
ミント・キャラメル
※全員リクエスト
グリードオーシャンにぃ、人魚になれるアリスラビリンスの島があるってお話を聞きましたぁ。
なのでぇ、人魚になって涼しい海の中を満喫しますぅ☆
多少の怪我や失敗は厭わず積極的に行動してぇ、他の登場人物に迷惑をかける行為や公序良俗に反する行動はしませんよぉ。
マスターのグリモア猟兵の登場や交流も構いませぇん☆
島や関わるNPCの設定補強にもどうぞぉ☆
「噂が確かなら、この辺りにぃ……」
言いつつグリードオーシャンを探索していたミント・キャラメルの前に、妖しげな女性が姿を見せる。
「何用か」
黒装束の彼女は威圧的な声をで尋ねるも、ミントは持ち前の懐っこさでニコリと笑って応じる。
「ここで、人魚になれるって聞きましたぁ!」
「うむ、良かろう。汝を人魚に変えてみせよう!」
彼女はゆったりと指を振る――すると、ミントの全身は水色の煙に包まれて、
「わぁ☆」
あっという間に、ミントは人魚に大変身。
水着のパレオと溶け合うような色合いの魚体には鱗がきらめき、ひらりと優美なヒレにはイエローが差し込まれて愛らしい。
「ありがとうございますぅ~☆」
「存分に楽しむが良い」
見た目の割に人の好い彼女に見送られて、ミントの体は海の中へ。
猛暑の中で、海の水温も上がっているのだろうか。ぬるい海水は肌の温度を少しずつ剥がしていくようで、ミントは心地よさに目を細める。
「もっともっとぉ、涼しくなってみたいかもぉ~?」
呟きと共に呼気の泡がこぼれても、人魚になったミントは息苦しさを感じない。
ひらりとターンして、ミントは海底に目を向ける。
海面に伝わる陽光の熱がじんわりと後頭部を温める中、海底は青から黒へのグラデーションを描いており、そこを紺色の魚影が時折よぎる。
「行ってみましょう~!」
パシンとヒレで水を叩いて、ミントはより深い場所へと進んでいく。
魚の下半身をばねのように動かして真下へ進むと、ほんのわずかに進んだだけでも涼しさは段違いだ。
「お魚さんも、元気そうですぅ☆」
涼しいこの深度は、魚にとっても居心地が良いのだろう。目の前を行き交う魚の群れは見ているだけで楽しく、ミントははしゃいで自身のヒレを動かす。
魚たちにとって、人魚がいるのは珍しくもないらしい。ミントの目の前をゆったりと泳ぐ魚たちは自然体で、目の前の魚たちに好奇心を刺激されて、ミントは魚たちに手を伸ばしてみる。
「きゃぁっ☆」
伸ばした手のひらに、ぴょんと小さな魚が飛び乗った。
銀色のヒレを揺らめかせ、魚はミントの手の上でダンス。
すると魚たちは次々とミントの元に集まってきて、ミントの手や肩をつついてくる。
「ふふっ、どうしたんですかぁ~?」
くすぐったさに顔を揺らせば、茶色い髪が水の中でゆらゆら広がる。
ミントはあっという間に魚群に取り囲まれていた。魚たちの作りだす波に身を委ねてみれば、ひやりとした水のハンモックに揺られる気分だ。
「このままだと、眠くなっちゃいそうですねぇ……☆」
ゆったりと呟いて、目を閉じかけるミント……だが、人魚になって泳ぐ楽しさを、もっと味わいたくもあって。
「ん~……もうちょっとぉ、起きていたいですぅ!」
呟いて、ミントはぐんと上を見る。
見上げる水面は全体が白く輝いていて、思わず目を奪われるほど美しい。
急に動いたミントに魚たちは少し驚いた様子だが、ミントが海面めざして泳ぎ出すと、負けじとついてくる。
水面が迫る。
白い光が視界いっぱいに広がってもミントは速度を落とさず、ついに輝く水面を突破する。
――水音が響いて、水柱が大きく立つ。
水面に顔を出したのはミントだけでなく、ミントを取り巻いていた魚たちも同じ。飛び上がった魚たちの鱗に陽光が射しこんで見惚れるほど。
その美しいまばゆさに、ミントは思わず目を細める。
「みんなぁ、キラキラぁ~ですねぇ☆」
空には太陽が輝いている。しばし太陽光を浴びると体は火照り始めて、ミントはもう一度海に潜る。
「ここはぁ、涼しくてとぉっても気持ちいいですねぇ~☆」
魚たちと過ごす涼やかな時間を、ミントはたっぷり堪能するのだった。
成功
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