闇の救済者戦争⑦〜悪夢の人形劇を止めろ
「よくぞ集まってくれた。今回はとある人形劇に関わって欲しい」
コルネ・ナッツ(チョコ・f08366)は資料を猟兵たちに配る。
それは第四層でヴァンパイアの観客達を集めていた、生きた人間をそのまま人形として使う人形劇場だ。
その実態は大規模な魔術儀式場であり、劇場内の人間の苦悶とヴァンパイアの歓喜に応じて『五卿六眼』に力が捧げられると言われている。
劇場の儀式魔術は、残酷劇による『人間の苦悶とヴァンパイアの歓喜』を力に変えている。……つまり、ちょっとやそっとじゃ死なない猟兵が『人形』役として潜り込み、劇の内容を『ヴァンパイアが絶対に喜ばなさそうな話』に無理矢理変えて演じてしまえば、戦わずして儀式を大幅に弱体化させることができるのだ。
人形はダークセイヴァーの人間が儀式魔術で操られているため、猟兵に影響はなくこちらが操られる心配はない。
「人形にされている人間を助け出し、人形劇を止めさせて儀式を止めてくれ」
コルネは猟兵たちに頭を下げる。
人形劇を止められれば、戦争全体に影響を与えられるかもしれない。『五卿六眼』への力の流れが止められるからだ。
「ヴァンパイアを倒す必要はない。儀式を止めてくれればいい」
人形劇が始まったらそこに乱入して人形劇を勝手に始めてしまえばよい。劇が終わったらヴァンパイアが襲ってくるかもしれぬが、速やかに退場すれば大丈夫だ。人形だった人間たちも逃げ出すことができよう。
ゲートから脱出したら速やかにゲートを閉めるつもりだ。
「速やかに行動してくれ。それでは頼む」
コルネはゲートを開けるのだった。
結城忍
初めまして、お久しぶりです。
結城忍です。
今回はダークセイヴァーで行われている非道な人形劇を止めていただきます。人形を動かしているヴァンパイアは魔術に集中しているため、簡単に乱入することができます。人形劇をぶっ壊してやりましょう。
なお、以下の行動にプレイングボーナスがつきます。
プレイングボーナス:ヴァンパイアが嫌いそうな内容の劇を演じる。
それではよろしくお願いいたします。
第1章 冒険
『あやつり人形劇・改作』
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POW : 力ずくで「人形」の動作を別の動作に捻じ曲げる
SPD : 舞台の機構に細工し、危険を取り除く
WIZ : 即興でヴァンパイアがより嫌がる物語を作り、演じる
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戦犯・ぷれみ
ぷれみが見つけた脚本は……地球でいう白雪姫に似てるわね
お姫様は紐で絞められ、櫛で刺され、毒林檎を喉に詰まらせて死んでしまう
王子様は小人たちを皆殺しにして
お姫様の死体を奪って
無理やりキスをして
毒が伝染って死んでしまう……
やっぱり全然似てないの
これが吸血鬼好みってこと?
とにかくこんなクソ脚本、ぷれみがめちゃくちゃにしてやるの!
紐と櫛は【激痛耐性】で我慢して
毒は【気合い】で耐え切るわ
そして『授業用三角定規』の【盾受け】で、小人たちを守ってみせる
あ、王子様役の人も死なせちゃダメなのよね……
キスされないよう気をつけてれば大丈夫かな
えっ、そもそもお姫様がぷれみの時点で台無しですって?
吸血鬼って失礼なのね!
戦犯・ぷれみ(バーチャルキャラクターの屑・f18654)はこっそりとお姫様役の人間と入れ替わる。
「ぷれみが見つけた脚本は……地球でいう白雪姫に似てるわね」
お姫様は紐で絞められ、櫛で刺され、毒林檎を喉に詰まらせて死んでしまう。王子様は小人たちを皆殺しにしてお姫様の死体を奪って無理やりキスをして毒が伝染って死んでしまう……。
「やっぱり全然似てないの。これが吸血鬼好みってこと?」
ぷれみは吸血鬼に嫌悪を覚える。悲劇しかない劇が許せないのだ。劇とは楽しいものだ。中には悲劇というものもあるがこんな殺伐としたものではない。
「とにかくこんなクソ脚本、ぷれみがめちゃくちゃにしてやるの!」
紐と櫛は【激痛耐性】で我慢して、毒は【気合い】で耐え切る。そして『授業用三角定規』の【盾受け】で、小人たちを守る。
「あ、王子様役の人も死なせちゃダメなのよね……キスされないよう気をつけてれば大丈夫かな」
ここまで劇を見ていた祈りをささげる吸血鬼が怪訝な顔をする。予定と違う劇になっていたからだ。これでは儀式ができない。
「あのお姫様役の人間を降板させろ! それで劇を続けるんだ」
ぷれみは救出した人間と共に素早く舞台を降り逃げ出す。
「えっ、そもそもお姫様がぷれみの時点で台無しですって? 吸血鬼って失礼なのね!」
自分に自分でつっこむぷれみ。そしてぷれみは無事に人間を助け、儀式を邪魔することに成功したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
スピネル・クローバルド
アドリブ・連携歓迎
■心情
人々を人形劇に使うなんて、残酷な事をするヴァンパイアですね。
でしたら、私が自ら乱入して、ヴァンパイアが嫌がるような劇に
変えてあげましょう。
■行動
ヴァンパイアが嫌がりそうな内容……やっぱりそれは
一般的に言えばハッピーエンドみたいな内容の劇ですかね。
でしたら、勧善懲悪な感じの内容にしてみましょう。
悪魔が村人を苦しめている場面で、正義の騎士が悪魔を討つ展開とか
どうでしょうか?
「人々を苦しめる悪魔よ、この聖騎士スピネルが成敗してあげましょう!」
【演技】を駆使して、上手に、そして白熱した感じで演じてみましょう。
アドリブが必要なら【窮地での閃き】で咄嗟に展開を考えて演じます。
スピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)はヴァンパイアが許せなかった。
「人々を人形劇に使うなんて、残酷な事をするヴァンパイアですね。でしたら、私が自ら乱入して、ヴァンパイアが嫌がるような劇に変えてあげましょう」
ヴァンパイアが嫌がりそうな内容……やっぱりそれは一般的に言えばハッピーエンドみたいな内容の劇だろう。なら、勧善懲悪な感じの内容にしてみる。
悪魔が村人を苦しめている場面で、正義の騎士が悪魔を討つ展開とかどうだろうか?
舞台が始まり村人を苦しめている悪魔と対峙する場面になる。
「人々を苦しめる悪魔よ、この聖騎士スピネルが成敗してあげましょう!」
【演技】を駆使して、上手に、そして白熱した感じで演じる。【窮地での閃き】で咄嗟にアドリブ展開を考えて演じる。
聖騎士スピネルによって村人を苦しめていた悪魔が倒される。操られていた人間たちから感謝が送られた。人間たちもアドリブに応じてくれているようだ。
「さあ、この街は平和になりました。安心してください」
ここまで劇を見ていたヴァンパイアが声を上げる。
「何をやっている! それでは儀式にならぬ」
スピネルはそれを無視して演技を続ける。ヴァンパイアは怒り心頭である。その隙をついて舞台にいた人間たちと共に逃げ出す。
スピネルは儀式魔術の邪魔をすることに成功した。そして一部だが人間を救うことができた。
大成功
🔵🔵🔵
ヘルガ・リープフラウ
※アドリブ、連携歓迎
幼い頃から、歌はわたくしと共にあった
この闇に鎖された世界の中にあって尚、人々の希望となる奇跡
歌いましょう。遍く世に笑顔を取り戻すために
叶えましょう。人類解放の夢を
祈りを込めて優しく歌う【Marchenlied】
舞台に広がるのは、童話のように優しい世界
木漏れ日の中、色とりどりの花が咲き、
鳥は麗しき聲で歌い、愛らしい妖精たちが踊る
悪しき吸血鬼には忌々しくとも、善き人々には懐かしく心躍る光景
魔法をかけるように舞台上を舞いながら
隠し持った「浄罪の懐剣」で操り糸を切り人々を解放
この夢の世界では、誰もが自由に生きられる
何処へだって飛んで行ける
さあ行きましょう。希望の光輝く未来へと。
ヘルガ・リープフラウ(雪割草の聖歌姫・f03378)は壇上に立つ。
「幼い頃から、歌はわたくしと共にあった。この闇に鎖された世界の中にあって尚、人々の希望となる奇跡。歌いましょう。遍く世に笑顔を取り戻すために叶えましょう。人類解放の夢を」
祈りを込めて優しく歌う【Marchenlied】。舞台に広がるのは、童話のように優しい世界。木漏れ日の中、色とりどりの花が咲き、鳥は麗しき聲で歌い、愛らしい妖精たちが踊る。悪しき吸血鬼には忌々しくとも、善き人々には懐かしく心躍る光景。正に幼き日の純粋さと希望に満ちた優しい世界の体現だ。
魔法をかけるように舞台上を舞いながら隠し持った「浄罪の懐剣」で操り糸を切り人々を解放する。
「この夢の世界では、誰もが自由に生きられる。何処へだって飛んで行ける」
ヴァンパイアが目の前の光景に苦悶の表情を浮かべる。ヴァンパイアにとっては地獄のようなものだ。
「ええい、今すぐあの歌を歌っている者を降ろせ!」
ここが潮時とヘルガは人間たちを連れて舞台から逃げ出す。歌の影響の残っているヴァンパイアは後を追えずにいた。
「さあ行きましょう。希望の光輝く未来へと」
人間たちの安心した顔がヘルガにはとてもうれしかった。彼らに希望の光輝く未来があらんことを。
大成功
🔵🔵🔵
ユウ・リバーサイド
一人の男性の、喜びの瞬間を一人芝居で
幼い声を作り大きな身振り手振りで
「今日、弟が生まれたんだ
家族がね、増えたんだよ!」
「今日、初めて魚を釣り上げたんだ
とーさん達にほめられたよ」
青年の声で
「あぁ、胸が高鳴ってる
今日こそメアリに結婚を申し込むんだ」
花を差し出す仕草
次に感極まって目の前を抱き締める
そわそわと隣を気にし
突然、扉を開ける仕草と共に飛び込む
「良くやった、お疲れ様だ、メアリ!
あぁ……良く生まれてきてくれたね
お前の名前はハリー、俺達の子だ!」
妻と子をそっと抱くように
嗄れ声を作りゆっくりとした仕草で
「今日は末娘の孫が遊びに来てくれた
いつも誰かが訪れる
我が家はいつだって賑やかで温かい」
アドリブ歓迎
ユウ・リバーサイド(壊れた器・f19432)は壇上に上がり劇に割り込み、一人の男性の、喜びの瞬間を一人芝居をする。
まずは幼い声を作り大きな身振り手振りで笑顔で語る。
「今日、弟が生まれたんだ。家族がね、増えたんだよ!」
そして少し成長した声で続ける。
「今日、初めて魚を釣り上げたんだ。とーさん達にほめられたよ」
大きな魚を見せるような身振り手振りを見せる。
続いて青年の声で大きな振りをつけ話す。
「あぁ、胸が高鳴ってる。今日こそメアリに結婚を申し込むんだ」
花を差し出す仕草し、次に感極まって目の前を抱き締める。
そしてそわそわと隣を気にし突然、扉を開ける仕草と共に飛び込む。
「良くやった、お疲れ様だ、メアリ! あぁ……良く生まれてきてくれたね。お前の名前はハリー、俺達の子だ!」
愛しそうに妻と子をそっと抱くように。
最後に嗄れ声を作りゆっくりとした仕草で話す。
「今日は末娘の孫が遊びに来てくれた。いつも誰かが訪れる。我が家はいつだって賑やかで温かい」
人間たちの中には感動のあまり泣いている者もいた。しかし、ヴァンパイアには面白くない。
「こんな劇では儀式が行えない! あいつを壇上から降ろせ!」
ヴァンパイアたちに囲まれる前にユウは颯爽と逃げ出す。ユウはしっかりと仕事をした。人間たちも何人か救い出せた。
大成功
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ベルナデット・デメジエール
噂には聞いていましたけれど、こちらの世界の
吸血鬼は随分と野蛮ですのね!
こんな悪趣味な劇、すぐに台無しにして差し上げますわ!
乱入したわたくしが演ずるのは、
『ヴァンパイアでありながら人間達に肩入れする美しき令嬢』
しかも「人間を虐げるなど間違っている…」だとか、
「我々ヴァンパイアこそ、滅びるべきなのかもしれません…」なんて、言動は完全に人間側のスタンス
極めつけは登場するヴァンパイアが無惨な最期を遂げる中で、
裏切者のわたくしだけ何の報いも受ける事なく生き残り幸せに暮らす!
おほほ、どうかしら?
高慢ちきな皆様にとって、これ以上にお話を不愉快にさせる登場人物はいないのではなくて?
ベルナデット・デメジエール(孤高なる夜の女王(自称)・f28172)は吐き捨てるように言う。
「噂には聞いていましたけれど、こちらの世界の吸血鬼ヴァンパイアは随分と野蛮ですのね!こんな悪趣味な劇、すぐに台無しにして差し上げますわ!」
乱入したベルナデットが演ずるのは、『ヴァンパイアでありながら人間達に肩入れする美しき令嬢』。しかも劇中で「人間を虐げるなど間違っている…」だとか、「我々ヴァンパイアこそ、滅びるべきなのかもしれません…」などと、言動は完全に人間側のスタンスである。
ヴァンパイアの間でざわざわとしだす。
「なんだあの劇は! ヴァンパイアを貶めようとしている!」
極めつけは登場するヴァンパイアが無惨な最期を遂げる中で、裏切者のベルナデット演じる令嬢だけ何の報いも受ける事なく生き残り幸せに暮らす。
「おほほ、どうかしら? 高慢ちきな皆様にとって、これ以上にお話を不愉快にさせる登場人物はいないのではなくて?」
ヴァンパイアは激怒する。
「あの女を壇上から降ろせ!」
そう言ったときにはすでにベルナデットの姿はなかった。残ってた人間たちと共に。ベルナデットは壇上に上がる前に人間たちと打ち合わせをしていたのだった。見事な逃走劇。
「くそっ! 儀式は中止だ……」
ヴァンパイアたちはがっくりと肩を落とす。猟兵たちは儀式を止める事に成功したのだった。
大成功
🔵🔵🔵