エンドブレイカーの戦い⑱〜over and over
現場は『楽園組曲ハーティタウン』。
既に住民は避難した無人の街でクサリクは苦しそうに蠢いた。
「おのれ、おのれ……理屈も道理も通らぬ化け物め! アウィンよ、貴様の
意思を喰らい尽くして完全に消滅させてくれるわ……!」
「クサリクは体内に大量のエリクシルを保有する『エリクシルの門番』で、体内に蓄えた無数のエリクシルを使って大地母神を抹殺するつもりだったらしい」
これらは全てがボス級の強さを持つのだと仰木・弥鶴(人間の白燐蟲使い・f35356)は語る。
「だが、クサリクによる
悲劇の未来を予知したのが全てのエンドブレイカーの先祖である『アウィン』という人間だった。遥か昔に亡くなったはずの彼は終焉を終焉させる
意思によって甦り、愛する妻たちと共にクサリクと融合して体内からのエリクシル放出を食い止めている状況にある」
ただ、この状態も長くは続かない。
アウィンには戦闘力がなく、彼が力尽きる前にクサリクを倒さなければ大量のエリクシルが世界にばら撒かれてしまうだろう。
「アウィン達の隙を突いたクサリクは猟兵に向けて大量のエリクシルを放つと予想される。本来ならば勝ち目はない相手だ。でも、アウィンの妻である女性たち、つまりこの世界の超古代『人類王の時代』において16万体のバルバと戦った猛者でもある彼女たちは『プラスワン』と呼ばれる集団殲滅能力を君たちに付与してくれる。うまく使えば形勢逆転も不可能じゃない」
これを付与された猟兵は、自らの
意思の強さに応じてユーベルコードの対象数を何倍、場合によっては何十倍にも増やすことができる。
「つまりは、君たちの
意思次第というわけ」
お手並み拝見だね、と。
ツヅキ
プレイングが送れる間は受付中です。
採用と執筆はタイミング次第。
書けそうなものからリプレイをお返ししていきますので、全ては採用できない場合があります。
●第1章
猟兵の
意思に応えたアウィンの妻たちが授ける『プラスワン』の能力でユーベルコードの対象数を増やし、クサリクごとエリクシルの大軍勢を蹴散らしましょう。
プラスワンを活用して戦うと、プレイングボーナスです。
第1章 ボス戦
『クサリク・ジ・エンドブレイカー』
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POW : ライフイレイザー
自身の【体表面に露出させたエリクシル 】から極大威力の【知的生命体抹殺光線】を放つ。使用後は【アウィンがガッツで動きを封じた】状態となり、一定時間行動できない。
SPD : バビロニアンドラゴン
【エリクシルの巨竜 】を召喚する。騎乗すると【アウィンが僅かな隙を作る時以外は無敵】状態となり、【万物破壊】属性とレベル×5km/hの移動力を得る。
WIZ : エンドブレイカーブレイカー
【自身の体内 】から、対象の【アウィンの力を弱めエリクシル軍団を放つ】という願いを叶える【アウィン殺しの槍】を創造する。[アウィン殺しの槍]をうまく使わないと願いは叶わない。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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アリス・フェアリィハート
アドリブ連携歓迎
クサリクさんを止める為に…
アウィンさん…
【SPD】
翼で飛翔
【空中機動】等
【空中戦】で
立体的に立回り
攻撃等
【第六感】【心眼】【残像】
【結界術】【オーラ防御】で
防御・回避
ヴォーパルソードを手に
【ハートのA】も展開
【破魔】の
【斬撃波】や
【誘導弾】の【一斉発射】で
攻撃するも
(このまま戦えば…やっぱり、アウィンさん達も…)
けど
アウィンさんの覚悟を
思い出し
意思を固め
『アウィンさん達のお覚悟…無駄にする訳にはいきません!』
アウィンさんの妻さん達が
かけて下さる
プラスワンをお受けし
対象数が増えた
UC発動
エリクシル達を
殲滅
【第六感】【心眼】で
アウィンさんの作って
くれた隙を
逃さず
渾身のUCを叩き込み
「アウィンさん……」
アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)の背で翼が煌めいた。それは体の一部のように戦場の空を飛翔、巨大な塊となってハーティタウンを占拠するアウィンたちの姿を見つける。
「僕達のことなら大丈夫です。遠慮なくクサリクを!」
「おのれアウィン!!」
ゆっくりと頭をもたげるのはエリクシルの巨竜だが、すぐさまアウィンが僅かな隙を作り出してアリスの攻撃が届く余地を生み出した。
「――速い」
だが、アリスもありったけの技能を総動員して巨竜の移動力に対抗する。猛然と突っ込む竜の軌道を先読みしたかのような空中機動でひらりと飛び越えたのだ。残像と引き裂かれた結界の切れ端のみを食わされた形のクサリクは更に怒り狂った。
「どこへ行った、小娘!?」
空中に浮かぶハートの群れを押し退け、巨竜が吼える。
「ここです……ッ」
「ぐはぁ!!」
ヴォーパルソードを手にしたアリスの一撃は破魔を伴なった斬撃波となって巨竜に騎乗したクサリクに襲いかかった。これは誘導弾にもなるので、一斉に打ち据えればまず全ては躱せない。
(「このまま戦えば……やっぱり、アウィンさん達も……」)
アリスはやるせなさそうにまぶたを伏せる。
けれどすぐに意思を固め、綺麗な青い瞳を見開いた。
「アウィンさん達のお覚悟……無駄にする訳にはいきません!」
「そのお言葉を待っていました」
クサリクの中から浮かび上がる聖母のような微笑みの女性がアリスに伸ばす手のひらから光の加護が降り注いだ。
――プラスワン。
アリスの
意思に応えたその力がヴォーパルソードに宿り輝いた。第六感と心眼がアウィンの意思と繋がり、
その時を迎える。
「今です!」
「これで
……!!」
万物破壊属性を持つ巨竜を上回る、森羅万象など全てを断つヴォーパルソードの一閃が光焔の奔流を都市上空に生み出した。
「ば、馬鹿な
……!?」
自らの放つ大量のエリクシル1体ごと、プラスワン! の閃きと共に増殖する斬撃が無数に爆ぜる。クサリク本体とて逃さない。
アリスの振り下ろした渾身の斬撃がクサリクを捉え、眩いばかりの光輝をその身に叩き込んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵
紫・藍
藍ちゃんくんでっすよー!
アウィンのおにいさんと言えば誰よりも仲間である勇者の皆様と子孫であるエンドブレイカーの皆様を信じた方!
未来を信じた方!
そのおにいさんが藍ちゃんくん達を信じ、力を合わせてくださるというのなら!
お応えせなば藍ドルが廃るというもの!
藍ちゃんくんでっすよー!
お魅せするのでっす!
おにいさんと奥さん達が信じた未来は!
とっても輝いてらっしゃるということを!
踊るのでっす!
魔神エリクシルを巻き込んで!
プラスワンにより常よりも大規模に!
藍ちゃんくんを直接目にしなかった方々も、プラスワンパワーで仲間のダンスにつられて踊ってしまうこと間違いなしでっす!
11の怪物という割には、めちゃくちゃ動揺しておにいさんを化け物呼ばわりする位には普通の感性なクサリクさんからすれば、魔神も自分も揃ってダンスな光景は相当メンタルに堪えるのでは?
もちろんこのダンス、魔神さん同士が攻撃を同士討ちさせたり、クサリクさんが槍を自由に使えないよう相当振り回しちゃいまっすよー!
おにいさんは奥さん達とどうか一時の舞踏を!
「アウィンのおにいさん! 初めましてなのでっす! 藍ちゃんくんでっすよー!」
紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)は知っている。
アウィンが誰よりも仲間である勇者たちとその子孫のエンドブレイカーを信じていたこと。そして彼らの未来を信じていたことを。
ならば、応えるしかないだろう。
信頼には信頼で。
力には力で。
「お応えせなば藍ドルが廃るというもの!」
見せる、魅せる。
「おにいさんと奥さん達が信じた未来は!」
――踊る。
「とっても輝いていらっしゃるのでっすよー!!」
「なんだと
……!?」
驚きに叫んだのは他でもない、クサリクだった。
「エリクシルどもが、お、踊っているのか
……!?」
そんなことがあり得るのだろうか。
否、起こっているのだからあり得るのだ。
アウィンの妻が与える光の力を授かった藍のダンスはいつにも増して――それこそ地平線の彼方まで全てを舞台にするほどの範囲をステージに変えてしまった。
プラスワンの波は藍を中心にして円状に波及し、直接目にしなかったエリクシルさえも踊り出す仲間につられる形でリズムに乗り始める。
「な、なにぃー!!」
藍曰く『11の怪物というわりにめちゃくちゃ動揺してアウィンを化け物呼ばわりするくらいには普通の感性をもってる』クサリクからすれば、エリクシルたちと一緒に皆揃って踊り明かす姿はまさに黒歴史化したくなる光景であったに違いない。
「おにいさんも奥さんたちと一緒にどうぞなのでっす!」
藍にウインクしたアウィンは妻たちの手を取って一緒に体を揺らし始める。その背中を狙うにもクサリクの自由な動きは封じられ、槍の矛先はさっきから見当違いの方向へ逸れるばかりであった。
「ぐぬぬ
……!!」
こんなもの、屈辱以外の何者でもない。
「おのれぇ!」
「ダンスは笑顔が基本でっすよー」
青筋を立てて怒るクサリクに藍はにっこりと笑いかけた。
最高の藍ドルスマイルで。
大成功
🔵🔵🔵
儀水・芽亜
一人の夫に何百人もの妻ですか。時代や状況次第でしょうから、コメントは控えましょう。
クサリク・ジ・エンドブレイカーの放つ光線は射線を「見切り」「軽業」でかわしましょう。
アウィンさんがクサリクを押さえ込んでいる間に、『プラスワン』の加護を受けた光輝の雨を「全力魔法」「破魔」破壊の「属性攻撃」「範囲攻撃」「矢弾の雨」で大規模に実行。降り注ぐ光の雨でエリクシルのことごとくを打ち砕きます。
アウィンさんたちは出来ればかわしてくださいね。クサリクの身体も目標に含めていますから。
さあ、どんどんいきますよ。この調子ならエリクシルは殲滅出来るでしょう。クサリクが動けないでいる間に討滅を狙いましょう。
「おやおや」
まさしくハーレムと言うのに相応しい光景に儀水・芽亜(共に見る希望の夢/『夢可有郷ザナドゥ』・f35644)は敢えてノーコメントを貫いた。時代や状況が違えばそのような婚姻形態における見方も随分と変わるものだから。
ひらりと身軽に跳躍した直後、さっきまで芽亜がいた場所を恐るべき光線が突き抜けていった。
「知的生命体を抹殺する光線ですか。なんて物騒な」
狙いは攻撃直後の隙である。
芽亜の意図を察したアウィンが力強く頷いた。
「今なら僕が抑えていられます! さあ、攻撃を!」
「あなたにプラスワンの力を授けましょう」
アウィンの妻が与える光が光輝の雨をさらに輝かせる。芽亜の手から離れ、弓より放たれた一筋の雨は空全体を覆い尽くすほどに分裂しながらエリクシルたちに降り注いでいった。
「こ、これは
……!?」
全身を貫かれ、クサリクが呻いた。
できればアウィンたちには躱してほしかったが、クサリクを倒すことは彼らも共に逝くと同義のことなのだろう。
「僕たちのことはお気になさらず!」
アウィンは爽やかに笑った。
「そのお言葉、信じますよ」
さあ、と芽亜は彼の気持ちに応えるため、雨を降らす。魔を払う矢弾のようなそれが次々にエリクシルを貫いた。
この調子ならエリクシルを殲滅するまでそれほどの時間はかかるまい。アウィンの覚悟を無駄にしないよう、芽亜は全力による魔法を込めて次の弓を引き絞るのだった。
大成功
🔵🔵🔵
真宮・律
大したものだ。俺も似たような経緯を辿ったから良くわかるが、大事なもののために命を賭ける覚悟は並大抵の事ができればできない。アウィンの場合世界規模だからな。全力で戦わないとアウィンの覚悟を侮辱する事になるからな。手加減なしでいく。
飛んでくる光線は【オーラ防御】【残像】【心眼】で回避、アウィンが攻撃を止めてくれる間に接近。
雷霆の意志を発動。重視するのは攻撃回数。そしてアウィンの力を借りる事で【切断】【怪力】【重量攻撃】【範囲攻撃】で纏めて何度も叩き斬る。
お前ほど勇敢で強い奴はみた事ないぜ。アウィン。限界以上に頑張ったんだ。もう休んでいい。忘れないぜ。
たいしたものだ、と真宮・律(黄昏の雷鳴・f38364)はアウィンの決意と行動に対する純粋な敬意を抱いた。
甦るのは過去の記憶――己が辿った似たような経緯。
大事なもののために命を賭けるということは言うほど容易いことではない。並大抵の覚悟ではその境地には至れないと知っているから。
「しかも事は世界規模だ。……ああ、アウィン。お前信じるよ。だから、俺たちのことも……信じてくれよな」
「ええ」
アウィンは短く頷いた。
「遠慮はいりません!」
「ああ、手加減なしでいく!」
全力でいかなければ彼を侮辱することだと言わんばかりに、律はアウィンがクサリクの動きを止めている隙を見計らって接近した。
「おのれ、おのれェ
……!!」
次々に体表へ浮かび上がる無数のエリクシルが眩い光線を放つ。律は心の眼で軌道を見極め、残像とオーラ防御を駆使して攻撃をかいくぐり、受ける被害を最小限に留めた。
最後の光線を躱しきればもうクサリクは目の前だ。
「――たどり着いたぞ、逃がしはせん!!」
刹那、雷鳴が轟いてユーベルコードを解き放つ。
「力を借してくれ」
雷霆の意思を込めるは連撃、さらに授かるプラスワンの加護によって律の攻撃は一気にその数を増してゆく。数倍、数十倍、もはや数えきれないほどに増えた斬撃がエリクシルを叩き割るが如き重量を乗せて乱舞した。
「やめろ、やめろォオオ!!」
「どれほどの力を誇ろうが、お前の存在などアウィンの足下にも及ばない」
苦しみにのたうつクサリクを見据え、律は微笑んだ――アウィンたちに向かって。もう休んでいい。お前たちは限界以上に頑張ったんだから。
「忘れないぜ、絶対に」
「ありがとう……」
プラスワンの光の向こうでアウィンと妻たちも笑ったように見える。穏やかな感謝の声が律の元へ降るように届いた。
「お前ほど勇敢で強い奴は見たことないぜ、アウィン――」
大成功
🔵🔵🔵
シズホ・トヒソズマ
※連携・アドリブ歓迎
抑えてもあれだけのエリクシルが出るとか
抑えてなかったらもう終わってたんじゃないですかこれ
感謝しかありませんが覚悟あるなら下手な容赦はできませんね
世界の為
住まう人々の為
そしてガッツを見せてくれたアウィンさん達の為にも
絶対にこいつらを殲滅するという意思でプラスワンしUC発動
プラスワンで増えた無数の火縄銃を空に展開し一斉発射
対創造/対召喚/対多数/超連射の弾丸の雨霰!
当然貴方が配置したエリクシル達には幾つも特攻がぶっ刺さり
UC効果消滅も含むのでアウィン殺しの槍も消滅させ
抑えが強まる!
弾丸一斉発射でエリクシルも槍も失い
本体も損傷させた所に突撃
炎獣牙剣『王劾』のマグマ剣でダメ押し斬撃
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)の視界に映るクサリクはまるで爆発する寸前までパンパンに膨らませた風船みたいな状態だ。表面に浮かび上がる無数のエリクシルが胞子みたいにあふれている。
アウィンの力で抑えたうえで、これか。
「もし抑えてもらってなかったら既に終わってましたね。感謝申し上げますよ、アウィンさんとその奥様方」
握り締めた拳を胸に当て、シズホは立ちはだかる。
――世界の為。
――住まう人々の為。
力は守るためにあり、意思はそれを実行するために振るわれるもの。見本はアウィンが見せてくれた。マスク越しの瞳を輝かせ、シズホ・トヒソズマ――必ずやこいつらを殲滅してみせましょう!
「なに
……!?」
それは無謬の鬼火であるかのように見えた。
否、鬼火ではなくて火縄銃の火だ。
プラスワンによって無限にも思えるほどに増えた火縄銃がクサリクに銃口を向け、発射の時を待っている。
空中にずらりと並んだそれが与える威圧感は圧倒的であった。
「――発射!」
対創造かつ対召喚かつ対多数に対する特効をもって超連射で弾丸の雨霰を叩き込め。撃ち抜かれたエリクシル軍団がたちまちのうちに爆ぜ、さらには召喚されたアウィン殺しの槍さえもその機能を打ち消される。
「馬鹿な!?」
その弾丸はユーベルコードの
効果消滅が売りである。ゆえに抑えは強まり、クサリクの行動は完全に封じられる。
「いかがです、エリクシルも槍も失った今のお気持ちは?」
「ぐぬぬ……」
「さあ、決着をつけましょう!」
本体さえも蜂の巣となったクサリクに向かってシズホは突撃を結構した。構え、高々と掲げるは炎獣牙剣『王劾』。マグマの如く燃え立つその刃で斬り付け、一気に体力を削ぎ落していったのだった。
「待て、融合しているアウィンも巻き込むつもりか!?」
「下手な容赦は失礼と心得ます」
ゆえにシズホは迷わず『王劾』を振り下ろす。
「この世界にあなたの居場所はありません!」
「ぐわぁぁあああああ
!!!!!!」
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
エリクシルの厄介さはこれまでの戦いでも身に沁みているが、それがこれだけの数……
まともに戦えば厳しいのだろうが。蘇ってまで力を貸してくれる人達の前で、そんな弱音を吐く訳にはいかないだろう
神刀の封印を解除して、気合いと共に廻・陸の秘剣【緋洸閃】を発動
緋色の大刀をエリクシルの群れに叩き込み、そして爆発後に形成される刀の檻でエリクシル達を分断
結局はクサリクを倒しきらねば意味がないので、エリクシルの相手は最低限でいい
檻が接近を阻んでいる間に、クサリク本体に斬り込んでいく
抹殺光線を斬撃波で叩き切り、それによって生まれた隙に直接の斬撃を叩き込む
再度エリクシルが飛んでくる時は、改めてUCで妨害しよう
数は暴力だ。
質と量のどちらが上か、なんて議論は無意味。
エリクシルの厄介さを身に染みて理解する夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)が眉をひそめるのは当然のことで。
「まともに戦ったら……」
やられるな、と弱音を吐きかけて呑み込む。
誰が言える?
蘇ってまで力を貸してくれた者がいる。彼らの前でそんな弱音を吐くのは他の誰が許そうと鏡介の矜持だけは許すまい。
出番が来た神刀は封印を解かれた刹那、鏡介の手にあってこそ、力を発揮する。鏡介は心中で告げた――さあ、気合を入れろ。
「廻・陸の秘剣【緋洸閃】」
緋色の……無数の……プラスワンによってほとんど無限にも思える斬撃へと昇華した大刀がこちらも数えきれないくらいのエリクシルたちにそれぞれ着弾する。
「爆ぜろ」
一斉に爆発した後に発生した刀の檻がエリクシルをクサリクから分断し、
本命から切り離した。
「しまッ……」
丸裸だ。
どうせクサリクを倒さない限り、エリクシルを攻撃してもきりがない。それを見抜いた鏡介は檻でエリクシルを抑えられている間にクサリクへ迫った。
「消えろ!!」
眼前で斬撃波と抹殺光線がぶつかり合う。一瞬何も見えないほどの閃光。鏡介は瞬きもせず、相殺された僅か一瞬の隙をついて神刀を直接叩きつけた。
「もらったな」
「がッ――」
再び緋刀を舞わせ、戦場に新たな檻の洗礼をもたらしながら。
「アウィンのおかげだ。彼が攻撃直後のお前の動きを封じてくれたから、斬撃が届いたんだ。ここまでだよクサリク・ジ・エンドブレイカー。どうやら終わるのはお前の方みたいだな」
大成功
🔵🔵🔵
シュプリムント・メーベルナッハ
――分かったよ、アウィンさん。その
意思、確かに受け取った。
時を超えてまで終焉を食い止めに来てくれたんだもの、絶対に無駄にはしない。
――この
終焉、打ち砕いてみせるんだから!
その意思のもとに怨火涜聖符を放ち、クサリクとエリクシルを纏めて攻撃。
同時に炎を撒き散らして追撃とプリムの能力底上げを図るよ。
その上で呪蛇鎌を振るい、斬撃と【斬撃波】で邪魔なエリクシルを退けながらクサリクに接近。
そのままざくざく斬ったり、残りのエリクシル共々怨火涜聖符で焼いたりしてく。
アウィン殺しの槍を生むなら、これも斬撃波での破壊を狙うよ。
――ありがとうね、アウィンさん。遠い未来の為に、ここまで…
シュプリムント・メーベルナッハ(穢死檻の巫女・f38888)はその時、全てを理解した。クサリクと同化しながら――ただそのためだけに甦った――アウィンの
意思がその答えであると。
「なんて、勇気と自信に満ちあふれているんだろう……」
心の底にまで染み込んでいくような温かな力に満ちている。無駄にできるわけがなかった。時を超え、終焉を食い止めるために甦った彼らに報いるためにシュプリムントは自らの力を使う。
――この
終焉を打ち砕くためならば、
意思よ煉獄の如く燃え滾れ。
「む――!?」
クサリクを符が狙い撃つ。
たっぷりの呪詛を織り込んだ符はシュプリムントの
意思に呼応したプラスワンの力を受けて瞬く間に戦場全体へと広がった。
エリクシルが次々とどろどろに燃え溶け、周囲を業火の海へと塗り替える。不浄の炎はシュプリムント以外の全てを焼き尽くす。文字通りに全てをだ。プラスワンによって怒涛の如く燃え広がるそれはエリクシルのみならず、本体のクサリクをも毒牙にかけた。
「おのれ、アウィンどころかディアボロスまでもが邪魔をするか!!」
「覚悟はいいね、クサリク。もっとも答えなんか聞いてないけど!」
戦場を薙ぎ払う呪鉈鎌が溶けかけのエリクシルを狩る。刃から発する衝撃波が波を割るようにエリクシルの群れを一掃、クサリクまでの道を空けさせる。
「ほら、もうこんなに近くまで来た」
「く――」
明らかにクサリクは押されていた。
だってここはシュプリムントの領域だから。燃え立つ呪いの炎はクサリクを侵し、シュプリムントを高揚させる。クサリクの体にざっくりと刻まれた傷跡はひとつやふたつでは効かなかった。
「それ、アウィンさんを殺すための槍だね?」
させない、とシュプリムントは再び斬撃波を放った。鎌を持つのとは逆の手に紡がれる符が紅蓮の呪火を宿して爛々と燃え盛る。
「燃えて、全部」
「ぎゃあぁぁああ!!」
見悶えるクサリクが逃げられないよう、アウィンたちがしっかりとその身を抑え込んでいた。自らも共に燃え尽きる事すら微笑みで受け入れながら。
「――ありがとうね、アウィンさん」
遠い未来の為に、ここまでしてくれた。
こみ上げる感謝の念に突き動かされるまま、シュプリムントは瞳を閉じた。流れ込んでくる光の力。ああ、なんて力強くて優しいのか……。
大成功
🔵🔵🔵
空桐・清導
SPD
アドリブや連携も大歓迎だ
「プラスワンの光!確かに受け取った!
このブレイザイン!全力で応えよう!!」
プラスワンの光を吸収してUCを発動させる
地上にもう一つの太陽が現れたのではないかという程の
暴力的な光がエリクシルを襲う
しかし、アウィン達には優しい陽光のようだった
「さあ、決めるぞ!超必殺!
ブリリアント・シャイン・フルスパーク!!」
その光を戦場全土に放って次々とエリクシルを撃破する
反撃しようにもオレの姿は光で捉えられないだろう
「クサリクとドラゴンを仕留める!力を貸してくれアウィン!」
クサリクの動きが鈍った瞬間、
纏う光を収束させて威力を[限界突破]させた旭光を
クサリクへと放って撃破するぞ!
――光の力だ。
空桐・清導(ブレイザイン・f28542)は体内に流れ込むプラスワンの光を胸に抱き、握り締めた拳を高々と突き上げる。
「プラスワンの光! 確かに受け取った! このブレイザイン! 全力で応えよう!!」
刹那、清導を覆い尽くすほどの輝きが戦場に満ちた。
戦うための拳を、その身を守るための鎧を、そして清導自身を燦然たる正義の光で包み込む。もはやその存在を感知することは不可能だ。クサリクは戸惑い、無意識のうちに周囲の気配を探ろうとした。それ自体が隙を作り出す愚行であるとも気づかずに。
「はッ……」
あまりにも強く光り輝くそれはまるで、地上に現れたもう一つの太陽も同然だった。プラスワンによってその効果範囲と対象数を底上げされた暴力的な光はエリクシルを舐めるように呑み込み、塵へと帰す。
「なんて、優しい光でしょうか……」
悪しき心を持たないアウィンたちにとっては、決して傷付けられることのない正義の光であった。
「くそッ、どこにいるのだ!? 眩しくて何も見えん
……!!」
クサリクの呼び出した巨竜はあてどもなく戦場を暴れ回ることしかできない。いくら無敵だろうがこれでは無用の長物。
「さあ、決めるぞ! 超必殺! ブリリアント・シャイン・フルスパーク!!」
その間にもエリクシルの数は減り続ける。
闇を光が駆逐するさまを見た者は、あまりの神々しさに後世にまで語り継ぎたくなるような気持ちを抱いたに違いなかった。
「クサリクとドラゴンを仕留める! 力を貸してくれアウィン!」
「わかりました!」
清導に応えたアウィンが全力を振り絞ってクサリクと巨竜の動きを封じ、一瞬の好機を作り上げる。清導を包み込む光が一点に収束、強烈な旭光となってクサリクに降り注いだ。限界突破した威力は無限大に膨張し、クサリクを光で塗り潰してゆく。
「ば……ばかな
……!!」
クサリクと共に消えながら、アウィンが告げた。
「ありがとうございます。これで世界は救われる」
「後はオレたちに任せてくれ」
清導は光と共に消滅する彼らを最後の最後まで見送る。やがて光が消えた時、そこには平和を取り戻した都市国家の街並みがあるばかりだった。
大成功
🔵🔵🔵