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クリスマス空中激戦~グリフォンを狩る者達~

#ブルーアルカディア #お祭り2022 #クリスマス


●慌てて準備だクリスマス
「メリークリスマス!」「メリークリスマス!」
 ここはブルーアルカディア。空に浮かぶ島々による天空の世界。
 聖夜祭クリスマスの為にお祝いの料理と浮かれる人々でいっぱいの、輝く飾りで彩られたお祭り騒ぎの島が今回の舞台だ。
「さーてと料理はケーキにシチューに……しまった!アレが無いぞ!」
 島の住人は焦った。『肉』だ。よりにもよって『肉』が無い。
「鮮度が命とはいえ当日に肉が無いとは!それも『勇士達の狩ってきた魔獣肉』が無ければ聖夜祭クリスマスの楽しみが半減……いや激減してしまう!」
「こうなったら……付近にいる勇士だけじゃなく、異世界の勇士達も呼ぶか!」
「終わったら全員で打ち上げ聖夜パーティっていこうじゃない!」

●イェーガー緊急呼び出し
 そういうわけである。
 貴方たち猟兵はグリモアベースの一室、映像越しに今のブルーアルカディアの現状(上記の通り)を観た。
 チラッチラッと、住人達が画面を見ている貴方達に助けのアイサインを送っている。
「大変ね!?大変なのだわ!?美味しいご飯があった方が、とっても暖かいクリスマスになりますしー!クリスマスのお手伝い、よかったらお願い!」
 そう言って皆様を呼び出したのはグリモア猟兵の妖精ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)。
 こういった依頼は別の人に回ってきそうだが、クリスマス故冬妖精が出張らない訳が無かったのだ。

 さて、猟兵達に何をしてもらうかというと。
「魔獣狩りだよ!グリフォンさんのお肉が欲しいんだって!」
 聖夜祭の彼らは翼ある魔獣、グリフォンの肉を以てクリスマス料理を行い、豪華な食事を振舞うのだそう。
「今からグリモアで転送する島にはたくさんのグリフォンさんがいるんだって!」
 映像でサンプルの魔獣の写真を見せるポーラリア。
 トナカイの様な姿に立派で巨大な翼が生えたのがいる。
「トナカイグリフォンさん!毛皮にもお肉にも分厚くて美味しいんだって!」
 ほぼっほぼ七面鳥の姿だが四足歩行している為辛うじてグリフォンの様な生物がいる。
「ターキーグリフォンさん!他の世界で言う七面鳥の代わりになって美味しい鶏肉になるんだって!」
 筋肉もりもりで角の生えたいかついのがいる。
「ビーフグリフォンさん!ローストビーフみたいな味わいがあって薄く切ると味が出るんだって!」

 そう、島にいるグリフォンというグリフォンを狩り尽くす事により、貴方達はクリスマスに出てくるお肉を大体手に入れる事が出来るのだ。
 自身の家に持ち帰るもよしだがちゃんと一部は島の住人に譲っておいて欲しい。
 何しろ今日はクリスマス。祭りの準備が大体出来上がっている島の住人たちに肉を持ち込めば、たちまち美味しいクリスマス料理が出てくる事だろう。

「情報によると、なんでもグリフォンが1カ所に集まってる谷があるんだって。その辺りに今から転送するからね。」
 とっても都合のいい事に、この島の谷にグリフォンが集まっているらしい。
 探索の手間は省けたという事である。

 ポーラリアはベル型のグリモアをちりんちりんと鳴らしていくと、光が溢れ、猟兵達をブルーアルカディアの地に誘っていく。
「というわけでみんなー!お忙しいクリスマスになりそうだけど、ファイトなの!ごー!ごー!だよ!」

●暗躍
「違う」
 ――どうして今日になって。
「違う。合わん。これも相応しく無い。」
 何故今まで魔獣の肉が手に入らなかったのか?
「我が高貴なる体にはこんな”翼”では収まらん。」
 どうしてグリフォンがこんな時に、島の谷の一角に集められているのか?

 グリモア猟兵が転送する谷には確かにグリフォンがいた。
 生きているグリフォンがいた。
 死んでいる――グリフォンもいた。
 皆一様に、翼をもがれた上でズタズタに切り刻まれ、苦しそうな顔で谷底に横たわっている多数のグリフォン。

 宙に舞うグリフォンの群れの、その中心に。
 血にまみれた巨大な鋏を使って、幾頭ものグリフォンの翼を刈っているオブリビオンがいた。
 かつての戦争『アルカディア争奪戦』での生き残り。
 自らの、モザイクでぼやけた翼を別の翼で補完しようとし続ける狂人。
 名を『クルーリュ』という。

「この都合よく、翼ある魔獣グリフォンの繁殖する島でなら、我に相応しき翼が見つかる筈……この島のグリフォンは今やすべて此処に集めた。」
 じゃきり、巨大な鋏を次のグリフォンに狙い定める。
「例え絶滅させてでも、我が偉大なる翼に適合する翼を必ず、必ずや見つけてみせよう……!」


古塔
 クリスマスだよ!
 古塔マスターです。宜しくお願いします。
 目的:グリフォンの肉を回収しつつオブリビオンを倒す。

●状況
 クリスマスで大変です。グリフォンを狩って肉を食べましょう。
 ですが目の前にはグリフォンを横狩りし続けるじゃあくなオブリビオンが居ます。
 しばきたおさねばお肉は腐ったミンチになります。
 ので、オブリビオンの討伐もお願いします。

 終わったらクリスマスパーティです!
 戦闘重視なのであまり文字数割けないかとですが、もし宜しければ。
 飼ったグリフォンによるお肉中心のクリスマス料理が食べられます!
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第1章 ボス戦 『クルーリュ』

POW   :    狂人の鋏フースィゾー
【2本の剣に分離する鋏 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    害する鋏ニュイールスィゾー
【2本の剣に分離する鋏 】に触れた【血液】を、遮蔽物や迷彩に利用できる【対象の血液で出来た羽根】に変質する。
WIZ   :    奪い取る鋏アラシェスィゾー
【人の背丈程の鋏 】が命中した対象を切断する。攻撃前に「【お前の翼を貰う】」と宣告すれば命中率上昇、しなければ低下。
👑11
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ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「害敵が相手にされない憎悪を他者に向ける…攻撃まで腐敗か、駆逐し激越してやる、永眠せよ」
『アストラル・エレメント・トランスフォーメーション』で腐敗化変質効果の敵血液を回避しながら周囲を囲みながら先制レーザービームで攻撃して1分先の未来を見ながら次の軌道を回避して三女神の加護と粛清をで敵のUCを可能な範囲で封印/弱体化させて敵の攻撃が少なくなったら一気に攻勢を増させて猛攻を仕掛けます。
周囲や駅に識別パルスを照射し、目的の魔獣を倒して獣肉を採取します。

「害敵を倒して安全に魔獣肉を収集するのは安全かつ簡易な作業になる」
その為にもオブリビオンを徹底的に撃滅します。



●潰す
 転送直後、空に浮く金色の少女が速攻で谷間の主に飛び込み、身体に装備した大量の砲門をオブリビオン『クルーリュ』に向けた。
 少女の名はティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)。鎧装騎兵である。
「害敵が相手にされない憎悪を他者に向ける…攻撃まで腐敗か、駆逐し激越してやる、永眠せよ」

「ふん。……天使核か何なのか、いかなる力で飛んでいるかは知らんが……翼が無いな貴様。ふざけるなよ。飛ぶなら翼を持て。翼を持たぬものに興味は無い。悉くその命を散らすが良い!」
 グリフォンが跳梁跋扈する空の中、2人は対峙し、武器を構え、そして――突撃する。
 次の瞬間からはコンマ1秒内での熾烈な戦いが始まった。

「アストラル・エレメント・トランスフォーメーション」
 光の如き早口で詠唱を終えたティティスの肌にアストラル・エレメント・エネルギーが駆け巡り流動的な光となって孤を描き飛びながら各砲を乱射する。
 クルーリュは鋏を分離し二本の刃物にした上で全身から血液を飛ばす。自身の物でなく先程まで狩っていたグリフォンの血だ。
 その血を無数の羽根に変え空中に浮かばせると盾となって砲撃の乱射を全て防ぎそのままクルーリュは懐に飛び込んだ。
 孤から円を描くように更なる上空に飛びあがるティティスに喰らいつき2本の刃を狂ったように振るい切り落とそうとするクルーリュ。
 ティティスは神の力を召喚。アフロディーテの力で1分先の未来を予測し猛攻を回避し続け回避機動で設置したファンネル・レーザービームを一斉にクルーリュに向けて射撃する。
 クルーリュは全身に展開した血の羽根を一斉に爆破しビームごと吹き飛ばすと戦場を血の霧で覆い身体を血に解かして姿を消す。
 ティティスは見えない中で全身から識別パルスを照射しグリフォンの位置と死角から攻めようとするクルーリュを発見。血によって滑る様な動きで放つ素早い斬撃に反応が遅れ肩を砲台ごと斬られそうになるもアストラル・エレメント・エネルギーの流動力と展開したポイントビームシルドガードによって攻撃を受け流す。
 受け流しにより隙が出来たクルーリュの天上にファンネルを集め三女神ウルド・スクルド・ベルダンディの力を召喚。周囲にレーザーと極細レーザーが螺旋を描く様に照射される巨大レーザービームが撃ち放たれ、クルーリュは直撃を受け。
 撃ち落されたクルーリュは痛手を受けて一時地上を滑るようにして退避した。

 時間の流れが元に戻る。

 この隙にティティスはグリフォン達に目を向けた。
「害敵を倒して安全に魔獣肉を収集するのは安全かつ簡易な作業になる」
 両腕からロングリニアボウを展開し、素早く腐らぬ様的確に周囲のグリフォンの急所を射抜く。
 そして幽魔月精高機動巨大甲冑(キャバリア)を召喚した。
「ここを『駅』とする。」
 定めた1地点の谷間の広い場所に簡易的な拠点を作り、アームドフォートによる一斉射撃で谷間を破壊し、巨大なトンネルを開ける。
 トンネルの方向は、依頼のあった集落に向けられている。
 ティティスは幽魔月精高機動巨大甲冑を遠隔操作し、撃ち落としたグリフォンを回収させ、素早くトンネルを通して運んで行った。

「おのれ貴様、我の獲物を――!」
 クルーリュが戦場に点在させた血煙の中から飛び出した。
「オブリビオンは徹底的に撃滅する。」
 ティティスはそれを女神の力を召喚して迎え撃つ。
「ぐおっ――」
 全砲門を集中したアルテミス・レーザーによる一撃が血を纏うクルーリュを貫いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

政木・朱鞠(サポート)
ふーん、やっと、ボスのお出ましか…。
もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るために人達を手にかけているのなら、不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ。

SPDで戦闘
代償のリスクは有るけど『降魔化身法』を使用してちょっと強化状態で攻撃を受けて、自分の一手の足掛かりにしようかな。
ボス側の弐の太刀までの隙が生まれればラッキーだけど…それに頼らずにこちらも全力で削り切るつもりで相対する覚悟で行かないとね。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。

アドリブ連帯歓迎


ロビン・バイゼ(サポート)
「困っている人を助けたい」と強く願う少年。
時には自身を犠牲にしてでも助けようとします。

アイテム・技能・UCは状況に応じて好きなものを使わせて構いませんが、拷問具や拷問系UC・咎力封じは基本ヴァンパイア・闇の種族にしか使いません(逆に両者に対してはよく使用)

絵を描くのが好き。でも描く絵はピカソや岡本太郎のような抽象画。だいたい何描いてあるか分かりません。
基本無表情。何があっても表情変わりませんが、芸術的なもの・博物館・拷問具を見ると瞳が輝きます。
「…」や「、」多めの喋り方。
好きに使ってください。よろしくお願いします。

台詞例
「……びっくり、した」
「……すごい」
「……少しは、役に……立てた、かな」



●狩る者、3人。
「……あれは、オブリビオン?」
 白いフードを被った少年、ロビン・バイゼ(芸術と鮮血・f35123)。
 黒髪であり、白いフード付きローブを被っている。
「ふーん、見えてきた。魔獣というかグリフォン、みんなコイツが狩ってたから今まで用意できなかったんだ。」
 褐色肌に金髪の忍者妖狐、政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)。
 薄着でぴっちりとしたオレンジ中心の忍者装束を着こなしている。

「そこのエンジェル男!」
 朱鞠が槍を突きつける。
「もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るためにグリフォン達を手にかけているのなら」「……ちょっと」
 その口上にロビンが腕を引いて邪魔をする。
「え、何?」
「……見たまま、だから、倒した方が、早いと、思う……」
 彼らの目前に降り立ったクルーリュの足元には死屍累々のグリフォンの死体。
 オブリビオンの気配も彼からしっかりする。
 倒すべきなのは明白だろう。
「アハハ!ごめんごめん。分かってるけどやらないと気が乗らなくってさ。さてと」
 改めて槍を突き出す朱鞠。
「不安撒き散らした貴方の咎、キッチリと清算して骸の海に帰って貰うよ。」

 そんな二人をクルーリュは見定める。
「お前には……翼が無い。お前には……!翼があるな、よし。」
 ざわりと殺気が、開く翼と共に訪れた。
「我が名は『クルーリュ』。翼が欲しい。このモザイクの翼より更に偉大な翼を欲する。」
 その眼が狂気的なものに変わり、ロビンに向けて何かおぞましいオーラを送り、そして血に濡れた鋏を構える。
「グリフォンよりも立派なその翼……是非とも我が物にさせて頂く!」
 クルーリュは1歩の内に凄まじい速度で踏み込み、ロビンに対して斬り掛かりに走った!
「させない!」
 朱鞠は煙幕を地に叩きつけ、煙と共にロビンを抱きかかえた。
「ちっ…」
 眼光が何処かから朱鞠達を見据えていたが、あとにも暮れずに駆けだした。

「これ飲んでなさい」
「ん……ぐ?」
 渓谷の一角の横穴に退避し、朱鞠はロビンに丸薬を飲ませた。
「さっきのは秘伝の眠らせ薬。今飲ませたのは眠りに一時的な耐性が付く薬よ。」
「おお……昏睡薬」
 ロビンはどこか目がきらきらした。
忍法・春眠香ニンポウ・シュンミンコウって言ってね。目くらまし以外にも眠らせる力があるの。」
「……効いてる気、しなかった、けど」
「実は周囲のグリフォンを狙った者なのよ。見て」
 横穴の外では墜落しぐっすり眠っているグリフォンの面々がいた。
「これで戦闘の邪魔はされないし、倒した後もゆっくり狩れるってワケ。だから」
「お前の翼を貰う」

「っ!?」
 油断したか。このオブリビオンが気配消しに一枚上手だったか。不覚。
 忍者よりも素早く、クルーリュは洞窟の中にいるロビンの背後を取っていた。
 いつの間にか至近距離、闇の中から巨大な鋏が翼に向けて振り下ろされようとしていた。
「こっちよ!ううっ!」
 朱鞠はロビンを庇い、背中に大きな傷をつけた!
 おかげでロビンの翼はもがれる事を免れた。
「……おねえ、さん」
「大丈夫。血が出てしまったんだからもうなりふり構わないわ。」
 朱鞠はロビンをそのまま押しやって距離を取り、素早く手で印を結ぶ。
「『降魔化身法』!」
 魔を自身の中に取り入れ、そして体から拷問具『荊野鎖』を取り出した。
「おお……!」
 ロビンは更に目をキラキラさせた。彼は拷問具が大好きだからだ。
 蔓薔薇の様にランダムにスパイクが付いた拷問用の鎖だ。
「狩らせろ。我にその翼を狩らせろっっ!!」
「ふざけた事言ってるから女にもモテないのよ!」
 鞭のように振るう鎖の連撃。それに応じたクルーリュは鋏を分解し2本の刃にした二刀流で応戦。
 凄まじい速さの斬撃応酬が繰り広げられる。
「……僕にも、できるものが、あれば。」
 ロビンはそのローブからどこに閉まっていたのか、巨大な『鳥かご』を取り出した。
 底に鋭い棘が幾つも生えた、人を閉じ込められるサイズの鳥籠だ。
 明らかな拷問具である。
「うわっ、なんだか凄いのきたわ、ねっ!っと」
 一瞬できた隙を埋める様に攻撃を縫い通す朱鞠。
 クルーリュにかすり傷でも負わせると、その度に生命力を吸収し、朱鞠の傷が徐々に治っていく。
「そんなに翼の者が大事か。そんなに……そんなにか!ならば」
 クルーリュは自身の体から血の翼を生み出した。
 先程鋏で吸った、朱鞠の血によるものである。
 この血の翼を地面に叩きつけた!
「何っ!?」
 血の翼を爆ぜさせる事による煙幕である!
「しまった!ロビン!」
「改めて、お前の翼を貰う」
 にやりとした笑みを見せてロビンの正面に現れたクルーリュ。
 距離は遠い。朱鞠は庇えない!
「……僕が、狩られる側だと、思ってるのか。」
 ロビンは手に持っていた巨大絵筆をさらに超巨大化させ、突き上げるようにして素早い鋏の斬撃を受け止めた。
「何だと!?」
「……芸術は……時に、荒れ狂う……」
 巨大絵筆を軸にして回り、そのまま地から離した巨大絵筆による回転と勢いをつけた横殴りをクルーリュに放つ。
「ぐおっ!」
 クルーリュは吹き飛ばされる。その先には!
「しまっ……があああっ!」
 先程の棘だらけの『鳥かご』の中にクルーリュが入り、その勢いで壁を破壊し吹き飛んでいった!
 無数の棘によるダメージと、『鳥かご』の狭さがクルーリュに更なるダメージをもたらす。
「傷だらけの……鳥かご、天使」
 ふっと息を漏らしながらロビンは絵筆を元のサイズに戻し、一息ついた後、朱鞠と合流する。
「大丈夫だった!?」
「うん、大丈夫……少しは、役に……立てた、かな」

 二人は吹き飛ばされたクルーリュを見た後、その隙にグリフォンを狩っていったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミリアリア・アーデルハイム
【桔梗】
先手必勝!!マジカルネット!
く、思ったよりクルーリュの鋏はリーチがありますね「屏氷万里鏡」護って!
グリフォンの翼など狩らずとも、モザイクの翼なんてオリジナリティがあって良いと思いますが?

ふぅ、リグルドさんのお陰で助かりました。

グリフォンさん苦しいですよね、今楽にしてあげます。
【苦しみを断ち切る】属性の【祈り】を込めた呪殺弾を、死に損ねもがくグリフォン達へと放ちましょう。
貴方たちの命は島の人々がきっと無駄なく使ってくださいます。どうぞ安らかに。

うわぁ、すっごいご馳走。
リグルドさん、こっちこっち!これ、ターキーグリフォンですって、ほらいい香りですよ〜。いっただっきまぁーす!(あんぐ)


リグルド・ヴァンヘルガ
【桔梗】
肉集めと聞いていたが先客か…?
高貴だか何だか知らないが、肉集めの邪魔をするならお前もその鋏も気色の悪い翼も、俺の遺恨の焔で焼き尽くしてやる…!喰らえ!
援護は任せるぞ、ミリアリア!

俺の方こそ助かった。ミリアリアが居てくれなかったらどうなってたか…

さて、メインは肉集めだったな。グリフォンよ、お前達の命は無駄にはしないぞ。俺の焔で腐った所は燃やし尽くして、他の食えそうな所は良い感じの火加減にしとけば周りも食いやすいのか…?

早いなミリアリア……ほお、ターキーグリフォンか。俺はこのトナカイグリフォンの分厚い肉が気になってるんだが…そっちのは後で一口寄こしてくれ。
さて、いただきます。(がぶり)



●決着。
「おのれ、おのれ!翼を持たぬ虫けら風情が!」
 棘の鳥かごに閉じ込められて幾度も回転しながら飛ばされたクルーリュは、何とか鳥かごを切り刻んで脱出した。
 その身体は既に傷だらけだった。
「満身創痍みたいですね。その周囲にはグリフォンの惨殺死体と。」
 そんなクルーリュの前に現れた猟兵がいた。
 レトロウィザードの女性、永劫炉の使徒、ミリアリア・アーデルハイム(永劫炉の使徒・f32606)。
「肉集めと聞いていたが先客か…?状況から見るに、敵と見ていいのだな」
 ミリアリアの隣に立ち並んだのは金の瞳に銀髪の人狼の男、リグルド・ヴァンヘルガ(Re:・f36099)。
「だまれ」クルーリュが声を出す。
「高貴なる我に相応しき翼の選定をよくも邪魔してくれたな虫けら共よ!その行為、万死にして裂いてくれる!」
「高貴だか虫だか万死だか何だか知らないが、肉集めの邪魔をするならお前もその鋏も気色の悪い翼も、俺の遺恨の焔で焼き尽くしてやる…!」
 リグルドが吠える様に返した。
「あら、私はいいと思いますけど。モザイクの翼なんてオリジナリティがあって。グリフォンの翼などよりも余程」
 ミリアリアが言った。
「この不明瞭な翼では駄目なのだ!虫けら共には何一つ理解出来んだろうがな」
 そう言いながらクルーリュは鋏を構えた。決戦開始である。

「先手必勝!!マジカルネット!」
 追尾型魔法弾の弾幕で出来た神魔力の網が包囲してクルーリュに迫り来る。
「ぬるいわ!」
 クルーリュは鋏を2本の刃に分解し、俊足の乱撃を放つと弾幕全てを細切れにしていく。
 その最中を狙ってリグルドが突撃した。
「援護は任せるぞ、ミリアリア!…喰らえ!」
 刻印ドライバーに血を巡らせて力を滾らせ、闇の炎を纏った巨剣・惨牙による一撃を真正面から放つ。
「ぬん!」
 クルーリュは2本の刃を合体させて巨大な鋏にし、この剣を受け止めた。
 相殺の中心から衝撃波が発生する。
「く、思ったよりクルーリュの鋏はリーチがありますね」
 巨剣・惨牙によって鋏と打ち合う。巨剣も凄まじいリーチを持つというのに、クルーリュの武器も負けてはいなかった。
「全方位から惨殺に散らせてくれよう。無き翅ごと千切る勢いでな!」
 瞬間、クルーリュの姿が消えた。
「左、上から来ます!」
「!」
 リグルドが鈍い金属の音と共に巨剣・惨牙で相殺する。
 モザイクの翼で飛翔し、クルーリュが高速で斬り掛かったのだ。
 巨剣のリーチからも外れる遥か上空から、一方的に高速で斬り掛かってくるクルーリュ。
「『屏氷万里鏡』護って!」
 ミリアリアは幾重もの鎖のように編まれた氷の欠片を縄の結界の如く周囲に展開する。
 宙で止まった無数の氷の欠片にクルーリュの姿が映し出される。
「すまんミリアリア。使わせてもらう!」
 リグルドは映し出されたクルーリュの姿を追うのでなく、氷の欠片の結界の上に跳び、氷の欠片を足場にして跳躍した。
「!…『屏氷万里鏡』、もっと広がって!」
 無数の氷の欠片が戦場全体、空中に、鏡の欠片の様に舞う。
 その上を足場にして蹴り飛び、切り結ぶリグルドとクルーリュがいた。
 幾度も空中で切り結ぶリグルドとクルーリュ。
「飛ぶな……偽の飛翔で我に張り合おう等と……地に落ちろ!虫けらァ!」
 一瞬の隙を突き、クルーリュが頭上を取ると、リグルドにかち割りの一閃!
「がっ!ぁ……!」
 声を枯らしながら一直線に地面に叩きつけられるリグルド。
「『お前の心臓を貰う』……潰れろ」
 クルーリュは追い打ちに急降下しながらの、大剣程のサイズとなった鋏を以て必殺の一撃を放ちに行く!
 だが落下地点から突如勢いの強い蒼炎が沸き上がった。
『誰にも邪魔はさせない…決して。炎よ奔れ!そして焼き尽くせ!俺を阻む何もかもを…!』
 リグルドの遺恨の焔イコンノホムラが、負の感情を込めた恨みの蒼炎が渦となってリグルドに凝縮され、天から落ちてくるクルーリュに向かって竜の如き炎の柱を吹き上げた!
「ぬ、おお、っ!」
 クルーリュは鋏をかざし、凄まじい力場で炎を切り裂いていく。
「お前達如きにこの我が倒せるとでも……お、おお、おおおおお!?」
 リグルドは光り輝き、炎の強さを更に強めた。
 彼の接地している地面には、泉があった。
 ミリアリアが撒いたマジカルネットの副次効果によって発生した、生命力を回復する神魔力の泉が。
 神魔力の力がリグルドの傷を癒し、そして蒼炎の力を活性化させていく。
「うおおおおおおおお!!」
 力場が押され、炎が鋏を侵食し、クルーリュを呑み込み……燃やす!
「ば、馬鹿な!ああああああああああアアアアァーッ!!!」
 蒼炎に包まれたクルーリュは、塵となって消滅していったのだった。

「ふぅ、リグルドさんが引き付けてくれたお陰で助かりました。」
 ミリアリアが息を吐き、勝利の余韻に浸る。
「俺の方こそ助かった。ミリアリアが居てくれなかったらどうなってたか…」
 蒼炎を払ったリグルドはオブリビオンの消滅を確認し、同じく一息をついた。

●その命に祈りを込めて。
「さて、メインは肉集めだったな。グリフォンよ、お前達の命は無駄にはしないぞ。」
 戦闘が終わり、ミリアリアとリグルドはグリフォンの討伐に回る。
 しかし対処の前にクルーリュが倒したグリフォンの後始末をしたい。
 翼がもがれ、ズタズタに切り裂かれ、どれも苦悶の表情を浮かべながら絶命している、ミンチに近いグリフォンの死体。
 間近でそれらを見ればスプラッタものかもしれない。
「俺の焔で腐った所は燃やし尽くして、他の食えそうな所は良い感じの火加減にしとけば周りも食いやすいのか…?」
「やめておいた方がいいです。一つ腐っていると大体残りにも毒素を発生させる細菌等が回っている事が多いので。特に時間の経った死体は。」
「では……」
「心苦しいですが、お肉に回すグリフォンは改めて狩り、死体は供養致しましょう。」
 リグルドは蒼炎を駆使し、特に絶命して時間が経っているグリフォンから順に、丹念に灰に変えていく。

 ミリアリアがまだ腐っていない、絶命寸前の、虫の息となっているグリフォンを見つける。
「グリフォンさん苦しいですよね、今楽にしてあげます。」
 苦しみを断ち切る祈りを聖痕スティグマに込め、かざした手から光の弾丸のようにして放つ。
 グリフォンは震えていたが、その弾丸が急所を貫通すると、浄化されたような安らかな顔をして、うな垂れる様に倒れた。
「貴方たちの命は島の人々がきっと無駄なく使ってくださいます。どうぞ安らかに。」
 合掌。
 命を奪い、命を頂く。
 狩猟とはそういうものである。

●肉祭り、開催。
 リグルドが剣で斬り、ミリアリアが祈りの弾で狩り。
 沢山のグリフォンは最終的に、少し前に来た猟兵のティティスが操作するキャバリアに乗せられ運ばれていった。

 祭りが始まる。
 暗くなり、雪が降り、空に満天の星が輝く夜空の下、賑やかな灯りと共においしそうな匂いに満たされる。
 ここはブルーアルカディアの島の集落。

 誰かが踊り、誰かが歌を歌い、サンタの様な人形が展示され、あちこちに蝋燭の火が灯る。
「さあ、メインとなる『肉』だ!他にも料理をいっぱいこしらえたよ!」
「寄ってこい!そして騒ぐぞ!今日は聖夜だ!」

 メインとなる肉料理に、ケーキに、シチュー。
 勇士こと猟兵達がとってきたグリフォンの肉がターキーの如くジューシーな肉汁を滴らせあちこちのテーブルの皿に盛りつけられていた。

「うわぁ、すっごいご馳走。リグルドさん、こっちこっち!」
 不覚にも涎がしたたり落ちるミリアリアがいた。
「早いなミリアリア……ほお、ターキーグリフォンか。」
「ええ。ターキーグリフォンですって、ほらいい香りですよ〜。」
 ミリアリアがリグルドの前でターキーグリフォンの肉(ほぼ七面鳥と大差ない)を持ち、その匂いを鼻先に寄せてくる。
 スパイスの効いたいい感じの肉の匂いが刺激し、ぴくりと耳が動いてしまう。
「うむ、まあ、今の俺はこのトナカイグリフォンの分厚い肉が気になってるんだが…そっちのは後で一口寄こしてくれ。」
「私ももう我慢できないから、早く食べないと全部食べちゃいますよ。それじゃあ」
 二人は肉の並ぶ屋台の前で、グリフォンの肉をてに。
「いっただっきまぁーす!」
 あんぐとミリアリアがターキーグリフォンの肉をかぶりつき。
「さて、いただきます」
 がぶりとリグルドがトナカイグリフォンの肉にかぶりついた。

 じゅうじゅうと溶ける様な肉のうまみがターキーグリフォンから舌先に伝わり。
 癖のない噛み応えのある、鳥のささ身をボリューミーにした様な食感がトナカイグリフォンから伝わり、お腹に入っていく。
 あっという間にぺろりと肉を食べ尽くした二人は、「おかわり」を頼んだ。
 今度はお互いのを交換するかのように、リグルドがターキーを、ミリアリアが
「いい感じにいけるお肉だったからもう1回」
 ミリアリアもターキーを頼んだ。

 こうして二人の、猟兵達の夜は過ぎていった。
 聖夜にて、勇士を祝う肉の祭りは、夜明けまで続いたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年01月03日


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#ブルーアルカディア
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#お祭り2022
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#クリスマス


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠フルール・ラファランです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト