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【サポート優先】地獄のフルコース完食大作戦

#UDCアース #UDCダイナー


 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。


「『怪物の肉は天にも昇る美食。食した者に不老長寿をもたらす』――この手の噂話、数あるUDCアースの都市伝説の中でもありふれた部類にございまするが、その真偽の程について」
 意見は如何に? そこまで言って四宮・かごめ(たけのこ忍者・f12455)は、集まった猟兵達の答えを待つ。
 最近似たような事例が、との呟きに、かごめはこくりと頷いた。
「供されるものが不死を齎すかはさておき、UDCを食材として提供する店が実在する事、職員の手で事実との調べがついておりまする」
 UDCダイナーと称されるそれらは困難な予約手続きを伴う事はあれど、パスした客を拒む事まではしない。
 つまり、一般人がいつ巻き込まれてもおかしくない状態なのだ。現に常連客となった者が、ダイナーで提供される料理を日常的に食べ続ける事で、料理人や店員と同じく、邪神の信奉者……人ならざるものに変貌してしまうケースが、今年の中頃から発生している。
「とはいえ今回は、すべての元凶である『シェフ』と、配下の店員UDCを成敗すれば、任務完了となりまする」
 どちらも元からのUDC。開店直後を予知で捉える事が出来たが為、一般人の犠牲が無かったのは幸いだと。

「ついでに法外な予約金をUDC組織が爆速で払ってくれたからには、彼等の手際に拍手、にございまするな」
 無表情はそのままにやんやと手を叩くかごめを置き去りに話は進んでいく。
 場所は日本のとある地方都市、寂れた駅前商店街。
 その一角に、時代の煽りを受けてシャッターを下ろした昔ながらの洋食屋「めっつげらい」の遺構がある。
 密かに新装された店内に猟兵達は通され、そこでUDCが食材として使われた『UDC料理』のフルコースを堪能する事となる。
 料理はどれも今まで一度も食べたことの無いような絶品ばかり。しかも一口ごとに『虫歯が治る』『肌が若返る』などの健康効果が発生するらしい。
 あからさまに危険な代物だが、この量を平らげたとしても、猟兵が怪物化する事は無い。
 唯一のネックは、どの料理も不気味で危険そうな見た目をしている事だろうか。

 猟兵達が料理を食べ切るまでシェフは決して姿を現さない。故に、まずは完食が必要になる。
 そうすれば喜んだシェフは猟兵達に挨拶すべく、自分からキッチンを出て来るだろう。
 この店がUDCを食材として提供するようになった理由は不明だ。
 だが客に対して望むのが賞賛であれ怪物化であれ、それらが得られなかったシェフは苛立ちを覚えるに違いない。
「戦闘になるは必定。しかしご安心を。準備を整える時間は十分あります故」
 残念だが、腹を括るしか無さそうだ。

 説明を終え、かごめは印を結ぶ。
「とりあえずは、皆様の体調の無事をお祈り申し上げておきますれば」
 ではお気をつけて。最後の言葉と共に、猟兵達を風が包み込むのだった。


白妙
●サポート優先依頼
 これはサポート優先依頼です。
 マイペースにサポートプレイングを採用していく予定です。
 通常プレイングもご自由にどうぞ。

●第1章【冒険】
 ダイナーに潜む怪物を引きずり出すために、UDC料理を全て完食します。

●第2章【ボス戦】
 姿を現したシェフを討伐します。

●第3章【集団戦】
 スタッフUDC達が店の秘密を持ち出されまいと殺到してきます。
 討伐すれば、店長と働き手を失ったUDCダイナーは自然消滅するでしょう。

●UDC料理について
 見た目は危険そうですが、一般的な洋食の名残をとどめてもいます。
 触手だったり不気味に蠢いてたり、全体的に肉っぽい。オムライスもあります。
 猟兵はUDC料理を食べて著しい健康効果を受けることはありますが、怪物化することはありません。

●他
 プレイング受付開始については、第1章は承認後、第2章以降は断章投下後となります。
 宜しくお願い致します。
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第1章 冒険 『UDCダイナー潜入』

POW   :    気合いで全部の料理を食べる

SPD   :    他の客や店員にバレないよう、食べているふりをしながら料理を始末する

WIZ   :    万一に備え、薬や魔術でUDC食材の危険に対策しておく

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春霞・遙(サポート)
UDC組織に所属して、UDC関連の一般病院に勤務している小児科医です。
行動の基本方針は困っている人が居るなら助けたい、人に害をなす存在があるなら退けたい。
戦う力はあまりないですけど、自分が傷を負うとしてもみなさんのお手伝いができれば嬉しいです。

基本的に補助に徹します。
「医術」「援護射撃」「情報収集」から、【仕掛け折り紙】【葬送花】での目くらましや演出、【生まれながらの光】【悪霊祓いのまじない】で照明や目印を付けるなども行えるかと思います。
攻撃は拳銃による射撃か杖術が基本で、その他はUCを使用します。
【悔恨の射手】【未来へ捧ぐ無償の愛】は基本的に使用しません。

シリアス以外ならいたずら好きの面も。


ミルディア・ディスティン(サポート)
「サポート?請われれば頑張るのにゃ!」
 UDCでメカニックして生計を立ててるのにゃ。
 『俺が傭兵で出撃して少し足しにしてるがな?』
 ※自己催眠でお人好しで好戦的な男性人格に切り替わりますがデータは変わりません。

 ユーベルコードはシナリオで必要としたものをどれでも使用します。
 痛いことに対する忌避感はかなり低く、また痛みに性的興奮を覚えるタイプなので、命に関わらなければ積極的に行動します。
 公序良俗は理解しており、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。むしろ積極的に助ける方です。
 記載の無い箇所はお任せします。よろしくおねがいします。


札神・遊狐(サポート)
妖狐のカードデュエリスト×パーラーメイド、23歳の女じゃ。
普段の口調は「老齢の妖狐っぽい口調(わらわ、お前さん、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)」、
演技時は「カワイコぶる(わたしぃ、~様、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」じゃ。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用する。
多少の怪我は厭わず積極的に行動するぞ。
他の猟兵に迷惑をかける行為はせんな。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はせん。
後はMS様におまかせするわ。
よろしくおねがいするのう!


杉崎・まなみ(サポート)
まなみは正当派後衛職のヒロインタイプです
聖職者教育を受講中の学生ですが、特に依頼に縛りは無く、どのような依頼も受けられます
但し人並みに気持ち悪いモノ、怖いもの等は苦手で遭遇した際は多少なりとも嫌がる仕草が欲しいです
甘いモノ、可愛いモノが好きで少し天然な所があります
初対面の人でもあまり物怖じせず、状況を理解して連携を取る動きが出来ます
シリアス2~3:ギャグ7~8割くらいのノリが好みです
ただシリアスもやれますよー

UCは状況に応じて、MS様が好きなのを使ってください

その他、細かい部分はMS様にお任せします



 洋食屋「めっつげらい」。
 往年の名店と謳われ人々が詰めかけたこの店も、経営者である老夫婦が引退した今は訪れる者とて無く。
 同じくシャッターを閉じた周りの建物と共に、解体を待つばかりである、筈だった。
 だが……。
「ほほう、中は随分と小綺麗じゃのう」
 店の裏口を潜った札神・遊狐(妖狐のカードデュエリスト・f41463)を迎えたのは、小ざっぱりと整えられたダイナーの風景。
「良いですねぇ。勤務時間じゃなかったら、病院の子達と来たかったなぁ」
 子供達こういう雰囲気好きなんですよ、と春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)は、カウンターの上にあった、ピッカピカの車の玩具を手に取り弄ぶ。
 拭き上げられたテーブル。モップ掛けされた床。真新しい革張りの椅子。
 どこからどう見ても、昔ながらの洋食屋が新装開店したばかり、といった風情ではあるのだが。
「でも、ここって、UDCの巣窟なんですよね……」
 杉崎・まなみ(村娘・f00136) は、正面玄関のガラス戸の向こう側で、固く閉じられたままのシャッターを見逃さない。
 一見、容易に破壊出来そうなスチール製の壁を包むのは――不可視の魔力。障壁だ。
 そう。ここはUDCダイナー。
 怪物を食材として提供する、冒涜的極まりない場所。
 一般人には知られてはならないが故に、この店は法外な条件で客を取っている。
 そして、その条件にパスした第一号が、他ならぬ、まなみ達という訳であった。
「で、わらわ達の席は何処じゃ?」
 周りを見渡す遊狐の問いに答えたのは、ミルディア・ディスティン(UDCの不可思議メカニック・f04581)の、低く抑えられた声だった。


「……アレ、何だにゃ」
如何にも名状し難いものを見てしまったといったミルディアの表情。
 彼女の目線を猟兵達が追えば、その先のテーブルで、何かが湯気を上げていた。
 おそらくは料理だろう。だが全員で近づいていくうちに、まなみが、ひ、と悲鳴を上げた。
「これは、なかなか強烈ですね……」
 果たしてそこにあったのは、予想通り、いや、予想以上に凶悪な見た目のUDC料理達だった。
 ライスにスープに肉料理、そしてデザート。どれも辛うじて一般的な洋食の名残を留めてはいるのだが、あちこちが不気味に蠢いていて、なんだか肉っぽい。
 それでいて芳しい香りを放っている点もまた、見た目とのギャップで食欲を減退させてくる。あからさまに危険な代物と言えよう。
「わたしぃ、急にお腹が痛くなっちゃってぇ……」
「逃げるにゃ!」
 ぶりっ子を始める遊狐をミルディアが押さえつけるようにして着席させる。
 しかしさらに深刻だったのは、気持ち悪いのが苦手なまなみだった。
「……いや、私、食べたくないです!」
「と、とりあえず、着席しましょう。そうしましょう」
 ふるふると目尻に涙を浮かべて、首を振るまなみを落ち着かせるように、優しく遙が語り掛け、なんとか通路側の席に着かせれば。
「まぁ、少しずつでも食べていくしかないにゃ」
 そう言って最初にフォークを取ったのは、料理好きのミルディアだった。
 UDCであれば、普段扱うクランケヴァッフェとも、然程変わらない。いや、そうあって欲しい――そんな思いを込め、紫色の薄切り肉に銀の切先を突き刺させば。
「……今、微かに鳴きましたよね、肉」
「鳴くポークソテーに触手唐揚げ……全く悪趣味じゃの」
「やだ、実況しないで下さい!」
 ば、と耳を塞ぐまなみの隣では、遙と遊狐が、ミルディアの口元を食い入るように見つめている。
 逡巡の後、意を決してミルディアが、肉を丸ごと口に放り込んだ。
 咀嚼音。喉を通過する音。硬直する彼女に、遊狐が問うてみる。
「ど、どうじゃ?」
「にゃんとも……」
 だがその時、ミルディアの顔色が、ボンッと赤く染まった。
「か、体が熱いにゃ!!」
 まるで体内が沸騰するような感覚に身悶えし始めるミルディア。
 作業着を濡らす程の汗を垂れ流す彼女を前に、思わず3人が立ち上がる。
「どうした!? UDCを喰らったからには、やはり病気……!!」
「い、いや、これは……」
 仲間を制す遙。刹那、ば、とミルディアが立ち上がる。
「実に爽快だにゃ! きっと身体中の毛穴から老廃物が出まくってるんだにゃ!」
 スッキリした表情でそう語るミルディア。
 この時期に似合わない量の汗を尚も流し続けている。著し過ぎる変化だが、なればこそ嘘を言っているようには見えない。
「味も最高だし、早く食べるにゃ!」
 ひとまず胸を撫で下ろし、着席する猟兵達。
「ではわらわは、この……このスープ……のようなものをいただこうかの」
 ぐらぐらと地獄の釜のように煮えたぎるスープから、ひと匙掬って、口へと運ぶ。
「遊狐さん……?」
 心配そうに声を掛けた遙の目の前に、はらり、と何かが落ちた。
 それは菫色の――毛。
 狐耳から、頭から、尻尾から。はらりはらりと遊狐の身体から大量の毛が落ちていき、それとは入れ替わりに猛スピードで伸びていく。
 そして座席が菫一色に染まった頃、遊狐は、三倍ほど照りの増した、生え変わった自身の頭髪を撫でていた。
「ふむ、悪くないのぅ。良い心持ちじゃ」
「そうにゃ。恐るるに足らずにゃ!」
 半ば夢見心地の遊狐にミルディアが同意する。
 正直、目の当たりにするまで疑わしかったが、どうやら事前情報の通り、本当に健康効果があるらしい。
 それでも何となく口をつけるのを躊躇う遙だが――ふと隣で、何かが輝くような気配を感じ取った。
「まなみさん……まなみさん?」
 はい、と遙の問いに答えたまなみの肌は、明らかに先程よりも、ツヤツヤしていた。
 スプーンに乗せているのは、他よりもだいぶ安全そうな、しかし深淵が如く黒いオムライスの欠片。
「一口、食べたんですね……美味しかったですか?」
「え、ええ、とても。見た目が見た目なので、ゆっくり食べ進めるしかありませんけど……」
 まなみの言う通り、目の前の料理がおぞましい外見なのは事実だ。
 味とのギャップと、謎の健康効果。それらが引き起こす違和感と闘いながら、食べ進めるしかないだろう。
「食べてるうちに、どの料理にどんな効果があるか、わかって来ると思うにゃ。トライアンドエラーだにゃ」
「で、では……!」
 遙が手に取ったのは、血のように赤いフルーツオレ。
 その表面に浮かぶピンクのクリームを掬って口に入れるや、遙の目から、一雫の涙が溢れる。
「あまりの美味さに嬉し泣きかの……?」
 だがそれでは終わらなかった。
 ぼとりぼとり、と、大粒の涙が落ちたかと思えば、続けて多くの水量が、遙の頬に二筋の川を作り出した。
「は、遙さん、大丈夫ですか……?」
 おずおずと、まゆみが声を掛けるや、遙がパッチリと目を見開いた。
「……すごくよく見えます! 事務作業の疲れも、何処かに飛んでいっちゃいました」
 そう言って澄んだ瞳を瞬かせる遙。
 後に語る。生まれ変わったような心地であった――と。


「ところで、じゃ。遙」
「はい」
 概ね料理を食べ終えたタイミングで、猟兵達は額を寄せ合い、密談を始める。
 影の追跡者――極めて察知の難しい存在を事前に放ち、既に遙はダイナーの調査を終えていた。
「脱出口は私達が入ってきた裏口だけ。でも実は……目を離した隙に施錠されてしまいました!」
 面目無いです、と遙。マジかにゃ、と呟くミルディア。遊狐は、よいよい、と慌てる様子も見せず。
「キッチンは独立していて、脱出口があるかも知れませんが、ここにも鍵が……」
「逃がさないし、踏み込ませない、って事でしょうか……」
 まなみがそう呟きつつ、座席の下に隠した杖に、確かめるように触れる。
 もうすぐUDC料理が片付きそうである以上、これから訪れるのは、シェフとスタッフとの直接対決以外に無い。
 彼等を倒し、堂々と店を出るしか、選択肢は残されていないという事だろう。
「キッチンの中の様子はよく分からず……」
「じゃがシェフは居るんじゃろ」
 時間に余裕はあるとはいえ、大っぴらに戦闘準備を整えていては、怪しまれる恐れがある。
 何故なら、料理を終えた時を見計らい近づいて来る以上、シェフは此方を監視しているに違いない――それが遊狐の見立てだ。
「任せるにゃ。こちらの体調を万全にしておいて、しかも向こうから来てくれるんだから、世話ないにゃ」
 今や全身ピカピカのミルディアは気合充分だ。
 何より、彼女の脳に刻まれた『プログラム・ジェノサイド』は、相手の動きを敢えて度外視し、怒涛の連撃に全霊を注ぎ込むユーベルコード。
 即ちそれは、相手に完璧な不意打ちを仕掛けられる状況でこそ、その真価を最大限発揮する。
「取り敢えず、これも渡しておく。持っておけい」
「ありがとうございます。遊狐さん」
 す、とカード化した自身のユーベルコードを、全員に配っていく遊狐。
 大天狗、八岐大蛇、幽霊船。紙面に刻まれたそれらの絵は、少し見ただけでは市販のトレーディングカードだと言われてもわからないだろう。
「さて、もうじきだにゃ」
「ええ」
 減り続ける料理。着実に進む準備。
 UDCダイナー完食大作戦――山場はこれからだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『『肉屋と言う名の災厄』二代目ハールマン』

POW   :    自慢のソーセージを味わって下さいねー
【真っ赤な紅茶と手作りソーセージ(意味深)】を給仕している間、戦場にいる真っ赤な紅茶と手作りソーセージ(意味深)を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
SPD   :    お肉屋さんは何処でもお伺いしますよー
【血糊の染み付いたエプロン姿】に変身し、武器「【非常に使い込まれた肉切り包丁(意味深)】」の威力増強と、【人体構造の限界を無視した身体能力】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
WIZ   :    是非お友達にも紹介してくださいねー
【手作りソーセージ(意味深)】を披露した指定の全対象に【知人にも食べさせなければと言う異常な】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
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 猟兵達が料理を食べ終えた、その瞬間。
『みなさま御来店ありがとうございますー』
 キッチンから、中性的な容姿の少女が姿を現し、ててて、と猟兵達の元に駆け寄った。
 エプロンとコック帽を身につけた服装から推すに、この店のシェフだろう。
『はじめてのお客さんが完食してくれるなんて嬉しいですねー』
 ……痛々しい縫合痕が刻まれた顔に、ニコニコ笑顔を浮かべるシェフ。
 理由はわからないが上機嫌そうだ。身体が細過ぎて背中の肉切り包丁が隠せてない。
『それにしてもおかしいですねー。そろそろ変貌が始ま……』
 だが、少女の言葉が終わる前に、猟兵達は奇襲を仕掛けていた。
 
エジィルビーナ・ライアドノルト(サポート)
 私はエジィルビーナ、エジィでもルビーでも好きに呼んでくれていいよ。
困ってる人がいるなら助けたいし、倒さなきゃいけない強い敵がいるなら全力で立ち向かわなきゃ。全力で頑張るからね!
実は近接戦闘以外はあんまり得意じゃないんだけど……あっ、畑仕事ならチェリから教えてもらったから、少しはわかるよ!
力仕事はそんなに得意じゃないけど、足りない分は気合と根性でカバーするから任せといて!


ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 ピカピカのテーブルの上に、かちゃ、と、焼かれたソーセージを乗せた皿が置かれれば、辺りに漂うのは芳しい肉の香り。
『自慢のソーセージを味わって下さいねー』
 このダイナーの『シェフ』である少女は、エジィルビーナ・ライアドノルト(シールドスピアの天誓騎士・f39095)にそう告げた。
 既に臨戦態勢を取っていたエジィルビーナだが、既に目の前の少女のユーベルコードが、自身の動きを著しく制限している事に気づく。
「……わかったよ」
 ひとまず、相手からの給仕を受ける以外に無い。
 椅子に着席したエジィルビーナ。すると少女はテーブルの上にカップを置き。ティーポットから何かを注ぎはじめた。
 それは……どうやらお茶のようだ。ただし、血のように赤い色をしている。
(「これも食材はUDCなのかな」)
 内心の声を敢えて無視し、表向きは給仕を楽しもうとする様子を見せるエジィルビーナ。
「ありがとう。いただくよ」
『いえいえどういたしましてー』
 だが、エジィルビーナがカップに手を伸ばしかけた刹那。
『!』
 シェフの足元が、爆ぜた。
 事前に床下に植えていた『スーパーライフベリー』が攻性植物へと変異し、襲いかかったのだ。
「かかったね!」
 飛び退き、それでも足に傷を負うシェフ。 
 解除されるユーベルコード。同時に自由を取り戻したエジィルビーナが、椅子から立ち上がる。
「目的はわからないけど、人々をUDCに変えるなんて許せない! キミのダイナー、潰させて貰うね!」
 宣言と共にエジィルビーナは、改めて『紅玉』の輝く穂先を、眼前の相手へと向け直すのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ウルスラ・ロザーノ(サポート)
いつもテンション高いとは言われるなー、確かに誰に対してもフレンドリーな対応しようと心掛けとる
といっても銀誓館の学生時代から能力者をしてきたんでな
救えるもんはできるだけ救う、でも倒すべき敵は必ず討伐すべしっちゅー方針や

戦法はヒット&アウェイ型、戦場全体を広く利用して戦うで
基本は中距離
レーザービット射撃やナイフの蹴り込みで牽制しつつ、
エアシューズで、地上は高速で駆け回り、空中も地形とか足掛かりに利用して軽業のように跳ね回るよ
敵からの攻撃は、すべて見切って受け流したりの回避で凌ぐよ

攻め込む機会を見つけたら奇襲を仕掛けるで
一気に接近して、蹴撃やその斬撃波を叩き込む!
サッカーボールのシュートは必殺技や!



 レストランの床を一瞬で這う、速度を纏った人影二つ。
 その一つが地を蹴るや、テーブルの縁を蹴り、軌道修正。
 くるん、と空中で一回転したウルスラ・ロザーノ(鈴振り燕・f35438)は、地面から跳ね上がったシェフの肉切り包丁を、軽い蹴撃一つで往なした。
『お肉屋さんは何処でもお伺いしますよー』
「しつこい奴は嫌われるで!!」
 戦場を広く使い、中距離をキープしようとするウルスラ。
 だが、本来は一方的に彼我の距離を調整し得る彼女の超人的な身体能力にも、オプリビオンはしっかりついて来る。
 自然生じるのは目にも止まらぬ剣戟の応酬。
 その最後を締め括ったのは、錆びた包丁の鈍い斬光だった。
『観念してくださいねー』
 ばしん、とタンバリンの音を叩き落とし、勢いに巻かれウルスラがよろめく。
 そう見えた、次の瞬間。
「……これでも喰らっとき!」
 旋回したウルスラが、至近距離から蹴り込んだのは、ナイフ。
『!』
 空気を切る音。浅く切れる褐色の肌。痛みで反応が遅れたシェフの懐に、今度はウルスラが飛び込んだ。
「――気が変わったわ! お望みとあらば、そっちの間合いで踊ったる!」
 旋転。跳躍。旋転。
 激しいリズムに合わせて拳撃と蹴りが叩き込まれ、シェフの体を揺らす。
 そして、140を超える連撃の最後を飾ったのは、一際甲高いタンバリンの音。
「これで終いや!」
 脳天を一打ちされたオプリビオンが、蓄積したダメージに耐え切れず膝を折る。
 これこそフリッカーハートの極み。真・ヒロイックフィーバー奥義――。

成功 🔵​🔵​🔴​

アンガンチュール・アルヴィトル(サポート)
えっと…エンジェルのバロックメイカー×死霊術士、28歳の女です。
普段の口調は「僕っ娘(僕、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」。
大切な人には「少女(わたし、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?)」です。
吃音気味です。

…自分で言うのもなんですが、基本的に怖がりで、慎重に動く事を好みます。
自分で何かしようとすると高確率で失敗すると思っているので、可能な限り召喚したバロックレギオンにやらせたがります。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
絡みOK、NGなし。
あとはおまかせします。よろしくおねがいします…。



 物陰から仲間の猟兵の様子を伺っていたアンガンチュール・アルヴィトル(ブロウクンハート・エンジェル・f34491)。
 彼女の存在に、UDCダイナーの『シェフ』である少女が気付く。
『あれあれ? 今日は千客万来ですねー』
「!」
 焼きたてのソーセージを乗せた皿を片手に、アンガンチュールへと歩み寄るオプリビオン。
『自慢の手作りソーセージ、是非お友達にも紹介してくださいねー』
 その友好的な態度とは裏腹に、アンガンチュールの方は警戒の様子を隠そうともしない。
 当然だ。もう片方の手に握られた肉切り包丁を用いた相手の戦いぶりを、つい先程アンガンチュールは目の当たりにしているのだから。
「……っ」
 目の前のソーセージの照りは、その中から溢れ出す肉汁を想像させるに十分。抗い難い魅力を、アンガンチュールの視覚に注ぎ込んでくる。
 だが。
『さあさあ、遠慮なさらずー』
「……結構です」
 アンガンチュールが拒絶の意思を伝えた直後、何者かが横合いから、シェフを殴り倒した。
「!』
 猜疑心をトリガーに姿を現したおぞたしき怪物――バロックレギオンの群れ。
 彼等の数と勢いは、逆にシェフを窮地に追いやるに十分で。
 店の壁際に移動したアンガンチュールは、彼等に守られる形で、戦いの趨勢を静かに見守るのだった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

諏訪野・啓太郎(サポート)
『唯のろくでなしの旅烏ですよ。』
 スペースノイドのスターライダー×電脳魔術士、31歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、負傷した仲間には「元気に(俺、~くん、~さん、だね、だよ、~かい?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「UDCダイナー……一般人を巻き込むとは巫山戯た施設だ」
『店内でおいたは良くありませんねー』
 転送と同時、宇宙バイクの爆音を響かせながら、ダイナーを疾駆する諏訪野・啓太郎(さすらいのライダー・f20403)。
 彼のスーパークラッシャーから連射されるサイキックエネルギーの弾丸は、この店のシェフであるオプリビオンを、確実に追い詰めていた。
 だが。
『自慢のソーセージを味わって下さいねー』
「!」
 がくん、と失速するメーター。
 啓太郎の目前には、いつの間に取り出したのか、ソーセージの皿とティーセットをお盆に乗せたシェフの姿。
 おそらくは彼女のユーベルコードの効果だ。
 消滅した速度の利。さりとて逃れる為にバイクを降りたところで、そこから先は啓太郎のペースではない。ならば。
「……構わない。これで決めるぜ!」
 迷い無く啓太郎が向けたのは銃口。
 そこから、先程とは比べ物にならない密度の弾幕が放たれる。
『!』
 速度低下のハンディを無理矢理塗り潰す、啓太郎の飽和攻撃。
 ゆっくりと迫るエネルギーの壁を前にシェフが瞠目した刹那、彼女の小さな体は大きく吹き飛ばされ、地面へと叩き付けられたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神崎・伽耶(サポート)
『あたしに名案があるわ!』(明るくニヤリ)

アドリブ連携OK。
普段の口調は姉御肌(あたし、キミ、だ、だね、だろう)。
テンションが上がると、~や!、?が増加します。

通常は、後先考えず反射的に行動します。
身体張ることを厭わないので、いつも少しだけ薄汚れています。
年下や人外(?)には少しだけ優しく、フォローしたり庇ったりします。

行動原理は好奇心、攻撃よりは防御が得意で、遊撃的なポジションを好みます。
機動力、観察力を生かし、バフやデバフを多用した、トリッキーな攻めを得意とします。

常識のある奇人変人ムーヴで描いていただけると大変喜びます。
いっそNPCだと思っていただいてもヨシ!

よろしくお願いします。



 一進一退。戦いの流れの中で、猟兵達の囲みを抜いたダイナーのシェフは、抜けざまにその身をぐんと低めた。
『お肉屋さんは何処でもお伺いしますよー』
 そう言った少女の身に纏われるのは、血染めのエプロン。
 高まる周囲の警戒。これから始まるのが斬撃に次ぐ斬撃。少女の凄まじい身体能力を活かした、危険極まりない機動突撃である事を予見しての事だ。
 だが。まさに彼女が疾駆を開始する、その寸前。
「……うりゃっ⭐︎」
『!?』
 神崎・伽耶(トラブルシーカー・ギリギリス・f12535)が、ひらりとテーブルに飛び乗り、くるりとその身を旋転させた。
 舞うキャスケットが床に落ちるより早く、すてん、とシェフが派手に転倒。
 その片足を絡め取っていたのは、一見すると滑らかな見た目の鞭『ヒップホップ』だ。
「へへ、マウントポジション、ってね!」
 遊撃を得意とする伽耶にとって、高所の利は大技の出鼻を挫くに十分なもの。
 だがそれを実行に移せたのも、いつもの習い性で、反射的に素早く動いたからこそだ。
「まだまだいくよー!」
 ぐん、と鞭を引っ張る伽耶。
 反撃すら許されず、シェフの体が、ガシャン、と椅子の山へと突っ込む。
 仲間のピンチをチャンスへと変え、なおも伽耶は敵を蹂躙し続けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

札神・遊狐(サポート)
妖狐のカードデュエリスト×パーラーメイド、23歳の女じゃ。
普段の口調は「老齢の妖狐っぽい口調(わらわ、お前さん、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)」、
演技時は「カワイコぶる(わたしぃ、~様、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」じゃ。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用する。
多少の怪我は厭わず積極的に行動するぞ。
他の猟兵に迷惑をかける行為はせんな。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はせん。
後はMS様におまかせするわ。
よろしくおねがいするのう!


杉崎・まなみ(サポート)
まなみは正当派後衛職のヒロインタイプです
聖職者教育を受講中の学生ですが、特に依頼に縛りは無く、どのような依頼も受けられます
但し人並みに気持ち悪いモノ、怖いもの等は苦手で遭遇した際は多少なりとも嫌がる仕草が欲しいです
甘いモノ、可愛いモノが好きで少し天然な所があります
初対面の人でもあまり物怖じせず、状況を理解して連携を取る動きが出来ます
シリアス2~3:ギャグ7~8割くらいのノリが好みです
ただシリアスもやれますよー

UCは状況に応じて、MS様が好きなのを使ってください

その他、細かい部分はMS様にお任せします



 戦いは大詰めを迎えつつある。
『いくらお客様でも店内で乱暴はいけませんねー』
 すっかり荒れた食堂の只中で、錆びた肉切り包丁を手に辺りを見回すシェフ。
 その身体には猟兵達による傷が刻まれているものの、未だ撃破には至らない。
 だがその時、漂う戦塵の向こう側から、二つの宣言が重なり響いた。
「行けぃ、『大天狗』!!」
「『八岐大蛇』さん、お願いします!」
 咄嗟に飛び退くシェフ。それとは入れ替わりで場を制圧したのは、二体もの召喚獣だった。
 主は札神・遊狐(妖狐のカードデュエリスト・f41463)。彼女が事前に用意した召喚カードが、杉崎・まなみ(村娘・f00136)に渡したそれと共に切られたのだ。
「あんな料理を一般の方に振る舞うなんて、許しません!」
『料理を食べて頂けたのは嬉しいですが、こちらの我慢にも限度がありますよー』
 まなみの糾弾も何処吹く風と、身を低めたシェフの体が、消えた。
「む!」
 跳ね回り。アクロバティックな空中殺法。
 先に気づいたのは遊狐。高速で迫る刃に一瞬遅れ、それでも直撃だけは辛くも躱す。
 ザンッ!! と皮を裂く音。飛び散る鮮血。
「遊狐さん!」
 思わずまなみが声を上げた時、たたらを踏んだ遊狐の体に、美しい何かが、ば、と纏わり付いた。
『!!』
 蠱惑的な光を放つそれこそは、狐の羽衣。
 一瞬の魅了。僅かな動きの鈍り。逃さず大蛇の首がシェフに追い付き絡んだ刹那、ぶわり、と毒の息が舞った。
 墜落するシェフ。隙を逃さずまなみが駆け寄り、杖の宝石を遊狐の肩口へと当てた。
 回復魔法を行使するため、集中を高めようとするまなみの視界の端で、ぶらり、と何かがぶらついた。
「……?」
 見ればそれは、八岐大蛇と揉み合いつつも、シェフがその手にぶら下げた、一本のソーセージだった。
(「あれを……他のみんなにも食べさせないと」)
 そんな突然湧き上がった異常な感情を、ふるふると首を振って払い除けようとするまゆみ。
 彼女を救ったのは、遊狐の一喝だった。
「今じゃ、『大天狗』!!』
 ばさり、と羽音。利刃を手にしたもう一体の召喚獣が、再び少女を地に叩き伏せる。
「地の神よ……彼の者の痛みを和らげてください……」
 そして集中を取り戻したまゆみが詠唱を終わらせれば、暖かな光を受け、遊狐の傷がたちまち癒えていく。
「すまんのう」
「どういたしまして」
 礼を言い交わす二人。
 一方、シェフは抵抗を続ける。だが二体もの召喚獣を払い除けるのは容易い事では無い。
 現に彼女が纏う血染めのエプロンには、身体まで到達する傷が、幾つも刻まれていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リィンティア・アシャンティ(サポート)
「大切な未来が閉ざされてしまいませんように。少しでも力になれますように」

妖精ルノを連れた、礼儀正しくほわほわと穏やかな雰囲気の妖精騎士
穏やかながらエンドブレイカーとして戦っていたので
助けなければいけないもののためには勇敢に戦います

どこの世界へ向かっても困っている人がいて助けが必要ならば
お手伝いしたいです

攻撃と援護、どちらを重視するかは
周囲との連携を大事にしつつ、臨機応変に
武器を持ち、ルノと一緒に戦います
UCや武器はその時に一番有効だと思ったものを使用します

大切な戦いです。多少の怪我は恐れずに
自分ができることを精一杯にして勝利を
諦めることなく最後まで戦います

アドリブや連携は歓迎
迷惑行為はしません



『当店自慢の手作りソーセージ。是非お友達にも紹介してくださいねー』
「まぁおいしそう! ぜひあの人にも……ではなくて!」
 なんだか嬉しそうな様子で金の瞳を細めつつも、リィンティア・アシャンティ(眠る光の歌声・f39564)は、ふるふると首を振っていた。
 時は少し戻る。
 妖精騎士としてダイナーに降り立ち、さてシェフと対峙してみれば、相手は年端も行かぬ少女。
 それだけではなく、彼女の手に握られた一本のソーセージを眺めているうち、リィンティアの胸中には異常な感情が湧き上がって来た。
『ハーブ入りもありますしお土産にどうですかー』
(「どうしましょう……相手の罠だとはわかっているのですが……」)
 それからというもの、幸せいっぱいにソーセージを頬張る夫の表情を、リィンティアはなんとか振り払おうとしていたのだった。
『粗挽きですよーおいしいですよー』
「ううっ」
 戦いの場には相応しくないと分かっていても、また『魔王様』に見立てて幾度倒してみても、その度に幸せな幻想は蘇って来る。
 だがリィンティアが抵抗を辞めた時、シェフはもう一方にある肉切り包丁を一閃させるだろう。
 迫る精神の限界。その窮地が、リィンティアに閃きを与えたのだろうか。
「……りすさん、よろしくなのです!」
 途端なテーブルの上に可愛らしいリス達が現れ、ぴょんぴょんとジャグリングやパフォーマンスを始める。
 わぁ、と歓声を上げるリィンティア。ほわりと緩む空気。
 他の対象に感情の主導権を握られれば、精神に働きかけるユーベルコードは破られたも同然。
 包丁の柄で髪を掻くシェフを他所に、リィンティアは朗らかな笑い声を上げ続けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

クリム・フラム(サポート)
火炎と爆発とレーザーがメインのブックメイカーの女の子です。

口調はですます調ですが、概ね声が大きい感じです。

行動方針は主に2つで最低限の安全策を取ってから飛び込んで炎と爆破で解決しようとするスタイルと、
情報を集めて分析しながら探索や戦闘を進めていく方向です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



『これは一度店を畳んだほうが良いかもですねー』
 荒れたダイナーの中で、『ハールマン』はそう呟く。
 体に刻まれた無数の傷は猟兵達の手によるもの。
 確かに今、彼等の手の届かない時に行ってしまえば、シェフとしての再起も不可能ではないだろう。
 だがこの絶好の機会を猟兵達が逃す筈がない。
「逃しません!」
 響いたのは、はっきりとした少女の声。
 そして、それに続いたのは、耳を弄する轟音。
『!!』
 鮮やかな色の光。広がる白煙。
 炎の魔力……華麗な花火弾幕が、オプリビオンの間近で、連続して大輪の花を咲かせる。
 栞を放ったクリム・フラム(図書室のパイロマニア・f36977)は、続けて、ぱらりと魔導書『紅炎に躍る妖精の詩』のページを手繰る。
「……よし!」
 なおも続く閃光と煙は互いの姿を覆い隠している。
 それは、相手の視力に依存するシェフのユーベルコードを、一時的に封じるものであった。
「これですね……!」
 クリムが探し当てたのは、奥義。
 強力無比な火炎魔術の中でも、戦いのフィナーレを飾るに相応しいとされるものだ。
 果たして、その効果は覿面だった。
「……この炎ですべてをお終いにします!」
 詠唱を終えるや、祝福の炎の群れが戦場に散る。
 不規則に乱れ飛ぶそれらが、煙の向こうに照らし出したのは……敵影。
「そこっ!」
 指差すクリム。殺到した炎が影を退け反らせる。
 そして煙が晴れた時、そこには何も残っていなかった。
 UDCを食材として提供する、冒涜的極まりないレストラン。
 その元凶たるシェフは、クリムの魔法の威力を前に、床に焦げ跡だけを残し、この世から焼滅していた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 集団戦 『オムライマーズ』

POW   :    熱いうちに召し上がれ
対象を【薄焼き卵】で包む。[薄焼き卵]は装甲と隠密力を増加し、敵を攻撃する【湯気】と、傷を癒やす【パセリ】を生やす。
SPD   :    大きなニワトリ
【ブラマ】に変身する。変身の度に自身の【けづめ】の数と身長が2倍になり、負傷が回復する。
WIZ   :    食卓に彩りを
【トマト】【ピーマン】【タマネギ】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

 シェフを倒し、脱出口を探す猟兵達だが、表通りに続くシャッターも入り口も、結界に覆われ破壊もままならない。
 ならばとキッチンへ飛び込んだその時、嗅ぎ慣れた匂いが鼻をくすぐった。
 焼いた卵と濃厚なケチャップの……そう、オムライスの匂いだ。すると。
『お前達、逃がさんピヨ!』
 キッチンのあちこちから、ふわふわと飛ぶオムライス達が現れた。
『この店に連絡くれたのはお前達だけじゃないピヨ!』
『バックヤードには支払い待ちのお客さん名簿がたんまりピヨ!』
『なにより、あの料理に使った食材の調達先を嗅ぎつけられでもしたら、たまらんピヨ!』
 おそらくはこの店の従業員だろう。逃がす気はないらしい。
 脱出するために、まずは彼等を倒し切ろう。
下原・知恵(サポート)
「話は聴かせてもらった。つまり……ここは戦場ジャングルだな!」
◆口調
・一人称は俺、二人称はお前
・ハードボイルド調
◆癖・性質
・公正と平等を重んじ、己を厳しく律する理想主義者
・自分の現況を何かにつけてジャングルとこじつけたがる
◆行動傾向
・己を顧みず同志の安全と任務遂行を優先する(秩序/中立)
・UDC由来の人工心臓が巨大ゴリラの変身能力をもたらす
・ジャングルでの戦闘経験から過酷な環境を耐え抜く屈強な精神力と意表を突くゲリラ戦術を体得している
・とりあえず筋力で解決を試みる。力こそパワー
・手軽に効率よく栄養補給できるバナナは下原の必需品
・生真面目がたたり、意図せずとぼけた言動や態度をとることがある


コノハ・ライゼ(サポート)
使用UCはPOW/WIZの内でお任せ。

態度口調、一人称までも気分次第、嘘吐きで気紛れなお調子者。
オブリビオンは喰らうもの、猟兵業は餌場で狩場、悪食。
楽しい事と人の笑顔が好きで戦闘中も飄々と笑みを絶やさない。
敵に対しては嫌味や挑発もよく吐く。

※妖孤だが耳と尻尾は晒さない

・以下PC口調
『範囲攻撃/マヒ攻撃』からの『2回攻撃/傷口をえぐる/生命力吸収』の流れが多いかしらネ、負った傷分喰らってやるわ。
『見切り/オーラ防御』で防御はするケド、怪我とか気にしないタイプ。
敵へ言葉掛ける時は呪詛や誘惑目的が多いねぇ。
自分の価値観が一番ダケド、公では公序良俗には反しないようにしてるヨ。
敵を喰らう事以外は、ネ。


札神・遊狐(サポート)
妖狐のカードデュエリスト×パーラーメイド、23歳の女じゃ。
普段の口調は「老齢の妖狐っぽい口調(わらわ、お前さん、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)」、
演技時は「カワイコぶる(わたしぃ、~様、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」じゃ。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用する。
多少の怪我は厭わず積極的に行動するぞ。
他の猟兵に迷惑をかける行為はせんな。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はせん。
後はMS様におまかせするわ。
よろしくおねがいするのう!



『おらー! 全員食材にしてやるピヨー!』
『この店の事を知ったからには、誰一人逃さんピヨ!』
 かちゃかちゃと食器同士が擦れ合う音を立て、キッチンのあちこちから姿を現したのは『オムライマーズ』の群れ。
「ふゥん」
 彼等を一瞥。コノハ・ライゼ(空々・f03130)は、その一語だけを漏らして舌舐めずりをする。
「本当にオムライスなんじゃな……」
 札神・遊狐の言う通り、焼いた卵の下から覗くのは、野菜たっぷりのケチャップライスと、その具材であるチキンを連想させるヒヨコ達だ。
「くっ、敵が現れてしまったか。急いで解凍できれば良かったが……」
 ゲリラ戦の達人たる下原・知恵(ゴリラのゲリラ・f35109)も、辺りの騒ぎに、ば、と顔を上げる。
 彼の手にあるのは、一本の冷凍バナナ。人並外れたカロリー消費を補う知恵の生命線だが、残念ながら電子レンジを探す前に見つかってしまった。
「交戦開始じゃ、生きて帰るぞ! 皆の者!」
 最初に動いたのは遊狐。素早く構えた軽機関銃の引き金を引けば、たちまち銃口から鉄の雨が迸り出る。
 だが、それらがUDCの戦列に到達する、寸前。
『させんピヨ!』
 くるり、と前衛のオムライスを、何かが覆った。
「む! あれはバリア……いや」
「薄焼き卵、だネ」
 金色の膜が弾を弾き、生えたパセリが傷を癒していく。そして、それだけではない。
『こっちの番ピヨ!』
「ぬぅ!?」
 敵からの反撃の体当たりを躱した知恵が、驚愕の声を上げる。
 その瞬間、コノハと遊狐は確かに見た。薄焼き卵を覆う湯気が、彼の手にある冷凍バナナを、一瞬にして解凍したのを。
「湯気を纏った体当たり……まさに攻防の一手じゃな」
『はっはっは〜! まだまだいくピヨ!』
 赤、緑、黄色……オムライマーズ達の体色が、急速に色鮮やかに変わっていく。
「迷彩だと!? ……いや、わかった。ここは戦場ジャングルだな!」
「キッチンじゃよ!!」
「バフかな。原理はわからないけど、ネ」
 コノハの指摘は正鵠を射るものだ。納得の頷きを示しつつもバナナを剥いて食べ始める知恵に、遊狐がたまらずツッコミを入れる。
 とはいえ敵は数で上回っている。この上、自己強化まで許しては、殲滅は叶うまい。
「行きなさい」
 遊狐に続いたのはコノハ。無数の黒雷が駆けるや、それは黒い狐の形を取りオプリビオン達の動きを鈍らせる。
 すかさず肉薄するコノハ。合わせてオムライス達も殺到。
『おらー! 湯気で押し包……』
「魔法発動! 最高な発光フルカラーフラッシュ!」
 衝突の寸前、そう遊狐が叫べば、屋内がカラフルな光に包まれる。
「……っ!!」
 熱々の卵に肌を焼かれ、歯を食い縛るコノハ。
 だがそれも一瞬の事。瞬時に傷が塞がったコノハの体を、遊狐が振り撒いた魔力が、一歩後押し。
「用意していたのは一枚じゃが、その分効果は折り紙付きじゃよ」
 敢えて一枚に賭けた遊狐の切り札は、コノハが無傷のままオムライマーズを掴み上げるという結果を生んでいた。
『ぎゃー!?』
「喰って下さいってカッコしてるからよ」
 バリバリと皿を砕き、薄焼き卵の装甲を破り、遂には魂を喰らい始めるコノハ。彼から逃れるようにして、大量のオムライマーズがキッチンを飛び交い始める。
「!!」
 それに対し、湯気を纏った突進に反応し、すれ違い様に払い除けるだけで、一体を消滅させたのは、知恵だった。
 人間離れした芸当。いや、実際、筋力も反応力も、先程とは段違いだ。
 それもその筈だ。今や知恵は、毛むくじゃらのゴリラへと変身を果たしていたのだから。
『うおお!?』
 急激過ぎる知恵の変化を前に、恐怖を覚えたオムライマーズ達が飛び退く。
 そこに追い打ちをかけるかのように飛ばされたのは、UDC生体を原料とした知恵の人工心臓から飛ばされた、無形の瘴気ともいうべきものだ。
 躱す間も無く、直撃を受けて地に堕ち、消滅していくオプリビオン達。
 それを見て派手なドラミングを披露する知恵の隣を、既に数度目の『食事』を終えたコノハが抜けていく。
「やるじゃない。さ、戦闘続行ネ」
「次、来るのじゃ!」
 遊狐が向き直った先からは新手。それでも数は少ないと見たコノハは、知恵と共にオムライマーズ達へと踊りかかった。
 緒戦を制したのは、猟兵達と言って差し支え無いだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ヘンリエッタ・ネクサス(サポート)
「状況:能動的脅威を検知/脅威度=グレードⅣ――任務遂行を最優先」
◆口調
・一人称はボク、二人称はあなた
・誰でも丁寧な口調。語彙は硬く、形式的
◆特技・性質
・全身を機械的に強化されており、常人以上の身体能力と反応速度を有する
・USBで充電可能
◆行動傾向
・とあるヴィランの組織の尖兵として造られた宿命に抗うべく、猟兵として活動しています
・体内に武器やセンサー等を格納しており、状況に応じて展開します
・強化頭脳は動作のムダを省きます
・私情や一般的道徳に囚われることなく、合理的な行動に徹します(中庸/中立)
・感情表現を学習途中なので無機質な印象を与えがちですが、実は人情を重んじ、真顔でジョークを言います



 キッチンの大きなテーブルに身を隠すヘンリエッタ・ネクサス(棄てられた少女兵器・f35114)。
 彼女の被ったハンティング帽の上を、厚焼き卵を纏ったオムライマーズ達が、幾度も掠めていく。
『おらおらー、見つけたピヨ〜!』
 装甲と回復手段を纏い飛び回るオムライマーズ達は、未だに優勢を保っている。
 しかし幸いにしてこの混戦の中、ヘンリエッタに気付いている個体は多くないようだ。
 ならばとヘンリエッタは顔を出し、こちらへ向かって来る敵に狙いを定める。
「状況:能動的脅威を検知/脅威度=グレードⅣ――戦況に応じ、最適な自己防衛兵装を展開します」
 そう言った直後、ヘンリエッタの左手が変形し、輝く光の刃を纏った。
 ――ヘンリエッタ・ネクサスはサイボーグ。多彩な内蔵兵器と、それらを使いこなす冷静さが彼女の武器だ。
『食らえピヨ〜!』
 そうとは知らず、顔面向けて突っ込んで来る個体とすれ違うと同時、ヘンリエッタはプラズマ刃を一閃。
 迸る電光。壁に激突して割れる皿。そして、いつの間にか消失した本体のオムライス。
 ユーベルコードにより精度を増したヘンリエッタの一撃は、オムライマーズの深部を的確に穿っていたのだった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

ハル・エーヴィヒカイト(サポート)
▼心情
手の届く範囲であれば助けになろう
悪逆には刃を振り下ろそう

▼戦闘
殺界を起点とした[結界術]により戦場に自身の領域を作り出し
内包された無数の刀剣を[念動力]で操り[乱れ撃ち]斬り刻む戦闘スタイル
敵からの攻撃は[気配感知]と[心眼]により[見切り]
[霊的防護]を備えた刀剣で[受け流し]、[カウンター]を叩き込む



『コケーッ!!!』
「ほう……」
 不意に金切り声が響いた方へ、ハル・エーヴィヒカイト(閃花の剣聖・f40781)が振り返る。
 刀身に朱光を帯びた、自身の半身『久遠』。その切先を向けた先では、何かが暴れていた。
(「ニワトリ……か」)
 大型の鶏――一般には『ブラマ』と呼称される品種をさらに大型化したそれは、どうやらUDC『オムライマーズ』が変身した姿らしい。
 他の猟兵達が繰り出す攻撃をその身で受け、変身と共に傷を回復。さらには巨大化し、けづめまで増やしたその個体は、今や巨大な怪鳥と化してハルの方へと一直線に駆けて来る。
 ゆらり、と対峙したハルが動く。
 彼の立つ場所は、戦場の中央近く。猟兵達の戦列の要であると同時に、彼の『領域』でもある場所だ。
「――我が眼前に集え世界。咲き踊れ狂乱の刃」
『クゲェッ!?』
 あたかも咲き誇る花弁の如く、霊力を宿した無数の刃が虚空から現れる。
 暴れる怪鳥。しかし数度の変身も虚しく、空間に『内包』された剣の群れによる斬撃は尽きる事無くブラマを切り刻み、やがて、どう、と地へと引き倒した。
 殺界すら組み合わせた剣術が精華。その名も。
「――境界、碧月光華へきげっこうか
 淡々と、冷静に。
 自らの領域に踏み込む者を、ハルは迎え撃ち続けた。

成功 🔵​🔵​🔴​

水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか

太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ

正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像で目眩まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな

それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ



『キィッ!!』
「おっと、こっちだ」
 ぼ、と跳ね上がった足が虚空に風音を刻めば、飛び退いた水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)の碧水晶が如き色合いの髪を、蹴爪による斬撃が掠めていく。
 巨大な鶏『ブラマ』と化して強襲を仕掛けたUDCは、その圧倒的な体躯を活かして真峰を圧倒し、切り刻んでしまう。
 当初はそう思えたが――実際には逆だった。
「それ、次が来るぞ」
『ギィィッ!?』
 ひゅんひゅん、と飛び交う無数の白刃は、真峰の本体が複製、『錬成カミヤドリ』。
 飛来する業物が目を突き、足を傷付け、厚い羽の下からも鮮血を滲ませる。
 身の丈の差など関係無い。増して戦場における撹乱の有利さを知る真峰からすれば、大きな生身など、むしろ格好の的だ。
 ならば、とブラマが伸び上がるような動作をした時、その巨体が、ぐら、と揺れた。
 蹴爪の防御が届かぬ後頭部に、一本の刀が突き立っている。
 変身の隙を突いた奇襲。ズン、と斃れ伏すUDC。
 だが尚も息があるのを確かめるや、真峰は別の複製を手に取り。
「終わりだ」
 くるりと一閃。怪鳥の首を刎ね飛ばしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エダ・サルファー(サポート)
アックス&ウィザーズ出身の聖職者で冒険者です。
義侠心が強く直情的な傾向があります。
一方で、冒険者としての経験から割り切るのも切り替えるのも早いです。
自分の思想や信条、信仰を押し付けることはしません。
他人のそれも基本的に否定はしません。
聖職者っぽいことはたまにします。
難しいことを考えるのが苦手で、大抵のことは力と祈りで解決できると言って憚りません。
とはいえ、必要とあらば多少は頭を使う努力をします。
戦闘スタイルは格闘で、ユーベルコードは状況とノリで指定のものをどれでも使います。
ただ、ここぞでは必殺聖拳突きを使うことが多いです。

以上を基本の傾向として、状況に応じて適当に動かしていただければ幸いです。



『全員食材にしてやるピヨー!』
 アツアツの湯気とパセリを纏い、UDCの集団がキッチンを駆ける。
 戦いは猟兵側の有利に進んでいるが、それでも『オムライマーズ』達の高熱突撃を正面から止められる猟兵は多くない。
「その数少ない誰かが、私って事ね?」
 任せといて、と言い捨て、エダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)は、パン、と拳と掌を打ち合わせた。
『舐めんなピヨー!!』
 だちまち殺到するオプリビオン達。対するエダは、瞑目したまま動かない。
 直撃。だがその寸前、見えない何かにぶつかり、逆にオムライマーズ達が跳ね飛ばされた。
『な、なんだとピヨ……!?』
「見よ! 鍛練と祈りが生み出す力を!」
 気付けば仁王立ちの姿勢を取っていたエダを、圧倒的なまでの威圧感が包んでいた。
「今度は……こっちから行くぜ!」
 先程とは打って変わった荒々しい口調。微かに歯を剥き出したエダが片腕をスイングすれば、次の瞬間。ごう、と旋風。
 同時に、パリン! と音を立てて、数体のオムライマーズが消滅した。
 その破壊力を前に全員が悟る。
 エダが纏うのは不可視の壁ではない。
 祈りと種族の力を掛け合わせた、強大な戦闘力そのものだ。
「かかって来な。一匹残らず捻り潰してやるよ」
 そう手招きする小柄なエダの姿は、あたかもオプリビオン達の目には巨人の如く映じていただろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

シン・クレスケンス(サポート)
◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける。

◆戦闘
魔術や詠唱銃(【破魔】の魔力を込めた銀の銃弾)による攻撃が主。
魔力のコントロールに長け、射撃の腕も確か。
作戦次第では、闇色の武器を召喚して前衛を務めることもある。

◆特技
・情報収集や追跡、索敵など
・料理も得意

◆UDC『ツキ』
シンに取り憑いているUDCで闇色の狼の姿をしている。
魂や魔力の匂いを嗅ぎ分けての追跡や索敵が得意。
戦闘は鋭い牙や爪を用いて行う。

◆口調
・シン
僕/相手はさん付け(使役は呼び捨て)
です、ます、ですか?等丁寧で穏やかな話し方
・ツキ
俺/お前、呼び捨て
だぜ、だろ、じゃないか?等男性的な話し方



 敵は残りあと僅か。味方が脱出路を見つけるまで、そう時間はかかるまい。
(「ならば」)
 と、『名も無き古書』を開いたシン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)は、通路を駆け戻り、UDCの完全殲滅を優先する。
 冷静な判断。そしてシンの予想通り、彼がキッチンへ飛び込むや、『オムライマーズ』の残党達が色めき立った。
『おっ!? 戻って来たピヨ!!』
『あいつを返り討ちだピヨ!』
 トマト、ピーマン、タマネギ。色鮮やかな野菜達がオプリビオンを包み込む。
 シンにはわかる。一度背中を見せた存在に対して、本能は攻撃を優先するものだ。
 ――つまり敵の防御はガラ空き。そこへシンが、魔法の詠唱に結びの言葉を付け加える。
「……業火よ、我が命に従い、立ち塞がるモノを焼き尽くせ!」
 たちまち迸ったのは、深淵より呼び出されし業火。
 凄まじい高熱が渦を巻き、オムライマーズ達を包み込み、瞬く間に消し炭と化す。
「さて、これで後処理は楽でしょうが」
 火力を調整し、やがて完全に消し止めたシンは、改めて周囲を見渡す。
 無人のキッチンには戦闘の跡が刻まれているものの、概ね整った外観だ。
 シンがテーブルの引き出しを引けば、中にある調理用具は、どれもピカピカに磨かれていた。
 今は成敗された『シェフ』も、彼なりの思い入れをもって、この店を開いた事が窺える。
「……しかし、その献立がUDC料理とはね」
 やれやれと言った様子で首を振ると、シンはキッチンを後にする。
 昭和の名店「めっつげらい」。
 その敷地を悪用したUDCダイナー。
 放置すれば、一般人に多大な悪影響を及ぼしたに違いない。
 だが彼等の企みは、全スタッフが猟兵に討ち果たされるという形で、ここに自然消滅の道を辿ったのだった――。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2023年11月26日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース
🔒
#UDCダイナー


30




種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は黒玻璃・ミコです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト