等を参考に演出し条件を満たしつつ、普段通りの交戦で良さそうですぅ」
 よし、るこる部屋行き。
「まだ何もしてないのに隔離空間行きは酷いですぅ!?」
 うるせぇバランスブレイカー!存在するだけでシナリオがぶち壊しになるから黙って引っ込んでろ!!
「ちょっと出遅れたけど……どういう状況だ?」
 るこる、と書かれた棺桶の上にニョキっと転移してきた藤崎・美雪(癒しの歌を奏でる歌姫・f06504)は事前資料(?)と現場の状況から大体察して。
「……ふむ。要はあれだ、魔法少女コスして魔法少女っぽく戦えばいいと……めちゃくちゃハードル高いなー」
 それっぽい衣装と言動だけでいいのにハードルとは……あっ。そうか、美雪の年齢でそれをやると……。
「ふんっ」スパァン!!
 アィテェエエエエ!?ナンデ!?メタルハリセンナンデ!?
「何やら失礼な気配を感じた……無敵ちゃん、私と相性悪いもん」
 あぁ、お前のUCは敵に干渉するタイプって大体眠らせる仕様なんだっけ?
「ひとまず私も由緒正しい(?)魔法少女っぽいコスをして、セオリー(?)通り指定UCでもふもふさんを限度いっぱいまで召喚。後はサポーターに徹するってところだろうな」
 などと、衣装が入った袋を手に、更衣室へ消えていく美雪。ある意味、ここで一時離脱して正解だったかもしれない……。
「なるほど、無敵チートキャラですね。敗北イベントは、ゲーマー的にはぜひ撃破したいところですね!」
 えぇ、次の手番がこの敗北フラグを盛大に立てていくアイなんですよ。
「アイさんがネッチョリしてるぶん、わたしはつやつやだね!お礼にここは、わたしがアイさんをエスコートしていこう♪」
 などと、アイの前にアイが歩み出て……待て待て待て!?理緒!?なんでアバターのまま!?ここは現実世界よ!?
「ふふふ……知ってる?電脳戦において、戦いとはハッキング合戦になる前から始まっているんだよ?」
 つ、つまり?
「この戦場は既に私の電脳魔術により、疑似的サイバー空間と化していたんだよー!!」
 な、なんだってー!?
「というわけでまずは魔法少女と言えば口上だよね」
 あれ、魔法少女ってそんなヒーロー染みた事するものだっけ……?
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ!オブリビオンを倒せとわたしを呼ぶ!電脳天使マジカル☆アイ、ログイン!!」
 バッチィ!!背後で爆発が起こる代わりにカラフルな電撃が迸る!!
「って、理緒さん!?その名乗りだと私の分の口上が残ってないんですけど!?」
 同じビジュアルしてる関係で、登場台詞を全部理緒に持っていかれたアイからツッコミが飛んでくるが、一旦置いといて。
「置いとかないでください!?」
「ほらアイさん!私のUCとオブリビオンのUCがぶつかった結果、反射と無効化が中和して、結局お互いのUCがキャンセルされて電脳空間だけが残ったせいで暇してるMUTEKIちゃんがこっち見てるよ!!」
「理緒さん外部から知ってはいけない知識をインストールされてませんか!?」
 そこはかとない説明口調の理緒に危機感を抱くアイだが、安心して欲しい。多分手遅れだ。
「安心できる要素が何一つありません!?こうなったら初手からジョーカーを切りましょう!」
 てってれー!アイは怪しいカプセルを取り出した!!
「ふっふっふ、無敵の相手にはこれ!【淫魔ウィルス】です!」
 うわぁ、凄まじい地雷臭……。
「説明しましょう!このウィルスは女性特攻な電脳ウィルスで、受けたが最後、あーんなところやこーんなところをネットの海にバラまかれるという、作った自分でも怖くなるくらいのウィルスなのです!いくら無敵でも、ウィルス攻撃ならば!」
「この戦場電脳空間になってるのに、そんなもの使ったら全員巻き添えになるよね?馬鹿なの?ポンコツなの?」
 お前後先考えてるのか?って顔で半眼ジト目するMUTEKIちゃんは可哀そうな生き物を見る眼差しでアイを見つめ、『ふぁいあうぉーる』と書かれた釘バットで投げられたウイルスカプセルが炸裂する前にカッキーン☆
「って、なんか屁理屈で相殺された上に、ピッチャー返しされてきましたーっ!?」
「はぶっ!?」
 サッとアイが両手で頭を抱えてしゃがみ込み、カリスマによるガードのポーズで回避した結果、すぐ傍にいた理緒が被弾。
「な、なんかすっごい変な気持ちになってきちゃったんだけど……」
「きゃぁああああ!?理緒さんが『BS:淫魔化』になってます!?」
 双眸に文字通りハートマークが浮かんだ理緒がアイに(恐らくは性的な意味で)襲いかかる!絡み合う二人の周りに、スススと無人撮影機が迫り。
「私と理緒さんのこんな姿、生配信しちゃダメですーっ!ちょっと、理緒さんも正気にもどってー!?」
「アイさん、さっきの続きとかどうかな?今度はわたしもネッチョリするから!」
 とりあえずモザイクでも設置しておくか……。
「最終死刑囚を倒すための条件はわかりました。さすがは最終死刑囚と言われるだけの存在です。魔法少女になって戦わないと、攻撃も届かないようです。いかにして、サブカル化するか、ですね」
 戦場の隅っこに貼り付けられたモザイクなど、まるで存在していないかのようにスルーしていく摩那。貴様!仲間を見捨てるのかっ!?
「あんなモザイク越しでもぬちょぬちょあんあん聞こえる場所に近づくほど私も愚かではありません。ネッチョリしているのは激辛餡かけ焼きそばだけで十分です」
 すごく冷静な返答をされてしまった……。
「まずは格好から入りましょう。中華風は普段着と言われてしまったからには、フリフリ衣装を用意して、今度はしっかり魔法少女します。武器はヨーヨーでいいかな?十分にアリでしょ。放電機能もついてるから電気タイプの魔法少女になれますよ」
 摩那のイメージカラーって赤系なのに、個人的タイプカラーが黄色になるというカオス……。
「あ、今年の水着は緑でしたよ?」
 うるせーどっちにしたって電気っぽい色ではないだろ!?とりあえず着替えるんならさっさと行ってこいやぁ!?
「半ば自棄起こしてませんか?」
 後続に破壊兵器が控えてるからな……魔法少女じゃなくて戦争ドラマ書いてる気分だよ。
「あっ」
 何かを察した摩那が更衣室に向かったところで。
「魔法少女と言えばこの私!羽乙女・まほ!」
 なんかそっちの道のマジモンの人来ちゃってない!?これネタ依頼よ?色んな意味で大丈夫!?
「いつもなら魔法でマジカルガールに変身して戦うんだけど、折角だから普段の姿で挑戦しちゃお!さあ、早速魔法で変身しよっ!」
 などと、羽乙女・まほ(どこにもでもいるごく普通の平凡な女子小学生・f38569)はこっちの心配も露知らず、ピンクのフリフリドレスに変身☆
「うんうん、髪もピンクでロングヘアじゃないし、いつもと違う衣装でなんだか新鮮な気持ちだね!」
 などと、白いワンコっぽい妖精めいたサムシングが頑張って支えていた姿見で自分の格好を見回していたまほ。魔法少女への変身じゃなきゃ呪文とかいらないんやな……。
「姿は違っても、魔法はちゃんと使えるもんね……よし、がんばるよ!」
 などとまほが意気込む一方で、さっきまで大きな鏡を支えていた妖精は鏡を片付けると戦場の隅っこに置いてあったまほのランドセルの中に納まり、『マジカルガールの姿じゃないってことは、今回は僕の出番はないんだね……』みたいな物寂しそうな視線を残して、そっとランドセルの蓋を閉ざすのだった……。
「悔しいけれど、今はまだ逃げるしか無いみたいだね……!」
 やっべ、小動物の方にフォーカスを向けている間に、戦況がかなり進んでしまった!とりあえずぱっと見で分かるのは、あらゆる魔法が通用しないMUTEKIちゃんにめっちゃ苦戦してるっぽい雰囲気。しかも相手はメガコーポの支援を受けて、重火器まで引っ張り出す始末。うーん、一方的DA☆
「でも、ここで逃げたら町の皆に被害が……!」
 戦場を離脱するわけにもいかず、かといって倒す事も出来ず、空中を縦横無尽に飛び回りながら敵が攻撃態勢を取れば、魔法のステッキを振るい閃光を放ち、目くらまししている隙に物陰に飛び込んで姿を隠す。
「あ、魔法少女は飛ぶものだからね!」
 なんで急に『こっち』を向いて……ん?なにこれ、ステルスカメラ……?
「でも、私は負けない……みんながいるこの世界を守りたいから……!」
 カメラ目線……こいつ、自分の戦闘を配信してやがる……!そんなカメラに何やら小さい物が映った。
「さいばーすぺーす内でゲーム?よく分からないけど、要するに鬼ごっこかな?たのしそーっ♪」
 さっきまでガトリング砲の斉射から逃げ回ってたまほを見てそんな感想を持てるのって結構な天然か肝が据わってるかのどっちかだよな……。
「あれ、妖精さん!?」
「ただの妖精じゃないぞー☆ボクは妖精王国のお姫様で魔法騎士だぞー☆つまり今回は姫騎士魔法少女だー☆」
 と言うわけで薄紅のバラの花弁をビスチェ型に重ね、ダイヤモンドリリーの花を巻き付けたコルセットからコルチカムのスカートを伸ばしたドレスに身を包んだフェアリー・プリンセス(妖精王国の幼精姫士・f40651)が参戦。
『やったー!』
『はくしゅはくしゅー!』
『ぱちぱちぱちー☆』
『さいばーざなどぅでも姫さまをお守りします♪』
『キャーヒメサマーッ♡』
「妖精さんがいっぱいいたー!?」
 気が付いた時にはまほの周りを総勢千百五十名の妖精騎士が囲んでフェアリーの事を称えており……って多い!いつの間にこんなに連れ込んだ!?
「こんなこともあろうかと、妖精魔法少女騎士団を結成してから参上したのだー☆」
 数の暴力ってレベルじゃねー惨状だぞコレ!?この人数をどう捌く気だ!?少なくとも記録に残せる数じゃねぇ!!
「よしっ、解散☆」
『わーっ☆』
 戦場に妖精が散ったー!?
「ななななんだぁ!?」
 これには敵さんもびっくり。殲滅力に長けるはずのガトリング砲も、全方位から一斉に妖精騎士に襲いかかられたとあっては砲塔を向けるだけの隙が無い。だが、敵はいかなる攻撃をも受け付けない無敵の存在で……。
「ひょわー!?」
 めっちゃくすぐられてるー!?いやくすぐられてるんだろうけど、数が多すぎてもみくちゃにされているようにしか見えないんだけども。
「よーし今のうちに変身だー☆」
 で、フェアリーも花のドレスから魔法少女になるのかと思いきや。
「今回はこの姿で戦闘だー☆」
 自身の十倍はあろうかという体躯を持つ巨大な女性姿に……!っていうとヤバそうに聞こえるやろ?
「え、人間の姿になった……?」
 まほが全てを代弁してくれました……フェアリーは身長にしてざっくり百六十程度の人間サイズ……なのだが、違うもののサイズが、なんていうか、えぇ。とりあえず、バン、キュ、ボンで察して頂けると詳細を説明しなくて済むんで助かります。
「とっつげきだー☆」
 そして外見は大人っぽくなったのに中身が変わってねー!?まっすぐオブリビオンに向けて突っ込んでいくが……奴は魔法少女以外からの一切の攻撃を受け付けない。フェアリーは魔法少女っていうより大人に変身した形だが一体何を……。
「隙ありだー☆」
 ばっさー……敵のシャツを思いっきり捲り上げたー!?
「ギャーーーッ!?」
 これには敵さんも絶叫!想定外もいい所であり、メンタルに凄まじいショックが突き刺さる!!
「戻ってきたらなんて大惨事だ……」
 水色のドレスにフリルをふんだんにあしらい、パニエでスカートを膨らませてふんわりした美雪が戻ってくると、妖精の軍勢にくすぐられながらホットパンツのベルトをやたらムチムチした少女と奪い合うオブリビオンというカオスを前に、頭痛を覚えるが。
「とりあえず、もふもふさん達。戦場の仲間たちのサポートを頼む!」
 美雪がふわふわしたステッキを振るうと、擬人化されたもっふもふの長毛種にゃんこが黒いローブにとんがり帽子でにゃーんにゃん♪
「……ってもふもふさんまで魔法少女コスしてるー!?」
 美雪のツッコミと同時にもふもふさんは転移魔法でシュンッ!まほの元に現れると。
「もーふもふもふもっふにゃんにゃん♪」
 謎の呪文と共に、ボンッ!姿を消して、代わりにまほのステッキに魔力が宿る。
「猫の妖精さん……力を貸してくれるの……?それに、今なら……!」
「やーっちゃえー☆」
 シュバッと、フェアリーを初めに敵に集っていた妖精騎士が離脱。くすぐられ過ぎてぷるぷるしているオブリビオン目掛けて。
「全力全開砲撃魔法……いっけー!!」
「あばーっ!?」
 惨い!ほぼ動けなくなってた敵さんを極大光線が焼き払う!!
「おや、既に戦闘が始まっている……」
 現在進行形で焼き払われている敵さんを見ながら、真っ赤なドレスにピンクのフリルと金糸の刺繍をあしらい、オリエンタルなフリフリドレスで帰って来た摩那。片手を腰にあててビシッと立つと。
「マジカルまーな、ピリッとカラッと決めます!」
 ブイサインした手の中にスパークするヨーヨーを握り、その手をこめかみに添えてウィンク☆意外とそういう趣味が……?
「依頼に必要だって言うからやってるんですよ!?と、とにかく、魔法少女バトルと言ったら、魔法もですが、基本は殴り合い」
 目の前の光が止み、既にふらついてるオブリビオン目掛けて高圧電流の走るヨーヨーを叩きつけてスタンをとると、一足に距離を詰め。
「力場確認……まーなぱーんち☆」
 声音とは裏腹に、着弾点を基点にクレーターを穿つ鉄拳制裁がオブリビオンをスマッシュ!!戦場全体を揺るがすほどの衝撃の影、ベティは戦闘の余波で上がる煙に紛れて狼煙を上げる。駆けつけたクノイチに、グラウンドパンチという魔法少女と呼んでいいのか疑わしいラッシュで大地に沈む敵の方を示しつつ。
「あれが見えない、声も届かない、場所で。あれ以外の誰かが、怪我したら。治療、ヨロシク」
 主に、割と最初の方でヤられたモザイク二人組の猟兵の方をチラチラしながら依頼……するのだが。
「え、支払い?えと、お代はまた、後で体で……そんな事、してたら、体壊す?いやでも、無い袖は、振れない……あ、おにぎりなんて、そんな……」


 ※この後、呼び出したクノイチに正座させられてお説教されるベティのシーンがしばらく続きます。記録に残すのがさすがに可愛そうなのでカット、ちょっと時間が飛びまして。


「ドーモ、ウソツキ=サン。マホーショジョ、デス。ゴートゥ・アノヨ!」
 レオタードタイプのボディスーツに、裏地に藍色を使った丈の短い巫女服風ドレスを重ねて水色のリボンで留め、袖口や裾にフリルをあしらいひらひらした格好のベティ。手にした武骨な大剣を振りかざすが。
「ロッドは、殴打武器。だから、これも。今日はボクの、杖【ミートスマッシャー】」
「いやどう見ても杖じゃなくない!?」
「キミの意見は、どうでもいい」
 ツッコミを踏みにじり、災厄を燃料に稼働する機動兵器を、クレーターから這い上がって来たばかりの敵に、スコーン!
「今度、ネットの外で、ゾンビ数千人殲滅(予定)依頼、受けるから。キミくらいミンチに出来ないと、話にならない」
 頑張って這い上がって来た敵さんをすり鉢状の穴のど真ん中に叩き戻し、飛び掛かると連打ァ!!大剣が幾度となく叩きつけられる!!いやちょっと待て、これやってること魔法少女か!?ただの惨殺現場にしか見えないんだが……?
「ボクは、シノビで、マホウショジョ。つまり、シノビ式アンサツ=ジツでも、ある意味、マジカル」
 うーわ凄まじいごり押し理論で来たよ……実際ダメージは通ってるからいいんだけども。
「シノビがマジカルなら、ジェノサイドもマジカルだよね!!」
 うわぁあああ!なんかツヤツヤしすぎてテカテカしてる理緒がでっかいスパナ抱えて走ってくるぅうううう!!
「さっき血塗れにされたお返しはしないと、ねー」
 やべぇ、目が笑ってない微笑み浮かべて殺気を隠そうともしてねぇ……。
「む、怖い。散ッ」
 ベティがシンプルに逃げた!?そして代わりに。
「れーっつ、くるーえるたーいむ☆」
 ドゴッ、メギッ、グシャ、ブジュ……。
 ※理緒ちゃんのお顔がお見せできない事になっているため、音声のみのお届けになっております。ご了承ください。
「って、ちょっと待って敵の現状より私の顔の方がエグイって事!?」
「カモン、スーロン!サーバーごと、ぶっ壊せ」
 おっとツッコミの途中だがメカドラゴンさんが降臨だ!ベティに合わせて(?)サムライペイントな巨竜がダイブ!グレートなインパクトがオブリビオンを襲う!!クレーターはさらに拡張し、正直ここまでくるとオブリビオンより猟兵の方が町に被害を出している気がするが、気にしたら負けだろう。
「よし、総員撤収!」
 敵の消滅を確認せずに、美雪が柏手を打って撤退の指揮を執る。まぁ、この後がアレだしなぁ……。
「あ、ちなみに」
 ん?忘れ物かね?
「以前のように私の恥ずかしい姿をばら撒こうとしたら……わかるな?」
 あ、ごめん。今回映像を生配信してる奴が二人いるから、多分手遅れだ。
「なにーっ!?」
 などという、ツッコミ役の絶叫が響いてから数分後。案の定まだ生きていたオブリビオンが今度こそクレーターから這い上がってきて見たものは、『るこる』と刻まれた棺桶。
「あ、もう出ていいのですねぇ?」
 ゆっくりと開いた棺桶の中から、黒い着物風の魔法少女衣装に身を包んだるこるはゆっくりと浮上していき、上空から敵を見下ろすと、翼を広げるように無数の祭器を展開する。
「死後も動ける理由が『ゾンビ状態』なら『死体を残さず全て消し去ればよい』……そうは思いませんかぁ?」
 穏やかに、されど無慈悲な微笑みと共に、展開した祭器と言う名の砲塔はオブリビオンを中心に、竜巻の如く旋回を始める。もはや退路はない。そう理解しながらも、逃げ道を求めて辺りを見回す獲物へ、るこるという名の死神は笑う。
「ですから、強化した全『祭器』の火力を集中、跡形もなく焼き尽くしますぅ」
 その日、遠方より戦場を目の当たりにした者は語る。地上にもう一つの太陽が輝いたと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『天然養殖アキジャケ祭り』

POW   :    天然養殖アキジャケの炊き込みご飯を頂く

SPD   :    マーベラス=ウマイ=シャケ定食を頼んでみる

WIZ   :    バイオイクラ丼に舌鼓

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 無事に目的を果たした猟兵達は、情報を渡して来た犯罪者の事を思い出す。悪党の事だから忘れて帰ってもいいが、仮にも情報提供、と言う形で協力した相手。報告と礼の言葉くらいは述べても……なんて思っていたところで『アキジャケ祭り』の看板が!
 君達は手を貸して来た犯罪者の事なんかすっかり忘れて美味しくアキジャケを楽しんでもいいし、頭の片隅にそんな奴いたなーって思い出しつつ帰ってもいい。

※ぶっちゃけオマケパート(?)です。執筆予定日は明日(4日)。今日中にプレくれると嬉しいな!!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
秋鮭、良いですねぇ。

折角ですから、秋鮭を犯人さんへお礼に贈りましょう。
保存の都合上、塩鮭が良いですかねぇ?
贈り先が不明なら、『邪神印の骸骨便』に押し付けますぅ。
時折謎の部屋に引き込まれているわけですし、これくらいは?

無事(?)に贈りましたら、後は色々と食べてみることにしましょうかぁ。
【豊饒佳饌】を発動し[大食い]と[早食い]を強化、『端から端まで』の勢いで、一通り頂きますねぇ。
気に入った品が有れば其方は再購入、日持ちのする品や掘り出し物等も、同様に強化した[料理]や[グルメ知識]で把握出来ますので、良い品が有れば纏め買いし、『FLS』で召喚した『FTS』に収納しますぅ。


ベティ・チェン
「アキジャケ、祭り…ゴウランガ」
食い入るように看板眺め
「これは、全種類制覇しないと、ダメ」
握り拳

まずじっくりメニュー見て回り品数数え
全品数に分身
「全員1つ頼んで、全員で、分ける。これで、全部味わえる」
全員で頷く

「マーベラス=ウマイ=シャケ定食…ンアーッ」
「旨すぎて、死ぬ…危険が、アブナイ」
「バイオイクラ丼…グワーッ」
「天国…天国が、見えた。チャクラ、チャクラを回せ…」
「天然養殖、アキジャケ、炊き込みご飯。ボクは、サンズ・リバーを渡るかも、しれない…」
「アバーッ」
順番にバタバタと倒れ伏しながら食べ進む

「強敵…我が人生に、食いなしっ」
全員倒れたらまたシレッと起き直り延々爆食チャレンジ続行


黒木・摩那
アキジャケ祭りですか。
ここはサイバーザナドゥだから、まずは大丈夫?というのが先行しますね。
産地偽装とか、成分違いとか普通にありますしね。
天然養殖ということですが、念のためにスマートグラスで確認します。
猟兵なら何食っても大丈夫だろ?と言われるかもですが、それでも進んで毒やまずいものは食べたくはないですからね。

安全を確認したら、いざ実食。
ここはイクラ丼ですね。
イクラのぷちぷち感を楽しませてもらいます。

最終死刑囚の情報提供はありがとうございます。
ですが、相手も何らかのメリットを受けてると思うので、感謝だけですね。
それにとんでもないゲームにも参加させられましたしね。


夢見星・璃音
なんか魔法少女が入り用の依頼があるって聞いたから飛んできたんだけど……あれ?もう終わってた?もしかして遅刻?白紙かまして総スカン案件?
……参ったなぁ、まあでも仕方ない、ヘリオライダ……グリモア猟兵に払う手数料が都合つかなかったんだからしょうがない……なんか行われてる祭だけでも楽しむか……

アキジャケとかいうけど、秋鮭ではないんだよね?アキジャケなんだよね?
よし、ここは少しは成長したはずの私の料理技術で……!

……なんでアキジャケが生き返ってるの?それにパイにささっていーとみぃとか泣いてるの?
……時空の調停者っ!私はやり直す!
次こそは失敗しない、なんか怪しい兆候が見えたらまた……!(寿命消費で冷汗)


藤崎・美雪
他者絡みアドリブ大歓迎
カオス大惨事ばっち来い!

犯罪者へのフォローを忘れちゃいかんとは思うが
正直、私自身が接触したわけじゃないのでどうすることもできぬのよな…
というわけで心の片隅で礼と詫びを述べつつ祭り会場へ

会場に着いたら、運営から天然養殖アキジャケを十数匹ほど買い取ろう
会場の片隅に屋台を設営したら
指定UCでさっとアキジャケを料理して皆に提供だ
天然なのか養殖なのかはっきりせぇと言いたいが
濃厚な脂と身の甘みは絶品だなぁ…

…ん?
ひょっとして、我々猟兵に情報を提供してくれた方々か?
なんなら、アキジャケの炊き込みご飯とあら汁、食べていくか?
お代は結構だよ
私にはこれくらいしかお礼は用意できぬからの



「秋鮭、良いですねぇ……折角ですから、秋鮭を犯人さんへお礼に贈りましょう。保存の都合上、塩鮭が良いですかねぇ?」
 会場に入ったるこるは塩漬けにされた保存用の鮭を見繕うと、箱詰めにしてその辺の地面を掘り始める。しれっとアスファルトを貫通して開けた穴の中から黒い骸骨を引っ張り出すと。
「配達をお願いしますぅ」
 荷物を押し付けた!?
「邪神印の骸骨便に預けておけば、とりあえずは安心ですねぇ……時折謎の部屋に引き込まれているわけですし、これくらいは?」
 邪神を何だと思ってるんだ……?
「最低限の義理は果たしましたしぃ、後は色々と食べてみることにしましょうかぁ」
 とまぁ、例の如くぶっ飛んだUCを使って加護を纏ってるるこるの傍ら。
「アキジャケ、祭り……ゴウランガ」
 ベティは看板をジッと見つめて、拳を握る。何かを感じ取ったのか……と、思いきや。
「これは、全種類制覇しないと、ダメ」
 食い意地が張っているだけ……だと?出ているメニューを数え、同じ数に分身すると。
「全員一つ頼んで、全員で、分ける。これで、全部味わえる」
 分身した全員が頷くが、その場合は一つのメニューはほんの少ししか食べられないのでは……?
「たとえ一口でも、料理の種類、多い方が、実際豪華」
 まぁ最終的な量は一人前になる事を考えると、その方が食べ応えはあるのだろうか?分身したベティ達は各々一品ずつ頼んできて持ち寄ると。
「「「「「「イタダキ=マス」」」」」」
 六人のベティは一斉に両手を合わせ、感謝のアイサツをしてから、もぐもぐ。
「マーベラス=ウマイ=シャケ定食……ンアーッ」
 艶々にして、あえて微かに芯を残すことで食感を強めた白米とゴマ油を用いて焼き上げ香ばしい味わいを纏った焼きジャケのコンボで爆発したり。
「旨すぎて、死ぬ……危険が、アブナイ」
 バジルとレモンを効かせた衣で包み込み、バターの甘さを染み込ませて焼き上げたムニエルを口にして撃沈したり。
「バイオイクラ丼……グワーッ」
 こちらはしっかり炊き上げつつも水分控えめで、柔らかくも舌の上でパリッとした書簡を持つ白米をほんのり甘い酢と混ぜ合わせたシャリに、これでもかとバイオイクラを乗っけた丼。口に運べば最期、独特の旨味を持つ白米とわさび醤油のかかったバイオイクラの甘辛じょっぱく濃厚な旨味が重なり、味覚が満たされ過ぎてのけぞり返ったまま力尽きる事になったり。
「天国……天国が、見えた。チャクラ、チャクラを回せ……」
 アキジャケっていうか、オータムサーモンと銘打たれたシャケを細長くカット。片面だけを火炙りにしてパリパリにした海苔に先ほどのシャリを塗って、そこにカットしたサーモン、サニーレタス、キューカンバー、バイオイクラを合わせて巻き巻き。食べやすい厚さにカットすれば、見た目に鮮やかなサーモンロール。かじった途端に思考能力を失ったベティの瞳がどこか遠くを眺めたり。
「天然養殖、アキジャケ、炊き込みご飯。ボクは、サンズ・リバーを渡るかも、しれない……」
 ここまでで散々コメの良さを見て来たベティが腹をくくるご飯に、アキジャケの解し身にシメジ、シイタケ、マイタケ、人参、ゴボウを混ぜて。酒と醤油を加えて炊き上げた茶色いご飯。気を失う前に一気にかきこめば……。
「……ッ!!」
 案の定、満面の笑顔のまま物言わぬ置物と化したり。
「アバーッ」
 大根おろしと細かく解したシャケ、小さく刻んだ人参、細切りの油揚げに大豆がまぜこぜになった不思議な料理を前に、恐る恐る口にすればのど越しは滑らかに、甘じょっぱくも香り高くシャケの旨味が迸った結果、見た目のエグさと味の美味さがかみ合わず精神崩壊を起こして突っ伏したりと、死屍累々のベティ分身隊なのだった。それにしてもやたら満たされた顔をして……あ、こいつら生命力と痛覚を共有してるから、幸福感も共有してるのか!?てことは、こいつ一人で既にあの料理全部を食った事になるんじゃ……。
「強敵……我が人生に、食いなしっ」
 満腹そうな顔で、ぱったり倒れるベティ……その横で摩那が眼鏡をスチャリ。
「アキジャケ祭りですか。ここはサイバーザナドゥだから、まずは大丈夫?というのが先行しますね。産地偽装とか、成分違いとか普通にありますしね」
「えっ」
 もうたくさん食べちゃったんだけど?って顔でお代わりに向かうベティ……って、さっき食い倒れしてたはずなのにまだ食うんかい!?
「猟兵なら何食っても大丈夫だろ?と言われるかもですが、それでも進んで毒やまずいものは食べたくはないですからね」
「そこは大丈夫そうですよぉ」
 検査中の摩那の傍ら、コンテナ単位で購入したるこるが祭器に格納しつつ。
「品質の良しあしは見れば分かりますぅ。産地偽装はさておき、成分違いはシャケの身に反映されて、見る人が見れば違いは一目瞭然ですからねぇ」
「そうなんですか?……ふむ、スマートグラスの方もスキャンに引っかかるものはないし……ここはイクラ丼を頂きますか」
 と、白米にイクラを乗せる前に。
「普段は唐辛子な私ですが、ここは新たな境地に挑むとしましょう……」
 アッー!?ワサビ!?ワサビナンデ!?
「おぉ、卸せば卸すほど香りが引き立つ……本当にいい物なんですね……え?山葵の追加はオプション?まぁ、追加料金くらいは別に構いませんが」
 ショリショリ……イクラ丼が若干青みがかるほどの山葵醤油をかけて、ぱくり。
「んー……辛い!そしてこのプチプチ!やっぱりイクラ丼はこうじゃないとですよね!!」
「イクラ丼を何だと思ってるんだ……」
「ッ!」
 呆れた声音に、摩那は一瞬だけ背筋を震わせた。聞いた事の無い声のはずなのに、何故か何者なのかは察しが付く。
「最終死刑囚の情報提供はありがとうございます。ですが、そちらも何らかのメリットを受けてると思うので、感謝だけですね。それにとんでもないゲームにも参加させられましたしね」
「とんでもないという割には、楽しんでいたようだが?」
「仕方なくやってたんですー」
 若干ふてくされたような声を返す摩那だが、チラと相手の姿を見ようとするが、どういうわけか常に死角に気配がある。
(まぁ、深くは関わらない方がよい、ということかもしれませんね……)
 なんて思って視線を外した先は、アキジャケが空中水泳してた。
「なんで!?」
 説明の為に少し前の話をしよう。
「なんか魔法少女が入り用の依頼があるって聞いたから飛んできたんだけど……あれ?もう終わってた?もしかして遅刻?白紙かまして総スカン案件?」
 全てが終わってから現場に到着した夢見星・璃音(輝望の魔法少女・f40858)が辺りを見回すも、既に敵性存在の気配はなく、やんややんやと盛り上がる祭りの喧騒のみ。
「……参ったなぁ、まあでも仕方ない、ヘリオライダ……グリモア猟兵に払う手数料が都合つかなかったんだからしょうがない……なんか行われてる祭だけでも楽しむか……」
 で、普通に売ってる料理を食べて「おいしー!」って終わればよかったのに。
「アキジャケとかいうけど、秋鮭ではないんだよね?アキジャケなんだよね?よし、ここは少しは成長したはずの私の料理技術で……!」
 なんで調理側に回った!?お前元居た世界で幾度となく大惨事を引き起こして来たやろ!?
「凝ったものを作ろうとするから失敗するんんだよね……シンプルな物なら大丈夫……!」
 で、調理に臨んだ結果。
「……なんでアキジャケが生き返ってるの?それにパイにささっていーとみぃとか泣いてるの?」
 もはや食材の方が「もういっそ食われてもいいから殺してくれ」なんて求めるほど酷い代物に……!パイを浮き輪代わりに胴体で貫通したアキジャケは自分が合成されてしまった調理台の周りをぐるぐる泳いでいたが、璃音は両手を向けて。
「……時空の調停者っ!私はやり直す!次こそは失敗しない、なんか怪しい兆候が見えたらまた……!」
 と、自分の命を削ってでもやり直そうとしたが。
「いぃいいいいいとみぃいいいいいい!!」
「うわぁああああ!フライングアキジャケが突っ込んで来たぁああああ!?」
 そらー、自分を生み出した元凶に向かってくるのは至極当然よな?
「あーあー、活きのいいアキジャケだなぁ……」
 自分が調理した存在に追い回される璃音という光景を遠目に眺め、ツッコミを放棄した美雪はアキジャケをまとめ買いしつつ。
「犯罪者へのフォローを忘れちゃいかんとは思うが、正直、私自身が接触したわけじゃないのでどうすることもできぬのよな……」
 まだ見ぬ情報源の事を頭の片隅に、会場の隅っこに屋台を設営。アキジャケの炊き込みご飯とあら汁をパパっと作ると、一人前ずつ味見もかねて、自分でもぐもぐ。
「天然なのか養殖なのかはっきりせぇと言いたいが、濃厚な脂と身の甘みは絶品だなぁ……」
「天然で養殖って事だろう?細かい事は気にしたら負けだ」
「……ん?ひょっとして、我々猟兵に情報を提供してくれた方か?」
 と、かけられた声に振り返った美雪が固まった。
「よりによってお前か!!」
「おいおい、扱いが酷すぎないか……?」
 摩那には見えなかったようだが、美雪は『ソレ』を知っていたが為に、認識してしまったらしい。
「我々はどこにもおらず、どこにでも現れる……それだけだ」
「で、本当は?」
「今後とも関わらせていくにあたって、一々名前だのなんだの考えるのが面倒になったから、時折湧き出す『影』の使い回しでいいやってなった」
「それ私にぶっちゃけていい内容なのか!?」
 多分、本当はマズい。だからここらでおさらばだ!
「消えてしまったか……質の悪い悪夢のような輩だな……」
 あ、ちなみにここの料理、一言も無料だなんて言ってないから気をつけてな。
「当たり前だろう。私は食材として購入してたし……」
 なんでそんな一言を残していったのだろうかと振り返れば。
「あー、やっぱりかー」
 山葵の追加料金とられた辺りで察して、そこから食べる度に会計してた摩那と。
「お、お代は……お仕事で……!」
 分身を活用して延々爆食していたベティが涙目でふるふる……。
「あのぉ、私はアキジャケをたくさん買いましたからぁ、少しは食費の足しにわけてあげられますよぉ?」
「あー……アキジャケの炊き込みご飯とあら汁、食べていくか?お代は結構だよ、私にはこれくらいしかお礼は用意できぬからの」
「……うん」
 るこると美雪に支えられ、震えながらもお腹いっぱいに食べていくベティ……がしかぁし!!
「いぃいいいいいとみぃいいいいいい!!」
「うわぁああああ避けてぇえええええ!!」
「……アキジャケ!?」
 璃音のゴスロリドレスの襟首に顎先が引っかかったフライングアキジャケ=パイがベティに迫る!!
「アレは、美味しくない、そんな気が、する……!」
 美雪のアキジャケの炊き込みご飯を食べながら、ベティもアキジャケランニングに巻き込まれていくのだった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年11月04日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#サイバーザナドゥ
🔒
#最終死刑囚
#ネタ依頼
#参加したらネタ枠
#覚悟ができた奴だけログインするといい
#魔法少女とは?
#オブリビオンより猟兵の方がヤバい
#何かを得るには相応の対価が必要


30




種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は式之・神子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト