4
【事前課題】警備ロボットと戦闘訓練!

#コイネガウ #事前課題 #入学予定がなくても参加OK #純戦闘シナリオ #報酬出ます!(RPなどにお役立てください)


●注意
 当依頼は、PBWアライアンス『コイネガウ』からのシナリオです。
 PBWアライアンス『コイネガウ』の詳細を以下でご確認お願いします。
 公式サイト:(https://koinegau.net)
 公式総合旅団:(https://tw6.jp/club?club_id=4737)

●求む! とっても強い人!
 夜明けから夜更けまで、皆様の生活を完全サポート! そんなキャッチコピーを掲げるメガショッピングモールが希島こいねがいじまの商業地区に存在した。娯楽施設と商店街の粋をぎゅっと詰め込んだそこは島住民から観光客まで、とにかく客足が途絶えずごった返しの状態だ。
 店舗の正面入り口には巨大情報掲示板があり、各店舗のお得情報やら、希島各地区の耳寄り情報やらが集まってくる。客も掲示板を眺めては、何処へ行こうか、何を見ようか、楽しそうに悩んでいた。
 そこへ、丸めたポスターを抱えたロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)がやってきたのは丁度お昼過ぎのこと。掲示板の空きスペースを見つけると、ポスターを張り出し呼び掛ける。
「新しい警備ロボットのテスターさんを募集してまーす!」
 何やら人集めをしているようだ、と行き交う人々は足を止め始める。ロザリアにとって、希島があるこの世界、希望峰アースで情報屋としての初仕事。普段と少し勝手は違うが案内の出だしは上々のようで、耳を傾けてくれる彼らに向けて概要を話し始める。
「実は、今年に入ってからこの希島を訪れる人が増えていまして。国立希島学園こくりつきじまがくえんへの入学希望者も徐々に集まっていて、希島としては嬉しい限りなのですが、人が増えれば厄介事なんかも増えてしまいます。そこで工業地区にある警備会社とロボット開発会社が合同で、各地区を警備するAI搭載警備ロボットを導入すると発表しました。ここまでが既報のプレスリリースになりますね」
 さて、と勿体ぶるように言葉を溜めて、ロザリアはこほんと軽く咳払い。
「警備ロボットの開発については概ね完了しており、現在最終調整の段階にあります。ただ、この最終調整というのが難しく……というのも、ある程度の騒動を制圧できるだけの戦闘力を持ったロボットになりますから、技術者達では到底敵わないわけです。そこで、皆さんの中に、我こそは! という力自慢の方がいましたら、警備ロボットの最終調整、即ち戦闘訓練に参加して頂きたいんです! 厳しい身分チェックとか、いくつもの誓約書を交わすだとか、手続きが色々面倒ではありますが、報酬もきちんと出ますので! 腕に自信のある方は、どうぞ私の方までお声掛けくださーい!」


沙雪海都
 注:このシナリオは、【事前課題】の共通題名で括られるシナリオソースのシリーズです。
 コイネガウ暦20X3年1月と2月に開催される学園入学前における課題遂行の物語となります。
 なお、各MSによるシナリオはどれも内容が独立している為、重複参加に制限はありません。

 沙雪海都(さゆきかいと)です。
 この度、PBWアライアンス「コイネガウ」にMS参加させて頂くことになりました。よろしくお願いします。

●フラグメント詳細
 第1章『プレイング』
 希島では新たな季節を迎えるにあたり、来訪者及び島住民の増加に対応するためAI搭載警備ロボットを導入することになりました。
 その最終調整に、実際に戦闘を行わせて性能を確かめたいという要望があったため、テスターとなる参加者を募集している、というのが本シナリオです。
 OPの身分チェックや誓約書云々は皆様が誠実である限り通ります。この点プレイング不要ですので全力の戦闘プレイングをどうぞ。

 対戦相手となる警備ロボットは3タイプ。上半身は人型、脚部構造が違います。

 二脚型:万能型。精度の高い防御技術を持っています。
 多脚型:跳躍力特化型。壁や天井に貼り付くことができます。
 車両型:機動力特化型。高い制圧能力を誇ります。

 プレイングにて戦いたいタイプをご指定下さい。無指定の場合は二脚型とします。
 合わせプレイングにおける相手編成は「指定タイプ×参加人数」とし、特に指定があれば複合編成可とします。

 攻撃手段は3タイプ共通で以下になります。

 POW:ジェットダッシュ(【脚部ジェット機構】から【コアエネルギー】を噴出しながら、レベル×5km/hで直進突撃する。2回まで方向転換可能)
 SPD:シャインバレット(【コアチップ】から無限に供給される【エネルギー弾】を、レベル分間射撃し続ける。足を止めて撃つと攻撃速度3倍)
 WIZ:ラーニングアーム(【内蔵アーム】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【戦闘スタイル】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する)

 訓練場所は専用施設となり、簡単に言えば平面に広い直方体の部屋です。
 警備ロボットは一定以上のダメージを与えると警報を発し動きが止まります。そこで戦闘訓練は終了です。

 参加報酬は1万円相当の商品券だそうです。貰った描写はおそらくしませんが、皆様の今後の生活にお役立てください。
112




第1章 日常 『プレイング』

POW   :    肉体や気合で挑戦できる行動

SPD   :    速さや技量で挑戦できる行動

WIZ   :    魔力や賢さで挑戦できる行動

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​
比嘉・縫愛怒雌
島の警備が強化されるっていうならそれは素晴らしいことっすね!
全力で協力させてもらうっすよ。

二脚型を相手に指定。
普段の陰キャ学園生スタイルでロボットと対峙。陰キャ丸出しで緊張して悪目立ちしてると思うっす。

戦闘開始した瞬間にホープコードを発動。裏次元トンネルに姿を隠して、トンネル内をダッシュしながらトンネルそのものの位置を移動。出口がロボットの背後になるように。
真の姿になってトンネルから出た瞬間に爪で急所突き。一瞬の暗殺劇を繰り広げるっす。

これが上手くいっちゃったら、特殊な力への対策頑張ってくださいって言うっす。
ワタシが負けたらそれはそれで頼りになる警備ロボットがいるってことなので有難い話っすよ。



●科学の力と希望の力
 島が活気に満ちている――元より初夏の陽気に包まれる希島だが、それにも増してエネルギッシュな島の様子に、地元民の一人として比嘉・縫愛怒雌(国立希島学園の放課後キャットヒーロー・f39245)は誇らしげに感じていた。
 ……とは言え、ちょっぴり不穏な話も小耳に挟むことはある。希人まれびと――縫愛怒雌もまさにその一人だが――が活躍したという話もあって深刻な風には聞かないが、それでも揉め事は起こらないほうが有難い。その解決策の一つとして警備ロボットの存在があり、完成のために力が必要とされていると聞けば。
(島の警備が強化されるっていうならそれは素晴らしいことっすね! 全力で協力させてもらうっすよ……!)
 二脚型警備ロボットと相対して、改めて誓う。縫愛怒雌の瞳は目の前の警備ロボットに島の未来を見ていた。
「本日は、宜しくお願いしますね」
 相手を選ぶ際にもちらりと言葉を交わしたが――縫愛怒雌には警備ロボットが実に人間らしく映っていた。AI搭載型、外見も島の日常によく溶け込めるように細部までこだわりを持って作られた女性型の彼女は濃紺の制服に身を包み、丁寧に頭を下げる。
「…………しく、おね…………し、ます……」
 対し縫愛怒雌は声を掛けられた途端に伏し目がちになり、ぼそぼそと喋った。街にいれば一発で職務質問を受けそうな挙動不審さが彼女との対比で際立つ。俗に言う陰キャだ。
「緊張されていますか? ですが、この場は容赦無用ですから――」
 彼女が縫愛怒雌に向けて突き出した両手の指先が白く輝いていた。人に似て人に非ず。内蔵された機械心臓、コアチップが齎す無限のエネルギーを指先に集め不敵に笑む。
 しかし言葉とは裏腹、射撃体勢をとってから実際に射撃するまでの、僅かだが確かに存在した間を縫愛怒雌は見逃していなかった。開戦の合図を感じ取って縫愛怒雌は爪先で床を蹴り後方に身を投げる。虚を突かれたように目を見開いた彼女、その場に留まることで高速化した射撃で縫愛怒雌を撃ち抜きにかかったが、エネルギー弾の嵐はあと一歩のところで窄み消えていく裏次元トンネルの入り口を捉えきれない。
「対象をサーチします……!」
 彼女の眼球型結晶体が熱源探知のセンサーとなって動き出す。縫愛怒雌が居た場所から周辺に拡散させて網を広げ、縫愛怒雌の消えた先を捕まえようとした数秒間、裏次元ではなだらかな縫愛怒雌のショートヘアが立体的に膨れ上がり、頭頂部には耳が生え、縫愛怒雌の加速に合わせて靡く尾が現れていた。
 そして彼女が縫愛怒雌を再認識した時、真なる姿への変身を遂げた縫愛怒雌は彼女の背後にあった。右手に装着した爪を引いて溜めを作り、突き出す一瞬。彼女もまた反応し振り向き様、腕に仕込まれた内蔵アームを展開しようとしていた。
 先端の鋭い機械染みたアームが縫愛怒雌の放つ爪に突っ込んでいく。一直線の最短軌道。防御機能を存分に発揮していた彼女だが、縫愛怒雌の爪はそれを嘲笑うかのようにするりと滑り抜けて彼女の喉元に向かう。
 ずぶり、と突き抜けていかなかったのは彼女がロボットたる鋼鉄の内骨格を持っていたが故。しかし一撃に込められた衝撃は機能不全の判定を生じさせるには十分で、急所を突かれた彼女は糸の切れた人形のようにその場へべたんと座り込み、
「非常事態発生、直ちに救援を――繰り返す、非常事態発生、直ちに救援を――」
 アラームを発するだけの機械へと成り下がった。

「……AIの学習能力に期待っすね。悪いやつは何をしてくるか分からないっすから……特殊な力への対策、頑張ってください」
 アラームを解除しに部屋へ入ってきた技術者達へ、縫愛怒雌は労いと応援の言葉をかける。それは、警備ロボットが島の安寧を共に守るであろう存在となることへの期待の表れでもあった。

成功 🔵​🔵​🔴​

コニー・バクスター
【錫兎】

「今日は錫華と戦闘訓練がんばるよ☆
 コニー達のキャバリアで警備ロボを鍛えてやるか!」
 コニーはBRRに乗って戦うよ。

 以下の設定で訓練だね。
・敵の陣形。二脚型が前衛。多脚型が中後衛。
・仲間の陣形。錫華が前衛。コニーが中後衛。

「舞い踊れ! コニーの黒き兎!」
コニーは多脚型を相手に銃撃戦をするよ。
UCの一撃離脱で機動力を活かした戦術だね。
EPレーダーユニット(Code:BRR)で敵を捉える。
EPミラージュユニット(Code:BRR)で敵から逃げる。

「錫華、元気してる!? 援護に入るね!」
武器はRSパルスマシンガン(Code:BRR)で援護射撃もするよ。
錫華とのチームワークを大事にして戦う。


支倉・錫華
【錫兎】

わたしはコニーさんとペアを組んで、【ナズグル】でいくね。

新規の訓練ってことだから、
目的は経験値をあげることって解釈でいいかな。

前衛の二脚型と中後衛に多脚型。
バランスはいい感じに見えるね。

「コニーさん久しぶり。それじゃいきますか」

部屋の屋根や壁に【ワイヤーハーケン】を撃ち込んで【蜘蛛の舞】。
【フレキシブル・スラスター】も使いながら三次元機動で、囮になるよ。
前進しようとするなら、ライフルや歌仙での足止めも。

「残念。それ以上は行かせないよ」

攻撃はコニーさんの狙撃を頼っちゃうことにしよう。

それにしても……。
わたしたち猟兵との戦闘経験値とか、一般の警備だとマイナスになったりしないかな?



●黒き者達、試練となる
 訓練部屋の壁が開く。二脚型と多脚型、二体の警備ロボットの前に姿を現したのは彼らを遥かに凌ぐ巨大ロボット――キャバリアだ。片や黒兎とかなり独特の趣向、片やキャバリアの原産世界ではよく目にする量産型タイプに近しい機体。こちらも黒い装甲で、二機のキャバリアは警備ロボット達にとって未知の存在。
「今日は戦闘訓練がんばるよ☆ それにしても錫華、久しぶりだね♪」
「そうだね、コニーさん久しぶり」
 並んだ機体、黒兎の『ブラック・ラピッド・ラビット(Code:BRR) 』に乗り込んでいるのはコニー・バクスター(ガンスリンガー・ラビット・ガール・f36434)、そしてもう一機、『【ガルヴォルン製量産型キャバリア】ナズグル』には支倉・錫華(Gambenero・f29951)が乗り込んでおり声を掛け合う。四月から始まる新生活に向けて忙しく日々は過ぎ、顔を合わせる機会は多くはなかった。そんな中で何やら珍しげな話を聞きつけて、今日、キャバリアでの再会と相成ったのだ。
「よーし、じゃあコニー達のキャバリアで警備ロボを鍛えてやるか!」
 コニーと錫華が指示のあった初期位置に移動する間、警備ロボット達はキャバリアの全長を把握し、データベースを検索して相対するに相応しいと判断した陣形を取る。二脚型の警備ロボットが前衛に立ち、多脚型の警備ロボットが後方、距離を取っての中後衛の位置。一方、コニーと錫華もまた、錫華が前衛に陣取ってコニーが同じく中後衛、と凡そ同じ距離感で向かい合った。
(防御性能の高い二脚型を前に置いて、跳躍で空中を取れる多脚型が後方から来る……バランスはいい感じに見えるね)
 この場は訓練の形だが、実運用された暁には往々にして不測の事態というものに直面するだろう。それを可能な限り良い形で吸収させるのも戦闘訓練の趣旨の一つ。彼らはどうやら上手くやっていそうだ、と錫華は感じ取りつつ、
「それじゃ、いきますか」
 ナズグルに戦闘態勢を取らせる――同時に訓練開始のブザーが鳴った。機敏に反応したのは警備ロボット達。前衛、二脚型が脚部ジェットを噴射しながら内蔵アームを両上腕から飛び出させ、ナズグルの足元目掛けて突っ込んでくる。多脚型は瞬時に沈みこませた脚部から爆発的な跳躍力を生み出して跳び上がり、さらに脚部ジェットから二脚型の加速よりさらに強力なコアエネルギーを噴出させての空中高速機動。ナズグルの頭部、それより高い位置を取ろうとしていた。
「舞い踊れ! コニーの黒き兎!」
 対しコニーの操るBRR、後足の脚力を活かした鋭い飛び出しで左上空を抜けながらEPレーダーユニット(Code:BRR)を起動し迅速に多脚型の動きを捉える。相手は超加速だが直線的な動きでレーダーユニットの索敵範囲に突っ込んできた。
「――そこだねっ♪」
 両腕を変形させて射撃の構えを見せていた多脚型。角度を整えて狙いの一発をBRR目掛け放とうとしていたが、その直進路を先読みしたBRRのRSキャバリアライフル(Code:BRR)が火を噴いた。止まりようもないタイミングで多脚型は射線と交差し弾丸の雨を浴びる。衝撃でバランスを崩した多脚型はジェット噴射の暴走で流星の如く落ちていたが、体勢を立て直す間もなくナズグルが三次元的に張り巡らせていたワイヤーハーケンに引っかかり弾き飛ばされた。
 そして地上戦、二脚型の伸ばすアームが先手を取るかに見えたが、ワイヤーハーケンを張り終えたナズグルがスラスターと併用での瞬間飛翔能力を発揮する。薙ぎ払われたアームの軌道を紙一重で躱して上空へ離脱、多脚型の視野内にも躍り出ながら高速円周運動で二体を翻弄し、追撃に動いた二脚型の足元へライフルを打ち込み足止めを図る。その後方では頭から墜落した多脚型が回転しつつも多脚のブレーキ性能で踏み止まって再起しており、ナズグルの死角を撃ちにいく。
「錫華、元気してる!? 援護に入るね!」
 一撃離脱状態にあったBRRがすかさずナズグルのカバーに入った。双方背を預ける関係になりながらRSパルスマシンガン(Code:BRR)を五月雨に多脚型へ見舞う。周囲に電磁の嵐が吹き荒れる中では銃口を定めることがままならず、精度を求めた多脚型はバヂィンと電磁徹甲弾に射抜かれて仰け反った。
「元気だよ、コニーさん」
 まるで、街中で偶然顔を合わせたかのようなフランクな会話を交わしながら、錫華は歌仙を起動させて足元へ迫らんとする二脚型を押し返していた。広範囲の斬撃に二脚型は寄り付く手段がなく、円を描くように方向を変えながら再三の突撃を試みていたが、
「……残念。それ以上は行かせないよ」
 側面に回り込んでくる二脚型へ素早く正対しライフルを撃ち込む。危険を察知し横っ飛びで転回した二脚型、人であれば痺れを切らして無理気味に突っ込んできそうなところ、AIは冷静ではあったが。
「あとは、お願い」
 ぐるりと入れ替わって選手交代、BRRはすでにパルスマシンガンを構えていた。二脚型の動きをレーダーに観測して一斉掃射。鞭打つような電磁音に薙ぎ払われた二脚型は緊急時用のアラームを発しながらぐしゃんと転がる。
「ナイスチームワーク! いえーい☆」
「ん……それにしても、わたしたち猟兵との戦闘経験値とか、一般の警備だとマイナスになったりしないかな?」
 結局、相当コテンパンに叩きのめした格好となった戦闘訓練。錫華はちょっと心配になっていたが、待っていたのは技術者達の盛大な感謝だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

海北・奈美
うわあ、怖いなあ……でもいちまんえん……ううこれは大きい

わりと平均以下の経済状況の奈美にとって報酬の1万円相当の商品券は見逃せない

よしここは根性見せるときだよね兄貴
”霊刀ムラムラ”でシャインバレットを弾いたり受け流しながらジリジリ近づいていく
が、警備ロボットがそんなに甘いわけはない
素人にしては上手く捌いていたが、ロボが絶妙に動いて
弾道をずらしてきた事に気づかなかった

ぶべらきょわ

エネルギー弾が命中し女の子がしてはいけない様な悲鳴を上げ倒れる
まあ素人の女の子じゃこんなもんか、実験終了を指示しようとしたところ
警備ロボが緊急停止してしまった

実は拘束のため近づいた警備ロボに
フラフラ立ち上がった奈美がたまたま振った刀がたまたまガツンと当たっていた
普通ならこれで停止はありえない、調べてみると
ある角度から一定の衝撃が加わると停止してしまうバグがあったのでした



●新生活が懸かってますから
 警備ロボットにも様々あったが、悪漢になめられるようではいけないと屈強な男性型が二脚型のスタンダードタイプとなっていた。
 相手は一体、しかし見た目が明らかに強そうで海北・奈美(新入学生・f39579)は恐怖感を覚える。
(うわあ、怖いなあ……でもいちまんえん……うう、これは大きい……)
 諸々の手続きに十分ほど。それから戦闘訓練は早ければ一分もかからず、長くとも五分も戦えば決着はつくだろう。時給換算では相当高額のアルバイトのようなもので、経済状況が良く見積もっても一般家庭の平均程度である奈美にとって、報酬の商品券の有り無しは今後の生活に大きく響く。
(よし、ここは根性見せるときだよね、兄貴)
 諸事情により一時的に離れ離れになっている兄の顔を思い出しながら、ぎゅっと目をつぶり気合を注入。そして次にパッと目を見開くと、握り締めた霊刀ムラムラを構えて決死の突撃、待ち構える警備ロボットへ愚直に突っ込んだ。
 警備ロボットは型通りの対応で右腕を銃身に変化させ、コアチップから供給されるエネルギーを充填していく。固定砲台と化しての射撃速度は通常の三倍となっており、警備ロボットは光弾を直線的に連射して奈美を仕留めにかかる。それを刃の乱舞で弾き、また受け流しながら接近して一太刀――思い描く攻撃パターンに沿って奈美は光弾を捌いていた。
 もうあと数歩も詰めれば刃が届く距離だった。光弾にも難なく対応できており順調そのもの――しかしそこに罠。対処のし易さはその実、警備ロボットが射線を僅かにずらしたことで射撃速度が落ちたことにあったが奈美は気付いていない。水平に刀を薙いで光弾を一つ弾き、連なって飛んできた光弾を返す刀で斬り上げる、が。
 空を斬った。刃の厚み一枚分のずれが警備ロボットの射撃精度の高さを物語る。的確に最短の移動だけで奈美の思惑を撃ち抜いており、光弾は奈美の右鎖骨付近に直撃した。
「ぶべらきょわ!」
 全くの想定外の一撃を食らって奈美はあらぬ悲鳴を上げて仰け反った。万が一など想定していない。奈美は後退し受け身も取れずにばたんと背中から叩きつけて落ちる。警備ロボットはすかさず制圧行動に移り、銃身を構えたまま奈美に接近。銃口を額にでも突きつければそれで訓練は終了となっていただろう。だが奈美にも譲れない思いがある。少しでも早く兄を島に呼ぶために――気力を振り絞り、ふらりと立ち上がると狙いも何もない状態ながら刀を目の前に叩きつけていた。
 銃身を支える左腕の腋下、隙のできにくい部位だがAIの予測を超えた奈美の反撃が命中し、警備ロボットの動きが固まる。ダメージが一気にアラートレベルを超えてしまったのかと思われたが、それにしてはアラームを発しない異常事態。奈美が呆けて立ち尽くす中で技術者達が部屋に雪崩れ込み、警備ロボットの緊急チェックに入る。その間に奈美は別の技術者の案内で一旦退室となった。
 何が起こってしまったのか。戦闘訓練がダメになってしまったのか。落ち着いてきた奈美だが、やがて過るのは不安ばかり。技術者達の話す声も耳を通り抜けていく。

「さっきの戦闘訓練の結果だけれど……ありがとう、君のお陰だ」
 しばらく経って、椅子に座ってやや塞ぎ込んだ奈美へ技術者が掛けたのは意外にも感謝の言葉だった。聞けばその後の解析で、ある角度からの衝撃によりAIの処理が停止してしまうというバグが見つかったとのこと。晴れて、奈美の戦闘訓練は無事に完了していたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年03月05日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#コイネガウ
#事前課題
#入学予定がなくても参加OK
#純戦闘シナリオ
#報酬出ます!(RPなどにお役立てください)


30




種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト