第二次聖杯戦争⑮〜帰ってきたプレジデントイレブン
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「まーじー?」
開口一番、秋月・充嘉(キマイラメカニカ・f01160)がそんな声をあげた。
「あけおめって言うにはもう遅いっすね?シルバーレインの戦争っすよ」
グリモアから表示させた場所は金沢市もりの里。
そこにあったゲームセンター『シンデレラチャーム』をナイトメア王ジャック・マキシマムが骸の海から引きずり出してゲーセン内にあるゲーム筐体から無数のゲームキャラクターを実体化し自身の要塞、『ジャック・マキシマムハウス』を構築している。
ジャックの能力は『自身も含めた所有物を11倍にする』。
その能力を使ってジャックはある人物を11倍にすることに成功した。
その人物とは。
「ふむ、直接見せた方が早いっすね、召喚!!」
そう言って充嘉は自身の影を指差した。
そこに現れたのは、筋骨隆々の男性。
見知っている人もいるのだろうその人物は『プレジデント』。
かつてアポカリプスヘルで『全世界人類オブリビオン化』を企てていた男だ。
「もっとも、今はこの者の部下に収まっているがね」
などと言いながら充嘉の肩に手をおくプレジデント。
「このプレジデントがジャックの能力で11人いるんすよ」
11人。
「ねー、夢魔随筆だっけ?それの下巻を使って呼び出したらしいんすよ」
強さに関してはさすがにグレードダウンされているようで、一人あたりの戦力は低くなっているようだ。
それでも11人もいるので脅威ではあるが。
「でも対策がないわけじゃないっすよ。ね?」
そう言って充嘉は視線をプレジデントに。
「うむ。なに、特別なことをする必要はない。拳で語り合えば良いだけだ」
シンプルイズベスト。
一人のプレジデントと殴りあうのか複数人と大乱闘を起こすかは個人の判断に任せるとのこと。
「一人くらいお持ち帰りしてもバレへんかな……?」
「おや、私一人では足りないのかな?」
川内嘉治
間に合えスライディングー!!
はい、川内嘉治です。
プレジデントが11人になって帰ってきました。
殴り合いのお時間です。
シンプルに殴り合いましょう。
一対一でもいいし、一対多でもいいし(誰かを誘って)多数対多数でも多対一になってもヨシッ!
ちなみに描写は特に指定がなければ一対一を想定しています。
あ、一応プレイングボーナスは明記しますね。
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プレイングボーナス:アポカリプス・ランページの記録から、11人のプレジデントの攻略法を編み出す。
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それでは、嘉き殴り合いを。
第1章 ボス戦
『プレジデント複製体』
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POW : アイ・アム・プレジデント
自身の【大統領魂】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : プレジデント・ナックル
【竜巻すら引き起こす鋼鉄の回転拳】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ : アポカリプス・ヘブン
【対象を天高く吹き飛ばすアッパーカット】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。
👑11
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ウィンザー・ワンドゥーム
過去の資料を見て大統領魂溢れる此奴らに勝つ作戦を言う!
実に簡単なことだった。先手必勝!殴り勝った奴がいちばん強ぇ!
よう大統領共!早速でわりぃがこのウィンザー口下手でな!手短に言うとタイマン勝負だ!全員1Rでマットに沈めてやるぜ!商品は大統領になる権利だぜ!早速リングにあがりな!
とか煽ってみたもんだが生憎だが俺はボクシングについて詳しくねぇ。気合いでぶちのめすしかねぇな!
ゴングが鳴ったと同時にラッシュを仕掛ける!これは魂のぶつけ合いで!漢と漢のクレバーな話し合いッ!そうだろ大統領!?
攻撃を掻い潜り懐に潜り込んだら全体重を乗せたカウンター上等のジョルトブローで顔面を撃ち抜く!これで大統領は俺だァ!
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ウィンザー・ワンドゥーム(超巨大砲台搭載型可変式重戦車|《ガラクタ》・f38643)は出発前、アポカリプスランページの資料を読み漁っていた。
そして、11人も増えた大統領魂溢れる相手に勝てる作戦を組み立てた。
実に簡単なやり方だった。
「先手必勝!殴り勝った奴がいちばん強ぇ!」
そう言ってウィンザーはジャック・マキシマムハウスへと殴り込みをかける。
そこに待ち受けているのは11人のプレジデント。
「よう大統領共!早速でわりぃがこのウィンザー口下手でな!手短に言うとタイマン勝負だ!全員1Rでマットに沈めてやるぜ!商品は大統領になる権利だぜ!早速リングにあがりな!」
そう煽れば、プレジデントの一人が笑い。
「いいだろう、その喧嘩買おうではないか!」
ゲーム躯体を動かし、空間を広げて即席のリングが完成した。
プレジデントはボクシングの構えでウィンザーを出迎える。
対するウィンザーはボクシングの心得は知らない。強いて言えば殴り合い用の構えで対峙する。
ゴングが鳴ったと同時にウィンザーは踏み込みラッシュをかける。
「これは魂のぶつけ合いで!漢と漢のクレバーな話し合いッ!そうだろ大統領!?」
「ハッ!そうとも!余計な言葉は不要!」
大振りのしかし的確に狙うプレジデントの拳をかわし、懐へと潜り込んだウィンザーは両足を地面から離しながら右ストレートを顔面にぶつける。
ジョルトブローと呼ばれるそれをまともに受けたプレジデントはリングの外へ転がる。
「あと10Rで俺が大統領だァ!!」
大成功
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月詠・春子
難しいことは無し、要は殴って止めればいいんだよね?
そういうのちょっと得意かも!
でもさすがに多数相手は無理だから、一人ずつ相手するよ!
【気功法】による肉体強化を行い真正面から肉弾戦で迎え撃つ。
肉体がいかに強靭であろうと相手は弱体した身。速さを活かした【連続コンボ】でダメージを蓄積させ、我慢できず大振りになった所へ【カウンター】で『烈火崩拳』を放つ。
「無拳流…烈火崩拳!」
多少の負傷なら【継戦能力】と彼女の不屈の精神で戦闘を続ける。
「こんな所で私は倒れるワケにはいかないからね…私はまだまだいけるよッ!」
◉アドリブ・絡み歓迎
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難しいことはない。ただ殴って止めればいい。
そう言われて月詠・春子(慈悲の拳・f39294)は得意そうに笑みを浮かべた。
とはいえ、一人で多人数相手にするのはいささか無謀すぎる。
「一人ずつ相手してもらうよ!」
そう言ってリングへと飛び込んだ。
一人のプレジデントと春子との一対一。
かつての強敵とはいえ、今のプレジデントは弱体化されている。
分の悪い戦いではないはずだ。
実際、気功によって肉体を強化している春子の速いラッシュをプレジデントは苦し気に受けている。
一気にケリをつけようと焦ったのか、大振りになってきた。
それを見逃すほど春子も甘くない。
「無拳流……烈火崩拳!」
踏み込み、懐に拳を打ち込む。
大振りの一撃を食らいながらも、プレジデントを吹き飛ばす春子。
「こんな所で私は倒れるワケにはいかないからね……私はまだまだいけるよッ!」
構えた拳を残るプレジデントに向ける春子。
多少の負傷はむしろ、奮い立たせるものだ。
大成功
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迅雷・電子
【心情】筋骨隆々な大統領さんが11人…多いねぇ…1対1でも良いならそうさせてもらおうかな!殴り合いっていうか私の場合は取組だけどね!待ったなしだ!!
【作戦】1対1の戦いだね!大統領さんの攻撃は基本【見切り】で回避かつっぱりによる【受け流し】で回避だ!こっちも【怪力】による張り手や鯖折りなどで応戦して【頭突き】で怯ませた後に【2回攻撃】の雷電張り手や連続つっぱりを食らわせるよ!!大統領さんに教えるよ!これがあたしの相撲だぁ!!
(絡み・アドリブOK)
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「相撲……たしか、日本の国技だったかな?」
迅雷・電子(女雷電・f23120)と向かい合うプレジデントが思い出したようにそう言った。
「男性のみのスポーツと思っていたが、どうやら認識を改める必要がありそうだ」
電子の相撲の構えを見て、拳を構える。男女の差など些細な問題だ。
ゴングが鳴り、先制を取ったのはプレジデント。
ジャブの応酬を電子はつっぱりで受け流し、踏み込み張り手で反撃。
それをブロックするプレジデント。だが、それを見越した電子はプレジデントの腰を掴み、上から体重をかけ鯖折りへと攻撃を変えていく。
「随分と激しいベアハッグだ……!」
「似てるけど、こっちは鯖折りよっ!」
膝を落としたプレジデントに頭突きをかませて、怯ませる。
「大統領さんに教えるよ!これがあたしの相撲だぁ!!」
怯んだすきに電子は両手に力を込めて電撃をまとわせる。
「どすこぉぉぉい!!」
連続で放った雷電張り手がプレジデントをリングの外へと押し出した。
大成功
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久留米・圓太郎
■WIZ
またボクシングで決着をつける大統領か。
……前に発掘した映画でそんなの見た気がするけど、最後は大統領が勝ったけどもこいつは複製体だからな。
その終焉は終演させてやるぞ。
それじゃ、いくか!
……とはいっても、オレの腕っ節はまるで話にならないからなぁ
UC詠唱時間をなるったけ稼いでからの[オーラ防御、情報収集、世界知識]で、兎に角まずはこいつのパンチをかわす!(空振りのパンチは、余計に疲労する、とオレの[世界知識]が教えてくれている)
[空中戦、空中浮遊]で、アッパーに対抗して、それこそ「蝶のように舞う」フットワークを使ってトドメに[2回攻撃]でダメージ
一撃が無いから持久戦でいくぞ。
※アドリブ歓迎
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大統領がボクシングの試合を行って勝利する映画をいつだったか発掘して視聴した気がする。
久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)はその映画の結末を思い出していた。
たしか、最終的には大統領が勝ってエンディングを迎えたはず。
映画の大統領は、もちろん今立ちふさがっている男たちではない。
この男たちの行動を映画の通りにするつもりは、さらさらない。
そんな終焉は、終演させるべきだ。
「……セザム、ウーヴル……」
「ほう、呪文の詠唱か。それならば、待ってあげよう」
一分だ。
そう言ってプレジデントは、ボクシングスタイルでステップを踏みながら律儀に待つ。
なめているとしか思えない行為に圓太郎は内心で悪態をつきながら、その一分間で延ばせれられるだけ詠唱をのばし、己の能力を向上させる。
「……ウーヴル・トワ!」
「時間だ」
圓太郎の詠唱が終わったのと、プレジデントが圓太郎にストレートをぶつけようとするのはほぼ同時だった。
ストレートをギリギリで避けて、続くアッパーを後ろに下がって空振りさせる。
腕力では叶わない。それならば自分が得意とする魔術で応戦する。
ふわりと空中を陣取った圓太郎は杖代わりの短剣をプレジデントへ。
弾けて爆ぜる魔力の弾を連続で打ち込みダメージを刻む。
持久戦の始まりだ。
大成功
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桃枝・重吾
アドリブ絡み歓迎
◼️心情
これは!?
笑顔が眩しい肉厚ナイスガイが沢山!
あと、ついでになんか変な人も沢山!
あっちは今んとこ放置で良いみたいだから、
半裸のジェントルガイを堪能出来るね!(心の声)
◼️スペースNOMINの宇宙服
こちとら宇宙嵐や太陽風も当たり前の
作業着だからね、
普通の竜巻や放電くらいの環境耐性当たり前だからね、
それに、ちょっと邪な気持ちで手にした、
スペースボクシングにトレーナーのライセンスが耀く時が来たよ!
味方も巻き込むようなウェイトも自分よりありそうなハードパンチャーへの最適解、
つまり、胸を借りてのクリンチ!
NOMIN的に泥仕合ならマカセロー
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戦場の流れは完全に猟兵側に傾いている。
それはプレジデント達も分かっているのだろう。
それでも笑うのは大統領としての矜持か。
汗や血で汚れたスーツの上を乱暴に脱ぎ、逞しい上半身をあらわにする。
それを眺めていたキマイラが一人。
(わぁ、半裸のジェントルマンが沢山!)
桃枝・重吾(
スペースデコトラ使いXL・f14213)だ。
多少邪な気持ち(当社比)で手に入れたスペースボクシングやトレーナーのライセンスが輝く時が来たので、重吾ははりきった。
「最後の相手は君かね?」
「えぇっと、そうだね、うん、俺で最後かな」
ゴングが鳴り、プレジデントは重吾へと肉薄する。
味方をも巻き込みそうなウェイトや自分より上のハードパンチャーであるプレジデントに対して、重吾は既に最適解を見出していた。
それは懐に潜り込んでの
胸を借りてのクランチだ。
懐に潜り込んでしまえば強力な打撃はくらわない。泥仕合?むしろ狙っている。
「驚いた、君も
そちら側の人間か!」
「な、何のことかわからないけど、解かせないよ!」
息を吸って(下心ではないけっして)力を込めて拘束を続ける。
そこからは完全に泥仕合だ。粘りに粘った重吾のクランチにさすがのプレジデントも気力切れになった。
「どうせ終わるのなら、綺麗に終わりたがったがね……」
「それは、なんかごめん」
11人目のプレジデントもクランチで締めた重吾はほんのり罪悪感を覚えた。
大成功
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