ジュラめくステージで、また会える
●中継・ライブ会場より
「ファンのみんなー!」
スポットライトを浴びて、きらきらと輝くステージの上で。
「今日はジュラちゃんのライブに来てくれて、ありがとぉぉぉぉぉー!」
ティラノサウルスの頭部を持つ怪人が何かほざいていた。
ごつい面構えからは想像も付かないであろう、とっっっっってもかわいらしい声で。
「ウオオオオォォォーーー!!」
「世界一かわいいよーーー!!」
「ジュラちゃーん! ジュ、ジューッ、ジュラアアーッ!! ジュラアーッ」
地面を揺さぶるかのような重低音で声援を送る魔物ども、もとい観客たち。
お前らいいのか、それで。ジュラちゃんで。
ばちこんとお礼の心を込めたウインクをキメて、マイクを構える怪人。ちなみに、二階席までちゃんと見えている。
「大好きなみんなのために。ジュラちゃん、心を込めて歌いまーす! それじゃあ……私の新曲、聴いてください! 『中生代から愛してる』」
●グリモアベースにお返しします
「……そんな感じのことが起こるみたいだから、誰か手伝ってー」
見えたというか見えてしまったというか。カオスな光景を説明し終えた影守・吾聞(キマイラのバトルゲーマー・f00374)は死んだ魚のような目をしている。
つまりは。
キマイラフューチャーにて活動するオブリビオン“怪人”が、事件を起こすのだ。
「ライブを開催して、派手なパフォーマンスで観客の心を掴んでやろうって魂胆みたい」
そうして人気を集めることで、自分たちの味方を増やそうとしているのだと吾聞は語る。
カオスであろうが、事件は事件。犯人はオブリビオン。放置してしまえば、後に大事件へと発展しかねないだろう。
「だから、俺たち猟兵が止めないとね。だけど、今回の場合はいきなり怪人を倒そうとしても、観客がそれを阻んでしまう可能性が高いんだ。だから、まずは観客みんなの心を取り戻さないといけない。怪人を超えるパフォーマンスを披露すれば、きっと目を覚ましてくれるはずだよ」
肉体美を誇示してもよし、テクニックを駆使してもよし、知的さを印象付けてもよし。怪人はアイドルめいた歌や踊りを得意としているようだが、それらに限らずともインパクト溢れる内容であれば問題はないだろう。
「カオスな相手だし、こっちも思いっきりカオスなパフォーマンスをぶつけて楽しんじゃうのもありかもね」
尻尾を大きく一度揺らして微笑み、吾聞はテレポートの準備へ取りかかった。
藤影有
お世話になっております。藤影有です。
ネタ依頼です。
思いっきりはっちゃけていただけますと幸いです。
第1章 冒険
『ライブ!ライブ!ライブ!』
|
POW : 肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!
SPD : 器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!
WIZ : 知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
ドロシー・ガーネット
…最近はああ言うのが流行ってるのかね。中々流行もわからないものだな
さてと、まずはこっちに視線を集めないと行けないな。オープニングセレモニーって奴だ。派手な花火をあげるとしようか!
※威力を抑えて音と派手さを【ウィザード・ミサイル】を上空へと打ち上げてぱぁーんと弾けさせる。【高速詠唱】【属性攻撃】を複合させ、緩急や色彩を意識して50本の花火を空へと放つ WIZ使用
アステル・サダルスウド
学生ボクっ娘アイドル『ステラ』を演じるよ!
ポイントは脳天から突き抜けるようなカワイイ声色!
演奏&歌唱時は『歌唱』と『楽器演奏』を活用
ジュラちゃんに合わせハープを鳴らし歌い
ステージに上がったら『言いくるめ』で呼びかけ
「ジュラちゃん、皆、こんにちは!サプライズゲストのステラだよー!」
ジュラちゃんが怪しむなら『言いくるめ』で彼女に囁く
「え、聞いてなかった?でもプロだからうろたえないよねっ」
再びステージの皆へ
「皆!ライブ大好き?盛り上がってるー?そんな皆をステラが元気にしてあげるっ」
「それでは聴いてね!『僕らは先カンブリア時代から繋がっているんだ』」
シンフォニック・キュアを使い癒し系をアピールするよ!
ヴァリアブル・タイプオメガ
ふっふっふ〜!
世界一かわいいだって?
高度なテクノロジーで作られたボクの顔より???
その宣言!ボクへの挑戦状と見た!受けて立つよ!!
まぁ観といて、その自信満々で超高い鼻っ面をへし折ってやるからね!!
ボクはエレクトロレギオンで、バックダンサーを召喚!バックダンサー付きで乱入してやるのさ!
そしてサーカス団顔負けの飛んだら跳ねたりのキレキレなパフォーマンスを見せてやるのさ!
このパフォーマンスでティラノ頭なんて前座、本命はボクと観客に言わしてやるっ!!はーっはっはっは!!!
ふふん、これで拍手喝采は全部ボクのもの……さぁティラノ頭なんてほっといて、ボクをヴァリア様と呼んで崇め奉るといいさ!
カペラ・ウィザーノット
えーっと...、うん。これには負けたくないと本能的に感じたわ。
でも、何が観客をこんなに引きつけるのかしら...?
斬新さ...?
それともそのパワフルな風貌?
声の可愛さなんかも理由なのかしら...
パワフルさは流石に及ばないし及びたくない感じがするので知的にインテリジェンスにショーを盛り上げましょうか。
私はユーベルコード、マイ・フェア・レディを展開。
悲しくも儚い恋のショーを皆に届けるわ!
難しい小細工は無しよ、だってアレに負けるわけないじゃない?
本当のショーがどういうものなのか、思い出に残るワンシーンはどうやって作るのか、ルーキー(?)に教えてあげる!
●フューチャー系アイドル
「それじゃあ……私の新曲、聴いてくださ」
ぱぁーんと上がった派手な花火が、新人類たちにすら早すぎるアイドルのトークを遮る。
「きゃあ! な、何よ! こんなの台本に無かったわよ!」
台本とか言ってええんかというツッコミはさておいて。この打ち上げ花火は観客たちにひそりと紛れ込んだ、ドロシー・ガーネット(人間の魔女・f06109)の魔術によるもの。
(……最近はああ言うのが流行ってるのかね。中々流行もわからないものだな)
やれやれと首を振るドロシー。しかし、詠唱を止めることはない。小声で高速かつ流暢に、ウィザード・ミサイルの言霊を紡いでいく。
緩急を付けて弾ける色とりどりの花火は、注目を集めるに十分なもの。始めこそ困惑していた観客たちであったが、やがて誰もがステージから空へと視線を映し、色彩を楽しんでいた。
魔女のプロデュースによるオープニングセレモニーの首尾は上々。
そして、50輪の花が全て咲きーーいま、猟兵たちのライブが始まる。
「ジュラちゃん、みんなー! こんにちはー!」
観客の視線がステージに戻ると、そこにはいつの間にやらサプライズ・ゲストが3名。
「学生ボクっ娘アイドルのステラだよ!」
ぽかんと大口を開けるジュラちゃんへ、プロが狼狽えるなと言いくるめるステラ。もといアステル・サダルスウド(ミレナリィドールのシンフォニア・f04598)
「世界一かわいいー? それはボクらに対する挑戦とみていいんだよね!」
かわいいボクっ娘がここにも一人。ヴァリアブル・タイプオメガ(変幻自在の仮想人格・f00247)がキメ顔で胸を張ると、流れるように彼女の背後に整列するバックダンサー。エレクトロレギオンによる、ヴァリアブル親衛隊だ。
「本当のショーがどういうものなのか、思い出に残るワンシーンはどうやって作るのか。私たちが教えてあげるわ!」
この怪人の何が人々を惹きつけるのか。もっともな疑問を抱きつつも、カペラ・ウィザーノット(バンドビート・f07108)は堂々と観客にアピールし、その魂を見せつける。
「い、いいわ! ジュラちゃんのステージの前座、やってみなさいよ!」
案外簡単に舞台袖に引っ込んだ怪人の後ろ姿にヴァリアブルはほくそ笑む。
(前座はどっちかなぁー?)
電子の妖精のその自信は根拠の無いものではなかった。猟兵たちの三者三様のパフォーマンスは、いずれも洗練されたものであったのだから。
「さぁ、本命はボクと言わせてあげるよ!」
ミュージックスタート。軽快なリズムに合わせ、一番手として躍り出るはヴァリアブル。サーカスも顔負けの身軽さでステージの隅から隅までを跳ねまわる。
『ヴァリア様ーっ! 俺だー! 結婚してくれー!』
テクノロジーの成果に留まらず、彼女だからこそ溢れだす魅力。観客たちは拍手喝采を惜しまない。
「みんな! 盛り上がってるー? 」
ボクっ娘、バトンタッチ。会場へ呼びかけつつ、アステルが舞台へ上がる。
「ステラがみんなを、もっと元気にしてあげるっ!」
愛用の竪琴の調弦、よし。癒しの歌を響かせる準備を整え。
「それでは聴いてね! 『僕らは先カンブリア時代から繋がっているんだ』」
中生代よりもっと前からの繋がりを歌うアステル。その調べ、詞、歌声は共感を呼び、人々は胸を熱くする。
「みんなに届けるわ! ーーMy Fair Lady」
さらに観客の感情を揺さぶるはカペラ。演じるは悲しくも儚い恋のショー。
かつて出会ったあの人のように。素敵に歌って踊りたい。
憧れと尊敬を原動力に研鑽を積み重ねてきた彼女の舞台が、人々の心に染み入らぬわけがなく。
幕が降りる頃には、涙を流す者も数多。
『アンコール! アンコール!!』
猟兵たちのステージに、笑顔と感動に包まれる会場。
そんな中、舞台袖でぎりりと歯ぎしりする者が。
「く、悔しい!! でも、でも……私、負けない!!!」
ジュラちゃんだ。
彼女の心はぎりぎり折れていない。牙は折れそうだけど。
ともあれ、もう一押し必要か。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
睦川・優桜
【POW】でパワフルさを駆使したパフォーマンスをします!
「これからのアイドルはパワーが無ければ務まりません!」
フリフリのアイドル衣装を着て、大きなマグロとなぎなたを抱えてステージに乱入します!
マグロは一旦置いて、
歌って踊りながらなぎなたを振り回すことで【力を溜め】て、
日頃鍛えた【怪力】でマグロを解体していきます!
曲のフィニッシュとマグロの解体ショーのフィニッシュを同期させて、
さらに解体したマグロを観客に振舞うことで観客の心を掴みます!
「これが、羅刹流マグロ解体術です!」
東雲・紫乃々
ヴォーカル、ダンス、ヴィジュアル。
ここに集まってるアイドル達でぇ、アイドルに必要な要素をある程度満たしたみたいなんでー。紫乃々は『コミュ力』を使用したマイクパフォーマンスで場を盛り上げますかねー。WIZ使用ですー。
舞台上で微笑を浮かべながらー、観客の人と交流しますよー。共演者も大事にしないとなんでー時々ジュラちゃんにも振ってあげたりしましょうかー。
「まぁ、今日はキレイどころもたくさんいるんでー。会場の皆さんもぉ、ほっくほくですよねー。えー、紫乃々ですかー? 残念ながらぁ、紫乃々の笑顔は特別だよー?」
ラビ・ラビィ
アイドル業目指すことになったから来たラビ
◆目指すはオンリーワン
らびびーん、という効果音と共に現れる
(電脳魔術士の能力でマイクをジャック)
「ラビは!テレビウム界の一番星になるラビだラビッ☆」
普段のだるそうなテンションはどこへ行ったのか
アイドル仕様のかわいいラビちゃん参上!
(*ゝω・*)(という表情が液晶に写し出されている
「今日はジュラちゃんといっしょにー、歌うラビっ♪」
とデュエットを持ちかけます
仲良く歌ってますが、シンフォニック・キュアの能力を上乗せし
観客の心を癒します
つまり、一緒に歌って、真っ向から負かせます
無理でもなんかこう、変なの出てきちゃった感で
勝てればいいんじゃないかと思います
●それは猟兵たちの奇跡
「みんなー、お待たせー!」
猟兵たちの活躍で思いっきりハードルの上がったステージに立つジュラちゃん。
「ステージはまだまだこれからですよー」
「……へ?」
サプライズ・ゲスト、追加投入。ぽかんと大顎を開く怪人の隣には、これまた台本には無い司会のお姉さんの姿が。東雲・紫乃々(裏腹あまのじゃく・f04886)である。
「みんなー、テレビウム界の一番星になるラビだラビッ」
らびびーんと個性たっぷりの効果音とともにラビ・ラビィ(らびびうむ・f00825)もステージへ。うさぎ型のボディに、画面に映しだされた表情。実にキュート。その様子から、普段の彼女がだるだるテンションだと想像できる者はおるまい。
「まだまだライブはこれからですよ!」
睦川・優桜(はるかぜとともに・f00071)はフリフリのアイドル衣装に身を包んでの登場。
「な、な……」
優桜が両脇に抱えた小道具に、言葉を失うジュラちゃん。それはキュート? クール? パッション? いいえ。
「これからのアイドルは、パワーが無ければ務まりませんからね!」
右手にマグロ、左手になぎなたーーうーん、パワフル。
「アイドルには、笑顔も個性も大切ですよねー」
ラビと優桜の長所を挙げ、巧みにトークを回す紫乃々。うんうんと頷く観客。中には紫乃々の笑顔に見惚れる者も。
「ふふ、紫乃々の笑顔は特別ですよー。ね、笑顔と個性は大切。ジュラちゃんもそう思いませんかー?」
共演者への気配りも忘れない。
「え、あ……そ、そうよ! 人の心を掴むには、個性と笑顔は大切なの!」
何気ない台詞に、怪人の本性が滲み出る。奴らの目的は、人の心を掴むことーー人気を集め、利用すること。
「そうですねー。今日はヴォーカル、ダンス、ヴィジュアル。それぞれの個性を磨いたキレイどころさんが、たーっくさんステージに集まってくれましたよね」
にこにことトークを続ける紫乃々。
「でもね、もう一つ。忘れちゃいけないものがあるんです」
「な、何よそれ……」
身構える怪人の手を、小柄な影がそっと取り。
「ジュラちゃん。ラビたちと一緒にー、歌うラビっ!」
ごつい爬虫類顔を見上げ、らびびんとウインク。
「それじゃ……ミュージックスタート!」
優桜の掛け声に合わせ、軽快な音楽が流れ出す。ぴょんと怪人の肩に乗り、歌い出すラビ。怪人へも時折マイクを向けてのデュエットだ。巨体のティラノ怪人に小柄なテレビウム。凸凹コンビの様子に、会場はほっこり。ちなみに、シンフォニック・キュアの癒し効果付きである。
一方で優桜も、手にしたなぎなたでリズムを取りつつ踊り、ショータイムへの力を溜めていく。そして、曲が佳境に入った時。
「さあ、いきますよー!」
彼女のパフォーマンスが始まった。軽々となぎなたを操り、持ち込んだマグロをてきぱきと解体していく。
曲のフィニッシュと同時に解体完了。豪快でありつつも繊細にタイミングを合わせたステージに、会場は熱狂の渦に包まれた。
「私たちも楽しかったですよ。みんな、ありがとー!」
「お土産のマグロ、忘れずに持って帰るラビっ!」
「元気にお家に帰るまでがライブですからねー」
温かな心と笑顔に包まれ、観客たちはお家に帰っていく。
猟兵たちの“人を楽しませようとする心”は、確かに彼らに届いたのだ。
しんと静まり返る会場。
ステージの上には猟兵たちと……呆然とする怪人がひとり。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 集団戦
『スロットマシン怪人』
|
POW : プレジャー・プリーズ
自身の【刹那的な楽しみ】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : スリーセブン・スラッシャー
【頭部のスロットをフル回転しての連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ロスト・ロケット
自身の装備武器に【遺失技術製のロケットエンジン】を搭載し、破壊力を増加する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
●ジュラちゃんファンタジア
ステージ上で崩れ落ち、ふるふると肩を震わせるジュラちゃん。
戦闘に入ろうとする猟兵たちだが……立ちはだかる者たちがいた。
じゅらじゅらーじゅらりーん じゅらりじゅらじゅら
じゅらじゅらーじゅらりーん じゅらりじゅらりんりんりん
じゅらじゅらーじゅらりーん じゅらりじゅらじゅら
じゅらじゅらーじゅらりーん じゅらりん!
よくわかんないBGMを(セルフで歌って)付けて、ぞろぞろとジュラちゃんの前に整列し身構える怪人集団。おそらくは親衛隊。
なぜスロットマシン型なのかは、気にしなくともよいだろう。
こいつらを殲滅しない限り、ジュラちゃんに攻撃は届かなそうだ。
適当に何とかしよう。
東雲・紫乃々
【1036プロ組】で行動する。
「これはこれはぁ、お客が舞台に上がってくるのはー、マナー違反ですよぉ?」
アルカイック気味に微笑み、シンフォニックデバイス兼なぎなた扱いのスタンドマイクを構え、近づいてくる怪人集団に【巫覡載霊の舞】で【なぎ払い】。
一緒に来ているであろう大宝寺・朱毘(スウィートロッカー・f02172)と背中を預け合い、互いの死角をカバーする。
「ほらほらぁ、こういう時にこそー。朱毘のギターが光って唸って大騒ぎだよー」
大宝寺・朱毘
【1036プロ組】で行動。
「推しアイドルを守ろうっつー心意気は素晴らしいモンだけどなぁ。ま、どっちみち怪人ズに容赦できねーんだけど、立場的に」
ギター型サウンドウェポンをかき鳴らし、チューン・フォー・パニッシュメントの態勢。
【パフォーマンス】で派手にステップしたりヘドバンしたりしてなるべく注意を引き、少しでも回避されにくい状況を演出。
充分な演奏時間の後、手近な敵に
「Come Again(出直しな)!」のかけ声と同時にギターのボディで殴りつける。
一緒に来ている東雲・紫乃々(裏腹あまのじゃく・f04886)と背中合わせになり、死角を補い合う。
「光らねーよ。あたしのギターは凶暴で死ぬほど痛いだけだ」
●巫覡載霊の(mile)ING!
「お客が舞台に上がってくるのはー、マナー違反ですよぉ?」
アルカイックスマイルを浮かべるは、東雲・紫乃々(裏腹あまのじゃく・f04886)だ。
スタンドマイクを構え、ライブの準備万端だ。
「推しアイドルを守ろうっつー心意気は素晴らしいモンだけどなぁ」
1036プロ組の仲間である大宝寺・朱毘(スウィートロッカー・f02172)も紫乃々と背中合わせになり。
「ま、どっちみち怪人ズに容赦できねーんだけど、立場的に」
愛用のギターをかき鳴らし、処刑の時間の始まりを告げる。
二人にうぞうぞ肉薄し、取り囲まんとする有象無象。
「こういう時にこそー。朱毘のギターが光って唸って大騒ぎだよー」
「光らねーよ、あたしのギターは」
激しいステップと、ヘドバンとともに奏でられるは。
「凶暴で死ぬほど痛いだけだ」
存在の最期を彩る魂の旋律。ただフィナーレへと向かうその曲に、感じ入るものがあったのかもしれない。有象無象もとい怪人ズはリズムを取り、すっと斜め上を指差し。
「こ、こいつは……」
右から左へ、左から右へ。交互に腕を引いては、また指差す動きを演奏に乗せて繰り返すーーロマンス、いわゆるオタ芸の一種である。
「これはこれはぁ……」
激しくロマンスを続ける怪人ズ。かなりキモい。しかし当人たちはノリノリ。腕部からはリズムに乗って、がしんがしんと機械音ーーロケットエンジンの装填音だ。
顔を見合わせる朱毘と紫乃々。目と目が合ったその瞬間。
「……やるか」
「……だねぇ」
こいつら思いっきり殴っていいと気付いた。
神霊体へと化身する紫乃々。スタンドマイクをなぎなたの要領で構え直して大きく薙ぎ払うと、繰り出された衝撃破をもろに食らって怪人どものいくらかが消し飛んだ。
しぶとく生き残った個体もいるにはいたが。
「Come Again(出直しな)!」
朱毘のギターテクニック(物理)にて昇天、南無。
「とは言ったものの……出直して来られたら嫌だな」
「これ以上のマナー違反は困りますよねぇ」
やれやれといった様子で笑う朱毘と紫乃々。
互いの背を守り抜いた二人の周りには、有象無象の残骸が転がっていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
睦川・優桜
【POW】で勝負です!
「ここでカッコ良いところを見せることができれば、
ジュラちゃんもあなたのことを大勢のファンではなくて
特別な一人と思ってくれるかもしれません!」
「敵の攻撃を避けずに受け止めるとか、
男らしくてカッコ良いんじゃないでしょうか!」
と敢えて不利な行動をして貰えるように言いくるめつつ、
なぎなたに風の刃を纏わせて、限界まで【力を溜め】てから
命中すれば相手を切断する攻撃を繰り出します!
「これぞ!神薙ぐ滅びの刃!」
●乞い風
「あ、あの……あなたはジュラちゃんのファンなんです、よね?」
じりじりと迫り来る怪人に、睦川・優桜(はるかぜとともに・f00071)が話を切り出す。ぴたりと足を止め。
「如何にも」
律儀に応える怪人。硬派だ。
「ここでカッコ良いところを見せることができれば、彼女もあなたのことを大勢のファンではなくて、特別な一人と思ってくれるのでは?」
「……!!!」
あっさり釣られる怪人。阿呆だ。
「例えば、どのように?」
「えーと、そうですね。敵の攻撃を避けずに受け止めるとか、男らしくてカッコ良いんじゃないでしょうか!」
優桜の羅刹流話術に嵌まり、静かに頷き、両手を広げて仁王立ちする怪人。やっぱ阿呆だ。
「いざ、尋常に」
敵の心は決まった様子。頷いて返す優桜。限界まで力を溜めて。
「加減はしませんよ……行きます!」
構えたなぎなたに風の刃を纏わせ、薙ぐ。残心。機械の身体は仁王立ちのまま、もう動くことはない。
これぞ、神薙ぐ滅びの刃。
成功
🔵🔵🔴
カペラ・ウィザーノット
まーた変なのが来たわね...と内心溜息をつきたいところね...
急に始まったショーに続けて、今度はスロット。どこのカジノなのかしらね、ここは...
刹那的な楽しみのために身体能力を上げられる厄介な能力をお持ちのようですね、でもそこは私も同じ。守るべきものがあれば、困難であればあるほど力が湧いてくるわ。
娯楽は人を幸せにするためのもの、それを提供するはずのスロットが愉悦を感じてるのは間違いね!
私はあえて不利な場に身を置きましょう。【ジャスティス・ペイン】
相手の射程距離に近づきスリーセブン・スラッシャーを誘発するわ。
来る攻撃がわかってれば簡単、回転とともに離脱して、背後に回り片付けていくわ。
●スロットの心
(まーた変なのが来たわね……)
カペラ・ウィザーノット(バンドビート・f07108)は内心で溜息ひとつ。ごもっとも。
さて、対峙する怪人は。
「ジュラちゃん! ここは俺に任せて逃げるんだ!」
守るべきものをその背に庇い、火事場の何とやらを引き出す魂胆か。
一見すると立派にも見えるーー頭部のスロットに、ハートマークが3つ揃ってさえなければ。
(自分に酔ってるわね、あれ……)
漏れ出す怪人の下心に、カペラは内心でふたつめの溜息。
娯楽は人を幸せにするために在る。それが彼女の見解であり、正義。だのに、それを与えるはずの姿持つ者がこのざまなどと。
「……間違ってるわ!」
断じ、カペラはあえて敵の懐へと飛び込む。繰り出した一撃は跳ね返される、が。
「くっ……でも、読めたわ!」
向き直った青い瞳に、振りかぶられた怪人の腕が映るーーくるりと身を翻して躱し、敵の背後へ回りこみ。
「これで、止めよ!」
最後に立っていたのは、カペラ。
守るべきもののため、力が沸くのは彼女も同じ。
成功
🔵🔵🔴
ヴァリアブル・タイプオメガ
ボクの魅力に嫉妬しちゃったかな???
バックダンサー対決なら負けないよ!!
いけっ!ボクのバックダンサー!
そう言いながら、バックダンサーとして展開していたエレクトロレギオンを迎撃に向かわせるよ!
ふふふ……やっぱ数には数だよ!うんうん!
その戦いの中で指令を出してる親衛隊員を見つけてボク自ら叩くよ!!
●可愛いボクと親衛隊対決どすえ
「ふふふ……ボクの魅力に嫉妬しちゃったかなぁ?」
舞台の上でがっくし状態のジュラちゃんを、ヴァリアブル・タイプオメガ(変幻自在の仮想人格・f00247)が煽る煽る。
ドヤ顔も可愛いヴァリア様に襲いかかるジュラちゃん親衛隊ズ。だが、彼女が黙ってやられるはずもなく。
「やっぱ数には数だよ! いけっ! ボクのバックダンサー!」
ヴァリアブルの号令に従って飛び出すは、先のライブでも展開していたエレクトロレギオンだ。程々の強さを持ちつつも、一撃喰らえば消滅してしまう機械群ではあるが、幾体かを纏めることで怪人たちに対抗していく。そんな中で。
「お前ら、もっと気合入れろ! それでもジュラちゃん親衛隊か!」
何か偉そうなのが1人。ジュラちゃんの顔を大きく背中にプリントしたはっぴを着ているぞ!
「こいつが司令塔……かなぁ?」
とりあえず背後に回ってみるヴァリアブル。蹴り飛ばしてみる。
「あ」
ぐらりと体勢を崩しーー顔(?)から地面にキッスする司令塔。打ち所が悪かったのか、もうぴくりとも動かない。
司令塔の撃破とともに、残っていた怪人どもも動きを止めた。
さて、ようやく本命とご対面できそうだ。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『ティラノサウルス怪人』
|
POW : ザウルスモード
【巨大なティラノザウルス】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : ティラノクロー
【鋭く長い爪】による素早い一撃を放つ。また、【装甲をパージする】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 学説バリエーション
対象の攻撃を軽減する【羽毛モード】に変身しつつ、【体から生えた鋭く尖った針のような羽毛】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
|
●ジュラちゃんレボリューション
スポットライトも、輝きも、応援の声も無いステージの上で。
「みんな……」
ティラノサウルスの頭部を持つ怪人がすくっと立ち上がり、顔を上げて呟く。
「大好きな、みんなのためにーージュラちゃん、負けない!」
怪人はごつい面構えに相応しい、凶暴な声で大きく一度吠え、猟兵たちに襲いかかって来た!
これがラストステージだ、派手に飾ろう!
大宝寺・朱毘
【1036プロ組】で行動。
・心情
自分のライブを滅茶苦茶にされてもなおアイドルらしさを保つジュラちゃんは、実は見習うべき所のある人物(?)かもしれない。
それはともかく怪人は倒すべし。
「最期のステージだぜ、ジュラちゃんよ」
・戦闘
近接攻撃が届きにくい距離を保つ。爪怖い。
ギター型サウンドウェポンを奏でつつ、紫乃々(f04886)を【サウンド・オブ・パワー】で補助。
歌詞は主に「今日の主役は自分たちだ、誰にも譲らない」といった内容。自分こそ主役たろうとするジュラちゃんには共感されまい。ついでに「ヘアメイクも完璧」とか、恐竜的に共感できなさそうなフレーズも入れる。
「お膳立てはしたぜ。後は任せたぞ、紫乃々」
東雲・紫乃々
【1036プロ組】で行動する。
「さぁ、ラストナンバーだよー。紫乃々の新曲――『ヨモスガラHeliotrope』、どっちのアイドル力が上かぁ、勝負だよージュラっちー」
どこからともなく現れる巨大スピーカーから流れるのは切なげなピアノのイントロ。しかし一転しエッジの効いた激しいAメロが響き渡る!
スタンドマイク型のシンフォニックデバイスを抱き寄せて口づけするように
【歌唱】を乗せた歌声は、大宝寺・朱毘(f02172)の奏でるギターの高速リフとコーラスと重なりどこか寂しく、それでいて妖しい歌詞を紡いでいく。
「ひとつだけだけどぉ、認めたげるー。ジュラっちは確かに『アイドル』だったよー」
●
1036プロ所属のアイドル、大宝寺・朱毘(スウィートロッカー・f02172)と東雲・紫乃々(裏腹あまのじゃく・f04886)は親衛隊どもを蹴散らした勢いのままに、ジュラちゃんとのラストステージへ。
「新解釈を届けます『学説バリエーション』」
元の可愛らしい声で宣言した怪人の頭が、身体が。一瞬にして鋭利な羽毛に覆われる。近接戦は不利と見て素早く距離を取る朱毘と紫乃々は、敵の様子に思わず顔を見合わせる。
「紫乃々……あの姿って」
敵の表情からは僅かながら苦痛の色が見て取れる。
「……リスクがあるみたいですねー」
アイドル生命を削ってなお、彼女はステージに立っている。その姿勢に見どころがあれど、怪人即ちオブリビオン。ジュラちゃんは倒すべき敵なのだ。
「最期のステージだぜ、ジュラちゃんよ」
ならばせめて、最高の音楽で飾ってやろうーー朱毘がギターを掻き鳴らす。
主役はあくまで我ら、怪人などには譲れない。激しく叩きつけるようなフレーズは、猟兵のみを鼓舞するもの。
(「お膳立てはしたぜ。後は任せたぞ、紫乃々)
相棒の演奏を背に、紫乃々が戦いの舞台へ躍り出る。
「さぁ、紫乃々の新曲だよー『ヨモスガラHelioatrope』」
召喚した巨大なスピーカーからは切なげなピアノのイントロが流れーーやがてそれはエッジの聴いた激しいAメロへ転ずる。抱き寄せたスタンドマイク型デバイスに、まるで口付けるように。紫乃々は彼女の歌を紡ぐ。
寂しく、妖しく。紫の髪を靡かせ、紫乃々は歌う。朱毘のコーラスとギターの音色と重なり生まれる共鳴は、怪人の羽毛を削りとっていきーー花びらの様に舞う羽の中、立ち尽くす怪人は元のつるすべティラノサウルス頭。
「ね、ジュラっち」
演奏を終え、怪人に声を掛ける紫乃々。傍で朱毘もそれを見守る。
「ひとつだけだけどぉ、認めたげるー。ジュラっちは確かに“アイドル”だったよー」
互いが猟兵と怪人でなかったら、アイドルとして切磋琢磨する未来も。もしかしたら。たぶんメイビー。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アステル・サダルスウド
『ステラ』でそのまま押し切ってみるよ
最後まで、脳天から突き抜けるようなカワイイ声色を出すのを止めない!
アイドルって何だろうって思わなくもないけど
折れず戦うジュラちゃんに惜しみない拍手を送るよっ
けれどね、悲しい事に……時代とは移り変わるものなんだよ
恐竜の次に覇権を手にした者達を知ってる?
――そう、哺乳類!
【ライオンライド】を使用
敵の攻撃は【見切り】で避け、【フェイント】をかましライオン君と共に【鎧無視攻撃】を仕掛けるよ!
アイドル感を出す為、ライオン君に乗りながら【歌唱】を使って勇ましい歌とか歌っておこう
なに、学生ボクっ娘癒し系アイドルに動物使いの属性が追加されただけさ!
設定盛りすぎとかいわない!
●
「ね、ジュラちゃん。悲しいけれど……時代って移り変わるものなんだよ」
ぎろりと怪人が睨む視線の先には、学生ボクっ娘アイドルのステラーーを演じ続ける、アステル・サダルスウド(ミレナリィドールのシンフォニア・f04598)の姿。
「ジュラちゃんの時代はこれからなの! 邪魔しないでよ!」
鋭い爪をアステルへと振るう怪人。が、その一撃は届かない。彼の召喚した黄金のライオンが、怪人の腕へと食らいついて止めたのだ。
「は、離して!」
「恐竜の次に覇権を手にした者、知ってるよね。そう、哺乳類!」
怪人を解放し傍にやってきたライオンを一撫でして、その背に跨るアステル。
「君のアイドル魂には、惜しみない拍手を送るよ。だから、これからは僕たち新世代に任せて!」
「嫌! アイドルはこんなことじゃへこたれないってとこ、見せてあげるわ!」
そんな感じのシリアス(?)なやりとりを挟んだ後、戦い(物理)の火蓋が切って落とされたティラノサウルス系アイドル対学生ボクっ娘動物使い癒し系アイドル戦。ステージ上でのドッタンバッタン大騒ぎは、互いの衣装がぎりぎり放送コードに引っかからない程度にボロボロになるまで続いた。
成功
🔵🔵🔴
睦川・優桜
【WIZ】で勝負です!
「羽毛モードの見た目の方が、アイドルとして受け入れられそうですが……
維持は難しそうですね!」
「その隙、付け入らせていただきます!」
なぎなたを桜の花びらに変化させつつ、
積極的に攻撃はせず自分の周囲に滞空させます!
鋭く尖った針のような羽毛による攻撃を【見切り】、
花びらによって【武器受け】して防御し続けることで相手の消耗を誘います1
「これぞ、羅刹流遅滞戦術です1」
●
「やだー! こんな格好でステージに立つなんて恥ずかしいよ……」
のっしのっしと乱闘をくぐり抜けてきた怪人は、(アイドル)生命を削って再びぶわりと羽毛を生やしてボロボロの体表を覆う。
「ジュラちゃん、生まれたまんまのつるすべ肌が好きなんだけどな」
「羽毛でもふもふの今の方が、アイドルとして受け入れられそうですが」
睦川・優桜(はるかぜとともに・f00071)が思わず突っ込む。しかし、彼女に油断は欠片も無い。羽毛モードの弱点は把握済み。
「ジュラちゃん、勝負です!」
優桜が、舞う。構えたなぎなたが桜の花びらへと変化し、共に踊るように彼女を包む。
「ふん! ダンス勝負ならジュラちゃん、負けないよ!」
ふんすと鼻息荒く怪人も踊り始めると、鋭く尖った羽毛が勢いよく優桜を穿たんと飛んでいく。されど桜の花びらが、主たる戦巫女を守らんと刃を受けて止めていく。守りを突破したいくらかも、優桜は見切っては避けていく。桜吹雪の中、羅刹と怪人の演舞は続く。
「うぅ、いい加減にしなさいよ……」
次第にぜえぜえと息を切らす怪人。それこそが待ち望んだ瞬間。舞を止めた優桜の手に桜の花びらが集まっていく。元のなぎなたへと化身したそれを振りかぶって。
「……そこ! 付け入らせていただきます!」
大きく薙ぐ。はらりと羽毛が飛び散ったーーこれぞ、羅刹流遅滞戦術。
成功
🔵🔵🔴
アステル・サダルスウド
『』:技能
【】:ユベコ
なかなかやるね、ジュラちゃん…
生まれる場所や立場が違ったら僕等は……そう、ライバルと書いて「友」と呼ぶような関係になれていたかもしれないな
偽りの姿では君に失礼だから、そろそろ真実を告げるよ
――実は僕、男なんだ。
そう、僕は学生男の娘動物使い癒し系アイドル・アステルなのさ!(何かアイドルっぽいポーズ)
訳あって女子力を高めている道の途中、君に会えてよかったよ
そろそろ幕引きにしよう
『見切り』で攻撃をよけ、『フェイント』で敵を翻弄
『スナイパー』『鎧無視攻撃』を活用して【綺羅星の舞】を発動
歌も踊りも、君には負けないつもりだよ!
礼を言うよジュラちゃん
僕はまだまだ(女子力的に)強くなれる
●
生まれる場所や立場が違ったら、彼女(?)と仲良くなれていたのだろうか。そう思えたからこそ。
「偽りの姿では君に失礼だから、そろそろ真実を告げるよ」
学生ボクっ娘アイドル・ステラもといアステルは、ジュラちゃんにカミングアウトを決意した。
「何よ、言ってみなさいよ」
「うん……実は僕、男なんだ」
「は?」
顎が外れたかのように、ジュラちゃんのお口があんぐりとオープン。
「そう、僕は学生男の娘動物使い癒し系アイドル・アステルなのさ!」
「嘘、そんな……」
さらに、生やしていた羽毛全てが抜け落ちる。生まれたまんまのつるすべ肌がまたお目見え。
「そんな……こんな可愛い子が男の娘のはずがないわ!!!」
明かされた衝撃(?)の事実。容姿はともかく、男の娘であることは認めたくなかったのだろうか。怪人は鋭い爪を、目の前の現実ーーアステルへと突き付ける。
「訳あって女子力を高めている道の途中、君に会えてよかったよ……さあ踊ろうか、どちらかの星が堕ちるまで」
ひらりと爪の一撃を躱し、アステルは自慢の舞いに乗せた怒涛の蹴技で応えてみせる。
アン、ドゥ、トロワ。終幕までは、あと少し。
大成功
🔵🔵🔵
睦川・優大
【睦川・優桜(f00071)】とコンビ参加します。
物陰からユーベルコード・サイコキネシスを使い、
辺りにある適当な物品を高速で飛び回らせることで
ジュラちゃんの攻撃対象を逸らします。
また、娘である睦川・優桜には自分の存在が気づかれないようにします。
「UDC神拳奥義、サイコキネシス拳!」
「幼いとはいえ、優桜も立派な猟兵。
あまり過保護なのも問題でしょうが……気がかりなのは仕方ありませんね」
睦川・優桜
【睦川・優大(f09824)】とコンビ参加です!
能力を制御している眼鏡を外し、羅刹としての真の姿である
「白髪金眼の鬼」の姿を現します!
武器を振り回して【力を溜め】、
飛び回る物品を追いかけるジュラちゃんの動きを【見切り】、
攻撃を置いておくことで本来当てにくい攻撃を命中させます!
(父親である優大の存在には気づきません。)
「これが、羅刹の得意技!羅刹旋風です!」
「ジュラちゃんが追いかけている物を動かしているのは……
だれか他の猟兵さんでしょうか……?」
●
「ふふ。業界って広いのね。歌もダンスも、可愛さも……ジュラちゃん、結構自信あったんだけどな」
可愛さにもあったらしい。ともあれステージへの未練が断ち切れぬのか、怪人はボロボロになってもまだ立ち上がる。
その様に心打たれたか……は定かではないが、優桜も真の姿(と書いてマジと読む)で彼女とぶつかり合うことを決めた。
「ジュラちゃん。私があなたの最後の花道を飾ります!」
ライブ中も戦いの最中も、常に共にあった眼鏡をすっと外すとーー優桜の羅刹としての真、白髪金眼の鬼がそこにいた。
「ふふ、ふふふ。それじゃあ、遠慮無く。ラストナンバー、行くね……『ザウルスモード』」
楽しげに、切なげに笑って。
『グオオオォォォ!!』
怪人は巨大なティラノザウルスにメタモルフォーゼ。理性なき瞳に目の前の優桜を映し、襲いかからんとし。
『……グ?』
飛んできたフライヤーを顔面でキャッチし、動きを止めた。
(これぞUDC神拳奥義、サイコキネシス拳!)
こそりと客席に身を隠し、ステージ上の死闘の様子を伺い。思わず手を出しちゃった男がいた。
(幼いとはいえ、優桜も立派な猟兵。あまり過保護なのも問題でしょうが……気がかりなのは仕方ありませんね)
彼の名は睦川・優大(刹那の見斬り・f09824)という。優桜の隠れファンーーではなく、父親である。
きょろきょろと辺りを見回す怪人の視線を操るように、優大はサイコキネシス拳を駆使して優桜を影より支える。飛び交うフライヤーや観客の忘れ物に気を取られ、怪人の視線は中を泳ぎ続ける。
「ジュラちゃんが追いかけている物を動かしているのは……だれか他の猟兵さんでしょうか?」
姿の見えぬ援護に優桜もきょとんとしていたが、戦の好機を見逃さぬは羅刹の性か。武器を大きく振り回し、最後の一撃に向けて十全に力を蓄える。
宙に浮くあれこれを爪と尻尾でぺしぺし叩き落とし、怪人がようやく優桜と対峙した時には。
「終わりです!……これが、羅刹の得意技! 羅刹旋風です!」
もう遅かった。なぎなたの一撃がざっくりと怪人を薙ぐ。
『……ワタシノ、マケネ』
天を仰ぐように動きを止めた怪人は、元のサイズへ萎んでいく。
「ずっとアイドルやってきたけど、今までで最高のステージだったよ。すっごく楽しかった」
自身を取り囲む猟兵たちに、とびっきりのスマイルと。
「……うん、決めた。ジュラちゃん、普通の女の子に戻るね」
引退宣言を残して、怪人は輝きの向こう側へと消えていったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵