闇の救済者戦争⑧〜地獄の祝祭
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「おつかれさん。次はちょっと、
闇の救済者達の手伝いに行ってもらいたいんや」
集まってくれた猟兵達に向けて、メルヒオール・ツァーベル(トリック&スピードスター・f36178)は今回の任務……討伐手伝いの話を進める。
現在、ダークセイヴァー第四層の各地で戦っていた闇の救済者達が人類砦と共に無理矢理第三層に転移させられ、戦っている状態となっている。
人類砦を率いる闇の救済者達のリーダー・スティーリアの指示のもとに彼らは戦い続けているが、多数のオブリビオン相手となっては消耗も激しく、このままでは殺されてしまう。
スティーリアの弟である魂人のサルジュも人々を守るため、永劫回帰の力を使ってでも盾になり続けている。
地獄。
一言で言えばそうなる光景が、闇の救済者達に差し迫っているそうだ。
「人類砦は一つの希望。スティーリアって姉ちゃんを筆頭に闇の救済者達が倒れられたら支援貰えんくなってまう」
「そうなると、ダークセイヴァーの世界はぶっ飛んでまう。それは流石になんとかせにゃアカンな~って」
猟兵の手助けで人類砦を守ることでこの戦争にまた一石投じることが出来、支援を断ち切る事もできる。……まだその戦場に至るための情報は、少ないが。
その戦場の情報を得るためにも、なんとしてでも人類砦を護り先に進むべき、というのがメルヒオールの考えだそうだ。
「敵はオブリビオンに殺され、憎悪が大量にある敵。理不尽な理由で殺されてるせいか、八つ当たりに近い感じで人類砦の人々を狙ってるみたいや」
「ま、大量に来てるからか人類砦の人達が準備した兵器がバンバン当たってて、爽快感はヤバそう」
たくさんの敵を倒したいやつはちょっと行ってみろ! と笑いながらメルヒオールは手を差し伸べる。
十分な準備を済ませた者から送り届けてくれるそうだ。
――地獄の祝祭、開催中。
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
今回もしかして……バトル少ない!? と気づきを得たので。
初めての方はMSページを読んで頂ければと思います。
また何度か来訪されてる方もMSページに更新が入ってますので確認をお願いします。
●採用について
「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
採用についてですが、現時点では全員採用を目標にしています。
ただし、人数や内容によっては採用の確約が出来ません。
また採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。
●場所:人類砦周辺
第四層にあった人類砦がそのまま転移され、闇の救済者達や一緒に暮らしていた人々諸共オブリビオン『ガイストクリーガー』に狙われています。
砦には投石機や大砲等の兵器が用意されているようで、いくつかの兵器を使うことが出来ます。
リーダー・スティーリアはユーベルコードが芽生えている闇の救済者です。
過去シナリオ『闇より生まれし一つの光』にて力に芽生え、氷を主とした力を使います。
また彼女の弟である魂人・サルジュも参戦中。永劫回帰を使いつつ、盾となります。
●プレイングボーナス:
闇の救済者達と協力して戦う。
スティーリアやサルジュ、その他人類砦の闇の救済者達との協力でボーナスが入ります。
また人類砦には兵器がいくつかあるので、そちらを使って戦うことでもボーナス入ります。
皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
第1章 集団戦
『ガイストクリーガー』
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POW : 亡霊の剣撃
【亡霊が持つ剣】が命中した対象を切断する。
SPD : 亡霊の瘴気
レベルm半径内を【黒い霧状のなにか】で覆い、[黒い霧状のなにか]に触れた敵から【闘志や生きる気力】を吸収する。
WIZ : 亡霊の厭忌
自身が装備する【剣】から【嫌悪と怨嗟と呪いを込めた斬撃】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【恐怖】の状態異常を与える。
👑11
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黒影・兵庫
自分達への恨みを利用するとはオブリビオンの極悪さを改めて思い知りましたよ…
(「奴らにはこの落とし前を絶対につけさせないとね。そのためにも闇の救済者の救助が不可欠よ」と頭の中の教導虫が話しかける)
はい!せんせー!まずはUC【霞蟲捧仙術・悪鬼呪縛嵐】で仙術兵さんの『仙術』で敵を動けなくした後
闇の救済者の皆さんと一緒に攻撃を仕掛けようと思います!
敵の軍勢を押し戻したら仙術兵さんから『結界術』の『戦闘知識』をいただき、オーラを使った結界を構築して『オーラ防御』で砦を守ります!
(「よし!それじゃあ作戦開始よ!」)
はい!せんせー!
●恨みは巡り巡って
「自分達への恨みを利用するとは、オブリビオンの極悪さを改めて思い知りましたよ……」
大きなため息をつき、黒影・兵庫(不惑の尖兵・f17150)は人類砦へ到着する。既に
闇の救済者達はガイストクリーガーとの戦いを続けており、疲弊する様子が見えていた。
どうやら黒い霧のような何かが辺りを包み込んでおり、それによって苦しめられているようだ。
『奴らにはこの落とし前を絶対につけさせないとね。そのためにも、彼らの救助が不可欠よ』
頭の中の教導虫・スクイリアが語りかける。ガイストクリーガーの数も多く、人類砦を守るためには闇の救済者達の救助を行ってから手を借りる必要がある。
そのため、兵庫はユーベルコード『霞蟲捧仙術・悪鬼呪縛嵐』を使い、八卦衣を纏った昆虫人間を呼び出し、洗浄全体に無数の呪符を解き放つ。
「仙術歩兵さん、お願いします!」
嵐のように渦巻く無数の呪符は敵と味方を識別し、ガイストクリーガー達にはダメージと行動不能の効果を与え、味方である闇の救済者達には無傷のままに通す。
「な、なにが……?」
リーダーであるスティーリアが驚き戸惑っている間にも、兵庫は仙術兵から結界術の知識をもらって人類砦に結界の陣を敷いて砦を守った。中にいる人々が傷つかないように、出来る限りの範囲を結界で覆ってガイストクリーガーを近づけさせないようにしていた。
「皆さん、敵の足は封じました! これより反撃を開始しましょう!」
残るはガイストクリーガーを倒すだけ。闇の救済者達の体力が持つかどうかが怪しかったが、足止めしたとなれば最小限の動きで首を落とすだけで良い。
兵庫もまた、出来るだけ周囲に気を配りながらガイストクリーガーの黒い霧を上手く払っていく。
『霧に触れると闘志や生きる気力を吸われるみたい。注意して、黒影』
「はい、せんせー!」
亡霊達の怨念が可視化された中を、兵庫は駆け抜けていく。
闇の救済者達と共に地獄を突き進むように。
大成功
🔵🔵🔵
堺・晃
スティーリアさん…でしたか
例えば敵陣の足止めは可能ですか
一瞬でもいい
途中で僕を見失ったら僕ごと巻き込むつもりで構わない
他の方は兵器を用いて援護を
狙いをより正確にするため、協力いただけますか
住まう者で自身に【呪詛耐性】を乗せた【オーラ防御】を展開
【暗殺】技術で素早く戦場を駆け抜けながら
近接は龍狼剣の【なぎ払い】
遠距離はハンドガンの【援護射撃】や
アイアンメイデンの棘による【一斉発射、串刺し】で
急所を狙い【範囲攻撃】
更に【不可視の呪い】発動
姿を隠し敵を翻弄、攻撃回避しつつ
斬撃に生命力奪取を乗せ確実に仕留められるように
常に味方の動きを把握し
巻き込まれそうな時はこちらが敵を盾にして巻き込まれないよう対処
●呪いには呪いを刻め
「スティーリアさん、でしたか。例えば敵陣の足止めは可能ですか?」
戦場に降り立った堺・晃(元龍狼師団師団長・f10769)はすぐさま、スティーリアに提案を持ちかけた。ほんの僅かな一瞬でも構わないから、敵の足を止めてほしいと。
「可能……だが、私の力では貴方を巻き込んでしまうかも……」
スティーリアは少々不安げになる。まだ完全な制御が出来ず、敵と味方の区別をつけるのは難しくてまかり間違えれば晃を巻き込みかねないと。
しかしそんなスティーリアに、晃は巻き込んでも構わないと言い切った。とにかく今は足止めをしてもらい、僅かな一瞬でもガイストクリーガーに完全な狙いをつける必要があるからと。
「他の方は兵器を用いて援護をお願いします。……スティーリアさん、お願いします」
「わかった。すまない、加減は出来ない!」
その一言と同時、晃は前へ出てガイストクリーガーを相手取ることに。
謎の髑髏・住まう者から展開された結界を利用し、素早く戦場を駆け抜ける晃。
その手には近距離用の龍狼剣と遠距離用のハンドガンをそれぞれで持ち、うまく使い分けながらガイストクリーガーの波をかき分けていく。
「――住まう者、僕に力を貸せ」
道中、ガイストクリーガーが剣を振り下ろしてくるが、それらは上手くユーベルコード『不可視の呪い』を使って回避する。不可視の呪詛で覆い尽くすことで視覚と嗅覚による感知を不可になったおかげで、ガイストクリーガー達は見えない敵からの攻撃に混乱の渦中に落とし込まれていく。
また、不可視の呪詛に触れた者は全員生命力や幸福感を奪われ、その場に立ち止まる様子が伺えた。
しばらくすると、スティーリアの準備が整ったようだ。
「吹き荒べ、氷の嵐!」
スティーリアの声が高らかに響き渡ると、ガイストクリーガーの波に猛吹雪が襲いかかる。急速に冷えた風がガイストクリーガー達の足を凍えさせ、更には空気中の水分によって氷漬けが始まっていく。
それと同時に砦の兵器が起動。足止めを食らったガイストクリーガーの群れに大砲の弾や石が投じられ、見るも無惨な姿へと変貌していった。
「さて……まだ残っているみたいですね」
視線を移した先には新たに迫り来るガイストクリーガーの姿。
晃は少しだけ肩を竦めながらも、再び波をかき分けに行く。
大成功
🔵🔵🔵
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
いきなり階層を転移したって!?
転移に慣れてない連中は大丈夫か!?
浮足立ってなけりゃ重畳さ、アタシも助太刀に回るよ!
……ほどほどに裏方だけどな!
戦場に着いたら急いで砦全域をテレパスで繋ぎ、即席の【超感覚網】を構築するよ。
そうすりゃ他の猟兵や闇の救済者たちとの連携がしやすくなるだろ。
敵の密集地帯に投石やらをぶち込めれば一網打尽にできる筈!
もちろん、それだけでアタシの仕事が終わりだとは考えてないさ。
アタシ自身も電撃を込めた制圧射撃と弾幕で、亡霊共が近付く前に砦から押し返す!
皆踏ん張りどころは分かってるよな、気張りやがれ!
周りへの戦意を煽る鼓舞も忘れない!
レクス・マグヌス
【心情】
僕はもとより長い間、オブリビオンと戦ってきた猟兵の1人
ダークセイヴァーの苦境は知っているし、その解放は僕の戦いにおいても果たすべき使命の一つだ
であればこの戦い、全力で勝利を手にするまで
「嵐よ起きろ! 戦いの時だ!」
【戦闘】
スティーリアに牽制攻撃を行ってもらい、詠唱の時間を稼ぐ
この日のために戦ってきた彼女らへの敬意をこめて戦う
「集団戦術」で砦の防衛が薄い所を見て、守るように戦う
「高速詠唱」でUCが十分な威力になったと判断したところ発動し、敵を一掃する
「お前たちが荒れ狂う悪霊となったことには十分同情する。だが、その憎悪を無関係なものに向けるのであれば、ただの厄災として立ち向かおう」
●戦の時、来たれり
「転移に慣れてない連中は大丈夫か!?」
戦場に到達してすぐ、人類砦の人々を案じた数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)。第四層から突然転移されてしまったことで、人々に多大なる不安が襲いかかっているかもしれないと思うといても立ってもいられなかったようだ。
「どうやら……全員無事のようですね。ならば、あとは全力で勝利を手にするまで」
人類砦の人々の様子をチェックし、無事を確認したレクス・マグヌス(嵐をもたらすもの・f07818)。ダークセイヴァーで長い間オブリビオンと戦ってきた1人として、この戦いには負けられないと告げた後、彼は人類砦の外に出て大声で開戦の合図を告げる。
「――嵐よ起きろ! 戦いの時だ!」
レクスの開戦の合図と共に沸き立つ人類砦の人々。動ける者達は兵器の稼働を、戦える者はレクスやスティーリア達を支援するように指示を受け、それぞれが配置につく。
「っと、レクスさん! 行く前にコイツを繋いでおくよ!」
多喜は素早く砦に手を付いてユーベルコード『
超感覚網』を使い、レクスや闇の救済者達を即席のテレパスネットワークに繋ぐ。これにより味方の連携を取りやすく、兵器の使用タイミングも図れるようになった。
「すみません。こちらの砦は多喜さん、あなたが主導となって動いてください。何かあれば、こちらから連絡を」
「オッケーさ。でも、無茶はするんじゃないよ?」
それぞれ一言ずつ言葉を交わすと、そのまま各々の配置へとついた。
●同情などしない
レクスは先立って、スティーリアにある作戦を伝えていた。
それは彼女に前に出てもらい、ガイストクリーガーへの牽制をしてもらうこと。
ガイストクリーガーの剣は危険なものだといち早く察知していたレクスは攻撃を受けないようにユーベルコードで牽制をしつつ、視線を奪い取ってほしいと告げていた。
その指示通りに動くスティーリアは氷の力を存分に使い、ガイストクリーガーの足を止めて視界を奪っていく。剣の一撃を受けないように、そしてレクスの詠唱時間を稼ぐためにあらゆる行動を駆使した。
『レクスさん、左側がまずいから一発撃っとくよ!』
多喜からのテレパスが届くと同時、大砲と投石機が稼働する。高台から見ている多喜のおかげでどの部分が一番危険なのか把握でき、更に彼女が繋いだネットワークのおかげで誰もが砦からの攻撃タイミングを知ることが出来る。唯一タイミングを知らないのは、この場にいる者で言えばガイストクリーガーのみだ。
「ありがとうございます。多喜さん、右側はどうでしょうか?」
『右側はー……あ、こりゃ不味いな。多分間に合わないから、アタシが出向くよ!』
「もう少し、詠唱時間を稼いでいただきたいのです。あと、1分」
『ん、任せな! ついでにそっちの攻撃に合わせて、こっちも大技一発ぶち込んでおくさ!』
1つ、影が砦から飛んで走る。
それが多喜であることはレクスには重々理解していた。彼女が右側から迫る敵を倒してくれることも。
だから、預かった時間をレクスはすべて詠唱に捧げ続けた。敬意を評し、確実なる一撃で仕留めるために。
「――お前たちが荒れ狂う悪霊になったことは、十分同情する」
レクスの語りかけが戦場に響く。それは多喜でも、スティーリアでもなく、敵として存在するガイストクリーガー達に向けての言葉。
「しかし、その憎悪を無関係なもの――この砦の人々に向けるのであれば」
1つ、印を結ぶ。溜め込んだ魔力を開放するための
砲台を描き、迫りくるガイストクリーガー達に向ける。
「お前たちはただの厄災として、立ち向かおう。――雷霆よ、大蛇のごとく荒れ狂え!!」
ユーベルコード『ライトニング・ヴァイパー』による雷が迸る。大地を這う雷の蛇のような電撃が、次々とガイストクリーガー達を食らい付くしていくのがわかる。
長く詠唱した分、その力と強さの威力は大きい。人々がここまで支えてくれた結果が、大きな雷蛇を作り上げていた。
「ははっ! いいねぇ、反撃の狼煙って感じがしてさ!」
多喜もまた、電撃を込めた制圧射撃と弾幕を張ってガイストクリーガーを駆逐していく。
レクスの作り出した電撃では直線上の敵にしか倒すことは出来ず、左右に散ったガイストクリーガーは倒すことは出来ない。
だがそれを見越していたか、あるいは偶然なのか。多喜が左右の敵を殲滅することで、完全な防衛が成り立つのだ。
「アタシはこの砦の人達とははじめましてだけどさ。でも、だからこそ守らないといけなくてね」
ガイストクリーガー達の倒れる音を聞きながら、多喜は小さく呟く。
彼女達がどんな経緯でここを襲うことになったのかは話は聞いているし、その気持ちもよく分かる。
けれど……生きている人を見捨てることは、多喜には出来ないわけで。
「ゴメンよ。せめてこうして倒されることで、少しでも救いになってほしい」
彼女の電撃もレクスの電撃と同じように、ガイストクリーガーに多大なる威力を誇り、倒していく。
2つの雷が空に上がるその日、地獄が終わりを迎える音となったような気がした。
大成功
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ハロ・シエラ
正直な所、私は永劫回帰と言うユーベルコードを使って頂きたくはありません。
勝手ながら、その事を念頭において行動します。
まずは敵の動きを止めます。
今の私の力でどのくらい出来るか分かりませんが、ユーベルコードを【範囲攻撃】としてなるべく多くの敵に幻覚を見せます。
せめて幸せな幻を見て貰いたい所ですが……この際、隙が出来れば良いでしょう。
そこを砦から投石機や氷の力等で攻撃してもらいます。
事前に狙いやすい場所を教えて貰えばそこに【おびき寄せ】る事も出来るはず。
敵の斬撃は遠くまで届くようなので、砦の人々を傷付けさせて盾となる必要を無くす為には素早く【先制攻撃】を仕掛けなければいけません。
力を尽くしましょう。
●盾よりも剣を
「まず、一言だけ。私は永劫回帰という力を使っていただきたくはありません」
「えっ」
魂人のサルジュに対し、ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)はきっぱりと言い切った。
盾になって死んで、幸せな記憶を失ってまで蘇るという行為。それだけは絶対に使うなと。
うろたえるサルジュに対してハロは戦場へとすぐに降りる。ただ、1つのアドバイスを付け加えて。
「盾となる必要を無くすためには、素早く先制攻撃を仕掛ければいいだけなのですから」
大体のガイストクリーガーは他の猟兵達に倒されているが、ほんの僅か、1つの部隊程度の人数のガイストクリーガーが残されている。まだまだ恨みの力は強いということか、砦を目指し進んでいる様子が伺えた。
「今の私の力でどのぐらい出来るかわかりませんが……」
少しだけ深呼吸をし、精神を統一させたハロ。その手に握りしめたレイピア・リトルフォックスに力を込めて、ユーベルコード『幻術』を発動。なるべく多くの敵に発動するように、範囲を決めて打ち込む。
せめて幸せな記憶の幻を……とも考えたが、この際、ガイストクリーガー達の足が止まれば見える内容は何でも良い。指定をすることなく幻術を見せて、幻覚によって足を止めさせる。
「さて、それでは皆さんお願いします」
スティーリアや闇の救済者達に合図を送ったハロ。次弾装填が終わった投石機や大砲を使い大多数のガイストクリーガーを潰し、落としそこねた者に対してはスティーリアが1人ずつユーベルコードで葬り去る。
敵の斬撃が発動してしまう前に倒してしまえば、盾となる必要はない。ハロのその宣言通り、着実にガイストクリーガーの動きを止めては倒すが繰り返されていく。
「斬撃の距離は遠くまで届くようです。皆さん、注意して戦ってくださいね」
一部のガイストクリーガーからの攻撃を避けていたハロは敵の注意点を伝えつつ、幻術を振りまき続けた。
砦に至るためには幻覚を乗り越えてみせろと告げるかのように。
大成功
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