寒凪・楓夜
アドリブ・負傷その他◎
NG:回復系
世界は故郷を設定しているので、随意に変更して構わない。
名称等もこだわりは無い。
俺は、世界を放浪しながらオブリビオンを倒して回っている。猟兵になってからは、世界を渡りながら倒すことも増えた。
俺と同じように生み出された奴らは、既に亡くなっている。
普段はUC【涅斬輝風】で戦っているが、材質や形状を変化させるのにも、ほんの僅かに時間がいる……隙はいつだって命取りだ。だから、他のUCを編み出せないか模索したい。
華奢な体格ではあるが、人より飛び抜けて筋力がある。
武器は大剣が好みだ。【霧雲】を主に使っている。
俺自身のモチーフは、黒、雨、静寂、と言ったところか。
アポカリプスヘルの片隅、とあるショッピングモール。
時刻は夜、外では金の三日月が鋭い光を注いでいる。
どうにか生きながらえた人々が身を寄せ合うための拠点だったそこには、いまや亡者の呻きが合奏のように響いている。荒野から流れてきたゾンビ達だ。生きていた頃の記憶がそうさせるのか、彼らはショッピングモールを、濁った呻きを垂れ流しながら練り歩いている。
ずるずるびたびたと、腐った肉を引きずるような足音、そして腐肉となった声帯が出鱈目に開閉して生まれる呻きだけが満ちるモール内に、不意にコツン、と堅い足音が響いた。
華奢で小柄な青年だ。漆黒の髪は闇に溶け込むよう。体格に対しアンバランスに巨大な剣を携えている。彼の名は、寒凪・楓夜(霖の雨・f35648)。世界を流離い、オブリビオンを殺し続ける猟兵の一人だ。
「眠り方を忘れたらしいな。今、思い出させてやる」
う゛ぉん、と音を立てて大剣を一振り。銘を、『霧雲』。鈍色に光る殺意。
それに惹かれるように、ゾンビ達が集まってくる。彼を殺し、亡者の葬列に加えるために。
楓夜の主な得手は、怪力にものを言わせた白兵戦と、形を変える質量体――『黒雨』を任意の形状に固めて降らせ、戦場全体を猛撃することだが、このうち後者は、こうした室内では使いづらい。天井が低いせいで、『降らせる』ことが出来ないのだ。天井まで精々三メートル、いくら重い質量体を形成したところで、敵を一撃で滅殺出来る威力にはならない。また、発動までタイムラグがあるのも問題だ。任意の形に
固めるのにも、僅かながら時間を要する。
――故に楓夜は、己の技能を応用する。弱点を潰す。
敵群へ指し向けた霧雲の周りに、宙より滲み出た黒霧が纏わり付いた。三態自在の黒霧は、瞬く間に剣に固着、刀身を黒く染め、その刃を延長する。
楓夜はものも言わずに、本来の長さの一・五倍ほどに延長された刃を振るった。
刃の縁から黒い衝撃波――否、
斬撃の形に固定された黒雨が迸り、唸り飛んだ先で三体のゾンビの首を刈り飛ばす。
「眠れ。二度と迷わないように」
楓夜は、黒剣を携え敵陣に躍り込んだ。――黒雨と彼の膂力を掛け合わせた新たなるユーベルコード。――名付けて
黒嵐刃!
無風のはずのモールの中に、黒き嵐が吹き荒れる!
成功
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