闇の救済者戦争⑳〜本当の姿と血の記憶と
まるでその声は、称える様に謳うように。
「「……鮮血の大地に潜り、猟兵達を迎え撃つ……」」
「「……この大地は、これまでこの世界で流された『全ての血液
』……」」
「「……『腐敗の王』が生と死の循環を断った為、全てはここに蓄えられている……」」
「「……そして、わたしたちが操るは『生贄魔術
』……」」
「「……無限の鮮血を贄としたとき、わたしたちは最強……」」
きいんと持っている剣を合わせて、音を響かせる。まるでそうこれから来る敵を威嚇するように。
「「……つまり、これでようやく猟兵と五分……」」
「「……わたしたちは最も古き『はじまりのフォーミュラ』として……」」
「「……ライトブリンガー、かつてあなた達と戦った時のように……」」
「「……六番目の猟兵達との戦いに、死力を尽くしましょう……」」
たどり着く猟兵達を、倒すために全力を尽くす……それが、五卿六眼『祈りの双子』のやるべきことなのだから。
「いよいよ、最期の時です。五卿六眼『祈りの双子』を倒しに向かってください」
そう告げるのは、響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)だ。
「『祈りの双子』は、この世界のオブリビオン・フォーミュラにして、ダークセイヴァーの真なる支配者「
五卿六眼」の一柱です。「最も古く、故に最も弱きフォーミュラ」と自称するように、これまでのフォーミュラと比べて特別強いわけではありませんが、第二層の大地を切り裂きそこから溢れる膨大な鮮血を生贄とする「生贄魔術」を駆使します。「欠落」は健在ですが無敵能力は無く、制圧すれば滅ぼすことができます」
だからこそ、更なる悲劇を起こさぬよう、ここで仕留める必要がある。
「第二層の大地に流れる鮮血は、「これまでこの世界で流された全ての血液である」と、祈りの双子は語っていました。祈りの双子はこの鮮血を浴び、かつて血を流した人々の「オブリビオンに対する憎しみの記憶」を糧に超強化して襲いかかってくるようです。これに対抗するには、猟兵の皆様も鮮血に潜り、自らを助けてくれる「血の記憶」を見つけ出して、力とするしかありません。ですがそれに成功した時、猟兵はもはや「真の姿」を隠す事はできないでしょう」
しかし、そうしないと勝つのは難しいとのこと。
「皆様、これが終われば、この戦いに終止符を打つことが叶います。皆様……この戦いでも必ず勝利して、この戦いを終わらせましょう。ご武運を」
そういって、リズは鼓舞するような口調で、猟兵達を見送ったのだった。
柚葵チハヤ
どうも、こんにちは! 柚葵チハヤです!!
戦争シナリオも、これでラストとなります。皆さん、最後までどうぞよろしくお願いしますね!!
まずは、今回のプレイングボーナスです。
プレイングボーナス:鮮血の中に満ちる人々の記憶の中から、自身を助けてくれる「血の記憶」を見つける。
プレイングには、どのような記憶が自分を救ってくれるか……そちらを書いてくださると、とても助かります!
なければ、猟兵を応援するような汎用的な記憶となりますので、それが嫌な方は、あなたのキャラに深くかかわるような素敵な記憶をプレイングにどうぞ!!
それとあわせて、今回は🔴なしで自動的に「真の姿」が現れます。
必ずプレイングに、軽くでもいいので「真の姿がどのような姿なのか」を記載ください。
なければ、描写は必要最低限の寂しいものになりますので、ご注意を。
また、複数で参加する際は、お相手の名前やID、グループ名をお忘れなく。
皆様のピンチからの逆転、真の姿を現した燃えるプレイング、お待ちしています!!
第1章 ボス戦
『五卿六眼『祈りの双子』』
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POW : 化身の祈り
自身の【支配するダークセイヴァーに溢れる鮮血】を代償に、1〜12体の【血管獣】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
SPD : 鮮血の祈り
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【支配するダークセイヴァーに溢れる鮮血】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
WIZ : 双刃の祈り
自身の【支配するダークセイヴァーに溢れる鮮血】を代償に【血戦兵装】を創造する。[血戦兵装]の効果や威力は、代償により自身が負うリスクに比例する。
👑11
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スピネル・クローバルド
アドリブ・連携歓迎
■心情
五卿六眼『祈りの双子』……遂に現れましたね。
此処で負ける訳には行きません。
■行動
鮮血に潜り、血の記憶を見つけ出します。
私の記憶は……家族との平和に過ごしていた日々の記憶です。
今は戦いの渦中ですから家族と暮らす事はなくなりましたけど、
いつかまた平穏に家族と暮らしたいです。
真の姿は、姿は余り変わりませんが髪の先端が赤くなるグラデーションカラーになります。
「さぁ、本気で行きますよ!」
ハイドスナイプを使用します。
【闇に紛れる】で周囲の暗がりに身を潜め【目立たない】事で
戦闘力を上げ、『フォレストスナイパー』で敵を狙撃します。
血戦兵装を創造されたら、そちらを優先的に倒します。
「五卿六眼『祈りの双子』……遂に現れましたね。此処で負ける訳には行きません」
鮮血に潜り込む祈りの双子を追って、スピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)もまた、鮮血へと飛び込んだ。
飛び込んだとたん、目の前に広がるのは、夥しい記憶群。走馬灯のように現れては消えるのを繰り返していく。
茜色に染まるその記憶は、恐らく……。
「あれ……はっ
……!!」
言い知れない苦しみの中、スピネルが見つけたもの。それは……。
先ほどまでの茜色が、いつの間にか正常な色を取り戻していた。
温かい木漏れ日の中、呼ばれるのはスピネルの名前。
思わず振り返り、声の聞こえた先へ向かうと、そこにはスピネルの家族達が笑顔で迎えてくれた。
「あ……今行きます」
笑顔で駆け寄り、両親の腕の中に飛び込んでいく……。
「「……そのまま、囚われていればいいものを……」」
気が付けば、スピネルもまた、真の姿を現した……とはいえ、あまり変わった所はない。流れるような金髪の毛先が赤くグラデーションを帯びているだけのようだ。
「そうはいきません。さぁ、本気で行きますよ!」
祈りの双子は鮮血から生み出した血戦兵装を手に襲ってきたのだ。スピネルはすぐさま、周囲の暗がりに身を潜め、何とかそれを回避して見せる。
「「……くっ、どこへ
?……」」
それがスピネルのハイドスナイプ。敵よりも目立たなくなれば、より自身が強化されていく。
すなわち。
「密やかに射貫いてあげますよ」
「「……ああああっ
!!……」」
SSWの超技術を用いて作られた木製の弓、フォレストスナイパーで放った威力の高い矢が、祈りの双子の手を直撃し、持っていた血戦兵装を打ち壊したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
レクス・マグヌス
【心情】
姿を見せたか、フォーミュラ
この地獄のような世界、ダークセイヴァーとは長らく戦ってきた
お前を倒すことで、大きな進展が得られる
だから、僕も全力を尽くそう
「嵐よ起きろ!大いなる戦いの時だ!」
【真の姿】
全身傷だらけで血を流し、亡者に取り憑かれている
【戦闘】
双子同様の「オブリビオンに対する憎しみの記憶」と
「ささやかな幸せの記憶」に呼びかける
たしかにこの世界は地獄かもしれない
それでも、光をもたらすために僕は戦う
「残像」で攻撃を回避し、「フェイント」しつつUCを発動して、動きを封じる
動きを封じたところへ「属性攻撃」
憎しみだけで人は生きていけない
かつては僕自身、忘れていたことではあったけれど
「姿を見せたか、フォーミュラ」
鮮血へと沈む祈りの双子を追って、レクス・マグヌス(嵐をもたらすもの・f07818)もまた、鮮血の中へと飛び込んでいく。
(「この地獄のような世界、ダークセイヴァーとは長らく戦ってきた……だが、今ここで、お前を倒すことで、大きな進展が得られる。だから、僕も全力を尽くそう」)
レクスの目の前に、茜色に染まる様々な記憶の奔流が飛び込んできた。
いくつもの記憶の中で、レクスはオブリビオンに対する憎しみの記憶と、ささやかな幸せの記憶を見つけ、それらへと
呼びかけた。
「たしかに、この世界は地獄かもしれない」
記憶の中の惨劇をなかったことにすることはできない。だからこそ、肯定し。
「それでも……光をもたらすために、僕は戦う!!」
それはレクスの決意表明にも感じられた。どんなに小さな、僅かな希望だとしても、こうして覆すことができるのなら。それができるのならば、「災厄(ハザード)」という名を持つ魔剣と共に戦おう。
その言葉を記憶は聞き届けたのか、辺りが一瞬で、元の戦場へと戻って来た。
「「……そんな姿で、戦うというのですか、猟兵よ……」」
指摘されて、レクスは気づいた。自らの姿が、全身傷だらけで血を流し、亡者に取り憑かれている姿に変わっていることに。しかし、それはレクスの真の姿である。
「まさか、あなた方に心配されるとは思いませんでしたが……」
魔剣を手に取り、祈りの双子へと刃を向ける。
「嵐よ起きろ! 大いなる戦いの時だ!」
祈りの双子が血戦兵装で襲うよりも早く、レクスが放ったのは
束縛の魔手。剣が命中した相手を束縛する力だ。
「「……しまった
!!……」」
動けない双子の元へとレクスが駆けて行く。
「憎しみだけで人は生きていけない! かつては僕自身、忘れていたことではあったけれど!!」
そういって、属性の力を強めた魔剣を双子へと振るったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
鍋島・小百合子
アドリブ可
真の姿「キメイエスの黒鋼」装着!(真の姿イラスト参照)
血と鉄の臭いが五臓六腑に・・・息が続かん・・・
どこじゃ・・・?
・・・そうか、お主らじゃったか
いつも世話になっておるな、神官騎士達(UC「聖尼守護陣」の召喚兵)
神なき地獄の如き世界において力無き者らを守らんがために武を持ってでも怪異と戦い、残らず討死したという神に仕えし優しき女子の一団
その言い伝えにわらわは感銘を受け、かの者らの魂を奥義という形で拾い上げたのじゃったな
この戦、その方らにとっても因縁が深かろう
なればこの世界の者としての力を貸してくれるな?精錬降魔刀の魔刀に「祈り」と「愛」を乗せて今こそ戦おうぞ
わらわと共に!
鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)は、この地に足を踏み入れた瞬間、鮮血へと飲み込まれた。
「血と鉄の臭いが五臓六腑に……息が続かん……ん? どこじゃ……?」
鮮血に飲み込まれながら、小百合子を呼ぶ声が聞こえた気がした。
途端に、あれほど苦しかったのが夢だったかのように、息が出来るようになり、声の聞こえた方を振り向くと。
「……そうか、お主らじゃったか。いつも世話になっておるな、神官騎士達」
そこに静かにたたずむのは、小百合子の持つ「聖尼守護陣」の召喚兵達であった。彼らは恭しく頭を下げると、小百合子は照れ臭そうに、それはいいと手を振った。
「神なき地獄の如き世界において、力無き者らを守らんがために、武を持ってでも怪異と戦い、残らず討死したという、神に仕えし優しき女子の一団……」
それが目の前にいる彼女達の正体であった。
「その言い伝えにわらわは感銘を受け、かの者らの魂を奥義という形で、拾い上げたのじゃったな」
小百合子は感慨深そうにそう呟いて。
「この戦、その方らにとっても因縁が深かろう。なれば、この世界の者としての力を貸してくれるな?」
そう、兵達に声をかけると、彼らは快く、力強く頷いてくれた。
「この魔刀に『祈り』と『愛』を乗せて」
小百合子の
精錬降魔刀で生み出した刀に、神官兵達の力と想いを乗せて。
いつの間にか、小百合子の真紅の鎧がキメイエスの黒鋼の鎧へと変わっていた。
「「……過去に囚われていれば、良かったものの……」」
そこに現れたのは、祈りの双子。
「今こそ戦おうぞ、わらわと共に!」
凄まじい勢いそのままに、小百合子は双子の元へと飛び込み、その力のこもった刀を、渾身の力ででもって振るうのであった。
大成功
🔵🔵🔵
サク・ベルンカステル
鮮血など半魔半人となって以来、切っても切れぬ関係だ
躊躇いなく鮮血の海に潜る
失われた故郷よ…
家族よ…
友も…
恋人よ…
私と共に不条理を振り撒く化物に復讐を
、、、!!!
ダンピールとしての感覚が自身に縁のある血液の力を感じると、鮮血の海から真の姿となり飛び上がる。
その姿は体内の闇の血と、力を与えてくれる血を装甲や刃として全身に纏った魔人としての姿。
「忌まわしい姿だが、、、故郷の皆となら悪くはない」
血管獣と双子に向かい突撃する
使用するUCは概念斬断。
概念斬りのUCを纏った随行大剣4本で血管獣を押し込み道を切り開き、周囲の血に宿る憎しみを斬る
遂に辿り着いたサクは黒剣に必殺の想いを込め双子へと剣閃を走らせる
「鮮血など半魔半人となって以来、切っても切れぬ関係だ」
そう、躊躇いもなく、鮮血へと飛び込むのは、サク・ベルンカステル(幾本もの刃を背負いし剣鬼・f40103)。
飛び込むと同時に、サクの脳裏に蘇るのは、滅ぼされたかつての故郷の姿だった。
「失われた故郷よ……家族よ……友も……恋人よ……」
誰も彼もが幸せそうに微笑みながら、サクへと手を差し伸べる。サクもまた、その手に自らの手を重ねた。
「私と共に不条理を振り撒く化物に復讐を
……!!!」
そのサクの言葉と共に、燃えるような血がサクを覆い隠していく。彼のダンピールとしての感覚が、自身に縁のある血液の力を感じていた。
――ザパアァァァ……。
血しぶきと共に、鮮血の上空へと舞い戻ってきたのは、サク。ただし、その姿は飛び込んだ時とは全く違う形状へと変化していた。体内の闇の血と、力を与えてくれる血を、装甲や刃として全身に纏った魔人としての姿……すなわち、サクの真の姿を現して。
「忌まわしい姿だが……故郷の皆となら悪くはない」
「「……あの血から出てくるとは……」」
祈りの双子はすぐさま、化身の祈りでもって、12体の血管獣を呼び寄せ、サクへと放つ。
しかし、サクは止まらない。
「全ての不条理を、我が剣閃で断ち斬る!」
全ての血管獣を斬り裂き、そして。
「「……あああああっ
!!!……」」
その後方にいた祈りの双子までをも、切り裂いてみせたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
上野・イオナ
血の記憶
桃色の髪の少女がダークセイヴァーで普通に産まれて、オラトリオに覚醒して、成長して、吸血鬼に捕まって、
他の世界へ逃げるまでの記憶
この記憶はこの世界にいた時の母さんの記憶だ
こんな記憶、頑張る理由には充分すぎるでしょ
真の姿は髪に桃色のグラデが入り、翼が少し大きくなるだけ
本当はもっと別の姿になっているはずだったけと血の記憶がイオナのルーツを増幅させる
『英雄イオナ 希望を描きにただいま参上!』
UC【足元の虹】使用
鮮血の中に僕らが目指す空を描く、その空にかかる虹を描く
強化を乗せ彩虹の剣で相手の血戦兵装とぶつかり合おう
※アレンジ・連携歓迎
上野・イオナ(レインボードリーム・f03734)もまた、鮮血の中へと飛び込んでいた。
「……これは」
イオナが見つけたのは……。
それはあるオラトリオの少女のお話。
桃色の髪の少女がダークセイヴァーで普通に生まれて、オラトリオに覚醒。
その後、成長した彼女は……。
『いや、来ないで
……!!』
吸血鬼に捕まり、けれど、不屈の精神で逃げ出すことが出来た。
走る走る走る走る……。
途中、転んで傷ついても、彼女は逃げた。殺されないように、元の故郷の地に戻る為に。
けれどそれは叶わなかった。
吸血鬼に捕まったのではない。
――神隠し。
それが起きて、別の世界へと渡ってしまったからだ。
その記憶はそこで止まっていた。
「……これって」
見覚えがあった。その桃色の髪のオラトリオの女性……それは紛れもなく。
「母さん……」
そう、イオナの母親の記憶だったのだ。
「こんな記憶、頑張る理由には充分すぎるでしょ」
ざばりと、鮮血から飛び出していく。
そこには、真の姿を……白い髪に桃色のグラデーションが入り、背中の翼が少し大きくなっている。
……とはいえ、本当ならば、別の姿を取るのだが、先ほどの記憶に影響されたのか、イオナのルーツを増幅させたようだ。
「英雄イオナ! 希望を描きに、ただいま参上!」
「「……やはり、鮮血の中で死すことはないようですね……」」
祈りの双子はすぐさま、血戦兵装を創造し、イオナを亡き者とする。
「くっ
……!!」
何とか受け流して難を逃れながらも。
「僕だって、一応絵描きの端くれなんだよ! 今、描かなくてどうするんだ!」
イオナの
足元の虹が、放たれ、その場に幾重もの虹が生まれていく。
「そこだっ!!」
強化を乗せた彩虹の剣と、双子の血戦兵装とが激しくぶつかり合い。
勝ったのはイオナ。
弾き飛ばされ、ダメージを受けたのは。
「「……ああああっ
!!……」」
双子の方だった。
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
何かと気になる事を語っているが。聞いた所で答えちゃくれないよな
まあ、答えがあろうがなかろうが。根本的に相容れない以上は戦って倒すしかないんだが
血の海に潜って記憶を辿る。思い起こすのは、この一連の戦いの記憶
人類砦で戦った人達の事、犠牲になった人達の事
――この戦いを終わらせても、問題はあまりに山積みだが。それでも、終わらせると誓った
神刀に手をかけて、真の姿に変身(IC参照)
強化された身体能力を活かして、ダッシュで一気に接近
行く手を阻む血管獣は、すれ違いざまに肆の型【砕牙:爆】。居合い切りからの連続攻撃で、足を止めずに叩き切り、双子の元へ
獣を考慮しないにしても、一対二の状況。連携を断つように動こう
「何かと気になる事を語っているが……聞いた所で答えちゃくれないよな? まあ、答えがあろうがなかろうが。根本的に相容れない以上は戦って倒すしかないんだが」
そう呟きながら、夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)も、鮮血の中へと飛び込んでいく。
「……これは」
思い起こすのは、この一連の戦いの記憶。それに呼応するかのように、鮮血は次々と新たな記憶を見せてゆく。
人類砦で戦った人達の姿、そして、犠牲になった人達の……。
鮮血の中で、鏡介は瞳を閉じる。それらの想いを胸に秘め。
――この戦いを終わらせても、問題はあまりに山積みだが。
「それでも、終わらせると誓った」
その手にした神刀に手をかけて。
ぶわりと、身に纏っていた鮮血が消え去っていく。
それと同時に、鏡介は真の姿を現していた。
血の代わりに焔を漂わせて、艶のある黒髪は、銀髪へと変わり、その瞳は輝く琥珀色に染まり。
ざっと片足の草履を後ろへとずらし身構える。
「「……!! 血管獣よっ
!!……」」
最大の数を呼び出して、双子は明らかに焦りを感じていた。
袴姿の鏡介は、そのまま駆けてゆく。阻む血管獣を。
「噛み喰らい、爆ぜ砕く――肆の型【砕牙:爆】」
連続攻撃で次々と斬り伏せ、足を止めることなく迫りくる。
「「……こ、来ないでっ
!!……」」
逃げようとする双子を追いかけながら、再びその刀を振るう。
肆の型【砕牙:爆】。急所を狙うその斬撃で、双子は。
「「……いやあああああ
!!……」」
叫びながら、その姿は鮮血の中へと沈んでいったのだった。
こうして、戦いは終わりを告げた。
長い戦いではあったが、数々の戦場を潜り抜け、倒すべき相手である祈りの双子を、見事倒したのであった。
大成功
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