チョコは用法用量を守って正しくお召し上がりください
アリス・セカンドカラー
小夜ちゃんとチョコレー刀造り☆
喜べくずみますた、ネタノベルの提案よー♪
多重詠唱料理結界術で湯煎してー、ああ、その辺で悪戯してたぷちちゃん(https://tw6.jp/garage/item/show?item_id=176132%EF%BC%89)が……まぁ、視肉チョコレー刀になるだけね、大丈夫だ、問題ない。
で、融けたぷちちゃん混合チョコをハンマー型と刀の鋳型に流し込んで、と。
固まったのを取り出したらチョコハンマー型の方で刀剣型チョコを鍛えるわ。これは儀式。チョコハンマーを叩きつける度に魔法陣が広がり、刀剣型チョコにチョコレー刀概念を刻み込んでイクわよ☯️
結界術でコーティングされた視肉チョコレー刀は、どれだけ使い込んだ後でも衛生的に問題なく食べられる仕様よ☆視肉仕様だから再生もするし、メンテナンスいらず……ってわけでもなく定期的にチョコかお砂糖を与える必要があるわね。
そうしてできた二振りの視肉チョコレー刀を包装し、お互いに贈り愛うわよ❤
緑川・小夜
アリスお姉様(f05202)と!ドキドキ共同作業!(テンション高め)
アリスお姉様の素敵なお力による湯煎をわたくしはお手伝いしていきます。何か(ぷちちゃん)が湯煎に巻き込まれたような気がしますが、わたくしはアリスお姉様しか見えてないのできっと気のせいでしょう。
そしてアリスお姉様によって融けた混合チョコを流し込まれた二つの鋳型をわたくしの仙術で冷やし、固めます。仙人は万能なのでこんなことは朝飯前なのです。
そうして固まったチョコ二つを取り出しましたら、わたくしは刀剣型の方を持ちますわ。
ああ、アリスお姉様の(ハンマー)!激しい!そんなに(ハンマーを)叩きつけられたら、わたくしどうにかなっちゃいます(仙力を注ぎ込むので)!
そんなこんなで出来上がったチョコレー刀は素晴らしい出来栄えでした。
アリスお姉様の説明を聞き逃さずしっかり拝聴しながらそれを包装し…完成した愛の結晶を送りあいますわ!ハッピーバレンタイン!アリスお姉様!どうかこれからもよろしくお願いいたします!
「小夜ちゃんとチョコレー刀造り☆喜べくずみますた、ネタノベルの提案よー♪」
唐突に始まりました猟兵クッキングのお時間です。あとセカカラ、貴様はオーバードーズって単語を調べておくといい。
「過労死寸前かしら?OK、後で邪神宛に蒼汁送っとくわね☆」
おいバカマジでやめろ!?
「お姉様?どなたとお話になっておられるんです?」
「おっといけない、小夜ちゃんはまだ『コッチ』じゃなかったわね……細かい事は置いといて早速始めましょ☆」
というわけで本日の主役はこちら。えぇ、アホみたいな量のチョコです。
「ところでお姉様、調理器具に必要なのは溶鉱炉とお伺いしておりましたから、仙術で鍛冶工房はご用意しましたが……お鍋や包丁はどちらに?」
ステイ、調理器具が鍛冶工房って時点で何かがおかしい。しかしカオスの権化ことセカカラ……間違えた。アリスはドヤ顔で。
「チョコが作りたければ調理器具から作ればいいじゃない♪」
お前は何を言っているんだ……?
「なーに、多重詠唱料理結界術スキルで殺菌消毒した結界をドーム状に張って、ひっくり返せば立派なお鍋の完成よ」
「流石はお姉様!必要なものは自力で用意する自給自足の精神が素晴らしいです!」
何この子、新手の狂信者?
「それでは不肖この私めがお手伝いさせていただきます!」
あ、違うわ。慕い過ぎて親愛レベルの上限がデストロイされてるアレだわ。おめめキラッキラの小夜が手を伸ばすと、某お砂糖妖怪の小人版みたいなのがチョコの包装を剥いて小夜に渡してくれる。するとどうだろう、小夜が手にした途端にチョコが細切れになって結界鍋に放り込まれるではないか。
「まずはチョコを溶かして脂肪の結晶を整えるところからね」
「お任せください!てんぱりんぐ?なる技術はきちんと勉強して参りました!!」
って、ネタ堕ちはしてなさそうな小夜が言うから、ちゃんとお菓子作りの話なんだろなって思ってたんだよ。
「私の仙術にかかれば理想温度なんてあっという間です!!」
お菓子作りに摩訶不思議パワーを持ち込むんじゃねぇ!!つーかさっきのチョコが勝手に微塵切りになるのも仙術の仕業か!!
「あぁ、お姉様……小夜まで蕩けてしまいそうです……」
薄く染まった頬に手を添えながら、お玉でぐるぐる結界を混ぜる小夜。アリス製の結界は熱でも持ってるのか、ジャプジャプチョコが溶けてグールグール。作業が順調に進んでいた分、お砂糖妖怪の小人も早めに仕事を終えて達成感に額を拭っていたのだが、ガッ!
チョコが全て投入済みだと気づかなかった小夜は、今までの作業の慣性で小人を掴み、ぽいっ、ザザシュッ!
「ああ、お手伝いしてたぷちちゃんが……」
いや見てないで止めろよセカカラァ!?
「まぁ、視肉チョコレー刀になるだけね、大丈夫だ、問題ない」
どこがどのように大丈夫なのかレポート書かせんぞワレェ!?
「あら?」
今度こそ伸ばした手が空を切った小夜がきょろきょろ。チョコは残っておらず、ついでにお手伝い妖怪もいない。
「何かが湯煎に巻き込まれたような気がしますが、私はアリスお姉様しか見えてないのできっと気のせいでしょう」
気のせいじゃないから!その違和感に気づいて!?
「そろそろ十分かしら……それじゃ、今度は冷え切る前に……」
湯煎したチョコがトロリと滑らかになると、アリスは結界鍋を傍らにおいて……。
パンッ、パンッ、パンッ……。
「あッ!お姉様ッ!アリスッ、お姉様のがッ!激しい!そんなにッ、叩きつけられたらッ!わたくし!どうにかッ、なっちゃいますぅ!!」
「誤解無きようコメントしておくけど、チョコでチョコを鍛えている健全なシーンよ☆」
はーい状況説明入りまーす。溶けたチョコを鎚と刀の型に流し込んだら小夜の仙術で冷やし、ある程度固まったら鎚で刀を叩き、刀として仕上げてるんですって……最初に用意してた溶鉱炉とか鍛冶工房いらんかったやろコレ!?
「これは儀式……雰囲気って大切よね!」
そんな理由!?
「このまま一気にチョコレー刀概念を刻み込んでイクわよ☆」
「えぇ……おいでなさって!私、全て受け止めて差し上げますわッ!!」
で、なんで小夜がこんなハァハァ(意味深)してるかってーと、チョコハンマーでチョコレー刀を打つ度に、魔法陣が広がり食材と武器という異なる概念を強引に連結させ、その余波で発生する熱で溶けないように小夜が冷やし続けてるとかうんぬんかんぬん……なるほど、分からん。
「地の文が説明を放棄したわ!?」
うるせー!こんなモン一々細かく説明してられっか!!しばらくチョコ鍛冶シーンが続くんで、スキップボタンをポチッ。
「わーい!素晴らしい出来栄えですわお姉様!!」
などと小夜は鎬筋にハートマークが浮かぶ日本刀を……待て待て待て!?お前らが作ってたのチョコレート……もとい、チョコレー刀じゃなかった!?どう見ても黒鉄の峰に白刃がついてるんだが!?
「えぇ、ホワイトチョコやアラザンや なんかを加えたシーンがスキップされただけで、これは正真正銘九十九パーセントチョコレートよ?」
途中言語化に失敗した件にはツッコまない、そう決めた。で、残り一パーは?
「視肉」
……悲しい、事件でしたね。
「本人的にはきっと大喜び……」
余計な事言いそうなんで発言権をカットしますねー。
「……という事よ☆あら、ログが消されてる!?」
勝手にショックを受けるアリスの横で、小夜が刀をブンブン。
「すごいですわお姉様!洋菓子のはずなのに、手応えが業物のそれと遜色ありません!」
「切れ味だけじゃないわ。それは本来、戦場食なの。結界術でコーティングされた視肉チョコレー刀は、どれだけ使い込んだ後でも衛生的に問題なく食べられる仕様よ☆視肉仕様だから再生もするし、メンテナンスいらず……ってわけでもなく、定期的にチョコかお砂糖を与える必要があるわね」
「なるほど!非常持ち出し袋と一緒で、定期的に贅沢な晩御飯にした後、新しく補充することが大切なのですね!!あ、チョコだからティータイム……」
と、そこまで語った辺りで小夜は虚空を見上げて、妄想の煙がほわほわほわんさよさよ~……。
「お姉様!チョコレー刀の賞味期限が近づいて来てしまいましたの……」
「あら、なんてこと。それはいけないわ。今のチョコレー刀は今日のお茶菓子にして、新しいチョコを与えて作り直す事にしましょう☆」
「はい!そのためにも本日はご一緒にアフタヌーンティーなどいかがでしょう?」
「それはいい提案ね♪さぁ、早速二人きりのティータイムに入りましょう……」
「あぁっ、いけませんわお姉様ッ……!」
「いけます!この方法ならアリスお姉様を週に二回はお茶会に誘えます!!」
グッと拳を握る小夜だが、そもそもチョコレー刀ってそんなに賞味期限短くねーだろって点は一旦置いといて、お茶会に誘うのにチョコレー刀を理由にする必要性は果たしてあったのだろうか……?
「こっちが疲れてると、頼んでもないのにハーブティー淹れてくれるくらいには気が利く子なのよ。ちょーっと心配かけすぎちゃったかしらね……」
あのアリスが……困ったように笑っている、だと……!?
「それはそれとして、最後の仕上げです!!」
ふんすふんす、と気合が荒ぶる……もとい、昂る小夜はまずは刀身部分を銀紙で包み、鞘っぽくしようとするのだが、スパーン!
「お姉様、大変です……チョコレー刀の出来栄えが素晴らしすぎて、包装できません!!」
まぁ、刀なんだからそりゃー包装紙なんてぶった斬るよね。冷静に考えたら、そもそも食い物なのに戦闘で使い込めるってのがおかしな話……でもないのか?猟兵には色んな奴がいるし……。
「そんな泣きそうな顔しなくていいのよ」
包装紙だったゴミとギラリ輝く菓子を手にしてプルプルする小夜をなだめるように、アリスがチョコ色の包装紙を広げて。
「こういうのは結界術多重詠唱大食い継戦能力限界突破で『パーでチョキに勝つ方法』を実践しながらごにゃーぽごにゃーぽするとあら不思議☆」
てってれー!チョコはハート形に包装された!!……いやおかしいだろコレ!?
「人、コレをGORIOSHIと呼ぶ♪さ、やってみて」
「なるほど……コツはごにゃーぽごにゃーぽ……」
何だろう、小夜がどんどん悪い事を覚えている……そんな気がする……何はともあれ、両手に抱えるハートチョコと化したチョコレー刀。後はそれぞれのイメージカラーのリボンを結び、二人は見つめ合う。
「ハッピーバレンタイン!アリスお姉様!どうかこれからもよろしくお願いいたします!」
「ハッピーバレンタイン、こちらこそよろしくお願いするわね☆」
小夜はピンクとブラックの織り交ぜられたリボンで、アリスは金糸で縁取られた赤のリボンで結ばれたハートチョコを贈る。
交換したチョコを受け取る二人だが、アリスはアリスであってアリスでなく、小夜もまたその精神は代々刻まれてきた刺青と思想の影響を受けている。果たして、互いが愛を込めたのは、『どの相手』に向けたものだったのか……否、きっと、その疑問に意味などないのだろう。
「ありがとう、小夜ちゃん。どんな私達であっても、愛し合いましょうね☆」
「えぇ、もちろんですお姉様。私がお慕いしているのは『アリスお姉様』なのですから!」
お互いが、虚像を貼り付けた偽物に過ぎない二人。だからこそ、無意識に表に出すことができない側面を持つ精神的負荷を感じ合い、共鳴することができたのかもしれない。それはそれとして、小夜にはカオスにまでは共鳴して欲しくないなぁ……!
「あら、ネタキャラが増える事はいい事でしょう?」
純粋な子を穢すのはやめたげて!?
「私、お姉様に染められるのなら……!」
……今の会話、小夜、理解してた?いやよそう、彼女がこちら側に踏み込みつつあるだなんて推測は。
成功
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