死闘ッ! 薔薇舞う球場の逆転劇……!
――アストリートアース・某ドーム球場。
プロ野球チーム『ブルー・ジャッカルズ』は今、誰もが膝を付いて肩で息を切らしてた。
「はぁ……はぁ……なんて強さだ……!」
「勝てるわけがない……!」
選手たちは心が折れかかり、監督も下を向いたまま黙りこくってしまった。
彼らはオブリビオン……つまりダーク化した野球選手達のチームと試合を行い、圧倒的な実力差の前に今にも屈しかけていた。
「チクショウ! このまま俺らもダーク化しちまうのかよ!?」
「でも、もう無理だろ……? 9回裏ツーアウトだしな……」
「しかも得点差は『0 対 100』……! コールドゲームがないルールだから、幾らでも点差が広がっちまった!」
絶望に打ちのめされた選手達が次第にダーク化してゆく。
それを見下すのは……やたらキラキラしながら薔薇を花弁を舞い散らす、金髪の筋肉イケメン集団であった。
「ふゥん……醜いね……」
「美しさの欠片もない……」
「だが安心したまえ。ダーク化して共に鍛えれば、僕らのように強靭で美しい肉体を手に入れられるさ」
「さあ! 今日から君らもダーク・ベースボーラーだ!」
こうして、敗北したチーム『ブルー・ジャッカル』はダーク化し、オブリビオンになってしまうのだった……。
――グリモアベース。
「今回の任務は、アスリートアース世界で発生する野球チームのダーク化阻止作戦だよっ!」
グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)が、招集に応じてくれた猟兵達へ任務内容を伝達し始めた。
「今なら試合終了間際の9回裏ツーアウトの時点でギリギリ間に合うよっ! アスリートアース世界のスポーツは『乱入OK』が基本だから、みんながこの試合に飛び入り参加してチーム『ブルー・ジャッカル』を助けてあげてほしいなっ! ただし、得点差は『0 対 100』だから、打って打って打ちまくらないとだけどねっ?」
プロ選手を圧倒的にねじ伏せるダーク化野球選手チームに猟兵達はユーベルコードを駆使して立ち向かおう、という任務内容だ。
「戦闘任務じゃないけど、善良なプロ野球選手をオブリビオンにさせるわけにはいかないからねっ! こうなったら変幻自在のユーベルコード打法で、ガンガンとホームランを連発しちゃってねっ!」
レモンの言葉通りならば、ただ打席に立てばいいのだろう。
しかし……予知に登場したキラキラな筋肉イケメン集団がダーク化したプロ野球選手なのだろうか?
どうも野球選手っぽくないのだが?
「良い着眼点だねっ! 実はこのダーク化したチーム、野手はなんと! 元レーサーなんだよっ!」
……なんて????
「だからね、元レーサーのダーク化した野球選手なんだよっ! 肉体美にこだわりすぎる音速の貴公子レースチームのメンバーが集まって野球チームを作ったんだってっ! 基本的に鍛えた肉体を誇示するために薄手のユニフォームを着用して薔薇の花びらを常に舞い散らせているよっ!」
その時点で情報量が多いっ!
「でね、出塁すると野球用に改造した小型レースマシンに乗り込んで音速でホームインしてくる強者だよ! 100点も取られた原因はこれなんだよっ!」
……待って? 野球用に改造した小型レースマシンって?
「しかも、そのマシンは守備でも大活躍して、どんなライナー性の打球も追い付いて、ホームまで音速で走り込んで走者へボールをタッチしてくるよ! 『ブルー・ジャッカル』が重量打線ではなくてミート重視の繋げる野球というチーム特性を完全に潰してくる、なんて完璧な作戦……っ!」
……いや、そもそも球場でマシンを乗り回すことに違和感持って!?
「アスリートアース世界では異種競技選手が乱入することは日常茶飯事らしいから、これも反則じゃないんだよっ!」
……マジかぁ~。
猟兵達はカオスな任務になりそうだと予感しつつ、それが許されるならこっも大抵の事は許されるよなと色々画策してみせるのだった。
果たして、100点差の9回裏ツーアウト、奇跡の大逆転は起こるのか!?
七転 十五起
小型のレースマシンはゴーカートのようなものだと想定してください。
そりゃ一塁手やら野手は轢かれそうになるからタッチアウトなんて無理ですね。
なぎてんはねおきです。
●つまり、どういうことなの……?
第1章では元レーサーのダーク化野球選手が守備側に回り、猟兵達を打ち取ろうとしてきます。
半端な打球はマシンの速度で追い付かれてキャッチされるため、一塁すら踏めません。
ここはユーベルコードでホームランを量産して点差を詰めてゆきましょう!
第2章はある程度、点差が縮まってきた状態から始まります。
ここで他の選手をダーク化してきたダーク化エースピッチャーが登場します!
眩い輝きを放つ肉体美を武器に、猟兵達へ『魔球(ユーベルコード)』を投げ込んできます。
とにかく打ちまってホームランを量産して、見事に逆転しましょう!
第3章は試合終了後の描写です。
詳細は断章加筆時に公開します。
それでは、皆さんの豪快なホームラン(のプレイング)を期待してます!
第1章 集団戦
『ジェントルレーサー』
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POW : ラディカルクラッシュ
【自身の肉体または自身のマシンによる華麗な】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【チームメイト】の協力があれば威力が倍増する。
SPD : ローゼスドライブ
自身が触れた物体ひとつに【薔薇のオーラ】を憑依させ、物体の近接範囲に入った敵を【オーラの薔薇棘】で攻撃させる。
WIZ : 鉄壁の集団走行
【チームメイト】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[チームメイト]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
👑11
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リュカシオン・カーネーション
打席に立つウチ
《あ〜あ、面倒くさい…》(シオンさん!頑張ってください!)
『ラーミアなのだ』ラーミアも応援している
アロナちゃんは応援席で応援している
ヴィィィィィィィィィィィィィヤァァァァァァ!
❛なのだわァァァァァァァァァァァァ!❜
ジョジョ立ちしながら打席に立ったウチは魂の咆哮を叫びながらUC発動
視力でボールの動きを見る
クイックドロウの要領でバットを素早く振る
視力と合わせて情報収集で敵の配置の穴を狙ってバットを振る
UCのベクトル操作でバットに当たったボールのスピードを敵のマシンの最高出力を超えるように時速10万以上にする
バットはオーラ防御で折れないようにしておく
ホォォォォ厶ラァァァァァァァァァン!
アスリートアース世界の某球場で風雲急を告げる展開が勃発。
0 対 100の大量点差で絶望感に呑まれるプロ野球リーグ『ブルー・ジャッカル』の面々の前に、転送されてきた猟兵達が乱入をしてきたのだ。
アスリートアース世界では競技への乱入は日常茶飯事、故に猟兵達の助っ人の申し出は『ブルー・ジャッカル』達にとって正に救いの手であった。
……で、まず打席に立ったのはリュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)だ。
「よっしゃああああぁぁあっ! やるぜやるぜやるぜー!」
バットを3本束ねてブンブン振り回してのスラッガーアピール!
リュカシオンはまずピッチャーをビビらせに行くようだ。
「3本束ねて振り抜くこの速度! やっべぇだろ! ウチがバット1本で振るったら、どうなるか分かってんだろうなぁぁぁ?」
実際バットが振られるたびに衝撃波が発生しているのを見た相手ピッチャー、露骨に嫌そうな顔をしている。
「なんて野蛮なプレイヤーなんだろうか……美しくないな」
「へいへいピッチャーびびってるぅぅぅ~!」
作戦が通って調子に乗るリュカシオン、満面の笑みで予告ホームランの構えだ!
これに敵野手は総じて身構えたぞ!
一気に緊迫した空気が張り詰める中、リュカシオンの相棒である精霊王は気怠そうにビールとフライドチキンを左右の手にもって観戦していた。
《はぁ……めんどくさ。棒と球で遊んで何が楽しいのかしら?》
この精霊王、全く野球に興味が無ぇのであった。
一方、リュカシオンの愉快な仲間達御一行は懸命に打席へ声援を送り続けている。
(シオンさん! 頑張ってください!)
『ラーミアなのだ』
❛なのだわァァァァァァァァァァァァ!❜
相変わらず取り巻きが多すぎる。
正直、誰が誰だか全然把握できないのでこのへん割愛な。
既に収拾付かない雰囲気の中、リュカシオンが身体をねじらせて人間の可動域を超えた奇妙なポーズをひろうする。
「ヴィィィィィィィィィィィィィヤァァァァァァ! ズィェー! ズィェー! ズィェーズィェーズィェー! ブァアーンッババッバババババァ~バァ~バ~! バンババァ~ンババッバババババァ~バァ~バ~!」
口でセルフ応援歌を奏でる気合の入りっぷりだ!
その瞬間、リュカシオンの身体にハイテンションな虹色の髪の少女がダイブ&憑依!
すると全身が虹色の炎に包まれて眩く輝く!
「ホラ来いよピッチャー! いつまで突っ立ってる気だ?」
ここまでおちょくられて、人は我慢できないだろう。
ましてや血の気の多いオブリビオンならば猶更だ!
「なんて下品な相手なのだろう! 分かったよ、この僕が教えてあげよう……君の愚かさと醜さをね!」
ピッチャー、振りかぶって、薔薇の花びらを舞い散らせながらマシンに乗り込むと、マシンを走らせた速度をボールに上乗せして投げた!
「見たまえ! これが麗しきレーシング投法さ!」
もはや投球もクソもない状態だが、離れた球速は音速でキャッチャーミットへ迫ってくる!
このままで見逃しストライクだ!
だが、姿を変えたリュカシオンは既にユーベルコードを発動済みだ。
その効果は……!
「WRYYYYYYYYYYYYYYY! 次元能力! 瞬間移動! ベクトル操作! そしてあらゆる攻撃を反射する効果! つまり! てめーの投げたボールを攻撃とみなせば、ウチはいくらでも打ち返せるぜぇぇぇぇっ!」
まさにデタラメなユーベルコード効果だ!
どんなに振り遅れても瞬間移動でバットにボールをミートさせ、ベクトル操作と攻撃反射効果で弾道と反発力を生み、次元能力で打球をワープさせて『直接』外野席へ運んでしまう!
要するに、バットに命中さえすれば、次の瞬間にはボールは外野席へ転移してホームランとなってしまうのだ。
「ヒャッハー! ホォォォォムゥラァァァァァァァァァン!」
悠々と一塁から二塁、三塁とリュカシオンは踏んでゆき、最後にホームベースを踏んで1点返した!
「な、なんだって? 僕は打球が飛んだところを見てないぞ!」
困惑するピッチャーが球審に確認を依頼すると、確かに先程のボールがレフトスタンドの椅子にめり込んでいるのを発見したではないか。
「こ、これは! どう見ても打ち返されなければこんなことにはならない!」
「一体、どんなユーベルコード打法を使ったんだ!?」
戦々恐々とする元ジェントルレーサーの野球選手達。
「ま、ざっとこんなもんだぜ!」
まずは1点、リュカシオンのホームランで反撃の狼煙を上げることに成功した!
ここから巻き返しが始まる!
大成功
🔵🔵🔵
雁帰・二三夫
「確かに『よくあるダメなこと』ですね。他の世界を知るまで、わたくしも全く疑問に思いませんでしたが」
微苦笑
「ダーク化しようがしまいが、筋肉は美しい。鍛えた努力は裏切りません。それが真実です。そして、ダーク化することで、貴方達自身がそれを裏切った。それもまた真実です。わたくしはただのロートルですが、謹んで助っ人に名乗りをあげさせていただきます」
熱血バット振り回しホームラン予告
「おっさんだからと甘く見られては困ります。貴方ごと、外野フェンス越えさせていただきます」
突進はUC使用しバットで打ち返す
自らのダークブリンガー化もかかっているので投球もUCで飛距離&吹き飛ばし力9倍で打ち返しホームランにする
アスリートアース世界出身の雁帰・二三夫(引きこもりたい住所不定季節労働者・f37982)は、今回の任務内容にしたり顔で参加していた。
「確かに『よくあるダメなこと』ですね。他の世界を知るまで、わたくしも全く疑問に思いませんでしたが」
サングラスの奥の目を細めながら、小さく苦笑いをしてみせる。
そして、敵選手達の鍛え抜かれたしなやかな筋肉に着目すると彼はまずその素晴らしさを素直に褒め称えた。
「ダーク化しようがしまいが、筋肉は美しい。鍛えた努力は裏切りません。それが真実です」
「ふゥん……キミ、なかなか解ってるじゃないか」
ピッチャーが金色の前髪を書き上げると、何故かいちいちバラの花弁と芳香がマウントに舞い散ってゆく。
他の野手も称賛の声を受けて自己陶酔に浸っている。
しかし、雁帰は一転して語気を強める。
「ですが、ダーク化することで、貴方達自身がそれを……美しい筋肉に費やした努力を、裏切った。それもまた真実です。わたくしはただのロートルですが、謹んで助っ人に名乗りをあげさせていただきます」
雁帰の宣戦布告に敵野手達が一気にピリピリとした空気を醸し出す。
「へぇ……言ってくれるじゃないか、キミ?」
「そこまで言うなら、プレーで証明してみせてくれるよね?」
「むしろ冴えないオジサンが僕らの美しすぎる投球と守備を見て、腰抜かさないか心配だよ」
完全に雁帰を下に見て軽視している敵ナイン。
だからこそ、雁帰には大きなチャンスとなるのだ。
「おっさんと侮るのは結構。ですが、そんなおっさんにもまだまだ熱い心は残っていたようです。……燃え上がれフレイムブリンガー」
詠唱文言を口にした次の瞬間、雁帰が手にしたバットにごうごうと勢いよく紅蓮の炎が燃え盛った!
そのまま打席に立つと、バックスクリーン目掛けての予告ホームランの構えを披露する。
「また予告ホームランの構えかい? でも今度はさせないさ!」
ピッチャー、マシンに乗ってアクセルを踏み、第一球を投げた!
おっと、今度はボールと一緒にピッチャーも突っ込んでくるぞ!
「打球をすかさずキャッチしてタッチアウト! これこそ完璧で美しい封殺戦法さ!」
もはやんでもありだが、アスリートアース世界だから許されるのだ。
そして雁帰も異世界を知ったことで、何処までやってしまっても問題ないかを理解している。
つまり、雁帰の結論は……。
「ピッチャーの乗るマシンごと、投球を打ち返します!」
ユーベルコードの効果で9倍の膂力を得た雁帰は、投げ込まれたボールと一緒にレースマシンを巻き込んで天高く打ち上げてみせた!
「グアーーッ!?」
よもや自身がバットで打ち出されるとは思っていなかったピッチャーが絶叫!
打球はぐんぐんと飛距離を伸ばし、ピッチャーもろともバックスクリーンへ!
いや、これはバックスクリーンを超えて場外へ叩き込んだ!
「予告ホームラン、達成ですね」
これで猟兵側の2打席連続ホームラン!
またしても悠々とベースを踏み進めて本塁へ戻ってくる雁帰が野手達へ告げた。
「自らのダークブリンガー化もかかっているので、ピッチャーの貴方ごと、外野フェンス越えさせていただきました。おっさんだからといって甘く見ていると、大怪我しますよ?」
宣戦布告はいつの間にか死刑執行宣告に変わっていた。
このままではまた雁帰に打順が回ってくる……今から敵野手達は奥歯をガタガタ震わせてるしかできなかった。
大成功
🔵🔵🔵
神代・凶津
ピンチヒッター、俺ッ!!
と言う訳で試合に乱入だぜ。ホームラン王と地元で噂される俺が来たからにはピンチタイムは終了だ。『ブルー・ジャッカル』を勝利に導いてやるぜッ!
「…また適当な事言って。」
予告ホームランポーズしながらバッターボックスへ。
相手の球筋を見切ってバットを振る瞬間、
「…【桜華爛漫】。」
攻撃力を上げてバットを振り抜くッ!
更に舞い上がる桜吹雪が戦場全体の敵のマシンにダメージを与えて大破させてやるぜッ!
反則?はん、違うねぇッ!
球場に既に薔薇が舞ってんだ。なら桜が舞っちゃいけないなんてルールはないんだぜッ!
このまま球場に舞う花弁を薔薇から桜に塗り替えてやるぜッ!
【技能・見切り】
【アドリブ歓迎】
「ピンチヒッター、俺ッ!!」
突如、球場に轟く声に誰もが振り返った。
声のする方には、朱塗りの鬼面が単独で空中に浮いている……浮いている?
「と言う訳で試合に乱入だぜ。ホームラン王と地元で噂される俺が来たからにはピンチタイムは終了だ。『ブルー・ジャッカル』を勝利に導いてやるぜッ!」
そう、朱塗りの鬼面が喋っている!
神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)の種族はヒーローマスク。生きたお面だ。
アスリートアース世界の人々にとっては不可解な光景なはずだが、猟兵は『誰に対しても違和感を持たれない』という特性を持っているため、お面が宙に浮いて喋っていてもツッコミが飛んでこないのだ。
だが、そんな彼にツッコミを入れる者がただひとりだけいた。
「……また適当な事言って。打つのは私なんですが」
艶めく黒髪と巫女服姿が目を惹く女性こと神代・桜だ。
彼女こそ、凶津を装着して共に戦う相棒である。
桜は凶津を己の顔に装着すると、おもむろにバットを握った。
この瞬間、桜の身体は凶津によって身体能力が底上げされて強大な膂力を獲得するのだ。
「っしゃあ! 特大のホームランかましてやるぜッ!」
凶津は打席に立つやいなや、バットの先でバックスクリーンを指し示す。
予告ホームランの構えだ!
再三の予告ホームランの構えに、中継ぎとして登板した新たなピッチャーの表情が曇ってゆく。
「ふゥん……先発はあっさり撃たれたようだけど、僕はそう簡単に打たせてあげないんだよね……?」
キザったらしく薔薇の花弁を撒き散らしながら自己陶酔に浸るピッチャー。
野手達も身構えると、それだけでユーベルコードの効果で敵チームの能力が向上する。
そして振りかぶって第一球、高速スライダーを投げた!
ストライク!
「おやおや? 見逃しかい? ビビッて動けなくなったかな?」
くっくとピッチャーは神代コンビを煽ってゆく。
だがこの罵倒に神代コンビはいたって冷静だ。
「おい相棒? 見えたか?」
「……はい。相手が此方を侮っている今が好機です」
神代コンビは2人で戦っている。つまり打撃を凶津が担当し、桜は球種やコースを見極める目を担当する。コンビだからこそできる戦術だ。
「それじゃ、ここからどんどん行かせてもらうよ? それっ!」
ピッチャーはそうとも知らずに、先程よりも甘いスローカーブを低めに放り込んできた。
「よし、行けるぜ相棒!」
「……仕留めます!」
この瞬間、グラウンド全体に浄化の力を宿す桜吹雪が発生!
神代コンビのユーベルコード『
桜華爛漫』だ!
「どぉぉおりゃあぁぁぁ!」
パワーアップした打撃力で甘いコースの球を強引に打ち上げる!
打球は桜吹雪に乗ってぐんぐんと距離が伸びてゆく!
「な、なんだこの桜吹雪は!? 前が見えないじゃないか!」
「うわあぁ! 僕のマシンが桜吹雪で動かなくなった!」
「これは妨害行為じゃないか! 球審! 何をしているんだい!?」
桜吹雪が野手達の視界を覆い、彼らが乗り回すマシンを呼称させてしまう。
相手チームは球審に反則を訴えるが、球審は一足早く訪れた桜吹雪を眺めながら、おはぎとほうじ茶を堪能していた。
神代コンビ、球審にこっそり賄賂(お手製のおはぎとUDCアースで有名なお茶のブランド品)を渡していたのだ!
「反則? はん、違うねぇッ! 球場には既に薔薇が舞ってんだ。なら桜が舞っちゃいけないなんてルールはないんだぜッ!」
「……そして打球はバックスクリーンに到達しました。ホームランです」
見事に予告ホームランを実現させた神代コンビ、悠々と塁を踏んで回ってゆく。
「このまま球場に舞う花弁を薔薇から桜に塗り替えてやるぜッ!」
猟兵達の快進撃はまだまだ続く!
大成功
🔵🔵🔵
アルマ・アルカレイト
情報収集…予め敵の投げ方を調べる
視力…ボールの動きを確認
錬金術…バットを錬成して強度アップさせる
属性攻撃…刹那の回転をバット付与してマシンを破壊出来る威力にする
武器受け…薔薇のオーラに対して耐える
やるわよ〜!ホーム…ラン!
ブルー・ジャッカルのメンバー達はヘッドスピンをしながら私に声援を送る
『頑張れアルマ〜!』
緋智は私を応援してくれている
任せなさい!ヒサ!
『えっ?嘘やろ?今回のツッコミ役俺だけ?』
慶喜は絶望していた
よっしゃぁぁぁぁ!
敵のボールには私のバットに仕込んだ賢者の石によるUCでボールの飛距離を延ばす
刹那の回転で地面にボールを突き刺し出しにくいようにした
ホームランって言ったわね…あれは嘘よ
四王天・燦
真紅のリングコスでプロレスラー『B・フォックス』として打席に立つ
バッドとバーニングのWミーニングだ
バントで転がすと同時に
時限爆弾を投下
プロレスでは反則は5カウントまでOKです
レースが良くてプロレスが駄目な理由がない
爆撃で牽制してランニングホームランを狙うぜ
閃劇殺陣舞台の殺気で守備陣にダメージを与え協力体制を妨害、且つ走路上の敵本体へのドロップキックに繋ぐ
突進やボールタッチは見切って体を捩じって避けて、カウンターで
延髄切りをぶち込む!
本塁激突は監督ならコリジョンルールをリクエストしてね、ここだけ真面目
次打席から適当に念動力本塁打します
疲れたもん
アルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)は錬金術でバットを何やら改造中だ。
これに真紅のリングコスを纏った四王天・燦(月夜の翼ルナ・ウォーカー・f04448)が珍しそうに声を掛けた。
「それ、何をやってるんだ? 魔法陣に中にバットが浮かんでるけども?」
「バットを元素単位から錬成して、世界で最も硬いバットを作り上げているのよ」
アルマの回答は予想の斜め上ゆく内容だった。
「音速の物体を打ち返すには木製バットでは不可能よ。だから外観は木製でも素材を作り替える必要あるのだけど、うまくいったようね! 敵の薔薇に対する精神感応もこのバットを握れば対処できるし、インパクト時にバット自体が最も最適な反発力を計算して誰でもホームランを打つことが出来る優れモノよ!」
「えっと、他の猟兵達は木製のバットで音速の球を打ち返しているぜ?」
「えっ?」
燦の言葉にアルマが面食らう。
ちょうど前の打席で朱塗りの鬼面を被った巫女服の女性が悠々とホームランを放ってホームベースへ帰還するこころであった。
「……つよつよバット、活躍できるといいな?」
「え、ええ。そうね……」
なんか徒労感があるが、アルマは己の策を信じて打席へ立った。
「さ~て、この特性バットで打つわよ、ホーム……ラン!」
またしても予告ホームラン!
ブルー・ジャッカルの面々も猟兵達の破竹の勢いに声援を送り、アルマの取り巻きも負けじと声を張る。
『頑張れアルマ〜!』
「任せて、ヒサ! さあ、来なさい!」
アルマがつよつよバットを構えて投球を迎え撃つ。
その姿を遠巻きに眺めてこなくする男がいた。
アルマの取り巻きのひとり、名を慶喜と言った。
「え、何この世界? 色々おかしいだろ。てかツッコミ役は俺だけ? マジかよ……」
死んだ目で慶喜は試合を観戦し続けるのであった。
こうして、アルマの打席での戦いが始まった。
いい加減に打ち取りたい中継ぎピッチャー、不調から急ごしらえで復旧させたマシンに乗り込んで助走を付けつつ第一球、投げた!
アルマ、まさかの初級打ち!
「よっしゃぁぁぁぁ!」
打ち出された打球は凄まじい回転を発生させ、空気を巻き込んで球場全体に竜巻を発生させた!
「「グワーッ!」」
野手達は乗り込んだマシンごと宙へ舞い上がり、次々と墜落して重体に至る大怪我を負ってゆく!
「バットにユーベルコードの媒介になる賢者の石を仕込んでおいたわ! 打球は刹那の回転と伴って、破壊の衝撃を伝播してゆくのよ!」
もはや野球は関係なく、ただひたすら相手チームを殺しにかかってくるアルマ。
それでもアスリートアース世界の人々にとってはラフプレーも日常茶飯事なので反則にならないのだ。
大混乱する中、アルマは何故か二塁で足を止めてしまう。
「ホームランって言ったわね。あれは嘘よ」
球審もこの混乱を収めるべく、アルマを二塁まで歩かせる措置を取った。
そして打球はなんと、グラウンドの地中深くへ潜り込んでいた。回転で地面を掘り進めたのだ。
こういったことから、アルマの打球は二塁打と判断されたのであった。
ここで中継ぎが負傷したのでピッチャー交代。
「いや、人死に出るんじゃねコレ?」
燦は今からやろうとしていることを棚に上げて苦笑い。
打席に立った燦は、いち女子プロレスラーとして高らかに名乗った。
「アタシはプロレスラー『B・フォックス』! BはバッドとバーニングのWミーニングだ」
「くくく、威勢がいいようだが、私たちの美しい筋肉の敵ではないな!」
3番手のピッチャーはサイドスローからのサブマリン投法で浮かび上がるようなシンカーを放ってきた。
ストライク!
「へぇ、なかなかやるじゃん? でも、こっちは最初から狙いはこれだ!」
なんと、燦はバントの構え!
ツーアウトの状況でこれをやるのは無謀すぎる!
二球目も見送ってツーストライク!
これにはブルー・ジャッカルの面々も応援から非難の声に早変わりする。
それでも燦はブレずにバントを貫き、ツーストライクから追い込まれて第三球!
「今だ!」
コツンと当てて目の前へボールを転がし、燦は全身全霊で一塁へ!
「ふふん、馬鹿め! ゲッツーにしてくれる!」
キャッチャーが転がったボールを拾い上げて三塁へ送球しよとしたその時だった。
KABOOOOOM!
突如、キャッチャーが爆炎と共に炸裂!
「アバーッ!?」
バックネットへ吹っ飛ばされたキャッチャーはハイクも詠まずに意識を手放してしまう。
ナムサン!
いったい何が起きたのか?
「あ、バントの時に
時限爆弾を転がしておいたのさ。アタシはプロレスラーなんで反則は5カウントまで有効なんだ!」
まさかの堂々たる反則宣言!
アルマはこの間に三塁を蹴ってホームイン!
燦も二塁へ突っ込む!
「おぉぉりゃぁぁぁー!」
燦の身体が宙に浮くと、二塁手の顔面へロケットドロップキックが直撃!
「マシンで走らせる前にドライバーを潰……止めるぜ!」
蹴りの反動で三塁へルチャリブレめいたアクロバティックな跳躍を行う燦!
だが恐る恐るボールを拾い上げたピッチャーはマシンに乗り込んで三塁へ直行!
「させるかぁぁ!」
音速で突っ込んでくるピッチャー!
そこへ、燦が……襲い掛かる!
手にしているのは愛刀で妖刀の神鳴だ!
「悪行三昧は今日までだ。纏めて掛かってきな!」
峰打ちでマシンのフロントガラスを砕き、中にいるドライバーのテンプルへ強烈な延髄蹴りを見舞う!
「ボールをタッチするにも、ハンドルから手を放さないとだよな? だったらその前に殺……吹っ飛ばす!」
あからさまに殺意が高い!
だが待ち伏せていた他の野手と燦が本塁で激突!
これは駄目か……?
「ちょい待ち! 今のはコリジョンルールをリクエストしてね、監督!?」
そこだけルール準拠で厳しい燦であった。
「あー、疲れた。次からは念動力でバット振るえばいっかー」
燦のホームインが認められ、ランニングホームランを見事に達成させたのであった。
一挙2得点の猟兵側、まだまだこの勢いは止まらない!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
神機
参加前
メルシーを容赦なく折檻
カシムさん激おこ
おらぁぁぁぁ!!(某青汁MSの依頼で惨事発生
「ふぎゅあああ♥だってぇ…アリスちゃんがあんなどーじん書くからー♥」
アリスも今度分からせるわぼけぇぇぇ!!
よしぷっさんにあげるか
「ごヴぇんなざいもうじまぜんゆるじでぐだざい!」
いやルール確認したけどクソみたいな試合だなこれ!?
【情報収集・視力・戦闘知識】
投手の癖や動きと構えからどんなボールを投げてくるか分析
UC発動
まずはメルシー
【念動力】
投げられたボールは…自分の体に誘導!
「おごぉっ♥」
てめー何やってんだ!?
ちっ…力技は得意じゃねーが
【スナイパー・属性攻撃】
打ち込んだ瞬間風をボールに付与して天へ飛ばす!
アルジェン・カーム
神機
前日にしっかり祈りを捧げ
参加前
いやカシムさん何やってるんですか!?
「ちょっといいなぁ…」
ぷっさん…?
「カシム…いいの!?これから君の事をお父サマと呼んでいい!?是非ともメルクリウスを108に分解して冥界の名所に飾るんだ♥」
うん、カシムさん、メルシーさん拝領は謹んでお断りします。流石にスプラッタは…!(ぷっさんの暴走もちゃんと止めます
成程…向こうまでボールを飛ばせばいいのですね?
【戦闘知識】
今迄のピッチャーの動きとボールの軌道を分析
UC発動
高まった身体能力を利用して…真ん中をとらえて…全力で打ち込み!
全力ホームラン!
ああ…剣で言うなら存分にいい一撃を与えられた感じですね
良い感覚です
「よっこいしょぉぉぉいちっ!」
「べぷちっ!」
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が相棒のメルシーの足首を掴んで振り回し、その顔面でボールを打ち返して場外へ運んだ。
まさかの出オチ本塁打に、アルジェン・カーム(銀牙狼・f38896)も苦笑い。
「……カシムさん、何かあったんですか? メルシーさんをバットにするなんて、よっぽどの事でしょうけど」
恐る恐る尋ねたアルジェン。
これにホームインしたカシムが鬼気迫る表情で語った。
「くそみてーなグリモア猟兵とメルシーにまんまとハメられたんですよ……言葉通りに……」
尻を抑えるカシムの挙動に、アルジェンは全てを悟って沈痛な面持ちで告げた。
「ご愁傷様です……痔のお薬、要ります?」
「一番良いのを頼む」
「そんな薬で大丈夫か♥ メルシーの身体から錬成できちゃうぞ、ご主人サマ♥」
「てめーのせいだろうがぼけぇぇ!」
弱パンチ連打からの中キックで浮かせてからのゲージ消費技のコンボをカシムがメルシーに叩き込むと、アルジェンの相棒であるプルートーへ声を掛けた。
「おいぷっさん……コイツ、好きにしていいぞ」
「えっ! それだけは嫌ー! ごヴぇんなざいもうじまぜんゆるじでぐだざい!」
途端にメルシーがガタガタ震えだす。
しかしプルートーは涎を垂らしながら狂喜乱舞していた。
「カシム……いいの!? これから君の事をお父サマと呼んでいい!? 是非ともメルクリウスを108個に分解して冥界の名所に飾るんだ♥ でね、心臓と●●は僕の手の届くところに置くんだ! あとカシム、さっきメルシーにやったことを僕にもやって! 正直羨ましかったんだ!」
「うん、カシムさん、メルシーさん拝領は謹んでお断りします。流石にスプラッタは……」
「そうか。んじゃメルシー、次も打席に立つぞ」
「え、う、うん……」
ガチギレのカシムに戦々恐々するメルシーは、再び打席へ戻る。
そして……。
「おら! マッハ40の打撃だこらー!」
カシムは念動力で投球を無理やり引き寄せて、ベストなコースで撃ち抜いた!
……メルシーで!
「あん♥」
メルシーはバットになる喜びを得た!
「いやホント糞試合だなコレ!」
ホームインしたカシムがベンチでアルジェンと交代。
「なるほど、ボールを棒で打ち返すのですね」
前日にトライバルブラッドのトリガーである祈りを捧げたアルジェンの筋力は6倍に強化中だ!
「ああ…剣で言うなら存分にいい一撃を与えられた感じですね。良い感覚です」
あっさりとホームランを打ったアルジェンは、清々しい表情で塁を回っていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カーバンクル・スカルン
オッケー、乗り物ありならこっちだって特殊なスパイク履かせてやらせてもらおうじゃん。
投じられた球を持ち前の怪力フルに使ってバットぶん回して外野スタンドに叩き込ませてもらうわ。もしフェンスダイレクトでも【輪火風変形】による高速移動でタッチを避けつつ、炎の渦で車をスクラップにしながらダイアモンドの一周を狙う。
コリジョンルールがあるから無いとは思うけど、もし車でベースを覆い隠すようなら無理に進塁せず次のバッターに託すぜ。もちろん牽制警戒で常に塁を踏んだ状態でね?
カーバンクル・スカルン(クリスタリアンの懲罰騎士・f12355)は今までの試合の流れを見守り続け、完全に状況を把握した。
「オッケー、地獄のようなカオスね。そっちが乗り物ありなら、こっちだって特殊なスパイク履かせてやらせてもらおうじゃん」
むしろ、ピッチャーごとバックスクリーンに叩き込んだり、仲間をバット代わりに使ったり、内野ゴロの打球と一緒に時限爆弾を放り込むような猟兵達の方がやべー事やってる中、カーバンクルの対策は『いたって普通』だ。
それを彼女自身も恐らく理解できてるだろうし、あそこまでやっても御咎めなしのアスリートアース世界の野球に戦々恐々ではあるが、出来ることを着実にこなすだけだと自分に言い聞かせる。
「さあ、どっからでも掛かってきなよ」
持ち前の怪力で豪快に素振りをしてみせれば、その凄まじい風切り音が敵野手達の恐怖心を煽ってゆく。
「な、なんだ? あの大気を抉り取るようなスイングは……?」
「また打たれてしまわないかな
……!?」
ここまで猟兵側の猛打が続き、敵チームも士気が低下している。
カーバンクルにとって今の状況は何よりの追い風だ。
だがピッチャーが此処で声を張り合げる。
「ビビッては駄目だ諸君! レーシング野球の意地を見せる時だ!」
ピッチャーの声に、チームメンバーの心がひとつに合わさる。
実はこの掛け声自体が敵のユーベルコードであり、仲間と意思を統一させることでチームの底力を引き出す効果を発揮する。
敵チームは一丸となって、カーバンクルを打ち取りに行くのだ。
「さあて、猟兵君……勝負だ!」
ピッチャーがマシンに乗り込み、エンジンを蒸かす。
カーバンクルも腰を落とし、バットを大きく振りかぶったまま身構えた。
両者見合って、ピッチャーがアクセル全開のロケットスタートからの第一球、投げた!
内角ストライクゾーンギリギリの高速シンカー!
「見切った!」
初球打ち!
カーバンクルは身体を半歩引きつつバットをコンパクトに振り抜く!
これは、強振打法ではなくまさかのミート打法だ!
しかし怪力から振るわれたミート打法は常人の強振打法となんら謙遜がなく、野手の乗るマシンですら追い付けない球速でライトスタンドのフェンスへ突っ込だ。
「くそっ! 猟兵がマシンにダメージを与えなければ追い付いたのに!」
野手がスピードが出ないマシンにヤキモキしながらようやくボールを拾い上げる。
本来ならばカーバンクルの打球は音速のマシンで余裕で追い付けるものだ。
だが先程の猟兵の攻撃の中で、バットと打球を回転させることで球場に大竜巻を発生さられたことによるマシンのダメージが甚大であった。故に速度が上がらず、カーバンクルの打球の記録はヒットとなる!
「なんか今までの行動が積み重なって助けられてる感じ? にしても猟兵側の方が大概だけどね?」
一塁を踏んだカーバンクル、そのまま二塁へ向かって飛び出した。
これはまさか、ランニングホームランを狙うのか?
だがこれならマシンでも追い付けてしまう。
「愚かだね! 人の脚がレースマシンに敵うとでも思ったかい? ほら、タッチアウトだ!」
ボールを掴んだミットを音速でカーバンクルへ押し付けようとする遊撃手!
カーバンクル、此処までか?
「いや、まだだよ! Code:Nata’s Leg Flight Unit,approved!」
ユーベルコードの詠唱を叫んだカーバンクルの足元に、自らが設計した『カタリナの車輪』がグリーブに変形して装着された次の瞬間、猛烈な車輪の回転がグラウンドの土を巻き上げて一気に加速力をカーバンクルへ与える。
そして車輪と大地の摩擦熱が炎の渦を生み出し、近付く野手を威嚇するように燃え盛るのだ。
「うわぁあっ! 危ない!」
何処からオイルが漏れてるか分からないボロボロのマシンで炎に突っ込めば、それこそ野手ごと爆発四散してオタッシャ案件になりかねない。
やむなく遊撃手は急ブレーキをかけてカーバンクルを素通りさせるほかなかった。
「ここから一気にホームイン! って、おいおい……!」
カーバンクルはホームベースをマシンで覆って進路妨害するキャッチャーを三塁で目視。
「どうしてマシンで進路妨害してるんだ? コリジョンルールはどうした? ま、それくらいにあちらも追い込まれてるって事かな? いいぜ、だったら私は三塁に留まって無理に進塁せず次のバッターに託すぜ」
牽制警戒で常に塁を踏んだ状態のまま、カーバンクルはニタリと笑みを浮かべたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
無名・空欄
はえー…すごいね異世界、こんな遊びもあるのか―
そしてそれすらもお仕事になる猟兵…うーん、世界は広いね
まぁ、ちょっと頑張っちゃおうかなー
あー、期待してもらって申し訳ないんだけど…私ってばそんな力が強い方じゃないからさー、お手柔らかにお願いねー?
でも下手に飛ばすと先回りでキャッチされるから…うん、即地面に叩きつける感じで跳ねさせてから…
『
絶影歩法』、はいホームイン…え?ちゃんと回ってきたよ?塁の所ではほんの少し止まったし
判らないから突っ込んでくるっていうなら『
剣刃一閃』んでよろしくー
※協力・アドリブ歓迎
無名・空欄(自称・一般剣士・f39900)は生活費や遊ぶカネ欲しさに猟兵活動を行う元ヴィジランテだ。
今回が記念すべき初任務であり、彼女にとっての初の異世界なのだが、最初から地獄のようなカオスが繰り広げられているけど、こんな任務で大丈夫か?
「はえー……すごいね異世界、こんな遊びもあるのか――そしてそれすらもお仕事になる猟兵……うーん、世界は広いね」
早速カルチャーショックを受けてる無名。
ヒーローズアースの野球とは別次元というか超次元すぎる試合展開に圧倒されていた。
……バット一本で投手や野手が吹っ飛んだり、内野ゴロで時限爆弾使って捕手を爆散させる野球はこの世界だけなので、どうか間違った認識を持って帰らないことを祈るばかりだ。
だが本人は遊んでカネが貰えるならこれ幸いと、バットを担いで打席に立った。
「まぁ、ちょっと頑張っちゃおうかな」
果たして、猟兵としての初打席、見事クリーンヒット出来るのか?
対する投手は薔薇の花弁のオーラをより濃く纏い始めたぞ?
「まさか此処まで手こずるとは思わなかったよ……そっちが攻撃を厭わないなら、僕だって考えがある!」
「え、ちょっと待って? パイセン達のハジケプレイの腹いせをムメイちゃんにぶちかますのやめろ?」
まさかのとばっちりだ!
しかし野球はチームプレイ!
この逆境を乗り越えねば無名の初任務は失敗してしまう!
「てかパイセン達のプレイが許容されるなら、ムメイちゃんもやっちゃうよ?」
ムメイは全集中して感覚を研ぎ澄ます。
投手もおおきく振りかぶって、渾身の一投を捕手へ向かって放り込んだ、次の瞬間!
「魔球! ローゼスドライブ!」
おお、見よ!
飛来するボールに薔薇の花弁のオーラが憑依しており、接近した標的て茨の棘を繰り出すではないか!
これ完全に無名を潰しにかかってる!
無名は思考を回し、腰に提げた刀を鞘走る!
バットと刀の変則二刀流だ!
「――ふっ!」
刀で茨の棘を横薙ぎに│剣刃一閃《斬り捨てる》と、バットに投球を軽く当てて転がした。
ボテボテの凡打……!
「勝った! タッチアウ……」
「『│絶影歩法《よっと》』、はいホームイン……」
ユーベルコードで韋駄天めいた走力を発揮した無名がホームインッ!
これに相手チームから抗議が上がるも、彼女は刀を抜いて威嚇する。
「……え? ちゃんと回ってきたよ? 塁の所ではほんの少し止まったし。塁審に聞いてよ? つか判らないから突っ込んでくるっていうなら『│剣刃一閃《斬り捨てる》』んで、そこんとこよろしくー」
塁審も彼女が通過したことを認めたため、アビインフェルノ・ジゴクにならずに済んだのであった。
前の走者も還って、一気に二得点だ!
大成功
🔵🔵🔵
アメリ・ハーベスティア
……何だか色々と酷い予知内容を聞いたのですが、ダーク化した結果がマッスルなのですか?でも、この元レーサーの方々も同じ経緯を辿って来たのなら
勝って元に戻すのですっ!
マシン諸とも、ボールが突っ込んでくるのなら、UC『早業』発動させて攻撃力重視発動で、エリンギ、シメジ、舞茸のなめろうの大地の力の剣を生成して『属性攻撃(バット)&オーラ防御』付与して大地の力のバットにして
『第六感』で『瞬間思考力&見切り』してタイミングを掴んで『怪力&範囲攻撃』でボールとマシンごとジャストミート、打ち返してホームランするのですよっ!
……なーめろう斬!なめろう斬!
じゃなくて打でしたでしょうか?
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ビスマス・テルマール
話を聞くにある意味被害者も、元被害者の加害者も尊厳の蹂躙と言えなくも無いような気がしますね。
マシンに乗りながら野球をする発想は斬新で面白いとは思うのですが。
ボールを投げてマシンも突っ込んでくるのでしたら、打った側からキャッチアウト出来ない様に……ボールとマシンが射程範囲内を捉えるタイミングを
『第六感』で『瞬間思考力』で『見切り』【なめろうフォースセイバー】の形状をミンククジラに変えて『オーラ防御』を纏い『怪力&早業&クイックドロウ&武器受け』でジャストミートの瞬間に『早業&範囲攻撃』発動
ミンククジラの…なめろうスプラッシュサイクロン打法でマシンごとホームランですっ!
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
エミリロット・エカルネージュ
マシンに乗りながら、投球も守備も行うなんて……マッスルも修練の賜物で良いものだと思うけど、これから起ころうとしてる被害者への事のあらましを聞くと
悲惨だと思うのは、何でだろう?
兎に角、UC発動してボク自身に使って
技能強化して【シャオロン(麺棒モード)】を構えてホームラン予告して備えてから
飛んでくる投球と、投手のマシンを
『第六感』で『瞬間思考力&見切り』
ボールが来るタイミングで
『属性攻撃(竜巻)&気功法&覇気』を【シャオロン(麺棒モード)】に込めて『怪力』で『吹き飛ばし』する様にジャストミートッ!
マシンでボールをキャッチしようとしても、そう簡単にこの打球は取れないよっ!
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
アメリ・ハーベスティア(キノコ好きの「よいこ」な地竜の末裔・f38550)とビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)、そしてエミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)の3人が遅れて球場へ転移してくると、そこには敵の野手が猟兵達に吹っ飛ばされるなどのルール無用な『やきゆう』が繰り広げられていた。
「……何だか色々と酷い予知内容を聞いたのですが、実際の光景も色々と酷いのです?」
アメリが絶句してしまうのも無理はなかった。
ビスマスもこれには思わず訝しがってしまう。
「猟兵達のほうがダーク化したレーサー達よりも逸脱している気がするのですが。というか、話を聞くにある意味被害者も、元被害者の加害者も、自身等が傾注していた競技の尊厳を蹂躙されていると言えなくも無いような気がしますね。……マシンに乗りながら野球をする発想は……斬新で面白いとは思うのですが」
「マシンに乗りながら、投球も守備も行うなんて……マッスルも修練の賜物で良いものだと思うけど、これから起ころうとしてる被害者への事のあらましを聞くと……その、悲惨だと思うのは、何でだろう?」
エミリロットも困惑を隠しきれない。
そしてアメリはエミリロットの言葉に首を傾げた。
「エミリちゃん、ダーク化した結果がマッスルなのですか? マシンに乗っているのにマッスル関係ありますです?」
「え? ううん……ハンドル操作とかで必要なのかも? 多分?」
おぼつかないエミリロットの回答。
すかさずビスマスが話題を切り替えてゆく。
「とにかく、今は『ブルー・ジャッカル』の皆さんのダーク化を阻止しないとですよ、アメリさん?」
「あ、そうなのです。この元レーサーの方々も同じ経緯を辿って来たのなら……勝って元に戻すのですっ!」
一般的にダーク化したスポーツ選手は競技に勝利するとオブリビオンの支配から解放される、らしい。
今回がその通例に当てはまるかどうかは定かではないが、少なくとも『ブルー・ジャッカル』の面々のダーク化は何としても阻止しなくてはならない。
3人は円陣を組むと、一斉に声を掛け合う。
「きのこーっ! おーっ!」
「なめろう~、ファイッ!」
「餃子でゴー!」
……気持ちはひとつになったが、掛け声は全く揃わなかった。
まずはアメリが打席に立つ。
「マシン諸共、ボールが突っ込んでくるのなら……!」
すかさずアメリはユーベルコード『
茸乃沖膾斬・
三茸仙』を発動させる。
「エリンギ、シメジ、舞茸。大地の力が満載のなめろうパワーを剣として生成するのです。これがアメリのバットなのです!」
「いや剣だよね、それ?」
ピッチャーからの冷静なツッコミに、審判も試合を中断して集まり出す。
数分後、主審から出た結論は……。
「バットが剣だというのを咎めるのは今更だということで、試合続行です!」
「その通りなのです! ダーク化した皆さんがマシンに乗って野球をしてる時点で今更なのです!」
審判の協議内容にアメリは安堵の吐息を漏らす。
ピッチャーは正に『人の振り見て我が振り直せ』という格言を突き付けられて苦い顔だ。
「ならば真っ向勝負で三振させるまで! 音速のレーシング投法を喰らえ!」
マシンに乗って急発進したピッチャーが振りかぶり、第一球、投げた!
音速のカーブ!
これにアメリは類稀なる集中力で軌道を読み取り、大地の剣を豪快に振り抜いた。
「大地のキノコなめろうパワー! なーめろう斬! なーめろう斬!」
ガッキーンッと甲高い金属音を轟かせ、大剣はボールの芯を捕らえる。
打球は衝撃波を生み出しながら大きく飛距離を伸ばし、そのままレフトスタンドの観客席へと吸い込まれていった。
文句なしのホームランだ!
「やったのです! あ、でも、今のはなーめろう打!のほうがあってたです?」
ダイヤモンドをゆっくりと周回しながら、アメリは細かいところを気にしていた。
続く打席はビスマス。
「今の投球で把握しました。ボールを投げてマシンも突っ込んでくるのでしたら、打った側からキャッチアウト出来ない様に……ボールとマシンが射程範囲内を捉えるタイミングを……」
色々と考えていると、目の前を音速のボールが素通りしていった。
ストライク!
「くくく、考え事をしている間に見逃し三振してしまうよ?」
投手はマシンをマウンドまで後退させながらビスマスを挑発。
これにビスマスは真摯に一礼してみせる。
「わざわざご忠告くださりありがとうございます。ですが、次はライトスタンドへ放り込ませていただきますよ」
ビスマスは自身のなめろうフォースセイバーを七色に輝かせると、光刃部分をバットと同じ形状へ作り替えてゆく。
もはや審判も剣をバットにすることには不問だ。
ならばビスマスはユーベルコードで最大出力を発揮できる!
そうとは知らないピッチャーが突進しながら第二球を投げた!
「なめろうフォースセイバー! ご当地パワー出力全開っ! ミンククジラの……なめろうスプラッシュサイクロン広角打法です!」
七色のオーラを幅広く纏った光剣が、クジラ肉の豪快ななめろうパワーによる超広範囲のバットの振りを実現!
ボールは荒波に呑まれるように打ち返され、易々と宣言通りのレフトスタンドに突き刺さる特大ホームランとなった。
「ちなみに一度見送ったのはわざとですよ。あれで球筋を見切って、貴方に慢心を生ませたのです。私の作戦勝ちでしたね」
悠々と塁を踏み進めたビスマスがホームベースへ帰還。
心理戦まで仕掛けたビスマスの圧勝であった。
そしてこの勢いに続くべく、エミリロットが打席へ立った。
「2人とも凄いね……でも、ボクも凄いよ! 餃心拳は野球でも通用するって証明してみせる!」
宣言するやいなや、審判にタイムをかけるエミリロット。
どこからともなく取り出したのは……霊芝入り茸餃子だ!
「この霊芝入り茸餃子には治癒と増強効果があるんだよ。あ、ドーピング問題には引っかからないから安心してね? もしよかったら審判さんとキャッチャーさんもどうぞ召し上がれ? 特にキャッチャーさんはさっき、派手に吹っ飛ばされてたよね? 大丈夫?」
エミリロットの気遣いスキルが発動!
打席で突如始まった餃子パーティーを、マウンドから眺めるピッチャーが叫ぶ。
「餃子なんてオイリーでハイカロリーなものを口にするなら、プロテインを飲んだほうがマシさ!」
これにエミリロットの表情が一変する。
「……餃子を馬鹿にしたね? だったらなおさら餃子パワーで打ちのめすよ。バックスクリーン超えの特大場外ホームラン! 予告ホームランだよ!」
エミリロットは餃子を食べ終わると投資をみなぎらせた眼でピッチャーを睨み付ける。
その気迫は、まるで荒れ狂う火竜が如き苛烈さを誇っている!
ピッチャーは負けじと薔薇の花弁を回せて自己陶酔すると、マシンに乗り込んでエンジンを蒸かした。
「いいだろう! 勝負だ、餃子ジャンキー!」
「その筋肉が無意味だって証明してあげるよ!」
ピッチャーがマシンの速度を上乗せして全力投球!
これにエミリロットは霊芝入り茸餃子の気の塊を、相棒である麺棒型ドラゴンランスのシャオロンに纏わせて振りかぶる。
次の瞬間、バット代わりの麺棒が超巨大化!
「どりゃあああああぁぁっ! 全て吹っ飛んじゃえー!」
「「グワアアァァァアアアーッ!?」」
振り抜かれた巨大麺棒がボールはおろか、審判、キャッチャー、ピッチャーはもちろん、内野手までまとめてバックスクリーン超えの特大ホームランにして弾き飛ばしてしまう。
まさに全てを一掃する一打である。
「あ、怪我してもボクの餃子で治療してあげるから、これからもどんどん吹っ飛ばすよ? 神聖な霊芝の気功でダーク化も薄らぐだろうし?」
今この瞬間、一番やべー猟兵に認定されたエミリロット、満を持してホームベースを踏んでいくのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『美しきナルキッソス』
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POW : 肉体美!
10分間【ポージング】をしながら【美しさ】を囁いた対象に、自動回復と戦闘力強化を付与する。
SPD : 共闘美!
【美しさ】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【ポージングしたナルキッソス】から、高命中力の【筋肉の輝き】を飛ばす。
WIZ : 絢爛美!
レベルm半径内を【薔薇の花弁が舞い散るステージ】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【美しい全ての行動】が強化され、【美しくない全ての行動】が弱体化される。
👑11
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まさに破竹の勢い、天衣無縫、完全無敵!
絶望的な得点差が、猟兵達の常識に囚われなさすぎる打法で縮まってゆくではないか!
その殆どがホームランという点で既に色々と規格外である。
気が付けば、サヨナラ逆転劇まであと10点差……90 対 100まで迫っていた!
このまま詰め寄れる、と誰もが確信したその時、その男は現れた。
「ふゥん……なんて醜い試合展開なんだろうか。美しくない……」
オブリビオン側のベンチからマウンドへ向かう異様な雰囲気のピッチャー。
腰元から同じ顔と筋肉量を誇る上半身裸の分身体を生やした男は、身体から茨と薔薇の花を纏った姿で登板!
「ダーク化したレーサー達ではここが限界。だったら、此処からはこの僕……元ボディビルダーの究極的肉体美を誇る、美しすぎる投手こと『美しきナルキッソス』がお相手しよう。ああ、くれぐれも僕を呼称する際には『美しき』という冠名を省かないでおくれよ? だって、僕が美しいのは……この世界の功罪なのだから、ね?」
自身の分身の顔に手を添えてうっとりと惚ける『美しきナルキッソス』。
こんな相手なら楽勝だ、と猟兵達が高を括る最中、異変が起きた。
「あれ……? 俺……あの筋肉半裸ナルシストにときめいてる、だと……?」
「敵だと分かってるのに……なんて美しい筋肉なんだ!」
「まるで高名な彫刻家が手掛けた作品のようだ……!」
なんと『ブルー・ジャッカル』の面々が、『美しきナルキッソス』の肉体美に心を動かされてしまっている!
奴がレーサー達を引き入れたのも、筋肉がなせる業だったのだ!
当然、この現象は猟兵達にも少なからず影響している!
此処からの試合は【目の前の完璧な筋肉美を克服する強い心を誇示することで敵ユーベルコードを克服する】か【自身の信じる美しいモノを突き付けることで敵を怯ませる】か、どちらかで圧倒しないと勝ち目がない!
試合は最終局面、戦況は混沌。
果たして、猟兵達は『美しきナルキッソス』の超絶筋肉美魔球に打ち勝つことが出来るのだろうか!?
――カオスが極まり、ユーベルコードの高まりを感じる!
リュカシオン・カーネーション
ウ〜チ〜は〜さ〜い〜きょ〜う〜
ウチは美声を響かせながら打席に立つ
《グエ〜!相変わらず酷い歌!》
アロナちゃんはウチの美声に酔いしれているようだ
『ラーミアは死ぬのだ』バァーン
ラーミア(丸くて可愛い梟)は天に召された
❛素晴らしい声なのだわ…❜
シエルは涙を流していた
筋肉野郎がウチの美声に文句を言っているのでもう一曲サービスで歌った
ウチの美声は世界一ィィィィィィ!何でも魅了出来るぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
(自身の信じる美しいモノを突きつける答え)
UC発動してアロナちゃんと融合する
さあ…来い!
視力でストライクゾーンに入る前のボールを打ち、気象と自然の力であらゆる災害を再現してから打ち返す
これが…災害の力だ!
「♪ウ゛〜チ゛〜は゛〜さ゛〜い゛〜き゛ょ〜う゛〜!」
球場に地獄めいたノイズが轟く。
リュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)の下手糞な歌声だ。
「よし! 喉の調子は完璧だ! 気合十分だぜ!」
《グエ〜! 相変わらず酷い歌!》
観客席でスルメとワンカップ酒を楽しんでいた精霊王アロナフィナは泡を吹いて卒倒!
「オイオイオイオイオイ! アロナちゃんってばぶっ倒れるほど感動しちゃったのかよ! 照れるな!」
『ラーミアは死……』
フクロウっぽい謎の生物は、セリフを言い終わる前に鼓膜と脳を破壊されたことで天寿を全うして完全に世界から蒸発した。
ただひとり、虹炎の女神の少女だけは感涙に溺れていた。
❛素晴らしい声なのだわ……❜
当然、リュカシオンの歌声は投手である『美しきナルキッソス』も悶絶させていた。
「ぐぅぅッ! なんだこの腐った溝川みたいな汚い歌声は! 全く美しくないぞ!」
「なんだと! ウチの美声は女神が惚れ込むレベルじゃねーか! 耳かっぽじってよく聞きやがれ! アンコールをプレゼントだ!」
「やめろおおおおぉぉぉ!」
「♪ウチの美声は世界一ィィィィィィ! 何でも魅了出来るぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
「ゲボォォォォーッ!?」
投手はマウンドで嘔吐!
美しさの欠片もない行為のおかげで、敵の美貌の魅了効果がなくなった!
「どうだ! ウチの歌声の方が美しい!」
「イカレてるのかね!? このドクサレド低能がァーッ!!」
怒り心頭の投手が、鍛え上げた腕力から渾身の剛速球を投げた!
「さあ……来い! アロナちゃん! 合体だ!」
『え? おええぇぇぇ……!』
二日酔いとリュカシオンの糞みたいな歌声でグダグダな精霊王がリュカシオンと合体!
ユーベルコード『精霊融合・リュカシオン・アロナフィナ』の姿となり、天候を意のままに操る!
「うわアロナちゃん酒臭っ! んじゃ臭いんで風通しを良くしねーとなぁ?」
バットを振るうと、稲妻と竜巻と豪雨が局地的に球場を襲い始めた!
打球は竜巻に巻き上げられて場外へ運ばれてゆき、投手はマウンドで荒ぶる超局地的災害を一身に浴びてダメージを受け続えていた。
「ぬおおおぉぉぉッ!?」
「見たか! これが……アロナちゃんパワーを得たウチの災害の力だ!」
今更だが、もはや野球の技法など無関係だった!
大成功
🔵🔵🔵
カーバンクル・スカルン
確かにその鍛えに鍛え抜いた肉体美、賞賛に値する。私のこの宝石の体に匹敵するくらい輝いてるよ。
でもそれを誇示するためだけにチームを1つ解体するのはやっぱ間違ってるのさ。弱者を踏み台にして勝ち誇る……そんなのは美しくねぇ。ダークリーグの雇われだとしても。
さっきは惜しくもスタンドインといかなかったが……今度は仕留めてやる。【応急処置】でちょっとした感覚のズレを直してバッターボックスへ。
狙うはもう、ホームラン一択だ。お前が信じる美しさ、それを真っ向からねじ伏せてやる。
カーバンクル・スカルン(クリスタリアンの懲罰騎士・f12355)は投手『美しきナルキッソス』の筋肉美に目を細める。そして拍手を送った。
「確かにその鍛えに鍛え抜いた肉体美、賞賛に値する。私のこの宝石の体に匹敵するくらい輝いてるよ」
「そういうキミもなかなか仕上がっているじゃないか。なるほど、宝石人間……確かに煌びやかだ。僕には到底及ばないけどね?」
金の髪をかき上げて自身の美しさをアピールする投手。
しかしカーバンクルはこれを鼻で笑った。
「でも、それを誇示するためだけにチームを1つ解体するのはやっぱ間違ってるのさ。弱者を踏み台にして勝ち誇る……そんなのは美しくねぇ。ダークリーグの雇われだとしても」
「理解できないなら理解させるまでさ。この筋肉でね?」
「やれやれ、もう少し那覇市の通じる奴かと思ってたよ。とっとと始めなよ。さっきは惜しくもスタンドインといかなかったが……今度は仕留めてやる」
まずは投手の第一球を見送るカーバンクル。
低めのスライダー、ストライク。
第二球も選球眼で見送り、これは外角高めのツーシーム、ボール。
第三球、真ん中で浮き上がるようなチェンジアップ、これを振り抜くも内野席へ突き刺さるファールボール。
(焦るな。粘れ。見極めろ。徐々に修正して、最後にぶっ放す!)
カウントツーストライク・ワンボール、第四球投げた。内角低めストレート、ボール!
(そんな見え透いた誘い球は振るものか!)
今までの打席と違い、カーバンクルは投手との心理戦へ持ち込んだ。
フルカウントで迎えた第五球、ここで投手に動きがあった。
「ふゥん! 僕の筋肉に見惚れるがいいさ!」
ユーベルコード投法だ!
ここでキメるつもりだ!
ならばとカーバンクルも負けじとユーベルコードを発動!
「
応急措置! その投球、見切った! はい、特大ホームランの出来上がり!」
快音一発!
カーバンクルが振り抜いたバットはボールの芯を捕らえて飛距離をグングン伸ばしてゆく。
大きい大きい! そのままレフトスタンドへ突き刺さるソロホームラン!
「よし! 見たか! 狙うはホームラン一択だ。お前が信じる美しさ、それを真っ向からねじ伏せてやった!」
悠々とダイヤモンドを回るカーバンクルは、勝ち誇った顔でホームベースを踏んで更に点差が縮まった。
そして胡椒を惹くように両拳をクイクイを動かしてホームランを喜んでみせるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
四王天・燦
うぎゃー!
男の裸の衝撃波でバックネットにぶっ飛んで大ダメージ
網膜は焼けるし空振り必至だよ
タイム取って愛しい恋人の姿を妄想して心を落ち着けるんだ、ハァハァ
闘志の炎を燃え上がらせるぜ
燃えて、燃えて球場さえも熱く滾らせる!
熱量で薔薇の花弁を枯らして美しさを阻害する
汗でナルキッソスの身にまとう薔薇も枯れるがよい
これで美しさという罪ではなく、単なる猥褻物陳列罪だ!
暑くなれば客席のお姉さんたちも薄着になるのでモチベが回復する寸法
女の子の匂いが届く限りエロレスラーもとい、プロレスラーは負けない!
心眼で打って念動力でボールを匂いの先に届けるぜ
この世で最も美しいものは女の子なのさ
「うぎゃー! 男の裸だー!?」
四王天・燦(
月夜の翼・f04448)が突如として目を抑えながらバックネットにぶっ飛んで大ダメージを被る!
「うがー! 男の裸とかいう衝撃波を目にしたから目が潰れたア~! 審判んんん! アタシの網膜は焼けるしこれじゃ空振り必至だよ! これはフェアじゃないよな? まともに試合できないって! だからタイムな、タイム!」
さっき捕手を爆殺しかけた奴が何言ってんだ、と主審が無言でツッコミを入れる。
しかしこれでは試合にならないのも事実。やむなくタイムを取って燦の目の回復を待った。
「危ない危ない……ここは愛しい恋人の姿を妄想して心を落ち着けるんだ、ハァハァ……!」
レズビアンな燦にとって、恋人のいや~ん☆な姿を想像するだけで何度でも立ち上がれるのだ!
ちなみに今回はミニ丈チャイナドレス姿の恋人を妄想してみなぎった。
「よっしゃ尻下曖昧3センチ! ユーベルコード式
闘志の炎を燃え上がらせるぜ! 燃えて、燃えて! 球場さえも熱く滾らせる!」
女性への欲情で自身の精神を論理武装した燦に、目の前の男の裸など最早ハナクソ同然の価値しかない!
「さあ来いよ変質者! 股間から自分自身を生やすような変態にアタシが後れを取るわけないなんだからな!」
「くっ! 僕の分身を愚弄するのは許さない!」
投手は球場全域に薔薇の花弁を撒き散らし、美しいものへの行動成功率アップ効果を付与する。
「醜い行動をした者にはペナルティーが課せられる美しき世界へ! さあ、世界一美しい僕が最強だということを教えて……なにっ!?」
投手は目を疑う。
舞い散る薔薇の花弁が一瞬で炎に包まれて焼け焦げてしまうのだから。
「ご自慢の薔薇は焼却処分だぜ? それに炎が燃える様も美しくないか? ねーおねーさーん!?」
観客席で観戦していた一般人の女性客て手を振る燦へ、女性客達も笑顔で手を振って同意を示した。
これで投手のユーベルコードは意味をなさなくなった!
「女の子の匂いが届く限りエロレスラーもとい、プロレスラーは負けない! んでもって、汗でむんむんのナルキッソスはどう見たって暑苦しいだろ。これで美しさという罪ではなく、単なる猥褻物陳列罪だ!」
「馬鹿な! 僕が貶められたのか!」
燦の頭脳プレーだ!
球場全体を炎で熱することで、投手はもはや汗っかきの筋肉ダルマの変態という目線でしか見れなくなっていた。
ユーベルコードの効果を無意味にするだけではなく、投手自身にペナルティーを課させる燦の策略は見事である。
「あとは念動力で膂力を補正して……ここだぁぁぁぁ!」
ガッキーン!
精神攻撃を受け続けた投手の投げた球に勢いなどなく、燦の痛烈な当たりで軽々と場外へと阿古ばれていってしまった。
「良い事を教えてやる。この世で最も美しいものは、女の子なのさ」
燦、ホームイン!
これでますます点差が縮まった!
大成功
🔵🔵🔵
アメリ・ハーベスティア
【なめろう茸餃子】
ふぇ!?何か凄い濃い人が
出て来て、美しい云々は……兎も角
ブルー・ジャッカルの人達が大変な事に
●POW
濃い筋肉なんかでアメリ達も
ブルージャッカスの皆さんも洗脳させませんっ!美しい茸で対抗なのです
『高速詠唱&全力魔法&召喚術&アート&属性攻撃(発光)』で球場に『範囲攻撃』でピクシーズパラソルやロクショウグサレギン等のキラキラ芸術的な茸を召喚して怯ませて
筋肉さんが投げる魔球は『第六感』で『心眼&瞬間思考力&見切り』バットに『武器に魔法を纏う&高速詠唱』でアートのモチーフに人気のベニテングダケの特性の暗黒の茸竜のUC込めて『怪力』で振るってホームランです。
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
エミリロット・エカルネージュ
【なめろう茸餃子】
美しい……ねぇ、拳法家として
こーいうナル全開なのを見ると
うん、ちょっとイラってくるけど
アレに洗脳されそうな事態
何としても避けなきゃね!
●POW
『早業』UC発動
餃心拳の奥義を『属性攻撃(薔薇)&パフォーマンス』で【シャオロン(麺棒モード)】にボクも美しい餃子……【薔薇餃子のオーラの乱気流】を込めて
餃子の美しさを突き付けて勝負だよっ!
ブルー・ジャッカルの皆も、後で美しく美味しい薔薇餃子を『料理』してご馳走するから持ちこたえて!あんなの何かに負けないで!
餃子の美しさと意思の強さを込めて『第六感』で『瞬間思考力&見切り』『怪力』で振るい打ちホームランだよ!
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ビスマス・テルマール
【なめろう茸餃子】
こうしてレーサーの方々の尊厳を陵辱していった訳ですね、貴方も元は被害者だったのでしょうが……これ以上悪い筋肉による被害は出させません!
●POW
【なめろうフォースセイバー】に『属性攻撃(黒鮪)』を上乗せし、刀身を黒鮪に変化させ『パフォーマンス』して黒ダイヤとも言われる生きが良く
美しい輝きと信念を突き付けます!
一度信念を捨て掛けましたが
筋肉ごときに堕ちる位なら
わたしは今も信念を貫いて居ませんっ!
『早業』UC攻撃力重視発動
『第六感』で魔球を『瞬間思考力&見切り』『怪力&属性攻撃(黒鮪)』込めた【ご当地キック用ビスマスブレード】で黒鮪キック打法です!
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
「ふぇ~!? 何か凄い濃い人が出て来たです!?」
アメリ・ハーベスティア(キノコ好きの「よいこ」な地竜の末裔・f38550)はムキムキな投手の姿にドン引きしていた。
「あれが美しい……ねぇ? 拳法家として、こーいうナル全開なのを見るとうん、ちょっとイラってくるけど」
エミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)は思わず顔をしかめてしまう。
そしてビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は、先程戦ったダーク化レーサー達がこのナルシスマッチョによって病み墜ちさせられたと知り、静かな怒りを胸に宿していた。
「こうしてレーサーの方々の尊厳を陵辱していった訳ですね、貴方も元は被害者だったのでしょうが……これ以上悪い筋肉による被害は出させません!」
「だよね、ビスマスちゃん! ボクらもアレに洗脳されそうな事態だけは何としても避けなきゃね! アメリちゃんもそう思うよね?」
「え? アメリはあれが美しいかとか以前に気持ち悪いです……」
「あ、これは大丈夫な反応だね」
顔を真っ青にして嫌がっているアメリにエミリロットは安堵していた。
「というかむしろ、先程の戦いでレーサーさん達が酷い目に遭ってませんか? 爆弾で吹っ飛ばされたり、超局地的災害に巻き込まれたり、大丈夫なのです?」
アメリの疑問にビスマスが答えた。
「それこそ鍛えてるから大丈夫でしょうね。ともかく、私たちはホームランを打つしかありません。まずはアメリさん、頑張ってください!」
「ふぇ~、気持ち悪いのに~」
及び腰で打席に立つアメリ。
マウンド上の半裸のマッチョマンに嫌悪感しか出てこない。
「は、早めに終わらすのです!」
「ふふん! キミは見る目がないね? 僕の筋肉美は世界一ィッ!」
サイドチェストでキレのある大腿筋膜張筋や腹斜筋や上腕二頭筋を見せつけた後、眩い筋肉の輝きと共にボールを放った!
「濃い筋肉なんかでアメリ達もブルージャッカスの皆さんも洗脳させませんっ! 美しい茸で対抗なのです!」
次の瞬間、打席の周りに極彩色のキノコがボコボコと生えてくるではないか。
「アメリのバットは……キノコなのです! 暗黒の竜とキノコの力を、キノコミコンの名の元に……護る力と化して合わせ穿たん! ドラグマッシュッ!」
地面から生えたベニテングダケをバット代わりに振り抜くと、大きな傘がボールに当たって軽々とライトスタンドへ打球を運んでホームランにしたのだった。
「これがキノコ打法なのです!」
種明かしをすれば、打球にキノコ魔導書『キノコミコン』の魔力で暗黒キノコ弾を打球の影に潜ませ、打球にぶつけて強引に飛距離を伸ばしたのであった。勿論、茸パワーで強化されたアメリの怪力あってこその芸当であった。
「次はボクだね!」
今度は真っ赤なファードラゴン少女ことエミリロットが打席に立つ。
「ブルー・ジャッカルの皆も、後で美しく美味しい薔薇餃子を料理してご馳走するから持ちこたえて! あんなの何かに負けないで!」
応援するブルー・ジャッカルの面々は、香ばしい餃子の芳香に胸をときめかせる。
この香りはエミリロットの握る麺棒……ドラゴンランス『シャオロン』が纏う餃子気功から発せられていた。
「ボクは餃心拳の使い手! 世界で一番餃子の魅力と美しさを知る者だ! ナルシストな筋肉ごときに、ボクの餃子の美しさが負けるはずがない!」
「むゥん! ならば勝負だ!」
ポージングから投球フォームに移る無駄のない動き、確かに洗練されていて美しい。
しかし、エミリロットのまるで餃子の皮を伸ばすようなスムーズな体捌きも、熟練の職人感を出してて別の美しさを誇る!
「初球で決めるよ! 餃子を焼く熱と蒸気をイメージした気の練り方、呼吸や挙動は餃子を皿に返すが如く一挙一動を……これで行ける筈っ! 餃心拳が奥義っ! 餃牙練空拳・緋龍咆!」
全身を緋色の龍の炎と美しい薔薇餃子のオーラの乱気流を纏ったエミリロットのスイングは、最高時速マッハ14に迫る勢いだ!
衝撃波が生まれるほどのフルスイングは、ボールを強かに叩いて低めの弾道ながらバックスクリーンへ吸い込まれていくのだった。
これで2打席連続ホームランだ!
「最後は私ですね。追加点を決めさせていただきます!」
ビスマスは腰元のローカルドライバーへ『オーマグロ・ガシェット』を装填、ギミックを起動!
『Namerou Heart……Omaguro!』
『キング・オブ・フィッシュ! ブラック・ダイヤモンド! ピッチピィィィィッチ!』
亜空間から転送された鎧装がビスマスの蒼鉛鎧装と換装すれば、クロマグロ型水陸両用鎧装オーマグロを着込んだビスマスが見参!
「海と沖膾の鮪の覇者は今此処に! ナメロード・オーマグロ!」
フォームチェンジしたビスマスは投手へ言い放つ。
「このフォームこそ、私の美しい輝きと信念です! かつて私は、理不尽な状況を通じて一度信念を捨て掛けました。ですが今ここで筋肉ごときに堕ちる位なら、わたしは今も信念を貫いて居ませんっ!」
「マグロ如きに私の筋肉美が負けるわけないじゃないか! 三振に打ち取ってゲームセットだ!」
投手は眩い輝きを全身から放つと、全身全霊でビスマスへ第一球を投げた!
「見切りました、それはフォークボール! ですが、私はバットは要りません! 私のバットは……これです!」
ビスマスがドライバーのギミックを再度発動させて必殺技を繰り出す!
『Limit Break!! Final Namerou OverLoad! Oooooooooooomaguro!!』
「はあぁぁぁぁあっ!」
ビスマスの足元のキックブレードに水飛沫を纏わせると、ローリングソバットの要領でボールを蹴り飛ばす!
『アー・ユー・レディ? スリー! ツー! ワン! SPLAAAAASH!!!』
「このご当地マグロ・ビスマスキィィーック!」
ジャストミートッ!
蹴り飛ばされた打球は大きく弧を描き、スコアボード直撃の文句なしの特大ホームランとなった。
なお、ドライバーの演出はノリで毎回変わるらしい。
「これが……私の、『ご当地ヒーロー』としての矜持です!」
圧倒的な意思の美しさを見せつけたビスマスがホームに生還すると、アメリとエミリロットの2人が温かく迎えてくれた。
「ああ、やはり、誰かの温もりは私を強くしてくれるのですね……!」
くじけそうになった時に差し伸べられた手の温もりを思い出しながら、ホームランを決めたビスマスが胡椒を挽く仕草で左右の手首を捻るのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アルジェン・カーム
神機
魅せるだけの筋肉に興味はありません
しっかりと己の意思に答え稼働する筋肉こそが有意義ですし
何より…美しさなら我が妻こそ至高ですし?(のろけ炸裂!EBステシ参照
まぁ…カシムさんにも多少は同意します
「アルジェンもおっぱい好きだった…!」
ぷっさんは何言ってますか?(アイアンクロー
「ふぎゃー♥」
【戦闘知識】
その動きからどういう投げるか解析
さて…魅了されずともあの肉体ならば相応に強烈なボールを投げるでしょうから
僕も全霊を尽くす時!
UC発動
【念動力・オーラ防御】
念動力を纏い肉体への負荷を軽減させ…己の限界を超えたスイングで真芯に当てて天へと飛ばします
尚…敵に起きてる惨事からは目をそらします
南無阿弥陀仏…!
カシム・ディーン
神機
一種の洗脳魅了って奴か…ならば…解く方法は一つだな
…レモンだったら揺らいでたかもな
おっぱい!!!(雄叫び
美女のおっぱいに勝る美なんかあるかぼけぇぇぇぇ!!
よし、後でフィアに埋まりにいきますか
「メルシーもー☆」
だが…
「…ぐへへへへへ☆」(涎だらだら!魅惑されてやがる!
…メルシー…あの筋肉馬鹿好きにしていいぞ
「いいの…?♥」(じゅるり
【瞬間思考・情報収集・視力・戦闘知識】
投球の癖や動きを分析
ボールの動きや経路を捕捉
【念動力・属性攻撃】
UC発動
神速のスイングで天へ飛ばす!
メルシー
「メルシーの感情はね…「君を滅茶苦茶にしたい」…だぞ♥」
地獄の光景発生
…後でボ◎ギノール渡すか…?(珍しく同情
アルジェン・カーム(銀牙狼・f38896)は打席に立つと、筋肉ナルシスト投手へ告げる。
「魅せるだけの筋肉に興味はありません。しっかりと己の意思に答え稼働する筋肉こそが有意義ですし。何より……美しさなら我が妻こそ至高ですし?」
しれっとノロケ話を挟み込んでくる妻帯者。愛妻家が過ぎる。
「つまりアルジェンもおっぱい好きだった……! おっぱい! おっぱい!」
アルジェンの頭の上に乗っかる小鴉姿のプルートーが喚けば、カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が便乗して拳を振り回しながらおっぱいコールを連呼する。
「おっぱい! おっぱい! おっぱい! おっぱい! おっぱい! おっぱい!」
「おっぱいこそ至高だぞ☆」
カシムの相棒であるメルシーも、自身の豊満な胸を抱きかかえて投手を挑発している。
「その通りだメルシー! 美女のおっぱいに勝る美なんかあるかぼけぇぇぇぇ!!!! 雄っぱいなんざおよびじゃねーだ死ねっ!!!」
「ご主人サマ! あとでマイハニーにお願いしてパフパフしてもらおうね☆」
「そいつは名案だメルシー! 今日は冴えてるじゃねーか!」
ふたりは股間と気持ちを盛り上がらせながら素振りに興じている。
アルジェンはこのカオスにパワーで解決することにした。
「カシムさん達には多少とも理解を示しますが……ぷっさん、そろそろ自重してくださいね?」
アルジェンは小鴉の首元を握り締めて黙らせに掛った。
「ぐえぇっ♥ 気道、詰まっ、かはっ♥」
ドM気質のプルートーにとっては、これすらご褒美であった。
完全に置いてけぼりを喰らった投手は、目の前のカオスに目を細めてドン引きしていた。
「……美しくない! 真面目にやれないのか!?」
ごもっともである。
アルジェンは三馬鹿に代わって頭を下げる。
「すいません……。試合再開と参りましょうか。さて……魅了されずともあの肉体ならば、相応に強烈なボールを投げるでしょうから。僕も全霊を尽くす時!」
アルジェンがユーベルコード『
絶・
四門開門』を発動!
「玄武門……開門……朱雀門……開門……白虎門……開門……青龍門……開門……四門開門!! はあぁぁぁ!」
全身から凄まじい量と勢いを放つオーラが、アルジェンの全身から湧き上がる!
「これで……あなたを…『仕留め』ますッ!」
「フッ! 仕留められるのはキミの方さ! 筋肉美パワー、更にレベルアップ! むゥゥゥん!」
張り裂けそうに膨張した大胸筋が輝きを放つと、その輝きがボールに宿って第一球を投げた!
高速シンカー!
「甘いです! 捉えました!」
だがアルジェンはコースを読み切っていた!
初球を狙ってジャストミート!
強化された身体能力から繰り出されたバットの速度は、実にマッハ13を超える!
衝撃波を発生させたバットが、ボールを球場の外へ打ち出すことなど容易い事であった!
「はい、ホームランです。追加点ですね」
悠々とダイヤモンドを走るアルジェンが勝ち誇る。
ホームベースを踏んで生還、点差も詰まってきた。
ここで次の打席はカシムの番だ。
「てめーの筋肉美パワー……一種の洗脳魅了って奴か……。だが、おっぱいパワーを得た僕には効きません」
「ウホッ! いい筋肉! ……ぐへへへへへ☆」
「っておめーが魅了されてどうするんだごらぁ!」
バットでメルシーの頭を殴打して目を覚まそうとするカシム。
だが、寸でのところで思い留まった。
彼の脳裏に悪魔的な悪事が思い浮かんだからだ。
「おいメルシー……あの筋肉ダルマ、好きにしていいぞ」
「えっ? あの股間から分身を丸出しにしてる筋肉ダルマをメルシーが好きにしていいのっ?」
「ああ! 条例で規制されるような、お茶の間で放映出来ないレベルの放送事故的行為を前後してこい! ただし、こっそりとな!」
「つまりこういうことだよね? 光学迷彩魔術ONッ! メルシー、イキま~す♥」
光学迷彩魔術で姿をくらましたメルシーがマッハで目の前から消え去った。
「……さあ、覚悟しろ。今この瞬間から、てめーは地獄の苦しみを味わうんだからな?」
セリフはかっこいいが、カシムの目は死んでいた。
投手はこれを鼻で笑うと、投球フォームに移行した。
「ふん……調子に乗っていても、ツーアウトだという事実は変わらないのさ。キミはライトフライに倒れ……ぬほぉっ!?」
突如、ドゴォォォッンとマウンドから衝撃音が轟くと、投手の間の抜けた悲鳴が口から洩れた。
「んはっ! な、なんだ!? 臀部に、何かが入って、く、んぎぎぎぎーっ! らめぇぇぇ!」
投手は尻を抑えて悶え苦しみだした!
そのたびにドゴォン! ドゴォォォッン! と衝撃波が投手のケツから放たれている!
「メルシーの感情はね……『君を滅茶苦茶にしたい』……だぞ♥」
「おい! 誰かが僕のけつあ……ああ! 美しくない単語を口にするのははばかられる! だが! ぬほっ ああっ! そこはっ! こんなのしらないぃぃぃっ!」
腰をへこへこさせて涙を流す投手を、カシムはただ汚物を見る目で眺めていた。
(メルシー、手加減なしかよ……)
カシムの作戦……それは野獣の如き情欲に燃えるメルシー(雌雄同体の変態神)を野に放つ事であった。
光学迷彩魔術で姿を透明にしたメルシーは、今まさに投手の『穴』へ『キツツキ行為』を行っている真っ最中だ。透明なので投球妨害だとは周囲にはバレることもなく、このダイレクトアタックはそのまま通ってしまう。
本当に地獄のような光景である。
「ほら、さっさと投げて来いよ。このままボークで出塁してもいいんだが?」
「んひぃ! な、投げる! 投げるからっ! んはぁぁぁぁん!」
丸太めいた何かを体内に何度も撃ち込まれた投手がヘナチョコな球を投げれば、それをカシムは念動力で強化したスイングで軽々とレフトスタンドへ叩き込んでみせたのだった。
「あっ! 性癖のオープン・ザ・ドアアァァ! うっ……!」
投手もホームランと同時に精魂尽き果てて膝を付いてしまった。
「……後で痔の薬を買い与えてやるか」
カシムは珍しく仏の慈悲心を見せた。
そして一連の光景をベンチで眺めてたアルジェンは、合掌して黙とうしていた。
「……南無阿弥陀仏!」
こうして、投手の尻と心にポッカリと大きな穴が開いたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
神代・凶津
な、なんて美しい筋肉…ッ!まるで黄金のような…ッ!
「…しっかりして、精神修行が足りませんよ。」
はっ!?危なかったぜ。危うく筋肉に飲まれる所だったぜ。落ち着けぇ。精神統一だ。
しかしこのままじゃ、また飲まれかねねぇ。
こっちも美しい物で対抗だぜッ!
あの筋肉野郎がボールを投げる瞬間に
「…式、召喚【輝き黄金蝶】。」
あの野郎に黄金蝶をぶつけてやるぜ。
怯ませる事に成功したら球筋を見切ってバットにジャストミートさせるぜ。
筋肉野郎は、そこでずっと黄金蝶と戯れてやがれッ!
【技能・落ち着き、式神使い、見切り】
【アドリブ歓迎】
「グワアアァァァアアアーッ! な、なんて美しい筋肉……ッ! まるで黄金のような……ッ!」
「……しっかりして。修業が足りませんよ」
「ぎゃぁぁっ! メリメリって! 相棒の雪駄で踏みつけられる音ォッ!!」
朱塗りの鬼面こと神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)は秒速で投手の筋肉美に洗脳されかかるが、相棒の桜が地面に凶津を叩きつけてぐりぐりと踏みつける苦痛を与えられて正気に戻った。
「あ、危なかったぜ。危うく筋肉に飲まれる所だったぜ。相棒、でかしたッ!」
「……粉々に踏み砕かれる前に勝機に戻ってくれて此方も安堵してます」
「クソッ! 俺もまだまだだなッ! 落ち着けぇ。精神統一だ……おはぎを数えて心を静めるんだ……ッ!」
大好物のおはぎを数えて気平常心を保った凶津がようやく冷静になって試合の状況を分析し始めた。
「猟兵側の大猛攻で着実に点差は縮まってるな。しかしこのままじゃ、また俺が飲まれかねねぇ」
「……また踏めばいいですか?」
「ヤメロォッ!? 今度こそマジで真っ二つになっちまいそうじゃねーか! つか相棒はなんで平気なんだよ?」
「……あれより美しいものを、私達は使役しているじゃないですか」
桜は霊符を見せて頷いた。
凶津はこれにニタリと笑みを浮かべる。合点がいったのだ。
「なるほどなッ! よっしゃ! こっちも美しい物で対抗だぜッ!」
桜は凶津を顔に装着すると、そのままバットを持って打席に立った。
「……先程は酷い目に遭ったが、次こそはゲームセットさ! ふゥゥゥん!」
全身の筋肉の輝きを増した投手が、全力でボールを投げた!
だがその直前、桜が霊符を空中に放って詠唱文言を口にした。
「……式、召喚。【輝き黄金蝶】」
次の瞬間、霊符から大量の黄金に輝く蝶の群れが球場の空を覆い尽くしたではないか!
当然、投手にも黄金蝶の群れが纏わりついて輝きを魅せつけてゆく。
黄金蝶の式神を目視したオブリビオンマシンは、そのあまりの美しさから視線と心を釘付けにされてしまう。
「なんと……美しい! 僕の筋肉とのコラボレーションがはかどるじゃないか!」
見惚れた投手は、手からすっぽ抜けたヘナチョコ投球など頭から抜けて黄金蝶と戯れ始めた。
当然、甘々のボールを神代コンビがフルスイングで叩き、大きなアーチを描いてライトスタンドへ直撃!
特大ホームラン!
「ケッ! 筋肉野郎は、そこでずっと黄金蝶と戯れてやがれッ!」
黄金蝶にうっとりする投手を尻目に、神代コンビはダイヤモンドを一周して追加点に貢献したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
アルマ・アルカレイト
錬金術…前章のつよつよバットとUC発動して慶喜に貸す
属性攻撃…刹那の回転発動(アルマが予め回転済み)
視力…ボールを動きを見る
『よし…次は俺や』
慶喜はバットを素振りしていた
頑張って慶喜!大好きよ!応援しているわ!心を強く持って!(本心)
『おう、かましてくるわ(嬉しいけど女の子が軽く好き言うたらあかんって…)』
慶喜は困惑していたが決意は固まった
『アンタの筋肉は素晴らしいけど…毎年親戚のボディービルダー達が来るから見飽きているし、アルマ達の想いを背負っているからな負けへんぞ!』
慶喜は筋肉美を克服する強い意志を見せる
慶喜は敵の投球を視力で見切ってバットで打つ刹那の回転で敵のマシンを吹き飛ばして盗塁した
無名・空欄
むぅー、まずナナシちゃんは
無名であってムメイじゃないんですけどー
さすがにツッコミ入れとくねー
…で、何この状況、ナナシちゃんが知らないだけで実はこういうスポーツだったりする?
うーん困ったなー…私ってば近寄って斬る位しかできないんですけどー?
筋肉とか美しさとかどうでもいいとしか思えないしー…
ま、やる事は『
絶影歩法』だけど、さっきみたいにホームインじゃなくてもいい感じ?
一塁にでもいれば、他の人が打ってくれれば私なら何とかなるし、盗塁も可能だしねー
ま、そこまではしなくていいかな、楽に行こー
ある程度はお任せでー
※協力・アドリブ歓迎
「何この状況? ナナシちゃんが知らないだけで実はこういうスポーツだったりする?」
無名・空欄(自称・一般剣士・f39900)は眼帯で覆った目の反対側の赤眼を細めて試合内容を静観していた。
もはや野球という体裁の無法地帯に、ドン引きを通り越して理解不能の様子だ。
「うーん困ったなー……私ってば近寄って斬る位しかできないんですけどー? 筋肉とか美しさとかどうでもいいとしか思えないしー……」
このカオスな状況では、無名は筋肉の素晴らしさなど既に興味すら抱くレベルではなかった。
そんな困惑する無名へ、アルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)が声を掛ける。
「どうしたの? 大丈夫? 相手ピッチャーは手強いみたいだけど頑張りましょうね!」
「この状況で大丈夫って平気に言えるあなたの頭も大丈夫?」
まったくもってその通りだった。
小首を傾げるアルマだが、その本人がカオスの一端を担っている事を自覚していないのだから。
「いやいや、何を『私はいたってごく普通に野球してますよー』って顔してるのかな? さっきピッチャーを高速回転させながら吹っ飛ばしてたよね?」
「えっと、私は向かってきた『ボール』を打ち返しただけよ?」
「ピッチャーをボールごと打ち返す必要はないんだけどね?」
あ、だめだこりゃと無名は悟った。
これは自分の故郷の世界の野球とは別次元のナニカだ。
もはやスポーツであるかどうかも怪しいくらいに。
「ま、やる事は『
絶影歩法』だけど、さっきみたいにホームインじゃなくてもいい感じ? 一塁にでもいれば、他の人が打ってくれれば私なら何とかなるし、盗塁も可能だしねー。ま、そこまではしなくていいかな、楽に行こー」
バットを肩に担いで打席に向かおうとした無名。
そこへ緑と黒が混じったエキセントリックなちょんまげの男が声を掛けてきた。
『ちょっとあんた……すまへんな。うちのアルマが……』
どうやらアルマの関係者のようだ。と言ってもただの一般人ではなさそうだ。
しかし猟兵でもなさそうだ。猟兵ならば各個人にコード番号(fから始まる登録番号。NPCの猟兵という存在は何処の世界にも絶対に存在しないという全世界ルールがある)を有しているが、彼はそれを持っていない。つまり自称の猟兵であり、単に強い一般人だ。相当腕が立つというのは、初見で無名も把握できるほどのようだが。
彼は慶喜と名乗ると、無名へ小さな石を手渡した。
『これは賢者の石や。握るとパワーが湧いてくる。アルマは錬金術師でな……お詫びに受け取ってくれ』
「ふーん? ま、貰っておくよ」
無名は打席に立つと、三球見送ってワンストライク・ツーボール。
「んじゃ、
剣刃一閃から」
バットを放り投げ、無名は背中の小太刀の一振りを鞘から抜いてボールの芯に刃を当てた!
ボールは真っ二つに斬り裂かれながら、左右のフェンスへ向かって同時に放り投げられていく。
これにはマシンで快足を誇る外野手達も、どっちを追い掛けていいのか理解に苦しみ立ち往生。
その間に無名はユーベルコードの『
絶影歩法』で2度目のランニングホームランを果たした。
「え? まさかボールを斬っちゃ駄目とか言わないよね? 散々グラウンドで天変地異が起きてもストップをかけなかったじゃん、審判? それに比べたらカワイイものでしょ、カタナでボールを
斬るなんてさ?」
もの言いたげな主審を言いくるめた無名は、飄々とロリポップキャンディーを口に含んでベンチへ戻っていった。
そして次はアルマの打順、なのだが……。
「頑張って慶喜! 大好きよ! 応援しているわ! 心を強く持って!」
『おう、かましてくるわ。嬉しいけど、女の子が軽く好き言うたらあかんって……』
打席に立つのは慶喜だった。
「いやあなたは打たないんかーい!」
無名が思わずツッコミを入れた。
「大丈夫! 慶喜には私がさっき錬成した『野球つよつよバット』を渡したから、ホームランを打ってくれるわ!」
「錬成??? 野球つよつよバット
?????」
無名は宇宙猫めいた虚無の表情を浮かべてしまう。
一方、慶喜は一般人なのに主人公ポジションでカッコよく決めセリフを言い放ってる。
『アンタの筋肉は素晴らしいけど……毎年親戚のボディービルダー達が来るから見飽きているし、アルマ達の想いを背負っているからな負けへんぞ!』
「まって? 親戚のボディービルダー達ってどんな家族構成???」
無名のツッコミが止まらない!
「ふん、マッチョの家系の者か。ならば筋肉で語り合おう!」
『俺のイトコは大会三連覇中のボディビルダー女王や! アンタの筋肉なんぞ、ちゃんちゃらおかしいわ!』
筋肉で投げられた第一球を投げた!
すると慶喜が振り抜いたバットが高速回転を起こす!
空気を巻き込んで竜巻を起こすと、慶喜はバットをピッチャーへ投げ付ける!
『死に晒せボケェェェェエ!』
「はい反則! あれ反則だよね!」
無名のツッコミは的確だ。
しかし、反則行為は5秒間有効というプロレスルールが既に適用されているため投手への攻撃は通ってしまうのだ。
ヤンナルネ。
こうして、投手ごと竜巻で舞い上げられた打球は天高く吹き飛ばされて見えなくなってしまった……。
『特大ホームラン、やな!』
「いや災害じゃん」
無名はツッコミ疲れでベンチで寝た。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
雁帰・二三夫
分身体をしげしげ眺め
「あれは自分のムスコさんの擬人化でしょうか。生えている位置的にそういう気がします。自身のみで完結するナルシズム宣言として、ムスコさんを擬人化するのは…一応正しいのでしょうが」
「貴方がただ一人で自己完結できるなら。どうして他の方を募ったのですか。一人で出来ることには限界があると、心の底では貴方自身が認めているからでしょう。普段からムスコさんと手を取り合って美しさを自己暗示し続け、筋肉を賛美する他者を必要とするのは、只の弱い心の現れです…貴方は、とても弱い人です」
「健全な心にこそ健全な肉体が宿ります。そしてそれを他者と高め合う事で数倍にも数十倍にも膨らめていく。それがこの世界の理です。一番最初を間違えている貴方に、わたくしが心を揺らすことはありません。無駄に長くこの世界で生きている訳ではないのですよ、わたくしも」
「おっさんなればこそ、人と人の関わりを大事にするのです。わたくし年長者として、間違った貴方を正させていただきます」
ピッチャーゴロで近寄った敵ごとUCで吹き飛ばす
「はぁ……はぁ……やっと戻ってこれたよ……焦る僕も美しいとは、新たな発見だね!」
投手の『美しきナルキッソス』がマウンドへ戻ってきた。
よもやバットが高速回転して人工的に嵐を発生させてボールごと吹っ飛ばされるとは思って……いや同じようなことあったなコレ?
ともあれ、場外に吹っ飛ばされた投手は、律儀に試合を続行させるため舞い戻った。
しかしあれだけの大量リードしていた敵チームとの得点差は無くなり、雁帰・二三夫(引きこもりたい住所不定季節労働者・f37982)の打席で一発が出ればサヨナラ大逆転勝利が実現する。
「これはこれは。しがないおっさんにこのような晴れ舞台を用意してくださるとは。これは責任重大です。プレッシャーがすごいですね……」
またとないチャンス打席に雁帰は苦笑い。
しかし臆することなく背筋を伸ばすと、堂々とバットを構えて投手をサングラス越しに見詰める。
……特に、相手の腰元から枝分かれした分身体を。
「あれは自分のムスコさんの擬人化でしょうか。生えている位置的にそういう気がします。自身のみで完結するナルシズム宣言として、ムスコさんを擬人化するのは……まあ、一応正しいのでしょうが」
「何を言ってるのかよく分からないけれども。でもこっちの僕も僕自身も美しいことは間違いない事実なんだ。どこから生えてるかなんて些末な事さ」
「いや、都条例で逮捕されないのが不思議で仕方がありません。薔薇で局部を隠すとか頭大丈夫ですか? いや大丈夫ではないのでしょうけど」
いつになく毒づく雁帰が更にヒートアップする。
「貴方がただ一人で自己完結できるなら。どうして他の方を募ったのですか。一人で出来ることには限界があると、心の底では貴方自身が認めているからでしょう。普段からムスコさんと手を取り合って美しさを自己暗示し続け、筋肉を賛美する他者を必要とするのは、只の弱い心の現れです……貴方は、とても弱い人です」
「違う。それは違うぞキミ! 僕は皆を僕と同じステージへ立たせたいだけだ」
「それこそが弱い心です。貴方は仲間が欲しかったのでしょう?」
この指摘に投手が黙りこくってしまった。
雁帰の追撃は続く。
「健全な心にこそ健全な肉体が宿ります。そしてそれを他者と高め合う事で数倍にも数十倍にも膨らめていく。それがこの世界の理です。ならば、一番最初を間違えている貴方に、わたくしが心を揺らすことはありません。無駄に長くこの世界で生きている訳ではないのですよ、わたくしも」
雁帰はバットを高々と掲げて予告ホームランを示唆!
「おっさんなればこそ、人と人の関わりを大事にするのです。わたくし年長者として、間違った貴方を正させていただきます」
「筋肉の美しさを広めるんだ……皆が僕になれば美しい世界になるんだぁぁ!」
マッスルポーズから全力投球で放たれた第一球が放たれる。
雁帰はバットを炎のオーラで纏わせると、熱血モードでバットを振りかぶった。
「おっさんにもまだまだ熱い心は残っていたようです。燃え上がれフレイムリンガー・参!」
突っ込んでくるボールを燃え上がるバットで……セーフティーバント!
まさかの転がしてゆく作戦!
「ハハハ! 血迷ったかい? 一塁に送球でゲームセットだ!」
内野手が躍動し、ボールを拾おうとした次の瞬間だった。
「残念ですが、これ、ユーベルコードなんですよね。全員まとめてバックスクリーンへ叩き込んで差し上げます!」
バントでひっこめた熱血バットを雁帰が全力で振り抜く!
すると、近付いてきた投手と捕手、一塁手に三塁手もまとめてボールごと衝撃波で巻き込む。
「「グワアアァァァアアアーッ!」」
もはやただの暴力。
強引に全員吹っ飛ばされたダーク化ベースボーラー達はバックスクリーンへ吸い込まれてゆき、これにて『ブルー・ジャッカル』の大逆転勝利が確定したのであった!
「……バトロワプレイヤーらしさ、壊滅ですよねぇ」
ただ、雁帰はダイヤモンドを哀愁漂う背中を見せながらゆっくりと回っていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『ホームランを讃えて』
|
POW : 思う存分飲み食いして楽しむ
SPD : 一発芸や隠し芸を披露して盛り上げる
WIZ : 他の選手達と試合の感想を語り合う
|
「ゲームセット! ブルー・ジャッカルの勝利!」
「「あざっしたぁ!」」
猟兵達の活躍で『ブルー・ジャッカル』のダーク化は阻止された。
これでダーク化したレーサー達も正気に戻った。
そして諸悪の根源である『美しきナルキッソス』はというと……。
「キミたち! いい試合だったよ! 僕らの負けだ! お詫びにこれから焼肉屋でご飯を食べないか? 勿論、僕の奢りさ!」
なんと、アスリートアース世界のオブリビオンは試合後ではノーサイドということで仲良くご飯を食べることも珍しくないのだ!
どうやら『美しきナルキッソス』は反省しているようだし、他人のカネで食べる焼き肉ほどうまいものはない!
ここは祝勝会を兼ねて、『美しきナルキッソス』の奢りで焼肉をたんまり堪能しよう!
神代・凶津
やっほーいッ!奢り焼き肉、俺の好きな言葉です。食い放題パーティーの始まりだぜええッ!
よっ、筋肉大臣ッ!
「…オブリビオンの奢りとは、少し不思議な感じがしますね。」
先ずは生ビールジョッキでッ!
喉を潤したらお待ちかねの焼き肉タイムよ。
勿論、全部特上…ッ!遠慮なんて言葉はバッターボックスに置いてきちまったぜ。
「…まったく、はしたないですよ?
あ、店員さん。ご飯と…牛タンと骨付きカルビとをお願いします。…特上で。」
相棒だって容赦ねえじゃねえかッ!?
「………まぁ、オブリビオンですしいいでしょう。」
うおォン、俺はまるでヒーローマスク火力発電所だ。
ビールと焼き肉の無限ループ…ッ!
たまんねぇぜッ!
【アドリブ歓迎】
無名・空欄
…奢り!?焼肉!?(ガバッ)
行くー!行くー!食べないとやってられるか―!
いやー、ナナシちゃん、この世界はスポーツで解決するって聞いたから遊びながらなんとかなるかなーと思ったし、
野球なら私の足も使えそーだからって理由で選んでみたんだけど…
結果としては体力より精神力が減る依頼でしたなー…たはは
今後はもーちょっと情報を得るべきかなー…反省反省
まぁ考えるのは後にして今は食べるぞー!
(食べる量は普通だが、焼けた肉を取る速度は
『剣刃一閃』の応用でめちゃくちゃ速い)
※協力・アドリブ歓迎
雁帰・二三夫
「に、肉を奢る、ですと!」
「貴方はわたくしより上等な人間です、ナルキッソスさん。人に奢るどころか、わたくし、そろそろ無機物をUCで食す寸前でした…」
ショックでしゃがむ
「働けど働けど、我が暮らし楽にならざり…」
ビールを大ジョッキで一気飲み
自分の手を見て握り締め目元を拭う
「このご恩は、きっちり焼いた肉でお返ししましょう!」
「今こそ至高ッ!」
「そのお肉はっ!まだ焼き足りませんッ」
UC使い微妙に焼肉奉行
肉がベストに焼けたところで皆の持つ皿にトング使いささっと投げ込む
絶妙の焼き加減になる前に取ろうとした箸には爪楊枝投げつけて阻止
「せっかくの奢り飯、余すことなく堪能しなければ勿体ない、そう思いませんか」
「に、肉を奢る、ですと!」
その時、雁帰・二三夫(引きこもりたい住所不定季節労働者・f37982)に電流が走る……っ!
「貴方はわたくしより上等な人間です、ナルキッソスさん。人に奢るどころか、わたくし、そろそろ無機物をユーベルコードで食す寸前でした……」
「え、そこまで困窮してるの? 猟兵って報酬額は言い値で貰えたはずだよね?」
無名・空欄(自称・一般剣士・f39900)はショックでしゃがみ込む雁帰に尋ねる。
だが次の瞬間、ナルキッソスに向けて念を押した。
「……奢り!? 焼肉!? 嘘じゃないよね!?」
「安心したまえ。二言はないさ」
「じゃあ行くー! 行くー! つか食べないとやってられるかー!」
試合中に無名の想定を超えた事態が起こりすぎたため、精神面は限界であった。
そして焼肉奢るよ宣言に湧く猟兵に、神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)とその相棒の桜がいた。
「奢り焼き肉、俺の好きな言葉です」
「……どうしたの、急に?」
「やっほーいッ! 食い放題パーティーの始まりだぜええッ! よっ、筋肉大臣ッ!」
「……オブリビオンの奢りとは、少し不思議な感じがしますね」
他の世界では考えられない事態に桜は戸惑い気味であるが、凶津は細けぇこたぁいいんだよと言いたげにナルキッソスの後を付いていってしまった。
「おい相棒~ッ! 置いてくぞ~! 焼肉ッ! 生中ッ! 待ってろよォォォォッ!」
「……ちょっと、待ってください!」
桜は半裸の筋肉男の背中を浮かんで追い掛ける朱塗りの鬼面に、先が思いやられると頭を抱えながら自身も同行していった。
「んじゃ、まずは生ビール中ジョッキで、乾杯ッ!」
「「乾杯ッ!」」
未成年はノンアルコールで、成人組はビールで乾杯して宴がスタート!
「嗚呼、働けど働けど、我が暮らし楽にならざり……他人の金で飲み食いする事がこれほど身に染みるとは……」
「えーと、なんか苦労してるんだねー?」
無名は隣でビールを大ジョッキで一気飲みしつつ自分の握り締めた拳で目元を拭う雁帰に絡まれないように席を移動した。
「てか、いやー、ナナシちゃん、この世界はスポーツで解決するって聞いたから遊びながらなんとかなるかなーと思ったし、野球なら私の足も使えそーだからって理由で選んでみたんだけど……。結果としては体力より精神力が減る依頼でしたなー……たはは」
まさか野球という名の地獄が繰り広げられるとは思わなんだ。
どうしてこうなった?
「今後はもーちょっと情報を得るべきかなー? ……反省反省。まぁ考えるのは後にして今は食べるぞー!」
「ぷはァッ! さぁて、喉も潤ったし、お待ちかねの焼き肉タイムよ。勿論、全部特上……ッ! 遠慮なんて言葉はバッターボックスに置いてきちまったぜ」
凶津は片っ端から特上肉を注文して思うが儘に焼いては食べている。
桜も勿論、凶津の注文した肉を焼いて食しているのだが、さすがに相棒の無遠慮さに引いていた。
「……まったく、はしたないですよ? あ、店員さん。注文をお願いします……ご飯と……牛タンと骨付きカルビとシャトーブリアンをお願いします。……特上で」
「おいシャトーブリアンだとォォォォッ!? 相棒だって容赦ねえじゃねえかッ!?」
よもや牛肉の王様を注文する桜に、凶津も自分の事を棚に上げてツッコミを入れてしまう。
「………まぁ、オブリビオンですし、いいでしょう」
「……だな!」
こうしてシャトーブリアンを神代コンビが焼こうとした、その時だった。
「待ってください!」
雁帰が神代コンビの手を制止した。
「そのお肉はっ! この私に焼き加減を預けさせてください! ナルキッソスさんへのご恩は、きっちり焼いた肉でお返ししましょう! その方が皆さんにもベストな焼き加減で肉を味わえますから!」
おっと、焼肉奉行の御登場だ!
「シャトーブリアンは火加減ひとつで美味さが変わってきます! 行きます!」
じゅわぁぁぁ~とサシの脂が解け出て鉄板の上で歓声を上げる!
「まだです……まだですよ? ……今が至高! さあ、お召し上がりください!」
「お、おう! いただくぜ!」
「……いただきます」
神代コンビがベストな焼き加減で提供されたシャトーブリアンにかぶりつく。
「~~~~~~~~~~~~~っ!?」
桜の目が輝く。
「うおォン、俺はまるでヒーローマスク火力発電所だ。ビールと焼き肉の無限ループ……ッ! たまんねぇぜッ!」
計算された焼き加減は芸術そのもの。
声にならない喜びを嚙みしめる神代コンビが、雁帰へサムズアップをしたのだった。
「この調子で私が焼いてゆきましょう! せっかくの奢り飯、余すことなく堪能しなければ勿体ない、そう思いませんか?」
ユーベルコードでトングを見事に扱い、完璧な焼き加減で周囲に肉を提供し続ける雁帰。
自身も最強の焼き加減の肉に歓喜の涙を流していた。
「美味すぎます……! ナルキッソスさんに感謝を! あっ、それはまだベストな焼き加減ではありません!」
「いいじゃ~ん! 好きに食べさせてよ~?」
だが無名も他人にサーブされっぱなしの焼肉を嫌い、ユーベルコードで神速の箸捌きを披露。
雁帰のトングよりも早く肉をピックアップし、自身の好みの焼き加減を堪能するのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アルマ・アルカレイト
属性攻撃…刹那の無限回転発動
よ〜し!焼肉食べるわよ〜!慶喜もヒサも食べて!
焼けた肉を慶喜と緋智に渡す
『おっサンキューな』『ありがとう!アルマ!』
二人とも美味しそうに食べていた
では皆さん!私アルマ・アルカレイトが一発芸を見せましょう!
私が手を叩くと
UC発動してフラスコからバジリスクタイムが踊りながら登場した
さあ、バジリスクタイム!踊りなさい!
俊敏に踊りながら周りや壁を高速で走り皆を驚かせる
バジリスクタイム達が一斉に私の方へ爆発を放つ
そこに私の姿は無かった。悲鳴をあげる者もいたが後ろから私が登場
はい、私は無事で〜す!
ヘルパーから刹那の回転弾を自身に打ち込み地面に潜り回避しただけどウケて良かったわ!
アルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)も焼肉をご馳走になって上機嫌だ。
「よ〜し! 焼肉食べるわよ〜! 慶喜もヒサも食べて!」
アルマはお供2名(慶喜と緋智)へ肉を焼いてて提供してゆく。
『おっサンキューな』
『ありがとう! アルマ!』
2人とも美味しそうに焼肉を堪能する。
と、ここでアルマがすっくと席を立つと、大勢の前で叫び出した。
「では皆さん! 私アルマ・アルカレイトが一発芸を見せましょう!」
何処からか取り出したフラスコを媒介に、ユーベルコードで赤き蠍を解き放った。
その蠍は世にも奇妙なダンスを踊りながら壁や天井を爆走してゆく。
これはいったい……?
ぽかんと眺めるギャラリー。
そして蠍はあろうことか、創造主であるアルマへ向けてビームを発射!
KABOOOOM!
アルマが爆発四散!
まさかこんなことで死亡者が!?
衝撃の事態に一同騒然!
しかし……。
「じゃーん! はい、私は無事で〜す! ユーベルコードの刹那の回転弾を自身に付与して、店の地面を掘って移動しました! って、え、誰ですかこの黒服さん達? ちょっと、やめて! アイエエエーッ!」
店内で暴れたアルマは黒服に外へ放り出されて出禁となったとさ……。
大成功
🔵🔵🔵
リュカシオン・カーネーション
『ラーミアは不死身なのだ』バァーン
『な…仲間!死んだんじゃなかったのだ?!』バァーン
『仲間はゆっくりしているから復活出来たのだ』バァーン
『仲間が復活した祝にダンスを踊るのだ』バァーン
前の章で死んだラーミアが復活した祝にダンスを踊っていたラーミア達だが
突然辞世の句も言えず消滅した
ラーミア復活前
うめぇ~!
❛なのだわぁぁぁぁ!❜
私とシエルは焼肉を食べていた
アロナちゃんは龍になったアズさんが病院に連れて行った
しかし皆楽しそうだな!
わいわい騒いだり、一発芸をしている猟兵も居た
❛シオン…あの素晴らしい歌をもう一度聞かせてほしいのだわ!❜
OK!行くぜ!
ナルキッソスが止めようとしたが…
ウ〜チ〜は天才〜
リュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)はホームレス街の一画で寒さにガタガタと震えていた。
何故、彼女がこんな場所にいるのか?
それはつい30分前の出来事である。
『ラーミアは不死身なのだ』
『な…仲間!死んだんじゃなかったのだ?!』
『仲間はゆっくりしているから復活出来たのだ』
『仲間が復活した祝いにダンスを踊るのだ』
先程の錬金術師の失態をリカバリーするが如く、リュカシオンはユーベルコードで謎生物ラーミアを大量召喚して会場を和ませていた。
謎生物だが見た目はモフモフのフクロウのようで、勝手に増える事と態度がウザい事以外は無害なので一同は何も気に留めなかった。
「うめぇ~!」
❛なのだわぁぁぁぁ!❜
リュカシオンも虹炎神シエルと焼肉と白飯をかっ喰らっていた。
なお、いつもの保護者こと精霊王アロナフィナはワンカップ酒の飲みすぎで急性アルコール中毒になって病院に搬送されていた。
「しかし皆楽しそうだな! アスリートアース世界最高!」
❛シオン……ここは一発芸なのだわ! あの素晴らしい歌をもう一度聞かせてほしいのだわ!❜
「よっしゃ! 任せろ!」
リュカシオンが席を立つと、一派芸を披露するといって一同の視線を釘付けにする。
しかし、一同はハッと我に返る。
こいつの一発芸って、もしや……?
「誰か! あいつを止めるんだ!」
ナルキッソスが止めよとするが、既に手遅れだ。
♪ウ゛ 〜゛ チ゛ 〜゛ は゛ 天゛ 才゛ 〜゛ !゛
KABOOOOM!
衝撃波で店の内装の一部が木っ端微塵に砕け散った!
『カヒュ……!』
『ゥボァ……!』
『モルスァ……!』
当然、ラーミアはこのド音痴地獄に堪えられずに蒸発してしまう。
そこへ黒服が耳を塞ぎながら出動すると、リュカシオンを店外へ追い出してボコボコに袋叩きにしたのだった。
そして現在。
ボコボコにされたリュカシオンは、行き場を無くしてオーイズミ・タウンのホームレスの溜まり場に座り込んでいた。
「さ、寒い……体中が痛い……ウチ、歌を唄っただけなのに……」
❛シオン……もしかしたら、シオンの歌声って『一般受け』しないのだわ!?❜
虹炎神の的外れな指摘に、リュカシオンは「そうだったのか!」と納得してしまうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
四王天・燦
やはり目に毒だよこのナルキッソス
必殺のピッチャー返しこと殺人フォックス打法を見舞うべきだったか
少し悩みながらもとりあえず焼肉には行くけどね
ナルキッソスを視界には入れないよう黙々と頂くぜ
何か言っているのは聞こえるかもしれね
言われるまでもなく脂身だらけの肉は喰わないってーの…
機能美に満ちた細くしなやかな筋肉を維持する食なのだ
って言うかー
…何で猥褻物陳列罪で捕まってないんだ?
それにオブリビオンとは何なのか分からなくなっちまうぜ
悩んでも解決しそうにねーので麦酒飲んで忘れます
今日は卑怯なことしすぎたと反省…麦酒のように苦い勝利だったぜ
なおレーサー組が呑んで帰ったら即警察に通報しときます
飲酒運転ダメ絶対
「やはり目に毒だよこのナルキッソス……!」
四王天・燦(月夜の翼ルナ・ウォーカー・f04448)は生来の男嫌いが発動したため、歓談の輪から外れてひとり焼肉を淡々と楽しんでいた。
「てか、言われなければ気が付かなかったじゃん……枝分かれしているナルキッソスの分身体がアレだとかさぁ……気づいちゃった人に罪はないけど、口に出さなくても……」
燦には、ナルキッソスの分身体はただ体の一部から枝分かれしてるだけ……某ゾンビゲームのツインヘッド的な存在なのかと思っていた。その矢先に同僚の確信を付いた発言をきき、もう彼女にはナルキッソスの分身体が『歩く暴れん棒将軍』にしか見えなくなってしまったのだ。
……男嫌いとか関係なく、それは誰でも嫌である。
「それを知っていれば、必殺のピッチャー返しこと殺人フォックス打法を見舞うべきだったか。それとも妖刀でぶったKILLすべきだったな……」
駄目だ、これ以上考えるとTボーンステーキがアームストロング砲に見えてきてしまう。
なのでナイフで目の前の肉を何度も斬り分けて、視覚的情報を殺す燦。
「なんかナルキッソス、筋肉美について語ってるな……言われるまでもなく脂身だらけの肉は喰わないってーの……こちとら機能美に満ちた細くしなやかな筋肉を維持する食なのだ、あとひとり焼肉を邪魔したらアームロックかけちゃるぞ」
こうして燦は、自由気ままに自分勝手に肉を焼いて食べてゆく。
「うォん! 上等な肉は美味い! って言うかー……何でナルキッソスって猥褻物陳列罪で捕まってないんだ? それにオブリビオンとは何なのか分からなくなっちまうぜ」
謎が謎を呼び、燦はモヤモヤを注文した生ビール大ジョッキで胃の中へ流し込むことにした。
「悩みはクソとして外へ出しちまおうそうしよう! あーでも、今日は卑怯なことしすぎたと反省……」
でも、燦よりもっとひどい事をした猟兵が大勢いるので、燦は今日の出来事をアルコールで都合よく記憶改竄するのだった。
「って、おいレーサー組……? 飲酒して大丈夫か? 通報するぞ?」
燦の注意にダーク化が解かれたイケメンレーサー達が答えた。
「あ、自分、電車で帰るんで」
「ボクはハニーが迎えに来てくれるから……」
なんたるリスク管理意識の高さか!
「もういい黙れぇ!!! 飲まなきゃやってらんねー!」
話を振ったことを後悔した燦は、生ビールをピッチャーで注文した。
大成功
🔵🔵🔵
カーバンクル・スカルン
【POW】
これがアスリートアースの「試合後はノーサイド」の精神か。ダークリーガー経営の薬漬けカルビでなければ美味しくいただこうではないか。
……と言うわけでこの「盛り合わせ」メニュー端から端まで全部オネシャス! あとライス大盛りでー。
ダークリーグから脱退する気がないなら、私がかける言葉はないさ。味の感想を聞かれたら答えるだけで、それ以外の私語は基本スルーして黙々と美味しいご飯を食べるとしましょう。……どうせ自分がいかに美しくなったかとかの自分語りだろうし、それに対する答えはグラウンドで言ったからね。
――違いの分かる女、カーバンクル・スカルン(クリスタリアンの懲罰騎士・f12355)は語る。
(BGM:某国営放送制作・プロフェッショナルな仕事人の流儀的ドキュメンタリー番組のアレ)
【アスリートアース世界のオブリビオンの厚意を目の当たりにして、何を思ったのか?】
「これがアスリートアースの『試合後はノーサイド』の精神か。他の世界ではオブリビオンはただ殺すだけの存在だった。けれどここでは競技内のみの闘争が全ての物事を左右する。だからこそ、競技外では和気あいあいとできるのかと、思い知らされたよね……世界は広いなぁって。猟兵にとって、世界は広すぎる……」
【ナルキッソス氏が焼肉を奢るそうですが?】
「ダークリーガー経営の薬漬けカルビでなければ美味しくいただこうではないか。最初はそう思って構えていたけど……なにここ? この世界では有名らしい企業が手掛けてる超高級店だった……しかもナルキッソス、プラチナ会員だと……? 常連客なの? というかカネ持ってるんだね? じゃあ私も遠慮するのは止めよう」
(ナレーション)
――カーバンクルは相手を疑ったことを恥じた。アスリートアース世界で競技外の事をとやかく言うのや野暮だと思い知らされたからだ。素直になったカーバンクルの食欲が、いま、解放された。
(カーバンクル)
「と言うわけで、すいませーん。この『ウルトラギガMAX最上級盛り合わせ』メニューの端から端まで、全部オネシャス! あとライス大盛りでー」
(同席している一同)
「(笑)」
(カーバンクル)
「いやいや、ここでこれを頼まなきゃ噓でしょ? 他人の奢りで食べる焼き肉だよ?」
(ダーク化から解除されたレーサーA)
「でも食べきれるんですか、その量? 軽く10人前はありますけど?」
(カーバンクル)
「おのれの食欲に忠実になった私に不可能はないよ。よし、お肉のサーキットトレーニングの開始だ……!」
(ダーク化から解除されたレーサーB)
「ちょっと何言ってるか分からないッス(笑)」
(一同)
「(爆笑)」
(ナレーション)
――カーバンクルは食べた。ものすごい勢いで肉を焼いては口に頬張ってゆく。何が彼女をそうさせるのか?
【美味い肉を
無料で食えることが最大のスパイス】
「やっぱ、他人の金で食べる焼き肉って最高なんだって思い知ったよね。奢ってくれる本人は筋肉に必要なアミノ酸を摂取とか言ってるけど、私は高くて美味い肉が食べられればそれでいいから。だからナルキッソスには声を掛けないし、ダークリーガーを止めるつもりがないなら、また別の競技で出会ったときに負かせばいいだけの事だから。お互いのスタンスを邪魔しない。それが、多分この世界でやってく大切な事じゃない?」
【次も勝てると、断言できる?】
「当然。猟兵だからね。負けたら多くの競技者がダーク化しちゃうし。それはさすがにマズイよね。私達にも背負ってるものがあるわけ。高い肉を奢られても、そこは譲れないから。絶対に」
(ナレーション)
――そう語って、上ロースを噛みちぎるカーバンクルの姿はとても眩しかった。
(ナレーション)
――最後に。カーバンクルは取材陣へ、こんな言葉を残してくれた。
(カーバンクル)
「……相手がどんなに手を尽くしたとか、善戦したとか試合後で誇らしげに語っても、私は何も答えない。だって、それに対する答えは……すべてグラウンドで言ったからね」
制作・NHK(ナギテンハネオキ)
大成功
🔵🔵🔵
エミリロット・エカルネージュ
【なめろう茸餃子】
……上手く纏まったと言っても良いのかな?後半なんか酷い事になっていた予感するけど、うん、ボクも人の事言えないけども。
焼き肉を奢りでご馳走になるのは
始めてだけど、肉類から色々頂くかな?
カルビにミノにロースに…
ビスちゃんはユッゲから行くんだ、アメリちゃんはキノコ類、注文は予想してた
えっ?後で海鮮類を?エビやホタテやイカとか、確かにお口直しには良いかも
アメリちゃん、エリンギにカルビを巻いて食べるのも面白そうかも
あっ……思い出したんだけど、ブルージャッカルの皆に約束した薔薇餃子どうしよう?このタイミングならスイーツ餃子アレンジでUC『料理』してお土産かな?
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ビスマス・テルマール
【なめろう茸餃子】
めでたしめでたし……良いのではないしょうか?美しい誰かさんがお尻を抑えていたのは気になりますが
焼き肉パーティーになるのは予想外でしたが、折角ですし皆で楽しみましょう
ここにはユッゲがありますし、前菜としてナルムと一緒に頼みましょう
それから肉類はそこそこに注文して、磯の風味が口直しに丁度良いですし、イカ、ホタテ、エビ等の海鮮類も頼みましょう、焼きすぎは旨味が逃げるので要注意ですね
アメリさん、キノコ類ならボイル焼きもありますし、そちらも如何ですか?わたしもシメジを
薔薇餃子、そう言えばそんな事を
エミリさんらしいですね
わたしもUCで『料理』手伝いましょう
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
アメリ・ハーベスティア
【なめろう茸餃子】
何だかその辺の下りは、考えたらいけない様な気もするのです、何だか可愛そうな事になってる予感もするのですが
後でUCで手当てしおくとして
ビスちゃんエミリちゃんも
お疲れ様なのです、ユッゲは成る程……ビスちゃんらしいのです
じゃあアメリはエリンギ、シメジ、シイタケも注文して……キノコとカルビ等の肉類を一緒に楽しみつつ、何だかビスちゃん海鮮焼き肉奉行になってるのはらしいのです
ボイル焼きも美味しそう
あっ……ビスちゃん、アメリからもシメジをどうぞなのです
薔薇餃子ですか、材料は事前にもって来てるのですね、スイーツ用も含めて、準備の良さもアメリも見習いたいのです。
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
宴もたけなわ、ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)が焼肉を堪能しながらほっと一息。
「めでたしめでたし……良いのではないしょうか?」
「……うん、上手く纏まったと言っても良いのかな?」
エミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)も特上カルビに舌鼓を打ちながら頷いた。
「でも……後半はなんか酷い事になっていた予感するけど、うん、ボクも人の事言えないけども」
「ああ、確かに、美しい誰かさんがお尻を抑えていたのは気になりますが」
エミリロットとビスマスは、ナルキッソスの身に受けた大惨事に思わず手を合わせて同情の念を送ってしまった。
これにアメリ・ハーベスティア(キノコ好きの「よいこ」な地竜の末裔・f38550)が慌てて話題を切り替えようと口を開く。
「何だかその辺の下りは、考えたらいけない様な気もするのです。すごく可哀想な事になってる予感もするのですが……あとでユーベルコードで治療するとして、やはり患部へ直接撃ち込むべきです?」
「それは止めようよアメリちゃん……普通に範囲攻撃の要領で結界を展開するだけでいいからね?」
光り輝く霊芝餃子の気功結界をナルキッソスのケツへぶち込もうとするアメリを、師匠であるエミリロットは断固として阻止。弟子が餃子気功を座薬代わりに使ってほしくないという師の願いであった。
というか3人にとって、某猟兵の暴挙が衝撃的過ぎて話題に上らずにはいられないようだ。
これはまずいと、今度こそビスマスが話題を切り替えた。
「焼き肉パーティーになるのは予想外でしたが、折角ですし皆で楽しみましょう」
「はいです、ビスちゃんとエミリちゃんもお疲れ様なのです」
「アメリさんもどんどん注文してくださいね。エミリさんはおかわり必要ですか?」
「焼き肉を奢りでご馳走になるのは始めてだけど、うん、肉類を色々頂くかな? 特上ロースとミノをお願いしていい?」
「エミリさんは特上ロースにミノを追加、と。おや、この店にはユッケがありますし、私はそれで。それと前菜としてナルムと一緒に頼みましょうか」
「ユッケは成る程……ビスちゃんらしいのです。じゃあアメリはお肉と一緒にエリンギ、シメジ、シイタケも注文するのです」
「ビスちゃんはユッケから行くんだ、アメリちゃんはキノコ類って、注文は予想してた」
こうして3人のオーダーが決まり、追加注文で次々とテーブルに更に乗った希望の品が運ばれてくる。
「というか此処、焼肉だけどキノコ類もレパートリーに入ってるんだね? むしろ野菜類も豊富……焼肉屋と言うよりも、鉄板焼き屋に近いのかな?」
エミリロットはミノを噛みしめながらメニューの一覧を眺めていた。
確かに、焼肉屋という割には野菜単品のオーダーや副菜類の品揃えが豊富だ。
そして高級店ゆえか、堂々と一覧の中に大きなスペースを取っているのが海鮮品であった。
「磯の風味が口直しに丁度良いですし、イカ、ホタテ、エビ等の海鮮類も頼みましょう。焼きすぎは旨味が逃げるので要注意ですね、焼き加減はお任せください」
「何だかビスちゃんが海鮮焼き肉奉行になってるのはらしいのです」
「えっ? あとで海鮮類を頼めるの? エビやホタテやイカとか、確かにお口直しには良いかも。というか、ビスちゃんといえばやっぱり魚介類だよね」
こうして、3人は海鮮類も大量に注文をし始める。
届いたエビやホタテ、イカにサーモン。卓上は肉と野菜と海鮮で鉄板焼き戦国時代に突入だ。
「アメリさん、キノコ類ならボイル焼きもありますし、そちらも如何ですか? わたしもシメジをボイル焼きにしてみましょうか」
ボイル焼きとは、食材を多めの水と一緒に炒める事で『茹でながら焼く』調理法だ。
中まで火が早く火が通るのはもちろん、焼き目で焦げ過ぎたりせずに旨味を逃がしにくいのも特徴だ。
「わぁ、ボイル焼きも美味しそう。あっ……ビスちゃん、アメリからもさっき注文したシメジをどうぞなのです」
「ねぇねぇ、アメリちゃん? エリンギにカルビを巻いて食べるのも面白そうかも」
「エミリさん、それナイスアイデアです。試してみますね! あむ……んん~! 美味しいです~!」
それぞれが焼肉を楽しんでいると、ふとエミリロットがある事を思い出した。
「あっ……思い出したんだけど、ブルージャッカルの皆に約束した薔薇餃子どうしよう? このタイミングなら、スイーツ餃子アレンジでユーベルコードで料理して、お土産として渡すべきかな?」
「薔薇餃子、そう言えばそんな事を言ってましたね。ふふ、エミリさんらしいですね? ではわたしもユーベルコードでなめろう料理を振舞いましょう。エミリさんの餃子作りも手伝いますよ」
「ビスちゃん薔薇餃子ですか、でも材料はどうするのです?」
「大丈夫だよアメリちゃん。材料は事前に準備して持参してるから」
「事前に持って来てるのですね。スイーツ用も含めて、準備の良さもアメリも見習いたいのです」
こうして、3人は厨房の一画を借りる許可を得て、ブルー・ジャッカルの選手達への手土産用の薔薇餃子となめろう料理、そして薬膳茸料理を手早く調理してみせたのだった。
なお、ブルー・ジャッカルの面々はこれらの品々にとても喜んだそうな。
大成功
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アルジェン・カーム
神機
UC発動
…ええと…戦わなくて…いいんですね…(なぜかほろり。
「こういう世界もあるんだね!確かこの世界だと試合の合間のお弁当タイムとかでも交流が出来るらしいよ!」
成程…善い…善い世界です
うん…冒険の後の食事と通じるものがありますね(という訳でエールもとい生ビール中ジョッキ!)
では皆様…良き試合に乾杯!お疲れ様でした!(ごっごっごっ
焼肉はまずタン…カルビ…そしてサラダ
カシムさんもちゃんとお野菜も食べるのですよ(お父さん!
栄養バランスは大事なのですから(野菜を肉に巻いて
ナルキッソスさん…ナルキさんはなぜに投手を?
こうした試合で使う筋肉と…魅せる筋肉は限りなく違うのでは?
とはいえこの世界では本来のスタイルと離れたスポーツをする方は多いようですね(シロコロもぐもぐ
「この世界の戦いはスポーツだからかもね?」(バジル鶏焼いてもぐもぐ
うん…焼肉とは良い文明ですね
(焼き加減を全力で把握…善い具合に焼けたらちゃんと皆に仕分ける
EB時代の己と妻の活躍を熱く語る
こうして我が妻は彼の勇者を救ったのです!
カシム・ディーン
神機
「ご主人サマ!焼肉だよ!しかも奢りだから食べ放題だよ!」
ひゃっはー!食べたいだけ食うぞ!
取り合えずカルビとロース!勿論和牛!
ってアルジェン…おめーは僕の父親か!?
っと…まぁ栄養をしっかり取って体調を整えるのも重要か…くっ!(チョレギサラダとお肉をもぐもぐ
取り合えずナルキッソスにはこっそり薬は渡しておく
序にメルシーは殴る
「ごふっ♥理不尽な所も素敵だぞ♥」
全ててめーの自業自得だからな!?
…まぁ今回はどこぞのザナドゥと違って問題なく食べ放題だな!
ホルモン…石焼きビビンバ…
【情報収集・戦闘知識・料理】
焼き加減も己の経験則と技能も利用してしっかりと分析して美味しく焼き上げるぞ!
くっ…!これがご飯が進むって奴か…!
やはり自由に食える焼肉はいい…
(和牛のロースとカルビ…ホルモンとごはんが進む奴を注文して熱くそれぞれの味わいを語る。因みに飲んでるのはバタービール(ノンアル
本当は酒も悪くねーと思うがせめて美味を堪能してやる!
「メルシーもお代わり!」
ナルキッソス…財布の貯蔵は十分か…!?
「ご主人サマ! 焼肉だよ! しかも奢りだから食べ放題だよ!」
「ひゃっはー! 食べたいだけ食うぞ! 取り合えずカルビとロース! もちろん黒毛和牛な!」
「メルシーは牛タンとミノも頼んじゃうぞ☆」
高級焼肉店でタダ飯にありつけるというので、カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)と相棒メルシーは初っ端から高い肉から比較的リーズナブルなモツ系まで幅広く注文しては食い尽くしてゆく。
同席するアルジェン・カーム(銀牙狼・f38896)と相棒プルートーも注文した品を焼いて食してゆくのだが……。
「まずタン塩……カルビ……そしてチョレギサラダ。肉が焼ける間にサラダをまず食べるのです。野菜を先に食べることで、胃もたれせずにお肉をたくさん楽しめます。ってカシムさん、お肉ばっかりでは脂身で胃に負担がかかりますよ? ちゃんとお野菜を食べてくださいね」
「うるせーよアルジェン! おめーは僕の父親か!? 肉なんて焼いた傍から喰らうのが一番美味ーんだよ!」
そう言ってカシムはひたすら焼いた肉を貪り食ってゆくが、ふとアルジェンのとった行動が目に留まった。
「何やってんだ……? 焼いた肉をわざわざ葉っぱに巻くなんてめんどくせーな!」
「ご存じないのですか、カシムさん? こうして……焼いたお肉を、サンチュというレタスの仲間の葉で巻くと、とても美味しいですよ。この中に生の棒状にカットしたお野菜を入れると、もっと美味しいのです。それに栄養バランスは大切です。一度試してみませんか?」
アルジェンは自身が注文したサンチュの葉が乗った皿をカシムに差し出す。
カシムは焼けたカルビ肉を半信半疑のままサンチュに巻いてかぶりついた。
「……ん? 葉っぱのみずみずしさがカルビの脂っぽさを和らげてくれて……これならいくらでも行けるな……」
「ほらね? お野菜も馬鹿に出来ないでしょう?」
くすりと微笑むアルジェンの顔はまるで保護者そのものだ。
カシムはアルジェンの言葉通りになったことに悔しさを覚えつつ、それを悟らせないようにそっぽを向いた。
「まぁ……アルジェンの顔を立てて、今日は僕も野菜を食べましょうか」
「出た~! ご主人サマのツンデレ~! 野生児のご主人サマも、これで文化人レベルがまた上がったね!」
「黙れメルシー! ただ焼いた肉より……モグモグ……野菜を巻くだけでこんなに美味くなるとか……僕が知らなかったわけ……モグモグ……ないじゃないですか……」
「といいつつ、めっちゃ巻いて食べてる~☆ あ、すいませーん、チョレギサラダ2つ追加でオナシャス♪」
サンチュと肉の相性を知ったカシムは、その後も黙々と肉を焼いてはサンチュに巻いて口の中へ放り込んでゆく。
メルシーが注文したチョレギサラダも届くやいなや、噛みしめるように味わっていた。
アルジェンは宴会の盛り上がりを眺めて、ふと思いの丈が言葉となって漏れ出てゆく。
「……ええと……もう戦わなくて……いいんですね……。試合中、大惨事や大災害を何度か経験した気がしますが……お肉とお野菜とお酒ですべて忘れてしまったほうがよさそうですね……」
アルジェンは遠い目をしながら、生ビールの中ジョッキを注文した。
プルートーもユーベルコードで黒髪赤目の男の娘に変身しており、契約者のアルジェンと共に卓を囲んで焼肉を堪能している。
「アルジェン、こういう世界もあるんだね! 確かこの世界だと、試合の合間のお弁当タイムとかでも交流が出来るらしいよ!」
「成程……それは善い……とても善い世界です」
アルジェンは今まで闘争の世界に身を置いていた。
エンドブレイカー世界も、いうなれば神々との戦いであった。
もし神々と血を流し合うことなく、スポーツで分かり合えたのならば……あの最終決戦も野球で勝敗を決していたかもしれない。
「うん……それはそれでカオスですがね? それにしても、この宴は冒険の後の食事と通じるものがありますね」
過去の冒険で仲間と語らった宴が昨日のようにアルジェンの瞼の裏に浮かぶ。
生中がアルジェンに届くと、彼はすっくと立ちあがって会場にいる一同へ告げた。
「ええ、宴もたけなわではありありますが、今一度、この場にいる一同の敢闘を祝しまして……皆様……良き試合に乾杯! お疲れ様でした!」
今日何度目の光景、グラスがぶつかり合い、甲高い合唱となって会場を沸かせた。
「おいナルキッソス……ケツの具合は大丈夫か? これ、痔の薬だ……注入タイプで大丈夫だったか?」
カシムがナルキッソスの傍へ席を移動すると、袖の下からブツを差し出した。
ナルキッソスは周囲に悟られないようにブツを股間の茨の中へ突っ込んだ。
「大丈夫だ、感謝するよ。しかし……あれはいったい、何が起きたんだ……?」
「もーやだなぁー❤ トコロテン・ボーイがしらばっくれちゃンッギャアアアアアッ!」
カシムの背後から顔を出したメルシーの後頭部を、契約者のカシムががっちり掴んで熱した鉄板に押し付けた!
「これは全ててめーの自業自得だからな!? 反省しやがれ!」
「ライク・ドラゴン6式焼肉屋謝罪アッー! でも理不尽な所も素敵だぞ♥」
「何をやってるんですか、カシムさん……メルシーさんが喜んでるじゃないですか……」
あくまでも苦しんでるからやめろと言わないアルジェンである。
「ア、アルジェン……ボクもどうか鉄板の上で焼いてほしいな! メルシーと同じ苦しみを味わいたいんだ!」
「ほら、こうなるんですから……やりませんからね?」
メルシーが苦しむ光景に、強火のメルシーストーカーのプルートーが興奮している。
虚無の表情を浮かべるアルジェンに対して、カシムはとてつもない罪悪感に苛まれてメルシーの頭をそっと離した。
「なんかすまなかった……あとぷっさん、腰をもじもじさせんな!」
「おっと、興奮しすぎてミニスカートの前がめくれ上がっちゃうね! ごめんねカシム!」
「クソが! おめーもソッチかよー! しかも僕より立派じゃねーかチクショー!!」
カシムは絶望から逃れるように追加注文をどんどんしてゆく。
「本当はカオスな記憶をなくすためにも酒も悪くねーと思うが、せめて美味を堪能してやる!」
「メルシーもお代わり!」
「ナルキッソス……財布の中のカネの貯蔵は十分か
……!?」
「ああ、僕、支払いはブラックカードなんだ。だから、いくらでも食べてくれて構わないさ!」
股間の茨から取り出した黒光りするクレジットカードを見せびらかすナルキッソス。
そのリッチな輝きにカシムとメルシーは思わず平伏した。
「「ははーっ! 億万長者様ーっ!!」」
「さすがですね、支払い上限無制限とは……」
アルジェンはナルキッソスの資金力に感嘆の声が漏れてしまう。
「そうそう、ナルキッソスさん…いえ、ナルキさんはなぜに投手を? こうした試合で使う筋肉と……魅せる筋肉は限りなく違うのでは? とはいえ、この世界では本来のスタイルと離れたスポーツをする方は多いようですね」
シロコロを頬張るアルジェンへ、ナルキッソスが語る。
「魅せる筋肉と勝つための筋肉は両立する! それが僕の美学だからさ! だから異種スポーツ選手の美しい筋肉も野球や他の競技で美しく活躍できる可能性を秘めている! 僕はね、それを証明したいがために、一番目立つピッチャーを務めているのさ!」
「なるほど……美学、ですか……」
ナルキッソスにも掲げる理想があるのかと、アルジェンは生中のジョッキを傾けながら感心してみせる。
「美学と言えば、私にも美しい存在がいまして……ええ、故郷の世界に残した愛する妻なんですがね?」
ここからアルジェンの胸焼けするほどの愛妻と織りなした過去の冒険譚を語り始めた。
それは数十分も続き、最後は「まだ終わらねぇの?」とウンザリするほど甘ったるい内容であった。
「こうして我が妻は彼の勇者を救ったのです! ご清聴ありがとうございました!」
まばらに起こる拍手に満足するアルジェンは、特上の肩ロースを焼きながら微笑んだ。
「うん……焼肉とは良い文明ですね。あ、カシムさん、そのお肉はもう焦げてしまいますよ? こっちのお肉をお食べなさいな?」
「だからてめーは僕の父親かよ! 焦げた肉だって美味いだからな!」
カシムは自分勝手に肉を焼き、焦げた肉だって美味しく食していた。
「やはり自由に食える焼肉はいい……お、バタービール。そういうのもあるのか! じゃあ雰囲気を味わうためにも頼んでみるか……あとホルモンとごはん、そしてごはんが進むカクテキキムチ……よし、僕の焼肉最強ベストナインの打順が決定したぞ……! まずは1番・センターのネギ塩牛タンからだ……!」
こうして、猟兵達は思い思いに焼肉を楽しんだ。
明日からお互いにライバル同士だが、この一瞬だけは和気あいあいと肉を食べていこう。
誰もがそう思える、素敵な時間を過ごしたのであった。
<了>
大成功
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